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Brother Nebula - Going Clear EP (Touch From A Distance:TFAD4)
Brother Nebula - Going Clear EP
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世界的な知名度を誇るBerghainが主宰するOstrut Tonというレーベルで、長年A&Rかつマネージャを務めていたNick Hoppnerがそんな名誉ある役職を捨ててまでやりたかった音楽とは一体何なのか、その答えこそが新たに立ち上げたTouch From A Distanceにあるだろう。レーベルとしては4作目となる本作を担当するのはイギリスのBrother Nebulaで、詳細については存じていないが2018年にLegworkから2枚EPを出している位の活動なので、比較的若手のアーティストなのだろうか。オープニングの"Double Helix"はスペーシーな電子音に語り口調のボイスサンプルが乗っかった壮大なサウンドトラック的なアンビエントで、短い序章ながらもEPの道標となる曲だ。そこに続く"Infinity 2"ではタイトな4つ打ちにディスコやエレクトロを思わせる電子ベースが躍動し、荘厳なパッドと透明感ある叙情的なメロディーの絡みによるデトロイト・テクノ的なスペーシーさも現れ、すっきり洗練されながらもエモーショナル性を発揮したグルーヴィーな一曲。情緒的で耳に残るメロディーの秀逸さは"Sky Walking"でも変わらないが、鋭く細かく刻まれるブレイク・ビーツと陽気なアシッド・サウンドは非常に刺激的で、レトロ・フューチャーなロボット・ボイスも加わると途端に未来的な景色を浮かび上がらせる。更に大きく揺れるレイヴ色もあるブレイク・ビーツが特徴の"Going Clear"でも幽玄な電子音響が活きており、そこに鈍いアシッド・ベースやスペーシーなボイスサンプルを細かく配置して、SFの近未来的世界観を描き出すその音はエレクトロだ。Ostrut Tonが比較的クラブでの機能性重視な音楽性に偏っているのに対し、やはりこのBrother Nebula、ひいてはTouch From A Distanceはダンスとしての機能性が無いわけではないが、それよりも魅力的なメロディーやムードにより重点を置きミックスされずとも魅了するような音楽性に向かっているのは明白だ。HoppnerがOstrut Tonを離れたのも納得であり、そしてTouch From A Distanceという場所でHoppnerの音楽観はより一層これからを担う若手の後押しをするに違いない。



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| TECHNO14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Grandbrothers - Open (City Slang:SLANG50126)
Grandbrothers - Open
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2014年のデビュー作である『Ezra EP』(過去レビュー)はGilles Petersonを含む多くのDJに絶賛され、一躍時の人となったGrandbrothers。Erol SarpとLukas Vogelから成るこのデュオはリズミカルなプリペアド・ピアノとクラブ・ミュージック的なプログラミングを武器に、現代音楽やモダン・クラシックを咀嚼したハウス・ミュージック性のある音楽で注目を集めたが、その後のアルバムではそういったクラブ・ミュージック性を排除してよりクラシックな作風へと向かっていた。そして待望の2017年リリースのこの2ndアルバムもやはりというか前作の流れを引き継いで、打楽器的なプリペアド・ピアノや繊細な美しさの光るグランド・ピアノの音色を軸に、前作以上に静けさの間が際立つリスニング志向となっている。アルバムはプログラミングによる打撃音とプリペアド・ピアノの打撃音で幕を開ける"1202"で始まり、早速音の数を絞りながらも重厚感のあるグランド・ピアノが壮大さを演出し、これからのストーリの大きさを予感させるような雰囲気だ。バックにパーカッションが硬いリズムを刻む"Bloodflow"はややエレクトロニカ風でもあるが、ピアノのコードやメロディが重層的に被さってくると途端に悲哀が漂うミニマル性もあるクラシックな響きへと変貌する。"Long Forgotten Future"は比較的電子音が強く現れた曲で、ピアノが連打されながらも引っかかりのあるキックやパーカッションはダンスビートに近く、控えめながらも鈍い電子音が唸っていてピアノの美しさをより際立たせている。その一方で"Honey"ではリズム的なプリペアド・ピアノとメロディー的なグランド・ピアノを対比的に用い、"Alice"では両者が調和するようにそれぞれを異なるメロディーで被せて、ピアノのオーガニックな美しさを印象に刻ませる。アルバムは恐らく多くのファンが期待している通りの、つまりは1stアルバムの延長線上にあるピアノを軸にクラシックや現代音楽にアンビエントといった成分を含んだ音楽であり、ある意味では安心感を覚える。がしかし、1stアルバムの時にも感じたように彼らの音楽は個性的が故に完全に形成されてしまっているため、これから進化する先があるのだろうかという懸念を感じないわけでもない。



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| ETC4 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2018/4/30 Underground Resistance as Depth Charge Live in Tokyo @ Contact
2016年、Taico Clubで初お披露目となったUndergorund Resistanceの新たなるプロジェクト・Depth ChargeはMad Mike BanksとMark Flashによるユニットだ。現在はバンドであるGalaxy 2 Galaxyが休止状態の為、その穴を埋めるようなプロジェクトかと思われるが、今回遂に都内クラブのContactへ初登場する。それをサポートするのはDJ WadaやKen Ishii、そしてセカンドフロアにはHiroshi WatanabeやTakamori K.らが集結と、完全にデトロイト魂なパーティーが開催された。
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| EVENT REPORT6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Norm Talley - Norm-A-Lize (FXHE Records:FXHE NT#1000)
Norm Talley - Norm-A-Lize

作曲家としてデビューは1997年と決して彼の周辺のアーティストに比べると早くはないため知名度では及ばないものの、80年代からDJとして活動をしているデトロイトの古参の一人であるNorm Talley。2000年代に入ってからはビートダウン・ハウスの盛り上がりの中でDelano SmithやMike Clarkと組んだThe Beatdown Brothersなる活動等で注目を集め、特に2010年以降は積極的に楽曲制作を行いミニマルな機能性からソウルフルな感情まで持ち込んだハウスをリリースし、停滞するデトロイト勢の中でも息巻いている一人だ。さて、デビューから20年を経て初めてリリースされたアルバムは、同じくデトロイトのOmar Sが主宰するFXHE Recordsからだ。レーベルとしては粗い音質のロウ・ハウスから感情性を込めたビートダウン・ハウスにディスコ・サンプリングなモノまで扱っているが、このアルバムにはそれらの要素がみな詰まっていて、そして何よりも長いキャリアを経てリリースされただけに円熟味なり安定感を含んだ完成度だ。アルバムの始まりは恐らくサンプリングを用いたであろう"Get It Right"で、凛とした輝きのあるピアノコードや女性のボーカルに引っ張られるディスコ・ハウスでファンキーだ。続く"Seneca St. Gruv"は鋭いハイハットが切り込んできて機能的なミニマル性もあるハウスだが、しっとりエモーショナルなシンセのコードがいかにもデトロイトらしい。そして底からもりもりと盛り上がってくるようなビートダウン風な"Dub Station"は、そこまでは遅く粘性のあるスタイルではないものの反復する上モノの覚醒感で深みにはまる。ディスコ・ハウス路線が爆発した"Alright"はアルバムの中でも特に耳を惹き付ける曲で、同郷のL'Reneeをフィーチャーしてファンキーな歌を聞かせつつ図太いキックの4つ打ちやサンプリングによる金属的な上モノの派手な響きもあり、肉体は激しく揺さぶられる。かと思えばざらついたフィルター処理で訝しい黒さに染まるビートダウン・ハウスの"No Need 2 B"、デトロイト・テクノのハイテックな感覚を持ち込んだ疾走感のあるテクノの"Cause I Believe"、アルバム中最も激しくひしゃげたようなリズムを刻むテクノともディスコ・ハウスともとれる強烈なダンス・トラックの"The Body"、そしてリズム重視でひんやりとした温度感のミニマル・テクノな"The Rise"と、様々な曲調が収められた本作は長いキャリアに於ける集大成と捉えられるだろう。決して作品として纏まりが無いようには全く感じる事はなく、色々な要素は確かにありつつもそれもデトロイトのアーティストが実践しているものであり、長年の経験に裏打ちされた音楽性がここに集約されているのだ。



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| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Michael Mayer - DJ-KiCKS (Studio !K7:K7348CD)
Michael Mayer - DJ-KiCKS
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クラブに行かなくても、そしてCDすら買わなくても、最早オンラインでパーティーでのプレイを録音したDJMIXが無料で聞けてしまう時代に、敢えてお金を取ってMIXCDを販売する意味を見つけるのは難しい(勿論音が良いとか、良く練られているとかはあるだろうが)。だからこそ逆説的にクラブの雰囲気ではなくパーソナルな感情を綴ったようなDJMIXとして成功したのが、このStudio !K7が送る『DJ-KiCKS』シリーズだ。1995年に開始して20年以上60作を超えるこのシリーズは、浮き沈みの激しいダンス・ミュージックの業界に於いては最早ど定番と呼んでも差し支えないが、その一方でクラブのハイエナジーな雰囲気を再現しただけのMIXCDとも異なる点で独自性を確立させていた。本作はKompaktの主宰者の一人であるMichael Mayerによるもので、普段はテック・ハウスを軸にミニマルなグルーヴ感でポップやニューウェーブの雰囲気を含むプレイをする記憶があるが、ここでは本人も「できるだけパーソナルな内容にしたかった」と述べている通り一般的な真夜中のダンス・パーティーで聞けるプレイよりもリラックスした緩やかさと程良い甘さがあり、そして丁寧に各曲の魅力を伝える事に専念するかのように1曲を長くプレイしている。幕開けはアバンギャルドなトロンボーン楽曲の"The Tape Is Chill"で夢現の朧気な雰囲気で、そこに自身の新曲であるパーカッシブなハウスの"The Horn Conspiracy"を繋げてビートが動き出す。ギラついて毒っ気もあるニューディスコ調の"The Darkness (I:Cube Remix)"からジャーマン・プログレのダンス版みたいな"Feuerland"の流れは、Kompaktらしいユーモアとポップさもあるのはやはり頭領だけの事はあるか。中盤でのロックでニューウェーブ調の"Gary"で俗世的に攻めつつ、"Apart (Michael Mayer Remix)"や"Please Stay (Royksopp Remix)"等のメランコリーな歌物やポップなニューディスコによってしっとり感情が温まる後半の流れは盛り上がりどころで、そして"Hot On The Heels Of Love (Ratcliffe Remix)"によるエクスペリメンタルながらも叙情性ふんだんなダンス・トラックで多幸感はピークに達する。そしてビートが消失して落ち着きを取り戻す牧歌的な"Landscapes"から、再度力強くリズムを刻み出して感情を昂ぶらせる"Abandon Window (Moderat Remix)"でドラマティックなフィナーレを迎える。やや陰鬱さや内向的な要素もありながら、しかしポップでメランコリーに振れる展開もあり、普段のミニマル寄りのプレイと違っても確かにここにはうっとりと酔いしれてしまうような魅力があり、『DJ-KiCKS』として存在意義も感じられる好内容。夜の
ベッドルームでじっくり耳を傾けて聞くのにぴったりだ。



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| TECHNO13 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
EMMA HOUSE XX Non Stop Mixed By DJ EMMA 30th Anniversary (Universal Music:UICZ-9075)
EMMA HOUSE XX Non Stop Mixed By DJ EMMA 30th Anniversary
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1985年にDJ活動を開始してから芝浦GOLDやSpace Lab Yellow等伝説的な箱でレギュラーパーティーを開催し、また早くからクラブの臨場感を宅内でも体感させるMIXCDの制作に積極的に取り組み、現在も尚シーンの最前線でDJとしての生き様を見せるEMMAは、日本のダンス・ミュージックに於ける生き字引の一人と呼んでも過言ではないだろう。本作は2015年にDJ活動30周年を迎えた事を記念するMIXCDであり(リリースは2016年10月)、またシリーズとしても20周年目の通算20作目と、記念づくしの『EMMA HOUSE』シリーズの最新作である。彼の音楽を現す『EMMA HOUSE』にはハウスという言葉が使われているが、決してハウスだけではなくテクノやロックにアシッド・ハウスまでも網羅した分け隔てないダンス・ミュージックのプレイが前提であり、当然本作もそんな彼のクラブに於けるプレイがそのまま閉じ込められている。Disc1は彼の音楽性では最も特徴と思われるソウルフルなNYハウスの"A Deeper Love (A Deeper Feeling Mix)"で始まり、いきなり胸を熱くするソウルフルな歌によってぐっと引き込まれていく。続くピアノの華やかなコード展開に盛り上がるピアノ・ハウスの"Soul Roots (Piano House Mix)"、現在形のロウでトリッキーなハウスである"Looking 4 Trouble"から90年代のハードなハウス時代を象徴する"Jumpin"へと繋がれるなど、ある種のクラシック的な趣きでがつがつと攻める前半。そしてEMMAの中で再燃するアシッド・ハウスの勢いを爆発させた"Acid City"から"The Original Disq Clash (DJ EMMA Jesus Remix)"へと流れは正に現在と言う時代性も含んでおり、そこからイタロ・ディスコ名作の"Chase"やハードロック・バージョンの"I Feel Love"へと古き時代に戻り懐かしさを誘いつつ、ラストにはこれまたハウス・パーティーでは定番とも言える"You Are The Universe (Curtis & Moore's Universal Summer Groove)"で幸せなパーティーの空間を共有する雰囲気を作って上手く纏めている。Disc2も古き良き時代のゴスペル・ハウスやレイブ・アンセムから現在のバレアリック・ミュージックやソウルフル・ハウスまで、過去と未来を同列に混在させる選曲で実に感情的に実にドラマティックに聞かせるプレイで、これこそEMMAの魂を震わすDJなのだ。驚くべき展開は無いかもしれない、流行を意識する事もない、そんな事に頼らずともクラブでのパーティーで培われた経験を元に実直に音楽に向き合った結果、真っ直ぐにプレイする事が感情が最もダイレクトに伝わる事を証明しているかのようだ。

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| HOUSE12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Mark Farina - Mushroom Jazz Eight (Mushroom Jazz:MJ012)
DJ Mark Farina - Mushroom Jazz Eight
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もうすぐ久しぶりの来日を予定しているアメリカは西海岸ダンス・ミュージックのシーンを代表すると言っても過言ではないMark Farina。シカゴ生まれでサンフランシスコで長く活動をする彼は例えば同郷の盟友であるDerrick Carterらとも活動しているが、その周辺の中でもFarinaの特異性を端的に表しているのがこの「Mushroom Jazz」シリーズだろう。シカゴ・ハウスではなくヒップ・ホップやダウンテンポを中心に気怠く甘美な夢の中へ誘うような世界を展開するそのプレイは、マッシュルームを喰ってジャジーな雰囲気に意識も朦朧とさせるような…かはさておき、ひたすら溶けるように気持ちが良いのは間違いない。ヒップ・ホップ中心ながらもガシガシと激しく繋ぐのではなくスムースにメロウに、しっとりとした質感と地に足が着いたグルーヴによって意外にもチルアウトな感覚させ漂わせる至高のミックス。前作から実に5年半とシリーズ物にしては随分と間が空いてしまったが、しかし全くその音楽性に陰りはなく相も変わらずトロトロとした白昼夢を体験させてくれる事だろう。このシリーズ、Farinaのファンがハウス・リスナーである事を差し引いても例の如く馴染みのアーティストの楽曲は少なく、当方もセットリストを見ても何が何だかではあるのだが、しかし一旦そのミックスを聴いてしまえば途端に魅了される事は間違いない。燦々と太陽の陽が降り注ぐ海辺をリラックスして散歩するような長閑な始まりから、ジャジーグルーヴも現れてうっとりと白昼夢に浸り、気怠さは保ちながら鋭利なビート感覚で体を揺らし始める中盤、ハウス感を増して滑らかなビートで心地良く揺らす後半と、実に大人びて優雅なプレイは真夜中のパーティーの興奮とは異なる昼間の陽気なムードが満ち溢れている。これがきっとサンフランシスコの温和な雰囲気なのだろうか、非常にアンダーグラウンド性の高い選曲をしながらも決してこれみよがしになる事はなく、弛緩して開放感溢れる気持ち良さをそのままに体験させてくれる事にDJとしての姿勢が現れている。今回の来日でもハウス・セットだけでなくMushroom Jazzセットを予定しているそうなので、その予習としてもお勧めする。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Louie Vega - Louie Vega Starring...XXVIII (Vega Records:02VEG04)
Louie Vega - Louie Vega Starring...XXVIII
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Kenny Dopeと共に結成したMasters At Workに於けるハウス・ミュージックへの功績はもはや説明不要であろうが、ジャズやラテンをハウスに落とし込んだ特異性だけでなく、大勢のアーティストを起用し大規模な共同制作によってプログラミングだけに頼るのではなく生演奏の魅力も打ち出したセッションの高い音楽は、もはやハウス・ミュージックの枠に収まりきるものではなかった。Vegaは同様の手法をElements Of Lifeプロジェクトによる『Eclipse』(過去レビュー)でも用いたが、その延長線上としてソロ名義では初となる本アルバムでも多くのアーティストのとのコラボーレションを行う事で、ハウスの枠組みの拡張とソウルフルなハウスの再確認を同時に行っている。アルバムの始まりはFunkadelicとのコラボレーションと言うか、リミックスである"Ain't That Funkin' Kinda Hard On You? (Louie Vega Remix)"で、ねっとり熱量の高い原曲のP-Funkをラフな質感は残しつつも颯爽としたハウス・ビートへと生まれ変わらせ、出だしから軽快ながらもソウルフルな歌の魅力を発揮させている。続くは3 Winans Brothersの"Dance"のリミックスだが、ざっくりとしながらも軽快なラテンビートと怪しげなオルガンにリードされながらもコーラスも加わったボーカルにより、これぞNYハウスらしい温かみに溢れたクラシカルなハウスになっており、今の時代に於いても歌の重要性を説いているようだ。女性シンガーのMonique Binghamを迎えた"Elevator (Going Up)"は、舞い踊るピアノと甘くもキリッとしたボーカルが軽やかに疾走し、南アフリカのシンガーであるBucieをメインに、そして制作にBlazeのJosh Milanを迎えた"Angels Are Watching Me"はモロにBlazeらしいメロウかつ耽美なエレピや爽やかなコンゴが響き渡る歌モノハウスで、期待通り以外の何物でもないだろう。そして本作では所謂古典と呼ばれる名作のカバーも収録しており、Convertionによる”Let's Do It (Dance Ritual Mix)”やBobby Womackによる”Stop On By”、そしてStevie Wonderによる"You've Got It Bad Girl"まで、ハウスにR&Bやヒップ・ホップにファンク等の要素を自然に溶け込ませてクラシックを現在の形へと生まれ変わらせている。CD2枚組計28曲の大作が故に全てが完璧とは言えないものの、過去の作品への振り返りにより現在/未来へと良質な音楽の伝達を行い、そしてボーカリストに演奏者らアルバムの隅々まで数多くのアーティストの協力を得る事で、本作はハウス・ミュージックの一大エンターテイメントとでも作品である事に異論は無いだろう。ソウルフルで、古典的な、そして歌モノのハウスのその魅力を再度伝えようとしているのだ。



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| HOUSE12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Tominori Hosoya - Life Goes On EP (Mixx Records:mixx-22)
Tominori Hosoya - Life Goes On EP

長らくTomi Chair名義で活動をしていた邦人アーティスト、2014年からはTominori Hosoyaとして作品をリリースするようになり、清楚な空気と爽快な浮遊感を伴うディープ・ハウスを武器として海外でも注目度を高めている。新作はUSはニュージャージーのMixx Recordsからとなるが、ここでもHosoyaの作風は流行に埋没する事はなく自身の個性を主張しているようで、実に清々しいまでのディープ・ハウスを披露している。タイトルからして希望が感じられる"Over The Sadness"は爽快なシンセの上モノと軽快に疾走するリズミカルな4つ打ちを軸に、持続感を伴いつつ音の抜き差しで程良いブレイクも作る事で緩急を付け、DJミックスに対する機能性を含みながらもメロディアスな作風が如何にも彼らしい。一方で"Strategy Meeting"はアシッドのベースラインと刺激的なパーカッション、そして崩れたビートで肉体的な揺さぶりを掛けるタイプのハウスだが、途中からすっと浮かんでくる爽快感溢れるパッドによって情熱が爆発するような感情の揺さぶりも同居している。裏面の"32-33 (One Decision)"も異なるタイプだがそのアンビエント性の高さは特筆すべきで、エキゾチックなパーカッションと弛緩したハウシーなグルーヴに透明度の高いパッドの広がりから、そして天から降ってくるようなピアノの響きはまるでパラダイスか、夢と現実の狭間を行き来する快適なアンビエント・ハウスになっている。そしてレーベル主宰のBrothers' Vibeもリミックスを提供しており、"Strategy Meeting (Brothers' Vibe Remix)"は原曲から打って変わって4つ打ちへと姿を変える事で揺れる感覚から骨太な疾走感のグルーヴへと変化し、闇が似合うアンダーグラウンド性の強さを纏っている。しかしこの作品の中でやはり魅了されるのはHosoyaのオリジナル3曲で、どれもグルーヴ感は異なるものの音色の綺麗さや情感を伝える世界観はどれも共通しており、体の隅々まで清涼さが染み渡るだろう。



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| HOUSE12 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Crackazat - Crescendo (Local Talk:LTCD002)
Crackazat - Crescendo
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飛ぶ鳥を落とす勢いとは正にLocal Talkの事だろう。元Raw Fusionを主宰していたMad Matsが2011年に新たに立ち上げたLocal Talkは、エレクトロニックなハウスを軸にテクノやブレイク・ビーツにフュージョンなどの要素散りばめながら、古い懐かしさと新しい未来的な感覚を両立さえてスウェディッシュ・ハウスの最先端を突き進んでいる。そんなレーベルにとって初のアルバムが2015年3月にリリースされた本作で、UKはブリストル出身のBenjamin JacobsことCrackazatが手掛けている。Crackazatは元はジャズミュージシャンとしてのバックグラウンドを持ちつつ、2012年に初の作品をリリースしたのを皮切りに2014年からはLocal Talkの元から強力なプッシュにより3枚のEPをリリースし、若くして注目を集めていた。その成果としてそれらのEPからの曲や新録も纏めたのが本作であり、レーベルの初アルバムとしてCrackazatを起用する辺りに、レーベルの一押しな気持ちが伝わってくる。実際にアルバムの素晴らしさは確かなもので、Mad Mats曰く「Los HermanosとFloting Pointsを足して2で割った感じ」と述べているそうだ。それが事実かどうかはさておき、アルバムの冒頭の"Moon Ballad"からして8ビット的なシンセのメロディーとヒップ・ホップのようなざっくりしたビートを用いたメロウな曲調が面白く、しかしうっとりと耳を傾けたくなる魅力を放っている。続く"Somewhere Else"は確かにデトロイトのようなコズミック感溢れる小刻みに揺れ動くメロディーが特徴だが、あっさりと軽快なジャジーグルーヴが爽やかだ。同様の路線が"Eye Light"で優美で光沢のあるシンセの使い方は古いフュージョンを聞いているようで、確かにミュージシャンとしての力量を的確に発揮した流れるようなキーボードワークが華麗なメロディーを紡いでいる。と思えば西ロン系のブロークン・ビーツを思い起こさせるソウルフルな歌モノを用いた"Brother Bond"は、ラフなビート感と温かみのあるシンセが複雑に絡み合い、洗練されながらもゴージャスな色彩を伴い盛り上がっていく。このようにLocal Talkというレーベルの多様性をCrackazatも継承するように、テクノやハウスにブロークン・ビーツの垣根を越えて、そしてダンスとリスニングのバランスを上手くとったデビューアルバムとは思えない完成度なのだ。デジタル配信のみでヴァイナル等もリリースがないのは謎だが、今から聴いておいても遅くはない。



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| HOUSE11 | 19:00 | comments(1) | trackbacks(0) | |
Prins Thomas - Paradise Goulash (Eskimo Recordings:541416507275)
Prins Thomas - Paradise Goulash
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ノルウェーのニューディスコ大使と称されるPrins Thomasによる新作は、計3枚にも渡ってジャンルの壁を取っ払って、兎に角あらゆる音楽を楽しんで貰う意図でミックスされた大作だ。そのタイトルからも分かる通りNYの伝説的なクラブであるParadise Garageへのトリビュート的な内容であり、確かにジャンルレスという点においてその意思を受け継ぐコンセプトであろう。元々2007年には同様にニューディスコだけに限定されずに底抜けの多幸感を打ち出した怪作である『Cosmo Galactic Prism 』(過去レビュー)を披露しており、それを前提とすると2014年にリリースされた『Rainbow Disco Club Vol.1』(過去レビュー)はテクノを中心としたミックスとなった事で奇妙なユーモアは後退し、彼らしい賑やかなごった煮サウンドによる恍惚感は喪失してしまっていたと思う。そんな流れを踏まえて、本作は再度ジャンルレスかつタイムレスな選曲を行う事で、単にダンス・ミュージックの躍らせるという機能性だけにこだわらずに、変幻自在な流れによって惑わされながら何処か掴み所のない恍惚状態を引き起こす面白い作品に出来上がったと思う。勿論様々なジャンルは用いながらもバランスを壊す突飛な流れにはなっておらず、CD1〜3の流れに沿って大まかなジャンルの区分けはされている。CD1は最もレイドバックしており、牧歌的なロックから始まり民族的なジャズや懐かしみのあるハウス、夢現なアンビエントから艶かしいファンクを通過してのディープなアシッド・テクノまで、肩の力が抜けたプレイでゆっくりと温めながら多用なリズムと音色によって先ずは肩慣らし的な導入だ。CD2では2000年以降のニューディスコやテクノにハウスなど現代的なダンス・ミュージックが中心となり、徐々にビートは力強さを増しながら夜のパーティーへ向かうざわめきを喚起させる魅惑の快楽的な時間帯へと突入する。その流れを引き継いだCD3ではより快楽的な真夜中の時間帯から始まり、ディープかつミニマルな流れを保ちながらエクスペリメンタルな電子音楽へと遷移し、湿っぽく可愛らしいジャズやライブラリーミュージック的なリスニングの曲、そして熟成したような味わいのあるプログレッシヴ・ロックを経過して下降気味に終焉へと向かう。CD3枚に渡って起承転結がはっきりとした流れは非常にスムースで、パーティーの始まりから終わりまでを意識したようにも感じられるし、多数のジャンルを過剰に詰め込んだ事でその情報量の多さに抵抗の出来ない恍惚感も生まれている。流石に3枚合わせて200分越えなのでお腹いっぱいにはなるものの、Thomasらしく外向きの享楽的なパワーが発散するDJプレイが目に浮かぶようで、やっぱりこんなミックスが彼らしいと思わせられる内容だ。



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| HOUSE11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
2015/11/2 GRASSROOTS 18th Anniversary Day III 〜月光〜 @ Grassroots
高円寺を代表するクラブ…もとい音楽酒場も今年で18年目。今では有名となったDJもかつてはここGrassrootsで、小箱らしく自由なプレイでDJとしての経験を積み才能を磨いたという者も少なくはなく、また時にはこの小ささには似つかわしくないDJもひっそりとプレイする夜もあったりと、ジャンルに依らずに音楽ファンからは人気を博しているローカルな酒場だ。そんな18周年の記念として三日間に渡りアニバーサリー・パーティーが開催されたが、当方はその最終日に参加。Grassrootsでの月曜の夜…といえば、ご存知DJ Hikaruによって以前はレギュラー開催されていた「月光」があり、今回はその名を冠しての開催だ。出演はDJ HikaruにYA△MA、DJ KuriにDJ Yazi、そしてMasa aka Conomarkとこの場所にお馴染みの面子が集結した。
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| EVENT REPORT6 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Harvey Sutherland - Bermuda (MCDE:MCDE 1213)
Harvey Sutherland - Bermuda
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Motor City Drum Ensembleの活動の場であるMCDEから作品をリリースする事は、ある意味ではそれだけでお墨付きを貰ったようなものだ。生々しくファンキーなビートダウン・ハウスを手掛ける事においては、なかなか右に出る者はいない。そして、そんなレーベルから新たにお墨付きを貰ったのがオーストラリア発のMike KatzことHarvey Sutherlandだ。時を遡り過去の作品を調べてみると、2014年にはVoyage Recordingsから"Brothers"なるEPをリリースしていたが、その時点でも既にアナログで新鮮なライブ感のあるディープ・ハウスを手掛けており、確かにMCDEが惚れ込むのも納得の出来だ。そしてその流れからの新作は、彼の知名度を一躍高める事間違いなしの褒め称えるべき内容となっている。一時はセッション・ミュージシャンでもあったというKatzの作風は、単なるツールとしてではなくハーモニーやメロディーと鮮やかな音色を尊重し、生演奏的にも聴こえるライブ感を打ち出した曲調が特徴だ。"Bermuda"においてもジャズ・ファンクのようなざらついた質感のリズムと、艶のある優美なメロディーと腰に来るベース・ラインを軸に、その他にもストリングスやシンセなど多層に装飾されながらゴージャスで陽気な気分を振りまくブギーなハウスだ。裏面の"New Paradise"はぐっとテンションを抑えながら、小洒落たエレピのコード展開に薄っすらと着飾るように美しいストリングスを添え、途中から入ってくる光沢を放つシンセのメロディーにより切なさを増していくディスコとハウスの甘美な邂逅だ。ややもすれば突き詰めると懐古的な音楽性へと回帰するだけになりがちなハウスという音楽において、懐かしくも全く古臭くもないモダンさと揺るぎない豊かな音楽性を以ってして、聴く者を納得させるだけの完成度がここにはある。



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| HOUSE11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Grandbrothers - Dilation (Film:Filmcd001)
Grandbrothers - Dilation
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2014年、ドイツからErol SarpとLukas VogelによるGrandbrothersによる初の作品である「Ezra EP」(過去レビュー)はリリースされる前から、Gilles Peterson等著名なDJから称賛を浴び、いきなりデビュー前にもかかわらず注目を集めたのが今から一年前の話だ。純然たるクラブ・ミュージックからは外れたプリペアド・ピアノを用いた静謐な世界観とクラシカルな洗練された音楽性は、その意外性も相まって耳を惹き付けるには十分な個性があった。それから一年、その期待された音楽性はそのままにようやく初のアルバムが届けられた。アルバムはおおよそ多くの人が予想出来るEPの路線を踏襲している点で驚きは無いが、だからこそ多くの人が望んでいた事を理解した上で、実に正しくGrandbrothersらしい作品となっている。曲名通りアルバムの幕開けとなる"Prologue"は、リズムを排し環境音をバックに配置する事でプリペアド・ピアノの切ないメロディーがより鮮明に浮かび上がり、これから何かが始まろうとする予兆が感じられる。続く"Wuppertal"ではリズムも入ってくるがあくまでメインはピアノのコード展開であり、ピアノは滴るような美しい旋律と共にビートの一部となってスムースな流れを作り出す。アルバムの音楽性はピアノのサウンドが軸となっている事から印象はどれも似ているが、"Arctica"のようにグランド・ピアノとプリペアド・ピアノの異なるラインの対比により、その音自体をより際立たせるような効果も見受けられる。勿論アルバムのピークは先行EPとなった"Ezra Was Right"であるのは間違いなく、その淡い世界の中に儚く消え入るような美しいピアノの音色と乾いたマシンビートが生み出すこの曲は、正にジャンル的な意味と語源な意味でクラシックと呼べる賜物だ。ジャズ奏者でもあるErolとコンポーザーであるLukasだからこそ、ピアノのパターンとエレクトロニクスのビートを駆使し、それらによって何処まで音楽性を拡張出来るのか実験的に試した結果がこのアルバムの成果に現れている。クラシックでもありジャズでもあり、またアンビエントでもあり現代音楽でもありそうで、そのどれにも属さないGrandbrothersの音楽は一つの個性として成り立っている。その個性の強さ故にデビューアルバムにして殆ど形が形成され切ってしまったようにも感じられ、今後の展開があるのかも逆に不安にも思うが、先ずはこのデビューアルバムを素直に楽しむべきだろう。



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| ETC4 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2015/5/23 Nick Hoppner "Folk" Album Tour @ Air
一般的には硬質で無骨なテクノのBerghainに対し、官能的でしなやかなハウスのPanorama Barというイメージはある程度あるものの、過去にSteffiやこのNick Hoppnerのプレイを現場で聴く事によってその印象はより強まった経験がある。Berghain/Panorama Barが主宰するOstgut-Tonの元レーベルマネージャーであり、また両者のクラブでプレイをするHoppnerであればこそ、その音楽性への理解はレーベル関係者の中でも人一倍なのではないだろうか。そんなHoppnerが遂に自身のソロアルバムをリリースし、ワールドツアーの一環としてここ日本にも久しぶりに降り立つ機会がやってきた。
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| EVENT REPORT5 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
James Priestley & Giles Smith - 10 Years Of Secretsundaze (Secretsundaze:ssxcd003)
James Priestley & Giles Smith - 10 Years Of Secretsundaze
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先日来日したばかりのSecretsundaze - James Priestley & Giles Smith - による公式MIXCDの中でも、この作品はパーティーの10周年を記念する物としてパーティーの主旨が最も端的に表現されているのかもしれない。Secretsundazeは真夜中ではなくそのタイトル通りに日曜の昼間に開催されるロンドン屈指のサンデーアフタヌーン・パーティであり、テクノやディープ・ハウスだけでなくジャズやディスコなども紡ぎながら、じっくりと盛り上げていくパーティーだそうだ。日本にもここ数年二人揃って来日しSecretsundazeを開催しているが、オールナイト公演という性質上どうしても上げめのプレイとなり、本国のSecretsundazeとは異なるのではという疑問を消し去る事が出来ない。そんな疑問を持つ理由としてやはり本作の印象がどうしてもSecretsundazeらしさとして当方に植え付けられている事もあるのだが、ここで展開されるクラシカルな音楽性とモダンな響きの融合は類まれなるレベルに達している。先ずJames Priestleyが手掛けたミックスはメロウなビートダウン風なハウスである"Rain Parade (Mark E Remix)"からゆっくりと始まり、そしてコズミック感のある"Transatlantic Loading Bay"へと繋がる最高にロマンティックな流れが形成される。そして"Harlequin"や"Taking Over Me"などハウスからブロークン・ブーツまでビート感に振れ幅を持たせながらも徹底的に感情的で、そして中盤以降では生っぽくも煌めく多幸感を打ち出したディスコや色っぽいシンセ・ファンクも飛び出して、Secretsundazeらしい大胆かつクラシカルなフリースタイル性が満ちている。そんな自由奔放なプレイの最後にはフレンチ・ディスコの"I Love You Dancer"を用意して、ぐっと切なさを増して綺麗に着地する。対してGiles Smithは序盤から端正な4つ打ちのテクノやハウスを積み重ねながらビルドアップさせていくスタイルで、"Make Me Feel"や"Feel It"にしても揺蕩うような浮遊感と空間的な深みを伴い、非常に伝統的とも言える丁寧なプレイを行う。流れを壊す事なく滑らかに丁寧に曲調を守りながら、そこに仄かにエモーショナルな成分も加えてこちらもJamesに負けじと洗練されたドラマティックな展開を聞かせるのだ。終盤の"Ronin"以降はその洗練に磨きをかけて淡い白色光に包まれるような幻想的なサウンドが広がり、盛り上がったまま心地良い余韻を残してミックスは終了する。JamesとGiles、Secretsundazeとして一緒に活動しながらもその対照的なプレイは、しかしどちらにもストーリー性があり、これこそがSecretsundazeらしいという印象を鮮烈に残すのだ。願わくば日本のSecretsundazeでも、いつかこのようなプレイが聴ける事を願っている。



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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Defected Presents House Masters - Masters At Work (Defected Records:HOMAS21CD)
Defected Presents House Masters - Masters At Work
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ハウス・ミュージックにおける歴史においてどうしても通らずにいる事は出来ないアーティストがおり、今尚パーティーで燦然と輝くクラシックな音楽がある。Defected Recordsはそんなアーティスト毎に焦点を絞り過去の作品をコンパイルした「House Masters」というシリーズをリリースしているが、その最新作には遂にMasters At Workが登場した(ちなみに以前にもVegaとDopeは、それぞれ単独となる名義でこのシリーズにも登場している)。Louie VegaとKenny DopeによるMAWは今でこそ一緒に活動をする事は少なくなったが、ラテン・ミュージックやジャズから育ったVegaとヒップ・ホップやファンクからの影響が強いDopeは、互いの音楽性をクロスオーヴァーさせながらハウス・ミュージックの地盤を固めつつ、そして柔軟に拡大を行ってきた稀代のユニットだ。その余りある意欲と才能の為かオリジナル曲もリミックス曲も膨大な量があり、それらを遍く収録する為にこのシリーズでは初となる4枚組の大作となった。ここには現在も尚パーティーで聴く事が出来るクラシックが収録されているが、何はともあれMAWの中でも外す事の出来ない曲と言えばNuyorican Soul名義による"The Nervous Track (Ballsy Mix)"ではないだろうか。4つ打ちからの脱却としてヒップ・ホップ風ブレイク・ビーツと生のライブ感覚を持ち込み、ハウス・ミュージックに彼等の多様なルーツを落とし込んだ作風は今でこそ当たり前に聞こえるが、リリース当時の衝撃はきっと大きかったと想像するのは容易い。またRiver Ocean名義による"Love & Happiness (Yemeya Y Ochun) (MAW Original Remix Extended)"も生のラテンなパーカッションが怒涛のグルーヴを生み出し、何処かスピリチュアルでもある歌も相まって熱狂的なアフロ・ハウスを鳴らしている。そんな肉感的で人間味のあるダンス・ミュージックを手掛ける一方で、彼等は音楽的にメロディーやメッセージ性も大事にしており、Bebe Winansによる"Thank You (MAW Mix)"ではゴスペルのような歌と耳に自然と残る愛らしいメロディーが生きており、時代に左右されない普遍的な音楽性を手掛ける事という点でも類まれな才能を発揮している。その他にも本作にはMAWの代表曲が多数収録されており、もしこれから彼等の音楽を初めて聴くという人には、間違いなく本作を勧める事が出来る程に充実した内容となっている。リヴィング・レジェンドという言葉が一人歩きしてしまっている時代、しかしMAWこそリヴィング・レジェンドと呼ぶに相応しい存在である事を知らしめるコンピレーションだ。



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| HOUSE10 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
2014/11/30 choutsugai presents -Pablo Valentino Japan Tour In Tokyo- @ Solfa
Motor City Drum Ensembleの立役者…という説明も最早不要だろうか、ジャズやファンクにビートダウンまでをカバーするMCDEとFaces Recordsを主宰し、また自身ではCreative Swing Alliance名義でも活動するPablo Valentino。DJにおいてもハウスのみならずファンクやヒップ・ホップなど縦横無尽にブラック・ミュージックを包括するプレイで魅了するが、そんなPabloが一年ぶりの来日を果たす。また日本からはデトロイト・ハウス〜ロウ・ハウスからの影響を公言するYou Forgotも出演と、日仏ハウス合戦が日曜の夕方に繰り広げられた。
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| EVENT REPORT5 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/10/12 Red Bull Music Academy presents Dohyo-Iri @ Air
クラブ・ミュージックに限らず若き才能を発掘し育てる事を役目とするRed Bull Music Academy。2014年も日本は東京に於いてほぼ一ヶ月の間、それに関連するパーティーが怒涛の勢いで開催される予定だが、そのオープニングとなるのがこのDohyo-Iri。ここでのメインとなるのは来日がほぼ3年ぶりとなるニュージャージー出身のKerri Chandlerだ。ハウス・ミュージックというジャンルに於いては勿論の事、テクノ方面からも支持されるエレクトロニックで硬質なトラックに心温まるエモーショナルなメロディーや歌を絡ませたその手腕は、これぞデジタル・ソウルと呼ぶに相応しい。また古典的な音楽性に留まる事なく最新テクノロジーをも駆使した楽曲性やDJプレイには、オープンマインドな精神性を伺えるなど、ハウス・ミュージックの過去と未来を紡ぐアーティストなのである。
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| EVENT REPORT5 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/9/27 Ron Trent Japan Tour 2014 @ Air
一般的には荒々しく粗野な音楽と認識されるシカゴ・ハウスという枠の中でも、特にアフロなリズム感と華麗なメロディー使いに長けて黒いグルーヴを生み出すRon Trent。シカゴの伝説的レーベルであるPrescriptionでの活動は今日のハウス・ミュージックに今尚多大な影響を及ぼし、そして現在進行中のFuture Vision Recordsでの音楽制作は多くのDJを魅了している。DJにおいてもそのトラックメイキングの延長線上を行く個性を発揮し、パーティーピープルを幾度となく踊らせてきたアーティストが、2年ぶりに来日を果たす。
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| EVENT REPORT5 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kerri Chandler - Watergate 15 (Watergate Records:WG 015)
Kerri Chandler - Watergate 15
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世界中からテクノ/ハウスのDJが集まるベルリンで、Berghainに次ぐ第2のクラブと言えるのがWatergateだろう。2002年頃にオープンしてから圧倒的な規模を活かして、夜な夜な人気DJを招致してはミニマルやディープ・ハウスのパーティーを開催している大型クラブとして有名だ。本作はそんなクラブが手掛けるMIXCDシリーズの15作目で、ニュージャージー・ハウスのベテランであるKerri Chandlerを制作に迎えている。なんでも2008年からずっとこのシリーズに参加してくれるように説得してきたそうだが、KerriにとってもMIXCDを手掛けるのは2007年から7年ぶりなので、久しぶりのミックスとしては良い機会になったのではなかろうか。内容はというとヨーロッパからの、しかも大型クラブのシリーズという事もあってか多少は欧州系のテクノ臭が強めな印象はあるが、元々ディープ・ハウスをベースにしながらも硬いテクノも取り込んでいた音楽性があったわけで、その意味からすれば違和感は然程感じない。序盤こそソウルフルなボーカルは入っているが、それ以降はやはりクールな電子音が前面に出て洗練されたテック・ハウスが中心で、黒っぽく渦巻く汗臭さは皆無と言っても過言ではない。最新のトラックを多用しつつもKerriらしい跳ねるリズム感や骨太なグルーヴがあり、ミニマル節を披露する中盤で一旦クールダウンしつつ、再度ズンドコしたリズムと幻想的なテック系の音で丁寧に選曲するプレイはベテランの技だろう。しかしKerriの作品にしては随分とヨーロッパ風に機能的で洗練した内容に纏めたせいか、荒っぽくも豪快な展開や熱気溢れるソウルフルな音は消え去っており、Kerriのニュージャージーな背景が聞こえてこないのは残念な点である。例えばWatergateのような大型クラブの爆音で聞けば、テクノ色強めの本作もまた違う印象を受けるのかもしれないが、ホームリスニングとしてはいささか平坦な印象は拭えない。




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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Brother G - Break Me Completely EP (Rawax:RAWAX 014)
Brother G - Break Me Completely EP
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ドイツのRawaxはまだ新興レーベルながらも、Chiwax、Housewax、Dubwaxと並行して複数の傘下レーベルを運営しながら、大量のリリースを行いながら続々とその勢力を拡大している。もちろんその中にはまだ新鋭も多くいるが、ウクライナのGennady IvanovことBrother Gは注目すべき存在だ。G-Transition名義ではBoe Recordingsからモダンなディープ・ハウスをリリースし、また今注目のRough House Rosieのコンピレーションにも曲を提供するなど、メキメキと頭角を現し始めている。本作もやはりウクライナのディープ・ハウスらしくレイドバックしてアナログ感の強い作風で、アンビエンス感もある不明瞭なパッドから情緒が湧き起こり、そこにもやっとした質の4つ打ちのキックを絡ませた"Dominatrix (Pump Mix)"は白昼夢のように淡い快適性を含んでいる。アナログ感の強いキックを用いながらもブロークンビーツのように変則的なビートを刻む"Untitled"は、ディープ・ハウスにふらふらと揺れる酩酊感と腰を揺らす躍動感を付加し、Brother Gの懐の深さを予感させるような作風だ。裏面では一転してデトロイト・テクノの未来感覚と陽気なアシッドを組み合わせたロウ・テクノ的な"String"が面白いが、その次の"Apoena Yuriy"では荒いリズムトラックとは対照的に優美なピアノコードや煌めくパッドでジャジーな感覚も打ち出した厳かなディープ・ハウスを披露しており、ウクライナのディープ・ハウス勢の一人ではありながらその作風はバラエティーに富んでいる。



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| HOUSE10 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Shine Grooves - Cairo EP (Rough House Rosie:RHR 004)
Shine Grooves - Cairo EP
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ドイツはテクノだけではなくハウスに於いても、いや寧ろハウスの方が注目すべきアーティストが多くなってきているようにも見受けられるが、またしてもドイツはケルンにてGeorge Beridzeが主宰するRough House Rosieがアンダーグラウンド方面から一際注目を集めている。このレーベルは2012年に設立されたばかりではあるが、過去にHVLやAlex DanilovにBrother Gと言った新興勢力にフォーカスを当てながらも実に質の高いハウスをリリースしており、アナログのみのリリースと言う事もあってか余計にカルト性を高めている。音楽性としてはアンビエントとダブな空気感の中にロウハウスを取り込んだ作風が見受けられるが、レーベル4作目のロシア人のShine Grooves(Quadrat名義でも活動しているようだ)による初の作品も同様な方向性で、この作品も更にRough House Rosieの評価を高める事は間違いないだろう。抽象的ながらも浮遊感漂う幻想的なパッドの下でトリッピーなSEやダビーな4つ打ちを繰り広げる"4AM"、更によりアトモスフェリックな柔らかいシンセと深く揺らぐ残響が仄かな情緒を奏でる"Egypt Dub"、そのどちらもがディープ・ハウスと言う音に当てはまりながらも、アナログ音を打ち出して非常に温かい人間味を感じられる事が特徴だろう。またB面に収録された"Rolling"は穏やかながらも明確な4つ打ちに揺らぐようなパッド音が被せられたディープ・ハウス、対照的にもう一曲の"Sahara"はトリッピーに浮遊するもやもやしたサウンドと遅く粘り気のあるリズムが特徴的なダブ・ハウスで、一枚のEPの中でもダブと言う音楽性を軸に小さく纏まらないような野心が汲み取れるだろう。EP全体としては濃霧に包まれたサウンドの向こう側にメロウな旋律が浮かび上がるディープ・ハウスと言うべきか、非常にアブストラクトながらもほっと心温まる音楽が纏まっている。



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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Grandbrothers - Ezra EP (FILM:FILM001)
Grandbrothers - Ezra EP
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ドイツに新しく設立されたFilm Recordingsからのカタログ第一番は、鍵盤奏者のErol SarpとコンポーザーであるLukas VogelのユニットであるGrandbrothersによる初の作品。当方はJust Another Beatで活躍するKim Brownと、UKの大ベテランであるGreg Wilsonがリミックスを提供している事で反応したが、どうやら各レコード店でも即売り切れ続出となり注目を集めているようだ。A面のオリジナル2曲である"Ezra Was Right"と"Notbrause"は、どちらも静謐なピアノソロやコード展開が際立っており、そこにエレクトロニクスを加えた非常に慎ましいモダンハウスとなっている。ピアノを軸に置きながら数少ない音でシンプルに構築されたハウスは、無駄無くすっきりと洗練された分だけよりピアノの美しい響きをより強調し、クラブ・ミュージックと言うよりはまるでサウンドトラックにも思われる世界を生み出している。そして裏面のリミックス作品も秀逸で、流麗なピアノのコード展開はそのままにをパーカッションやキックを強めて流れるようなハウスのビート感を打ち出した"Kim Brown Iron Rave Remix"と、哀愁に満ちたギターカッティングに力強い雄叫びや壮大さを演出するSEを加えて、空へ上り詰めるようなブギーかつバレアリック感を打ち出した"Greg Wilson & Derek Kaye Remix"は、オリジナルよりもダンスフロアでより魅力的に聞こえるに違いない。曲自体が非常に強い個性を放っているのでアフターアワーズの即戦力になりそうな気はするが、ホームリスニングとしてもお勧めしたい素晴らしい一枚だ。



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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Sprinkles - Queerifications & Ruins - Collected Remixes By DJ Sprinkles (Mule Musiq:mmcd42)
DJ Sprinkles - Queerifications & Ruins - Collected Remixes By DJ Sprinkles
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クラブミュージックに於いてはリミックスと言う作業は、オリジナルに敬意を払いつつその方向性を押し進めるものと、または逆にオリジナルを跡形もなく破壊し再構築を行うものと、大きく分ければその2種類になる。近年ハウスシーンでは侘び寂びの心を投影させた音楽性で突出した才能を誇るTerre ThaemlitzことDJ Sprinklesは、どちらかと言えば前者に属するアーティストだと思う。元々の世界観を尊重し大きく変える事はしない…が、しかしDJ Sprinklesの手にかかれば最終的には奥ゆかしい耽美な装飾が施され、DJ Sprinklesと言う強い個性に上書きされる。本作はそんな彼が手掛けたリミックス曲を纏めたコンピレーションであり、大雑把に言えばディープ・ハウスに区分けされるのではあろうが、所謂一般的に派手に盛り上がるようなクラブミュージックからは距離を置いている。本人はこの作品を「DJツール」とみなしているようであるが、決して享楽的なダンスフロアの為だけの音楽ではなく、むしろシネマティックな物語を語るような長尺な曲はじっくりと腰を据えて聴くのにより適している。がっと心を鷲掴みにする熱いエモーションをひけらかす事はせず、終始朧気な夢を見るようなふわふわと揺蕩う浮遊感のあるディープ・ハウスは、端的に言えばメランコリーと言う表現が相応しい。滴り落ちる儚いピアノや薄く覆う幻想的なパッド、そして多用されるボイスサンプルなどスタイルは確立されており、何処を聴いても流行り廃りや売れ線とは無縁の世捨て人的な郷愁が通底している。決してオリジナル作品を壊しはしないが、長い時を経てようやく備わるような枯れた味わいを付加する作業は、DJ Sprinklesの十八番と言ってもよいだろう。単なるリミックス集と思う事なかれ、DJ Sprinklesの音楽はかくも美しく孤高の存在として静謐に輝いている。

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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/12/7 Groundrhythm 11th ANNIVERSARY @ Air
井上薫がレジデントを務めるgroundrhythm。Airがオープンしてからはその場所で最も長く続いているレギュラーパーティーだが、遂に11年目が終わると同時に12年目へと突入する。移り変わりの早いクラブミュージックの業界に於いて10年以上もの継続した活動は簡単なものではないものの、ディープ・ハウス〜テクノと時代と共に音楽性に変化を見せながらコスモポリタンな個性を主張したミュージック・ジャーニー的なDJプレイだからこそ、今でもファンを魅了しながらgroundrhythmは続いている。そして11周年のアニバーサリーは外部からゲストを呼ぶこともなく井上薫によるロングセットがメインとなるパーティーであり、groundrhythmが井上薫と言うアーティストを中心に動いている事を強調する一夜となった。
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| EVENT REPORT4 | 00:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Masterpiece Created By Carl Craig (Ministry Of Sound:MOSCD303)
Masterpiece Created By Carl Craig
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ジャンルを限定せずにダンス・ミュージックに於ける重鎮を起用して人気を博しているMIXCDシリーズ「Masterpiece」、その最新作には遂にデトロイト・テクノの中心に居座り続ける重鎮・Carl Craigが登場した。彼について言及しておくとアーティスト的な面でデトロイト・テクノをそこからより多方へと飛翔させた手腕の評価は誰もが認めているだろうが、その一方DJ面については大箱やレイブでは受けはするであろうド派手なプレイが際立ち、求道的に個性を確立させた音はそれ程聞こえてはこない。ここで本作に注目するとMIXCDはCD1の"Aspiration"だけであり、他は"Inspiration"と"Meditation"のコンピレーションとなっているので、つまり彼のDJに然程魅力を感じていない人に対しても十分な価値を持たせるものとなっている。

"Aspiration"について言えばデトロイト発のアーティストの作品を多用はしているものの、ここでは殆どデトロイト・テクノ的なエモーションを感じられる瞬間は無いだろう。出だしこそKyle Hallによる凶悪なアシッドテクノで強い印象を打ち付けるが、そこからはヨーロッパ的なテック・ハウス/プログレッシヴ・ハウスの端正な電子音を打ち出して、スムースなミックスを施しつつズンドコしたグルーヴ感と心地よい陶酔が広がるテック感を継続させ、良い意味では万人受けしそうな分り易い展開を作っている。後半ではヒット曲の応酬でフィルター・ディスコやデトロイト・ハウスにオールド・エレクトロなどCarlの派手な音楽性が見事に炸裂しており、盛り上がりと言う観点からすると十分な内容ではある。決して長年の経験を重ねた深みがあるわけではないが、大箱でのプレイを体験するようなエンターテイメントとして楽しめるMIXCDとして価値はあるだろう。

そして”Inspiration”はそのタイトル通りにCarlが影響を受けた音楽を選び抜いており、アーティストの背景を知る楽しみを持ち合わせている。年代もジャンルも多岐に渡り、ファンクにレゲエやダブ、ヒップホップにR&B、ジャズやボサノバ、そして勿論テクノまで収録しており、こんな選曲をクラブでは無理だとしても今回のようなプロジェクトの中でMIXCDとして披露すれば余計に面白いのではと思うところもある。

本作でリリース前に最も注目を集めていたのは"Meditation"ではないだろうか。なんと全曲未発表曲でボリュームはアルバム級と、つまり久しぶりのオリジナルアルバムと考えれば熱心なファンが反応するのは当然だろう。しかし"黙想"と名付けられているようにここには彼らしいファンキーなグルーヴも実験的なサウンドも無く、沈静化したアンビエントが広がる正に"Meditation"な音が待っている。フロアからは遠ざかった神妙で張り詰めたムードがあるが、その一方では電子音と戯れながら自由に音を鳴らしたようなラフスケッチ的な印象も受け、作品としては少々煮え切らなさもある。ただ目を閉じ音に耳を傾ければ、世の中の喧騒から解き放たれ雑念も消えるような瞑想音楽としては確かに合っているようでもあり、就寝時のBGMとして心地良さそうだ。Carlによる最新のダンス・ミュージックが聴きたかったのも本音だが、先ず先ずは新作が聴けただけでも嬉しい限りだ。

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| TECHNO10 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
2013/8/16 Marcellus Pittman Japan Tour 2013 Feat. Re:Funk @ Amate-raxi
デトロイトには本当の意味でスペシャルなユニットである3 Chairsがいるが、そのメンバーの一人がMarcellus Pittmanだ。他のメンバーがKenny Dixon Jr.、Theo Parrish、Rick Wilhiteである事を考えると、彼等と同列しているMarcellusも見過ごしてはならない存在だ。3 Chairsとしての活動以外にもSound SignatureやTrack Mode、そして近年は自身が設立したUnirhythmからの作品をリリースなど制作の面でも確実に評価を得つつあるが、当方はようやく彼のプレイを初めて聴く機会があったので非常に楽しみにしていた。
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| EVENT REPORT4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Chez Damier Presents Purpose By Design 2 (Balance:BMUK003)
Chez Damier Presents Purpose By Design 2

昨日に引き続きChez Damierがこれから先を引率するであろうアーティストを世に伝えるべく、自身が主宰するBalanceからの新旧アーティストの曲を纏めたコンピレーション第2弾が本作。当方は知らないのだがKenny CarvajalことMinister MikeやSoy Mustafaのベテラン勢から、まだ素性も明らかに鳴っていないGarrett DavidやSala Arnseと言った新人まで収録しているとの事で、時代を問わず確かな才能を紹介するChezの意向が感じ取れる。Minister Mikeによる"Collide"は、抜けの良いアフロなパーカッションの下で耽美なエレピのコード展開やアーバンで温かいオルガンやシンセが目まぐるしく踊り、メロウなムードを纏いながら軽快に疾走するグルーヴが素晴らしい。Ron Trentなんかが大好きそうなフュージョンの要素もあり、オーセンティックと言う表現が相応しい。一方でSoy Mustafaによる"Maxim (Unreleased Mix)"はアフロトライバルなビートが鳴りつつも、展開を極力抑えたディープテック調な音が覚醒感を煽り、Balanceと言うレーベルからは意外にも思える内容だ。しかし裏面の新人による2曲もまた素晴らしく、Garrett Davidによる"I Can't Take It (Queen Mix)"は90年代の栄華を誇ったハウスを喚起させるボトムが太くメロウなエレピが展開を作っていく作風で、そこにファンキーな女性ボーカルも絡む古典的ではあるが良く出来た曲だ。そしてSala Arnseはガラージ・クラシックスのカバーである"Brothers Gonna Work It Out (Blue Monday Edit)"を提供しており、ディスコ的な原曲のボーカルをカットアップしつつ現代風なブギーハウスへと調理したお手並みはなかなかのものだろう。どれもがフロアでも即戦力となる4曲が収録されており、Balanceに期待している通りのコンピレーションとなっている。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Motor City Drum Ensemble - Send A Prayer (MCDE Recordings:MCDE 1210)
Motor City Drum Ensemble - Send A Prayer
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リリースする作品がことごとく高い評価を得ているMotor City Drum Ensembleが、単独作品としては一年半ぶりとなる新作をリリースした。それまでにも Jayson Brothers名義でのスプリット盤への曲提供などを行なってはいたので、そんなに久しぶりと言う印象もないのだが、しかし自身のレーベルからMCDE名義での作品となれば期待は高まるものだ。A面には"Send A Prayer"のPt.1、Pt.2を収録しているが、重心の低い粘性の強いグルーヴにゴスペル風な蒸し暑いボーカル、そしてラフなハンドクラップを用いた如何にもMCDEらしい作品となっている。そして本作ではスピリチュアルな妖艶さを醸し出すホーンの導入もあり、それがどちらも埃っぽい黒さを身に纏わせる事に結び付いている。B面には分厚いベース音が前面に出つつタイトル通りに奇妙な効果音が覚醒感を煽る"The Stranger"と、獰猛なグルーヴが下地となりながら物憂げな女性ボーカルサンプルやマイナー・コードの美しいシンセが情感を呼び起こす"SP11"の2曲が収録されており、どちらもDJユースに応えた作品と言えよう。MCDEとしてはスタイルが固定されもう新鮮味はないのだが、デトロイト・ハウスの系譜として充実した作品を送り出す頼り甲斐のあるアーティストとして今後も目が離せない。

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| HOUSE8 | 14:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Funk D'Void - Balance 022 (Balance Music:BAL006CD)
Funk DVoid - Balance 022
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大物のテクノ/プログレッシヴ・ハウス系のDJを起用して人気を博しているミックス・シリーズ"Balance"の最新作は、グラスゴーを代表するテクノ・アーティストであるFunk D'Voidが担当している。綺麗目のテック・ハウスや壮大な展開のプログレッシヴ・ハウスもこよなく愛すD'voidならば、このシリーズに起用されるのも至極当然であり、恐らく多くの人が彼に期待しているミックスを期待通りに手掛けている。本作では彼自身のルーツをも意識してミックスしたそうで、CD1にはLos Hermanos、Vince Watson、Spirit Catcher、Delano Smith、Monty Lukeなどデトロイト周辺、またはそれに影響を受けたアーティストの曲が多く収録されている。基本的には4つ打ちのダンススタイルではあるが無闇にアッパーにする事もなく、D'Voidらしい透明感や清潔感を保ちながらテクノ/ハウス/ミニマルを滑らかに綱渡りするスタイルだ。高低差のある山と谷を行き交う派手は展開は無いが、スムースなミックスによってじわじわとD'Voidのテッキーな世界へと引きずり込む手腕はなかなかのもの。一方CD2の方は真夜中の熱狂的なダンスフロアからは少々距離を置き、どちらかと言えば朝方になりなだらかに終焉に向かって行くような、またはベッドルームでのBGMにも適したリスニング系として選曲されている。Lucid Nationのシネマティックな曲から始まり、Kolomboによる極上のバレアリックを通過後、Steve Reichによるミニマルなアンビエントの"Electric Counterpoint"へと繋がる序盤の流れは本当に素晴らしい。その後Space Dimension Controllerの切ないスペーシーなテクノである”Journey To The Core Of The Unknown Sphere"、Vince Watson変名の男泣きアンビエント"Celtic Beauty"、Joris Voornによる"Re-2001"など幻想的なシンセの壁に包まれ、そこから流麗なテック・ハウスで穏やかな波に揺られつつ終盤ではファンキーな流れでクライマックスを迎える。2枚組と言う事で少々情報過多な量に食傷気味になるのも否めないが、そこは2枚のCDでコンセプトを分けた点である程度は解消されているし、Funk D'Voidらしさは期待を裏切る事なく表現されていると思う。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hacienda 30 (Newstate Entertainment:newcd9121)
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1982年5月21日、ロンドンなどの先進都市に比べれば到底モダンとは言えない工業都市であるマンチェスターにて、後々語り草となるクラブ"Hacienda"はオープンした。途方もない資金を投資し野暮ったい街には似つかわしくないハイセンスなクラブを造り、エクスタシーが流行ったせいで酒が売れずに常に赤字経営にもかかわらず、クローズするまで妄信的にもHaciendaを走らせ続けた共同運営者の中にはNew OrderのPeter Hookもいた。決して経営的には成功とは言えないこのクラブが、しかし名声を獲得したのはジャンルを超越したオープンマインドな音楽性だった。当方も含め勿論リアルタイムでそれを体験している人はそれ程多くはないだろうが、それでもこのHacienda創立30周年記念のCDを聴けば幾らかは、いや十分に時代の空気を感じ取れる筈だ。本作でミックスを手掛けたのは前述のPeterに、HaciendaのレジデントDJでもあったGraeme ParkとMike Pickeringだ。Graemeは徹底的にハウスに拘りを見せ、ソウルフルで胸が熱くなるトラックから覚醒感のあるアシッディーなトラックを緩いBMPながらも跳ねたグルーヴで繋ぎ、Mikeは毒気付いたブリープ・ハウスから始まり粗悪なシカゴ・ハウスやレイヴィーなテクノまでクラブの混沌とした空間を描き出している。Peterはお世辞にも上手いDJとは言えないが(笑)、お得意のロッキンな曲もふんだんに使用しマッドチェスターな時代を再現している。ここにパッケージされたその多くの曲が、今となってはクラシックと呼ばれる時代を越えて愛される曲であり、Haciendaを狂乱の渦に包み込んでいた曲であったのだろう。決して新鮮味があるでもないし余りにも時代を象徴し過ぎている音はダサくもあるのだが、このごった煮な狂騒が一夜をどんなに素晴らしいものとしていたかは、きっと伝わってくるだろう。

Check "Graeme Park", "Mike Pickering" & "Peter Hook"

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| HOUSE8 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
2012/12/1 groundrhythm 10th ANNIVERSARY @ Air
代官山にAIRと言うクラブが出来た当初から続くgroundrhythm。井上薫をレジデントに迎えたこのレギュラーパーティーも遂に10周年を迎える事になったが、何事においても10年も継続する事は並大抵の難しさではない。特に移り変わりの早い消費型のクラブミュージックが土台にあるパーティーでは、自分の個性を保持しながら時代にも適応すると言う相反する行為を成立させなければ、10年の長い期間のパーティーを継続させる事は不可能であろう。しかし井上薫はそれをやり遂げた事実がここにある。この10周年のパーティーは一つの到達点となり、そして未来へと続く新たなる始まりでもある。
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| EVENT REPORT4 | 18:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
MCDE 1209 (MCDE:MCDE 1209)
MCDE 1209
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Pablo Valentinoが主宰する欧州からのビートダウン推進レーベル・MCDEの9作目は、レーベルの顔であるMotor City Drum Ensembleの変名であるJayson BrothersにCreative Swing AllianceとPablo Valentinoの作品を収録したスプリット盤。Jayson Brothersは"Drop Back"と"North & Pulask"の2曲を提供しており、どちらも夜道を彷徨うようなマイナー調のコード展開と呟きのボイスサンプルを執拗に繰り返す黒光りするハウスを披露。生っぽい質感もありながら上品に蒸留されたモダンな音質で、今のフロアの感覚にぴったりと嵌るトラックメイキングの安定感は流石だ。しかしこのEPで耳に残ったのは裏面の2曲でCreative Swing Allianceの"Yeah!"とPablo Valentinoの"Like it was '99"だ。"Yeah!"はそのタイトル通りにイエーと呟くファンキーなサンプルをループさせ、エレクトロニック音を華麗にコード展開させて軽やかに舞い踊るグルーヴが生み出したフュージョン・ハウスで、これは本当にパーティーで盛り上がるであろう多幸感に溢れた名曲だ。一方で"Like it was '99"はぐっと重心を落とした粘り気のあるグルーヴに控え目なエレピが仄かに上品さを演出する正にビートダウンとでも呼ぶべきハウスで、生っぽいファンキーなベースラインや艶のあるボーカルサンプルが余計に黒さを色濃くしている。安堵感に溢れたこの曲は疲れの溜まった朝方のフロアで聴けたら気持ち良さそうだ。計4曲、MCDEと言うレーベルのブラックミュージックに向かう方向性をしっかりと感じられる内容で、今回も間違い無しの一枚だ。

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| HOUSE8 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Hikaru - High Psy (Modulor Japan:MDJCD1020L)
DJ Hikaru - High Psy
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気怠い夏の蒸し暑ささえも味方に付けてしまうゆるチル無国籍MIXCD、ミックスを担当したのはBlast HeadのDJ Hikaru。高円寺Grassrootsでの活動を経て沖縄へ移住してからは更に異国情緒とオーガニックな趣を増した感もあるDJ Hikaruのプレイだが、本作はクラブでのジャンルを横断するプレイはそのままにクラブの熱狂的な一夜とは趣向が異なるレイドバックした空気がBGMとして最高の機能として働く内容だ。出だしはスティール・パンの響きが爽やかなPepe Californiaの南国風トラックから始まりいきなり脱力系だが、更にWild Rumpusの甘い夢に溶け込むダウンテンポやSeahawksのトロピカルな音で火照った体をクールダウンさせる。もうこの時点で気分は人混みに揉まれる都会を離れて、未だ見果てぬ極楽浄土への世界へとトリップする。そこからは妖艶なレゲエや土着的なサイケ・ロックにグルーヴィーなディスコダブ、哀愁漂うメロウなヒップホップに男泣きのポップス、エレクトロニックなハウスまで方向性を決める事無く、しかし緩くてチルアウト感満載な空気は保ちながら盛り上げていく。チルアウトなのに盛り上げるとは一体おかしな表現だが、心身の緊張感は解きほぐし涼しさを保ちながら楽天的な高揚感のみ増していく無国籍バレアリックサウンドとでも呼べばいいのだろうか。南国が目に浮かんでくる一時間のサウンド・ジャーニー、夏休み気分に浸れる最高にチルアウト、この夏の清涼剤となる事だろう。

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| ETC3 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Inner City - Big Fun - Big Hits! The Collection (Music Club Deluxe:MCDLX158)
Inner City - Big Fun - Big Hits! The Collection
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デトロイト・テクノがまだあくまで前衛的なダンスミュージックを聴く者の中で評価が高かった80年代後半、デトロイトのビルヴィレー・スリーと呼ばれる中でいち早くメジャー路線で才能を開花させたのがKevin Saundersonだ。幾らデトロイト・テクノが一部の耳の肥えたリスナーを満足させていたとは言え、それらがメジャーチャートに昇る事は無かったはずだ。しかしKevin SaundersonがボーカルにParis Greyを迎えたユニットであるInner Cityには、妖艶な歌があり分り易いメロディーがあり、そしてポップなセンスがあった。デトロイト・テクノが新世代のダンスミュージックだったのに対し、Kevinはディスコ/ハウスなど既存のダンスミュージックを彼なりに押し進める事に未来を視ていた。結果的に言えばInner Cityは大成功を収め、US/UKのメジャーチャートにも幾つかのヒットシングルを送り込んだ。本作はそんな経歴のあるInner Cityの2枚組ベスト盤なのだから、はっきり言って悪い訳がない。今でもクラブでかかる事は珍しくないソウルフルな傑作ハウス"Good Life"や"Big Fun"、時代を感じさせるレイヴィーな"Your Love (Serial Diva Paris Is Burning Club Mix)"や"Hallelujah 92"(なんとLeftfeildのリミックスだ!)など、コテコテな程に濃厚なセクシーさを放出する歌にハウスでは定番のピアノの整ったコード展開が繰り広げられるクラシカルなハウスチューンがこれでもかと揃っている。まあこれがデトロイトかどうかと言う事はさておき、確かにメジャー感ばりばりな曲ではあるがKevinの歌物トラックへのセンスの良さは間違いはないし、このボリュームで1000円弱のお値頃な事を考えれば買って損はしないだろう。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Masterpiece Created By Andrew Weatherall (Ministry Of Sound:MOSCD287)
Masterpiece Created By Andrew Weatherall
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Ministry Of Soundが提供する「Masterpiece」、そのタイトルからしてDJ中のDJが担当すべき3枚組MIXCDシリーズの最新作は、遂に久しぶりのクラブでの来日プレイを控えているUKテクノ番長のAndrew Weatherallが担当。テクノ、ロック、ダブ、パンク、ハウス…そこに境界線を引く事なくあらゆる音楽を一夜の内に自分のモノとして表現出来る素晴らしいDJが、CD3枚と言うボリュームに渡って繰り広げる音楽は、彼が2010年からロンドンで開催しているパーティーである「A Love From Outer Space」がコンセプトになっているそうだ。夜の11時、12時、1時と1時間毎に区切りをつけてはいますが、アッパーなテクノや沈み込むディープハウスは封印して、BMP105〜120までに抑えたロッキンでパンキッシュ、そしてディスコディックでダブな雑食性の高いプレイは、これこそWeatherallの真価と呼べるでしょう。1枚目は特にWeatherallのリミックスや制作した曲が含まれているせいか、ねちねちとした足取りながらも鉄槌で叩かれるようなグシャッとしたキックが破滅的で、途中のダークなアシッドも入ってきたりすると90年前後のインディーダンスにかかわっていた頃のサイケな空気も漂ってきます。対して2枚目は重苦しい空気も晴れたようにコズミックなディスコダブや、煌きのある奇妙なシンセ音が印象的なニューウェブやエレクトロなどで、無心になり楽天的なダンスミュージックを軽快なノリで楽しむ様な音楽が聴ける事でしょう。そして3枚目はパーティーのラスト1時間を飾るが如く昂揚感と開放感が混ざり合うドラマティックな展開が待っていて、ダンスビートを強めながら獰猛なしばきによって鼓舞されつつ、終盤では盟友であるPrimal ScreamのWeatherall Remixでふっと放心し、ラストのWeatherallがインスパイアを受けたA.R. Kaneの”A Love From Outer Space"でハッピーにパーティーは終焉を迎えます。と3時間に渡る異形のダンスでロッキンなDJ、あっと驚く様なトリッキーな技は無くとも本当にWeatherall以外に成し得ない弾けるパワーと痛快なユーモアが感じられる選曲で、3時間にもかかわらず全く飽きないどころか中毒性の高いプレイは流石です。今までにも多くのMIXCDをリリースしてきた彼ですが、これはお世辞抜きに現時点での最高傑作と言えるでしょう。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
The Burrell Brothers - The Nu Groove Years 1988-1992 (Rush Hour Recordings:RH 117 CD)
The Burrell Brothers - The Nu Groove Years 1988-1992
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1988 ~1992年のみの短い期間ながらも大量かつ高品質なハウス作品をリリースしていたNu Groove Records。昨年、イタリアはNicholas IammatteoによるNu Grooveのエディット集である"Back On Track"(過去レビュー)がリリースされたのも記憶に新しいが、今度は過去の名作を復刻させる事に関しては素晴らしいセンスを持ち合わせているRush Hourが、レーベルの中心的存在であったThe Burrell Brothersの作品を纏め上げたアルバムをリリースした。余談だがこのBurrell兄弟はNu Groove音源のライセンス管理をしているそうで、昨年Nicholasがエディット盤を制作するに辺りマスター音源を借りようとBurrell兄弟に契約金を渡した所、そのお金を持ってトンズラしたとNicholasは憤慨していた。そんな経緯を聞くと複雑な気持ちにはなるが、しかし様々な変名によるThe Burrell Brothersの古き良きハウスは一向に色褪せる事を知らない。素朴でちょっとダサい時代感さえもあるロウな音質ではあるけれど、音楽的に豊かさを感じさせる彩りのあるキーボードのコード使いやドタドタとした味のあるリズムトラックも逆に人間臭く、時代が動き出そうとしていた胎動さえ聴けるハウストラックが満載だ。確かに隔世の感もあるけれど恐らく時代に左右されないハウスミュージックとはこう言った耳に残るメロディーを大切したハウスであり、シカゴ・ハウスからNYハウス、そしてディープハウスからアンビエントハウスまで手広い音楽性を披露しつつも、しっとりと温かみのある感情を前面に出した事で時代を飛び越える普遍的な作風となっている。革新的ではないが、しかし本当に素晴らしいハウスがパッケージされているのだから、ハウス入門としても自信を持ってお薦めしたい。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Delano Smith - An Odyssey (Sushitech:SUSH17)
Delano Smith - An Odyssey
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1963年にシカゴに生まれデトロイトで育ったDelano Smith。という事は長いキャリアを経て49歳にしてようやくこの初のアルバムを完成させたのだから、人生とは何が起きるのかは誰にも分からないものだ。Delanoはデトロイト・テクノと言う音楽が生まれる前から、デトロイトにてダンスミュージックの方向性を指し示したKen Collierを師事し、自らもDJを始めデトロイト第一世代よりも更に早い時期に活動をしていたそうだ。つまりは現在でも活動しているデトロイト系のアーティストの中では、最も活動歴が長いベテランと言える存在だろう。90年代は音楽業から距離を置いていたが、2003年頃からは作品もリリースし始め日本でもMike ClarkやNorm Talleyとの"Beatdown Brothers"としてビートダウンを広めた功績は忘れてはならない。派手派手しい活動をしてきた訳ではないが、継続的にリリースしていたEPはDJからの評価も高く着実を歩みを進めていたのだ。そしてこのアルバムだ、これにもやはり彼の活動と同じで決して派手に騒ぎ立てるようなトラックは一つとして無い。ビートダウン一派として活動していた頃に比べると幾分かテクノ寄りな面も見受けられ、ミニマル色を強めたツール的なグルーヴに控え目に情緒を醸し出すソウルを乗せてリラックスした音を鳴らしている。エレピやパッドの優雅で大人びた響き、呟き風なヴォイスサンプルは何処か妖艶で、安定感のある滑らかなコード展開によって耳にすっと優しく音が入り込んでいく。枯れた味わいさえあるのだから目新しさは無いが、しかしベテランらしく丁寧に作られたダンスとリスニングの両面に適した堅実なハウスアルバムだと言える。永く何度も聴きたくなるアルバムとは、得てして本作の様なアルバムなのだ。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2011/12/3 groundrhythm 9th ANNIVERSARY @ AIR
代官山のクラブ・AIRに於ける最長のレギュラーパーティー・groundrhythm。井上薫の自由に解放されたロングセットを体験出来ると共に、彼の審美眼に適う選りすぐりDJ/アーティストがゲスト出演するパーティーも、今回のパーティーで遂に9周年を迎えました。そしてそんな日を祝福する為に呼ばれたゲストには、以前から関わりの深いJebski、Hiroshi Watanabeとライブに定評のある二人。充実した布陣を以って9周年を祝う夜が待ち侘びていました。
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| EVENT REPORT3 | 16:30 | comments(4) | trackbacks(0) | |
2011/09/04 Typhoon Party 3 @ Shibuya WWW
悪天候によって開催を阻まれたFreedommuneに続き、夏の野外フェスの風物詩となっているMetamorphoseも悪天候によって開催の中止を余儀なくされた2011年日本の夏。特に両方のフェスの客層は被っていたと思われるから参加しようと思っていた人達にとっては非常に落胆の大きい事だったと思いますが、主催者にとっても苦渋の決断であったと思うし、天候ばかりは仕方ないと痛感しました。勿論それで全てが終わる訳でもなく、主催者とアーティストの迅速な動きにより都内各地でMetamorphose改めTyphoon Partyが開催されたので、Galaxy 2 Galaxyが出演する渋谷のWWWへと行ってきました。
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| EVENT REPORT3 | 14:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Yo & Ko - Edit & Mix (Kopyright Liberation Front:MIXCD001)
Yo & Ko - Edit & Mix

近年のクラブシーンで注目を集めている二人組の某人気ユニットが、今までに自分たちがプレイする為に手掛けてきたエディット曲を使用して、ポップでダンサンブルなMIXCDをリリースしました。ホワイト盤としてリリースされたThe La'sやThe Stone Roses、Akron/Family、The Doobie Brothers等のエディットは勿論、まだリリースはされていないものの某DJも以前からクラブでプレイしまくっているThe Cure、Prefab Sprout、The Boo RadleysなどUKロックものから、USロックのKing HarvestやMGMT、ヘヴィー・メタルのBlack Sabbathの異色作まで収録されており、彼等が影響を受けた音楽性も伝わってくる興味深い内容です。基本はロックネタが多いもののクラブに根付いた活動をしている彼等の手腕が存分に発揮され、元ネタの味を全く損なわずにハウシーな4つ打ちのグルーヴを前面に打ち出してフロアで使い易いエディットが施され、そして笑顔の広がるポジティブな感情が満ちたウキウキ気分爽快なMIXCDです。元ネタに知り合うワクワク感があり、アーティストの音楽歴の理解も出来て、そして彼等の音楽愛に満ちたエディットをお腹いっぱいに堪能できる本作は、ロックファンとダンスミュージックファンの両者にとって楽しめる物だと思います。

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| HOUSE6 | 11:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2011/2/5 groundrhythm @ Air
代官山Airオープン時から続くパーティー・groundrhythm。井上薫が9年にも渡り定期的に続けている事は言うまでもなく驚異的であり、今でも熱心なクラバーが集まる重要なパーティーです。時代と共に音の変遷を繰り返しながらも、大地の鼓動を表現するパーティーは一体どこへ向かうのか。今回はゲストにTraks Boysを呼んでの新年1発目のgroundrhythm(そう言えば1年半前でのDK Soundでも井上薫とTraks Boysが共演してたっけ…)へと遊びに行きました。
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| EVENT REPORT3 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Plan - D. Part Vol.1 Innerspace (Submerge Recordings:SUBCD-3022-2)
The Plan - D. Part Vol.1 Innerspace
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昨年末からアマゾンでもデジタル配信が開始されておりますが、URとも交流の深いデトロイトのレーベル・Submerge Recordingsの音源も続々デジタル化されております。本作はMike Banksも賞賛しているCliff ThomasとJon MacNishの二人から成るThe PlanのMIXCDで、リリース自体は2007年なのですが目出度くデジタル化されました。デトロイトの新世代が取り組んだだけあって、デトロイトテクノ/ハウスのクラシックを惜しみなく使用した豪華な選曲ですが、プレイ自体は35曲も使用しているだけあって矢継ぎ早に曲を被せまくってファンキーな面が目立ちます。デトロイトの暗く狂気なエレクトロの面も、琴線を震わすエモーショナルな面も、未来指向なハイテックな面も、黒人音楽から生まれた熱いハウスの面も、デトロイトの根源の一部でもあるKraftwerkの音も、ありとあらゆるデトロイト関連のダンスミュージックを詰め込んだ疾走感溢れるテクノセットで若々しい力を感じさせます。音自体の目新しさは感じないけれど、逆にここまでデトロイトミュージックに入れ込んだMIXCDも珍しいし、怒涛の勢いでミックスされたファンキーなプレイなので一聴の価値ありですね。

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| TECHNO8 | 13:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Drumpoems Verse 2 (Drumpoet Community:dpc_025-2)
Drumpoems Verse 2
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一年前のリリースなのですがなかなか質の高いコンピレーションなので紹介させて頂きます。スイス発のレーベル・Drumpoet Communityは2006年にCompost Records傘下に設立され、リリースされるアーティストもまだ若手中心と、レーベルとアーティスト共に成長中な期待の新興レーベルです。しかしながら最近ではJohn DalyやMotor City Drum Ensembleの変名・Jayson Brothers、そして日本人の超若手・Yosa(まだ若干22歳!)もリリースするなど徐々に注目を集めつつあります。基本的にはエレクトロニックなテックハウスな作風が多いようで、本作を聴いた限りでは特にしっとりと落ち着きのある滑らかでソフトな音使いがレーベルの特徴なのかなと感じました。熱は帯びずに終始クールで、そして透明感のある耽美なシンセ、ソフトトランスとでも言うべき過激ではなく優しいトランス感覚と、いかにも白人向けで西洋的なアーバンな内容。突出したオリジナリティーはまだ希薄なものの、レーベルの音の統一性や全体的な水準に関しては保証出来ると断言致します。この勢いでEPのみならずアーティスティックなアルバムリリースも期待したいですね。

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| HOUSE6 | 22:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jayson Brothers - The Game / Keep On Dancin' (Drumpoet Community:dpc_029-1)
Jayson Brothers - The Game / Keep On Dancin
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近年注目を集めつつあるスイス発のディープハウスレーベル・Drumpoet Community(クラブミュージック好きなら注目しておいて損は無いレーベル)より、Jayson Brothersなるアーティストの新譜。実はデトロイト系ビートダウンを追求するDanilo PlessowことMotor City Drum Ensembleの変名です。A面の"The Game"はディスコ風ボイスサンプルを使用した黒いハウス。フィルターをかけて展開を作るミニマルなフィルターハウスでもあり、スモーキーでくぐもった音はTheo Parrishにも通じる点もあり、そして何より最高にファンキーで汗臭くダンス出来るトラックです。B面の"Keep On Dancin'"は女性ボーカルを挿入したセクシーなハウス。A面に比べると幾分かテッキーで、そして夜を感じさせるしっとり加減。夜が深まるまでにじわじわとテンションを上げていくのに使いたいなと思います。四の五の言わずに買っておけば、フロアで使える最高の一枚なのは保証する。

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| HOUSE5 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mahogani Music (Mahogani Music:Mahogani M-17 CD)
Mahogani Music
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2005年にリリースされるも早々と廃盤となってしまったMahogani Musicのコンピレーションが目出度くリイシュー(何度も言いますが、最近のリイシューばかりな傾向は良くないんじゃ?)。Mahogani Musicはデトロイトの反骨精神の塊・MoodymannことKenny Dixon Jr.が主宰するレーベルで、自身の活動の場と言うよりはAndresやPirahnahead、Randolph、Amp Fiddlerなどの新生代の為に用意された場所と言っても差し支えはないでしょう。重要なのはMoodymannが関わっているからと言ってハウスだけをリリースするのではなく、そこにはヒップホップやソウル、ジャズなどの黒い音楽が集まっていて、つまりはクラブミュージックだとかハウスだとかの観点はなく彼のルーツである黒人音楽をデトロイトから掘り起こす為にMahogani Musicを運営している事でしょう。ここにはやはりMoodymannと同じ魂持ったブラックネスが溢れていて、それはセクシーでもありソウルフルでもエモーショナルでもあり、そしてロマンスがある。ジャンル的にハウスであろうがヒップホップであろうがジャズであろうが、Mahogani Musicの音、Moodymannの選んだ音と言うのがしっかり感じられるでしょう。ボーナスCDにはなんとNikki-Oのオリジナルアルバムも付いている。こちらは股間も濡れてしまう位に夜を感じさせる内容だ。DJ中はファッキンファッキンと呟き抗うMoodymannは、同時に艶めかしい情感を持った男でもある。

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| HOUSE5 | 08:00 | comments(3) | trackbacks(1) | |
2009/12/15 T.P.P. @ EFFECT
AT-FIELDメンバーがT.P.P.へ出張プレイ。90年代縛りのパーティーで、自分的にはマッドチェスターとかセカンド・サマー・オブ・ラブ辺りの音楽は大好きなんで、そう言ったのを意識した選曲でやらせて頂きました。以下トラックリスト。前半はダブ系でゆったりと、中盤でアンビエントからトランシーなのに移行し、ラスト3曲の歌物でぐっと締めた感じです。選曲が偏っているけれど、どうしても自分はそこからは逃げられないのです。

Nightmares On Wax - Les Nuits
Primal Scream - Screamdelica
Massive Attack - Be Thankful For What You Got
Primal Scream - The Big Man and the Scream Team Meet the Barmy Army Uptown
The Orb - Towers Of Dub (Live)
Primal Scream - Higher Than The Sun
System 7 - Davy Jones' Locker
Reload - La Soleil Et La Mer
The Orb - Assassin (Live)
Orbital - Halcyon (Tom Middleton Re-Model)
System 7 - Night Owl
Denki Groove - Niji
Last Rhythm - Last Rhythm (Tom Middleton Re-Model)
Round One - I'm Your Brother
Larry Heard - I Need You
SWV - Right Here (Human Nature Remix)

フジカワさんや全玉 aka しょーこ+下川カユコ aka 中川ユカコのBack 2 Backは、ダンスロックやテクノ、レイブ物まで幅広い選曲で90年代を表現しておりました。自分には無いユーモアを持っているので、自分も見習いたいなぁ〜と思う事は多々あります。

そしてど平日なのに来て下さった多くの方々、どうもありがとうございました。やはり聴いてくれる方がいると素直に嬉しいし、DJにも力が入ります。これからも機会があれば、どしどし回せるようにしたいですね。
| EVENT REPORT2 | 16:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Sounds You Can Feel... Mixed By Doc Martin (Classic Music Company:CMCCD104)
Sounds You Can Feel... Mixed By Doc Martin
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一時期は隆盛を誇っていたハウスですが、最近は世界規模で(特にニューヨーク)ハウスに陰りが出ているのを感じます。新譜も以前に比べると名作が減っている気がするし、少々心配な所。その中でも比較的日本で人気を保っているのは西海外ハウスだと思います。これもひとえに歌物でキャッチーなKaskadeやAnanda Projectの存在の影響が大きいですが、他にもMark FarinaやMarkus Wyatt、Miguel Migsなどのベテランが揃っていて、アンダーグラウンドとオーバーグラウンドの客層の両方を上手く掴んでシーンを盛り上げております。そして西海岸ハウスのアンダーグラウンド方面を支えるのがDoc Martin。生粋のDJで今までにも数枚のMIXCDをリリースしておりますが、このClassic Music CompanyからリリースされたMIXCDもなかなかの出来。基本的にDocのプレイも西海岸ハウスの例に漏れずふらふらと緩めのプレイですが、更に彼には一つの音だけに納まらない自由性がありハウスを中心としながらも、ハウスの中でディープ〜テック〜アシッド〜ディスコなどを旅の様に巡るプレイをしています。聴いてすぐに体が反応する様な瞬発力は無いけれど、時間をかけてじわじわと深みに嵌っていくトランシーな感覚があり、それが他の西海岸ハウスのアーティストと異なる点ですね。非常に地味で渋いプレイではあるものの、酸いも甘いも知り尽くしたベテラン的な流れが聴ける一枚。

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| HOUSE5 | 00:10 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Warp20 (Recreated) (Beat Records:BRC-242)
Warp20 (Recreated)
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冷静になるとブログにひでぇ事書いたなぁと気付く。時々狂ったりモヤモヤすると書かずにはいられなくなるが、これじゃあただのキモメンがスーパーキモメンになり、今まで以上に女の子はドン引きだ。しかし記録は記録、自分への戒めとして消去はしない。

テクノと言う常に改革を望む世界において、一つのレーベルが20年も続くと言うのはある意味奇跡でもある。そんな奇跡を実現したのがUKのWarp Recordsで、今年で遂に20周年だそうだ。それを記念してリリースされたのが本2枚組で、Warpの音源をWarpのアーティストがリメイクしたコンピ。とは言え正直なところ自分には物足りなさの残る企画で、昔のWarpの音を期待している人は完全に肩透かしを喰らうだろう。当たり前の事なんだけど、これはテクノの殻をぶち壊してレフトフィールド的な自由性を持った音楽性を進んでいる今のWarpの音が中心だと言う事。僕はやっぱり昔のインテリでダンスフルな頃のWarpに思い入れがあるから、その時点でこの企画とはもう合わなかったんだろう。またリミキサーにBoards Of CanadaやAndrew Weatherall、Aphex Twin、Speedy Jら重鎮が入ってないのは、物足りなさどころか失望さえ隠せない。ぶっちゃけな話90年代の重鎮に比べると、今のWarpのアーティストってそんなに魅力的には感じられないんだ。色々手を広める事で時代を生き抜いてきたのは分かるけど、テクノの可能性をもっと見つめ直して欲しい。ま、単純に言えばもっとテクノを聴かせろってだけだ!

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| TECHNO7 | 09:45 | comments(4) | trackbacks(2) | |
Francois K. - Essential Mix (London Records:8573 82178 2)
Francois K-Essential Mix
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フランソワケヴォーキン、NYクラブミュージックシーンの生き字引。数々の有名なアーティストの音楽制作に手を貸すと共に、自身でWave Musicを設立し才能あるアーティストの育成に貢献し、そして自身はジャンルレスな選曲で音楽を紡ぎダンスミュージックの素晴らしさを世に伝える。彼の前ではどんな音楽だろうとそれ自身が良ければ差別される事なくミックスの中に放り込まれ、ディープスペースを形成する一つ流れの中に組み込まれる。フランソワは数多くのMIXCDを発表してきたがその中でも最も評価が高く、そして最もディープスペースを感じ取れるのがこの"Essential Mix"。正にタイトル通りの極めて重要で極めて基本的なミックス。彼の長年に渡るDJ生活の中でも特に彼が好み重要な曲を余す事なく注ぎ込んだ極上のミックスであり、NYダンスミュージックの歴史でもある。テクノ、ハウス、エレクトロ、ファンク、ヒップホップ、クラブジャズ、ドラムンベースなどが違和感無く同じ時系列に存在し、ダンスミュージックの多様性と過去を感じさせ、未来への展望を伺わせる内容。選曲は言わずもがな各曲の自然な繋ぎ方、展開のまとめ方はさすがベテランと言うべきもので、文句の付け所の無い歴史的傑作だと断言出来ましょう。惜しむらくは現在廃盤となっていて入手困難かつ、オークションなどでもかなり高額化してしまった事だろう。



Check "Francois K."

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| HOUSE4 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Charles Webster - Coast 2 Coast (NRK Sound Division:NRKCD042)
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PeacefrogやDefected、NRKを含め数々のレーベルから数々の変名を用いて活動しているUKのアーティスト・Charles Webster。基本的には欧州的な洗練された美しさが光るハウスを得意するアーティストですが、女の子受けする様な陶酔と甘さが持ち味ですね。と言っても全然下品じゃないし、むしろ気品に満ちているのが他の人との違い。近年は一向に新作が出ないのでヤキモキしておりますが、去年はNRKからのMIXCDシリーズ・Coast 2 Coastに参加しておりました。MIXCDにおいても彼の特徴である甘さや気品は充分に活かされていて、アッパーに盛り上げるのではなくてしっとり聴かせるタイプのハウスミックスを披露しております。派手なミックスや過剰なイコライジングは聴かせる事はなく、終始一曲を長めにつないで曲その物の良さを知って貰う落ち着いたプレイ。ミックスプレイ自体には特徴はないんだけど、その選曲の良さが素晴らし過ぎる内容ですね。夜の似合うアダルティーな音楽、それはただ下品にエロイのとは異なり上品なエロスを伴う官能的な妖艶さ。一歩引いた大人の美学とも言えるかもしれない。Charles Webster、この人のそんなエロさが今宵も体を火照らすのでした。

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| HOUSE4 | 06:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Oasis - Dig Out Your Soul (Big Brother:514078-2)
Oasis-Dig Out Your Soul
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OASIS通算7枚目のオリジナルアルバム。ブリットポップ流行の時代に華々しく生まれるも、筍のように生まれる新世代ロックバンドの波に揉まれながらしぶとく生き抜き、今でも現役ロックンローラーとしてふてぶてしさを放つOASIS。多くのバンドが派手にデビューするもすぐに失速、または消滅してしまうこのご時世にOASISが残り続けている訳は、単純に彼らが良いメロディーを奏でストレートなロックンロールをやり続けているからでしょう。本作でもOASISらしいキャッチーなメロディーは存分に堪能出来ますが(勿論2NDまでとはいかないけれど)、それ以上にギターの響き方が何だか格好良いです。繊細なのに何層にも重なって混ざっているような鳴り方と言うか、重いんだけれどしつこくもなく、爽やかでありながらサイケデリックな色彩も感じさせる不思議な鳴り。基本に忠実なOASISでもしっかりと進化してるのかな、やはりただの暴君ではないんですね。また本作でもメンバー4人全員が楽曲を提供していて、みんなそれぞれに異なる曲調でしっかりと味が出ております。ボスのノエルは疾走感のあるロックンロール、暴君リアムは逆にメランコリーな歌物、アンディーベルはブギー調なロック、そしてゲムはシタールも導入した極彩色のサイケロック。みんなそれぞればらばらな曲調なんですがアルバム全体ではしっかりと馴染んでいて、しかも全体で40分とコンパクトなボリュームのおかげでいつの間にか聴き終わってしまう様な痛快な出来。自分もかつては2NDと同じ様な作品を作って欲しいと思っていたけれど、そんな過去を振り返る事はもう辞めてもいいのかもしれないとさえ思った。まだまだOASISは終わりなんかじゃない!

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| ETC2 | 06:30 | comments(0) | trackbacks(6) | |
Âme - Fabric 42 (Fabric:FABRIC83)
Ame-Fabric 42
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いきなりですが、これは傑作です!ミニマルシーンで奉られながらも本人達はミニマルと言われる事に辟易しているそうなÂmeが、人気MIXCDシリーズ・Fabricに遂に登場。Fabricは名作が多いけれどÂmeもここに来て地力を発揮し、想像以上にドゥープなプレイを披露してくれました。ミニマルは嫌いなんて言いながらも序盤から酩酊すれすれのミニマルをプレイしておりますが、どこか民族的な音色を感じさせるパーカッションが入っていて既に不気味な雰囲気を漂わせております。中盤からはシカゴハウスも投入し狂気のアシッディーなハウスでじわじわと攻め上げ、そして後半では自身のトライバルでアシッドな新曲を披露し一気に盛り上げます。後半のハウス中心ながら極限までのファンキーなグルーヴは本当に見事な物で、他のミニマル勢とは一線を画す非凡なる才能が全開になっております。そして最後はデトロイトトラックの名作で綺麗にしめておりますが、徹頭徹尾貫くハウスグルーヴが本当に素晴らしい。やっぱりÂmeのプレイはミニマルと言うよりはハウスと言った方が適切な音で、他のミニマル勢みたいに奇をてらう事はなく割りとハウスに忠実な気がします。ディープで無慈悲な世界観と、ねっとりと絡みつくグルーヴ感は本物。

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| HOUSE4 | 14:00 | comments(0) | trackbacks(3) | |
Henrik Schwarz - DJ-Kicks (Studio !K7:!K7207CD)
Henrik Schwarz-DJ-Kicks
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近年注目を浴びているHenrik Schwarz、自分の中ではInnervisionsからリリースしているアーティスト位の認識しかなく、正直どんな音楽性かは殆ど知りません。しかしながらネットや雑誌でもこの"DJ-Kicks"は評判が良かったので、興味を持ち購入に至りました。聴く前に取り合えず選曲はチェックしてるんだけど、とにかく何でも打ち込んであってジャンルの幅は広いんだけど、一応統一性は感じられる。それは黒い音が中心って事。James Brown、Marvin Gaye、Pharoah Sanders、Drexciya、Rhythm & Sound、D'Angelo、Arthur Russellらのファンク、ジャズ、エレクトロ、レゲエ、ソウル、ディスコと言った黒人音楽をふんだんに使用していて、なかなか良い黒光りをしているのです。この多岐に渡る音楽性は非常に面白いし、またこれだけ黒い音なのにファンキーと言うよりはドイツっぽいドゥープな雰囲気を発しているのが不思議。現実を超越する呪術的な雰囲気の如く黒いサイケデリアを呼び起こす原始的な音楽ですね。ただMIXCDと言うよりはコンピ的な印象を受けてしまうのは、やはりジャンルの幅の広さゆえでしょうか。どうしても音やテンポの差がが激しくなってしまうので、聴いているとはっと時折り醒めてしまう瞬間もありました。それでも真っ黒な音楽で覚醒した世界を見せ付けるHenrik Schwarzは、奇才と言う以外に他は無いでしょう。

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| HOUSE4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Luciano - Fabric 41 (Fabric:FABRIC81)
Luciano-Fabric 41
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現在のミニマルシーンにおいてRicardo Villalobosと双璧を成すチリアンミニマリスト、Lucianoの最新MIXCDは人気シリーズのFabricから。名シリーズ、そして名アーティストの作品なんでリリース前から良作を予想していましたが、やはり期待を裏切らずに最前線で活躍するミニマリストらしい本気度の高い内容。ミニマルと言ってもドイツで流行っているドープなミニマルではなくて、パーカッション中心のどちらかと言うとファンキーな要素の大きいミニマル。パーカッション自体の響きがドライで、その上のらりくらりと酩酊じみた足元のおぼつかないふらふらしたテンションなので、どうにも無味乾燥なムードが漂っておりますが、その緩さが逆にジワジワと効いてくる感じ。中盤ではぐっとアダルティーな色気を帯びて感動的な盛り上がりを見せ、デトロイトテクノを注入しつつラストまで突っ走ります。全体的にシカゴハウスっぽいスカスカな構成なので、胃もたれせずに最後までBGMみたいに聞き流せてしまうのも好感触。現在のクラブミュージックシーンではどこもかしこもミニマルで溢れていますが、独特なグルーヴを生み出す数少ないオリジナリティーを持ったDJとしての実力を感じさせます。16曲中5曲も自身のレーベルであるCadenzaの音源が使われているのですが、それもまたレーベルの質の高さの証明と言う事でしょう。

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| HOUSE4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
UPCOMING EVENT
The Very Last Week at Space Lab Yellow

2008/06/14 (SAT)
EMMAHOUSE FINAL PARTY -Music, Love & Dance with DJ EMMA-
DJ : DJ EMMA

2008/06/16 (MON)
DJ: United Future Organization, Jazz Brothers Production, 小林 径, 須永辰緒, 大沢伸一, 田中知之, 松浦俊夫 and more

2008/06/17 (TUE)
Escape presents "Beyond The Dance"
DJ : Derrick May

2008/06/18 (WED)
"Love Saves The Day" release party
DJ : Danny Krivit
LIVE : Rochelle Fleming (First Choice)

2008/06/19 (THU)
DISTORTION
DJ : Fumiya Tanaka

2008/06/20 (FRI)
Laurent Garnier Closing Set
DJ : Laurent Garnier

2008/06/21 (SAT)
Francois K. Closing Set
DJ : Francois K

クローズに向けてYELLOWのカウントダウンが始まります。16年間も活動してきたYELLOWの内自分は7年間位しかお世話にはなっていないのですが、多分日本のクラブで一二を争う位好きです(新宿リキッドと双璧だよね)。ここが無くなったらハウスのロングセットは出来なくなっちゃうよね?天井の低さと暗さがテクノには合ってたよね?一つの時代が終わりを迎えようとしています。寂しいなー
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2008/05/23 (FRI)
root & branch presents UBIK @ Unit
DJ : Newworldaquarium, Ian O'Brien, Kentaro Iwaki

2008/05/24 (SAT)
The Final Chapter of Frankie Knuckles with You @ Space Lab Yellow
DJ : Frankie Knuckles

2008/05/24 (SAT)
7 Dunham Place Release Party @ Womb
DJ : Loce Dice

2008/05/29 (THU)
Anything Goes @ Space Lab Yellow
DJ : DJ Spinna

2008/05/31 (SAT)
Theo Parrish Japan Tour @ Space Lab Yellow
DJ : Theo Parrish

2008/06/06 (FRI)
groundrhythm @ Air
DJ : Kaoru Inoue

2008/06/07 (SAT)
Reboot 10th Anniversary Tour Final @ ageHa
DJ : Christian Smith, Q'Hey, Mayuri, Kana, Takami

2008/06/07 (SAT)
FACE presents THE SHELTER JAPAN TOUR 2008 @ Space Lab Yellow
DJ : Timmy Regisford

2008/06/13 (FRI)
SPICE @ Space Lab Yellow
DJ : Hernan Cattaneo

2008/06/28 (SAT)
RED BULL VISUARHYTHM @ Womb
DJ : Guido Schneider
Live : Glimpse, Johnny D
| UPCOMING EVENT | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Gilles Peterson - In The House (ITH Records:ITH23CD)
Gilles Peterson-In The House
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Defectedの名物であるハウスミックスシリーズ"In The House"の最新作は、なんとクラブジャズ第一人者であるGilles Petersonが担当。偉業とも言えるDJの選択ですが、どうやら本人はかなり本気でいるらしく久しぶりに最高の作品が出来たと自画自賛しております。確かにボリュームは3枚組ととんでもない量になっておりますが、さて内容はと言うと。

まずDISC1は完全にハウスをコンセプトにしており、伝統的なNYハウスから始まり、パーカッシブなハウス、テッキーなハウスと緩やかに盛り上がりを見せる好内容。爽やかに甘くライトな印象ながらも、滑らかな音触りが耳に心地良いですね。わざと難解にする事もせずハウスファンの多くが知っているであろうアーティストの曲も多く使われていて、ストレートにハウスの良さが分かる一枚ですね。

そしてDISC2はGillesのルーツが詰まっていると言う、ファンクやディスコを中心にミックスしております。と言っても自分はこの手の音楽は全く聴かないのでコメントが難しい。イメージとしては昔のディスコで流れる様な音楽でしょうか。生演奏中心でハウス史以前のハウスに近い物、ファンキーでブラック色が強くノリノリな感じですね。

最後のDISC3はこの企画の為に多くのアーティストが新曲を提供し、それを収録したミックスされていないコンピレーションです。ジャジーなハウスもシカゴハウスもラテンハウスも含め色々ありますが、そのどれもが新曲と言うのは凄いですね。クラブミュージックシーンでのGillesの信頼度、尊敬度の表れでしょうか。想像していたよりも格好良い曲が詰まっていて、曲を提供したアーティスト側も本気だと言う事です。

3枚組と言うなかなか聴くのは大変なボリュームですが、これは一聴の価値有りの名盤だと思います。また"In The House"シリーズにおいても、上位にランクインする素晴らしい出来ですね。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Jungle Brothers - Done By The Forces Of Nature (Warner Bros. Records:9 26072-2)
Jungle Brothers-Done By The Forces Of Nature
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去年宇宙をテーマにした音楽を紹介する"宇宙からの歌、宇宙への音"(過去レビュー)と言うディスクガイドを購入したのですが、その中から面白そうな音源を大量に購入してみました。なんで今日から一週間弱はそれら宇宙を感じるディスクのレビューを行う予定です。

まず一発目は自分の得意分野ではないヒップホップからJungle Brothers。とても有名なグループらしく、Kraftwerkをサンプリングした"Planet Rock"で有名なAfrika Bambaataa(訂正:ではなくて、その弟・Afrika Baby Bambaataa=Nathaniel Hallでした)も所属するグループです。ヒップホップが苦手な理由は独特な歌い方のラップが肌に合わないからなんですよね。とちょっと身を構えつつも本作を聴いてみると、やっぱりラップは一杯入ってるよ。でもそのラップ以上にビートがめちゃめちゃ格好良いぞ!思わず首を振り振りしたくなる肉体を刺激するリズム。ヒップホップって言うかこれはむしろファンクって呼びたくなるヴァイブスを感じるぜ。宇宙的かと言うと自分にはしっくり来なかったけど、この野性味溢れる黒光りするビートは渋くて惚れる。日本で流行る妙にハッピーでウキウキなヒップホップとは一味も二味も違うじゃん。で実はビートプログラミングの大半はTowa Teiがやったんだって、知らなかったよ。色々調べた所、Roy Ayers、Earth, Wind & Fire、Parliament、Pharoah Sanders、Afrika Bambaataaなど色んなアーティストの曲をサンプリングしてるとか。曲を聴いてどこに何が使用されているのか全然分からないけれど、そんな事は抜きにしてファンクを感じられるアルバムですね。

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| ETC2 | 22:50 | comments(5) | trackbacks(0) | |
Analog Soul - Still Music Compilation (Underground Gallery Productions:UGCD-SM001)
Analog Soul-Still Music Compilation
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以前リリースしていたコンピの副題が"Soul Of Detroit"なのでデトロイトのレーベルだと思っていたら、実はシカゴのレーベルだったStill Music。しかもレーベル主のJerome Derradjiはフランス出身なので、余計に意外性が強い。2004年設立の新興レーベルながらもカタログ数はもはや30近くとかなり勢いのあるレーベルで、シカゴだけに限らずデトロイト、日本、ヨーロッパ全体からまだそれ程有名ではなくとも才能のあるアーティストの作品をリリースしている。本コンピでもデトロイトからLos HermanosのGerald Mitchell、The GodsonことRick Wilhite、Delano Smith、Paul Randolph、日本からは先日クローズしたFrogman Recordsからデビューを飾っていたHirofumi GotoことRondenion、ヨーロッパからPatchworksやFrancois Aなど、地域を限定せずとにかく良い作品を選定している。何と言ってもタイトルの"Analog Soul"って響きが素晴らしい。参加しているアーティストの多くがアナログ機材を使用しているからそう命題したらしいのだが、やっぱりアナログの音って耳に優しいから人間にしっくり来る。スムースで柔軟な肌触りのディープハウス満載で、このレーベルの質の高さが伺える。今後はこのレーベルは要チェックだ。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Dave Clarke - Remixes & Rarities 1992-2005 (Music Man Records:MMCD026)
Dave Clarke-Remixes & Rarities 1992-2005
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Dave Clarkeと言えば兎にも角にもフィルター流行の起爆剤となった"RED"シリーズが有名なんですが、近年はFatboy Slimのレーベル・Skintから作品をリリースしていて平凡なブレイクビーツをやったりしてなんだかなーと言う状態です。しかしそんな彼に愛想を尽かしている人には、彼が今までに手掛けたリミックス集を聴いてみて欲しいと思います。タイトル通り新旧のリミックスが収録されておりますが、やはりどちらかと言うと昔の作品の方が素晴らしい出来が多いでしょうか。DJ Rush、Green Velvet、Leftfield、New Order、Robert Armaniなどのリミックス仕事は冴えまくっていて、狂気のシカゴハウスを通過したラフでハードな4つ打ちテクノを披露しています。やっぱりDave Clarkeはフィルターハウス/テクノをやらせると超一流で、個人的にはこの路線でオリジナル楽曲を創って欲しいんだけどねー。だって比較的近年のリミックスになると特に目立たないブレイクビーツ作品ばかりで、かつてのDave Clarkeの才能が陰ってる気がするんですよね。Skintと言うレーベル性には合ってるけれど、一体この路線変更した訳は何なのか気になるな。

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| TECHNO5 | 17:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
DJ S2 aka UR-057 - The Slider's Joint Mix (Submerge Recordings:SUBUG-001CD)
DJ S2 aka UR-057-The Sliders Joint Mix
昨日は本年度のMetamorphoseで限定販売されたCDの紹介でしたが、今日は2005年のMetamorphose(とUnderground Galleryなど)で限定500枚で発売されたMIXCDです。DJを担当したのは現在のLos HermanosのメンバーでありGalaxy 2 Galaxyではターンテーブルを担当するSantiago SalazarことDJ S2(スクエアと読む)。DJとしての腕はもちろんの事、IcanユニットではPlane-Eや自身のレーベルからヒット曲を生み出し、アーティストとしては新世代の中では僕個人では一番期待している人です。僕が彼に期待しているのは今までのURには無い音楽性であり、テクノと言うよりはハウス、それもラテンの血が騒ぐハウスに取り組んでいる事で、彼らのルーツであるヒスパニックを意識した音楽はURに新たな風を取り込んでいます。またメロディーセンスに関しても抜群の才能を持っていて、URの中では"Mad" Mike Banksに次ぐ作曲能力があるのではないかと期待をかけています。それではDJingはどうかと言うとこちらも僕好みでありまして、ソウルフルな熱いハウスやラテンノリなハウスを中心にテクノも混ぜて、ここぞとばかりにクラシックを投入するプレイは革新性は全くないけれど普遍的に素晴らしい内容だと思います。URのダークサイドよりもG2Gのポジティブな面を前面に出した内容とも感じられて、コテコテなデトロイトミックスではありますがやっぱり外せないなーと言う印象。9/16にClub Wedgeでプレイするので、少しでも気になる人は来た方が良いです。まだまだ知名度が低いのは、ちょっと理解しかねるが。デトロイトテクノが日本で人気があると言ってもそれはあくまで表向きの事であって、アンダーグラウンドな物までは聴かれてないのが現状なんですね。

限定販売で聴けない人も多いかと思うので、一定期間だけ↓にうぷしておきます。
うぷ終了済み

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| HOUSE3 | 18:15 | comments(9) | trackbacks(0) | |
Summer Sessions 2 Mixed By DJ Heather & Onionz (OM Records:OM-274)
Summer Sessions 2 Mixed By DJ Heather & Onionz
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ここ一週間猛暑が続いていて本当に死ぬかと思う位の暑さでしたが、週末でやっと快適な気温になりほっとしました。しかしラニーニャ現象だから猛暑だとかとってつけた様な解説を聞くけれど、○○現象ではなくて単純に温暖化してるだけだろうと突っ込みたくなります。○○現象のせいにするのではなく、現実に目を向けろと思うこの頃。

さて多少は暑さも解消された週末ですが、今日は猛暑にぴったりな夏向けの盛り上がりハウスMIXCDをどうぞ。リリースはやっぱり夏が似合うサンフランシスコのOM Recordsで、とにかく何も考えず開放的に踊りたいなら海が近い場所の音楽シーンなのです。一枚目はDJ Heatherなる女性DJがミックスを担当していて、シカゴハウス系の人だとか?確かにシカゴらしいスカスカでパンピンでファンキーな曲が数珠繋ぎになっていて、からっと乾燥した爽やかさとノリノリご機嫌なノリは夏向けと言うのが適切です。随分と明るい選曲で思考や意識とは別に誰でも盛り上がるのは明白ですが、個人的にはシカゴらしい凶悪で粗悪な音が前面に出る方が好きだったりします。でもまあ使い道としては海に向かうドライビング途中にでも爆音で聴けば、きっとスピード違反して海には着けない事でしょう。

しかし実は一枚目にはそこまで興味は無くて、テクノも使った二枚目に興味があったから購入したんです。だってFunk D'VoidもTechnasiaもLos HermanosもHardfloorもDeetronも入っているなんて、正に僕好みじゃありませんか!勿論ハウス中心のセットではあるけれど、その中にスパイスとしてクールなテクノがバランス良く入っているから、テクノ/ハウスのどちらのファンにも聴いて貰える様な内容です。ハウスにしても一枚目とは異なり多少ディープで感覚的に深みにはまっていき、ただ楽天的な一枚目とは雰囲気も音も違います。これは夏向けか〜?と疑問は湧いてくるけれど、むしろいつ聴いても楽しめる普遍的なミックスだからこっちの方が断然お勧め。テンションも一枚目より抑え目だし、ゆるゆるだらりと聴ける感じ。こちらは海から家に帰る途中のドライビング中に聴くと、喧騒の後の郷愁を味わえるかと思います。

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| HOUSE3 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Chemical Brothers - Exit Planet Dust (Freestyle Dust:XDUSTCD1)
The Chemical Brothers-Exit Planet Dust
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昨日は化学兄弟のベスト盤を紹介したので、今日はついでに彼らの傑作1stでも紹介したいと思います。彼らがデビューした頃から聴いていた僕としては、ベスト盤と本作だけ持っていればはっきり言って充分。なんでか分からないけれど日本ではデビュー後は質は落ちていくのに何故か人気だけは増していく不思議な現象がありまして、ケミカルもその一人(他だとUnderworldとかProdigyとかね)。ただこの1stだけは真面目に相当インパクトがあったし、僕もよく聴き込んでいましたよ。ロックミーツテクノなんて言われる彼らのサウンドはビッグビーツ(死語)なんて呼ばれたりもしてたけど、今冷静に判断するとテクノ+ブレイクビーツ(ヒップホップ)の方が適しているかなと思います。とにかくめっちゃファンキーだよね、重くうねるベースラインとか細かいリズムトラックとかがさ。根本には黒人から受け継いだヒップホップなどがあるんだろうけど、それをヨーロッパ的に再構築してホットで黒いのは抑え目に、爽快感と先進的なファンクを前面に出していると思います。ファンキーだけど汗はかかねえよ!ってな感じです。しかし全編ブレイクビーツの嵐で今聴いても充分過激的、攻撃的なサウンドにめためたに殴りつけられそう。この頃はまだポップなメロディーも殆ど無くリズム中心のトラックが多いので、コアなテクノ好き程好きな人が多いと思いますよ。2ND以降はどんどん大衆的になっていくので、1stまでがいかにもテクノっぽい作品と言えます。でも1stの中にもアンビエント風な"Chico's Groove"とか、メランコリックな"Alive Alone"なんかもあったりして、アルバムに華がありますね。とにかく大名盤なんで、テクノ好きもそうじゃない人も買って間違い無し!

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| TECHNO5 | 23:00 | comments(8) | trackbacks(1) | |
The Chemical Brothers - Singles 93-03 (Freestyle Dust:XDUSTCD6)
The Chemical Brothers-Singles 93-03
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まず日本人が初めてテクノを聴くとしたらUnderworldかProdigyか、そしてこのChemical Brothersか、多分そんな流れがあります。僕の場合は自分がロックを聴いていた時代にロック雑誌でこのユニットの1stアルバムが賞賛されて、興味本位で聴いていました。まあ1stは良かった。2NDも聴けなくはない。3RDもBGM程度で…。4THはあんま内容覚えてない。5THは…聴いていない。とまあ、ありがちな日本での人気は上昇しているのに1st以降徐々に質を落としていくパターンでしたね。個人的に言えば1stだけで充分です。じゃあ何故このベスト盤を購入したかと言うと、中古ショップで新品の状態で500円で売られていたから。

さて当時はビッグビーツなんかと呼ばれたテクノ+ロック的なサウンドを久しぶりに聴いてみたけれど、初期の音源は今聴いても素直に格好良いなー。何はともあれ"Leave Home"の重厚でバキバキなサウンド、ヒップホップなリズムを感じるブレイクビーツはめっちゃえ〜ぞ〜!ロック小僧の心を正にロックする音で、確かにロック小僧をテクノに引っ張り込むにはうってつけな一撃だ。"Setting Sun"では当時大人気だったOASISのNoel Gallagherをボーカルに迎えたり、違う曲でもPrimal ScreamのBobby GillespieやThe VerveのRichard AshcroftとかThe CharlatansのTim Burgessを起用していて、やたらとロック方面との関係を強調しているね。ここら辺は商売上手と言うかあざとさを感じますが…。でもサイケデリックそのまんまでフロアを揺らす"The Private Psychedelic Reel"は最高にぶっ飛んでるし、超メランコリーに泣ける4つ打ち"Star Guitar"は今でも好きよ。ベスト盤を聴く限りでは意外と良い曲もあったなーと、良い意味で期待を裏切られました。でもやっぱ1stの強烈なサウンドが、一番刺激的だったと言う気持ちは変わりません。テクノの入門としては良いけれどあくまで入門編なんで、ここからもっとディープな世界へと踏み込んでくれる人が増えると嬉しいです。

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| TECHNO5 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
G2 Geology A Subjective Study Of Planet E Volume Two (Planet E:PE65257CD)
G2 Geology A Subjective Study Of Planet E Volume Two
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最近はプログレッシブな作風も結構多い様な気がするCarl Craigですが、彼が運営するPlanet Eは黒人音楽のソウルを失わずに伝統を継承しそして未来を切り開いてきた素晴らしいレーベルです。質の良い作品が多いので色々な人に聴いて頂きたいとは思いますが、何せEP中心の世界なので相当なファンで無い限りなかなか耳にする機会は無いですよね。そんな気持ちを汲み取ったかどうかは分かりませんが、レーベルのコンピ的なMIXCDが以前に出ております。プレイを担当するのはDetroit Beatdown Brothersの一人・Mike Clarkで、彼もPlanet Eから作品をリリースした経歴があるデトロイトハウスの最古参です。選曲に関してはジャジーなハウスや真っ黒なハウス中心で、ざらついて艶めかしい音質が堪りませんな〜。懐古的と思われるかもしれませんがこれは過去の音楽にも敬意を示す音楽性であり、決して懐古的になるのでは無くそこから未来に進んで行く足取りが掴めます。貴重な"At Les ( Russ Gabriel Mix )"や"People Make The World Go Round ( Kenny Dion Jr. Mix )"が含まれている事だけでもかなり価値はありますが、どちらも漆黒の深さを感じるブラックネス精神が滲み出ていますね。小気味良いリズムが腰を揺らす"Can't Take It"もあれば、未来へのトリップ感漂うシンセが煌びやかな"Exstasol"や"Human Powerd Flight"もあり、ハウス中心とは言えどもPlanet Eらしいクロスオーバーな出来ですね。MIXCDの割には10曲だけの収録なので、楽曲の良さをたんまり堪能出来る様にもなっていますよ。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Derrick Carter + Mark Farina - Live At Om (OM Records:OM158)
Derrick Carter + Mark Farina-Live At Om
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シカゴハウスの重鎮・Derrick CarterとMushroom Jazzでとろーりとろけるプレイで有名なMark Farinaの二人のプレイを収録した、大変お得なシカゴハウスMIXCD。"Live At Om"なんてタイトルは付いているけれど、中身は全くOM Recordsの音は関係ありません。二人とも完全にやりたりようにプレイしていてシカゴハウス好きなら間違いなく聴き応えのある内容で、逆に言うと普段通りと言えば正にそのままです。Derrick Carterは基本的にはシカゴらしい粗野で猛々しいプレイで、滲み出る黒さはファンキーの一言。パンピン系からムーディー系の曲まで混ぜつつ上げ下げを繰り返す盛り上がり必至の展開で、シカゴの安っぽい音ばかりなのに古さを感じさせないのはやっぱりDerrickのワイルドな気持ちが込められているからでしょうか。一方Mark Farinaのプレイはと言うと、シカゴハウスらしい音ではありますがDerrickとは対照的に整頓された小綺麗な音が多く、荒々しさよりもムーディーさを強調した秘かにソウルが感じられる内容です。じりじりとねっとり長い時間をかけて心地良さが込み上げてきて、勢いだけに頼らない熟練者らしい見事なプレイですね。歓声も入ってライブ感たっぷりで、どちらも甲乙付けがたい極上の2枚組です。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Alex From Tokyo - Shibuya Flavas (Flavour Of Sound:FVCK-80118)
DJ Alex From Tokyo-Shibuya Flavas
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今じゃFrom NYになってしまったかつてのDJ Alex From TokyoのMIXCD。昔はDJオンリーでコンピレーションやMIXCDなんかは数枚出したりし色々なハウスイベントに出演するなど、フランス人でありながら日本に於いてディープな音楽を紹介してきたお馴染みの人です。今の一般的なクラブ業界と言うのは、ヒット曲を創る→DJとして人気が出ると言う流れがあるのですが、この人はそれに反して曲は創っていなかったのにDJとして評価が高かったみたいです。でもその理由もこのMIXCDを聴けば理解出来ると思います。一言で言うならばセンスが良い!このMIXCDはハウスが中心ながらも、ラテン、テクノ、フューチャージャズなどを絶妙に混ぜて、クラブの中での勢いとそしてホームでのまったり感を見事に演出しているのです。色々なジャンルを回す人は別に珍しくもないのですが、ジャンルは異なれどどれも深みのある曲ばかりを繋げて、垣根を越えた一つのクラブミュージックとしてまとめてしまう事に彼のセンスを感じます。前半の爽やかなラテンやジャズ系で軽くウォーミングアップし、中盤のGroove La' ChordからNaimaではテクノとハウスの垣根を越えてヒートアップし、後半ではソウルフルなハウスで魂を震わす幅の広いプレイ。ハウスオンリー?テクノオンリー?そんな聴き方が非常にもったいない事に気付かせてくれるAlexさん。本作はともすれば小洒落たカフェミュージックにも使われそう位アーバンな出来ですが、そんな安っぽい所からは対極の位置に属す熱いソウルがこもっています。

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| HOUSE3 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Ron Trent - Coast2Coast (NRK Sound Division:NRKCD028)
Ron Trent-Coast2Coast
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シカゴディープハウスの天才・Ron Trentの新しいMIXCDは、NRKの"Coast2Coast"の第3弾として登場です。素晴らしい作品を量産しまくるアーティストである事はハウス好きの方は周知でしょうが、最近の傾向としてはフュージョン節に傾倒したハウスが多いかなと思います。ファンキーなシカゴハウス時代からアンビエントなディープハウスと来て、更にまた変化を遂げるとは懐の深いアーティストだなと常々感嘆します。僕は彼の作品はEPも収集する位彼の音楽にぞっこんなので評価もかなり甘めになってしまうのですが、そう言った事を考慮しても本作は外せないMIXCDとなっております。

まず幕開けにはピアノが前面にフューチャーされた"I'm In Love"。ソウルフルなボーカルと情緒のあるピアノの絡みが美しいですね。そして2曲目"The Shore"、3曲目"What Makes The World Go Round"は生音を強調したパーカッシブなハウスで、爽やかな風が舞い込んできます。そして4曲目でRon自身の傑作"Love To The World"が投入されます。開放的でコズミックなシンセサウンドが気持ち良く、これこそ現在のRon Trentのサウンドだと思います。6曲目"Sunshine (Ron Trent Mix)"では硬めのキックが聞こえるかつてのRon Trentらしいディープハウス。しかし8曲目"Flor Del Mar (Trinadian Deep Remix)"、9曲目"Starchild"ではまたもやフュージョンハウス全開で、広大な空に心が飛ばされてしまいそうです。そこからラストまではしっとりとムードのあるハウスで繋いで、落ち着いた旅の終焉を迎えます。渋さも甘さも深さも軽やかさも全てを兼ね備え、酸いも甘いも知り尽くした大人のプレイと言えるのでは。毎回質が高いので今更驚く事もないんですが、個人的には今後も安心して作品を買えるアーティストだと思います。ちなみに2枚目はMIXCDに収録されている曲が、ノンミックスで収録されています。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Shift to the other time - KARAFUTO Live mix at UNIT 28.1.2006 (Disques Corde:dc002CD)
Shift to the other time-KARAFUTO Live mix at UNIT 28.1.2006
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日本全国の硬派なテクノファンお待ちかね、誰が呼んだか日本が誇るテクノ番長・田中フミヤの最新のMIXCDが届けられました。今作は2006年1月28日代官山UnitでのKarafuto名義でのDJプレイから、一部をCD化した物であります。2002年にリリースされた本人名義のMIXCD「DJ MIX 1/2[MIX.SOUND.SPACE]」(過去レビュー)からは4年ぶりとなっていますが、正直な所名義も時代も違うのに大きな差は感じられませんね。選曲もクリックハウスとミニマルを足して2で割った様な感じなのが多く、Karafutoと田中フミヤは何が違うのでしょうか。敢えてそれを述べるのであれば、田中フミヤはテクノ、Karafutoはハウス、それぞれのグルーヴがあるのかなと。また本人名義に比べればずいぶんと肩の力が抜けているというか、リラックスした雰囲気は感じられますね。でも殆ど似たようなジャンルの曲を使っているはずなのに、田中フミヤとKarafutoでは異なるプレイを生み出せるのはやっぱり凄いのかなー。昔のJeff Millsの影響下にあった頃のバリバリなハードミニマルテクノをやっていた彼からは、想像も出来ない柔軟でしなやかなプレイでDJとしての成長が感じられますね。浮遊感とは異なるかもしれないけれど、ふらふらと空間を漂う様な浮いたプレイが脳をくらくらさせます。何度も聴けばきっと分かるよ、味があるとはこの事だ。

個人的な要望としては、以前の様なハードミニマルMIXCDも出して欲しい。またかつては「Amazon」や「Changes Of Life」をプレイしていたんだよね?気になるな〜

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
James Lavelle - Global Underground Romania #026 (Boxed:GU026CD)
James Lavelle-Global Underground Romania #026
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渋谷のHMVでプログレッシブハウスのMIXCDシリーズ:Global Underground(Amazonでシリーズを検索)が1000円以下で叩き売りされています。その中で何か買ってみようと思い、色々悩んだ挙げ句あまりプログレっぽくないJames LavelleのMIXCDを購入しました。James Lavelleと言えばトリップホップの革新的レーベル・Mo'Waxを立ち上げた人物であり、かつてはUNKLEと言うユニットをDJ Shadow(現在は脱退)と組んでいたり、まあ名前はとにかく有名だった(既に過去形である…)。そんな彼がプレイする音楽とはどんなものなのか、とにかく聴いてみる事にした。

一枚目、ブレイクビーツ中心のダークでサイケデリックなプログレ風。楽観的な明るさはなく、むしろ悲壮感が漂うどこか切ないメロディーが多い。へーJamesってこんなプレイをする人なんだとちょっと見直した。光の差し込まない暗闇の中を手探りで彷徨う様な、そんなヘビーな世界観。闇だからこそ逆に際立つ妖艶な美しさと言うか、説明しづらいけどただの派手なだけのプログレではない。リズムも単調に陥らずに体を揺さぶり続け、久しぶりに4つ打ち以外のMIXCDでも良いなと思った。

二枚目、いきなり鬱な位ヘビーなRichie Hawtinの曲から。序盤はまたブレイクビーツで同じ展開かなと思ったら、4曲目のPeace Divisionからは4つ打ちプログレへ移行。ここからは完全にエレクトロニックで高揚感のあるトラックが続きます。プログレ特有の艶のある煌めき感があり、鈍く黒光りするファンキーな音の連続。リズムはハウス的なスムースな4つ打ちで、途切れる事のない快楽を持続させます。終盤はちょっとやり過ぎな位トランシーな時もありますが、確かによだれの出る気持ち良さだ。エンドルフィンがドバドバと出るような危険な香りのする音だ。

James Lavelleってプログレのアーティストではないはずだけれども、このシリーズに抜擢されたのは功を奏したかも。プログレの高揚感とトリップホップから生じるサイケデリック感が、上手にブレンドされている様に思いました。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rhythm In Progression A guidance Non-Stop Mix By Kaoru Inoue (Chrai Chari) (P-Vine:PCD-4121)
Rhythm In Progression A guidance Non-Stop Mix By Kaoru Inoue (Chrai Chari)
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日本にいながらにして世界中の景色や街並みを想像させるDJ、井上薫。DJプレイにおいても自身の作る楽曲においても、ハウスに世界中の空気を詰め込み自然と一体化した広大な世界観を感じさせます。そんな彼の音楽観を理解するにはMIXCDを聴くのが最適ですが、彼がGuidanceレーベルの音源のみを使ったMIXCDがあります。Guidanceレーベルと言えばUK屈指のディープハウスレーベルで、素晴らしいコンピレーションアルバムも多く出していたんですね。そして日本のみの企画盤で井上薫がGuidanceレーベルの音源を使って、素晴らしいMIXCDを2000年に出していたのですわ。まあ彼の音楽を聴いた事があるならばだいたい予想はつくんでしょうけど、スピリチュアルジャーニーとでも言うべき広がりゆく広大な景色が浮かんでくるプレイですね。序盤はまったりねっとりなソウルで幕を開けるのですが、やはりパーカッションは多く使われています。太鼓の音は原始的な本能を呼び起こすのか、体もゆさゆさ揺らされてしまいます。中盤からはほぼハウスに移行しつつも、やはり民族的な声や太鼓が入ってきてアフロトライバル色が全開です。しかしリズムは強烈でも爽やかでフレッシュなメロディーを聴かせる所も有り、踊るだけでなくしっかりと耳を傾けて大地の音に没頭する事も出来ます。徐々に移り変わりゆく展開が自然に出来ていて、クロスオーバーとは正にこれなのだと実感。使用出来る音源が限定されているのに、それを感じさせないバラエティーの豊かさは井上薫の懐の深さなのでしょう。これを聴いてゆったりした世界の旅に出かけませんか?

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Primal Scream - XTRMNTR (Creation Records:CRECD239)
Primal Scream-XTRMNTR
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プライマルはエレクトロニクスを導入しながらも、精神的にはつくづくパンクス、ロックスであると感じさせられたのがこのアルバム。このアルバム、まず制作に協力したメンバーからして最強。New OrderのBernard Sumner、My Bloody ValentineのKevin Shields、泥臭いロック向けのプロデューサー・Brendan Lynch、名ヒップホッププロデューサー・Dan The Automator、ダブ界からは重鎮・Adrian Sherwood、そしてテクノサイドからはThe Chemical BrothersとDavid Holmes、そしてかつて歴史的傑作「Scremadelica」(過去レビュー)を手掛けたAndrew WeatherallとThe Sabres Of Paradiseを組んでいたJagz Kooner、また「Scremadelica」にも参加したHugo Nicolsonととにかくやばい事になっていました。このアルバムにおいてプライマルは遂に集大成とも言える地点にまで来てしまった感もある出来で、ヒリヒリとする様な殺伐感と毒に満ちた覚醒感がこれでもかと溢れています。ドリーミーなバラードもあれば、不良っぽいラップもあるし、またはガレージロックもある。電子音を随所に導入しながらも、全体的に肉体を突き刺す刺激的な音には、エレクトロパンクとでも言うべき時代に反抗した精神を感じました。「Scremadelica」は彼らが時代の流れに乗りファンと一体化した快楽的なサウンドを目指したのに対し、このアルバムでは徹底的に好戦的な姿勢で反旗を翻し聴く者を圧倒するのであります。僕はアシッドハウス全開の「Scremadelica」がプライマルの中で一番好きですが、「XTRMNTR」こそが彼らの根元を一番表現しているアルバムであると思うのです。何故ならプライマルは何時まで経っても、根っからのロッカーなんですから。

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| ETC1 | 23:00 | comments(8) | trackbacks(3) | |
Detroit Beatdown Remixes (Third Ear:XECD-1043)
Detroit Beatdown Remixes
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テクノはデトロイト、シカゴはハウスなんていつの間にかそんな大きな区分けがされてしまった時、デトロイトにハウスを復権させたのはMoodymannやTheo Parrishだったんだろうな。もちろん彼らは超有名なアーティストな訳で誰もが知る存在なんだけど、よりデトロイトのハウスを掘り下げる為にMike "Agent X" Clarkは「Beatdown」を提唱した。それが2002年にリリースされたデトロイトハウスの最強コンピレーション「Detroit Beatdown」だ。黒人音楽を高密度の圧縮したこの低速ハウスコンピレーションには、Theo Parrish、Eddie Fowlkes、Mike Clark、Alton Millerから隠れた存在であるNorm Talley、Delano Smith、Rick Wilhite、Malik Alstonらの楽曲を収録。今までに類を見ない濃いデトロイトハウスである事は間違いない。そしてそのアルバムを多方面のアーティストがリミックスしたのが、この「Detroit Beatdown Remixes」だ。参加アーティストは、Carl CraigやAmp Dog Night、Gilb'r(Chateau Flight) らの有名処から、まだ一般的には知られていないアーティストまで色々。元々が濃い作品だらけだったのでどう調理されるかも楽しみだったのですが、リミックス後もやっぱり濃かったの一言。多くを述べる必要は無い。ハウスが好きな人ならば、きっと一回耳にするだけでこの「Beatdown」の素晴らしさが分かるはず。デトロイトは何度目かの春を迎えようとしている。

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| HOUSE2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Tom Middleton - The Sound Of The Cosmos (Label: Hooj Choons:HOOJ CDLP011)
Tom Middleton-The Sound Of The Cosmos
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Global CommunicationのTom Middletonが気合いを入れて作った3枚組のMIXCDを、ようやく手に入れたので気合いを入れて聴きました。いやー、3枚もあるとほんと全部聴くの大変ですね。数日前に紹介したGlobal Communication名義の「Fabric 26」はそれ程アンビエント色もなく、ファンはちょっとがっかりしていたかもしれません。しかしこれはボリュームもさることながら、内容もアンビエント色強めなプレイも入っていて納得して頂けるのではないでしょうか。CD1はRhythmがテーマでありまして、テクノ、ハウス、クラブジャズなどジャンルに拘らずに、リズムが強調されているトラックが中心です。多彩なビートを織り交ぜて、爽やかで軽やかなプレイを披露しています。対してCD2のテーマはMelodyで、まあいわゆるハウスですね。最初から最後まで4つ打ちで通し、甘さたっぷりのスウィートな展開でムードたっぷりです。Melodyがテーマと言う事に嘘偽り無く、一聴して耳に残るハウスばかりです。これはかなり良かったですね。そしてCD3こそGlobal Communicationファンがお待ちかね、Harmonyがテーマのアンビエント色強めなプレイです。トラック的にはダウンテンポやクラブジャズっぽいのが使われていますが、身体の中から疲れが抜けていく様な気持ち良さは正にチルアウト。重くドラッギーなアンビエントではなくて、快楽を重視したヒーリングアンビエントって感じでしょうか。こちらも充実したプレイで満足です。相当なボリュームながらも、三者三様のプレイが楽しめて文句の付けようがないですね。Middletonの宇宙を全身に感じられる素晴らしいMIXCDです。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Detroit Beatdown In The Mix Mixed By The Beatdown Brothers (Third Ear:XECD-044)
Detroit Beatdown In The Mix Mixed By The Beatdown Brothers
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もう3年位前だったかな、「Detroit Beatdown」と言うコンピレーションアルバムが発売されたのですが、どうにもテクノで有名なデトロイトに於いてハウスはそれ程脚光を浴びない訳みたい。もちろんTheo ParrishやMoodymannなんかはいるし、Carl CraigやUnderground Resistanceだってハウスは作る訳だけど、決してそれらだけがデトロイトハウスなんかじゃなく地道に活動を続けるアーティストいるのでありまして、晴れてそのコンピレーションに於いて世の中に紹介されたのでありました。URにも参加した事のあるMike Clarkが提唱した"Beatdown"とは、言葉通りであるならばテンポを落とせと言う事なのでしょう。しかしそれ以上に深い音楽性があり、ジャズやファンク、ディスコから継承した黒いソウルがあります。テクノも勿論黒人音楽を昇華した結果ではあるのですが、ハウスはよりストレートに濃く凝縮されているものだと思います。そんなハウスを紹介した「Detroit Beatdown」は、デトロイトハウスの金字塔と言っても差し支えないのですが、更にそれらを The Beatdown Brothersがミックスしたのが、この「Detroit Beatdown In The Mix」です。The Beatdown BrothersとはMike Clarkに、「Detroit Beatdown」にも参加したNorm Talley、Delano Smithを加えた3人組の事で、名前からしてもう素晴らしいです。「Detroit Beatdown」のオリジナル曲、リミックス曲をソウルフルに熱を帯び、ファットに図太く、スムースに心地良く繋げていきました。久しぶりに心温まるハウスミックスに出会った気がします。デトロイトテクノは聴くけれどデトロイトハウスは聴かない、そんな人達にもきっと伝わるソウルがあるはず。カウントダウンにThe Beatdown Brothersがやってくるので、興味の有る方は是非。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
DJ Spinna - Raiding the Crates (Shadow Records:SDW150-2)
DJ Spinna-Raiding the Crates
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シカゴ発祥、世界を又にかけるディープハウスの名門レーベル・Guidance Recordingsと、かつてはヒップホップDJとして活躍し現在はハウスシーンでも精力的に活躍しているDJ Spinnaが手を組んだ!これだけでハウスファンなら食いついてしまうものなのでしょうが、内容の方も期待を裏切らないお洒落で秋風の似合う物となっています。DJ Spinnaはヒップホップのみならず、R&Bやレアグルーヴ、ソウル、ファンク、ジャズ、ハウスなどの多方面で活躍している事もあり、Guidance Recordingsの音源のみに限られたこのMIXCDでもハウスな音の中にもそれだけではない何かを感じさせます。そう、ファンクの渋さ、レアグルーヴの郷愁、ソウルの熱さ、ヒップホップのざっくり感、そしてハウスの心地良いまでのスムースさが見事に調和し一つのストーリーを作りだしています。何よりもゆらゆらと漂うなまったり感が最高で、上げすぎない所に一歩引いた大人の渋みが滲み出ています。最初にディープハウスレーベルだと言っていましたがもちろんそれだけではないから、このMIXCDからも色々なジャンルの音を感じられる訳だし、DJ Spinnaだからこそ違和感無く一つのMIXCDに仕立て上げられたのかもしれません。ディープハウスはそれ程前面には出ておらず、心にすっと馴染む様な楽曲を多用しています。もう敢えてハウスと言う必要もなく(勿論ハウスが基調ですが)、心地良い音楽、ただそれだけで充分だと思いました。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Superpitcher - Today (Kompakt:KOMPAKTCD40)
Superpitcher-Today
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ドイツテクノと言えばKOMPAKT、僕の中ではそれ位KOMPAKTは素晴らしく尊敬に値するレーベルです。その功績は大きくポップさとアンダーグラウンドな音が共存し、過去の音楽を租借しつつ新しい音も生み出す事が出来ます。今となっては有名なアーティストが数多く所属していますが、このSuperpitcherも必ず名を馳せるだろうと期待を置くアーティストの一人です。今作はKOMPAKT直系の緩く紡がれる流麗で、美しくメランコリックなMIXCDです。収録曲数が少ないので一曲を長めに聴かせるタイプになっていますが、単曲で素晴らしい曲ばかりなので普段EPを集められない僕には聴き応えがあります。前半は淡々とひんやりしたミニマルな展開、中盤以降はグッと来るメランコリックな曲のオンパレードで、知らないアーティストばかりだったのですが心癒される選曲となっています。美しくもちょっと陰のある雰囲気は、真夜中の世間が寝静まった瞬間の静寂を思わせる様であり、なんだか儚い夢を見ている様です。ゆったりまったりな展開ながらも、緩く体を震わせる優しいグルーヴも有ってワイングラスを傾けながら聴きたくなりました。KOMPAKTのポップ&アンダーグラウンドな音にしっとりと耳を傾けてみましょう。

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| TECHNO2 | 23:00 | comments(4) | trackbacks(1) | |
Dave Clarke - World Service 2 (Resist:RESISTCD45)
Dave Clarke-World Service 2
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テクノ好きな人はきっと既に持っているであろうDave Clarkeの2枚組MIXCD。エレクトロサイドとテクノサイドに分かれていて、二つの味の楽しめるナイスなMIXなんだけど、ほんと良いDJだなDave Clarkeは。去年出た2NDアルバムには失望してたけど、やっぱりDJとしては一流ですよ。まずエレクトロサイドなんだけど、すっごい痺れるね。エレクトロ特有のチープな音がこれでもかとびきびき鳴り、ニューウェーブ調の曲も混ぜて懐古的な面もありつつ肌に突き刺さる様な刺激があります。でもやっぱりオススメはテクノサイドでしょっ!ゴリゴリのハードテクノにスカスカのシカゴハウス、鋭い切れがあるフィルター系をこれでもかと繋いでいきます。非常にざらついた質の悪そうな音が逆に、ワイルドで熱の籠もったプレイを感じさせます。高音と低音を強調した様な派手なMIXで、更には後半に進むに連れて卑猥度も増していきます。やぱり彼はシカゴハウスの影響下にあり、巧みに吸収して自分なりのプレイを創り出していますね。どこを切ってもピーク時の様なテンションには、頭が下がる思いですがそんな事を考える余裕も無いくらいパワフルです。うんうん、最近テクノでは良いMIXCDがなかっただけに満足ですな。

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| TECHNO2 | 23:00 | comments(3) | trackbacks(2) | |
Adam Beyer - Fabric 22 (Fabric:FABRIC43)
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何度も何度も紹介しているFABRICシリーズの最新作はスウェーディッシュハードテクノの雄、Adam Beyerが担当しております。元々はDrumcodeでハードテクノで人気を博し、その後はTruesoulなるデトロイトテクノに影響を受けたかの様なレーベルを設立。そのレーベルも程々に最近ではエクスペリメンタルハードテクノを展開すべく、Mad Eye Recordingsも設立。芸が多いと言うか、なんでも器用にこなせる人ですね。今回のMIXCDはやはりMad Eye Recordingsの影響も大きいのか、めちゃめちゃハードな展開は無し。出だしからクリック系の音でコロコロ、クリクリな展開。クリックハウス程柔らかい訳では無く、硬めの音でびしっと締まりがあります。中盤以降はMad Eye Recordings路線の、すかすかなのにハードテクノを通過したクリック系と言うかインダストリアルテクノをおとなしめにした様な音と言うか、とにかく新鮮な音です。以前の派手派手で盛り上げまくる様なプレイは既に無く、玄人受けする様な激渋なMIXですが決して地味では無く奥の深いグルーヴが感じられます。終盤ではブリブリアシッドシンセが入ったり、ストレートなハードテクノもありますが、Adam Beyerも随分と懐の深いDJになったんだなぁと思いました。やはりハードテクノ一本ではすぐに飽きられてしまう事を、プロの方も理解していると言う事なのでしょうか。一つの事を追求するのも人生だし、一回の人生なんだから色々試みるのも有りなのかもしれません。大ネタ使用無しのMIXCDだけど、素晴らしいセンスでしたね。

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| TECHNO2 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
New Order - Waiting for the Sirens' Call (Warner Brothers:49307-2)
New Order-Waiting for the Sirens' Call
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New Orderの新作…意外にも普通だな。ここまでしっかりとしたアルバムを作ってくるなんて、New Orderからは考えられん。キャッチーだし調和が取れているし、ポップスしてもロックとしても良いと思う。みんな歳くって親父になって、落ち着いたなって感じです。こんだけの作品を現在でも作れるのならば、過去と比べてはいけないのかもしれない。

しかしながら僕個人としては、不安定でとてもプロが作ったとは思えない過去のアルバムの方が好きです。音だって新作みたいにこなれてないし、お世辞にも上手いボーカルでもないし、演奏も下手クソだし、じゃあ何が良いんだよって?ん〜やっぱりJoy Divisionのイアンカーティス亡き後の悲壮感や、セカンドサマーオブラブ真っ直中の高揚感って言うのは、今じゃ感じられない物だよね。特にNew Orderは何が良いって、ギターを捨てて新世代のロックバンドになったって事。シーケンサーを多様して、キーボードをピコピコならして、みんなそれに合わせてファンは踊りまくる。Blue Mondayは今でもクラブで回されたり、とにかくNew Orderはロックバンドではあるが、踊らせる事の出来るバンドでもあるのです。

まあ新作でも打ち込みは多様されているので、ロックもダンスも良い塩梅で取り入れられていると思う。しかし何かが違うんだよなぁ…。キャッチーだしほんと聴きやすいんだけど、棘が無いと言うか。でも琴線を振るわす哀愁たっぷりな感じ、これが大人の円熟味なのね(はぁと)。いや、色々言ってますけどほんと良いアルバムですよ。久しぶりにロックアルバム買ったけど、満足しております(ほくほく)。でもジャケットはダサイ。以前みたいにDesigners Republicを起用すべきでしょう。

どうでも良いけど日本盤にはアジカン?が日本語で歌詞を付け、それをバーナードが歌ったバージョンも入っているらしい。余計なファンサービスはいらねーだろっ!良い子のみなさんは決して日本盤など買わずに、安い輸入盤を買った方が身の為です。更にこれを買って気に入ったら「RETRO」の購入もお勧めします。New Orderファンはマストバイなマニアックなコンピレーションです。

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| ETC1 | 22:57 | comments(7) | trackbacks(5) | |
Saint Etienne - Casino Classics (Heavenly:HVNLP 16-CD)
Saint Etienne-Casino Classics
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TVであの人は今?!みたいな事を時々やっているけれど、このユニットに関しても同じ言葉を投げかけたくなる。今時Saint Etienneなんか耳にしなくなったけど、1995年頃までは結構人気あったと思うし、実際にポップでダンスフルな良い曲出してたと思うよ。このユニットが凄いのは時代を嗅ぎ分ける嗅覚力に優れていた点だと思う。リミキサーにその時代に旬になりつつあるアーティストを起用して、テクノ方面にも受けるような曲を残していたんだよね。有名所ではThe Chemical BrothersUnderworldAphex Twin、またマニア向けにAndrew Weatherall、Secret Knowledge、David Holmes、Broadcastなどにリミックスを頼んでいるよ。そんなリミックス作品をこのアルバムでドンッ!と一まとめにしちゃったのです。やはり僕はAphex Twinのリミックスが好きかな。不安げで暴力的なメタリック音で加工されて、原曲は一体どこに見えるの?って感じの相変わらずのリミックス。インダストリアルっぽい雰囲気で大好きだよ。後は、David Holmesのリミックスも良いね。これはアシッドバリバリな激渋ミックスで、彼のハードボイルドな一面が表に出ていると思うよ。しかしこれも原曲を見事に台無しにしたリミックスで、Saint Etienneファンの80%位はぶち切れそうだよね。僕はこうゆう原曲を解体して、新たな世界を作り出すリミックスと言うのも大好きだよ。Chemical Brothersも同じ曲をリミックスしてるんだけど、比べてみるとこっちはただのブレイクビーツでちょっと威力があまり感じられない。でも一番格好良かった頃のChemical Brothersらしいリミックスだとは思うよ。他にも色々リミックスが入ってるし、全体的にCOOL!に作られているからテクノ好きな人には聴いてみて欲しいな。

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| TECHNO1 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Derrick L. Carter Presents About Now... (Sixeleven Records:SER-1105)
Derrick L. Carter Presents About Now
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最近アマゾンの品揃えが悪くなってきている気がします。更に発売前に注文をしても発売日になった途端3〜5週間お待ち下さい状態になったり、とにかく品薄状態です。やっぱりこれって去年の輸入盤問題の影響が出てきてるんだろうか?全く酷い法律だよなー、数%にしか満たないアジアからの逆輸入CDを抑止するために大半の輸入盤も一緒に輸入禁止にするような法律だったはず(実際には音楽ファンの決死の反対により、多少修正は加わったらしいが?)。音楽を好きな人が音楽会社を運営するのではなく、ただの金儲けの道具にされているこの実情をなんとかして欲しい。ついでにJASRACも逝ってよし(JASRACって実際は厳しい縛りでアーティストと契約をしてるらしい…)

さて昨日ClassicレコードのコンピMIXCDを紹介したので、ついでにレーベルのボス、Derrick Carterも紹介しちゃおう。そのワイルドな見かけ同様、ファットでタフで荒々しいプレイがナイスなCarter。過去のシカゴハウスを現代に引き継ぐスーパーDJであり、Richie Hawtinもべた褒めしてる位です。僕がDJを体験したのは7 Hours @ Liquidroomで、確か記憶によると1時間位遅刻してきてクラウドを困惑させた記憶がある。まあその後のテクノ並の激しいプレイで脳髄まで揺さぶられて、遅刻した事は大目に見ていたと思います。そんなプレイをこのMIXCDでも体験出来ちゃう!シカゴハウス的なガシッとしたリズム帯の曲がメインに、意外にもフィルターディスコまでも駆使してアップリフティングでハードなMIXをしています。やっぱりシカゴハウスのダーティーで粗野な雰囲気と言うのは、他の地域からはなかなか感じられない物がありますね。機材の発展などがあっても、曲自体がそれ程変わらずにハウス初期の良さを含んでいます。更にCarterのイコライジング裁きが展開にメリハリを付けて、ぐっとファンキーな流れに引き込まれていきます。ハウスでも男気を感じる事の出来るアーティスト、それがDerrick Carter!

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| HOUSE1 | 23:04 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Respect Is Burning Presents:Respect To DJ Deep (Virgin Records:CDVIR134)
Respect Is Burning Presents : Respect To DJ Deep
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DJ Deep。聞いた事もないDJだなーとか思いつつ、この人のMIXCDを買うのは2枚目。なんで購入したかと言うとNEEDSが収録されてるから、ただそんだけです。それだけじゃなんなんで、ちょっと調べたのですがフランスの若き耽美派の旗手ハウサーと言う事らしい。トラックリストを見て頂けるとそれもご納得、ハイセンスで綺麗目のディープハウストラックを多様しています。しかし正直ベタ過ぎだろうと言った選曲でもあるけどね。逆にまだハウスを知らない人には、これが良い道標になるかもしれないね。「KCYC(Kerri Chandler)-I'm Not Dreaming」は太いボトムにめっちゃソウルフルなボーカルが乗った典型的ディープハウス。「Osunlade-Cantis a Ochun & Oya」は民族的なボーカルが特徴な流麗なハウス。「Sun Orchestra(Franck Roger)-Driftin」はMiguel Migsに似た爽やかなジャジーディープハウス。そして誰もが心を躍らせた「Louie Vega-Elements Of Life 」は南国のラテンの熱さに溢れたパーカッシブなハウス。「Kenny Bobien-Father」はファルセットな声に導かれるゴスペルハウス。そしてお待ちかねラストは「Needs-Brother」、ジャジーディープハウスの基本中の基本です。こんな感じで僕の様にハウスに詳しくなくても知ってる曲ばかりの、Classic of ClassicsなMIXCDなのでコンピとしても充分イケテル一枚だと思うのです。Kerri ChandlerJoe ClaussellMiguel Migs辺りが好きな人には格好の一枚だと思いますよ。

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| HOUSE1 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Los Hermanos - On Another Level (Submerge:SUBJPCD-003)
Los Hermanos-On Another Level
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兄弟を意味するLos Hermanos、「Jaguar」が大ヒットしたDJ Rolandoと、Mad Mike率いるTimelineのメンバーでもあるGerald Mitchellのユニットです。今まで出してきたEPも軒並みヒットしているし、アルバムも期待しない訳が無いのだけど期待を裏切らないアルバムを出してくれました。「Jaguar」ばりのメランコリックな「Queztal」、深淵で儚い「Birth of 3000」、Galaxy 2 Galaxyの名曲をリミックスした「Return of the Dragons-Los Hermanos Remix」などの既発の曲も充実しているのだけど、アルバム収録曲も負けてはいません。ギターのカッティングらしき音がファンキーな「The Very Existance」、デトロイト流のストリングが哀愁漂う「In Deeper Presence」、ディープでミニマルな「Olmec My Brother」などバリエーションも豊かで粒ぞろいな感じです。一般的なデトロイトテクノを意識して聴けば期待を裏切る事はないのではないでしょうか。いや、それにしたってこのファンキーでソウルフルな音楽は黒人特有の物を感じさせますね。デトロイトが又しても、テクノの中心地である事を思い知らされました。このユニットに関してはとやかく言うよりも、まず聴いて体感して欲しいと思います。

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| TECHNO1 | 21:01 | comments(4) | trackbacks(10) | |
Ian Pooley - nite:life 06 (NRK Sound Division:NRKMX006)
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NEEDS布教活動第4弾。nite:lifeはハウス系のシリーズですが、良い作品は多いので注目です。今回はテクノから始まりアフロ、ラテン風味のハウスに行き着いたIan Pooleyが担当。最近はラテンに行き過ぎてる感じもしなくないIanですが、この頃は最高でした。テクノもハウスもディスコもジャジーな物も見境無く回しちゃってます。これだけ聞くと統一性が無いように感じますが、特に違和感を感じないのは彼の選曲センスのおかげでしょうか。でけでけ唸るベースや、フィルターを効かした上物シンセ、ジャジーなリズム、図太いドラム等幅広い音楽性です。Ian O'Brien、Metro Area、Blaze、Sebastian Leger、Technasia等の曲も収録されていて、とても聴きやすいです。ともすればお洒落系MIXCD等と叩かれそうですが、決してそんなレベルの作品では無い事を保証します。お洒落でありながら、踊る本能も呼び覚ましてくれるMIXCDです。テクノ、ハウスの両方面に受けいられる事間違いなし。そしてNEEDS - Brother(Original Vibe)収録。カメモの様にこだまするボーカル?に小洒落たエレピと透明感のあるシンセ、洗練されたリズムと非の打ちようがない曲です。NEEDSは出す曲全てがキラーでございます。

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| HOUSE1 | 19:54 | comments(0) | trackbacks(1) | |