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E. Live - Boogie For Life (Star Creature:SC1223)
E. Live - Boogie For Life

2019年のGiovanni DamicoやLiquid Pegasusによる色彩豊かな感覚に満たされるシンセ・ファンク〜ブギーなアルバムが素晴らしく、レーベルの音楽性に魅了させられたのがシカゴのStar Creatureだ。2016年頃に設立されたまだ新興レーベルのようだが、ブギーやディスコにファンクやR&Bといった音楽を纏め上げモダンに聞かせる過去から未来への視点を持っており、キラキラとした都会的な感覚が特徴だ。そんなレーベルの新作がEli HurwitzことE. Liveによるミニアルバムで、レーベルを代表するアーティストの一人だけあって前述のレーベルの音楽性を象徴していると言っても過言ではない程に、本作のライブ感溢れるシンセバリバリでファンキー&ブギーな作風はポップさ弾けて爽快な風が吹き込み楽天的な太陽の光が射すようだ。アルバムジャケットのポップな色使い、そして都会のビル群とビンテージシンセを題材した内容からしてもう完全にシンセ・ファンクが想像され、聞く前から何処となく心がウキウキしてこないだろうか。タイトル曲からして素晴らしく、シャキシャキとしたドラムに合わせて透明感のあるスペーシーなシンセとキレのあるギターカッティングがファンキーなビートを叩き出す"Boogie For Life"、懐メロのような心に染みる複数の音色のシンセが代わる代わる登場し、これでもかとメロウに展開するブギーな幕開け。からっと乾いたパーカッションが空に向かって響く涼し気な"Sunny Side Up"は、流麗なピアノコードや生音強めにうねるベースから始まり、中盤では光沢感のあるシンセがキラキラと眩しいように響いて、ライブ感溢れるジャズ・ファンクと呼べかよいか。ずんずんとノリの良い4つ打ちのドラムがディスコ風な"Rolling Steady"は、ここでもエレクトロニックな響きの複数のシンセがお互いを刺激するように盛り上げているが、ポップでスペーシーな感覚に満ちたシンセの響きは憂いと共に儚くもある。"Brazao"はブラジル音楽を意識したようでチャカポコとしたパーカッションのリズムが前面に出ており、そこに艶めかしいベースやギターカッティングを被せて腰にくるファンキーさを出しつつ、そしてやはり分厚く煌びやかシンセのうねるメロディーが郷愁を誘う。扱っているジャンルとしては古典的というか新しさは無いのだろうが、しかしそんな音楽に全く古さを感じさせない澄んで綺麗な音の聞かせ方やこれ以上ない位にエモーショナル性の強い旋律やコードの表現など、古い音楽を咀嚼した上でモダンに昇華している点が素晴らしい。僅か6曲のミニアルバムだが、しかしそこには近未来のモダンブギーが詰まっている。



Check E.Live
| HOUSE14 | 07:30 | comments(0) | - | |
Kapote - Brasiliko (Toy Tonics:TOYT089)
Kapote - Brasiliko
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破竹の勢いという表現が相応しいベルリンのジャズやファンクを咀嚼した現在系のハウスを量産するToy Tonics。2012年頃に設立ながらも既にカタログナンバーは100を越えるなど、兎にも角にも凄まじい勢いで新作をリリースし、レーベルの作品はレコード屋の新譜として見かけない時期はない程だ。そのレーベルを引率するのがMathias ModicaことKapoteで、比較的若手のアーティストかと思っていたら、Munkを含めた複数の名義で2000年頃から活動していたようなので最早ベテランの域にいるアーティストだったわけだ。この2019年作もフロア即戦力なファンキーなハウスで、ブラジル音楽を意識したのかもしれない"Brasiliko"は生っぽくタフなベースラインを前面に出しつつ、麗しいフルートと耽美なエレピとストリングスで気品良く仕上げながらもライブフィーリングと骨太感もあるハウスで、一聴して耳を惹き付ける魅力がある。"Salva Tion"の方はねっとりしてスムースなグルーヴ感を保ちつつ、不思議なボーカル・サンプルとダーティーなベースサウンドの蠢きによって不良っぽくワイルドなファンキー・ハウスで、毒々しささえ感じられる。そんな原曲に負けじと素晴らしいリミックスが2曲も収録されており、イタロ・ディスコ系のGiovanni Damicoとキーボーディストとして人気上昇中のByron The Aquariusが、それぞれの個性を表現している。どちらも原曲のイメージを壊す事はないが、"Brasiliko (Giovanni Damico Remix)"はドタドタとしたマシンビートがイタロ・ディスコ調で疾走感を獲得しながらエレクトロニックな分厚いシンセも鮮やかに彩る快楽性の強さを表現し、一方"Brasiliko (Byron The Aquarius Remix)"の方は抜けの良いパーカッションを用いたジャズ・フィーリングによってエレガントかつソウルフルな如何にもByron The Aquarius的な内容と、期待に応えたリミックスだ。全4曲ともフロア仕様なモダン・ハウスで即戦力間違いなしと、Toy Tonicsというレーベルの勢いが現れたナイスなEP。



Check Kapote
| HOUSE14 | 12:00 | comments(0) | - | |
Giovanni Damico - The Boogie Tracks LP (Star Creature:SC1215)
Giovanni Damico - The Boogie Tracks LP
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トロピカル、レトロ・フューチャー、シンセ・ファンクといった言葉が思い浮かぶポップなジャケットが印象的な本作、内容もほぼそのまんまにイタロ・ディスコやシンセ・ファンクを含んだブギーなアルバムで、正に期待通り。手掛けているのはイタリアのGiovanni Damicoというアーティストで、経歴を調べてみると過去にはRondenion率いるRagrange Recordsからのリリース歴もあったりと、ファンキーな音楽性もあるのは納得だ。しかし過去の作品以上に本作はポップなシンセ・ファンクが打ち出されており、ネオンライトの眩しい光に照らし出されるようなシンセの使い方が快楽的でさえある。キッチュなシンセのアルペジオから始まる"Spazio E Tempo"は伸びやかなシンセの旋律やアタック感の強いキックを用いた緩んだイタロ・ディスコで、甘ったるい歌やうねるシンセもあって俗物的な感覚がありながらも、ポップな色彩感覚に彩られている。"Boogie Erogeno"はタイトルにブギーという言葉も含まれている通りブギーなグルーヴ感があり、朗らかな笛の旋律とうねるシンセの弾けた感もあって、フュージョン風な爽やかな一曲。"Puma Beat"もブイブイとうねるシンセが特徴的で、そこに鋭く切り込んでくるドラムや懐かしさもあるシンセのシーケンスも交えて、古き良き時代のライブ感溢れるディスコを思い起こさせる。躍動的なマシンドラムのビート感が快活な"Rise Up"では流麗なシンセのコード展開に合わせて、甘ったるく気怠い歌とボーコーダーを通したロボット・ボイスが交互に現れ、メロウながらもダンス性の強い曲で魅力的だ。対して最後の"Stream Of Souls"はアタック感の強いキックを用いながらも淡々とリズムを刻み、アンニュイで微睡みを匂わせるシンセのフレーズを掛け合わせて、大きく展開を繰り広げる事なくミニマル性の強い流れによって平穏へと向かって終焉を迎える。基本的にはどの曲も鮮やかで派手なシンセ使い、安っぽくも刺激的なドラムマシンのリズム、そしてポップで楽天的な響きや旋律で統一されたアルバムで、シンセ・ファンクやシンセ・ポップといったジャンルを好む人にとっては文句無しの内容だ。



Check Giovanni Damico
| HOUSE14 | 10:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |