The Far Out Monster Disco Orchestra - Black Sun (Far Out Recordings:FARO 202CD)
The Far Out Monster Disco Orchestra - Black Sun
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ブラジリアン・ミュージックのオーソドックス - 例えばジャズやサンバにボサノヴァなど - そしてモダンなダンス・ミュージックまで、過去と未来を紡ぐように展開するFar Out Recordingsは、この類に造詣は無い人にとってもレーベル名は聞いた事がある位に著名な存在だ。そんなレーベルの15周年の活動として2008年頃に始まったプロジェクトがThe Far Out Monster Disco Orchestraで、その中心にいるのがレーベル設立者であるJoe Davis、Incognitoの息子であるDaniel Maunick(=DJ Venom=Dokta Venom)、そしてAzymuthのプロデュースも手掛けるDavid Brinkworthらで、その周りをブラジリアン・ミュージックの実力者が固めるというだけあって音楽的な素養の高さは保証されたプロジェクトだ。2014年には初のアルバムである『The Far Out Monster Disco Orchestra』(過去レビュー)でソウルやディスコにファンクも咀嚼したブラジリアン・ミュージックを豊かに聞かせていたが、それから4年を経て遂に2ndアルバムが完成した。ここでも前述のアーティストが中心となりながら、他にはブラジリアン・ミュージックの女性ボーカリストであるHeidi VogelやAzymuthの元キーボード担当であったJose Roberto BertramiにベーシストのAlex Malheirosなど、その他大勢のアーティストを迎える事でゴージャスな響きを生み音楽に豊かさを込めている。アルバム冒頭の"Step Into My Life"からしてゴージャスで華麗な音が鳴っており、ストリングスやホーン帯も加わった生演奏を主体とした流麗なサウンド、ギターやベースのファンキーな響き、そしてうっとりする程に甘くそしてソウルフルな歌が一つとなり、晴々とした涼風が吹くようなブラジリアン・ディスコだ。"Black Sun"は動きの多く力強いベースや切れのあるギターカッティングがファンキーで、そこに情熱的な歌やコズミックなシンセにサックスやトランペットの豪華な音が加わり、次第に熱量を増して盛り上がっていく。一転して"Flying High"は落ち着いたテンポでしっとりと甘い女性の歌を聞かせるバラード的なディスコで、微睡みを誘う優美なピアノのコードや豊潤な響きのシンセのメロディーを軸にして、胸を締め付ける切なさに満たされる。フェンダー・ローズの繊細で美しいソロから始まる"The Two Of Us"もミッドテンポでしっとり系の曲で、晴れやかで和んだ歌と甘いコーラスに優しいピアノやフェンダー・ローズでメロウネスが込めて、じっくりと甘い世界に浸らせる。アルバム12曲の内5曲はインスト・バージョンなので実質7曲になるが、ノリの良いブギーなダンスからメロウに聞かせる曲までどれも耳に残る魅力的なメロディーや生楽器の富んだ響きが活かされており、流石実力者揃いのバンド・プロジェクトによる本格ディスコだ。



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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ3 | 11:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
BEST OF 2018
今年も一年間当ブログを御覧頂いた読者の皆様、どうもありがとうございました。今年は節約も兼ねてBandcamp等の配信でも積極的に音楽を購入するようになった結果、輪をかけて購入する量は増えたもののそのおかげで聴き込めていない音楽も増えてしまい、レビューも書けずにこの年末のベスト紹介で掲載する機会も逃してしまう始末。また昨年に続きパーティーへと足を運ぶ機会も減っており所謂ダンス・ミュージックに対する関心は減少というか、良い意味でそこへの拘りは少なくなり、その半面ホームリスニングにも耐えるうバレアリック/アンビエント/ニュー・エイジといった音楽への興味がより増えた一年でした。そんな今の趣向から選んだ年間ベストは当ブログの昔のベストに比べると確かに方向性が変わったのは事実ですが、音楽への愛や興味は全く変わっておりません。また来年も素敵な音楽に出会い、そして色々と紹介出来たらと思います。それでは、来年も良いお年を!
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| BEST | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Daniel Avery - Song For Alpha (Phantasy Sound:PHLP09CD)
Daniel Avery - Song For Alpha
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2012年にデビューを果たしたUKのDaniel Averyはその当時にして大物DJからの絶賛の評価を獲得し、アンダーグラウンドな雰囲気を纏いながらも新世代のテクノアーティストを代表するような風格を持って、制作家としてもDJとしても一躍時の人になった印象がある。広義な表現ではテクノと呼ばれる音楽性ではあるが、4つ打ちのみにとらわれずブレイク・ビーツやアンビエントのスタイルにサイケデリックやドローンといった要素も含むその音楽は、フロア志向ながらも多彩な表情を見せる表現力のあるダンス・トラックとして機能する。そして比較的フロア寄りだった2013年のデビューアルバム『Drone Logic』から5年、随分と時間は経ってしまったが待望の2ndアルバムが到着したが、これを聞くとAveryはハイプではなく最早その才能は疑うべくもない事を確信した。本作でもダンス・トラックが無いわけではないが、しかし何と言っても90年代前半にWarp Recordsが提唱したArtificial Intelligenceの続編的な、例えばPolygon Window(Aphex Twin)やAutechreにB12やSpeedy J、そしてF.U.S.E.(Richiw Hawtin)のそのシリーズの音楽性 - レイヴから解放されるべく想像力を膨らませるような精神に作用するホームリスニング・ミュージック - があり、テクノが決して踊る為だけの音楽ではなく自由な音楽である事を指し示している。アルバムはインタールード的な扱いの"First Light"で始まるが、ここから既にビートの入らない霞んだ電子のドローンによるメランコリーなアンビエントで、続く"Stereo L"ではF.U.S.E.よろしくなTB-303のうねるアシッド・サウンドを用いながらも、それは毒々しいと言うよりは気の抜けたオプティミスティック感で煌々としており、やはり真夜中のクラブの雰囲気とは異なっている。"Projector"に至ってはそのざらついたアナログな響きのリズム感とぼんやりと夢幻の電子音響は、初期のメランコリーなAphex Twinを思わせる。再びインタールード"TBW17"で凍てついたノンビート・アンビエントを展開し、そこに続く"Sensation"や"Clear"では繊細な電子音響を展開したディープかつモダンなテクノによって機能的なグルーヴを刻んで、フロアとの接点も失わない。しかしやはりアルバムの肝はAI的なイマジネーション溢れる感覚であり、前述のダンストラックに挟まれた"Citizen // Nowhere"の歪で破壊的なリズムが打ち付けながらも夢想のアンビエントなメロディーに包まれるこの曲は正にAIテクノらしい。勿論、先行EPの一つである"Diminuendo"のように痺れる電子音が空間を浮遊しながら粗いハイハットやミニマルなリズムに強迫的に闇に連れて行かれるテクノは、ただ90年代のノスタルジーに浸るだけのアルバムになる事を回避させている。そしてアルバムの後半、アシッドを用いつつも深いリヴァーブによって夢の中を彷徨うダウンテンポの"Slow Fade"や、何処でもないない何処かにいるような淡く霞んだドローンに覆われるアンビエント・ハウス的な"Quick Eternity"と、またしてもAphex Twinの残像が現れる。モダンとレトロ、肉体性と精神性、ダンスとリスニング、そんな相反する要素が自然と同居したアルバムは、インタビューによればクラブの枠を超える為と語っている。成る程、そのコンセプトは確かに達成されており、イマジネーションを刺激するようなアルバムは、これまで以上に表現力に磨きをかけた素晴らしい作品となった。



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| TECHNO14 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
CC:DISCO! Present First Light Vol.1 (Soothsayer:SS0036)
CC:DISCO! Present First Light Vol.1
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シティーポップを思わせるキッチュなジャケットに目を奪われ、そして実際に音を聞いてみれば緩く開放的な雰囲気のバレアリックかつブギーなディスコが満載のコンピレーションに、もう心は即座に虜になってしまう。本作を編纂したのはメルボルンで活動するCourtney ClarkeことCC:DISCO!で、15歳の頃からラジオDJを開始し現在は自身でClub Cocoなるパーティーを運営しながら地元との密接な繋がりを持っているようだが、その音楽的な才能が評価され今では世界各地の大きなフェスティバルやパーティーにも出演をして忙しないツアー生活になっている。調べてみると公式な作品のリリースは無くDJのみによって正確な評価を獲得しているのだから、音楽への嗅覚や審美眼もきっと間違いないのないものなのだろうが、それは本作を聞けば確信へと変わる。ここに収録された曲は全てが未発表曲のようで、オーストラリアやニュージーランドで活動するローカルなアーティストの曲をCC:DISCO!が見事に掬い上げており、低い知名度に反比例して曲の質はどれもこれも素晴らしい。ニューカマーであるAngophoraによる"Settled"は、哀愁が滲むギターとぼんやりとしたシンセによって白昼夢に誘い込まれるニューエイジ風だが、オーガニックな響きが温かく体を包む。続くRings Around Saturnによる"Abarth"は大手を振って闊歩するような4つ打ちのブギー・ディスコだが、ここでも揺らぐ情緒あるギターやフュージョン風なシンセが懐メロ的な味わいを持っており、リラックスしたムードの中に甘い陶酔も仄かに混ざっている。Jace XLの"Really Want That"では光沢のあるポップなシンセ使いと甘く誘うような歌声もあって、80年代の都会的なシンセ・ポップで非常に甘美な懐かしさがある。一方で滑らかで心地好い浮遊感を持つディープ・ハウスを聞かせるのはLove Deluxeによる"Ivan's Hymn"で、霞の中で鳴るような繊細なピアノのコードとポコポコとした軽いパーカッションに引っ張られながら、揺らめく官能の世界を展開する。またDJ Simon TKによる"Never follow a druid to a second location"は安っぽい音によるリズムや荒々しいギターが鳴るローファイなシンセ・ロックだったり、Midnight Tendernessの"Precipitation Meditation"では爽やかなフルートや透明感のあるシンセを用いてドリーミーな情緒が浮かび上がるバレアリックなアンビエント風だったり、Sui Zhenの肩の力が抜けたアフタービートが気怠さを誘う甘いレゲエな"No More Words"もあったりと、決してディスコだけではなく多方面の音楽を咀嚼して多幸感への統一感を纏めている。真夜中の熱狂的なフロアと言うよりは昼間の野外フェスで鳴っているようなリラックスした選曲で、明るい時間帯のホームリスニングにもぴったりなコンピレーションだ。来週には初来日もある真夜中のパーティーではどんなDJをするのか、楽しみでならない。



Tracklistは続きで。
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| HOUSE13 | 10:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Model 500 - OFI (Apollo Mixes) (Apollo Records:AMB1209)
Model 500 - OFI (Apollo Mixes)
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オリジナルは既に二年前にリリースされた作品ではあるものの、復活を果たしたベルギーはR & S RecordsのアンビエントラインであるApollo Recordsの好調な動きに連れられて、Model 500=Juan Atkinsの作品をApollo関連の新進気鋭のアーティストがリミックスし直したのが本作。Sei A、Synkro、Colonel Red、Indigo、Horx & Shadow Childの若手6アーティストを呼び寄せてデトロイトの大ベテランの作品を手掛けさせたのは、ある意味では復活したApollo Recordsの今後を占う試金石ではないだろうか。旧来のApolloらしさを残しているのが"OFI (Synkro's Slow Jam Mix)"で、刺々しいハードなエレクトロのオリジナルとは打って変わって、望郷への思いを馳せるようなデトロイトらしい切なさと黒人が奏でるコズミックファンクを融合させて、アンビエントさえも感じさせるメロディアスな作品に仕上げている。異形なリミックスを披露したのは"OFI (Indigo Transmisson)"で、重苦しいダークアンビエントとメタリックなダブ・ステップを掛け合わせ絶望の淵に遭遇したような悲壮感を漂わせている。なるほどこんなリミックスもあるのかと、Apolloが新しい歩みを始めている事を痛感させるのだ。原曲の厳ついエレクトロの雰囲気を尊重しつつ、スクエアなビートで躍動感を添加したテクノへと生まれ変わらせた"OFI (Sei A Remix)"も、Apolloが既に過去の時代には居ない事を示している。本音を言えば過去のアンビエント主体であったApolloの方が好きではあるのだが、テクノと言うスタイルに囚われない流動的なサブレーベルとして進化していると考えれば、レーベルとしては順調と言えるのだろう。今後のレーベルの動向が楽しみになる一枚だ。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Makoto - Another Generation EP (Apollo:AMB1207)
Makoto - Another Generation EP
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かつてベルギーから世界に向けて良質なテクノを送り出していたR & S Recordsは一旦閉鎖を迎えるものの、2010年頃から運営を再始動させ新たなる才能の発掘に勤しんでいる。そしてその傘下にあるApolloはかつてはアンビエント色強めなレーベルであったものの、再始動後はアンビエントに限らないテクノ以外の幅広い音楽性に取り組んでいるようだ。そしてそのApolloからの新作はなんと日本からドラムン・ベースを手掛けるMakotoの作品なのだが、ここで聴ける音はジャンル的には既にドラムン・ベースの枠を飛び越える物となっている。タイトル曲である"Another Genertaion"からして前のめりに切り込んでくる細かいビートメーカーっぷりを発揮しつつ、その一方ではレーベルの特徴であるアンビエントを意識した極彩色の輝きを見せるシンセ使いやスペーシーな効果音を混ぜ、浮揚感を伴いつつしなやかなグルーヴに飲まれていく。”Summer Nights”なんかに至ってはジャズを高速回転させたようなブロークンビーツを披露していて、そこに昔のデトロイト・テクノ的な透明感のあるパッドを乗せたりと、フュージョンと言うかフューチャー・ソウルと言うかビートは尖っていても豊かなソウルを感じさせる作風が魅力的だ。そしてプリミティブなシンセ音のアルペジオが無限の上昇気流を生み出す"Skyline"は心底ロマンティックで、洗練された耽美派フュージョンと言っても過言ではない。最初にApolloからのリリースが合っているのかと疑問に思ったのは杞憂だったのか、寧ろメロウでソウルな旋律を活かした楽曲はApolloとの意外なる融合を果たしていて、Makoto流のコズミック・ソウルをより浮き彫りにしている。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
B12 - B12 Records Archive Volume 6 (B12:B1212.6)
B12-B12 Records Archive Volume 6
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サブカル情報誌・STUDIO VOICEも休刊そうだそうです。自分もテクノ特集の時しか買ってなかったけど、本って売れない時代なんだね。

かつてWarp Recordsが提唱したArtificial Intelligenceシリーズにも関わったB12は、The Black Dogともにインテリジェンステクノと言われる知的でフロアから隔絶された音楽を引率してきたユニット。1998年に急にシーンから姿を消してしまいましたが、2007年に突如10年ぶりに復活したB12はそこから怒涛の勢いで作品をリリースし、そして今現在は90〜96年の過去の遺産を発掘する作業・"Archive"シリーズを7回に分けてリリースしている真っ只中。その第6弾は彼らの中でも屈指のレアアルバム"Prelude Part 1"に、更に未発表曲を加えたオタク感涙の2枚組み。自分もこの機会にようやく作品を入手出来ましたが、正に時代を感じさせるAI系の綺麗目のシンセサウンドが堪能出来るレトロテクノがここにあります。その頃のインテリジェンステクノにはデトロイトテクノとも共通する透明感のあるシンセやエモーショナルなメロディーがありましたが、ダンスとしてのファンキーさを抑えてむしろ内省的で自分の心の中に引き篭もる様な音が特徴だったと思います。何も混ざっていないかの如く透明度の高いピュアな音色は、まるで小さい頃に夢見た近未来を描き出すかの如くイマジネィテブ。そしてB12のインタビューも挿入された構成はまるで架空のラジオ番組みたいで、なんだか未来からの電波を受信しているみたい。

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| TECHNO7 | 04:01 | comments(4) | trackbacks(0) | |
B12 - Last Days Of Silence (B12:B1219)
B12-Last Days Of Silence
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B12と聞いても果たしてどれだけの人が分かるのだろうと不安になるユニット。なんせ今回のアルバムは12年ぶりだし、ここ10年間は活動自体もしていなかったように思われるし、そりゃ世間からは忘れ去られても当然です。一応彼らについて説明しておくと、90年代前半に様々な変名でデトロイトテクノに影響を受けたインテリジェンステクノを披露し、またB12名義ではWarp RecordsのAIシリーズにも参加するなどし、マニアックなテクノファンを虜にしていた稀有なユニットです。さすがに自分も以前の音楽に関しては忘れかけていましたが、新作を聴くと彼らの音楽は10年以上経ってもそのミステリアス性を失っておらず一安心と言った所でした。元々インテリジェントな音楽だったのですが、新作においても細部に至るまでに完璧に配置された幽玄なシンセ音が不気味な空間を創りあげ、まるで近未来的な都市の日常を描いている様です。音自体は格好良いけれど、何故か終始不気味な空気が漂っているのが不思議。またリズムの多彩さも群を抜いていて、単純な4つ打ちなどは皆無。バラエティーに飛んだリズムトラックは、神経質に考え込んで創ったんじゃないかと思わせる程です。しかし内に内にと向かっていく内向的な音なので、一般的にはお勧めし辛いのも否めないでしょうか。自分も長く聴いていると、強烈なサウンドで気が滅入りそうです。The Black Dogなんかが好きな人は、要チェック。

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| TECHNO6 | 17:45 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Orb - Back To Mine (DMC Publishing:BACKCD12)
The Orb-Back To Mine
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クラブで踊り狂って聴くだけがテクノではなく、家の中でまったり寛ぎながら聴く事が出来るテクノ。電子の音を心落ち着かせ静かに聴いてみるのも乙だと思います。この"Back To Mine"シリーズはパーティーの後、家に帰り喧騒の後の余韻を楽しむ為の音楽、みたいなコンセプトのMIXCDなのですが、ここで注目すべきはThe OrbのAlex Patersonが手掛ける本作。ネットで色々読んだ話だと実際のDJではテクノに限らず何でも回すぶっ飛んだプレイらしいですが、本作では良い意味でリラックスしたムードにまとめていて彼の普段のアンビエントな雰囲気が好きな人にはすんなり受け入れやすい内容となっております。冒頭ではAphex Twin、Charles Webster、Juno Reactor、B12などのテクノ、トランスで一見普通なのですが、その後突如ヒップホップやフォーキーな曲が入ってきます。ですが、特に違和感も無いのは全体的に牧歌的なムード漂う曲を選曲しているからでしょうか。その後もノンビートなアンビエントやエレクトロニカっぽいものまで無秩序に投入されますが、ジャンルはばらばらなれど何にも違和感が無いのは不思議。まあMIXCDと言っても大した繋ぎをしている訳でもないのである意味ただのコンピなのですが、選曲センスがやはり良いんですよ。このCDを聴いている間だけは時間がゆっくり進んでいるかの様な感覚に陥り、確かにパーティー後の安らぎの空間を的確に表現しているんじゃないでしょうか。しかしこういうのを聴いていると、クラブでのチルアウトルームに行きたくもなってしまいますが。

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| TECHNO5 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Hell - Misch Masch (Fine.:FOR88697030152)
DJ Hell-Misch Masch
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知ってる人は知ってると思うが、ドイツはデトロイトの衛星都市である。Tresorの一番最初の作品はX-101(Jeff Mills+Mike Banks+Robert Hood)だし、初期Basic ChannelはURの影響下にあったし、Jeff Millsの1stアルバムもTresorからだし、よくよく考えるとテクノに影響をもたらしたKraftwerkはドイツ出身だ。種明かしをしちゃうとDerrick Mayが「ドイツはデトロイトの衛星都市である」と発言していたのだ。とにかくドイツの人もデトロイトテクノには、影響を受けそして畏敬の念を抱いているのだと思う。

そしてそれをあからさまにしているのが、ドイツの貴公子・DJ Hell。「デトロイトテクノの再評価と言う感覚は、テクノのリアルな部分を見過ごしている事」とさえ言い切っている位、彼の中ではテクノ=デトロイトテクノと言う事なんだろう。テクノが細分化し色々な方向へ袂を分かっても、結局の所流行とは関係無くその存在が揺るがないのはデトロイトテクノのみなのだ。DJ Hellも余りにもデトロイトテクノを愛すが故に本作の様なデトロイトテクノ満載のMIXCDをリリースしてしまった訳だが、ドイツの事も忘れずに合間にジャーマンテクノも混ぜつつデトロイト好きを納得させるプレイを聴かせてくれます。シンセストリングス重視では無くて、比較的煌びやかで金属的な鳴りのするデトロイトテクノが多く、オリジナルデトロイトと言うよりはそれに影響を受けたドイツのテクノと言う感じですかね。ミニマルで陶酔感を生み出す流行の中、この様なメロディーを大切にした聴かせるMIXCDは非常に好感が持てるなー。ベタだけどなんだかんだデトロイトテクノ満載のMIXCDは好きなんですよ、はい…。一応古臭い内容にならない様に新しめのテクノも使っている所で、プロアーティストとしてのプライドを守っているのかDJ Hell。ちなみにDISC 2はDJ Hellのリミックスワーク集なんだけど、全然聴いてないしどうでも良い。

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| TECHNO5 | 21:30 | comments(7) | trackbacks(0) | |