Dimitri From Paris & DJ Rocca - Works (Toy Tonics:TOYT 094)
Dimitri From Paris & DJ Rocca - Works
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2012年始動とまだそれ程歴史が長いわけではないが、既にカタログナンバー100に迫ろうとする程の勢いで量産体制を続けるドイツのToy Tonics。ディスコやイタロ、ファンクやバレアリックといった音楽性を包括し多くの次世代タレントによるフロア即戦力なダンス・ミュージックを送り出す人気レーベルの一つだが、こちらはその親レーベルであるGommaなどから素晴らしい相性を披露するパリジャン屈指のディスコDJなDimitri From ParisとイタリアのDJ Roccaのコンピが、過去にリリースした名作群を纏めたその名も正に『Works』。Gomma自体は既に活動を停止してしまったようだが、そこからリリースされていた古い作品は今になって新鮮に聞こえるからと敢えてサブレーベルであるToy Tonicsからそんな名作を纏めてリリースする事にしたそうで、事実ここに収録された曲はどれもキラートラックである事に異論はない。何と言っても目玉は2012年作の"Glad To Know You (Ray Mang's Flying Dub)"で、Chaz Jankelによる80年代ディスコ・クラシックをDimitri From Parisらがカバーした曲を更にRay Mangがリミックスしたものだが、どたどたしたドラムのリズムにゴージャスな響きのシンセコードやオルガン、ファンキーなギターカッティングや綺羅びやかなコーラスワーク、そしてブレイクでの懐かしさ溢れるピアノの展開など何処を切り取っても完全なディスコ・スタイル。一発で耳を魅了するキャッチーさは言うまでもないが、Ray Mangによるダビーな音響処理によってスケール感を増して気持ち良くノックアウトしてくれる。"Ero Disco Theme"は2011年作、こちらはよりアッパーでノリノリなグルーヴ感にスペーシーなシンセで爽快感を出しつつも、安定感のあるベースラインが底辺で主張し、ぐいぐいと力強く押し迫る骨太ブギー・ディスコだ。2012年のHard Tonの曲をリミックスした"In This Moment (Dimitri From Paris & DJ Rocca Erodiscomix)"は原曲はアシッドやシカゴを匂わせる曲調だったものの、リミックスではそんな雰囲気は一掃されディスコな煌めくピアノやシンセを前面に打ち出し、色っぽいファルセットボイスも合わせて随分と甘めのポップなディスコに様変わり。途中から入ってくる朗らかなフルートの旋律なんかも、古き良き時代のディスコを思い起こさせる。また配信のみ2011年作の"I Love New York"を収録しているが、こちらは90年代前後のニューヨーク系のヒップ・ハウスといった印象で、ずんずんと重心の低いグルーヴが揺れつつファンキーなボーカル・サンプルや熱くも妖艶なサックスが彩り、オールド・スクール感が爆発している。流石に名作を纏めただけに全曲素晴らしいディスコ〜ハウスばかりで、何ともお買い得な一枚だ。



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| HOUSE14 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Deep Into Nite Grooves Mixed & Selected By DJ Spinna (Nite Grooves:KCD278)
Deep Into Nite Grooves Mixed & Selected By DJ Spinna
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NYハウスの伝統とも殿堂とも言えるKing Street Sound。一方、そんなハウスから零れ落ちながら時代に則すようにディープかつテッキーなハウスをリリースしてきたのが、姉妹レーベルであるNite Groovesだ。両者のレーベルはハウスを根底としそれ程大きな隔たりがあるわけではないが、敢えて言うならば前者がソウルフルで伝統的な、後者がエレクトロニックで現代的なと特徴付けられるかもしれない。そんなNite Groovesも2014年には設立20周年になるそうで、そのレーベルの軌跡を辿るべく集大成とも言えるMIXCDをリリースした。ミックスを手掛けたのは古くからレーベルと交流もあるDJ Spinnaで、ファンクやヒップホップにロックやハウスにテクノまで自由自在にジャンルを横断するプレイには定評があり、ならばこそNite Groovesの歴史を過去から未来へと向かって紐解く事にも難はないだろう。さてミックス自体はと言うとレーベルのショーケース的な扱いではあるので、DJ Spinnaの自由奔放なプレイが聞けるわけではないのだが、さりとてMIXCDとして平凡であるかと言うとそうでもない。音自体はエレクトロニックでしっかりとビートの強いハウス中心で、そこに潜って行くようなディープさや染み入るメロウな感覚、ずっしりした4つ打ちからざっくりしたジャジーなリズムまで、そしてハウスには重要な情熱的なボーカルトラックも織り交ぜて時代とジャンルを横断した選曲を行っている。このミックスの中心にあるのはあくまでレーベル性であり、それを正しく表現する為にDJ Spinnaはトラックの持ち味を壊さないように滑らかかつ自然なミックスを行っており、その意味ではNite Groovesの本質を体験すると共にエレクトロニックなハウス・ミュージックの入門としても適しているのだ。勿論20年にも及ぶレーベルの全てが詰まっているわけではないが、レーベルの過去、そしてこの先向かう未来を知るには十分過ぎる内容だろう。



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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hernan Cattaneo - Renaissance : Master Series Volume 2 (Renaissance:REN18CD)
Hernan Cattaneo-Renaissance : Master Series Volume 2
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先日はHernan Cattaneoのイベントに行ったのですが、今日ユニオンに行ったら彼のMIXCDが安く売っていたので即座に購入。ちなみに普段はプログレッシブハウスのCDなんて一切購入しませんから。Hernan Cattaneoはアルゼンチンを代表するプログレッシブハウスのDJらしく、Paul Oakenfold、Sasha、John Digweed、Deep Dishらも実力を認めるベテランらしい。本人曰く「極限までディープなハウス」をプレイするとの事。でも先日のageHaでのプレイはディープどころか、アゲアゲな大箱セットでディープな流れは少なかったかな…。

さてそんなプレイに落胆していた僕ですが、このMIXCDでは彼の真価を遂に伺う事が出来たと思います。有名なDJが彼のプレイを認めるのも頷ける、本当に奥が深く広大な展開を持った素晴らしいプレイですね。音は太くても長く低空飛行を続けるようなゆったりとしたプレイで、ジワジワとビルドアップしてゆく気持ち良さ。ageHaの時はずっとドスドスキラキラしっぱなしで疲れたけど、このCDでは抑えて抑えてガマン汁溢れる展開に痺れます。ハウスって行ってもプログレなんで全編エレクトロニック満載、透明感溢れる薄いシンセの音に囲まれていつの間にか極彩色な世界に導かれます。低い地べたから高い空の上まで上昇していく高揚感、終盤ではビシッと上げてきて覚醒的なシンセサウンドがこれでもかと耽美に鳴り続けます。酸いも甘いも知り尽くした完璧なプレイ、これをageHaで聴けたら最高だったのにな。久しぶりに自分の中でメガヒットな一枚です。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Tom Middleton - The Sound Of The Cosmos (Label: Hooj Choons:HOOJ CDLP011)
Tom Middleton-The Sound Of The Cosmos
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Global CommunicationのTom Middletonが気合いを入れて作った3枚組のMIXCDを、ようやく手に入れたので気合いを入れて聴きました。いやー、3枚もあるとほんと全部聴くの大変ですね。数日前に紹介したGlobal Communication名義の「Fabric 26」はそれ程アンビエント色もなく、ファンはちょっとがっかりしていたかもしれません。しかしこれはボリュームもさることながら、内容もアンビエント色強めなプレイも入っていて納得して頂けるのではないでしょうか。CD1はRhythmがテーマでありまして、テクノ、ハウス、クラブジャズなどジャンルに拘らずに、リズムが強調されているトラックが中心です。多彩なビートを織り交ぜて、爽やかで軽やかなプレイを披露しています。対してCD2のテーマはMelodyで、まあいわゆるハウスですね。最初から最後まで4つ打ちで通し、甘さたっぷりのスウィートな展開でムードたっぷりです。Melodyがテーマと言う事に嘘偽り無く、一聴して耳に残るハウスばかりです。これはかなり良かったですね。そしてCD3こそGlobal Communicationファンがお待ちかね、Harmonyがテーマのアンビエント色強めなプレイです。トラック的にはダウンテンポやクラブジャズっぽいのが使われていますが、身体の中から疲れが抜けていく様な気持ち良さは正にチルアウト。重くドラッギーなアンビエントではなくて、快楽を重視したヒーリングアンビエントって感じでしょうか。こちらも充実したプレイで満足です。相当なボリュームながらも、三者三様のプレイが楽しめて文句の付けようがないですね。Middletonの宇宙を全身に感じられる素晴らしいMIXCDです。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |