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Leon Vynehall - DJ-Kicks (!K7 Records:K7377CD)
Leon Vynehall - DJ-Kicks
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ストリーム配信により最新のMIXが無料で聞けるようになった今、敢えてMIXCDをリリースする意義は薄れつつあり、数多くあったMIXCDシリーズも時代と共に消えつつある現在。しかし恐らく現在残っているMIXCDシリーズでは一番古いであろう『DJ-Kicks』シリーズは、テクノ/ハウスに限らない音楽性と多種多様なジャンルからのDJを起用する事で、まんねりを回避しながら時流の音楽も掬い上げてMIXCDの存在感を示している。その新作はUKの新世代の中でも評価の高いLeon Vynehallによるものなのだが、このMIXCDシリーズがコンセプトとしてDJにとって自由でありパーソナル性が強い事を前提としても、このVynehallによるMIXは自由気ままである意味ではミックスというよりはコンピレーション的な雰囲気さえもある。ここではディープ・ハウスのアーティストというイメージはがらっとひっくり返され、幕開けは自身の新曲であるドローン・アンビエントな"Who Loved Before"により静粛な始まり方で、しかしそこからダンスホール・レゲエな"Genie"やノイズ混じりのアバンギャルドな"Giant Bitmap"、そして何と細野晴臣によるカントリー調の気の抜けた"Rose & Beast (薔薇と野獣)"まで幅広い音楽性を見せる事で、ミックススキルに拘るのではなく音楽そのものの表現力を主張しているようだ。ここまでの流れだけを見てもダンスフロアからは離れており何か統一感があるでもなく、本当にDJがかけたい音楽をただかけているという印象だ。ソウルかつファンキーな"Set Me Free"、アンニュイなシンセ・ポップの"August Is An Angel"、破壊的なインダストリアル調の"Moving Forward"、刺激的なエレクトロの"Nuws"など、全く予想もつかなければスムースな流れに乗って踊らされるでもなく、もしかしたら私的なホームリスニングの選曲という事なのだろうか。序盤は少々虚を突かれる展開ながらも、中盤のざっくりブレイク・ビーツとエモーショナルな旋律で一気に雰囲気を塗り替える"Mellow Vibe"以降はダンスフロアへと突入し、IDM調の鋭利なリズムが弾ける"Fushigi"や"Lapis Lazuli B2"、硬質なミニマル・テクノの"Ploy"、幻想を見るようなドリーミーなディープ・ハウスの"Ducee's Drawbar"と踊れるトラックを滑らかに繋いで、一気に高揚感を増してDJMIXらしい展開に一安心。終盤には更に激しくリズムは暴れ出して細かいリズムが刻まれるジャングルの"Unsung Hero Of Irrelevance"、そして余りにもアンビエントな浮遊感が心地好い名作ドラムン・ベース"Deep Rage"等のハイエナジーな時間を通過して、最後はピアノ演奏だけによる優雅ながらも静けさへと回帰する"Music For Piano"によって喧騒の後さえも消し去りMIXは終了する。一般的なMIXCDを想像していると確実に予想や期待は裏切られる、その意味では非常にユニークな内容で、Vynehallによる選曲重視としたアプローチによる音楽性は家で聞くMIXCDのホームリスニング性に適ってもいる。前半のばらばなら音楽性はやや違和感を感じなくもないが、こういった挑戦的なアプローチが『DJ-Kicks』が存続する理由の一つなのかもしれない。



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| ETC4 | 15:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hunee - Hunchin' All Night (Rush Hour Recordings:RHMC 001)
Hunee - Hunchin All Night
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ダンス・ミュージックの業界に於いてレコード屋としてレーベルとして、そしてディストリビューションも行うRush Hour Recordingsの功績は非常に大きいが、特にタイムレスな作品のリイシューやそういった作品のコンパイルという点でもそのレーベル性は信頼に足るものだ。そのレーベルの2018年の話題作と言えば現在のレーベルを代表するアーティストの一人、Huneeがコンパイルを手掛けた本作で、主に8〜90年代に生まれたテクノやディープ・ハウスにディスコ、ファンクやアフロ等が選曲されている。ご存知の通りこのダンス・ミュージックの界隈では例えば普段DJがプレイするジャンルではなく、例えば影響を受けたルーツ系を纏めたコンピレーションも少なくはないが、ここではジャンルに幅はあっても基本的にはダンス・フロアに即している点で好感が持てる。そして本作で特に普段ダンス・ミュージックを聞く者にとって自然なのは、Ron Trentがリミックスを行った"Ritual Of Love (Ron's Vocal Beat Down Mix)"と、Larry Heardによる"Burning 4 You"だろう。どちらも希少性が高い事を抜きにしても曲そのものの魅力は当然格別で、Ronらしいダビーな残響を用いながら甘い呟きのボーカルの反復に陶酔させられる前者、ソウルフルな女性ボーカルに透明感のあるパッドや耽美なピアノを被せて仄かな情緒を生む無駄の無いシンプルな後者、どちらもディープ・ハウスが何たるかを証明するような作品だ。Don Lakaによる"Stages Of Love"は1986年の作品、甲高い女性ボーカルとアタック感の強いドラムが印象的なシンセ・ポップ/ファンクといった趣きで、現在のパーティーの朝方でかかっても全く違和感はないしんみり感情的なダンス・トラックだ。Villa Aboの1997年作"Made On Coffee & Wine"は今で言うロウ・ハウス/テクノ的なチージーで粗い音質が印象的で、適度にアシッド・ベースも鈍くうねってDJツール的な風合いが強い。1990年にアルバムを一枚残しただけのMappa Mundiによる"Trance Fusion"は、そのタイトル通りにサイケデリックな酩酊感のあるアンビエント・ハウス寄りな曲で、そのレイヴの空気感を含んだ快楽的な曲調はその時代感がありながらも今でも違和感の無いタイムレスな性質もある。それら以外の曲は対してエキゾチックなりアフロなりの要素が強く現れており、例えばCarlos Maria Trindade & Nuno Canavarroによる"Blu Terra"はタブラ等のパーカッションやパンパイプ等の民族楽器らの有機的な響きを用いてミニマリズムも取り入れたような実験的な曲で、キックは入っていないものの人力トランスのような高揚感もある。セネガルの口承音楽であるタスも収録されており、そのパフォーマーであるAby Ngana Diopによる"Liital (Michael Ozone's Liital Rhythm)"は、土着的で切れのあるパーカッションやリズムに乗せてラップというか喋りみたいな歌を被せた曲で、何か原始的なエネルギーが体を衝き動かすようだ。収録された曲群は国もジャンルもそれぞれ異なっていて一見コンピレーションとしての体裁を成してないようにも思われるかもしれないが、通して聞いてみれば決してそんな事はなく、例えばDJが長い持ち時間の中で音楽の変遷を見せるのをここでは一時間に圧縮したような雰囲気もあり、特にその中でも印象的な曲を抽出したようにも思われる。それは何度でも聞いていられる、クラシカルな佇まいも。



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| HOUSE13 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mike Dunn - My House From All Angles (Moreaboutmusic:MAMBB001)
Mike Dunn - My House From All Angles

何があったのか昨今のシカゴ・ハウスに於ける名作のリイシューラッシュの勢いは驚くべきもので、Dance ManiaやTraxにChiwax等含む多くのレーベルから数え切れない程に過去の作品の掘り起こしが行われている。そんなシカゴ・ハウスが賑わう状況で2018年にはそのレジェンドであるLarry HeardことMr.Fingers名義のアルバムが24年ぶりに発表された事は記憶に新しいが、それにも負けないのが2017年の年末にリリースされたMike Dunnによる2ndアルバムである本作で、こちらは何と1990年以来の27年ぶりのアルバムになる。Dunnはシカゴ・ハウスの黎明期から活動するDJでゲットー地区生まれと言う事も影響しているのか、そのTB-303やTR-808を用いたアシッド・ハウスは荒々しく正にジャッキンなもので、それだけに留まらず数々の変名を用いてガラージやディープ・ハウスにも取り組んでいたが、アルバムを制作しなかったのはやはりDJツール的な音楽性が故だったのだろうか。しかし本人曰くやる気とアイデアが湧いてきたそうでこのアルバムへと繋がったのか、そして久しぶりのアルバムと言う事もあるのか不穏なアシッド・ハウスだけではなくボーカル・ハウスや流麗なテック・ハウス気味の曲もあったりと、ベテランとしての集大成的な構成にはただ野蛮なけではなく完成されたベテランとしての貫禄が漂っている。出だしの"Acid Rush"はうねるアシッドのベースが古典的なアシッド・ハウスではあるものの、魔術的な呟きの導入もあってか激しいと言うよりは催眠的でアシッドの幻惑的な効果が打ち出されている。"Body Muzik"もファンキーなボーカル・サンプルや呟きが用いられており、こちらはよりラフなハイハットやリズムの鳴りがジャッキンに響いており、オールド・スクールでB-Boy的だ。だがアルバムは進む毎に多様な表情を見せるようになり、4曲目の"DJ Beat That Shhh"ではMD X-Spressをフィーチャーして野暮ったくもどこかメロウな歌とスカスカなリズムのヒップ・ハウスを聞かせ、"Have It 4U Babe"では切り刻んだようなサンプリングやディスコなベースラインを用いて熱量あるソウルフルなハウスを展開し、"Modulation"に至っては潜めるようなアシッドを混ぜながらも快楽的で美しいシンセのリフがモダンで洗練されたヨーロッパ的な雰囲気のテック・ハウスを匂わせており、Dunnに対する古典的なアシッド・ハウスのアーティストという間違ったイメージを正しく塗り替える。それでも尚安っぽくて垢抜けなくも狂気が滲むアシッド・ハウスの魔力は魅力的で、その後にも"Move It, Work It"のようにたどたどしいTR系のリズムとねちっこいTBのアシッドなベースの単純な構成のシカゴ・ハウス等も用意されており、長い経験から生まれた幅のある豊かなハウス・アルバムでありつつアシッド・ハウスというルーツは変わっていない。久しぶりのアルバムだからと言って甘い評価は必要なく、シカゴの重鎮としての力量が爆発したファンキーな一枚だ。



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| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Future Beat Alliance - Collected Works 1996-2017 (FBA Recordings:FBA21)
Future Beat Alliance - Collected Works 1996-2017
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1996年から活動を始めたUKのMatthew PuffettことFuture Beat Allianceは、活動の初期にはDelsinやFeloxにArchive等のレーベルから作品をリリースしていた事からも分かる通り、デトロイト・テクノに強く影響を受けた叙情性に加えビートにも拘りを持ったテクノを展開し、正にアーティスト名が示す「未来ビート連合」たる存在感を持っていた。その後もVersatileやTresorにRush Hour等のレーベルにも見初められ未来派志向のテクノをリリースし、単なるデトロイト・フォロワー以上の存在感を放つまでになる。尚、後で知った事だが近年はUNKLEのメンバーとしてアルバム制作に於いてプログラミング/エンジニアリングを行っていたようで、その作業も一段落した所で20年にも及ぶ活動の編集を行ったのが本作だ。20年の中からバランス良くどの時代の作品も収録している為、時代に合わせて多少の変化も見受けられるのだが、やはり面白いのは初期活動の頃の作品だ。"Intruder"は1997年の作品で、複雑に入り組んだ切れのあるブレイク・ビーツと透明感のあるデトロイト的なパッドが薄っすら持続するテクノで、SFの近未来的な映像が頭の中に浮かび上がる世界観が特徴だ。2001年作の"Almost Human"もブレイク・ビーツ風な繊細で変則リズムを刻み、柔らかみのあるシンセの幻想的なメロディーやコズミックなSEを織り交ぜたエモーショナル性の強いテクノは、UKからデトロイトに対する回答か。2000年の"Eon Link 500"、2002年の"Head Ways"等もやはりリズムは4つ打ちから外れた変化球的なもので、そしてしなやかで慎ましく浮遊感もあるようなシンセの鳴りを基調にした曲で、FBAに対するイメージはそこら辺までの時代におおよそ完成している。2009年の"Dark Passenger"は正確な4つ打ちとひんやりとしたテクノの雰囲気を纏い、シンセの使い方も派手になりながらもスペーシーな壮大さを増しつつある等、多少の変化も見受けられる。それが決して悪い事ではなく2010年にTresorから発表された"Cross Dissolve"は、もはやレトロなデトロイト・テクノの叙情性はほぼ失われているが、しかしタフなグルーヴ感と神々しくヒプノティックなデジタルシンセの音が反復するDJツール性にも寄り添った音楽性を新たに獲得。他にもVersatileからリリースされた"Fake Love"と"Lumiere"はハウシーなグルーヴ感と優美なシンセの煌きや捻れて癖のある電子音を導入したりと、Versatileというレーベルのユニークな音楽性と共鳴している点も興味深い。インテリジェントなリスニング系からフロア揺らすダンス・トラックまで時代と共に変化をしているものの、FBAの豊かで美しいコードを鳴らすシンセサウンドと言う点に於いては変わらず、タイムレスなベスト盤と言えよう。



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| TECHNO13 | 12:00 | comments(1) | trackbacks(0) | |
Ron Trent Presents Prescription Word, Sound & Power (Rush Hour Recordings:RH RSS 020 CD)
Ron Trent Presents Prescription Word, Sound & Power
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レコードショップとして、レーベルとして、ディストリビューターとして今や特定のジャンルではなくダンス・ミュージックの界隈の中では特別な存在として賞賛を一身に受けるRush Hour。特に近年の功績の一つには時代に埋もれてしまった、しかし輝きを今も尚放つ過去の作品の発掘があり、例として寺田創一のコンピレーションは寺田の再評価を決定付ける作品になるなど、音楽への嗅覚は類まれなるものだ。そんなレーベルが自信を持って送り出したのが、Ron TrentとChez Damierがかつて共同運営していたPrescriptionのレーベル・コンピレーションであり、シカゴの初期ディープ・ハウスを象徴するサウンドが詰まっている。現在まで多大なる影響を残すハウスのレーベルであり、時代に埋もれたどころか余りにも有名な存在ではあるが特に初期作品はレアになっている物が多く、ここにそういった名作を纏めた仕事を完遂したRush Hourに対し頭が下がる思いだ。そしてここに収められた曲は広義の"ハウス・ミュージック"ではあるが、それらを一括りには出来ない程に深い広い音楽性を持っている。DamierとTrentによる永遠の名曲"Morning Factory"は、パーティーの夜明けの時間帯に疲労感の中で優しい瞑想へと誘うアンビエント感たっぷりなディープ・ハウスで、ねぼけまなこな陶酔感が続く。発売当初はタイトルの無かった"Don't Try It"、ソウルフルで深く美しいボーカル・ディープ・ハウスは胸を締め付ける程に感情的だ。その一方でミニマル・ハウスのDJが実際にプレイをする"I Feel The Rhythm"は、Ronらしい優美な装飾性もありながらミニマルとしてのグルーヴ感もあり、機能面での実用性も高い。勿論アフロな要素も持っているRonにとっては、盟友Anthony Nicholsonとの共作である"Soul Samba Express"において土臭く生々しいリズム/パーカッションを得意気に披露しつつ、流麗なシンセやピアノによって飛翔感あるディープ・ハウスを展開。セクシーな歌とアンビエンス度の高い艶のある"The Answer"、切れのある跳ねるような4つ打ちのファンキーかつエモーショナルな"The Choice"と、歌物ハウスに於いても時代に左右されない普遍性と抜群のメロディーセンスを披露しており、ある種ディープ・ハウスの王道を確立させたような感もある。収録されている曲全てが当然ではあるが捨て曲無し、そしてここには未発表曲も収録されるなど、シカゴ・ハウスやRonにPrescriptionのファン、いやそれより広くハウス・ミュージックのリスナーであれば是非とも聞いて損は無いコンピレーションだ。



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| HOUSE12 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2015/12/22 RUSH HOUR LABEL NIGHT @ Air
オランダはアムステルダムで世界的に高い知名度を得ているレーベルでありディストリビューターのRush Hourは、デトロイト・テクノやシカゴ・ハウスのレアな作品の発掘に力を入れたり、またコンセプト重視の企画を立ち上げたりする傍ら、有名無名に拘わらず個性的なアーティストの作品をリリースし、ジャンルの枠を取っ払いながら身軽な活動で大きな勢力へと拡大した。そんなレーベルにとって2015年の素晴らしい功績は何といっても、ジャパニーズ・ハウスの創世記における確かな足跡を残した寺田創一の作品をコンパイルした『Sounds From The Far East』を手掛けた事で、この作品は勿論日本だけでなく海外でも寺田の新たなファンを再度作る事に貢献した。今回はRush Hourのレーベルショーケースでそんな寺田のライブが予定され、また近年のRush Hourの中でディスコやファンクの音楽性を打ち出して高い評価を獲得したHunee(前述の寺田のコンピの監修をしている)、そしてレーベル設立者の一人であるDJ Antalも出演と、レーベルファンであれば絶対に見逃せない一夜だ。
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| EVENT REPORT6 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Chris Tietjen - Zehn (Cocoon Recordings:CORMIX049)
Chris Tietjen - Zehn
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ここ数年は全盛期程の勢いは見られないものの、90年代から00年代にかけてのドイツのダンス・ミュージックと言えばSven VathによるCocoon Recordingsは中心の一つだったと思う。特にレーベルとしてだけではなく、イビサはAmnasiaにて開催していた「Cocoon Club」では世界中の著名なDJ/アーティストを巻き込んで、一大ムーブメントと呼んでも良いほどの勢いのあるパーティーに感じられた(が、それ故にどうしてもCocoonに対しては未だにミーハーな印象を拭えない)。そんなCocoon Recordingsがレーベル・ショーケース的な意味合いで2006年からMIXCDを毎年リリースしており、その初めての作品である「Eins」からミックスを今まで担当していたのがChris Tietjenだ。1985年生まれだと言うからまだその当時は齢21歳だったのだが、その若さにしてSvenに認められた才能は結局本物であった事は、現在までシリーズを担当した事で証明されたようなものだ。しかしながらそのシリーズもドイツ語で10を意味する本作「Zehn」によって10年の幕を閉じる事がアナウンスされているが、集大成らしくCocoon Recordingsのクラシックを惜しみなく使用しつつ、またレーベルの多様性を十分に体験させてくれる選曲がなされ十分に出汁が染み出たミックスである事を断言する。スタートは微かな残響が心地良いダブテクノの"Cow, Crickets And Clay"で静かなる船出だが、そのまま重心の低さと硬質感を保ちつつ闇の中から花弁がゆっくりと開くような美しさを伴う"Dead Room"をミックスし、Cocoonにもこんなシリアスな作風があるのだなと意外な展開だ。徐々に重さよりも加速度を増しながら浮かび上がり、エレクトロ気味のアクの強い曲や歌モノも織り交ぜて、そして中盤のハイライトである派手なプログレッシヴ・ハウスの"Unrelieable Virgin"でCocoonらしい快楽的な世界観に染めていく。そこからは持続感のあるミニマル寄りな選曲を中心として深みと恍惚感を継続させ、往年の跳ねた勢いのあるハード・ミニマルな曲も少々プレイしつつ、ハイエナジーな"Pump"からトライバル調の"Deep Down Inside (Reboot Rmx)"で再度のピークを迎える。そこからはなだらかにクローズに向かってテンションを落ち着かせながら、アンビエントな空気も纏うような"Seconds (Colour & Sound)"によってパーティーの終わりを告げるような物哀しい最後を迎える。レーベルの音楽性を十二分に披露したこのミックスは、70分に於ける音楽の旅と呼んでもよいだろう。そして何よりも大量のマテリアルをシームレスかつ重層的にミックスする事で、単に曲を繋ぐ以上のオリジナルからの変化を生み出したChrisの手腕が、ここでも素晴らしく光っている。



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| TECHNO12 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Nobu - Nuit Noire (Bitta:Bitta10002)
DJ Nobu - Nuit Noire
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フランス語で「暗黒の夜」というタイトルが冠されたMIXCDを新たに手掛けたのは、Future Terrorの頭領であるDJ Nobuだ。千葉というローカルな地から生まれたこのDJは、いつしか日本各地の様々なパーティーやフェスでの活躍から今ではBerghainなど海外の大きなパーティーにまで広がり、時代と共にディスコやハウスからテクノまで横断しながらその名声を高めてきた。今や国内のパーティーではDJ Nobuを抜きにして語る事は難しい程までの存在感を放っているが、トレンドではあるが決してハイプではなく、常に止まない探究心とダンスフロアへの敏感な嗅覚を以てしてパーティーの大小に関係なく独自の空間を創り出せるDJの一人だろう。2年前の作品である『Dream Into Dream』(過去レビュー)は果敢にも、普通ではない変異体テクノを用いて実験的な電子音響をコラージュ的に表現し、ダンス・フロアの可能性を広げるような作品だった。それはリスナーに対し大きなインパクトと相反する戸惑いさえも与えたが、本作はそのエクスペリメンタルな要素を残しながらもより現場的なダンスの方向へと軸を振り戻している。最初の"Lumiere Avant Midi"こそ闇の奥底でヒスノイズが囁くようなノンビートの音響ものだが、それ以降はフロアに根ざしたダンストラックが徹頭徹尾続く。ただそれらも各曲単体でよりもミックスされる事で機能と面白さが引き出される奇抜な性格があり、それらをじっくりと層を重ねるようにミックスする事でグルーヴの持続感/継続感を生みつつ、またゆっくりと姿を変えるようにしなやかな変化を付けていく。音響テクノやミニマルにインダストリアルなどを丹念に編み込むようなミックスを行い、序盤の神妙でディープな流れから徐々に加速して暴力的な金属音やノイズが放出される中盤、そしてハードなまま更にサイケデリック感を伴う終盤と、一時も緊張感を切らす事なく現在形のテクノ/ダンス・ミュージックを披露する。言うまでもなく甘さは皆無、常にひりつくような緊張感があり、そして徹底して冷たく荒廃した世界観に統一されている点が痛快でさえもある。MIXCDではあるがここから感じられる空気は正に真夜中のダンスフロアにざわめく高揚であり、目の前に暗闇の中で大勢の人が踊り狂うパーティーの光景が浮かび上がってくる程までのリアルさがあるのだ。本人が述べる通りに確かに実験性に加えダンスの要素を含む本作は、テクノや電子音楽の面白さを表現しつつダンスの快楽的な性質を素直に打ち出した内容であり、テクノ魂を刺激する最高のダンス・ミュージックである。

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| TECHNO11 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Soichi Terada - Sounds From The Far East (Rush Hour Recordings:RH RSS 12CD)
Soichi Terada - Sounds From The Far East
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2015年のトピックの一つとしてこの寺田創一の作品を纏めたアルバムの発売という出来事は、ハウスシーンを語る上では決して欠かす事の出来ない話題だろう。90年代にNYハウスが黄金期を迎えていた時代、ここ日本に於いても日本のポップシーンにさえハウスは侵食し、それが一般的に普及したかどうかは別にしても今聴いても色褪せないジャパニーズハウスとしてハウスのファンを唸らせる作品を残している。そんなジャパニーズハウスの先駆者の一人として寺田創一が居たそうだが、この度1989年に彼が設立したFar East Recordingsの音源を纏めたコンピレーションが制作されたのだ。リリース元は掘り師としてのセンスは一級品のRush Hourで、レーベルに所属するHuneeが寺田の音楽に惚れ込み寺田と共に選曲の調整を行なった上で、寺田の素晴らしいジャパニーズハウスを20年以上の時を経て世に再度解き放っている。当方は流石にこれらの楽曲をリアルタイムで聴けていたわけではないのだが、しかしこのハウスは紛れもなく日本産のハウスでありながら、しかしあの時隆盛を誇っていたNYハウスにも全く引けをとらない素晴らしい内容で、だからこそ外国のアーティストからも今になって称賛される事に驚きはしない。音楽性自体は現在の視点で述べれば当然新鮮なものではないが(しかし今初めて聴く人 - 当方も含め - にはきっと新鮮に聴こえる筈だ)、しかし時代を越えて愛されるようなオーソドックスなスタイルは往年のNYハウスからであり、ファットなキックが生み出す弾けるようなグルーヴや甘い陶酔のあるメロディーに大胆なサンプル使いと、もし何も説明が無ければNYから生まれたハウスだと錯覚する程にUS的だ。勿論日本的な可愛らしくポップなサウンドのおかげで、単に機能的なクラブミュージック以上の親近感を感じられもする。DJと言うよりは元来アーティスト/コンポーザーな気質が、曲そのものの良さを際立たせるようにメロディーやムードをより強く引き出したのではないか。何だか懐かしい - それは古い音楽なのだから当然としても - 気持ちにさせてくれるこのジャパニーズハウスは、クラシックと呼ぶに相応しい往年のディープ・ハウスであり、そして今になってより多くの人の耳を魅了する事になるだろう。一家に一枚と言う謳い文句も嘘偽りのないクラシックだ。



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| HOUSE11 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
James Priestley & Giles Smith - 10 Years Of Secretsundaze (Secretsundaze:ssxcd003)
James Priestley & Giles Smith - 10 Years Of Secretsundaze
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先日来日したばかりのSecretsundaze - James Priestley & Giles Smith - による公式MIXCDの中でも、この作品はパーティーの10周年を記念する物としてパーティーの主旨が最も端的に表現されているのかもしれない。Secretsundazeは真夜中ではなくそのタイトル通りに日曜の昼間に開催されるロンドン屈指のサンデーアフタヌーン・パーティであり、テクノやディープ・ハウスだけでなくジャズやディスコなども紡ぎながら、じっくりと盛り上げていくパーティーだそうだ。日本にもここ数年二人揃って来日しSecretsundazeを開催しているが、オールナイト公演という性質上どうしても上げめのプレイとなり、本国のSecretsundazeとは異なるのではという疑問を消し去る事が出来ない。そんな疑問を持つ理由としてやはり本作の印象がどうしてもSecretsundazeらしさとして当方に植え付けられている事もあるのだが、ここで展開されるクラシカルな音楽性とモダンな響きの融合は類まれなるレベルに達している。先ずJames Priestleyが手掛けたミックスはメロウなビートダウン風なハウスである"Rain Parade (Mark E Remix)"からゆっくりと始まり、そしてコズミック感のある"Transatlantic Loading Bay"へと繋がる最高にロマンティックな流れが形成される。そして"Harlequin"や"Taking Over Me"などハウスからブロークン・ブーツまでビート感に振れ幅を持たせながらも徹底的に感情的で、そして中盤以降では生っぽくも煌めく多幸感を打ち出したディスコや色っぽいシンセ・ファンクも飛び出して、Secretsundazeらしい大胆かつクラシカルなフリースタイル性が満ちている。そんな自由奔放なプレイの最後にはフレンチ・ディスコの"I Love You Dancer"を用意して、ぐっと切なさを増して綺麗に着地する。対してGiles Smithは序盤から端正な4つ打ちのテクノやハウスを積み重ねながらビルドアップさせていくスタイルで、"Make Me Feel"や"Feel It"にしても揺蕩うような浮遊感と空間的な深みを伴い、非常に伝統的とも言える丁寧なプレイを行う。流れを壊す事なく滑らかに丁寧に曲調を守りながら、そこに仄かにエモーショナルな成分も加えてこちらもJamesに負けじと洗練されたドラマティックな展開を聞かせるのだ。終盤の"Ronin"以降はその洗練に磨きをかけて淡い白色光に包まれるような幻想的なサウンドが広がり、盛り上がったまま心地良い余韻を残してミックスは終了する。JamesとGiles、Secretsundazeとして一緒に活動しながらもその対照的なプレイは、しかしどちらにもストーリー性があり、これこそがSecretsundazeらしいという印象を鮮烈に残すのだ。願わくば日本のSecretsundazeでも、いつかこのようなプレイが聴ける事を願っている。



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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rick Wilhite - Vibes New & Rare Music 2 (Rush Hour Recordings:RHM 010 CD)
Rick Wilhite - Vibes New & Rare Music 2
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Theo ParrishやMoodymannにMarcellus Pittmanと共に3 Chairsのメンバーとして、またデトロイトのレコ屋である「Vibes」(現在は閉店)のオーナー兼バイヤーとして、そしてDJ/アーティストとしても高い評価を得るRick Wilhite。2010年にはオランダのRush Hourと手を組み"Vibes : New & Rare Music"(過去レビュー)なるデトロイト/シカゴのアンダーグラウンドな音楽を集めたコンピレーションを手掛けた際に、そこで大物から隠れた原石まで引っ張り出して新旧世代を交えたソウルフルな音源を集め、流石のローカルなベテラン故の音楽センスを披露した。それから4年、再度Rush Hourと協力して手掛けた続編となる作品が本作なのだが、ここでは前作以上に意外ともとれるアーティストが集まっている。例えばニュージャージ・ハウスからBlazeのJosh Milan、NYハウスのベテランであるJovoon、シカゴの変態的なK-Alexi、そしてまだ余り名の知られていないJon Easleyがそうだろう。その一方ではデトロイトからはGerald MitchellやMoodymannにOrlando Voorn、Urban TribeことDJ Stingrayも招集し、Rickのセレクターとして人望の厚さが伝わってくる程のアーティストが揃っている。このように前作よりもその幅の広い人選故に音楽的にも多少のばらつきは見受けられるが、Josh Milanによる"Electro Dreams"にしても彼らしいソウルフルな温かさはありながらも、普段のBlazeよりは幾分かより無骨な質を強めていて、方向性としてはやはりデトロイトのハードな気質が勝っているようだ。Gerald Mitchellはいつも通りで"It's The Future"と言うタイトルを表現するような希望に満ちたアフロ・ハウスを展開し、Orlando Voornは"The Recipe"で煌めくような明るさを発するビートダウンを聞かせ、デトロイト勢はあるがままに自身の音楽性を披露している。レコ屋の元バイヤーとしての手腕を存分に発揮しているRickだが、アーティストのしての腕も間違いなく、Norm Talleyとの共作である"30 Years Later"では地面を這いずり回るような重心の低いビートダウン・ハウスで粘着質な黒さを発している。アルバムとしてジャンル的な纏まりはないかもしれないが、精神的な意味での音楽に対するアティチュードではアンダーグラウンドであり、その心意気は存分に伝わってくるだろう。




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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Defected Presents House Masters - Masters At Work (Defected Records:HOMAS21CD)
Defected Presents House Masters - Masters At Work
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ハウス・ミュージックにおける歴史においてどうしても通らずにいる事は出来ないアーティストがおり、今尚パーティーで燦然と輝くクラシックな音楽がある。Defected Recordsはそんなアーティスト毎に焦点を絞り過去の作品をコンパイルした「House Masters」というシリーズをリリースしているが、その最新作には遂にMasters At Workが登場した(ちなみに以前にもVegaとDopeは、それぞれ単独となる名義でこのシリーズにも登場している)。Louie VegaとKenny DopeによるMAWは今でこそ一緒に活動をする事は少なくなったが、ラテン・ミュージックやジャズから育ったVegaとヒップ・ホップやファンクからの影響が強いDopeは、互いの音楽性をクロスオーヴァーさせながらハウス・ミュージックの地盤を固めつつ、そして柔軟に拡大を行ってきた稀代のユニットだ。その余りある意欲と才能の為かオリジナル曲もリミックス曲も膨大な量があり、それらを遍く収録する為にこのシリーズでは初となる4枚組の大作となった。ここには現在も尚パーティーで聴く事が出来るクラシックが収録されているが、何はともあれMAWの中でも外す事の出来ない曲と言えばNuyorican Soul名義による"The Nervous Track (Ballsy Mix)"ではないだろうか。4つ打ちからの脱却としてヒップ・ホップ風ブレイク・ビーツと生のライブ感覚を持ち込み、ハウス・ミュージックに彼等の多様なルーツを落とし込んだ作風は今でこそ当たり前に聞こえるが、リリース当時の衝撃はきっと大きかったと想像するのは容易い。またRiver Ocean名義による"Love & Happiness (Yemeya Y Ochun) (MAW Original Remix Extended)"も生のラテンなパーカッションが怒涛のグルーヴを生み出し、何処かスピリチュアルでもある歌も相まって熱狂的なアフロ・ハウスを鳴らしている。そんな肉感的で人間味のあるダンス・ミュージックを手掛ける一方で、彼等は音楽的にメロディーやメッセージ性も大事にしており、Bebe Winansによる"Thank You (MAW Mix)"ではゴスペルのような歌と耳に自然と残る愛らしいメロディーが生きており、時代に左右されない普遍的な音楽性を手掛ける事という点でも類まれな才能を発揮している。その他にも本作にはMAWの代表曲が多数収録されており、もしこれから彼等の音楽を初めて聴くという人には、間違いなく本作を勧める事が出来る程に充実した内容となっている。リヴィング・レジェンドという言葉が一人歩きしてしまっている時代、しかしMAWこそリヴィング・レジェンドと呼ぶに相応しい存在である事を知らしめるコンピレーションだ。



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| HOUSE10 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Jerome Derradji - Stilove4music (Stilove4music:STILOVE4MUSIC01CD)
Jerome Derradji - Stilove4music
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2004年にシカゴに生まれたStill Musicはアナログから生まれるソウルを元にデトロイト周辺のアーティストを世に送り出してきた良質なレーベルだが、2005年からは並行してStilove4musicというエディット物を中心としたレーベルも始動させ、DJを虜にするような作品をリリースし続けている。そんなレーベルを運営しているのがJerome Derradjiでアーティストというよりはレーベル・マネージャーとしての手腕で評価は高いが、本人もStilove4musicから複数のEPをリリースしており、今回はそんな作品を初のCD化した。CD1にはJeromeによるエディット作品が収録されており、SeawindやEarth Wind & FireにPeople's Choiceらのファンクやディスコといった古典的な作品が、オリジナルの持ち味を無くさないように手が加えられている。オリジナルを聴いた事がないのでどれ程の編集がされているかは分からないが、恐らくオリジナルから殆ど乖離する事がないDJツール向けにエディットされたかなと感じる程度のエディット集であり、その意味ではオリジナルを知っている人にも安心して聴けるようなノスタルジーを発する時代感がたっぷりつまった作品である。そしてCD2には同じくStilove4musicからリリースされてきたEPから複数のアーティストの曲が収録されており、Rick WilhiteやJustus Kohnckeといった有名な人から、シカゴのBruce IveryやRicardo Mirandaらアンダーグラウンドな人までが、こちらもCD1と同じく古典のエディットを披露している。がディスコやブギー、ファンクやフュージョンなど黒人音楽を元にしているのは同じだが、エディットと言うよりはサンプリングを用いたリミックスに近い作風で、現代っぽい4つ打ちのリズムやベースラインを強調した作風はよりフロアで機能するだろう。全編どれもがエディット作品と音楽的な新鮮味は薄いものの、黒人音楽を下地にシカゴ・フィーリングな力強く荒っぽい性質も付加した作品は、ダンス・ミュージックとしての衝動に溢れている。今となっては入手困難な作品が一纏めになっている事もあり、ディスコやファンク好きな人にとっては間違いのないコンピレーションだろう。



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| HOUSE10 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rondenion's Ragrange Symphony - Triple Joker (Ragrange Records:UGRR-01)
Rondenions Ragrange Symphony - Triple Joker
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かつては日本は世界中から膨大なレコードが集まり、大小様々なクラブに世界各国のDJ/アーティストが出演する特別な場所であった。そう言った環境面からは優れていたのは事実であるが、しかし制作面から見ればやはり日本から世界へと飛び立つ事は今尚容易くはない。そんな状況に於いても海外でこそ認められ、逆輸入的に日本での評価が高まったアーティストもいるが、Rondenion's Ragrange Symphonyはそんな一例と言えるだろう。2010年の"Tokyo Connection EP"(過去レビュー)での共演、そこからユニットへと進化した"Ragrange Symphony"(過去レビュー)、そしてRondenion's Ragrange Symphony名義で遂にアルバムを完成させたのが、日本の中でも黒い音楽の化身と化しているRondenionとKez YMとNo Milkだ。彼等の単独の活動と言えばRush HourやYore Recordsからのリリースと海外では高い評価を得ていたが、しかし不遇にも日本に於ける扱いは海外程ではなかったように思える。そんな状況を打破すべくRondenionが日本のアーティストを紹介すべく立ち上げたレーベルがRagrange Recordsであり、本作はその活動の集大成と言っても過言ではないだろう。予てからサンプリングと言う手法を得意とする面々が集まっただけあり、本作でもサンプリングによるミニマルなループが軸となっているが、ハウスをベースにしながらもテクノやヒップホップにディスコなど黒人音楽由来の要素がこれでもかと詰まっている。荒々しく逞しく野太いグルーヴに色気を発する猥雑な雰囲気が広がる音楽は、日本人離れしている程にファンキーに黒く染まっており、彼等が以前から実践してきた音楽が自然と混ざり合い一つの融合体となっているのだ。サンプリングを使用しながらも機械的になる事もなく、むしろそこには生きているかのような躍動が込められており、シカゴ・ハウスやデトロイト・ハウスのように洗練されていない"粗雑さ"が強調されている。またこのユニットは決して固定メンバーではなく拡大を伴う流動的なユニットでもあるそうで、1stアルバムにて既にACA3もメンバーとして名を連ねている。ならばこそ、この先に待っている世界はこれまで以上に広く、Rondenion's Ragrange Symphonyが更なる飛躍をする事を期待せずにはいられない。



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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kirk Degiorgio Presents Sambatek - The Remixes Vol. 2 (Far Out Recordings:JD28)
Kirk Degiorgio Presents Sambatek - The Remixes Vol. 2
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UKのベテランアーティストであるKirk Degiorgioによるテクノとサンバを融合させたプロジェクトがSambatekであるが、そのプロジェクトによるアルバム発売間近にして2枚目の先行EPがリリースされている。Kirkと言えばデトロイト・テクノや古典的なフュージョンやジャズなどに精通しているが、最近の彼の活動はと言うとハードなスタイルのテクノにも広がって来ているように見受けられる。リミキサーにRush Hour系のBNJMNを迎えている事には特に違和感はないが、それとはスタイルを異にするJonas Koppや前作にも参加したSpatialが並んでいるのには意外性がある。それはそうと唯一のオリジナルである"Rocinha"は、ブラジリアン・サンバを思わせる軽快で弾けるパーカッションが乱れ打つ中を、コズミックなシンセが反復しながら宇宙空間を高速で疾走するハイテックな音があり、Kirkのデトロイト愛が花開いた作品と言えよう。一方で"Babilonia (Bnjmn Remix)"はBnjmnらしい不気味なアンビエンスも漂っているが、暗闇の中を彷徨う内向的な暗さと未来的なインテリジェンスが同居したテクノで、まだKirkにも共通する点は残っている。しかしSpatial による"Dende (Spatial Remix)"は変則的なパーカッションが入り組んだつんのめるようなテクノで、ダブ・ステップのリズムと切れ味の鋭いシンセを合わせた新世代を予感させる楽曲性であり、今までのKirkの趣向には無かった音であろう。そして最もKirkの音楽性からは似つかわしくない"Borel (Jonas Kopp 'My Vision Of Samba' Remix)"、サンバのようにパーカッションが大地を揺らすように脈打っているが、曲そのものは執拗に金属音が発せられるモノトーンなハードテクノ化しており完全にフロア向けのDJツールとなっている。Kirkがこのようなリミキサーに目を向けた事は、彼が以前よりも更にフロアに接近しテクノに傾倒している事を示している。ちなみに前作に続き本盤も180g重量盤と、音も盤もどっしりと重みがある。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Elbee Bad The Prince Of Dance Music - The True Story Of House Music (Rush Hour Recordings:RH 121 CD)
Elbee Bad The Prince Of Dance Music - The True Story Of House Music
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あのバレアリック名曲"Smokebelch II"には元ネタがあった!と言う事で、その元ネタが収録されたアルバムを買わずに見過ごす事など到底出来やしない。デトロイト・テクノやシカゴ・ハウスのカルト作品を根こそぎ復刻しているオランダのRush Hourが次に目を付けたのは、80年代後半にNYハウスシーンで活躍していたと言うElbee Badの作品だ。様々な名義で活動していたそうだが、名義の中の一つは"ダンスミュージックの皇子"と言う自信過剰な名義ではあるし、本コンピレーションも"ハウスミュージックの正統なる伝承"と銘打っている事から、逆にその実力を疑いたくなってしまうのも無理はないだろう。しかしだ、そこは抜群の嗅覚を誇るRush Hourが掘り出したのだから、きっと時代を超越しクラシックと呼ばれる類の音楽に違いない。何はともあれ"Smokebelch II"の元ネタである"New Age Of Faith"だが、これは木琴やピアノに笛の音らしき生っぽい音が可愛らしいメロディーを奏でる非ダンスミュージックで、ここにある無邪気な多幸感は確かに"Smokebelch II"へと継承されているのが分かる。しかし異色なのはこの曲のみで、他の曲は音楽として完成する前のオールド・スクールなハウスばかりで、無骨で洗練されていないその鳴りには懐かしさを飛び越えた初期衝動さえ感じられる。悪戯に満ちたファンキーなシカゴ・ハウス、歌に豊かな感情を乗せたソウルネスを奏でるNYハウス、その両者とも異なる無意識的かつ無感情的な空気が漂うドライな質感のハウスは、あくまで空虚にリズムやメロディーが鳴っているだけにも思われる。中にはシカゴ・ハウスのネジがぶっ飛んだ不気味さもあるが、この質素な骨組みのハウスはやはりDJツールとして最大の効果を発揮するものに違いない。Rush Hourはよくぞまあ、こんなカルトな作品を掘り出すものだ。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hacienda 30 (Newstate Entertainment:newcd9121)
Hacienda 30
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1982年5月21日、ロンドンなどの先進都市に比べれば到底モダンとは言えない工業都市であるマンチェスターにて、後々語り草となるクラブ"Hacienda"はオープンした。途方もない資金を投資し野暮ったい街には似つかわしくないハイセンスなクラブを造り、エクスタシーが流行ったせいで酒が売れずに常に赤字経営にもかかわらず、クローズするまで妄信的にもHaciendaを走らせ続けた共同運営者の中にはNew OrderのPeter Hookもいた。決して経営的には成功とは言えないこのクラブが、しかし名声を獲得したのはジャンルを超越したオープンマインドな音楽性だった。当方も含め勿論リアルタイムでそれを体験している人はそれ程多くはないだろうが、それでもこのHacienda創立30周年記念のCDを聴けば幾らかは、いや十分に時代の空気を感じ取れる筈だ。本作でミックスを手掛けたのは前述のPeterに、HaciendaのレジデントDJでもあったGraeme ParkとMike Pickeringだ。Graemeは徹底的にハウスに拘りを見せ、ソウルフルで胸が熱くなるトラックから覚醒感のあるアシッディーなトラックを緩いBMPながらも跳ねたグルーヴで繋ぎ、Mikeは毒気付いたブリープ・ハウスから始まり粗悪なシカゴ・ハウスやレイヴィーなテクノまでクラブの混沌とした空間を描き出している。Peterはお世辞にも上手いDJとは言えないが(笑)、お得意のロッキンな曲もふんだんに使用しマッドチェスターな時代を再現している。ここにパッケージされたその多くの曲が、今となってはクラシックと呼ばれる時代を越えて愛される曲であり、Haciendaを狂乱の渦に包み込んでいた曲であったのだろう。決して新鮮味があるでもないし余りにも時代を象徴し過ぎている音はダサくもあるのだが、このごった煮な狂騒が一夜をどんなに素晴らしいものとしていたかは、きっと伝わってくるだろう。

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| HOUSE8 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Joris Voorn & Cassy - Cocoon Heroes (Cocoon Recordings:CORMIX040)
Joris Voorn & Cassy - Cocoon Heroes
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数多くのタレントを擁するドイツのCocoon Recordings。夏の間は享楽の地と化すイビサはAmnesiaで著名なDJを集めて"Cocoon Heroes"を開催しているが、そのパーティーをCDとしてJoris VoornとCassyがパッケージしたのが本作だ。とは言ってもこの二人が年中Amnesiaでプレイしているわけでもなければ、生粋のCocoonのメンバーと言うわけでもないので、レーベルカラーとは関係なく二人のDJが聴けると言う意味では安心してよいだろう。Joris Voornのミックスについては80分の中に26曲も詰め込み完全にグルーヴをコントロール下においた精密なプレイを聴く事が出来るが、やはり初期の頃に比べると妙に大人びていると言うか抑制されたミニマル色強めな印象だ。恐らく全てがPC内で組み立てられているのだろう、確かに上品に纏められたプレイには繋ぎも展開も違和感無くスムースに聴けるのだが、しかしそれにしたって少々臨場感や人間味と言うものが欠けている気がする。後半に入ればミニマルに深く潜っていく音とメロディアスな音が融け合いながら、パーティーでのピークタイムへと駆け上がっていく昂揚感が増しては行くのだが、初期の初々しさも感じられたテクノクラシックを使用したプレイの方が彼には合っている気がするのだが。対してCassyは13曲だけの使用ながらも鉄鋼のような芯のある太さを基盤に持ちつつ、官能的な夜っぽさや野性的なトライバル感を含むテクノともハウスとも取れる中庸なプレイをしている。しかしJorisの何処か機械的なミックスに比べCassyの方はグルーヴが走っていて、むしろこちらの方が男らしい気迫を感じさせる力強い音を鳴らしている。個性的なプレイではないのだがパーティーの白熱した光景が浮かび上がる生き生きとしたプレイではあるし、余りに凝ったミックスよりは単純な方がやはり踊るには適している場合もあるのだろう。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Gene Hunt - May The Funk Be With You (Rush Hour Recordings:RH 039)
Gene Hunt - May The Funk Be With You
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決して派手な音楽街道を歩んできた訳ではないが、大御所テクノDJともコラボレートしながら元祖シカゴ・ハウスへの愛も忘れずに長い活動をしているGene Hunt。昨年はシカゴ・ハウスの秘蔵音源を発掘した"Gene Hunt Presents Chicago Dance Tracks"(過去レビュー)をリリースするなど、そのマニアっぷりを発揮している事からも分かる通りシカゴ・ハウスの伝道師の一人だ。前述したコンピレーションはオランダ屈指のデトロイト/シカゴフォロワーであるRush Hourからリリースされたのだが、レーベルも気を良くしたのか続いてGene Huntの新作もリリースした。"May The Funk Be With You"、ファンクと共にありますようと言う意味合いだろうか、シカゴ・ハウスらしいブリブリとしたベースや図太く無機質なキック、不穏でトリッピーなボーカルは確かにファンキー以外の何物でもない。しかしそれらと共に優雅に着飾ったストリングスやエレピの音も浮かび出てくると、一変して不吉な闇の中から華やかなパッションも湧き出すようで、相反する暗さと明るさが入り混じる楽曲構成は面白く感じられる。そして裏面にはリミックスワークで引っ張りだこ、シカゴ系デトロイト発のアーティストであるTheo Parrishがリミックスを提供している。こちらは完全にTheo色に染められた異形のビートダウンで、まるでジャズセッションでもしているかの様に生音のざらつきが前面に出ながらアシッドなベースラインもより毒気づいており、ドタドタとしたリズムから徐々に整った4つ打ちへと移行する展開は圧巻だ。また視界も歪むように音やサンプルが混沌と混ぜられた廃頽の中にも、鈍いながらも美しさを放つ音が閉じ込められていてTheoの美学を感じずにはいられない。両面共にアーティストの味が発揮されており素晴らしい。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mike Huckaby - Tresor Records 20th Anniversary (Tresor Records:Tresor.245)
Mike Huckaby - Tresor Records 20th Anniversary
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今でこそドイツテクノのメインストリームではなくなったが、かつてテクノと言えばここが真っ先に上がる位に勢力を誇っていた老舗中の老舗であるTresor Records。工場跡地を利用した如何にもドイツ的なシチュエーションのクラブに、そして今では重鎮と言える迄に成長したアーティストを率先的に紹介し続けてきたレーベル、その両面でTresorは世界のテクノをリードし続けてきた。特にSurgeonやJoey Beltram、Fumiya Tanakaの世界的リリースと言ったハードテクノに於ける功績は言うまでもなく大きく、何と言ってもレーベルの初のリリースがUnderground Resistanceだった事は驚きだ。またDerrick Mayをして「デトロイトはドイツの衛星都市だ」と言わしめた程にデトロイトとベルリンの結び付きは強く、URに始まりJeff Mills、Eddie Fowlke、Blake Baxter、Juan Atkins、Robert Hood、Drexciyaを積極的にヨーロッパに持ち込み、享楽的な面を排し切実な現実を生き抜く為の硬派なテクノを迷いなき信念を以てして推し進めていた。そんなレーベルも2011年で遂に設立から20年が経ち、その記念盤としてデトロイトからMike Huckabyを迎えてMIXCDをリリースした。音だけ聴けば身も蓋もない言い方をすれば一昔前…どころか現在の時流であるBerghain周辺のテクノの丹念に練り上げられた音は無く、今聴けばそれ程ハードにも感じられず音圧や圧倒的な勢いも、かつて感じていた程には感じられないだろう。時の流れは無常なのだろうか、いやしかしここにはハードテクノもミニマルもエレクトロもゲットー・ファンクも同列に並べられているが、Tresorの快楽や享楽からは距離を置き闘争心剥き出しのスピリッツが一貫して感じられる。例え音そのものは古くなろうともTresorの生き様や意思が、今のベルリンに影響を与えた事は間違いなく、テクノの原点を理解する意味でも重要な記念碑となるであろう。

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| TECHNO9 | 13:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Gene Hunt Presents Chicago Dance Tracks (Rush Hour Recordings:RH115CD)
Gene Hunt - Presents Chicago Dance Tracks
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シカゴ・ハウスの氾濫。間違いなく皆が感じているであろうシカゴ・ハウスの逆襲は、遂には未発表音源の発掘にまで至る。元々CDRなど無かった80年代、出来上がった曲はオープンリールと言うテープに記録され、それをDJがクラブで使用してフロアの反応を見ていたそうだ。そう云ったアーティストが制作した新譜は別のDJに手渡されリリースまでに漕ぎ着けた物もあれば、そのまま日の目を浴びる事なく倉庫の奥底に追いやれてしまう事もあったであろう。時代の流れと共に多くの遺産は、そのまま封印されてしまった…が、今やシカゴ・ハウスの時代が戻ってきている。そして一際その流れを作り出しているオランダのRush HourとシカゴのベテランDJ:Gene Huntが手を組み、彼がかつて友人から手渡された1982〜1989年までの時代に埋もれし作品をコンパイルしてしまった。勿論どれも未発表かつヴァイナル化されていない貴重な作品なのは言うまでもなく、Larry Heard、Farley "Jackmaster" Funk、Lil Louis、そしてRon Hardyら大御所までの作品が眠っていた事自体に驚くであろう。今これらの楽曲を聴いてもダサい、古臭い、そう云った言葉が思い浮かぶのは当然で、TR系の渇いたキックやパーカッションやチープなアナログシンセが生み出す荒削りな初期シカゴ・ハウスが、如何に理論よりも衝動や勢いを重視していたかは聴けば納得するであろう。平坦でドタドタしたグルーヴ、質素で味気ない音質など確かに完成度と言う点においては足りない点もあれど、しかしファンキーさを超越したマッドな悪意さえ感じられる不穏な空気に神経も麻痺させられるであろうし、シカゴ・ハウスの最初期の時代を感じられる事に意義があるのだろう。

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| HOUSE7 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Virgo Four - Resurrection (Rush Hour Recordings:RH113CD)
Virgo Four - Resurrection
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デトロイトテクノやシカゴハウスの復刻に勤しむオランダのRush Hour Recordingsがまたもややってくれました。昨年はEric Lewis & Merwyn Sandersから成るシカゴハウス最古参であるVirgo名義の唯一のアルバムを復刻させたのに続き、今度は85〜90年に録音されたテープ音源から厳選した未発表曲を纏め、Virgo Four名義としてコンピレーションをリリースしました。主だった活動は89年からの数年間と短い期間ながらもリリースされたトラックは大御所DJのMIXCDにも収録される程の実力を持ち、シカゴハウスと言うジャンルにおいてはカルト的な存在であるらしい。しかし不幸にもシカゴハウスの歴史を語る上で大々的に扱われる事は無かった存在が、ようやくRush Hourの力を借りて2010年代に日の目を見るのでした。ネタは前述の通り古いので新鮮味は無いかと思いつつも、シカゴらしい荒削りながもアナログ感の強い音質やシンプルに無駄を省いたチープなハウスは、今と言う時代に聴くと新鮮味を感じる人も多いかもしれない。はっきり言ってしまえば素人的な面も無い訳ではないけれど、それ以上にアナログソウルとでも言うべき生温い人情味に溢れているし、時代が変わろうとしていた胎動も見受けられます。音楽的な面で言えば決して成熟はしていないしプロの業と言うのも無いかもしれない、それでもシカゴハウスが格好良いのは偏に彼らのセンスやノリが理性ではなく本能から生まれているからなのでしょう。

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| HOUSE6 | 14:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Mark Farina - Mushroom Jazz 7 (Mushroom Jazz:MJ-010)
DJ Mark Farina - Mushroom Jazz 7
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合法的に白昼夢に溺れる音楽、その名もマッシュルームジャズ。間違いなくいかがわしい意味から付けられたであろうこのMIXCDシリーズも、通算7枚目。楽天的なシーンであるアメリカ西海岸ハウスの先駆者・Mark Farinaがハウス、ヒップホップ、R&Bなどをレイドバックさせて紡ぐ夢の1時間。艶めかしい質感を伴うセクシーでメロウなトラックを、ゆるゆると気怠いジャジーグルーヴで紡ぎ合わせた全編ダウンビートな極楽浄土への鈍行列車片道切符。ピアノやサックスの渋くもメロウな響き、緩くもしっかりと地に根ざしテンポよく刻まれる横に揺れるグルーヴ、スペーシーかつセクシーな歌物などが入り乱れ、徹底的にサンフランシスコの開放感や燦々と太陽光の降り注ぐ楽天的な雰囲気を表現する。昼間にかければリラックス出来るお茶の間のBGMとして、真夜中にかければラグジュアリーなシーンを演出するアダルト向けの音楽として、朝から晩まで24時間全時間帯に気持ち良く作用するマッシュルーム。本物のキノコはやっちゃだめだけど、これは幾ら聴いても合法的に作用する。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2011/2/4 CHAOS @ Unit
実に1年と4ヶ月ぶりにテクノ番長(古っ!)田中フミヤが主宰するCHAOSに遊びに行ってきました。これだけ時間が空いてしまった事自体には特に理由も無いのだけれど、レギュラーパーティーはどうしても後回しになってしまう傾向があるんですよね。しかし久しぶりのCHAOSに行ったら、他のパーティーには感じられないCHAOS独特のストイックさや地味なグルーヴがあり、やっぱりCHAOSの存在感を再度植え付けられました。
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| EVENT REPORT3 | 10:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2010/12/31 ELECTRONIC TRIBE YEBISU NEW YEAR'S PARTY 2011 @ 恵比寿ガーデンホール & COUNT DOWN PARTY @ amate-raxi
明けましておめでとうございます。年が変わってもマチュのクラブ意欲は衰えるどころか、ますます盛ん…かどうかは分かりませんが、家になんか閉じこもってられません。そんな訳で友達連れてカウントダウンも踊りに行ってきました。
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| EVENT REPORT3 | 07:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2010/11/02 E-NAUT @ Eleven
E-NAUT、それはMade In Japanを掲げる国産電子音楽をショーケース。世界に誇れる日本の電子音楽を十分に味わってもらおうと言うコンセプトを重視した非常に意義のあるパーティーで、今回は最も早く日本から世界に飛び出したKen Ishiiと、そしてアンダーグラウンドを地で行くDJ Nobu、そして今年大躍進中のDJ Yogurt & Koyas、新鋭Shotaro Hirata、このパーティーを主催するTakamori.Kが集まりました。
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| EVENT REPORT3 | 19:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Apparat - DJ-Kicks (Studio !K7:!K7270CD)
Apparat - DJ-Kicks
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設立25周年と波に乗っているStudio !K7の名物MIXCDシリーズ最新作には、エレクトロニカを経由してテクノへと踏み込んできているApparatが参戦。このシリーズはテクノと言う枠を越えて幅広くジャンルを掬い上げているのですが、本作でもテクノだけでなくエレクトロニカやアブストラクト、ダブステップまでを匠なセンスによって纏め上げておりました。トラックリストを見てもワクワクする内容で、Carl CraigやRippertonのテクノにOvalやThom Yorkeらのエレクトロニカが絡み、更にはBurialやMartin、T++らダブスッテプまで挿入されてしまう。ポップでカラフルなエレクトロニカとダークで陰鬱なダブステップの自然な陰陽の切り替わりもさる事ながら、どこをとってもどんなジャンルであろうと、最初から最後までダンスなグルーヴを保ち続けるその選曲眼は類稀なるもの。単純でミニマルな4つ打ちで押していくのではなく、多用なリズムを用いて変幻自在な世界を生み出しつつ腰に来るグルーヴを保つのだからこれは凄い。いや、凄いと言う前に本当に独創性と遊び心に溢れた面白いミックスで、こんなプレイもあるんだなと新しい息吹を感じさせてくれました。

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| TECHNO8 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rick Wilhite Presents The Godson & Soul Edge (Rush Hour Recordings:RH-RW1 CD)
Rick Wilhite Presents The Godson & Soul Edge
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近年デトロイト系のリイシューに躍起になっているオランダのRush Hourは、昨年遂にRick Wilhiteのレア盤であった"Soul Edge"と"The Godson E.P."をリイシューした。Rick Wilhiteと言えばTheo Parrish、Moodymann a.k.a. Kenny Dixon Jr.と共にオリジナルの3 Chairsメンバーである。とは言え後者の二人に比べると知名度的には劣るのも事実だが、リイシューされた2枚のEPとそして"The Godson II"からのトラックをまとめた本作を聴けば、Rick Wilhiteがハウスと言うフォーマットを利用しブラックミュージックを色濃く継承している人物である事が分かるだろう。TheoやKDJの様な空間や重量さえもねじ曲げるような過激で強烈な凄み、汚らしくも時折見せる錆びれた美しさはRick Wilhiteには殆ど存在しない。むしろハウスの重要な要素であるソウルフルでファンキーな味と規則正しい4つ打ちを強く前面に打ち出していて、それはかつてのディスコサウンドにも通じる煌びやかなムードさえある。勿論TheoやKDJとも共通するラフで汗臭い黒いグルーヴがあるのは言うまでもないが、それは彼らに比べると穏やかで人懐っこささえ感じられるであろう。お勧めは何と言っても"Drum Patterns & Memories"、去年から様々なDJがプレイしておりフロアを熱く賑わしている。

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| HOUSE5 | 07:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2009/12/31 ELECTRONIC TRIBE YEBISU NEW YEAR'S PARTY 2010 @ 恵比寿ガーデンホール
あけましておめでとうございます。近年は余りの混み具合に辟易してカウントダウンパーティーは避けていたのですが、ELECTRONIC TRIBEは気になる面子が出演していたので遊びに行ってきました。結果的には24時前後以外は激混みにもならずに快適で、なかなか良い迫力で音も出ていたので十分に楽しむ事が出来ました。
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| EVENT REPORT2 | 09:00 | comments(5) | trackbacks(0) | |
Ken Ishii - The Works + The Unreleased & Unexpected (Music Mine:IDCK-1006)
Ken Ishii - The Works + The Unreleased & Unexpected
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日本が誇るテクノゴッドことケンイシイも、今年で遂に日本デビューから15周年だそうです。進化と変化を短いサイクルで繰り返すクラブミュージックシーンにおいて、デビューから常に前線で活躍し続ける彼の功績に異論は無いでしょう。そんな彼の名曲リミックスや未発表曲をまとめたのが本作。珍しい所ではテクニークを運営している佐久間英夫のプロジェクト・Subvoiceのレアなトラックや電気グルーヴの名曲"N.O."、そして大御所デリックメイやインナーシティーの名曲、現代音楽家・スティーブライヒのミニマルなトラックまでリミックスをしていて、なかなか今まで聴く機会の少なかった曲を一同に聴けるのは嬉しい限り。正直な事を言うと元ネタのジャンルがバラバラなだけにリミックスにも統一感は余り感じられないのだけど、それでも共通しているのは一聴して分るケンイシイの音が存在している事。レーザー光線の様な透明感とあの未来的な輝きを持ったシンセサウンド、これこそがケンイシイの音の象徴だったはず。徐々にケンイシイもダンストラックを作り始めた事でその特徴は残念ながら薄れて行く訳だが、この編集盤にはまだそのユニークな音色が溢れていて懐かしさと共に今でも新鮮さを失わずに輝いている。しかしデリックメイの"The Beginning (Ken Ishii Remix)"は、真夜中の高速道路をハイスピードでドライブしている感覚があり格好良いねぇ。

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| TECHNO7 | 10:00 | comments(3) | trackbacks(2) | |
UPCOMING EVENT
2009/12/04 (FRI)
STRICTLY ROCKERS AND OIL WORKS MIXCD RELEASE PARTY @ Grassroots
DJ : DJ Yogurt, DJ Yazi

2009/12/05 (SAT)
groundrhythm @ Air
Live : Kaoru Inoue
DJ : Kaoru Inoue, PSYCHEDELIC BUS aka HIROKI MURAI

2009/12/12 (SAT)
ageHa 7th Anniversary CLASH50 @ ageHa
DJ : Takkyu Ishino, Ken Ishii, Fumiya Tanaka, Q'hey and more

2009/12/18 (FRI)
root & branch presents UBIK @ Unit
DJ : TONY LIONNI, yoshiki
Live : ditch

2009/12/22 (TUE)
Guidance〜導き導かれる人生〜 @ CLUB AXXCIS
Live : ALTZ, DE DE MOUSE
DJ : EYE, DJ Yogurt, Hiroshi Kawanabe, REE.K

2009/12/25 (SAT)
So Very Show! @ Womb
Live : Nathan Fake
DJ : Hiroshi Kawanabe, Kentaro Iwaki

2009/12/26 (SAT)
CHAOS @ Unit
DJ : Fumiya Tanaka

2009/12/31 (THU)
ELECTRONIC TRIBE YEBISU NEW YEAR'S PARTY 2010 @ 恵比寿ガーデンホール
DJ : Laurent Garnier, Mixmster Morris, DJ Krush, 80Kidz, DJ Baku, Daniel Wang, Kenji Takimi

2009/12/31 (THU)
"2000" UNIT NEW YEAR'S PARTY 2010 Featuring : Hard Wax Night @ Unit
GUEST : Mark Ernestus with Tikiman, Tikiman Live with Scion, DJ Pete
DJ : KAORU INOUE, JUZU a.k.a. MOOCHY

井上薫初ライブは行きたいな。会社の忘年会さっさと切り上げて行くか。CLASH50も無料だから、まあ気軽に遊びに行く感じで。TONY LIONNIは初来日じゃないだろうか、ゴクリ…。"導き導かれる人生"もみんなで行きたい。カウントダウンは恵比寿の方に行くと思います。Mark Ernestusの方は2000円で安いけど、激混みで踊れない予感がするので。
| UPCOMING EVENT | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Louie Vega's Dance Ritual Vol. 1 (D:vision Records:DV 3355/09 CD)
Louie Vega's Dance Ritual Vol. 1
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ハウス不遇の時代が続いている、自分も以前より聴く事が減っている。クラシックに成り得る名曲やヒット曲にも最近は出会わない。一体ハウスはどうなってしまったのか?そんな中、いつの時代もぶれずにNYハウスをプレイし続けるMasters At Workの片割れ・Louie Vegaの最新MIXCDが到着。自身が主宰するパーティー"Dance Ritual"を冠するだけあり、きっと彼が自信を持って作り上げたMIXCDなのであろう。一枚目はDayがコンセプトのミドルテンポで湿っぽい生音ハウスが中心。彼が得意とするラテン的なパーカッションなども聴ける小気味良い爽やかなトラックが多く、汗をたっぷりかいて踊るのではなくカフェでまったりしながら聴きたくなる優しいBGM。メロウな音が中心なので、秋の今の時期にはぴったりですね。対してNightはそのまんまクラブでのピークタイムを表現した、ガツンと踊れてアッパーな展開が繰り広げられ高揚感と快感に満ちた一夜。エレクトロニック度が高めでテック系も混ぜつつ夜の深みにはまっていき、ホットな歌物からディープハウスまで繋いで最後までテンションを保ったままパーティーは終了と言った雰囲気。正直な事を言うとハウスのマンネリ化を非常に感じていたものの、Nightの方の盛り上がりを体感するとやはりハウスのパーティーにたまには行きたくなる。まだハウス不遇の時代を壊す程の胎動は感じられないけれど、根ではハウスも好きな事を再認識した。

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| HOUSE5 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Life Force Compiled And Mixed By Foolish Felix (Cutting Edge:CTCR-14495~6)
Life Force Compiled And Mixed By Foolish Felix
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友人からの頂き物。日本で長年に渡り開催されているアンダーグラウンドなダンスパーティーである"Life Force"、その名を冠したMIXCDの第2弾をFoolish Felixなるアーティストが担当。自分は初耳の人なんでどんな人なのか知らないのですが、どうやらディスコダブ方面で活躍しているアーティストだそうです。確かにこのMIXCDでもハウスを基調にはしているものの、例えば熱を帯びたソウルフルなNYハウスでもなければエレクトリックでスムースなテックハウスでもなく、やはりここから聴けるのは生っぽくてズブズブしてて、どこかディスコ的な懐かしい煌びやかさのあるディスコダブなのは明白。エネルギッシュと言うよりはグダグダで、若くて健康的と言うよりはアダルティーかつ妖艶で、熱いと言うよりは温い感じ。何故だかディスコダブと言うのは懐かしい感情が浮かんでくるんだけど、やっぱりそのディスコと言うエッセンスがそんな気持ちを呼び覚ますのでしょう。ボーナスディスクにはFoolish Felixが運営するレーベルであるCynic Recordsの音源がまとめてあり、やはりズブズブなディスコダブが並んでおります。

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| HOUSE5 | 00:30 | comments(1) | trackbacks(0) | |
Ken Ishii - Warrior On The Decks - Play, Pause And Play 2 - (Music Mine:IDCS-1030)
Ken Ishii-Warrior On The Decks - Play, Pause And Play 2
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夏目三久アナウンサーのコンドーム持った写真が流出してショックだとかキメエだとか騒いでおりますが、世の中の可愛い子は男とばんばんセックスしまくってるのは常識。彼氏が居なければセフレが居る。魅力的な女には常に男が居ると思って間違いない。俺もばんばんしたいです。

日本が世界に誇るテクノゴッド・ケンイシイの4年ぶりのMIXCDですが、ジャケットのセンスは正直どうなんでしょう。最近のケンイシイは我等常人には理解出来ない方向を向いている気がします。しかしそれはそれ、これはこれ、長きに渡り国内・国外のテクノ野郎共と対峙してきたその実力は間違いなく世界レベル。本作においても確実にケンイシイのプレイだと言う事が聴いて分かる音が存在していて、流行のミニマルは予言通りに一切無しのガチテクノ。無闇に玄人ぶったりマニアックな選曲をする事はなく、コアなリスナーからテクノに馴染みの無い者まで楽しめるアッパーでソリッドかつ、大箱受けする大仰な構成が聴き取れます。クラシックと言われる昔ながらのトラックだって出し惜しみ無く投入し、いやが応でも盛り上げてくれるのです。最後の自身の"Extra"なんて、もう感慨深いよね。これでテクノにはまった人も多いんじゃないかしら?ただ何て言えばいいのかな、アルコール摂取し過ぎてセックスで逝くに逝けないもどかしさみたいな感覚、何となくスピード感が足りない寂しさがあるのが残念。俺はケンイシイの生のDJプレイでもっとハイエナジーなプレイを聴いた事があるだけに、このMIXCDでも更に吹っ切れてくれたら良かったのにと思う。ちょっと小奇麗に纏め過ぎたかな。

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| TECHNO7 | 00:10 | comments(4) | trackbacks(1) | |
DJ Alex From Tokyo - The Flashback Mix (Reincarnation:RCD001)
DJ Alex From Tokyo-The Flashback Mix
オランダは何気にテクノが充実している国の一つ。Rush Hour、100% Pure、Delsin、Eevo Lute Muziqueなどご存知の通りヨーロッパの中でも、特にデトロイトを追従するレーベルが揃っております。そして今、新たに注目すべきオランダイタリア(※訂正しました)のレーベルがReincarnation。Tokyo Black Star、Gerald Mitchell、Attias、Pasta Boysなどの実力派アーティストがリリースをする事により、現在人気上昇中のレーベル。Reincarnationの名付け親はTokyo Black Starでも活躍するDJ Alex From Tokyoなんだけど、そのAlexがレーベルの音源を使ったMIXCDをリリースしました。AlexのDJに関しては当ブログでも何度も紹介している通り折り紙付きの実力ですが、今回もテクノ〜ハウス中心の選曲で文句無しに素晴らしいプレイを聴かせてくれました。と言うよりもレーベルの音源自体が非常に素晴らしいのだと思う。出だし3曲はロマンティックな未来感溢れるデトロイトっぽいのを持ってきて、4曲目ではレーベル音源ではないもののRon Trentのヒプノティックなテックハウスを繋ぎ、そのテックな流れから中盤のGerald Mittchellのトライバルなトラックで一旦ピークを迎えます。その後はTokyo Black Starのレーベル名を冠した恍惚感を煽るトラックでディープな流れに突入し、デトロイト系やシカゴハウスで儚く消え行く様に終焉を迎える起承転結がしっかり感じられるプレイですね。今回はレーベル音源を使用すると言う制約があるので割りと落ち着いたプレイなんだけど、トラック自体がそれ一つでしっかり聴ける曲が多いので、最初から最後まで曲の良さにじっくりと耳を傾けて聴ける内容だと思います。フロアトラックが多く使用されてはいるんだけど、メロディアスな曲が多くてその美しさに心が奪われてしまいそう。

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| HOUSE5 | 09:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
The Kings Of House Compiled By Masters At Work (Rapster Records:RR0045CD)
The Kings Of House Compiled By Masters At Work
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長らくNYハウスミュージックの歴史を切り開いてきたMasters At Workが、ハウスミュージックを根こそぎ掘り下げたMIXCDが本作。最近のハウスはほぼ皆無、なのでまあこれに食い付くリスナーはだいたい30歳以上とかのクラバーが多いんじゃないかと。Kenny Dope Gonzalezはシカゴ〜デトロイト、Little Louie Vegaはシカゴ〜ニューヨークのハウスを中心にガチなオールドスクールっぷりを発揮。80年代のトラックが多めでやっぱり音自体は古いと言うか時代を感じるし、最近の綺麗目でお洒落かつ洗練されたハウスに慣れている人は、こんな昔のハウスを聴いてどう感じるのだろうか。確かにここら辺の80年代のトラックは素人臭さの残る未完成な部分もあったりするんだけど、それでも何かが生まれる胎動や衝動も確かに存在している。技術や知識よりも勢いや気持ちが前に出ていて、とにかくハウスが爆発しようとしていたその瞬間の空気がここにはあるんじゃなかろうか。特にKenny Dopeの方はシカゴアシッドとかデトロイトのクラシックがたんまりと使用されていて、デトロイトファンとしは血が騒ぐってもんです。最初期のハウスの歴史を知る為の教典として、そして昔を懐かしむためのアーカイブとしても良さそうです。

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| HOUSE4 | 00:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Miss Djax - Djax-It-Up (United Recordings:UTD7004)

Miss Djax-Djax-It-Up
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シカゴ系のテクノやハウスを量産しているオランダのDjax-Up-Beatsはサスキア嬢ことMiss Djaxが運営する歴史の長いレーベルなんだけど、調べてみたら1989年設立なんで今年で20周年って事になるんですね。移り変わりの速いクラブミュージックの界隈で20年もレーベルを続けると言う事は本当に驚くべき事で、そして今も現在進行形なんだからただただ感嘆するのみ。そんなレーベルのサンプラーとも言えるMIXCDが本作で、Miss Djaxがレーベル音源を使用して超絶勢いのあるミックスを披露しております。いや〜これめっちゃいいわー、テンポは速いしパンピンだしめちゃゴリゴリでアシッディーで糞ファンキー!!!!シカゴハウス…じゃなくてシカゴテクノとでも言えば良いのかな、シカゴの不良っぽいサウンドを直線的なリズムでアッパーに仕上げた荒くれサウンド。余りにも豪快過ぎて思考を挿む余地が無く、ノリノリで一本調子な勢いに吹っ飛ばされてしまうね。しかしこの懐かしい感じは何だろうと考えたら、そう、自分が好きだった頃のJeff Millsみたいなんだ!!!!とにかくテンポも速ければ繋ぎも速いし、全てを薙ぎ倒す嵐の様な攻撃性があるんだわさ。でもこれをプレイしているのがMiss Djaxって言う女性なんだよな、すげー女性だな…。

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| TECHNO7 | 08:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
DJ Sneak - Back In The Box (Back In The Box:BITBCD04)
DJ Sneak-Back In The Box
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自分の好きなハウスのジャンルの一つにシカゴハウスがありまして、シカゴからは数多くの優秀なるアーティストが輩出しているんだけど、その中でも特にパンピンでファンキーな人と言えばDJ Sneak。と言っても以前にリリースしたオリジナルアルバムがソウルフルでメロウな歌物ばかりだったのでがっかりした思い出がありますが、このNRKからの新たなるMIXCDシリーズではガチで彼の本領が発揮された内容となっていたので一安心です。シカゴハウスと言っても中にはメロウでジャジーなトラック物もあるんだけど、CajualやReliefなどのレーベルとDJ Sneakら周辺に関してはネタをサンプリングしてループさせたフィルター系のハウスを得意としていて、イケイケでファンキー、バキバキでとびっきりのダンスミュージックを聴かせてくれます。そしてそんな特徴を持ったハウスの中でも、特に1995〜2000年までの最良とも言えるトラックを集めてDJ Sneakがミックスしちゃったもんだから、こりゃ偉いこっちゃ。大半がシカゴハウスとフィルターハウスで占められていて、もう展開とか上げ下げを無視した終始ズンドコでイケイケ一直線なミックスなんですわ。重く重心の低いリズムとシャープで切れのある高音域を大幅に強調して、派手にアッパーに飛ばしていくどうしたって盛り上がってしまうプレイで、そんなプレイの前には展開が無いとか終始一辺倒だとかそんな無粋な意見は軽く吹き飛ばされてしまいます。全編同じ音ばかりで腹にもたれるどころか、愉快痛快、枯れた心さえ奮い立たすファンキーで熱いハウストラックスです。

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| HOUSE4 | 00:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Joris Voorn - Balance 014 (EQ Recordings:EQGCD024)

Joris Voorn-Balance 014
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新次元…と言うのは言い過ぎかもしれないが、これが最新のテクノの形である事にもはや疑いはないだろう。世界各地、日本においても大人気となったJoris Voornの最新MIXCDはアルバム2枚に100曲ものトラックを使用した驚愕の内容。とは言えこのPCを使ったスタイル自体は、2001年のRichie Hawtinの"DE9"(過去レビュー)の時点で完成系を成しているので、実は最新であるとは言い切れない。が、このスタイル自体がテクノと言う世界に普及しているのは間違いない。各曲から一部分をパーツとして切り出し、それをPC上で細かにループ・エディットを繰り返し、本人が言うように"絵を描く"様な作業を繰り返すスタイル。全く異なる曲の一部が同じ時間・場所に存在する事により、全く異なる新しい音楽へと変容を遂げる進化。もはやこれはMIXCDと言うよりも、Jorisのオリジナルアルバムとさえ言える様な境地にまで達している。"Mizurio mix"は(比較的)アッパーでグルーヴィーなテクノ、ミニマル、テック系中心の内容で、しかしながら覚醒感を刺激するドラッギーさも感じさせます。対して"Midori Mix"はエレクトロニックミュージックをより幅広く吸収したフリースタイルな選曲で、テクノの中にディスコダブやバレアリック、ダウンテンポ、ジャズも取り入れられて開放感のある音が持ち味。どちらのミックスも各曲が自然に融解し、そして再度融合し、今まで違う世界観が繰り広げられ非常に興奮出来る内容でした。同じ事を既にやっているRichie HawtinのMIXCDに比べると、カラフルなのが特徴でこれはこれで素敵です。

ただ欲を言わせて貰うと、本作があくまでホームリスニング仕様である事。これは結局はクラブではプレイする事の出来ない内容だから。かつてJeff Millsがアナログを一時間に40枚程も矢継ぎ早に回していたプレイは、既に過去の物となってしまったのか?いや、そうではないと思う。そこには瞬間瞬間に生まれる独創性や閃きがあったはずで、あれにこそ僕は人間的な熱や魂を感じる訳で。だからJorisにも一枚位はコンピューターを使用しないで、クラブで再現出来る単純だけども爆発力のあるプレイが聴けるMIXCDを出して欲しいと言う気持ちもあります。テクノロジーが必ずしも全てを豊かにする訳じゃないんだ。

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| TECHNO6 | 00:30 | comments(2) | trackbacks(1) | |
UPCOMING EVENT
2009/03/07 (SAT)
FLOATRIBE @ Unit
DJ : KAORU INOUE, KENTARO IWAKI, YUMMY

2009/03/08 (SUN)
SYNCHRONICITY @ O-EAST
Live (MAIN STAGE) : 渋さ知らズオーケストラ, 曽我部恵一BAND, 犬式 a.k.a. dogggystyle, Tegwon, Anchorsong

DJ (3F DJ FLOOR) : Kentaro Iwaki, CALM, DJ YOGURT, L?K?O, Ko Umehara

2009/03/14 (SAT)
SiCK! @ ANGELO
GUEST DJ : Alton Miller
DJ : SiCK DJs
LIVE PAINTING : Abdul Qadim Haqq

2009/03/19 (THU)
VATON @ Module
DJ : MARCEL DETTMANN, yoshiki
Live : ditch

2009/03/19 (THU)
dB UKi Events and HORIZON @ Unit
DJ : Oliver Ho, KIHIRA NAOKI

2009/03/19 (THU)
mule musiq 5th anniversary party pt.2 "endless flight" @ Womb
DJ : DJ Koze aka International Pony, Adolf Noise, Toshiya Kawasaki
LIVE : Lawrence, Foog
DJ Sprinkles Deeperama LOUNGE : DJ Sprinkles aka Terre Thaemlitz, Lawrence, Dr.nishimura

2009/03/20 (FRI)
Organza meets Ostgut-ton @ Womb
DJ : Ben Klock, DJ PI-GE
LIVE : Shed

2009/03/21 (SAT)
FUTURE TERROR @ QUEENS CLUB
Special Guest DJ : MARCEL DETTMANN
DJs : DJ NOBU, CMT, KURUSU

2009/03/27 (FRI)
TAICOCLUB presents So Very Show! @ Womb
DJ : DJ KRUSH, DJ KENSEI, Koushik, DJ BAKU, Eccy

2009/03/28 (SAT)
春休み @ ageHa
DJ : Nick The Record, EYE, ALTZ, 桑田つとむ, Cro-Magnon ,SOFT, 宇川直宏, MOODMAN, DJ KENT, DJ NOBU, REE.K, FUNKY GONG, MOKMAL SOUND CREW, SANDNORM

Island Bar -Amami Eclipse Lounge eclipse2009-
DJ : JUZU a.k.a. MOOCHY, DJ KENSEI, HIKARU, SINKICHi

SYNCHRONICITYは前売り買ってあるんで確定。14日のAlton Millerも気になるな。仕事あるけど有休使えば行けない事もないが、遠い…うむー。19…19日、え…テクノのパーティー被りすぎだろ…。しかも仕事で行けないよ、オワタ。20日はOstgut TonからBen KlockとDelsinからShedか、こりゃ相当熱いね、そこまで混まないだろうし安心だ。21日はFUTURE TERROR @ 千葉…非常に遠い、いや行きたいのに行きたいのに。翌日有休でも使うかな。28日の春休みは最高、相当面子やべーな、うほっ!
| UPCOMING EVENT | 00:50 | comments(5) | trackbacks(0) | |
The Future Sound Of Chicago Mixed By Cajmere & DJ Sneak (Sound Of Ministry:SOMCD03)
The Future Sound Of Chicago Mixed By Cajmere & DJ Sneak
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90年代のシカゴハウスを語る際に忘れてはならないレーベルが、Cajualとその傘下のReliefでしょう。Cajmere(Green Velvet)が主宰するCajualとReliefは、80年代に生まれたシカゴハウスのクラブミュージック的な側面を90年代に受け継いでいて、ディスコネタやボイスネタのサンプリングを使用し執拗なまでにループさせる事により、クラブでの爆発的な威力を発揮させる事に成功しておりました。また初期シカゴハウスのチープさや荒涼感と共に、更に硬質なテクノ向けの音も加わると言うグレードアップをし、シカゴハウスの変異体とも言えるレーベルだったのかなと思います。そんな素晴らしい両レーベルの音源が、CajmereとDJ Sneakによってパワフルにミックスされちゃったのが本作。ズンドコなリズムから生まれるパンピンなグルーヴは言うまでもなく素晴らしいのは当然ですが、嫌と言う程に繰り返されるネタのループの高揚感は生半可なもんじゃないですよ。単純な構成をしたダンストラック物ばかりだけど、ミックスされるとこれがあら不思議とファンキーなグルーヴを生み出す訳ですな。ファンキーでシットでファットでグルーヴィーな音楽を聴きたければ、まずはコレ!

しかし今ではメジャー路線をひたすら突き進むMinistry Of Soundが、90年代には本作の様なマニアック向けのCDをリリースしてたって言うのも感慨深いですなぁ。

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| HOUSE4 | 21:00 | comments(4) | trackbacks(1) | |
DJ Rush - Palazzo Volume Three (T:Classixx:TCLA0004-2)
DJ Rush-Palazzo Volume Three
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シカゴ出身のハウスDJ・DJ Rush、いやテクノDJなのかしら。とにかく音がゴリゴリで超絶ハイテンションでミニマルでファンキーで、変態性とダンスミュージック性を兼ね備えた大変痛快爽快なハードテクノであります。と言っても自分はDJ Rushに関してはシカゴハウスを中心にまとめたMIXCDを聴いた事がある位だったので、本作を聴いてみたら事前情報とかなりの差があり衝撃を受けました。これまじやばいっす、空前絶後の高速ハードミニマルテクノが徹頭徹尾。ゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリ、ズコズコズコズコズコズコズコズコ、ゴォォォォォォォ〜、とかね、ずっとそんな感じ。レビュー手を抜いている訳ではありません。まじでそんな風に終始ハードミニマルが貫き通されて、ひ弱な肉体もマッチョにパワーアップ間違い無し。シカゴハウスの狂気をハードミニマルにミックスした様なファンキーでハードなプレイは、正にDJ Rushの名の通り怒濤のラッシュを見せます。近年の脳に来る覚醒的なミニマルに対し、こちらは肉体に直接来る汗臭い体育会系テクノで、馬鹿度・変態度はずば抜けて高い数値を示してるね。中途半端なハードテクノは許さんと言う人は、是非ともこのMIXCDを聴いてみて欲しい。妥協・甘さは一切無しのガチな展開が待っております。うほっいい男!

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| TECHNO6 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Santiago Salazar - Materia Oscura (Rush Hour Recordings:RH-LTD027)
Santiago Salazar-Materia Oscura
昨日紹介したIcan関連でメンバーであるDJ S2ことSantiago Salazarのソロ作品が、Rush Hourからリミテッドシリーズの一環でリリースされております。ソロではIcanとは違ってラテンフレーヴァーは無く、もうちょっとテクノ寄りな音が強いです。A面の"Materia Oscura"は覚醒的なシンセリフが反復するディープミニマルで、展開が少ない分徐々に盛り上げるのに最適な楽曲。B面の"Sci-Fi Xicano"はUR直系のコズミックなシンセ使いが素晴らしいデトロイトハウスですが、派手すぎずにむしろどこかダークで渋い仕上がりが大人な感じ。A面B面どちらも納得の出来で、Icanと区別がしっかりなされているのもDJ S2の音楽的才能の高さを感じさせます。IcanのEPも溜まってきたんで、本人名義・Ican名義どっちでも良いのでそろそろアルバムをお願いしたいところ。デトロイトの新しい世代の中では抜群に良い感じなアーティストですな。

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| HOUSE4 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rush Hour meets DJ WESSUN (Underground Gallery:UGCD-RH001)
Rush Hour meets DJ WESSUN
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Underground Galleryは良いレーベル。神戸にあるデトロイトテクノを中心にアンダーグラウンドなクラブミュージックを販売するショップなのですが、近年はレーベルとしても活動していてデトロイト関連の日本盤をリリースしております。特に嬉しいのはJASRACと契約を結んでいない事。CISCOもレーベルとしてUR関連をリリースしているんだけど、あっちはJASRACと契約結んじゃっているんだよね、もうアホかと…。

さてそんなUnderground GalleryがリリースするMIXCDが一枚、なんとオランダの優良レーベル・Rush Hourの音源のみを使用した日本企画盤。ミックスを担当したのは関西中心で活躍するDJ WESSUNなるヒップホップDJ(らしい)で、DJ Krushも推薦している実力派だそうで。このDJに関しては全く知らないのでとにかくCDを聴いたのですが、Rush Hour音源を使用した内容以上に素晴らしいですな。まず認識を改めないといけないのはRush Hourがデトロイトリヴァイヴァルに貢献したレーベルでありながらも、決してデトロイトテクノだけに限らない幅広い音楽性を持っていると言う事。そしてその音源を使用してDJ WESSUNがまるでストーリーを持ったかの様なグルーヴの変遷を創り上げ、テクノ・ハウス・ヒップホップのそれぞれの要素を感じさせる巧みなミックスをしているのです。言葉で説明すると安っぽく思われるでしょうが、単調に陥らないメリハリのあるファンキーなリズム、そしてデトロイトテクノ特有の未来的な空気、違和感を感じさせない心地良い曲の流れ、どこを取ってもこれは聴かれるべくテクノであると断言します。レーベル、そしてDJの両方の発掘をする好企画と言えるのではないでしょうか。

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| TECHNO6 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Ben Sims - Ekspozicija 08 : Escapism Pt.2 (Explicit Musick:EXPLICITCD008)
Ben Sims-Ekspozicija 08 : Escapism Pt.2
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一時期は隆盛を誇ったハードグルーヴテクノももはや過去の遺産。ハードなプレイをしていた多くのDJがハードテクノに見切りをつけて、流行のエレクトロやミニマルにあっさり鞍替えする悲しい世の中。そんなハードグルーヴが下火なこのご時世の中、一人息巻いている真の漢がいる。その人こそかつてハードグルーヴで一躍シーンの最前線に躍り出たBen Sims。現在でもターンテーブル3台をフル活用し、バカテクで迫力に溢れたグルーヴを聴かせるハードテクノ好きにとっての神である。はっきり言って今のシーンの流れでは正直ベンシムスタイルでの活動は難しいと思われるのに、頑なにスタイルを変えない彼の心意気には敬意さえ抱いております。

さて本作でも以前と変わらぬバカテクで70分の中に41曲も詰め込む尋常ならざるミックスを披露していて、あれよあれよと移り変わる音の変遷はやはり凄い。一曲の中で良い箇所だけを繋げて常に盛り上げるのがこの手のミックスプレイの醍醐味で、かつてJeff Millsが実践していた事を現在に引き継ぐ巧みの技であります。選曲は彼の大好きなシカゴアシッドやデトロイトテクノ、そしてヨーロッパのテクノまで混ぜてざっくりと野性味溢れる音に仕上げております。しかし曲をただ繋げるだけではなく、多くの曲に彼がエディットを施していて良い感じのドンシャリした音になっていますね。音は洗練されておらず野暮ったいし曲も繋ぎ過ぎでどこかせわしないけれど、ファンキー度とトライバル度はやはり並々ならぬ内容と言えましょう。元々Jeff Millsに影響を受けていた自分には、この手のミックスは永遠に外せないですね。

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| TECHNO5 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Dave Angel - 39 Flavours Of Tech Funk (React:REACTCD130)
Dave Angel-39 Flavours Of Tech Funk
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中古5枚1000円で買った内の一枚、Dave AngelのMIXCD。テクノシーンで「あの人は今!?」をやったら真っ先に名前が挙がりそうな位最近は落ち込んでおりますが、10年以上前は当時隆盛を誇っていたR & Sや自身のRotationからヒット作を量産してたんですよね。デトロイトテクノにまんま影響を受けたファンキーでエモーショナルな作風は、本当に才能を感じさせてたのに最近の低落っぷりと言ったら目もやれません。それはさておき中古で安かったからこの2枚組MIXCDを買った訳だけど、どうも聴き所に欠ける作品ですね。BPMはそこそこ早めでファンキーなテクノを集めているんだけど、ミニマルテクノ程の反復に因る高揚感は感じられないし、かといって一気に爆発するようなピークも見受けられないし、なんか全てにおいてどっちつかずな作品だなと思います。また音自体がどうも薄っぺらくて重みが感じられないので、家で聴いていても全く迫力が無いのは致命的ですな。しかも10年前の作品と言う事を差し引いても古臭すぎる音。折角エモーショナルな作風が得意だったんだから、それを生かしてDJして欲しかったですね。

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| TECHNO5 | 23:50 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Dave Clarke - Remixes & Rarities 1992-2005 (Music Man Records:MMCD026)
Dave Clarke-Remixes & Rarities 1992-2005
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Dave Clarkeと言えば兎にも角にもフィルター流行の起爆剤となった"RED"シリーズが有名なんですが、近年はFatboy Slimのレーベル・Skintから作品をリリースしていて平凡なブレイクビーツをやったりしてなんだかなーと言う状態です。しかしそんな彼に愛想を尽かしている人には、彼が今までに手掛けたリミックス集を聴いてみて欲しいと思います。タイトル通り新旧のリミックスが収録されておりますが、やはりどちらかと言うと昔の作品の方が素晴らしい出来が多いでしょうか。DJ Rush、Green Velvet、Leftfield、New Order、Robert Armaniなどのリミックス仕事は冴えまくっていて、狂気のシカゴハウスを通過したラフでハードな4つ打ちテクノを披露しています。やっぱりDave Clarkeはフィルターハウス/テクノをやらせると超一流で、個人的にはこの路線でオリジナル楽曲を創って欲しいんだけどねー。だって比較的近年のリミックスになると特に目立たないブレイクビーツ作品ばかりで、かつてのDave Clarkeの才能が陰ってる気がするんですよね。Skintと言うレーベル性には合ってるけれど、一体この路線変更した訳は何なのか気になるな。

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| TECHNO5 | 17:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
R.E.M. - Live (Warner Bros. Records:292668-2)
R.E.M.-Live
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ここ数年はほぼロックを聴かなくなって興味も薄れつつある中で、今でもまだ聴き続けているロックバンドの一つがR.E.M.です。80年代初期から活躍するロックバンドで90年代に入ってからはオルタナティブロックを通過し黄金期を築き、それ以降は勢いとセールス的には一時期程の結果を残しておりませんが深みと豊かさを伴って活躍している大御所中の大御所です。Nirvana亡き後のアメリカのロックの支えは、Pearl JamとR.E.M.だと勝手に考えています。今でも驚異の新人とか宣伝される新人ロックバンドは竹の子のように生まれてはいるんだけど、本当に20年後とかに残るのはどれだけいるんだろう?そのような事を考えるとやっぱりR.E.M.がこれだけ生き残っているのは、流行や目先の事だけを考えて音楽制作をしているのではなくていつまでも聴けるオーソドックスな歌を創っていると言う事が分かります。基本的には一緒に口ずさめるポップなメロディー重視のソングが多くとっつき易いですが、オルタナブームを通過してからはポップなだけでなくより生々しさを感じさせる音作りになってきました。そして2005年のライブを収録した本作、完全なベスト盤とは言えないけれどハートフルな曲を臨場感のある音で聴かせてくれます。彼らの温かさが直に伝わってくるサウンド、ファンの大合唱も盛り上がりを感じさせ、やっぱりR.E.M.は今でもロックの拠り所である事を気付かせてくれました。CD、DVDのセットで映像も収録されていて、ファンならば必須の内容ですよ。

Check "R.E.M."

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| ETC2 | 19:40 | comments(11) | trackbacks(1) | |
The Forcelab Edition Composure Mixed By Algorithm (Force Lab:FLAB010CD)
The Forcelab Edition Composure Mixed By Algorithm
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日本では5〜6年前にクリックハウスと呼ばれるジャンルがかなり流行っていて、その先陣を切っていたのがForce Inc.でした。その頃クリックなんて呼ばれていたアーティストは今ではミニマルと呼ばれていているので、音的にはどちらもかなり似ているがクリックの方が多少ファンキーな要素が多いかと思います。まあ海外では元からクリックハウスなんて言葉は無いそうで、全部一緒くたにミニマルと呼ばれていたそうな。さてForce Inc.傘下にDJユースなEPをリリースする為のForce Tracksがあり、更にそのサブレーベルとして実験的なテクノに取り組む為のForce Labがあったのですが、本作はそのForce LabからのMIXCD。MIX担当は3〜4台のターンテーブルを駆使した超絶再構築プレイをする(らしい)Jeff MilliganことAlgorithmで、自分は余り知らない人ですがアンダーグラウンドな方面で知られている感じです。本作は表だって注目はされていませんが実はRichie HawtinのDE9:Closer to the Edit(過去レビュー)ともタメを張る内容でして、Force Inc.関連の曲をぶった切って300程のループを拵えてターンテーブルとPCなどで再構築したと言うまるでDE9のぱくり双子の様な作品です。ミニマルかつディープでクリッキーなリズムがファンキーで、沈む込む様な音でもスムースな流れは失わずに躍動感のある展開は魅力的ですね。これを聴く限りだとミニマルはドゥープで感覚に作用する音、クリックハウスはファンキーで肉体に作用する音、そんな印象を持ちました。しかし本作の様にクリックハウスは良質な作品が多かったのに、粗悪な模倣品が大量に生産されたせいか一気に流行も過ぎ去ってしまい今では見る影も無いですね。流行とは恐るべしです。

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| TECHNO5 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Marco Bailey - Live In Ageha Tokyo (MB Elektronics:MBELEK035)
Marco Bailey-Live In Ageha Tokyo
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人は何故過ちを繰り返すのだろうか。もう買うまいと決めていたMarco BaileyのMIXCDを、またもや惰性で買ってしまいました。ベルギーのルードボーイことMarco Baileyは90年代から活躍するハードテクノ野郎なんですが、ここ数年はシーンのクリック化に合わせて彼もクリックやらエレクトロ色を増やしていき、今では過去のハードっぷりが殆ど見られなくなっています。中にはAdam Beyerみたいに上手くクリック方面に転向して活躍している人もいるけれど、大半はそこまで過去の経験とその転向が結び付いてないケースが多いのが実状だと思います。では2007年2月10日のageHaでのDJプレイを収録した本作はどうかと言うと、やっぱり低音シンセがブリブリばかりのエレクトロハウスばかりで激ハードな展開がないじゃないか〜。ミニマルでは無く展開は多いし享楽的で下品じみたシンセがモロ入っていて、やっぱり自分がマルコベに期待しているのとは程遠いな。メロディーが比較的多く導入されているからハードミニマルより一般的には聴き易いんだろうけど、以前のハードっぷりを知っているだけにその落差にはついて行けません。やっぱりズンドコハードなリズムにファンキーなパーカッションを被せたトラックを矢継ぎ早に繋いで、直球勝負で甘さ無しのハードテクノを聴きたいですよ。誰も彼もが同じ向きを向いている最近のシーンは正直痛々しく、最近ではエレクトロハウスだかクリックだか訳の分からん流行はさっさと終われと思っている次第であります。

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| TECHNO5 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Next Evidence - Thrills 2 (RUSH! PRODUCTION:ACCR-10001)
Next Evidence-Thrills 2
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巷でフレンチハウスとはフィルターハウスみたいな認識が一部あったと思うが、フランスにもベーシックなハウスは存在しておりまして、その典型的な例がこのNext Evidence。このアルバム、当初はメジャーレーベルからリリースされたもののフランス国外に出回らず、結局はDJ YellowことAlain Hoが立ち上げたPoussez!から内容も新たに再リリースされたのだ。で内容の方なんだが、古っ!フレンチハウスシーンと逆行するかの様に、ディスコティック宜しくな創世記のハウスって感じだね。ストリングスとかギターとかホーンとかの生演奏がばっちり入って、しっとりメロメロなジャジートラックの連続。ズンズンズンと盛り上がるアッパーハウスは皆無で、オールドテイスト満載に郷愁を感じる秋が似合う音楽だな。7〜80年代に作られたって言われても、こりゃ気付かないね。大半の曲はボーカルも入っていて、インストの音楽は聴けん!なんて人はこうゆうハウスから入るといいかもしれないな。僕自身は普段こうゆう古い感じのハウスは聴かないけれど、人間の手作り感がしっかり感じられて、こうゆうクラシックなハウスもたまには良いかと思った。

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| HOUSE2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Technasia - Popsoda (Technasia:TA104CD)
Technasia-Popsoda
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東洋のメロディーと西洋のテクノを融合させた絶大な人気を誇るユニット、Technasia。言うまでもなく素晴らしいトラックをリリースしていますが、その質の高さ故かリリース量はそれ程多くなく、大傑作である前作「Future Mix」(過去レビュー)から5年も経ってしまいました。それでもやはり期待を裏切る事もなく、新作は総合的に質の高い充実した内容となっています。香港出身のAmil Khanとフランス出身のCharles Sieglingによる異色のユニットは、アジアンテイストを前面に出したメロディーで多大なるテクノファンの心を射落としましたが、ただ物珍しいユニットではありません。個人的に感じるのは、音そのもののセンスがとにかく突出しているかと思います。綺麗目なんて使い回された言葉が陳腐に感じる程、幽玄で研ぎ澄まされた音を多用し耳にすっと馴染む音なんですよね。そしてそれらを利用し、時にはハードでソリッドなダンストラックを、時にはエモーショナルなサウンドトラックを創り上げます。そして今作はタイトル通りポップをより強調した曲が多く、大々的にヴォーカルやメロディーを前面に出し分かり易いトラックが多いと思います。かといって決して売れ線に走ったと思わせる面もなく、やはりこれはテクノでありダンスミュージックだと感じさせる躍動感もあります。確実にテクノシーンにおいて頭一つ抜け出ている実力で、アルバムと言うフォーマットにおいても妥協の許さない完璧な出来です。今作は彼らの仲間であるJoris VoornやJohn Thomas、ゲットーテクノのDJ GodftherやDJ Nastyが参加、またDave ClarkeとDJ Rushの曲のリミックスを収録し、サポート陣も素晴らしく豪華ですね。ちなみにニューウェーブ風のヴォーカルはCharles Sieglingが歌っているのですが、モロにYMO風に聞こえてしまうのはやはりアジアの特徴なのでしょうか。しかし5年に一枚でもこんなに素晴らしいアルバムなら、全然待てますよ。今週末の来日ライブが楽しみですわ。

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| TECHNO3 | 22:00 | comments(6) | trackbacks(5) | |
Sven Vath - In the Mix The Sound Of The Second Season (Cocoon Recordings:CORMIX003)
Sven Vath-In the Mix The Sound Of The Second Season
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今週末はSven VathがWombに来日するので楽しみなのですが、Svenに注目し始めたのはほんと2〜3年前位からだと思います。90年代のSvenと言うとEye QやHarthouseからモロにジャーマントランスな作品をリリースしていて、それはそれで質は高かったけれど僕はかなり敬遠気味でした。それが2000年代に入るとRicardo VillalobosやRichie Hawtinらと手を組みだし、DJプレイも割とテクノ中心になって来てそこから僕も関心を持ち始めた気がします。近年は自身のCocoon Recordingsの運営も成功し、更にはイビザ島でのパーティー「Cocoon Club」も数多くの著名なDJやアーティストを招致し毎年夏の時期には大盛況となっている様です。そんな「Cocoon Club」の雰囲気をまとめたCDが、人気シリーズとなっている「In the Mix」です。彼のDJは2台のターンテーブルとミキサーのみと言うシンプルな構成で、テクニックよりも選曲を前面に押し出したプレイが特徴です。まず「Noche」サイドですが、こちらは真夜中のパーティを意識したハードなプレイ。意外にもSurgeonやDJ Shufflemaster、Speedy Jなどの曲で疾走感のある硬いハードテクノ、中盤はブリブリのジャーマンアシッド、終盤はデトロイト系で爽やかに、手堅く聴きやすい選曲です。昔のSvenからは想像だに出来ないプレイですね(笑)。そして昼間のアフターアワーズを意識した「Dia」サイドはハウシーなテクノで、うっとりまったり宴の後の和んだ雰囲気です。こちらの方がメロディーを重視した曲が多く、Svenの危なげな妖艶さが上手く生かされていると思いました。昼と夜、対照的な2枚に仕上げたので存分に彼のプレイを楽しめる素晴らしいMIXCDですが、この作品も2001年作、近年のSvenのプレイとはまた違っていたりします。

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| TECHNO3 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Miss Djax - Raw (United:DJAX-CD-20)
Miss Djax-Raw
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オランダのレーベルながらも90年代初頭から積極的にデトロイトテクノやシカゴハウスの作品を発表し、マニアの中では人気を誇っているDjax-Up-Beats。そんなレーベルのオーナーこそ女性アーティスト、Saskia SlegersことMiss Djaxです。レーベル自体は1989年頃からあった様なので、約15年を経て初のアルバムが出る事になりました。しかしこのアルバムは良いねぇ、女性アーティストだと思ってなめてると痛い反撃を食らいます。これでもかと言う位のオールドスクールっぷりで、ノリノリなアッパーテクノ、ノコギリで全てをぶった切るようなゴリゴリで荒々しい音で、有無を言わさぬ攻撃性があります。じっくり練り込んで作ったようには思えず、勢い一発で作り上げた感もありますがそこが逆にカッコいい!アシッド、シカゴハウス、テクノをごちゃごちゃに混ぜて、純度を相当高めたシカゴ系テクノって感じですね。DJ Rushも参加している事でだいたいの予想は付くかと思いますが、初期Dave Clarkeが好きな人にも向いている音ですかね。2005年現在になってこんなのが出てくるなんて、まだまだテクノシーンも終わってなんかないですね。

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| TECHNO3 | 23:00 | comments(4) | trackbacks(1) | |
Carl Craig - Fabric 25 (Fabric Records:FABRIC49)
Carl Craig-Fabric 25
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名作Fabricミックスシリーズに、遂に天才Carl Craigの登場です。発売前から期待を膨らましていたものの、トラックリストを見た時はハウスセットか〜と微妙な気持ちになったり。ようやく実際に耳にしてみると、生ハウス、テックハウス、テクノが程よく分配されて、Craigの大きな音楽性を充分に見せつける流れがありました。今までだって思い出してみると彼のプレイはどちらかと言うとハウス色が濃厚だった訳で、今回は特に湿っぽく艶めかしい質感が強いです。終始ビートはそれ程上がらず前半から中盤はハウス、中盤過ぎから硬めのテックハウスで少し盛り上げ、ラスト前に一端落とす。そしてラスト2曲はCarl Craig、Tokyo Black Starのヒット曲を立て続けに回して、感動的なラストを飾ります。Carlと言えば下手くそなDJだったのに、最近はDJの方も腕を上げたようでロングスパンでの緩急の付け方が上手いですね。テクノセットじゃないからダメだなんて思ってる人は、騙されたと思って聴いて欲しいし、ハウス好きな人には問題なく推薦出来ます。近年活動が乏しかったエレクトロニックミュージックにおける天才が、ここに来て完全に復活しています。来年以降のCarl Craigが楽しみで止みません。(12月20日現在1900円でお得です!)

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Silent Poets - Sun (Rush! Production:ACCR-10043)
Silent Poets-Sun
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Silent Poets6年ぶりの新作、待ちわびていた人も多数(勝手な憶測)。初期Massive Attackにも通じるけだるくも美しいダウンテンポな作風が特徴ですが、6年経ってもその作風に大きな変化はみられませんでした。前作の後、メンバーが一人脱退して下田法晴のソロユニットになっているのですが、今作には共同プロデューサーとしてDJ YellowことAlain Hoが参加しています。ハウス好きな人にはピンと来るアーティストなのですが、正直Alain Hoの影響がどう及ぼしたのかは謎。やっぱり今作もメランコリックなストリングスが多用されて、心臓からじわじわと全身に血が巡って熱が伝わっていく暖かさがあります。ソウルフルと言うのもちょっと違う感覚で、熱気溢れると言うよりもほっとする様な暖かさですよね。また現実の忙しい生活から時間が遅れていくんじゃないかと思うほどビートは遅く、美しいサウンドに更に深みを出させています。もちろんダブが基調となっているものの粘っこさや暑苦しさもないので、普段ダブを聴かない僕なんかにもすんなり音が耳に入ってきます。一撃でやられる音楽ではないけれど、何度も聴きたくなる様な気持ち良さを感じられる良い作品だと思います。取り敢えず、活動再開した事自体に嬉しく思います。

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| ETC1 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(6) | |
Slam - Past Lessons/Future Theories (Distinct'ive Breaks Records :DISNCD65)
Slam-Past Lessons/Future Theories
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UK・グラスゴーのテクノシーンを支え、才能あるアーティストを数多く輩出しているSoma Recordings。そのレーベルの設立者であり中心的ユニットでもあるのが、このSlamです。ハードでアンダーグラウンドな硬派な面を見せつつも、デトロイトテクノからの影響を受けてメロディアスなトラックを量産しています。「Positive Education」等の大ヒット曲も出しながら日本での評価のされ方は不当な程の人気の無さですが、海外での評価は抜群でトラックメイカーのみならずDJとしても超一流です。この5年前に発売された2枚組MIXCDはテクノ、ハウスを分け隔て無く使いグルーヴィーかつタフでファットな傑作となっています。一枚目はハウス色が濃厚で、メロウでムーディーな流れから徐々に音を積み上げていき、終盤では音に厚みが出て来てアッパー目に盛り上げてきます。非常に丁寧なMIXを行っていて、スムースに盛り上がるその手腕にはベテランの円熟味を感じさせます。2枚目はテクノ色が強く出て、これぞいかにもSlamと言ったMIXになっています。メランコリックでアッパーな曲、パーカッシブな曲、洗練されたシャープな曲を展開を作るよりもひたすら気持ち良い状態を保ちつつ、アゲ目に繋いでいます。そしてラスト間際で自身の「Positive Education」からドラマティックに盛り上がる「Jaguar (Mad Mike String Mix)」の瞬間こそ、正に待ちわびた感動のエンディング。余りにも分かりやすい盛り上げ方ながらも、誰しも抗う事の出来ない感動が待ちわびています。Slam未聴の方は是非この機会に体験して頂きたいです。

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| TECHNO2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jeff Mills - Exhibitionist (Axis:AXCD-041)
Jeff Mills-Exhibitionist
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ここ何年かのJeff Millsのスタイルにはちょっと残念な気持ちもあり、日本でプレイする事があっても意識的に避けてきた自分ですが、今年はWOMBのレジデンシーに行く気があります。SCIONのライブを見たい事もありますが、単純に最近の彼のプレイも聴きたくなっているんですよね。取り敢えずCDで彼のMIXを聴くには現在簡単に手に入る、この「Exhibitionist」しかありません。やっぱり凄いと思うのは72分間に45曲も使うと言う、そのMIXの早さ。別にMIXが早いからそのDJが良いと言う事と全く関係はないですが、やっぱり曲の良い所だけを抜き出してプレイするそのスタイルは別格です。過去の傑作MIXCD「Mix-Up Vol.2」に比べると鬼気迫るプレッシャーやアグレッシブさは薄くなり、円熟味を思わせるバリエーションを見せて、ミニマル、ハウス、ラテン等を程よく使っています。ファンキーでソウルフル、ハードでタフ、又してもテクノが黒人から生まれた事を身を以て証明しています。永遠に変わらないと思っていたJeff Millsにも変革の時代の訪れが来ているのかもしれませんが、変わらないのは未来を見つめるその視点。新しい事に挑戦してゆく彼の姿勢こそ、彼の最大の持ち味なのかもしれません。そしてその挑戦の表れが、MIXしている所をDVD化した「Exhibitionist-DVD」。コンセプトごとに4つのプレイが含まれていて、テクノオタクにはとても興味が湧くDVDではないでしょうか。

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Jeff Mills-Exhibitionist
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| TECHNO2 | 21:00 | comments(2) | trackbacks(3) | |
DJ Sneak - The Mutant Sounds From Chicago Relife Records (Avex Trax:AVCD-11390)
DJ Sneak-The Mutant Sounds From Chicago Relife Records
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このブログでは一応僕が気に入っている物かつ、まだ比較的購入出来る物を普段紹介しています。と言うのも紹介しても聴く事が出来なければ意味が無いですし…。そんな感じで廃盤だと思っていたこのMIXCDを紹介してなかったのですが、なんとamazonで未だに販売されている事を確認。今こそ紹介せねば!

発売はなんとAVEXから。つうか昔のAVEXは結構しっかりしたクラブ系を送り出してたんだけど、途中から糞になっただけなんですがね。でなんとDJ Sneakがシカゴハウスの名門レーベル、Relifeの音源をMIXすると言う快挙な企画物なのです。ライナノーツの解説の言葉を借りるならばシカゴハウスとは「世界一変態な音楽。チープ、シンプル、ファット。」あぁ、分かりやすい、確かにそうだね。音はざらついていてお世辞にも良質な音とは言えないし、スカスカのリズムトラック、そして図太い。多分曲単位で聴いてもそれ程面白くはないんだけど、これをDJが扱うと非常にパワーのある図太いグルーヴを生み出す事が出来るんですよね。しかしこのMIXCD聴いているとほんと不愉快な感じと言うか、体力が無い時に聴いたら確実に嫌な気分になりそうな位きついエネルギーに溢れています。シカゴハウスの中でも取り分け強烈なヤツが集まっていますよ。

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| HOUSE1 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Dave Clarke - World Service 2 (Resist:RESISTCD45)
Dave Clarke-World Service 2
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テクノ好きな人はきっと既に持っているであろうDave Clarkeの2枚組MIXCD。エレクトロサイドとテクノサイドに分かれていて、二つの味の楽しめるナイスなMIXなんだけど、ほんと良いDJだなDave Clarkeは。去年出た2NDアルバムには失望してたけど、やっぱりDJとしては一流ですよ。まずエレクトロサイドなんだけど、すっごい痺れるね。エレクトロ特有のチープな音がこれでもかとびきびき鳴り、ニューウェーブ調の曲も混ぜて懐古的な面もありつつ肌に突き刺さる様な刺激があります。でもやっぱりオススメはテクノサイドでしょっ!ゴリゴリのハードテクノにスカスカのシカゴハウス、鋭い切れがあるフィルター系をこれでもかと繋いでいきます。非常にざらついた質の悪そうな音が逆に、ワイルドで熱の籠もったプレイを感じさせます。高音と低音を強調した様な派手なMIXで、更には後半に進むに連れて卑猥度も増していきます。やぱり彼はシカゴハウスの影響下にあり、巧みに吸収して自分なりのプレイを創り出していますね。どこを切ってもピーク時の様なテンションには、頭が下がる思いですがそんな事を考える余裕も無いくらいパワフルです。うんうん、最近テクノでは良いMIXCDがなかっただけに満足ですな。

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| TECHNO2 | 23:00 | comments(3) | trackbacks(2) | |
2005/04/28 Standard 1 in association with REEL UP @ WOMB
遂に来たるべき日が来てしまいました…一年ぶりのWOMBですよ。例え大物が来ていようとも行かない様に避けていたWOMBですが、Funk D'Voidのライブ出演の為に行ってしまいました。不安にかられながらもライブを楽しみに早足で渋谷のホテル街を駆け抜けます。WOMBの入り口に着くと…あれ?全然お客さんがいない。すんなり中にはいるとガラガラ…どうなってるんだろう?まあいいや、WOMBが久しぶりに心地よいぞ!

12時半頃に到着したのでまだ前座の人かな?ビールをぐびぐび飲んで、ポコチンが揺れる程度に小刻みに振動する僕。ん〜しかしつまんねープレーだな。なんか卓球とかTASAKA系のプレイだぞ?と1時位まであまり盛り上がらずに傍観。ところが1時過ぎからバリバリ上げてきました。DJは交代していないので、どうやらBryan Zentzがプレイ中だったようです。ヒップホップのビートやらも混ぜてズンドコ節で上げていき、後半には「D-Clash!!!!」を投下してフロアも大盛り上がり。Intec系の綺麗目テクノとかも回し、2時近くではかなりのハードグルーヴテクノでしっかり楽しませてくれました。多彩なビートを操り、彼の音楽性の広さを感じる事が出来るプレイでしたね。Bryan Zentzのプレイ中、最前線にFunk D'Void待ちのオタが数人集合。待っているのは構わないけど、最前線にいるなら棒立ちじゃなくて踊れと思います。踊らないなら後ろで待っていて欲しいです。
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| EVENT REPORT1 | 15:13 | comments(2) | trackbacks(0) | |
DJ Peechboy - Everything Was Beautiful, Nothing Hurt
DJ Peechboy-Everything Was Beautiful, Nothing Hurt
去年からプレーヤーの調子が悪くてCDRは殆ど聴けない状態だったんですよね。なんでこのCDも買ったのに殆ど聴けてなかったんですよね。やっとまともに聴く事が出来ましたよ、DJ Peechboy…って誰なんでしょうね。全くこの人に関しては知らないんだけど、雑誌での強烈なプッシュと選曲を見てかなり前に購入したんですよ。それがですね、予想以上に出来の良いMIXCDでこりゃまじ良いね。DISC1はソウル、ハウス、ディスコ中心、DISK2はテクノ、クリックハウス、ディープハウス中心。選曲の幅もさることながら彼のプレイにはTheo Parrishに近いものがあるんですよね。じっくりと燃え上がる炎の様に秘めたる熱さと、どこかでは淡々としたクールさを持ち合わせているんですよ。やはりTheoの様にイコライジングやエフェクターで過激に緩急を付けて、ずっぽりずぽずぽとピーチワールドに引き込まれて行くんです。個人的にはDISK2のエロティックなディープハウスやテクノ路線が気に入ってるんだけど、DISK1のソウル、ハウス路線も予想外にはまっています。今まではそうゆうのってノレないし古い音だなとかで余り好きじゃなかったんだけど、やっぱりDJが上手く調理してくれると良い料理になるんだなと思ったさ。日本にも良いDJはいるじゃないかと思ったけど、こういった人たちにも日目が当たると良いんですけどね。2枚組で送料込みで1600円だから、これは買うしかないでしょう?

NXTC(ここで買えます)
Peechboyのホームページはこちら

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| HOUSE1 | 20:55 | comments(4) | trackbacks(1) | |
2004/12/31 FREEDOM VILLAGE COUNT DOWN 2004-2005 @ パシフィコ横浜
あけましておめでとうございます。
皆様はどんな年越しを過ごしたでしょうか?
僕はFREEDOM VILLAGEで年越しを過ごしました。

まず結果から言うと少々ご不満でございます。と言うのも期待のアレがつまらんプレイをしたもので…。まずは11時位に会場について早速DJ KRUSHを見に行くが、肌に合わず5分で退散。EYEに移動すると踊りやすいハウスセット。こっちの方がいかにもパーティーな感じでした。お酒をぐびぐび飲みつつX-PRESS 2が始まると、そっちに移動。10分間聴いてロックなノリだったのですぐにEYEに戻り、カウントダウンを待ちます。年越しの曲は…「炎のファイター/イノキ・ボンバイエ」。こんな曲で年越しを迎えた瞬間に何かパーティーの悪い予感を感じました。その後X-PRESS 2がどうなっているか見に行くとテクノっぽくはなっていましたが、そこでメールが入ります。「kahansinのTechno Memo」のkahansinさんからお呼びがかかって、kahansinさんグループに会いに行きました。
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| EVENT REPORT1 | 16:06 | comments(3) | trackbacks(2) | |