Lovebirds - Dove Sei (Sirsounds Records:SS007)
Lovebirds - Dove Sei
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ニューディスコ〜ディープ・ハウス方面で人気を博すドイツのSebastian DoeringことLovebirds、ここ数年は一年に一枚程度とマイペースに新作をリリースしているが、その分だけ毎回のリリースの質は高くその意味では安心して聞けるアーティストではある。本作も実に一年ぶりとなるEPではあるが、彼らしい光沢感溢れるシンセのメロディーが展開されるディスコ/ブギー/イタロな作風で、懐かしい80年代フレーバーと共に現在のシーンに適合したずっしりしたグルーヴ感で正に現在形のニューディスコだ。先ずは自身によるオリジナルの"Dove Sei (Original Deep Mix)"、古典的なアナログシンセの光沢感あるメロディーが芳醇な響きを奏でており、そこにもっさりした生っぽくざらついた4つ打ちに快楽的なシンセベースでズンズンとリズムを刻むミッドテンポなディスコ・スタイルは、その快楽的で多幸感溢れるサウンドからイタロ・ハウスの系列に入っていてもおかしくはないだろう。呟き気味のボーカルが何処か呪術的でもあるが、やはり効果的に入ってくるシンセ・バーカッションやベースの鳴りによって煌めきのある音になっており、ゆっくりとリズムを刻みながらも外交的なエネルギーに溢れている。そしてリミックスは2曲収録されているが、その一つはイタロとデトロイトを結び付けるような音楽性を発揮するRaiders Of The Lost Arpによるもの。"Dove Sei (Raiders Of The Lost Arp Remix)"は原曲よりも隙間を埋めるように細かいパーカッションやギターのリフが加えられ、ディスコの成分を残しつつもよりファンキーな方向を推し進め、更にはコズミックなシンセや優美なエレピのソロも入ってくると途端に古き良き時代のディスコ感が戻ってくる原点回帰なりミックスか。一方で"Dove Sei (SIRS Cut)"は原曲の雰囲気に沿ったニューディスコで、幾分かビート感が平たく均されてスムースな4つ打ちになり、そしてビートレスなブレイクも用いてじわじわと盛り上がっていく構成が埋め込まれている。原曲のアナログシンセが豊かに鳴るバージョンは当然として、他のリミックスもファンクなりミニマルの性質を盛り込んでおり、どれもそれぞれ祝祭感溢れる曲として魅力的だ。



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| HOUSE13 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Funk D'Void - Balance 022 (Balance Music:BAL006CD)
Funk DVoid - Balance 022
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大物のテクノ/プログレッシヴ・ハウス系のDJを起用して人気を博しているミックス・シリーズ"Balance"の最新作は、グラスゴーを代表するテクノ・アーティストであるFunk D'Voidが担当している。綺麗目のテック・ハウスや壮大な展開のプログレッシヴ・ハウスもこよなく愛すD'voidならば、このシリーズに起用されるのも至極当然であり、恐らく多くの人が彼に期待しているミックスを期待通りに手掛けている。本作では彼自身のルーツをも意識してミックスしたそうで、CD1にはLos Hermanos、Vince Watson、Spirit Catcher、Delano Smith、Monty Lukeなどデトロイト周辺、またはそれに影響を受けたアーティストの曲が多く収録されている。基本的には4つ打ちのダンススタイルではあるが無闇にアッパーにする事もなく、D'Voidらしい透明感や清潔感を保ちながらテクノ/ハウス/ミニマルを滑らかに綱渡りするスタイルだ。高低差のある山と谷を行き交う派手は展開は無いが、スムースなミックスによってじわじわとD'Voidのテッキーな世界へと引きずり込む手腕はなかなかのもの。一方CD2の方は真夜中の熱狂的なダンスフロアからは少々距離を置き、どちらかと言えば朝方になりなだらかに終焉に向かって行くような、またはベッドルームでのBGMにも適したリスニング系として選曲されている。Lucid Nationのシネマティックな曲から始まり、Kolomboによる極上のバレアリックを通過後、Steve Reichによるミニマルなアンビエントの"Electric Counterpoint"へと繋がる序盤の流れは本当に素晴らしい。その後Space Dimension Controllerの切ないスペーシーなテクノである”Journey To The Core Of The Unknown Sphere"、Vince Watson変名の男泣きアンビエント"Celtic Beauty"、Joris Voornによる"Re-2001"など幻想的なシンセの壁に包まれ、そこから流麗なテック・ハウスで穏やかな波に揺られつつ終盤ではファンキーな流れでクライマックスを迎える。2枚組と言う事で少々情報過多な量に食傷気味になるのも否めないが、そこは2枚のCDでコンセプトを分けた点である程度は解消されているし、Funk D'Voidらしさは期待を裏切る事なく表現されていると思う。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Lovebirds - Honeybadger EP (Teardrop:TD 005)
Lovebirds - Honeybadger EP
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The Orbがサンプリングしてチルアウトネタとしても有名になったSteve Reichの"Electric Counterpoint"が、またしてもクラブミュージックでリサイクルされたと言う話題の作品。本作を手掛けたのはドイツ出身のSebastian DoringことLovebirdsで、80年代風のシンセを生かしたハウス作品をリリースしているようだ。Freerange Recordsなどの大御所レーベルからもリリースする傍ら、自身では近年Vincenzoと共にディープハウス向けのレーベル・Teardropを設立し、徐々に注目を集めている。さて本作で聴くべきはやはりReichネタの"Running Backwards"で、あのPat Methenyの官能的なギターフレーズをまんまサンプリングし、ファンキーなベースラインとディスコティックなリズムと組み合わせた郷愁垂れ流しの一曲。これは是非ともクラブの朝方で疲れもどっしり溜まった時間の、体の隅々まで染み渡る癒しの音楽として聴きたい名曲。また黒っぽいスモーキーな音に染められビートダウンハウス的な"Don't Give A Shit"や、声ネタがファンキーに反復するディープハウスの"Chasing Things"など、3曲ともブラック・ミュージックへの傾倒もありながらモダンな洗練さもあり秀逸。



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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Tony Humphries - Fabric 04 (Fabric(London):FABRIC07)
Tony Humphries-Fabric 04
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あんまり期待してなかった割にはいざ聴いてみたら大当たり、スウィートハウスなTony Humphries手掛けるFabricシリーズの4番目。ラジオショウで未発表曲やプロモ音源をいち早くプレイし、多くのDJからも注目を浴びる活動歴20年以上の大物ハウスDJらしいです(あんまり詳しく知らんのです…)。僕はFabricの冠に惹かれてこのMIXCDを買ったのですが、モロにガラージだったりクラシック連発とかじゃなかったので良かったです。むしろ現代的でソウルフルだけどドロドロにねちっこくないし、適度な爽やかさと軽さが心地良いですね。軽いのは上物だけでバスドラは適度にドシドシ響いて、ハウスの4つ打ちの快適さを見事に表現しています。前半はジャジーなトラックが中心で少しずつ盛り上げ、中盤はディープな4つ打ちや甘いハウスで都会的で洗練された展開になり、そして終盤はアフターアワーズなゆったり目の流れに落ち着きます。この流れが最高でCDと言う短い時間の制約の中で、スムースな繋ぎと適度な上げ下げを上手く作っています。お洒落と言う言葉だと軽く見られてしまうかもしれないけれど、まじでお洒落で心地良いハウスミックスです。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |