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HVL - Ostati (Organic Analogue Records:OA 008)
HVL - Ostati

2013年頃からリリースを開始し、特に深い音響ディープ・ハウスを得意とするRough House Rosieの中心的アーティストとして頭角を現した東ヨーロッパはジョージアのGigi JikiaことHVLが、待ちに待ったキャリア初のアルバムを完成させた。活動初期からの不鮮明な音像の中から現れるアンビエント性を含む作風から、近年はKiyadama名義でのTB/TR系の音質を打ち出したオールド・スクールなアシッド・ハウスまで手を広げているが、そのどれもが空間性を感じさせる音響の美意識が通底しており、正にディープという表現が相応しいテクノ/ハウスの現在形のアーティストである。今までにリリースされたEPはどれも評判となっておりその才能は疑うべくもないが、このアルバム『Ostati』とは彼の生まれ故郷であるジョージア語では「自分たちの技術を習得した人」を意味するそうで、つまり自身の音楽の芸術的な面での完成をこのアルバムで成したと言う意味も込められていると当方は解釈する。ノンビートの状態に朧気で不鮮明なドローンの中から90年代レイヴ風なブレイク・ビーツが差し込んできて、幕開けに相応しくじわじわと高揚感を作っていく"Shesavali"で始まり、続く"Sallow Myth"では早速快楽的なアシッドが牙を向きヒプノティックな効果音が飛び交うトリップ感の強い世界を展開するが、それも途中から幽玄なパッドが入ってくるとうっすら情緒も帯びて洗練されたディープなテクノを形成する。続く"Daisi"はTR系の乾いて安っぽいリズムがころころと転がるように刻みオールド・スクール感がありながらも軽快に走るが、逆に"Under Libra"は鈍く蠢くアシッド・ベースを用いながらも弾力のあるドラムや軽い残響の効果によって地から足が離れるような浮遊感のあるダブ・ハウスを展開する。また"Askinkila"のチージーな音質で鋭く切り込んでくる厳ついビートはデトロイト・エレクトロの系譜だが、そこに続く"Sinister Sea"は全くビートが無く暗い闇底で朧気なノイズが歪むダーク・アンビエントになるなど、アルバムの中でも各曲がそれぞれ音楽的個性を持ってバラエティーは豊かだ。ラスト2曲は特にパーティー向けの盛り上がる曲で、アシッド・トランス気味な享楽的な雰囲気と流麗で荘厳なパッドの伸びやかな広がりが交じる"Futuro"から、浮遊感のあるパッドに覆われながら疾走する4つ打ちのテック・ハウス気味な"When Rivers Flow"はコズミックなメロディーも展開しながらエモーショナルなフロアの高揚感の中で鳴っているようだ。アルバムは今までのEPから更に拡張を成し遂げながらも、しかしHVLらしい夢幻のアンビエント性や隙間を活かしたディープな空間の構成から成り立っており、高い期待をも超えてきた素晴らしい完成度だ。アナログ販売に拘りを持つOrganic Analogueも当初はそれのみのリリースだったが、販売と同時に即座に完売してしまった本作への反響の大きさ故かBandcampでの配信へと至った事が、それだけの充実した内容である事を証明している。



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| TECHNO14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Esteban Adame - Mayan Basement EP (Mister Saturday Night Records:MSN030)
Esteban Adame - Mayan Basement EP
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ニューヨークでのパーティーから始まり2012年にはレーベルへと発展したMister Saturday Night Recordsは、今をときめくレーベルの一つだ。テクノ/ハウスを軸としながらもちょっと変化球を投げるような、メインストリートから外れながら、的確にダンスフロアを揺らすダンストラックを手掛けるレーベルで、良い意味で個性的で癖のあるアーティストを送り出している。その意味ではデトロイトのキーボーディストであり、Galaxy 2 GalaxyやTimelineにIcan等のメンバーでもあるEsteban Adame、所謂伝統派のデトロイト・ハウスのアーティストである彼がこのレーベルに取り上げられたのは少々意外ではあるが、レーベルが多様な方向性を指し示しているからこそ彼のようなアーティストも推されるのは意外ではなかったのかもしれない。本作に於いてもキーボーディストとしての力量が発揮されたメロディアスな作風は健在だが、その上でやや普段よりはリズムが弾けていたりする点もあるなど、Mister Saturday Nightのラフなファンキーさに寄り添った面も見受けられる。"Momma Knows"は如何にもな華麗なキーボードのコード展開とシャッフルするような弾けるビート感で軽快にスウィングするハウスで、潰れたようなラフなスネアやかっちりしたハイハットからはファンキーな響きも伝わってきて、耳を惹き付けるメロディアスな魅惑と荒いビート感が共存している。"Open House Memories"は均されてスムースなビート感はディープ・ハウス的だが、綺麗に伸びるデトロイト系のパッドにコズミックなシンセも乗っかってくると、デトロイトの未来的な感覚に包まれる穏やかなハウスで、ここでも楽しそうにキーボードをプレイしているであろうAdameの姿が浮かんでくるようだ。一番太いボトム感のある"Mayan Basement"ではズンドコどっしりした4つ打ちが身体に響く程にパワフルで、そこに耽美なピアノのコードと優美なストリングスが絡んでノリよく展開しつつ、ヴィブラフォンの柔らかいメロディーも入ってきたりと色彩感豊かで熱くソウルフルだ。どの曲もやはり演奏家としての力量が反映されてメロディアスな作風がベースにあり、そして心地好いグルーヴを生むハウスのリズムに安定感があり、やや古典的ではあるが故のハウス・クラシックス的な作品と言えよう。



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| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Esteban Adame - Unofficial Discourse EP (Dolly:DOLLY 029)
Esteban Adame - Unofficial Discourse EP
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Steffiが主宰するDollyは取り分けオールド・スクールなデトロイト・テクノやシカゴ・ハウスを、現在のアーティストの視点から見直したような音楽性が特徴であったように思うが、それは遂にここに来て本場デトロイトのアーティストを招いた事でよりリアルなものとなった。新作に抜擢されたのはGalaxy 2 GalaxyやLos Hermanosのメンバーとしても活躍し、そして自身ではIcan等のユニットでも新世代の台頭をアピールしたキーボーディストのEsteban Adameで、DJしてよりはライブでの活躍も目立っているアーティストたる作曲家としての才能は新世代でも特筆すべき存在だ。タイトル曲の"Unofficial Discourse"でも彼らしいキーボードのスムースで温かいコード展開とすっと伸びるパッドを用いたデトロイトの情緒感を前面に出し、ざらついた生々しい質感とキレを持ったビート感で跳ねるように揺らすハウス・トラックは、デトロイトという街へのしみじみとした思いが馳せるような曲だ。そこに仲間であるGerald MitchellによるLos Hermanosが提供したリミックスの"Unofficial Discourse (Los Hermanos Remix)"は、前のめりで荒々しいビート感を打ち出してより鋭い攻撃性が目立つテクノ・トラックになっており、展開を抑えながら激しいパーカッションの響きや骨太なグルーヴ感を強調してミニマルなツール性を獲得している。"Throwing Signs"も躍動感溢れるキーボード使いとシャッフルする跳ねるリズム感が非常にファンキーで、途中から入ってくる望郷の念が込められたようなシンセソロによるドラマティックな展開はこれぞデトロイト・テクノだ。そして音に隙間を作りうねるようなシンセのメロディーがコズミックにも響く"Where's The Map Point"、こちらもすっきりと軽快なパーカッションやキックで疾走するツール寄りなハウスだが、未来への希望が感じられる明るい曲調に心も弾む。どれもキーボーディストの手腕が存分に発揮されたメロディーやコードが存在しており、これぞデトロイト魂と呼びたくなる作品だ。



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| TECHNO13 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Blak Punk Soundsystem - Red Cloud (Future Vision World:FVW005)
Blak Punk Soundsystem - Red Cloud
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レーベルとしてFuture Visionを主宰しつつ MusicandPowerやElectric Blueなるシリーズも立ち上げて、毎月のように新作をリリースする脅威の量産体制に入っているシカゴ・ハウスの大ベテランであるRon Trent。そのリリースのペースに追い付けず、また量産体制が故に曲毎の目立った特徴もやや失われた感もある状況で、悔しいながらも購入せずにスルー事も少なくない、しかし本作はそんな中でも試聴して耳に留まった作品で、前述のレーベルから更に派生したFuture Vision WorldからのリリースはBlak Punk Soundsystemなるアーティスト名は聞き慣れないものの、実はRonの変名プロジェクトだそうだ。だからと言って各レーベル、各名義毎に一体音楽的な差異がどうあるのかというのは聞く側からは判断は及ばず、実際に"Red Cloud"に関して言えばこれは完全にRonの音である事は明白だ。水飛沫が弾けるような疾走する4つ打ち、そこにコンガらしき細かいパーカッションの土着的な乱れ打ち、控えめに用いられた煌めきのある延びるピアノ、そして空へと消えていくディレイの効いた呟き、9分にも及ぶ大作ながらも大きな展開はなく常に爽快感を帯びて駆け抜けていく。優美で華麗なRonらしい響きがありいつもの作風から大きく外れてはいないが、しかし感情の起伏が抑制されて淡々とグルーヴを刻む事に徹した風合いが本作の特徴か。しかしお勧めなのは"BPS Dub"の方で、ダウンテンポで柔らかなダブ・グルーヴに薄く淡く夢心地なパッドが被さっていき、甘い吐息にも似た呟きや霧の中でこだまするようなギターディレイなどが、未知なる世界が広がる神秘の場所へと連れていくディープ・アンビエント・ハウス。幾重にも反射するパーカッションの響きや微睡みを誘うぼんやりとしたパッドが広い広い空間演出に繋がり、当てもなく幻想の中を彷徨う雰囲気は踊り狂ったパーティー最後の朝方に訪れる癒やしの時間帯。近年はジャジーやアフロにフュージョンを持ち味にアッパーなハウス中心ではあったが、このメディテーション的な作風もRonの個性の一つであり、かの名曲"Morning Factory"を思い起こさせる。



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| HOUSE12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Niko Marks - Day Of Knowing (Planet E:PLE 653781-2)
Niko Marks - Day Of Knowing
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特別な注目を集める事は多くはなかったが、デトロイト・テクノ/ハウスと呼ばれるシーンの中では特に楽曲制作を力を入れて大量に作品を残しているNiko Marks。自身のU2X ProductionsからはCDRや配信で毎年のようにアルバムを送り出し、Planet EやDelsin等からもEPのリリース歴があるなど、その知名度の低さとは逆に安定して音楽制作を行っている信頼に足るアーティストだ。本人はキーボードをプレイし歌唱も披露するなどDJ気質ではなく完全にアーティストであり、その為か音楽性もテクノやハウスのみならずジャズやファンクまでも網羅する、つまりはデトロイトのモーターシティーとしての音楽を十分に理解している事もあり、デトロイトのアーティストとしてはもっと注目を集めてもおかしくはない。ならばこそ、このPlanet-Eからリリースされたアルバムはその契機にも成りうる筈で、事実ここには前述の豊かな音楽性が閉じ込められている。アルバムの始まりである"Crank Shaft"からしてキーボードの華麗なコード展開を強調したハウスであり、背景にはコズミックなSEが散りばめられつつぶいぶいと唸るベースやシンセからはファンクの要素が感じられ、実にエモーショナルに展開する作風がアーティスト性を表している。本作で面白いのはリミックスも収録されている点で、Icanとしても活躍するSantiago Salazarがリミックスした"Day Of Knowing (Santiago Salazar Remix)"は情緒的なピアノの音色を活かしながらもスムースな4う打ちでぐっと熱量を増したソウルフル・ハウスを聞かせるが、 原曲の"Day Of Knowing (Original)"はぐっと勢いを抑えてジャジーなリズム感がある事でバンド風なアレンジが黒人音楽のルーツを掘り起こすようだ。本作には以前からコラボを果たしているCarlos Nilmmnsも制作に参加しており、その一つである"Elle Est Une Danseuse A Minuit"は快適なハウスの4つ打ちに合わせて流麗なシンセのコードの響きがのびのびと広がるような効果をもたらし、上下に軽快に弾けるグルーヴを刻む。また"Many Other Places"のように夜っぽい艶のあるダークなテック・ハウスや、耽美な音色を聞かせるエレピが軸になるジャジーファンクなハウスの"Thrill Of The Chase"など、曲毎にキーボーディストとしての力量を発揮しながらエモーショナルな要素を込めている。デトロイト・テクノ/ハウスが好きな人ならばこのアルバムはきっと気に入る事は当然として、これからデトロイトを聞く人にとってもそこにあるソウルやエモーションを感じるにはうってつけだ。



Check "Niko Marks"
| HOUSE12 | 22:00 | comments(1) | trackbacks(0) | |
Esteban Adame - Descendants EP ( Epm Music:EPM15V)
Esteban Adame - Descendants EP
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Galaxy 2 GalaxyやLos Hermanosなど伝説的なユニットの一員として、また自身が手掛けるプロジェクトのIcanやThee After Darkとして、鍵盤奏者の力量を発揮し活動を続けるEsteban Adame。当然彼が手掛ける作品も単なるツール的な音楽と言うよりは、鍵盤奏者としての才能を感じさせる展開の広さや流麗なメロディーを活かした作風が多く、テクノにしてもハウスにしても、またはフュージョン性を打ち出した音楽でもデトロイトのエモーショナル性を前面に出たものが多い。久しぶりとなる新作の"Descendants"も彼の作品にしては随分と弾けるようなキックやキレのあるパーカッションが疾走するテクノ色の強い曲だが、そこに入ってくる伸びのあるシンセやコズミックな電子音の煌めきが感情性豊かに広がり、デトロイト・テクノらしい希望に満ちた世界観を作り上げている。全く情報が見つからないTresilloなる新鋭による"Tresillo Remix"は、原曲の飛翔していくような感覚に比べるとしっかりと地に根を張るように重心は低く安定感があり、切り刻まれるような規則的なハイハットの下ではうねるベースラインが躍動し、ややダークな空気を纏った夜のテクノを匂わせる。しかし本作で多くの人が注目するであろうのはデトロイト・テクノの始まりであるJuan Atkinsによる"(Juan Atkins Remix)"であるのは間違いない。これこそ正にAtkinsが得意とするエレクトロ・スタイルであり、痺れるような重低音のベースに鋭利なキックやハイハットのリズム帯が強調された攻撃性があり、しかしそこには広大な宇宙の深さが広がるコズミックかつエレクトロなピコピコサウンドも大胆に導入され、古き良き時代のデトロイト・テクノの現在形としての形も成している。言われなければ分からない程に完全にAtkinsの作風に染まっており、近年の活発な音楽活動が実っているいる証拠だ。



Check "Esteban Adame"
| TECHNO13 | 21:30 | comments(1) | trackbacks(0) | |
Hiroshi Watanabe - Contact To The Spirits 3 (OCTAVE-LAB:OTLCD-2270)
Hiroshi Watanabe - Contact To The Spirits 3
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2016年は本人にとって新たなる局面へと突入した年であったに違いない。日本人としては初となる作品をデトロイトの老舗レーベルであるTransmatからリリースし、また過去の名義であるQuadraの失われたアルバムを復刻させるなど、過去と未来の両方を押し進めてアーティストとして実りのある一年になっただろう。そして本作もその一年の重要な要素であり、DJとしてのクラブで培った経験を作品化したMIXCDで、シリーズ3作目となる本作"Contact To The Spirits 3"だ。ドイツはKompaktとの関わりから生まれた1作目から彼自身を投影したと言う2作目を経て、4年ぶりとなる新作はこれまでと同様に精密な流れによる濃密なストーリー性を持ちつつ今まで以上に感情の起伏を誘発する内容で、ワタナベの激情が見事に音に反映されている。82分というCDの限界時間に21曲も使用した事で怒涛の展開によって熱き感情が激流の如く押し寄せるが、ミックスの最初は清らかな空気が漂い始めるアンビエントな"Sunrise On 3rd Avenue"を用いる事でこれからの壮大な展開を予期しており、そこからは聴く者を圧倒するドラマティックな展開が全く隙間なく続く。序盤にはYonenagaのプロジェクトであるR406による新曲の"Collapsar"がドラマティックな瞬間を作っており、デトロイト・テクノの叙情性がモダンに解釈されているが、中盤のKirk Degiorgio〜Ian O'Brien〜Rennie Fosterらの曲を繋げたデトロイト志向の流れは神々しいまでの光が天上から降り注ぐようで、勢いとエモーションが見事に融和している。また嬉しい事にR406の曲を用いたのと同様に、日本の隠れている才能を引っ張り出す事も意識しており、終盤に向かってjunyamabeによる幻想的な夢の世界に導かれるような"internal_external_where_is_my_body"をプレイし、ラストには7th GateのTomohiro Nakamuraによる"Memories Of Heaven"を配置して興奮と感動をピークに上げつつすっと余韻を残さず消えていくドラマティックな展開を生み出している。音の数や曲の数の密度の高さ、そして感情の込め具合は相当なエネルギー量で、聴く側も決して安易に聞き流せないような美しくも圧倒的な世界観はやや過度にも思われるが、それもワタナベの胸に秘めたるソウルを極限までプレイに反映させた結果なのだろう。魂と肉体を震わすエモーショナルなテクノに圧倒されるばかり。

Check "Hiroshi Watanabe"

Tracklistは続きで。
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| TECHNO12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Missing Soul - Regard / Across My Mind (Future Vision World:FVW004)
Missing Soul - Regard / Across My Mind
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ダンス・ミュージックと言う場において静かに、しかし着実に再燃しているジャパニーズ・ハウス。我ら日本人ですらリリース当時には気付かずに歴史に埋もれてしまった作品が多々あり、そしてそれらは今になって世界各地のレーベルから掘り起こされ、当時の良質なハウスがようやく確かな評価を得ようとしている。このMissing Soulもその一人であり、今ではゲームミュージックを手掛けるYuji Takenouchiとして知られているが、かつてはMr. YT名義でApollo Records等から作品をリリースしており、2008年にはRon Trentが主宰するFuture Vision Recordsからのコンピレーションにも曲が収録されるなど、所謂ジャジー・ハウスーでは知る人ぞ知るアーティストだ。2014年からは今後予定されているアルバムの先行EPがFuture Visionからリリースされているが、そのアルバムがお蔵入りになったかどうかはさておき、取り敢えず関連するリミックスEPがリリースされている。リミキサーにはレーベル主宰のRon Trent、そしてその愛弟子とも呼べるTrinidadian Deepとジャジーな要素を持つ二人ならば、Missing Soulとの音楽的な相性の良さは言うまでもないだろう。Ronによる"Regard (Musicandpower Ver.)"、正式にはMr. YT名義の気品漂うエレガントなハウスの原曲だったが、ここでは水飛沫弾けるようなパーカッションを加えて揺れる躍動を作りつつ、透明感を継承しながら耽美なピアノが滴り落ちて酔いしれてしまうジャジーなディープ・ハウスへと味付けしており、RonとMissing Soulの要素が自然と同居する。一方でオリジナルはジャジーヴァイブス溢れた曲だったのを、"Across My Mind (Trinidadian Deep Remix)"では日本語のポエトリーも加えた上にゴージャスなシンセや爽快さ抜群のアフロな太鼓を被せ、テッキーかつトライバルで大空を飛翔するような壮大なハウスへと生まれ変わらせており、こちらはTrinidadian Deepの作風が前面に出ているだろう。かつてのジャパニーズ・ハウスを今になってディープ・ハウスの実力者である二人がリミックスするのは何だか感慨深いが、良いものは時代に関係なく良いという証でもあり、今こそMissing Soulが注目を集める時なのだ。



Check "Missing Soul"
| HOUSE12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Tomi Chair - Warm Seasons EP (TC White:TCW 1)
Tomi Chair - Warm Seasons EP

ここ1〜2年で大きな飛躍を見せつけたTominori Hosoya、その美しい響きと清涼感や開放感あるディープ・ハウス〜テクノは世界のDJをも魅了している。また、2014年にはTH Pressingを立ち上げて自身の作品だけではなく世界各地の音楽的に共鳴をするアーティストの作品をコンパイルしてリリースするなど、他アーティストの背中を後押しする事でこのシーンへの貢献を果たしている。そんな彼の別名義としてTomi Chairの活動もあるのだが、恐らくその名義でのリリースが中心になるであろうTC Whiteを2016年に立ち上げており、その第一弾となる作品が本作なのだ。オリジナルはB面に3曲収録されており、EPのタイトルが示すように温かい季節をイメージして爽やかさや新鮮な空気が満ちる音楽性が展開されている。生命の目覚めの時である春、それを示す"Spring"では正に光が射し込み鼓動を刺激するドラマティックな始まりで、淡々と透明度の高い清水が湧き出るようなピュアな世界観だ。"Summer"ではゆっくりとしながらも力強く地面を蹴るような4つ打ちに爽快感溢れるパーカッションを組み合わせ、そこにHosoya得意の色彩豊かなシンセのアルペジオを用いて、夏の活動的な生命力が溢れ出す嬉々としたディープ・ハウスを披露。"Morning Bird"は一転してダウンビートと言うか控え目なグルーヴ感で、幻想的な霧に包まれた早朝の時間帯からの目覚めのようなアトモスフェリックな音響処理が心地良く、アンビエント感もある微睡んだ曲だ。ややリスニング向けであったオリジナルに対し、リミックスの2曲は完全にフロア仕様で真夜中のピークタイムにもしっかり嵌るタイプの曲だ。スイスの新鋭であるPascal Viscardiが手掛けた"Spring (Pascal Viscardi Mystic Juno Mixx)"は、透明感は残しつつも図太いボトムや軽いアシッド・ベースも加えて突進するような攻撃的なテクノへと変化させており、上手くバランスの取れたダンス・トラックだろう。そしてイタリアのシカゴ・ハウス狂のSimoncinoによる"Summer (Nick Anthony African Morning Mix)"、歪んだキックやダークなSEでがらっと悪っぽいシカゴ・ハウスの雰囲気へと変容させ、物哀しく郷愁も帯びたシンセのメロディーが暗さの中でよりエモーショナルに響く。原曲とリミックスの対比の面白みはあるが、ここでもHosoyaのメロディーへの拘りやアトモスフェリックな質感が個性と感じられ、アーティスト性の確立へと繋がっている。アルバムを期待せずにはいられない。



Check "Tominori Hosoya"
| TECHNO12 | 07:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rebirth 10 - Compiled And Mixed By Larry Heard A.K.A. Mr. Fingers (Rebirth Records:REB036CD)
Rebirth 10 - Compiled And Mixed By Larry Heard A.K.A. Mr.Fingers
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シカゴ・ハウスのレジェンド…とだけで括るのでは恐れ多い、時代を越えて何時までも残る曲を制作する音楽家として孤高の位置に存在するMr. FingersことLarry Heard。初期シカゴ・ハウスのロウで荒ぶれる作風から、次第にそこにツール性のみならず趣深い情緒や琴線に触れるエモーショナル性を加えた張本人であり、伝説的な存在として尊敬の眼差しを浴びながらも今も音楽家として制作を続け、求道的な生き方を続けている。アーティストとしての技量は言うまでもないが今までにDJとして公式にミックスをリリースした事はなく、活動歴30年を経てようやくMr. Fingers名義でのミックスがここに届けられた。オフィシャルでの初のミックスである事は非常に貴重ながらも、今回はイタリアのレーベルであるRebirthの10周年を記念した作品とあって、あくまでレーベルの音楽性を伝えるショーケースが前提になっている。レーベルからの作品にはテクノからハウスにディスコ、USから欧州まで幅広い要素があり、レーベルを追い続けている人でなければその全容を計り知るのは困難だろう。しかし決してDJとしては超一流という訳でもないLarryが、ここでは穏やかで慎み深い点で音楽的には親和性のある事をベースに、ショーケースとしては十分に魅力あるミックスを披露している。ショーケースというコンセプトが前提なのでトリッキーさや派手な展開はほぼ皆無で、曲そのものの良さを打ち出す事を前提としたミックス - それは普段のLarry Heardのプレイでもあるのだが - で、幽玄なディープ・ハウスからアシッド・ハウスに歌モノハウス、またはディープ・ミニマルも使用して、穏やかな地平が何処までも続くような優しさに満ちた音楽性だ。丁寧に聞かせる事でしっとりと体に染み入るような情緒性を含みつつも、勿論ダンス・ミュージックとして体が躍り出すようなグルーヴ感もあり、Larryらしい大らかな包容力とレーベルの美しく幽玄な音楽性が見事にシンクロして相乗効果を発揮している。リスニングとしての快適性が故に部屋で流していて自然にさらっと聞けてしまうBGM風にも受け止められるが、それもLarryやレーベルの音楽性としてはあながち間違っていないのかもしれない。願わくば次はショーケースとしてではなく、よりパーソナリティーを打ち出したMIXCDも制作して欲しいものだが、さて今後の活動を気にせずにはいられない。



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| HOUSE12 | 12:00 | comments(3) | trackbacks(1) | |
2017/1/7 Hi-TEK-Soul Japan Tour 2017 @ Contact
2015年のカウントダウン、代官山Airのフィナーレを飾ったのがデトロイト・テクノの暴君・Derrick Mayだった。その後、渋谷には新たにContactなる新しいクラブが誕生したのだが、その名付け親もDerrickだったのは何か運命的なモノを感じやしないだろうか。そしてContactにその名付け親であるDerrickが遂に初登場となる今回のHi-TEK-Soulには、彼が運営するTransmatから日本人としては初の作品をリリースしたHiroshi Watanabeも参加するなど、待ちに待っていた一夜が到来した。
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| EVENT REPORT6 | 22:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Beauty: A Journey Through Jeremy Underground's Collection (Spacetalk Records:STLKCD001)
Beauty A Journey Through Jeremy Undergrounds Collection
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My Love Is Undergroundという単刀直入に意思表示をするレーベルは、2010年に発足した比較的新しいレーベルながらも90年代のUSハウスから特に影響を強く受け、しまいにはそのディガーとしての深い知識を基にレアな作品を掘り起こしてオールド・スクール・ハウスのコンピレーションを制作してしまった。その主宰者こそフランスのJeremy Underground Parisで、まだ30歳程と比較的この業界では若いながらもUSハウスに対する深い造詣と間違いの無い審美眼はレーベルの成功からも理解出来るだろうが、本作は彼がそんなディガー精神をジャズ/ファンク/ソウル/ディスコへと向けた作品集だ。マニアとしてのプライドが爆発したのだろうか、または当方がこの手の音楽に馴染みがない事を差し引いても、本作には一般的なクラブ・ミュージックを嗜むだけでは馴染みのない曲が収録されている。クレジットを見る限りでは7〜80年代の曲が中心となっているが、おおよそジャンル的には何か特定に集約させるのは難しい。アルバムの始まりはRon Rinaldiによるフォーキーでソフト・ロックらしい"Mexican Summer"で、爽やかなアコギの響きと可愛らしいエレピが控え目に甘さを醸す歌モノだ。続くはブラジルのシンガーであるLeila Pinheiroによる"Tudo Em Cima"で、序盤はAOR調ながらも中盤からはブラジルらしいサンバのリズム感も挿入されて、軽快なグルーヴが実に心地良い。またはN C C Uの"Superstar"やSonya Spenceの"Let Love Flow On"のように官能も滲み出るメロウ・ファンクもあれば、Al (Alonzo) Wilsonのチョッパーベースが弾けるダンス色の強いディスコ・ファンクな"Love You Girl"、そして繊細なで自由なドラムのリズムに滴るような耽美なピアノと官能的な歌が一体となるCreative Arts Ensembleによるジャズ・トラックの"Unity"まで、ジャンルに幅はあれど時代感や音の響きと言う点においてのある程度の統一性は感じられる。特にアルバム・タイトルが示す「Beauty」という時代を越えていく曲そのものの普遍的な美しさでは間違いがなく、単なるレアな作品集に陥る事なく名作を掘り返して世に周知するディガーとしての役目をJeremyは果たしている。またDisc2ではJeremyがささやかに各曲をミックスして曲間が途切れる事なくMIXCDとして聞けるが、折角の名曲揃いなのでミックスされていないDisc1でそれぞれの曲をフルレングスで楽しむのが良いだろう。



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| ETC4 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Motor City Drum Ensemble - Selectors 001 (Dekmantel:DKMNTL-SLCTRS001)
Motor City Drum Ensemble - Selectors 001
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デトロイトの音楽性も咀嚼し黒い芳香と粘性の高いディープ・ハウスやビートダウン・ハウスを完成させ、一躍時の人となったDanilo PlessowことMotor City Drum Ensembleは、作曲家としてでだけでなくDJとしての評価も一際抜きん出ている。5年前のMIXCDである『DJ Kicks』(過去レビュー)においてもテクノやシカゴ・ハウスのみならず、懐かしいディスコやコズミックなジャズに湿地帯を匂わせるダブもミックスし、ブラック・ミュージックを根底に置きながら単に踊る為だけ以上の豊かな音楽性を披露した。そこに当然必要となるのが各DJ毎のネタ、つまりはレコードとなる訳だが、デジタル配信が増えた現在に於いてもまだデジタル化されない貴重な音源は数多く、それらを如何に入手するかがDJにとっての一つの仕事である事に異論はないだろう。だがしかし、Plessowはそういった秘密兵器を隠す事なく、多くの人と共有する事を躊躇わない。そんな背景もあってDekmantelからリリースされた本作は、正に彼の秘密兵器を公開し、そして他の若いDJ達にも使って欲しいという思いも込められた正に「Selectors」としての内容だ。古くは1978年のファンクから最も新しいのでは1997年のディープ・ハウスまで、しかし一般的には恐らく知れ渡っていないであろうレアな曲が収録されている。アルバムの前半は主にハウスで、DJ Slym Fas(知らなかったのだが何とTony Ollivierraの変名だ)の"Luv Music"の耽美なエレピの旋律やコズミックなシンセの使い方が特徴の野暮ったいディープ・ハウスは、例えばMCDEの新曲だと言われても気付かない位に音楽性に類似点が見受けられる。House Of Jazzによる典型的な90年代のUSハウスである"Hold Your Head Up"の甘くもゴスペル的な歌、20 Belowの弾力性のあるファットなベースがうねりシンセが優雅な芳香を匂わせる"A Lil Tribute To The Moody Black Keys"など、これらもMCDEのDJセットに入るのもその音楽性を理解すれば極自然に思われる。アルバムの後半は更に時代を遡り、Lickyによるアフロな熱さもある陽気なファンクな"African Rock"、RAhzzのテンション沸騰で血が滾るゴージャスなディスコの"New York's Movin"など、ファンク/ソウル/ディスコといったよりルーツ的な選曲だ。ミックスではなく敢えてコンピレーションとしたのは当然DJとし使って欲しいという気持ちの表れだが、そのおかげでリスニングとしても各曲の魅力をそのままに体験出来るに事にも繋がっており、DJにもリスナーにもありがたい作品なのだ。MCDEのルーツを探る意味でも、面白さもある。



Check "Motor City Drum Ensemble"

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| HOUSE11 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Mood II Swing - Strictly Mood II Swing (Strictly Rhythm:SRNYC022CD)
Mood II Swing - Strictly Mood II Swing
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90年代のNYハウスは正に黄金時代、兎にも角にも雨後のタケノコようにハウス・ミュージックが量産され、そしてそれらは今も尚燦然と輝くクラシックとして現代へと語り継がれている。多くのアーティストが生まれ、育ち、一時代を築き上げたが、そんな時代の空気を目一杯吸い込んだ作品が、Mood II Swingによる3枚組コンピレーションの本作だ。Lem SpringsteenとJohn Ciafoneの二人組によるユニットは、Nervous RecordsやKing Street SoundsにCutting Traxx等のハウスの名門レーベルから作品をリリースし、またその手腕が買われハウスのみならずR&Bやポップ方面からもリミキサーとして起用され、そのアーティストとしての音楽性は評価も名高い。つまりは彼等は完全なるプロダクション・チームであり、NYハウスと呼ばれる音楽の立役者の一人(いや、二人か)と呼んでもよい存在だ。作風自体が何か特徴があるかと考えるとそうでもなく、スムースーなハウスの4つ打ちの上に丁寧なコード展開やメロディーを載せて、実直に温かくソウルフルな雰囲気に染めるシンプルかつ丁寧な、つまりは非常にクラシカルなスタイルを貫いている。だからこそ、今になってこの様にコンピレーションが企画されても、時代に影響を受けない音楽性がある事でハウスの素晴らしさを伝える事が出来るのではないか。冒頭の"Do It Your Way"からして滑らかなハウス・グルーヴと控え目に耽美なリフを軸に囁くようなボーカルを用いたベーシックを守るハウスであり、決して派手さを強調する事はない。続く"Living In Ecstasy (Mood II Swing NY Mix)"はもっとソウルフルなボーカルが前面に出て、飛び跳ねるような軽快な4つ打ちと綺麗目のメロディーが伸びる心がウキウキとするハウスで、もうこの時点でハウスの魅力が全開だ。更に数々のMIXCDに使われるハウスのクラシックである"Closer (King Street Moody Club Mix)"は、このシャウトするような熱量の高いボーカルに情熱的に展開されるコードや生っぽさも残したラフなビートも相まって、体の芯から熱くするようなソウルフルな感情が爆発する。オリジナルの素晴らしさは当然として、ハウスへと系統していた時代のEBTGやトランシーなBTの曲等を見事にアンダーグラウンドなハウスへと生まれ変わらせたリミックスも収録しており、それらもMood II Swingらしい人間味と温度感のあるハウスなのだから、リミックスと言えでも彼等の音楽性が十分に反映されたものとして見做してよいだろう。全33曲で4時間20分のお腹いっぱいなボリュームでオリジナルとは別にダブバージョンでも収録されている曲があり、もう少し曲を絞った方がより質を高めつつ聴きやすくなるのではと思う点もあるが、Mood II Swingの魅力を伝える観点からは問題はないだろう。ハウス・ミュージックの入門としても適切な作品だ。



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| HOUSE11 | 12:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Keita Sano - Holding New Cards (1080p:1080P45)
Keita Sano - Holding New Cards
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アナログでも配信でもどちらでもよいが、熱心にダンス・ミュージックを追いかけている者ならば、最近Keita Sanoの名を目にする事は珍しくないだろう。岡山在住のこのトラックメーカーは2012年頃からデジタルでのリリースを開始し、2014年から2015年の2年間の間には何と10枚近くのアナログをリリースするようになり、その活動量の多さは日本だけでなく海外からも注目を集めている事を意味する。事実Mister Saturday Night RecordsやHolic Traxといった名のあるレーベル、または逆によりアンダーグラウンドなレーベルからと何処か一つのレーベルに固執する事なく、世界各地のレーベルから敢えて音楽性もバラバラに雑然と作品をリリースし、その個性を掴ませないような多面的な音楽性が受けているのではと推測している。本作は2015年5月にバンクーバーのカセット/デジタルのレーベルである1080pからリリースされたアルバムであり、ここでは各EPで展開されていた音楽性を纏めて一つの作品にぶち込んだような、つまりはアルバムの中で音楽性を収束させるのではなく拡散させる折衷主義が存在する。冒頭の"Fake Blood"から愉快で可愛らしいシンセを用いた曲は、テクノやハウスでもありながらシンセ・ポップのようなキャッチーな雰囲気もあり、これだけ聴けばアルバムは随分とドリーミーな物だと推測するだろう。しかし続く"Onion Slice"は古いレイヴ時代を思い起こさせる強烈なジャングルで、だが中盤からはプリミティブなメロディーも主張してドラマティックな展開をする瞬間はスリリングでさえある。と思えば荘厳に覆い被さるシンセや奇妙なボーカルを用いた"Ends How It Ends"は、持続感を打ち出したディープなミニマルで、すんなりと真夜中のフロアに馴染むような曲だ。そして昨今のロウハウスを思わせるノイジーなテクスチャを用いた"Holding Ne Cards"や、4つ打ちの中に奇っ怪なパーカッションを複雑にふんだんに詰め込んだ"African Blue"など、予想以上に曲毎にその音楽の姿を変える様は驚くしかないだろう。その中でもロウなマシンビートを軸に郷愁たっぷりなシンセで味付けをしたディープ・ハウス調の"Happiness"や、不気味なアシッド・ベースが蠢くアシッド・ハウスの"Escape To Bronx"や"Insomnia"は、初期シカゴ・ハウスのまだあどけなさが残るものの原始的な対応を帯びたクラシカルなハウスで、決して彼が特異な音楽性だけによって評価されるべきではない事を示唆している。彼の音楽性を理解するのにEPを集めるには大変だと言う人は、一先ずこのアルバムを聴けば十分にその多様性を理解しつつ、そこから生まれる奇妙な楽しさをきっと体感するだろう。



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| TECHNO12 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2015/12/28 SLOWMOTION @ Grassroots
ネット上の案内によると「青山はManiac Loveで生まれたSlowmotionは当時のハードミニマルやドラムン・ベースへのカウントーとして開かれ、アゲアゲ路線のパーティーとは異なる方向を向き、ゆっくりと落ち着いた変化球なダンス・ミュージックを志向」としていた、それがSlowmotion(詳細はこちらを参照下さい)。90年代中盤から始まったこのパーティーはその時代には早過ぎたのか、結果的にはレギュラーパーティーとしては成功しなかったものの、ここ数年はようやく時代にはまってきたのか当時のメンバーであるMoodmanやMinoda、そしてSports-KoideやTangoも加わって不定期開催されており、そして2015年も終わりが近付いたこの時期にGrassrootsでの開催が決まった。上げる事を強要されない、そして寛容のある客層が多いGrassrootsだからこそ、Slowmotionがしっくりとはまるのは間違いない。
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| EVENT REPORT6 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Soul Clap - Watergate 19 (Watergate Records:WG 019)
Soul Clap - Watergate 19
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今までに数多くのレーベルやDJがパーティーでの雰囲気を仮想的に体験出来るMIXCDを制作していたものの、現在ではWeb上には無料でのミックスが無造作に溢れる事で公式で販売する事のメリットは薄まり、徐々にその市場は狭まりつつある。しかしベルリンの大型クラブであるWatergateはこんな状況の中でもMIXCDをシリーズ化しているが、その最新作はSoul ClapによるWatergateでの今年7月のプレイをライブ録音したものを作品化している点で、これこそ正にパーティーの臨場感をはっきりと体験出来る点で意義を見出す事が出来る。Soul ClapはUSのボストンにて活動する二人組でR&Bやヒップ・ホップまで内包するモダンなディスコ・ハウスを手掛け、人気を博す中で最近ではFunkadelicでの共作でも名前が出たりと、非常に勢いを感じさせるユニットの一つだ。そんな彼等がピークタイムから太陽が燦々と降り注ぐクローズに向かっての時間帯に繰り広げたプレイは、意外や意外、ヴァイナルのみを使用してクラシカルなハウスやディスコを中心とした選曲でオールド・スクールな雰囲気を爆発させている。歓声が湧き上がるスタートからいきなりDeep Dishの変名であるChocolate Cityの"Love Songs (Taxi Luv)"で黒いファンキーさを打ち出したハウスで始まり、Alexander EastやRoy Davis Jr.など90年代後半のフレーヴァーが放出する往年のディープ・ハウスで上げるのではなくメロウな雰囲気に染め、中盤では爽やかなパーカッションが乱れ打つ"Say That You Love Me (FK-EK Percussive Dub)"から気の抜け方が面白いシカゴ・ハウス"Dance U Mutha"やエレガントなトリップ感溢れるアシッド・ハウス”Koukou Le (Jori Hulkkonen Remix) ”などで緩やかなピークタイムを演出。そこからは生臭さが強くなるようにサイケデリックなディスコ・ダブや暑苦しいディスコで一旦熱気を高めてから、Francois DuboisやChez Damierのスムースで透明感さえも見せる美しいテック・ハウス〜ディープ・ハウスを通過し、最後はRon Trentによるフュージョン・テイストの強い"Traveler"で闇を這い出た先にある太陽光が降り注ぐ爽やかな世界へと足を踏み入れ、実際にはパーティーはまだ続いていたのだろうがこの作品はここで終了する。音楽的な新鮮さで見れば懐古的な面は否定出来ないものの、これはそのパーティーの場所や時間帯の雰囲気を考慮して選曲したという点からは、確かにオープンエアのそのパーティーの開放感には適切だった事が伝わってくる。なかなか朝まで残れないというパーティーピープルにとっては、朝方の至福な気分を疑似体験出来る意味でも面白い作品なのではと思う。



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| HOUSE11 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Defected Presents House Masters - Masters At Work Volume Two (Defected Records:HOMAS24CD)
Defected Presents House Masters - Masters At Work Volume Two
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ハウス・ミュージックという音楽の中で最強のコンビ、それはLouie VegaとKenny Dopeから成るMasters At Workである事に異論はないだろう。いや、単にハウス・ミュージックという枠組みの中だけで語る事は最早困難で、二人の異なる多様なルーツが混ざる事で、ラテンやアフロの血湧き肉躍るビート感やソウルフルな歌と情熱的な旋律でアンダーグラウンドなダンス・トラックからポップな音楽までクロスオーヴァーし、時代を先取りながら後世に残るクラシックを膨大に生み出した稀代のDJ/アーティストだ。オリジナルからリミックスまでその素晴らしい作品群は嘘偽り無く膨大であり、レアな曲まで含めればその全てを集めるのは困難に等しい。そんな状況下で2014年にリリースされた第1弾(過去レビュー)のコンピレーションだけでも40曲収録であったが、それから1年経ってリリースされた第2弾の本作でもまたもや40曲収録と、両者を揃えればMAWの魅力を十分に理解するには十分過ぎる程のボリュームと質だ。喜ばしい事に4枚組というボリュームを活かしてどの曲もフルバージョンで収録されており、例えばGeorge Bensonによるメロウなギターと憂愁の歌、そして優しく包み込む美しいキーボードがフィーチャーされた"You Can Do It (Baby) (Nuyorican Style Mix)"は15分での完全版で聴く事が出来るのは、想像するだけで感涙必至だろう。またLoose JointsやFirst Choice、Donna SummerやNina Simoneなど過去のディスコやジャズに於ける巨匠の名曲を、MAWがリミックスして再度生まれ変わらせるように新たな魅力を引き出した曲も収録されており、当方のようにそんなリミックスを知らなかった人も多いだろうから守るべき遺産を世に知らせるベスト盤としての価値もあるのだ。ちなみにレーベルの広報によればクラブ向けの曲を中心とした第1弾に比べると、本作はどちらかと言うと緩んでリラックスしダウンテンポな曲が多いとの事だが、実際に聴いてみればそれは雰囲気からの判断で、実際にはメロウながらもMAWらしいざっくりと生っぽくも躍動感のあるグルーヴが通底している。文句無しに素晴らしい至宝のハウス・ミュージックが並んでおり、第1弾と合わせて聴けば一先ずMAWでお腹いっぱいになるだろう。



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| HOUSE11 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Regis - Manbait (Blackest Ever Black:BLACKESTCD013)
Regis - Manbait
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UKハードミニマルの立役者の一人であるKarl O'ConnorことRegisは、SurgeonとのBritish Murder BoysやFunctionらとのユニットであるSandwell Districtを通じて、テクノに対しその機能性以上にポスト・パンクな精神性や音響面での探求を求めて、ハードミニマルから深化するようにダークなイメージを作り上げてきた。それと同時に2010年以降はロンドンのレーベルであるBlackest Ever Blackとの関わりが増え、多くのリミックスをレーベルに捧げつつ自身のオリジナル作品も手掛けていたが、それらの仕事を纏めたのが本作品だ。前述の作品に加え変名であるCUB名義、また未発表だったリミックスバージョンまで収録している事から、2010年以降のRegisの動向を知るにはうってつけの内容だろう。ここで聴ける音楽性はかつて圧倒的な音の密度と抑圧的な勢いで押し流すハードミニマルではなく、そこから音を引き算的に削ぎ落としながら、リズムの多様性と深い音響を加えた上にニヒリズムな精神性を展開したものだ。目玉はNYのポスト・パンク・バンドであるIke Yardが1982年にリリースした作品を、Regisが現代へと蘇らせた"Loss (Regis Version)"で、面白い事に原曲以上に電子化は進みながらもその鋭利な切れ味さえ感じさせるパンキッシュなムードはより増している。ここでRegisが30年前の曲をリミックスしたのも、彼がパンクの精神性や初期のエレクトロニック・ミュージックに対しシンパシーを持っていたからこそで、それこそがRegisが単なるハードミニマルのアーティストとは一線を画す所以だろう。また原曲はやかましくノイジーだったのをRegisが再構築した"Church Of All Images (Regis Version)"は、均されたマシンビートで引き締めながら鋭利な鎌が降り注ぐような残忍さを増した狂気はびこる音響を加え、人気のない荒廃した工場地帯を思わせるイメージを湧かす。音を削ぎ落とす作業は他にも見受けられ、リミックスというよりはリメイクだろうか、"He Was Human And Belonged With Humans (Regis Version)"に至っては元の曲が思い浮かばない程に無駄な音は取っ払われ、静寂の中に荘厳ながらも不穏なアンビエンスを生み出している。またリズムに対し現在のダブ・ステップの影響を持ち込んだ"Manbait (Regis Version)"では、非4つ打ちの縦ノリではなく横揺れのグルーヴでしなやかな揺らぎをもたらし、そこに破壊的な電子ノイズを絡めながら恍惚と不安が交錯するダンス・ミュージックを提案している。全体として勿論フロアに対応するダンス・ミュージックとしての要素もあるのだが、しかし過去の直線的な爆発力ではなく音響面の効果で精神に訴えかける作用が強くなり、その意味では静かな真夜中にクラブではなく家の中で集中して音に耳を傾けたくなる音楽だ。錆び付いた退廃美に磨きをかけたインダストリアル・サウンドは円熟の極みへと達しているが、欲を言えばリミックスだけでなくもっと新曲を制作してくれたらと思う。



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| TECHNO12 | 20:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Garnier - La Home Box (F Communications:F267CD)
Garnier - La Home Box
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紛れも無くフランスを代表するDJであるLaurent Garnierにとっての本質はDJであるが、2014年に限って言えばアーティストとしての活動が際立っていた。レーベルと国とジャンルを跨ぎながら5作ものEPをリリースし、作品毎に多少の良し悪しはあったのも事実なれども改めてアーティストとしての才能も発揮し、ファンを楽しませてくれた1年だったと思う。惜しむらくはそれらの作品は全てアナログでのリリースだったが、この度そんな作品が1枚のCDとして纏められたのが本作だ。大々的には取り上げられてはいないものの何気にGarnier自身のレーベルであるF Communicationsの復活作でもあり、本人にとっても気合が入ったアルバムなのだろう。無骨なシカゴ系のStill Music、ベルリンテクノの50 Weapons, フランスから実験的なヒップ・ホップも手掛けるMusique Large, 黒いディープハウスのMCDE、エレクトロニックなHypercolourからの作品とF Comからの新曲も収録した計10曲は、GarnierがDJで多彩な音楽性を盛り込む事を制作へとそのまま反映したような内容だ。"Bang (The Underground Doesn't Stop)"や"Boom (Traumer African Remix)"のようにリズムが露わになり粗暴で激しいビートを刻むシカゴ・ハウスの延長にある曲の素晴らしさは当然として、"M.I.L.F."のようにベース・ミュージックのリズムとブリーピーな中毒性の高い音を掛け合わせたエレクトロ、高らかにストリングスが祝祭を告げるかのような壮大なハウスの"ENCHANTe"など、フロアに根ざした音楽性は今も昔も変わりはない。その一方でGarnierの懐の深さが伺えるのは"The Rise & Fall Of The Donkey Dog"で、金属が擦り切れるようなノイジーな音が浮かび上がりながらヒップ・ホップ的な変則ビートが強烈な印象を残して、4つ打ちの曲群の中ではその歪さが一際目立っている。アルバムとしては言うまでもなく全く纏まりのない作品ではあるし、如何にもDJ中のDJであるGarnierらしく曲の質のばらつきは大きいのだが、それを差し引いても多彩な音楽性を伴うDJ経験が反映されたGarnierにとっての久しぶりのアルバムとしての価値はある。尚、CDと共に4枚のアナログがセットになったボックスセットでは、未発表リミックスも収録されているなどファン向けの内容になっている。



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| TECHNO11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Theo Parrish - American Intelligence (Sound Signature:SSCD07)
Theo Parrish - American Intelligence
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音の彫刻家を名乗るデトロイトのTheo Parrishによる本作は、前のアルバムである"Sound Sculptures Vol.1"(過去レビュー)から7年ぶりとなるニューアルバムだそうだ(2011年にリリースされた"Sketches"(過去レビュー)は複数枚のEPという位置付けらしい)。その間にも膨大なEPやコンピレーションにエディット集などをリリースしていたので久しぶりの印象はないが、しかし本作に於ける音楽性の変化は如実に現れている。2014年、残念ながら日本での公演はキャンセルになってしまったがTheoによるバンドでのライブが海外では行われており、それと同様に本作ではTheoの特徴でもあったサンプリングから脱却し、基本的にはマシンやプログラミングを使用して音を一から組み上げていく制作へと変わっている。アーティスト性を際立たせていた音を彫刻するサンプリングを捨てる事は、アーティストの新しい一面を生み出す事と同時に兼ねてからのファンを失望させる可能性もあったと思うが、結果的にはTheoらしい作品には仕上がっている。元々ハウスというフォーマットの中にジャズやファンクにソウルやディスコなどの要素を注入し、粗削りで歪ませたような音質へと削り出していた音楽性だったが、本作ではそこにより迫り来る生の質感とライブの躍動感が加わっているように感じられる。乾いたビートから生み出されるアフロ/ファンクな"Fallen Funk"は、そこに妙に艶かしく絡み合う電子音も加わり正にライブ・バンドが眼前で生演奏をしているようではないか。またこれまで以上にフォーマットから逸脱するように複雑なリズムも披露しており、"Cypher Delight"ではブロークン・ビーツ風に縦横に揺さぶられるような艶かしいドラムが打ち鳴らされ、メロディーを排除しながらビートの変化だけで7分間をやり過ごす異色なトラックだ。一方、胎動のように生っぽい変拍子が刻ま戯れる"Make No War"は、執拗にボーカルのループが繰り返される中に生温かく優美なピアノが滴り落ちるような展開があり、これは従来のTheoから引き継いだようなディープ・ハウス寄りのビートダウン性が強い。先行EPとなった"Footwork"は現在の流行であるジューク/フットワークを意識したのであろうが、少なくとも一般的なそれとは全く乖離しており、これはジャズの変則的なビートと湿っぽく粘りつく性質のビートダウンが撹拌されたような緊張感に溢れている。どれもこれもこれまで以上に既存のフォーマットからの逸脱しながらライブ・フィーリングを開花させ、しかしブラック・ミュージックを濃厚に煮詰めたような作風は、これまでのTheoらしさを踏襲しつつ更にDJではなくアーティストとしての側面を打ち出している。しかし本作で一番物議を醸し出したのは、3枚組のアナログでは7000円越え(CD2枚組でも4000円弱)という価格だろう。流石にこの強気な値段には首を傾げざるを得なかったのだが、Takamori.K氏がTheoに直接その真意を聞いて返ってきた答えが「それだけの仕事をしたと思うからだ」との事。安価なデータ配信が増えるこの状況の中で、Theo Parrishがアナログ媒体の価値を世に問い掛けているようにも思われる。



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| HOUSE10 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Defected Presents House Masters - Masters At Work (Defected Records:HOMAS21CD)
Defected Presents House Masters - Masters At Work
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ハウス・ミュージックにおける歴史においてどうしても通らずにいる事は出来ないアーティストがおり、今尚パーティーで燦然と輝くクラシックな音楽がある。Defected Recordsはそんなアーティスト毎に焦点を絞り過去の作品をコンパイルした「House Masters」というシリーズをリリースしているが、その最新作には遂にMasters At Workが登場した(ちなみに以前にもVegaとDopeは、それぞれ単独となる名義でこのシリーズにも登場している)。Louie VegaとKenny DopeによるMAWは今でこそ一緒に活動をする事は少なくなったが、ラテン・ミュージックやジャズから育ったVegaとヒップ・ホップやファンクからの影響が強いDopeは、互いの音楽性をクロスオーヴァーさせながらハウス・ミュージックの地盤を固めつつ、そして柔軟に拡大を行ってきた稀代のユニットだ。その余りある意欲と才能の為かオリジナル曲もリミックス曲も膨大な量があり、それらを遍く収録する為にこのシリーズでは初となる4枚組の大作となった。ここには現在も尚パーティーで聴く事が出来るクラシックが収録されているが、何はともあれMAWの中でも外す事の出来ない曲と言えばNuyorican Soul名義による"The Nervous Track (Ballsy Mix)"ではないだろうか。4つ打ちからの脱却としてヒップ・ホップ風ブレイク・ビーツと生のライブ感覚を持ち込み、ハウス・ミュージックに彼等の多様なルーツを落とし込んだ作風は今でこそ当たり前に聞こえるが、リリース当時の衝撃はきっと大きかったと想像するのは容易い。またRiver Ocean名義による"Love & Happiness (Yemeya Y Ochun) (MAW Original Remix Extended)"も生のラテンなパーカッションが怒涛のグルーヴを生み出し、何処かスピリチュアルでもある歌も相まって熱狂的なアフロ・ハウスを鳴らしている。そんな肉感的で人間味のあるダンス・ミュージックを手掛ける一方で、彼等は音楽的にメロディーやメッセージ性も大事にしており、Bebe Winansによる"Thank You (MAW Mix)"ではゴスペルのような歌と耳に自然と残る愛らしいメロディーが生きており、時代に左右されない普遍的な音楽性を手掛ける事という点でも類まれな才能を発揮している。その他にも本作にはMAWの代表曲が多数収録されており、もしこれから彼等の音楽を初めて聴くという人には、間違いなく本作を勧める事が出来る程に充実した内容となっている。リヴィング・レジェンドという言葉が一人歩きしてしまっている時代、しかしMAWこそリヴィング・レジェンドと呼ぶに相応しい存在である事を知らしめるコンピレーションだ。



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| HOUSE10 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Esteban Adame - Day Labor (Epm Music:EPM07CD)
Esteban Adame - Day Labor
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時にはGalaxy 2 Galaxyのライブメンバーとして、時にはラテンハウス・ユニットであるIcanとして、そして2014年にはチカーノとしてのルーツを掘り下げたバンドであるThee After Darkを始動させたりと、様々な活動の場を広げているEsteban Adame。前述の活動にてロサンゼルスのアンダーグラウンドからの新しい波として名を挙げているが、遂にソロでは初となるアルバムを完成させた。過去の作品ではチカーノのパーカッションとデトロイト・テクノの叙情性を組み合わせた面が強調されていたが、ここ暫くのソロ活動ではテクノの音が目立ち始めていた事もあり、本作でもより現在のクラブシーンに寄り添ったテクノへと傾倒している。アルバムの冒頭を飾る"Rise And Shine"はビートレスながらも、正にイントロらしくメランコリーなシンセと荘厳なストリングスで壮大な世界観を演出するが、そこに続く"Out To Get It"で軽やかでパーカッシヴなリズムに幻惑的な上モノが被さりながら直ぐにダンスフロアへと入っていく。"The Grind"ではハンドクラップが打ち乱れる中をダブの音響を強調して覚醒感を誘発する深いミニマルを展開するが、続く"Paraphernalia"ではキレのある肉体的なグルーヴが躍動感を生み出すファンキーなテクノとなっており、思っていたよりもスタイルに幅を持たせているのは意外だ。特にEstebanらしさが感じられたのは"Handed Down"だろうか、艶やかなエレピやシンセのメロディーが先導する情緒的かつファンキーなハウスは、これぞデトロイトらしいエモーションが匂い立っている。"The Reason"も物悲しいストリングスが先導しながら、そこにメランコリーなシンセのリフが可愛らしさを持ち込む穏やかなハウスで、ここら辺にはEstebanのキーボディストとしての影響が表れているようだ。アルバム全体としては確かにクラブを意識したダンストラックが軸となりながらも、そこに単なるDJツールではない感情豊かな旋律や希望の念を込めたような雰囲気があり、丁寧に仕上げて良く纏まっているアルバムになっている。



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| TECHNO11 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Guillamino / Esteban Adame - Tegami (Ican Productions:ICAN 012)
Guillamino / Esteban Adame - Tegami
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Tegami(手紙)と題された本作は、バルセロナで活動するビートメーカーのGuillaminoと、ロスアンゼルスでGalaxy 2 GalaxyのキーボーディストやIcanのユニットとしても活動するEsteban Adameによる作品で、レコードレーベルにはカタカタでタイトルやアーティスト名が記載してあるから事から、海を隔てて遠い日本へと手紙の如く届けられたようにも思われる。ラテン・ミュージックの要素を強く打ち出したIcan Productionsからのリリースではあるのだが、Guillaminoによるオリジナル曲は終始ビートレスで眠気を誘うような柔らかいパッドが朧気に伸び続け、そこに手紙を朗読するような歌が挿入されるという予想を覆すアンビエント作風だ。熱狂的なクラブ・パーティーの中で使われる事は想定していないであろうし、これがIcanからリリースされた経緯はこれだけでは掴めない。しかしその曲をEsteban Adameがリミックスした"Bcn2Lax Remix"は、元の朧気なパッドの雰囲気は残しながらもしなやかなリズムを刻むキックやパーカッションを付け加え、より動きのあるメランコリーなシンセのメロディーも加えて夜のざわめきを予感させるダンストラックへと作り替えている。普段のようにラテンの要素を感じる事はないが、キーボーディストとしての情緒的なメロディーセンスは流石Galaxy 2 Galaxyへの参加も要請されるだけはある。裏面には100% Silkでポップなディープ・ハウスを手掛けるOcto Octaがリミックスを提供しているが、こちらは直線的なビート感のハウス仕様なもののシンセの使い方が幾分か甘い陶酔感を強調しているようなアレンジで、神秘的なディスコポップという趣だ。意外性のあるコラボ作品という印象に内容が必ずしも追いついているとは思わないが、リミックス2曲はIcan Productionsらしいエモーショナルな作風にはなっているのでは。



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| HOUSE10 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Thee After Dark - Thee After Dark E.P (Bodega House Records:UGBHR-001)
Thee After Dark - Thee After Dark E.P

デトロイトの巨匠・Mike Banksに導かれたロサンゼルスのEsteban Adameは、Galaxy 2 GalaxyやLos Hermanosのキーボーティストとして頭角を表しつつ、ラテンハウス・ユニットであるIcanとしての活動でデトロイトに新たな世代が育っている事を気付かせてくれた。そしてDJとしてではなくプレイヤーとしての曲作りに長けている彼が、次のプロジェクトとして発足させたのがボーカルと共にギターやベース、キーボードやドラムスなどの編成で活動するThee After Darkだ。今までの活動はフロアでの機能性を求めたダンストラック中心であったのに対し、このプロジェクトではよりプレイヤーとしての立場を主張した上でチカーノ・ルーツを意識しながら華麗なフュージョンを聞かせてくれる。様々な楽器の音が多層的に重なり色彩豊かな音色を奏でつつ、爽やかに吹き抜けるパーカッションがラテンの空気を舞い込む"No I Can't"は、コーラスも使用した歌と相まって自然と笑みが浮かんでくるエモーショナル&ピースフルな歌物。ハウス/テクノを基軸としたGalaxy 2 Galaxyに比べるとハイテックな感覚は無いが、デトロイトらしいエモーショナルな音楽と言う点からは目指す方向に相違は無い筈だ。そしてそれをKyoto Jazz Massiveがリミックスした"KJM Reconstruction"は、ゴージャスなキーボードは活かしつつざっくりしたプログラミングのビートがブギーな4つ打ち感を強め、全体にしっかりと芯が通った作風へと塗り替えられている。また裏面にはGil Scott-Heronによる"The Bottle"をパーカッションが弾ける骨太なトラックで豪華絢爛に塗り替えたハウストラックと、ブラスバンドを思わせるゴージャスな金管楽器が高らかに響き渡り、ソウルフルなボーカルが心に染み入るメロウな"What Time It Is"を収録。まさかEstebanがこんなにも温度感高めの本格的なバンド演奏に取り組むとは想定していなかったが、この豊かな音楽性を打ち出した路線ならば是非ともアルバムを期待したいものだ。

試聴

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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/12/13 Mad Professor Japan Tour 2013 @ Unit
ダブ業界の重鎮・Mad Professorが来日。主にテクノやハウスを聴く当方でもリミキサーとしてよく耳にするので、その存在をしらないわけではないが、彼が行うダブショウを体験した事は未だない。そして日本からは復活したDry&HeavyやSilent Poetsこと下田法晴、Reggae/Dub/Bass Music Setを披露するDJ Yogurtが出演と一夜がダブ化するパーティーだったので、この機会にMad Professorのダブショウを含め様々なダブ・ミュージックを体験すべく遊びに行ってきた。
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Masterpiece Created By Carl Craig (Ministry Of Sound:MOSCD303)
Masterpiece Created By Carl Craig
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ジャンルを限定せずにダンス・ミュージックに於ける重鎮を起用して人気を博しているMIXCDシリーズ「Masterpiece」、その最新作には遂にデトロイト・テクノの中心に居座り続ける重鎮・Carl Craigが登場した。彼について言及しておくとアーティスト的な面でデトロイト・テクノをそこからより多方へと飛翔させた手腕の評価は誰もが認めているだろうが、その一方DJ面については大箱やレイブでは受けはするであろうド派手なプレイが際立ち、求道的に個性を確立させた音はそれ程聞こえてはこない。ここで本作に注目するとMIXCDはCD1の"Aspiration"だけであり、他は"Inspiration"と"Meditation"のコンピレーションとなっているので、つまり彼のDJに然程魅力を感じていない人に対しても十分な価値を持たせるものとなっている。

"Aspiration"について言えばデトロイト発のアーティストの作品を多用はしているものの、ここでは殆どデトロイト・テクノ的なエモーションを感じられる瞬間は無いだろう。出だしこそKyle Hallによる凶悪なアシッドテクノで強い印象を打ち付けるが、そこからはヨーロッパ的なテック・ハウス/プログレッシヴ・ハウスの端正な電子音を打ち出して、スムースなミックスを施しつつズンドコしたグルーヴ感と心地よい陶酔が広がるテック感を継続させ、良い意味では万人受けしそうな分り易い展開を作っている。後半ではヒット曲の応酬でフィルター・ディスコやデトロイト・ハウスにオールド・エレクトロなどCarlの派手な音楽性が見事に炸裂しており、盛り上がりと言う観点からすると十分な内容ではある。決して長年の経験を重ねた深みがあるわけではないが、大箱でのプレイを体験するようなエンターテイメントとして楽しめるMIXCDとして価値はあるだろう。

そして”Inspiration”はそのタイトル通りにCarlが影響を受けた音楽を選び抜いており、アーティストの背景を知る楽しみを持ち合わせている。年代もジャンルも多岐に渡り、ファンクにレゲエやダブ、ヒップホップにR&B、ジャズやボサノバ、そして勿論テクノまで収録しており、こんな選曲をクラブでは無理だとしても今回のようなプロジェクトの中でMIXCDとして披露すれば余計に面白いのではと思うところもある。

本作でリリース前に最も注目を集めていたのは"Meditation"ではないだろうか。なんと全曲未発表曲でボリュームはアルバム級と、つまり久しぶりのオリジナルアルバムと考えれば熱心なファンが反応するのは当然だろう。しかし"黙想"と名付けられているようにここには彼らしいファンキーなグルーヴも実験的なサウンドも無く、沈静化したアンビエントが広がる正に"Meditation"な音が待っている。フロアからは遠ざかった神妙で張り詰めたムードがあるが、その一方では電子音と戯れながら自由に音を鳴らしたようなラフスケッチ的な印象も受け、作品としては少々煮え切らなさもある。ただ目を閉じ音に耳を傾ければ、世の中の喧騒から解き放たれ雑念も消えるような瞑想音楽としては確かに合っているようでもあり、就寝時のBGMとして心地良さそうだ。Carlによる最新のダンス・ミュージックが聴きたかったのも本音だが、先ず先ずは新作が聴けただけでも嬉しい限りだ。

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| TECHNO10 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
2013/7/19 FOMGA SOUNDZ @ Seco
普段はテクノやハウスのパーティー中心に遊びに行く事が多い筆者ではあるが、今回は"音の圧力団体"と称するFOMGA SOUNDZによるダブ/レゲエのパーティーへと遊びに行く事にした。この手のジャンルについては深い造詣を持ち合わせていないものの、ゲストにDJ Yogurtやクボタタケシが招かれており、前者がダブで後者がレゲエのスペシャルセットを披露すると言うので興味を持ったのだ。正直なところ行く前はダブ/レゲエだけの一夜で踊れるのかも心配だったのだが、現場に言ってみればそれは単なる杞憂だったようだ。
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| EVENT REPORT4 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Sandwell District - Fabric 69 (Fabric Records:fabric137)
Sandwell District - Fabric 69
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2010年頃からベルリンのアンダーグラウンド界隈で注目を集めていたSandwell District。FunctionことDavid SumnerとRegisことKarl O'Connorから成るこのユニットは、誠に残念ながらFabricの名物MIXCDシリーズの69作目で終焉を迎える事が空気として伝わってきている。公式リリースとしては初のMIXではありながら最終作でもあり、その観点からすると集大成と捉えるべきなのだろうか。以前にパーティーでSandwell Districtのプレイを聴いた時には煮え切らないプレイにやきもきしたものの、本作ではCDと言う媒体のおかげか選曲の繊細な妙技を感じられ、Sandwell Districtらしい鉄の鈍い輝きを放つダークな展開を終始保った重厚感のあるテクノの地平が広がっている。メディアの話では本作はソフトウェアによって入念にミックスが行われた作品との事で、パーティーらしい激しいライブ感よりはアートとしての精巧な展開がより強く表現されている。出だしの3曲からしてRegisやFunctionが制作に絡んでいる曲から始まるのはご愛嬌としても、序盤から新しい何かが萌芽するような胎動から始まり、大きな変化を作らず繋ぎ目も分からない程に滑らか展開を伴ってビートは強みを増していく。その後も杭を打ち込むような安定感のあるキックが刻む中で、荒涼とした景色が広がる灰色のモノクロームな音像を見せながら大きな山も谷も作らずに水平構造を保つ展開が続く。疾走感や重圧による強迫的な音ではなく密閉された空間から生まれる闇の不気味さが通底し、空気としてのインダストリアルやポスト・パンクのアティチュードは確かに存在しているのだ。行き過ぎたハードテクノへの反抗と言うべきか、表面的に過激な音は本作では殆ど聴かれない。しかし鳴っている音の雰囲気は朽ち果てた末の荒涼とした世界を目の前に描き出しており、単なるハードなテクノとは一線を画す事を意識してミックスをしているのが伝わってくる。オリジナル作品においても聴かせる事も重視していたSandwell Districtらしさは本作でも軸としてあり、確かに最終章として円熟味を開花させたミックスと言えよう。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Louie Vega - Vega On King Street : A 20 Year Celebration (King Street Sounds:KCD276)
Louie Vega - Vega On King Street A 20 Year Celebration
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ハウスミュージックと言うジャンルにおいて、定番と言えるメジャーどころからコアなリスナーまで唸らすカルトな作品まで幅広く手掛け、そしてハウスミュージックに関わる有望なアーティストと密接な関係を保ち続けてきたKing Street Sounds。ハウスミュージックの浮き沈みの中でも逞しく生き残り、そして遂にレーベルの運営が20周年を迎えた記念として、レーベルに数々の名作を残してきたLouie Vegaがレーベル音源を使用したMIXCDを制作した。Louie自身もこのレーベル音源を用いたMIXCDをかつて制作しているし、レーベル自体が重ね重ねショーケース的なMIXCDをリリースしているので今更新鮮味はないが、しかし往年の傑作から比較的新しい音源まで網羅されているのだから十分にハウスを味わい尽くせるだろう。以前に比べるとレーベルもこてこてのハウスは減り、時代に合わせてテッキーなハウスも増えているように思うが、本作では序盤から中盤にかけては正にそんな印象が強い。歌物も多く入っているが洗練されていて表面的にはクールな温度感が強く、NYハウスも時代と共に少しずつ変化しているのが伝わってくる。中盤以降はざっくりした生っぽく湿り気のあるビートも浮かび上がりソウルフルな展開、そしてズンドコとした重たいキックが迫力のあるNY系ディープ・ハウスも入り混じりながら、ラスト間際はラテンフレイヴァーを強めながらドラマティックにラストへと情感を強めていく。ハウスにも色々な要素と作風があるけれど、本作を聴くとKSSが実にハウスの変化に適合しながら本物の質を守り続けてきた事が分かるはずだ。CD2にはLouieがKSSへ残してきたリミックス作品が収録されているが、それらはハウスのパーティーに遊びに行けば普通に耳にするであろうクラシックばかりだ。中空へと抜ける爽快なパーカッションの響き、湿っぽく臨場感のある生の質感、そしてハウスのエモーショナルなメロディーを強調した作風は、これぞLouie Vegaと言う揺ぎない個性の塊である。お世辞抜きによくぞまあこれだけの名作を残せるものだと、ただただ感嘆するばかり。ハウス・ミュージックの過去〜今がここに詰まっている。

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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/5/5 Rainbow Disco Club @ Harumi Port Terminal
2010年に奇跡的にも8年ぶりにDJ Harveyを来日させて始まったRainbow Disco Clubは、2011年は東日本大震災により、2012年は悪天候の影響により中止となる不遇な状態が続いていた。そして今年のRainbow Disco Club、1会場3フロアのスタイルを改め晴海埠頭、WOMB、SECOと場所を分けての天候も考慮したであろうスタイルでの開催となったが、自分はハウスアーティスト勢が固まった晴海埠頭のイベントへと参加してきた。
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| EVENT REPORT4 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Yogurt - 1970's Jamaican Dub Mix (Upset Recordings:UPSET24MIXCD)
DJ Yogurt - 1970s Jamaican Dub Mix

これまでにも数々のライブミックスを、そしてテクノやハウスのみならずR&Bやジャズ、アンビエントまで多岐に渡り自身の音楽観として披露してきたDJ Yogurt。そんな彼による最新のDJMIXは70年代ジャマイカダブに焦点を当てているのだが、クラブでは様々なジャンルの音楽をプレイする中にダブも普通に織り交ぜているのだから、意外と言うわけでもなくようやくリリースされたミックスと言える。本作では事前にプレイするレコードのBPMを測定し、流れを把握する事で敢えてピチコンを全く使用しないでミックスし、尚且つマスタリングも最小限に施す事でアナログらしさをそのまま表現したかったそうだ。そんな制作もあってか音質自体も非常にラフで、微かなノイズ混じりな音さえも耳に優しくすっと入り込んでくるアナログの良さが生きている。ホーンやカッティングギターは層になった残響を響かせながら、ディレイやリヴァーブによる重力から解放された浮遊感、そして立体的な奥行きのある音響を生み出しているが、この和やかな緩みはある意味ではチルアウト/アンビエントにも通じるものがあるのではないだろうか。緊張感の無いリラックスした音の飛びは快適、いや快楽的でもあるし、スペーシーなSEも入ったトラックがプレイされる箇所に於けるふざけたようなトリップ感覚は完全にチルアウトだ。シチュエーションとしては蒸し暑い真夏の屋外で聴くのがぴったりで、気怠いメロウネスに包まれながら穏やかなダブに耳を傾けたい。

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| ETC3 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Claude Young - Impolite To Refuse (Ican Productions:ICAN-009)
Claude Young - Impolite To Refuse

URとも密接な関係を保つSantiago Salazar & Esteban Adameが主宰するIcan Productionsは、彼等自身の作品だけでなく徐々にルーツであるラテン・ミュージックの枠を越えながら着実に歩みを進めている。そのレーベルの最新作はデトロイト・テクノ第三世代のClaude Youngが1996年に"Detroit : Beyond The Third Wave"と言うコンピレーションに提供した曲を、Santiago SalazarとEsteban Adameが現代へと蘇らせた作品だ。本作にはありがたい事にオリジナルも収録されていて、まだ90年代半ばらしく丹念な作り込み具合は感じられないものの、アナログ感覚とハイハット乱れ打ちの荒削りなビートでスピード感を表現し、その上にはスピリチュアルなパッドが覆い被さるディープでトライバルなテクノだ。音自体は流石に古臭さは否めないものの、そんな事を意識させないハイテックな世界観は現在のフロアでも間違いなく通用するだろう。裏面には"ICAN Remake"と"Esteban Adame's Deep Mix"が収録されているが、どちらもオリジナルの荒々しいテクノを完全に手懐けたアレンジをしており、人肌程度に温かくメロウなディープ・ハウスへと見事に生まれ変わっている。空気感のあるシンセ使いがメロウながらもパーカッシヴなラテンテイストも盛り込んでキレのある前者、緊張感が解けた柔らかいパッドと郷愁感たっぷりのシンセソロで大人の色っぽささえ醸しだしている後者、どちらも非常に現代的で端正なエモーションを鳴らしている。今になって何故この作品を掘り起こしたのかは分からないが、しかし非常に素晴らしい作品ではあるので嬉しい限りだ。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Defected Presents House Masters Derrick Carter (ITH Records:HOMAS18CD)
Defected Presents House Masters Derrick Carter
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翌週末にelevenの3周年記念にClassic Music Companyの看板を背負って来日するDerrick Carterは、シカゴ・ハウスの第二世代を代表すると言っても過言ではないアーティストだ。彼とLuke Solomonが主宰するClassic Music Companyはオリジナルのシカゴ・ハウスを継承しつつも、ヨーロッパーのハウスとも共振を見せ、ハウスの伝統を守る事を革新を続ける事を同時に行なってきたアンダーグラウンドなレーベルだ。それとは別にCarter自身もディスコ・リコンストラクトな手法に則り野暮ったく汚れていて、しかしファンキーである意味では麻薬的なサウンドを生み出してきた。しかしやはりアーティストであるよりはDJとしての活動が中心なせいか、アルバムとして纏められたCDが少なかったのは聞き手にとって敷居を上げていたのが事実だろう。そんな問題点を上手く補完してくれたのが古典ハウスを掘り起こすシリーズである"House Masters"であり、本作ではCarter名義・変名問わずに彼が関わった作品を盛り沢山で収録しているのが、何が凄いって大半の作品が彼のDJの為に使われるであろうエディットなど今まで未発表であったバージョンを収録している事だ。これだけ未発表の作品を詰め込んだのであればもはや新作集と言っても間違いではなく、その上で恐らくはディスコネタのリサイクルであろうファンキーな曲が嫌と言う程味わう事が出来る。CD1は彼のオリジナル作品を、CD2では彼が手掛けたリミックス作品を収録しているが、両者を聴いても音に違和感は全くなくリミックスさえもCarter色に染め上げられている。荒く研磨された粗雑な音で陰鬱な覚醒感に支配されるハウスから鋭いキレがあり跳ね上がるファンキーなまで、遅効性の多幸感が効いてくる曲から即効性のある肉体を刺激する曲まで、ある意味では相反するような作風を並行して披露している。また全てに共通しているのは芯の図太さであろうか野暮ったくも無骨なグルーヴが貫いており、彼がDJ業を生業としてきた経験がここに収束されている。100%Derrick Carterな2枚組アルバム、これはシカゴ・ハウス好きならば間違いないでしょう。

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| HOUSE8 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Esteban Adame - Determinacion EP (Ican Productions:ICAN-007)
Esteban Adame - Determinacion EP
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発売から随分と間が空いてしまいましたが、良い作品なので紹介。Icanのユニットとして、そして今ではGalaxy 2 Galaxyのライブにも参加するEsteban Adameのソロ作品は、Icanのラテン・フレーバーは抑え目にデトロイト色も感じさせるハウシーなトラックを収録しています。目玉は"Aztlan Reclaimed"ですが、実はこの曲はThe Aztec Mystic aka DJ Rolandoの" Aztlan"のリメイクだそうで、レコ屋の紹介を見るまで全く気が付きませんでしたよ。上モノのシンセに原曲の面影が残っているかなとは思いますが、URのダークなテクノサウンドから所謂デトロイト・テクノらしい望郷の念にかられる情熱的なハウスへとリメイクされ、ブレイクでの空へと羽ばたいて行く壮大なパッドの挿入が新たな息吹を吹き込んでいます。"Trinity (Santiago Salazar Edit)"ではIcanのもう一人であるDJ S2がエディットを手掛けていて、こちらはDJツール的なシャッフル調ダーク・エレクトロなのがURらしく思われます。"Determinacion"は重量感と跳躍力のあるリズムトラックに鋭いシンセラインやミニマルなリフが被さってくるテック系で、こちらもDJツール的な要素が大きいですね。G2Gでキーボードを任されるだけあり良い曲を安定して作る事には長けており、そろそろアルバムも聴かせて欲しいなと思います。

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| HOUSE8 | 11:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kevin Saunderson In The House (Defected Records:ITH43CD)
Kevin Saunderson In The House
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来日目前にしてデトロイト御三家の一人・Kevin Saundersonの5年ぶりのMIXCDが、なんとハウスレーベルではメジャーとも言えるDefectedよりリリースされました。originaterであるJuan Atkins、innovatorであるDerrick Mayと比べるとSaundersonの知名度は日本に於いても低い様に思われますが、elevatorとして認められる彼の功績は其の実三人の中で最も売上を伸ばした事であります。特にInner City名義によるソウルフルな歌物ハウスはデトロイトと言う枠組みを越えてメジャーシーンに於いても大ヒットし、前述の二人がテクノを開拓するのに対しSaundersonは徹底的にハウスに拘りデトロイトの知名度を上げるのに貢献していたのではないでしょうか。逆に言うと(今回もDefectedと組んでいるし)結構商業的な面は否めないのですが、その分だけDJプレイについては比較的広い層に受ける大箱向けの大味なセットも得意で盛り上がるのだと思います。ただ以前はトライバルかつハードなテクノ中心でズンドコと上げ目なプレイをしていた彼も、本作ではDefectedとの絡みの影響もあるのかスピード感は抑えてハウシーな要素の強いトラックで焦らすように低空飛行を続けるプレイを披露しております。00年代のハードテクノの終焉と共に時代に合わせて変化したのか、そんな点も含めて上手くシーンに適応する才能はやはり御三家の中では一番ですね。そして一番の醍醐味は躊躇なく自身のクラシックや現在ヒットしている曲をプレイする事で、本作に於いてもリリースしたばかりの"Future"や"Good Life"の2011年バージョンを回すなど、焦らしてからのタイミングを測ってお祭りの如く盛り上げるプレイが特徴です。どうせ派手にするなら硬めのテクノも織り交ぜて突き抜けても良かったんじゃないかと思いますが、Inner Cityでの活動はハウスである事を考慮すると本作に於いてもハウス中心なのは何もおかしくない訳ですね。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
El Coyote - El Coyote EP (Ican Productions:ICAN-006)
El Coyote - El Coyote EP
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発売から随分時間は経っておりますがプレスミスにより殆ど市場に出回っていなかった本作品。Santiago SalazarとEsteban Adameによるレーベル・Ican Productionsの6作目となりますが、El CoyoteはEstebanとURのクルーでもあるDJ DexことDan Caballeroのユニットで、このメンバーならば予想するのも難くないラテンなノリを含むハウス作品を収録。"Santissimo"はテックなシンセ使いやスムースなコード展開を繰り広げながら軽快で土着的なリズムトラックが爽やかなハウスを奏でていますが、Iris Cepedaのボーカルが挿入されると妖艶で力強い声がぐっとラテンフレーバーに染め上げ、Estebanの持ち味が前面に出て来ます。対して裏面ではテクノ色が強めの2曲を収録。やたらとキックが乱れ撃ちする中で奇怪な金属音が斬り込んでくる"Espeka"と、金槌で叩かれるようなハンマービートが印象的なトライバルテクノ"La Luna"と、どちらかと言うとDanが主導で作ったのかと思わせられます。二人の音楽性が交わる事で両面で異なる音楽性を示しており、El Coyoteと言うユニットの可能性の広がりを示唆しているかの様ですね。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Santiago Salazar - Smile Now, Cry Later (Seventh Sign Recordings:7SR022)
Santiago Salazar - Smile Now, Cry Later
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かつてはUnderground ResistanceやLos Hermanosのメンバーとしても活躍していたDJ S2ことSantiago Salazarは、今ではIcanではラテンハウスを、Historia y Violenciaではテクノを製作し、束縛から逃れるように活動の場を広げています。DJとしての腕は言うまでもなくデトロイト系のアーティストにしては積極的に制作活動を行い、またそのどれもがDJツール性とホームリスニングの楽曲性を持ち合わせており、デトロイト新世代の中でも特に注目株でしょう。本作はテクノベースのデトロイト指向な内容で、"Varrio Clarkdale"はオルガン風なシンセがオールドスクールを感じさせますが、途中から綺麗目のパッドが入った途端エモーショナルな空気に様変わり。そしてDJ S2の持ち味が出たのが"Smile Now Cry Later"、ラテンハウスらしいパーカッションに疾走するグルーヴ、控えめに彩りを添えるピアノのコード展開に郷愁を誘うストリングスは、Galaxy 2 Galaxy路線にも通じるポジティブな煌やきがあります。対して"The Battle Within"では一転、厚みのあるシンセが浮遊しその下をウニョウニョアシッドライクな音が彷徨うディープなテックハウスで、微睡みの中に吸い込まれる幻想的な世界が心地良いですね。多様性を打ち出しながらデトロイトらしい音の統一感もあり、テクノ好きもハウス好きもノックアウトさせてくれそうです。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Heartbeat Presents Mixed By Derrick May×Air Vol.2 (Lastrum:LACD0216)
Heartbeat Presents Mixed By Derrick May×Air Vol.2
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昨年13年ぶりに新しいMIXCDをリリースしたデトロイトの巨匠・Derrick May。インタビューでの彼の発言からは何処までが本気なのかよく分からない適当さを感じさせるが、その一方で東日本大震災の直後にも拘らず来日しAirやDommuneでプレイした数少ない外国のアーティストであり、良い意味で不真面目に熱い男でもある。だからこそとりわけ日本に対し特別な感情を持っている彼が、またこうして前作から2年も経たないうちに日本向けに新作を出すのは不思議な事ではないのかもしれない。前作に続き相変わらずの一球入魂っぷりが感じられる一発録りのライブレコーディングで、事前に組み立ても考えずその時その時の気持ちに任せた選曲には老獪に練られた流れはないものの、前作に比べると全体を通し音が鮮明でありながら逞しいグルーヴもあり、何よりもエモーショナルな気持ちの揺さぶりたるや前作の比ではない。テクノ、ハウス、アフロ、ジャズ等を入り混ぜたアフリカンな躍動感に合わせて鳴らされる熱き情熱的な音は、震災後の日本への応援の気持ちも込められているのかもと思ったりもするが、それに加えて彼がターンテーブルとあくせく格闘しプレイするからこそ生まれるものなのだろう。流れに関しては前述したように確かに勢いに任せているものの、選りすぐられた曲は普段のファンキーでラフな曲に加え湿っぽく感傷的な曲の比重が増えており、だからこそ力強さとメランコリーに介在するプレイとなっているのだ。前作も悪くはなかったが、新作は前作以上にクラブでの脂の乗っている時間帯のプレイを表現しており、クラブで体感出来るの最高の高揚感を感じさせてくれるに違いない。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
2011/11/4 mule musiq presents Endless Flight @ Eleven
mule musiqが送るレギュラーパーティー"Endless Flight"、今回のゲストはmule musiqにも馴染み深いHenrik Schwarzと日本からは高橋クニユキの二人。トラックメーカーとして才能を発揮している二人のライブが同時に見れるのは幸運な機会であり、Elevenへと足を運んできました。建物の前に着くと紫色に輝く"ELEVEN"と書かれたスタンド看板が新たに設置されており、一見さんには分かりづらかった場所にも遂に目印が出来ておりました。
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| EVENT REPORT3 | 14:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2011/09/04 Typhoon Party 3 @ Shibuya WWW
悪天候によって開催を阻まれたFreedommuneに続き、夏の野外フェスの風物詩となっているMetamorphoseも悪天候によって開催の中止を余儀なくされた2011年日本の夏。特に両方のフェスの客層は被っていたと思われるから参加しようと思っていた人達にとっては非常に落胆の大きい事だったと思いますが、主催者にとっても苦渋の決断であったと思うし、天候ばかりは仕方ないと痛感しました。勿論それで全てが終わる訳でもなく、主催者とアーティストの迅速な動きにより都内各地でMetamorphose改めTyphoon Partyが開催されたので、Galaxy 2 Galaxyが出演する渋谷のWWWへと行ってきました。
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| EVENT REPORT3 | 14:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Motor City Drum Ensemble - DJ Kicks (Studio !K7:!K285CD)
Motor City Drum Ensemble - DJ Kicks
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タイコクラブへの出演が決まっていたにも拘らず、東日本大震災の影響で来日がキャンセルとなったMotor City Drum EnsembleことDanilo Plessowでしたが、その穴を埋めるには十分な作品がリリースされました。Studio !K7の長らく続く名物MIXCDシリーズの最新作としてMCDEが抜擢された訳ですが、これが予想以上に幅広いジャンルを詰め込でおり、まるでダンスミュージックの歴史を掘り返すと言っても過言ではないような気がします。年代で言えば1977〜2011年までの34年を横断し、Sun Raのスピリチュアル・ジャズで始まりRhythm & Sound(Basic Channel)のレゲエで黒い泥沼に嵌り、Mr. Fingers(Larry Heard)の垢抜けないローファイな初期シカゴハウスの温もりに包まれる。そしてFred Pの華美なディープハウスもあればRobert Hoodの芯の強いミニマルテクノも通過し、笹暮だったファンキーなMotor City Drum Ensembleの新曲の後にはAphex Twinのメタリックなアンビエントで冷水を浴びせられる。ラストにはフュージョン・ソウルの傑作"Sweet Power, Your Embrace"が待ち侘びて、ほっこり酸いも甘いも噛み締めるボーダレスな選曲。しかし特筆すべきはMCDEが創り出す世界観の統一で、年代に差はあれど根底にはブラックミュージックの生温かい血潮が通っており、ジャンルとしての多彩さは感じられてもその幅の広さ程には違和感が無い事にMCDEの音楽への造詣の深さが伺えます。色々詰め込み過ぎてクラブ直結MIXCDと言うよりはコンピレーション的な印象もありますが、どんな音も黒く染め上げる手腕はTheo Parrishとも通じる物があり、ビートダウンな展開をじっくりと味わえる好内容ですね。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 12:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
From The Vaults : The Definitive Sounds Of Prescription Records Vol.1 (Prescription:PCRCD005)
From The Vaults : The Definitive Sounds Of Prescription Records Vol.1
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何時からだろう、予感が確信へと変わったのは。空前のシカゴハウスリバイバルを皆は感じているだろうか。Rush HourやGene Huntによる未発表ネタの発掘、最初期シカゴハウスを支えたTrax RecordsのRe-Edit集、数々のシカゴハウス名曲のリイシュー、MojubaやOstgut Tonによるシカゴハウスへの接近など、今シカゴハウスの話題には事欠くことがないだろう。そしてその波の一端となっているのが90年代シカゴハウスの中でも一際輝いていたPrescription Recordsの復活だ。Prescriptionの共同主宰者であるChez Damierは傘下のBalanceを復活させ、そしてもう一人の主宰者であるRon Trentは本家Prescriptionを復活させ、共に自身の新作を披露しつつ新人の育成にも励んでいる。そして彼等がもう一つ力を入れている事が、かつてはレコードのみでのリリースの為に一般的と言えるまでに認知されなかった名曲群の発掘だ。このアルバムはタイトル通りにPrescription Recordsのカタログ倉庫から掘り起こされたレーベルの決定打とも言えるべきコンピレーションで、相当なマニアでもない限りは全てを収集出来ない掛け値なしの名曲が収録されている。KMS54番として認知されているあの名曲は"Don't Try It"とタイトルが付けられ、AbacusやKurt Harmon Project、A Man Called Adamらの隠れ名曲も入っている。そのどれもがレーベルの音 - 力強いパーカッションが生み出す跳ねるようなグルーヴ、コード感を生かした流麗なピアノやシンセの調べ、揺蕩うような穏やかなジャジーな雰囲気 - を持っており、初めて聴く人はシカゴハウスとはこんなにもロマンティックな音だったのかと驚く人もいるに違いない。リイシューが多い事自体には後ろ向きだと揶揄される事もあるかもしれないが、この90年代のシカゴハウスの素晴らしさを感じればそんな考え自体が野暮なものだと思われる。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
David Alvarado / Santiago Salazar - La Soledad / Caja De Luz (Historia y Violencia:H&V006)
David Alvarado / Santiago Salazar - La Soledad / Caja De Luz

一時期はLos Hermanosのメンバーとして、そして自身のIcanで活動しているSantiago Salazarと、Sandwell Districtでの活躍も記憶に残るSilent Servantの共同レーベル・Historia y Violencia。レーベル公式のリリースながらもどのEPもホワイト盤らしき制作で、完全にDJツール向けのテクノトラックを粛々とリリースしているアンダーグラウンドなレーベルです。そのレーベルの新作はロスアンゼルスのテックハウサー・David AlvaradoとSantiago Salazarのスプリット盤。寡黙ながらもどの作品においても高品質なテックハウスを聴かせてくれるDavidは、やはり新作でも硬質で重厚感たっぷりなキックと朧げで無機質な上物で飛ばしまくるミニマルなテックハウスをやっていて、特に近年の硬派なベルリンテクノのミックスにはすんなりはまりそうな内容。そして一般的にはIcanでの活動からハウス系と思われている節もあるSantiagoは、なんとCarl Craigの"At Les"をネタに用いた神秘的なテックハウスを披露。"At Les"の儚いあの上物を終わりなくミニマルに反復させ、その下でアクの強いブリーピーなシンセが蠢き、美しさとドープなフロアの高揚が混じり合う見事な手腕を発揮しております。マイナーなレーベルなので一般的には耳にする機会は多くないのが寂しいところですが、是非とも今後も継続してフロア向けのトラックを制作して頂きたいですね。

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Check "David Alvarado" & "Santiago Salazar"
| TECHNO8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Esteban Adame - East Lost Luv EP (Underground Quality:UQ-038)
Esteban Adame - East Lost Luv EP

USアンダーグラウンドハウスで近年評価を高めているJus-Ed主宰のUnderground Quality。怒涛の勢いで新作をリリースしているレーベルですが、なんと最新作はEsteban Adameのソロ作品。Estebanと言えばお馴染みGalaxy 2 Galaxyでサポートキーボーディストとして活動し、同じくUR一派のSantiago Salazarとラテンハウスユニット・Icanを組む隠れた才人。普段は陽気なラテンフレーバーを持ち味としたハウスが多いものの、今回はレーベルカラーに合わせたのかオーソドックなUSハウスを意識している模様。シンプルなのに流麗なコード感に小洒落た旋律をエレピがなぞる雰囲気のあるハウス"I'll Never Give Up"や、憂いに満ちた女性ボーカルを絡めた真夏の海のリゾート感さえもある爽快なハウス"Mixed Feelings"は、キーボーディストとして活躍しているだけありスムースなコード展開やしっとりとしたメロディーが活きていて、DJツールとしての楽曲ではなくそれ一曲だけでの存在感がありますね。かと思えば展開を抑えたミニマルなテックハウス"Buscando"や、シカゴハウスを思わせる乾いた質感で色気を削ぎ落した"Los Arcos"など、DJツール的なトラックもしっかりと書けたりと作曲家として安定感は見事なもの。メロディーメーカーとして今後も期待しているアーティストの一人です。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
CALM Moonage Electric Quartet - Music is Ours (Music Conception:MUCOCD023)
CALM Moonage Electric Quartet - Music is Ours
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昨年セルフタイトルを冠した私的なアルバムをリリースし、活動の集大成として2010年10月30日に渋谷PLUGでライブを披露したCALM。それから半年を経てその場の空気感までも収録したライブ盤がリリースされました。今までにも二枚のライブ盤をリリースしておりますが、それらがMoonage Electric Big Band(過去レビュー)やMoonage Electric Ensemble(過去レビュー)など大所帯でのライブだったのに対し、本作はカルテットと言う通りシーケンスやキーボードを担当したCALMの他にベース、サックス、キーボードのみの4人編成でのシンプルなユニット編成となっております。前者が数多くの楽器が一体となり迫力を感じさせるライブなのに対し、ここでは規模は最小に抑えた影響か個々のプレイヤーの自由度は増し見せ場を主張する場が多くなり、逆にスリリングな瞬間が生まれる結果となっております。リズムはシーケンス任せなものの安定感のあるダンスなグルーヴを打ち鳴らし、躍動感のあるベースがうねりを、しみじみとした旋律を奏でるキーボードが彩りを、そして情熱のサックスは熱気を生み出して、最小体制のライブながらも興奮度の高いライブを行なっております。特に30分以上の劇的な展開を繰り広げる"Shining of Life"は、正に圧巻の一言。そして本作にはパッケージにも拘りがあり、片面10枚合紙の特注パッケージにエンボス加工を施した非常に製作者の意気込みが感じられる物となっており、このライブ盤を特別な思いでリリースしたのが伝わってきます。ライブもパッケージも手作り感を重視し、やりたい事をやりきった満足感に溢れておりました。

Calm - Moonage Electric Quartet "Music is Ours" by Music Conception

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Cinematic Orchestra - Late Night Tales (Late Night Tales:ALNCD22)
The Cinematic Orchestra - Late Night Tales
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"真夜中の物語"とタイトルからして素晴らしいシリーズ物の最新作を手掛けるのはThe Cinematic Orchestra。The Cinematic Orchestraは電子ジャズを展開する人気ユニットだそうですが、自分は彼らについてはよく知らないものの選曲が興味深い内容だったので迷わず購入。オープンニングは注目を集めるFlying Lotusのアラビナンで荘厳なトラックから始まり、序盤はアコースティックな響きが優しく広がるフォークやジャズなどで深い夜への誘いが待ち受けます。中盤ではThom YorkeのポストロックやReichの現代音楽などで意外性を打ち出しながらも、しっとりと情緒を漂わせながらBjorkのメランコリーな歌物へと繋がり妖艶なムードが広がりました。そこからはSt GermainとSongstress、Sebastian Tellierとクラシック3連発で、一転して真夜中の狂騒に導かれ興奮はピークに。そして盛り上がった余韻を残したままBurialや自身らのサウンドトラックで、静かにしかしドラマティックに狂騒の終わりを向かえ就寝につく展開は、まるで真夜中の一大絵巻みたいですね。色々なジャンルが詰まっているせいかミックスと言うよりはコンピレーションの様な印象を受けるミックスですが、対称的な夜の喧騒と静寂を含んだ選曲で見事にコンセプトを100%表現していると思いました。良い意味でBGMらしく部屋で流しておくと自然と空気に馴染み、生活の邪魔にならない優しい夜の音楽です。

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| ETC3 | 02:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Santiago Salazar - Your Club Went Hollywood (Wallshaker Music:WMAC32)
Santiago Salazar - Your Club Went Hollywood

Los HermanosやIcanの一員として活躍しているデトロイトのDJ S2ことSantiago Salazarの新作。Ican名義ではラテン色の強いアッパーなハウスを量産しておりますが、ソロ名義だとラテン色の無いテクノ/ハウスが多く、本作も夜の帳が下りる時間のムーディーなハウス、そう色気のあるデトロイトハウスを披露しております。スポークンワードを挿入し、そしてメランコリックなシンセラインが耳に優しく残るアダルティーかつセクシーな一曲で、踊って騒いで聴くのではなくお酒を片手に愛を語らいながら聴きたい感じですかね。B面は同じくデトロイトからAaron Carlがリミックスを提供していて、こちらはがっつり踊れる4つ打ち仕様。オリジナルのムーディーな雰囲気を大事にしながらも、リズムが太くグルーヴィーな流れになっていてフロアで使うなら断然こちら。微妙にシンセサウンドも付け加えられていて程良く派手目になっているので、ピークタイムでも盛り上がりそうな感じですね。そして何故か異様に短いアカペラも収録されておりますが、使い道は謎。

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| HOUSE5 | 00:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
10 Years Of Soul Heaven Compiled & Mixed By Louie Vega (Ministry Of Sound:MOSCD208)
10 Years Of Soul Heaven Compiled & Mixed By Louie Vega
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なんだか一年に一枚以上のハイペースでMIXCDなりコンピレーションを出している印象を受けるMasters At Workの片割れ・Little Louie Vegaが、UKのパーティー・Soul Heavenの10周年を記念して2枚組のMIXCD+1枚のコンピレーションを手掛けました。Louie Vegaと言えばイメージとしてはNYハウス、ラテンハウスと言うのが真っ先に上がりますが、DISC1の序盤では意外にも暗さを感じさせるディープテックでエレクトロトニック度高めの音が出て来ます。その後もテック度高めの音を中心にパーカッシヴな曲やアッパーで躍動感溢れる曲で、真夜中の狂騒にあるピークタイムが繰り広げられる展開。対してDISC2ではこれぞLouie Vegaとでも言うべきメロディアスな歌物中心のハウスを中心に、ソウルフルかつ小気味良いグルーヴを生み出しております。インストハウスも好きですが、歌謡曲みたいな歌物ハウスはやはり愛を感じてしまいますね。そしてDISC3はここ10年でLouie Vegaにとってのクラシックと呼ぶべき曲を収録したコンピレーションだそうで、確かに聴いた事ある名曲もちらほら。これぞハウス、メロディアスでBPM120前後の丁度心地良いリズムを刻むキックが詰まったぐっと心が温かくなるハウス、そんな事を思い出させるDISC3。実の所近年のハウスの低迷、そしてLouie Vegaのハイペースなリリースに食傷気味だったものの、本作ではLouie Vegaの底力を感じる事が出来ました。

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| HOUSE5 | 11:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Talkin' Loud 2010 Toshio Matsuura Selections (Universal Music:UICZ-3114)
Talkin Loud 2010 Toshio Matsuura Selections
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今年はGilles Petersonが主宰していたTalkin' Loudの発足20周年だそうで、その記念にベスト盤がニ枚出ております。その一枚が元United Future Organizationの松浦俊夫がコンパイルを手掛けた本作。2010年の現代のジャズを意識して選曲をしたそうで、今聴いても古臭くなくそして昔から聴いている人にとっては懐かしさの感じられるアシッドジャズが詰まっているそうです。Talkin' Loudによって世に広められたアシッドジャズですが、まずアシッドジャズって一体何なのさ?自分はここらへんの音楽には疎いので、そんなアシッドジャズを体験するにはこの様なコンピレーションは大変有難いです。出だしのTerry Callierのトラックはノンビートでフォーキーな歌物はジャズなのだろか?次のGallianoのトラックもビートレスで、アコースティックギターのアルペジオや薄膜を張ったようなシンセが続くフォーキーな歌物。Courtney Pineの3曲目でようやくジャジーなリズムも入ってくるけど、ワールドミュージックの様な異国情緒が漂っていて単なるジャズではない。その後もいわゆる一般的にイメージするジャズと言うジャズが出てくる訳でもなく、ボサノヴァもあれば2ステップ、ブロークンビーツもあるし、これらを一括りにアシッドジャズと呼べる理由があるとすればそれはTalkin' Loudからリリースされていたからと言う事だけでしょう。温故知新な精神を持って過去のジャズを90年代に新しく蘇らせた音楽こそアシッドジャズと言う解釈でよろしいのでしょうか?しかしそんな言葉の意味に囚われずに素直にこの音に耳を傾ければ、ユニークなジャズを十分に堪能出来るのが本作。クラブと言うよりはラウンジ向けのトラックが多く、部屋で落ち着いた時間を演出する事が出来るでしょう。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2010/02/27 Guidance @ Eleven
元YellowがElevenへと再始動を開始しましたが、今週もオープン記念と言う事でデトロイトからIcan/Los Hermanos、日本からKen Ishii、Jebski、Loud Oneと強力な面子を招集。特にIcanは良質なハウスを量産しているものの、来日は初だったので期待でわくわく。
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| EVENT REPORT2 | 10:00 | comments(13) | trackbacks(0) | |
2010/02/12 bug III @ Lazy Workers Bar
小野島大さん、24noさんが開催しているbug IIIでちょこっと回してきました。場所は渋谷の小さなバー・Lazy Workers Bar。以前は無かったDJブースが作られていて、しかも最新のCDJも用意されていたり、なかなかの設備。20名入ればいっぱいになってしまう小さなバーですが、むぅなかなか侮れん。

自分が着いた頃にはハッチΨさんがプレイ中。90年代のシューゲイザーを中心に回してましたが、ダムドの予想外なゴシックな曲も回したりしてびっくり。ダムドってパンクだけじゃなかったんだ…

で自分は一時間の中で下記のトラックをプレイ。新しいトラックと懐かしめのトラックを混ぜながら、黒っぽさとムーディーさとエモーショナルな音を表現したつもりです。しかしまあ好きな曲をかけると気分爽快ですね、スカッとしました。
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| EVENT REPORT2 | 09:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2010/02/06 (SAT)
HORIZON presents HOUSE LEGEND SPECIAL "Going Back To Our Roots" @ UNIT
DJ : Alfredo, Terry Farley

Erection "the music makes me sick." @ SALOON
DJ : Takeshi Kubota, DJ Yogurt
LIVE : LUVRAW & BTB + Mr MELODY

2010/02/06 (SAT)
World Spin 1st Anniversary @ LA FABRIQUE
DJ : Anthony Nicholson, DJ Stock, DJ Taca a.k.a. Rencom

2010/02/10 (WED)
KEN ISHII「KI15-The Episode」Release Party @ Air
DJ : Ken Ishii, Wall Five a.k.a Heigo Tani, Moodman, i-dep, Loud One

2010/02/10 (WED)
HUMAN "World Connection feat. LIL' LOUIS" @ Microcosmos
DJ : Lil' Louis

2010/02/13 (SAT)
World Connection @ Air
DJ : Lil' Louis

2010/02/18 (THU)
Rhythm of Life @ Eleven
DJ : Francois K.


2010/02/20 (SAT)
World Connection @ Air
DJ : kerri Chandler

2010/02/27 (SAT)
2010 : An Inner Space Odyssey @ Microcosmos
DJ : Ian O'Brien, Takamori K., KOJIRO a.k.a. MELT

2010/02/27 (SAT) @ Eleven
DJ : Ken Ishii, Loud One
Live : Los Hermanos/Ican, Jebski


リルルイスは前回Airに行った時は激混みで苦しかったので、今回は穴場のMicrocosmosの方へ行く予定。久しぶりのAnthony NicholsonはErectionと被ってしまった…。Erectionでまったり飲んで遊ぶかな。最終週はタカモリさんとイアンオブライエンのデトロイトナイト。そして元イエローの場所に、ELEVENが遂にオープン。やっぱりオープニングはFK、有休使ってでも行くよ。

2/3追加
デトロイトからLos Hermanos/Ican、日本からケンイシイ、ラウドワン、ジェブスキがElevenに襲撃。Eleven本気出し過ぎ。
| UPCOMING EVENT | 10:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
BEST OF 2009
2009年も当ブログをご愛読頂きありがとうございました。今年は転職したりDJしたりと転機もあり、山あり谷ありながらも充実した一年でした。また様々な方にご迷惑&お世話になり謝罪と感謝の気持ちで一杯です。歳と体は成長しても精神面では相変わらず小学生のノリなので、来年からは落ち着いた大人になりたいものです。

さて音楽業界にも不況の波が訪れておりますが、決して音楽の質が落ちている訳じゃありません。夜空には目には見えないけれども数多くの星が輝いている様に、音楽だってまだ僕も貴方も見つけていない素敵な音楽が埋もれている筈。音楽に対し愛を持ち自分の心に忠実になり耳を澄まして、貴方を幸せにしてくれる音楽を見つけて欲しいと思います。最後に自分の中での2009年ベストを選んでみました。が、あくまで今の気分なんで、また後で選び直したら変わるでしょう。それでもミュージックラバーの参考になれば幸いです。ではでは来年も良い一年になる事を祈って…
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| BEST | 00:10 | comments(4) | trackbacks(2) | |
Cassy - In The Mix - Simply Devotion (Cocoon Recordings:CORMIX026)
Cassy - In The Mix - Simply Devotion
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今テクノで隆盛を極めているレーベルの一つ・Cocoon Recordingsと言えば、昔の巨人みたく他のレーベルで育ったアーティストを上手く流用している感じで余り好みのレーベルではないのですが、この"In The Mix"シリーズだけは通な人選と高品質を保ち続けていて好感の持てる所です。そして新作はドイツで今最も熱いとされるクラブ・Panorama Barのレジデントの一人・Cassyが担当。以前のMIXCDもかなり渋い音でしたが新作も相当に渋く、前半はシカゴハウスの不穏な空気とドイツのミニマル感覚を足したモノクロな音が中心。緩いテンポながらもねちねちと重く濃いグルーヴがあり、中盤からはテック系も混ぜたりするも全然アッパーにならずに暗めの廃退的な音が続きます。終盤でようやく日の目を浴びるように情緒漂うディープハウスに移行して、程よい盛り上がりを見せて上手く終わりを迎えます。こう書いてみると何だか単調で地味な印象を受けるかもしれませんが、実際は緩いハウシーなグルーヴは上げず下げずの微妙なバランスの上に成り立っていて、派手ではないけれど高揚感がじわじわと染み入るプレイでした。しかし実際にこんな感じでクラブでもプレイするのかしら?ラウンジ向けだと丁度良い位な気もする。

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| HOUSE5 | 10:30 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Samuel L Session - Again On Monoid (Monoid:monoidcd007-2)
Samuel L Session-Again On Monoid
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スウェーディッシュテクノを代表する一人・Samuel L Sessionが送る、ノリノリでヒット曲満載のテクノミックス。Samuelって言えば2000年位からハードミニマルとかの流行にのって頭角を表してきたアーティストの一人なんだけど、彼のトラックはハードでトライバルだけでなくデトロイトっぽさやメロディアスな面もあったり、一辺倒にならない器用さが目立っておりました。大ヒットした"Merengue"は、"Jaguar"ばりのメランコリーにハードなリズムが合わさっていて、本当に素晴らしかったですね。本作はそんな彼の音楽センスがモロに前面に出ていて、やはりアッパーでハードな硬めのテクノにメロディアスで流麗なトラックも混ぜて、勢いよくガンガンに曲を繋げていきます。非常に流れの早いミックスで、だいたい1分半程度で曲が繋がれていくんだけど、本作はハードミニマルではないものの勢いに任せたそのプレイは確かにハードミニマルが流行っていた時代を感じさせます。自身の曲やPaul Mac、Adam Jay、Deetron、Len Faki、Daniel Jacquesなどのごっついトライバル系、そしてRenato Cohen、Joris Voorn、Alexander Kowalskiらの浮遊感漂うメロディアスなトラックなどを、山あり谷ありで混ぜて最初から最後まで飽きない流れを作っているんです。まるでジェットコースタに乗っているかの様な激しい展開で、愉快痛快爽快な清々しささえ感じられます。でもこれって実はまだ4年位前の作品なんだけど、たった4年と言う期間なのにテクノのシーンも随分と変わった様に感じられますね。テクノシーンの移り変わりは本当に速いのです。

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| TECHNO7 | 09:15 | comments(0) | trackbacks(1) | |
I'm Starting to Feel Okay Vol.3 Mixed By KZA (Endless Flight:EFCD3)
Im Starting to Feel Okay Vol.3 Mixed By KZA
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日本には素晴らしいクラブミュージックのDJやアーティストがいるのにもかかわらず、日本のクラブミュージックを手掛けるレーベルは停滞なり閉塞閉があるのですが、このMule Musiqはリリースの量の多さと共に質の高さも伴っていて期待せざるをえないレーベルの一つです。そんな日本発の世界標準テクノレーベル・Mule Musiqのレーベルショウケース的なMIXCDが、傘下のEndless Flightからリリース。ミックスを手掛けたのはForce Of Natureの一人・KZA、そして選曲はレーベルオーナーである河崎氏が担当。と言ってもここ1〜2年、このレーベル関連のコンピやMIXCDが竹の子の様にたくさんリリースされてきたので、少々食傷気味だったのは事実。今年の5月にも岩城健太郎が同レーベルのテック系のMIXCDをリリースしていたしね。だがそこは質の高さを保つMule Musiq、本作においても妥協の無いアンダーグラウンドな感性を伴うディスコ〜ディープハウス〜テック系を中心としたナイスな音楽が閉じ込めらております。全体的にテンポは緩めで統一されていて、ディスコの生っぽくてハッピーな流れから流麗でヒプノティックなテック系までスムースに繋がれていて、ゆるりとした時間の中で深い世界に引きずり込まれて行きます。特に後半のテックな展開はアッパーではなくともメランコリーな旋律と緩い横ノリのグルーヴの相乗効果で、ふわふわとした心地良さが感じられ気持ち良いですね。

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| HOUSE5 | 08:50 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Farina - Connect (OM Records:OM103)
Mark Farina-Connect
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当ブログでは幾度と紹介しているMark Farinaの2002年リリースのMIXCD。リリース元はサンフランシスコを代表するOM Recordsから。そしてFarinaはシカゴ出身でありながらサンフランシスコを拠点に活動している事もあり、両方の音楽観を受け継ぐ素晴らしいDJであります。そんなOMとFarinaの組み合わせなんだから当然も悪い訳がなく、本作では割と彼の中ではシカゴの要素を受け継いだファンキーな音が中心でしょうか。ゆるゆるのダウンテンポやヒップホップ、大らかなディープハウスまで何でもこなす器用なDJですが、勿論パンピンでファンキーなプレイだって得意なんです。と言ってもモロにシカゴの荒々しさを前面に出すのではなく、あくまでファンキーでありながら安定感・余裕を感じさせる上品なプレイって感じ。序盤からノリノリご機嫌なテンションだけどラテンっぽさや陽気なムードも混ぜつつ、スムースな流れで心地良い空間を演出してますね。勿論芯の強いグルーヴ、太いキックは健在なのでただのオサレ系になる事はありえない。終盤では夕暮れ時のビーチの様な郷愁が徐々に出てきて、エロっぽいムードも感じさせてくれます。毎度毎度期待を裏切らずに高水準なMIXCDを作っちゃうんだから、Mark Farinaはやはり凄い。

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| HOUSE5 | 00:20 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Santiago Salazar - Arcade (Macro:MACRO M11)
Santiago Salazar-Arcade
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前述のCarl Craigとは対称的に、精力的に楽曲をリリースしている元UR軍団で元Los Hermanosのターンテーブリスト、現在はIcanとしてCarl CraigのPlanet-EからもEPをリリースするDJ S2ことSantiago Salazar。テクノ、ハウスどちらも器用にこなす優秀な新星ですが、最近はデトロイトにこだわらずにヨーロッパ的な楽曲も作ったりしています。新作はなんとミニマルアーティスト・Stefan GoldmannのレーベルであるMarcoから。オリジナルはメロディアスではあるがどことなく憂鬱を感じさせるシンセが特徴なテック系。DJ S2にしては珍しく、どんより沈み込んでいくようなディープ目のトラックですね。そして今回注目すべきはStefan Goldmannのリミックスで、なんと14分にも及ぶ力作を披露しております。最初はミニマルなのに途中から尺八とか琴?みたいな和風サウンドが入ってくる奇想天外なリミックスで、DJとしては非常に使い所が難しそうな曲ですね。面白いけれど、これで踊れる…のか?終盤ビートレスだし、プレイの最後に使えば良いかもね。

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| TECHNO7 | 09:30 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Prins Thomas Presents Cosmo Galactic Prism (Eskimo Recordings:541416 501724)
Prins Thomas Presents Cosmo Galactic Prism
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Lindstromとのコンビでディスコダブブームを席巻するPrins Thomasの、タイトル通りでスペーシーな2枚組MIXCD。ジャーマンプログレのHolger Czukay、ファンクのParliament、スペースロックのHawkwindに混じって、Boards Of CanadaやTres Demented(Carl Craig)などのテクノ、日本からはCrue-L Grand OrchestraやDub Archanoid TrimとWaltz(Altz)、そしてハウスやイタロディスコ、レアグルーヴなどがまとまり一つの宇宙を形成する面白いミックスだと思います。本人曰わく2枚まとめて一つの作品だと言う事で1枚目のラストから2枚目の出だしが繋がっておりますが、1枚目は2枚目までにじわじわと上げていくゆったりとした内容、2枚目はよりダンサンブルでよりエモーショナルな内容。いやダンサンブルではあるんだけどやはり肩の力が抜けリラックスしふらふらとしたトラックが多く、ベッドルームで広がっていく宇宙を想像しながら聴けるような音で、決して馬鹿になって大騒ぎする様な音楽じゃあないです。でもバレアリックでもコズミックでもスペーシーでもサイケでも何でも良いんだけど、開放的で楽天的な恍惚の中毒がじわじわと浸透してくるんですね。選曲の幅の広さとは対称的に音の雰囲気にばらつきは感じられず、CosmoでGalacticでPrismなキラキラとしたハッピーな音に統一されていて気持ちEーです。力作っちゅーか怪作っちゅーか、ブームの先端にいるアーティストの本領が炸裂したお勧めの2枚。

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| HOUSE4 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Loco Dice - The Lab 01 (NRK Sound Division:LAB001)
Loco Dice-The Lab 01
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正直昨今のミニマル流行には食傷気味なんだけど、このLoco Diceは最近人気あるらしいんで取り合えず買ってみた。Sven Vath、Luciano、Richie Hawtin、Ricardo Villalobos辺りとつるんでいるみたいで、ミニマル系の中ではかなりの評価を得ているDJらしいです。本作は良質なハウスを中心にリリースするNRKが新たに立ち上げたMIXCDシリーズ"The Lab"の第一弾で、時代はハウスよりもやはりテクノとミニマルと言う事なんですかね。一枚目は幾分かどんよりムードで深みを感じさせるミニマルが中心で、昔の過激なミニマルとは全く以って異なっている。リズム中心のハイテンションな旧ミニマルに対し、なんつーかここら辺のミニマルってどうも薄っぺらくてペナペナに感じられて軟弱なイメージを払拭出来ないんだよね。中毒的な恍惚なり気の抜けたパーカッションの独特な気持ちよさはあるし品質の高さは分かるけれど、テクノの衝動的なパワー不足なのは否めないな。もっともこんな音を作ってる人達もパワーよりも聴かせる事を目的に作っているんだろうけれど、かと言って心にぐっと来るようなソウルがあるかって言うとそんなのも感じないし。取り合えず一枚目からはLoco Diceなりの個性は聴こえてこない。それに対し二枚目の方はミニマルでありながらハウスの心地良いグルーヴを前面に打ち出したミックスで、緊張感は無くむしろ薄っすらと甘い情緒さえ感じられるメロディアスな内容。勿論エレクトロニックで冷たい感触は一枚目と一緒なんだけど、そこにソウルフルな旋律もあって感情が揺さ振られたりもする。衝撃の無いミニマルであったとしても、そこにファンキーなりソウルフルなり感情的な音があった方が、自分には合うのかなと思います。またハウスとテクノの絶妙な混ざり具合も好きですね。しかし一体ミニマル流行は何時まで続くのかね?

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| HOUSE4 | 00:10 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Francois K. - Essential Mix (London Records:8573 82178 2)
Francois K-Essential Mix
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フランソワケヴォーキン、NYクラブミュージックシーンの生き字引。数々の有名なアーティストの音楽制作に手を貸すと共に、自身でWave Musicを設立し才能あるアーティストの育成に貢献し、そして自身はジャンルレスな選曲で音楽を紡ぎダンスミュージックの素晴らしさを世に伝える。彼の前ではどんな音楽だろうとそれ自身が良ければ差別される事なくミックスの中に放り込まれ、ディープスペースを形成する一つ流れの中に組み込まれる。フランソワは数多くのMIXCDを発表してきたがその中でも最も評価が高く、そして最もディープスペースを感じ取れるのがこの"Essential Mix"。正にタイトル通りの極めて重要で極めて基本的なミックス。彼の長年に渡るDJ生活の中でも特に彼が好み重要な曲を余す事なく注ぎ込んだ極上のミックスであり、NYダンスミュージックの歴史でもある。テクノ、ハウス、エレクトロ、ファンク、ヒップホップ、クラブジャズ、ドラムンベースなどが違和感無く同じ時系列に存在し、ダンスミュージックの多様性と過去を感じさせ、未来への展望を伺わせる内容。選曲は言わずもがな各曲の自然な繋ぎ方、展開のまとめ方はさすがベテランと言うべきもので、文句の付け所の無い歴史的傑作だと断言出来ましょう。惜しむらくは現在廃盤となっていて入手困難かつ、オークションなどでもかなり高額化してしまった事だろう。



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| HOUSE4 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
El Coyote / Gerald Mitchell / Ican - El Quinto EP (Ican Productions:ICAN-005)
Ican-El Quinto EP
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デトロイトのICANレーベルから通算5枚目となるEPは、UR一派が勢揃いしたスプリット盤。曲を提供するのはDJ DexことDan Cabelleroのユニット・El Coyote、Los HermanosのGerald Mitchell、そしてIcanことEsteban AdameとSantiago Salazar。これだけの面子が揃うなんてデトロイト好きには堪りませんが、内容の方も非常に強力なトラックが勢揃い。本作の中で一番の出来は、El Coyoteの"Esfuerzo"。これぞ"Jaguar"直系の煌びやかなラテンテックハウスで、途中から入ってくるストリングスとかも正にデトロイトを感じさせます。Gerald Mitchellの"Los Sunshine"も、ざくざくとしたリズムが彼らしい攻撃的なトライバルハウスで良い出来だと思います。ICANによるB面の"Make It Hot"も強力。綺麗目のシンセリフが入った疾走感溢れるテックハウスで、文句無しのメロディーメーカーっぷりを発揮。三者三様でデトロイトの実力を見せつけた一枚です。しかしそろそろIcanはアルバムを出すべきですな。EPばかりでもったいない。

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| HOUSE4 | 07:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rei Harakami - あさげ selected re-mix & re-arrangement works 1 & ゆうげ selected re-mix & re-arrangement works 2
Rei Harakami-あさげ selected re-mix & re-arrangement works 1
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みんな大好きハカラミレイの最新作は、リミックスや共作、レアトラックなどを収録したコンピレーション。相変わらず制作スピードが遅いので、完全なる新作が出るまでの繋ぎとして考えても良いでしょう。が、既発の作品を集めた内容とは言え満足度120%の素晴らしい選曲。レコードとか他のコンピに収録されている曲も多く、全部を揃えるのはなかなか困難でしたからね。しかしリミックスなどを聴いても完全にハラカミレイの音楽として成立していて、文句無しの内容。彼のリミックス作業はオリジナルの音源は殆ど利用しないで一から再度創り上げたリミックスが多いのだろうので、彼のオリジナル作品として考えても良いかと思います。極端に左右に飛ばされるPAN使いや心地良いディレイなどはここでも健在で、そしてコロコロと丸くて優しい音色がふわふわと空中を浮遊。それはまるで雨上がりの空に虹がかかる景色か、極彩色の万華鏡かの様なカラフルで弾けたサウンドスケープを演出します。これを(彼の発言が事実であるならば)単一の音源だけで奏でているのだから、驚愕と言わざるをえないですね。一つの楽器でも究極まで極めれば、可能性は無限大となるのでした。"あさげ"の方はコラージュっぽい序盤から徐々にリズムが組みあがっていくDCPRGのリミックスがやばいです。15分にも及ぶロングトリップ。

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Rei Harakami-ゆうげ selected re-mix & re-arrangement works 2
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"ゆうげ"はボーカル曲のリミックスや共作が中心。彼にしては比較的原曲のメロディーは壊さずに、音やリズムだけはハラカミ色に染め上げた曲が多いです。ここでもどんなボーカルが入っていようが、ハラカミが作った音楽だと分かる程オリジナル性が強いです。確かかつてはSC-88Proと言う音源を使用していたはず(今も?)だけど、その単一の音源を使用する制約が逆に彼のオリジナリティーを発揮する事になっているんですね。原曲の個性やそのボーカルなども、ハラカミの前では全てが霞む程にハラカミの個性が際立っています。ちなみにスヌーザーなどが取り上げた為にロックファンの間でも人気が出たらしいが、確かにテクノとか電子音楽だとかの範疇で聴くのはもったいない。CMとかでも彼の制作した曲が流れる位だし、ポピュラリティーのある普遍的な音楽として世界中で聴かれるべきである。

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| TECHNO6 | 15:30 | comments(3) | trackbacks(1) | |
Ican - Pa' Mi Gente (Planet E:PLE65302-1)
Ican-Pa Mi Gente
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昨年のリリースのアナログですがデトロイトハウスの注目ユニットで、Planet-Eからの1stがヒットしたIcanによるPlanet-Eからの2作目。Los HermanosやGalaxy 2 GalaxyでもライブをサポートするDJ S2ことSantiago SalazarとEsteban Adameから成るこのユニットは、異質にも特にラテンハウスを前面に押し出しております。僕は何度も言っているのですが、彼等には注目しておいて損はないでしょう。本当に素晴らしいトラックメーカーであります。まずA1の"Pa' Mi Gente"は、男性ボーカルを取り込んだ郷愁の滲み出るラテンハウス。ちょっと懐かしさも感じさせつつも、ヒプノティックなシンセも使ったりしていてデトロイトっぽい面もあったり。力強くぐいぐいと引っ張られるリズムトラックと相まって、フロアではきっと盛り上がるトラックですね。A2はCarl Craigによるダブミックスですが、そんなに大幅には手は加えられてないですね。そしてB面の"Chiclet's Theme"は、パーカッシヴなラテンテックハウス。シンセストリングスをばりばり使っていかにもデトロイトなトラックで、G2Gとかの影響下にあると言っても過言ではないでしょう。Icanもそろそろシングルが溜まってきたんで、アルバムリリースなんかして欲しいですね。

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| HOUSE4 | 00:10 | comments(0) | trackbacks(0) | |
BEST OF 2008
昨日の続き。先行きの暗い日本ではありますが、個人的には良い事も…あったっけ?いやいや、ありました。本人には面と向かっては恥ずかしいので言いませんが、当ブログを通して出会えたa4mさんには感謝しております。多分当ブログの読者で初めて会った人なんだけど、何故か今までは特に誰とも会う事は無かったのです。がa4mさんがパーティーに誘ってくれて、更には友達のクラバーを紹介してもらったり、新しい出会いがありました。周りからすればそんなの大した事ないじゃんと思うでしょうが、本来引き篭もりむっつり根暗系の自分は人付き合いもそんなに上手ではないので友人も多くもないし、まさか当ブログの読者に会うなんて事は考えてなかった訳ですよ。だから彼女が誘ってくれたのは嬉しかったし、彼女の気さくさと言うか親近感は見習いたいものです。つーことで、オイラもRevolution For Changeするよ。クラブで音楽を楽しめる方(ナンパとかしたい人はお断り)なら一緒にクラブでも楽しい時間を共有出来ると思うから、良かったら一緒に踊りに行きましょう。酒好きで女好きだけど、音楽も好きだから気軽に楽しみましょう。男の人でも、阿部さんみたいな人なら会いたいな、ウホッ!

しかし最近このブログも色んな人が見ているようで自分でもびっくりするけど、読者数が増えるにつれてシモネタや毒舌は控えないといけないねと思ったり、そこら辺のバランスは難しいですね。ま、そんなこんなで激動の一年でしたが、この一年間どうもありがとうございました。また来年も宜しくお願いしまーす。

では続きで自分の中の2008年ベストを紹介しようと思います。
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| BEST | 00:30 | comments(13) | trackbacks(3) | |
Kevin Saunderson - KS01 (Hi-note Music UK:66)
Kevin Saunderson-KS01
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ズンドコズンドコな懐かし目のトラックを多用したKevin Saundersonの素晴らしいMIXCDが何故かリイシューされております。元々は"Trust The DJ"と言うレーベルが多くの有名なDJにミックスCDを依頼してシリーズ化されていたんだけど、突如レーベルが倒産してしまった様なんですよね。まあとにかくそれらのシリーズの中でもKevinのシリーズは特に素晴らしいのですが、その第一弾は今聴くと時代を感じるハードでトライバルで、時にデトロイトのメロディアスなトラックを差込み、緩急自在のアッパーで疾走感に溢れた一枚となっております。"Remainings III"や"Rippin' & Dippin'"らのハードテクノ、"Diabla"や"Blackwater"や"Casa Cougat"などのデトロイトテクノ、そして一世を風靡したラテントライバルの"Love Story"などヒット曲多数とくれば、当然盛り上がらない訳がない。敢えてそんなに説明する必要も無い程に分かり易い痛快なテクノで、個人的には近年流行っているぬるいミニマルよりは断然こっちを気に入っております。勿論ディープで緩く効いてくるミニマルも悪くはないけれど、テクノって言う音は正にこんなKevinのプレイみたいなのだと僕は思うのですよ。派手なイコライジングなんかもかまして、ズンドコズンドコとお祭り騒ぎでえーじゃないかえーじゃないか。多くのDJがミニマル一辺倒になった今でも、Kevinはミニマルに傾倒せずに比較的スタンスを変えていないので安心出来るお方です。

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| TECHNO6 | 18:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Âme - Fabric 42 (Fabric:FABRIC83)
Ame-Fabric 42
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いきなりですが、これは傑作です!ミニマルシーンで奉られながらも本人達はミニマルと言われる事に辟易しているそうなÂmeが、人気MIXCDシリーズ・Fabricに遂に登場。Fabricは名作が多いけれどÂmeもここに来て地力を発揮し、想像以上にドゥープなプレイを披露してくれました。ミニマルは嫌いなんて言いながらも序盤から酩酊すれすれのミニマルをプレイしておりますが、どこか民族的な音色を感じさせるパーカッションが入っていて既に不気味な雰囲気を漂わせております。中盤からはシカゴハウスも投入し狂気のアシッディーなハウスでじわじわと攻め上げ、そして後半では自身のトライバルでアシッドな新曲を披露し一気に盛り上げます。後半のハウス中心ながら極限までのファンキーなグルーヴは本当に見事な物で、他のミニマル勢とは一線を画す非凡なる才能が全開になっております。そして最後はデトロイトトラックの名作で綺麗にしめておりますが、徹頭徹尾貫くハウスグルーヴが本当に素晴らしい。やっぱりÂmeのプレイはミニマルと言うよりはハウスと言った方が適切な音で、他のミニマル勢みたいに奇をてらう事はなく割りとハウスに忠実な気がします。ディープで無慈悲な世界観と、ねっとりと絡みつくグルーヴ感は本物。

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| HOUSE4 | 14:00 | comments(0) | trackbacks(3) | |
Kuniyuki Takahashi - Remixed (Mule Musiq Distribution:MMD07)
Kuniyuki Takahashi-Remixed
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札幌発の心温まる音楽家・高橋クニユキのリミックスアルバムが登場。ハウスのフォーマットを元に自然的・有機的な音で心の奥底まで響かせるトラックは既に海外のアーティストからも賞賛を浴び、日本においても既に注目に値すべきアーティストに成長しております。今回は著名なアーティストがリミックスを提供していて、Cobblestone Jazz、Theo Parrish、Henrik Schwarz、Chateau Flight、A Mountain Of One、Tony Lionniらと大変豪華な人選。圧巻はやはりTheo Parrish、やばいですね。14分にも及ぶ超大作のリミックスを披露しているのですが、ざらつきのあるローファイなリズムトラックが煙たく、ねちっこいグルーヴは期待通り。フランスのお洒落かつ変態ユニット・Chateau Flightも彼等らしく、奇天烈なピコピコサウンドが何とも可愛らしい見事なフレンチエレクトロを聴かせてくれます。Tony Lionniと言う人は全然知らないのですが、オーガニックなディープハウスを披露。原曲にあったフルートやピアノの旋律を壊す事無く生かして、正当派な4つ打ちに仕上げ心地良い横揺れグルーヴを生み出しています。そしてクニさん本人も新曲やリミックスを提供していますが、本人がリミックスした"All These Things"は、まるでJoe Claussellみたいなスピリチュアルハウスで、広大な大地に包容される様な優しさに溢れています。その他にも素晴らしいトラックが多く収録されていて、十分に聴き応えのある力作ですね。

残念なのはリリースが延長された挙げ句に、元々収録予定だったMoodymannとTokyo Black Starのリミックスが削除されてしまった事。一体何があったんでしょう。。。

HMVのサイトでクニさんによる全曲解説はコチラ

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| HOUSE4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Santiago Salazar - Materia Oscura (Rush Hour Recordings:RH-LTD027)
Santiago Salazar-Materia Oscura
昨日紹介したIcan関連でメンバーであるDJ S2ことSantiago Salazarのソロ作品が、Rush Hourからリミテッドシリーズの一環でリリースされております。ソロではIcanとは違ってラテンフレーヴァーは無く、もうちょっとテクノ寄りな音が強いです。A面の"Materia Oscura"は覚醒的なシンセリフが反復するディープミニマルで、展開が少ない分徐々に盛り上げるのに最適な楽曲。B面の"Sci-Fi Xicano"はUR直系のコズミックなシンセ使いが素晴らしいデトロイトハウスですが、派手すぎずにむしろどこかダークで渋い仕上がりが大人な感じ。A面B面どちらも納得の出来で、Icanと区別がしっかりなされているのもDJ S2の音楽的才能の高さを感じさせます。IcanのEPも溜まってきたんで、本人名義・Ican名義どっちでも良いのでそろそろアルバムをお願いしたいところ。デトロイトの新しい世代の中では抜群に良い感じなアーティストですな。

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| HOUSE4 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ican - Caminos Del Nino (Ican Productions:ICAN-004)
Ican-Caminos Del Nino
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Galaxy 2 GalaxyのライブをサポートするDJ S2=Santiago SalazarとEsteban Adameのユニット・Icanの、自身のレーベルからの4枚目。UR一派の中では珍しくもラテン系ハウスを押し進めておりますが、タイトル曲はラテンなヴォーカルとコズミックなシンセの絡みが熱く舞い上がる一曲。途中からはいるパーカッションも南国の情熱的な踊りを誘発し、血が熱く煮えたぎります。リミックスにはオランダからOrlando Voornが参加、こちらは原曲より図太いトラックに作り替えテクノ色を強めた内容。ざくざくと重いリズムトラックに変わっていて、原曲が更に格好良くなってます。またSantiago Salazarのソロ曲も収録されていて、これはブリブリとアシッディーなシンセが反復するミニマルトラック。テクノ・ハウスの両方面でDJが使い易そうな内容です。

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| HOUSE4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Mitsu The Beats - The BBE Sessions (Octave:OTCD2125)
DJ Mitsu The Beats-The BBE Sessions
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自分はあんまりヒップホップは聴かんです。ラップが苦手なんす。でもJay DeeことJ Dillaを聴く様になってからは、ヒップホップにも比較的免疫が出来てきました。しかしJ Dillaを知ったきっかけは、彼が亡くなった時に色々なメディアで悲報が流れた事に因るもので、なんだか出会いが別れみたいで寂しいです。さてさてJ Dillaもリリースを重ねていた良質なヒップホップを送り出すレーベル・BBEの音源を使用したMIXCDが、日本企画盤でリリースされております。ミックスを手掛けるのは日本のヒップホップユニットのGAGLEでトラックを製作しているDJ Mitsu the Beats。良いですね、このMIXCD。何が良いって、J Dillaのトラックの様にメロウでスモーキーなヒップホップがたくさん使用されていて、しっとりとしたムード感が心地良いのですわ。かといってリズムがひ弱な訳でもなく、カチッとした芯のあるビートがしっかりと根を張っていてタフでもあるし。格好良いなぁ格好良いなぁ、スクラッチも決まりまくりだぜ。ヒップホップが苦手な人でもこれならいけるはず、太鼓判を押しちゃいます。

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| ETC2 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Ananda Project - Night Blossom (Nite Grooves:KCD263)
Ananda Project-Night Blossom
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最近の乙女ハウスって言うジャンルは正直どうなんでしょ。ハウスが一般人にも広がるのは嬉しいけれど、なんだか乙女ハウスってジャンルにカテゴライズされているアーティストを見る限りだと少々ちゃらい感じがぬぐえないんですよね。まあさ、マスメディアもそうやって聴衆を洗脳して売り上げを伸ばしたいんだろうけれど、乙女ハウスこそがハウスだなんて勘違いされて聴かれているとしたら悲しい気持ちになります。

じゃあ普段ハウスを聴かない人にもお勧めできる本格的なハウスとは?それなら僕はまず第一にAnanda Projectを挙げます。Chris Brannを核にし生演奏とプログラミングを巧みに組み合わせた生っぽい音を聴かせる本格派ユニット。ブラジリアンやラテン、ジャジーな雰囲気も取り込みつつ優雅で繊細な作風が特徴で、クラブ向けのトラックとしてだけでなくホームで聴くのにも適した良質なハウスを量産する素晴らしいアーティストです。ハウスが一般的にも聴かれつつなるようになった今メジャーとマイナーの境も曖昧になってきておりますが、Ananda Projectはメジャーの聴き易さとマイナーの音楽に対する誠実な精神を兼ね備えており、彼らこそハウスの入門としても最適だと考えるのです。本作は3RDアルバム"Fire Flower"(過去レビュー)のリミックス盤に、Ananda Projectの曲だけを使用したMIXCDも付けた豪華な2枚組み。リミックス盤にはJoe Claussell、Blaze、Frankie Feliciano、Idjut Boysなどが参加していて、オリジナル盤よりはクラブでの使用を意識した作風に変化しております。そしてMIXCDの方はもう文句無しの出来な至極の名曲揃いで、ハウスってこんなにも美しく感情的な音楽だったの?と思わせられます。エモーショナルと言う言葉はまさにこんな音楽の為にあったのか?!Ananda Projectの音楽を聴いているとこれがクラブミュージックだとかハウスだとかそんな事はどうでも良い事で、ただの音楽として聴いて欲しくなりますね。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Gilles Peterson - In The House (ITH Records:ITH23CD)
Gilles Peterson-In The House
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Defectedの名物であるハウスミックスシリーズ"In The House"の最新作は、なんとクラブジャズ第一人者であるGilles Petersonが担当。偉業とも言えるDJの選択ですが、どうやら本人はかなり本気でいるらしく久しぶりに最高の作品が出来たと自画自賛しております。確かにボリュームは3枚組ととんでもない量になっておりますが、さて内容はと言うと。

まずDISC1は完全にハウスをコンセプトにしており、伝統的なNYハウスから始まり、パーカッシブなハウス、テッキーなハウスと緩やかに盛り上がりを見せる好内容。爽やかに甘くライトな印象ながらも、滑らかな音触りが耳に心地良いですね。わざと難解にする事もせずハウスファンの多くが知っているであろうアーティストの曲も多く使われていて、ストレートにハウスの良さが分かる一枚ですね。

そしてDISC2はGillesのルーツが詰まっていると言う、ファンクやディスコを中心にミックスしております。と言っても自分はこの手の音楽は全く聴かないのでコメントが難しい。イメージとしては昔のディスコで流れる様な音楽でしょうか。生演奏中心でハウス史以前のハウスに近い物、ファンキーでブラック色が強くノリノリな感じですね。

最後のDISC3はこの企画の為に多くのアーティストが新曲を提供し、それを収録したミックスされていないコンピレーションです。ジャジーなハウスもシカゴハウスもラテンハウスも含め色々ありますが、そのどれもが新曲と言うのは凄いですね。クラブミュージックシーンでのGillesの信頼度、尊敬度の表れでしょうか。想像していたよりも格好良い曲が詰まっていて、曲を提供したアーティスト側も本気だと言う事です。

3枚組と言うなかなか聴くのは大変なボリュームですが、これは一聴の価値有りの名盤だと思います。また"In The House"シリーズにおいても、上位にランクインする素晴らしい出来ですね。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Christian Prommer's Drumlesson - Drum Lesson Vol.1 (Sonar Kollektiv:SK162CD)
Christian Prommer's Drumlesson-Drum Lesson Vol.1
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既に話題になっているChristian Prommer's Drumlessonによる"Strings Of Life"のジャズカバー。ぶっちゃけ"Strings Of Life"のカバー・リミックスは今までにも幾つかあったけど満足出来る作品は無かったです。だからどうせ今回もと高をくくっていたのですが、CPDのカバーは予想外に出来が良かったです。原曲の叙情的なメロディーを生かしつつ、ジャズアレンジを施す事によりテクノとはまた異なる躍動感を生み出していて文句無しな内容ですね。そのCPDが更に発展して、テクノ・ハウスの名曲を全部ジャズカバーしたのが本アルバムです。選ばれたアーティストはLarry Heard、Ame、Jay Dee、Kraftwerk、DJ Gregory、Patrick Pulsinger、Josh Wink、Derrick May、Isolee、Nuyorican Soulと一流所が勢揃い。また選曲の方も名曲が勢揃い。これでもし陳腐なカバーなどしよう物なら周りから生卵を投げつけられる事は必至ですが、どうやらその不安は杞憂に終わったようです。ピアノ、ドラム、ベースをメインとしたシンプルなセットながらもピアノの華麗なアレンジ、ドラムの繊細かつ生き生きとしたビートがクラブミュージックを完全に別の物に作り替えている所が絶品です。単純に一発芸に頼った音でもなく、個々の演奏力・アレンジ力があるからこそ成し得たアルバムですね。

2/27追記
なんと日本盤にはGalaxy 2 GalaxyのHi-Tech JazzとYMOのComputer Gamesのカヴァーも収録!

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 18:30 | comments(2) | trackbacks(3) | |
Ican - Division Del Norte E.P. (Ican Productions:ICAN-003)
Ican-Division Del Norte E.P.
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最近活動が活発なデトロイトのIcan(Santiago Salazar+Esteban Adame)の最新作。今回は二人の共作ではなくて、互いのソロトラックを収録。どちらの曲も既にSantiagoことDJ S2がDJで頻度に使用していたので内容は知っておりましたが、やはり良い曲を創る人達ですね。まずEsteban作の"Maravilla"、こちらはラテンぽいリズムに煌めく上物シンセを載っけた華麗なテックハウス。上品だけれども力強いグルーヴもあり、出来は上々。そしてSantiagoの"Plastic People"は、ファンキーなボイスサンプルを多用した透明感のあるテックハウス。こちらもクラブで聴いたら非常に盛り上がりそうな出来。どちらもLos Hermanosなどが好きな人には相性ぴったりの曲で、やはり今後も注目するに値する存在であります。

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| HOUSE3 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Raiders Of The Lost ARP - Beyond The Dark (Nature Records:NAT2135)
Raiders Of The Lost ARP-Beyond The Dark
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もう皆様のご存じの通りレコードショップの老舗・CISCOが店舗を閉じて、オンラインショッピングのみに特化して継続していくそうです。時代の流れとは言え長年お世話になっていたお店が閉店するのは、何だか寂しいですね。最近の人はダウンロード音源に慣れているせいかレコードは買わないのかな?自分はもう10年前にUnderground Resistanceの"World 2 World"を聴きたくてレコードを買い始めたのですが、最近だと別にレコードじゃなくても聴けるからね。まあそれはそれで誰でも簡単に聴ける様になった反面、愛着なり価値と言う物は下がっている気がするんですわ。何でもかんでも合理性・便利性を求め無駄を省くのが果たして良い事なのかそれは人それぞれだと思いますが、自分はこれからもレコードは買い続けると思います。

さてもう2年位前から一部では話題になっていたRaiders Of The Lost ARPのGalaxy 2 Galaxy、Los Hermanosのリミックスが登場。Los HermanosのDJ S2がDJする時に良く使っていたのですが、どちらのリミックスも大間のマグロ並に極上です。しかもG2G名義のリミックスは初めてですが、こちらは大箱仕様で壮大な展開を見せデトロイトらしいストリングス使いはやはりMike Banksの希望に満ちたエネルギーを感じさせます。途中でTB-303のアシッドも加えられて、懐かしい雰囲気も持ち合わせていますね。そして対称的にDJ S2ことSantiago Salazarのリミックス、こちらは滑らかで洗練されたテックハウスに仕上げていますが、DJが使うならこちらの方が使いやすいと思われる機能的な内容。何度も言っておりますが、Icanとしても活躍するDJ S2は絶対に注目しておいた方が良いです。新生代では群を抜いて良い曲を創っていますから。しかしこの様な素敵なEPがあるから、レコードを買うのはやめられん。

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| HOUSE3 | 22:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ 3000 - Ekspozicija 09 The Detroit Connection Pt.2 (Explicit Musick:EXPLICITCD009)
DJ 3000-Ekspozicija 09 The Detroit Connection Pt.2
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スロベニアのExplicit Musickが送るテクノミックスシリーズ"Ekspozicija"の新作は、前作担当のKevin Saundersonに続き又もデトロイトからDJ 3000が参戦しています。ちなみに残りのシリーズではBen SimsとUmekが参戦する予定です。さて本作はサブタイトルに"The Detroit Connection"と謳われている通り、流行とは全く無縁にあくまでデトロイトのDJらしいデトロイトトラックを中心にトライバルなプレイを聴かせてくれます。DJ 3000は既に数枚のMIXCDを出しているのですが、今回はUR関連のリリースでは無い為レーベルの制約に捕らわれない今までで一番自由な選曲になってるのが肝。とは言っても聴こえて来るのはやはり彼が東欧系出身である事を感じさせるエキゾチックで乾燥した音で、最初から最後まで突っ走りでテンションが高くてもむさ苦しくなく、むしろ心地良い疾走感が際立っております。そして勿論ここぞと言う所でエモーショナルなテクノを回し、自然なピークを作り出して良い具合に盛り上がれる展開が出来ています。僕はデトロイトテクノが大好きな人間なんで評価は甘くなりがちですが、やはりこの様な作品を聴くとデトロイトは人材が豊富だなと感心します。まあ自分の好み云々は抜きにしても野性味溢れる荒々しいプレイで、本作はお勧めなり。

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| TECHNO5 | 22:15 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Ican - A Quien (Planet E:PE65286-1)
Ican-A Quien
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さて一つ前の記事でCarl Craig関連の作品を紹介したので、今度は彼が運営するPlanet EのレーベルからEPをどうぞ。このIcanはLos Hermanosの一員でもあるDJ S2ことSantiago SalazarとGalaxy 2 Galaxyのライブでキーボードを担当しているEsteban Adameから成るユニットで、UR関連の中ではかなりハウス傾向の強い人達です。DJ S2は最近はリミックスやらオリジナル楽曲でも良い仕事をしているのでそれなりに注目されてきておりますが、特に大ヒットした作品が本作なんですよね。Planet Eからのリリースでありながら最近の流れに反したラテンハウス満載ですが、適度に流麗なシンセとか乾いたパーカッション加減など音の選び方は上手いです。B面の"Cambio"は特にお勧めで、ラテンとテックハウスが混ざり幸福感が漂ってきます。Los Hermanos系の曲が好きな人は要チェックです。

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| HOUSE3 | 16:15 | comments(0) | trackbacks(0) | |
United DJs Of America - Josh Wink - Philadelphia, PA (DMC Publishing:DM40002-2)
United DJs Of America - Josh Wink - Philadelphia, PA
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"Don't Laugh"の不気味に笑うアシッドで一躍有名になったアシッド帝王・Josh Winkですが、彼が全編アシッドを使ったMIXCDがコレ。アシッドハウスとかアシッドテクノ好きな人は悶絶必至のアシッド地獄で、聴いているだけでビキビキのアシッドに脳髄がやられてしまいそうな地味で過激な内容。地味って言うのは全体的にのっぺりとした展開で大きな起伏が無く(終盤で上げてくるけど)、過激と言うのはやはり凶悪で不穏なTB-303のベースラインの事。とてつもなくダークで全くハッピーからはかけ離れている音ではあるけれど、キマッテいる状態で聴けば多幸感が押し寄せてくるのは間違い無しのキ○ガイサウンドですな。自分の場合はTB-303の音だけでも充分に気持ち良くなれるし、こうゆうジワジワと精神を浸食して行く様なドープな展開にはめっちゃはまります。テクノの様に音は硬めだけど、グルーヴはハウスの4つ打ちを保っていてファンキーさとクールネスを兼ね備えた音に痺れまくり。間違っても"Losing Control"にならない様に気を付けましょう。

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| HOUSE3 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ricardo Villalobos - Fabric 36 (Fabric:FABRIC71)
Ricardo Villalobos-Fabric 36
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最近のミニマルシーンに冷ややかな態度を取っている私ですが、中にはオリジナリティーを確立しているアーティストもおりまして、やはりチリアンミニマルのRicardo Villalobosに関しては私も認めざるを得ない一歩抜きんでた存在です。ミニマルと言う存在で括られてはいるものの、ヨーロッパ的な音と言うよりは土着臭のする古来の民族的な音楽が思い浮かぶリズムや音が特徴で、乾いて色の無いパーカッション使いは極めて個を感じさせます。ただ完全にツールとして作られている曲が多いのでレコード単位で聴いてもさほど面白味はないのですが、これがミックスの一部になると非常に効果を発揮する訳であります。もしそんな曲だけで一枚のMIXCDで作ってしまったら?そんな仮定が実現してしまったのが、人気MIXCDシリーズ"Fabric"の最新作で全曲Ricardo Villalobosの未発表曲(新作?)で構成されています。リリース前にこの情報を聞いた時にはさすがにどうかと思っていたのですが、実際に聴いてみるとかなりキテルな〜と魔の魅力に取り付かれました。Richie Hawtinのミニマルな曲に土着色を付けた様な楽曲は、少ない音数ながらもねっとりと絡みつくグルーヴが有り、終始淡々と地味にリズムが鳴っているだけなのに何故か飽きる事はありません。途中ではリズムトラックとパーカッションが全く別のテンポに分かれたりして、支離滅裂気味にぶっ飛んだ世界に突入すると言うおかしな展開も出て来ます。密林の奥地で宗教めいた儀式をやる最中の音楽、または広大なアフリカの大地で原始的な生活を送る民族の音楽、そんなイメージが湧いてきます。なかなか言葉で魅力を説明するのが難しい音楽で魅力が伝わりきらないとは思うのですが、今のミニマルシーンでは完全に次元が違う所にいると断言します。名作と言うか迷作?それこそオリジナリティーを確立していると言う証拠なのでしょうか。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(5) | trackbacks(5) | |
DJ S2 aka UR-057 - The Slider's Joint Mix (Submerge Recordings:SUBUG-001CD)
DJ S2 aka UR-057-The Sliders Joint Mix
昨日は本年度のMetamorphoseで限定販売されたCDの紹介でしたが、今日は2005年のMetamorphose(とUnderground Galleryなど)で限定500枚で発売されたMIXCDです。DJを担当したのは現在のLos HermanosのメンバーでありGalaxy 2 Galaxyではターンテーブルを担当するSantiago SalazarことDJ S2(スクエアと読む)。DJとしての腕はもちろんの事、IcanユニットではPlane-Eや自身のレーベルからヒット曲を生み出し、アーティストとしては新世代の中では僕個人では一番期待している人です。僕が彼に期待しているのは今までのURには無い音楽性であり、テクノと言うよりはハウス、それもラテンの血が騒ぐハウスに取り組んでいる事で、彼らのルーツであるヒスパニックを意識した音楽はURに新たな風を取り込んでいます。またメロディーセンスに関しても抜群の才能を持っていて、URの中では"Mad" Mike Banksに次ぐ作曲能力があるのではないかと期待をかけています。それではDJingはどうかと言うとこちらも僕好みでありまして、ソウルフルな熱いハウスやラテンノリなハウスを中心にテクノも混ぜて、ここぞとばかりにクラシックを投入するプレイは革新性は全くないけれど普遍的に素晴らしい内容だと思います。URのダークサイドよりもG2Gのポジティブな面を前面に出した内容とも感じられて、コテコテなデトロイトミックスではありますがやっぱり外せないなーと言う印象。9/16にClub Wedgeでプレイするので、少しでも気になる人は来た方が良いです。まだまだ知名度が低いのは、ちょっと理解しかねるが。デトロイトテクノが日本で人気があると言ってもそれはあくまで表向きの事であって、アンダーグラウンドな物までは聴かれてないのが現状なんですね。

限定販売で聴けない人も多いかと思うので、一定期間だけ↓にうぷしておきます。
うぷ終了済み

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| HOUSE3 | 18:15 | comments(9) | trackbacks(0) | |
Frankie Feliciano - Mix The Vibe King Street Ricanstructed (Nite Grooves:KCD-225)
Frankie Feliciano-Mix The Vibe King Street Ricanstructed
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一昨日はKing Street Soundsのアーティストを紹介したけれど、今日もKSSと関連深いアーティストでいきます。今日はLouie Vegaと故郷が同じプエルトリカンのFrankie FelicianoのMIXCDです。今じゃさすがに期待の新星とは紹介されないけれど、数々のリミックスワークで評価を高め個人的にはLouie Vegaの次を担う人なのかなと思っています。そんな彼が人気鰻登りの時にリリースしたのが、KSSの名物ハウスMIXシリーズ"Mix The Vibe"。このシリーズは多くのハウスの大御所が手掛けているのですが、Felicianoも大御所に負けず劣らずの見事な展開を持ったプレイを披露しています。このMIXCDの面白さは前半にアゲ目の展開を持ってきている事で、序盤のUrban SoulやLil' Louisらのドスの効いたクラシックで一気に盛り上げます。アゲだけでなく暗めのムードある感覚がセクシーで、なんて渋いプレイをするんでしょう。そして中盤の"Souffle's H"のファンキーハウスで、満点の笑みを浮かべて昇天してしまうよ。盛り上がった所で火照った体をクールダウンさせねばと、中盤以降はAnanda ProjectやKimara Lovelaceのジャジーなハウスでのんびりとアフターアワーズを楽しむかの様。徐々に汗もひいてき所で爽やかに甘い感覚のハウスに移り変わり、気持ちの良い朝を迎える。これはまるでクラブでのピークタイムから朝までを表現した王道ハウスみたいで、踊る事とくつろげる事が一枚の中に収まっていて素晴らしいです。最近ハウスのイベントに行ってないけれど、こうゆうプレイを聴くと今すぐにでもハウスのイベントに行きたくなってしまうね。

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| HOUSE3 | 22:20 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Nuyorican Soul - Nuyorican Soul (Talkin' Loud:534 451-2)
Nuyorican Soul-Nuyorican Soul
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Nuyorican Soul、またの名をMasters At Work、Little Louie VegaとKenny Dope Gonzalezから成るニューヨークのハウススター。クラブミュージック界に存在しながらもクラブミュージックに留まらない豊かな音楽性を持ち、DJと言うよりはアーティスト性を意識させるトラックを量産する最重要なユニット。とは説明したものの今まで殆ど彼らの楽曲を積極的に集める事は無く、むしろLouie Vegaの方のソロプロジェクト・"Elements of Life"ばかり集めていた。今回は手を広げてNuyorican Soulの傑作と言われる本作を買ってみたのだが、思いの外生演奏を重視したユニットだったんだね。Louie VegaのリミックスワークとかMAWの一部の曲とかはかなりエレクトロニックな作風があったので、やっぱり本作もプログラミング中心かなーと想像してました。そしたら良くも悪くも期待を裏切られたと言うか、バンドを組んでみんなでせーのでセッションしてる様な臨場感のある曲作りじゃないか。曲単位で聴くよりはアルバムの中で一連の流れを持っていて、根本的にミュージシャンなのかなと思わせるコンセプチュアルな作品だよね。だからクラブユースに耐えうるハウスのみならず、ジャズとかヒップホップ、そしてラテンの活気までも存在していて、ある意味クラバー向けの音楽ではないかもしれない。それは悪い意味じゃなくてクラバーじゃ無い人にも聴いて欲しい様な、そう音楽性においてポピュラーな価値があるアルバムなのだと思う。僕はもうちょっと4つ打ちハウスが多い方が好みなんだけどね。ちなみにもし買うなら、ボーナスディスク付きのUK盤がお勧め。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 21:15 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Ican - Echo Park E.P. (Ican Productions:ICAN-002)
Ican-Echo Park E.P.
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ちょっと紹介が遅れてしまいましたが、Underground Resistanceのメンバーとしても活躍するデトロイトの新世代Estaban AdameとSantiago Salazar(DJ S2)から成るユニット・Icanの新譜が素晴らしいです。ファーストEPはなんとCarl CraigのPlanet Eからリリースされ、軌道に乗った後は自身のレーベル・Ican Productionsから"Si Se Puede E.P."をリリースし、そして同レーベル第2弾が本作です。UR関連だとエレクトロとかテクノが中心と言うイメージが僕の中にはありますが、Icanはモロにデトロイトハウス直球ですね。まだ3枚しかEPはリリースしていないけれど、本作までを聴いた結論としては今後も相当期待出来る感じです。一発で耳に残るメロディーセンスとパワフルで勢いのある楽曲、それはラテンや熱さやシカゴの荒くれぶりまでも吸収し、ファンキーな切れとソウルフルな熱を生み出します。今までのUR関連には無かったタイプのユニットで、改めてデトロイトの層の厚さを感じさせますね。デトロイト好きは注目して損はありません。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Marques Wyatt - Horizons (OM Records:OM150)
Marques Wyatt-Horizons
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Marques Wyattと言うアーティストを全く知らないのですが、西海岸ハウスシーンをリードするOM Recordsからのリリースと言う事で中古で安く仕入れた本作。OM Recordsはサンフランシスコ発祥のレーベルなんで、自分のイメージとしては太陽が燦々と降り注ぐ陽気なビーチで、時にファンキーに時にドリーミーな顔を覗かせるハウスと言うイメージがあります。そして本作にはそんな面以外にも、更には心をぐっと掴むようなドラマチックで儚い面も見せつけるのでした。まずはジャケットに注目。"地平線"と言うタイトル通りのジャケットですが、この太陽が正に沈む瞬間の消えゆく美しさには涙が出そうになります。音楽的にはディープハウスと言う事になるのでしょうが、そこにはジャジーな渋い感覚やラテンのファンキーさ、またはトライバルの土着具合も有り、それらが自然と滑らかに繋がれております。そしてそこから生まれるのは、ジャケット通りのしんみりと心に染みこみ涙を誘うノスタルジア。大幅な振れ具合の無いある意味平坦なミックスではありますが、それが逆に徐々に感動をもたらす事に成功していると思います。陽気な夏と言うよりは、詫び寂びな秋のOM Recordsって感じですね。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Nine Inch Nails - Live : Beside You in Time (Interscope Records:B0008384-09)
Nine Inch Nails-Live : Beside You in Time
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昨日紹介したNine Inch Nailsですが、5月には来日ツアーもあります。そんなツアーに合わせて2006年のアメリカでのライブを収録したDVDもリリースされていますので、この機会に予習を兼ねて勉強しておくと良いでしょう。さて前々から思っていたのですが、このDVDを見て再認識したのは"The Downward Spiral"がリリースされた頃に比べると、随分Trent Reznorも肉付きが良くなったなー(太ったとも言える)と言う事。しかも髪を刈り上げて坊主になっているし、なんだこのマッチョイズムは?!汗だくになって声を張り上げるReznorさんは、もはや普通の人間ですな。いや、もちろん数年前に実際にライブを見に行ってそれは理解していた事ではあるんですが、久しぶりにこうやって客観的にライブを見るとなんだかちょっと寂しさもあります。個人的にはReznorさんには誰も寄せ付けない圧倒的なカリスマ性を以前には感じていたけれど、ここ数年のライブを見る限りだと非常に人間臭い。しかも90年代のCDではプログラミングを駆使したマシンビートが強調されていたのが、もはやライブではほぼ生演奏を駆使したロックバンドになっています。もうちょっと機械的で凶悪な音が出てくるのを期待していたのですが、なんかスラッシュメタルとかそっち系の音になっている気がしますがどーなんしょ?まあ実際に生で体験すれば盛り上がる事は間違いないだろうし、これはDVDだからと思い込めばこんなもんなんでしょうが。ちなみにUS盤もリージョンフリーなんで、US盤でも問題ないですよ。

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| ETC2 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(3) | |
Derrick L. Carter - Nearest Hits & Greatest Misses (Classic:CMCCD108)
Derrick L. Carter-Nearest Hits & Greatest Misses
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ぷっくらと憎めずどこか微笑ましい面構えをしている男、我らが尊敬する愛しきシカゴハウスの重鎮・Derrick Carterさん。しかしシカゴハウスとなりゃ、ファンキーでマッドでシッドでファットでダーティー、糞だ糞!とにかく荒れ狂い汚く、どう聴いたって洗練からは真逆の位置にある。Carterさんはそんなシカゴハウスの歴史を現在に色濃く受け継ぐ大変素晴らしい方でありまして、リミックスワークでも抜群に良い仕事をしてくれています。そして彼のそんなリミックス曲を集めたのが本作なのですが、タイトル通りレアな曲や未発表曲などを収録した貴重な内容となっています。彼の手にかかればどんなオリジナル曲もシカゴハウスに変わってしまうのですが、ポストロックバンド・Tortoiseの曲さえもサイケデリックで廃れた4つ打ちになってしまうのは流石。The Human Leagueのリミックスはもろにニューウェーブな懐古的リミックスで、ミラーボールが回転するディスコの風景が浮かんでくるよ。La TropicanaやThe Beloved、Blair、Modjo、Techniqueらのオリジナルは全く知らないのですが、Carterが手掛けたリミックスは超グルーヴィンで黒さ爆発のファンキーなシカゴハウスで、これぞCarterの醍醐味と言える作品じゃないかな。やっぱりリズムトラック自体が音数は少なくとも芯が通っているし、暴れ出しそうに溢れ出てくるパワーが凄いよね。日本の不良とかつっぱりとは違う、真の意味で不良っぽいワイルドな雰囲気だ。こんな雰囲気を醸し出せる男になりたいねー。



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| HOUSE3 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Louie Vega - Mix The Vibe : For the Love of King Street (King Street Sounds:KCD249)
Louie Vega-Mix The Vibe For the Love of King Street
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先日10年ぶりの来日を果たしたMasters At Work。Nuyorican Soul名義でもラテンやジャズをベースにしたハウスでシーンを圧巻した、Louie Vega & Kenny Dopeから成るハウス界最高峰のチームです。特にLouie Vegaですが、近年のElements Of Lifeバンドでの活動や他アーティストのプロデュース、そして自身のVega Recordsの大成功など、脂が乗りに乗りまくってます。そしてハウスシーン最大の質を誇るKing Street SoundsのMIXCDシリーズ「Mix The Vibe」の最新作を、何とLouie Vegaが手掛けちゃいました。タイトルからして"For The Love Of King Street"と、レーベルに対しての最大の敬意が込められています。

ではまず一枚目から味見を。トラックリスト見ただけでもびっくりのヒットパレードだ。だからと言ってこれが安易なヒット曲集と言う訳でもなく、Louieが見事にクラブでのプレイをそのまま再現した雰囲気が出ているかと。それもそのはずイビザでのライブのクラブでレコーディングを行い、Kenny Dopeがエフェクトを担当し、Barbara TuckerとMr. VがMCを入れると言う凝りよう。出だしは太いトラックのケリチャン2発でいきなりピークを持ってきて、その後落ちついたハウスを続けたら中盤のスタアパ「Flight」でメロメロに心うちしがれます。そしてまた少々テンションを落として、最後2曲はリルルイス2連発でまたもや山場を作ります。山場を何度も持ってきて、誰でもノリノリになる事間違いなしの高揚感溢れるプレイですね。最新のヒット曲から過去のクラシックスまで、時代を越えて結びつけてしまう大らかなLouieの世界に誰もが引き込まれる事でしょう。

対して二枚目ですが、こちらはKing Street Soundsのクラシックスを多用した懐かしい雰囲気たっぷりです。ともすれば古臭く風化されるクラブミュージックですが、良い曲はいつ聴いても良いんだ。そんな事を感じさせる、King Street Soundsのクラシックス。Louieが選曲したのは、メロウでソウルフル、メロディーを大事にした基本に忠実なハウスです。これこそがハウスだと言わんばかりのコテコテなプレイですが、何か文句ありますか?もう一生Louie様には付いていきますよ。

2枚組と言う大作ですが、これからハウスを聴く人にこそこの作品は聴いて欲しい。何ってたってこれで盛り上がらない人なんていないし、ハウスがどんなもんかって事を十二分に教えてくれるから。これがあればハウスは当分飽きそうにもないですな。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(3) | |
Louie Vega Presents Luisito Quintero - Percussion Maddness (Rapster Records:RR0060CD)
Luisito Quintero-Percussion Maddness
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試聴した時は余りピンと来なくて発売から半年も放置していましたが、改めて購入後家で聴いてみたらとんでもなく素晴らしい事に気付きました。ハウス界の重鎮・Masters At Workの片割れ、Louie Vegaが全面バックアップするLuisito Quinteroの作品の事です。Luisito QuinteroはNuyorican SoulやElements Of Life Bandにも参加していたパーカッショニストで、Louie Vegaとの付き合いは10年以上にも及ぶそうです。そんな付き合いもあってか初のアルバムは、Vegaが支援をしてくれたのでしょう。近年Vegaはバンド形態による演奏、つまりは生での音を重視しているのですが、ここでもその考えは重視され非常に新鮮な音の絡み具合が感じられます。ギターやベース、ピアノやホーン、そしてLuisitoがプレイするパーカッションは前面に打ち出され、それらは一つの生命体の様に一つの音楽を創り出しているのです。ハウスでもあるし、ダンスミュージックでもあるし、ラテンミュージックでもある。けれでもただそれだけではない彩色豊かな音楽性が広がっていて、Vegaがこれからも目指している音楽と言うのがここにあります。Vegaばかりを誉めるのも何なんで、Luisitoのパーカッションも軽快で流石ベテランと思わせるリズミカルなプレイも最高です。重さよりもリズム感を意識し、新鮮な空気が広がって行く様な爽やかな響きを聴かせてくれて、曲の基礎になるどころかしっかりパーカッションが主張されているんですね。Blaze、Vegaの奥さんであるAnane、Stephanie Cookeら協力なサポーターも参加していて、郷愁系のメロディーもばっちり入っています。美しいコーラスワークに耳を奪われる事は、間違いないでしょう。「Elements Of Life」(過去レビュー)が好きなら、このアルバムも気に入りますよ、きっと。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Sessions presents Cajmere VS Green Velvet (Ministry Of Sound:MOSCD130)
Sessions presents Cajmere VS Green Velvet
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今となってはMIXCDもシリーズ化するのが常套手段。UKのMinistry Of Soundもそんなご時世に当然ハウスのMIXCDシリーズ「Sessions」を立ち上げて、Derrick Carter、DJ Sneak、Mark Farina、Josh Winkら渋い面子を引っ張って来ていましたが、遂にシカゴハウスの変態野郎・Curtis Alan JonesことGreen Velvet/Cajmereを参戦させました。一人二役を演じる面白いコンセプトで、Cajmereではハウスを、Green Velvetではテクノをプレイしています。CajmereプレイのCD1ではエレクトロニックでファンキーなスカスカハウスをプレイ。意外なのは彼にしては熱い衝動を感じさせるソウルフルな音が感じられ、狂気じみた変態プレイ以外も出来るんだねーと初めて思いました。ファミコン世代のダサ目の音が、逆に郷愁を誘います。Green VelvetプレイのCD2はまあいつも通りと言うか、CD1と変態性は一緒でも更に凶悪でダークなエレクトロ、アシッド、テクノをプレイ。一曲目からいきなりビキビキとアシッドベースでまくり立てられて、二曲目で自身の不穏なエレクトロ「Flash」を投入。もはや常軌を逸脱した狂気の音楽、暗黒の音に包まれます。中盤では切れ味鋭いファンキーなテクノも混ぜたりして、パンピンに盛り上げもします。と言っても音自体はシカゴハウスが根底あり、無駄の削ぎ落としたスカスカの音は格好良いですね。その後もエレクトロ、テクノを使って上げ下げしてまるで目まぐるしいジェットコースターに乗ってるみたい。CD1、CD2とも異なるプレイで楽しめるし、シカゴハウスの中でも一番強烈な音を聴かせてくれてほんとサイコー!お見事としか言い様がないですね。



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| TECHNO4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
2006/09/23 ICAN @ UNIT
デトロイトテクノ新世代・DJ S2が来日したので、久しぶりに会う友達とたんまり飲んでからUNITへ行ってきました。DJ S2ことSantiago SalazarはGalaxy 2 Galaxyのライブにおけるターンテーブルを担当し、またLos Hermanosのメンバーでもある。またUnderground Resistance関連の曲のEditも行うなど重要な任務を任され、今ではICANと言う新ユニットまで立ち上げています。そんな彼のプレイを楽しみにしていたのですが、結果から言うと十二分で満足出来ました。
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| EVENT REPORT1 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Danny Rampling - Break For Love (ITH Records:RAMP01CD)
Danny Rampling-Break For Love
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昨日に続きハウスMIXCDを紹介します。今日の担当はDanny Ramplingで3枚組の大作、聞くだけでしんどい…。Danny Rampling、ハイ、全然知りませんので調べた所、80年代後半にイビザに訪れた時にシカゴハウスに触れあい、そしてイビザの享楽的な空気をUKに持ち込んだハウスDJとの事。UKで「Shoom」と言うクラブイベントを立ち上げ、セカンドサマーオブラブを誘発させた重要人物らしいです。ところが去年を以てDJ業から身を引く事となり、最後の作品がこのMIXCDとの事。では一枚ずつ紹介していきましょうか。

DISC1は「Sounds Of Shoom」と言うタイトル通り、彼が「Shoom」で回していた曲中心だそうです。80年代のハウスクラシック、アシッドハウスを連発。昔からハウス聞いている人はきっと懐かしく感じるだろうし、最近のハウスを中心に聞いている人にはこのチープな音が逆に新鮮かも。DISC1からして哀愁が既に漂っているよ。

DISC2のタイトルは「Love Grooves」。こっちはかなりノリノリでソウルフル。最初から「Love Is The Message」→「Philly Groove」で横乗りグルーヴで踊らせてくれます。アッパーで派手だけれども、黒くて太いビートで一番楽しんで聞けると思います。ハウスの4つ打ちの快感がぎっしり詰まってますよ。最後は「The Whistle Song」で穏やかにクローズしていきます。

DISC3こそイビザの快楽を表現した「Balearic Soul」。いきなり名曲「Smokebelch」、シンセがキュインキュイン鳴ってて可愛らしい。でもその後は7〜80年代のディスコ物が中心で、自分のイメージしているイビザとはちょっと違ったかな。ここまで古臭いのはあんま好みではない。全体的にビートも弱めで、踊り疲れた後に聞く感じでしょうか。2005年作の「Snappiness (Devolution Mix) 」と言う曲が、涙々のバレアリックな感じでしたがこれ良いな。レコード出てないみたいだけど、欲しい…。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
John Beltran - Americano (Exceptional Records:EXLPCD0201)
John Beltran-Americano
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先日紹介したデトロイトのアーティスト・John Beltran、彼の中の転機となった作品がこの「Americano」。かつてはCarl CraigのRetroactiveやDerrick MayのTransmat、もしくはUKのPeacefrog Recordsから作品をリリースした様に、テクノが中心となりそこにジャズやアンビエントを注入した作品が多かったです。しかしこのアルバムからはテクノ色は徐々に弱くなり、オーガニックなアコースティック路線が前面に出て来ました。それまではデトロイト在住だったらしいですが、この作品からマイアミに住み始めたのが関係あるのでしょうか。この後にリリースされたアルバム「Sun Gypsy」はモロにラテン過ぎて微妙でしたが、今作ではディープハウス、ラテン、ドラムンベース、ダウンテンポ、アンビエントなどが自然に存在しています。幻想的、透明な空気を一杯に含んだ柔らかい音色で、午後の昼下がりの微睡みを誘発する世界観。ラテンの要素が入っていても決して暑苦しくないのは、アンビエントに含まれるチルアウトなムードがあるからでしょう。大海原に太陽が沈んでゆく黄昏時の瞬間の、海がオレンジに輝いている景色が浮かんでくるね。イビザみたいな享楽的な世界観とは異なるしっとりした高揚感が感じられます。夏がぴったりな傑作です。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
DCPRG3(Date Course Pentagon Royal Garden 3rd) - GRPCD(General Representation Products Chain Drastism) (P-Vine:PCD24131)
DCPRG3(DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN 3RD)-GRPCD
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あんまりこのバンド自体には興味ないけれど、CDVADERに借りて聴かしてもらったらなかなか良かったこのアルバム。菊地成孔率いるDate Course Pentagon Royal Garden(以下DCPRG)は、メンバー10数人から成る大型バンドでジャズやファンク、ロックを基にしたダンスバンドらしい。かなり昔にリキッドルームでライブを聴いた事があるんだけど、余りの混沌さに正直意味が分からなかったよw。さてそんなDCPRGだけど、このアルバムにはRei HarakamiやDJ Quietstorm、元DCPRGのメンバーの大友良英、Bayaka、Captain FunkことTatsuya Oeらが参加している。何がすげーってハラカミのリミックスが、神懸かり的にやばすぎ。15分にも及ぶリミックスなんだけど、前半は予想のつかないコラージュやボイスサンプルが色々入って、だんだんと普段のコロコロとした丸い音が出て来て、後半は完全にハラカミの曲に成っちゃってます。カオティックで不思議な世界から、爽やかで心地良い世界に変わるその変容が、奇妙ながらも妙に微笑ましいです。以前はめちゃファンキーだったオーエタツヤは、近年の流れであるエレクトロニカ風。淡々としたリズムと無機質なSEの固まりですが、まあ凡庸だな。Bayakaはジャジーな音とスピリチュアルな民族感が混ざり合い、厳格な精神世界を描き出している。あんまり知らないアーティストだけど、これは良かったです。DJ Quietstormはヒップホップアーティストだよね?横揺れのざっくりしたリズムと、ブルージー+スモーキーな男気溢れる音でこれもGOOD。他は結構インパクトが強いって言うか、変わったリミックスが収録されていて、素晴らしいと言うよりは不思議な世界観のする音が多いです。まあ元々のDCPRG自体が奇妙と言うかサイケデリックなバンドなので、そのリミックスも普通では無いのも当然かな。ただ一つ言えるのは、ハラカミのお仕事は本当に素晴らしすぎです。

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| ETC1 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
CLASH14 feat. Drumcode 10th Anniversary @ ageHa
2006/08/18 (FRI)
ARENA DJ : Adam Beyer, Cari Lekebush, Joel Mull
ISLAND BAR DJ : Q'Hey, Shin Nishimura, Mayuri, and more…
WATER BAR DJ : Susumu Yokota, Sodeyama, Hitoshi Ohishi, and Guest

OCTAVE ONE JAPAN TOUR 2006 @ YELLOW
2006/08/18 (FRI)
DJ:LAWRENCE BURDEN(OCTAVE ONE/RANDOM NOISE GENERATION), DJ NOBU, TAKAMORI K.

HIGH TECH SOUL Japan Night @ UNIT
2006/08/25 (FRI)
DJ : Kenny Larkin, Hitoshi Ohishi, Shin Nishimura, and more…

Standard 5 @ Color Studio
2006/08/25 (FRI)
DJ : Ken Ishii, 7th Gate, Moodman

STERNE presents WIRE06 PRE-PARTY @ WOMB
2006/09/01日 (FRI)
DJ : Secret Cinema & Joris Voorn & Alexander Kowalski -3 Back 2 Back Live

Ministry of Sound Sessions feat. DJ Sneak @ AIR
2006/09/01 (FRI)
DJ : DJ Sneak, and more…

Face presents Andre Collins Japan Tour 2006 @ YELLOW
2006/09/02 (SAT)
DJ : Andre Collins, Ryo Watanabe

COCOON CLUB feat. SVEN VATH @ WOMB
2006/09/09 (SAT)
DJ : Sven Vath

CHaOS @ YELLOW
2006/09/17 (SUN)
DJ : Fumiya Tanaka, and more…

タイトル未定 @ YELLOW
2006/09/22 (FRI)
DJ : DOC MARTIN, MOCHIZUKI, DJ KAZ

VADE 2nd Anniversary feat. Ben Sims @ WOMB
2006/09/29 (FRI)
DJ : Ben Sims, Ryukyudisko, and more…
Live : Surgeon

DENNIS FERRER Japan Tour @ YELLOW
2006/09/30 (SAT)
DJ : DENNIS FERRER, and more…

何はともあれ、DrumcodeイベントとBen Sims+Surgeonだけは行きたいと思います。

-追加-
ICAN @ UNIT
2006/09/23 (SAT)
DJ : DJ S2 aka Santiago Salazar, Takamori K.

Clash15 @ ageHa
2006/09/29 (FRI)
DJ : Laurent Garnier, Kevin Saunderson

DJ Marky & Friends @ WOMB
2006/09/30 (SAT)
DJ : DJ Marky, Laurent Garnier(Drum & Bass Set)

T.A 2006 @ ageHa
2006/09/30 (SAT)
DJ : Kevin Saunderson, Ken Ishii
2006/09/29 (FRI)
| UPCOMING EVENT | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Francois K. - Frequencies (WaveTec:WT50165-2)
Francois K.-Frequencies
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待った待った、ほんとーに待った。今度こそと何度も思いつつ実現しなかったDerrick Mayの新作が、遂にMIXCDの中で披露されました。しかもダンスミュージックの伝道師・Francois Kと組んだユニット・Cosmic Tiwns名義で、「Solar Flare」なる新曲を届けてくれました。で内容はと言うとほぼFrancoisが手掛けたんじゃないかと思わせるハウスグルーヴ基調で、そこにコズミックなシンセが絡みつくまあまあの出来。まあ御代二人の共作の割りには意外と落ち着きのあるテックハウスで、マジックは見られなかったけど素直にDerrickの新作としては喜ばしいですね。

肝心のFrancoisのミックスプレイはと言うと、もはやハウスのDJとしてではなくテクノもすっかり馴染んだディープスペースワールドを見せつけてくれました。流行のAmeやNathan Fakeなどのどディープなテックハウス、Jeff Mills、Carl Craig、Joris Voornらの王道テクノ、Sleeparchiveのミニマルテクノ、Oliver Ho、Samuel L.Sessonsらのハードテクノ、Co-Fusinのアッパーハウスなど内容も豊かに全体的にクールでヒンヤリとしたプレイです。Francois K、Aril Brikhaの新作が収録されているのも、嬉しい限りでかなり豪華な選曲ですね。元々がハウスDJのせいか小刻みに流れを作るよりはかなりスムースな流れで、長い時間をかけて広がりのあるプレイを聞かせてくれます。ハードな音は少なめでハウスファンにも聴きやすいプレイだとは思いますが、個人的にはもう少しアッパーな箇所が欲しかったなと。壮大な世界観はさすがFrancoisだとは思いましたが、理路整然と考えた挙げ句に決めた流れは少々クール過ぎるかも。もうちょっと人間らしさと言うか、大雑把でも良いから勢いがあればなと思います。完璧すぎるのはベテランの味だとも言えるし、逆にマイナスにも成りうると言う事なのですね。

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| TECHNO3 | 23:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
DJ Deep - Deep Session 01 (Distance:Di2382)
DJ Deep-Deep Session 01
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最近テクノばかりレビューしてるからたまにはハウスもなんて思いつつ、なかなか紹介したいと思う新盤がございません。しょうがないので個人的に大好きな曲ばかりミックスされたMIXCDでも紹介します。フランスのハウスシーンと言えばフィルター系ハウスが注目を浴びていましたが、セレブなフランスにもディープハウスシーンは存在する訳で、その黎明期を支えてきたのがこのDJ Deepなんだとか。以前にもこの人がミックスした「Respect Is Burning Presents」(過去レビュー)や「City to City」(過去レビュー)を紹介したのですが、ディープハウス〜シカゴハウス〜デトロイトテクノまでをプレイするそのスタイルは自分のツボにはまっています。この「Deep Session」には見慣れぬアーティストの曲が並んでいますが、実はKerri ChandlerやRon Trentの変名、またはNeedsやArnold Jarvis、Masters At Work、Osunladeなどの大物の曲が収録され、かなり王道ど真ん中のディープハウスセットが繰り広げられています。最後から最後まで郷愁を誘うメロウな展開が分かり易くも、当たりの優しいスムースな流れがリラックス出来て本当に心地良いです。US本家よりもどっぷり重い展開でもなく、フランスのお洒落な感覚が注入されてコテコテ過ぎない重さも絶妙ですね。選曲が余りにも王道すぎるので身も蓋もないじゃないかと玄人に突っ込まれそうですが、それはそれ、これはこれ。良い曲揃いだしお洒落度もアップするし、普段ハウスを聴かない人にも絶対お勧め!

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| HOUSE2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Chicken Lips - DJ Kicks (Studio !K7:!K7155CD)
Chicken Lips-DJ Kicks
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近頃はディスコダブなるブームが流行っているらしく、僕は全く興味はないのですが一応そのディスコダブを広める事に貢献したChicken LipsのMIXCDでも紹介しておきます。ディスコダブがいまいちどんな物かは理解していませんが、アンダーグラウンド色が強く80年代のディスコにダビーな奥深さを追加した様な感じなのでしょうか(間違ってたらごめんなさい)。なんでベースはでんでけだしリズムはずっしりな4つ打ちで、半ば古臭い音ではありますがドロドロのサイケデリック感があります。しかしStudio !K7の送る名物MIXCDシリーズ・DJ Kicksと言う事なので質が悪いって事はないんですけど、このディスコダブって音は自分には合いませんね。なんつーか音の古臭さが嫌って言うか、ニューウェーブの鋭い感覚はあるけれど別にダンスミュージックにはそれを求めてないって言うのかな。80年代のNew OrderとかDepeche Modeとかと同じ空気を感じて、New Orderとかはロックで格好良かったけどダンスミュージックだとなんか違うのですわ。古い感覚と新しい感覚が混ざってるのは分かりますが、自分の好きな音ではないの一言。悪いとか良いとかではございませんので、あしからず。

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| HOUSE2 | 18:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
USG Presents African Blues - Color in Rhythm Stimulate Mind Freedom (Distance:Di1132)
USG Presents African Blues Color in Rhythm Stimulate Mind Freedom
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今や押しも押されぬシカゴ出身のディープハウサー・Ron Trentの一大絵巻、USG(Urban Sound Gallery)プロジェクト。最初に言ってしまうと、本当に素晴らしい大傑作です。しかしこの作品が出るまでには相当の苦労もあったようです。元々は盟友Chez DamierとRonが一緒に伝説的なレーベル・Prescriptionのサイドプロジェクトとして創立されたUSGですが、二人は途中で仲違いしプロジェクトは挫折。しかしその後一人残ったRonは、シカゴの若き天才・Anthony Nicholsonとパートナーを組み、新たなるレーベル・Clairaudienceを設立しUSGプロジェクトを再起動させる事になりました。そして早すぎた傑作「Ncameu」(アルバム未収録)や「Word Sound Power」、「Coconut Jam」をリリースするもまたもやここでパートナーは仲違いし、プロジェクトは挫折。しかし一人残ったRonは諦めることなく、アフリカンブルースと言うコンセプトを前面に打ち出したトラック制作に打ち込む事になったのです。そうして作り上げられたこのアルバムは結果的にRon、Anthonyのソロ作、そして二人の共作が収録された素晴らしいアルバムとなりました。ハウスを聴いている人ならばそれだけで分かるでしょう、どれだけこのアルバムが凄そうかって事が。Ronのリズミカルなアフリカンパーカッションが躍動し、Anthonyのミニマルなシカゴトラックは疾走感があり、そして二人の深く広大で美しい世界が目の前に広がります。大地の鼓動系のトラックに小洒落た控えめの綺麗なシンセ音が華を添えて、アンビエント的な浮遊感も生み出しうっとりしてしまいます。EP主流のシーンにおいてアルバムと言うフォーマットでこれだけの質の高いトラックを揃えたアルバムは多いとは言えず、ハウスを聴くならばこれは絶対に聴くべきだと断言します。近年のRonやAnthonyの音の傾向は、ここから始まっている様な気がしますね。

2月25日Ron TrentがYellowに来日します。

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| HOUSE2 | 23:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Carl Craig - Fabric 25 (Fabric Records:FABRIC49)
Carl Craig-Fabric 25
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名作Fabricミックスシリーズに、遂に天才Carl Craigの登場です。発売前から期待を膨らましていたものの、トラックリストを見た時はハウスセットか〜と微妙な気持ちになったり。ようやく実際に耳にしてみると、生ハウス、テックハウス、テクノが程よく分配されて、Craigの大きな音楽性を充分に見せつける流れがありました。今までだって思い出してみると彼のプレイはどちらかと言うとハウス色が濃厚だった訳で、今回は特に湿っぽく艶めかしい質感が強いです。終始ビートはそれ程上がらず前半から中盤はハウス、中盤過ぎから硬めのテックハウスで少し盛り上げ、ラスト前に一端落とす。そしてラスト2曲はCarl Craig、Tokyo Black Starのヒット曲を立て続けに回して、感動的なラストを飾ります。Carlと言えば下手くそなDJだったのに、最近はDJの方も腕を上げたようでロングスパンでの緩急の付け方が上手いですね。テクノセットじゃないからダメだなんて思ってる人は、騙されたと思って聴いて欲しいし、ハウス好きな人には問題なく推薦出来ます。近年活動が乏しかったエレクトロニックミュージックにおける天才が、ここに来て完全に復活しています。来年以降のCarl Craigが楽しみで止みません。(12月20日現在1900円でお得です!)

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Fuse Presents Joris Voorn (MINIMAXIMA:MM211CD)
Fuse Presents Joris Voorn
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今や押しも押されぬテクノ界の超新星・Joris Voornの初のMIXCDが遂に登場。大ヒット曲「Incident」や1STアルバム「Future History」での活躍はまだ記憶に残る所ですが、今度はMIXCDも出してくれるなんてなんてファン泣かせな活動ぶりなんでしょう。新人と言う事もあって僕はアッパーにガツンと来るようなプレイを予想していたのですが、ここは意外にもクールで抑制の取れたベテランらしいプレイを披露しています。ここでは流行のAbleton Liveを使って40曲をMIX、19個のセクションに分けています。PCを使ってのプレイのせいかやはり曲の流れに気を遣ってスムースで緻密な展開があり、彼の気高くも美しい面が強調されて感じる事が出来るのではないでしょうか。美しいシンセラインが用いられた曲の他にも、テクノに止まらずハウスクラシックスやクリックハウス、有名なアーティストの楽曲が惜しげもなく導入されて単調に陥る事はありません。こいつ本当に新人かよって思うような精密機械ぶりですが、欲を言えば新人なんだからもっと爆走気味に、ガンガン盛り上げるプレイでも良かったんじゃないかと思ったりもしました。実際にDJでは「Incident」だって回すそうじゃないですか。決して地味と言う訳ではないですが抑えめのプレイなので、緩い上げ下げの展開をじっくり噛みしめて長く付き合っていこうと思います。

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| TECHNO2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(4) | |
Jerome Sydenham - Explosive Hi-Fidelity Sounds (Ibadan Records:IRC068-2)
Jerome Sydenham-Explosive Hi-Fidelity Sounds
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オーガニックでスピリチュアル、確実に新しいハウスシーンを創り出したIbadan Records。生暖かく人間的な温度を感じさせ、黒光りし深く潜行するようなハウスサウンドにおいては右に出ないとさえ思える素晴らしいレーベルなのですが、そのボスがこのJerome Sydenhamです。このJeromeの手掛けるMIXCDはもろにIbadan Recordsの音そのもので、と言う事はIbadan Recordsは完全にJeromeのセンスが反映されている訳であり、レーベルが巨大化するにつれて失っていくコントールをJeromeが今も失わない事には大変尊敬の念を抱きます。以前にもJeromeは「Ibadan People」と言うIbadan RecordsのコンピレーションMIXを手掛けていますが、今作はレーベル制限無しのMIXCDでハウス〜テックハウス系のハウス・テクノ両方面で受け入れられる様な気持ちの良い4つ打ちが続きます。しょっぱなCarl Craigの余りにもディープで覚醒的なトラックから始まり、郷愁を帯びたストリングスとアフリカンなリズムのセットが心地良いGlen Lewisの2曲目、「Jaguar」並にメランコリックなテックハウスの3曲目…その後も湿っぽいアフロハウスやら、重心低めのダブハウス、野性味溢れるトライバルハウスなどを使い、どディープで躍動感溢れるミックスを披露しています。ミックステクが云々の前にこの人の選曲が単純に好き、ディープで覚醒的な高揚感を最大限に増幅する曲を迷いなく選びます。よ〜く見ると売れ線のアーティストの曲ががんがん使われているし、ハウス未開拓の人にも聴きやすい良い意味でのメジャーさがあると思います。変な風に渋めの曲をがんがん使うよりも、ここまで分かり易い選曲だと素直に気持ち良いですな。なんだか深い森の奥で原住民がこんな音楽で踊ってそうだね!

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Fabrice Lig - The Story Of A Musical Puzzle (Minimaxima:MM208CD)
Fabrice Lig-The Story Of A Musical Puzzle
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デトロイトテクノを聴く者であれば既に注目しているであろうFabrice Ligのベストアルバムが登場。かのMad Mike御代も認めるその実力を持ってして、Raygun Records、Kanzleramt、Playhouse、F-Communicationsなど名だたるレーベルからリリースが続いていましたが、EPオンリーの曲も多かったのでこれは嬉しいリリースであります。一般的にはデトロイトフォロアーな評価をされていますが、ピュアで感情豊かなテクノを創れる人だとこのアルバムを聴いて感じました。カラッと乾いたサウンドテイストながらも情緒溢れるメロディーと、ストレートに体を揺らす4つ打ちだけでなくパーカッシブな跳ね系のリズムでグルーヴを演出し、そして爽やなボーカルも導入し幅広く爽快でメランコリーなテクノサウンドを聴かせてくれるのです。汚れのないその清々しく蒼いシンセサウンドはデトロイトテクノからの影響をまじまじと感じさせますが、ただの物真似に終わる事はなくヨーロッパ的な美的センスを以て自身の味を出していますね。僕はFabrice Ligが大好きなんですけど、そんな事を抜きにして太鼓判を押して紹介出来るベストアルバムですよ。新作はシカゴアシッドハウスの流れを組んでいて、今後にも注目です。

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| TECHNO2 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ben Sims - Welcome To My World (Womb Recordings:WOMB011)
Ben Sims-Welcome To My World
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みんな最近はハードミニマル系のMIXCDで良い物がねえなぁ〜って思ってませんでした?僕は思ってました。一時期は充実してたんですけど、今年はさっぱりですよね〜って、思ってたら

キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━ !!!!!!!!!!

ベンベンベンベン、ベンシムズのトライバル+ハードミニマルな超絶MIXCDがキタんですよ!!!やっぱりこいつ凶悪ですな、ターンテーブル3台+CDJ2台をフル活用した音数多めの激しく興奮するプレイを見せてますよ。当初はWOMBでのプレイを録音した物と思っていたのでかなり不安になっていたのですが、スタジオ録音と言う事で音質も良好。Jeff MillsからChester Beatty、Renato Cohenや今をときめくJoris Voorn、果ては自身のKilla ProductionsやGreenwich Allstarsなどハードミニマル勢の大御所を惜しげもなく使いまくり、テンションが一向に下がる事がありません。最初から最後まで全てがピークタイム仕様で休む暇を与えず、徹底的にハードグルーヴで攻めまくります。疲れている時には聴く気がしないけど、力を持て余している時にはこれを家で爆音でかけたいっ!周りの民家なんか気にするんじゃねえ!(嘘です。)体中の血をたぎらせ踊り狂うのだ!

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| TECHNO2 | 19:30 | comments(0) | trackbacks(2) | |
A Guy Called Gerald - To All Things What They Need (Studio !K7:!K7173CD)
A Guy Called Gerald-To All Things What They Need
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80年代後半、アシッドハウスの流れの中に居た808 Stateの最初期メンバーであったGerald Simpson。彼は808 Stateでアルバムを一枚出しただけでバンドを脱退、その後A Guy Called Geraldとして活躍するもドラムンベースに走ったりちょっと迷走してた感もない様な気がします(個人的に…)。しかしながら今年になって出たこのアルバムは、テクノ好きが普通に好きになるようなテクノっぽい作品で、ベテランらしい幅の広さと安定感を持ち合わせていました。オープニングの「American Cars」はノンビートでこれからの幕開けを予感させる様な、スぺーシーで安らぎのある曲。どこまでも続いていくシンセ音が高揚感をもたらします。2曲目「To Love」は快楽的なシンセと複雑なリズムトラックが絡み合い、ムーディーかつエロティックな雰囲気が。3曲目「Millenium Sahendrin」ではUrsula Ruckerがボーカルで参加、落ち着いたジャジートラックで箸休め的な存在に。その後もブレイクビーツなりドラムンベースなり多彩な曲が続きますが、8曲目「First Try」で待ってましたと言わんばかりの808 State「Pacific」直系のオプティミスティックな曲が!透き通る海を感じさせる清涼なストリングスに、未来電子音が空間に散乱するテックハウスとでも言いましょうか。デトロイトテクノの影響はここにも有りきと思いました。この曲の様にストレートなテクノは少ないものの、全体をまとめる構成力はやはりベテランの力なのでしょう。ボーカル曲も幾つかあるけれど、決して全体のバランスを壊す事も無いし良く出来たアルバムだと思いますよ。

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| TECHNO2 | 21:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Ron Trent - Abstract Afro Journey (King Street Sounds:KCD-238)
Ron Trent-Abstract Afro Journey
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実は昨日Ron Trentが来日していました。以前Yellowでそのプレイを体験し、深い世界観とアフロトライバルな音に陶酔しておりました。そんなクラブでのプレイをこのMIXCDでも聴く事が出来ます。今までKing Street Soundsは「Abstract Afro Lounge」「Abstract Laten Lounge」「Abstract Jazz Lounge」と言ったコンピレーションアルバムを送り出していましたが、遂に今作ではクラブプレイをそのままCD化する事になったのです。RonのMIXCDは今までどれも外した事が無くどれも素晴らしいのですが、今作はその中で一番トライバル感が強いと思います。彼のプレイから打ち鳴らされるパーカッションは野性味溢れる躍動感があり、都会から遠く離れた神秘の森が目の前に広がってきます。そしてそこに古くから住む先住民が夜な夜なお祭りをしているような熱狂、興奮が伝わって来る様です。このどっしりと重く大地に根ざしたリズムは、都会の人間が忘れた人間の本能を呼び起こす物です。またリズム中心な選曲に思われがちかもしれないが、Ronはアトモスフェリックなプレイも得意とし、スピリチュアルでアンビエンスなメロディーも入ってくるのでうっとりと気持ち良くなれます。まるで母なる大地と無限の空を行き来する様なグレイトジャーニー。あぁ、これこそ「Abstract Afro Journey」なる由来だったのかと聴き終わった後には、安堵の気持ちが呼び起こされます。ディープかつアフロトライバルなMIXCDでは、真っ先にお勧め出来る一枚でした。

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| HOUSE1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Southport Weekender Vol.3 (SuSU:SUALBCD11)
Southport Weekender Vol.3
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Joey Negro、Miguel Migs、Giles Petersonが担当した「Southport Weekender」、Blaze、Joe Claussellが担当した「Southport Weekender Vol.2」、そして三作目は何とDimitri From Paris、Jazzie B、Quentin Harrisの異色の組み合わせ。つうか3枚もあって一通り聴くだけでもお腹イパーイです。喜ばしいシリーズではあるが、ほんとファン泣かせなシリーズでもありますね。Dimitriは予想通りなディスコ系でとにかく弾けています。Quentinはムーディーな典型的NYハウス。個人的に一番気に入ったのが、Jazzie Bのソウル・ファンク系のMIX。基本的にはハウス系のMIXCDなのである程度スムースな選曲ではあるけれど、腰に来るリズムと艶めかしいファンキーさがツボです。ダウンテンポ〜アッパーまで自在に展開を広げて、終わりまで休む暇もなく楽しめますね。他の二人はセオリー通りのハウスとは別に、こうやって異色なMIXがあると逆に新鮮さが際立ちます。また三者三様の味があるので、自分の好みの一枚って言うのが必ずあるのではないでしょうか。全て聴く時は気合いを入れて聴きましょう。

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| HOUSE1 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Real Series:Volume One Mied By Frankie Feliciano (Ricanstruction Label:BBECD055)
Real Series:Volume One Mied By Frankie Feliciano
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この人、以前の「Mix the Vibe」が最高に素晴らしかったので今回もMIXCDを即買。Masters At Workなどと交流が深くリミックスワークも多数に渡り、良質な作品を送り出しているそうで、次世代のアーティスト/DJとして期待されているそうです。今回のMIXCDは自身のRicanstruction Labelからの初のMIXCDと言う事で、Ricanstructionからの音楽がほぼ独占しております。しかし使える音源が限られている制限があるにもかかわらず、なかなか魅力的な展開が待ちわびています。前半〜中盤は緩い感じで盛り上がりも大してなく過ぎるんですけど、終盤は高揚感溢れる楽曲が待ちわびています。「Studio Apt-Flight」はFrankie自身がリミックスしたのを使っていて、スウィートなボーカルと流麗で延びのあるストリングスがぐっと来ます。「Blaze faet. Stephanie Cook-Love Will」もBlazeらしいキャッチーなメロディーに、ソウルフルなボーカルが組み合わさった名曲です。NY Houseと言ってもディープなのだけではなく、Louie Vega直系のこういった爽やかで軽めのMIXもあるんです。僕はディープな方が好みなんですけど、さっぱり聴きたい時にはこうゆうのもアリなんじゃないかと思います。真夏の海で爽やかな風を感じた時の雰囲気があります。

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| HOUSE1 | 22:00 | comments(5) | trackbacks(2) | |
A Wave Music Compilation:Deep & Sexy 3 Mixed By Matthias Heilbronn (Wave Music:WM50140-2)
Matthias Heilbronn-Deep & Sexy 3
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「Body & Soul」まであと十日を切りました。僕は行かないですけど、とにかくど派手で誰でも楽しめるハウスイベントなんじゃないかと勝手に想像しております。その予行としてこのMIXCDも良いんじゃないかなと。名物シリーズになりつつあるFrancois K率いるWave MusicのコンピレーションMIXCDが、その名も「Deep & Sexy」。実際にはレーベル音源以外も使っているけれど、タイトルに恥じない出来です。Vol.1は当然Francois Kが、Vol.2はディープ、アフロハウスの中心人物Ron Trentが、そしてVol.3はMatthias Heilbronnが?担当。ん〜誰なのか全然知りません、なので内容だけ紹介。

ジャジーでファンキーなトラックで始まり、ブラジリアン調の明るいハウス、透明感のあるハウス、土着系のハウスなど様々な片鱗を見せる。序盤の「Waiting For Your Love (Francois K. Dub)」は突き抜ける様に美しいFrancoisのリミックスがナイス。Francoisはやっぱり天才です。「Awakening (Needs Remix)」もNeedsがリミックスと言う事で、都会的なフュージョン感覚には脱帽です。終盤の「Fade (Adny Dub)」、これはオリジナルを削ぎ落としてよりセンシティブにした感じで陶酔感2割り増しですね。ラストはA Hundred Birdsによる「Jaguar」のカバー、これは賛否両論の作品。まあ僕もオリジナルの方が全然良いでしょって思いますが。生で演奏したと言う意味では、意義があったと思います。通して色々な色調のハウスが取り入れられ、後半に行くに連れて徐々に盛り上がり感動のフィナーレって感じで手堅くまとめられています。そしてしっかりと「Deep」と「Sexy」の雰囲気も持ち合わせていて、ポピュラーでありながら奥深さも持ったMIXになっていると思います。

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| HOUSE1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Coldcut - Journeys By DJ: 70 Minutes of Madness (Journeys By DJ:JDJCDS004)
Coldcut-Journeys By DJ:70 Minutes of Madness
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このCD有名だから結構前に買ったのだけど、実はあまり聴いていなかった。評判だと、テクノ、ハウス、ブレイクビーツ、ヒップホップ、ドラムンベースなどありとあらゆる音楽をMIXしていてとにかく凄いんだと。元々95年に発売されたが廃盤になってしまい、それが2002年にめでたく再発された時に丁度買った物です。実際聴いてみるとブレイクビーツ系が大半を占めている様な気がしないでもない。しかしさすがNINJATUNEを統括しているだけはあり、どんなジャンルでも難なく繋ぎ展開を壊さない事にはビートへの拘りを感じる。どうやらHDDレコーディングと言う事なので繋ぎもスムースと言う事だが、それでもまあ凄いんじゃないかな?Master At WorkとPlastikmanとLuke SlaterとGescomが、一緒にMIXされているCDなんて聴いた事ないよね?ただやはりビートの変遷が大きいから逆に僕は踊りつらい。踊るにはビートが一定の方が踊りやすいよね。それに僕個人が特にブレイクビーツ系の音楽が好みでもないので、いくらこのMIXCDが凄いと思っても何度も聴く気にはなれない。95年と言う時代においては、かなり時代を先取りしたMIXCDだったのかもしれないが…。

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| ETC1 | 22:30 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Adam Beyer - Essential Underground Vol.9 (DJ-sets.com:DJ022-2)
Adam Beyer-Essential Underground Vol.9
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テクノのMIXCDでは定番シリーズとなっているEssential Underground。今までClaude Young、Marco Bailey、Ben Sims、Christian Smith等人気者を引っ張り出してきたが、今回はスウェーディッシュハードテクノの雄、Adam Beyerが参戦。1枚目は普段の内容と変わらずゴリゴリで疾走感のあるハードテクノ。旬のトラックを使っていて、激しいのが好きな人にはかならず受けるものとなっています。そして2枚目なんですが、こちらは意外にもディープでゆるめのテクノ。最近はTruesoulなんてレーベルも立ち上げてデトロイトテクノっぽいトラックも作ったりしていますが、正にそれをイメージしたかのようなMIX。エレクトロ、テックハウスまたクリック系に近い物もMIXしてるんだけど、大人のMIXって感じで激しいのに疲れ気味な僕にはこの位が丁度良いかも。2枚目に使用されているTruesoulから出たJoel Mull、Cirez D、Henrik Bのトラックはまじカッコイイです。それにAdam Beyer別名義のMr.Sliff-The Riffのじわじわビルドアップしてゆくシンセも最高。Truesoulも含めてAdam Beyerは今後も要注目です。今回は1枚目より2枚目の方が内容的にはお薦めですね。取り敢えずトラックリスト見て下さい、買いたくなるでしょう。

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| TECHNO1 | 15:21 | comments(0) | trackbacks(2) | |