Specter - Built To Last (Sound Signature:SSCD13)
Specter - Built To Last
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近年は主宰のTheo Parrish以外のアーティストによる作品を積極的にリリースし、それによって音楽性の拡大を成し遂げているデトロイトの重要レーベルであるSound Signature。本作はそのレーベルから2018年8月にリリースされたアルバムで、手掛けているのはシカゴ出身のAndres OrdonezことSpecterだ。過去には同レーベルより2010年に『Pipe Bomb』や2012年作の『The Gooch EP』がリリースされており、Parrishの御眼鏡に適った人材である事は明白だ。2000年の初頭からリリースを開始しているもののそれは散発的であり、デトロイトという才能が集まる場所に於いてもその知名度は大きいものではなかったが、このキャリア20年にして初となるアルバムで(レーベルの後押しもあって)その存在感ははっきりとしたものになるに違いない。過去のEPは色味が無く錆び付いた音響のロウ・ハウスであったが、その流れは基本的に変わらずにシカゴ・ハウスの簡素なマシン・グルーヴに仄かに燻るようなデトロイトの叙情性が一つとなったダウンビートなハウスが中心で、レーベル性でもあるブラック・サイケデリアにも沿っている。アルバムは安っぽい音響の簡素なリズムマシンのロウなビート感に不気味なボーカル・サンプリングをループさせ、闇の中にくすんだような上モノが微かに持続する"What Else You Do"で始まる。続く"Under The Viaduct"ではチキチキとしたハイハットと金属的なパーカッションに鈍いベース音が目立つしっとり目のディープ・ハウスで、薄っすらと浮かび上がる幽玄なシンセには燻るように燃えるエモーショナル性が感じられ、剥き出し感あるシカゴのローファイな音響ながらもじんわりと肌に染み込む感情性がある。奇妙な電子音響とカチカチとしたシンプルなリズムの"0829 Fifty Fifty"は鈍くずぶずぶとしたアシッディーなベースも相まって、混沌からトリッピーかつサイケデリックな雰囲気が生まれているが、ピアノの和やかなコードによってディスコな感覚も伴っている。一方で"Not New To This"は彼の初期の作風を踏襲したクラシカルかつメロウなディープ・ハウス性が強く、コンガのからっと爽快な響きや滑らかなビート感に情緒的なシンセや闇夜に映えるピアノを被せて、エモーショナルな漆黒のデトロイト・ハウスそのものだ。しかしやはり近年のSpecterの音楽性を表すのは、例えば"Tamarindo"のようにドタドタとした辿々しいリズムマシンのビートと鋭利なハイハットが激しく刻まれ、オルガンのミニマルなフレーズを用いて混迷とした雰囲気の中を突き進む衝動剥き出しのロウ・ハウスのような曲ではないだろうか。シカゴ・ハウスの荒くもタフな音響を受け継ぎビートダウン・ハウスによって混沌としたサイケデリック性を見せるSpecterは、Parrishが確立させた音楽の継承者と呼んでも差し支えないだろう。



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| HOUSE14 | 16:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Spinna - The Sound Beyond Stars (The Essential Remixes) (BBE Records:BBE262CCD)
DJ Spinna - The Sound Beyond Stars (The Essential Remixes)
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まさか今でもDJ Spinnaがヒップ・ホップのDJ/アーティストだと思い込んでいる人はそう多くはないと思うが、しかしアーティストとしての名声を一躍高めたのはそのジャンルであったのだから、そう記憶が残っていても不思議ではない。だが実際はヒップ・ホップだけでなく、ファンクやR&Bにも深い造詣を持ち、またハウスやブロークン・ビーツも制作しながら、ジャズやテクノにも理解のあるその音楽性は、黒人音楽を根底にしながら本当の意味でクロスオーヴァーしている幅の広さを持っている。それでも尚この2枚組のMIXCDに収録されている彼のリミックス群を聴いて、こんなにもハウス・ミュージックを作っていたのかと驚愕せずにはいられない。本作はDJ Spinnaが2000年以降に手掛けたリミックス集であり、1枚目は2000年代前半、2枚目は2010年前後の作品を収録しているのだが、そのどれもがハウスの4つ打ちのグルーヴの中にソウルフルな感情やフュージョン的な優美な佇まいを織り込んで、単なる快楽的なダンス・ミュージック以上の音楽性を放っている。1枚目の冒頭である"Days Like This (Spinna & Ticklah Club Mix)"からして、恐らくハウス・ミュージックのリスナーであれば曲名は知らなくとも頭の片隅にその音楽は残っているのではないか、それ程のハウス・アンセムだ。ざっくりとした生っぽいビートと陶酔する甘いシンセを用いて洒落たブロークン・ビーツ風にも仕上げたこのリミックスからは、ヒップ・ホップのルーツの影響を滲ませながらもやはり4つ打ちの安定感あるグルーヴが心地良さが現れている。続く"A Better Day (DJ Spinna Remix)"は抜けの良い爽やかなパーカッションを活かしたアフロなハウスだが、甘く誘いかけるような歌とピュアで透明感のある音使いにより、耽美な格調さえ漂っている。そして生の音質を強調したリズム帯がざっくりとしたブロークン・ビーツ風な"Closer (DJ Spinna Remix)"も、R&Bのしっとりとした歌を活かしながら原曲よりも疾走感と爽快感を増したアーバンなハウスへと生まれ変わっており、DJ Spinnaの手腕が存分に発揮されている。1枚目の冒頭からして既にハウス・クラシックが続くのはDJ Spinnaが如何に膨大な作品を手掛け、そして単に量産するだけでなく音楽制作に長けているかを如実に語っている。アルバムには他にもKerri ChandlerやBah SambaにStephanie Cookeのリミックス等が収録されており、DJ Spinnaのクロスオーヴァー性が反映されたハウスがこれでもかと聞けるので、当然ながら悪い訳がない。



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| HOUSE11 | 07:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
2014/8/8 DAIKANYAMA UNIT 10th ANNIVERSARY Maurice Fulton x dj sprinkles @ Unit
先週に続き今週もまだまだUnitの10周年記念のパーティーは続いている。メインフロアを担当するのは二人、NYのアンダーグラウンドハウスからキャリアを開始し今では独特の世界観を確立させたTerre ThaemlitzことDJ Sprinkles、そして元Basement Boysとしてハウスの才能を磨きつつ様々な音楽性でも個性を見せているMaurice Fulton。音楽性では必ずしも一致しないこの二人が、各々の奇才とでも呼ぶべき個性をぶつけ合うパーティーは一体どうなるのかと期待と不安を感じつつも、二人だけのパーティーだからこそ存分にその個性を体験出来るという点で興味は尽きない。
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| EVENT REPORT5 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Specter - The Gooch EP (Sound Signature:SS052)
Specter - The Gooch EP

Sound Signatureは基本的にはTheo Parrishが自身の作品をリリースするレーベルではあるが、時折彼の目に止まった期待株のアーティストの作品をリリースする事もある。となると得てしてインパクトのある事は必然ではあるが、このSpecterによる新作も並々ならぬ個性を放っている。SpecterことAndres Ordonezはシカゴ出身のアーティストであり、2000年代前半には華麗なるディープ・ハウスをリリースしていたようだが、一時期の活動休止を得た後のSistrum RecordingsやExquisite Musicからの作品を聴いてみるとロウ・ハウスを先取りしていたようにも見受けられる。本作はSound Signatureからは2枚目となるEPであるが、やはりその方向性は変わっておらず今どきのロウ・ハウスを踏襲しつつ音を彫刻するようなレーベル性を発揮している。A面の"The Gooch"は一見ディープかつミニマルな淡々とした作風ではあるが、音自体が圧縮されたように籠もりつつ荒削りなリズムトラックが生の臨場感を生み出しており、そこに不思議な効果音なども混ぜたりと不気味な様相を呈している。B面の"Body Blow"は更に初期シカゴ・ハウスの安っぽいジャッキンな鳴りやネジが外れた感もありつつ、その荒ささえも機能的なツール性へと直結しているようで、正にロウ・ハウスという形容が相応しい。残りのもう1曲である"Zodiak"は正統派のアシッド・ハウスではあるが、やはりハイハットも錆び付いたようにざらついていたりと、光を失った金属が擦れるような悪い音が特徴だ。Theo Parrishに比べるともう少々フロアでの使い易さも考慮されていたりと、ある意味では常軌を逸脱するかしないかのぎりぎりで保っているところもあり、テクノと混ぜても映えであろうフロアトラックだと思う。



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| HOUSE9 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Recloose - Early Works (Rush Hour Recordings:RH-112CD)
Recloose - Early Works
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近年デトロイトの古い遺産から新しいクラシックになりうる作品まで熱心にリリースしているオランダのRush Hourが、今度はかつてデトロイトのPlanet-Eから衝撃のデビューを飾ったMatthew ChicoineことReclooseのコンピレーションを制作しました。Reclooseと言えばテクノやハウス、そしてジャズやファンクやヒップホップなど様々な音楽をクロスオーヴァーさせ、西ロンのブロークンビーツシーンからも支持をされ注目を集めておりました。それが最初期の話ですが、Planet-Eやデトロイトのシーンを離れ南国へと移住してからは、テクノの微塵の欠片も無いトロピカルなバンドサウンドへと変容して随分と落胆させてくれたものでした。ですがご安心を、本作は脂の乗っていた初期のEPや未発表曲をまとめた初期ベスト盤なのです。エレクトロニックジャズ、エレクトロニックファンク、そう呼んでも差支えのないエッジの効いたビートと、クラブサウンドのグルーヴィーなノリを巧みに操り、ハネ感のあるブロークンビーツから陶酔感のあるジャジーハウス、落ち着きのあるダウンテンポまでジャンルの境界線を飛び越えて新鮮な音楽を聴かせてくれます。単なるクラブサウンドでもなく、単なる過去のブラックミュージックの模倣でもない、その二つが自然なバランスで融合したReclooseサウンド。デトロイトテクノ好きな方は勿論、クラブジャズやブロークンビーツが好きな人にも涎が出る内容となっております。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 12:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
2010/03/21 Spinning @ 渋谷 Bar&Cafe特異点
レギュラーパーティー化する予定の"Spinning"、無事終了致しました。お越しくださった皆様、どうもありがとうございました。そしてパーティーを知らずに飲みに来たお客さんの一人が、実は自分も読んでいるブログの管理人だったり、世界は狭いな〜とびっくり。

DJの平均年齢が30歳を越すロートルなパーティでしたが、各人の好みが出た音楽を十分に堪能出来ました。一番手のShooterさんはメタル〜ヒップホップ〜ポップ〜ダブステップなど、彼がブログで紹介している音楽を色々とプレイ。次のTakeshtさんはジャズっぽいのにデトロイト系の音も混ぜて洗練された音楽。beatjunkieさんはニューウェーブに2000年前後のハードテクノを織り込んでがっつんがっつんとハードに。

beatjunkieさんが盛り上げてくれて、自分は最後にプレイ。折角だし新曲を多めにやろうと言う意識が強すぎたのか、う〜んあまり良い流れを作れなかったよ…。緊張と酔いの為か、ミックスも全然合わせられなかったな。

何はともあれ自分の好きな音楽をプレイ出来る機会があり、程々に満足出来ました。また次回開催出来るように努めますので、皆様どうぞ宜しくお願いします。

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| EVENT REPORT2 | 11:30 | comments(7) | trackbacks(2) | |
2000 And One - Voltt 2 (Voltt:voltt002)
2000 And One - Voltt 2
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デトロイトラブなシーンが存在するオランダの中でも、特に歴史が長くデトロイトテクノの影響を受けている(最近はそうでもないようですが)レーベルが"100% PURE"。豆知識ですが"100% PURE"からはDerrick Mayも作品をリリースしていたんだけど、Derrickは勝手にリリースされたとかで両者が揉めていたそうです。その"100% PURE"を主宰している2000 And OneことDylan Hermelijnが、20年にも及ぶ活動を経て遂に初のMIXCDをリリース。が内容はここまでの説明通りのデトロイト色は無く、Cadenza、Desolat、Oslo、100% PURE傘下のRemote Area音源などのハードではないタイプのミニマルテクノが中心。序盤は乾いたパーカーションが空虚に響くミニマルでフラットな展開を作り、時折声ネタなどと使いつつ上げもせず下げもせずじわじわと。そして中盤からようやく流麗なシンセのメロディーが入るトラックが増えてきて、妖艶な色気が空間に満ちていきます。そこからはCadenzaらしい神秘的な華麗さとファンキーなリズムで終盤まで上げたテンションを保ち、最後にはLucianoのエスニックと耽美さが合わさった不思議な感覚の"Conspirer"でドラマティックにクローズ。今流行のミニマルを十分に堪能出来るのではないでしょうか。

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| HOUSE5 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2009/08/05 (WED)
LIQUIDROOM 5th ANNIVERSARY @ Liquidroom
Live : Yoshinori Sunahara, Rei Harakami, ASA-CHANG&巡礼, agraph

2009/08/07 (FRI)
groundrhythm @ Air
DJ : Kaoru Inoue
Live : Jebski & DJ Yogurt

2009/08/08 (SAT)
Makin' Love Mix @ Grassroots
DJ : DJ Yogurt, DJ Kensei

2009/08/15 (SAT)
Clash 46 @ ageHa
Live : Model 500 (Juan Atkins, Mike Banks、Mark Taylor, Milton Baldwin)
DJ : Ken Ishii, Q'HEY, Mayuri

2009/08/15 (SAT)
Buzzin' Fly @ Air
DJ : Ben Watt, Motoki a.k.a. Shame, Tomoyuki Yasuda

2009/08/21 (FRI)
BLAFMA @ Club Asia
DJ : EYE, DJ Hikaru, DJ Nobu and More

2009/08/28 (FRI)
WIRE09 Pre-Party @ Womb
DJ : Joris Voorn, 2000 And One

2009/08/28 (FRI)
THE GAME - The 10th Chamber of Liquidloft Vol.2 @ Liquidloft
DJ : DJ NOBU, Foog

まりん+はらかみのライブは行きたいけどねー、仕事で無理だわ。ヨーグルト+ジェブスキのライブは超期待している!そしてやっとModel500のライブが聴けそうだ。マッチョマイクも来日、すげーぜ!
| UPCOMING EVENT | 06:00 | comments(5) | trackbacks(0) | |
Francois K. - Essential Mix (London Records:8573 82178 2)
Francois K-Essential Mix
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フランソワケヴォーキン、NYクラブミュージックシーンの生き字引。数々の有名なアーティストの音楽制作に手を貸すと共に、自身でWave Musicを設立し才能あるアーティストの育成に貢献し、そして自身はジャンルレスな選曲で音楽を紡ぎダンスミュージックの素晴らしさを世に伝える。彼の前ではどんな音楽だろうとそれ自身が良ければ差別される事なくミックスの中に放り込まれ、ディープスペースを形成する一つ流れの中に組み込まれる。フランソワは数多くのMIXCDを発表してきたがその中でも最も評価が高く、そして最もディープスペースを感じ取れるのがこの"Essential Mix"。正にタイトル通りの極めて重要で極めて基本的なミックス。彼の長年に渡るDJ生活の中でも特に彼が好み重要な曲を余す事なく注ぎ込んだ極上のミックスであり、NYダンスミュージックの歴史でもある。テクノ、ハウス、エレクトロ、ファンク、ヒップホップ、クラブジャズ、ドラムンベースなどが違和感無く同じ時系列に存在し、ダンスミュージックの多様性と過去を感じさせ、未来への展望を伺わせる内容。選曲は言わずもがな各曲の自然な繋ぎ方、展開のまとめ方はさすがベテランと言うべきもので、文句の付け所の無い歴史的傑作だと断言出来ましょう。惜しむらくは現在廃盤となっていて入手困難かつ、オークションなどでもかなり高額化してしまった事だろう。



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| HOUSE4 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
DJ Sneak - Back In The Box (Back In The Box:BITBCD04)
DJ Sneak-Back In The Box
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自分の好きなハウスのジャンルの一つにシカゴハウスがありまして、シカゴからは数多くの優秀なるアーティストが輩出しているんだけど、その中でも特にパンピンでファンキーな人と言えばDJ Sneak。と言っても以前にリリースしたオリジナルアルバムがソウルフルでメロウな歌物ばかりだったのでがっかりした思い出がありますが、このNRKからの新たなるMIXCDシリーズではガチで彼の本領が発揮された内容となっていたので一安心です。シカゴハウスと言っても中にはメロウでジャジーなトラック物もあるんだけど、CajualやReliefなどのレーベルとDJ Sneakら周辺に関してはネタをサンプリングしてループさせたフィルター系のハウスを得意としていて、イケイケでファンキー、バキバキでとびっきりのダンスミュージックを聴かせてくれます。そしてそんな特徴を持ったハウスの中でも、特に1995〜2000年までの最良とも言えるトラックを集めてDJ Sneakがミックスしちゃったもんだから、こりゃ偉いこっちゃ。大半がシカゴハウスとフィルターハウスで占められていて、もう展開とか上げ下げを無視した終始ズンドコでイケイケ一直線なミックスなんですわ。重く重心の低いリズムとシャープで切れのある高音域を大幅に強調して、派手にアッパーに飛ばしていくどうしたって盛り上がってしまうプレイで、そんなプレイの前には展開が無いとか終始一辺倒だとかそんな無粋な意見は軽く吹き飛ばされてしまいます。全編同じ音ばかりで腹にもたれるどころか、愉快痛快、枯れた心さえ奮い立たすファンキーで熱いハウストラックスです。

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| HOUSE4 | 00:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Calm + Moonage Electric Ensemble - Milestone (Music Conception:MUCOCD-020)
Calm + Moonage Electric Ensemble-Milestone
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Calmの隠れた名作が復刻〜、有難い。極少数だけ販売された"The City Child"と言う写真集に付録されていたCalmのライブ盤が、ボーナストラックも追加されて目出度くリイシューです。何が良いってやはり脂が載ってる頃の2000年のライブが体験出来るって事ですよ。これは勝手な推測なんだけど、Calmファンの多くは00〜03年辺りの作風が好きな人が多いんじゃないかと思うんですよ。だから2009年と言う現在に、こうやって過去の遺産を穿り返してくれたのは非常に嬉しいんですわ。内容に関しては正に期待していた通りの、ジャズ+ダウンテンポ+チルアウトなバンドサウンドで生き生きとした音が素敵です。小洒落たフェンダーローズや血が煮えたぎる様に熱く唸るサックス、そしてFarrがコントロールするリズムトラックなどが見事に絡み合い、都会的でかつ砂糖と珈琲が溶け合うようなビターでスウィートな空気を醸し出していますね。ロマンティックなピアノの旋律から始まる"Light Years"や、サックスソロがソウルフルに奏でられるハウストラック"Simple Chords Again"、そしてPharoah Sandersの"Love Is Everywhere"をサンプリングした"Authentic Love Song"など聴き所は多数、と言うか一切の捨て曲は無い。どれもが長尺であるにも関わらず、長さを感じさせずにぐっと心を掴んで離さない激情を持ち合わせているんです。Calmのアルバムの中でも一番良いかもしれないな、まじで。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 00:11 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Fuse Presents Adam Beyer (Music Man Records:MMCD032)
Fuse Presents Adam Beyer
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ベルギーのテクノクラブ・Fuseが送るテクノミックスシリーズの最新作は、ハードミニマルからクリック・ミニマルに見事に転身したAdam Beyerが担当です。しかしかつてはPrimate RecordingsやDrumcodeなどから激ハードなテクノをリリースしていたベイヤーが、今ではCocoon、Wagon Repair、Plus 8などからディープでミニマルな作品をリリースしてるんだから、テクノと言うシーンにおいて音の移り変わりは全く予想出来ないですね。当然このミックスCDでもかつてのハードな展開は封印されて、今風のミニマルセットが中心。流石にこの手の音は溢れてきているのでともすればオリジナリティーを発揮出来ずに数多くの凡作に埋もれてしまう可能性もありますが、ベイヤーに関してはそんな事はなさそうです。かつてのハードな縦揺れグルーヴから腰にくる横揺れグルーヴに変わってはおりますが、引き締まった硬質なリズムトラックと相まって程良いノリを生み出しています。また派手な展開は無くモノクロームで廃退的な音ばかりで、それがかつてのハードな音の代わりとなってストイックな音を表現しているので、これはこれで格好良いと思います。現在のミニマル勢の中では割と好感が持てるテクノ寄りな音でしょう。

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| TECHNO6 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Slam - Sci-Fi Hi-Fi 5 (Soma Quality Recordings:SOMACD070)
Slam-Sci-Fi Hi-Fi 5
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UKグラスゴーのSoma Quality RecordingsはUK屈指のテクノレーベル。現在は"Sci-Fi Hi-Fi"と言うMIXCDシリーズを始めているのですが、その第5弾にはレーベルオーナーのSlam様が登場。と言ってもレビューのテンションが上がらないのは近年の彼らのMIXCDが、どうにもこうにも流行のミニマルを追ってるだけでつまらなくなってしまっているから。周りがミニマル回しているからってSlamまでミニマルやるのは正直どうなんしょ。そもそもSlamのファンってどっちかと言うとハードテクノとデトロイト系の音を求めている気がするんだけど、Slamはその事に気が付いてないんでしょうか?本作はディープなテックハウス〜恍惚のミニマルを終始回すだけで、はっきり言ってつまらんです。コチコチとかクリクリとかそんなクリックぽい軟弱な曲ばかりで、こじんまりと纏まり過ぎ。以前ならハードなテクノで徐々に盛り上げて、ピークはデトロイト系で大爆発すると言う格好良いスタイルだったんだけどその面影は全く無し。Slamは本当に大好きなアーティストだけれど、近年のDJプレイに関しては全く興味が湧かなくなっております。かなり凹みます。Slamファンならまずは"Fabric 09"(過去レビュー)を買いましょう、これ最高。

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| TECHNO6 | 19:20 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Floatribe Mixed By Kaoru Inoue & Kentaro Iwaki (Rambring RECORDS:RBCS-2274)
Floatribe Mixed By Kaoru Inoue & Kentaro Iwaki
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代官山・Unitで隔月行われているパーティー・FloatribeのオフィシャルMIXCD。手掛けたのは勿論レジデントの二人、井上薫と岩城健太郎。どちらのDJもテクノやハウスだけに限らずアンビエントやチルアウト、生音系にも精通している音楽家なので、本作もリリース前から気になっておりました。まずは井上薫が手掛けた方ですが、普段のクラブでのアッパーなプレイとは異なり緩いグルーヴを保ったテックハウスが中心。例えるならパーティーの終盤で朝が近づいて来る時間、または徐々に夢が覚めていく様なモヤモヤとしたまどろみの時間、そんな時の心地良さが持続したムード。陳腐な言い方だけどキラキラと輝く光が降臨していて、もう多幸感に包まれて天にも昇る気持ちです。聴き終わる頃にはすっきり夢から覚めて、身も心もリフレッシュされるはず。対して岩城健太郎のミックスは何とも言い難い独特なプレイで、ミニマルやエレクトロハウスもあれば、太鼓どんどこなアフロや中近東の匂い漂うエスニックな物まで色々混ざっていて、恍惚や快楽を飛び越した混沌とした状態。半ば呪詛的なバッドトリップ感が涌いてきて、脳味噌ぐるんぐるんです。と思いきやラスト2曲でBorder Communityのトラックが続き、淡いサイケデリアが花開きようやく現世に引き戻されます。井上薫のミックスが昼間の音楽だとしたら、岩城健太郎のミックスは真夜中の音楽、そんな感じの対照的な内容で想像以上に楽しめます。実際のパーティー・Floatribeもこんな感じで格好良いんでしょうね、今度踊りに行きたいですな。

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| HOUSE4 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ben Sims - Ekspozicija 08 : Escapism Pt.2 (Explicit Musick:EXPLICITCD008)
Ben Sims-Ekspozicija 08 : Escapism Pt.2
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一時期は隆盛を誇ったハードグルーヴテクノももはや過去の遺産。ハードなプレイをしていた多くのDJがハードテクノに見切りをつけて、流行のエレクトロやミニマルにあっさり鞍替えする悲しい世の中。そんなハードグルーヴが下火なこのご時世の中、一人息巻いている真の漢がいる。その人こそかつてハードグルーヴで一躍シーンの最前線に躍り出たBen Sims。現在でもターンテーブル3台をフル活用し、バカテクで迫力に溢れたグルーヴを聴かせるハードテクノ好きにとっての神である。はっきり言って今のシーンの流れでは正直ベンシムスタイルでの活動は難しいと思われるのに、頑なにスタイルを変えない彼の心意気には敬意さえ抱いております。

さて本作でも以前と変わらぬバカテクで70分の中に41曲も詰め込む尋常ならざるミックスを披露していて、あれよあれよと移り変わる音の変遷はやはり凄い。一曲の中で良い箇所だけを繋げて常に盛り上げるのがこの手のミックスプレイの醍醐味で、かつてJeff Millsが実践していた事を現在に引き継ぐ巧みの技であります。選曲は彼の大好きなシカゴアシッドやデトロイトテクノ、そしてヨーロッパのテクノまで混ぜてざっくりと野性味溢れる音に仕上げております。しかし曲をただ繋げるだけではなく、多くの曲に彼がエディットを施していて良い感じのドンシャリした音になっていますね。音は洗練されておらず野暮ったいし曲も繋ぎ過ぎでどこかせわしないけれど、ファンキー度とトライバル度はやはり並々ならぬ内容と言えましょう。元々Jeff Millsに影響を受けていた自分には、この手のミックスは永遠に外せないですね。

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| TECHNO5 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Fuse Presents Shinedoe (Music Man Records:MMCD029)
Fuse Presents Shinedoe
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正直最近のテクノシーンにはうんざりだ。クリックだかミニマルだか知らないが、チマチマネチネチユルユルで一気に老け込んだ様な音ばかりが氾濫している(と思う)。まあ一過性の流行だとは思うけど自分はテクノに入り始めた頃にJeff Millsに衝撃を受けた人間なので、根っこにはハードミニマルみたいなゴリゴリ激しいテクノがあり、だからどっちかと言うとテンションの高く山あり谷ありのハードなテクノが好きなので最近のテクノシーンには少々食傷気味なのです。し〜か〜しだ〜、オランダのデトロイト系列レーベル・100% Pureでも活躍するShinedoeのユルユルMIXCDは、想像以上に素晴らしか〜。確かにユルユルではあるんだけど、ディープなシカゴハウスやベーチャン系テクノなどの奥行きはあってもリズムがかっちりしている曲を繋いでいて、更にはURの名曲で一気に盛り上がったり意外性もあって楽しめますね。ミニマルもシカゴもデトロイトもごった煮ながら激昂する展開は少ないけれど、ずぶずぶと足を引き込まれる引力には抗えません。流行のミニマルもそうじゃないかって?確かに似た感覚はあるけれど、自分はリズムは硬い方が好きなので本作の方が好みです。本作も流行っぽいヒプノティックさを持ち合わせていますが、それでもテクノ本流の音寄りなので流行が終わった後も聴けるはず。

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| TECHNO5 | 22:30 | comments(5) | trackbacks(3) | |
Marco Carola - Fabric 31 (Fabric:FABRIC61)
Marco Carola-Fabric 31
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イタリアのハードミニマリスト・Marco Carolaの初のMIXCDは、ロンドンの重要なクラブ・Fabricのレーベルからのリリース。このMIXCDシリーズは総じて質の高い盤が多いのですが、本作はかなりがっかりした久しぶりのハズレです。Marco Carolaと言えば元々はハードかつパーカッシブなミニマルテクノを得意としていて、フロアでもがんがん使えるトラックを量産しまくる安全印なアーティストだったのですが、クリック全盛期の近年はAdam Beyerにも負けじとクリックをハードな作風に落とし込み上手く流行に乗った感もあります。Questionシリーズはバキバキでファンキーな音が格好良いし、Do.Mi.No.シリーズは一躍クリック+ハードな作風のトップに躍り出た画期的な作品だったはず。本作もそんな作風を期待していたら、確かにクリッキーではあるんだけれども気合いが全く入ってないじゃん!間のあるリズム、カチコチのパーカッションは確かにファンキーではあるけれど、終始ローテンションでのっぺりした展開は全く以てつまらない。ディープと言うにはそこまで空間を感じさせる音も少ないし、ミニマルではあるけれど上り詰める高揚感も感じられないし、聴き所はどこにあるのか本人に問いたい。これが本当にDo.Mi.No.シリーズをリリースしていた人のMIXCDなのかと疑いたくなる位ですな。せっかくハードミニマルにクリックを取り込んだのだから、DJプレイにこそそうゆう所を反映させても良いのではと思います。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Sessions Mixed By Derrick Carter (Ministry Of Sound:MOSCD110)
Sessions Mixed By Derrick Carter
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数日前にシカゴハウスを中心にジャーマンディープハウスまでも取り込んだ名レーベル・Classic Music Companyのコンピを紹介したので、今度はそのボス・Derrick CarterのMIXCDを紹介しようじゃないですか。リリース元は老舗・Ministry Of Soundでこの"Sessions"シリーズにはGreen Velvet、Josh Wink、Mark Farina、DJ Sneakなどなかなか通好みのDJが参加していて注目しておいて損はないでしょう。と言っておいてなんですが、Derrick Carterが担当した本作はCarter節を期待しているとちょっと肩透かしを喰らうかも。普段見せるゴリゴリでファットなシカゴハウスはなりを潜め、変態じみたベース音やピコピコなディスコサウンドが幅を利かせた種が異なるシカゴハウスをプレイしています。これも間違いなくシカゴハウスの一種ではあるはずだけれども、なかなか荒削りで豪快なパンピンシカゴハウスが聴けないのはちょっと物足りない。あーこれってオールドスクールを意識しまくったシカゴハウスで、まだこなれてはないし安っぽい音ではあるけれど、初期のファンキーで狂おしいまでの変態性が滲み出ている音なんだね。原点回帰しまくった感もあって懐かしさというか古さを感じずにはいられないけれど、実は大半は2000年以降にリリースされた曲が収録されています。今のご時世でもこんなハウスがリリースされ続けているなんて、ちょっと意外だな。それはさておきファンキーではあるけれど、妙な明るさと言うか変に楽天的な音が今作は微妙でした。確かに痺れるベースラインもあったりはするけれど、全体的にはそんな好みの音ではありませんな。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Octave One Feat. Random Noise Generation - Off The Grid (Underground Gallery:UGCD-43001)
Octave One Feat. Random Noise Generation-Off The Grid
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「Blackwater」が大ヒットするまでは地味に長く活動していたデトロイトの古参・Octave One、またの活動の名をRandom Noise Generation。Octave One名義ではしなやかで美しいハウス、そしてRNG名義ではデトロイトから生まれたハードなテクノをリリースし、地道にデトロイトの土台を支えてきたユニットだと思います。その活動はUnderground Resistanceとも共感する物があるだろうし、事実URの首謀・Mad Mikeさえも唸らせる才能なのであります。ところが2000年に入ってからは活動も波に乗りどちらの名義でもアルバムをリリースしているんですけど、それが両方とも微妙な内容ではあったんですね。と言うのもテクノやハウス一辺倒のアルバムだと思っていたら、予想以上にR&Bとかヒップホップが多く入っていて期待を裏切られたのです。しかし2005〜6年に行ったライブ音源を納めたこのアルバムでは、失った期待を取り戻すハードでタフなテクノを聴かせてくれました。大半の曲はオリジナルアルバムには未収録でいわゆる新エディットとか未発表曲なんだけど、なんでこんな良い曲をリリースしなかったのかと思う位出来が良いですね。テクノのライブなので予想外の展開とかは無いけれど、音は引き締まって身が詰まっているし、完全なる4つ打ちが体を横に揺さぶるグルーヴを生み出しています。機械から発せられる音とは言えリズムはファンキーだし、控えめでダークなメロディーには眠れるソウルがこもっていますよね。これこそデトロイトのブラックマシンソウルなんじゃない?オリジナルアルバムは買わないで良いから、まずはライブアルバムに注目すべし。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Jedi Selector Mixed By Tom Middleton (Smugg Records:G-GUMSCD004)
Jedi Selector Mixed By Tom Middleton
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これはびっくりこのレビューの時点で1000円札一枚出せばおつりが返ってくる金額で、Global Communication(以下GC)のMIXCD(2000年作)が購入出来てしまいます。今作はGCのメンバーであるTom MiddletonとMark PritchardがJedi KnightsやSecret Ingredientsなどの変名でリリースした曲を、TomがMIXしたアルバムでございます。最初に言っておきますが全然アンビエントテクノではありまんせが、これもGCの傑作です。彼らの初期の活動はアンビエント中心であったのですが、近年のソロ活動ではハウスやらブレイクビーツやらボサノバなんかにも手を出したりして雑食性をより高めていて、その始まりがJedi Knights名義であったのでしょう。かなりファンキー度が高めのオールドスクールなシカゴハウス、ブロークンビーツばかりの連発。わざとださめのエレクトロ風な音も使用していて、完全に旧時代の音を再現していますね。上下に揺さぶられるテンションの高いリズムでズンズンと体を弾ませ、そこに美麗な上物も混じったりしてしっかりメロディアスな点もキープ。アメリカ産のハウスに負けない超ファンキーな出来で、GCの豊かなる才能がアンビエント以外でも見受けられます。内容も素晴らしく破格の値段で購入出来るので、これは要チェック。

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| HOUSE2 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Cajmere - Techno > Funk (303 Recordings:TOT3001)
Cajmere-Techno > Funk
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シカゴハウスの強烈な変態サウンドを現在も継承するCurtis Alan JonesことCajmere、またの名をGreen Velvet。Green Velvet名義ではピコピコで電子的な面を強調したテクノ/ハウスをやりつつも、相当にタフで狂った方面に行っておりますが、Cajmere名義ではレイザーラモンHGよろしくなハードゲイ風で、音数を絞ったシンプルなシカゴハウスを継承しています。そのはずなのに、Cajmere名義のこのMIXCDは何故にハードテクノなのか???特に序盤における怒濤のハードテクノ攻めにはびっくりしましたが、これこそが正に彼のタフな音楽性をそのまま象徴しているのかとも思えます。基本ズンドコ節の疾走しまくりハードテクノで、いつ緩める時があるのかと思ったら最後まで一気に走り抜けておりました。殆どシカゴハウスの変態サウンドは感じられないけれど、最近こうゆうハードテクノMIXCDは少ないので懐かしさを感じます。Cajmereがプレイする意味は分からないけど、それを抜きにすれば本当に楽しめます。Ben SimsやTechnasiaのDJプレイが好きな人にお勧めですね。

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| TECHNO3 | 14:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Luciano - Sci.Fi.Hi.Fi Volume 2 (Soma Quality Recordings:SOMACD46)
Luciano-Sci.Fi.Hi.Fi Volume 2
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クリック〜ミニマルハウスシーンではRicardo Villalobosと双璧を成すと言っても過言ではない存在、そしてVillalobosと同じくチリ人のLucien NicoletことLucianoのMIXCD。それもなんとリリースはグラスゴーの名門テクノレーベル・Somaからとはちょっと驚きです。まあSomaからリリースしたからと言ってテクノっぽくなる訳でもなくて、普段通りのゆる〜くてまったりしてしまう渋いプレイを披露するLucianoなのですが。しかしチリからこう言ったクラブミュージックに根ざした音が出てくるのも意外なんですが、Villalobosと言いLucianoと言いなんでチリ出身のこの二人は無味乾燥と言うか派手さがないんでしょうね。良く言えばスルメの様な酒のつまみだと思いますが、MIXCDの前半は味気無くてこのままだったら寂しいなって思いました。ところがどっこい、中盤以降はドライな音ながらもグルーヴィーにリズムも振れだし、音に厚みも出て来てポヨンポヨンした豊満さが心地良いです。これがチリのドライなファンキー加減とでも言うのかな、派手さはないけれどラテンの血が秘かに隠れている様な冷たさと熱さ。真夏に聴いても部屋の空気をクールに一変させる心地良さと、体の奥底から溢れ出る情熱が共存しています。

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| HOUSE2 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Slam - Past Lessons/Future Theories (Distinct'ive Breaks Records :DISNCD65)
Slam-Past Lessons/Future Theories
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UK・グラスゴーのテクノシーンを支え、才能あるアーティストを数多く輩出しているSoma Recordings。そのレーベルの設立者であり中心的ユニットでもあるのが、このSlamです。ハードでアンダーグラウンドな硬派な面を見せつつも、デトロイトテクノからの影響を受けてメロディアスなトラックを量産しています。「Positive Education」等の大ヒット曲も出しながら日本での評価のされ方は不当な程の人気の無さですが、海外での評価は抜群でトラックメイカーのみならずDJとしても超一流です。この5年前に発売された2枚組MIXCDはテクノ、ハウスを分け隔て無く使いグルーヴィーかつタフでファットな傑作となっています。一枚目はハウス色が濃厚で、メロウでムーディーな流れから徐々に音を積み上げていき、終盤では音に厚みが出て来てアッパー目に盛り上げてきます。非常に丁寧なMIXを行っていて、スムースに盛り上がるその手腕にはベテランの円熟味を感じさせます。2枚目はテクノ色が強く出て、これぞいかにもSlamと言ったMIXになっています。メランコリックでアッパーな曲、パーカッシブな曲、洗練されたシャープな曲を展開を作るよりもひたすら気持ち良い状態を保ちつつ、アゲ目に繋いでいます。そしてラスト間際で自身の「Positive Education」からドラマティックに盛り上がる「Jaguar (Mad Mike String Mix)」の瞬間こそ、正に待ちわびた感動のエンディング。余りにも分かりやすい盛り上げ方ながらも、誰しも抗う事の出来ない感動が待ちわびています。Slam未聴の方は是非この機会に体験して頂きたいです。

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| TECHNO2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Laurent Garnier - Excess Luggage (F-Communications:F1873CDBOX)
Laurent Garnier-Excess Luggage
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元料理人でありフランスの伊達男、ローランガルニエ。そのプレイはテクノ伝道師とも言える幅広い選曲で、一夜のプレイで様々な面を伺う事が出来る。個人的にはテクノセットが好きだけど、ハウスやロック、果てはドラムンベースまでも回す何でもありな人です。そんな彼もデトロイトにはやはり興味があるのか、自身のアルバムにおいてデトロイトライクなトラックを多く作っています。さてこのMIXCDは2000年のSONAR、2002年のデトロイト、後多分PBBと言うラジオのライブを収録した物でやはり彼の幅広い選曲を体験するにはもってこいです。

一枚目のSONARのプレイはハウス中心のセットでムーディーな物から、シカゴ、アシッドまで気持ち良く聴けます。DAVINA-Don’t you want itはデトロイトハウスのクラシック、今年のイエローでのプレイでも回していました。

二枚目は血管ぶち切れデトロイト中心のMIX。しょっぱなHi-Tech Jazzですよ!この曲は他のDJにもここ1、2年で実際のDJでよく使われている気がします。ほぼデトロイトに関連のある曲を使っているので、デトロイト好きには必ず受けると思います。終盤自身のThe Man with the red faceは、彼の曲の中でも最もデトロイトへの愛着を示した結果となるものでしょう。そこから69-Desireに繋ぐと言う悶絶必至のMIXです。

三枚目のラジオでのプレイは、テクノやハウスじゃなくてダウンテンポなのかな。寂れたバーとかで流れてそうな感じで、哀愁がありますが僕は余り聴いていないので何とも言いようがありません。

実際のプレイではテクノ→ハウス→ロック→…と目まぐるしくどんどん変わっていくので忙しい感じもするけど、一夜にして壮大なロングジャーニーを経験する事が出来ます。そして今週末にageHa、来週月曜にYellowと今回は2回も東京でプレイ。この機会に是非ともテクノ好きは、ガルニエのプレイを体験してみてはどうでしょうか。

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ちなみにこのMIXCDには4、5枚目がありF-COMショップ直販で買えます(現在はアマゾンでも購入可)。4枚目がデトロイトとシカゴハウスのクラシックを多用したMIXで超絶物です。僕は当然買いました。

Laurent Garnie-Excess Luggage
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| TECHNO1 | 17:19 | comments(2) | trackbacks(1) | |