The Forcelab Edition Composure Mixed By Algorithm (Force Lab:FLAB010CD)
The Forcelab Edition Composure Mixed By Algorithm
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日本では5〜6年前にクリックハウスと呼ばれるジャンルがかなり流行っていて、その先陣を切っていたのがForce Inc.でした。その頃クリックなんて呼ばれていたアーティストは今ではミニマルと呼ばれていているので、音的にはどちらもかなり似ているがクリックの方が多少ファンキーな要素が多いかと思います。まあ海外では元からクリックハウスなんて言葉は無いそうで、全部一緒くたにミニマルと呼ばれていたそうな。さてForce Inc.傘下にDJユースなEPをリリースする為のForce Tracksがあり、更にそのサブレーベルとして実験的なテクノに取り組む為のForce Labがあったのですが、本作はそのForce LabからのMIXCD。MIX担当は3〜4台のターンテーブルを駆使した超絶再構築プレイをする(らしい)Jeff MilliganことAlgorithmで、自分は余り知らない人ですがアンダーグラウンドな方面で知られている感じです。本作は表だって注目はされていませんが実はRichie HawtinのDE9:Closer to the Edit(過去レビュー)ともタメを張る内容でして、Force Inc.関連の曲をぶった切って300程のループを拵えてターンテーブルとPCなどで再構築したと言うまるでDE9のぱくり双子の様な作品です。ミニマルかつディープでクリッキーなリズムがファンキーで、沈む込む様な音でもスムースな流れは失わずに躍動感のある展開は魅力的ですね。これを聴く限りだとミニマルはドゥープで感覚に作用する音、クリックハウスはファンキーで肉体に作用する音、そんな印象を持ちました。しかし本作の様にクリックハウスは良質な作品が多かったのに、粗悪な模倣品が大量に生産されたせいか一気に流行も過ぎ去ってしまい今では見る影も無いですね。流行とは恐るべしです。

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| TECHNO5 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Paolo Mojo - Balance 009 (EQ Recordings:EQGCD013)
Paolo Mojo-Balance 009
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最近はまっているMIXCDが、プログレッシブハウスのMIXCDシリーズ"Balance"の9作目。担当をするのはSasha、John Digweedもその実力を認めると言うPaolo Mojoなのですが、披露しているプレイはプログレを中心にしながらもテクノとハウスをスムースに差し込んで、陰と陽を自在に行き交うボーダレスなセンスを感じさせます。まず1枚目はプログレやテックハウス気味のスムースな流れから始まります。時折ブリブリアシッドも入れつつ、局所的に陶酔系のドープな選曲。中盤はエレクトロハウスで少々テンションを下げつつ、熱くなった体を一端冷まします。そこから一気にDavina「Don't You Want It」→Underground Resistance「Transitions」のデトロイトハウスのクラシック連発で、盛り上がりも急上昇。流れを損なわずに最後は、ディープハウスの名曲「Deep Burnt」でストリングスが厳かに鳴り響き美しく締めました。そして2枚目はミドルテンポのプログレをがんがん回し続けるのですが、展開の多い曲(と言うか引っかかりのあるメロディーが多い)を多用して、楽天的かつ秘かにたたずむ妖艶さを醸し出しています。特に高揚感増すRobert Owens「I'll Be Your Friend」から、サイケデリックでモヤモヤなNathan Fake「The Sky Is Pink」に流れ込む瞬間は見逃せません。終盤は感極まるテックハウスMichel De Hey「Camera(Funk D'Void Mix)」でアッパーに盛り上げつつも、最後は名曲「La Ritournelle」でしっとりと儚い終焉を迎えます。全て聴き終わった後残るのは、安息の一時。久しぶりに完全に満足出来たMIXCDかもしれないです。プログレ系とは言いつつもテクノやハウスを織り交ぜているので、単調な流れに陥る事なく最後まで飽きずに聴けました。派手なミックスをする訳でもなく自然の流れに沿ったハウスビートなプレイは、心地良いの一言。絶賛お勧め中です。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
COM.A - My Way〜singles and remixes collection (ROMZ:rmz-012)
COM.A-My Way〜singles and remixes
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Rom=Pariの弟の方がCOM.A。コーマと読みますがコーマンコーマンと呼んであげた方が似つかわしい。このアルバムはTigerbeat6(Kid 606主宰)やFat CatからリリースされたEPや、コンピレーション提供曲、新曲、そしてリミックス曲を集めた物です。が、普通のオリジナルアルバムの様に統一感があり、違和感が全く無いのが不思議な所。Joseph Nothingに比べるとビートが強めで、同じAphex Twinチルドレンでもむしろハードでメタリックだった作品の頃のAphex Twinに近い。つんのめる様な音数多めの硬めのリズムに、ピコピコなレトロコンピューターちっくなシンセが乗っかり、相変わらず新鮮なんだか古いんだか微妙な時代感。しかし周りの全てをぶち壊す様な勢いはパンク魂を感じずにはいられない。Rom=Pariにもあったパンク感と言うのは、COM.Aが持ち合わせていたのだとこのアルバムを聴いて確信した。お笑いの為の悪戯とテクノのオタク感と下ネタを、めちゃくちゃにシャッフルした変態テクノ。ふざけてる様な音に聞こえるけど、かなりテクノしている。

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| TECHNO2 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rom=Pari - View (Beat Records: BRC-13)
Rom=Pari-View
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KID 606の紹介の時にも出て来たJoseph NothingやCOM.A。実はこの二人兄弟の関係であり、Joseph Nothing=兄とCOM.A=弟となっている。そしてなんとなんと元々は伝説のRom=Pariとして一緒に活動していたのである。数年前にエレクトロニカが大ブームになった頃、Rom=Pariの存在に僕は気付いたのだがそれよりも更に前に彼らはこのアルバムを出していたのだ。アルバムの帯にはこう書いてある。「ひずんだ音、ゆがんだ人格、そして偏執愛。時に甘く切ない、悪夢の様な物語。INDUSTRIAL?DEATH?それともFANTASY?!!!」もうこれだけで他に説明の余地はいらないとさえ思う。とにかく壊れているのだ。これは和製Aphex Twinとも言えるかもしれない。ハチャメチャなまでのドリルンベースに、メタリックで強烈な金属音がこれでもかと打ち鳴らされる。そして余りにもチープなシンセ音が愛らしくビロビロと導入され、現実と虚構の世界に飛ばされてしまうのだ。何故にここまで破壊的であるのだろうか?痛快で破滅的でテクノ版パンクとも言えるかもしれない。妄想じみた狂気の天才とも言えるかもしれない。しかし、しかしである。凶暴な暴力の裏には、最大まで膨れあがった愛がある。愛するが故の暴力なのか?狂っている、もはや常人ではついて行けないかもしれない・・・なんて事も無く、音楽を真面目に愛するが故の笑いと美意識に溢れた、早過ぎたエレクトロニカ。ジャケット見ればだいたい音も想像付くかと…。

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| TECHNO2 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Kid 606 - Resillence (Romz:rmz-018)
Kid 606-Resilleence
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いつしか日本のめちゃくちゃなレーベル、ROMZと手を結んでいるKID 606。ROMZと言えばJoseph NothingCOM.A(コーマ)などもリリースし、狂気と笑いに溢れたエレクトロニカ(だけではないが)を得意とするレーベルであります。これは確かにKID 606と共振するのも成るほどだなと思ってはいました。と言うのもKID 606はブレイクコア、ラガ、エレクトロニカ、テクノなどを破壊的なまでに壊しては再構成を行い、破天荒なサンプリングをしまくり、めちゃくちゃな音楽活動を続けていたからです。しかしKID 606には一時期、生真面目なクリックハウスアルバムをMille Plateauxから出していた頃があり、個人的にはそのアルバムが大好きだった訳です。最近はそんな面も見られなくなっていたけれど、今作ではそんな雰囲気が復活しています。知的で崇高な面は無いものの、逆に人間味溢れる優しい空気に溢れ見違えるようです。レゲエやダブをアンビエントバージョンで展開する様なダウナーでありつつも、アトモスフェリックな心地良い空間。破壊的なまでの狂気はどこへやら、ノスタルジーとラブリーな空気で一杯です。本人にどういった心境の変化があったかは分からないけれども、世界との隔絶を望んでいた音楽とは全く逆の親和性を保持する優しい音楽。破天荒な音楽活動に疲れ、本人にも癒しの時間が必要だったのでしょうか?本人曰く「現在までの最高傑作」だそうです。

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| TECHNO2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |