Fouk - Truffles EP (Heist:HEIST037)
Fouk - Truffles EP
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Detroit Swindleが主宰するHeistはブラック・フィーリング溢れるディスコ〜ビートダウン系を得意とするディープ・ハウスのレーベルでは頭一つ抜けており、事実これからを担う強力な新世代を多く抱えて素晴らしいハウス作品を多くリリースしている。Foukもそんなレーベルにおいて台頭する期待のアーティストだが、個別にも活動するDaniel LesemanとHans Peeman a.k.a. Junktionがタッグを組んだこのユニットは、HeistだけではなくRazor N Tape ReserveやHouse Of Disco等からもディスコやファンクを咀嚼したライブ感溢れるハウスを手掛けて注目すべき存在だ。タイトル曲の"Truffles"からしてパワフルさとエレガンスが共存しており、序盤こそからっとしたパーカッションが爽やかに響き太い低音が効いたビート重視のハウスかと思いきや、中盤からはレイヴ風なピアノコードが派手に展開し煌めくシンセソロが鮮やかに彩りながら、ファンキーさ爆発の黒いハウスとなる。"I'll Be Down"はややテンションを落としてざっくりラフなビート感に、耽美な鍵盤のコードやエモーショナルなシンセのメロディーを合わせ、ソウルフルな歌も入ってくるとぐっと感情性を増して艶めく。ジャジー・グルーヴな"Need My Space"では色っぽく官能的なエレピやシンセがムードを作り、艶めかしいベースラインの動きもあってしっとりとアダルトな夜の帳が下りてきて、生っぽく温かみのあるディープ・ハウスはFoukの真骨頂だろう。またヒップ・ホップから始まりディスコやハウスにまで長けたHugo LXがリミックスを行った"I'll Be Down (Hugo LX Meteor Mix)"も秀逸で、ややビート感を滑らかに均してフラットな心地好さを作りつつ、原曲よりも更にしっとり情緒的なエレピや咽び泣くようなトランペット風のメロディーも追加して、色っぽく仕上げたリミックスは上品な官能性に溢れたディープ・ハウスだ。パーティーに於けるピークタイムにも合う曲もあれば、早い時間帯の落ち着いた雰囲気の中でも、または朝方の微睡みにはまる曲まで、それぞれにシチュエーションに適合しながらモダンなハウスとして流石の内容だ。



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| HOUSE14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Joey Negro - Distorted Dreams EP (Z Records:ZEDD12262)
Joey Negro - Distorted Dreams EP

購入してから放置しておいたらいつの間にか発売から1年経過していた本EP、ソウルやファンク、そして特にクラシカルなディスコの求道者であるJoey Negroによるものだが、これがすこぶる良いので紹介したい。2017年にリリースされたアルバムの『Produced With Love』に収録された曲を他アーティストがリミックスしたEPなのだが、Negroの音楽性が比較的熱心なディスコ信者らしいクラシカルなスタイルなのに対し、ここではCrackazatとLay-FarにFoukと現在形のハウスを提唱するアーティスト、そしてシカゴ・ハウスの巨匠であるRon Trentがリミックスを手掛けて、これぞモダン・ハウスと言わんばかりの内容でアップデートを掛けている。Trentによる"Distorting Space Time (Ron Trent Remix)"はここではレイドバックして肩の力が抜けたグルーヴとダビーな残響を活かした開放感のある生っぽいディスコ×ダブ・ハウスで、生演奏によるギターやベースの湿っぽさやオルガンやシンセのうっとり甘いメロディーに軽く陶酔させられ、大人の余裕さえ感じさせる包容力に満ちた作風だ。対して"Latican Boogie (Crackazat Remix)"は序盤からすっきりと、そして太いキックが地を固めつつ、美しいシンセのリフやピアノのコード展開をフィルターで変化させながら盛り上げていくポジティブなハウスで、若々しいエネルギーが溢れ出すピアノ・アンセム的な爆発力を伴い高揚感の中を突き抜ける。"In Search Of The Dream (Lay-Far Remix)"もフューチャー・ジャズやディスコにファンクなどの要素が混在するLay−Farらしい音楽性が発揮されたリミックスで、ざっくりとした生っぽい響きのブロークン・ビーツにエレクトロニックで豊かなシンセやベースサウンドによって色彩豊かな感覚に包み込んで、喜びや希望が溢れるブギー・ハウスは現在形のモダン・ディスコでもある。そしてJunktionとDaniel LesemanのユニットであるFoukの"Distorting Space Time (Fouk Remix)"、こちらはライブ感あるパーカッションとざっくり生っぽい荒さのあるブギーなビートを活かして、浮遊感のあるTrentのリミックスよりもどっしり重心を落としややツール性を強調したディスコ・ファンクな趣きか。参加アーティストの豪華さに惹かれながら、更に期待を越えてくる位の各アーティストの音楽性が自然と表現されたリミックスで、これはもう文句無しだろう。



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| HOUSE14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2016/6/10 Lose Yourself @ Sankeys TYO
2015年3月、ベルリン・ハウスシーンの魅力的なDJ/アーティストをフィーチャーするというコンセプトで立ち上がったLose Yourself。一端はAirの閉店と共にパーティーも立ち消えになるかと思ったが、Airの跡地に新設されたSankeysで目出度く再始動する事になり、その再始動の初回にはAirでと同様にIan Pooleyがゲストとして呼ばれる。そして日本からはTakahashi Kuniyuki、パーティーのレジデントであるMotoki a.k.a. Shameらが出演し、Sankeysという新たな場所でどんな軌跡を描き出すのか。
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| EVENT REPORT6 | 11:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2015/12/28 SLOWMOTION @ Grassroots
ネット上の案内によると「青山はManiac Loveで生まれたSlowmotionは当時のハードミニマルやドラムン・ベースへのカウントーとして開かれ、アゲアゲ路線のパーティーとは異なる方向を向き、ゆっくりと落ち着いた変化球なダンス・ミュージックを志向」としていた、それがSlowmotion(詳細はこちらを参照下さい)。90年代中盤から始まったこのパーティーはその時代には早過ぎたのか、結果的にはレギュラーパーティーとしては成功しなかったものの、ここ数年はようやく時代にはまってきたのか当時のメンバーであるMoodmanやMinoda、そしてSports-KoideやTangoも加わって不定期開催されており、そして2015年も終わりが近付いたこの時期にGrassrootsでの開催が決まった。上げる事を強要されない、そして寛容のある客層が多いGrassrootsだからこそ、Slowmotionがしっくりとはまるのは間違いない。
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| EVENT REPORT6 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Fouk - Heavy On The Bacon (Room With A View:VIEW021)
Fouk - Heavy On The Bacon
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竹の子のように再現なく生まれくるアーティストの中から、的確に新しい才能を見付けるのは非常に難しい。そこでアンテナに引っ掛かるとしたらやはり信頼出来るレーベルからのリリースがあるか、それは非常に重要な判断の一つとなる。Foukなる聞き慣れないアーティストは、実はオランダでディープ・ハウスのレーベルであるOutplayを運営しているDaniel LesemanとHans Peeman a.k.a. Junktionの二人から成るユニットであり、この名義では既にDetroit Swindle主宰のモダンなハウスを量産するHeistからもリリースをしているので、興味本位を手を出しても期待を裏切られる事はないだろう。事実、新作でも彼等らしいブラック・ミュージックからジャジーかつディスコティックな要素を持ち込み、生っぽい音のフレーズを活かして艶かしさを残したモダンなハウスを披露している。A面にはざらついてリラックスしたビートと抜けのよいパーカッションを軸に、そこに優美なエレピやファンキーなギターカッティングに鮮やかな管楽器の音色、更にはふざけたようなボーカルまで色々と音を盛り込んで、まるでファンク・バンドが演奏していると思わせるライブ感のある"Heavy On The Bacon"を収録している。元々ビートダウン・ハウスやブギーな音楽性を披露していたので驚く程ではないのだが、DJとしてのツール性からではなくバンド的な視線で作れらた楽曲だからこそ、それ一曲で聞かせる完成度を誇っている。B面の"Coconuts"は更にリラックスして憂いを感じさせ、ざっくりとしたジャジーなリズム感と生温く躍動するベースラインがしっとりと湿度を帯び、そして古ぼけたようなシンセのサウンドが懐かしく響く。この男の咽び泣きのようなしんみりした切なさは、踊り尽くしたパーティーの朝方や終わり間近で聴きたくなるムードにぴったりだろう。



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| HOUSE11 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Fouk - Kill Frenzy EP (Heist:HEIST010)
Fouk - Kill Frenzy EP
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今をときめくDetroit Swindleが主宰するHeistは、Max GraefやAndy Hartなど黒くファンキーなビートダウン・ハウス系のアーティストとの関係が強い。そんなレーベルから聞き慣れないFoukなるアーティストの新作がリリースされているが、実はこのユニットはDaniel LesemanとHans Peeman a.k.a. Junktionによるものだ。前者はOutplayから生の質感が強いディープ・ハウスを手掛け、後者はSleazy Beats Black Opsからもリリースしている通り、やはり漆黒のビートダウン・ハウスに定評があり、その二人によるタッグなのだから相性の良さは折り紙付きだ。何といってもタイトル曲の"Kill Frenzy"が素晴らしく、ハンドクラップとグイグイと加速するような生の質感を伴うジャジーなビート感で引っ張りつつも、さり気なく流麗なエレピのメロディーやゴージャスなホーンを交えて、ブラック・ミュージックの香りを纏ったライブ感溢れるディープ・ハウスに仕上がっている。裏面は一転してレイドバックしたジャジー・テイスト強めな2曲が収録されており、緩んで臨場感のあるドラミングとトリッキーなボーカル・サンプルや浮ついたサウンドを仕込んてリラックスしたムードさえもある小洒落た"Lefty's Bar"と、よりざっくりとラフな生々しさがあるビートと幻惑的なリフに内向的なエレピを組み合わせてディープさを強調した"Ken Sent Me"で、パーティーの喧騒の間にリラックスした空気を持ち込むしっとりした味わいがある。どの曲もやはり生温かく臨場感あるビートの音色が効果的で、それがブラック・ミュージックらしいファンキーさに繋がっており、Detroit Swindle好きな人には是非ともな一枚だ。



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| HOUSE11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |