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Byron The Aquarius - Astral Traveling (Mutual Intentions:MI-016)
Byron The Aquarius - Astral Traveling
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2016年にS3AのSampling As An Art Recordsからデビューするやいなや、Kyle HallのWild OatsやTheo ParrishのSound Signatureから立て続けにEPをリリースし、一躍注目を浴びる事となったアラバマ出身のByron The Aquarius。ファンクやジャズにヒップ・ホップまで吸収しながらハウスのフォーマットに纏めた音楽性は、DJが使えるクラブトラックのマナーに沿いながらもキーボーディストである手腕を活かして、豊かなメロディーの展開やライブ感溢れるグルーヴが存在し演奏家/作曲家としての面が強く打ち出されたものだった。新人なのにその完成度…というのも実は当然で、The Big Paybackというバンドでの活動を始めとして他アーティストの制作にも加わったりと、実は10年以上の音楽経験がある熟練者なのだからそれも納得の事だったのだ。そしてソロデビューを果たしてから3年、待ちに待っていたアルバムは当然の如くほぼ自身で楽器を演奏し、曲によっては歌まで披露するなどやはりプレイヤーである事に拘ったアルバムだ。過去の音楽性から全くぶれる事はなく、ジャズやソウルにヒップ・ホップからハウスまでが見事なまでに一つに溶け合った音楽は、全く外れがなく貫禄十分で実にベテランとしての横綱相撲的な内容だ。出だしのメロウな"Love Is 4 U"からして素晴らしく、切ないピアノのコードと美しく伸びるストリングス、そこにフェンダー・ローズが優しく情緒を付け加え、自身の霞んだような歌も相まってより郷愁が強く発せられるハウスから魅了される。"Sorry Kari (Lu$t)"でも優雅なストリングス使いとピアノ等の鍵盤ワークが印象的なハウスだが、そこにエレクトロニクスのループや咆哮するギターソロも加わってくると途端にファンキーさを増す。一方では完全にジャズに振り切れてインプロビーゼーション的に各楽器がのびのびとソロワークを披露する"Lost In Love (Intermission)"は燻し銀な渋さがあり、同じジャズ色が強めながらもビートが入り光沢を見せるような鍵盤が美しい"Deep In That *****"はコズミックなジャズと呼べばよいか、どちらも湿ったような情緒的な曲だ。気怠い呟きと優雅なコーラスから始まり、フュージョン的なシンセソロや透明感のある耽美なフェンダー・ローズとサックスを重ねてエモーショナルに展開するハウスの"Universal Love"は、アルバムの中でも特にうっとりさせられる。アルバム終盤はヒップ・ホップで纏めており、ビートレスながらも自身で軽快なラップを披露しヒップ・ホップの雰囲気を生む"Spazzing Out (4 U)"、ざっくりとスモーキーなダウンテンポに湿っぽいエレピコードを合わせて温かい感情に包んでいく"I Can't Help My$elf"と、最後は盛り上がった気分を徐々に落ち着かせるようにアルバムを締め括る。最初から最後まで見事なまでに捨て曲無しでByron The Aquariusらしいプレイヤーとして演奏力を発揮しつつ、勿論クラブでも違和感のないダンス性が込められた感情性豊かなアルバムは、デビュー作にしてほぼ彼の音楽性が完成されているように思える程だ。流行とか時代に関係なく、クラシック的なハウスとして魅力的である。



Check Byron The Aquarius
| HOUSE14 | 12:00 | comments(0) | - | |
Folamour - Re-Interpretations #1 (Classic Music Company:CMC276)
Folamour - Re-Interpretations #1
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フランスはリヨンから台頭する新世代のBruno BoumendilことFolamour、ジャズやソウル・ミュージックを根底に持つ生々しいディープ・ハウスは、例えばClassic Music CompanyやChurchといったレーベルからも作品をリリースしたのも納得で、ハウス・ミュージック好きであれば当然注視すべき存在だ。本作は2017年にリリースされたアルバム『Umami』収録曲をリミックスしたEPで、これがThatmanmonkzやByron The AquariusにAustin Atoと音楽的にはファンキーなディスコやジャジーなハウスといった点で共鳴するアーティストが参加しているのだから、相性も悪いわけがなくファンが期待するであろう内容となっている。"Y'all Right (thatmanmonkz 8 Minutes Of Funk Remix)"はヒップ・ホップ風のダウンビートだった原曲に比べると、よりバウンシーなハウス・グルーヴを活かして小気味良いビート感を刻み、ブルージーな木管楽器の音色や優美なシンセの音色によってソウルフルで温かみのあるハウス色へと塗り替えて、躍動感を打ち出したリミックスになっている。"Look At Me Or I'll Steal Your Eyes (Byron The Aquarius Remix)"はキーボーディストであるByron The Aquariusらしさが如実に発揮されており、ジャジーで耽美なエレピの使い方とムーディーで叙情性のあるコード展開によってしっとりと艶めかしいジャジー・ハウスに仕立てており、フラットで心地好いハウスのグルーヴを活かしながら綺麗な展開によってエモーショナル性が抜群だ。パーティーのピークタイム中に盛り上がるリミックスならば"Ivoire (Austin Ato Remix)"が一番だろうか、毒々しく攻撃的なベースラインと太いキックの厳ついビート感、そして煮え滾るような熱さを含むサックスのメロディーに先導されるフィルター・ハウス風のこのリミックスは、反復性も強調され特にDJ仕様な面が強い。どれもそれぞれのアーティストが反映された素晴らしいリミックスなのだが、アナログ盤には収録されたSession Victimのリミックスが、何故か配信盤には収録されていないのが惜しい。



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| HOUSE14 | 12:00 | comments(0) | - | |
Kapote - Brasiliko (Toy Tonics:TOYT089)
Kapote - Brasiliko
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破竹の勢いという表現が相応しいベルリンのジャズやファンクを咀嚼した現在系のハウスを量産するToy Tonics。2012年頃に設立ながらも既にカタログナンバーは100を越えるなど、兎にも角にも凄まじい勢いで新作をリリースし、レーベルの作品はレコード屋の新譜として見かけない時期はない程だ。そのレーベルを引率するのがMathias ModicaことKapoteで、比較的若手のアーティストかと思っていたら、Munkを含めた複数の名義で2000年頃から活動していたようなので最早ベテランの域にいるアーティストだったわけだ。この2019年作もフロア即戦力なファンキーなハウスで、ブラジル音楽を意識したのかもしれない"Brasiliko"は生っぽくタフなベースラインを前面に出しつつ、麗しいフルートと耽美なエレピとストリングスで気品良く仕上げながらもライブフィーリングと骨太感もあるハウスで、一聴して耳を惹き付ける魅力がある。"Salva Tion"の方はねっとりしてスムースなグルーヴ感を保ちつつ、不思議なボーカル・サンプルとダーティーなベースサウンドの蠢きによって不良っぽくワイルドなファンキー・ハウスで、毒々しささえ感じられる。そんな原曲に負けじと素晴らしいリミックスが2曲も収録されており、イタロ・ディスコ系のGiovanni Damicoとキーボーディストとして人気上昇中のByron The Aquariusが、それぞれの個性を表現している。どちらも原曲のイメージを壊す事はないが、"Brasiliko (Giovanni Damico Remix)"はドタドタとしたマシンビートがイタロ・ディスコ調で疾走感を獲得しながらエレクトロニックな分厚いシンセも鮮やかに彩る快楽性の強さを表現し、一方"Brasiliko (Byron The Aquarius Remix)"の方は抜けの良いパーカッションを用いたジャズ・フィーリングによってエレガントかつソウルフルな如何にもByron The Aquarius的な内容と、期待に応えたリミックスだ。全4曲ともフロア仕様なモダン・ハウスで即戦力間違いなしと、Toy Tonicsというレーベルの勢いが現れたナイスなEP。



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| HOUSE14 | 12:00 | comments(0) | - | |
Byron The Aquarius - Leaving This Planet (Eglo Records:EGLO56)
Byron The Aquarius - Leaving This Planet
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元々はOnraとのThe Big Paybackというユニットで活動していたアトランタのキーボード奏者であるByron The Aquariusは、2016年のSampling As An Art Recordsからのソロデビューを皮切りにWild OatsやSound Signatureと言った著名なレーベルにも声を掛けられ作品をリリースし、また同時に数々のリミックスにも顔を出す程に精力的な活動を行っている。ハウスを軸にファンクにジャズやヒップ・ホップにソウル等の黒人音楽が入れ乱れる雑食性の高い音楽性があり、巧みなキーボード演奏によって流麗な響きを聞かせる楽曲は正にDJではなくアーティストらしい。何と新作はFloating Pointsが主宰するEglo Recordsからと言う事で話題性は十分だが、Byron The AquariusはByron The Aquariusと何ら普段と変わらないしなやかなトラックを提供している。"Song For A Friend"は比較的ハウス・ミュージックのマナーに沿った4つ打ちの曲だが、優雅に延びるストリングスの上に光沢感あるエレピを綺麗に纏め、しなやかなグルーヴを纏って疾走する。"Mind, Body & Soul"も同様に4つ打ちディープ・ハウスのスタイルだが、ボトムはより太く力強くキックを刻んでいる。華麗に舞うようなキーボード使いも相まってジャズ・ハウスやフュージョンらしくもあるが、こういった骨太なトラックはフロアでもパワフルに体を揺らすだろう。対してB面の2曲の方は変化球なリズムを用いてByron The Aquariusの多彩な音楽性の片鱗を見せ付けている。生ドラムなのだろうか勢いのあるブレイクスが特徴的な"Blow Your Mind"、大胆にうねるシンセや動きの多いベースラインも一体となり熱き魂が猛るジャズ・ファンク色が強く、バンド編成によるプレイをしているかのようなライブ感だ。"S.S.D.P."も土臭さ香るドラムのリズムが荒々しくしなやかなグルーヴを生んでおり、そこに美しい流星が降ってくるようなコズミック感溢れるシンセの演奏が自由に舞いながら、もうファンクバンドさながらの生き生きした熱さが漲っている。4つ打ちハウスからジャズ〜ファンク〜フュージョンまで、1枚のEPの中にByron The Aquariusの個性的な魅力が詰まっており、演奏家としての才能が反映された作品だ。この手のアーティストは是非ともアルバムでその全容を体験したいと期待してしまう。



Check Byron The Aquarius
| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Session Victim - Matching Half EP (Delusions Of Grandeur:DOG55)
Session Victim - Matching Half EP
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名門Freerange Recordsのモダンなハウスへと特化したサブレーベルであるDelusions Of Grandeurは、最早本家よりも評価を得ているハウス・レーベルであり、数多くの実力ある若手からベテランまでがこのレーベルからリリースして勢い付いている。そんなレーベルの主力アーティストの一人がドイツ人ユニットであるHauke Freer & Matthias ReilingによるSession Victimで、活動的は決して長くないものの既に2枚のアルバムもリリースし、サンプリング重視のブギーでファンキーなハウスが好評を得ている。本EPは一年半ぶりとなる新作だが、相変わらずの生音のサンプリング使いが効果的で、煌めくようなゴージャスさと熱きエモーションが渦巻くファンキー・ハウスで素晴らしい。パーカッシヴに若々しく弾けるリズム感の"Matching Half"はメロウなエレピのループに優雅なストリングス使いや豪勢で豊かなブラスが一体となって熱き感情の流れを誘発するハウスで、そしてしっかりと音楽的にも展開のある構成で機能性とリスニング性のバランスの良さにも長けている。裏面の"Up To Rise"は更に感情的で郷愁さえも感じさせるメロウな作風で、ジャジーな生々しいビート感に乗っかる悲哀のシンセメロディーが琴線を震わし、そしてブレイクでの泣きのサックスが炸裂する瞬間のドラマチック性によって感情の昂ぶりはピークへと達する。そして本作にはリミキサーとしてSound SignatureやWild Oatsからの作品で注目を集めているキーボーディストのByron The Aquariusが参加しており、"Matching Half (Byron The Aquarius Remix)"では元にあった耳に残るメロディーはそのまま引用しつつも、生っぽく粗いリズムを強調しフュージョンらしいキーボードも加えて、ジャジーでファンキーなライブ感溢れる作風へと違和感なく転調させている。両者のライブ感溢れる音楽性があるからこそ、原曲の良さを損なう事なく新たに魅力を付加したリミックスとなるのだろう。本EPは予定されている三枚目のアルバムの試金石となるカットであるが、これを聞けば期待を裏切らないアルバムになるに違いないと確信する。



Check "Session Victim"
| HOUSE12 | 23:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Byron The Aquarius - Euphoria EP (Sampling As An Art Records:S3AREC07)
Byron The Aquarius - Euphoria EP
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2016年の初頭、突如としてSound Signatureからデビューを果たしたByron The Aquariusは、デトロイト出身で現在はアトランタ在住のキーボーディストだ。OnraとのユニットであるThe Big Paybackとして、そしてFlying Lotusの作品にもキーボードとして参加するなど、よくよく調べてみると才能の片鱗を見せていた訳だが、2016年の2作目は何とWild Oatsからリリースとその躍進にはどうしたって目が留まる。そして今年の3作目はS3Aが主催するSampling As An Artからと、デトロイト・ハウス系を好きな人にとっては注目の的の一人だろう。本作のスタートを告げる"Intro"はヒップ・ホップのリズムに優雅なストリングスと美麗なエレピを纏わせ、優雅な船出を演出するようだ。続く"The Love Below"でグルーヴは軽快に走り出すが、ここでも流暢なキーボードのコード使いと優しいヴィブラフォンの響きが温かみのある音楽性をもたらし、DJ的と言うよりはやはりキーボーディストとしての手腕が光っている。そして分り易いタイトルの"Coming To Detroit"、これはざくざくとしたリズムが心地良いメロウなインタールードで、その先にはフューチャー・ジャズとでも呼ぶべきしなやかなリズムを刻み優美なピアノ使いに酔いしれる"The Essence"が待ち受けている。裏面へと変わるとS3Aとの共作である"Nights in Tokyo"が始まるが、街中のノイズらしきサンプリングやマイナー調のメロディーと弾けるベースから生まれる漆黒のハウスは、KDJスタイルのデトロイト・ハウスを強烈に踏襲している。鋭角的に切り込む硬いビートが強烈なヒップ・ホップの"Spacing Out"は、しかしそれでも艶のあるシンセワークがフュージョン的でもあり、最後の"Memories of Kenzu"は特に鍵盤演奏を主張したファンキーかつメロウなハウスで、胸の中にしみじみとした感情が湧き起こるだろう。ハウスを軸にヒップ・ホップ、ジャズやフュージョンの要素を自然と織り交ぜ、インタールードも使用してEPながらも展開のある本作は、単にツールとして以上の演奏者としての表現力が発揮されており、結果的にはデトロイト・ハウスのリスナー以外にも訴求する魅力に溢れている。



Check "Byron The Aquarius"
| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 19:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |