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Marcus Worgull - Love Song EP (Innervisions:IV81)
Marcus Worgull - Love Song
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引き続きInnervisionsからMarcus Worgullによる2018年9月頃にリリースされた最新作は、1979年頃から現在も活動するUK屈指のニュー・ウェイヴ〜ゴシック系のバンドであるThe Cureのカバーだ。Worgull自身も積極的に感情を吐き出すような激情型のボーカルを用いたディープ・ハウスも手掛けており、その意味ではロックバンドの曲をカバーする事自体も然程違和感は無い。そんな彼がここでカバーしたのはThe Cureにとってもヒット曲なって人気を獲得していたそうな89年作の"Love Song"で、この機会に原曲を聞いてみると悲しげな声による歌と哀愁漂うサイケなギターが切り裂くように響くのが印象的な正にニュー・ウェイヴな名曲で、元々の曲からして魅力的だ。しかしWorgullがカバーした"Love Song"は音を削ぎ落としてテンポも落ち着かせながら、ゆっくりとメランコリーな旋律を奏でる弦楽器が流麗に着飾りつつ悲哀の歌はよりメランコリーに、そして金属的に爽快なパーカッションや電子の効果音を随所に散りばめて、前作の路線を続けるようにレゲエやダンスホール性も持ち込んだドープなハウスへと作り変えている。更にそのダブバージョンである"Love Dub"はディレイやリバーブも駆使して残響が紫煙の如く揺らぐ官能的ダブ・トラックで、それ程元の曲と大きな変化があるわけではないが、爆音のフロアで聞けばきっとその残響は快楽的に満ちる事だろう。テンションは抑えめでメランコリーな曲なので、どちらも興奮状態のピークタイムよりは踊り疲れた朝方のフロアで癒やされるように聞きたいと思わせられる。そして"Listen To Charanjit"はオリジナル曲で既存のエレクトロニックなディープ・ハウスの踏襲だが、トランシーで幻惑的なシンセが異国情緒を醸しつつトリッピーな電子音の反復を用いながら、ずぶずぶと深い沼にハマっていく感覚のサイケデリックな作風はDJ仕様に長けている。EP単位での作品の素晴らしさはもう言わずもがななので、そろそろアルバムリリースを期待したいところだ。



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| HOUSE13 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Marcus Worgull - Broad Horizons EP (Innervisions:IV77)
Marcus Worgull - Broad Horizons
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この目まぐるしく流行が変わるダンス・ミュージックの世界で1〜2年に1枚のペースでEPをリリースし、流行り廃りに影響を受けずにディープで幻惑的かつメランコリーなエレクトロニック・サウンドによって自身の世界観を確立しているMarcus Worgull。DJとしての活動は少なく基本的には制作者としての活動が中心のようだが、ベルリンが誇る世界的レーベルのInnervisionsの設立当初からレーベルに所属する看板アーティストの一人でもあり、その意味ではお墨付きを貰っていると言っても過言ではない。本作は2018年初頭にリリースされたEPだが彼にとっては挑戦的とも言えるレゲエ/ダブを取り込んだディープ・ハウスを披露しており、基本的には作風が一貫している彼の曲の中では非常に新鮮さも際立っている。"Skango"はぬめって湿った湿地帯を思わせるダブな4つ打ちに強烈なアフタービートのギターカッティングが被さってくる正にレゲエ寄りなハウスで、その強烈な残響の合間にトリッピーな電子音が揺らめいて、終始重心が低いグルーヴを貫きながらも実に快楽的な音響に飛ばされる魅力的な曲。"Seen"はもう少々テクノ/ハウス的な躍動感がある曲調だが、よりディレイやリバーブを効果的に用いてアフタービートが強くなっており奥深い空間演出が成されていて、一方で代わりにWorgullらしい陶酔感のあるシンセのリフが現れてくる部分は流麗なテック・ハウスとしても聞こえ、既存の音楽性とダブ/レゲエが見事に融合している。タイトル曲の"Broad Horizons"は比較的既存のディープ・ハウスの延長線上にある曲で、しかしアコースティック・ギターの妖艶なリフと深いメランコリーがある歌によってどんより薄暗い闇の中を叙情性を伴って突き進む深遠な世界観は、Worgullの湿っぽくソウルフルな音楽性が見事に表現されている。どの曲もフロアで体感すれば盛り上がる事間違い無しのクオリティーは流石で、そろそろ自身のソロアルバムもと以前から期待しているのだが。



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| HOUSE13 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Vermont - II (Kompakt:KOMPAKT CD 114)
Vermont - II
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Motor City Drum Ensembleとして名を馳せるDanilo Plessowと、Innervisionsからの作品で高い評価を受けるMarcus Worgullによる異色タッグのプロジェクト、Vermontによる2枚目のアルバムがケルンはKompaktより到着。彼等が普段制作するエモーショナルでパワフルなディープ・ハウスとは異なり、ヴィンテージなアナログ・シンセ等を用いて抽象的で深い精神世界を探求するようなジャーマン・プログレやクラウト・ロックの系譜に連なる音楽性を展開し、直球のダンス・ミュージックではなく実験としての探究心を推し進めたであろうプロジェクトだ。路線としては前作から大きな変化はないが、しかしミニマルなアコースティック・ギターを用いた1曲目の"Norderney"は現代ミニマルのSteve ReichやManuel Gottschingを思わせる作風で、研ぎ澄まされたアコギの耽美な旋律を軸に瞑想的な電子音やコズミックなSEを散りばめて穏やかな宇宙遊泳を楽しむような感覚だ。"Gebirge"は70年代の電子楽器と戯れるジャーマン・プログレの延長線上で、半ばミステリアスささえ漂わせる電子音が闇の中で不気味に光るように響いて瞑想的なアンビエントの感覚も生んでいる。"Demut"や"Hallo Von Der Anderen Seite"もビートが入る事はなく強弱と旋律に動きのある奇妙な電子音を最小限用いて、その分だけ音の隙間が空間的な立体感を生んでおり、何か物思いに耽るような磁場が作られている。普段のDaniloやMarcusの音楽に慣れ親しんでいればいる程、肉体を刺激する音楽とは対照的なコズミックな電子音によって精神へ作用する音楽を展開するこのプロジェクトには意外に感じるだろうが、それが単なる小手先の音楽になっていないのは二人のジャーマン・プログレに対する理解の深さ故なのだろう。電子音との戯れはKompaktらしい実験的なアンビエントの響きもあり、異色さだけで注目されるべきではない深い精神世界を彷徨うリスニング・ミュージックとしてお勧めしたい。



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| TECHNO13 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rebirth 10 - Compiled And Mixed By Larry Heard A.K.A. Mr. Fingers (Rebirth Records:REB036CD)
Rebirth 10 - Compiled And Mixed By Larry Heard A.K.A. Mr.Fingers
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シカゴ・ハウスのレジェンド…とだけで括るのでは恐れ多い、時代を越えて何時までも残る曲を制作する音楽家として孤高の位置に存在するMr. FingersことLarry Heard。初期シカゴ・ハウスのロウで荒ぶれる作風から、次第にそこにツール性のみならず趣深い情緒や琴線に触れるエモーショナル性を加えた張本人であり、伝説的な存在として尊敬の眼差しを浴びながらも今も音楽家として制作を続け、求道的な生き方を続けている。アーティストとしての技量は言うまでもないが今までにDJとして公式にミックスをリリースした事はなく、活動歴30年を経てようやくMr. Fingers名義でのミックスがここに届けられた。オフィシャルでの初のミックスである事は非常に貴重ながらも、今回はイタリアのレーベルであるRebirthの10周年を記念した作品とあって、あくまでレーベルの音楽性を伝えるショーケースが前提になっている。レーベルからの作品にはテクノからハウスにディスコ、USから欧州まで幅広い要素があり、レーベルを追い続けている人でなければその全容を計り知るのは困難だろう。しかし決してDJとしては超一流という訳でもないLarryが、ここでは穏やかで慎み深い点で音楽的には親和性のある事をベースに、ショーケースとしては十分に魅力あるミックスを披露している。ショーケースというコンセプトが前提なのでトリッキーさや派手な展開はほぼ皆無で、曲そのものの良さを打ち出す事を前提としたミックス - それは普段のLarry Heardのプレイでもあるのだが - で、幽玄なディープ・ハウスからアシッド・ハウスに歌モノハウス、またはディープ・ミニマルも使用して、穏やかな地平が何処までも続くような優しさに満ちた音楽性だ。丁寧に聞かせる事でしっとりと体に染み入るような情緒性を含みつつも、勿論ダンス・ミュージックとして体が躍り出すようなグルーヴ感もあり、Larryらしい大らかな包容力とレーベルの美しく幽玄な音楽性が見事にシンクロして相乗効果を発揮している。リスニングとしての快適性が故に部屋で流していて自然にさらっと聞けてしまうBGM風にも受け止められるが、それもLarryやレーベルの音楽性としてはあながち間違っていないのかもしれない。願わくば次はショーケースとしてではなく、よりパーソナリティーを打ち出したMIXCDも制作して欲しいものだが、さて今後の活動を気にせずにはいられない。



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| HOUSE12 | 12:00 | comments(3) | trackbacks(1) | |
2015/8/14 INNERVISIONS 2015 feat. Marcus Worgull @ Air
Dixon、Âme、Henrik Schwarzといったタレントを擁するInnervisionsは確かに現在のダンス・ミュージックに大きな影響を与えたレーベルではあるものの、前述のアーティストの活動ばかりが目立ち、それ以外のアーティストの来日はどうしても少ないのが現状だった。レーベルの初期から活動するアーティストの一人であるMarcus Worgullも未だ来日はなかったものの、しかしこの度ようやくの初来日を果たす事になった。Marcusの音楽性はInnervisionsらしい官能的なメロディーとソウルフルな歌を組み合わせたスタイルが多く、リリースする楽曲はどれもヒットしアーティストとしての存在感は言うまでもないが、そんな彼が一体どんなDJをするのか期待をせずにはいられない。
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| EVENT REPORT5 | 15:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Vermont - Vermont (Kompakt:KOMPAKT CD 114)
Vermont - Vermont
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2014年の初頭だろうか、ドイツはKompaktからVermontなる聞き慣れぬアーティストのアルバムがリリースされる事がアナウンスされたが…実はこのユニットはMotor City Drum Ensembleとして活動するDanilo PlessowとInnervisionsのMarcus Worgullによるものである事が明かされ、リリース前から話題性は抜群であった。個々のソロ活動では踊らす事を前提としたダンス・ミュージックを手掛ける二人が交わる時、どのような化学変化を見せるのか期待をしない者はいないだろうが、しかしその成果は多くのリスナーの予想を覆す古典的なシンセを用いた観念的なジャーマン・プログレの系譜上に位置している。真夜中の興奮を駆り立てるようなビートが入る事はなく、その代わりに生き物のように自由な動きを見せる即興的なシンセのメロディーや効果音が主導となり、か弱い星の輝きが瞬くようなコズミックな風景を描いていく。70年代のジャーマン・プログレには電子楽器を用いながら、枠に当てはまる事を拒否しながら自由な創造性があったが、本作に感じられるのはそれと同じような童心の遊び心だ。勿論かつてのジャーマン・プログレと比較すればそこまでアブストラクトでもなく、二人のソロ活動に於けるエモーショナルな音楽性が前面に出ており、単なる模倣でもない事は確かだ。そして注目すべきは"Cocos"や"Macchina"では元祖ジャーマン・プログレのCanのドラマーであるJaki Liebezeitがドラムを叩いており、前者では鎮静をはかりながらも呪術的な、そして後者では神経を蝕むようなドラッギーなシンセに呼応するように原始的でトライバルなリズムを叩き出し、よりプログレ/コズミック感を増長する事に寄与している。"Lithium"においてはケルンのDJであるLena Willikensがテルミンを付け加えているが、その制御の効かない音色がおどろおどろしさと共に宇宙の浮遊感を誘発し、フリーキーではありながら安堵するようなベッドルーム・ミュージックとして成立している。DaniloとMarcusの両者から生まれたとは到底思えない、場合によっては本作を聴いて落胆する人もいるかもしれないアルバムだが、しかし二人の自由気ままなシンセによるセッションの音楽はお気楽なアンビエントとしては効果的であろうし、Kompaktからリリースされたのも納得というものだ。



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| TECHNO11 | 09:00 | comments(1) | trackbacks(0) | |
Francois K - Renaissance The Masters Series Part 19 (Renaissance Recordings:RENEW05CD)
Francois K - Renaissance The Masters Series Part 19
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以前に比べると勢いは落ちているように思われるUKプログレッシヴハウスの指標となっていたRenaissance。そのレーベルでは大物プログレDJを招いてMIXCDをシリース化していたのだが、その最新作にはなんと意外にもFrancois Kを招き入れている。Francois Kがプログレッシヴハウス?いやいや、まさかそんな安直な事を彼が当然するわけもないが、しかしジャンルの垣根を越えて音楽に対して隔たりなく平等に向き合ってきたからこそ、このRenaissanceのシリーズを手掛ける事も本来はおかしな事でもないのだろう。先ず以て断言しておくとやはり内容は最近の彼の傾向が強く出たテクノセットにはなっているが、良い意味でのベテラン的な安定感と成熟した大人の親父の包容力を持ち合わせており、パーティーの一夜の流れを感じさせつつも非常に丁寧なミックスを施している。1枚目はJazzanovaのレイドバックしたディープ・ハウスから始まり、Francois自身のラグジュアリーな新曲のハウス、そして音響系ダブハウスなどでじっくりとフロアに火を入れていく。メロディアスなシーケンス、かっちり安定感のあるビートが強まりながらテクノやハウスが気付かない内に融解した流れに巻き込まれ、トレンドもしっかりと掴んだ硬めの厳ついダブ・ステップも混ぜながら1枚目は終了。そして2枚目は最初からパーティーが盛り上がっている時間帯の雰囲気から始まり、パーカッシヴで野性的なハウスやエモーショナルなデトロイト風のテクノ、またはTechnasiaによるシカゴ・ハウスらしいジャッキンなトラックなどピークタイムに合わせた曲を用いて、真夜中の狂騒へと雪崩れ込んでいく。終盤では破壊力のあるLen Faki Remixや大箱仕様のスケール感の大きいテクノを投下し、最後の最後でChronophoneによる感動的なラストに相応しい切ないデトロイト・テクノで見事に幕を閉じる。余りにも自然な流れ、現在のモードを掌握したセンスは、意外性ではなく正攻法で自身の音楽性を存分に表現しているようであり、王道的でありながら時代のさなかに存在している事を証明しているのだ。派手ではないかもしれないが、DJと言う行為に対して非常に真面目な性格が伝わってくる良心の作品だろう。



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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Marcus Worgull - Muwekma EP (Innervisions:IV41)
Marcus Worgull - Muwekma EP
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リリースペースは二年に一枚程度と非常に遅いながらも、ドイツが誇るハウス・レーベルであるInnervisionsから最高品質のハウスを送り出しているMarcus Worgull。Innervisions以外での活動が全く無い上に、恐らく来日経験も無い為に活動の全貌は見えてこないが、しかしInnervisionsからは四枚目となる本作でも期待通りのトランシーなハウスサウンドを完成させていてる。本作で注目すべきは各曲で著名なアーティストとコラボレートを行い、それぞれ違った特色を披露している事だ。Peter Pardeikeをフィーチャーした”Salam”は不気味なイントロから始まり、アシッディーなシンセが底で蠢きながら徐々にトランシーな空気に包まれる危険な香りがするテック・ハウスで、いやいや確かにこれはInnervisionsらしい退廃的な世界観が感じられる。続く"Reno"ではスピリチュアル・ハウスのOsunladeと手を組みこれまたダークなハウスを披露しているが、どことなくトランシーなのか宗教的なのかギターらしき音で妖しいメロディーを奏でている点がOsunladeらしさなのだろう。金属的なパーカションやハンドクラップは荒廃した現在のドイツテクノを思わせる側面もあり、非常に今っぽいトラックと言えるだろう。そして裏面にはInnervisionsを代表するÂmeのメンバーであるFrank Wiedemannが参加した"Muwekma"が収録されている。これはもしかすると2013年の上半期を代表するアンセムにも成り得るビッグボムで、気の抜けたキックのリズムから始まりオリエンタルな上モノが見え隠れしながら、空間が歪むように混沌とした世界へと突入する。鋭角的ながらも芯のあるリズムは疾走し、物悲しさとトランス感と荘厳なムードが入り混じりながら、長いブレイクも交えてドラマティックな展開を生み出している。見事にÂme色に染め上げた繊細かつディープなハウスは、間違いなくフロアで大爆発を引き起こす筈だ。またジャケットはエンボス加工がされて装飾面での拘りも感じられ、音楽を芸術としても捉える志向がさすがInnervisionsだと感服した。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Gerald Mitchell - Strongholds (Cast Em Down) (Still Music:STILLM028)
Gerald Mitchell - Strongholds (Cast Em Down)
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3年前にCDでリリースされていたStill Musicのコンピレーション"Analog Soul"(過去レビュー)から、Gerald Mitchellのトラックがようやくシングルカット。既発の曲はタイトルにもなっている"Strongholds (Cast Em Down)"で、これは彼が所属しているLos Hermanosそのまんまなトライバルで攻撃的な一曲。テッキーなリフに咆哮するギターが雪崩れ込み、疾走感が持続しながらドラマティックに展開する様は、まるでロックミュージックのダイナミズムにも共通する。そして新曲"Fly High Like Eagles"、こちらはデトロイトハウス寄りのソウルフルで熱い一曲。情熱的なフェンダーローズと華麗に彩るストリングスが絡み合い、そして魂を揺さぶる熱の籠もった男性ボーカルでぐっと感情的にさせるデトロイトマナーに沿った名曲。そしてB面にはInnervisionsからMarcus Worgullがタイトル曲のリミックスを提供していて、こちらはMarcusの音まんまなディープテックハウス。ミニマルの如くテッキーなリフを何度も繰り返し展開を抑えつつも、螺旋階段を上っていく様に快楽が増していく使い易いリミックス。そんな訳で3曲全てが文句無しに素晴らしいので買い!

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| HOUSE5 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Steve Bug - The Lab 02 (NRK Sound Division:LAB002)
Steve Bug-The Lab 02
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ミニマル旋風の中で着実に評価を上げてきたPoker Flatのボス・Steve Bugが、重要ハウスレーベルの新たなるMIXCDシリーズ"The Lab"の第二段に抜擢されました。この人の作るトラックは凄い秀でてる訳じゃないけれど、DJMIXに関しては中々グルーヴィーで色気やディープさを伴いベテランらしい大人なプレイが多く、アーティストと言うよりはDJ気質なお方だと思います。今回は2枚組みでそれぞれコンセプトを分けてプレイ。CD1はハウス〜ディープハウスの現代的要素をフューチャーした滑らかで深みのある音をコンセプトに、小さなクラブで一晩中プレイするのを意識した展開だそうです。実際殆どアッパーにはならずに緩みのあるグルーヴで、ミニマルでパーカッシヴなずぶずぶと深みにはまるプレイ。終盤テッキーで幻想的な場面も出てくるけれど、結構地味かな…。対してCD2はアップリフティングに、でもソウルフルかつテッキーな大箱向けのプレイだそうですが、う〜ん、やっぱり地味じゃないかな。ディープなミニマルを中心に終始陰鬱な音が続いて、ずっと沼の底に陥るような印象。これが今のクラブのメインストリートなの?なんかいかにもテクノって感じではないんだよな、ハウシーではあるけれど。一晩中こんな落ち着いたのを聴いて踊るほど自分はまだ歳くっちゃいないし、もっとテクノらしい衝動がある方が俺は好きだけどな。それに以前は聴けたセクシャル、アダルティーな要素が薄まっているのも個人的には残念。自分とSteve Bugの求める音に距離感を感じました。

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| TECHNO7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Marcus Worgull Feat. Mr. White - Spellbound EP (Innervisions:INNERVISIONS13)
Marcus Worgull Feat. Mr. White-Spellbound EP
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Innervisionsからは2作目となるMarcus WorgullのEP。ボーカルにMr.Whiteなるアーティストをフューチャーしたタイトル曲は、ビルドアップスタイルのテックハウス。ミニマルでトランシーなシンセリフで底から盛り上がっていくフロア一直線のトラックですが、ソウルフルなMr.Whiteのボーカルのおかげでグッとドラマ性を増して感情を揺さぶります。Innervisionsらしい特徴があるかと問われると微妙なんですが、曲その物の良さに関しては太鼓判を押しましょう。B面の"Under The Sycamore Tree"もシンセリフを多用したディープハウスですが、A面に比べると落ち着きがありしっとり系のトラックですね。微妙に漂ってくるエロティックなムードが、夜を感じさせます。Marcus Worgullは現在のところEPのみしか作品を出していないのですが、アルバムにも期待をしているアーティストの一人です。

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| HOUSE4 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Marcus Worgull - Texel EP (Innervisions:INNERVISIONS03)
Marcus Worgull-Texel EP
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経歴は不明なんですがInnervisionsからのこのリリースによって、一気に注目を集めているであろうMarcus Worgull。本作は2005年のリリースですが、この頃はまだInnervisionsはSonar Kollektivのサブレーベル的扱いだったんですよね。今ではInnervisionsの方が圧倒的に面白いレーベルで、完全に独立しちゃいましたけど。逆にSonar Kollektivの方は正直いまいちな感じ。さてMarcus WorgullはInnervisionsの中では比較的普通のテックハウスを披露しているのですが、A面の"Dragon Loop"はシンセストリングスを導入した荘厳なテックハウス。徐々にビルドアップしていくタイプで途中からはストリングスががんがんに主張するので、当然フロアでも盛り上がらない訳がありません。綺麗目のスマートな曲だと思います。B面の"Flying Hi"はシカゴハウスっぽく悪びれたムードが強く、またTheo Parrishらにも通じるざらついたローファイな音と黒くファンキーなシンセ使いが素晴らしいです。もちろんTheoのダウンビートとは異なり多少はアッパーでテックハウス仕様になっておりますが、シカゴハウスへの愛が感じられる一曲です。両面文句無しに素晴らしいですね。

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| HOUSE4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jazzanova / Mr Scruff - Southport Weekender Volume 7 (SuSU:SUALBCD28)
Jazzanova / Mr Scruff-Southport Weekender Volume 7
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最近連日飲む事が多くて胃がくたびれておりますが、特にベルギービールを飲む機会が多いです。最近の日本人は若者ほどビール離れが顕著な様で、どうも苦いから美味しくないとか言う意見が多いとか。自分は日本の苦いビールも好きだしそれに一度海外のビール(特にベルギー)を飲めば、ビール苦手の意識も一気に覆ると思うんですよね。海外のビールは日本のビールより多様性に富んでいるし、アルコールが高くて飲み応えのある種類もあったり、決してビールが苦いだけじゃ無い事を理解して頂けるはず。ま、難点はベルギービールは圧倒的に高額だと言う事だ。バーで飲めば1000円オーバーは当たり前なんで、基本はベルギービールを扱ってる酒屋で購入して家で飲む事が自分は多いです。

お酒の話はそれ位にして今日の一枚は、ハウスミックスCDの人気シリーズ・Southport Weekender。ミックスを担当したのはSonar Kollektivを運営するJazzanovaとNinja Tune所属のブレイクビーツを操るMr Scruff。自分は特に好んで両者の音楽を聴く事は無いのですが、今までこのシリーズは集めていたので今回も何となく購入。個人的にはJazzanovaのハウス〜ブロークンビーツ路線が気に入りました。ソナコレやInnervisionsの曲を中心に予想外にもハウスを多めに使用して、生音系からエレクトロニック系まで右往左往し、華麗さと耽美を伴ってドラマティックな展開を創り上げています。無難な出来と言えばそうなんですが、お洒落かつ踊れる洗練された音楽なんでお酒を飲みつつ聴きたい感じです。対してMr Scruffなんですが、ファンクやディスコ中心で自分にはちょっと合わなかったです。音源自体もかなり古いのが多かったからねー、ちょっと時代から外れてる印象でした。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Muting The Noise 01 (Innervisions:INNERVISIONSCD02)
Muting The Noise 01
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現在、ミニマルやハウスと言った音楽では最も注目を集めているであろうレーベルが、ドイツのInnervisions。Âmeの大ヒットに続き、Tokyo Black Star、Henrik Schwarz、Marcus Worgullら注目株だけでなく、フランスのテクノ伝道師・Laurent GarnierやChateau Flightさえもこのレーベルから新作を発表するなど、才能あるアーティストが続々とInnervisionsに集結しております。ところで現在のダンスミュージックシーンの最先端を進んでいるであろうInnervisionsですが、本作はビートレスな曲中心の非ダンスミュージック的なコンピレーションです。"Muting The Noise"と言うタイトルからも分かる通り、肉体に躍動を呼び起こすのではなく精神に安堵と快適をもたらすはずの静かな内容です。と言ってもアンビエントやチルアウトの様に浮遊感があって底抜けに享楽的かと言うとそうでもないし、内省的でどこか重苦しさを感じます。シンセの音色などは美しいけれどInnervisionらしいドゥープな面も見え隠れしていて、快楽の中に一滴だけ毒液が注入された様なイメージ。個性が強いので場合によっては逆に落ち着けなくなる様な音ではありますが、Innervisionsがそれだけ独特の音を放っていると言う事かもしれません。ジャーマンプログレの大御所・Klaus Schulzeを参加させたのは驚きですが、相変わらず18分と長尺な曲を提供していてどぅぅぅ〜んと気分も重くなりました。

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| TECHNO6 | 18:15 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Lars Bartkuhn - Dimensions (Sonar Kollektiv:SK171)
Lars Bartkuhn-Dimensions
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2000年頃からドイツのディープハウスシーンを引っ張ってきたNeedsですが、最近はメンバー揃っての活動が見られなく寂しい思いをしております。そんな中、メンバーの一人であるLars Bartkuhnだけは活動を続けていて、そしてSonar Kollektivから久しぶりの新作が登場。ソロ作だとフュージョンハウスを意識した作品が多かったのですが、新作もその流れでブロークンビーツと言うかやはりフュージョンハウス。しかしその質たるやNeedsのメンバーだけあって、超一級品を打ち出しております。ピアノのリフが耳に残る耽美で甘いドラマティックな流れの中、バックではコズミックなシンセも入ったりやはり手の込んだトラックをそれが当たり前の様に聴かせてくれます。引っ掛かりのある揺さぶりを掛けるリズムトラックも秀逸で、特に文句の付けようがない一曲ですね。そしてもう片面にはInnervisionsで活躍するMarcus Worgullのリミックスが収録されており、浮遊感に満ちたシンセをメインに据えたテックハウスに調理されております。こちらの方はLos HermanosやGalaxy 2 Galaxyが好きな人には、好印象を受けるアレンジではないでしょうか。

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| HOUSE4 | 23:20 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Innervisions Where We At (Sonar Kollektiv:SK120CD)
Innervisions Where We At
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今ドイツではハウスシーンに新しいムーブメントが生じていて、その中心とも言えるのがSonar Kollektiv傘下のInnervisionsです。テクノ、ハウス両シーン垣根を越えて大ヒットした「Rej」を作ったのは、Innervisionsに属するÂmeだし、ディープな奇才を発するHenrik Schwarzや、フランスからの親善大使・Alex From TokyoことTokyo Black Starも同じレーベルであります。レーベルカラーはディープハウスなのですが、感覚としてテクノやミニマルも織り込まれていて、いかにもドイツらしいエレクトロニックで温度を感じさせないクールなハウスに成っていますね。まだレーベルとしては9枚しかEPは出していないのですが、Chateau Flight、Franck Rogerらもリリースを行い、徐々にレーベルの質・量と共に充実して行きそうな予感がします。で、取り敢えず現時点でのレーベルの方向性を知る為のコンピレーションが今日紹介するアルバムです。メランコリックかつ覚醒的なアルペジオが特徴の「Rej」は当然入っているし、Tokyo Black Starのダークで煙でたくも不思議な高揚感のあるディープハウスも入っているし、奇天烈なシンセが派手に使われるChateau Flightのハウスも入っています。でも一番刺激だったのは、Henrik SchwarzとÂmeがボーカルにDerrick L. Carterを迎えた「Where We At」でした。シカゴハウスを思わせる不良っぽい音作りなのに、麻薬的に聴いてくるシンセサウンドが淡々と鳴り続けて中毒になりそうです。Carterのぼそぼそとした呟きも、ドスが効いてて不穏を煽り相当にヤバイ曲ですよ、これ。Innervisionsのハウスには黒人発祥である事を忘れさせる位、ヨーロッパ的な雰囲気に満ちています。今後注目しておくべきでしょう。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(1) | trackbacks(0) | |