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Gari Romalis - Detroit Rollerskate Disko 2 (JD Records:JDR009)
Gari Romalis - Detroit Rollerskate Disko 2

近頃レコード屋でその名を見かける事も多いGari Romalisは、90年代から活動しているデトロイトのアーティストだ。とは言ってもその90年代にはほんの2~3枚しかEPをリリースしておらず、当方もここ1~2年の活動でその存在を知ったばかり。どうやら2012年から制作活動を再開させたようで、それ以降はDockside RecordsにRawaxやBosconi RecordsにEat More Houseなど、ハウス・ミュージックにおいてはアンダーグラウンド方面で注目すべきレーベルから作品をリリースしており、2015年に至っては10枚程のEPを発表するなどその活動の勢いには目を見張るものがある。本作は以前にもリリース歴のあるJD Recordsからの第二弾で、タイトルにも「デトロイト」なんて単語が入っているのだから、当然デトロイト・ハウス好きならばチェックしておいて損はないだろう。目玉は"Let U Go"で、過去にもガラージ・クラシックのサンプリングを用いていたようにここでも"First True Love Affair"を引っ張りだして、強烈なフィルター処理を施しつつ骨太なキックを加えてミニマルな展開のディスコ・ハウス化を披露しているが、そこから滲み出るエモーショナルな温もりはデトロイト・ハウスらしいと言うか。"Come 2 Gether (2 The Sun)"は流麗なエレピのコード展開を軸にファットな4つ打ちとボイスサンプルを絡め、随分と低音が前面に出たファンキーなハウスだ。裏面の"Shuga Frosted"も80年代ディスコの"Sugar Frosted Lover"をネタに使用しているそうで、原曲の甲高いボーカルや高音などはフィルターによって取り除かれ、低音から中音にかけて膨らみのあるフロア対応型の優美なミニマル・ディスコへと変わっていたり、随分と機能性を尊重しているのはデトロイトの人にしては珍しいような。最後の"Sumbody New"も何かのディスコを用いているのか、ウニョウニョとしたシンセにコズミックなSE風の電子音が目立っており、総じてどれもそのシリーズ名通りにディスコへの偏愛を示しているのは明白だ。それらが単に古く錆びれる事もなく、どっしりした低音の安定感を活かした反復性の強いツールへと鍛え直し、クラシックとモダンが自然と両立しているのだ。2015年は躍進の年だったが、さて2016年のRomalisは如何に。



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| HOUSE11 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kate Wax - The Holden Edits (Border Community:33BCE)
Kate Wax - The Holden Edits
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James Holdenが主宰するBorder Communityに新たなメンバーが加わったのだが、それが曲を作り自らも歌ってダンスミュージックにアプローチをかけているKate Waxなる女性アーティスト。Mental Groove RecordsやOutputからも作品をリリースしていたのだが、この度Holdenに気に入られたのかBCに参加する事になった。でBCから初となる作品はBCから今後リリースされるアルバムからの先行EPなのだが、両面共にHoldenがリミックスを行なっており最早Holdenの新作だろと突っ込みたくなる内容。"Echoes & The Light (Holden 12" Edit)"はHoldenらしいギトギトに毒気を感じさせるシンセがミニマルなリフを刻みながら、モタモタしながらもどっしり安定感のあるグルーヴを生み出す4つ打ちに、魅惑的なか細い声で快楽へと誘うKateの歌が乗るテクノ。テクノとは言いながらもニューウェーブっぽさもあり、少しでも触れたら毒に冒されそうな危うさがびっしばし漂っているのがHolden流。対して"Holy Beast (Holden Woolly Beast Edit)"はやはりギトギトなシンセが効果的ながらも、揺らぎを感じさせる旋律の組み方で意識もくらくらとしてしまう覚醒感が強く、意識がドロドロと音に溶け込んでしまいそうだ。Holdenの作風は音圧や音の密度に頼らずに、呪術的なシンセの鳴りが潜在意識に問いかける事で、フロアでの意識をハイにさせる感覚を生んでいる。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
James Holden - At The Controls (Resist Music:RESISTCD59)
James Holden-At The Controls
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今でこそテクノやハウス方面でも注目の的になっているJames Holdenですが、元々はプログレッシブハウス畑の人です。オックスフォード大学在学中の19歳の時にリリースした「Horizons」が注目を集め、その後はSashaと共同作業をしたりリミックスを量産したり、プログレ界では若き新星として人気を誇っていたそうです。ところがその人気とは裏腹にHolden自身はレーベルの制約に縛られ、自分の好きな音楽を創れなかったと語っているのです(それで売れるなんて皮肉めいてますが…)。ならば制約に縛られない自分のレーベルを作るかと言う事で出来上がったのが、今最も旬なレーベル・Border Communityです。情報の早い人はご存じ、Nathan Fakeらを擁するプログレッシブハウスに捕らわれない真の意味で前衛的なレーベルです。ここから発信される音は、テクノともハウスともプログレともロックとも言える独特な音で、クラブミュージックとしての固定概念はありません。本当に好きな音楽を創っていると感じられるのは、その自由性の為でしょう。(逆に過去のプログレ時のHoldenが好きだった人は、今のHoldenにどう感じているんでしょうね?)

前置きが長くなりましたが、James Holdenの趣味満開のMIXCDが遂にリリースされました。これは本当に凄い、今まで数多くのMIXCDを聴いてきた僕でも結構な衝撃を受けました。いや、衝撃と言うよりもただ単純にぞっこんになってしまっただけなのですが。Richie HawtinとAphex TwinとMassive Attackが共存し、自身やBorder Communityのアーティストの曲、またはエレクトロニカやポストロックまで、多岐に渡って色々な曲が収録されています。かつては「Balance 005」(過去レビュー)と言うバリバリトランシーなMIXCDをリリースしたHoldenの姿はもはや無く、完全に一段階上がったHoldenがここに居ます。本人曰くベッドルームで聴く音楽を意識したという通り、直球ストレートなダンスミュージックはここにはありません。その代わり10代の甘酸っぱい青春を思わせる郷愁とギラギラと怪しく輝く恍惚感が共存し、身も心も溶けてしまいそうなドラッギーな世界観は今まで以上に強くなっています。Holdenの発する音は、それがプログレだろうとテクノだろうと関係無く、いつだってサイケデリックなんですね。ジャンルはばらばらでも統一感があり、そこにHoldenのセンスと言う物を感じます。これこそ新世代の到来を告げるMIXCDですよ。

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| TECHNO3 | 18:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |