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Conforce - Autonomous (Delsin:124DSR)
Conforce - Autonomous
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2017年10月頃のリリースから既に2年経過してしまったものの、Boris BunnikことConforceの5枚目となるアルバムは電子音響テクノを好むリスナーにとっては注目すべき内容なので、今更ながら紹介したい。Conforceのデビューアルバムこそデトロイト・テクノの多大なる影響が現れたエモーショナルかつインテリジェンスなテクノだったが、それ以降BunnikはSevernayaやSilent HarbourにVersalifeを含む多くの名義を用いてアンビエントやディープ・テクノにエレクトロやダブの要素まで多岐に渡る音楽性を披露し、溢れんばかりの才能を開花させていた。このConforce名義も作品を重ねる毎に徐々に直接的なデトロイト・テクノの影響を薄めながら、ダブのディープな音響やIDMのインテリジェンス性を強めて、フロアに即しながらもエクスペリメンタルな感覚のあるテクノへと傾倒してきている。そして本作、その路線は大きく変わらないが深海の様な深遠なる暗さと複雑奇怪なリズムを獲得しているが、言うなればDrexciyanやAutechreの音楽性も咀嚼したモダン・テクノと呼んでも差し支えないだろう。冒頭の"Tidal Gateway"からして霞んでダビーなノイズ風の音響に変則リズムが絡み、金属的なパーカッションや電子音が飛び交う荒廃したダークなテクノは、闇が支配するディープな深海を潜っているようだ。つんのめったタムのリズムで始まる"Fauna Of Estuaries"は、隙間のある空間内に反射するベルのような音と微細ながらもインダストリアルな音響を張り巡らせ、グルーヴは走りながらも終始凍てついた世界観が続く。そしてパルス風の連続しながら膨張するような電子音がループし、切れ味のある鋭いハイハットの連打や薄く張り巡らされたドローンに覆われる"Inland Current"は、緊張感の中で今にも大きく躍動しそうな感覚もあり、アンビエント的でありながらも闇が支配する激昂するフロアで浴びたくなる。勿論"Harnessed Life In Programmed Form"や"Meuse-Plain"に見られる4つ打ちのかちっとしたリズムを軸に、深いダブの音響やトリッピーな電子音を用いて重厚感を打ち出したダンストラックも無いわけではないが、"Autonomously Surpassed"の90年代のインテリジェンス・テクノに触発された繊細で変則的なリズムとSFの未来的な響きを聞かせるテクノこそ、Conforceの多彩なアーティスト性がより反映されているように思う。直球4つ打ちのテクノは少なく一見フロア向けではないエクスペリメンタルな印象もあるが、しかし真っ暗闇のフロアで肉体を震撼させるであろう痺れるディープな音響テクノは、Bunnikの多様な音楽性が一つになり今完成形を見せている。



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| TECHNO14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Silent Harbour aka Conforce - Noctiluca LP (Echocord:Echocord 078)
Silent Harbour aka Conforce - Noctiluca LP
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2008年頃からリリースを始め、この10年間でConforceやSevernayaにVersalifeその他含め多くの名義を用いてテクノやエレクトロにアンビエントやエクスペリメンタルと、様々な要素の音楽性を展開してきたオランダのBoris Bunnik。そしてこのSilent Harbour名義はその中でもダブ・テクノを担うプロジェクトに分類され、決して活発とは言えないこのプロジェクトは過去にダブ・テクノの名門であるEchocordとDeep Sound Channelから2枚のアルバムをリリースしており、そういった経歴からも如何にダブ・テクノへ取り組んだ名義であるからは理解出来る。様々な名義で活動するBunnikの中では休眠状態が長きキャリアの中心となるものではないだろうが、しかしその深い残響の中に潜む美しい音像は決して小手先で取り組んだものではなく、Bunnikにとって多面的な音楽性の一つとして確立されている。さてこの3枚目となるアルバムは6曲で構成されたミニアルバム的な扱いでボリュームは少なめで、今までの作風同様にダブな音響と不明瞭な響きを活かしつつ、曲によっては全くダンスフロアも意識しないアンビエント性まで取り込んでいる。実際にオープニングには全くリズムの入らない"Riparian"が配置されており、空間を切り裂くような電子音響が浮遊したドローン状態が持続して惑わされ、続く"Noctiluca"でもアブストラクトで快楽的な上モノと濃霧のようなぼやけた残響に覆われたBasic Channel直系のビートレスなアンビエントで、光の差し込まない深海の海底を潜航するようだ。序盤の2曲でダブ音響を主張したところで、それ以降はハートビートの如く安定した4つ打ちを刻むダブ・テクノが続く流れで、叙情的な上モノが心地好く伸びて時折奇妙な電子音響も混ざる"Dwelling"から、グルーヴを落ち着かせて音数を絞る事でダブの残響を目一杯強調した奥深い空間演出をした"Peridinum"、官能的な上モノのリバーブとざらついた音響がまんまBasic Channelな"Fusiformis"、そして開放的な広がりのある残響がゆったりと広がりディープかつ叙情的な風景を描く快楽的なミニマル・ダブの"Pelagia"と、決して強迫的なダンスのグルーヴを刻む事はないがリスニング性を伴いながら陶酔感たっぷりなダブの音響を活かしてふらふらと踊らせる曲を用意している。本気でダブ・テクノに取り組んだ事が明白な完全なるダブ・テクノのアルバム、意識も朦朧となるようなリバーブの残響に覆われた見事な統一感があり、Bunnikによる複数のプロジェクトの中で明確な存在感を発している。



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| TECHNO14 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Severnaya - Polar Skies (Fauxpas Musik:FAUXPAS 024)
Severnaya - Polar Skies
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ドイツのFauxpas Musikは深い音響によるメランコリーなアンビエントを提供するレーベル性が確立されており、この手の音楽が好きな人にとってはレーベルの新作が出る度に多少は興味を惹かせる程の魅力を持っている。2018年2月頃にこのレーベルからSevernayaなる見知らぬアーティストのアルバムがリリースされ聞いてみるとこれがまた神秘的なアンビエントで素晴らしく、調べてみると実はConforce名義でも活躍するBoris Bunnikの新たなプロジェクトである事を知った。今までにもConforce含め多数の名義を用いてDelsinやRush HourにEchocordやClone等多くのレーベルから、デトロイト寄りなテクノから深いダブに硬質なエレクトロ、実験的な音響テクノまでその多彩な音楽性を披露していたが、ここでは厳寒の中の凍てついたアンビエント性に焦点を当てている。プロジェクト名の「Severnaya」とはロシア語で北部を意味するそうで、彼が生まれたオランダの最も北部であるテルスヘリング島が本作のコンセプトになっているそうだ。その地がどんな環境であるかは知る由もないが、しかしアルバムから感じられるその色を失い白一色の凍えるような世界観は、北欧の氷河に囲まれたそれをイメージさせる。収録曲の多くはノンビート・アンビエントで、幻想的なシンセのドローンが持続しその中にほんのりと火が灯るような朧気なメロディーが入る"Proud Cliffs Garbed In Blue"は外では雪が吹き荒れる一方で家の中で暖炉で温まるような、そんなしみじみとしたメランコリー性の強いアンビエント。続く"Floating Space"では繊細でダビーな音響や機械音を配置して奥深い空間を作りつつ、宗教的な雰囲気さえもあるメロディーも用いてニューエイジにまで音楽性は広がっている。彼らしいノイジーかつダビーな音響が活かされている"Vivid Ascension"では重厚でモノクロなドローンが底辺で蠢き、明確なメロディーも無くひたすら不気味な効果音や金属音が展開を作る凍てついたアンビエントだ。その一方で雪景色の中に太陽の日がそっと割って差し込むようなSun Electricを思わせるオプティミスティックな"Quiet Arcs"は、ただただ静かにドローンと音の粒子が意味を込めずに無垢な響きのみを残している。そこに続く"Terramodis"は柔らかい音質ながらも躍動感溢れるリズムが打ち鳴らされ、夢の中を泳ぐアンビエント感覚ながらもダンスフロアを意識した作風は、このアルバムに於いてはやや余計だったかもしれない。しかしアルバム全体としてはBunnikのメランコリー性、深い電子の音響が正確に反映されたアンビエントが軸になっており、敢えて新たな名義を用いて制作しただけの意義はあるリスニング作品だ。



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| TECHNO13 | 17:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Conforce - Presentism (Delsin Records:111DSR)
Conforce - Presentism
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オランダといえばヨーロッパの中でも特にデトロイト・テクノへの熱心な愛を捧げる活動が見受けられ、例えばRush HourやDelsinのデトロイト・フォロワーとしての功績は顕著だ。そんなレーベルとの繋がりを持つBoris BunnikことConforceもやはり初期はデトロイト・テクノに影響を受けて、美しくエモーショナルなメロディーとダブの残響を盛り込んだコズミック感の強い『Machine Conspiracy』(過去レビュー)が高い評価を受けていた。しかしそれ以降の活動は『Escapism』や『Kinetic Image』においてディープなダブ性を強め音響やリズムに特徴を持たせた作風へとシフトし、またSilent HarbourやVersalifeなど異なる名義ではダークなダブやエレクトロへと傾倒し、デトロイト・テクノからの影響は希薄化していた。そんな流れからの新作は初期作風のエレガントな音も戻ってきた原点回帰の要素を含みつつ、近年の深い電子音響も損なわずに、Conforceとして音楽性を纏め上げた集大成的なスケールが感じられる。アルバムの始まりは空間の奥で寂れた電子音が反復しつつも、胎動のようなベースと澄んだパッドにより静かなグルーヴを生み出すアンビエントの"Glideslope"で幕を開け、続く"Realtime"では空虚で乾いたパーカッションが畳み込まれる中をデトロイト・テクノを思わせる望郷の念を誘うパッドが悲しげに伸びていき、アルバムの序盤から叙情的で近未来的なムードに満たされている。"Blue Note"では明確にリズミカルなビートが入ってくるが、物哀しくも美しい上モノに水飛沫のような淡い残響がアクセントを加え、デトロイト・テクノを更に洗練させたようでもある。一方で"Motion Sequence"は深遠な闇へと下降するダークかつディープなダブ・テクノで、豊かなダブ残響に包まれながらアンビエントのような掴み所のない快楽性を生み出している。アルバムの後半は90年代のAIテクノを思わせるアンビエントな強くなり、非4つ打ちの柔らかくダビーなリズムと浮遊感のある幻想的シンセが多層になって微睡んだ電子音響を生む"Monomorphic"や、初期Carl Craigを匂わせるぼやけた霧のようなシンセに満たされただけの抽象的な"Predictive Flow"など、近未来の都市を喚起させるSFのサウンドトラック的な音が待ち受けている。ややフロア向けの曲は減った印象も受けるが、これぞConforceに期待していた音楽というものが還ってきており、この深遠なるインテリジェンス・テクノは間違いなくデトロイト・テクノ好きな人の耳も刺激するだろう。



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| TECHNO12 | 19:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Conforce - Kinetic Image (Delsin Records:102dsr/cfc-cd2)
Conforce - Kinetic Image
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オランダは決して大きな国ではないが、取り分けテクノと言うジャンルに関して言うとRush Hour、Clone、Delsinと言う良質なレーベルを有する先進的な存在だ。デトロイト・テクノやシカゴ・ハウスなど古き良き時代の音を回収しつつ、スタイルを収束させる事なく新しさも追い求める音楽性は、前述したレーベルに共通する。そんな3つのレーベルからもリリース歴のあるBoris BunnikのメインとなるプロジェクトがConforceで、本作はそのユニットによる3枚目のアルバムだ。前2作はデトロイト・テクノ的な情緒的な世界観やメロディーやコード展開を重視したテクノであったが、本作ではがらっとスタイルを変えてBasic Channel以降のダブ音響を強調しつつも、4つ打ちのリズムやダンスフロアからの解放を目指し抽象的な音像を作り上げている。前作までも分かりやすいメロディーを取り入れながらも想像を誘発する電子音響的な面はあったが、本作ではよりふわっともやっとした捉えどころのない音が浮遊し、その裏では繊細に入り組んだキックやハイハットにパーカッションが洞窟の奥底で反響するような深い音響を奏でているのだ。不用意に音を増やす事はせずに、最低限の音にリヴァーブを被せる事で、数少ない音ながらも重層的な空間の膨らみを創出する中に浮遊感を共存させる事に成功している。エモーショナルな音楽性を回避しつつ抽象的な音響面やリズム面を強調した作風は、そのクールで幾何学的なジャケットにも表れており、Conforceはダンスフロアで機能する事よりも未だ見果てぬ世界のようなサウンド・スケープを描く事に関心があったのだろう。前2作から予想外の方向へと転換した作品ではあるが、今までのイメージを刷新しつつもテクノと言う音を強烈に主張する素晴らしいアルバムだ。



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| TECHNO10 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Conforce - Escapism (Delsin:90dsr)
Conforce - Escapism
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オランダのDelsinとRush Hourはレーベル買いが可能な信頼の於けるレーベルだが、2007年にRush HourよりデビューしCloneやDelsinからも作品をリリースしているConforceことBoris Bunnikの2ndアルバムは、そんな後ろ盾がなくとも文句無しに素晴らしいアルバムだ。2年前にリリースされた"Machine Conspiracy"(過去レビュー)では初期デトロイト・テクノのピュアな感覚を研ぎ澄ませどちらかと言うと美しい音色に比重を置いた作品だったが、本作では方向性を変えて現在のテクノの主流であるドイツテクノを意識した重厚感とクールさを前面に出している。それが功を奏したのか冒頭の"Revolt DX"からして極度に太いボトムと無機質なハットから生まれるうねるグルーヴに飲み込まれ、次の"Escapism"ではシカゴ・ハウス風な渇いたリズムトラックの上を徘徊するように謎めいたメロディーがふらつき、感情を切り捨て陰鬱ささえ漂う重厚さに覆われていく。鋭利なハットと重く沈み込むベースの間を浮遊するようにダビーなパーカッションが響き渡る"Shadows Of The Invisible"は、真っ暗闇のトンネルを疾走するダブテクノであり、物静かながらもミステリアスな"Aquinas Control"は暗闇が支配する深海への旅を明示するアンビエントだ。"Ominous"に至ってはBerghainを思わせる荒廃したダブ音響のミニマルで、鈍重でありながらハードな質感さえ聞かせている。アルバムにはデトロイト・テクノらしい響きの面影も残っているが、やはり全体のトーンとしては暗く冷たい。過激ではないが質実剛健と言うべきタフなテクノとして、フロアで十分な機能を果たす事は間違いない。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Funf (Ostgut Ton:OSTGUTCD15)
Funf
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現在のベルリンテクノシーンを圧巻するクラブ・Berghain/Panorama Barが主宰するOstgut Tonですが、今年で5周年らしくその記念として2枚組コンピレーションが制作されました。曲を提供したのはOstgut Tonで活躍するアーティストに加え、Berghain/Panorama Barでレジデントを担当しているDJやそこにゲストに呼ばれたDJなど、つまりは完全にBerghain/Panorama Barの最新のモードを体現している人達です。そして驚くべきは全曲新曲な上に、なんとBerghain/Panorama Bar内で録音・編集がされたと言う事。世界屈指と言われるクラブの独特な音の鳴りまでも取り込んだ手の込んだ内容で、そしてアーティストに何も制限を設けずに楽曲制作が行われたそうです。そんな訳でメジャーな音の一切を拒絶する甘さ全く無しの冷たいテクノが聴けるのは当然で、硬い金属音が鳴りが響く無機質なテクノや暗闇の広がる陰鬱なミニマルなど、クラブでの鳴りが良さそうなトラックが多め。どうしてもツールとしての利便性の高い楽曲が多くなるのは事実として、ただコンピレーションとしてもベルリンテクノの今を感じる事が出来ると言う意味での楽しみもあります。聴いている内に体もうずうずしだしてクラブの爆音でこんなベルリンテクノを一晩中浴びたくなるような魅力もあり、テクノ好きには是非とも聴いて欲しいコンピレーションです。

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| TECHNO8 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2010/07/03 UNIT 6th Anniversary Premier Showcase feat.Cluster @ Unit
金輪際生ライブを体験出来るか分からないジャーマンプログレの大ベテラン・Clusterが来日したので、そのパーティーに行ってきました。

まずは23時から日本のバンド・Boris(borisではない)から。CDは何枚か持っているけれど、生で聴くのは初めて。トリプルギター(又はツインギター)にベース、ドラムと言うシンプルなユニットながらも、出てくる音はぶっとい轟音ギターで重厚感がたっぷり。基本的にはスローなテンポで凄まじいまでの雷鳴の様なギターが炸裂し、そこにシューゲイザーによくあるぼそぼそボーカルを被せるライブなんだけど、Borisはノイジーでパワフルだけど情緒的。ギターも霞んで消えてしまう淡いロマンスがあり、切ない爆音に包まれる。かと思えばヘビメタの様に重い鎌がザクザクと振り下ろされる如くのリフが印象的な曲もあったり、静と動が上手く切り替わっておりました。しんみり聴き入りそして激しく揺さぶられて、ギターって格好良いな、ロックって熱いなと久しぶりに思えるロックンロールライブでした。

その後はメインフロアが混んでいたので、Clusterまで友達と一緒に他のフロアで時間潰し。1時位に早めにメインフロアに移動して、瀧見憲司を聴きに移動するも激混み過ぎて全く踊れず(この時点で不快指数120%)。普段のプレイとは違うジャーマンプログレとテクノを足して2で割ったような、泥沼にズブズブと足を引き込まれる重くてディープなトラックが中心だったかな。緩いけれどゆったりと踊れる気持ち良い音ではあったのだけど、あんだけ混んでいたら全く楽しめなかった。

で1時半にようやくClusterが登場。メンバーであるMoebiusとRoedeliusは何やら機材を弄くり回しているが、遠目からはよく分かりません。そして二人が玩具を弄くるように、電子音の遊戯と言った不思議だけどオプティミスティックな音が浮かび上がってきます。明確な音階や旋律と言った物は殆ど無く、重力から解放された様に浮遊感があったり、時には硬質なリズムが入りテクノっぽくなったりするも、常に定型を感じさせない独特な音響空間を創り上げておりました。がアンビエントとも似ながらアンビエントの分かり易い快楽志向は少なめで、まるで大学教授の講義か又は実験音楽を聴かされている様で、音自体は非常に人間味を排した感じ。自分はCluster関連のCDは10枚位持っているけど、叙情的かつポップになってからのClusterが好きなので、今回のライブは期待以上の物ではなかったかな。もうちょっとポップな音が弾けるClusterが聴きたかったです。それにとにかく激混みと言う点も重なり、微動だに出来ず立ちっぱなしで聴くはめになったので、快適に楽しめなかったよ。Clusterみたいな踊れない音楽は、シート席のあるコンサートホールでのんびりと聴きたいよ〜。Clusterのライブ後は他に聴きたかったDJも居たけれど、余りの混み様と空気の不快さで即座にUnitを脱出。踊れないクラブパーティーは不快指数マックスだよう。

■Cluster & Eno(過去レビュー)
Cluster & Eno
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■Moebius-Tonspuren(過去レビュー)
Moebius-Tonspuren
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| EVENT REPORT2 | 06:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2010/07/03(SAT) UNIT 6th Anniversary Premier Showcase @ Unit
Special Live : Cluster
Live : Boris, evala
DJ : Fumiya Tanaka, KENJI TAKIMI, Ten

2010/07/03(SAT) Four Seasons of Deep Space ~Summer~ @ Eleven
DJ : Francois K., Toshiyuki Goto

2010/07/09(FRI) SUNSET PALM 2010 PRE-PARTY @ Unit
Special Guest DJ : Ewan Pearson
Special Guest Live : Dachambo
DJ : Shinya Okamoto, Motoki aka Shame
Live : qii

2010/07/09(FRI) ARIA 10 @ Air
DJ : Joel Mull, DJ Sodeyama

2010/07/16(FRI) Terrence Parker's 30 Years of DJing Anniversary Tour @ Eleven
DJ : Terrence Parker, DJ NOBU, Conomark

2010/07/16(FRI) ALTVISION @ Unit
Special Live Showcase : POLE VS. DEATBEAT
DJ : DJ Wada, Ree.K, Hina

2010/07/17(SAT) W @ Womb
DJ : James Holden, DJ Wada

2010/07/18(SUN) Mark Farina Japan Tour 2010 @ Eleven
DJ : Mark Farina, Remi

2010/07/18(SUN) Metamorphose pre-party LIQUIDROOM 6th ANNIVERSARY @ Liquidroom
DJ : Theo Parrish, Maurice Fulton

2010/07/31(SAT) Blue Windy Night "Clash" @ ageHa
Live : Los Hermanos
DJ : Green Velvet, DJ Tasaka

7月も気になるパーティー多数ですが、仕事の都合でどれに行けるかは未定。取り敢えず糞ファンキーなゴスペルハウスを展開するであろうTerrence Parkerだけは聴きたい。
| UPCOMING EVENT | 15:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Conforce - Machine Conspiracy (Meanwhile:mean020cd)
Conforce - Machine Conspiracy
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Boris BunnikことConforceは2007年にオランダのデトロイト系を積極的にリリースするRush Hourからデビューしたテクノアーティスト。明らかにデトロイトテクノに影響を受けたサウンドで着実に評価を高め、デビューから3年にして満を持して初のオリジナルアルバムをリリース。作風の新しさと言う観点ではオリジナリティーは希薄なものの、初期Carl Craigのアナログで優しい当たりの、そして透明感に溢れたシンセサウンドや、Juan Atkinsを継ぐスペーシーでエモーショナルなトラック、Basic Channelの奥深いダビーな音響を伴ったトラック群は確かに粒揃い。本家デトロイトよりも感情を奮い起こすソウルは敢えて抑え目に、それよりもインテリジェンステクノのように未来的で流麗に装飾されているのがやはりデトロイトフォロワーに共通する点でしょうか。良い意味でデトロイトテクノを洗練した音は、よりイマジネイティブでネットワークに広がる仮想の空間を演出しているようでもある。聴いている内に何時の間にか電子の仮想空間に捕らわれていくに違いない。Vince Watson、Quince、Shed、Echospace辺りの音が好きな人には是非聴いて欲しい一枚。



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| TECHNO7 | 14:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Joris Voorn - Balance 014 (EQ Recordings:EQGCD024)

Joris Voorn-Balance 014
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新次元…と言うのは言い過ぎかもしれないが、これが最新のテクノの形である事にもはや疑いはないだろう。世界各地、日本においても大人気となったJoris Voornの最新MIXCDはアルバム2枚に100曲ものトラックを使用した驚愕の内容。とは言えこのPCを使ったスタイル自体は、2001年のRichie Hawtinの"DE9"(過去レビュー)の時点で完成系を成しているので、実は最新であるとは言い切れない。が、このスタイル自体がテクノと言う世界に普及しているのは間違いない。各曲から一部分をパーツとして切り出し、それをPC上で細かにループ・エディットを繰り返し、本人が言うように"絵を描く"様な作業を繰り返すスタイル。全く異なる曲の一部が同じ時間・場所に存在する事により、全く異なる新しい音楽へと変容を遂げる進化。もはやこれはMIXCDと言うよりも、Jorisのオリジナルアルバムとさえ言える様な境地にまで達している。"Mizurio mix"は(比較的)アッパーでグルーヴィーなテクノ、ミニマル、テック系中心の内容で、しかしながら覚醒感を刺激するドラッギーさも感じさせます。対して"Midori Mix"はエレクトロニックミュージックをより幅広く吸収したフリースタイルな選曲で、テクノの中にディスコダブやバレアリック、ダウンテンポ、ジャズも取り入れられて開放感のある音が持ち味。どちらのミックスも各曲が自然に融解し、そして再度融合し、今まで違う世界観が繰り広げられ非常に興奮出来る内容でした。同じ事を既にやっているRichie HawtinのMIXCDに比べると、カラフルなのが特徴でこれはこれで素敵です。

ただ欲を言わせて貰うと、本作があくまでホームリスニング仕様である事。これは結局はクラブではプレイする事の出来ない内容だから。かつてJeff Millsがアナログを一時間に40枚程も矢継ぎ早に回していたプレイは、既に過去の物となってしまったのか?いや、そうではないと思う。そこには瞬間瞬間に生まれる独創性や閃きがあったはずで、あれにこそ僕は人間的な熱や魂を感じる訳で。だからJorisにも一枚位はコンピューターを使用しないで、クラブで再現出来る単純だけども爆発力のあるプレイが聴けるMIXCDを出して欲しいと言う気持ちもあります。テクノロジーが必ずしも全てを豊かにする訳じゃないんだ。

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| TECHNO6 | 00:30 | comments(2) | trackbacks(1) | |
BORIS - Smile (Phalanx:PX173)
BORIS-Smile
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クラブで朝帰り後、ジムで運動。正直定期的に行くのはしんどいし疲れる。でもそれはWANTじゃなくてNEED、今しなくちゃいけない事だから。ダイエットする事(も含め内面的な事なども直す事)で、何かが変わるなら?そしてほんのちょっとの事で一喜一憂、しかもそれが表に出る自分が嫌。周りに心配、いや迷惑かけたり。申し訳ないと思う。昼間ちょっと寝て起きて、BORIS聴いて爆音に吹っ飛ばされ、少し気が軽くなる。

BORISとboris、それは文字の大小の違いだけではなく音楽性の違い。BORISはハードなヘヴィーロック、borisは幾らか実験的なノイズ系として差別化されているようで。borisの"Flood"(過去レビュー)が結構好きなんだけど、BORISの新作も雑誌では評判上々なので買ってみた。爆音激音轟音ギターの散弾銃がぶっ放されるやかましいノイズロック。ドラムもやかましく暴れまくってるし、ギターもアグレッシブなリフやら強烈なノイズが放出されていて、一気に頂点を突破するエネルギーに溢れてる。でも意外だったのはメロディー自体は情緒が漂っていて、どこかセンチメンタルでしんみりくるのね。ボーカルの声はスーパーカーのナカコーみたいな消え行く弱い声で、なんかシューゲイザーっぽいバンドってみんなそこら辺は一緒なんね。でも静から動へ移り変わる瞬間のインパクトとか、モロにイケイケなロックもあったり、気分が落ち込んだ時でも暗闇を切り開いてくれるみたいで救われるよ。ま、グォォォ〜っと五月蠅いギターサウンドは大好きなんで、それだけで丼3杯の飯は喰えるよ。最近めっきりロック聴いてないな〜、いやー頭が完全にテクノ化されてるんだよな。で逆に他のジャンルを聴こうとすれば今度はテクノの情報量が減っちゃうし、そこら辺の匙加減は難しいの。全部が全部やれる訳じゃないのさ、人間は。

ちなみにオレは輸入盤買ったんだけど、日本盤とは微妙に音楽も異なるみたいだよ。日本盤はどんな感じなのかしら?

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| ETC2 | 00:10 | comments(2) | trackbacks(0) | |
The Future Sound Of Chicago Mixed By Cajmere & DJ Sneak (Sound Of Ministry:SOMCD03)
The Future Sound Of Chicago Mixed By Cajmere & DJ Sneak
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90年代のシカゴハウスを語る際に忘れてはならないレーベルが、Cajualとその傘下のReliefでしょう。Cajmere(Green Velvet)が主宰するCajualとReliefは、80年代に生まれたシカゴハウスのクラブミュージック的な側面を90年代に受け継いでいて、ディスコネタやボイスネタのサンプリングを使用し執拗なまでにループさせる事により、クラブでの爆発的な威力を発揮させる事に成功しておりました。また初期シカゴハウスのチープさや荒涼感と共に、更に硬質なテクノ向けの音も加わると言うグレードアップをし、シカゴハウスの変異体とも言えるレーベルだったのかなと思います。そんな素晴らしい両レーベルの音源が、CajmereとDJ Sneakによってパワフルにミックスされちゃったのが本作。ズンドコなリズムから生まれるパンピンなグルーヴは言うまでもなく素晴らしいのは当然ですが、嫌と言う程に繰り返されるネタのループの高揚感は生半可なもんじゃないですよ。単純な構成をしたダンストラック物ばかりだけど、ミックスされるとこれがあら不思議とファンキーなグルーヴを生み出す訳ですな。ファンキーでシットでファットでグルーヴィーな音楽を聴きたければ、まずはコレ!

しかし今ではメジャー路線をひたすら突き進むMinistry Of Soundが、90年代には本作の様なマニアック向けのCDをリリースしてたって言うのも感慨深いですなぁ。

Check "Green Velvet" & "DJ Sneak"

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| HOUSE4 | 21:00 | comments(4) | trackbacks(1) | |
boris - Flood (Midi Creative:CXCA1076)

Boris-Flood
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引き続き"宇宙からの歌、宇宙への音"(過去レビュー)からのCD紹介。本日は日本のバンド・Borisなる人達のギターアンビエントアルバム。Wikipediaによると「日本のスリーピースヘヴィメタル、ストーナー・ロック、ノイズロックバンドである。」だそうで。ギター、ベース、ドラムを基本としたシンプルなプレイながらも圧巻の内容で、一曲70分の大作です(一応4つにトラック分けはされていますが)。序盤はギターのシンプルなフレーズがミニマルの如く10分以上も静かに繰り返され、トラック1終盤でノイジーなSEが一気に空間を埋め尽くす。そしてトラック2に変わった所で一転、優しくメランコリーなギターのフレーズが繰り返され、一緒にドラムやベースも入ってきます。そしてそのままトラック3の中盤まで進んだ所で、一気に静から動の状態へ音を開放。怒涛のノイズギターが放出され一緒に祈りにも似たボーカルも入ってきて、感情の昂ぶりが最高潮に達します。ギターノイズとは言っても不快な物ではなく、轟音ではあるけれどどこか儚げで脆く壊れやすい美しさを表現しているみたいな。プレイヤーの心の底からの咆哮って感じで、胸にグッと来ます。そしてトラック4に変わると、エネルギーを使い果たした後は喧騒の後の余韻に浸る一時が静かに待っています。エコーを効かせたギターがほわ〜んと響き、静かに静かに終焉の時を迎えるのでした。長時間の大作らしくドラマティックに盛り上がっていく様が見事に表現されていて、長いからと言って途中でだれたりもせず感動的に最後まで聴けました。MOGWAIなどが好きな人は、BORISにも好印象を抱けるのではないでしょうか。

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Check "Boris"
| ETC2 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Tobias Thomas - Fur Dich (Kompakt:KOMPAKTCD04)
Tobias Thomas-Fur Dich
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ドイツテクノ帝国の牙城、KompaktをDJとして支えるTobias ThomasのファーストMIXCD。殆ど楽曲は手掛けていないようですが、DJとしては人気があるようでKompakt系のイベントで何度か来日しています。やはりKompakt系列のアーティストなのでディープめのテクノをこのCDでも回しているのですが、前半は大変地味ですね。あんまり踊りやすいとも言えないダークなテクノが続いて、中盤辺りからテンションも上げてミニマルハウスを投入。しかし「Deux」辺りで心地良い流れになってくるも、「Autechre Rmx」のつんのめり系のトラックで肩すかしを食らいます。と思ったら田中フミヤのトラック「Go Out」を被せてきて渋めのミニマルで盛り上がり、「Nachschub」の覚醒的ディープミニマルでうっとり心地良いですね。その後はアフターアワーズ的に緩いムーディーなテクノで終焉を迎えますが、なんでしょうね、このモヤモヤな気持ちは。大きなうねりもなく良い所で盛り上がったと思ったらすぐ下げられて、不完全燃焼な気がします。ロングセットでもっと聴ければ変わってくるかもしれないですが、これだけだったらDJプレイを聴きに行こうとは思わないですかね。

試聴

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| TECHNO3 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |