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CitiZen of Peace - Intersoul (Lifetimeboogie:LTBCD-004)
CitiZen of Peace - Intersoul
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ダンス・ミュージックは太古から伝わる人間の根底にある本能や衝動を呼び起こすものであり、それに対する感情は時代が経過しようと決して無くならずにDNAへと刻まれているものだろう。Ignat KarmalitoによるプロジェクトであるCitiZen of Peaceは、過去から存在する民族的な音楽要素を継承しながら現代的なエレクトロニクスと掛け合わせ、肉体と精神を刺激する音楽であり、正に古い文明から最新のテクノロジーまで駆使したダンス・ミュージックだ。森の奥深くに住むピグミーの人々との交流から2011年に生まれたこのプロジェクトは、2013年にはカラハリ砂漠に住むブッシュマンの人々との出会いを機に更に進化を遂げて、この2ndアルバムへの制作へと繋がる事になった。本作ではエンジニアに内田直之と益子樹、ミュージシャンに沼澤尚や森俊之など、そして前述のピグミーやブッシュマンも制作に参加し、国も文化もジャンルも越えた音楽家が渾然一体となり原始の衝動を呼び起こすべく民族的なダンス・ミュージックを作り上げている。冒頭の"See Cure"からしてブッシュマンによる原始的な手拍子や歌声が心身を刺激するが、Ignatによるシンセサイザーやフルートにパーカッションなどの演奏が加われば、初期衝動のグルーヴを伴いながらも現代の音色と混ざりながらトランス感を増長する。スペーシーなギターや躍動的なベースやドラムを組み入れた"Intersoul"は、人力によるダンス・ミュージックで実にこの上なく軽快かつ爽快だが、その中で突き抜けていくブッシュマンによる雄叫びは何処までも広がる青い空を喚起させる。アルバムのピークは"Now We Fly"だろうか、ジャンベやパーカッションによる怒涛のリズムや祭事を祝うかのような歌声が押し寄せる中、シンセやフルートが希望のメロディーを奏で、祈りを捧げるように盛り上がっていくこの曲は感動的だ。アルバムは辺境の地から生まれた音楽が都会へと向かっていくように、太古から受け継ぐスピリッツやエナジーが未来へと進んでいく。そんな音楽も然る事ながら、特殊印刷されたパッケージやIntersoulのメッセージを語る漫画が記載ブックレットも収録されており、音楽だけでなく一つの芸術作品としても優れたアルバムだ。物理メディアとしての価値を存分に発揮しており、素晴らしい作品である。



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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Quantonic - Overmind (Lifetime Boogie:LTBCD-003)
Quantonic - Overmind
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世界各地を旅しながらその土地に根付く民族的なエネルギーも吸収し、それらを電子楽器から民族楽器まで駆使しながら現代のダンス・ミュージックに反映させるプロジェクトがIgnat KarmalitoよるCitiZen of Peaceだ。Ignatが世界各地で体験した大自然やヒューマニズムを表現したようなプロジェクトだが、その音楽性から一転してトランスやテクノといった現代都市から生まれる音楽プロジェクトが、このIgnatによる別の顔であるQuantonicである。Quantum=量子とTonic=強壮剤を掛け合わせた造語であるQuantonicには、量子を踊らす事によって限界を越えていくような気持ちが込められているそうだが、確かにこのアルバムには若さ故の弾けるエナジーが放出するトランシーなテクノが並んでいる。しかし勘違いしてはならないのが、Ignatが世界各地で体験した音楽の原始的な衝動という要素は本作に於いても根っこにあり、あくまで表層にテクノ/トランスの音色を纏っている事だ。確かに夜の盛り上がりを演出するアッパーで覚醒感を煽る疾走感に満ちたテクノが中心となっているが、単にクラブ・ミュージックであるという以上に、もっと精神的な瞑想や活性を呼び起こすような良い意味でのスピリチュアルな要素もあり、パワフルな電子音が渦巻きながら都市から大自然へ流れこんで行くミュージック・トラベラーな気質が感じられる。またどの曲もが9分前後もあったりと曲尺が長い事で旅情の継続感を生み出すような効果もあり、フロアでの適応性を兼ね備えながらIgnatの世界を旅するイメージが重ねられているのだ。そう考えるとCitiZen of PeaceもQuantonicも、Ignat Karmalitoに存在する根源が対極的に向かったプロジェクトであり、表裏一体と考えられるのではないだろうか。どちらも原始的な胎動が根付く音楽ではあるが、Quantonicに関していえばそれが電子的な鳴りをしているのである。



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| TECHNO11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Lifetime Boogie Initiation (Lifetimeboogie:LTBCD-002)
Lifetime Boogie Initiation
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インド出身のロシア人アーティストIgnat Karmalito。彼は世界各地を旅しながら人間が太古から受け継ぐ原始的な胎動を体験し、それを国籍と言う境目を超越しながら現在のダンス・ミュージックへと反映させたプロジェクトであるCitiZen of Peaceを立ち上げる。2012年にはデビュー・アルバムも完成させCitiZen of Peaceは注目を集めるが、そこから更に発展したのが本作だ。リミキサーには高橋クニユキ、DEEP COVER(沼澤尚×森俊之)、井上薫、CD HATA(from Dachambo)、Calmらが参加しているが、Ignatの民族音楽の感性とリミキサー陣のオーガニックな音楽性やトランス感と言う視点からの相性は見事な相乗効果を成していた。冒頭を飾るクニユキによる"Heart Dance(Kuniyuki Remix)"からして12分の大作であるが、クニユキらしい温かいピアノや民族的なパーカッションが入り混じりながら、青々しい木々が茂る深い森へと誘われるスピリチュアルなディープ・ハウスを展開している。ファンクバンドのプレイヤーとして活動する沼澤尚×森俊之は、人力による演奏を中心にメロウながらも揺るぎないパワーを秘めたファンクへと塗り替えた"Shore 2 Shore (DEEP COVER Mix)"を披露。そして民族音楽と言う繋がりで言うと最も相性の良い井上薫は、"Skyboat (Sky Is No Limit Version)"として異国情緒の空気を漂わせながらも清々しいまでのトランス感が迸るテック・ハウスの味付けをしている。CD HATAによる"i.M.U (CD HATA Sparkling Mix)"は広大な大草原を駆け抜けるようなトライバルなテクノになっているが、大地を揺らす原始的なグルーヴは全身から喜びを発するようで、これも爽やかなトランスを誘発する。そしてラストでは、Calmによる慎ましくも人間の生命力が鼓動するダウンテンポな"Humanature (Cosmic Blessing Version)"が。他にも井上薫によるAurora Acousticとの共作や、CitiZen of Peaceの自然との調和を成すファンクな未発表曲など、そのどれもが力作揃い。国境を超えたナチュラル・トランスとでも言うべきか、快楽的ながらも大自然と共鳴するオーガニックな香りが素晴らしい。



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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kaoru Inoue - Etenraku (Quantonic Remix) (Seeds And Ground:SAGV032)
Kaoru Inoue - Etenraku (Quantonic Remix)

井上薫が掲示する"A Missing Myth"="(未来の)失われた神話"と謎めいたタイトルを付けられたアルバムから、その神話が未来へと続くようにリミックス作品がシングルカットされた。アルバムに収録されていた"Etenraku"は越天楽という雅楽の演目から名付けられているそうで、アフリカンな躍動感のあるパーカッションを用いながらもどことなく和の神妙な香りを放っていた。それをリミックスしたのがCitiZen of Peace名義でも活動するIgnat Karmalitoで、今作ではQuantonic名義を用いてトラベラー気質なトランス感を打ち出した音楽性を添加する事で、和の音色を含みながらもよりワールド・ミュージック的な異文化を感じさせる音楽へと昇華している。ベースとなるリズム自体がフロア寄りの4つ打ちへとなった事で当然の如く疾走感溢れるダンス・ミュージックに変わっているが、それと共に恍惚感溢れるぶっといシンセが重層的に織り込まれ体の内側からエネルギーが溢れ出るような勢いは、世界各地を旅して体験した原始的な衝動が反映されているようだ。ワールド・ミュージックと言う音楽的な相性で考えても、井上薫とIgnatの相乗効果がトランス作用として働いている。裏面にはEsoteric Movement名義で2曲が収録されているが、こちらはより井上薫らしい人間の奥底に眠る踊る欲求を呼び覚ますような、一般的なクラブ・ミュージックとは異なるも踊る為の音楽として取り組んだ成果が表れている。本人の発言では日本の伝統的な祭り音楽をモチーフにダンス・ミュージックとして制作したそうだが、人間に生来備わっている本能の解放を目指す爆発的なエネルギーは、確かにダンス・ミュージックのそれと同じものなのかもしれない。原始的で土着的な分だけむしろ本能を刺激する効果は高く、井上薫によるワールド・ミュージックへの造詣が感じられる作品だ。



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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |