CALENDAR
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< July 2020 >>
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
MOBILE
qrcode
SPONSORED LINKS
Joris Voorn - Fabric 83 (Fabric Records:fabric165)
Joris Voorn - Fabric 83
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
かつてRichiw Hawtinが成し遂げたPCによって各曲を最小のパーツにまで分解し、それらを再度組み立て上げて同時に複数のパーツを層のようにミックスする事で、新たなる曲として創造する手法は今では決して珍しいものではない。またその手法が時としてライブ感を失い、見せびらかすように芸術的な面だけを強調してしまう恐れは多々あり、例えばオランダのテクノ貴公子ことJoris Voornについては典型的にその例に挙げられよう。活動の初期は複雑なミックスをする事なくテクノ・クラシックも多用しながら若いエナジーが溢れがつがつとフロアを盛り上げていたプレイも、近年リリースしたMIXCDでは多数の曲を糸を細かく編み込むような芸術的なミックスを披露する事に専念し、何かクラブの衝動は欠けていたように思われる。そんな折、新たに発表されたFabricシリーズからのMIXCDには、何と20トラックの中に65曲を詰め込むという以前からの手法を踏襲した内容だ。そこにまたもクラブの熱狂は存在しているのか不安になったが、そんな心配はどうやら杞憂だったようだ。本人が「Abletonがターンテーブルなどでは成し得ない、エディットとミックスとリミックスを可能にした」と述べているように、正にPCでしかありえない重層的なミックスをしながら各曲の繋ぎ目さえも消え去ったシームレスなプレイを披露しているが、それはまた目的ではなく手段として活かしながら、ミックスによって新たなる曲を創造しながらフロアのディープな感覚も確実に残す事に成功している。Jorisらしい美しいメロディーや感傷的なムードに甘い陶酔感はたっぷりと発揮されているが、侵食され何時の間にか抜け出せないミニマルな機能美やドラッギーなトランス感は間違いなく真夜中のフロアで体験出来るそれであり、それらが自然と一体化してドラマティックな世界観を構築している。また単にテクノやミニマルだけでなく、プログレッシヴ・ハウスやスピリチュアルな歌モノやエレクトロニカなど、多様なジャンルの音から要素を抽出しながらそれを違和感なく溶け込ませる手法は、ここをピークに迎えているようだ。勿論本作のような余りにも緻密な構成は生のプレイでは再現する事は不可能だろうが、しかしリリースされる作品としては本作は究極的な表現でもあり、それがフロアの空気も伴っているのだから素晴らしい。



Check "Joris Voorn"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO12 | 20:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Awanto 3 - Opel Mantra (Rush Hour Recordings:RHM 007)
Awanto 3 - Opel Mantra
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
オランダのRush Hourといえば予てからデトロイト・テクノやシカゴ・ハウスに可能性を見出し、その上でディスコやジャズにブロークン・ビーツまで多様性を許容しながら、ジャンル/アーティスト共にバラエティーに富んだ作品を手掛けてきた重要なレーベルだ。そしてこのAwanto 3による初のアルバムも、正にRush Hourの音楽性を的確に表現している。Awanto 3ことSteven Van Hulleは、新人というわけではなくKid SublimeとのユニットであるRednose Distriktや、最近ではTom TragoとのユニットであるAlfabetなど、もう10年以上も活動歴があるベテランなのである。とすればこのアルバムも新人らしい初々しさは全くなく、ベテランらしくよく練られた曲構成と豊かな円熟味がある内容となっており、Rush Hourの音楽性を堪能するには相応しいだろう。その多様性故か纏まりは感じられないかもしれないが、サンプリングによるであろうブロークン・ビーツとデトロイトの叙情性にファンキーなベースラインが絡む"Applecake"で、既にRush Hourの特徴を感じ取る事は可能だ。続く"Boogiedownpopke"ではディスコ・ネタを用いた重心低めのビートダウンを展開し、"Bubbles Made Me Cry"ではざらついたビートが艶めかしくも民族的な香りも発するディープ・ハウスを聞かせ…とアルバムは方向性の読めない位に多様なビートを鳴らしながら、最後には弛緩した陽気なホーンが和やかな空気を生み出すサンバな"Baila Con Paula"で幕を閉じる。例えばパーティーでのアンセムとなる飛び抜けたダンス・トラックはないものの、しかし全体を通して遊び心が溢れるその自由なマインドとそれを音として表現した手腕は見事なもので、アルバムという構成をしっかりと意識した内容だからこそ高く評価すべきであろう。







Check "Awanto 3"
| TECHNO11 | 14:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |