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Blue Closet - To The Ocean Floor (Mojuba Records:Mojuba 027)
Blue Closet - To The Ocean Floor

毎週毎週大量のEPがリリースされるダンス・ミュージックの業界においてその中から良質な作品を掬い上げるにはそれなりの時間と労力を要すわけだが、しかし特定の質の高いレーベルからリリースされた作品は太鼓判を押されたようなもので、比較的レーベル買いを安心して行う事も出来る。本作はBlue ClosetによるデビューEPで、これでデビューしたばかりなのだからアーティストについての詳細も経歴も何もかも分からないものの、ドイツの深遠なる電子音楽の探求に務めるMojubaからのリリースという事で購入に至った。作風はいかにもMojubaらしいやや謎めきながらもディープでダビーな音響、そしてひんやりとしながらも奥には叙情を隠し持ったような慎み深さもあり、例えばデトロイトの叙情性とも共鳴する(それよりはより洗練されているが)。"To The Ocean Floor"は11分越えの大作で、すっきりと細く軽いビートを刻む4つ打ちが淡々と響きながらも、そこに乗ってくる朧げで幻想的なパッドやヒプノティックなパルスのようなループによって非現実的な夢の世界へと誘われるような、長い時間をかけて意識を融解させて深く溺れさせていく。更に変則的なキックとリバーブを強調したダビーな音響によって奥深さが聞こえる"Dreaming Of Paradise"はこれぞMojubaとでも呼ぶべきディープな美しさが光るダブ・ハウスで、オーロラの如く揺らぐパッドや繊細な電子音響の美しさが素晴らしい。感情を吐き出すような歌がこのレーベルにしては珍しいが、それはテクノ・ソウルを打ち出す事にも貢献している。そしてレーベル主宰者であるDon WilliamsことOracyがリミックスを行った"Dreaming Of Paradise (Oracy's Leaving Eden Dub)"、こちらは原曲から直球ダンスへと作り変えて太いキックがパワフルな4つ打ちだが、圧力はありながらも全体は音の間を活かしたクリアな響きで、軽くダビーさも残しつつ無駄を削ぎ落としながら硬いテクノ仕様となっている。どれもダンスな作風ではあるがじっくりと耳を傾けて、その深遠なる音響に耽溺したくなる音楽で、今後を期待させてくれるアーティストになりそうだ。



Check Blue Closet
| TECHNO14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Captain Vinyl Presents Diggin' Disco (Universal Music:UICZ-1681/2)
DIGGIN DISCO presented by CAPTAIN VINYL
Amazonで詳しく見る(日本盤)

2018年7月22は『サタデー・ナイト・フィーバー』が日本で公開されてから丁度40周年だったそうで、それに合わせて各レコード会社がDisco Feverキャンペーンとして色々なディスコ関連の作品を制作していた。本作もその一連の作品であり手掛けているのは「Captain Vinyl」を名乗る二人、キング・オブ・ディギンことMuroと日本におけるガラージ/ディスコの伝道者であるDJ Noriだ。Captain Vinylは渋谷はContactにて毎月最終火曜の夕方に開催されているパーティー名でもあり、熱心なディガーである彼らが7インチレコードをメインに用いて自由なジャンルで自己表現を可能とする場だ。そんなユニット名が冠された本作は前述のキャンペーンに関するものなので基本的にはディスコを軸にしているが、流石はベテラン中のベテランで聞く者を楽しませる/幸せにするような選曲が貫かれており、またディスコを知らない人がそれにのめり込んで行くのも助けるクラシカルな選曲でもあり、ディスコの魅力を実直に伝えてくれる。Noriサイドはいきなりジャズ・ファンクの傑作でありハッピーな気持ちにされてくれる"Happy Music"から始まり、レゲエ色強い土着ディスコな"Now That We've Found Love"や煌めく色彩感覚がモダンなフュージョンの"Starchild (Remix)"など名作もがっつり用いつつ、"Finally (Choice Mix)"や"The Whistle Song (Ek Mix - Fade)"など心を熱くするソウルフルなハウス・クラシックも用いるなど、ディスコから派生したハウス・ミュージックへも手を広げて歴史を紐解く。中盤の"I Wanna Rock You"から"I Feel Love"など快楽的なシンセベースを用いたディスコの大傑作2連発にはどうしたって笑みがこぼれてしまう展開もあるが、後半には" My First Mistake"や"Any Love"などストリングスやギターにベースなど生演奏を軸にゴージャスかつ人情味溢れる熱い曲調のディスコへと振れて、偏にディスコと言っても色々なスタイルを楽しませてくれる。一方でMuroサイドも初っ端から耳を惹き付ける選曲で、哀愁あるヴォコーダとポップなサウンドで煌めく雰囲気の"The Sound Of Music (European Mix)"で始まり、陽気なノリを保ってハッピーな気持ちにさせてくれる歌モノなソウルフル・ディスコの"I Need Your Lovin' (M+M Lovin' All Night Mix)"や"Circles (Joey Negro Extended Disco Mix)"を通過するが、ポップなメロディーだけではなくズンズンとした肉感的なグルーヴ感も強く打ち出して熱気溢れるディスコ・フロアを喚起させる。中盤以降にはディスコ・パーティーで聞き覚えがあるだろう汗迸る激熱ファンクな"I Just Wanna Do My Thing"からストリングスも華やかな歌モノディスコの"Let's Go All The Way (Down)"などこちらもクラシックを繋げて、ラストはドラム・パーカッションが爽快な晴々しい正にハッピーな"Happy Feet"で締め括る。どちらもベテランDJとしての横綱相撲的なディスコの王道を用いながら、しかしソウルフルな感情性が強いNoriサイドに対し弾けるグルーヴ感重視なMuroサイドとそれぞれがアピールする音楽性でも明確に差が現れており、この2枚組で十分にディスコの魅力を堪能出来る企画物としてお薦めである。

Tracklistは続きで。
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| HOUSE13 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Chez Damier - Mental Breakdown (Mojuba:MOJUBA G.O.D. 4)
Chez Damier - Mental Breakdown

ダビーで美しい音響の深遠なるディープ・ハウスを聞かせるドイツはMojuba Recordsは、その一方でシカゴ・ハウスのレジェンドを招いてもはや古典とも言えるディープ・ハウスをリリースしたりと新旧関係なく素晴らしい音楽に取り組んでいるが、その後者の方で活動盛んな一人がChez Damierだ。近年は他アーティストと共演しモダンなミニマル・ハウスへの接近も見せたりしているが、ここMojubaに於いてはやはりDamierらしい叙情的でメロウな人間味溢れる作風が反映されている。本作では新作1曲と共に過去にリリースされたリミックス2曲を収録しているが、レーベルを主宰するDon WilliamsことOracyがエディットした"Mental Breakdown (Oracy's Psychic Rainfall Edit)"はシカゴ・ハウスの荒々しいファンキーさとデトロイト・テクノの叙情性が一つになったような作風で素晴らしい。シャリシャリとした粗くざらついたハイハットが目立つビート感は寒々しいものの、次第に入ってくるオーケストラを思わせる荘厳なストリングスは正にデトロイト的な響きがあり、Damierの作品にしてはややテクノ的な質感を感じるが跳ねた感のあるグルーヴと合わせてファンキーかつエモーショナルな太いハウスになっている。裏面には1994年にリリースされたリミックスの再録にはなるが、ハウスのグルーヴはありながらもDamierのボーカルをぶつ切りサンプリング的に用いながらミニマル的な持続感とアシッド・サウンドもひっそりと混ぜて持続性を重視した"Never (Jeff + Gregg’s Favourite Original Foxy's Classic)"、そしてフレンチ・ハウスの名手であるSt. GermainによるDamierのソウルフルなボーカルを活かして気品さえもある洗練されたジャジー・ハウスに仕上げた"Never (St Germain Revamp)"と、90年代クラシックのような時代性を感じさせつつも時代を越えていく普遍性もある楽曲は魅力的だ。こういったリイシューが単に懐古主義とみなされるのではなく、アーティストの再評価に繋がる意味でMojubaの掘り起こしは評価すべきだろうし、そして現在のDamierの後押しになるに違いない。



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| HOUSE13 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Konstantin Sibold & Telly - I'm In Need (Mojuba Records:mojuba 021)
Konstantin Sibold & Telly - Im In Need

ドイツでは既にディープ・ハウスとして高い評価を獲得しているMojuba Recordsより、注目すべき新星が新作をリリースしている。Konstantin Siboldは1987年生まれのDJ/プロデューサーかつマスタリングエンジニアであり、2010年頃からは自身で作品も制作するようになった若手のアーティストだ。今までにもInnervisionsやCocoonにMule Musiqへの楽曲提供を行うなど既に色々なレーベルから目を付けられているようだが、そこでMojubaは彼のソロ作品を単独でリリースするまでに至っている。Mojuba自体はデトロイトなどにも影響を受けたヨーロッパ的ディープ・ハウスを得意としているが、本作はどちらかというとUSハウス寄りな印象が強い。"I'm In Need"は胸が熱くなるようなボーカルも起用したトラックだが、乾いたハンド・クラップやシンプルなシンセのリフが主導するオールド・スクールな味付けがあり、際立った新鮮味はないもののボーカル・ハウスとして90年代のDJセットにも自然と馴染むような味わいがある。それをMojubaのオーナーであるDon WilliamsことOracyがリミックスを行ったのが"I'm In Need (Oracy’s Ancient Technology Dub)"で、こちらはよりDJツール的にボーカルは一部サンプリングで反復されつつ、リズムは滑らかに研磨されてスムースさを増した色っぽいディープ・ハウスへと精錬されている。荒々しくもソウルフルな前者、深い陶酔へと誘われる後者、どちらもMojubaらしい深遠なハウス・ミュージックとして素晴らしい。盤面にはいつも通りで日本語での記載がり、今回は「ひからびちゃうよ」…いや、この作品を聴けば干からびる事はないだろう。



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| HOUSE10 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/11/16 Mojuba Nacht @ Solfa
昨年に引き続きベルリンはディープ・ハウスの最深部であるMojuba RecordsよりDon Williamsが来日。系列レーベルであるA.R.T.less、Wanderingも含めて3種のレーベルで、テクノ/ハウスを温故知新の精神に則って探求し、アンダーグラウンドな方面では高い評価を得ている。今回はMojuba Nacht(Mojuba Night)とレーベル名を冠してのパーティーのため、日本からはMojubaに所属するSTEREOCiTIと、ディープ・ハウス界における新進気鋭のアーティスト・Iori Wakasaを招き寄せ、期待出来るアーティストが揃ったパーティーとなった。
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| EVENT REPORT4 | 17:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
STEREOCiTI - Dialog (Mojuba Records:mojuba 019)
STEREOCiTI - Dialog

先日Mojuba NachtでレーベルオーナーであるDon Williamsと共演を果たしたKen SumitaniことSTEREOCiTI。ドイツはMojuba Recordsの日本に於ける窓口的な役割も担っているSTEREOCiTIですが、一年ぶりとなる新作もやはりレーベルの趣向を反映した、つまりはシカゴ・ハウスやデトロイト・テクノの影響を匂わせる現代的なハウスを披露している。このEPの中で最も深遠かつ幽玄な音色を響かせているのが”Dialog”で、まるでフィールドレコーディングを思わせる淡い音響から始まり徐々に空間の奥底からリズムやメロディーが這い出すように引っ張り続け、そして堰を切ったように滑らかなディープ・ハウスへと突入する展開はディープ・ジャーニーと言う言葉が相応しい一曲。空間を活かす音の間や枯れた味わいのある音色には侘び寂びと呼ぶべきものが感じられ、スルメ的に聴けば聴くほど魅力が増していく。そして先立ってMIXCDに収録された"Jellyfish"は、味気ないリズム・マシンの音や不穏な呟きを取り込んだ粗雑で悪びれた音楽であったシカゴ・ハウスの影響下にあり、そこに幻想的なパッドも絡んで美しさと不安な空気が入り交じるハウスとなっている。"Mosaic"も物憂げなベースラインと寂しさを誘うストリングスにハンドクラップが効果的にアクセントを付けるシカゴ・ハウスで、簡素なリズムマシンの音が虚空に響き渡っている。レコードラベルには「タマシイハフメツデスネ」と記載があるが、確かにこのEPも朽ち果て荒廃した世界感を演出しながらも、しかし秘かに燻る魂を隠しているのだった。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jouem - Episodes 1/8 - A New Force Has Risen (Mojuba Records:mojuba jouem 1)
Jouem - Episodes 1/8 - A New Force Has Risen

ドイツからデトロイト・テクノ/シカゴ・ハウスの伝統を咀嚼しディープ・ハウスとして生まれ変わらせているMojuba Records、そのレーベルの最新作はJouemと言う謎のアーティストによる"Episodes"シリーズの1作目。Jouemが誰なのかって言うのは全く以って不明だが、ネット上のコミュニティーではSven Weisemannではないかと推測されている。MojubaのオーナーであるDon Williamsも隠れてOracy名義で活動している事を考えれば、Svenも匿名で活動していたとしてもおかしくはない訳だ。実際に聴いてみるとSvenらしさはそこかしこに散りばめられており、ノイズ混じりのぼやけた音像にゆらめくようなパッドの膜を薄く延ばしつつ、幻想的なボイスサンプルやか細くも悲壮感のあるピアノのメロディーが零れ落ちる"Certainty Of Salvation"は深いダブ・ハウスだ。スモーキーな景色を生み出すリバーブの残響音がただたた心地良く広がり、少ない音数だからこそ逆に空間を感じられる処理が見事です。そして"Eldarion"はリズムに関して言えばほぼレゲエ/ダブ的にどろどろと沈んでいく感覚は正にSven的で、そこに浮遊感たっぷりなアンビエンス漂う上モノやピアノが光明が差すように挿入され、地を這う重心の低さと開放感が混在するミニマル・ダブとなっている。この蒸し暑い真夏を更に蒸し暑くするであろう湿っぽいトラックではあるが、素晴らしいダブサウンドとなっており今後のシリーズが非常に楽しみだ。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2012/7/20 Mojuba Nacht -STEREOCiTI "Never Trust A DJ" Release Party- @ Eleven
ドイツのディープハウス/テクノで一際注目を集めているMojuba Records。古き良きデトロイト・テクノやシカゴ・ハウスをこよなく愛する若きDon Williamsが立ち上げたこのレーベルは、一貫したディープネスと曇りなき生真面目な音を追求しつつユーモアとDIY精神溢れるレコードへのデザインが賞賛を浴びている。そして遂にドイツはPanorama Barで開催されているレーベル・ナイト「Mojuba Nacht」が、Oracy a.k.a. Don Williamsを呼び日本でも開催される事となった。かつてDon Williams名義でのは来日はあるが今回は"Power House"と自ら称するDJをするOracyでの来日となり、そしてMojubaの日本支部代表であるSTEREOCiTIも参加して、Mojubaと言うレーベルを存分に体験出来る二人会のパーティーに遊びに行ってきた。
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| EVENT REPORT3 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
STEREOCiTI - Never Trust A DJ (Octave Lab:OTLCD-1755)
STEREOCiTI - Never Trust A DJ
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ミニマルテクノ全盛におけるドイツにて、Don Williamsはディープな音楽を深く掘り下げるべくMojuba、a.r.t.less、wanderingと言うそれぞれ趣向の異なるレーベルを運営している。簡単に説明するとディープハウスのMojuba、デトロイトに影響を受けたテクノのa.r.t.less、前者の枠組みに属さないエクスペリメンタルなwanderingとバランス良く音楽性は各方面に広がっている。その音の広がりと深さは確かに流行から離れたクラシカルな雰囲気も持ち合わせているが、Donの音楽に対する芸術としての拘りは音のみならずアナログのデザインやそれを包むジャケットにまで及ぶなど、アンダーグラウンドな社会に生きているからこそやりたい事をやり尽くしている素晴らしいレーベルだ。その反面どうしてもアナログ中心のリリースとなりなかなか広範囲にまで音が届かない面もあるのは事実だが、だからこそ日本人で唯一Mojubaに所属しているKen SumitaniことSTEREOCiTIがそれらの音源をコンパイル&ミックスした本作は非常に価値がある。普段からアナログを愛するSTEREOCiTIはここでもほぼアナログでの一発録りをしているが、そのスムースな繋ぎや緩やかな展開はレーベルの芸術性を追求する音にぴったりとはまっており、騒ぎ立てる夜のダンスミュージックとは全く異なる繊細かつ美しく優雅な音色をありのままに聞かせている。テクノもハウスもミニマルも同列として並べられており、重力を感じさせないダビーな音響空間の中を熱くも冷たくもない不思議な温度感の音が続き、感情的になり過ぎる事なくしみじみと盛り上がるドラマティックな展開がえも言われぬ程の心地良さを生み出すだろう。ディープと言う言葉が相応しいSTEREOCiTIの選曲センス、そして3つのレーベルの音楽、ドイツのアンダーグラウンドではこんなにも深淵な音が広がっている。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
STEREOCiTI - Kawasaki (Mojuba:mojuba cd 1)
Stereociti - Kawasaki
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ドイツにおいてDon Williamsが主宰するアンダーグラウンドなディープハウスレーベル・Mojuba。「ハイプ」に左右される事無く有名無名に拘わらずに自分が信じる音楽をリリースし、音楽とレコードの独特なアートワークを絡めて芸術的な作品をリリースする、今ドイツにおいて最も重要なレーベルの一つです。そしてそんなレーベルからの初のアルバムは、日本から世界に羽ばたいた炭谷賢ことSTEREOCiTIのデビューアルバム。2009年にMojubaからの"Early Light"がヒットし一躍脚光を浴び、2010年にも同レーベルより"Cosmorideをリリース。そして今年遂に彼の長い活動を経てのアルバムが完成しましたが、これが何と既発の曲は収録せずに全て新曲となる挑戦的な内容。まるで映画のサントラの様に厳かに始まるオープニングは、炭谷氏の生まれ育った川崎の街のフィールドレコーディングを取り入れており、ここから深遠なるハウスの物語が始まります。2曲目以降はミニマルな展開とハウスのグルーヴを持った曲がラストまで続きますが、控えめに言っても派手でアッパーな曲は皆無で、寧ろ地味な印象さえ受けるかもしれません。しかし温かみを重視したもっさりアナログ味の強い音、平坦な4つ打ち(イーヴンキック)から微妙にずれた細やかなリズムの構成は、機能性と共にライブ感を打ち出して何故だか黒さの漂うビートダウン的でもあります。ソウルを大胆に表現するのでなく心の内で燻り続けさせる内向的な音には、長い経験から得られる侘び寂びと言う日本的な印象も受け、(炭谷氏自身はディープハウスと呼ばれる事を恥ずかしがっているが)これぞディープハウスなる音でありましょう。Mojubaらしい研ぎ澄まされた芸術性に日本の繊細な奥ゆかしさがミックスされたアルバムで、本作によってSTEREOCiTIの名は更に飛躍するに違いありません。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Gene Hunt Presents Chicago Dance Tracks (Rush Hour Recordings:RH115CD)
Gene Hunt - Presents Chicago Dance Tracks
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シカゴ・ハウスの氾濫。間違いなく皆が感じているであろうシカゴ・ハウスの逆襲は、遂には未発表音源の発掘にまで至る。元々CDRなど無かった80年代、出来上がった曲はオープンリールと言うテープに記録され、それをDJがクラブで使用してフロアの反応を見ていたそうだ。そう云ったアーティストが制作した新譜は別のDJに手渡されリリースまでに漕ぎ着けた物もあれば、そのまま日の目を浴びる事なく倉庫の奥底に追いやれてしまう事もあったであろう。時代の流れと共に多くの遺産は、そのまま封印されてしまった…が、今やシカゴ・ハウスの時代が戻ってきている。そして一際その流れを作り出しているオランダのRush HourとシカゴのベテランDJ:Gene Huntが手を組み、彼がかつて友人から手渡された1982〜1989年までの時代に埋もれし作品をコンパイルしてしまった。勿論どれも未発表かつヴァイナル化されていない貴重な作品なのは言うまでもなく、Larry Heard、Farley "Jackmaster" Funk、Lil Louis、そしてRon Hardyら大御所までの作品が眠っていた事自体に驚くであろう。今これらの楽曲を聴いてもダサい、古臭い、そう云った言葉が思い浮かぶのは当然で、TR系の渇いたキックやパーカッションやチープなアナログシンセが生み出す荒削りな初期シカゴ・ハウスが、如何に理論よりも衝動や勢いを重視していたかは聴けば納得するであろう。平坦でドタドタしたグルーヴ、質素で味気ない音質など確かに完成度と言う点においては足りない点もあれど、しかしファンキーさを超越したマッドな悪意さえ感じられる不穏な空気に神経も麻痺させられるであろうし、シカゴ・ハウスの最初期の時代を感じられる事に意義があるのだろう。

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| HOUSE7 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Sven Weisemann - Emphasized (Mojuba:mojuba016)
Sven Weisemann - Emphasized

デトロイトオタクであるDon Williamsが主宰するドイツディープハウスの最深部・Mojuba。その傘下のa.r.t.lessではベルリンとデトロイトから影響を受けたテクノをリリースし、そしてwanderingでは更に実験的な音楽を追求し、この3つのレーベルはベルリンのアンダーグラウンドの中枢部に位置する最も重要なレーベルへと深化しております。そしてそれらのレーベルの中でもまだ20歳弱と若手ながらも一番の才能を見せつけているのがSven Weisemann。新作でも"Emphasized"は相変わらずのダブ加減とそしてピアノのメランコリックなリフが優雅で輝く美しさを放つディープなハウスですが、しかしそれ以上に裏面の"Caprice"がもの凄く深いです…。え〜と…Rhythm & Soundのアンビエントバージョンですか?これはどう聴いたってレゲエでありダブテクノでもあり、無駄な音を削ぎ落としながらも得も言われぬ陶酔感のあるダビーな音響が深みを生み出し、最小の構成で最大の効果を生み出している分かりやすい例でしょう。空間を心地良く、そして淡々と抜けていく適度な残響音は重く低く底に響き渡り、淡々としたメランコリーを残して行く。このドイツから生まれた若者は一体どこへ向かうのか、まだまだ底が計り知れない天才でしょう。本当に素晴らしい。

盤面にはこんな記載が - 「オカエリナサイデトロイトダマシイ」…

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| TECHNO8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2010/03/21 Spinning @ 渋谷 Bar&Cafe特異点
レギュラーパーティー化する予定の"Spinning"、無事終了致しました。お越しくださった皆様、どうもありがとうございました。そしてパーティーを知らずに飲みに来たお客さんの一人が、実は自分も読んでいるブログの管理人だったり、世界は狭いな〜とびっくり。

DJの平均年齢が30歳を越すロートルなパーティでしたが、各人の好みが出た音楽を十分に堪能出来ました。一番手のShooterさんはメタル〜ヒップホップ〜ポップ〜ダブステップなど、彼がブログで紹介している音楽を色々とプレイ。次のTakeshtさんはジャズっぽいのにデトロイト系の音も混ぜて洗練された音楽。beatjunkieさんはニューウェーブに2000年前後のハードテクノを織り込んでがっつんがっつんとハードに。

beatjunkieさんが盛り上げてくれて、自分は最後にプレイ。折角だし新曲を多めにやろうと言う意識が強すぎたのか、う〜んあまり良い流れを作れなかったよ…。緊張と酔いの為か、ミックスも全然合わせられなかったな。

何はともあれ自分の好きな音楽をプレイ出来る機会があり、程々に満足出来ました。また次回開催出来るように努めますので、皆様どうぞ宜しくお願いします。

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| EVENT REPORT2 | 11:30 | comments(7) | trackbacks(2) | |
Don Williams - Detroit Blue EP (a.r.t.less:A.R.T.LESS 2203)
Don Williams - Detroit Blue EP

現在ドイツディープハウスシーンで最も注目を集めているであろうMojuba RecordsのオーナーであるDon Williamsが、Mojuba傘下のa.r.t.lessからデトロイトテクノへのリスペクトを込めた新作をリリース。今までも"Detroit Black"、"Detroit Red"とシリーズでリリースしていて、つまりはデトロイトへの偏執狂なんですね。"Vector Dance"はTR-808/909みたいなチープなリズムトラックが懐かしい初期シカゴハウス/デトロイトテクノを意識したトラックで、そこにデトロイトテクノの透明感のある上物が乗っかるオールドスクールな一曲。いや、もうこれ完全にデトロイトテクノでしょ。ミニマル流行の中で自分たちの愛する音楽を貫くその心意気にやられます。そして"Surreal Dream (Scalar Product Mix)"はまるでKenny Larkinの"Tedra"辺りを思わせるAI(Artificial Intelligence)系テクノ。幻想的な仮想空間の広がるレトロフューチャーな音は、90年代のデトロイトテクノリヴァイヴァルの更に2010年版リヴァイヴァルで、本家デトロイトの大物が沈黙する中でその代わりをDon Williamsが担っていると言っても過言ではないでしょう。溜め息が漏れるほどに美しく、デトロイトへの愛に満ちた一枚。

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| TECHNO7 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ben Sims - Ekspozicija 08 : Escapism Pt.2 (Explicit Musick:EXPLICITCD008)
Ben Sims-Ekspozicija 08 : Escapism Pt.2
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一時期は隆盛を誇ったハードグルーヴテクノももはや過去の遺産。ハードなプレイをしていた多くのDJがハードテクノに見切りをつけて、流行のエレクトロやミニマルにあっさり鞍替えする悲しい世の中。そんなハードグルーヴが下火なこのご時世の中、一人息巻いている真の漢がいる。その人こそかつてハードグルーヴで一躍シーンの最前線に躍り出たBen Sims。現在でもターンテーブル3台をフル活用し、バカテクで迫力に溢れたグルーヴを聴かせるハードテクノ好きにとっての神である。はっきり言って今のシーンの流れでは正直ベンシムスタイルでの活動は難しいと思われるのに、頑なにスタイルを変えない彼の心意気には敬意さえ抱いております。

さて本作でも以前と変わらぬバカテクで70分の中に41曲も詰め込む尋常ならざるミックスを披露していて、あれよあれよと移り変わる音の変遷はやはり凄い。一曲の中で良い箇所だけを繋げて常に盛り上げるのがこの手のミックスプレイの醍醐味で、かつてJeff Millsが実践していた事を現在に引き継ぐ巧みの技であります。選曲は彼の大好きなシカゴアシッドやデトロイトテクノ、そしてヨーロッパのテクノまで混ぜてざっくりと野性味溢れる音に仕上げております。しかし曲をただ繋げるだけではなく、多くの曲に彼がエディットを施していて良い感じのドンシャリした音になっていますね。音は洗練されておらず野暮ったいし曲も繋ぎ過ぎでどこかせわしないけれど、ファンキー度とトライバル度はやはり並々ならぬ内容と言えましょう。元々Jeff Millsに影響を受けていた自分には、この手のミックスは永遠に外せないですね。

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| TECHNO5 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Laurent Garnier - Excess Luggage (F-Communications:F1873CDBOX)
Laurent Garnier-Excess Luggage
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元料理人でありフランスの伊達男、ローランガルニエ。そのプレイはテクノ伝道師とも言える幅広い選曲で、一夜のプレイで様々な面を伺う事が出来る。個人的にはテクノセットが好きだけど、ハウスやロック、果てはドラムンベースまでも回す何でもありな人です。そんな彼もデトロイトにはやはり興味があるのか、自身のアルバムにおいてデトロイトライクなトラックを多く作っています。さてこのMIXCDは2000年のSONAR、2002年のデトロイト、後多分PBBと言うラジオのライブを収録した物でやはり彼の幅広い選曲を体験するにはもってこいです。

一枚目のSONARのプレイはハウス中心のセットでムーディーな物から、シカゴ、アシッドまで気持ち良く聴けます。DAVINA-Don’t you want itはデトロイトハウスのクラシック、今年のイエローでのプレイでも回していました。

二枚目は血管ぶち切れデトロイト中心のMIX。しょっぱなHi-Tech Jazzですよ!この曲は他のDJにもここ1、2年で実際のDJでよく使われている気がします。ほぼデトロイトに関連のある曲を使っているので、デトロイト好きには必ず受けると思います。終盤自身のThe Man with the red faceは、彼の曲の中でも最もデトロイトへの愛着を示した結果となるものでしょう。そこから69-Desireに繋ぐと言う悶絶必至のMIXです。

三枚目のラジオでのプレイは、テクノやハウスじゃなくてダウンテンポなのかな。寂れたバーとかで流れてそうな感じで、哀愁がありますが僕は余り聴いていないので何とも言いようがありません。

実際のプレイではテクノ→ハウス→ロック→…と目まぐるしくどんどん変わっていくので忙しい感じもするけど、一夜にして壮大なロングジャーニーを経験する事が出来ます。そして今週末にageHa、来週月曜にYellowと今回は2回も東京でプレイ。この機会に是非ともテクノ好きは、ガルニエのプレイを体験してみてはどうでしょうか。

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ちなみにこのMIXCDには4、5枚目がありF-COMショップ直販で買えます(現在はアマゾンでも購入可)。4枚目がデトロイトとシカゴハウスのクラシックを多用したMIXで超絶物です。僕は当然買いました。

Laurent Garnie-Excess Luggage
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| TECHNO1 | 17:19 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Kevin Saunderson - KS03 Deep Space Techno (Trust The DJ:TTDJCS052)

Kevin Saunderson-KS03 Deep Space Techno
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Derrick May、Juan Atkins、そしてこのKevin Saundersonがビルヴィレー・スリーと呼ばれるデトロイトテクノの創始者である。前者二人に比べるとケビンはハウスよりのトラックが多くて、いかにもデトロイトテクノと言う訳でも無かったのでデトオタにとって絶大な人気があった訳ではないと思う(売り上げは一番だったとは思うが)。しかーし、近年のケビンは圧巻のDJプレイにより評価もかなり高いのではないかな。作る曲はハウスなのに、DJはデリックやホアンに比べて躍動感溢れるハード+ラテン+ディープ+デトロイトなテクノでめちゃかっこいい。そんな彼のプレイをこのMIXCDで楽しめるのだから、悪い訳がない。しょっぱなズンズンズンと徐々に低音が大きくなり、何かを予感させる幕開け。その後もドンドンドンとぶっとい低音で流れを支配し、デトロイトライクな上物シンセがメロディックに仕立て上げる。常にアグレッシブに攻め続けるが大胆なイコライジングを効かせて、上手く展開も作っています。中盤ではメランコリックな自身の「Say Something」も使い、そして「Good Life」ネタの2曲「D-Clash」、「Man Alive」で盛り上げ、続けてデンデン唸りをあげるアンセム「Pontape」で発狂。最後はレイブ調の「Throw Your Hands」で決めっ!って昨年のAIRでのプレイと内容が似ている事を思い出しました。いや、しかしこのMIXCDは近年稀に見る出来だと思います。KS01、02も出ているけどそれを遙かに凌駕する出来。これはオールタイムフェイヴァリットに挙げられるべきMIXCDだと思います。Deep Space Technoの名に嘘偽りはありません。

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| TECHNO1 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |