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Rolf Trostel - Edward Versions (Die Orakel:ORKL-11)
Rolf Trostel - Edward Versions
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かつてはWhite、そして現在はGieglingと職人芸のように繊細で美しい音響を聞かせる電子音楽を得意とするレーベルの主軸アーティストであるEdwardが、2018年にDie OrakelからリリースしたEPが興味深い。2013年にはクラウト・ロック方面で多大なる功績を残したConny Plank、そして2015年にはアンビエント重鎮のHarmonia & Enoのリミックスを行ったEdwardが次に挑戦をしたのは、Rolf Trostelの1982年作のリミックスだ。Trostelは1980年代初頭に活動していたシンセサイザー奏者で、特にTangerine Dreamなどのような奇妙な電子音が特徴的なジャーマン・プログレに影響を受けて音楽制作を行っていたようだ。本作は彼がリリースしたアルバム『Der Prophet』からの曲がリミックスされているが、原曲はTB-303のベースシンセやTR-808のリズムマシンも取り入れながらもそれよりもPPG Waveの毒々しいデジタルシンセ音が印象的なイマジネーションを刺激するエレクトロ・ポップ調な曲でもあり、その当時からの遠い未来を想像するようなレトロ・フューチャーな雰囲気もある。そんな曲を現代的なダンス・ミュージックとして解釈すると、"New Age Of Intelligence (Edward Version)"では原曲のシンセの雰囲気は残しながらも壮大なサウンド・トラック的な雰囲気は削ぎ落とされ、逆に軽く歯切れの良い4つ打ちのリズムを終始保ちながら細かい電子音響も散りばめて、如何にもEdwardらしい繊細な音響の美しさが際立つテクノへと生まれ変わっている。12分にも渡る長尺にて大きな展開をする事はなくミニマルとしての機能性を強調して持続感を引き出し、その長い時間ながらも微細な変化によって飽きさせずに酩酊感を作っていくモダンなミニマル・テクノは、Edwardの新作と呼んでも差し支えはない。そしてよりフロアでの機能性を高めたのが"Der Prophet (Edward Version)"で、ザクザクとしながらうねるリズムによってグルーヴ感が持続するトラックはミニマル・ハウスそのもので、そこに快楽的なミニマルなシンセの反復の中を奇妙に変化する電子音が掻い潜り、そして中盤からはオーケストラ風の豊かなシンセメロディーが感情性豊かに展開する事でドラマティックな盛り上がりも演出する。揺さぶりを生む激しさではなくグルーヴの持続性とメロディーの快楽性によって、フロアの雰囲気をコントロールしながらもじわじわと高揚を誘う曲で、Edwardのミニマルな美学が感じられるだろう。



Check Edward
| TECHNO14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Liaisons Dangereuses - Liaisons Dangereuses (Soulsheriff Records:SSCD06)
Liaisons Dangereuses - Liaisons Dangereuses
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何度目の再発だろうか、Liaisons Dangereusesによる81年作の唯一のアルバムがこの2015年にまたもや再発されている。Liaisons Dangereusesは元Einsturzende NeubautenのBeate Bartel、元DFAのChris Haasらが集まったジャーマン・ニュー・ウェイヴのバンドだ。ドイツの音楽と言えば特異な電子音楽を展開したジャーマン・プログレがデトロイト・テクノを始めとするダンス・ミュージックに強い影響を与えているのは有名な話だが、このLiaisons Dangereusesも例えばJuan AtkinsやCarl Craigらがサンプリングで用いるなど、同様にテクノへの強い影響を残している。何と言ってもボーカル以外は全て電子楽器で作られている点でテクノとの近似性は言うまでもないが、しかしKORG MS-20による激しくうねる強靭なベースラインや奇妙で自由なシーケンスによるリズム、怪しげなシンセの音色などその特徴はあちらこちらに散りばめられている。アルバムの中でも一番強烈な印象を残すのが"Les Ninos Del Parque"で、打ち付けるようなハンマービートにKORG MS-20による変則的な拍子のベースライン、そして電子的なサウンドとは対照的に汗臭さも残すだみ声ボーカルは、電子音楽による制作ながらも肉体性も感じさせる迫力あるグルーヴを刻む。そしてCarl Craigの作品である"Galaxyにサンプリングして使われているのが"Peut etre... pas"で、やはりこちらもグシャッとしたキックや動きの多いベースラインに跳ねるようなリズムを刻むシンセが一体となり…しかしそこに野暮ったいボーカルが入ってくると妙に人間臭くなる。中には"Aperitif de la mort"や"Dupont"のように抽象的な音像を描き出すコラージュサウンドもあり、電子楽器を自由に使うテクノのマインドが既にここに存在していた事にも気付かされるだろう。こんな音楽性はバンド本人による才能もあるのだろうが、プロデュースはジャーマン・プログレや電子音楽の可能性を広げた名匠Conny Plank、ここでもその名を見るとは電子音楽好きならば反応せざるを得ないだろう。



Check "Liaisons Dangereuses"
| TECHNO11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Moebius-Plank-Neumeier - Zero Set (CAPTAIN TRIP RECORDS:CTCD-577)
Moebius-Plank-Neumeier-Zero Set
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本日も引き続きしつこい位にジャーマンプログレッシブロックの紹介です。そもそもなんでこんな特集を組んだかと言えば、原因は本作の限定1000枚の復刻の為です。ClusterからDieter Moebius、そしてジャーマンプログレの名プロデューサー・Conny Plank、そしてGuru GuruからMani Neumeierに依るテクノとジャーマンプログレを関連づけた傑作「Zero Set」がそれです。これがどうしてテクノと関係あるのかって?何故なら94年に音楽雑誌・NMEのテクノチャートのベスト10に、82年作の本作が突如ランクインされてしまったからなのです。10年を経て何故リリース当時話題にもなっていなかった本作が、突如テクノチャートで日の目を浴びる事になったのか?それはどう考えても到底理解出来ない事であります。実際に聴いてみるとテクノらしいリズムとかは一切ありません。Neumeierが生み出すけたたましくパワフルで、ドライヴィング感に満ちた生ドラムはロックその物です。ジャーマンプログレにしてはどちらかと言うと派手な位の臨場感があり、これだけではテクノに結び付く所はありません。ところがどっこいMoebius+Plankのお二方がいると、カラフルでポップなのにどこか摩訶不思議な電子音が全編を支配し、ユーモアに溢れた面白い音楽になってしまいます。多分こうゆう音は頭で考えているのではなく、きっと感覚から生じている物なので真似しようと思ってもなかなか出来ないのでは?実験的と言えば確かにそうで、挑戦的でもあり、また音に関して遊び心を感じるオープンマインドな精神なんでしょう。Kraftwerkが完全に人間味を廃した未来的な音を表現するのに対し、このバンドでは電子音を多用しつつも人間的な不完全さが織りなす自由さが表現されていると思います。ここに閉鎖的な音は存在せず、高らかにジャーマンプログレの壁を打ち破る傑作となったのでした。だとしても94年に何故再度日の目を浴びたのか、本当に不思議です。

Check "Dieter Moebius", "Conny Plank" & "Mani Neumeier"
| ETC2 | 22:20 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Moebius & Plank - Material (CAPTAIN TRIP RECORDS:CTCD-576)
Moebius & Plank-Material
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今日も昨日に引き続きジャーマンプログレッシブロックの紹介です。昨日はMoebius & Plankコンビの1stアルバムを紹介しましたが、今日は同ユニットの2NDアルバムを紹介します。本作も限定1000枚のみのリイシューなので、気になる方はお早めに購入しますように。さて本作にも関わっているConny Plankなんですが、ジャーマンプログレッシブロックにおいては欠かす事の出来ない存在でありまして、Cluster以外にもKraftwerkやNEU!、Ash Ra Tempel、Guru Guruなど多くのバンドのプロデューサーやエンジニアを務めていました。そして80年代に入ると数多のニューウェーブバンドから手を引かれる状態となり、音楽制作においてかなりの影響を及ぼしたそうです。で本作なのですが、確かにジャーマンプログレと言うよりは音が鋭角的でニューウェーブの方に近いかと思われます。電子楽器の利用は当然なのですが、ギターなども導入されて荒々しく生々しい臨場感のある音が特徴ですね。81年作なのに古臭い感覚を匂わせる事もなく、ソリッドで切れ味鋭い音とか立体的な音響が今でも新鮮に聞こえます。もちろんエレクトロニクスも存分に使われていて、太いアナログシンセの音や廃墟から生じる様な寂れた音がパンク精神を感じさせますね。完全にConny Plank色全開です。

Check "Dieter Moebius" & "Conny Plank"
| ETC1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Moebius & Plank - Rastakraut Pasta (CAPTAIN TRIP RECORDS:CTCD-575)
Moebius & Plank-Rastakraut Pasta
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昨日に引き続きジャーマンプログレッシブロックの紹介です。今日紹介するのはClusterのメンバーであるDieter Moebiusと、ジャーマンプログレからニューウェーブまで多大なる影響を持つ名プロデューサー・Conny Plankの共作。なんとこのアルバムつい最近1000枚のみ限定でリイシューされた名盤で、私も予約して待ち望んだ期待の作品です。タイトルは直訳すると「マリファナパスタ」(らしい)。ジャーマンプログレの難解なイメージは払拭するかの如く楽天的で開放的なんですが、タイトル通りどこかぶっ飛んじゃってます。シンセと言うかエレクトロニクスが気の抜けたポップな旋律を奏でてはいますが、ダブとかレゲエから影響を受けた空間的な音響やグルーヴは普段のジャーマンプログレとは少々異なる物。電子音楽版レゲエとでも言えばよいのでしょうか、電子音楽なのに妙に生々しいですね。お香でもモクモクと焚いて、いかがわしい煙の中で聴きたくなる様なヒッピー的サイケデリックミュージックですな。80年作ですが今聴いても最高に面白いですよ。

Check "Dieter Moebius" & "Conny Plank"
| ETC1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |