Deadbeat - Wax Poetic For This Our Great Resolve (BLKRTZ:BLKRTZ018)
Deadbeat - Wax Poetic For This Our Great Resolve
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ミニマル・ダブという音楽を軸にその時その時でIDMからトライバル・テクノ、アンビエントからレゲエ等野心的にも振り幅を持って展開するベルリンを拠点にして活動するカナディアン・アーティストのDeadbeat。元々はエクスペリメンタルなダブを持ち味としていた~scapeをベースに活動していた彼が、しかしそのレーベルの閉鎖後にその音楽性を継承するBLKRTZを設立後は、無駄な音を削ぎ落としながら比較的ルーツ・レゲエ/ダブへと傾倒しているのだが、それでも例えばダブ・ステップの激しく躍動するビート感を取り入れたり、または長いドローンを用いたりと常に流動的にその音楽に対する意欲は留まる事を知らない。そして本作では全ての楽曲にボーカリストを迎えているのが特徴で、何とThomas FehlmannやMike ShannonにMarco Haas(aka T.Raumschmiere)らボーカルを本業とはしないアーティストらに「希望のメッセージ」を募り、各々が語った言葉を各曲に用いたというコンセプチュアルなアルバムになっている。比較的ダンサンブルでテック・ハウス気味でもあった前作『Walls And Dimensions』(過去レビュー)に比べると、本作のトラック自体は弛緩したアフタービートが心地好いルーツ・レゲエ/ダブのグルーヴへと戻っており、そこに薄いドローンの音響等を用いて繊細で研ぎ澄まされたダブ空間を作り上げている。出だしの"Martin"こそリズム無しの催眠的なドローンの持続の上に残響混じりの呟きを用いたアンビエントだが、そこから途切れずに続く"Steve And Fatima"では湿りながらも変則的でトライバルなリズムと淡々とした朗読、そして生温いオルガンや微かなピアノを用いて有機的なダブ感覚を打ち出しており、スピード感を抑えながらもゆったりと波乗りするようなグルーヴに揺らされる。そしてシームレスに続く"Gudrun"では湿度を帯びて深みのある朗読にやはり揺蕩うように横揺れするダブ〜レゲエ調の淡々としたビートに、遠くの地で鳴っているような微かなドローンが奥行きを作って、研ぎ澄まされた繊細な音響のミニマルダブに仄かな情緒感さえ加えている。どうやら本作は全ての曲が途切れる事なく繋がっているようだが、4つ打ちではない溜めのある変則リズムも相まって、MIXCD的な流れがねっとりしたスローモーなビートながらも実に躍動的で肉感あるグルーヴに自然と身体も反応する。後半のFehlmannに触発されたようなシャッフル調のヒプノティックなダブ・テクノである"Thomas"から、特に攻撃的で猥雑さが強調されたダンスホール色が打ち出た"Me And Marco"への流れも、アルバムの中でエネルギッシュな時間帯で熱く込み上げるものがある。Deadbeatらしくダブ〜レゲエ〜アンビエント〜テクノと様々な要素を盛り込んで貪欲に広がりを持たせつつも、軸よりルーツへの先祖返り的なトラックが中心となっており、だからこそトースティング的な各アーティストの言葉も上手く馴染んでいる。ここ数年のDeatbeatの作品を聞いてみると、やはり無理にダンサンブルにするよりはテンポを抑えた本作のようなレゲエ/ダブ方向が一番しっくりはまっていると思う。



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| TECHNO13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Deadbeat - Walls And Dimensions (BLKRTZ:BLKRTZ014)
Deadbeat - Walls And Dimensions
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長らく音響派ダブ・テクノをリードしてきた~scapeから作品をリリースしていたDeadbeat。しかし2010年には残念な事に~scapeはクローズしてしまったのだが、そのレーベル性を引き継ぐ意味も込めてDeadbeatが自らBLKRTZを立ち上げ、ルーツ志向でダブやレゲエの音響やリズムをふんだんに盛り込みつつ、ダブ・ステップにも手を出しながら果敢に挑戦を続けているのが近年の話。随分と制作意欲は高まっているようで毎年アルバムやEPをリリースしているが、前作の『The Infinity Dub Sessions』(過去レビュー)から一年弱で2015年にもニューアルバムとなる本作をリリースしている。注目すべき点は、前作では盟友であるラガ・ヴォーカリストのPaul St. Hilaireを全面的にフィーチャーしていたが、本作では逆に様々なボーカリストを起用して音楽性も多様性を含んだ内容へと変化している事だ。冒頭の"Ain't No More Flowers"ではFinkをボーカルに起用しているが、ベースとなるトラック自体は気怠いアフタービートと煙たい残響が揺らぐレゲエ基調のダブ・テクノで、これぞDeadbeatに期待する艶かしいダブの音響だろう。しかし続く"I Get Low"では驚く事にDeadbeat自身がボーカルを披露し、トラックは乾いたパーカッションを用いた冷気漂うミニマル性の強いテック・ハウスで、何だか随分と4つ打ちテクノを意識している事に違和感を抱く。更にDelhia de Franceをフィーチャーした"Rage Against The Light"やElif Bicerをフィーチャーした"Got To Carry On"では、官能的で艶やかなボーカルと荘厳でダビーかつテッキーなトラックとの相性は確かに良いのだが、過去の音楽性を思い浮かべるとこういった曲にDeadbeatの個性は無いように思う。それならば例えば"Stekker Forever!"のように複雑に崩れたビートが揺れ、仄かに官能的なメロディーが闇からぼんやりと浮かび上がるダブ・ステップ気味のテクノの方が、ダブ/レゲエをルーツとするアーティストの個性の延長線上に感じられる。またラストの"Lights For Lele"は15分にも渡ってビートレスでドローンを展開する壮大な曲で、美しいストリングスのような上モノが果てしなく伸びながら優しく淡いノイズが空間に満たされるだけの流れながらも、光の放射を全身で浴びるような圧倒的なドローンに身を任せれば恍惚状態に陥る事だろう。今までの作品と比べるとダブを基調にしながらも随分とバラエティーが豊かで、それが成功していると断言するのはまだ早いだろうが、歩みを止めずに変化を促す最中なのであればそれは評価すべき事なのだろう。



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| TECHNO12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Deadbeat And Paul St Hilaire - The Infinity Dub Sessions (BLKRTZ:BLKRTZ008)
Deadbeat And Paul St Hilaire - The Infinity Dub Sessions
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ダブと言うスタイルが様々な音楽に侵食しその要素を働かせている中で、そのダブをテクノの中で追求しているアーティストがDeadbeatだろう。かつてBasic Channelが切り開いたダブ・テクノの路線を、踏襲と進化を両立させながら今の音へと成立させているが、本作はそんな彼とBasic ChannelことRhythm & Soundともコラボレートしていたラガ・ヴォーカリストであるPaul St. Hilaireによる共同制作盤だ。近年のDeadbeatと言えば実験的なダブ・テクノのレーベルであった~scapeを継承するBLKRTZを設立し、そこでは長尺の音響ダブ・テクノやダブ・ステップにも手を出したりと、比較的エクスペリメンタルな試行錯誤を行っているような印象もある。が本作においてはPaulとの共同制作による影響か、よりルーツ回帰を目指したであろうレゲエ色が強めのダブ・テクノを披露している。その意味では二人による奇跡的な化学反応を示したと言うよりは、良い意味では安定感のある予想通りの、悪い意味では期待の枠を越えないアルバムでもある。とは言えどもダブやレゲエに造詣の深い二人である、残響を強調したPaulによるボーカルは攻撃的ながらも快楽的な酩酊となって響き、Deadbeatによるトラックは強烈なアフタービートともっさりとした低音が力強い地響きとなり、これぞダブ・テクノと呼ぶべき紫煙が立ち込める世界は流石だ。残響も程々に音の間を活かす事で空間を生み出すそのバランス、単なる4つ打ちだけでないリズムの妙、繊細で柔らかい仄かなノイズの鳴りなど、音響系の系譜を意識しつつ更にはダンスフロアへの視線も忘れない音楽性はベテランだからこそだろう。コラボレートと言う点からの予想出来ない目新しさは無いが、Rhythm & Soundの魂を現代へと継承する音がここにある。



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| TECHNO11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Nightmares On Wax Presents Wax Da Beach (Ministry Of Sound:MOSCD267)
Nightmares On Wax Presents Wax Da Beach
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バレアリック・ミュージックが生まれたイビサ、享楽都市を現実のものとしたこの島では多くのクラブで数多のパーティーが開催されているが、ダウンテンポのマスターであるNightmares On Waxが主催する"Wax Da Beach"もイビサで開催されている。自分はイビサには行った事はないが、しかし"Wax Da Beach"の空気をパッキングした本作を聴けば、きっとイビサの海岸から見る夕日はどれだけ素晴らしいんだろうと想像するのに難くない。いかなる時も緩いメロウソウルを貫くNOWの事だから本作でも良い意味で普段通り、ソウルやラヴァーズ・ロック、ジャズやファンク、そしてダンクラから少々のハウスまでを軽くミックスさせながら甘美なダウンテンポを鳴らしている。2枚組に分けられてはいるが片やSunset、片やSun Downとそのタイトルからは明確はコンセプトの差は分からない。聴いた限りで判断すればSunsetの方はルーズなグルーヴとしっとりとした郷愁が強く陽が落ちるまでの時間帯、Sun Downは濃密でアダルティーな空気が増してくる日が落ちてからの時間帯と言った印象で、2枚通して聴く事でゆったりとした風景の移り変わりを体験出来るはずだ。世の中にはお洒落なだけのMIXCDや陳腐なチルアウトのコンピレーションが氾濫しているが、NOWはブラックミュージックやダンクラなど自分のルーツを掘り下げつつイビサの快楽的な空気にも適応させた選曲を行い、楽園の心地良さと音楽の成熟を兼ね備えている。上質なダウンテンポを聴きたければ、そして恋人と甘い時間帯を過ごしたいならば、本作はそんな願いを叶えてくれる一枚になるだろう。

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| ETC3 | 14:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
BEST OF 2011
あけましておめでとうございます。2011年は東日本大震災や原発事故と言う想像だにしなかった災害が日本を襲い、その影響で音楽シーンにも暗い影を落としていたように思われます。しかし多くの海外からの支援や、また国内のチャリティー活動もあり少しづつではありますが、復興に向けて進んでいるのも事実です。そしてそれは音楽と言う文化に於いても同様で、一時期は萎縮してしまったパーティーやクラブミュージックも今ではまた以前と同じ位までに活動を盛り返しております。そんなご時世の中で素晴らしい音楽も、特にそれが日本から多く出てきた事は本当に喜ばしい事で、そんな音楽は僕に人生を楽しく過ごす為の原動力となってくれています。さて今年も本当に沢山の音楽を聴きそれぞれが素晴らしかったのでどれがベストと言うのも難しいのですが、今の気持ちで気に入っている作品を選んでみました。皆様のポジティブな力の原動力となる事を祈って紹介致します。
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| BEST | 09:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Deadbeat - Drawn And Quartered (BLKRTZ:BLKRTZ001)
Deadbeat - Drawn And Quartered
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1999年にPoleことStefan Betkeによって創立され音響派ダブテクノを引率してきた~scapeは、惜しむらくも昨年2010年に運営をストップさせてしまった。巨匠Basic Channelの以降のベルリンにおけるダブテクノの先導者でもあった~scapeにはJan JelinekやKit Clayton、Mike Shannonと云った奇才が集まっていたが、今日紹介するDeadbeatも同レーベルから作品をリリースしていた。~scapeのクローズを惜しむDeadbeatの新たなる指標は、自らがBLKRTZなる新レーベルを立ち上げ~scapeの意匠を継いで行く事。Wagon Repairからの前作は完全にフロアへと視点が向いていたダブテクノだったが、新作に於いては先祖返りして初期Poleらを受け継ぐ極力無駄を排しグルーヴの起伏も抑えたダブテクノで、緩いどころか極スローテンポでドロドロとした作風はレゲエへと同調したRhythm & Soundの様でもある。まあ彼等に比べれば甘美で深遠なる音響には色気があり、紫煙の様に漂う微かな上物のノイズにはアンビエンスも感じるし、粘り気のあるグルーヴはあれどRhythm & Sound程のダビーなしつこさはなくミニマルが基調になっている。全てが10分以上の長尺な5曲収録とミニマルな作風を生かしたどっぷりはまらせる構成で、蒸し暑く気怠い真夏には更に部屋の湿度を上げるであろうが、意識も朦朧とする位の中で聴く方が気持良さそうなアブストラクトなアルバムだ。



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| TECHNO8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Deadbeat - Radio Rothko (theAgriculture:AG052)
Deadbeat - Radio Rothko
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Basic Channel好きなら是が非でも買いなさいと断言するミニマルダブミックスの決定打となる一枚が登場。これを手掛けるは昨今のミニマルダブシーンで確実な評価を得ているDeadbeat、そしてマスタリングにはPoleことStefan Betkeを迎えております。Deadbeat自身がライナーノーツでベーチャンの多大なる影響を延々と語っている事からも分る通り、本作はベーチャンとそのフォロワー達による楽曲がほぼ占めており、全編通して最高に気持ちの良い残響音を感じられるミニマルダブとなっております。一応展開を分けるなら序盤はテクノ、中盤はレゲエ、終盤はハウスと言う括りも出来る内容ですが、どこを切り取ってもエコーやディレイが絶え間なく響いていて脳味噌も融けてしまいそうな恍惚の沼が広がっております。幾層にも被さりながら地平線の彼方まで広がる残響音は、正にベーチャンから始まったミニマルダブの極み。内容的にはベタベタなミニマルダブで驚きも特には無いのですが、懐古的な選曲だけでなく近年湧き出てきたフォロワー達のトラックもしっかりと使用していて、ベーチャンの系譜が今でも継続している事を感じさせくれるのは嬉しい限り。ベーチャンが蒔いたミニマルダブの種は、続々と開花している様でもある。

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| TECHNO8 | 15:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
HeartBeat Presents Mixed By Francois K.×AIR (LASTRUM:LACD0172)
Heart Beat Presents Mixed By Francois K.×AIR
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第一弾は13年ぶりのMIXCDとなったDerrick Mayが起用された"HeartBeat"シリーズ第二段は、NYからジャンルを横断する大御所・Francois K.が参戦。長い経験と深い知識に基づいたジャンルレスな選曲と、細かな音への配慮を持ち合わせたプレイは周知の事実ですが、今回は彼が近年傾倒しているダビーなテクノを中心とした真夜中のクラブの雰囲気を伝える内容。クラブでのロングセットを全て閉じ込めるのは土台無理としても、Airでのプレイを出来るだけリスナーに伝えたいと言う気持ちで制作したそうです。第一弾を手掛けたDerrick Mayはヴァイナルでの荒々しいプレイを聴かせてくれましたが、フランソワはそれとは全く対照的にDJソフトを使用し正確無比で緻密なプレイを披露。曲毎の切替も分らない位なスムースな繋ぎや、違和感無く繋ぐ為のイコライジングやエフェクトによる音の微調整、そして非常に澄んだ高音質な音色、これぞ正にデジタルミックスの醍醐味と言うのが存分に感じられるミックス。だからと言って人間味に欠ける訳でもなく序盤のゆったりとした出だしから暗いトーンで闇が広がり始め、徐々にダビーな世界に包まれ真夜中2〜3時頃のピークタイムへと突入する盛り上がり方はとても自然で、何時の間にかクラブに居るかの様な錯覚さえ覚えます。そして盛り上がった所でCosmic Twins(Francois K.×Derrick May)のアンビエントなトラックで溜まったエネルギーは解放され、緩やかにラストへと終着するエレガントに練られた知的なプレイですね。また自身のWave Music音源も多目に使用したレーベル紹介的な意味合いもあり、フランソワの現在の音の趣向が存分に詰まっております。上質を知る男、Francois K.の極上なミックスでした。

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| TECHNO7 | 09:30 | comments(3) | trackbacks(0) | |
Fluxion - Perfused (Echocord:echocord cd07)
Fluxion - Perfused
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昨年8年ぶりにアルバムをリリースしたKonstantinos SoublisことFluxionが、前作から一年経たずとしてニューアルバムを創り上げました。今回はBasic Channel傘下で活動していた者が、本家Basic Channelを継ぐデトロイトのレーベル・Echocordからのリリースと言う事で期待大。前作は過剰なリヴァーヴやエコーで奥深い空間性を披露したまんまBasic Channelな音にダンスの要素を増量したアルバムでしたが、新作はそこから引き算をした様な締まりのある音響へと向かいました。過剰なエコーなどは封印しそれよりも音の揺らぎでふわふわとした浮遊感のある空間を創り上げ、贅肉を削ぎ落としたシンプルなミニマルダブは軽い第一印象ながらも音の密度が高まった感じも受けます。あっさり味になった分少々地味な印象も受けましたが、その分ミニマル性が強まりこれぞミニマルダブと言うべき音になったのではないでしょうか。このアルバムからはDeadbeatとRod Modellによるリミックスシングルもカットされるそうで、そちらも楽しみです。

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| TECHNO7 | 11:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Deadbeat - Alive Series 01 (Beams Records:BBRC6024)

Deadbeat - Alive Series 01
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日本で若者に大人気なファッションブランド・BEAMSが手掛けるBEAMS RECORDSから、何故かベルリンミニマルダブ方面で活躍するDeadbeatのDJMIX(ライブ盤?)がリリース。「仮想ライブ・セット」がコンセプトの当シリーズですが、トラックリストを見る限りだと各曲に"DUB"と言う言葉が付加されているので、多分ダブ処理やらエディットをされているのでしょう。ミニマルダブとは言えど本家Basic Channel程の重苦しさや神格性は無く、逆に太古の踊りの様にかなりトライバルでがんがん踊れるダンストラックが中心。ドンチクとバウンシーなキックやパーカッションはねちっこさどころかむしろ爽やかなで軽やかな空気さえ呼び込み、適度なリヴァーヴ処理で残響音が空間の奥までかすかに続いて行くような印象。ヘッドフォンで聴くと左右からパンされるリヴァーヴが明確に感じられ、その飛び具合に心地良さも倍増。モノクロの様に淡々とした世界観でありながら聴き易さや心地良さがあるのは、ミニマルに特化するのではなく躍動感のあるトライバルな要素を持ち込んだ事が理由でしょう。

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| TECHNO7 | 11:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
Nightmares On Wax - Coming Home (Stereo Deluxe:1013092SDX)
Nightmares On Wax-Coming Home
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色々と山あり谷ありの遊びまくった夏ももう終わりそうですが、まだまだ夏は終わらない、終わらせたくない。

と言う事で、スモーカーズダウンテンポの第一人者・Nightmares On Waxの最新MIXCD。今尚テクノのシーンでは大きな影響力を誇るWarp Recordsの中では最古参でありながら異端派でもあり、どんな時代であろうと生ユル系のほっこり心地良いダウンテンポを作り続けてきたNOW。もちろん最新MIXCDもやはりヒップホップやレゲエ、ソウル、ダブなど生暖かく湿度高めで、BPMも緩めないつもと変わらない内容。残念ながらここら辺のジャンルには自分は疎いので選曲を見ても何が何だか分からないんだけど、それでも聴けば感じるドリーミーで気怠い時間さえも心地良く感じる空気が満たされていくのが分かります。そうだね、真夏の蒸し暑い昼下がりの3時頃、プカプカとタバコでも吸いながら(自分は非喫煙者ですが)聴きたくなるような感じ。体中にじわ〜っと汗をかきながら、爽やかな風が吹き込む事でほんの涼しさを感じ、夢うつつな時間を過ごす。都会の喧騒を忘れてぐだぐだと適当な時間を過ごすのも、時には必要なんじゃないでしょうか。そう、NOWは都会に湧き出た真夏のオアシス的な存在。まだまだエンドレスサマー。

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| ETC3 | 07:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2008 Best Seller
今年も残り二日ですね〜時間が経つのは早いです…。ちょっとこの二日間で今年を振り返ってみると、まずは悪かった事から。彼女に振られた。別れて半年位経つので、そろそろ新しい出会いもキボンヌ。リーマンブラザーズ破綻のせいで日経平均大暴落、ついでに所持している株の総資産も超減った。嘘だと言ってよ、バーニィ(泣)。来年からはプラチナ積立貯金を始めるわ。今プラチナが超安くなってるねん。それとシフト制の仕事のせいでメタモ(G2G、アシュラ)、フジロック(マイブラ)に行けず(泣)。仕事の為に生きている訳ではないので、来年現場変えを頼んでそれが無理なら転職だわ。満足に趣味の出来ないライフなんて、死んでるも同然。あとは不景気のせいで年末の派遣切りは本当に心苦しいね。自分は運良く正社員なのでまだ良いけれど、派遣って制度自体やっぱダメだろ。規制緩和した小泉元首相は切腹すべき。特定技術向けの派遣以外は全部廃止しる。または同一労働同一賃金は保証しないとな。派遣を雇ってまで経費削減しないと黒字化しない会社は、利益が出る収益システムを確立出来てないと言う事なんだから、そんな会社は遅かれ早かれいずれ潰れる。とまあ本当に若者にとっては苦しくなるばかりの日本だな。自民党は票が欲しいので老人向けの政治しかやならないし。若者の皆さん、人生はゲームです。みんなは必死になって戦って、生き残る価値のある大人になりましょう!と言う事で残りはまた明日…

無駄口が続きましたが今年も当ブログ経由で色々と商品をお買い上げどうもありがとうございました。当ブログ読者には一体どんな商品が人気あったのか?以下に人気商品を挙げてみたいと思います。それでは続きをどうぞ。
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| BEST | 06:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Deadbeat - Roots and Wire (Wagon Repair:wag046cd)
Deadbeat-Roots and Wire
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なんかDeadbeatの新作がヤバイ事になってます。かつてはエレクトロニカ寄りのミニマルダブを得意としていた~scapeからリリースをしていたDeadbeatですが、新作はレーベルをWagon Repairに鞍替えしてリリースに至っております。これが功を奏したのかどうかは不明ですが、本作はBasic Channel以降のミニマルダブの中で最も本家に肉薄し最もオリジナリティーを発揮していると思います。これはテクノでありダブでありレゲエでありダブステップでもあり、Deadbeatの雑食性が見事に開花しているのです。アルバムの中には色々な音が混ざっていてそのリズムや構成の多彩さには驚くべき物があり、単純な作りに陥る事なくバリエーションの豊かさに恵まれています。Paul St. Hilaireをフューチャーした1、8曲目はスモーキーなレゲエトラックで、空間にふわふわと広がるエコーが浮遊感を演出。かと思えば4〜7曲目ではダビーな処理を施ししつつも流れる4つ打ちがグルーヴィーなミニマルダブテクノ。まんまベーチャンじゃねーかと言う意見もあろうが、これはもう本家と言われても気付かないレベルに達しております。そして圧巻が3曲目の激トライバルな原始的太鼓(太古)トラック。体の揺れが止まらないっっ!聴くだけで身も心も揺さぶられる太鼓乱れ打ちな曲ですが、引き締まったリズムとその音の硬さなどは最近のダブステップを意識してるのでしょう。これは絶対フロアで超盛り上がるでしょう。この手のミニマルダブだとどうしても家でちまちま聴く様なトラックが多いのは否めないのですが、Deadbeatは確実にフロアに視点が向いております。躍動感、肉体感を備えたミニマルダブとしてこれは絶賛したい。

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| TECHNO6 | 08:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2008/07/05 (SAT)
DEFECTED presents Charles Webster Release Party @ AIR
DJ : Charles Webster
Special Live & DJ : Jazzin' Park

2008/07/11 (FRI)
UNIT 4th Anniversary @ UNIT
Live : Moritz von Oswald Trio feat. Vladislav Delay & Max Loderbauer (ex. Sun Electric, NSI), Flying Rhythms
DJ : Fumiya Tanaka, Juzu a.k.a. Moochy, Hikaru (Blasthead) and more

2008/07/12 (SAT)
LIQUIDROOM 4th ANNIVERSARY @ LIQUIDROOM
Live : Los Hermanos
DJ : Larry Heard

2008/07/20 (SUN)
Real Grooves Volume 28 "Musique Risquee Label Night" @ UNIT
DJ : Akufen, Maxxrelax
Live : Deadbeat

2008/07/25 (FRI)
CLUB MUSEUM "4 HOURS of DETROIT ROOTS !!" @ UNIT
GUEST DJ : SUBURBAN KNIGHT a.k.a. James Pennington
DJ : Kihira Naoki, Rok Da House

予定が空いてしまったので、Moritz von OswaldとLos Hermanos+Larry Heardのどちらにも行ける事になりました。YELLOW亡き後UNITががんばっております。この調子でUNITは良いパーティーを開催して頂けると助かります。
| UPCOMING EVENT | 14:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Pole - Steingarten Remixes (~scape:sc050cd)
Pole-Steingarten Remixes
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流行には余所見もせず独自のミニマル、ダブを追求しているドイツのレーベル・~scapeですが、その首謀者であるStefan BetkeことPoleの最新作が登場。最新作と言っても今年出た"Steingarten"(過去レビュー)のリミックス集で、しかも自分の知識の浅さ故か余り知っている面子が参加してないです。PoleのレーベルメイトのDeadbeat、又はPerlonのMelchior ProductionsとDimbiman位しか分からんよ。全体的にはリズムをくっきりと浮かび上がらせてリズミカルに調理したリミックスが多いのですが、原曲の奥深い音響空間はわざと削除しているせいか何となく軽い印象になっています。でもDeadbeatのリミックスは群を抜いて格好良いです。これね、近年注目を浴びてるダブステップ風に仕上げてるんですが、複雑に絡んだ重いリズムトラックは非常にダンサンブルだし、どす黒いアフロ感がファンキーなんですよ。まさかPoleの曲がこんな風に変化するなんて予想だに出来まい。あとはMike Huckabyと言う全然知らない人が全盛期のBasic Channelを思わせるダブハウスを聴かせてくれて、寄せては返すリバーヴがトロトロに心地良いです。どうもパッとしない印象のリミックス集ですが、一応~scapeらしいミニマルダブ感はある…と思う。

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| TECHNO5 | 23:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
Mark Farina - Mushroom Jazz (OM Records:OM005)
Mark Farina-Mushroom Jazz
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昨日紹介したMark FarinaのMIXCDはちょっと地味過ぎる?じゃあしょうがない、キノコでも食べて気持ち良くなってくれ。Mark Farinaが立ち上げた"Mushroom Jazz"と言うイベント名を冠したこのシリーズは、既に5作目までもリリースされている人気シリーズです。ここではハウスをプレイするのではなく、ヒップホップやダウンテンポなど音楽を中心にユルユルでトロトロで心地良い音を聴かせてくれています。マッシュルームジャズと言うのはアシッドジャズに対抗して、キノコを付けたらしいけどキノコなんてつけたらいかがわし過ぎでしょうーが。まあ実際内容もメロウな選曲で閉ざされた心も解放されて、固まった思考もとろけそうな位心地良いもんで、キノコを食べる事とマッシュルームジャズを聴く事は同意義と考えても良いんじゃないでしょうか。もちろんこちらの方は合法で副作用無しの安全な処方でありまして、好きなだけ味わって頂きたいと思います。聴き方としては、一人部屋の中でゆったりまったり聴くのが一番ですね。恋人と一緒に聴けば、ムード作りにも活かせる事間違いなし。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Pole - Steingarten (~scape:sc044cd)
Pole-Steingarten
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Kit Clayton、Jan Jelinek、Deadbeat、Portableらが所属しているレーベルと言えば、テクノ帝国・ドイツの~scapeです。多分このレーベルが注目を集めたのはエレクトロニカ全盛期の頃で、今では多くのレーベルが淘汰されたシーンにおいて今でも更に進化を遂げて成長している重要なレーベルの一つであります。そしてそのレーベルの首謀者がStefan BetkeことPoleでして、その経歴はBasic Channel関連のスタジオでエンジニアとして務めていたとか。Poleとしては既に複数枚のアルバムを発表していて、初期の頃はベーチャン継承者としてミニマルダブなる音楽をリリースしていました。そして最新作である本作においては、ダブな深い音響に更にフロアライクな踊れるリズムをプラスして躍動感のある音楽に変容しています。かっちりくっきりなリズムは今までのドロドロな世界を見事に固形的な世界へと作り替えたのですが、かと言って立体的で奥深い音響世界を失う事もなくPoleらしさもしっかり残っています。妙にノリの良いトラックもあったりして少々面食らいましたが、ある意味聴きやすくなって入門としては良いかもしれないですね。チリチリとしたノイズとかも入ったりしていてエレクトロニカ的な面もあれば、淡々とした反復リズムはミニマルミュージックだし、これぞ正に~scapeサウンドです。さすが~scapeのボスだけあって、完成度の高い一枚を打ち出してきましたね。

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| TECHNO4 | 22:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Deadbeat - New World Observer (~scape:~scape27cd)
Deadbeat-New World Observer
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本日もBasic Channelチルドレン関連のアーティストを紹介。~scapeから精力的にアルバムを出すこのDeadbeat。僕はこのアルバムでDeatbeatを初体験したのですがダビーなテクノ好きな人には好評な様で、深い音響と煙たい空気が特徴です。と言ってもこの人の場合、リズムが緩いのだけど躍動的で跳ねる感覚があると言うか、底を這いずりつつも上にもピョコピョコ顔を出す様です。Basic Channel直系のダブを持ち合わせているけれど、単なる物真似には終わっていないですね。その上電子音楽ではあるはずなのだけれども、妙に生々しい。有機的で自然の中から湧いてきた音、人間自身の手によって発せられた音、そんな感触があります。今作はヴォーカルも取り入れられているせいか、レゲエの暑苦しいイメージも湧いてきます。怪しい物でもプカプカと吸いながら、窓辺のリクライニングシートで一休み、そんなシチュエーションにぴったりじゃありません?蒸し暑い日にこそ威力を発揮する一枚です。

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| TECHNO2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |