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DJ Koze - Reincarnations Part 2 - The Remix Chapter 2009 - 2014 (Pampa Records:PAMPA 010CD)
DJ Koze - Reincarnations Part 2 - The Remix Chapter 2009 - 2014
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テクノ/ハウスというダンス・ミュージックにおいて奇才と呼ばれるアーティストに誰がいるだろうか。単に奇抜なだけではなく、それがダンス・ミュージックとして実用性を兼ね備えながらアーティストの個性を確立させるとなると、それは非常に限定されるかもしれない。しかしドイツはハンブルクのStefan KozallaことDJ Kozeは、自信を持って奇才と呼ぶに相応しい存在だ。彼の活動は実験的な要素の強いAdolf Noise、ポップな音楽性を打ち出したInternational Ponyと複数の名義に渡るが、最もテクノやダンス・ミュージックにユーモアを加えているのがDJ Koze名義なのだ。本作は2009年にリリースされたリミックス集である"Reincarnations : The Remix Chapter 2001-2009"(過去レビュー)の続編となり、DJ Kozeが2009〜2014年までに手掛けたリミックス作品が収録されている。リミックスを"Reincarnations"="再生"と表現するその作風は、確かにそこに何か別のものを何か加えて生まれ変わらせているとしたら、これ程的確な表現はないだろう。正直に言えばDJ Kozeのその奇才は強過ぎる個性を発する故か、全てのリミックスが万人受けするわけではない。だが"Jo Gurt (DJ Koze Remix)"を聴いてみて欲しい、霧もやの奥に妖精たちが住む風景が浮かび上がるような幻想的に微睡んだ世界観は、ダンス・ミュージックに童心のような遊び心を加えている。原曲の物哀しくもポップな空気を纏いつつも機能的なミニマルなグルーヴに生まれ変わらせた"Bad Kingdom (DJ Koze Remix)"や、柔らかいビートとアブストラクトな音像でアンニュイさを強めた"It's only (DJ Koze Remix)"など、そのリミックスの方法は一方通行ではなくフロアで活きる機能性とポップな趣向や自堕落なユーモアなどが共存し、リスニングとしても耐えうる独自の音楽に再生させているのだ。本作はDJ Kozeによるリミックス集ではあるものの、最早これはオリジナルアルバムと呼んでも差し支えない程にDJ Kozeの個性が光っており、風変わりなダンス・ミュージックを愛する者の心をくすぐる一枚となるだろう。




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| HOUSE10 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Shangaan Shake (Honest Jon's Records:HJRCD58)
Shangaan Shake
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本コンピレーションで初めて耳にするジャンルでアフリカ発祥の"Shangaan"なる音楽。調べてもなかなか詳細が見つからないが、恐らくアフリカのシャンガーン人が鳴らしていた音楽の様だ。2010年にリリースされた"Shangaan Electro"で聴けるのはベースレスで高速ビートのチープな電子音楽と言った印象で、アフリカにやってきたニューウェーブとも言えるだろう。そんな"Shangaan Electro"を現在のダンスミュージックに於ける精鋭達がリメイクし直したのが本作で、オリジナル楽曲を知っていなかろうが食指が動くアーティストが参加している。デトロイトからはAnthony Shake ShakirやTheo Parrish、ダブステップからはActressとPeverelist、ダブテクノのMark ErnestusやDemdike Stare、ジャズやレゲエに造詣の深いBurnt Friedman、その名も轟くRicardo Villalobos & Max Loderbauer、ミステリアスな活動・作風であるOni Ayhunなど幅広く才能豊かな面子が集まったと思う。オリジナルを知らないので各アーティストがどのように"Shangaan"を解釈し直したかも知る由も無いが、現在形のダンスミュージックとアフリカからの新たなるサウンドの絡みをただ楽しむだけでも十分に価値がある。Mark Ernestusは音を削ぎ落とした軽快なダブテクノを披露しているが、土着なパーカッションや謎めいた上物のトランス感はアフリカンを意識したのか。奇妙なSEが入り乱れながら不規則なビートを打ち出すActressのダブステップは、クラブでの狂乱騒ぎに拍車をかける様なリミックスだ。ざらついたハット使いは彼らしいが妙に手数が多くビートが早いTheo Parrishのリミックスは、愉快に踊り狂うエレクトロ・ファンクで意外でもある。Anthony Shakirのお祭り気分の陽気なファンク、裏打ちのキックがトリッピーなレゲエ色の強いBurnt Friedmanのリミックスもアフリカンな味が感じられるだろう。Ricardo & Max組はぬちゃぬちゃとした質感が漂うファンキーかつドープなミニマル仕様で、生音っぽいのに低温が続くどうにも絶頂を迎えない焦らしのリミックスだ。まだまだ他にもアフリカンな音楽を個性的に作り替えた曲が収録されており、元ネタがアフリカンと言う以外は統一性がないものの色々な音楽性を楽しむ事も出来るし、"Shangaan"への足を踏み入れるきっかけになる作品であろう。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Apparat - DJ-Kicks (Studio !K7:!K7270CD)
Apparat - DJ-Kicks
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設立25周年と波に乗っているStudio !K7の名物MIXCDシリーズ最新作には、エレクトロニカを経由してテクノへと踏み込んできているApparatが参戦。このシリーズはテクノと言う枠を越えて幅広くジャンルを掬い上げているのですが、本作でもテクノだけでなくエレクトロニカやアブストラクト、ダブステップまでを匠なセンスによって纏め上げておりました。トラックリストを見てもワクワクする内容で、Carl CraigやRippertonのテクノにOvalやThom Yorkeらのエレクトロニカが絡み、更にはBurialやMartin、T++らダブスッテプまで挿入されてしまう。ポップでカラフルなエレクトロニカとダークで陰鬱なダブステップの自然な陰陽の切り替わりもさる事ながら、どこをとってもどんなジャンルであろうと、最初から最後までダンスなグルーヴを保ち続けるその選曲眼は類稀なるもの。単純でミニマルな4つ打ちで押していくのではなく、多用なリズムを用いて変幻自在な世界を生み出しつつ腰に来るグルーヴを保つのだからこれは凄い。いや、凄いと言う前に本当に独創性と遊び心に溢れた面白いミックスで、こんなプレイもあるんだなと新しい息吹を感じさせてくれました。

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| TECHNO8 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Collection Vol.1 Bijou R.I SOUNDS mixed by DJ MAAR (Avex Entertainment Inc.:NFCD-27204)
Collection Vol.1 Bijou R.I SOUNDS mixed by DJ MAAR
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ぶっちゃけどうでもいい事ですが、7〜8年ぶりにパーマをあてました。髪が長かったけどパーマかけたらスタイリングがかなり楽ちん(と言うか今までスタイリングほぼしてなかった)。頭が禿げないかだけが心配です。

発売前にAVEXで働いている子から頂いたのでレビューおば。正直なところ自分はDJ MAARや彼が組むユニットであるDEXPISTOLSには関心が無いんだけど、このMIXCDに関しては割りと自分好みの選曲でありました。テーマは「肩パットとNEW WAVE」だそうですが、肩パットと音の結び付きは謎。あ、でもニューウェーブって言う空気は確かに漂っていて、ダークで不穏な尖った感覚は感じさせるかな。そしてニューウェーブと言うだけだって、やはり80年代っぽい懐かしいチープな音でダンスなグルーヴが奏でられていて、良い意味で時代を感じさせるね。エレクトロ中心の中にテクノやアシッドハウス、レゲエやロッキンな物まで色々混ぜられていて多様性を感じさせつつも、しっかりとムードは80年代に収まっているのでとっちらかった印象は無いですよ。ただアクセサリーブランドの為のMIXCDと言う事もあってか、微妙にお洒落にまとめようとしている空気も感じられたのは、俺の考えすぎかな。クラブの荒々しさは前面に出ず、小奇麗にまとめた印象。

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| HOUSE5 | 07:30 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Funk D'Void - Sci-Fi Hi-Fi 04 (Soma Quality Recordings:SOMACD64)
Funk D'Void-Sci-Fi Hi-Fi 04
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今までにEwan Pearson、Luciano、Alex Smokeらがミックスを手掛けてきたSomaのディープなテクノミックスシリーズ・Sci-Fi Hi-Fiの最新作に、Somaを代表するアーティスト・Funk D'Voidが遂に登場。実はFunk D'Voidは以前にもCocoonからMIXCDをリリースしているのですが、その時は余りにも緩めの展開でそこまで満足出来なかった思いがあります。で本作はと言うとやはり本作も緩い!がそれ以上にディープかつほんのりと香る甘さが幻想的で、かなり陶酔度が高めのセクシャルな内容です。まるでFunk D'Void自身の作品をそのまま映し出したような薄いシンセサウンドがばりばり入っているトラックが多く使われ、テッキー度は相当にきてます。尚且つBPM125前後の一番心地良いイーブンキックがいつまでも変わらずに続いていて、平坦な展開ながらもそれが逆に高揚感を持続させると言うハウスの良さも持ち合わせています。Funk D'Voidも自身で最高の出来と自負しており、綺麗目のテックハウスが好きな人は間違いなく当たりのMIXCDと断言しましょう。久しぶりに極上のテックハウスを堪能出来ました。

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| TECHNO5 | 23:00 | comments(4) | trackbacks(1) | |
Nathan Fake - Drowning In A Sea Of Remixes (Border Community:10BCR)
Nathan Fake-Drowning In A Sea Of Remixes
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最近"You Are Here"がシングルカットされたNathan Fakeですが、これもアルバム"Drowning In A Sea Of Love"(過去レビュー)からのシングルカット。表題曲のApparat Remixが格段に素晴らしいです。牧歌的でのどかなオリジナルとは対極的に、跳ねるリズムやらヒプノティックなシンセを重ねてかなりグルーヴィで恍惚感を漂わせています。オリジナルを上回る出来映えで、アルバム全曲をApparatにリミックスさせてみたく思います。B面には"Long Sunny"をBorder CommunityのFairmontが手掛けたリミックスが収録されていて、オリジナルがシューゲイザーロックっぽいのに対し、リミックスは素直に4つ打ちを取り入れてブリブリベースとトランシーなメロディーでドラッギーさをアピール。クラブで聴いて気持ち良さそうなディープな世界観でよろしいですね。他にもVincent Oliver、FortDaxのリミックスも収録と充実した内容です。

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| TECHNO5 | 14:15 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ellen Allien & Apparat - Orchestra Of Bubbles (BPitch Control:BPC125CD)
Ellen Allien & Apparat-Orchestra Of Bubbles
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今日紹介するのはWireに出演したせいか日本でも知名度のあるベルリンの女性アーティスト・Ellen Allienと、そして最近だとNathan Fakeの曲をドリーミーでどこか捻れた作風へとリミックスしたりしていて、多分エレクトロニカ方面の人だと思われるApparatの共作アルバム。どちらも普段全く聴かないアーティストだし事前情報は全く無かったのだけど、試聴した時になかなか良かったので買おうとずっと思っていた(が一年近く買わずに放置してしまった…)。実際に買って聴いてみたけれど、もっと早く買っておけば良かったなと少々後悔する位やっぱ良かったです。基本メランコリックなメロディーが中心にあって、それをアナログ的な音でエレクトロ/エレクトロニカ風に奏でていて、何だか懐かしい気持ちになるレトロなテクノって感じ。古臭いと表現するのでは無く、味があり時代錯誤のサイケデリアがあると言って欲しい。曲によっては確かにBorder Communityまんまなドラッギーな感覚を持っている物もあるし。メロディーは聴き易いけれどリズムは鋭角的につんのめる様で、踊るつーよりはぎくしゃくとしていて引っ掛かりがあるかな。そうゆう所は奇天烈で変幻自在のエレクトロニカっぽい。普段の二人がどんな音楽を創っているかは知らないけれど、本作では二人の持ち味がきっと生かされているんだろう感じる面白い音楽でした。リスニングテクノとしては久々に感動した!

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| TECHNO5 | 21:20 | comments(2) | trackbacks(2) | |
James Holden - At The Controls (Resist Music:RESISTCD59)
James Holden-At The Controls
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今でこそテクノやハウス方面でも注目の的になっているJames Holdenですが、元々はプログレッシブハウス畑の人です。オックスフォード大学在学中の19歳の時にリリースした「Horizons」が注目を集め、その後はSashaと共同作業をしたりリミックスを量産したり、プログレ界では若き新星として人気を誇っていたそうです。ところがその人気とは裏腹にHolden自身はレーベルの制約に縛られ、自分の好きな音楽を創れなかったと語っているのです(それで売れるなんて皮肉めいてますが…)。ならば制約に縛られない自分のレーベルを作るかと言う事で出来上がったのが、今最も旬なレーベル・Border Communityです。情報の早い人はご存じ、Nathan Fakeらを擁するプログレッシブハウスに捕らわれない真の意味で前衛的なレーベルです。ここから発信される音は、テクノともハウスともプログレともロックとも言える独特な音で、クラブミュージックとしての固定概念はありません。本当に好きな音楽を創っていると感じられるのは、その自由性の為でしょう。(逆に過去のプログレ時のHoldenが好きだった人は、今のHoldenにどう感じているんでしょうね?)

前置きが長くなりましたが、James Holdenの趣味満開のMIXCDが遂にリリースされました。これは本当に凄い、今まで数多くのMIXCDを聴いてきた僕でも結構な衝撃を受けました。いや、衝撃と言うよりもただ単純にぞっこんになってしまっただけなのですが。Richie HawtinとAphex TwinとMassive Attackが共存し、自身やBorder Communityのアーティストの曲、またはエレクトロニカやポストロックまで、多岐に渡って色々な曲が収録されています。かつては「Balance 005」(過去レビュー)と言うバリバリトランシーなMIXCDをリリースしたHoldenの姿はもはや無く、完全に一段階上がったHoldenがここに居ます。本人曰くベッドルームで聴く音楽を意識したという通り、直球ストレートなダンスミュージックはここにはありません。その代わり10代の甘酸っぱい青春を思わせる郷愁とギラギラと怪しく輝く恍惚感が共存し、身も心も溶けてしまいそうなドラッギーな世界観は今まで以上に強くなっています。Holdenの発する音は、それがプログレだろうとテクノだろうと関係無く、いつだってサイケデリックなんですね。ジャンルはばらばらでも統一感があり、そこにHoldenのセンスと言う物を感じます。これこそ新世代の到来を告げるMIXCDですよ。

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| TECHNO3 | 18:00 | comments(5) | trackbacks(0) | |