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Conrad Schnitzler - Zug Reshaped and Remodeled By Ricardo Villalobos & Max Loderbauer (M=Minimal:MM012CD)
Conrad Schnitzler - Zug Reshaped and Remodeled By Ricardo Villalobos & Max Loderbauer
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現代音楽/ジャズを手がける名門レーベル・ECMをリコンストラクトさせた"Re:ECM"(過去レビュー)での仕事で気を良くしたのか、Ricardo Villalobos & Max Loderbauerが再度手を組んで手掛けるのは、ジャーマン・プログレの電子音楽偏執狂であるConrad Schnitzler。残念ながらConradは昨年他界しているのである意味では本作は追悼盤にも成りうるのですが、音と自由に弄れ自在に操る実験的電子音楽のパイオニアであったConradの作品を、音響への偏執的な拘りを持つ二人がリコンストラクトした事は偶然ではなかったのかもしれないでしょう。二人による作品は2曲、"Aktion-Mix"と"Sorgenkind-Mix"。原曲を未聴なのでどのような革新があったのかは言及出来ないのですが、現在のクラブトラックとしても機能する乾いた情感を保ったミニマルの前者に、ヌチャヌチャとした泥沼の様な湿った音響が不気味さにVillalobos色が特に感じられる後者と、異なる作風で生まれ変わらせつつもConradの無感情な音響世界を残してオリジネーターに敬意を払っている気持ちは伝わってきます。更に本CDには2010年にアナログでリリースされていたベルリン・ミニマル・ダブのPoleとBorngraber & Struverのリミックスも収録しています。Poleによるリミックスは彼にしてはハイハットなどのリズムの手数が多いものの、下地となるベースラインやキックにはダブの要素が含まれており、粘着性と疾走感がおかしなバランスで混ざっています。そしてBorngraber & Struverによるリミックスは一番まっとうとも言える規則的な4つ打ちを組んだトラックになっているが、何処か宗教的な重苦しさを感じさせるどんよりとした空気の中にもトランス的な覚醒感があったりと、元々はジャーマン・トランスだった人の名残があります。ただ今話題のアーティストが揃った割りには少々地味なアルバムで、期待値には及ばずと言うのが正直な気持ちでした。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Conrad Schnitzler - Rot (Bureau B:BB 102)
Conrad Schnitzler - Rot
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Tangerine Dream結成時のメンバーでありClusterの前身であるKlusterも立ち上げた輝かしい経歴があるConrad Schnitzler。つまりは初期ジャーマン・プログレに於ける実験的な電子音楽のパイオニア的存在とも言える方なのですが、当時のジャーマン・プログレの不当なる評価によって諸々の作品はやはりレア化している状態でした。この度彼の作品の中でも特に人気となっているであろうカラーシリーズが復刻されたのですが、本作はその中の一枚である「赤」。初出は1973年、恐らくまだまだ使い勝手の良い電子楽器など無かった時代であろうが、本作では既に電子楽器の自由な可能性を十分に感じさせる未来的な音を鳴らしています。収録曲は3曲だけながらも全てが20分前後の大作で、摩訶不思議な発信音を嫌と言う程味わう事が出来るでしょう。"Meditation"は持続する発信音の上に金属がひん曲がるような電子音がピ〜ンやウニョ〜ンと被さっていき、いつの間にか無重力空間へと誘われる不思議な電子音響世界が広がっています。そこに何か確信的な意思は全く感じられず機械による無機質かつランダムな音がただ鳴っているだけにも思われ、何もイメージさせない抽象的なサウンドスケープが眼前にあるのみ。"Krautrock"は幾分かリズム感のある電子音が繰り返しながら構成を形作ってはいるものの、明快な音程の展開は無く何処か不気味な気持ちさえ煽りもします。途中からはエレキギターも入ってきて呪術的なジャーマン・ロック化も見せつつも、後半からは電子音のシーケンスも安定化しミニマル的な展開もあったかと思いきや、終盤ではやっぱり電子音が自由に踊り乱れて混沌へと向かいます。ボーナストラックの"Red Dream"が意外にもアンビエント的な心地良さのある電子音響で、動きの激しい前出の2曲に対してこちらは鎮静さを強調しています。上モノの電子音は浮遊感がありながら全体として重力に縛り付けられる重厚感があり、単なるアンビエントに向かわないのはジャーマン・プログレの性ですね。これがテクノと言うには余りにも原始的ではありますが、しかし確実にテクノに繋がっていく自由な創造性は感じられ何とも不思議な感覚を覚えました。

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| TECHNO9 | 15:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Deutsche Elektronische Musik (Soul Jazz Records:SJRCD213)
Deutsche Elektronische Musik
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テクノを聴く者にとっても、またそうでなくともジャーマンプログレ(クラウトロック)の影響と言うのは今でも色濃く残っている。特にテクノ方面に限って言えばAsh Ra Tempel(Manuel Gottsching)、Cluster、Tangerine Dream辺りの瞑想的電子音響世界はテクノのそれと共通しており、テクノのルーツの一部がジャーマンプログレである事は明白だ。そして多方なジャンルに渡って旧譜の掘り下げから新譜の普及まで努めているSoul Jazz Recordが、今度はジャーマンプログレのコンピレーションをリリースした。コンセプトはこうだ - "1972年から83年の実験的なジャーマンロックと電子音楽"。CD2枚組には前述のバンドと共にCan、Harmonia、Popol Vuh、Amon Duul、Nue!など有名どころからIbliss、Between、Kollectivと言ったマイナーなバンドなど、とにかくジャーマンプログレの骨の髄まで収録している。これだけのバンドが揃えば単にジャーマンプログレと言っても一つの言葉で形容出来る訳もなく、Popol VuhやBetweenの自然回帰的な内省的で静謐な曲もあればCanの様にハッピーなコズミックディスコもあり、RoedeliusやMichael Bundtの現代にも通ずるアンビエント、HarmoniaたNue!のオプティミスティックでトランス感覚に満ちたミニマル、Conrad Schnitzlerの派手派手しくネオンライトの輝くイタロディスコ風まで、現代の定型化したロックからは想像も出来ない自由な発想力に溢れた音楽が広がっている。普通から逸脱する事を恐れずに自分達の信じる音を追求した結果がジャーマンプログレ(クラウトロック)になった訳だが、当時はクロウトと言う言葉は馬鹿にする意味で使われていた様だ。しかし後々にその評価は覆され、特にテクノ方面ではその電子的音楽のみならず枠に収まらない創造性も受け継がれ今に至っている。もしそんな野心的な音を聴きたければ、そしてテクノに関心が無い人にとっても、きっとこのコンピレーションは貴方のジャンルの枠を取り払ってくれる作品に成り得るであろう。

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| ETC3 | 10:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Henrik Schwarz / Âme / Dixon - The Grandfather Paradox (BBE:BBE120CCD)
Henrik Schwarz / Âme / Dixon-The Grandfather Paradox
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ミニマルミュージックとはなんぞや、そんな問いに応えるべくInnervisionsメンバーが勢揃いし50年に渡るミニマルミュージックをミックスした面白いコンセプトのMIXCD。つまりはテクノ以前のミニマルをも包括した内容で、現代音楽のミニマル代表格・Steve Reichやジャーマンエレクトロニクスの奇才・Conrad Schnitzler、Yesにも一時期参加していたPatrick Morazに混じって、デトロイトミニマルのRobert HoodやフレンチハウスのI:CubeやLa Funk Mob、ポストロックのTo Rococo Rotなどジャンルを軽く超越した選曲になっております。展開的にはかなり地味な部類でひたすら淡々とテンション低めで繋げていくリスニング仕様なんですが、一曲一曲がかなり奇抜な音を放っていてミニマルと言う枠を超えたエレクトロニックミュージックの変態性を感じられるミックスだと思います。どれ一つとしてまともな所謂ポピュラーな音を感じさせる事はなく、感情を排した電子音が無限とも思われる時間の中で繰り返されるのみ。しかしその反復の中で見えてくるミニマルの恍惚感、反復から生じる覚醒感は、ミニマルミュージックにしか成し得ないものかもしれません。実力ある3人が揃った割には地味だと感じるかもしれませんが、麻薬的にはまる深い世界観はやはり一級品。折衷主義的ミニマルに酔いしれろ。

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Check "Henrik Schwarz","Âme" & "Dixon"

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| TECHNO6 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(3) | |