2011.08.10 Wednesday

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古くはLonesome Echo Productionを率いて華麗なダンスミュージックをリリースしていた井出靖が、今ではセレクトショップ兼レーベルであるGrand Galleryの主宰者として様々な音楽のプロダクションを行う。このGrand Galleryは周知の通りジャンルに固執せずに一貫したお洒落な空気感を纏った、しかし薄っぺらくもなく毎回コンセプチュアルな音を徹底した作品を世に送り出している。そして蒸し返す熱さの真夏に送り出される新作は、日本のクラブを賑わしているお馴染みDJ Yogurt & Koyasのタッグが担当。タイトル通りにメロウな雰囲気とグルーヴが展開される夏の海の昼から夕方までを表現したかの様なMIXCDで、普段は音を加工しまくる二人もここではGrand Galleryを尊重してか殆どエフェクトを施さずに、そしてロングミックスも行わずに曲その物の良さを表現。膨大なカタログを保有するレーベルからジャンルレスに、ハワイアン、サーフロック、ジャズ、ハウス、レゲエ等を選び抜き、普段のDJ Yogurt & Koyasとはちょっと違う(Grand Galleryの傾向でもある)ポップで都会的な上品さを打ち出しいる。気怠い昼間の時間帯らしいハワイアンから始まり、熱狂的な盛り上がりを感じさせる昼下がりのハウスの時間帯、そして地平線へと夕日が沈むジャズやレゲエの切ない終盤と、夏の興奮も切なさも含んだメロウネスを存分に感じさせ、海やリゾート地などの開放的な場所にぴったりなBGMだろう。レーベルサンプラーとしての役割だけでなく、例えばGrand Galleryのファンの耳をDJ Yogurt & Koyasに向けさせる、そう言った気概も感じられる一枚。
試聴
Check "DJ Yogurt" & "Koyas"
Tracklistは続きで。