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プレスクリプション:ワード、サウンド & パワー (JUGEMレビュー »)
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Jay Daniel - Broken Knowz (Technicolour:TCLR018)
Jay Daniel - Broken Knowz
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Kyle Hallと双璧を成すJay Danielはデトロイト・テクノ/ハウスの新世代を代表する若手のアーティストで、何とまだ25歳と若くして知名度を得た実力者である。Sound Signatureから2013年にデビューを果たしてからまだ数年だが、既に日本への来日も果たすなどデトロイトに於ける新世代としての期待を一身に背負い、デトロイトのアフロ・フューチャリズムの伝統を受け継ぎつつ今のサウンドを創作する。母親はPlanet-Eから作品をリリースしていたあのNaomi Danielなのだから、血筋としても裏切るどころか期待された通りの結果を残しているが、しかし母親のうっとりする官能的な歌モノハウスとは異なり、Jayの音楽性はとびきりに粗い。若さ故の衝動的なパワーと呼ぶべきか、その粗さは例えばテープでの録音や古い機材を使っている事も影響しているのだろうが、敢えて綺麗に作品を纏めるような事はせずに剥き出し感のある粗雑な音が熱いソウルをより実直に感じさせるのだ。その方向性はドラムプログラミングの制約に限界を感じた事で、本作では自分でドラムを叩く事へと繋がり、それが結果としてJayのラフな音楽に拍車を掛けつつより人間味溢れる音を鳴らす事になったのだ。ハンドクラップや生々しく土臭いドラムのリズムに先導される"Last Of The Dogons"は、何か黒いものが蠢くようなアフロ感覚もあり、単にハウスと呼ぶには異形なオープニング・トラックだ。続く"Paradise Valley"は正にドラムスティックの乾いた音がリズムを刻んでおり、何が物悲しいメロディーと相まって胸を締め付けるような感情的なロウ・ハウスだ。"Niiko"も生き生きと躍動的なドラムのリズムが土着的で、最早デトロイト・ハウスというよりはエキゾチックな原始音楽のような生命力があり、肉体から汗が吹き出すような胎動が感じられる。逆にこれぞJayのロウ・ハウスらしくあるのは"1001 Nights"で、ざらついたハイハットの粗さや骨格が浮かび上がった隙間だらけの構成が、逆説的に骨太なグルーヴを生み出している。どの曲も簡素な構成が故にドライかつ抑揚が抑えられてはいるものの、4つ打ちを逸脱した妙なリズム感が揺れを誘発し、ライブ感のある音によって直接肉体を刺激する。デトロイトの先人達のソウルを受け継ぎつつ、しかし単なる物真似にはならないオリジナリティー溢れる音楽性があり、新時代を切り開くアーティストとして期待は大きくなるばかり。



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| HOUSE12 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/7/11 Kyle Hall Asia Tour @ Air
テクノ聖地のでもあるデトロイトで16歳にしてOmar-SのFXHEよりデビューを飾り、その翌年にはWild Oatsという自身のレーベルを立ち上げ、それと並行しThird Ear RecordingsやHyperdubからも作品をリリースし、そしてヨーロッパ含め世界的に大きなフェスティバルにも出演…と、性急な成長を遂げ若くして既に大きな注目を集めているKyle Hall。デトロイト・テクノ/ハウスという括りだけには収まらずロウ・ハウスの先駆け的な音楽性もあり、既存のデトロイトの音楽を更に上書きしていく活動は、正にデトロイトから久しぶりの本物の新星が現れた事を意味している。そんなKyleが待望の初来日をするのだが、日本からはかつてデトロイト・ハウスにも接近していたDJ Nobu、マシン・グルーヴで黒人音楽を解釈するSauce81、デトロイト・ハウスからの影響を公言するYou Forgotらが出演と、それぞれが考えるブラック・ミュージックが一体となったパーティーが開催された。
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| EVENT REPORT5 | 19:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/3/15 Dope Dive -Jay Daniel- @ Module
一時期に比べるとテクノに於ける聖地とまで称されていたデトロイトも、最近ではベテラン勢が新作をリリースしない事からかその勢いに陰りが見られている。その中で今世界的に注目を集めているのが若手を代表するKyle Hallであるが、彼と活動を共にするJay Danielも忘れてはならない。2013年にはTheo ParrishのSound Signatureからデビュー作をリリースしたJayだが、その母親はかつてPlanet-Eからもリリース歴のあるNaomi Danielであり、正統なるデトロイトの血筋が息衝いている事を証明しに来日する。
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| EVENT REPORT5 | 14:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jay Daniel - Scorpio Rising (Sound Signature:SS051)
Jay Daniel - Scorpio Rising

セオ・パリッシュによるSound Signatureから初めて聞く名のアーティストの作品がリリースされた。Jay Daniel、まだリリース歴は3年で22歳だそうで次世代とでも呼ぶべき存在だが、実は彼の母親はNaomi Danielだ。その名を聞いてピンとくる人は間違いなくデトオタだが、Naomi Danielと言えば20年程前にカール・クレイグがプロデュースして素晴らしい歌モノクラシックを残している人で、アーティストとしての血筋が息子にも引き継がれたのだろう。Jay Daniel自身は現在若手の中では最も注目を集めているKyle Hallとパーティーを共催し活動しているそうだが、そこから見つけられる共通項として本作にもロウハウス的な荒々しさは表れている。テープレコーディングを行った影響によるのだろうが、"No Love Lost"からはディープ・ハウスの幻惑的なメロディーが妖艶なムードを醸しつつも、それとは対照的にリズムはシカゴ・ハウスのそれで非常に荒く刺々しく突き刺さるようだ。"Brainz"に至ってはマシンガンから歪な弾が連写されるようにハイハットやスネアにキックが連打されるだけの原始的なシカゴ・ハウスなのだが、シーケンサーに頼らずにMPC1000を使用したと本人は述べている。もしかするとパッドを手で叩きまくったのかもしれないが、その野性的で厳ついマシンビートは今流行っているロウ・ハウスを、流行としてではなく素で体現しているようにも思われる。"I Have No Name"では何とラリー・ハードの"Stars"をサンプリングしスピリチュアルなディープ・ハウスを披露しているが、やはりローファイな感覚が通底しておりアナログの洗練はされていない温もりを感じさせる。確かにセオ・パリッシュの目に止まったのも納得なざらつきの強いシカゴベースなハウスが収録されており、デトロイトの旧世代に求めていた原始的な初期衝動がJay Danielからは見受けられる。フロアの爆音の中で全身で浴びてこそ最高な曲だろう。



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| HOUSE9 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Samuel L Session - Again On Monoid (Monoid:monoidcd007-2)
Samuel L Session-Again On Monoid
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スウェーディッシュテクノを代表する一人・Samuel L Sessionが送る、ノリノリでヒット曲満載のテクノミックス。Samuelって言えば2000年位からハードミニマルとかの流行にのって頭角を表してきたアーティストの一人なんだけど、彼のトラックはハードでトライバルだけでなくデトロイトっぽさやメロディアスな面もあったり、一辺倒にならない器用さが目立っておりました。大ヒットした"Merengue"は、"Jaguar"ばりのメランコリーにハードなリズムが合わさっていて、本当に素晴らしかったですね。本作はそんな彼の音楽センスがモロに前面に出ていて、やはりアッパーでハードな硬めのテクノにメロディアスで流麗なトラックも混ぜて、勢いよくガンガンに曲を繋げていきます。非常に流れの早いミックスで、だいたい1分半程度で曲が繋がれていくんだけど、本作はハードミニマルではないものの勢いに任せたそのプレイは確かにハードミニマルが流行っていた時代を感じさせます。自身の曲やPaul Mac、Adam Jay、Deetron、Len Faki、Daniel Jacquesなどのごっついトライバル系、そしてRenato Cohen、Joris Voorn、Alexander Kowalskiらの浮遊感漂うメロディアスなトラックなどを、山あり谷ありで混ぜて最初から最後まで飽きない流れを作っているんです。まるでジェットコースタに乗っているかの様な激しい展開で、愉快痛快爽快な清々しささえ感じられます。でもこれって実はまだ4年位前の作品なんだけど、たった4年と言う期間なのにテクノのシーンも随分と変わった様に感じられますね。テクノシーンの移り変わりは本当に速いのです。

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| TECHNO7 | 09:15 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Jori Hulkkonen - Helsinki Mix Sessions (Turbo:MARCD00122)
Jori Hulkkonen-Helsinki Mix Sessions
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昨日久しぶりにデトロイト系のイベント行こうと思ったら夕飯食べた後に爆睡して、起きた時には今日の10時…。定職に就いて早寝早起きになり、また歳をとって夜の生活がしんどくなってきてます。でもやっぱクラブは昼間より夜中の方が気分的に盛り上がるだろうから、これからもがんばってクラブには行きたいと思います。

そんなこんなで今日は暇なので昼間からビール飲んでMIXCDを流しつつ、ぐだぐだとした時間を過ごしています。また暑さが戻ってきたのでゆるゆるな雰囲気がもってこいの一枚は、F-Communicationsからのリリースでも活躍する北欧のディープハウサー・Jori Hulkkonenの手掛けたMIXCD。彼のオリジナル作品は透明感のある綺麗な音とデトロイトの叙情性を持ったアーバンなディープハウスが中心で、ゆったりしんみりとした音が心地良いです。しかしこのMIXCDは意外な事に序盤はパーカッシブなハウスが多く、US系ブラックミュージックに根ざした黒さを幾分か感じさせます。でもUS本場ほどねちっこくもなく軽くさらっと流れる展開で、必要以上に熱くならない所が北欧系なのかしら。また終始耽美なメロディーラインがなぞられていて、透明感と深い空気感にぴったり溶け込んでいますね。なんだかんだ最後まで聴けばやはり彼の洗練された北欧系の雰囲気は損なわれていない事に気付いて、いつの間にか自分の部屋はお洒落な感覚に包まれていました。うむ、お酒がぐいぐいと進みます。

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| HOUSE3 | 16:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Fuse Presents Joris Voorn (MINIMAXIMA:MM211CD)
Fuse Presents Joris Voorn
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今や押しも押されぬテクノ界の超新星・Joris Voornの初のMIXCDが遂に登場。大ヒット曲「Incident」や1STアルバム「Future History」での活躍はまだ記憶に残る所ですが、今度はMIXCDも出してくれるなんてなんてファン泣かせな活動ぶりなんでしょう。新人と言う事もあって僕はアッパーにガツンと来るようなプレイを予想していたのですが、ここは意外にもクールで抑制の取れたベテランらしいプレイを披露しています。ここでは流行のAbleton Liveを使って40曲をMIX、19個のセクションに分けています。PCを使ってのプレイのせいかやはり曲の流れに気を遣ってスムースで緻密な展開があり、彼の気高くも美しい面が強調されて感じる事が出来るのではないでしょうか。美しいシンセラインが用いられた曲の他にも、テクノに止まらずハウスクラシックスやクリックハウス、有名なアーティストの楽曲が惜しげもなく導入されて単調に陥る事はありません。こいつ本当に新人かよって思うような精密機械ぶりですが、欲を言えば新人なんだからもっと爆走気味に、ガンガン盛り上げるプレイでも良かったんじゃないかと思ったりもしました。実際にDJでは「Incident」だって回すそうじゃないですか。決して地味と言う訳ではないですが抑えめのプレイなので、緩い上げ下げの展開をじっくり噛みしめて長く付き合っていこうと思います。

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| TECHNO2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(4) | |