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Mark Barrott & Pete Gooding - La Torre Ibiza Volumen Dos (Hostal La Torre Recordings:HLTR002)
Mark Barrott & Pete Gooding - La Torre Ibiza Volumen Dos
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現行バレアリック最前線、International Feelを束ねるその人こそMark Barrott、そしてPete Goodingと二人でイビサのバレアリックな空気を音像化したのが本作『La Torre Ibiza』シリーズだ。イビサ島にあるホテル「Hostel La Torre」でBGMを担当する前者、同じくイビサにある「Cafe Mambo」でレジデントを担当する後者、そのバレアリック・シーンの中心で活躍する二人だからこそイビサの長閑な雰囲気を伝えるにはこれ以上はないだろう。狂乱にも似たような興奮の坩堝であろうイビサのクラブというイメージはそれは局所的なイメージでしかなく、しかし小さなイビサ島とは言えども平穏で落ち着いた田園地帯もあるわけで、Barrottの示すバレアリックとは正に自然豊かな明るい陽が降り注ぐ開放的なサウンドなのだ。このシリーズは基本的には二人がホテルやカフェでプレイする曲から選曲しているようだが、激しいダンス・ミュージックは皆無でしっとりと肌に寄りそうなラウンジ色が強い。先ずはMusic From Memoryもリイシューを行ったDip In The Poolのクールで洗練されたポップの"On Retinae (East Version)"で開始し、ユニークさもある崩れたビートのディープ・ハウス"Tema Perr Malva"、民族的なソウル・ミュージックと呼ぶべきかアフロな感もある"Diya Gneba"とジャンルとしては全くの統一感無く、しかし平穏な時間帯に浸る事を前提とした選曲。それはバレアリックがジャンルではなく、雰囲気である事を宣言する。 まさかネオアコのThe Duritti Columnの"Otis"まで飛び出すなんて想像だに出来ないが、大空へと響き渡る軽やかなアコギの響きはバレアリックと呼んでも違和感は全くない。中盤のLord Of The Islesの"Expansions"、Tornado Wallaceの"Today"など落ち着いた陶酔感のムードたっぷりな現在形のダンス系もあれば、そしてVangelisによるシネマティックで静かに心に火を灯す"Abraham's Theme"まで情感たっぷりに少しずつ夜の帳が落ちるような雰囲気も。夜とは言っても当然騒ぎ立てるのではなく淑女のような官能が満ち始める闇で、アンビエントで静謐な美しさが光る"Finding"からBarrott自身による新曲である豊かな自然風景も喚起させ開放感溢れる"What About Now ?"まで落ち着いた興奮を呼び起こし、最後は映画「ニキータ」からエキゾチックな響きにニューエイジ風な神聖さも加わった"Learning Time"でうとうとと眠りに落ちていく幕切れ。文章だけでは一見取り留めのない選曲…と思うかもしれないが、これが極上のリラクシング・ミュージックであり、そしてただの部屋をラグジュアリーな雰囲気へと一変させるムード・ミュージックであり、何よりもイビサという街を訪れた事のない人に対してもそこを旅させるような喚起力がある。International Feelを引率するだけあり、非常に説得力のあるコンピレーションだ。



Check "Mark Barrott" & "Pete Gooding"

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| ETC4 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Lord Of The Isles - Parabolas Of Neon (Firecracker Recordings:FIREC021)
Lord Of The Isles - Parabolas Of Neon

2016年の暮れにはESP Instituteから待望となる初のアルバムをリリースしたNeil McDonaldことLord Of The Isles。スコットランドからのこれからを担うアーティストの一人である事は間違いなく、ニューディスコからテクノにアンビエントやバレアリック等の多彩な音楽性を披露する事が、CatuneやMule MusiqにPermanent Vacation等一つのレーベルに絞る事なく幅広い活動をする事に繋がっているように見受けられる。過去にはShevchenkoやUnthankといったエジンバラのカルトレーベルであるFirecracker Recordings関連のレーベルからも作品をリリースしていたが、ここにきて今度はそのFirecracker Recordingsからミニアルバムをリリースした事で、その音楽活動はより活発になっている事を匂わせる。6曲が収録された本作はダンストラックもあればビートレスな曲もあり、ミニアルバムという体制の中でLord Of The Islesの多様性を表現している。"Sunrise 89"はTB-303のアシッド・ベースの音だろうか、毒々しくうねるベースラインも用いたアシッド・ハウスに接近したダンストラックで、ざらついて錆びたようなハイハットやスネアのロウな質感も相まって荒廃した風景を覗かせるが、Lord Of The Islesらしい流麗なシンセのメロディーは悲しげながらも情緒を漂わせる事でディープな雰囲気を作っている。そこから暫くは短い尺の曲が続くのだが、奇妙な効果音が吹き荒れる中に荘厳なパッドが浮かび上がるアンビエント・テイストな"Beatha"、逆に牧歌的でのどかな響きのポリシンセらしき音が教会の中でレクイレムを奏でるような"An Stuc"と、この流れは想像を刺激するシネマティックな音楽性も。そのままB面へと続いても透明感に満ちた綺麗な岩清水が溢れ出すようなシンセがトロトロと続く"Bryte"、荘厳で宗教的な神秘性が開花して美しいシンセストリングスに満たされる"Tocpe 28"と、ビートレスな作風ながらも静謐な壮大さが待ち受けている。そして最後はタイトルトラックである"Parabolas Of Neon"だが、ここでまた静かに4つ打ちを刻みだし控えめなアシッド音を下に悲しみの中から希望が湧いてくるようなバレアリック感溢れるアンビエント・ハウスを展開し、最後の最後で救われるようなアルバム構成だ。Firecrackerからのリリースという背景もあるのだろうが、他のレーベルからの作品に比べると思慮深くスピリチュアルにも思われる本作、Lord Of The Islesの魅力がふんだんに詰まっている。



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| HOUSE12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Good Mellows For Sunrise Dreaming (Suburbia Records:SUCD1004)
Good Mellows For Sunrise Dreaming
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週末の海辺〜海辺の夕暮れ時〜月明かりの下のランデブーと刻々と時間の経過を辿ってきた『Good Mellows』、次なるシリーズは真夜中の眠りから目覚め、朝日の到来と共に訪れるまだ瞼の重い夢の様な時間帯、それが『Good Mellows For Sunrise Dreaming』だ。メロウというコンセプトを様々な風景・時間帯で演出してきた橋本徹が、目覚めの為に用意した音楽はシリーズの中でも特に穏やかで、そして透き通るような透明感を持った清純な響きが静寂の中に広がるようだ。アルバムの冒頭は夢から優しく現実へと引き戻すMiguel Atwood-Fergusonによる"Intro Eternity"で、引いては寄せる波の音や鳥のさえずりと共にか弱いピアノの音色が夢現な状態にそっと目覚めを告げる和みのインストで、刺激を与える事なくゆっくりと心身を起床させる。続くWooによる"A Little Long Way"、気の抜けた笛の音色と牧歌的な電子音からなる現代で言うフォークトロニカと呼ぶべきか。夢の余韻を残しながら続く"Brasil (Abel's Gavea Mix)"では開放感を演出するアコギが爽やかなバレアリック感を生み、少しずつ肉体にも力が入るようにビートが流れだす。中盤ではクラブ・ミュージック性の強いディープ・ハウスであるDeep88による"Harmony"、Optikによる"Illusions"が続くが、この辺の浮遊感溢れるアンビエンスや清純な透明感は、今までのシリーズの中でも特に群を抜いており本作のコンセプトを象徴するようでもある。後半にはジャズ・ピアニストとその仲間のBugge & Friendsによる"Breed It"が待ち受けており、繊細で憂いに満ちたピアノソロから徐々にアフロなパーカッションも加わわってドラマティックに盛り上がる流れは、穏やかな興奮を誘うだろう。そこから哀愁のトライバルなハウスや落ち着いてエレクトロニックなハウスを通過して、最後はUyama Hirotoによる"End Of The Road"が魂を揺さぶるスピリチュアルな世界観のダウンビートを刻み、心の拠り所を見つけたように安堵なムードでラストを飾る。踊り疲れた後のチル・アウト…とも異なるこれからの活動を促すための促進剤と呼ぶべきか、開放的でバレアリックではあるが休むのではなく体に静かに活力を生む音楽性で、正に一日の始まりを告げる内容なのだ。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
I'm Starting to Feel Okay Vol.7 (Mule Musiq:MULE MUSIQ CD 53)
Im Starting to Feel Okay Vol.7
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恐らくダンス・ミュージックで括られるレーベルの中でも、Mule Musiq程に幅広く才能あるタレントを抱えたレーベルを他に列挙するのは難しいだろう。例えばこのレーベルに所属するアーティストだけでパーティーを行ったとしても、それはフェスティバルとして成立してもおかしくはなく、間違いないのない審美眼と継続してリリース出来る運営力を兼ね備えた日本が誇るべきレーベルだ。そのように多くのタレントを抱えているからこそ、多様な個性を一つに集約するコンピレーションの体裁はMule Musiqに適しているのだろうか、近年は2年おきにショーケース的なコンピレーションをリリースしている。本作はその第7弾でここ2年間にリリースされた既発の曲や、また本作の為に制作されたであろう新作までが纏められており、例えレーベルに興味が無くとも参加したアーティストの豪華さに惹き付けられてもおかしくはない。レーベルに初参加となるLord Of The IslesやFrankey & SandrinoにKim Brown、または蜜月の関係を築いているEddie CやOskar OffermannにFred P、そして日本からはお馴染みのKuniyuki TakahashiにSauce81、その他に多くのアーティストが収録されているのだが、その幅の広さと各々の素質の高さが際立つ人選に頭を垂れる思いになる。Eddie Cによるサンプリングをベースとした生っぽいニューディスコの"Flying Blue"、Rubiniによるエレクトロニックな質感を活かしたディープ・ハウスの"Still Clock"、Kuniyukiがニューウェーブからの影響を受けて退廃的な雰囲気を打ち出した"Newwave Project #11"など、それぞれの個性は自然と表現されながらそのどれもがフロアに即したダンス・ミュージックである事を外れない。また、Bell Towersによる柔らかな音色とゆったりとしたグルーヴで広がるディープ・ハウスの"Midday Theme"、Fred Pによるエモーショナルなパッド使いが素晴らしいテック・ハウスの"Days In Time"辺りを聴くと、Mule Musiqが決して真夜中の享楽的なクラブで踊る事を目的とした音楽だけではなく、リスニングとしても耐えうる普遍性も目指している事が感じられる。意外なところでは奇抜なエレクトロニカを奏でるGold Pandaが変名のDJ Jenifaで"Dresscode"を提供し、Gold Pandaとは異なりシカゴ・ハウス風の乾いたビートで不良的なハウスを披露してたり、またAril Brikha & Sebastian Mullaertが"Illuminate"で彼等の個性を発揮したトランス感の強いミニマルなトラックを提供していたり、レーベルに控え目程度ではあるが新風を吹き込んでいる。既に大御所レーベルとしての存在感がこれだけのアーティストを集約出来るのだろうが、それでも尚レーベルの質の高さが全く失われないのは、やはりレーベルを主宰するToshiya Kawasakiによるセンスの賜物に違いない。



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| HOUSE11 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mac-Talla Nan Creag (Firecracker Recordings:FIREC015CD)
Mac-Talla Nan Creag

近年はダンス的な要素の強いEPではなくアルバムに依って音楽表現の拡大を続けているスコットランドはエジンバラのFirecracker Recordingsから、更にコンセプト重視のアルバムがリリースされている。公式サイトによれば「1万年より昔、最後の氷河期の後に人類は現在のスコットランドと呼ばれる場所で、探検をし定住を始めた…」という件から始める長いコンセプトがあり、そんなスコットランドに根付いた探検から生まれたのが本作なのだ。製作者として記載されているのはエジンバラで活動するLord Of The Isles、レーベル主宰者であるLindsay ToddことHouse Of Traps、レーベルとは馴染みの深いFudge Fingas、そして正体不明のD. Wrightの4人だ。彼らは2014年の暮れにスコッチを嗜みながら古美術を学びつつ廃墟を訪れてはセッションを行い、そしてフィールド・レコーディングで音を集めながら、それぞれがギターやシンセにパーカッション、ハーモニウムやハープを演奏して、そんな短い探検の末に得られた材料を元にして本作を完成させたそうだ。その意味で本作は正にスコットランドから生まれた音楽であり、レーベルが今までリリースしてきた作品の中でも特に異色さが際立っている。つまりは一般的なパーティーで聴けるであろうダンス・ミュージックは皆無で、民族音楽やレフト・フィールドにフォークのような音楽性が中心となっており、その土地から発せられたスピリチュアルな空気を含んでいる。特に曲によってはシャーマンによる祈りを喚起させる歌も入っており、そこに伝統楽器と電子楽器にその土地から発せられた環境音を絡めながら、半ば宗教的な神妙さと大自然の謎めいた営みを体感させるのだ。環境音やセッションを元にした音楽性だけあって、形式に則っるのではなく生き物のように常に流動的で自由な変化を続ける音楽からは、探検を続ける内に様々な未知なる風景に出くわすかの如く。Firecrackerのファンが期待している音楽性とは全く異なるだろうが、あくまでコンセプト有りきである事を考えれば、スコットランドを拠点として活動するレーベルの郷土への思いが表現された作品として面白い。

| ETC4 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Lord Of The Isles - Greane / Gigha (Phonica Records:PHONICA013)
Lord Of The Isles - Greane / Gigha

2012年、2013年と毎年複数枚のEPをリリースし、ハウス・アーティストとして粛々と高い評価を確実なものとしているスコットランドのNeil McDonaldことLord Of The Islesだが、2014年にもMule MusiqやPermanent Vacationといった信頼の於けるレーベルから作品をリリースし、その活動は安定軌道に乗っている。そして今年の最終作として過去にもリリース歴のあるPhonica Recordsから、両A面のEPがリリースされた。"Greane"はLord Of The Islesにしては激しく荒いマシンのハイハットやタムのビートで始まり、そこにうねるアシッドのラインが強襲するテクノ色強めなトラックだ。しかし途中から物哀しいシンセのパッドが入りだすと、切ない感情も染み渡るドラマティックな空気も発せられ、Lord Of The Islesらしい叙情が長く長く続いていく。電子音と生っぽい音が自然と同居するバランスや、荒々しさもライブ感へと繋がっている音楽性は正に彼らしく、10分に渡ってエモーショナルな展開が繰り広げられるデトロイト・テクノ的な大作だ。対して"Gigha"はビートレスな展開において荘厳なシンフォニックを思わせるストリングスの美しい調べから始まり、まるでサウンドトラックのような時間が続く。そして膨らみのあるキックの4つ打ちが始まれば、そこにうっとりとするアナログシンセの反復と華やかさを演出するストリングス、そして毒のないアシッド・サウンドが相乗効果となって、穏やかながらも継続感のある展開が心地良く広がっていくハウス・ミュージックへと変化する。2曲のみのEPだがそんな中にも単に踊るためだけではなく、感情の起伏を誘発する豊かな音楽性が展開されており、しっかりとLord Of The Islesの個性が閉じ込められている。もう十分にその才能は知れ渡っているのだから、後はアルバムのリリースがいつになるのかと期待するばかりだ。



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| TECHNO11 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Lord Of The Isles - 301C Symphony (Permanent Vacation:PERMVAC113-1)
Lord Of The Isles - 301C Symphony
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ニューディスコからバレアリック、またはシネマティックなリスニング曲まで様々なレーベルカラーに合わせて姿を変えていくNeil McDonaldことLord Of The Isles。Firecracker傘下やLittle Strongから、または日本のMule MusiqやCatuneからもリリースするなど、その活躍の場はワールドワイドに広がり高い評価を得ている。今年2枚目となる新作は奇抜で陽気なハウスを得意とするPermanent Vacationからとなるが、そんなレーベル性を体現するように5曲というEPの中でLord Of The Islesの可能性を拡張しているのが素晴らしい。"301C Symphony"はこのアーティストにとっては比較的ビートが強めで随分とテクノ寄りな印象を受けるが、サイケデリックながらも朧気なシンセの使い方が如何にも彼らしい。"Co2o"も同様にエグいシンセサウンドと野性的なビートがフロア寄りな質を生み出していて、何処か不気味さえ漂うダークな作風は未だLord Of The Islesが進化中のアーティストである事を気付かせる。と思いきや裏面では一転して今までの作品の延長上にあるように、小気味よい跳ねたリズムとバレアリック感漂う煌めくシンセのフレーズが開放感を生み出す"Fyne"や、小鳥の囀りや子供の笑い声をサンプリングしたビートレスなアンビエント・トラックの"Western Electric"も披露するなど、ダンスフロアの中で特別な瞬間を作るような奇抜な音楽性が息衝いている。特定のレーベルに属さずに作品をリリースするのも納得と言うべきその音楽性だが、DJ視点ではなくアーティスト視点で作られた楽曲はどれもメロディーが中心にあり、心に訴えかけるものがある。



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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Lord Of The Isles - Kurve (Mule Musiq:MM 169)
Lord Of The Isles - Kurve
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スコットランド出身のNeil McDonaldによるプロジェクト・Lord Of The Islesは、UnthankやShevchenkoに日本のCatuneやEne Recordsなど国境を超えて引く手数多な存在だ。ハウスと言うフォーマットには括られる音楽性ではあるが、そこにはバレアリックやディスコにビートダウンなど様々な要素が含まれており、その枠をぼかしながらシーンに対応出来る才能が多くのレーベルに適合するのだろう。そして次なる作品は日本が世界に誇るMule Musiqからとなったのは、もはやLord Of The Islesがほんの一握りの音楽リスナーに知られるだけではなく、より多くのファンを獲得する事を保証している。タイトル曲である"Kurve"は本作の中では最もディープな曲で、分厚く安定感のあるベースラインとた対照的に深い残響の奥に淡く浮かび上がるシンセが物悲しさを誘発する。イーブンキックの4つ打ちがゆったりと体を揺らし、陶酔感の強いシンセのコード展開が自然と耳に馴染むドラマティックな作品だ。一方生っぽい質感のリズムやビヨビヨしたシンセを打ち出した"Eagle Lake"はディスコ・テイストが強く、現代風な音の中にも懐かしさが同居する。また裏面の2曲も更に異なる作風を披露しており、ごつごつとした野性的なリズム・トラックにアシッディーなシンセラインや奇っ怪な電子音が躍動する"Here, Now & Beyond"は確かにハウスではあるが、ソウルフルな熱気を発するでもなくずぶずぶと中毒的な深みへとはめていく。と思えば"Veranico De Maio"では闇から解放されたように快楽的なシンセが反復するバレアリック系のハウスを披露しており、闇夜を抜けたその先にある朝方のフロアを脳裏に浮かび上がらせる。4曲の中で色々と試すような印象もあるが、どの曲にもアドリブ的なシンセのメロディーが生きており、単にDJツールとしての作品と言うよりはリスニングとして音楽性を意識しているのだろう。



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| HOUSE9 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kuniyuki Takahashi - Remix Collection (Mule Musiq:mmd45)
Kuniyuki Takahashi - Remix Collection
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DJではなくアーティストとして自身で様々な楽器を演奏し、有機的な音色からディープ&スピリチュアルな世界を奏でる高橋クニユキ。トラックメーカーとしての素質は日本のみならず世界からも評価されており、その結果として様々なアーティストからリミックス依頼があり、成果として多数のリミックス作をアナログに残してきた。勿論相当なファンでもない限りそんなアナログを集めるのは困難であるが、日本盤のみでそれらの楽曲を纏めた高橋クニユキによるリミックス・コンピレーションが発売されている。DJ SprinklesやMr Raoul K、Lord Of The IslesやP'taahと言った海外の著名なアーティストから、サカナクションやNabowaからMarewrewにMarterら日本勢までのリミックスを収録した本作ではあるが、単なるリミックスアルバムではなくもはやこれは高橋クニユキの個性が光るオリジナルアルバムと言ってもよいだろう。筆者がオリジナル作品を熟知しているわけではないのでクニユキの手が加わった事による変化を知る由もないが、しかしディープ・ハウスのみならずジャジーな作風やトライバル系、果ては現代音楽な曲調までバラエティーには富んだリミックスを披露しつつも、そのどれもにクニユキらしい奥ゆかしくも人肌の温もりを感じさせる包容力に溢れた音が通底している。DJ Sprinklesの慎ましい美しさを保ちつつ、より自然の生命力を吹き込んだ"Brenda's $20 Dilemma (Kuniyuki Dub Remix)"、 Mr Raoul Kによる呪詛的な訝しい曲に脈動するアフロビートを持ち込んだ"Africa (Kuniyuki Main Remix)"など、アーティスト間での相性の良さが引き出されたリミックスは期待通りだ。それとは逆に意外な組合せが面白い作品もあり、エストニアの伝統音楽をリミックスした"Sampo Tagumine (Kuniyuki Remix)"では既存のダンス・ミュージックの殻を破る神々しさがあり、アイヌの伝統歌を歌うMarewrewをリミックスした"Rera Suy (Kuniyuki Remix)"では、祈りを捧げるような歌に研ぎ澄まされたピアノや弦楽器を重ねて宗教的な雰囲気を持たせていて、どんな作品でもクニユキ色に染められる事を証明している。そして感動の瞬間はラストに待ち受けている。Nabowaの"Ries (Kuniyuki Remix)"はジャジーテイストに味付けしながらアコギやストリングスが美しく伸びるインスト曲だが、徐々に光り輝く空の中へと飛翔し消え行くような清涼感に満たされていて、心が綺麗に洗われる感動の1曲だ。様々なアーティストの曲をこうまでもクニユキらしいオーガニックな世界に落とし込み、様々なスタイルとして昇華するリミックス、やはり高橋クニユキはDJではなく音楽家なのである。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kuniyuki feat. Henrik Schwarz - The Session 2 Remixed (Mule Musiq:mule musiq 163)
Kuniyuki feat. Henrik Schwarz - The Session 2 Remixed
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世界規模のレーベルであるMule Musiqを代表すると言っても過言ではない、日本が誇るディープかつオーガニックなダンス・ミュージックの探求者・高橋クニユキ。本作は昨年リリースされたアルバム"Feather World"(過去レビュー)からのシングルカットとなるが、元々Henrik Schwarzとの共作で話題性抜群のトラックであったものを更なるリミキサーを迎えて、新たな魅力を携えて還ってきた。リミキサーにはたまたまなのかHenrikとも繋がりのある新鋭・Johannes Brechtと、そしてFirecrackerやShevshenko含め数多のカルト・レーベルから引っ張りだこのLord Of The Islesと、抜かりない面子が起用されている。Johannes Brechtについては詳細は不明なものの、本人がベースとキーボードのプレイヤーなのが影響しているのだろうか、オリジナルの笛やキーボードなどのオーガニックな質感をそのまま生かしながら、展開だけは抑揚を抑えてミニマルなグルーヴが今っぽいハウス感を強めている。その一方で目を見張るリミックスを施しているのがLord Of The Islesで、こちらもオーガニックな質感は生かしているものの、オリジナルよりも更に音楽的拡張を実践している。電子音楽として、生音として、その両者が原始的な胎動を始めるようなライブ感や生演奏風なプレイを重視したコズミックなサウンドは、優美なアンビエンスと血の通ったラフなテクスチャーで塗り固められている。大らかな包容力を増した温かみのあるハウス・ミュージックとして、完全にLord Of The Islesの個性で上書きされたリミックスとして秀逸だ。

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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Lord Of The Isles - Geek Chic / Radio Lollipop EP (Catune:Catune-48)
Lord Of The Isles - Geek Chic / Radio Lollipop EP
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UKはスコットランドからの期待の新星・Neil McDonaldことLord Of The Islesの活動には、目を背ける事は最早出来ないだろう。DJ Chidaが主宰するEne Records、エジンバラのカルトレーベル・Firecracker傘下のUnthank、またはVakulaが主宰するShevchenkoなど名立たるレーベルからの作品で注目を集めているが、本作は日本のポスト・ロックを主軸とするインディー・レーベルであるCatuneから意外とも言えるリリースだ。しかし前述のレーベルからのリリース歴を見れば想像が付く通りで、Lord Of The Islesの音楽性はニューディスコやバレアリックと呼ばれる弛緩した多幸感が満ち溢れた煌めきがある。デケデケとしたシンセベースの麻薬的な心地良さに様々なシンセのメロディで攻勢をかける開放的なニューディスコの"Geek Chic"、柔らかいコズミックなシンセ使いとざっくり荒っぽさも残した仕上げの"Radio Lollipop"、どちらも白色光に包まれるようなトランシーなシンセが多用され長閑でリラックスしたグルーヴが継続する。何処か生っぽさも感じさせるそのアナログ的な感覚も、彼等の音楽性をより人懐っこいものとしている。両者ともオリジナル自体が素晴らしいのだが、更に本作では各々に対し高橋クニユキとVakulaが極上のリミックスを施している。Kuniyukiにしては珍しくアシッドベースを使用した内なる精神世界に沈み込む危ない香りのするディープ・ハウスな"Geek Chic (Kuniyuki's Journey Remix)"、煌めきを排除し日本語のスポークンワードと蝉の声に不鮮明な音の層を被せてミステリアスな空気を生み出したビートダウンな"Radio Lollipop (Vakula Autumn Cicada Mix)"、これがまたオリジナルからがらっと作風を変えているのだが非常に個性を主張するリミックスなのだ。計4曲収録しているがどれもこれも外れ無しの内容で、Lord Of The Islesへの期待が一段と高まる一枚だ。



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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |