BEST OF 2018
今年も一年間当ブログを御覧頂いた読者の皆様、どうもありがとうございました。今年は節約も兼ねてBandcamp等の配信でも積極的に音楽を購入するようになった結果、輪をかけて購入する量は増えたもののそのおかげで聴き込めていない音楽も増えてしまい、レビューも書けずにこの年末のベスト紹介で掲載する機会も逃してしまう始末。また昨年に続きパーティーへと足を運ぶ機会も減っており所謂ダンス・ミュージックに対する関心は減少というか、良い意味でそこへの拘りは少なくなり、その半面ホームリスニングにも耐えるうバレアリック/アンビエント/ニュー・エイジといった音楽への興味がより増えた一年でした。そんな今の趣向から選んだ年間ベストは当ブログの昔のベストに比べると確かに方向性が変わったのは事実ですが、音楽への愛や興味は全く変わっておりません。また来年も素敵な音楽に出会い、そして色々と紹介出来たらと思います。それでは、来年も良いお年を!
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| BEST | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hear & Now - Aurora Baleare (Claremont 56:C56LP011)
Hear & Now - Aurora Baleare
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2018年も注目すべきバレアリック・ミュージックは多くこのジャンルが豊潤の中にある事は間違いないが、そんな一年の中でも特に見逃せない作品がClaremont 56から夏頃にリリースされたHear & Nowの初のアルバムだ。Claremont 56と言えばPaul 'Mudd' Murphyによって運営されているUKのクラシカルなバレアリック・レーベルの代表格であり、バレアリックというスタイルの周りにディスコやクラウト・ロックにダウンテンポといった要素を取り込んで、特に生音の有機的な響きを用いた開放的なサウンドが特徴的だ。そんなレーベル性にこれ以上ない位にぴったりな音楽性を本作は含んでいるが、そのHear & Nowは2000年代から活動するイタリアからNYハウスへと接近したハウスアーティストであるRicky Lと、そして同郷のアーティストであるMarcoradiによる二人組の新しいユニットだ。このユニットの経歴としては同レーベルに一枚のEPを残しているだけで決して長くはないが、その音楽性はその活動歴よりも遥かに円熟している。アルバムは湿った霧が満ちる中でゆっくりと眠りの中から目覚めていくような"Aurora Baleare"で始まり、哀愁のギターの旋律と透き通ったシンセが溶け合い微睡んでドリーミーな雰囲気から徐々に動き出す。神秘的なシンセや凛としたエレピで青々しい空の下で闊歩するような長閑なニューディスコの"Stella Dei Venti"は、しかし中盤から印象的なベースも加わってよりオーガニックな響きによって血の通ったサウンドを増す。メランコリーな泣きのギターとからっとしたパーカッションが乾きながらも心地好いディスコダブな"Salsedine"、浮遊感と透明感のあるパッドを用いてバレアリックな壮大さを演出しながらもしっとりしたディスコのリズムがある"Trasimeno"、ここら辺もギターやドラムの生な音を前面に打ち出されており、身も心も包み込んでくれる優しさに溢れた温かさを感じる事だろう。風の音や鳥の鳴き声から始まる"La Marsa"はいかにも古典的なバレアリックとも言えるが、繊細なギターのメロディーから徐々にギターカッティングやシンセーベースも加わり、そして安っぽいマシンビートも入ってくれば途端にイタロの快楽的なディスコになる流れで、底抜けな多幸感へと突入する。そして最後の"Airone"はアルバムを締め括るに相応しい憂いの感情が溢れ出すセンチメンタルかつバレアリックなアンビエント系で、抜けの良いパーカッションがキックレスながらも大らかなビートを感じさせ、そこに哀愁溢れるシンセと泣くように咆哮するギターがこれ以上ない程にドラマチックに展開して、感動的な映画の一場面を見せるが如くのサウンドスケープを広がらせる。アルバム通して基本的には踊らせるのではなく心に響かせるリスニング主体となっており、特に感情を全く隠さずに豊かな心の内を見せる豊かな響きは何処までも清々しく、そして太陽の光を全身で浴びるが如くの楽天的な世界観だ。夏にリリースされた作品ではあるが、夜が長くなってくるこれからの季節にもぴったりな一枚。



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| HOUSE13 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Field - Infinite Moment (Kompakt:Kompakt CD 149)
The Field - Infinite Moment
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現在のKompaktを代表するアーティストであるAxel WillnerによるプロジェクトであるThe Field、霧のようなシューゲイズが充満して生まれるサイケデリアと多幸感によってテクノのリスナーのみならずロックのファンも魅了し、自身の世界観を完全に作り上げた。しかし2005年のデビューから13年経過し本アルバムで通算6枚目となってくると、その確立された個性が故に時として飽きられてくる懸念もあるが、アルバム毎に雰囲気を変えたり音の鳴りを変える事でアルバム毎の味を生み出して進化/深化を続けている。特に初期3枚のアルバムジャケットが淡い白色だったのに対し、本作含め直近3枚は黒色がイメージとなっており、おおよそその色に合わせて本作も更に内省的でベッドルーム的な聞き方も可能であり、事実本人曰く「これまでの作品よりもずっと遅い」とも語っている。オープニングの"Made Of Steel. Made Of Stone"は祈りのようなエフェクトのかかったボイス・サンプルのループから始まり、鈍いアシッド感もベースのうなりも加わって遅いビート感でずぶずぶと嵌めていく。途中からシンフォニックな響き現れたりと暗いムードの中にも神秘的な美しさがあるが、決して多幸感に振り切れるでもなくサイケデリック性が勝っている。続く"Divide Now"からビートは走り出し淡いシューゲイザー寄りな電子音の執拗な反復を被せて如何にもThe Fieldらしい曲だが、そのミニマルなビート感だけかと思いきや中盤でドラムン・ベースのリズムが挿入される意外な展開も盛り込み、そこを堺に後半はまたやや曲調が変わるという大胆な構成の大作だ。"Hear Your Voice"は聞けば同じくKompaktのWolfgang VoigtことGasの初期ミニマル・アンビエント作に近い作風で、ハートビート風なノリの良い4つ打ちに荘厳な電子音がオーロラーのように揺らめいて空間が音で完全に満たされており、余りにも快楽的で忘我しそうである。そこからダウナーに転調した"Something Left, Something Right, Something Wrong"でのっそり遅いビートに合わせてアブストラクトな音像や奇妙な効果音によって抽象性を高めてサイケデリック性を増し、モコモコと柔らかくも詰まったリズムで神々しいボイス・サンプルのループで宗教的でもある神秘性を得た"Who Goes There"、そしてラストの"Infinite Moment"でもじっくりと大地を踏みしめるような遅いビートと白色光に包まれる力強いシューゲイザーな電子音が鳴り響き、ゆっくりと恍惚状態へと入っていく事で正にタイトル通りに永遠の時間が続くかのようだ。初期のような多幸感爆発なフロア向けのダンス・トラックはそう多くはないし、やはり全体的に閉塞感がありムードが決して明るいわけではないが、サイケデリアが生むじわじわと増えていく恍惚性もひたすら心地好い。きっとライブでも汗だくになって踊るのではなくゆらゆらと揺れて聞く事は容易に予想出来るが、この圧倒的な密度の音に包まれてカタルシスを体験出来るだろう。



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| TECHNO13 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rebirth 10 - Compiled And Mixed By Larry Heard A.K.A. Mr. Fingers (Rebirth Records:REB036CD)
Rebirth 10 - Compiled And Mixed By Larry Heard A.K.A. Mr.Fingers
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シカゴ・ハウスのレジェンド…とだけで括るのでは恐れ多い、時代を越えて何時までも残る曲を制作する音楽家として孤高の位置に存在するMr. FingersことLarry Heard。初期シカゴ・ハウスのロウで荒ぶれる作風から、次第にそこにツール性のみならず趣深い情緒や琴線に触れるエモーショナル性を加えた張本人であり、伝説的な存在として尊敬の眼差しを浴びながらも今も音楽家として制作を続け、求道的な生き方を続けている。アーティストとしての技量は言うまでもないが今までにDJとして公式にミックスをリリースした事はなく、活動歴30年を経てようやくMr. Fingers名義でのミックスがここに届けられた。オフィシャルでの初のミックスである事は非常に貴重ながらも、今回はイタリアのレーベルであるRebirthの10周年を記念した作品とあって、あくまでレーベルの音楽性を伝えるショーケースが前提になっている。レーベルからの作品にはテクノからハウスにディスコ、USから欧州まで幅広い要素があり、レーベルを追い続けている人でなければその全容を計り知るのは困難だろう。しかし決してDJとしては超一流という訳でもないLarryが、ここでは穏やかで慎み深い点で音楽的には親和性のある事をベースに、ショーケースとしては十分に魅力あるミックスを披露している。ショーケースというコンセプトが前提なのでトリッキーさや派手な展開はほぼ皆無で、曲そのものの良さを打ち出す事を前提としたミックス - それは普段のLarry Heardのプレイでもあるのだが - で、幽玄なディープ・ハウスからアシッド・ハウスに歌モノハウス、またはディープ・ミニマルも使用して、穏やかな地平が何処までも続くような優しさに満ちた音楽性だ。丁寧に聞かせる事でしっとりと体に染み入るような情緒性を含みつつも、勿論ダンス・ミュージックとして体が躍り出すようなグルーヴ感もあり、Larryらしい大らかな包容力とレーベルの美しく幽玄な音楽性が見事にシンクロして相乗効果を発揮している。リスニングとしての快適性が故に部屋で流していて自然にさらっと聞けてしまうBGM風にも受け止められるが、それもLarryやレーベルの音楽性としてはあながち間違っていないのかもしれない。願わくば次はショーケースとしてではなく、よりパーソナリティーを打ち出したMIXCDも制作して欲しいものだが、さて今後の活動を気にせずにはいられない。



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| HOUSE12 | 12:00 | comments(3) | trackbacks(1) | |
Barnt - Magazine 13 (Magazine:MAGAZINE 13)
Barnt - Magazine 13
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ドイツはケルン出身のDaniel Ansorgeは、2010年に芸術と音楽に関するレーベルであるMagazineを他のメンバーと共同で立ち上げた。レーベルとしては彼等自身の作品をリリースするために設立されたようだが、その後はThe Fieldの別名義であるLoops Of Your HeartやWolfgang Voigtの作品もリリースし、単なるテクノではないドイツ発祥のジャーマン・プログレやクラウト・ロックの要素も取り込んだ音楽性が注目を集めている。そして、遂にDaniel AnsorgeのプロジェクトであるBarntによるアルバムも完成したのだが、以前にMule MusiqからリリースしたEPに比べるとその奇才な音楽性はより際立ってきている。アルバムの冒頭を飾る"Wiggett: So we know that hexog****"からして既にモダンなテクノに当てはまる事はなく、無加工で剥き出し間のあるハイハットから始まりふにゃふにゃとした複数のシンセのメロディーが絡み合い催眠術のように効いてくるトラックは、決してダンス・ミュージックの機能を失っている訳ではないが、その鉛のような無機質な存在感が異彩を放っている。続く"22:25"では鬱蒼とした重苦しさを放つシンセが奥底で鳴っており、それに合わせて寂れたアナログシンセから発せられたような不安げにさせるような複数のメロディーが突き刺さるように現れ、快楽とは無縁の容赦無い冷めたテクノだ。10分以上にも及ぶ"Cherry Red"でも壊れたリズムマシンが執拗にビートを刻む展開から始まり、まるでリズムだけで展開を作っていくミニマル・テクノのような展開もあるが、そこにヒプノティックなサウンドが入ってくると途端にジャーマン・プログレのような実験的かつユーモアのある曲へと変わり出す。アルバムは幾つかのインタールードを挟む事でサウンドトラックのような趣もあるが、全体のイメージとしては非常に閉鎖的で陰鬱とした空気で満たされており、快楽的に向かい過ぎた現在のダンス・ミュージックに対するアンチテーゼにも思われる。




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| TECHNO11 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Underworld - Dubnobasswithmyheadman Deluxe Edition (Universal UMC:3790796)
Underworld - Dubnobasswithmyheadman
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移り変わる時代と共に、そしてアーティストの成熟と共に変わっていく音楽性は当たり前の事であるが、それが新たなファンを獲得する一方でかつてのファンを失う事は表裏一体だ。特にアンダーグラウンドから生まれたアーティストが、余りにも絶大な人気を獲得する事で、音楽性もメジャーなものと変化していき既にパーティーピープルの心からはかけ離れてしまっている…それはつまりUnderworldの事だ。そんな人にとって恐らく最も今でも愛すべきアルバムこそが、このDarren Emerson参加後の公式1stアルバムである「Dubnobasswithmyheadman」だろう。その当時流行っていたGuerilla RecordsやCowboy Recordsなどに代表されるプログレッシヴ・ハウス -レイヴ・シーンから生まれた欧州生まれのハウス- と呼ばれる音楽を元に、彼等自身のルーツでもあるニューウェーブ色を取り込んだこのアルバムからは、90年代前半というレイヴ・シーンの空気がはっきりと感じ取れる。その時代の空気が強過ぎるせいか確かに今聴けば多少の古臭さは否めないが、それを考慮しても余り有るプログレッシヴ・ハウスの魅力が本作には閉じ込めれている。深海にある暗いトンネルを潜行するようなダークなムード、色気さえも感じられるしっとりとしたメロディーから生まれる覚醒感、そしてクラブ由来のリズムから生まれるしなやかなグルーヴなど、現在のように妙にロック化せずに忠実にダンス・ミュージックとしての体系を守っている。そんな大名盤がリリース20周年を記念してデラックス・エディションとして復刻されたのだが、これがファンの食指を動かさずにはいられない内容となっている。オリジナル・アルバムのリマスター、初期作品のシングル集、リミックス集、初期の未発表音源、更には93年のスタジオリハーサルのライブ音源の計5枚組で、更には60Pにも及ぶ写真集も収録されており、正しく初期のUnderworldこそ全てというファンの為のような内容だ。オリジナル・アルバムの素晴らしさは言うまでもないが、特筆すべきはライブ音源だろうか。随分と妖艶なトランス感のあるシンセも導入されているのは、まだリハーサルだからだろうか、それともユニットとしても方向性が手探り状態なのかと感じられるが、インプロビゼーションも織り交ぜたライブは今のロック的ダイナミズムを取り入れたものとは異なりしっかりとクラブらしい雰囲気に染まっている。また初期の未発表音源も決してラフなデモ作品の状態ではなく、オリジナル曲として出来上がるまでの過程にある異なるバージョンとして楽しむ事が出来る水準にはなっており、決して小手先の仕事ではない。勿論昔からのファンにお薦めなのは当然として、初期の作品には余り馴染みのないリスナーも本作を聴けば、Underworldの今とは異なる魅力に出会える事だろう。




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| TECHNO11 | 11:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Defected Presents House Masters - Masters At Work (Defected Records:HOMAS21CD)
Defected Presents House Masters - Masters At Work
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ハウス・ミュージックにおける歴史においてどうしても通らずにいる事は出来ないアーティストがおり、今尚パーティーで燦然と輝くクラシックな音楽がある。Defected Recordsはそんなアーティスト毎に焦点を絞り過去の作品をコンパイルした「House Masters」というシリーズをリリースしているが、その最新作には遂にMasters At Workが登場した(ちなみに以前にもVegaとDopeは、それぞれ単独となる名義でこのシリーズにも登場している)。Louie VegaとKenny DopeによるMAWは今でこそ一緒に活動をする事は少なくなったが、ラテン・ミュージックやジャズから育ったVegaとヒップ・ホップやファンクからの影響が強いDopeは、互いの音楽性をクロスオーヴァーさせながらハウス・ミュージックの地盤を固めつつ、そして柔軟に拡大を行ってきた稀代のユニットだ。その余りある意欲と才能の為かオリジナル曲もリミックス曲も膨大な量があり、それらを遍く収録する為にこのシリーズでは初となる4枚組の大作となった。ここには現在も尚パーティーで聴く事が出来るクラシックが収録されているが、何はともあれMAWの中でも外す事の出来ない曲と言えばNuyorican Soul名義による"The Nervous Track (Ballsy Mix)"ではないだろうか。4つ打ちからの脱却としてヒップ・ホップ風ブレイク・ビーツと生のライブ感覚を持ち込み、ハウス・ミュージックに彼等の多様なルーツを落とし込んだ作風は今でこそ当たり前に聞こえるが、リリース当時の衝撃はきっと大きかったと想像するのは容易い。またRiver Ocean名義による"Love & Happiness (Yemeya Y Ochun) (MAW Original Remix Extended)"も生のラテンなパーカッションが怒涛のグルーヴを生み出し、何処かスピリチュアルでもある歌も相まって熱狂的なアフロ・ハウスを鳴らしている。そんな肉感的で人間味のあるダンス・ミュージックを手掛ける一方で、彼等は音楽的にメロディーやメッセージ性も大事にしており、Bebe Winansによる"Thank You (MAW Mix)"ではゴスペルのような歌と耳に自然と残る愛らしいメロディーが生きており、時代に左右されない普遍的な音楽性を手掛ける事という点でも類まれな才能を発揮している。その他にも本作にはMAWの代表曲が多数収録されており、もしこれから彼等の音楽を初めて聴くという人には、間違いなく本作を勧める事が出来る程に充実した内容となっている。リヴィング・レジェンドという言葉が一人歩きしてしまっている時代、しかしMAWこそリヴィング・レジェンドと呼ぶに相応しい存在である事を知らしめるコンピレーションだ。



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| HOUSE10 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Manhooker - Heartbeat (Mule Musiq:MM 171)
Manhooker - Heartbeat
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2013年の初頭にBerghain/Panorama Bar傘下のUntertonから突如デビューしたManhooker。ボーカリストのSebastian Mavin MagassoubaとプロデューサーのGuiddoから成るこのユニットは、初のリリースである"Wheels In Motion"(過去レビュー)において哀愁のポップかつディスコティックな歌モノハウスを披露し、限られた分野においてかもしれないが注目を集めた。クラブで楽しむためのダンス・ミュージックではあるが、その前提を差し置いても耳に残る旋律や淡くもメロウな世界観はよりオーバーグラウンドで聞かれるべきかとは思うが、この新作もその方向性をより推し進めている。リリースは日本から世界へと羽ばたいたMule Musiqからとなれば、その音楽的な質は疑うべくもないだろう。先ずは何といってもManhookerによる"Heartbeat (Original)"が素晴らしく、路線は正に"Wheels In Motion"を踏襲するものだが、Mavinの水っぽさもある甘いボーカルとピアノやストリングスの奥ゆかしい華麗な音を用いながら、密かにエレポップ風なゴージャスさも匂わせるハウス・トラックはキュッと胸を締め付けるような切なさが溢れている。やはり歌が良い、メロディーが良い、しっとりした音質が良いと徹底して方向性にぶれがない。他にはリミックス3曲を収録しているが、ミニマル度を高めた分だけ真夜中の深い時間帯向けにダークさを強めた"Heartbeat (Kresy Remix)"、ボーカルを強調し霞の奥に消え行くような幻想的なムードを打ち出した"Heartbeat (Mia Twin & Kasp Rework)"、ビートダウン風なざらついた質感で生っぽさを打ち出した"Heartbeat (Asok Remix)"と、それぞれ異なる味わいに作り変えている。しかしやはりここでの一押しはオリジナルである事に疑いはなく、Manhookerへの期待は高まるばかりだ。




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| HOUSE10 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Chez Damier / Heart 2 Heart - Say The Word (Balance Music/Saytheword Music:SW01)
Chez Damier / Heart 2 Heart - Say The Word

近年、再度注目を集めだしているシカゴ・ハウスの重鎮であるChez Damier。本作はそんなChezによるBalance Music傘下に新たに設立されたSaytheword Musicの1作目で、久しぶりとなる新作やBen VedrenとのユニットであるHeart 2 Heart名義でのリミックスを収録している。注目すべきはやはり新作となる"Tudo For Amor"で、膨らみのある穏やかなリズムと軽快で爽やかなパーカッションに滴り落ちるような耽美なピアノや透明感のあるシンセのラインを組み合わせて、甘く上品な佇まいさえあるアーバンなディープ・ハウスを披露している。そしてStacey Pullenと共作した永遠不滅のクラシックである曲をリミックスした"Forever Mona (Deep Mix)"も、同様に肉厚なキックを用いてリズムに太さを出しながらも、オリジナルの可愛らしいタッチのメロディーはそのまま残して円熟味のある大人のディープ・ハウスとして生まれ変わっている。裏面にはHeart 2 Heart名義で異なるリミックス2曲を収録しているが、どちらも爽やかなパーカッション使いや湿ったリズム帯からChezの個性が感じられる作風だ。セクシャルな呟きを導入した上にメロウなコード展開が華麗さを醸し出す"Shigan (Original Rex Club Mix)"、メロディーを抑えながらよりDJツール的な側面を打ち出して夜の闇の深さを感じさせる"Shigan (Detroit 3000 Dub Mix)"と、それぞれ時間帯に合わせて用途が分けられているようなリミックスではないだろうか。どちらにしてもそこら辺に溢れる凡庸なディープ・ハウスとは一線を画し、安定感のある作風ながらも流石のレジェンドたる才能が光っている外れ無しの1枚だ。




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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ken Ishii - Music For Daydreams EP (Unknown:KI001)
Ken Ishii - Music For Daydreams EP
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Ken Ishii自身もパーティーの最後にプレイする事もある後世に語り継がれるクラシック中のクラシック、Fingers Inc. (= Mr.Fingers = Larry Heard)の"Can You Feel It"。余りにも儚く余りにも感情的なこの作品をリミックスする事は、もしかしたら危険をはらむ事でもあると思う。オリジナルへの強い愛情や尊厳を壊す事なく、そしてリミックスを行う事で如何に更なる高みへと飛翔すべきか、それを両立するのは出来過ぎたオリジナルに対しては困難な作業に決まっている。その結果、Ken Ishiiが導きだした答えは特徴だったパッドのコードとベースラインは崩さずに、菊池成孔を迎えジャジーなサクソフォンのメロディーを追加し都会的に昇華された夜の営みとその裏に潜む侘しさを表現した、つまりはオリジナルの空気を踏襲した上で大都市の喧騒の中で高らかに鳴り響く作風へと作り替えている。まさか"テクノ"のKen Ishiiがこの様なアプローチを行うとは想像だに出来なかったが、きっと変化の季節だったのだろう。そしてその方向性はKen Ishiiに新たなる魅力を与える事に成功した。裏面には"After The Rainstorm"のYogurt & Koyasによるリミックスが収録されているが、こちらは完全にフロア向けのダンストラックとなっている。原曲は華麗に舞い踊るピアノの演奏が派手ながらも都会の綺羅びやかさを演出していたが、このリミックスではそう言った趣きは残しつつも都会のネオンライトの光の中を疾走するようなハイテックなダンスチューンへと生まれ変わらせ、フロアのピークタイムを沸かす壮大な展開が繰り広げられる。何処をどう聴いてもYogurt & Koyasな作風となっていて、胸が高鳴り心も躍るポジティブな力に圧倒されるばかり。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Heartbeat Presents Mixed By Derrick May×Air Vol.2 (Lastrum:LACD0216)
Heartbeat Presents Mixed By Derrick May×Air Vol.2
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昨年13年ぶりに新しいMIXCDをリリースしたデトロイトの巨匠・Derrick May。インタビューでの彼の発言からは何処までが本気なのかよく分からない適当さを感じさせるが、その一方で東日本大震災の直後にも拘らず来日しAirやDommuneでプレイした数少ない外国のアーティストであり、良い意味で不真面目に熱い男でもある。だからこそとりわけ日本に対し特別な感情を持っている彼が、またこうして前作から2年も経たないうちに日本向けに新作を出すのは不思議な事ではないのかもしれない。前作に続き相変わらずの一球入魂っぷりが感じられる一発録りのライブレコーディングで、事前に組み立ても考えずその時その時の気持ちに任せた選曲には老獪に練られた流れはないものの、前作に比べると全体を通し音が鮮明でありながら逞しいグルーヴもあり、何よりもエモーショナルな気持ちの揺さぶりたるや前作の比ではない。テクノ、ハウス、アフロ、ジャズ等を入り混ぜたアフリカンな躍動感に合わせて鳴らされる熱き情熱的な音は、震災後の日本への応援の気持ちも込められているのかもと思ったりもするが、それに加えて彼がターンテーブルとあくせく格闘しプレイするからこそ生まれるものなのだろう。流れに関しては前述したように確かに勢いに任せているものの、選りすぐられた曲は普段のファンキーでラフな曲に加え湿っぽく感傷的な曲の比重が増えており、だからこそ力強さとメランコリーに介在するプレイとなっているのだ。前作も悪くはなかったが、新作は前作以上にクラブでの脂の乗っている時間帯のプレイを表現しており、クラブで体感出来るの最高の高揚感を感じさせてくれるに違いない。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Gene Hunt Presents Chicago Dance Tracks (Rush Hour Recordings:RH115CD)
Gene Hunt - Presents Chicago Dance Tracks
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シカゴ・ハウスの氾濫。間違いなく皆が感じているであろうシカゴ・ハウスの逆襲は、遂には未発表音源の発掘にまで至る。元々CDRなど無かった80年代、出来上がった曲はオープンリールと言うテープに記録され、それをDJがクラブで使用してフロアの反応を見ていたそうだ。そう云ったアーティストが制作した新譜は別のDJに手渡されリリースまでに漕ぎ着けた物もあれば、そのまま日の目を浴びる事なく倉庫の奥底に追いやれてしまう事もあったであろう。時代の流れと共に多くの遺産は、そのまま封印されてしまった…が、今やシカゴ・ハウスの時代が戻ってきている。そして一際その流れを作り出しているオランダのRush HourとシカゴのベテランDJ:Gene Huntが手を組み、彼がかつて友人から手渡された1982〜1989年までの時代に埋もれし作品をコンパイルしてしまった。勿論どれも未発表かつヴァイナル化されていない貴重な作品なのは言うまでもなく、Larry Heard、Farley "Jackmaster" Funk、Lil Louis、そしてRon Hardyら大御所までの作品が眠っていた事自体に驚くであろう。今これらの楽曲を聴いてもダサい、古臭い、そう云った言葉が思い浮かぶのは当然で、TR系の渇いたキックやパーカッションやチープなアナログシンセが生み出す荒削りな初期シカゴ・ハウスが、如何に理論よりも衝動や勢いを重視していたかは聴けば納得するであろう。平坦でドタドタしたグルーヴ、質素で味気ない音質など確かに完成度と言う点においては足りない点もあれど、しかしファンキーさを超越したマッドな悪意さえ感じられる不穏な空気に神経も麻痺させられるであろうし、シカゴ・ハウスの最初期の時代を感じられる事に意義があるのだろう。

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| HOUSE7 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The La's - Callin' All (Polydor:5326495)
The Las - Callin All
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80年後半から90年と言う短い期間にオリジナルアルバム(過去レビュー)を一枚リリースしただけの活動ながらも、多くの賞賛を浴びたギターポップバンド・The La's。タイムレスなポップなメロディーと実に単純なアコースティックサウンドだけで聴く者を魅了した素晴らしいバンドですが、実はアルバムに関しては過剰にプロデュースされたと本人達は余り気に入っていなかった様です。本人達としては荒くて粗雑だとしても、もっと生々しくライブの様な音を表現したかったとか。そんな彼等の思いに応えたのが、4枚組の本作。デモトラックやリハーサル音源、ライブ音源などこれまで世に出る事の無かった未発表音源全92曲を収録。曲はかなり被っているし、ラフな演奏に録音でお世辞にも綺麗な音とは言えず、これに価値を見出す人は本当に極少数だとは思いますが、それでもこれこそがThe La'sが求めていた剥き出しの音と言う物は感じられます。そしてやはりThe La'sのポップなセンスは超一流、シンプルな歌が何故に心をこうも震わすのか。ただただ素直に良い曲だなと20年経った今でも思います。60ページにも及ぶブックレットには、当時のライブ写真やフライヤー、EPの素敵なジャケットなどが収録されていて、ファンには堪らない内容となっております。

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| ETC3 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Francois K. - Masterpiece (Ministry Of Sound:MOSCD150)
Francois K-Masterpiece
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ゲップが出る程のテクノ三昧!!テクノの大洪水!!

UKクラブミュージックの老舗・Ministry Of Soundが送る新シリーズ"Masterpiece"の第一弾は、なんとこちらもクラブミュージックの大御所中の大御所・Francois Kevorkianが担当。最近彼がテクノ化しているのは周知の事実ですが、本MIXCDでも彼のテクノ趣味がばりばり前面に出たテクノミックス3枚組みの超大作。いくらなんでもゲップが出るくらいのボリュームだわな。しかしもうフランソワも完全にテクノが板に付いて来たと言うか、もうテクノDJ一本でもやっていけると断言出来る位テクノなDJになりましたね。CD3枚組みの大作だけど各ミックスごとに特徴があって、決して飽きずに聴けるどころかそれぞれの魅力にぐいぐい引き込まれる内容となっております。

CD1の"Napoli"はプログレッシヴハウス色が強めに出た大箱でのプレイを意識した壮大な展開で、じわじわとドラッギーな音が効いてきます。少々派手な気もするけれど、今回はマニア向けではなく一般的な人向けに意識したと発言しているので、これはこれで良いのかなと。CD2の"Manchester"は一番テクノ色が強く、そしてデトロイトテクノ、またはそれに影響を受けた曲を多めに入れた内容です。アッパーに盛り上げつつもメロディアスな曲をふんだんに使っていて、泣きの旋律が入ってくる後半は感動物。オールドスクールな曲も使用していて、テクノへの敬意も感じられますね。そしてCD3の"Tokyo"ではコアなファンも忘れてないぞと言わんばかりに、普段のDeep Spaceワールドを意識した幅広いプレイを聴かせてくれます。テクノの中にダブアンビエント〜ディープハウス〜アフロハウスを落とし込み、横揺れグルーヴとファットな低音でゆらりゆらりと体を揺さぶる好プレイ。個人的にはCD3が一番ディープで、ゆるゆるな浮遊感に包まれ気持ち良いと思います。

テクノと言う枠組みの中で自由に羽ばたきを見せるフランソワ、老いてなお盛んなDJであります。"Masterpiece"と言う主題が付いたこのシリーズですが、正にそのタイトルが相応しいテクノの指標となるべきMIXCDですね。

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| TECHNO5 | 21:30 | comments(1) | trackbacks(3) | |
Gilles Peterson - In The House (ITH Records:ITH23CD)
Gilles Peterson-In The House
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Defectedの名物であるハウスミックスシリーズ"In The House"の最新作は、なんとクラブジャズ第一人者であるGilles Petersonが担当。偉業とも言えるDJの選択ですが、どうやら本人はかなり本気でいるらしく久しぶりに最高の作品が出来たと自画自賛しております。確かにボリュームは3枚組ととんでもない量になっておりますが、さて内容はと言うと。

まずDISC1は完全にハウスをコンセプトにしており、伝統的なNYハウスから始まり、パーカッシブなハウス、テッキーなハウスと緩やかに盛り上がりを見せる好内容。爽やかに甘くライトな印象ながらも、滑らかな音触りが耳に心地良いですね。わざと難解にする事もせずハウスファンの多くが知っているであろうアーティストの曲も多く使われていて、ストレートにハウスの良さが分かる一枚ですね。

そしてDISC2はGillesのルーツが詰まっていると言う、ファンクやディスコを中心にミックスしております。と言っても自分はこの手の音楽は全く聴かないのでコメントが難しい。イメージとしては昔のディスコで流れる様な音楽でしょうか。生演奏中心でハウス史以前のハウスに近い物、ファンキーでブラック色が強くノリノリな感じですね。

最後のDISC3はこの企画の為に多くのアーティストが新曲を提供し、それを収録したミックスされていないコンピレーションです。ジャジーなハウスもシカゴハウスもラテンハウスも含め色々ありますが、そのどれもが新曲と言うのは凄いですね。クラブミュージックシーンでのGillesの信頼度、尊敬度の表れでしょうか。想像していたよりも格好良い曲が詰まっていて、曲を提供したアーティスト側も本気だと言う事です。

3枚組と言うなかなか聴くのは大変なボリュームですが、これは一聴の価値有りの名盤だと思います。また"In The House"シリーズにおいても、上位にランクインする素晴らしい出来ですね。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
DJ 3000 - Ekspozicija 09 The Detroit Connection Pt.2 (Explicit Musick:EXPLICITCD009)
DJ 3000-Ekspozicija 09 The Detroit Connection Pt.2
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スロベニアのExplicit Musickが送るテクノミックスシリーズ"Ekspozicija"の新作は、前作担当のKevin Saundersonに続き又もデトロイトからDJ 3000が参戦しています。ちなみに残りのシリーズではBen SimsとUmekが参戦する予定です。さて本作はサブタイトルに"The Detroit Connection"と謳われている通り、流行とは全く無縁にあくまでデトロイトのDJらしいデトロイトトラックを中心にトライバルなプレイを聴かせてくれます。DJ 3000は既に数枚のMIXCDを出しているのですが、今回はUR関連のリリースでは無い為レーベルの制約に捕らわれない今までで一番自由な選曲になってるのが肝。とは言っても聴こえて来るのはやはり彼が東欧系出身である事を感じさせるエキゾチックで乾燥した音で、最初から最後まで突っ走りでテンションが高くてもむさ苦しくなく、むしろ心地良い疾走感が際立っております。そして勿論ここぞと言う所でエモーショナルなテクノを回し、自然なピークを作り出して良い具合に盛り上がれる展開が出来ています。僕はデトロイトテクノが大好きな人間なんで評価は甘くなりがちですが、やはりこの様な作品を聴くとデトロイトは人材が豊富だなと感心します。まあ自分の好み云々は抜きにしても野性味溢れる荒々しいプレイで、本作はお勧めなり。

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| TECHNO5 | 22:15 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Marco Carola - Fabric 31 (Fabric:FABRIC61)
Marco Carola-Fabric 31
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イタリアのハードミニマリスト・Marco Carolaの初のMIXCDは、ロンドンの重要なクラブ・Fabricのレーベルからのリリース。このMIXCDシリーズは総じて質の高い盤が多いのですが、本作はかなりがっかりした久しぶりのハズレです。Marco Carolaと言えば元々はハードかつパーカッシブなミニマルテクノを得意としていて、フロアでもがんがん使えるトラックを量産しまくる安全印なアーティストだったのですが、クリック全盛期の近年はAdam Beyerにも負けじとクリックをハードな作風に落とし込み上手く流行に乗った感もあります。Questionシリーズはバキバキでファンキーな音が格好良いし、Do.Mi.No.シリーズは一躍クリック+ハードな作風のトップに躍り出た画期的な作品だったはず。本作もそんな作風を期待していたら、確かにクリッキーではあるんだけれども気合いが全く入ってないじゃん!間のあるリズム、カチコチのパーカッションは確かにファンキーではあるけれど、終始ローテンションでのっぺりした展開は全く以てつまらない。ディープと言うにはそこまで空間を感じさせる音も少ないし、ミニマルではあるけれど上り詰める高揚感も感じられないし、聴き所はどこにあるのか本人に問いたい。これが本当にDo.Mi.No.シリーズをリリースしていた人のMIXCDなのかと疑いたくなる位ですな。せっかくハードミニマルにクリックを取り込んだのだから、DJプレイにこそそうゆう所を反映させても良いのではと思います。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Godfather Chronicles (Minimaxima:MB205CD)
The Godfather Chronicles
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HMV半額セール戦利品その1。日本ではデトロイトと言うとテクノ、ハウスですが、現地ではゲットーテック・ゲットーベースなる物が人気あるそうで。普段聞かないジャンルなのでいまいち分かりづらいですが、特徴を述べるとBPM160越えは余裕でエレクトロやヒップホップ、ハウスやテクノまでもスクラッチを混ぜつつ高速にミックスし、ビッチだとかセックスだとか卑猥な言葉がべろべろに挿入される最高にお下品な音楽だそうです。今作はそのシーンの中でも絶大な人気を誇るらしいThe GodfatherのMIXCD+ドキュメンタリーDVD付きの豪華なセット。MIXCDの方だけどLos HermanosやらTechnasiaの曲も入ってますが、殆どはゲットーテックのアーティストの曲が中心。48曲をプレイなんで当然1曲は1分程で繋がれてゆく超絶スピンの繰り返しで、もはや早さだけならJeff Mills以上だ!ビートは早くても生き生きとしたベースラインは失われておらず、腰がくねくね動いてしまいそう。音はまあ最低にチープで同じデトロイトでも、テクノの神格化された音とは正反対ですね。しかしこれもデトロイトの一部である事は間違いない事なので、興味がある人は聴いてみて欲しい。DVDの方ではゲットーテックのアーティストのコメントやら、クラブでのパーティシーンの映像もあるのですが、そのパーティーでは卑猥な女が尻を突き出してブリブリと振りまくるシーンも…。さすがデトロイト、本場は違う。DVDの中であるDJが、「クラブはセックスの為のベッドなんだ」みたいな事言ってたけど、日本じゃクラブでセックスは流石に無理ですw

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Shift to the other time - KARAFUTO Live mix at UNIT 28.1.2006 (Disques Corde:dc002CD)
Shift to the other time-KARAFUTO Live mix at UNIT 28.1.2006
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日本全国の硬派なテクノファンお待ちかね、誰が呼んだか日本が誇るテクノ番長・田中フミヤの最新のMIXCDが届けられました。今作は2006年1月28日代官山UnitでのKarafuto名義でのDJプレイから、一部をCD化した物であります。2002年にリリースされた本人名義のMIXCD「DJ MIX 1/2[MIX.SOUND.SPACE]」(過去レビュー)からは4年ぶりとなっていますが、正直な所名義も時代も違うのに大きな差は感じられませんね。選曲もクリックハウスとミニマルを足して2で割った様な感じなのが多く、Karafutoと田中フミヤは何が違うのでしょうか。敢えてそれを述べるのであれば、田中フミヤはテクノ、Karafutoはハウス、それぞれのグルーヴがあるのかなと。また本人名義に比べればずいぶんと肩の力が抜けているというか、リラックスした雰囲気は感じられますね。でも殆ど似たようなジャンルの曲を使っているはずなのに、田中フミヤとKarafutoでは異なるプレイを生み出せるのはやっぱり凄いのかなー。昔のJeff Millsの影響下にあった頃のバリバリなハードミニマルテクノをやっていた彼からは、想像も出来ない柔軟でしなやかなプレイでDJとしての成長が感じられますね。浮遊感とは異なるかもしれないけれど、ふらふらと空間を漂う様な浮いたプレイが脳をくらくらさせます。何度も聴けばきっと分かるよ、味があるとはこの事だ。

個人的な要望としては、以前の様なハードミニマルMIXCDも出して欲しい。またかつては「Amazon」や「Changes Of Life」をプレイしていたんだよね?気になるな〜

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Tom Middleton - The Sound Of The Cosmos (Label: Hooj Choons:HOOJ CDLP011)
Tom Middleton-The Sound Of The Cosmos
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Global CommunicationのTom Middletonが気合いを入れて作った3枚組のMIXCDを、ようやく手に入れたので気合いを入れて聴きました。いやー、3枚もあるとほんと全部聴くの大変ですね。数日前に紹介したGlobal Communication名義の「Fabric 26」はそれ程アンビエント色もなく、ファンはちょっとがっかりしていたかもしれません。しかしこれはボリュームもさることながら、内容もアンビエント色強めなプレイも入っていて納得して頂けるのではないでしょうか。CD1はRhythmがテーマでありまして、テクノ、ハウス、クラブジャズなどジャンルに拘らずに、リズムが強調されているトラックが中心です。多彩なビートを織り交ぜて、爽やかで軽やかなプレイを披露しています。対してCD2のテーマはMelodyで、まあいわゆるハウスですね。最初から最後まで4つ打ちで通し、甘さたっぷりのスウィートな展開でムードたっぷりです。Melodyがテーマと言う事に嘘偽り無く、一聴して耳に残るハウスばかりです。これはかなり良かったですね。そしてCD3こそGlobal Communicationファンがお待ちかね、Harmonyがテーマのアンビエント色強めなプレイです。トラック的にはダウンテンポやクラブジャズっぽいのが使われていますが、身体の中から疲れが抜けていく様な気持ち良さは正にチルアウト。重くドラッギーなアンビエントではなくて、快楽を重視したヒーリングアンビエントって感じでしょうか。こちらも充実したプレイで満足です。相当なボリュームながらも、三者三様のプレイが楽しめて文句の付けようがないですね。Middletonの宇宙を全身に感じられる素晴らしいMIXCDです。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Saint Etienne - Casino Classics (Heavenly:HVNLP 16-CD)
Saint Etienne-Casino Classics
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TVであの人は今?!みたいな事を時々やっているけれど、このユニットに関しても同じ言葉を投げかけたくなる。今時Saint Etienneなんか耳にしなくなったけど、1995年頃までは結構人気あったと思うし、実際にポップでダンスフルな良い曲出してたと思うよ。このユニットが凄いのは時代を嗅ぎ分ける嗅覚力に優れていた点だと思う。リミキサーにその時代に旬になりつつあるアーティストを起用して、テクノ方面にも受けるような曲を残していたんだよね。有名所ではThe Chemical BrothersUnderworldAphex Twin、またマニア向けにAndrew Weatherall、Secret Knowledge、David Holmes、Broadcastなどにリミックスを頼んでいるよ。そんなリミックス作品をこのアルバムでドンッ!と一まとめにしちゃったのです。やはり僕はAphex Twinのリミックスが好きかな。不安げで暴力的なメタリック音で加工されて、原曲は一体どこに見えるの?って感じの相変わらずのリミックス。インダストリアルっぽい雰囲気で大好きだよ。後は、David Holmesのリミックスも良いね。これはアシッドバリバリな激渋ミックスで、彼のハードボイルドな一面が表に出ていると思うよ。しかしこれも原曲を見事に台無しにしたリミックスで、Saint Etienneファンの80%位はぶち切れそうだよね。僕はこうゆう原曲を解体して、新たな世界を作り出すリミックスと言うのも大好きだよ。Chemical Brothersも同じ曲をリミックスしてるんだけど、比べてみるとこっちはただのブレイクビーツでちょっと威力があまり感じられない。でも一番格好良かった頃のChemical Brothersらしいリミックスだとは思うよ。他にも色々リミックスが入ってるし、全体的にCOOL!に作られているからテクノ好きな人には聴いてみて欲しいな。

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| TECHNO1 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Laurent Garnier - Excess Luggage (F-Communications:F1873CDBOX)
Laurent Garnier-Excess Luggage
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元料理人でありフランスの伊達男、ローランガルニエ。そのプレイはテクノ伝道師とも言える幅広い選曲で、一夜のプレイで様々な面を伺う事が出来る。個人的にはテクノセットが好きだけど、ハウスやロック、果てはドラムンベースまでも回す何でもありな人です。そんな彼もデトロイトにはやはり興味があるのか、自身のアルバムにおいてデトロイトライクなトラックを多く作っています。さてこのMIXCDは2000年のSONAR、2002年のデトロイト、後多分PBBと言うラジオのライブを収録した物でやはり彼の幅広い選曲を体験するにはもってこいです。

一枚目のSONARのプレイはハウス中心のセットでムーディーな物から、シカゴ、アシッドまで気持ち良く聴けます。DAVINA-Don’t you want itはデトロイトハウスのクラシック、今年のイエローでのプレイでも回していました。

二枚目は血管ぶち切れデトロイト中心のMIX。しょっぱなHi-Tech Jazzですよ!この曲は他のDJにもここ1、2年で実際のDJでよく使われている気がします。ほぼデトロイトに関連のある曲を使っているので、デトロイト好きには必ず受けると思います。終盤自身のThe Man with the red faceは、彼の曲の中でも最もデトロイトへの愛着を示した結果となるものでしょう。そこから69-Desireに繋ぐと言う悶絶必至のMIXです。

三枚目のラジオでのプレイは、テクノやハウスじゃなくてダウンテンポなのかな。寂れたバーとかで流れてそうな感じで、哀愁がありますが僕は余り聴いていないので何とも言いようがありません。

実際のプレイではテクノ→ハウス→ロック→…と目まぐるしくどんどん変わっていくので忙しい感じもするけど、一夜にして壮大なロングジャーニーを経験する事が出来ます。そして今週末にageHa、来週月曜にYellowと今回は2回も東京でプレイ。この機会に是非ともテクノ好きは、ガルニエのプレイを体験してみてはどうでしょうか。

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ちなみにこのMIXCDには4、5枚目がありF-COMショップ直販で買えます(現在はアマゾンでも購入可)。4枚目がデトロイトとシカゴハウスのクラシックを多用したMIXで超絶物です。僕は当然買いました。

Laurent Garnie-Excess Luggage
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| TECHNO1 | 17:19 | comments(2) | trackbacks(1) | |