Rick Wilhite - Vibes New & Rare Music 2 (Rush Hour Recordings:RHM 010 CD)
Rick Wilhite - Vibes New & Rare Music 2
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Theo ParrishやMoodymannにMarcellus Pittmanと共に3 Chairsのメンバーとして、またデトロイトのレコ屋である「Vibes」(現在は閉店)のオーナー兼バイヤーとして、そしてDJ/アーティストとしても高い評価を得るRick Wilhite。2010年にはオランダのRush Hourと手を組み"Vibes : New & Rare Music"(過去レビュー)なるデトロイト/シカゴのアンダーグラウンドな音楽を集めたコンピレーションを手掛けた際に、そこで大物から隠れた原石まで引っ張り出して新旧世代を交えたソウルフルな音源を集め、流石のローカルなベテラン故の音楽センスを披露した。それから4年、再度Rush Hourと協力して手掛けた続編となる作品が本作なのだが、ここでは前作以上に意外ともとれるアーティストが集まっている。例えばニュージャージ・ハウスからBlazeのJosh Milan、NYハウスのベテランであるJovoon、シカゴの変態的なK-Alexi、そしてまだ余り名の知られていないJon Easleyがそうだろう。その一方ではデトロイトからはGerald MitchellやMoodymannにOrlando Voorn、Urban TribeことDJ Stingrayも招集し、Rickのセレクターとして人望の厚さが伝わってくる程のアーティストが揃っている。このように前作よりもその幅の広い人選故に音楽的にも多少のばらつきは見受けられるが、Josh Milanによる"Electro Dreams"にしても彼らしいソウルフルな温かさはありながらも、普段のBlazeよりは幾分かより無骨な質を強めていて、方向性としてはやはりデトロイトのハードな気質が勝っているようだ。Gerald Mitchellはいつも通りで"It's The Future"と言うタイトルを表現するような希望に満ちたアフロ・ハウスを展開し、Orlando Voornは"The Recipe"で煌めくような明るさを発するビートダウンを聞かせ、デトロイト勢はあるがままに自身の音楽性を披露している。レコ屋の元バイヤーとしての手腕を存分に発揮しているRickだが、アーティストのしての腕も間違いなく、Norm Talleyとの共作である"30 Years Later"では地面を這いずり回るような重心の低いビートダウン・ハウスで粘着質な黒さを発している。アルバムとしてジャンル的な纏まりはないかもしれないが、精神的な意味での音楽に対するアティチュードではアンダーグラウンドであり、その心意気は存分に伝わってくるだろう。




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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Move D - Fabric 74 (Fabric Record:fabric147)
Move D - Fabric 74
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ロンドン屈指のクラブであるFabricが送り出すMIXCDシリーズも既に74作目、ミックスを手掛けたのはDavid MoufangことMove Dだ。アーティストの面から言えば90年代のReagenz名義ではインテリジェンスなテクノを開拓し、故Pete Namlookとは実験的なアンビエントに取り組み、近年のMagic Mountain High名義ではよりロウで奇妙なハウスを試みている。その長い音楽活動をただ一つのジャンルに定義するのは難しい程に、アーティストとして多才である事は明白だ。がこのMIXCDにおいてはそんな多岐に渡る音楽性とは真逆の、フロアを意識したハウスに焦点を絞っている。幕開けはRoy Davis Jr.による余りにもエモーショナルなディープ・ハウスで始まるが、太いボトムがありながらも決して享楽的になり過ぎずに、慎ましい世界観にインテリジェンスを感じる。そこからもしっとりした音質をベースにファンキーな歌モノやソウルフルなハウスで、熱狂的ではなく穏やかな微熱で包み込むような音が続くが、中盤では幾分か昂揚するパーティー感を演出するように開放的なサウンドが増えていく。しかしやはり安定感、継続感のあるハウスの4つ打ちを頑なに守り、決して道を外すような独創的なミックスは行わずにハウスに収束する。思い出すと2年前にパーティーで彼のDJを聴いた時には、ハウスだけでなくディスコやエレクトロなども巧みに混ぜながらパーティーを盛り上げるプレイだった記憶があるが、このMIXCDでは敢えてハウスに焦点を絞っているのが意外に思える。アルバムの後半に進むと再度しっとりとしつつリズムは落ち着きを取り戻し、深く潜って行く厳かで流麗なディープ・ハウスへと回帰し、儚くも夢の世界にいたような余韻を残してミックスは終了する。作曲家としての多才さとは真逆のハウス一本に絞った本作は確かにMove Dの個性を感じ取るのは難しいだろう。しかし90年代のクラシカルなハウスと、またJuju & JordashやSmallpeopleなど近年のモダンなハウスまでが自然に編み込まれ、最初から最後までメロウな聞かせる音で貫き通した事でセンチな感情に浸れるのは請け合いだ。




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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
K' Alexi Shelby - I Can Go Vol.1 (Detelefunk:DET13)

K Alexi Shelby - I Can Go Vol.1
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古くはDerrick MayのTransmatやD.J. International、Djax-Up-Beats、Trax Recordsなどからファンキーなハウスをリリースし、そしてDerrick MayやJeff Millsらもヘビープレイした傑作"Club MCM"を生み出したシカゴハウスの大ベテラン、Keith Alexi Shelbyの新譜はやっぱり猛々しいワイルドなハウス。お勧めはK-Alexi自身がリミックスしたA面の2曲。パンピンな跳ね感のあるファンキーなハウス"Chicago House Mx1"、ゴリゴリと猪突猛進タイプのテクノ"Chicago TecSoul Mx2"共に、汚らしい質感を生かした不良じみた音を発していて荒々しくも図太いグルーヴに痺れてしまいます。特に"Chicago TecSoul Mx2"はアシッディーなベースラインに狂気の呟きが余計に不安を煽り、これぞシカゴなトラックになっております。B面にはOlver HoことRaudiveのリミックスも収録されておりますが、昔の面影は全く無いけれどブリーピーで卑猥さを兼ね備えた面白い出来。激ハードではないけれど、夜のしっとりアダルティーな場に合いそう。

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| HOUSE5 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Twilight Trax (Trax Records:CTX-CD-5010)
Twilight Trax
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最近寒い日が続いていて夕飯には焼酎を飲む事が多いです。またマイホームではお好み焼きが流行っていて関西人でもないのに、月に2回位はお好み焼きを焼きます。なんで今日はお好み焼きでした。熱いお好み焼きを頬張り、そして焼酎をロックでぐびぐび。ちょっとほろ酔いで気持ちが良いです。その後にこのMIXCDを聴いていると、何故か涙腺が潤んだりします。

これはタイトルを見た瞬間に購入を決めた物。なんてたって「Twilight Trax」ですよ、「たそがれのTrax」。もうその言葉に引きつけられて、早く聴きて〜と待ち望んでいた物でした。サブタイトルには「an ambient mix of deeply House Music from Trax Records」と書いてあります。Trax Recordsはアシッドハウスを誘発したレーベルであり強烈なインパクトを残したレーベルだと思うのですが、このMIXCDにはむしろ人の心に心温まる作品として残る物が収録されています。音的には今のハウスに比べれば簡素でチープだとは思うけど、それなのに逆に人間の温かみが感じられるのは何故なんでしょう。どの曲もしっとりと優しく、現代人の疲れた心を癒してくれる物ばかりです。シカゴハウスは強烈な曲ばかりだと思っていた僕ですが、そんな事もないんですね。意外にもジャジーでスムースな曲もあったりして、後半に行くに連れてまったりとしてきます。個人的にはやはり「Can You Feel It」の辺りで感極まってしまい、ノスタルジックな雰囲気にやられてしまいました。”愛の夏”真っ盛りに発表されたこの曲は、今後も決して枯れる事のない愛を発し続けるのでしょう。最近Trax Recordsの作品が色々出ているけれど、これはその中でも一押しな作品です。

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| HOUSE1 | 22:22 | comments(2) | trackbacks(0) | |