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2019/9/13 Slo Mo Before Midnight @ Debris
大型のクラブは減る一方で、都内各所に点在するように小さなクラブ/バーが生まれ、過去とは異なる形態で発展する都内のクラブシーン。2018年8月に代官山にオープンしたDebrisもそのように小型なバー兼イベントスペースというスタイルで、真夜中から朝までではなく夕方から終電までの時間帯で営業をしている。今回初訪問で訪れたパーティーはDJ Yogurtによる『Slo Mo Before Midnight』で、BPM110以下であれば何でもプレイするのはOKというパーティーで、ゲストにはBlack ForestのDJ Kuriを迎えて一体普段とは異なるどんな音楽性を披露するのかという興味もあり、初めての場所という事も合わせて期待に胸が高鳴る。
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| EVENT REPORT7 | 20:36 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2019/8/12 Euphony @ Aoyama Zero
ニュー・エイジやアンビエントの再燃・再発掘が作品のリリースとしては肌に感じるものの、実際にそれをクラブ/パーティーで聞く機会は未だ少ない。どうしてもクラブ側が盛り上げようとするとメインフロアもセカンドフロアもダンス中心に向かいがちな現状において、敢えてアンビエントやニュー・エイジ、いやそれだけでなくエクスペリメンタルやワールド・ミュージックとダンスに執着する事ない音楽を軸に、オーガニックからエレクトロニクスが交差し時代や国境を超越した世界を構築するパーティー『Euphony』が立ち上がった。元来ワールド・ミュージック性が強いInoue Kaoruが発起人となり、バレアリックやアンビエントに造詣の深いmaa、そしてサイケからアンビエントまで広範囲なshunhorの3人が紡ぐバレアリックのその先へ。時代にジャストにハマるパーティー『Euphony』が始動する。
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| EVENT REPORT7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Gallo - Colori EP (Hell Yeah Recordings:HYR 7201)
Gallo - Colori EP
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イタリアからのモダン・ディスコ/バレアリック系レーベルであるHell Yeah Recordingsは例えば日本で活動するCalmやMax Essaの作品もリリースするなど、そういったグローバルなアーティスト性によって日本でもちょっとした注目を集める実力派レーベルだ。そのレーベルからリリースされたGalloなる聞き慣れないアーティストの新作が思いの外素晴らしいので、是非とも聞いて欲しい。Galloは2018年から同レーベルやSlow Motion Recordsから作品をリリースし始めたベルリンを拠点とするイタリア系アーティストのようだが、元々DJとして活動しつつBalearic Gabba Sound Systemのメンバーの一員でもあるなど、音楽家としては決して新人ではないようだ。さて、この新作だがバレアリック・クラシックとなってもおかしくはない位に開放感があり清涼な空気に満たされるバレアリックな世界観があり、キックレスの"Colori"はきれいめの艷やかなシンセのコードやフレーズと底辺で唸るようなベースラインのみでひたすら平穏な時間が続くアンビエントな感もある曲で、全く汚れの無いピュアな響きが体の隅々まで浄化するようだ。そしてゆったりとリラックスしたリズムを刻む"Sapori"は透明感のあるパッドを伸ばしながら和んだシンセのフレーズで何処までも広がる開放感を演出し、次第に入ってくる優美なピアノのコードが加わるとイタロ・ディスコ的な雰囲気も生まれて、90年代前後のオールド・スクールな時代を思い起こさせる。"Odori"は日本の踊りを指しているのだろうか、崩れたグルーヴィーなリズム感に揺さぶられ郷愁たっぷりなメランコリーなメロディーは、海辺の夕日が落ちてオレンジ色に染まっていく時の切なさを誘う。そして何とバレアリック・レジェンドの一人であるChris Cocoもリミキサーとして参加しており、"Colori (Chris Coco Deep Space Version)"は原曲のイメージを変えるのではなく、リバーブ系の残響を用いる事で視界が揺らぐ音響を作り、身も心も全てが自然の中に融解していくような心地好い白昼夢状態を生み出している。全曲見事にバレアリック仕様、特にイビサ系の自然を感じさせるバレアリック代表のMark Barrott辺りとも共鳴する音楽性で、これは要注目な存在だ。



Check Gallo
| HOUSE14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2019/7/12 ROUNDHOUSE feat. Mark Farina @ Contact
ハウス・ミュージック、その中でも特にシカゴ・ハウスにフォーカスしたコンセプトを掲げるRoundhouseは、間違いのないゲスト陣と国内から実力者を迎えて強烈にハウス・ミュージックの魅力を伝えるパーティーの一つだ。今回の開催ではパーティーの初回に登場したシカゴ出身で西海岸はサンフランシスコで活動するMark Farinaが3度めの登場となるが、メインフロアでは勿論パーティーのレジデントであり猛烈なシカゴ・ハウス愛を持つRemi、セカンドフロアであるContactではFarinaによるヒップ・ホップやアシッド・ジャズを中心としたMushroom Jazz SetやForce Of NatureによるHip Hop Set、そしてサードフロアであるFoyerではMoodmanらも出演するなど、ハウス・ミュージックの枠を越えて楽しめるスケールの大きいパーティーとして期待は高い。
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| EVENT REPORT7 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Lay-Far - War is Over (In-Beat-Ween Music:NBTWN011S)
Lay-Far - War is Over
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ブロークン・ビーツからフューチャー・ジャズ、ディープ・ハウスからディスコ、ダウンテンポからヒップ・ホップへ、様々な音楽性を匠に操り言葉通りにクロスオーヴァーな音楽性を体現するLay-Farは、今やロシア勢の筆頭格の一人と呼んでも過言ではない程に実力と人気を兼ね備えている。Local TalkやSoundofspeedといった実力派レーベルからのリリースと共に、この日本においても若きパーティー・グループであるEureka!の積極的な後押しもあり正当な評価を獲得しているように思われるが、この3枚目となる2018年リリースのアルバムでその評価は盤石となるに違いない。アルバムの音楽性は前作である『How I Communicate』(過去レビュー)から大きく外れてはいないが、前作がサンプリング性が強かったのに対し本作ではより艶かしい生音も多くなり、これまで以上に多様性がありながらも円熟味という味わいで纏め上げている。始まりはPhil Gerusのローズ・ピアノをフィーチャーした"Sirius Rising"、比較的ハウスマナーに沿った曲ではありローズの耽美な響きが美しく、実に上品かつ優美に舞い踊る。続く"Decentralized Spiritual Autonomy"はダブ・ユニットのRiddim Research Labとの共作で、確かにダブの深くスモーキーな残響とずっしり生っぽく湿っぽいキックを活かした訝しい世界観が広がっている。そしてディスコ・バンドのThe Sunburst BandのシンガーであるPete Simpsonをフィーチャーした"Be The Change"、力強くソウルフルな歌と熱が籠もりファンキーな躍動のあるディスコ・ハウスと、アルバム冒頭3曲からしてLay-Farらしく様々な表情を見せている。"The Pressure"ではデトロイトの鬼才・Reclooseも参加しているが、それは相乗効果となりトリッピーながらも優美な音使いに変化球的にしなやかなブロークン・ビーツを刻んで、本家西ロンのアーティストにも負けず劣らずなリズムへのこだわりも見せる。かと思えばサンプリングを打ち出してややレイヴなブレイク・ビーツ感もある"Market Economy VS Culture (The Year Of The Underdog)"では切り込んでくる小気味良いビートに毒気のあるベースサウンドがB-BOY的だが、アイルランドのシンガーであるStee Downesが参加した"Over"はビートはエレクトロニックながらもそのうっとりと艶を含んだ声もあってネオソウルにも聞こえ非常にエモーショナルだ。曲毎のリズムやメロディーのバリエーションの豊富さはありながら、アルバムとしてそれらはばらばらにならずにLay-Farの洗練されたモダンなダンス・ミュージックとして一つの世界観となっており、表現力に更に磨きをかけている。なお、日本のみでCD化されているがオリジナルの倍近くである15曲収録となっており、アナログよりもCDの方が一層楽しめる事だろう。



Check Lay-Far
| CROSSOVER/FUTURE JAZZ3 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
ROTLA - Waves (Inc Mark Barrott & L.U.C.A. Remixes) (Edizioni Mondo:MND009)
ROTLA - Waves (Inc Mark Barrott & L.U.C.A. Remixes)
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Edizioni Mondoというレーベルは公式でもライブラリーミュージックに触発されたと述べており、ハウス・ミュージックの特に有機的な側面やバレアリック性をアピールしながら、リスニング志向の強い音楽性も追求している。そのレーベルからリリースされる作品はどれも注目すべきではあるが、このイタリアのアーティストである
Mario PierroことRaiders Of The Lost ARPによる新作EPは特に目が離せない。ROTLAと言えば過去にはUnderground Resistance一派がリミックスを手掛けた時にも少なからず注目を集めていたが、それもコズミック感溢れるディスコな性質があったからこそURと共鳴する点もあったのだろう。近年はFar Out RecordingsやEdizioni Mondoからの作品を聞く限りではよりバンド風な演奏のあるオーガニックかつバレアリックな方向へと向かっており、最早ダンスでなくとよい聞き込める音楽性を重視しているように思う。その流れは本作でも同様で、タイトル曲の"Waves"はサウダージを匂わせる切ないシンセのメロディーやコードにギターカッティングやベースの生っぽい湿っぽさを合わせ、肩の力が抜けたミッドテンポで緩やかなビートを刻むバレアリック・ディスコは、そのオーガニックな響きも相まって非常に感情性溢れる曲調になっている。揺らぐ波の表面にオレンジ色の光が反射するようなキラキラとした、そんな真夏の夕暮れ時の海辺を換気させる爽やかながもメランコリーに満たされるバレアリック感に、感傷的にならずにはいられない。"Babashh"はInternational Feel、特にMark Barrottの作風を思わせるニュー・エイジ/アンビエント志向な曲で、スローなダウンテンポのビート感に大空をゆったりと広がっていくようなシンセのメロディーやアコースティックギターの朗らかな音色により、オーガニック感も打ち出して自然の中で息衝く。そして本作の目玉はそのMark Barrottがリミックスを行った"Waves (Sketches From An Island Healing Hands Remix)"で、キックレスにビートを削ぎ落としつつ彼らしいネイチャーサウンド宜しくなエキゾチックなパーカッションの響きや咽び泣くようなギターに青々しく爽快な声も加えて、トロピカル感爆発なイビサ・バレアリックへ生まれ変わり完全にBarrott色へと染まった見事なリミックスを披露している。またレーベル・オーナーであるL.U.C.A.(Francesco De Bellis)が手掛けた"Waves (L.u.c.a. Quirky Version)"は逆に原始的なアフロ・リズムが躍動するディスコ・サウンドで、大地と共鳴するような力強いグルーヴとファンキーなギターのうねりに揺さぶられながら、陽気なバレアリック感に包まれるこちらのリミックスも素晴らしい。全曲文句無しの出来でバレアリック好きなら当然必聴なEPだが、もうそろそろアルバムもリリースされる情報もあり、期待は高まるばかりだ。



Check Raiders Of The Lost ARP
| HOUSE14 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Robert Hood - DJ-Kicks (!K7 Records:K7376CD)
Robert Hood - DJ-Kicks
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オリジナル・デトロイト・テクノの重鎮、そして頑固一徹ミニマル・ネーションとでも呼ぶべき作風を貫く生粋のミニマリストであるRobert Hood、久しぶりにMIXCDへと参戦したその作品は長く続く老舗MIXシリーズの「DJ-Kicks」だ。このシリーズ自体はジャンル問わずに多方面のアーティストを起用する事でバラエティーを拡張しマンネリを避けているようにも思われるが、そんな中に飛び込んだミニマリストはやはりミニマル・テクノから全くぶれずに求道的に自分の道を貫き通している。近年はFloorplan名義を復活させてゴスペル性も伴ったディスコ・ハウスによって別の魅力も開花させていたが、ここで聞けるのはミニマル・テクノ、それもルーマニアやチリの官能と陶酔による揺らぎをもたらすそれではなく、ある意味では古臭くもありそれが味でもある直線的なグルーヴで猪突猛進するテクノだ。勿論ベテランだからといって昔を懐かしんだりクラシックに頼ったミックスではなく、それどころかヨーロッパの最新のハードなテクノを軸に選曲を行っており、しっかり現在形のDJである事を証明している。ヒスノイズのような凍てついた音響が続く"Connected (Intro)"によって幕が開き、即座にこのシリーズの為に書き下ろされた弾性のあるキックが鉄槌の如く振り下ろされるダークなテクノの"Focus (DJ-Kicks)"で直線的なビートが走り出す。ざらつきのあるリズムに睡眠的な電子音のループに引き込まれる"Terminal 5"、薄い電子音響を張り巡らせつつハードなキックが地面を揺らす"Remain"など、序盤から豊かさを排除しながら退色した世界観の中を疾走するこれぞHood流ミニマル・テクノな流れ。恍惚感のある電子音にハンドクラップが刺激的な"Mirror Man"からファンキーなサンプリング系の"King (Gary Beck Remix)"の流れはやや大箱を意識したであろう派手さがあり、中盤に入っても息抜きや下げもなく常に高いテンションで爆走するスタイルは、上手い下手で評価されるべきではなく愚直なまでのミニマルへの信仰を喜ぶべきだろう。ハードなだけではなく快楽的なループによって意識を融解させる"Signs of Change (Robert Hood Remix)"や、Floorplanの音楽性に近いファンキーなゴスペル・テクノとでも呼ぶべき"Make You Feel Good"など印象的な曲も用いつつ、そして壮大で派手なブレイクも導入して直線的で平坦なグルーヴながらもしっかりと盛り上げる場面も作っている。そのまま終盤までドスドスと太いキックが4つ打ちで大地を揺らし、最後は簡素なドラム・マシンによるリズムのみがファンキーさを生む"Protocol"でミニマルとして相応しい締め方だ。展開的な面白さという点では余り推せる内容ではないものの、妄信的なまでのミニマルなスタイルは骨太な芯があり、興味の無い人にとっては全く興味が無い代わりに好きな人にとっては一生愛せるミックスになり得る可能性も秘めている。兎にも角にも痛快な音楽性である事は断言する。



Check Robert Hood

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| TECHNO14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Barrott - Nature Sounds Of The Balearics (Running Back:RBINC003CD)
Mark Barrott - Nature Sounds Of The Balearics
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International Feelを主宰する事でバレアリック・ミュージックの芳醇を促し、そして自身もアーティストとしてもその音楽性を開花させている現行バレアリック・シーンの代表格であるMark Barrott。その彼によるニューアルバムは何とInternational FeelではなくGerd Jansonが運営するRunning Backからのリリースになるが、これは単純に彼とTalamanca Systemなるユニットを組んでいる関係性もあっての事であり、「Nature Sounds Of The Balearics」というタイトルからも分かる通りそのバレアリックな世界の中にある自然的な音響は全く変わっていない。その一方で本人曰く本作について「テクノ・アルバム」とも呼んでいる事もあり、過去の木々が生い茂るトロピカルでオーガニックな世界観に加え爽快で透明感のある綺麗な電子音響やカチッとしたリズムも前面に出ており、大自然とエレクトロニクスの見事な調和が結実している。過去の作風はリスニング重視でビートレスな曲も珍しくは無かったが、本作はカタカタとしたローファイなビートが入った"Aroon"で幕を開ける。と言っても有機的な笛らしき音色やニュー・エイジ調なシンセが融和しており、最後には虫の鳴き声も混ざりながら自然の中で深い瞑想へと誘われるような感覚から始まる。続く"Morning Star"は完全にビートが無いインタールード的作品で、アシッドなベースが生命の営みのように自由に蠢きつつ美しい複数のシンセのラインが豊かさを演出するバレアリック志向な曲。"Point & Figure"も豊かな大自然を感じさせる曲で、アタック感の強いキックを用いた緩いビートに合わせ深い森林を想起させる生命の音や透明感のあるオーガニックなシンセの響きが壮大な世界観となり、いつしか心は南国のトロピカルな森の中。一方で"TRIX"はキレのある電子音局が大胆に躍動しシカゴ・ハウスにも近い乾いたビートが荒ぶるテクノ色の強い曲で、とは言ってもビートが走る事はなく溜めを効かせたまま引っ張り続け、爽快な電子音響が刺激的に肉体に降り掛かってくる。そして一般的にイメージされるであろうバレアリックという曲なら大らかな青空に包み込まれるような緩いダウンテンポの"Keltner & Chalkin"もあれば、"Ichimoku"では心地好いアシッド・ベースのシーケンスが走りながら90年代前半のArtificial Intelligenceを思わせるギャラクティックな宇宙遊泳を楽しむ如く浮遊感のある曲もあったりと、バレアリックとテクノの自然な調和が存在するアルバムだ。最後は夜の帳が降りてきてしっとりムーディーに染まる"Evening Star"、幻想的なシンセのレイヤーがメランコリーで静かに幕を閉じていく。過去の作風に比べ随分とシンセサイザーの瞑想的な旋律を用いており、テクノやアンビエントにニュー・エイジの要素も濃くなった作風ではあるものの、根底にある自然主義のバレアリック性も変わらず実にBarrottらしくもある。記事にするのが遅れて間に合わなかったものの、2018年のベストアルバムに入れたかった程に素晴らしい作品だ。



Check Mark Barrott
| TECHNO14 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Midnight In Tokyo Vol. 2 (Studio Mule:Studio Mule 6 CD)
Midnight In Tokyo Vol. 2
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近年再発掘がされる和モノはもはやムーブメントに近い勢いとなっているが、その流れに乗るレーベルも少なくはない。2005年の設立以降、ダンス・ミュージックのシーンにおいて世界規模での成功を成し遂げた日本のMule Musiqもその流れに同調し、2018年初頭からダンス・ミュージックという制限を取り払ったStudio Muleから和モノのシリーズとして『Midnight In Tokyo』を開始させている。第一弾はディスコやブギーが主題となっていたが、その第二弾となる本作は全体としてエレクトロニックなフュージョンやジャズ、またはシティーポップが中心となっており、当方は収録されているアーティストについて大半は知らないもののそれでも尚直ぐに魅了される程の普遍的な魅力を持った曲が集められている。オープニングはサックス奏者の沢井原兒による"Hikobae"だが、これがかなり異形なフュージョンで面白い。回転数が狂ったのかスローモーなテンポに和なのかエキゾチックなのか訝しいサックスのメロディーに民族的なパーカッションも加わり、空間も歪むようなサイケデリックな感覚に満たされるこの曲は、Bill Laswell率いるMaterialがプロデュースしたとの事で納得。続くTodayʼs Latin Projectはラテンのカバープロジェクトだったようで、"Danza Lucumi"は燦々とした太陽の日が降り注ぐカリビアンの長閑な雰囲気に溢れており、その青々として清々しいイメージは正に南国だ。そして坂本龍一も制作に加わった鈴木茂による"On The Coast"は、AORやシティー・ポップの範疇だろうかレトロながらもキラキラとした都会的な響きで、特に咽び泣くようなメロウなギターが心に染みる。一方でかなりジャズ色の強い曲もあり、King Kong Paradiseによる"Samarkand"はリズムは大胆かつライブ感溢れて展開しギターも感情が爆発した如く咆哮し、ラテンとジャズが融合したセッション性の強い激熱な展開が繰り広げられる。そしてアルバムの終盤は特にメランコリーなフュージョンが中心で、鳥山雄司による透明感のあるシンセに切ないギターが表情を付けていくアーバン/ブギーな"Bay/Sky Provincetown 1977"、しんみりとしたエレピに女性ボーカルも起用して切なくしとやかなAORに仕上げた奥慶一による"Heat Wave"、そして最後はSafariによる南国のリラックスしたビーチサイドな雰囲気が溢れる郷愁のレゲエ風味もあるラテン・フュージョンの"Day Dream At The Bob's Beach"と、メランコリーな曲調が続きぐっと引き込まれる事間違いなし。7〜80年代の日本に、そしてクラブ・ミュージックではないものの、こんなに素晴らしい音楽があったなんて今更ながら再発見であり、こうやって素晴らしい音楽に出会う機会を提供するStudio Muleの役目は非常に大きい。



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| ETC4 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Various - Salsoul Sounds Familiar (Re-Edits, Remixes And Remakes From The Sounds Familiar Crew) (Sounds Familiar:SALSBMG16LP)
Various - Salsoul Sounds Familiar (Re-Edits, Remixes And Remakes From The Sounds Familiar Crew)
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その後はハウス・ミュージックの萌芽へと繋がっていくなど現在のダンス・ミュージックに非常に強い影響を与えたディスコ・ミュージック、その音楽の中でも伝説的レーベルとして名を残すのがNYのSalsoul Recordsだ。The Salsoul OrchestraからDouble ExposureやLoleatta Holloway、SilvettiにFirst Choiceなどを始めとしてディスコという枠組みにおいて欠かす事の出来ないアーティスト/バンドを多く抱えるレーベルであり、サルサ+ソウルの混合を発展させてラテン・ファンクな豪華かつソウルフルな響きを用いて、70〜80年代を席巻した重要レーベルだ。本作はそんなレーベルがイタリアのディスコ・レーベルであるSounds Familiarとコラボレーションし、現在のダンス・ミュージックとして生まれ変わらせた企画盤であり、ディスコから派生したハウスへとより接近させてDJ仕様な手を加えている。作品の多くは原曲の雰囲気を壊す事はなくSalsoulの優美さを残しており、例えばDJ Spinnaによる"Chicago Bus Stop (Ooh I Love It) (DJ Spinna Refreak)"はゴージャスなオーケストラ・サウンドやトランペット等の優美な響きはそのままにリズム感を滑らかなハウス・ミュージックのそれに置き換えた上で、派手さをコントールして全体を綺麗に洗練させてより大人びたムードが加わっている。TwiceとVolcovによる"Stimulation (Twice & Volcov Edit)"やSpecterによる"Latin Lover (Specter Edit)"は至っては正にエディットなので音的には原曲との差が無く、DJとして使いやすようにシンプルな構成を反復させる事で、ドープさを増してズブズブと嵌めていくエレクトロニック・ファンクの前者、メランコリーなハウス調の後者へと、それぞれがDJ仕様になっている。如何にもなりミックスと言うならば名曲"Thousand Finger Man"をGe-ologyがハウス・ミュージックに仕立てた"Re-Fingered With Love"で、上モノのピアノやシンセの旋律はおおよそ原曲そのままだが跳ねて疾走するリズムは明らかにハウス・ミュージックのそれであり、ドタドタとしたバンド・サウンドな原曲と比較するとこのリミックスは現在のダンス・ミュージックとして成立している。また元々は4分にも満たない曲だったものがKai Alceが手を加えた"Salsoul Rainbow (Kai Alce NDATL Edit)"は9分にまで尺が伸ばされ、土臭くファンキーなベースやドラムのリズム帯に合わせてゴージャスなオーケストラが組み合わさった優美なサウンドによるドラマティックな展開を、これでもかと言う程に堪能出来る。どれもこれも見事なまでにSalsoulの華々しいディスコ・サウンドそのままでその意味では基本リミックスではない為に大きな驚きはないが、名曲ばかりなのでSalsoulやディスコへの足を踏み入れていく為の入り口として捉えても価値はあるだろう。



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| HOUSE13 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Caissard DJ - BAH040 (Bahnsteig 23:BAH040)
Caissard DJ - BAH040

2015年にベルリンで設立されたBahnsteig 23は、まだ活動3年程ながらも既に作品数は20を超える程に勢いがある。生っぽいディスコやシンセ・ポップやニューウェーブの要素を含む異形なエディット作品が中心で、決して有名なアーティストの作品をリリースしているわけではないが、独自のレーベル性を着実に確立させながら勢いを強めている。そのレーベルからデビューを飾ったのがフランスからのThomas CaissardことCaissard DJで、デビューしたばかりなので詳細は不明なものの、一聴して耳を惹き付ける位には印象的な作品だったのでついつい購入した次第だ。出だしの"Bright Dance"こそタイトル通りにキラキラとしたシンセを用いたシンセポップな曲調で、随分と懐かしくもあり哀愁のある音楽性だなと思っていると、"Market Anthem"は安っぽいリズムマシンのビートやベースが浮かび上がる作風は80年代のニューウェーブな雰囲気もあったりと、序盤から全く的を絞らせない。更にはアジアな雰囲気を思わせる弦の音色を用いた原始的エキゾチックな"La x5"、奇妙な電子音が唸りローファイなビートが刻まれるマシン・ファンクな"Arrakis (Melange Dub)"、黒魔術を唱えているような不気味なゴシックでインダストリアル風の"Demo-cracy"、そして妙な高揚感のあるベルの連打と生々しい太鼓のビートが中国を思わせるようなハイエナジーの"The God Emperor"と、曲毎に様々な様相があり一枚のEPの中でも雑多ながらも折衷主義とも認められる音楽性が詰まっている。その余りの纏まりの無さはここまでやると清々しい位で、Bahnsteig 23というレーベルの強烈な個性の一つと思えば、十分にレーベルの魅力性を伝える事にも寄与している。アーティストとレーベル共に、今後も注目せざるを得ない衝動的な一枚だ。



Check Caissard DJ
| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Pritchard - The Four Worlds (Warp Records:WARPCD296)
Mark Pritchard - The Four Worlds
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伝説的なアンビエント・ユニットであるGlobal Communicationの一員であり、そして様々な名義を用いて多方面の音楽へ手を広げて活動を拡張させてきたMark Pritchardは、しかし2016年にようやく本人名義での初のアルバムをリリースしていた。そこでの手応えを感じたのだろうか、次なるアルバムである本作も本人名義でのリリースとなるが、前作の今までの雑多な音楽性を咀嚼した方向性から今度はメランコリー×アンビエントの静謐な音楽へと転換している。とは言いながらもアルバム冒頭の"Glasspops"だけは4つ打ちのビートが入ったプログレッシヴとアンビエントな雰囲気のあるテクノで、何でも5年の歳月を掛けて制作された11分にも及ぶ大作との事。ブリーピーなシンセが下からじわじわぐぐっと迫り上がってくるも決してアッパーにはならずに内部に情熱を貯め込むような感傷的なテクノは、シンフォニックな響きが荘厳な美しさも伴っており、確かにアルバムの中でもその個性は際立っている。がそれ故に残りのビートレスな7曲とのバランスはやや崩れてしまっているのも事実で、ピアノがリードする美しくも真夜中の不気味さと不穏な空気も漂ってくるクラシック的な"Circle Of Fear"や重厚なドローンがのしかかる中で暗い呟きが魔術的な"Come Let Us"らは、ビートが無い事も関連はしているがよりムード重視な音楽性でフロアからは乖離している。かと思えばハープシコードらしき明るい音の連なりとストリングスによって光に包まれる牧歌的な"The Arched Window"、無重力空間に電子音を放ち自由に漂わせるようなジャーマン・プログレ×アンビエント調の悲壮感漂う"Parkstone Melody II"など多少の外向的な雰囲気もあるが、アルバム全体のイメージはやはりメランコリーな室内楽的だ。尺も全体で30分弱と随分とコンパクトな構成で、トラック自体もPritchardに大して期待しているものからはややずれているようにも思われ、アーティストに対しての期待は大きいだけに物足りない。



Check Mark Pritchard
| TECHNO13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Flash - Corktown EP (Elypsia:ELY06012)
Mark Flash - Corktown EP
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デトロイトの反骨精神軍団であるUnderground Resistanceの新世代メンバー(とは言ってもアーティストとしてはベテランのようだ)であるMark Flashは、DJでありパーカッションやキーボードもプレイするプレイヤーでもあり、そして積極的に作曲活動も行うアーティストだ。その手腕からGalaxy 2 Galaxyへの参加、そしてMike BanksとのユニットであるDepth Chargeの一員としても活動するなど、積極的にデトロイト・テクノを鼓舞するように後押しを行っている。そんな彼の新作は予てからデトロイト・テクノ推しなベルギーのElypsia Recordsからと言う事もあり、デトロイト魂が炸裂する内容だ。タイトル曲である"Corktown Groove"はFlashらしい弾けるパーカッションが導入された躍動感溢れる骨太テクノで、勿論正統派らしいメロディアスなコード展開やシャッフルするリズム感も見受けられ、そしてエネルギーに満ち溢れたシンセソロのポジティブな感覚は闇を切り開くような希望そのものだ。"Elmwood Park"も似たようなタイプで直線的でエネルギッシュな4つ打ちビートにコズミックなシンセを散りばめ、そこに叙情的でうっとりするメロディーやエモーショナルなシンセソロが入ってくる典型的なデトロイト・テクノで、その力強さは如何にもFlashらしい。対して"Kairad"はややダークで下から迫り上がってくるようなシンセの用い方で、粘り強い低音の効いたグルーヴによってじわじわと盛り上がる持続性が強い。ラストの"Dequindre Cut"は希望に溢れた方のURらしいポジティブなシンセが弾け飛び跳ねるようなリズムに揺れるコズミック・テクノで、ある意味では古典的とも呼べるスタイルを踏襲しながらもその溢れるようなエネルギーは初々しくもあり、停滞するデトロイトのシーンに活を入れるようでもある。スタイル的には出来上がっているジャンルが故に新しさという物を感じる事はないが、むしろ実直に自分の道を見返しながら先へと進めていくような気概が感じられる。これがデトロイト・テクノだと言わんばかりに。



Check Mark Flash
| TECHNO13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Deetron - DJ-Kicks (!K7 Records:K7359CD)
Deetron - DJ-Kicks
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3台のターンテーブルを駆使してヒップ・ホップ上りのミックステクでハード・テクノなDJをしていたのも今や昔、制作するトラックもいつしかメロウでソウルフルな感情性豊かな作品へと移行し、上手く時代の波に乗って進化を遂げてきたDeetron。マイペースで作品をリリースしアーティストとしての確かな評価を獲得しつつ、『Fuse』や『Balance』に『Fabric』等の名物MIXCDシリーズにも抜擢されてきたDJとしての手腕もあり、かつてのハードテクノ勢の中では面白い変化を見せながら独自の音楽性を確立しているが、遂にこの『DJ-Kicks』にも参戦とはやはり海外での評価は日本よりも確かなようだ。本作でも分かる通りテクノ〜ハウスの境目を融かすように混在させる選曲の審美眼、ダンスとリスニングの親和性、デトロイト・テクノやシカゴ・ハウスのクラシックからモダンな時代の曲までと、どれにも偏らずに一つの流れへと組み込んでいくバランス感は比類なきモノで、80分34曲に渡るシームレスなミックスは優雅でさえある。オープニングからしてCarl Craigのガラス細工のような繊細な美しさを発する"Goodbye World"で始まり滑らかにビート入りの曲がミックスされ、古き時代の変異体ディスコの"School Bell / Treehouse"でアクセントも盛り込みつつ、シカゴ・ハウス名作の"Waterfall (Deetron's DJ-Kicks Version)"で垢抜けないながらも原始的なソウルの感情性を高めていく。そこからもジャズ・ファンク色なBurnt Friedmannからインテリジェンス・テクノな趣きのSpacetime Continuum、変異体テクノのMorgan Geistなどジャンルはばらばらなれどエモーショナルな共通項で雰囲気を作っていく。中盤ではDJ Kozeの甘美なサイケデリアの"Let's Love"からRon Trent & Chez Damierの幻想的でディープな朝方をイメージする"Morning Factory"へと繋がる瞬間が得も言われぬ程に素晴らしく、そこからはややテクノ寄りにグルーヴ強めの流れへと入り、リズムの崩れたダブ・ステップや逆にソウルフルなボーカル曲も用いて後半に向けて盛り上がる。そんな中にも古き良き時代のAIテクノのBlack Dog Productionsによる"Flux"を聞くと懐かしさが込み上げたりもするが、DeetronやDJ Boneによる骨太で激しいテクノもミックスしながら突入するFloorplanからTerraceにDerrick Mayのデトロイト系繋ぎの流れは非常にドラマティックで、非常に押し引きが上手い。そして混沌としたベース・ミュージック風な"Old Fashioned"から一気にテンションが落ちて、レフトフィールドなポップソングの"Strange Emotion"で今までの喧騒から解放される静謐な閉じ方は心残り無く綺麗に音が消えていく。いまいち日本に於いてはその実力に対しての正当な評価を獲得しているようには感じられないが、本作はそんな評価を覆すには最適なMIXCDで、Deetronのエモーショナルな音楽性を十分に堪能出来る事だろう。



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| TECHNO13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2018/4/30 Underground Resistance as Depth Charge Live in Tokyo @ Contact
2016年、Taico Clubで初お披露目となったUndergorund Resistanceの新たなるプロジェクト・Depth ChargeはMad Mike BanksとMark Flashによるユニットだ。現在はバンドであるGalaxy 2 Galaxyが休止状態の為、その穴を埋めるようなプロジェクトかと思われるが、今回遂に都内クラブのContactへ初登場する。それをサポートするのはDJ WadaやKen Ishii、そしてセカンドフロアにはHiroshi WatanabeやTakamori K.らが集結と、完全にデトロイト魂なパーティーが開催された。
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| EVENT REPORT6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Unknown Artist - Drive Time (Feel International:FEELI002)
Unknown Artist - Drive Time

バレアリック・シーンに中心に居るInternational Feelの傘下に2016年に新たに立ち上げられたFeel International、その第二弾は片面プレスで限定300枚のEP。正直なところレーベル毎のコンセプトの差などは明確には提示されていないので分からないものの、本作は10ccの名曲である"I'm Not In Love"をネタにしており話題性は十分だ。と思ったら過去にInternational Feelから2009年にEFEELシリーズの第一弾として同じ曲をネタにしていた"Forbidden Love"もリリースされており、前回と今回が同じ製作者によるものかは不明なものの余程この曲に愛着があるのは間違いないだろう。"Forbidden Love"の方は比較的原曲の形を残したダウンテンポなバレアリック・エディットという趣きだったものの、こちらの"Drive Time"は原曲の一部のボーカル・パートをサンプリングして繰り返し用いた作品だ。哀しげで切なさが染みるリバーブの効いたギターパートとしっとりとしたピアノ、そしてスローモーなドラムのリズムから始まり、前述のメランコリーな歌の部分が繰り返される事で、幾分かツール的な要素も増したバレアリック・バージョン。夏や秋の夕暮時の切なさにも近いメランコリーを誘う、ギターやピアノの有機的な響きがじんわりと体の奥底まで染みるスローモー・ニューディスコでもある。恐らく"Forbidden Love"も本作も手掛けているのはレーベルを主宰するMark Barrottであろうと勘ぐってしまうのは、どちらもダウンテンポな作品でありそれこそBarrottの自然な状態だからだ。このエディット路線、匿名にやるにはもったいない位の良質な内容で、是非ともアルバム単位で聞いてみたいものだ。

| HOUSE13 | 06:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2018/3/17 Groovement Showcase @ Vent
Balanceからのデビューで注目を集めたポルトガルのJorge Caiadoは、現在はGroovementやInner Balanceのレーベル運営やまたディストリビューションも行いつつ、自身ではDJや楽曲制作も行う等、ポルトガルのシーンでは一際存在感を高めている。特にGroovementではSai YoheiやSTEREOCiTI、そして直近ではKaoru Inoueの作品もリリースするなど、少なからずとも日本のアーティストに対し興味を持っているようだ。今回Caiadoの初来日のパーティーには前述のInoueとSTEREOCiTI、そして新鋭Yoshinori Hayashiが出演するなどレーベルショーケースとして開催されているが、そんな場に対して各DJがどんなプレイを披露するのかと興味は尽きない。
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| EVENT REPORT6 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Barrott - Cascades (Francois K Mix) (International Feel Recordings:IFEEL 068)
Mark Barrott - Cascades (Francois K Mix)
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バレアリック・シーンの最前線を突き進むInternational Feelの主宰者であるMark Barrottの作品ならば、 何はともあれ注目しておいて損はないだろうが、その上ジャンルを超越しダンス・ミュージックの生き字引とも呼べるFrancois K.という御大を引っ張り出してきたのだから、本作はもはや見過ごし厳禁だ。元々は2016年にリリースされていた"Cascades"はBarrottらしい屋外の壮大な空の広がりや燦々と降り注ぐ太陽光をイメージさせる生命力に溢れたバレアリックなトラックで、多幸感溢れるアルペジオが流れる中に爽快なタムが弾け、優美なフルートらしき旋律に導かれる至福に包まれる大らかな内容だった。そんな元々完成度の高い曲に対しFrancoisはどう向かい合うのか、その結論としては敢えて奇を衒う事は一切無くオリジナルを尊重してイメージを壊さずにクラブフレンドリーな正統派4つ打ちに、横綱相撲と言うかベテランの貫禄たっぷりなりミックスを披露している。"Cascades (Francois K Mix)"は序盤から分厚いハウスのキックが生命力を感じさせる力強いビートを刻み、硬いパーカッションやテクノ的な電子音も追加して随分と骨太に音を追加しているが、元の開放感や爽快感を損なうような手の加え方はしていない。それどころか原曲のオーガニックな響きに更に大地の鼓動も加わって豊かなエネルギーが溢れ出すように、リミックスが原曲の魅力に更に磨きを掛けている事にFrancoisのDJ/エンジニアとして実力が示されている。またBrrottによる新曲"Theme From Nowhere"も素晴らしく、生命力が茂る生き生きとしたパーカッションと躍動的なベースから始まり、優美なフルートらしき笛の音色や色彩豊かなピアノで総天然色な世界を描き出すオーガニックなバレアリック・ハウスは、イビサの享楽的なダンス・ミュージックの夜ではなくBarrottが過ごす長閑な自然が息衝くイビサからのインスピレーションなのだろうか。たった2曲だけの作品だがどちらもInternational Feelらしい大らかなバレアリック感があり極上の曲であるが、また久しぶりのリミックスワークを披露したFrancois、その手腕は全く衰えていない事が示されただけに新録やリミックスをもっとと渇望してしまう。



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| HOUSE13 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Good Mellows For Afterglow Meditation (Suburbia Records:SUCD1008)
Good Mellows For Afterglow Meditation
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遂にシリーズ通算10枚目に到達。渋谷カフェブームの発端であるCafe Apres-midiを運営する橋本徹によるその名も『Good Mellow』シリーズは、メロウをコンセプトにレコードのみの音源や貴重な楽曲も用いて、その作品毎に各時間帯や風景を喚起させる。例えばそれは週末の海辺だったり夜明けや夕暮れの時間帯、または星降る夜空だったりとシーンは変わりながらも、そこにぴったりのメロウネスを投影する手法によりどの盤を聞いても心が落ち着きドラマティックな時間を過ごす事が出来る。そんな新作のコンセプトは「余韻と瞑想」と謳われており、一見言葉だけでは掴めない所もあるものの、実際に聞いてみると瞑想という言葉から今までの屋外の開放的な雰囲気に対してやや内面と向き合うような神妙な感覚があり、その解釈が間違っていないのであれば成る程である。勿論今までのシリーズと同様にジャンルの枠で限定する事はなく、メロウという音楽に対して多面的な視野を以て選曲は成されており、幕開けはLord Echoがプロデュースするジャズ・トリオによる"Montreux Sunrise"で開始。シンプルな構成を活かしてピアノの美しい響きを聞かせるジャズ・トラックから、そこに繋がるのは一転して80年代のエクスペリメンタル系のTranceによる"Ambiente"だが、決して難解でもなく実験的な面もありながらサイケデリックなシタールと浮遊感のある電子音により瞑想へと導かれる。更にシリーズでもお馴染みのバレアリックを先導するInternational FeelのボスであるMark Barrottによる"Winter Sunset Sky"、遠くへと広がっていく郷愁のギターが心地良いナチュラルなバレアリック感が堪らない。中盤に差し掛かる頃にはまたもやInternational FeelからCFCFによるフォーキーなアコギとオルガンにより牧歌的な雰囲気が広がる"Chasing (Apiento Edit)、もう甘美な響きによって自身の世界へと没頭してしまうだろう。そして橋本氏が強く推しているGigi Masin、ここではリミックスとして"Bella Ciao (Gigi Masin & Leo Mas & Fabrice Laguna Mix)"が用いられているが、原曲のアフロな土着感に洗練されたピアノや透明感のある電子音によってアンビエント性が加わり、芯はありながらも落ち着いたバレアリック感を演出。そして前述したように決してジャンルを限定するわけでなく、全体の雰囲気を壊さぬように大らかな包容力を持ったビートダウン系の"Steppin Out (Mark E Merc Dub)"、やや古き良きメロウなシカゴ・ハウスらしさを含む切なさが滲む"Afterglo"と、後半にはダンス・トラックで内向的ながらも肉体が震える瞬間も迎える。そして最後はUyama Hirotoによるピアノやサックスが感傷的に心に染みるダウンテンポ/ジャズな"Magicnumber (Saxmental Version)"、ぐっと雰囲気を落ち着かせて夜の帳を下ろすようなドラマティックな流れに強い余韻を感じずにはいられない。元々シリーズ自体が感傷的で切ないものではあるが、本作はより落ち着きがあり自己と向き合う瞑想の80分を体験する事が出来るだろうが、それは一貫してメロウである事は言うまでもない。



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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Talamanca System - Talamanca System (International Feel Recordings:IFEEL063CD)
Talamanca System - Talamanca System
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現行バレアリックを引率するInternational Feel自体が注目の的ではあるが、そんなレーベルからタレントが集まったプロジェクトであれば尚更興味を惹くのは当然だ。それこそレーベルを主宰するMark Barrott、Tuff City KidsからはPhillip LauerとGerd Janson(Running Backの主宰者でもある)が手を組んだプロジェクト、Talamanca Systemである。快楽的な真夜中のフロアとは異なる平穏な日常の視点でバレアリックを解釈するBarrott、イタロやオールド・スクールからの影響が強いニューディスコを得意とするTuff City Kids、そんな人達が集まれば当然の如くダンス・ミュージックという前提は崩れないがその音楽性は穏やかなメランコリーと豊かな色彩感覚を持ったものとなる。始まりのドスドスした簡素なリズムの"Transatlantique"でも古いディスコのような趣きがあるが、清涼感溢れるピアノのコードや透明感あるシンセのラインからは、太陽光が燦々と降り注ぐ野外のバレアリック感が伝わってくる。続く"104"はスローモーなニューディスコ系でブリブリとしたシンセベースが快楽的だが、ここでも凛とした光沢を持つピアノのコードが特徴的だ。"Ancona Ancona"に至っては潰れたようなドラムやゴージャスな光沢あるシンセ使いが80年台のシンセポップを思い起こさせるが、逆にしっとり妖艶で仄かに情緒的なディープ・ハウス性もある"Ocean Grill"ではじんわりと染みるようなメランコリーを発しつつ、そこに心地良いアシッド・サウンドが良い陽気なムードを付け加える。アルバムの後半は奇怪さが打ち出ており、原始の胎動を思わせる土着的なアフロ・リズムに奇妙な獣の鳴き声らしきものも聞こえる"Conga Cage"、ロウなビートに様々のトリッピーな効果音が用いられて恍惚感を煽るイタロ的な"Experc"、華々しい電子音がラストを飾るべく祝福を奏でてサントラ風と言うかシネマティックな叙情性を描くノンビートの"Aurorca"と、3人のアーティストが集まっただけに音楽性は多用さを獲得している。勿論そこにはバレアリックと要素が中心にあり、密閉されたフロアの中ではなく広大な空の下で豊かな自然に囲まれた開放感溢れる場所で聞きたくなる、そんな太陽に照らされた明るさが通底する。3人だからこそのマジック…というものではなく、予想を越えてくる作品ではないが3人の音楽性を丁寧に反映させており、アルバムからは正しく長閑なバレアリック感が広がっている。



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| HOUSE12 | 15:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Barrott & Pete Gooding - La Torre Ibiza Volumen Dos (Hostal La Torre Recordings:HLTR002)
Mark Barrott & Pete Gooding - La Torre Ibiza Volumen Dos
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現行バレアリック最前線、International Feelを束ねるその人こそMark Barrott、そしてPete Goodingと二人でイビサのバレアリックな空気を音像化したのが本作『La Torre Ibiza』シリーズだ。イビサ島にあるホテル「Hostel La Torre」でBGMを担当する前者、同じくイビサにある「Cafe Mambo」でレジデントを担当する後者、そのバレアリック・シーンの中心で活躍する二人だからこそイビサの長閑な雰囲気を伝えるにはこれ以上はないだろう。狂乱にも似たような興奮の坩堝であろうイビサのクラブというイメージはそれは局所的なイメージでしかなく、しかし小さなイビサ島とは言えども平穏で落ち着いた田園地帯もあるわけで、Barrottの示すバレアリックとは正に自然豊かな明るい陽が降り注ぐ開放的なサウンドなのだ。このシリーズは基本的には二人がホテルやカフェでプレイする曲から選曲しているようだが、激しいダンス・ミュージックは皆無でしっとりと肌に寄りそうなラウンジ色が強い。先ずはMusic From Memoryもリイシューを行ったDip In The Poolのクールで洗練されたポップの"On Retinae (East Version)"で開始し、ユニークさもある崩れたビートのディープ・ハウス"Tema Perr Malva"、民族的なソウル・ミュージックと呼ぶべきかアフロな感もある"Diya Gneba"とジャンルとしては全くの統一感無く、しかし平穏な時間帯に浸る事を前提とした選曲。それはバレアリックがジャンルではなく、雰囲気である事を宣言する。 まさかネオアコのThe Duritti Columnの"Otis"まで飛び出すなんて想像だに出来ないが、大空へと響き渡る軽やかなアコギの響きはバレアリックと呼んでも違和感は全くない。中盤のLord Of The Islesの"Expansions"、Tornado Wallaceの"Today"など落ち着いた陶酔感のムードたっぷりな現在形のダンス系もあれば、そしてVangelisによるシネマティックで静かに心に火を灯す"Abraham's Theme"まで情感たっぷりに少しずつ夜の帳が落ちるような雰囲気も。夜とは言っても当然騒ぎ立てるのではなく淑女のような官能が満ち始める闇で、アンビエントで静謐な美しさが光る"Finding"からBarrott自身による新曲である豊かな自然風景も喚起させ開放感溢れる"What About Now ?"まで落ち着いた興奮を呼び起こし、最後は映画「ニキータ」からエキゾチックな響きにニューエイジ風な神聖さも加わった"Learning Time"でうとうとと眠りに落ちていく幕切れ。文章だけでは一見取り留めのない選曲…と思うかもしれないが、これが極上のリラクシング・ミュージックであり、そしてただの部屋をラグジュアリーな雰囲気へと一変させるムード・ミュージックであり、何よりもイビサという街を訪れた事のない人に対してもそこを旅させるような喚起力がある。International Feelを引率するだけあり、非常に説得力のあるコンピレーションだ。



Check "Mark Barrott" & "Pete Gooding"

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| ETC4 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2017/11/2 Grassroots 20th Anniversary Party !!! - DAY - @ Grassroots
新しい音楽が生まれては廃れ早急に入れ替わる流行が常であるダンス・ミュージックの界隈で、一つのクラブが20年も同じ場所で存在し続ける事は決して容易い事ではない。東高円寺にあるGrassrootsはしかし日本人のDJをブッキングし続け彼等を育てる場所としても機能し、そして酔いどれとミュージック・ラバーが集まるホーム的な酒場としても成立し、決して大きなクラブではないものの他では体験出来ない魅力あるクラブの一つとして20年も続いてきた。そんな場所だから20週年のアニバーサリーは当然縁のあるDJが集結するのだが、その初日はDJ HikaruにCMT、KabutoにConomark、そしてYA△MAとつまりはGrassrootsをホームの一つとして活動しつつ全国へと巣立っていったDJが集結した。
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| EVENT REPORT6 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Barrott - Music For Presence (International Feel Recordings:IFEEL060)
Mark Barrott - Music For Presence
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モダン・バレアリックの筆頭、享楽的なイメージが先行するイビサの中でもそれとは真逆の平穏な田園地帯が広がるようなイメージを持つInternational Feelは、正に太陽光の降り注ぐ開放的な地中海バレアリックを体現する。そんなレーベルを引率するのがMark Barrottで、既に2枚のアルバムとイビサの空気を取り込んだコンピレーション・アルバム等をリリースしており、新緑が生い茂る自然との調和を目指したようなバレアリック性を開花させている。しかしこの久しぶりとなる新作のEPは侘び寂びのある落ち着いたジャケットからも推測出来る通り、何でも日本の秋の風景や夜をイメージしだそうだ。それは結果的に、今までの作風がカラフルな総天然色の木々に覆われた島のトロピカル感満載だったのに対し、ここでは内省的でより喧騒から離れた寂静の世界のアンビエンスが強く出ている。"Schopenhauer's Garden"は70年台のエレクトロニクスを大胆に用いたジャーマン・プログレかニューエイジのような瞑想的な電子音楽性があるが、そんな中にもギターやサクソフォンの生演奏も導入してリラックスした温かみのある色彩を帯びて、無駄な装飾が省かれた中にも豊かな響きが地平の果まで続いていく。"Emile"でもギターやサクソフォンのプレイヤーを起用しているが、ビートも無くふわふわとした無重力状態の響きは開放的に広がり、夕暮れ時の風景が広がる従来の野外向けなイビサ・バレアリック的である。何処かアジアや日本を感じさせる笛の音が印象的な"Mokusho"、のっそりとしたダウンテンポのビートを刻む中でのどかな笛や電子音が戯れるドリーミーな曲で、桃源郷の世界を散歩するようだ。最後は可愛らしい丸みを帯びた電子音がリフレインして先導する"Lysander"、そこに耽美なピアノやトランペットが控えめに哀愁の感情を吐露するノンビートの曲で、ひっそりと音が消失していき本EPは幕を閉じる。確かに今までのBarrottのイビサ的な作品とは異なり青々しい空や緑の自然といった感覚は後退し、日本や東京の雰囲気であるかはさておき内へ内へと入っていく思慮深さが伝わってくる。勿論International Feelらしい安らぎのフィーリングはあるが、自分の作風を乗り越えていくように進化している点で面白い。



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| HOUSE12 | 11:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Niko Marks - Day Of Knowing (Planet E:PLE 653781-2)
Niko Marks - Day Of Knowing
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特別な注目を集める事は多くはなかったが、デトロイト・テクノ/ハウスと呼ばれるシーンの中では特に楽曲制作を力を入れて大量に作品を残しているNiko Marks。自身のU2X ProductionsからはCDRや配信で毎年のようにアルバムを送り出し、Planet EやDelsin等からもEPのリリース歴があるなど、その知名度の低さとは逆に安定して音楽制作を行っている信頼に足るアーティストだ。本人はキーボードをプレイし歌唱も披露するなどDJ気質ではなく完全にアーティストであり、その為か音楽性もテクノやハウスのみならずジャズやファンクまでも網羅する、つまりはデトロイトのモーターシティーとしての音楽を十分に理解している事もあり、デトロイトのアーティストとしてはもっと注目を集めてもおかしくはない。ならばこそ、このPlanet-Eからリリースされたアルバムはその契機にも成りうる筈で、事実ここには前述の豊かな音楽性が閉じ込められている。アルバムの始まりである"Crank Shaft"からしてキーボードの華麗なコード展開を強調したハウスであり、背景にはコズミックなSEが散りばめられつつぶいぶいと唸るベースやシンセからはファンクの要素が感じられ、実にエモーショナルに展開する作風がアーティスト性を表している。本作で面白いのはリミックスも収録されている点で、Icanとしても活躍するSantiago Salazarがリミックスした"Day Of Knowing (Santiago Salazar Remix)"は情緒的なピアノの音色を活かしながらもスムースな4う打ちでぐっと熱量を増したソウルフル・ハウスを聞かせるが、 原曲の"Day Of Knowing (Original)"はぐっと勢いを抑えてジャジーなリズム感がある事でバンド風なアレンジが黒人音楽のルーツを掘り起こすようだ。本作には以前からコラボを果たしているCarlos Nilmmnsも制作に参加しており、その一つである"Elle Est Une Danseuse A Minuit"は快適なハウスの4つ打ちに合わせて流麗なシンセのコードの響きがのびのびと広がるような効果をもたらし、上下に軽快に弾けるグルーヴを刻む。また"Many Other Places"のように夜っぽい艶のあるダークなテック・ハウスや、耽美な音色を聞かせるエレピが軸になるジャジーファンクなハウスの"Thrill Of The Chase"など、曲毎にキーボーディストとしての力量を発揮しながらエモーショナルな要素を込めている。デトロイト・テクノ/ハウスが好きな人ならばこのアルバムはきっと気に入る事は当然として、これからデトロイトを聞く人にとってもそこにあるソウルやエモーションを感じるにはうってつけだ。



Check "Niko Marks"
| HOUSE12 | 22:00 | comments(1) | trackbacks(0) | |
Good Mellows For Stardust Memory (Suburbia Records:SUCD1006)
Good Mellows For Stardust Memory
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2015年春に開始し本作にて通算7枚目となる『Good Mellows』シリーズ最新作は、その名も「星屑の記憶」と先ずタイトルからして素晴らしい。橋本徹が正にそのタイトル通りにメロウな曲をジャンルに拘る事なく選曲し、それぞれの時間帯やシーン毎に風景を喚起させるようなコンセプトを用意し、ダンス・ミュージック側の視点からリスニング志向となる音を聞かせるシリーズ。バレアリック、アンビエント、又はハウスでもありテクノでもありジャジーでもあり、橋本によるメロウへの確かな審美眼がジャンルを超越して纏まった世界観を作り上げるシリーズは、埋もれた古典やレア曲に現在の時流まで網羅する事でも非常に音楽的な価値を持っている。アルバムの始まりはサンプリングを用いてチルなヒップ・ホップ風な"By And By"、優しく心に染みるピアノのフレーズが印象的な曲。そこからこのシリーズではお馴染みのGigi Masinによる新曲"My Red Rose"、彼らしく開放感溢れるシンセに耽美なピアノが滴り落ちる静謐なインストで、平穏な情景が伸びていく。続くも常連のInternational Feel主宰のMark Barrottによる"Over At Dieter's Place (Luis Delgado Mix)"では、青々しい木々が生い茂るエキゾチックな密林を思わせるバレアリックな世界を広げ、そしてそこに繋がるのは井上薫によるChari Chari復活作"Luna de Lobos"。ネオアコを思わせる枯れ感漂う哀愁のアコギから徐々にハウスへと変化するチルアウト・ハウスは旅情にも似た侘びしさがあり、そこから中盤は"Waiting"や"Love Story"等淡い色彩感覚のハウス色でスムースな流れに乗って、後半には"Miles Away"によって夜の帳が落ちたようにしっとりとした闇に染めてくディープ・ハウスへと入っていく。そこから鳥の囀りも交えて微睡みを誘発するダウンテンポ・バレアリックな"Tropic Of Capricorn"で真夜中を迎え、その闇の先には朝の光が優しく射し込むような正しくタイトル通りの"Sunday Morning"によって暗闇が明けていく。何処を切り取ってもメロウでバレアリックな、そして星屑が飛び交う夜空のようなドラマティックな世界観は、ゆったりと大らかで包容力に満ちている。疲労の溜まった夜や心に余裕がない忙しない日常に、そんな時でもほっと心身をリラックスさせてくれる音楽がここにある。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hiroshi Watanabe - Contact To The Spirits 3 (OCTAVE-LAB:OTLCD-2270)
Hiroshi Watanabe - Contact To The Spirits 3
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2016年は本人にとって新たなる局面へと突入した年であったに違いない。日本人としては初となる作品をデトロイトの老舗レーベルであるTransmatからリリースし、また過去の名義であるQuadraの失われたアルバムを復刻させるなど、過去と未来の両方を押し進めてアーティストとして実りのある一年になっただろう。そして本作もその一年の重要な要素であり、DJとしてのクラブで培った経験を作品化したMIXCDで、シリーズ3作目となる本作"Contact To The Spirits 3"だ。ドイツはKompaktとの関わりから生まれた1作目から彼自身を投影したと言う2作目を経て、4年ぶりとなる新作はこれまでと同様に精密な流れによる濃密なストーリー性を持ちつつ今まで以上に感情の起伏を誘発する内容で、ワタナベの激情が見事に音に反映されている。82分というCDの限界時間に21曲も使用した事で怒涛の展開によって熱き感情が激流の如く押し寄せるが、ミックスの最初は清らかな空気が漂い始めるアンビエントな"Sunrise On 3rd Avenue"を用いる事でこれからの壮大な展開を予期しており、そこからは聴く者を圧倒するドラマティックな展開が全く隙間なく続く。序盤にはYonenagaのプロジェクトであるR406による新曲の"Collapsar"がドラマティックな瞬間を作っており、デトロイト・テクノの叙情性がモダンに解釈されているが、中盤のKirk Degiorgio〜Ian O'Brien〜Rennie Fosterらの曲を繋げたデトロイト志向の流れは神々しいまでの光が天上から降り注ぐようで、勢いとエモーションが見事に融和している。また嬉しい事にR406の曲を用いたのと同様に、日本の隠れている才能を引っ張り出す事も意識しており、終盤に向かってjunyamabeによる幻想的な夢の世界に導かれるような"internal_external_where_is_my_body"をプレイし、ラストには7th GateのTomohiro Nakamuraによる"Memories Of Heaven"を配置して興奮と感動をピークに上げつつすっと余韻を残さず消えていくドラマティックな展開を生み出している。音の数や曲の数の密度の高さ、そして感情の込め具合は相当なエネルギー量で、聴く側も決して安易に聞き流せないような美しくも圧倒的な世界観はやや過度にも思われるが、それもワタナベの胸に秘めたるソウルを極限までプレイに反映させた結果なのだろう。魂と肉体を震わすエモーショナルなテクノに圧倒されるばかり。

Check "Hiroshi Watanabe"

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| TECHNO12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Mark Farina - Mushroom Jazz Eight (Mushroom Jazz:MJ012)
DJ Mark Farina - Mushroom Jazz Eight
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もうすぐ久しぶりの来日を予定しているアメリカは西海岸ダンス・ミュージックのシーンを代表すると言っても過言ではないMark Farina。シカゴ生まれでサンフランシスコで長く活動をする彼は例えば同郷の盟友であるDerrick Carterらとも活動しているが、その周辺の中でもFarinaの特異性を端的に表しているのがこの「Mushroom Jazz」シリーズだろう。シカゴ・ハウスではなくヒップ・ホップやダウンテンポを中心に気怠く甘美な夢の中へ誘うような世界を展開するそのプレイは、マッシュルームを喰ってジャジーな雰囲気に意識も朦朧とさせるような…かはさておき、ひたすら溶けるように気持ちが良いのは間違いない。ヒップ・ホップ中心ながらもガシガシと激しく繋ぐのではなくスムースにメロウに、しっとりとした質感と地に足が着いたグルーヴによって意外にもチルアウトな感覚させ漂わせる至高のミックス。前作から実に5年半とシリーズ物にしては随分と間が空いてしまったが、しかし全くその音楽性に陰りはなく相も変わらずトロトロとした白昼夢を体験させてくれる事だろう。このシリーズ、Farinaのファンがハウス・リスナーである事を差し引いても例の如く馴染みのアーティストの楽曲は少なく、当方もセットリストを見ても何が何だかではあるのだが、しかし一旦そのミックスを聴いてしまえば途端に魅了される事は間違いない。燦々と太陽の陽が降り注ぐ海辺をリラックスして散歩するような長閑な始まりから、ジャジーグルーヴも現れてうっとりと白昼夢に浸り、気怠さは保ちながら鋭利なビート感覚で体を揺らし始める中盤、ハウス感を増して滑らかなビートで心地良く揺らす後半と、実に大人びて優雅なプレイは真夜中のパーティーの興奮とは異なる昼間の陽気なムードが満ち溢れている。これがきっとサンフランシスコの温和な雰囲気なのだろうか、非常にアンダーグラウンド性の高い選曲をしながらも決してこれみよがしになる事はなく、弛緩して開放感溢れる気持ち良さをそのままに体験させてくれる事にDJとしての姿勢が現れている。今回の来日でもハウス・セットだけでなくMushroom Jazzセットを予定しているそうなので、その予習としてもお勧めする。

Check "Mark Farina"

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rebirth 10 - Compiled And Mixed By Larry Heard A.K.A. Mr. Fingers (Rebirth Records:REB036CD)
Rebirth 10 - Compiled And Mixed By Larry Heard A.K.A. Mr.Fingers
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シカゴ・ハウスのレジェンド…とだけで括るのでは恐れ多い、時代を越えて何時までも残る曲を制作する音楽家として孤高の位置に存在するMr. FingersことLarry Heard。初期シカゴ・ハウスのロウで荒ぶれる作風から、次第にそこにツール性のみならず趣深い情緒や琴線に触れるエモーショナル性を加えた張本人であり、伝説的な存在として尊敬の眼差しを浴びながらも今も音楽家として制作を続け、求道的な生き方を続けている。アーティストとしての技量は言うまでもないが今までにDJとして公式にミックスをリリースした事はなく、活動歴30年を経てようやくMr. Fingers名義でのミックスがここに届けられた。オフィシャルでの初のミックスである事は非常に貴重ながらも、今回はイタリアのレーベルであるRebirthの10周年を記念した作品とあって、あくまでレーベルの音楽性を伝えるショーケースが前提になっている。レーベルからの作品にはテクノからハウスにディスコ、USから欧州まで幅広い要素があり、レーベルを追い続けている人でなければその全容を計り知るのは困難だろう。しかし決してDJとしては超一流という訳でもないLarryが、ここでは穏やかで慎み深い点で音楽的には親和性のある事をベースに、ショーケースとしては十分に魅力あるミックスを披露している。ショーケースというコンセプトが前提なのでトリッキーさや派手な展開はほぼ皆無で、曲そのものの良さを打ち出す事を前提としたミックス - それは普段のLarry Heardのプレイでもあるのだが - で、幽玄なディープ・ハウスからアシッド・ハウスに歌モノハウス、またはディープ・ミニマルも使用して、穏やかな地平が何処までも続くような優しさに満ちた音楽性だ。丁寧に聞かせる事でしっとりと体に染み入るような情緒性を含みつつも、勿論ダンス・ミュージックとして体が躍り出すようなグルーヴ感もあり、Larryらしい大らかな包容力とレーベルの美しく幽玄な音楽性が見事にシンクロして相乗効果を発揮している。リスニングとしての快適性が故に部屋で流していて自然にさらっと聞けてしまうBGM風にも受け止められるが、それもLarryやレーベルの音楽性としてはあながち間違っていないのかもしれない。願わくば次はショーケースとしてではなく、よりパーソナリティーを打ち出したMIXCDも制作して欲しいものだが、さて今後の活動を気にせずにはいられない。



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| HOUSE12 | 12:00 | comments(3) | trackbacks(1) | |
Scuba - Fabric 90 (Fabric Records:fabric 179)
Scuba - Fabric 90
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2016年8月に薬物により2名の若者が亡くなった事で一旦は閉鎖へと追い込まれたUKは名門クラブのFabricで、最後にプレイしたのがダブ・ステップで先陣を切るPaul RoseことScubaだったそうだ。本作はその出来事に前に制作されていたのでその出来事と特に関連付けられてはいなかったが、奇しくもクラブの閉鎖後に同レーベルより初めてリリースされた作品がScubaが手掛けた本作だったのは、何か運命的なモノを感じずにはいられない。Scubaと言えばテクノの現在の聖地であるベルリンはBerghainにダブ・ステップやベース・ミュージックによって攻勢をかけ、テクノとダブ・ステップの溝を埋めつつ、また本人もベルリン系のテクノへの傾倒を示す事で評価を獲得していた。しかし5年前にリリースされたアルバムは意識的にダブ・ステップから距離を置いて大衆的な作品をリリースし、当方はそこで一旦Scubaへの興味を失いかけていたのだが…。しかし、そこはやはりFabricシリーズに起用されただけあり、ダブ・ステップのビートとテクノのひんやりした質感によってかつてのアンダーグラウンドな雰囲気を十分に纏い、息もつかせぬ展開を駆け抜けるミックスを披露している。驚いた事に本作ではCDとしては19トラックに分けられているものの、実際には42にも及ぶ大量の曲が使用されており、常に複数の曲が入り組むように編み込まれる事でビートの多様性と緩急自在な展開を作り出している。そして単に勢いで飲み込んでいくだけの作品ではなく、例えば出だしではビートのある曲にPatrick Cowleyによる不安気なアンビエントの"Uhura"を被せて深遠な音響空間を作っていたり、ビートもかっちりした4つ打ちからボディーブローのように鳩尾に刺さる鋭利なダブ・ステップに端正なミニマル、または痺れるような覚醒感ある電子音や奥深い空間演出を成すダビーな音響など、様々な要素を散りばめながらそれらがばらばらになる事なく一つの世界観として纏めあげている。確かに余りにも膨大な曲を用いてはいるのだがそれらはベルリン的な冷たさや闇のムードによって結び付けられており、ここでは意識的でなければテクノとダブ・ステップの垣根を感じる事は無いほどだ。そして作品の最も盛り上がる中盤も素晴らしいが、ラスト10分位のテンションが落ちてきてビートが変容しつつズブズブと深みにはまり、暗闇の中からメランコリーな情緒も現れてくる流れは、暗さの中にもドラマティックな盛り上がりを感じる事だろう。予想を良い意味で裏切る妙技が炸裂したミックス、Scubaの深化がここに表現されている。



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| TECHNO12 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Carl Craig | Sonja Moonear - Cocoon In The Mix (Cocoon Recordings:CORMIX053)
Carl Craig Sonja Moonear - Cocoon In The Mix
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真夏の夜の饗宴を繰り広げるイビサはAmnesiaで開催されるCocoonのパーティーは毎年の恒例行事となっているが、そのパーティーの公式MIXとなっている『Cocoon In The Mix』の最新作(と言ってもリリースは昨夏ですが)は、デトロイト・テクノの至宝であるCarl Craigとスイスの女性DJでありミニマル系で評価を得ているSonja Moonearが手掛けている。このシリーズのコンセプトは二人のDJのミックスを収録するだけなので、音楽的な繋がりから言えば共通項は見えてこないので、それぞれ全く別のプレイとして本作は楽しむべきなのだろう。それでも本作を聞けば例えば当方のようにAmnesiaのパーティーを体験した事のない人にとっても、その雰囲気だけでも何となく掴める事は可能なのかもしれない。それは特にC2のプレイの方が顕著と感じ、序盤から"What Is House Muzik (Ricardo Villalobos What Is Remix)"や"7 Directions (Dennis Ferrer Drum Mix)"などミニマルかつドラッギーな大ネタを繰り出して、大箱らしい派手な盛り上がりを作っていく。制作するトラックに比べるとプレイの方は余りデトロイトらしさは感じさせないのがC2の特徴だが、それでも疾走しうねるビート感や覚醒的な上モノを用いたヨーロッパ寄りのテクノやテック・ハウスなどは一般的には馴染みやすい音ではあり、またFloorplanやOxiaなどクラシックも当然の如く用いて真夜中の興奮を演出し、終盤ではデトロイト系の"Episode"や"Speechless (C2 Remix)"を投下して感動のエンディングへとスムースに盛り上がっていく。ミックス自体に何か特別な個性を感じるような内容ではないものの、Amnesiaの興奮に包まれた景色が浮かんでくるような、これぞ大箱らしいプレイだろう。対してMoonearの方がDJとしての力量を感じさせるプレイが体験出来る内容で、色っぽい呟きによりハウスを宣言するような"New Age House"に始まり"Music, Music (The I Humped Mix)"によって滑らかに加速し、常にグルーヴをキープする。大袈裟に展開を作る事はせずに淡々とした抑制されたビートを刻み、Cocoonらしいドラッギーなテック・ハウスも織り交ぜながら中盤でのエモーショナルな"Creepin"や"Translated Translations Translated"等のハウスでドラマティックな流れも生み、ミニマルな展開の中にも淡い叙情性を盛り込む。中盤以降は更に深い空間を感じさせるディープ・テックな闇に進んで、ラストに向かって80年代シンセ・ポップらしさを含む"M9"からアンビエントな音響処理の強いダビーな"98%"で微睡みつつ、最後にはVillalobosによるその名も"Amnesia"でじわじわと感覚が鈍っていくようなドープ・ミニマルで深みに嵌まりながらいつしかパーティーは終わりを迎える。半ば強引なまでに盛り上げるC2、対してフロアの感覚を掴むように嵌めていくMoonear、DJとしては当然後者に軍配が上がるだろう。



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| TECHNO12 | 16:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
La Torre Volumen Uno (Hostel La Torre Recordings:HLTR001)
La Torre Volumen Uno
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バリアリックと言えばイビサ、そして現在のバレアリック・シーンを引率するレーベルはInternational Feel。本作はそんな場所やレーベルに縁のあるコンピレーションで、イビサ島にあるホテル「Hostel La Torre」で夏の間にInternational FeelのボスであるMark BarrottがBGMを担当した事から、そこでの選曲をベースにLa Torreにもたらそうとしていた「エッセンスとスピリット」を盛り込んだそうだ。筆者はイビサに行った事がないのでそこでの雰囲気をリアルに体験する事は不可能だが、しかし本作を聴けば少なからずイビサの空気感とバレアリックがある特定のジャンルではなくある雰囲気を持つ音楽の集合体である事を理解する事は可能だ。本作はジャンルや時代に壁を作る事なく選曲がなされており、実験的なアフリカン音楽にエキゾチック、無国籍に中東レゲエ、シンセポップに最新のバレアリックまで収録し、それらが一体となりバレアリックという雰囲気を作り出しているのだ。アルバムの前半は一般的なダンス・ミュージックではなく異国情緒もあるワールド・ミュージックとしての性質が強く、アフリカンながらもミニマルな展開で持続感を有む"Forest Nativity"で始まり、可愛らしさを発するボーカルとトロピカル感が控えめに甘さを匂わす"Comme Ca"、メロウなフォークの中に東洋的な雰囲気もある"Air A Danser"など、有機的な響きと肩の力が抜けたリラックスした流れが爽やかな開放感を生んでいる。中盤のSpookyによる"Orange Coloured Liquid"は90年代前半のアンビエント・ブームの系譜にある浮遊感の中に意識も溶け込んでしまうバレアリックで、そこから現行バレアリックのCantomaによるアコースティック・ギターが夕暮れ時の切なさを誘う"Tabarin"への流れは、得も言われぬ恍惚感が溢れ出す。そしてバレアリック急先鋒に属するAndrasの"Gold Coast (Surfer's Paradise Mix)"も、ドラムン・ベースのビートを刻みつつも何処までも澄み切った清涼感のあるピアノやストリングスが穏やかな情景を浮かび上がらせる。後半にはBarrott自身による正にタイトル通りな"Deep Water"が待ち受けており、土着的なパーカッションや笛の中から清き水が溢れてくるようなエキゾチック・アンビエントには、もはや身も心も溶けてしまう。そして最後の"White Diamond"、ゆったりとしたスローモー・ディスコだがキラキラ感よりは輝きを抑えつつも長閑な田園風景を垣間見せる穏やかなバレアリックで、感動のラストを迎える。本作には瞬間的な刺激や真夜中のざわめきは一切なく、確かにホテルの落ち着いた空間演出を作るのを助けるような役割を持った音楽性で、底抜けの開放感やリラックスした微睡みが途切れる事なく続く。それぞれのジャンルは違えども各曲はバレアリックという言葉で繋がれており、流石のInternational Feelの率いるだけの説得力を感じさせる。



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| ETC4 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2016/11/2 Grassroots 19th Anniversary Party !!! - DAY - @ Grassroots
随分と遠くまで来たものだ、東高円寺にぽつんと存在する小さなクラブ、もとい酔いどれ酒場のGrassrootsが19周年を迎えている。決して何百人が踊れる大きなフロアがある訳でもなく、派手なライティングや都会的な雰囲気も無いが、音楽好きやDJに愛される場所として重要な存在感を放っている。RAが特集した東京のミュージック・バーの記事でもGrassrootsが紹介され、DJ NobuやGonnoなど著名なDJのお墨付きでもある事も明らかにされた通り、ここで育ち全国規模へ巣立っていったDJも決して少なくはない。小箱だからこその友達の家に足を踏み入れたような安心感、そしてDJの自由度の高さが許される客層の許容度があり、音楽や踊る事が好きな人達が集まる素敵な酒場なのだ。そんな19周年の初日はDJ Nobu、Conomark、DJ Hikaru、YA△MAと正にこの場所で経験を積んだDJが集結した。
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| EVENT REPORT6 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Barrott - Sketches From An Island 2 (International Feel Recordings:IFEEL055CD)
Mark Barrott - Sketches From An Island 2
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今やバレアリック・ミュージックの筆頭と呼んでも偽りはないInternational Feelは、世界各地のベテランから新鋭まで掬いあげながらレーベルの開放的で輝かしさに満ちたサウンドを確立させ、バレアリックシーンの中で確固たる地位を築き上げた。それもひとえにレーベルを主宰するMark Barrottの献身的な活動方針や音楽に対する審美眼に依るものだが、レーベルオーナーとしてだけではなくアーティストとしての才能も一流である事は、2014年にリリースされた『Sketches From An Island』で証明済みだ。本作はそのシリーズの続編となるアルバムで、緑の木々が茂る中にカラフルな小鳥が息づく風景を描いたジャケット、そして「とある島(イビサ島の事だろう)のスケッチ」と言うタイトルからもイメージ出来るように、音楽も正しくバレアリックな世界観を表現している。とは言ってもイビサの観光地らしい享楽的なイメージとは真逆の、Barrottが住んでいるという島の北部の自然に恵まれた田園地帯の平穏な日常に存在するようなダウンテンポが中心で、熱狂的なクラブと言うよりは開放的な野外で鳴る事が適切だろう。気の抜けたギターと優雅なストリングスが爽やかさを演出する"Brunch With Suki"は、確かに落ち着いたブランチという日常を感じさせ、アルバムはリラックスしたムードで開始する。可愛らしいマレットが小刻みに動き、透明感のあるストリングスが広がる"Over At Dieter's Place"は、カラフルでトロピカルな風景を描くようで白昼夢に引き込まれるようだ。そして残響が層になって伸びるギターやコズミックなシンセを用いた"Winter Sunset Sky"は広大な空の広がりを感じさせ、しんみりとした夕暮れ時の切なさを表現している。逆に不安気なギターの奥から土着的なパーカッションや笛の音が響く"Distant Storms At Sea"は、ニューエイジのような宗教的な重苦しさを匂わせ、深い瞑想へと誘うだろう。重苦しい世界観から一転、スペーシーで美しいシンセとミニマルなマリンバが孤島のエキゾチック感を演出する"Cirrus & Cumulus"は、途中から小鳥のさえずりのSE等も導入されてアルバムを象徴するであろうビートレスで美しい曲だ。アルバムの最後はコズミックなシンセが香り立つように湧き上がり、耽美なピアノが滴るような旋律を奏でる"One Slow Thoughtで"、オーガニック感もありつつ自然の中に消え入るような美しさはラストに相応しいアンビエントだ。アートワークや曲のタイトル、そして音楽とどれもが結び付きアルバムのコンセプトを的確に表現した内容で、これぞInternational Feel、これぞバレアリックである事に異論は無いだろう。蒸し暑い真夏にぴったりな涼しげでドリーミーなサマーブリーズ、ただただ素晴らしい。



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| HOUSE12 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Pritchard - Under The Sun (Warp Records:WARPCD244)
Mark Pritchard - Under The Sun
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恐らく彼の経歴の中で最も有名なGlobal Communication、そしてHarmonic 33やJedi KnightsにTroubleman名義など多数の名義を持つMark Pritchardにとって、活動20年以上を経てようやく本名でのアルバムが完成したのは意外だろう。その名義の多さはアンビエントやテクノ、エレクトロにニュージャズ、そしてジュークやグライムなど音楽性の幅広さを象徴しているが、本作ではその多様性がシームレスに溶け合い数々の名義が一つとなってPritchardの根源を表現するような印象が感じられる。アルバムの始まりを飾る"?"は厳かな音響が静かに湧き立つアンビエント性があり、重厚感の中にもムーディーな風景が広がる。続く"Give It Your Choir"ではレーベルメイトのBibioをフィーチャーし、随分とメランコリーで何だか教会の中で響くような荘厳な気高さがある。決してテクノだけではなく"Falling"のように可愛らしい電子音が子守唄のように響く曲もあり、2〜3年掛けて出来上がった曲を当て嵌めるように纏めたと言うのも納得だ。ロック方面からの目玉はThom Yorkeをフィーチャーした"Beautiful People"だろうが、悲壮感を含むボーカルと物憂げなトラックは救いを祈りにも聞こえる。その一方でBoards Of Canadaを思わせる何処でもない何処かにいるようなサイケデリアを演出する"Where Do They Go, The Butterflies"や、メロトロンが牧歌的な長閑さを生み穏やかな気分に包む"Sad Alron"など、Global Communicationの時代を思い起こさせるような曲調もある。フォークシンガーのLinda Perhacsをフィーチャーし、物哀しいアコギも導入した"You Wash My Soul"は、最早シンプルさを強調したフォークだったりと、テクノへの拘りは無く感情の赴くままにアルバムを制作したのだろうか。アルバムのコンセプトは特に無いと言う本人の説明通りに、確かに本作はある特定の音楽性に的を絞っている志向はなく、しかしメランコリーやムードを尊重した点での共通項があり、それらはサウンド・トラックの様に一場面がさくさくと移り変わる風景を喚起させる。欲を言えばもっとインストに拘って、敢えてボーカルを起用しないアルバムでも良かったのではと思うが、そこは何でもこなせる器用さがあるからこその挑戦に違いない。



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| TECHNO12 | 07:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Len Leise - Lingua Franca (International Feel Recordings:IFEEL049)
Len Leise - Lingua Franca
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現代のバレアリック・ミュージックを体現するレーベルの代表格と言えば、Mark Barrottが率いるInternational Feel Recordingsである事に異論を唱える者は少ないだろう。DJ HarveyのプロジェクトであるLocussolusやイビサを代表するJose Padilla、そして日本からはGonnoやSteve Cobbyなどそうそうたる顔ぶれが並んでおり、このレーベルから作品をリリースする事は成功する事を半ば保証されている。そして、レーベルが新たに立ち上げたミニアルバム・シリーズの第一弾に抜擢されたのは、メルボルンのレコード・コレクターであると言うLen Leiseによるものだ。何でもBarrottがLeiseのカセット作品を惚れ込みレーベルから作品をリリースする事を打診し、その結果として2014年には「Music For Forests」をリリースする事に成功したそうだが、そこでの高評価が本作へと繋がったのだろうか。本作ではどうやら曲によってはとある地名が曲名に盛り込まれているようで、それを眺めるだけでも世界各地を旅するような感覚に陥ってしまう。アルバムはモロッコを意識した"Forlorn Fields"はエキゾチックな鐘の音色とのっそりとした気怠いビートに先導され、続く"Leaving Llucmajor"ではスペインらしい爽やかで情熱的なシンセのフレーズが開放感を生む中で、笛らしき音や弦楽器風な旋律も加わって鮮やかな色彩を帯びる。”Route To Reutov”はロシアのイメージなのだろうが、情熱的なサックスにしんみりするジャジーダウンテンポなものの、全体の印象は何だかトロピカルな感覚もあってInternational Feelらしい。そして辿り着いた先はインドであろう"Mandala Maksim"で、宗教的な怪しさも発する瞑想的な電子音の反復とオーガニックな打楽器の響きは、快適なダンスビートでありながら確かにインドの風景が浮かび上がる。裏面へと移り変わるともっとダンスフロアを意識した曲が現れ、土着臭放つアフロと変異体ディスコが手を組んだ"O Caminho"や木管楽器とベルの音が麗しく躍動する"Tria Bells"と、表面の長閑なバレアリック感とは対照的なエネルギーの高い多幸感が待っている。世界各地を巡るコンセプトとして面白い事もあるが、青々しい自然と共生するオーガニックな響きと豊かな電子音の絡みや抑圧から解放された大らかな作風は正にInternational Feelの音楽性にはまっており、シリーズ第一弾として今後の期待を抱かせるには十分過ぎるだろう。



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| ETC4 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Lay-Far - How I Communicate (House of EUREKA!:ERKCD002)
Lay-Far - How I Communicate
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日本の新進気鋭の若かりしパーティー集団・Eureka!の強い後押しの影響もあってか、国内でもLay-Farの存在感は日に日に強くなっている。2011年頃にデビューしたLay-Farはロシア出身モスクワ在住のロシアン・ディープ・ハウスを代表する一人ではあるが、単にそれだけではなくヒップ・ホップも含めたデトロイトのモータウン感覚を吸収し、そこにヨーロッパのブロークン・ビーツやフュージョン等の優雅な空気も纏い、レトロとモダンを難なく同居させる新世代のハウサーだ。本作は彼にとっての3年ぶり2枚目となるアルバムだが、海外でのリリースは蜜月の関係を築いているLocal Talkからと満を持しての内容だ。そして喜ばしい事に海外では2枚のEPに分けてリリースされたアルバムが、ここ日本ではEureka!の支援により纏めてCD化されたのだから、通して聴く事を可能とするCD版を買わない訳にはいかないだろう。アルバムは優雅さが薫り立つような静謐な"Intro"から始まり、直ぐにスウィートな女性の歌と艶かしいベースラインが躍動するフュージョン風な煌きもある"Like the First Time"へと繋がり、優雅さを振り撒きながら心地良いダンス・グルーヴを刻み出す。華麗なストリングスに心が踊りどっしりブギーなビートに体が揺れる"Dva Kolca Dva Konca Interlude"による短いインタールードを挟んで、エレピがそっと耽美な空気を添える"Lock and Rock"やざっくり生っぽい変則ビートも伴ってライブ感溢れるノリを生む"Slope (Upbeat)"と、どれもこれも耽美なキーボードの旋律や豊かな音色と複雑かつ肉体的なビート感が融け合ったクロスーオーヴァーな路線は既に円熟の位置にある。中には少々重心低めでロウなビートにぶりぶりとしたシンセのベースが電子化を強めたディープ・ハウスの"Submerging"や、湿った歌も相まって温かさに包まれるダウンテンポの"Drop The Time"など、アルバムの中にちょっとしたアクセントを添える曲もある。アルバムの華々しさや豊潤な構成は勿論Lay-Farの実力があっての事だが、それを支えているAshley BeedleやMark De Clive-Lowe、Phil AsherやSean McCabeら実力者のサポートも加わる事で、本作は見事なまでに現代のクロスーオーヴァーな音楽性を成し遂げている。となれば、90年代に栄華を誇った西ロンのブロークン・ビーツにはまっていた人にも、この音楽はきっと高らかに響くに違いない。





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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 19:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Andy Vaz - House Warming (Yore Records:YRE-033CD)
Andy Vaz - House Warming
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ドイツはデュッセルドルフにて実験的なクリック・ハウスやミニマルを手掛けていたBackground、そしてよりエモーショナルなディープ・ハウスを手掛けていたA Touch Of Class、それを主宰していたのがAndy Vazだ。しかしそれも今や昔、ミニマルの流行から決別したVazは2007年以降はがらっと方向性を転換し、より感情性豊かに伝統性を重んじるデトロイト・ハウスを中心としたYore Recordsを運営している。当の本人の作風も当然過去とは全く変わっており、新機軸を打ち出すよりもベーシックなハウスの作風を尊重してどれだけエモーショナルな音を鳴らせるかに拘っているように思われ、この4年ぶりとなるアルバムでも決して衝撃や新鮮味を主張する事はない。オープニングはヒップ・ホップのリズムに「ハウス・ミュージック」という呟きが繰り返される"House Warming (intro)"で始まると、Eva Soulをフィーチャーして甘く色っぽい歌とシンセの滑らかなコード展開に小気味良いボンゴ等のパーカッションが弾ける"Nobody"が待っており、早くから温かみのあるハウスの性質が伝わってくる。タイトル曲の"House Warming"はファンキーなベースも伴ってどっしりと重心が安定したグルーヴだが、凛としたピアノのコードが耽美なディープ・ハウスとなっており、勢いだけでなくメロディーやコードを大切にしているのは明白だ。"Want U Back"ではヴィンテージなアナログ機材であるTR-808やTB-303も使用しているのだろう、ウニョウニョとうねるアシッド・ベースのラインが底を支えながらも、その上では薄く伸びていく情緒的なパッドや官能的なボイスサンプルが優しく包み込むディープ・ハウスへと振り戻す。"Smiling Guitars"もアシッド・ベースが使用されているもののその雰囲気は明るく、アルバムの中で緊張感を解放させる役目のエレクトロだ。デトロイトのNiko Marksを起用した"Things & Strings"は悪っぽいアシッド・ベースが前面に出てシカゴ・ハウスの系譜に連なっており、そこにガラージの色艶やかな官能も加わった刺激的な曲だ。ハウスを軸にヒップ・ホップやエレクトロにダウンテンポ、デトロイトやシカゴにガラージなどの要素を散りばめ、その結果として最新の時代性よりも如何に普遍的で音そのもので訴えられるかを証明出来るのか。その意味では本作は幾ら流行が移り変わろうと、価値が変わる事なく聞く事が出来るハウス・ミュージックと呼ぶ事が出来る。



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| HOUSE11 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ripperton, Carlos Nilmmns and Niko Marks - Various Characters EP (Character:character004)
Ripperton, Carlos Nilmmns and Niko Marks - Various Characters EP
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スイスの人気DJであるDeetronが2014年に設立したCharacterの新作は、同じくスイス繋がりのRippertonとデトロイト・ハウスのベテランであるNiko Marks、そしてSkylaxやOrnamentsでの活動が注目されるCarlos Nilmmnsが参加したスプリット盤だ。元々Deetron自体がデトロイト・テクノからの影響を色濃く残すアーティストであり、更に本作を制作した面子からもデトロイト色が濃厚である事から、やはりその路線で来るのかと興味は尽きない。Rippertonと言えば元々Lazy Fat PeopleとしてBorder CommunityやPlanet-Eからサイケデリックかつトランシーなハウスを送り出し、新人としては破格の注目を集めていたアーティストである。ここに収録された"I'm Gonna Make U Love Me"はかつて程のドラッギーな成分は抑えながらも、派手なシンセが羽開くように壮大なメロディーで包み込みながらナルシスティックなボーカルで官能に染めるプログレッシヴ・ハウス寄りの曲で、ああやはりこの人はいつも通りの作風だなと逆に納得してしまう。エモーショナルと言うような人間臭さは少ないものの大箱で受けるであろう荘厳さが際立ち、フロアを妖艶さに染めてしまう魅力がある。裏面にはかつても共同制作をした仲であるNilmmnsとMarksが、再度一緒に制作をした曲が2曲収録されている。"Night Not To End (Nilmmns Message Mix)"はスポークンワードにサクソフォンや情緒的なシンセのコードを用いて、そこにボコボコとした土臭さも漂うファットなリズムが加わればこれぞ漆黒のデトロイト・ハウスとでも呼ぶべき曲で、二人の音楽性が分かり易く反映された内容だ。一方で"Dark Ages"は毒々しくも妖艶なシンセや惑わすような声も入ったエレクトロニック寄りのハウスで、こちらの方は前述のRippertonの作風に近いように感じる。やはりNilmmnsとMarksの二人による音楽というものは黒くてファンキーさが滲み出るデトロイト・ハウスがらしいと思うものの、"Dark Ages"のようなドラッギーな沼に嵌るディープ・ハウスも悪くはない。



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| HOUSE11 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Good Mellows For Moonlight Rendezvous (Suburbia Records:SUCD1003)
Good Mellows For Moonlight Rendezvous
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橋本徹が設立したSuburbia Recordsは、正にこの『Good Mellows』シリーズの為であったのだろう。由比ヶ浜にあるバーガーショップ“Good Mellows”でのDJ経験を基に、貴重な音源を用いながらも根本はメロウな音楽の領域を広げる事を目的としたこのシリーズは、橋本が予てから手掛けている『Free Soul』のファンとは異なるクラブ・ミュージックのリスナーにもアピールする内容だ(だからこそ、逆に『Free Soul』のファンにも聴いて頂きたい)。第1弾の"週末の浜辺"から第2弾の"夕暮れ時の感情"へ、そして本作では遂に"月明かりの下のランデブー"へと夜の時間へと入った事を示す内容だ。ありがたい事に毎回アルバムには橋本自身による丁寧な曲解説が収録されているので、こんなレビューを読むよりはもうアルバムを買って聴いて読んで…と思うばかりだが、当方からも作品の紹介はしたいと思う。冒頭には2015年に残念ながら亡くなられた横田進による"Amanogawa"が配置されている。横田と言えばテクノやハウスのみならずアンビエントやディスコなど、奇才とでも呼ぶべき多彩な才能を発揮していた日本のクラブ・ミュージックに於ける先駆者の一人であり、その才能は早くから海外でも認められていた程だ。ここでは正に月明かりに下にいるような、柔らかく優しい音色が天の川のよう連なるアンビエントな曲で、今回のシリーズの幕開けに相応しいだろう。続くLexxによる"All That Is Now"、哀愁のギターが広がるフォーキーな雰囲気でぐっと湿っぽさを増す。次のDonsoによる”Waati”ではアフリカらしい民族的な歌やパーカッションも聞こえるが、可愛らしいエレクトロニクスの使い方のおかげで随分とモダンにも思える。アルバムの途中にはMark BarrottやEddie CにAndrasなど話題のアーティストの楽曲も収録されているが、夜の雰囲気ではありながらもどれも落ち着いていてパーティーの喧騒からは離れた静謐な世界観が発せられる。そして中盤のメロウさがピークに達するPortableによる"Surrender"は、全く無駄のないすっきりとした構成でメロウネスを浮かび上がらせるボーカル・ハウスで、胸を締め付けられる程に切ない。後半の聞き所と言えば間違いなくMarcos Valleによる"1985 (Theo Parrish Remix)"だろう。原曲のメロウネスを全く壊す事なくざらついたビートダウンへと塗り替えた本作は、力強いビートながらも優しく包み込む包容力に満ちあふれている。最後はジャズ・ピアニストのJessica Laurenによる"A Pearl For Iona"で、これまた波以外の音が消え去った浜辺で、しんみりと月を望むような風景が浮かび上がる情緒的な曲でラストに相応しい。多くの曲が初CD化と音楽的に貴重である事は抜きにして、ただただ橋本による夜の風景を喚起させるような想像力のある選曲が素晴らしく、『Good Mellows』という言葉通りの内容にジャンルを越えて愛すべき作品だと感じずにはいられない。さて、次は一体どんな場面、どんな時間帯へと移り変わるのだろうか。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 08:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Good Mellows For Sunset Feeling (Suburbia Records:SUCD1002)
Good Mellows For Sunset Feeling
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「週末の海辺」から「夕暮れ時の感情」へ、橋本徹による『Good Mellows』シリーズの第二弾は少しずつ時間の経過を現すようだ。メロウというテーマを軸としたシリーズではあるが、この企画に為に新たに立ち上げられたSuburbia Recordは、入手困難な作品やアナログのみの曲を積極的に紹介する方針があり、本作では収録された曲の半分は初CD化とその意味でも大変意義のあるコンピレーションだろう。ただしそれが単にレアな作品を紹介するというだけには留まらず、『Free Soul』の切なく心に染みる音楽をクラブ・ミュージックの方面から解釈したならばとも仮定出来る音楽性は、ダンス・ミュージックが単に踊りの為の快楽的なものだけでなく感情的な面で訴えかける要素がある事も示している。オープニングを飾るのはポーランドの新星であるDas Komplexによる"Like A Fish"で、正にタイトルが示すように船が大海原をゆっくりと航海するような長閑なバレアリックで、旅の始まりとしては適切だろう。続くは近年クラブ・ミュージック側にも影響を及ぼしているイタリアのアンビエント・アーティストであるGigi Masinによる"Clouds"で、寂しげなシンセのリフレインと滴り落ちる切ないピアノのメロディーが、何処までも穏やかな地平が続く世界を喚起させる。中盤のSeahawksによる"No More Raindrops (Steel Pan Dub)"は爽やかなスティール・パンや残響揺らめくギターが空間の広がりを感じさせ、有機的で生暖かいダブ・ハウスといった趣きだ。そこから続くJose Padillaの"Adios Ayer"からMark Barrottの"Deep Water"の流れは、現在のバレアリックを先導するInternational Feel関連の音としての纏まりがあり、また大自然の営みを感じさせる優しいアンビエンスが素晴らしい。アルバムの後半には、頭角を現し始めているAndras Foxによる初期シカゴ・ハウス的な簡素な味わいのメロウさが特徴な"Running Late"、そして最後にByron Stingilyによる軽快なパーカッションと囁くような甘美なファルセットボイスで魅了するボッサ・ハウスの"Flying High (MAW Brazilian Vocal)"と、ハウスのグルーヴで憂いと高揚を伴いながらすっきりと余韻を残す事なく終了する。アンビエントからバレアリック、ハウスからジャズやダブまで景色が移ろうか如くジャンルの変遷も見せながら、全てをメロウで抱擁する夕暮れ時の切ない音楽観には誰しもうっとりと溺れるに違いない。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 13:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2015/11/2 GRASSROOTS 18th Anniversary Day III 〜月光〜 @ Grassroots
高円寺を代表するクラブ…もとい音楽酒場も今年で18年目。今では有名となったDJもかつてはここGrassrootsで、小箱らしく自由なプレイでDJとしての経験を積み才能を磨いたという者も少なくはなく、また時にはこの小ささには似つかわしくないDJもひっそりとプレイする夜もあったりと、ジャンルに依らずに音楽ファンからは人気を博しているローカルな酒場だ。そんな18周年の記念として三日間に渡りアニバーサリー・パーティーが開催されたが、当方はその最終日に参加。Grassrootsでの月曜の夜…といえば、ご存知DJ Hikaruによって以前はレギュラー開催されていた「月光」があり、今回はその名を冠しての開催だ。出演はDJ HikaruにYA△MA、DJ KuriにDJ Yazi、そしてMasa aka Conomarkとこの場所にお馴染みの面子が集結した。
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| EVENT REPORT6 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Koze - DJ-Kicks (!K7 Records:K7325CD)
DJ Koze - DJ-Kicks
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生まれては埋もれていくMIXCDシリーズが多い中で、1995年に開始したDJ-Kicksは20年以上もの歳月を経ても勢いが衰えるどころか、続々と新興勢力も巻き込みながら発展をしている。テクノやハウスから始まりダウンテンポやレゲエ、果てはエレクトロニカやダブ・ステップまで吸収し、そして作品毎に手掛けたアーティストの新曲を収録する事で、常に新鮮な状態でダンス・ミュージックの現在形を紹介する役割があるのだ。そして栄えある第50作目の監修に選ばれたのは、Stefan KozallaことDJ Kozeだ。現在は自身で主宰するPampa Recordsも軌道に乗る中で奇抜さとユーモアを持ったダンス・ミュージックを手掛けるなど、その稀有なアーティスト性はオリジナルかつ変態性を伴っている。そんな彼が久しぶりに手掛けたMIXCDは、いや実際には殆どミックスされていないのでコンピレーション的な意味合いが強いが、正にDJ Kozeのそんな自由な創造性を夢のような甘い世界に溶け込ませたような彼らしい音が浮かんでは消えていく。冒頭はDJ Kozeによるエクスクルーシヴな"I Haven't Been Everywhere But It's On My List"だが、カットアップされた声とヒップ・ホップ的なリズムにドリーミーなシンセが組み合わさったポップな一曲で、この時点で既にDJ Kozeの世界観に魅了されるに違いない。続く"Can't Get Used To Those? (Kosi Edit)"は生温く風変わりなブレイク・ビーツで、そして牧歌的な雰囲気で軽快なビートを刻むエレクトロニカの"Dead Dogs Two (Boards Of Canada Remix)"、更にスモーキさが広がる訝しいドラミングが特徴の"Holiday (Kosi & Fink's Edit)"など、序盤は長閑な雰囲気ながらもヒップ・ホップ的なビート物が中心だ。中盤に入れば更に束縛から解き放たれビートは希薄化しつつフォークやシティーポップにジャズまで展開し、後半に入ればクラブらしい雰囲気のディープ・ハウスやミニマル・テクノまで飛び出す変幻自在の流れが待っている。ただそれは決してバラバラに離散しているのではなく、様々なビートや音色が一つの流れに合わさるようにポップかつドリーミーに仕立てあげられ、まるでサウンド・トラックにも感じられる心象風景を浮かび上がらすのだ。DJ Kickが決してダンス・トラックを集めただけの内容ではなく、当初から続く「奇妙なホームリスニング」というコンセプトを再度知らしめる、そんな意思さえも伝わってくるようだ。DJ Kozeが制作する奇妙な音楽の性格がそのまんまMIXCDに反映されている点でも、期待通りと言うべきで非常に面白く切ない一時間を体験させてくれる事だろう。



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| ETC4 | 14:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Jose Padilla - So Many Colours (International Feel Recordings:IFEEL042CD)
Jose Padilla - So Many Colours
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イビサ・バレアリックを代表する"Cafe Del Mar"の元レジデントDJ…という肩書きは最早不要か、2014年には現在のバレアリック・シーンの席巻するInternational Feel Recordingsから久しぶりとなる新作をリリースし、華々しくシーンへの帰還を示したJose Padilla。そしてその流れを継続して目出度く14年ぶりとなるニューアルバムの本作を完成させた。ここで個人的に述べさせて頂くとPadillaの本業はDJであり、定期的に曲を作っているわけでもなくクラシックになるような曲を残しているわけでもなく、DJと比較すれば決してトラック・メーカーとしては絶賛する対象ではないと思っている。と本人も恐らく自分に足りない物は理解しているのだろうか、本作ではレーベルを主宰するMark Barrottにバレアリック新星のTelephones、ビートダウン系のTornado Wallaceを共同制作として招き寄せ、Padillaのバレアリックな感性を更に現在のダンス・ミュージックに適合する事に成功している。先行EPとなった"Day One"はTelephonesと制作したもので、これは牧歌的なマリンバとラグジュアリーなシンセが官能的に展開する現代版"E2-E4"と呼びたくなるバレアリック・ハウスで、アルバム開始から既にイビサの黄昏に出くわしたような郷愁が待ち受ける。続く"On The Road"ではTornado Wallaceの持ち味であるビートダウン色が出ており、低重心のビートとベースがねっとりとしながらもスパニッシュギター的な情熱的な音色がじっくりと昂揚へと導いていく。そしてこれまた先行EPとなった"Solito"ではMark Barrottが参加しており、こちらは霧が立ち込める生っぽい湿度の中から官能が広がるダウンテンポで、確かにBarrottによる有機的でトロピカルな持ち味が生かされた作品だ。また"Afrikosa"ではPeter KingやJan Schulteとも共同制作を行なっており、土臭い香りを放つ土着的なビートと生々しいうなり声がミックスされた民族的なファンクを鳴らしている。スタイルとしては纏まりには欠けるものの制作に参加したアーティスト毎にその個性が曲へと反映され、夢のような多幸感に満ちたハウスから湿った湿度感が色気を伴うダウンテンポ、ねっとりとしたビートダウンや原始的な力漲るファンクなど様々な要素が融け合いながら、最終的にはPadillaがイビサで培ったバレアリックな雰囲気へと染め上げられている点で、Padillaはリーダー的な立場として存在感を示しているのだ。一人では成し得なかった脳内のアイデアを多数の協力者を得る事により、International Feelらしい現代版バレアリックとして見事に体現している。



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| HOUSE11 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Terrence Parker - Mix The Vibe : Deeep Detroit Heat (King Street Sounds:KCD 280)
Terrence Parker - Mix the Vibe : Deeep Detroit Heat
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20年以上続いている王道ハウス・ミュージックの指標とも呼べるMIXCDシリーズが"Mix the Vibe"だ。NYハウスの象徴的レーベルであるKing Street Soundsの音源をレーベルとも深く関わりを持つDJを起用してミックスさせ、レーベルのショーケースとしての意味合いを含みつつハウス・ミュージックの普遍的な魅力を知らしめる伝統的なシリーズの一つで、信頼のおけるブランドと呼んでも過言ではない。そんなシリーズの最新作にはシリーズを愛聴してきた者にとっては意外にも感じられる、デトロイトの古参DJ/アーティストであるTerrence Parkerが迎えられているが、しかしゴスペル・ハウスとも称されるソウルフルで感動的な音楽性を持つParkerなればこそNYハウスのシリーズに起用されるのも不思議ではないのかもしれない。彼がデトロイト出身のDJである事は間違いないが、しかしデトロイト一派の中でも特に古典的なハウス・ミュージックに理解があるのは、おそらくParkerだろう。そんな彼だからこそ - 勿論本作がKSSの音源を使用している前提があるとしても - このMIXCDが歌心溢れるソウルフルな展開を聞かせるのは、寧ろ当然の事なのだ。幕開けはいきなりクラシックの"Give It Up (MAW Flute Instrumental)"で、ディープながらも切ないメロディーが感傷的な気分を誘う男泣きの展開だ。そこに繋ぐはズンドコとした骨太なグルーヴを刻む"The Way I Feel (Terrence Parker Deeep Detroit Heat Re-Edit 4 Daye Club)"など、序盤から太く逞しくも熱い感情的な歌モノを投下しParkerらしい人間味溢れる展開を作っていく。序盤のハイライトは"Bring Back My Joy"だろう、高らかに祝福を謳うようなポジティブなボーカルハウスはParkerのゴスペル・ハウスとリンクする。そこからは一息つくように郷愁を帯びた"Song For Edit"で緊張をほぐしながら、ざっくりと生のパーカッションの質感が強調されたハウスを繋ぎつつ、最後まで人気のあるクラシカルなハウスを用いて実に情感たっぷりな展開で引っ張っていく。KSSの音源を使用する制約がある為に普段よりはParkerのゴスペル・ハウスのスピリチュアルな要素は控えめなのは事実だが、しかし歌心溢れる選曲と感情の昂ぶりを刺激するソウルフルな展開は正にParkerの十八番だと断言出来るものであり、ハウス・ミュージックのファンにとっては期待通りのプレイだろう。NYハウスの伝統にデトロイトのベテランDJが参加したと言う面白味だけでなく、内容自体で評価したいMIXCDだ。



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| HOUSE11 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark E - E-Versions Vol 1. (Merc:MERC019)
Mark E - E-Versions Vol 1

近年はより自身の個性/音楽性を確立すべくサンプリングを用いずに、ソウルフルなハウスと力強いテクノへと傾倒した作品を手掛けているMark E。元々ソウルやディスコのリエディット作品において一躍注目を集めたアーティストが、しかしその手法を禁止し路線を変更した事で、得たものと失ったものはあるだろう。その後者は恐らく既存のフォロワーだったと思うがそれを救済すべくの意味が込められているのか、2014年に自身のレーベルであるMercからシリーズ化されたのが「E-Versions」だ。4枚に渡りアナログでリリースされたこのシリーズは彼のルーツであるリエディット作であり、その意味ではMark Eの活動初期からのファンにとってはこれこそ期待していたものでないだろうか。そしてそのシリーズを纏めたCDが本作であり、収録されている楽曲の元ネタは予想以上に大ネタばかりでやってくれましたと言わんばかりの内容だ。"Kahn"の元ネタはChaka Khanによる"I'm Every Woman"だが、ソウルフルで情熱的なボーカルや華麗なオーケストラの響きはそのまま活かしつつもグルーヴは完全に今のハウスへと塗り替えられ、クラシカルなディスコの面影を残しつつがっつりと勢いのあるキックがフロアでより機能するだろう。Level 42によるガラージクラシックでもある"Starchild"を拝借した"Child Star"は、元々の横への揺さぶりが強いファンク感よりはループを多用してハウスのスムースなリズム感を打ち出し、また煌めくようなフュージョン風だったサウンドも落ち着いた音へとトリートメントされて、原曲よりは派手さを抑えたツール的な性質が強い。更にはMadonnaのポップなダンスものである"Vogue"をリエディットした"Magazine"、こちらは弾けるようなポップな要素は随分と後退し、その代わりに骨太でテクノ的なリズムや冷たく厳ついシンセで塗り替えられて今っぽいダンスミュージックへと見事に生まれ変わっている。これだけの大ネタを大胆に用いながら、そして原曲の面影を残しつつ時代に即した音楽性へと作り変える、これこそリエディットの醍醐味の一つではないだろうか。また玄人でないと分からないような元ネタではなく、一般的に馴染みのある有名な元ネタを使っている事も、リエディットを楽しむ点では上手く作用している。オリジナルの楽曲制作と共に、やはり時々でもよいのでこうやってリエディットを手掛けてくれると嬉しいものだ。



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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Juju & Jordash - Clean-Cut (Dekmantel:DKMNTL021)
Juju & Jordash - Clean-Cut
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Vakura(Vedomir)やJoey Andersonなど現在のダンス・ミュージックのシーンの中でも、一般的と言うよりは奇才な音楽性によりカルト的な人気を博すアーティストを擁しているオランダ発のDekmantel。そんなレーベルの中心的アーティストがGal AnerとJordan CzamanskiによるJuju & Jordashだ。このユニットも例に違わずディープ・ハウスからデトロイト・ハウス、ビートダウンにロウ・ハウス、ディスコ・ダブにサイケデリックな音響テクノまで、作品毎にその音楽性を変容させながら深化を推し進めている。この3rdアルバムでは過去と同様にハードウェア中心で制作されたアナログ色が打ち出された作品ではあるが、前作の実験的でもあった音楽性から再度変化を促しよりフロア寄りで無駄の無いシンプルなテクノ/ハウスを披露している。冒頭にはタイトル曲の"Clean-Cut"が配置されているが、アルバムの中でも特に叙情性が強くデトロイト・テクノからの影響も匂わしている。味気ないドラムマシンによるラフなビート、原始的で素朴なシンセ、美しくも切なさで包み込むパッドなど、決して新鮮とは言えないオールド・スクール寄りな曲ではあるがこれがアルバムの特徴を如実に表現しているのではないだろうか。続く"Schmofield"でも簡素なマシンビートが際立っているが、アンニュイなフルート風の上モノやサイケデリックなギターが導入され、彼等らしい人肌の温もりが伝わってくるようだ。"Whippersnapper"に至っては初期のデトロイト・テクノ/エレクトロを思い起こさせるカチッとしたマシンビートや物憂げなメロディーが用いられ、ますますこのアルバムの方向性は明確になり出す。一方で殆どビートが入らずに不気味な音響が闇の奥で鳴り続けるような"Swamp Things"や"Maharaja Mark"は、彼等の音楽性の広さを示唆すると共にマシンを用いた音響の探求にも思われる。本作で異色なのは"Anywhere"で、横に揺れるビート感に淡く柔らかい上モノの中にかすれたファルセットボーカルも織り交ぜて、ディープ・ハウスとファンクを掛け合わせたようなエモーショナルな曲となっている。Juju & Jordashとしての活動はまだそれ程長いわけでもないが、それにもかかわらずアルバムは本作で3枚目となるように、ダンス・ミュージックという世界に於いて彼等はアルバム制作に積極的だ。しかしこうやってアルバムを辿っていけばアルバムでこそ彼等の多彩な音楽性を発揮出来る事を理解出来るであろうし、実際にアルバムのような大きなボリュームであっても品質を落とす事なく制作が出来るユニットなのだ。



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| TECHNO11 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
James Priestley & Giles Smith - 10 Years Of Secretsundaze (Secretsundaze:ssxcd003)
James Priestley & Giles Smith - 10 Years Of Secretsundaze
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先日来日したばかりのSecretsundaze - James Priestley & Giles Smith - による公式MIXCDの中でも、この作品はパーティーの10周年を記念する物としてパーティーの主旨が最も端的に表現されているのかもしれない。Secretsundazeは真夜中ではなくそのタイトル通りに日曜の昼間に開催されるロンドン屈指のサンデーアフタヌーン・パーティであり、テクノやディープ・ハウスだけでなくジャズやディスコなども紡ぎながら、じっくりと盛り上げていくパーティーだそうだ。日本にもここ数年二人揃って来日しSecretsundazeを開催しているが、オールナイト公演という性質上どうしても上げめのプレイとなり、本国のSecretsundazeとは異なるのではという疑問を消し去る事が出来ない。そんな疑問を持つ理由としてやはり本作の印象がどうしてもSecretsundazeらしさとして当方に植え付けられている事もあるのだが、ここで展開されるクラシカルな音楽性とモダンな響きの融合は類まれなるレベルに達している。先ずJames Priestleyが手掛けたミックスはメロウなビートダウン風なハウスである"Rain Parade (Mark E Remix)"からゆっくりと始まり、そしてコズミック感のある"Transatlantic Loading Bay"へと繋がる最高にロマンティックな流れが形成される。そして"Harlequin"や"Taking Over Me"などハウスからブロークン・ブーツまでビート感に振れ幅を持たせながらも徹底的に感情的で、そして中盤以降では生っぽくも煌めく多幸感を打ち出したディスコや色っぽいシンセ・ファンクも飛び出して、Secretsundazeらしい大胆かつクラシカルなフリースタイル性が満ちている。そんな自由奔放なプレイの最後にはフレンチ・ディスコの"I Love You Dancer"を用意して、ぐっと切なさを増して綺麗に着地する。対してGiles Smithは序盤から端正な4つ打ちのテクノやハウスを積み重ねながらビルドアップさせていくスタイルで、"Make Me Feel"や"Feel It"にしても揺蕩うような浮遊感と空間的な深みを伴い、非常に伝統的とも言える丁寧なプレイを行う。流れを壊す事なく滑らかに丁寧に曲調を守りながら、そこに仄かにエモーショナルな成分も加えてこちらもJamesに負けじと洗練されたドラマティックな展開を聞かせるのだ。終盤の"Ronin"以降はその洗練に磨きをかけて淡い白色光に包まれるような幻想的なサウンドが広がり、盛り上がったまま心地良い余韻を残してミックスは終了する。JamesとGiles、Secretsundazeとして一緒に活動しながらもその対照的なプレイは、しかしどちらにもストーリー性があり、これこそがSecretsundazeらしいという印象を鮮烈に残すのだ。願わくば日本のSecretsundazeでも、いつかこのようなプレイが聴ける事を願っている。



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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jason Grove - Skylax (Skylax Records:LAX 137)
Jason Grove - Skylax

フランスのSkylaxはハウス・ミュージック、その中でも特にオールド・スクールで時代に左右されない正にタイムレスな音楽性を追求する。決して斬新性があるでもなく、自らを誇張して大きく見せるような派手さもなく、ただただディープでエモーショナルな音楽を真摯に突き詰めるレーベルだが、その中でもJason Groveのミステリアスな存在感は注視すべきだろう。デトロイトのベテラン・アーティストと言う触れ込みではあるものの一切の詳細は不明なアーティストだが、今までにもMerwyn SandersやNiko Marksといった実力派ともコラボレートしている事から、Jasonの音楽の方向性を知る事は出来るだろう。それは、2012年にリリースしたアルバム"313.4.Ever"(過去レビュー)から殆ど変わっておらず、マシンによるビートダウンなリズム、サンプルを用いたソウルフルなメロディー、生っぽいロウ・ハウス的な質感などその全てにおいてオールド・スクールという方向性をひらすら進む。アルバムの幕開けとなる"Interlude"では古ぼけたラジオから流れてくるようなざらついた音質で、ヒップ・ホップなビートとジャジーなホーンが哀愁を漂わせ、いきなり湿っぽい感情を滲ませる。続く"The Love"では本格的にディープ・ハウスのグルーヴを刻み、微睡むような温かいシンセのコード展開と甘く囁くようなボイス・サンプルを用いて、浮遊感さえもある心地良く酔わせる。"Old Dayz"ではガチャガチャとした跳ねるようなブレイク・ビーツが特徴的だが、やはり上モノのサンプルがフィルターによって展開され生々しいファンキーさを生み出している。それ以降はラフな質感ながらも無骨な4つ打ちを刻むオーセンティックなディープ・ハウスが続くが、"John Blue"にしても無駄のない単純な構成ながらもそこには気怠くも甘い陶酔感があり、決してJasonの音楽がクラブで体験する為のダンス・ミュージックとしてだけでなくリスニング的な要素も携えている事は特筆すべきだろう。勿論"Lovedits 7"のように色っぽい女性ボーカルとスモーキーな音質が、Moodymannらしくもある黒くソウルフルなディスコ・ハウスも素晴らしい。前作からこれと言って代わり映えはないものの、だからこそ流行り廃りとは無縁のディープ・ハウスとして正しく評価されるようなアルバムだろう。前作に続いて本作も配信やCDでの販売はせずにアナログのみでのリリースとなっており、その意味でもアーティストの無骨で揺るぎない精神性が伝わってくる。



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| HOUSE10 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Emma House XIX MOUSE-COLORED CAT (Funkasia Entertainment Inc.:FECD-0001)
Emma House XIX MOUSE-COLORED CAT
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ある意味では一つのジャンルとして確立されている"Emma House"は、日本におけるハウス・ミュージックの歴史の一部と呼べるかもしれない。芝浦GOLD時代からYellowへ、そしてWOMBやageHaでのハウス・パーティーのレジデントを担当してきたDJ EMMAだからこそ、ハウス・ミュージックに対する造詣の深さに説得力を持つのだろう。そんなDJ EMMAを代表するパーティーが"Emma House"であり、1995年から続くMIXCDのシリーズでもある。2010年に"Emma House 18"をリリースして以降は新作は途絶えていたが、機が熟したのだろうか5年ぶりに遂に同シリーズの新作がリリースされた。今尚レジデントを持つ自負、そして徹底的な現場主義という気持ちが伝わるかの如く、本作ではヴァイナルと共にデータ音源も使用はしているものの入魂の一発録りで一切の編集は行っていないそうだ。そして肝心の内容はと言えば確かにEMMAらしいソウルフルなストーリー性はあるのだが、そこに近年の趣向が反映されたアシッド・ハウスや最近のパーティーでプレイされる曲も収録し、CDという形ではあるものの正確に現場の雰囲気が再現されている。幕開けは今年亡くなったゴッドファーザー・オブ・ハウスことFrankie Knucklesが手掛けた、Vintage Lounge Orchestraの"Dreams (DJ Tools Version)"で始まるが、全くキックもリズムも入らない歌とメロディーによる切なさが込み上げる展開はこの後の盛り上がりを既に予感させている。そこに叙情性を積み重ねるように"Man With The Red Face (ATFC "When The Light Go Up" Remix)"を繋ぐが、3曲目の"Air Alertness (Malawi Rocks Remix)"のプログレッシヴ・ハウス寄りな流れで一気にスピード感を増すと、その勢いにのり近年の趣向が反映されたアシッド・ハウスな"Zanzibar (Malawi Acid Dub)"や真夜中のフロアの雰囲気が浮かび上がるダークなハウスである"Say It"を繋ぎ、深い深い闇へと潜って行く。中盤は対照的に"Strandbar"や"Break The Dawn"など麗しいニュー・ディスコや輝きを放つテクノなど、一転して開放的でドラマティックだ。その後もソウルフルなボーカル・ハウスやミニマルにヒップ・ハウスなど多様性を伴いながらも、曲を丁寧にミックスしつつ大胆な展開で感情を揺さぶっていくプレイは、DJと言うプレイにストーリーを感じずにはいられない。ただ曲を繋ぐだけではなくその人の生き様が浮かび上がるような、そんなプレイだからこそ"Emma House"は愛され続けているのだろう。

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| HOUSE10 | 18:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/11/22 TodaysArt Edition Zero Live Performance @ 寺田倉庫 G1
オランダ発祥、今は世界各地で開催されているアート・フェスティバルであるTodaysArtは発足10年となるそうで、その初の日本開催がプレオープン的な意味合いで「Edition Zero」として11月22〜24日に開催されている。その中でも特に音楽面での注目といえばUnderground ResistanceことTimelineの来日ライブがあり、それが何と先着500名ながらも無料招待という大盤振る舞いなのだ。更にはオランダから現代音楽ユニットであるCanto Ostinato Audio Visualも来日と、そこはアーテ・フェスティバルらしい方向性も伺われた。
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| EVENT REPORT5 | 12:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Prins Thomas - Rainbow Disco Club Vol.1 (Endless Flight:ENDLESSFLIGHTCD13)
Prins Thomas - Rainbow Disco Club Vol.1
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2010年より東京晴海の海を望むロケーションで開催されているRainbow Disco Clubは都市型フェスとして定着してきているが、その音楽感を更にMIXCDとして表現したシリーズがEndless Flightと共同でスタートした。その第一弾にはRDCにも出演歴のある北欧ノルウェーのニュー・ディスコ大使であるPrins Thomasが抜擢されている。Prinsは過去にもニュー・ディスコを中心としたバレアリック路線なMIXCDをリリースしていたが、本作では一転して幅広い楽曲/音楽性を含みながらもテクノとしてのスタイルを披露している。しかし、それも最近テクノ路線のレーベルであるRett I Flettaを彼が始動させた事を考慮すれば、極自然な流れだったのだろう。始まりはDonato Dozzyによるビートレスかつトリッピーな電子音響なテクノから始まり、この時点で今までのPrinsとは異なる空気が発せられている。続くFloating Pointsによるディープなダブ・ステップで低空飛行を続け、The Shooktのサイケデリックな曲から遂にリズムに動きが見せ始める。Deepchordによる機能性を重視したミニマル・ダブ、Bjorn Torskeによる無邪気で陽気なムードに溢れたニュー・ディスコ、Marcellus Pittmanによる錆びた無機質なビートが鳴るロウ・ハウスなど、ジャンルは多彩だがロングミックスによって曲がいつ入れ替わったのかを曖昧とする自然な流れによって、不思議ととっ散らかった印象はない。寧ろ様々な音楽性がミニマルなミックスによって一つの流れを生み出し、特に中盤以降はビート感の強い曲が並んだ事でライブ感のある盛り上がりを見せている。ラストの盛り上げ方も圧巻だろう、一端Shedによる望郷の念を呼び起こすロマンティックな曲で仕切り直しをしつつ、最後にNY's Finestのハウス・クラシックで感情の昂ぶりを保ったままミックスは終了する。確かに以前のようなキラキラした底抜けの幸福感は薄れており、その分だけクラブを意識したグルーヴ感重視なプレイではあるのだが、しかしその中にもやや緊張感のあるコズミックな多幸感も存在する。何よりもニュー・ディスコなアーティストと言う自身の特徴や個性を振り払うかのような挑戦心あるミックスであるが、それがファンの期待を失う事なく新たな魅力を伴っている事は、Prins Thomasが単なるニュー・ディスコだけのアーティストではない事を気付かせてくれるのだ。



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| TECHNO11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
The Far Out Monster Disco Orchestra (Far Out Recordings:FARO 181DCD)
The Far Out Monster Disco Orchestra
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ロンドンにて運営を続けるFar Out Recordingsはブラジリアン音楽を根底にクラブ・ミュージックを取り込みながら、時代に則しながら様々なアーティスト・音楽の発信を行っている。元々はその活動15周年の記念として2008年頃からFar Out Recordingsに所属するリオのアーティストが集まり立ち上がったプロジェクトがFar Out Monster Disco Orchestraであり、またプロデューサーとしての立場でレーベルオーナーであるJoe DavisとIncognitoの息子であるDaniel Maunickも参加している。2010年にはようやく初の作品がリリースされたのだが、そこにはオリジナルは収録されずJohn MoralesやMarc Macのリミックスのみが聞けたのだが、その後も同じようにリミックスのみを収録したEPを2013年まで計8枚リリースし続けていた。そして2014年、レーベルの20周年記念としてようやくプロジェクトのオリジナル音源を収録したアルバムである本作がリリースされた。ブラジリアン音楽と共にディスコやファンクを愛する音楽性はオーケストラも起用する方向へと繋がり、ライブ感溢れる演奏と生々しい音の連なりは南国の陽気なムードと胸に染み入るサウダージをさらっと表現している。音楽自体の斬新性というよりはブラジリアン音楽への実直な愛を曝け出すクラシカルな作風で、そこにディスコのビートやファンクの熱量が融け込みクラブとしてのダンス・ミュージックの機能も兼ね備えているが、切ない歌や哀愁のメロディーはどこか望郷の念を呼び起こすようで人肌の温度感が心地良い。当方がブラジリアン音楽に教養があるわけではないが、ディスコ/ファンクの影響も含まれている事もあってか軽快でしなやかなダンス・グルーヴが耳に馴染む事もあり、特に生音系のそれが好きな人にはこんなブラジリアン音楽も気に入るのではと思う。そしてCDには今までにリリースされたリミックスEPも収録されており、テクノからビートダウンまで色々なスタイルが聞けるが、特にTheo Parrishのリミックスが圧巻だろう。オリジナル/リミックスの豪華2枚組と大変お得なアルバムになっているので、ブリジリアン音楽好きもダンス・ミュージック好きにもお薦めだ。



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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Carlos Nilmmns - B.L.U.E. (Skylax Records:LAXC3)
Carlos Nilmmns - B.L.U.E.

フランスを拠点とするSkylax Recordsは特にアメリカのタイムレスなハウスに影響を受けつつも、現在のディープ・ハウスにも適合しながら良質な作品を提供するレーベルだ。旧世代の実力者から今後が期待される新世代までバランスよくリリースしているが、このスコットランド出身のCarlos Nilmmnsはその後者にあたる。とは言いつつもCarlos Nilmmns名義では2010年頃からの活動でNiko MarksやDavinaらデトロイト勢との繋がりもあるが、それより前の2004年頃にはSolabというユニットでデトロイト・テクノやシカゴ・ハウスに影響を受けた音楽を手掛けていたそうで、その経歴からニューカマーと表現するのは適切ではないかもしれない。さて、そんなCarlosの新作はアナログ1枚によるミニアルバムだが、これが実にSkylaxらしいクラシカルな性質のハウスが満載で素晴らしい。冒頭の"Moments Of Happiness"は物哀しいストリングスやしみじみとしたホーンがまるで映画のサウンドトラックを思わせる感動的な曲で、決してダンス・ミュージックではないもののアルバムの流れを上手く作っている。続く"I Thought I Had You"や"Raw Tape Cuts"では待ってましたとばかりに流麗なハウスを披露しているが、特に前者の凛としたピアノのコード展開と色気のあるボーカルによるオールド・スクールなハウスは時代に左右されない良質さがあり、タイムレスとはこんな作品と呼ぶのだろう。後者はデトロイトらしい煙たくも黒い空気に巻かれるディープ・ハウスだが、ラフな質感はありながらもグルーヴは適度に精錬されモダンな印象も見せている。レコードは裏面へと続くと、切ないピアノや優雅なストリングスが真夜中の色っぽさを上品に演出するしっとりしたハウスの"Gwens Song"が待ち受けており、そしてアルバムの最後は曇っていた空が一気に開けるように、明るい希望が満ち溢れたドラマティックなハウスの"106"で感動的に幕を閉じる。収録は7曲とミニアルバムの構成ながらも起承転結した内容で聴き応えは十分、Carlos Nilmmnsの才能が存分に発揮された1枚だ。



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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Davina, Carlos Nilmmns, Niko Marks - Get By Me (Ornaments:ORN 030)
Davina, Carlos Nilmmns, Niko Marks - Get By Me
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ディープ・ハウスが量産されるドイツにてデトロイトにも接近するOrnamentsからの新作は、UR関連でも歌を披露していたDavina、そして同じくデトロイトのNiko Marks、そしてレーベルの主力アーティストでもあるCarlos Nilmmnsの3人が共作した話題作だ。デトロイトの叙情性をヨーロッパ的なディープ・ハウスへと落とし込んでいるCarlosなのだから、DavinaやNikoとの相性も悪いわけが当然なく、本作においても非常にしっとりと色気のあるハウスを披露している。A面にはDavinaの呟くような色っぽいボーカルをフィーチャし、湿り気を帯びた4つ打ちや眠気を誘うような微睡むパッドが心地良くも力強いグルーヴのある"Get By Me (Alt Mix)"を収録。B面には音を削ぎ落としながら肩の力を抜くようにリラックスし、侘び寂びの内向的なムードを高めた"Get By Me (Vintage Mix)"も収録しているが、注目すべきは本場デトロイトからAndresによる"Get By Me (Andres Remix)"だろう。麗しいピアノのコード展開や美しいストリングスを導入し、ずっしりとした安定感のあるハウス・グルーヴに絡ませて、じわじわと心に染み入るような郷愁のデトロイト・ハウスへと仕上げたAndresの手腕は流石だ。色っぽくもソウルフルな感情、洗練されたアーバンな佇まいとパーティーの朝方にぴったりとハマるであろうハウスは文句無しの出来。しっかりと曲調が分かれているので、真夜中から朝方までに対応できる1枚となっている。



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| HOUSE10 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/9/12 ROUNDHOUSE @ Air
今年の3月から始動したハウス・パーティーのROUNDHOUSEは初回にMark Farina、第2回Derrick L. Carterと大御所を呼びながらも、国内からもハウスには定評のあるDJを揃えてメインフロア/ラウンド共に充実した布陣を揃え、その上VJには宇川直宏を迎えるなど隅々まで力を入れて多くのパーティーピープルを魅了している。そして第3回はDerrick L. CarterともClassic Music Companyを運営し、シカゴ・ハウスからUKテクノまで対応しながら独特の癖がある音楽を得意とするLuku Solomonが登場。ラウンジには本場でシカゴ・ハウスを体験しているDJ Quietstormがシカゴ・ハウスに挑む名義の桑田つとむやPeechboyも出演し、そして当然VJは宇川直宏とこれまで同様にハウスの一夜を繰り広げる。
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| EVENT REPORT5 | 19:30 | comments(3) | trackbacks(0) | |
Mark E - Product Of Industry (Spectral Sound:SPC-122)
Mark E - Product Of Industry
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サンプリング、エディットを駆使したディスコ・エディットな作風が一躍注目を集めていたUK出身のMark E。ここ数年続くニュー・ディスコの繁栄にも共振しながら、様々なレーベルから引っ張りだこ状態でサンプリング作品を量産していたが、2011年にはサンプリングを封印し新たな出発点になった1stアルバム"Stone Breaker"(過去レビュー)をリリースした。本作はそんな彼による2ndアルバムで前作同様にサンプリングとは決別し、オリジナルの音源によって自身のサウンドを確立させようと試みている。前作からの違いといえば"Stone Breaker"は100%デジタルで制作されていたが、本作は殆どがアナログ機材による制作だそうだ。当然サンプリングは用いてないもののMark Eらしい耳を惹き付けるメロウな旋律や安定感のあるスローモーなビート感は健在で、サンプリングという手法を脱しながらもソウルフルでほっこり温かみのある音楽性は失わずに、時代に囚われない普遍的なハウス・ミュージックへの道をより進めている。更に本作はテクノ的な硬くエレクトロニックな音も強めた曲もあり、前作以上に展開を抑制しながら無骨なマシンビートを打ち鳴らし、スローで低重心な作風からは機械的に淡々としたシリアスな空気が伝わってくる。初期の頃のような人間味のある煌めくディスコ・サウンドは何処へやら、より曲をツール的にみなしながら機能を研ぎ澄ませていく作風へとシフトし、過去の自身のイメージを塗り替えるような試みが繰り広げられているのだ。ややもすれば過去のファンを置いてけぼりにするような印象もあるが、アーティストが変革を試み成長を望む事を考えれば、ディスコに続く系譜としてハウス/テクノの自然な路線を歩んでいるようにも思われる。



Check "Mark E"
| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Pablo Valentino Presents Japan Tour 2013 (Faces Records:FACES CD004)
Pablo Valentino Presents Japan Tour 2013
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デトロイト・ハウス、またはビートダウンと呼ばれる音楽はUSから海を越えてヨーロッパへと渡り、それぞれの場所で根を張りその個性を育んでいる。特にオランダやドイツではその影響は強いが、例えばフランスでその例を挙げるのであればFaces Recordsは忘れてはならない。フランス出身のPablo Valentinoが主宰するこのレーベルはディスコやジャズやファンクにも影響を受けた上でのハウスにフォーカスしたレーベルであり、特に黒人が発するスモーキーな芳香を纏っているが、Motor City Drum Ensembleのために設立されたレーベル・MCDEの設立者がPabloである事を知れば、Pabloが目指す音楽性も理解出来るだろう。本作はそのPabloが来日ツアーを行った際にパーティー会場で販売されていたFaces Recordsのレーベル・コンピレーションであり、レーベルの方向性を占うと共に未発表曲も多く含まれているなど、話題性は抜群だ。日本からはKez YMとRondenionの二人が曲を提供しているが、両者ともディスコをサンプリングしたであろう方向性を支持しながら黒人音楽への真摯な愛情が現れたファンキーなハウスを披露。Ketepicaによる生っぽく艶やかなジャジートラックや、Champsによる優雅なメロディーとしなやかなビートが弾けるブロークン・ビーツからは、Faces Recordsが単なるハウス・レーベルではなく黒人音楽がルーツにある事を証明もしている。またフランスのアンダーグラウンドから浮上し最近話題となっているS3Aを早くからフィーチャーしていたりと、Pabloの音楽に対する目の付け所は正当に評価されるべきだろう。勿論Pabloも本人名義に加えCreative Swing Alliance名義でも煙たく仄かに情緒的なビートダウンを提供し、更にはMotor City Drum Ensembleによる新曲も収録するなど話題に事欠かさない充実した内容だ。レーベルの方向性としてDJに使用して貰う事を前提にEP/アナログでのリリース中心なので、こうやってCDや配信でレーベル・ショーケース的に様々な作品を聴ける点でも価値がある一枚だ。



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| HOUSE10 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/5/4 Man From Tomorrow @ Air
The Wizard、宇宙人と形容されるデトロイトのミニマリスト・Jeff Mills。哲学的な思想を常にコンセプトに持ちながら制作/DJを続ける彼は正にアーティストと言う表現が正しいが、その活動意欲は今尚衰える事を知らず、Jacqueline Caux監督の下でJeff自身のドキュメンタリーフィルムである"Man From Tomorrow"を制作するにまで至っている。"明日から来た男"(これは1994年に制作されたトラック名でもある)と何とも意味深なタイトルだが、そんなコンセプトと共にAirでのオープン〜ラストでJeffの世界を展開する一夜も設けられた。ラウンジにはDJ Yogurt、MASA a.k.a conomark、You Forgot、Iori Wakasaとこちらも充実した布陣で、パーティー全体がスペーシーな時間/空間となるような一夜が期待された。
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| EVENT REPORT5 | 16:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/3/29 ROUNDHOUSE @ Air
シカゴ出身、サンフランシスコ在住、西海岸ハウスを代表するMark Farina。日本には度々訪れてはDJを披露しているものの、今回は遂にAirに初登場。しかも新たにスタートを切るROUNDHOUSEの一回目のゲストと言う事もあってか、通常のハウスセットのみならずラウンジにてマッシュルーム・ジャズセットも披露するなどファンにとっては非常に興味を惹く内容だろう。更にはシカゴ愛を実直に表現するRemiやNebu SokuにStock、そしてラウンジにはOathにてレギュラーパーティーを主催するDAWDクルーらが集まり、メインフロアのVJには一年ぶりの技を披露する宇川直宏までもが登場する。門出となるROUNDHOUSEの一夜、期待せずにはいられない。
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| EVENT REPORT5 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Pritchard - Lock Off (Beat Records:BRC-400)
Mark Pritchard - Lock Off
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近年日本のパーティーでもジューク/フットワークと呼ばれる音楽 -シカゴのゲットー・ミュージックの現代版とでも呼ぶべきスタイル - は、イベントではなくパーティーと言う状態を生み出す為に渇望されていた音楽として注目を集めている。筆者自身がこの手のジャンルに造詣が無いため耳にする機会は少ないのだが、しかしそれをGlobal Communicationの一人であるMark Pritchardが手掛けているのだから、最早この流れを無視するわけにはいかない。周知の通りGlobal Communicationではアンビエントの金字塔を打ち立てたMarkだが、しかしその活動は彼の創作活動の一つであり、様々な名義を用いつつ一つのジャンルに留まるを拒否するかのようにスタイルを変えてきた。ブロークンビーツに取り組んだTroubleman、ヒップホップ/エレクトロを進化させたHarmonic 313、そして雑食性の高いAfrica Hitechなどその他も含めれば数えきれない程にその活動は多岐に渡る。本作はそんなMarkによる初のアルバムだが、内容は2013年にリリースした3枚のEPと2012年のHarmonic 313名義のEPの合計4枚のEPを纏めた編集盤となっている。しかしかつてアンビエントを手掛けていたMarkが、こんなにも猥雑で悪っぽい音楽を手掛けるとは誰が予想出来たであろうか。ジューク、ダブ・ステップ、ジャングル、ドラムン・ベースと言った様々な要素が聞こえてくるが、とにかく大仰しく毒気たっぷりなシンセベースと回転数の早いマシンガンのようなビートが本作の肝だろう。細かく刻まれる変則的なビートは過度な早さを体感させ、確かにフットワークの様に足を激しく動かす事を強要する。4つ打ちの継続する陶酔感とは異なるビートの多様性の刺激と言うべきか、内に篭もるのではなく外向的でハイエナジーな感覚と言うべきか。そして早急なビートと重低音とどぎついシンセが濁流となって押し寄せる様からは、90年代の踊れれば何でもOK的な享楽的なレイヴ・ミュージックの臭いが漂っている。ごちゃごちゃとした勢いに飲み込まれるいかがわしい音楽ではあるが、確かにこの強烈なビートがパーティーでこそ人を魅了するのも納得だ。Mark Pritchardの雑食性とプロダクションの巧さが光る凶悪な一枚である。



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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jason Grove - Late Night Connections (Skylax Extra Series:LAX ES1)
Jason Grove - Late Night Connections

デトロイトのローカルシーンで80年代から活動しているDJと言う触れ込みのJason Grove(Groove?)は、2011年に突如としてSkylax傘下のWax Classicからデビュー作をリリースする。その後もSkylax周辺からのみリリースを続けつつ、Moodymannの作品をJMFG名義でエディットしたりと注目を集めているが、一向に正体が明かされない事から誰かの変名ではないかと最近では考えている。そんな謎に包まれつつも最新作をSkylaxから新シリーズとなるSkylax Extra Seriesの第1弾としてリリースしたが、なんとそこにはシカゴ・ハウスの伝説的ユニットであるVirgo FourのMerwyn Sandersとデトロイト・ハウスシーンからNiko Marksが共作として名を連ねている。流麗なピアノのコード展開とソウルフルなボーカルを活かしたベーシックなトラックの"Newlove"からして、小細工無しにハウスのクラシック性を説いているようだが、Merwyn Sandersが参加した"Let It Go"はもったりとしたベースラインとドタドタしたリズムが相まって、最近のアナログ感を強調したロウハウスとも共振するローファイな音質が良い味を出している。裏面には胸を締め付けるロマンティックなムードが強いハウスが収録されていて、パーカッシヴなリズムが力強くもLarry Heardばりの透明感のあるキーボードが望郷の念を駆り立てる"Xxx"、雑踏の音を取り込みつつ図太いキックと呟きボーカルがKDJを思わせる"Division Street"、Niko Marksのメランコリーな歌とフュージョン風なエレピが心揺さぶる"My Language"と、どれもお世辞抜きにして良質なハウス・ミュージックの時代が封入されているようだ。新しさを必要とせずとも変わらない事で守られるもの、タイムレスと言うべきハウス・ミュージックがここにある。



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| HOUSE9 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ben Sims - Fabric 73 (Fabric Records:fabric145)
Ben Sims - Fabric 73
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時代と共にシーンに寄り添うアーティストも入れば、そんなのはお構いなしと愚直なまでに自分のスタイルを貫き通すアーティストもいる。Ben Simsは間違いなくその後者に属するアーティストで、90年代後半のハードミニマル隆盛の時代からシーンの最前線へと飛び出し、00年代に入ってから周りがエレクトロやディープなテクノへと転身する中で、今でもスタイルを守りつつ残っている数少ない存在だ。ヒップホップのDJからスタートしたと言う彼の芸歴は本作でも活きており、3台のCDJを使用してライブミックスを行った上にエディットを施し、それらを最終的にAbletonでミックスし直した事で怒涛のハードグルーヴが渦巻くミックスとなった。ベテランからアンダーグラウンドなアーティストまで44曲にも及ぶトラックを使用し、その中には自身によるエディットを含め18曲も未発表曲が含まれていると言う事実は驚愕だが、音自体はBen Simsと言わざるを得ないどこか古臭さも残りながら野性的で図太い。執拗なまでの4つ打ちを貫きつつ矢継ぎ早にミックスされる事で、全体を通して一つの音楽となるような曲の境目も気にならない痛快なプレイだが、恐らく現在のシーンと照らし合わせるとやはり何処か野暮ったいと言うか時代から取り残されている感は否めない。しかしこの音こそがBen Simsを個性付けているとしたら、疑う事なく自身の道を歩み続ける彼の気概は本物だ。エレクトロやシカゴ・テクノのファンキーさとハードテクノのシャッフルする疾走感、そこに少々のミニマルのディープな要素も織り交ぜつつ、後半に進むに連れて草を刈り取る芝刈り機のように全てを巻き込みながら爆走するグルーヴ感の前には抗う事など出来やしない。ハードなだけの音楽には飽きつつもある当方だが、たまにこんな愉快痛快で突き抜けたミックスを聴くと何だか心が沸き立ってくる。

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| TECHNO10 | 10:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Audio Tech - Dark Side (Metroplex:M-040)
Audio Tech - Dark Side

にわかにざわめき立つデトロイトのJuan Atkinsと、そしてドイツのBasic Channel一派の絡み。先立ってJuanとBCからMoritz Von Oswaldがコラボレートを果たしたが、今度はJuanとBCのもう一人であるMark Ernestusが、Audio Tech名義で共演を果たした。そもそもがこの名義はJuan単独の変名だったものの、16年ぶりの新作では何故かMarkも加わっての名義となっているのは謎だが、相互作用は予想以上の相乗効果を発揮している。浮遊感のあるスペーシーなシンセ使いとモノトーンな呟きはJuanのものであるが、そこに生音ぽいベース音や滑りのあるダブ的なリズムの付加は恐らくMarkによるものであろう。叙情的なパッドが薄く伸びながらも、まるでRhythm & Soundのようなぬちゃぬちゃと湿り気を帯びさせた生っぽさが、宇宙を飛翔するデトロイト・テクノとはならずに泥沼に埋もれるミニマル・ダブらしさを強調している。そして本作がより注目を集めているのは、ここ暫くタッグを組んでいるMax Loderbauer+Ricardo Villalobosによる"Vilod Remix"であろう。12分にも拡大解釈されたリミックスは、もはや元の様相を保っておらずに乾いたパーカッションが複雑なリズムを構築し、様々な音が絡み合いながらまるで芯を抜かれた生物のようなふにゃふにゃとしたグルーヴ感を醸し出している。指の隙間からこぼれ落ちるようなとらえどころのなさが不思議な恍惚を生み出しているが、細部まで丹念に編み込まれた繊細なトラックは芸術的ですらある。4つ打ちから融解するように解け、そして再度徐々に定型を成すように4つ打ちへと変遷していくトラックは、12分と言う長い時間をかけてじっくりと堪能とする事で、何時の間にかトリップする蠱惑的なミニマルだ。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Far Out Monster Disco Orchestra - Vendetta (Far Out Recordings:FOMD08)
Far Out Monster Disco Orchestra - Vendetta
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ロンドンにてブラジリアン・ミュージックを発信するFar Out Recordings。その15周年のプロジェクトとして始まったFar Out Monster Disco Orchestraは、レーベルを主宰するJoe Davisや、Incognitoのメンバーの息子であるDaniel Maunickが集まったユニットで、2011年から継続してEPをリリースしている。本作はそのシリーズの8作目であり伝説的なアンビエント・ユニットのGlobal CommunicationからMark Pritchardと、デトロイトから古参アーティストのMarcellus Pittmanがリミックスを提供している。意外な仕事をしているのはMark Pritchardの方で、オールド・スクールなシカゴ・ハウスを思わせる音の隙間が目立つ簡素なハウスリミックスを披露し、普段の彼の作風からはちょっと想像は出来ない。感情の起伏を隠すように平坦なリズム感と落ち着いた展開が続くが、仄かに情緒的なパッドを配しながらほのぼのしたシンセのメロディーが先導し、パーティーの朝方に聴きたくなる穏やかな地平が広がっている。Marcellus Pittmanmのリミックスもローファイと言う点では共通点もあるが、ふらつくようなストリングスと土着的なパーカッションが原始的な響きをする展開が長く続き、途中からは野暮ったいスリージーなマシンビートと生の質感を強調したジャジーなピアノが絡むスモーキーなデトロイト・ハウスへと変化し、錆び付いたようなざらついたビート感が黒光りしている。どちらも実に人間の温かみが伝わる作品ではあるが、洗練されたUKと古き良きデトロイトと言う地域性の違いが音に表れており、その対比も面白い。

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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kaito - Recontact (Octave-lab:OTLCD1970)
Kaito - Recontact
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10年以上に渡りレーベル唯一の日本人としてKompaktから作品を送り出し続けているKaito。Kaito、またの名をワタナベヒロシはかつてKompaktの魅力を世に伝えるべく"Contact To The Spirits"(過去レビュー)と言うKompakt音源縛りのMIXCDを制作したが、2013年はレーベルの20周年記念と言うこともあり再度同じアプローチを手掛けるのに最適な瞬間であったのかもしれない。本作はその企画が還ってきた事、そして再度レーベルの音楽性と接触する意味合いも込めて"Recontact"と名付けられている。前作と明らかに異なる点は2枚組であり、1枚目は確かにKompakt音源のみなのだが、2枚目は傘下のSpeicherの音源を使用している事だ。Kompakt Sideに関しては膨大なカタログと多岐に渡るジャンルを取り扱うレーベル性をあまねくとは言えなくとも、しかし非常にストイックなミニマル性からシャッフルするテクノの躍動感、またはレーベル発足当初から息衝くアンビエントな佇まい、そして忘れてはならない快楽的ともさえ思われるポップな世界観まで掬い上げ、スケール感の大きい展開を生み出す緩急を付けたミックスを行い、これぞ正しくKompaktと言える世界観を引き出している。対照的にDJツールとして機能美を引き出したと言えるのがSpeicher Sideであり、こちらはKompaktに比べると多様性よりも断然ダンス・ミュージックとしてのグルーヴ感を主張したトラックが並んでいる。勿論全く幅が無いだとか味気ないツール集だとかそんな事はないが、ハイエナジーに漲るラフな攻撃性や図太いグルーヴながらも疾走感を伴っており、肉体に直接作用する事を目的とした音楽性がSpeicherなのだろう。不気味ささえ発するエグい狂気や平常心がドロドロと融解するトランス感覚もあり、Kompaktでは出来ない音楽性を実験しているようにさえ聞こえる。Kaitoと言う同じ一人のDJが手掛けながらも、兄弟レーベルでの違いをまざまざと感じさせれる事に興味を覚えつつも、Kaitoらしい激情が溢れる心情の吐露が大きな波となって迫り来るMIXCDだ。

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| TECHNO10 | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/7/5 DJ Kabuto presents LAIR @ Grassroots
クラブと言うよりはDJバー、更には音楽と酒好きの溜まり場とも言える高円寺の魅惑のフロア、Grassroots。今回は元Future Terrorのメンバーでもあり現在はCABARETなどでもレジデントを担当しているKabutoが、ここGrassrootsで定期的に開催しているLAIRへ初めて参加。ゲストにはITICO ERETSなる聞き慣れないDJとOut Of Control a.k.a. Naoki Nishidaを迎えており、どんな音が流れるのだろうと言う期待感も込めて遊びに行ってきた。
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| EVENT REPORT4 | 10:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Sandwell District - Fabric 69 (Fabric Records:fabric137)
Sandwell District - Fabric 69
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2010年頃からベルリンのアンダーグラウンド界隈で注目を集めていたSandwell District。FunctionことDavid SumnerとRegisことKarl O'Connorから成るこのユニットは、誠に残念ながらFabricの名物MIXCDシリーズの69作目で終焉を迎える事が空気として伝わってきている。公式リリースとしては初のMIXではありながら最終作でもあり、その観点からすると集大成と捉えるべきなのだろうか。以前にパーティーでSandwell Districtのプレイを聴いた時には煮え切らないプレイにやきもきしたものの、本作ではCDと言う媒体のおかげか選曲の繊細な妙技を感じられ、Sandwell Districtらしい鉄の鈍い輝きを放つダークな展開を終始保った重厚感のあるテクノの地平が広がっている。メディアの話では本作はソフトウェアによって入念にミックスが行われた作品との事で、パーティーらしい激しいライブ感よりはアートとしての精巧な展開がより強く表現されている。出だしの3曲からしてRegisやFunctionが制作に絡んでいる曲から始まるのはご愛嬌としても、序盤から新しい何かが萌芽するような胎動から始まり、大きな変化を作らず繋ぎ目も分からない程に滑らか展開を伴ってビートは強みを増していく。その後も杭を打ち込むような安定感のあるキックが刻む中で、荒涼とした景色が広がる灰色のモノクロームな音像を見せながら大きな山も谷も作らずに水平構造を保つ展開が続く。疾走感や重圧による強迫的な音ではなく密閉された空間から生まれる闇の不気味さが通底し、空気としてのインダストリアルやポスト・パンクのアティチュードは確かに存在しているのだ。行き過ぎたハードテクノへの反抗と言うべきか、表面的に過激な音は本作では殆ど聴かれない。しかし鳴っている音の雰囲気は朽ち果てた末の荒涼とした世界を目の前に描き出しており、単なるハードなテクノとは一線を画す事を意識してミックスをしているのが伝わってくる。オリジナル作品においても聴かせる事も重視していたSandwell Districtらしさは本作でも軸としてあり、確かに最終章として円熟味を開花させたミックスと言えよう。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hikaru - Country of Origin Japan (SMR Records:DSB09)
Hikaru - Country of Origin Japan
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沖縄在住にして全国を駆け巡るBlast HeadのDJ Hikaru。一年ぶりのオフィシャルMIXCDは、そのタイトル通りに何とジャンルを横断しつつも日本という国の音楽のみを使用している。DJ Hikaruがクラブパーティーではテクノはハウスと共に日本のヒップホップやラップを並列してプレイする事は珍しくないが、日本人アーティストによる楽曲のみと言う縛りでミックスをした事、そして所謂4つ打ちのクラブトラックと言われるモノは殆ど使用せずにヒップホップやラップ、そこにレゲエやフォークにロックを繋いだ内容は、普段のパーティーでは聴けない魅力を含んでいる。4つ打ちのミックスにおいては如何にスムースに流れを壊さずグルーヴ感を継承し積み上げていくかが重要な要素となっているが、その点から判断すると本作では技術的な繋ぎの行為からミックスを楽しむ作品ではなく、日本語の歌詞や前後の曲の雰囲気の流れそのものを楽しむ作品だと言う事だ。残念ながら私自身はラップやヒップにフォークなど、このMIXCDに含まれている音楽ジャンルには非常に疎いのだが、それでも全体的にロービートな弛緩したリズムと胸を締め付けるようなメロウな曲群には耳を奪われる瞬間が多々あった。そしてそれ以上に耳に自然と入ってくる日本語の歌詞は、BGMとして聞き流される事もなく鮮明な記憶となって頭の中にこびり付くのだ。世間への反抗、過ぎ去りし終わった恋愛の切なさ、日常の中での悩みなどを吐露する歌は、何気なく聞き流している間にも強いメッセージとなって伝わり、それがこのMIXCDに人間らしいエモーションを生んでいるのだ。トラックだけによるグルーヴ感の継続するプレイとは異なり、歌が、歌詞が世界観を作っていくプレイの面白さがありつつ、そしてDJ Hikaruが手掛けた事で4つ打ちリスナーにも興味を持たせるとしたら、本作には非常に意味がある作品と言えよう。

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| ETC3 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/1/26 EASY LISTENING @ Grassroots
高円寺の老舗クラブ・Grassrootsにて、定期的に開催されている"EASY LISTENING"。Future TerrorのHaruka、Brack ForestのKuri、Black SmokerのKiller-Bongの3人がレジデントを務める異種異様な組み合わせが生み出す魔の一夜。決してパーティー名通りなイージーリスニングな音楽など流れるはずもないのは想像出来るわけで、それがこのGrassrootsと絡み合う事で相乗効果を生み出す。今回はゲストにMasa a.k.a. ConomarkとBlack SmokerよりMosquitowを招いての開催となった。
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| EVENT REPORT4 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/1/19 Guidance〜導き導かれる人生〜 8th Anniversary @ Seco
昨年から堰を切ったように怒涛の勢いでパーティーを開催している"Guidance〜導き導かれる人生〜"。なんと2013年1月21日で8周年と言う事で、直前にも8周年のパーティーが幾つか開催されました。この日は夕方7時から翌朝9時までの14時間にも及ぶロングパーティーで、日が変わる迄の前半はライブ中心、日が変わってからの後半はDJ中心と楽しみ方も自由自在な形でのパーティーでした。出演者は今までにもGuidanceに関わってきた国内勢の実力者が集結し、お世辞抜きに休む暇など全くない程に代わる代わるDJが交代し目まぐるしくも興奮と熱狂が入り乱れる一夜となりました。
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| EVENT REPORT4 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2012/11/24 Mixmaster Morris Japan Tour 2012 "NEWSUN " @ OPPA-LA
丁度一年前にも開催されたNEWSUN @ Oppa-Laが昨年に引き続きMixmaster Morrisをゲストに迎え、そしてMorrisとも交流のあるDJ YogurtやGross DresserにKeiが脇を固める布陣により、NEWSUN 兇箸覆蟶Gも開催されました。Oppa-Laは江ノ島が見える海の前にあるPOP喫茶と言う形態のクラブで、朝方は天候が良ければ日の出を拝める珍しいクラブです。それにパーティー名を合わせたかのようなNEWSUNと言うパーティー、今年は一体どうだったのでしょうか。
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| EVENT REPORT4 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
L.E.D. - Music For Cinemas Remix (Jet Set / Penguinmarket Records:JS12S094)
L.E.D. - Music For Cinemas Remix
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様々なバンドで活躍するプレイヤーが集まった7人組のシネマティック・インストバンドと紹介されているL.E.D.。その名前を耳にするのも初めてだったものの、この度アナログ盤でYogurt & KoyasとDJ Funnelのリミックスを収録したEPのリリースが気になり購入した次第である。L.E.D.と言うバンドの音楽性自体を知らないので先ずは"one"と"countless"のオリジナルから聴いてみたのだが、通常の楽器以外にもサクソフォンにキーボード、スティール・パンにパーカッションなど多数のプレイヤーがいるおかげか、普通のロックバンドとは異なる音の深みや多様性を持ち合わせている。果ての見えない広大な宇宙空間広がるドラマティックな”one”、柔らかいベースからしみじみと始まり徐々にストリングスや淡いノイズが被さりながら夢幻の世界に引き込まれるビートレスな"countless"、どちらも確かにシネマティックと言う表現が適切な大らかで壮大な世界観がある。そしてクラブ側のアーティストがリミックスした作品だが、"One (Yogurt & Koyas Remix)"は原曲のメロウでスペーシーな感覚は残しつつぐんぐん駆け抜けるリズムを強調して、ピークタイム仕様へと仕上げた感動的なテクノとなっており抜群に突き抜けている。一方"Countless (DJ Funnel Remix)"は弛緩した緊張がほぐれるブレイク・ビーツを導入し、オリジナルから分厚い層になった音を間引きしつつ可愛らしいオルゴール風なメロディーを前に出し、リラックスしたダウンテンポに仕立て上げている。オリジナルのバンド的な一体感のある楽曲、そしてフロア仕様になったリミックスそれぞれに個性があり、充実した一枚と言ってよいだろう。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Lauer - Phillips (Running Back:Rbcd04)
Lauer - Phillips
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テクノ、ミニマル、ディープハウスなど様々なダンスミュージックの発信がドイツ中心となっている今、ディスコ/リエディットと言うジャンルに於いてもドイツはRunning Backからの作品が注目を集めている。Tiger & WoodsやTensnake、Mark Eらが作品をリリースしていると聞けばレーベルの質も折り紙付きである事を理解するだろうが、このPhillip Lauerにとって初のソロアルバムとなる本作はまたしてもレーベルの存在をアピールするであろう。ディスコ・テイストを感じさせる粘り気と動きのキーボードやベースラインは何処か懐かしくダサくもあるが、イタロ・ハウスの派手派手しいサウンドやバレアリックな開放感・多幸感も纏っており、あっけらかんとした無邪気な楽しさはそう多くは体験出来ない物だ。どの曲もレイドバックした緊張感の無いビートながらも、コズミック感のあるブリブリとしたシンセサウンドはのどかで陽気なディスコ空間を創造し、哀愁のあるメロディーは胸の奥に閉まった切なさや懐かしさを呼び起こす。カラフルで艶のある音の使い方や豊かな広がりを聞かせるコード展開を一貫しており、気難しい実験的な事も無闇に熟考させるような事も全く無く、ミラーボールがクルクルと回転するポジティブなダンスフロアで無邪気に踊りたくなるディスコ・ハウスが整然と並んでいるのだ。目新しさを感じさせる流行の音楽ではないけれど、いつでも聴きたくなる良い曲が揃っている秀逸なアルバムだ。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Claro Intelecto - Reform Club (Delsin Records:92DSR/CLR-CD1)
Claro Intelecto - Reform Club
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Mark Stewart(と言ってもロックの人とは別人)ことClaro Intelectoの4年ぶりのアルバムは、前作のModern LoveからオランダのDelsinへとレーベルを移籍し、作風も変化を見せた意欲作となっています。前作はModern Loveからのリリースと言う事もあってか規則正しい4つ打ちの上に柔らかいダビーな音響を被せた、ある意味ではダブなテックハウスとして非常に模範的な作品だったと思います。勿論新作でもダブな要素を持ち込んではいるものの、数少ない音でより繊細さと精巧さを打ち出してリスニングとしても耐えうる叙情豊かな世界感を生み出す事に成功しています。音色に限って言えば時代を遡るように、例えば初期のデトロイト・テクノ的に通じる荒削りながらも素朴さを感じさせる懐かしい音なのですが、そこに希望とか未来とかヒューマニズムを見出すでもなくどこか空虚的な冷静さもあるのがデトロイトテクノとは異なる所。リズムに関しても4つ打ちだけでなく重苦しいダブステップ風、ビートレス、シャッフル系など多彩な手腕を発揮し、単純なダンストラックだけに終始する事なく如何に変化と深さを聞かせるかと言う事に気を配ってもいます。アルバム全体としてアトモスフェリックな音響やシンプルなメロディーや構成なのは、ダブテクノの音響やデトロイト・テクノの叙情感にも影響は受けているのでしょうが、単なる物真似に終始しない世捨て人的な侘び寂びのある作風はか弱くも美しい。決して派手な作品ではないけれど、Delsinらしいフリーフォームな名盤と認定します。

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| TECHNO9 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2012/5/20 Nagisa Music Festival Tokyo Edge Effects @ ageHa
今回金環日食に合わせてageHaで行われた"渚"に遊びに行ってきましたが、当ブログの過去記事を検索したところ以前ageHaに行ったのが2010年の7月末だったので、なんとほぼ2年ぶりのageHaへの訪問となりました。久しぶりのageHaと言う事もあり、また出演するアーティストも好みの人が多く楽しみにしておりましたが、日曜夕方から月曜朝までの開催と言う事もあり多少の危惧も感じておりましたがどうだったのでしょうか。
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| EVENT REPORT3 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Shangaan Shake (Honest Jon's Records:HJRCD58)
Shangaan Shake
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本コンピレーションで初めて耳にするジャンルでアフリカ発祥の"Shangaan"なる音楽。調べてもなかなか詳細が見つからないが、恐らくアフリカのシャンガーン人が鳴らしていた音楽の様だ。2010年にリリースされた"Shangaan Electro"で聴けるのはベースレスで高速ビートのチープな電子音楽と言った印象で、アフリカにやってきたニューウェーブとも言えるだろう。そんな"Shangaan Electro"を現在のダンスミュージックに於ける精鋭達がリメイクし直したのが本作で、オリジナル楽曲を知っていなかろうが食指が動くアーティストが参加している。デトロイトからはAnthony Shake ShakirやTheo Parrish、ダブステップからはActressとPeverelist、ダブテクノのMark ErnestusやDemdike Stare、ジャズやレゲエに造詣の深いBurnt Friedman、その名も轟くRicardo Villalobos & Max Loderbauer、ミステリアスな活動・作風であるOni Ayhunなど幅広く才能豊かな面子が集まったと思う。オリジナルを知らないので各アーティストがどのように"Shangaan"を解釈し直したかも知る由も無いが、現在形のダンスミュージックとアフリカからの新たなるサウンドの絡みをただ楽しむだけでも十分に価値がある。Mark Ernestusは音を削ぎ落とした軽快なダブテクノを披露しているが、土着なパーカッションや謎めいた上物のトランス感はアフリカンを意識したのか。奇妙なSEが入り乱れながら不規則なビートを打ち出すActressのダブステップは、クラブでの狂乱騒ぎに拍車をかける様なリミックスだ。ざらついたハット使いは彼らしいが妙に手数が多くビートが早いTheo Parrishのリミックスは、愉快に踊り狂うエレクトロ・ファンクで意外でもある。Anthony Shakirのお祭り気分の陽気なファンク、裏打ちのキックがトリッピーなレゲエ色の強いBurnt Friedmanのリミックスもアフリカンな味が感じられるだろう。Ricardo & Max組はぬちゃぬちゃとした質感が漂うファンキーかつドープなミニマル仕様で、生音っぽいのに低温が続くどうにも絶頂を迎えない焦らしのリミックスだ。まだまだ他にもアフリカンな音楽を個性的に作り替えた曲が収録されており、元ネタがアフリカンと言う以外は統一性がないものの色々な音楽性を楽しむ事も出来るし、"Shangaan"への足を踏み入れるきっかけになる作品であろう。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Sneak - Fabric 62 (Fabric Records:fabric123)
DJ Sneak - Fabric 62
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かつてのシカゴ・ハウスと言えばチープ、ファット、シンプルと言った言葉で形容される、つまりはそれ程深い音楽性は無く直感的な衝動に任せたハウスミュージックであったと思う。そこからシカゴ・ハウスは枝分かれしメランコリーな情感を描き出す方面、又はエロティシズムを強調した方面、そして相も変わらず衝動のみを頼りにした元祖な路線とアーティストは各方面へと羽ばたいて行ったが、その中でもDJ Sneakは元祖シカゴ・ハウスを今に受け継ぐ匠と言えるだろう。何と言っても90年代中期にシカゴ・ハウスの突然変異レベールであったCajual RecordsやRelief Recordsから作品をリリースしていた事を考えれば、彼のサウンドが考えるよりも感じろと言うスタイルを貫くのは当然の事だ。そんな彼も遂にFabricのMIXCDシリーズに抜擢されると言う快挙を成し遂げたが、そんな大舞台であっても彼のスタイルは変えずにストレートなシンプルかつファットな音楽を鳴らし続けていた。大部分のトラックはここ1~2年の間にリリースされた物でそもそもがシカゴ・ハウスですらない曲も多いが、しかし単純な繰り返しを強調したシンプルな展開、ださく垢抜け無い音色、そしてそこから生まれる尖ったファンキーな感覚は確かにシカゴの物と同一と言っても過言ではないだろう。それ故に一本調子な面は拭えないし前半は調子が上がらないのも事実だが、後半に向けてノリを上げて跳ね感も出てくると、その単調さが逆に昂揚感を保持し続けるグルーヴ地獄へと引きずり込んでくれるだろう。何気に最初から最後まで殆どのトラックが歌物・声ネタで占められており、やはりDJ Sneakはサンプル物が好きなんだと言う事も感じられるMIXCDである。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Helium Robots - Jarza EP (Running Back:RB031)
Helium Robots - Jarza EP
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Boof、Mark E、Todd Terje、そしてTiger & Woodsら猛威を振るうディスコ〜リエディット勢を手掛け、ここ数年評価を高めているRunning BackよりHelium Robotsなるユニットの新作が到着。UKのEwan WillmottとLydia Jonesの男女ユニットだそうで、レーベルの方向性に合わせて本作も根底にはディスコの音がある作品を収録。野暮ったいビートと躍動感のあるスラップ・ベースが刺激的なエレクトロニックなディスコ"Crepitation "、そして時代錯誤なブリブリとしたシンセに手弾き感満載のキーボードのコードが懐かしいファンキーなシンセポップ"Jarza"と、どちらもダサカッコイイ古き良き味わいのある曲調です。が注目すべきは裏面に収録されているTheo Parrishのリミックス2曲。2010年頃から破竹の勢いでTranslationと言う名のリミックスを大量に手掛けておりますが、ここに収録された"Jarza"のリミックスも正にセオによる置き換えと言う言葉が相応しい内容です。シカゴ・ハウスらしいアシッド感覚の強いシンセや空虚なハットやリズムを基に攻撃的かつサイケな色に染め上げた"Theo Parrish Translation 1"、そしてメロディーを抑えてリズムが前面に出た分だけ不穏な感覚とミニマリズムが強調された"Theo Parrish Translation 2"、そのどちらも確かにセオらしい骨太で荒々しい質感が感じられます。原曲の残像さえ残さないお仕事は、確かにTranslationなんですね。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Flash - The King Of Light (Underground Resistance:UR-090)
Mark Flash - The King Of Light

過去の名作の復刻や関連レーベル・Sweat Recordsの復刻を行うなど俄に活気づいているUnderground Resistanceから、2008年頃からURに参加しているMark Flashの新作が到着。Los Hermanosバンドに於いてはターンテーブルを担当し、URオフィシャルのDJMIX制作を行うなど徐々に活動の場を広げておりますが、URとしては2枚目となるこのEPでようやく彼の真価も明確になってきております。タイトル曲である"King Of Light"は、実は今年WWWでGalaxy 2 Galaxyがライブで披露した曲です。G2Gがライブでプレイするのも納得なデトロイト、いやG2G直系の希望に満ちたゴージャスなシンセストリングス使いに心地良く展開されるコード感があり、そしてバンド演奏を思わせるマシンによるリズム帯など、ファンがUR=G2Gに期待している音をそのまま作品化してくれたと言っても過言ではないでしょう。裏面にはミステリアスなストリングスとURの冷たい闘争心が混ざり合う"Dark Symphony"、つんのめり系の複雑なリズムに流麗なシンセストリングスが暗雲を切り開くポジティブな"Eagle Warriors"を収録。ターンテーブリストだけあってDJ仕様に耐えうる強いグルーヴがありながら、メロディーやコードも生かした楽曲性があり、URの次世代を担う存在に成り得るのではと感じさせますね。

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| TECHNO9 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hit It & Quit It Radio Revue Vol.1 with Recloose & Frank Booker (Fingertips Records:FTIPS74003)
Hit It & Quit It Radio Revue Vol.1 with Recloose & Frank Booker
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かつてデトロイトを地元に活動していたMatthew ChicoineことReclooseは突如ニュージーランドに移住し、今では現地で知り合ったFrank Bookerと"Hit It & Quit It"と言うレディオ番組を主宰している。本作はその番組をコンセプトにしたMIXCDで、確かにレディオ放送らしくMCを織りまぜ曲を紹介するようにミックスがされていく。さてReclooseと言えばテクノとジャズのみならずヒップホップやソウルなど音の国境を越えた音楽性を持っており、殻をぶち破るように自由なクロスオーヴァーを体現していたのだが、そんな経歴を知っている人であれば本作は期待通りのプレイをしてくれたと感じるだろう。幕開けはスクラッチとMCを多用したヒップホップの流れで賑やかに始まり、そこからコズミックなファンクやリズムが暴れまくりのソウル、腰にぐいぐい来るディスコなど時代錯誤感の強いレトロな味を前面に出し粘り強いグルーヴを醸し出す。ジャンルはばらばらだが決してちぐはぐな印象は無く、全体のトーンとしては人肌の温かみを感じさせ弛緩した空気に統一されているのだ。さて、そこから更にどす黒いデトロイト・ビートダウンや優雅なブロークン・ビーツやフュージョン、甘くて夢に落ちそうなダウンテンポやレゲエなど、彼らが影響を受けた全ての音楽を曝け出す選曲を行い、緩くはあるが引っ掛かりのある鋭いリズムを保って最後まで陽気に踊らせる。ニュージーランドに移住した影響は、音の温かさやリラックスした雰囲気に出ているのだ。MCを入れた事で生放送を聴くような臨場感もあり、未発表曲・新曲を中心とした曲を紹介すると言うレディオ放送のコンセプトも見事に成功したと言えるだろう。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark E - Stone Breaker (Spectral Sound:SPC-103)
Mark E - Stone Breaker
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近年顕著だったディスコリエディットの隆盛の一端を担っていたMark Eは、昨年と今年に渡り今まで手掛けたリエディット物をコンピレーションとしてリリースし、一先ずリエディットからは身を引き新たなる創造の段階へとシフトしました。なんと今までリエディット制作を行ってきた彼が新作アルバムではサンプリングの使用を控えめに、リエディットではなく自身のオリジナルアルバムとして楽曲を創り上げたのです。今までのリエディットと言えばディスコへの愛情を表現した懐かしくレイドバックした古き良き音楽の再生と言った物でしたが、このアルバムに於いては意識的に過去の特色を払拭すべく力強いハウス作品へと取り組んでいるように思えます。勿論今までに聴けた懐かしさやメロウなセンスも失われてはいないのですが、より生々しく荒々しいグルーヴへの変遷、そして深みとシリアスさを増したディープハウスへの移行は、ダンスフロアで踊らせる事を意識して取り組んだ結果なのでしょう。この路線が吉と出るか凶と出るか、またファンが望む方向性との乖離もあるのではないか等心配な点もありますが、Mark Eらしいオールドスクールな味も感じられつつ粒揃いなフロアトラックが揃ってはいるし、初のオリジナルアルバムと言う観点からすれば十分に納得は出来る内容でしょう。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Global Communication - Back In The Box (NRK Music:BITBCD05)
Global Communication - Back In The Box
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アンビエント、テクノ、ハウス、ボサノバ、エレクトロ、クラブジャズ、そしてダブステップ…Tom MiddletonとMark Pritchardのそれぞれソロとして、又は二人でのユニット・Global Communicationとして、テクノ黎明期から様々なジャンルを開拓してきた二人。ここ15年以上はお互いに距離を置き別の道を歩んできた二人が、今年になり遂にGlobal Communicationとして復活を果たしライブ活動も行うなど期待を感じさせますが、その流れでを受け継ぎGlobal Communication名義でのMIXCDも制作しました。しかもNRKが提唱するバック・トゥ・ザ・ベーシックスのシリーズを担当するなんてきたら、そりゃ彼等のマニア心も駆り立てられたのか、80年後半から90年前半のデトロイト・テクノやAI系と呼ばれるピュアテクノ、そして美し過ぎるアンビエントまで盛り込んだテクノ黄金時代を象徴する選曲を行っております。所謂テクノクラシックと呼ばれる作品を選びつつも、表立ってはいなかったものの玄人受けする隠れ名曲まで掘り起こすその知識とセンスたるや、流石に時代の寵児であった事を感じさせずにはいられません。R & SやWarp Records、Eevo Lute、Planet-Eをはじめとするその時代を象徴していたレーベル等から今尚輝きを失わない名曲を選りすぐりし、Disc1はダンスオリエンテッドに、Disc2はリスニング寄りのプレイを聴かせてくれます。新鮮味は当然皆無ながらも再度90年代前半のテクノを聴くと、今よりも洗練さや熟練と言う点では劣るものの、それ以上にアイデアや衝動を重視しテクノの自由な創造性が溢れていた事が感じられます。そう、テクノとは元来解放されたエクスペリメンタルな音楽であるべきで、それを遂行していたのがGlobal Communicationでもあったのだから、ここで聴けるテクノは彼等の指標でもあったのでしょう。普通のクラブで盛り上がるようなDJMIXとは全然違うけれど、テクノの歴史を紐解くアーカイブとして大層役立つ内容である事は断言します。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Nic Fanciulli, Joris Voorn & Mark Fanciulli - Together / The Tide (Rejected Music:rej015)
Nic Fanciulli, Joris Voorn & Mark Fanciulli - Together / The Tide
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オランダテクノを代表するJoris Voornの前作から一年ぶりとなる新作は、自身のレーベル・Rejected Musicから。本作ではプログレッシヴハウス方面で人気を博すNic Fanciulliとその実弟Mark Fanciulliも参加したスプリット盤となっており、話題も十分。A面にはJoris+Nicの共作となる"Together"が収録されておりますが、これがなんとディスコリエディットで注目を集めているTiger & Woodsのヒット曲"Deflowered"(の更に元ネタはRaw Silkの"Do It The The Music")をモロにサンプリングしたフィルターハウスで、そらフロアで受けない訳がないだろうと言う出来。ここ2〜3年のJorisの作風を聴く限りでは確かにフィルターハウスにぞっこんなのは分かりますが、ここまでファンキーなサンプリングを披露されるともうぐうの音も出ない。BPM的に言えば大してアッパーでもないけれど、とにかく粘りのあるベースラインやら耳に残る声ネタの使い方でリスナーの耳を虜にし、一聴して強烈な印象を残すネタの引き出しと言うモノは本当に凄い。B面にはMark Fanciulliの"The Tide"をJorisがエディットした曲を収録。A面に比べれば随分と地味と言うか渋いもののファンキーなスポークンワードを導入し、更にはDJツールとしての用途を煮詰めたようなミニマルな作風に仕立て上げており、平坦な流れで曲と曲を繋いでいくには使い易い内容。つまりはどちらも完全にフロア仕様な訳なので、DJが使うにはもってこいな一枚。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Agoria - Fabric 57 (Fabric:fabric113)
Agoria - Fabric 57
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今年オリジナルアルバムを出したばかりのフレンチテクノの貴公子・Agoriaですが、その熱も冷めやらぬ間に名門FabricからMIXCDもリリースさせました。今までにもジャンルレスに縦横無尽なMIXCDを3枚もリリースしているけれど、今年出たアルバムから毒々しさが消えて洗練されたのと同様に、本作もかつての作風に比べると艶はありながらもやんわりと落ち着いた印象を受けました。序盤のVainqueurやMoritz von Oswaldのダブテクノなどどっしり重たいグルーヴから深く始まり、歌物テクノも多用して刺激的に盛り上げつつ、そこからSpace Dimension ControllerやInfiniti、そして自身のヒット曲"Speechless"などデトロイト系で一気に未来へと加速して行く中盤。ただヒット曲をプレイするだけでなくそこに声ネタを被せて原曲以上の盛り上がりも作る技も披露しつつ、ゴリゴリのブギーハウス〜アシッドハウスで攻撃的になったと思いきや、終盤ではJose JamesやCarl Craig(本当C2の曲はよく使うな)でぐっと夜のアダルティーな世界へと突入するディープハウスからElla Fitzgeraldのジャズトラックでしっぽりと終焉を迎えるドラマティックな展開。散々色んな方向へと引きずり回されながらも、そこはAgoriaの審美眼で選びぬかれた曲が使われており、派手な夜の喧騒と言うよりはエレガントな大人の舞踏会の夜のようです。ベテランらしく深化したと言う表現がしっくりきました。

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| TECHNO8 | 12:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Eddie C - Parts Unknown (Endless Flight:Endless Flight CD 6)
Eddie C - Parts Unknown
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2009年にデビューを飾ってからJiscomusic、Flashback、Endless Flight、Whiskey Discoなどビートダウンやニューディスコ系に強いレーベルから怒涛の勢いで良作をリリースし、今引く手数多の存在であるアーティストEdward CurrellyことEddie C。クラブミュージックの界隈でもMark EやThe Revengeを筆頭にニューディスコと呼ばれるジャンルが一部で猛威を振るっておりますが、彼の初となるこのアルバムもその流れの中で確かな才能を見せつける作品となりました。ヴァイナルユーザーだと自負する彼の気質にも通じるが如く、彼の音にも時代を感じる懐かしさや温かさの伝わるディスコオリエンテッドな音が基礎にあります。しかしそうでありながら構成としては現代の時代に合わせたミニマルな要素も多く、耳に馴染みの良いワンフレーズを上手く反復させたフロア向けのトラックが多く、決して単に古い音楽の物真似ではなく温故知新な再構築と言えるのではないでしょうか。アッパーな曲は殆ど無くビートダウンにも近いゆったりとした流れで優しいメロディーを存分に聴かせてくれ、格好良くファンキーでありながらしっとりソウルフルで、そしてエレクトロニックなのに非常に人間臭い血の通った音楽であります。激しく踊らせるのではなく、音に身を委ねたくなるこんなアルバムもまた素晴らしい。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Trax Re-Edited : The Original Chicago House Label Reborn (Harmless:HURTCD098)
Trax Re-Edited The Original Chicago House Label Reborn
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シカゴハウスの歴史において重要な位置付けである二つのレーベル、一つはDJ International、そしてもう一つがTrax。なんでも2010年はTraxの創立25周年だったそうで、Harmless RecordsとDJhistory.comがチャット上でのその為に何か記録を残したいと言う話題が発展し、この度このTrax Re-Editedコンピレーションへと結実しました。Trax Recordsに関して言えばシカゴハウスの基礎となる音を形成したレーベルでもあり、アシッドハウス拡大に貢献したレーベルでもあり、そして音楽で一儲けしたいと淡い夢を抱いたアーティストが集結したレーベルでもあります。才能や理論に後押しされた音楽性ではなく、衝動や欲望を優先して作られたある意味一発屋みたいなアーティストも多かった。がそれでもそこにはハウスの初期衝動と可能性があったのでしょう。そんな偉大なるレーベルの音源をリエディットするのだからきっと大胆な事は出来なかったのであろうか、結論から言えばまあ予想通りでオリジナルの良さを越えられない平凡なリエディット集になっています。オリジナルの雰囲気はそのままに曲尺を伸ばしたり、ミニマルな展開でDJユースにしたりと使い勝手は良くなっているものの、25周年記念としての意味合いは正直余り無いかなと。オリジナルから遠からず的なトラックが多いので、入門者向けにシカゴハウスの歴史の道標としては意味合いがあると思います。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Mark Farina - Mushroom Jazz 7 (Mushroom Jazz:MJ-010)
DJ Mark Farina - Mushroom Jazz 7
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合法的に白昼夢に溺れる音楽、その名もマッシュルームジャズ。間違いなくいかがわしい意味から付けられたであろうこのMIXCDシリーズも、通算7枚目。楽天的なシーンであるアメリカ西海岸ハウスの先駆者・Mark Farinaがハウス、ヒップホップ、R&Bなどをレイドバックさせて紡ぐ夢の1時間。艶めかしい質感を伴うセクシーでメロウなトラックを、ゆるゆると気怠いジャジーグルーヴで紡ぎ合わせた全編ダウンビートな極楽浄土への鈍行列車片道切符。ピアノやサックスの渋くもメロウな響き、緩くもしっかりと地に根ざしテンポよく刻まれる横に揺れるグルーヴ、スペーシーかつセクシーな歌物などが入り乱れ、徹底的にサンフランシスコの開放感や燦々と太陽光の降り注ぐ楽天的な雰囲気を表現する。昼間にかければリラックス出来るお茶の間のBGMとして、真夜中にかければラグジュアリーなシーンを演出するアダルト向けの音楽として、朝から晩まで24時間全時間帯に気持ち良く作用するマッシュルーム。本物のキノコはやっちゃだめだけど、これは幾ら聴いても合法的に作用する。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark E - Mark E Works 2005 - 2009 Vol 2. Selected Tracks & Edits (Merc:MERC 004)
Mark E - Mark E Works 2005 - 2009 Vol 2. Selected Tracks & Edits
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2010年もディスコエディット勢を引率しヒットを重ねたMark Eですが、未発表曲やレア曲をまとめたコンピレーションの第二弾が本作。詳しくは分からないのですが多くは古い曲のエディット物らしく、どれも2000年以降に新たに生まれ変わった曲ながらもそのどれもが既に懐かしさや古びた味わいを感じさせるのは、実は当たり前だったと言う事みたい。まあそれだけなら単なる懐古的なアーティストとしての評価しか得られないんでしょうが、Mark Eの場合、温故知新と言うか昔を顧みつつも現在を進んでいるアーティストでもあり、懐かしさと共にモダンで洗練された音感もあるのが特徴です。元ネタはどれも古いんだろうと思わせられるものの、滑らかかつ端整に音を仕上げる事で上品な優雅さも生み出したディープハウスは、どれも良い意味で刺が抜けていてキャッチーなメロディーを活かした構成になっております。上質な元ネタを掘り出すその嗅覚、そしてそれを現在に適応させるそのスキル、その二つが揃っているからこそMark Eのエディットが特別な物となっているのでしょう。琴線に触れるセンチメンタルな曲ばかりなので、クラブでなく家で聴くのにもぴったりです。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Theo Parrish / Isoul8 & Mark De Clive-Lowe - Stop Bajon (Archive:DPU1289)
Theo Parrish  Isoul8 & Mark De Clive-Lowe - Stop Bajon

発売前からネット各所で話題になっていたTullio De Piscopoの"Stop Bajon"のリミックスEP。それもそのはず、リミックスを手掛けたのはデトロイトの奇才・Theo Parrishと、西ロンのブロークンビーツシーンの一時代を築いたIsoul8(=Volcov)とMark De Clive-Lowe。今回このリリースを機に原曲も聴いたのですが、ドンドコと弾けるリズムに陽気で満面の笑みが浮かぶ多幸感があり、ディスコでジャズな古いけれど素晴らしい曲でした。そんな曲をどう現代風にアレンジしたのか、先ずはIsoul8 & Mark De Cliveのリミックス。こちらは原曲のメロディーや生の質感を残しつつ多少エレクトロニック感を強めたり、歌は女性のソフトなボーカルに差し替えて今風の洗練さも加えて、リミックスと言うよりはアップデートと言った感じのリミックス。メロウな音色、ブギーなノリで原曲のイメージを壊さない上手い仕事ですね。そして原曲のイメージぶち壊しな異形なリミックスをしてしまったのがTheo Parrish。16分にも及ぶミニマルな展開を繰り広げる曲は、黒く鈍く錆びついたようなシンセや汚れたアシッディーなベースが加わり、ふらふらと現世を彷徨うサイケデリックなビートダウンハウスです。図太くて重い密度の詰まった低音が余りにも強烈で、クラブでかけたらスピーカーが飛んじゃいそうな程。Theo Parrishの音…としか言いようのないリミックスで、こんなに個性を感じさせるのはさすがの一言。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ripperton - Miegakure EP (Green Records:GR09.2)
Ripperton - Miegakure EP
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元Lazy Fat Peopleの一人・Rippertonが、今年リリースしたアルバムからシングルをカット。リミキサーにはフレンチハウスの先駆者であるChateau FlightからI:Cubeと、オランダのMark Augustなるアーティスト。注目すべきはI:Cubeが手掛けたプログレッシヴハウス方面、そして大箱向きなエレクトロニックハウスなリミックス。Chateau Flightと言えば兎にも角にもフィルターハウスと言う認識もあったでしょうが、今回は壮大な音響空間を生み出したプログレ系。原曲の線の細いメロウなボーカルハウスの色を一気に塗り替えて、メロウな旋律は残しつつダビーな音響で広い空間を感じさせリズムも図太く低音を効かせたピークタイムチューンへと肉付け。どこか儚げなで物哀しい雰囲気も、フロアの爆音で聴いたらうっとり陶酔するに違いないでしょう。対してMark Augustのリミックスはオルゴールらしい音がドラマティックに展開し、どちらかと言うとリスニング向け、又はピークまでにじわじわと深みにはめて行くタイプのリミックス。真夜中の墓場を散歩するようなおどろおどろしさも感じられます。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Apparat - DJ-Kicks (Studio !K7:!K7270CD)
Apparat - DJ-Kicks
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設立25周年と波に乗っているStudio !K7の名物MIXCDシリーズ最新作には、エレクトロニカを経由してテクノへと踏み込んできているApparatが参戦。このシリーズはテクノと言う枠を越えて幅広くジャンルを掬い上げているのですが、本作でもテクノだけでなくエレクトロニカやアブストラクト、ダブステップまでを匠なセンスによって纏め上げておりました。トラックリストを見てもワクワクする内容で、Carl CraigやRippertonのテクノにOvalやThom Yorkeらのエレクトロニカが絡み、更にはBurialやMartin、T++らダブスッテプまで挿入されてしまう。ポップでカラフルなエレクトロニカとダークで陰鬱なダブステップの自然な陰陽の切り替わりもさる事ながら、どこをとってもどんなジャンルであろうと、最初から最後までダンスなグルーヴを保ち続けるその選曲眼は類稀なるもの。単純でミニマルな4つ打ちで押していくのではなく、多用なリズムを用いて変幻自在な世界を生み出しつつ腰に来るグルーヴを保つのだからこれは凄い。いや、凄いと言う前に本当に独創性と遊び心に溢れた面白いミックスで、こんなプレイもあるんだなと新しい息吹を感じさせてくれました。

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| TECHNO8 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2010/11/02(TUE) E-NAUT @ Eleven
DJ : KEN ISHII, DJ NOBU, TAKAMORI K.
Live : DJ YOGURT & KOYAS, SHOTARO HIRATA

2010/11/05(FRI) Grassroots 13th Anniversary DayII @ Grassroots
DJ : DJ NOBU, Conomark, Haruka

2010/11/06(SAT) FLOATRIBE @ Unit
DJ : KAORU INOUE, WATARU TAKANO
LIVE : JEBSKI

2010/11/13(SAT) Clash @ ageHa
Live : PLANETARY ASSAULT SYSTEMS, Newdeal
DJ : Takkyu Ishino, Q-Hey, Takuya

2010/11/22(MON) op.disc presents hub @ Unit
Live : RADIQ
DJ : SOULPHICTION aka JACKMATE, Den
Saloon DJ : yoshiki, Stereociti, Naoki Shinohara

2010/11/26(FRI) So Very Show! @ Womb
DJ : AARDVARCK, RONDENION

2010/11/27(SAT) Liquidroom presents BLACK EMPIRE feat. DERRICK L. CARTER long set @ Liquidroom
DJ : DERRICK L. CARTER
| UPCOMING EVENT | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Surgeon - Fabric 53 (Fabric:fabric105)
Surgeon - Fabric 53
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UKのマット・デーモンとも呼ばれる(嘘です)Anthony ChildことSurgeon。眼鏡を掛けたその知的な見掛けとは裏腹に、彼の繰り出す音は暴力的でサドスティックなインダストリアルテクノが特徴。流行に振り回される事なく一貫したハードな美学を持ちつつも、このFabricシリーズの最新作ではダブステップも取り込んだ上で相変わらずのハードな音を鳴らしておりました。もっとも彼自身も数年前からダブステップには接近していたので本作への流れも違和感は無いのですが、ダブステップのみならずデトロイトテクノやミニマルも使用し、相変わらずの幅の広さ故の面白さを感じさせてくれます。跳ねと疾走間に溢れたグルーヴ、中にはメランコリックな流れもあり、そして強靭で厳ついハードな音は確かにSurgeonの専売特許。雑食性がありつつもハードな音の統一感は流石その筋のベテランであり、Jeff Mills以降のハードミニマルの分野を率先して開拓して来た人物だけあります。かつて多くのハードミニマリストが路線変更を必要としたのに対し、Surgeonの視点に今も昔もブレは全くありません。信頼のおけるアーティストとは、かくあるべき。

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| TECHNO8 | 09:30 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Mark Broom - Acid House (Saved Records:SVALB03)
Mark Broom - Acid House
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90年代前半から活躍しているUKテクノのベテラン・Mark Broomが、なんと14年ぶりにオリジナルアルバムをリリース。かつてはデトロイトを意識したテクノから激ハードなトライバル物やハードミニマルを、最近ではテックハウスまで披露してきましたが、新作のタイトルはなんと"Acid House"。とは言っても実際にアシッドハウスをやっている訳ではありませんが、確かに彼にしては随分とハウシー色濃厚なアルバムとなっております。出だしのディスコティックでファンキーなハウスに続き、"Lemon"はサンプルループと強烈なフィルター使いがファンキーなフィルターハウスで激盛り上がり。かと思えば硬質なパーカッションの鳴りが心地良いなテックハウスや、今風の妖艶なミニマルハウスもあったり、アルバムの中で幅広く作風を展開しております。強いて言えば全体的にハウスの4つ打ちなグルーヴが貫いていて、以前の圧倒的な勢いで押すよりも滑らかなグルーヴで深みにはめてくる様な印象が強いですね。そして元々ハードテクノをやっていただけあって、勢いは抑え目でも軟弱にならずにテクノと変わらない強固な質があり昔からのファンも納得の出来ではないでしょうか。派手ではないもののベテランらしい堅実なアルバムだと思います。

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| HOUSE6 | 10:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
I'm Starting to Feel Okay Vol.4 Mixed By KZA (Endless Flight:EFCD5)
Im Starting to Feel Okay Vol.4 Mixed By KZA
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昨年の夏に続いて一年ぶりにMule Musiqとその傘下のEndless Flightなどの音源を使用した、レーベルショーケース的なMIXCDが届きました。河崎氏率いるMule Musiqは日本と言う枠組みの中だけでなく世界規模で数多くのDJから賞賛を浴びるレーベルに成長しており、その勢いたるや2010年に入っても全く落ちる事なく怒涛の快進撃を続けております。面白いのはテクノだけでもなくハウスだけでもなく、華麗なジャズや煌きのニューディスコなどジャンルを越えて -いや敢えて言うならばダンスミュージックと言う枠はあるのかもしれないが- アンダーグラウンドな姿勢を保ちつつ、普遍性の高い音楽性を打ち出しているレーベルだと言えるでしょう。そんなレーベルなのだからオーナーである河崎氏が選曲したこのMIXCDは音色もテンポもリズムもばらばら…でありながら、Force Of NatureのKZAが違和感無くMule Musiqの世界観として一つに纏め上げております。今回はダンスミュージックとは言え落ち着いた印象が強く、その中で音の美しさや快楽性でズブズブとディープにはめていく流れがあり、ホームリスニング仕様かなと思いました。各トラックの個性を強く感じさせつつも、聴き終わる頃にはMule Musiqの魅力を存分に感じられるはず。

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| HOUSE6 | 11:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Metamorphose Presents Decade 2 Decade Mixed By Mark Flash (OCTAVE LAB.:OTCD2250)
Metamorphose Presents Decade 2 Decade Mixed By Mark Flash
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今年で10周年を迎える野外レイヴ・Metamorphoseを祝福して、デトロイトからUnderground Resistanceがオフィシャルミックスを提供。ミックスを手掛けるのはURのメンバーでもありLos Hermanosのターンテーブリストも担当していたMark Flash。選曲に関してはメタモと脈絡は特に無く、いつものURまんまと言うかUR関連のトラックをフル使用。Mike Banksのハウスの活動の場でもあったHappy SoulやHappy Recordsなどのオールドスクールなレーベルから、更には日本未発売のRed Planetの14番やTimeline、Mark Flash自身らの新曲、そしてUR軍団にしか使用を許可されないZ Recordまで掬い上げ、過去と未来を紡ぐ選曲はURファンには涎が出る内容となっております。しかしまあURとしての活動もほぼ20年と言う事もあって、こうやって彼らのMIXCDを聴いても驚きもインパクトも以前程には感じないのも事実ですが、安定の境地に達しておりファンが安心して聴けるハウスサウンドが満載で、俗世的な流行や一過性の物に流されない彼らの信条は信頼に値します。荒廃したデトロイトのハードなサウンドと、そして希望を求めるポジティブなサウンドの両面が聴けるURらしいミックスだと思いました。

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| HOUSE6 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Randolph - Echoes (Of Lonely Eden) (Still Music:STILLMDCD003)
Randolph - Echoes (Of Lonely Eden)
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デトロイトでDJメインではなく自らもプレイヤーとして生楽器を演奏し活躍しているアーティスト・Paul Randolph。ハウスやダンスと言うフォーマットを越えて、ソウルやジャズ、R&B、ファンクと言ったあらゆるブラックミュージックを租借し、デトロイトソウルとして纏め上げる才人。2007年にはアルバム"Lonely Eden"(過去レビュー)が発売され、それから3年経った今そのオリジナル盤に加えREMIX盤も追加した2枚組みがリリースされました。リミックス参加アーティストにはMike Banks、Recloose、Mark Flashらデトロイト勢に加え、Deetron、Charles Webster、Jazzanova、Todd Sinesらと各分野から実力者が集結。どのアーティストもRandolphの音楽性を良く理解していて、原曲のソウルフルで艶かしい質感を損なわずにハウスやヒップホップ、ダウンテンポとそれぞれが得意とする芸風に落とし込んでおり、良い意味でオリジナルからの極端な乖離が無く楽しめる内容だと思います。強いて言えばオリジナルは比較的リスニング寄りであったのが、リミックスではフロアを意識した作風が多くメロウなリスニングの要素と踊れる要素が良い塩梅で溶け合っているかなと。自分の作風に拘るあまりオリジナル音源の良さが失われる事も少なくないリミックスですが、本作はオリジナル盤が好きだった人にも違和感無く愛着を持って聴ける一枚ではないでしょうか。

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| HOUSE6 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2010/08/06(FRI) ene presents The Backwoods 1st Album "The Backwoods" Release Party @ Eleven
DJ : The Backwoods aka DJ KENT
Guest DJ : 5ive
Live : Kaito Exclusive Live & DJ Set, 9dw

2010/08/09(MON) 月光 @ Grassroots
DJ : Hikaru, DJ Yogurt, Q

2010/08/13(FRI) HEY MR.MELODY vol.100 @ Bar MOVE
DJ : Altz, ミスターメロディー, Yakenohara, タカラダミチノブ

2010/08/14(SAT) Ostgut-Ton presents Sound of Berghain @ Eleven
DJ : Marcel Dettmann, DJ Nobu
Live : Shed

2010/08/21(SAT) SATURN -CLUB SEATA SUMMER PARTY- @ Club Seata
Live : The Sunpaulo, DJ Yougrt & Koyas
DJ : Hiroshi Kawanabe, KEIZOmachine!, W2+Buppa.9 a.k.a 4039, Anthony

2010/08/28(SAT) Raid @ Unit
DJ : Altz, DJ Kensei, DJ Nobu, Shinya
Live : Dachambo, Soft, Fran-key, Crystal & Roger, Rub-A-Dub Market, Green Green, ngoma, DJ Duct
| UPCOMING EVENT | 07:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2010/07/18 Mark Farina Japan Tour 2010 @ Eleven
シカゴ出身でありながら、US西海岸サンフランシスコを代表するDJと言っても過言ではないMark Farinaが2年ぶりに来日。彼は今までに大量のMIXCDをリリースしており、特にダウンテンポに焦点を絞ったMIXCD"Mushroom Jazz"シリーズは好評を得ており、そして青空の下で太陽光が降り注ぐビーチな雰囲気を感じさせるハウスなプレイも素晴らしく、ようやく生で彼のDJを聴く機会にありつけました。
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| EVENT REPORT2 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2010/07/12 Exclusive Monday @ Grassroots
平日ですが岩城ケンタロウやConomarkがプレイするので、Grassrootsに遊びに行きました。1時過ぎに到着するとConomarkが訝しくどす黒いハウスをプレイ中。アッパーではなくスロウな流れの中にもファンクであったりサイケな要素があったり、蒸し暑さも感じさせる古びた音は完全にブラックミュージックの流れ。五月蝿くはない、しかしドロドロと渦巻くブラックサイケデリアは攻撃的でもあり、落ち着きを感じさせながら夜が更けていく。途中ムーディーなヒップホップやR&Bなどもはさんで、ピアノが色っぽく炸裂するジャジーでロックンロールな"Piano's On The Beach"なども回して、夜のざわめきは深まっていく。
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| EVENT REPORT2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Chida - 7 Years Journey Of Dancaholic "Last Danca" (ENE:DH-002)
Chida - 7 Years Journey Of Dancaholic Last Danca

7年間LOOPで開催されていた"Dancaholic"と言うパーティーを主宰し、またアンダーグラウンドダンスミュージックをリリースする為のレーベル"ene"を運営してきたChidaが、'Dancaholic'最終回の為に制作したMIXCD2枚組。と言ってもネットで得た情報なので自分は全然知らなかったのですが、2枚組で2000円と言う安さに釣られて買ってしまいましたが、これが思いの外に良い出来でありまして。1枚目は懐かしさも感じさせるダンスミックス。序盤はMark EやTiago辺りのニューディスコやリエディットで淡いセンチメンタルな情感を保ちつつ、中盤以降は徐々にビートも上げてきて幻想的なシンセの音色も美しいディープなテックハウスで程良い揺らぎを感じさせてくれます。ダンスミックスとは言えど激しい展開は皆無で、踊れるけれどもソフトで優しく音に包まれるミックスなので安心感があります。2枚目はSadeの幻想的なトラックから始まり切ない10ccで終わるチルアウト的なミックス。ダウンテンポやカリビアンでトロトロと夢現な世界観を形成しながら、イビザのバレアリックな快楽と郷愁をも匂わせる夜型な内容で、全然ダンスさせないけれど就寝前に最高に気持ちの良い流れです。多少ニューエイジ系にも近い俗っぽすぎる点も感じますが、それを含めてもリラックス出来る安眠剤として効果的。最近夜はこればっかり聴いております。

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| HOUSE5 | 16:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2010/07/03(SAT) UNIT 6th Anniversary Premier Showcase @ Unit
Special Live : Cluster
Live : Boris, evala
DJ : Fumiya Tanaka, KENJI TAKIMI, Ten

2010/07/03(SAT) Four Seasons of Deep Space ~Summer~ @ Eleven
DJ : Francois K., Toshiyuki Goto

2010/07/09(FRI) SUNSET PALM 2010 PRE-PARTY @ Unit
Special Guest DJ : Ewan Pearson
Special Guest Live : Dachambo
DJ : Shinya Okamoto, Motoki aka Shame
Live : qii

2010/07/09(FRI) ARIA 10 @ Air
DJ : Joel Mull, DJ Sodeyama

2010/07/16(FRI) Terrence Parker's 30 Years of DJing Anniversary Tour @ Eleven
DJ : Terrence Parker, DJ NOBU, Conomark

2010/07/16(FRI) ALTVISION @ Unit
Special Live Showcase : POLE VS. DEATBEAT
DJ : DJ Wada, Ree.K, Hina

2010/07/17(SAT) W @ Womb
DJ : James Holden, DJ Wada

2010/07/18(SUN) Mark Farina Japan Tour 2010 @ Eleven
DJ : Mark Farina, Remi

2010/07/18(SUN) Metamorphose pre-party LIQUIDROOM 6th ANNIVERSARY @ Liquidroom
DJ : Theo Parrish, Maurice Fulton

2010/07/31(SAT) Blue Windy Night "Clash" @ ageHa
Live : Los Hermanos
DJ : Green Velvet, DJ Tasaka

7月も気になるパーティー多数ですが、仕事の都合でどれに行けるかは未定。取り敢えず糞ファンキーなゴスペルハウスを展開するであろうTerrence Parkerだけは聴きたい。
| UPCOMING EVENT | 15:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
2010/06/21 DJ Nobu × DJ Alex From Tokyo × Conomark @ Grassroots
月曜なのに非常に楽しそうな面子がGrassrootsでプレイするので、久しぶりに遊びに行きました。この場所でこの面子とくれば多分黒い音中心かなとは予想しておりましたがそれはだいたい当たっていて、一晩中上げすぎない絶妙なグルーヴで最初から最後まで和やかに踊って、楽しく飲んで話して、良いパーティーになりました。一番手のConomarkはじわじわとファンキーなハウス〜ディスコ風でフロアを温めつつ、二番手のDJ Nobuは期待通りにデトロイトハウスやファンク、ジャジーハウスなど血も煮えたぎる黒い音に染め上げ、ラストのDJ Alex From Tokyoはエレクトロニック度も高めてじわじわと深みにはまらせるアシッドハウスやディスコティックなトラックもプレイしておりました。月曜なのにGrassrootsには人が溢れていて本当に月曜なのかと疑う位でしたが、それも納得の場所と面子。Grassrootsには大きなクラブの派手派手しさや豪華は無いものの、あの場所にはDIYの精神とアットホームな雰囲気があって、そして音楽好きの集まる場所であり安心感があるんです。そんな心温まる場所で心温まるプレイが聴けて、ほくほくとにんまり顔の一夜となりました。
| EVENT REPORT2 | 18:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Erdbeerschnitzel - 4 Months (3rd Strike Records:Strike1)
Erdbeerschnitzel - 4 Months

近頃のディスコエディットやビートダウン系の躍進が続く中、Mark EやThe Revenge、Eddie Cらに勝るとも劣らない才能が誕生。その人こそTim KeilingことErdbeerschnitzel。データ配信を除けば本作がデビュー盤となりますが、新人とは思えない落ち着きとファンクネスに満ちたビートダウンな内容で素晴らしいです。A1はなんと"4 Months"をMark Eがリミックスしていて、こちらはブリブリなシンセが刺激的なミニマルディスコ。淡泊な様でじわじわと引っ張って行くリミックスで、陶酔度は高め。しかし今回はリミックスよりもA2のオリジナルが素晴らしく、泣き声の様な上物サンプルが入った郷愁漂うしみじみとしたディスコティックな作風で、温かい慈愛とロマンスに包まれて涙腺が緩んでしまいます。B2の"Tonight Is Today Is Tomorrow"はジャジーでしっとり湿り気を感じさせる粘り気のあるハウスで、ラフで黒っぽいファンクネスが際立っており、デトロイトのディープハウス勢にも通じる物があるのでは。こう言ったビートダウンなトラックはフロアで聴いてもずっぽりはまれますが、夜も更けた静かな部屋の中で聴いても静かに燃えるソウルが感じられて、じわっと心が熱くなりますね。

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| HOUSE5 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2010/06/04(FRI) Autechre @ ディファ有明
Live : Autechre
DJ : Juan Atkins, Cloude Young, EYE

2010/06/04(FRI) MONK!!! @ Seco Lounge
Live : CRO-MAGNON, DUB STRUCTURE #9
DJ : ALTZ, HIKARU, CMT

2010/06/04(FRI) dance rodriguez @ Unit
Live : Auto Repeat a.k.a. DJ ELIN
DJ : Steve Bicknell -close the night with Lost Set-, Keita Magara, Mitchelrock

2010/06/05(SAT) groundrhythm @ AIR
Live : KAORU INOUE Feat. JEBSKI + NAG
DJ : KAORU INOUE, PSYCHEDELIC BUS aka HIROKI MURAI

2010/06/11(FRI) ISLAND @ amate-raxi
DJ : Secret DJ!!! × DJ Yogurt - Exclusive long set!!-, CHIDA

2010/06/12(SAT) CHAOS @ Eleven
Live : Thomas Melchior
DJ : Fumiya Tanaka

2010/06/19(SAT) The Real Thing @ Eleven
DJ : Frankie Feliciano

2010/06/19(SAT) Crue-L & Pigeon Presents "THE FUTURE IS MYSTERY" @ LOOP
DJ : EDDIE C, KENJI TAKIMI

2010/06/25 (FRI) 濡れ牧場 x MOODMAN @ Liquidloft
DJ : 濡れ牧場 x MOODMAN

2010/06/26 (SAT) house of liquid presents FIXED @ Liquidloft
DJ : CHIDA, DJ Conomark, KABUTO, KATSUYA, TARO

2010/06/26 (SAT) DEEPER SESSION vol.04 @ Module
DJ : No Milk, Rondenion, Kez YM, Sisi, Tomotsugu Kondo, y.

2010/06/26 (SAT) PANGEA 6th Anniversary @ Unit
GUEST : THE REVENGE
DJ : NAKA-G, SUPERNOVA, SHINYA-Y

SALOON
DJ : DJ YOGURT TIMO, YUYAMA TSUYOSHI, YUKI

2010/06/27(SUN) MUSICO 4 @ 東京都現代美術館
DJ : DJ Yogurt and more

MOTで開催される食と音楽のミックス・アップパーティーMUSICO、前回行けなかったので今回は行きたいな。あとはオウテカ来日パーティー、目当てはホアンとクロヤンですが。現在注目を集めるビートダウンハウサー・EDDIE Cは初来日かしら?
| UPCOMING EVENT | 09:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Eddie C - Between Now And Then (Endless Flight:Endless Flight 22)
Eddie C - Between Now And Then
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時代の流れかMule Musiq傘下のEndless Flightも最近はビートダウンハウスやニューディスコなる音楽に力を入れている様で、その手の中でこのEdward CurrellyことEddie CもMark E、The Revengeらに次ぐ期待の人材。ここら辺のアーティストに共通するのはスロウで緩めのビートに懐かしさを喚起させるメロウな旋律なんだけど、Eddie Cも負けじと絹の様に柔らかで優しい音を聞かせてくれます。お勧めはタイトル曲の幻想的で透明感のあるハウスで、さざ波さえも立たさないまったりと展開の中じわじわと盛り上がりを作りながらも、最後までその緩やかなグルーヴを保ったまま情緒を匂わせます。対してA2の"You Know How"はディスコっぽい湿っぽく古びた音の仕上げをした所謂ニューディスコで、しみじみとした感情が呼び起こされるトラック。B面にもピッチの遅いビートダウンなトラックが2曲収録されていて、やはり淡い思い出が蘇るメロウな旋律が効いております。どの曲も古き良き時代を感じさせながらも、古いだけでなく今風に洗練もされていて、温故知新な存在感がありますね。

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| HOUSE5 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Deadbeat - Radio Rothko (theAgriculture:AG052)
Deadbeat - Radio Rothko
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Basic Channel好きなら是が非でも買いなさいと断言するミニマルダブミックスの決定打となる一枚が登場。これを手掛けるは昨今のミニマルダブシーンで確実な評価を得ているDeadbeat、そしてマスタリングにはPoleことStefan Betkeを迎えております。Deadbeat自身がライナーノーツでベーチャンの多大なる影響を延々と語っている事からも分る通り、本作はベーチャンとそのフォロワー達による楽曲がほぼ占めており、全編通して最高に気持ちの良い残響音を感じられるミニマルダブとなっております。一応展開を分けるなら序盤はテクノ、中盤はレゲエ、終盤はハウスと言う括りも出来る内容ですが、どこを切り取ってもエコーやディレイが絶え間なく響いていて脳味噌も融けてしまいそうな恍惚の沼が広がっております。幾層にも被さりながら地平線の彼方まで広がる残響音は、正にベーチャンから始まったミニマルダブの極み。内容的にはベタベタなミニマルダブで驚きも特には無いのですが、懐古的な選曲だけでなく近年湧き出てきたフォロワー達のトラックもしっかりと使用していて、ベーチャンの系譜が今でも継続している事を感じさせくれるのは嬉しい限り。ベーチャンが蒔いたミニマルダブの種は、続々と開花している様でもある。

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| TECHNO8 | 15:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Mark E - White Skyway / Nocturn (Under The Shade:UTS006)
Mark E - White Skyway Nocturn

ビートダウンディスコだかニューディスコだか知りませんが、その手の界隈のトップランナー・Mark Eの新譜(と言ってもリリースは3ヶ月前ですが)。お勧めはA面の"White Skyway"。古いダンクラからサンプルを拝借したそうなスローなディスコなんだけど、ダサさえも哀愁へと作り替えてしまうMark Eの手腕は恐るべし。80年代風の抜けの良いチープなキックに安っぽいキラキラした上物やファンキーなギターカッティング、ディスコな声ネタも被せて全く緊張の無い弛緩したグルーヴを生み出しております。展開は少なくとも幾度となく繰り返されるそのメロウなリフに、僕の心もときめきトゥナイト。キラキラと回転するミラーボールが頭の中に浮かんでくるニューディスコ。B面の"Nocturn"はストリングスが華やかさを醸し出しつつも、回転数を落とした様な音色の使い方が独特です。途中からはブリブリなシンセの挿入で一気にディスコ化するも、相変わらずの変調させた様な音が空間の歪みも感じさせ、逝くに逝かせてくれない寸止めディスコ。サンプリングやエディットだって、そこに音楽への愛があれば唯の物真似ではなくなる事の実例。

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| HOUSE5 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Agoria - Balance 016 (EQ Recordings:EQGCD029)
Agoria - Balance 016
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フレンチテクノシーンの奇才・Agoriaが、名物MIXCDシリーズとなっている"Balance"の16作目を担当。今までに2枚のMIXCDをリリースしていてそれらもジャンルレスで強烈なぶっ飛び感覚を感じさせる内容でしたが、この新作もやはり同様にテクノだけではなく様々な音を組み合わせ、フロアとチルアウトルームを行き来する様な変態的なミックスを披露しております。ジャンルの多様性はテクノ、ハウス、ダウンテンポ、ディスコダブ、アンビエント、ミニマル、ニューウェーブなどまでに及び、最早このMIXCDがどんな音に当てはまるのかを説明するのは意味が無い状態にまでなっております。そして単純に曲を繋げるだけではなく曲の一部のサンプルを途中に混ぜ込んだり、同じ曲を2度も使用する事で、1度目で感じた印象が2度目で更に強まる効果を誘発するなど、展開の作り方は確かに印象的。何よりも彼の創る音源からも感じられるギトギトでドラッギーな感覚が終始漂っていて、リズムトラックの強さやノリで引っ張っていく勢いのあるタイプのミックスとは異なる、つまりは精神作用の大きい麻薬的な覚醒感の大波に飲み込まれるミックスは、彼特有のトリッピーな感覚があり独創性が存分に感じられる事でしょう。その分振れ幅や展開の浮き沈みも大きく、また音の余りのどぎつさに体力が無い時は聴くのもしんどいかなと感じる点もあります。インパクトがある分だけ聴く人を選ぶ内容でもありますが、はまる人には心底はまって抜け出せなくなるのではないでしょうか。

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| TECHNO7 | 10:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
2010/03/13 Sound Signature @ Eleven
Yellowに何度も来日していたTheo Parrishが、遂に還ってきました〜@Elevenへ!!Yellowの時には自分はセオには一度も行かなかったので、ようやく念願叶ったり。

24時半過ぎに着いた頃にはGrassrootsなどで活躍しているDJ Conomarkがプレイ中。セオを意識してかシカゴ系やらダーティーでファンキーなハウスで、不良っぽく攻め上げていて良い感じにフロアを温める。
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| EVENT REPORT2 | 11:30 | comments(7) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2010/03/01 (MON)
@ Eleven
DJ : DJ Nobu, Gerald Mitchell, Santiago Salazar, Esteban Adame

2010/03/05 (FRI)
DJ Yogurt & Keihin 二人会 @ Grassroots
DJ : DJ Yogurt, Keihin

2010/03/06 (SAT)
Legend @ ageHa
DJ : Frankie Knuckles

2010/03/13 (SAT)
Sound Signature @ Eleven
DJ : Theo Parrish, DJ Conomark

2010/03/13 (SAT)
Skinni Pants Indoor Festival in concert with Hitomi Productions @ Unit
Live : Roy Ayers with Philip Woo Band, Dachambo, 9dw
DJ : Motor City Drum Ensemble, Shuya Okino, Stereociti, Grooveman Spot

2010/03/19 (FRI)
Mark E Japan Tour 2010 @ Eleven
DJ : Mark E, Moodman, DJ Kent

2010/03/20 (SAT)
CHAOS @ Eleven
DJ : Fumiya Tanaka, Sammy Dee

2010/03/26 (FRI)
ALMADELLA @ Module
Live : Shackleton
DJ : Karafuto, Keihin, Rilla, Yusaku Shigeyasu

2010/03/26 (FRI)
a la mode @ Heavy Sick Zero
DJ : Altz, DJ Yogurt, DJ Hiroaki, O.P.P., Masa

2010/03/27 (SAT)
mule musiq 6 years anniversary pt.2 @ Womb
Live : Henrik Schwarz
DJ : Levon Vincent, Toshiya Kawasaki, KZA

1日のElevenは平日なのに随分豪華ですね〜、行けませんが。

5日のGrassrootsは小箱でしか出来ない予想のつかないカオスなパーティーになるそうです。行くよ〜

13日はMCDE行きたかったけど、出演者が大勢なせいか値段も高くて断念。313はデトロイトの日!ならばセオパリッシュ@Elevenに行くしかない!

19日のMark Eは行きたいけど、次の日結婚式があるし難しいな。翌日のCHAOSなら行けそうか。

27日のHenrik Schwarzライブ、ちょっと気になるが…。
| UPCOMING EVENT | 11:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Mark E - Mark E Works 2005 -2009 Selected Tracks & Edits (Merc:MERC002)
Mark E - Mark E Works 2005 -2009 Selected Tracks & Edits
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近年盛り上がってきているディスコエディット勢の中で、俄然注目を集めているアーティスト・Mark Eの初のアルバム。本作は彼が05〜09年までにリリースしたレアなEPとそして未発表曲をまとめたコンピレーションとも言えますが、しかしこれが本当に素晴らしいディスコ満載。自分はそこまでディスコに興味がある訳でもないのにかかわらず、彼の作品には愛着を感じずにはいられません。どの楽曲もいたってシンプルで懐メロの様なメロディーを大事にした分り易い物ばかりで、歌が入っていようがなかろうが基本的に歌心の感じられるのが特徴だと思います。初めて聴いても懐かしさが感じられるのは、きっと彼のディスコへの偏執愛が影響しているのでしょう。またディスコとは言え現代風なゆったり目のハウスビートが味付けされていて、古き良き音へのリスペクトとモダンな感覚があり、決してただの古典的なアーティストではない事が分ります。派手では無いけれどじわじわ来る系のビートダウンな楽曲は、流行云々とは別に時間が経っても聴けるのでは。それは彼が長らく聴いているアーティストにKDJ、マッドマイク、ラリーハード、ロントレントらが挙がる辺りからも理解出来るはず。これぞ白人が鳴らすモダンブラックディスコ。

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| HOUSE5 | 07:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Post Newnow Crue-l Classic Remixes Vol. (Crue-l Records:KYTHMAK 130DA)
Post Newnow Crue-l Classic Remixes Vol.
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日本屈指のアンダーグラウンドなレーベル・Crue-l Recordsのリミックス集第二弾が発売。Crue-lはダンスミュージックを中心としながらも、楽天的なバレアリックな音から精神を覚醒させるサイケデリックな音まで、果てはパンクやフォークまで幅広い音楽を手掛けるアングラの良心的なレーベルです。勿論CDのみならずヴァイナルでのリリースも多く、今回はそんなヴァイナルに納められていたリミックスを集めた大変お買い得な一枚。リミキサーにはケンイシイ、DJ Nobu、Force Of Nature、まりん、井上薫、ゆら帝、Quiet Village、Mark E、Sofr Rocksと各方面から実力者が集まっており内容も充実しております。テクノ、ハウス、ディスコダブ、サイケデリックなど音的にはばらばらなれど、どの曲もCrue-lらしいトリッピーかつ中毒性の高い作風に仕上がっていて、リミキサーがよくCrue-lの事を理解しているなとしっかり感じられるのが良い。お勧めはMark EとQuiet Villageの目眩のする様なサイケデリックな2曲、逝っちゃってます。

そしてこのCDは相当にハードコアな仕様になっておりまして、段ボールを使用した紙ジャケットはネジで留められており、CDを聴く度にわざわざネジを外して開けないとCDが出せないのです。やりすぎだよ!

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| HOUSE5 | 11:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark E - Codsall Juniors (Endless Flight:Endless Flight 17)
Mark E - Codsall Juniors
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ディスコエディットとディープハウスを混ぜ合わせた音で俄然注目を集めているUKのアーティスト・Mark Eが、日本のテクノ・ハウスシーンで大躍進中のMule Musiq傘下のEndless Flightからリリースした素晴らしいEP。自分は最近まで全然知らなかったのですが、リミックスやらMIXCDに収録されたトラックを聴いてこりゃやばいと感じたのであります。A面の"Codsall Juniors"はBPM遅めのねっとりとしたミニマル+ディスコ+ディープハウスな作風で、煌めきのあるシンセリフが長く続く単純な曲ではありますが、ビルドアップスタイルで徐々に肉厚になっていく展開はそりゃ盛り上がりますわ。B面の"Gunstone"もスローなハウスではありますが、浮遊感のあるシンセストリングスと透明感のあるシンセが効果的に鳴っていて、A面に比べると柔らかでディープハウス色が強めでしょうか。朝方の疲れてきたフロアで聴くと至福に包まれそうな感じです。本人曰わく消費される音楽でなく20年経っても楽しめるの音楽がポリシーで、その為にはシンプルである事が必要と述べておりますが、正にその通りだと思うシンプルな本作。

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| HOUSE5 | 11:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2009/12/04 (FRI)
STRICTLY ROCKERS AND OIL WORKS MIXCD RELEASE PARTY @ Grassroots
DJ : DJ Yogurt, DJ Yazi

2009/12/05 (SAT)
groundrhythm @ Air
Live : Kaoru Inoue
DJ : Kaoru Inoue, PSYCHEDELIC BUS aka HIROKI MURAI

2009/12/12 (SAT)
ageHa 7th Anniversary CLASH50 @ ageHa
DJ : Takkyu Ishino, Ken Ishii, Fumiya Tanaka, Q'hey and more

2009/12/18 (FRI)
root & branch presents UBIK @ Unit
DJ : TONY LIONNI, yoshiki
Live : ditch

2009/12/22 (TUE)
Guidance〜導き導かれる人生〜 @ CLUB AXXCIS
Live : ALTZ, DE DE MOUSE
DJ : EYE, DJ Yogurt, Hiroshi Kawanabe, REE.K

2009/12/25 (SAT)
So Very Show! @ Womb
Live : Nathan Fake
DJ : Hiroshi Kawanabe, Kentaro Iwaki

2009/12/26 (SAT)
CHAOS @ Unit
DJ : Fumiya Tanaka

2009/12/31 (THU)
ELECTRONIC TRIBE YEBISU NEW YEAR'S PARTY 2010 @ 恵比寿ガーデンホール
DJ : Laurent Garnier, Mixmster Morris, DJ Krush, 80Kidz, DJ Baku, Daniel Wang, Kenji Takimi

2009/12/31 (THU)
"2000" UNIT NEW YEAR'S PARTY 2010 Featuring : Hard Wax Night @ Unit
GUEST : Mark Ernestus with Tikiman, Tikiman Live with Scion, DJ Pete
DJ : KAORU INOUE, JUZU a.k.a. MOOCHY

井上薫初ライブは行きたいな。会社の忘年会さっさと切り上げて行くか。CLASH50も無料だから、まあ気軽に遊びに行く感じで。TONY LIONNIは初来日じゃないだろうか、ゴクリ…。"導き導かれる人生"もみんなで行きたい。カウントダウンは恵比寿の方に行くと思います。Mark Ernestusの方は2000円で安いけど、激混みで踊れない予感がするので。
| UPCOMING EVENT | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Yogurt & Koyas - Strictly Rockers Re:Chapter 30 -Harvest Dub Beats 70's To 00's MIX- (EL QUANGO:EQPB028)
DJ Yogurt & Koyas - Strictly Rockers ReChapter 30 -Harvest Dub Beats 70s To 00s MIX-
「レゲエ専門ではないDJ/クリエイターによるレゲエ・ミックスCD」の人気シリーズ・Strictly Rockersに、待ち侘びていたDJ Yogurt & Koyasのタッグが登場。店舗に出回るのは今週末だそうですが、早く聴きたくて先日クラブでヨグさんから直接購入。ダブ・レゲエを普段聴かない自分でもこのシリーズは購入する程にかっこいいシリーズなのですが、本作は今までの中でベスト3に入る位じゃないかと思う程に素晴らしい。DJ Yogurtと一緒に音楽製作をしているKoyasがオリジナル曲にEditを施しそれを更にDJ Yogurtがミックスしたそうですが、奥深い空間を感じさせる残響音が効果的に響いていて、正にダブダブな世界が広がっております。前半は緩めのダブやレゲエで開放的かつまったり南国なムードに浸り、中盤からはプライマルの発禁になったレア曲などもスピンされ、シリアスなダブに流れ込む。更にそこからがDJ YogurtのThe Orb愛が炸裂する怒涛の流れで、The Orbのダブアンビエントが続々投入されてグルーヴィー度が一気にアップ。ずぶずぶ、トロトロ、ふわふわな夢想空間が浮かんで来て、極楽浄土へグッドトリップ&昇天。終盤ではまたテンションを落としてトロピカルなレゲエで、ふわりと終着点へと着地。最初から最後まで気持ち良過ぎるダブワールドが続いていて、こりゃまじでえーですよ。またトラックリスト以上に色んな曲がマッシュアップされていて、それも面白いね。

DJ YogurtのHPや音楽専門店で購入可能です。

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| ETC3 | 07:30 | comments(2) | trackbacks(1) | |
The Many Shades of Cajual Mixed By Derrick Carter (Avex Trax:AVCD-11486-7)
The Many Shades of Cajual Mixed By Derrick Carter
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今日(7日の夜)はシカゴからCRAZYYYYYYYYYYYYYYなアーティスト、Derrick L. Carterが来日プレイ。自分は数年前に新宿リキッドの7Hoursで彼のプレイを楽しんだのですが、実は一時間近くも彼が遅刻すると言う話があったのは良い思い出です。勿論今日のパーティーも行く予定。

さてそんなカーターが手掛けるのは、Cajmere=Green Velvet=Curtis A. Jonesが運営するCajual RecordsのコンピレーションMIXCD。最近は運営が止まっているようですが、90年代中盤のCajual Recordsと言えばCajmereを中心にGlenn Underground、DJ Sneak、Paul Johnson、Dajae、Derrick Carterら今でも活躍するシカゴハウス勢がこれでもかと素晴らしいファンキーなハウスを量産していて、一時代を築いていたのは間違いないでしょう。Cajual Recordsのレコードと言えば兎に角ファンキーの一言。ディスコサンプルをループ使用した単純で分かり易いトラックが多いけれど、めちゃくちゃパンピンでファンキーでそしてお下品。このお下品と言うのがミソで、もしくは野暮でもワイルドと言い換えても良いんだけど、つまりは悪(ワル)な音なんだよね。しかし如何にしてシカゴ勢がこんな馬鹿げてユーモアに溢れる曲を作ったのかは永遠の謎なんだけど、多分に知性とはかけ離れた衝動で生きているんだろうと思う。しかしその衝動こそがこんなにもイケイケでパンピンな曲を生むのだろう。カーターの手腕とは関係無しに不良じみた悪さとどどどファンキーな音に満ちたMIXCDで、文句無しに素晴らしい。

ちなみに日本盤にはCajual RecordsのコンピレーションCDも付いております。日本盤の方が断然お勧めです。

最後にカーター先生のライナーノーツの言葉を引用する。
聴け…偏見を捨てて
楽しめ…心おきなく
吸え…もし"それ"を持っているなら…

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| HOUSE5 | 00:10 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Sounds You Can Feel... Mixed By Doc Martin (Classic Music Company:CMCCD104)
Sounds You Can Feel... Mixed By Doc Martin
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一時期は隆盛を誇っていたハウスですが、最近は世界規模で(特にニューヨーク)ハウスに陰りが出ているのを感じます。新譜も以前に比べると名作が減っている気がするし、少々心配な所。その中でも比較的日本で人気を保っているのは西海外ハウスだと思います。これもひとえに歌物でキャッチーなKaskadeやAnanda Projectの存在の影響が大きいですが、他にもMark FarinaやMarkus Wyatt、Miguel Migsなどのベテランが揃っていて、アンダーグラウンドとオーバーグラウンドの客層の両方を上手く掴んでシーンを盛り上げております。そして西海岸ハウスのアンダーグラウンド方面を支えるのがDoc Martin。生粋のDJで今までにも数枚のMIXCDをリリースしておりますが、このClassic Music CompanyからリリースされたMIXCDもなかなかの出来。基本的にDocのプレイも西海岸ハウスの例に漏れずふらふらと緩めのプレイですが、更に彼には一つの音だけに納まらない自由性がありハウスを中心としながらも、ハウスの中でディープ〜テック〜アシッド〜ディスコなどを旅の様に巡るプレイをしています。聴いてすぐに体が反応する様な瞬発力は無いけれど、時間をかけてじわじわと深みに嵌っていくトランシーな感覚があり、それが他の西海岸ハウスのアーティストと異なる点ですね。非常に地味で渋いプレイではあるものの、酸いも甘いも知り尽くしたベテラン的な流れが聴ける一枚。

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| HOUSE5 | 00:10 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Live At Pacha Ibiza mixed by sugiurumn & DJ EMMA (AVEX ENTERTAINMENT INC.:AVCD-23632~3)
Live At Pacha Ibiza mixed by sugiurumn & DJ EMMA
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日本は自由恋愛が広がったおかげでハードル又は理想が高まり過ぎ未婚率は急上昇、日本終了のお知らせ。30〜34歳の男性の未婚率は約50%らしい、って正にオイラの事じゃねーか…。まあ後は収入が減少していたりとか、結婚に価値を見出せなかったりと、他にも理由あるんだろうけど。恋愛・結婚とは求めるだけじゃなく、歩み寄りだお。あーだこーだ言ってないで、取り敢えず付き合ってみて良い所探せば良いじゃんよ。

続・あべっくすのS子ちゃんがくれた物。日本のハウスシーンを長きに渡り支え続けているDJ EMMAと、元ロック小僧でクラブミュージックにノックアウトされDJに転身したsugiurumnが制作した2枚組MIXCD。世界中のクラバーが憧れるイビザのパーシャでレコーディングし、その享楽的な空気までも含んだ大箱向けプログレッシヴハウスが満載。普段この手の音楽は殆どシカトこいているので余り耳にしっくり来ないんだけど、こう言うのが人気あるのは分からないでも無い。派手なベースラインやシンセサウンド、大波に飲み込まれる壮大な展開、そしてやはりリゾート的な享楽サウンド、そりゃクラブでだって盛り上がるに決まってるの。無闇にマニアック過ぎたり実験性を求めるでもなく、とにかく気持ち良く踊らせる事を目的としているのはある意味潔いと思う。個人的にはダークでどろどろした流れから、途中にガルニエのクラシックである"The Man With The Red Face"を挟んでテックハウスの幻想的な音に移ったりしつつ、ドラマティックなハウスで終盤に流れ込み、ラストで薫さんのハイテックな"The Whisperer in Germination"で締めたDJ EMMAの方が好み。さすが20年以上の経験があるDJ EMMAと言わざるを得ない貫禄のプレイ。燦々と太陽の光が降り注ぐ夏のビーチで聴きたいね。

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| HOUSE5 | 07:45 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Modeselektor - Body Language Vol.8 (Get Physical Music:GPMCD032)
Modeselektor-Body Language Vol.8
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続・あべっくすのS子ちゃんがくれた物。Radioheadのライブの前座にも出た事のあるエレクトロ〜ヒップホップユニット・ModeselektorのMIXCD。Modeselektorに関しては全く知らないものの、この"Body Language"シリーズはなかなか評判が良いので楽しみにしていたのですが…箱を開けてみると、予想よりもぶっ飛んでいて楽しい!バラエティー、雑食性に富んだハチャメチャな選曲でテクノ、ミニマル、エレクトロ、ヒップホップ、ダブステップ、サイケロックともう好き放題に繋げちゃったぜ的な愉快痛快な展開なの。確かにかなり幅が広くて音の統一感は無いけれど、そんな事はどうでもよくなってしまうファンキーで尖った音があってとにかく面白い。どんどんと勢い良く新しい音が投入されて、じっくり味わう前に代わり代わりでお腹を満たされていく様な気分。また矢継ぎ早にミックスされているのでとにかく勢いがあって、色んなジャンルが混じっているにもかかわらずすっごいダンサンブルで腰にグルーヴがビンビンと来るんですわ。ムードも基本的に楽天的でハッピーだし勢いもあるしで、これを聴けば嫌でも気分も盛り上がってしまうハイテンションな一枚。後半にアニコレ使われますね、最近クラブシーンでもアニコレ大人気?

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| TECHNO7 | 13:10 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Luger E-Go Tiger Leo - Another Sun Lula (Crue-L Records:KYTHMAK123)
Luger E-Go Tiger Leo - Another Sun Lula
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Crue-L Recordsの主宰者・瀧見憲司率いるLuger E-Goの新譜(前のコンピにも入ってたっけ?)。ヴァイナル中心で新譜出してるけど、そろそろアルバムでもどうなんでしょう、瀧見さんって感じですが。でも内容は本当に素晴らしき和製バレアリック。リミックスなどを含めた3つのバージョンが収録されていて、"Club Mix"は超ダウンビートでその上のサイケデリックでドラッギーな上物が染まっていくサイケチルアウト。ふわふわとした浮遊感と意識が薄れ行く酩酊感が、じわじわと広がっていく。"LETL Marine Drive Remix"はそれを更にノンビートかつアコースティックに仕立て上げたフォーキーチルアウト。休日午後三時のコーヒータイムに合いそうなカフェミュージックだ。そして一番のお勧めは"Mark E Remix"、まじパネェっす。ねっとりずっしり重いキックを生かしたスローなハウスなんだけど、ドゥープかつディープかつドラッギーな沈み込み具合が半端ない。空間が歪んでいくような錯覚さえ覚え、心神喪失状態に陥りますぞ。と思ったら途中から楽天的でハッピーなシンセサウンドが入ってきたり、浮き沈みのある展開でした。アフターアワーズに聴きたい昇天系サイケデリア。

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| HOUSE5 | 00:05 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Warp20 (Recreated) (Beat Records:BRC-242)
Warp20 (Recreated)
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冷静になるとブログにひでぇ事書いたなぁと気付く。時々狂ったりモヤモヤすると書かずにはいられなくなるが、これじゃあただのキモメンがスーパーキモメンになり、今まで以上に女の子はドン引きだ。しかし記録は記録、自分への戒めとして消去はしない。

テクノと言う常に改革を望む世界において、一つのレーベルが20年も続くと言うのはある意味奇跡でもある。そんな奇跡を実現したのがUKのWarp Recordsで、今年で遂に20周年だそうだ。それを記念してリリースされたのが本2枚組で、Warpの音源をWarpのアーティストがリメイクしたコンピ。とは言え正直なところ自分には物足りなさの残る企画で、昔のWarpの音を期待している人は完全に肩透かしを喰らうだろう。当たり前の事なんだけど、これはテクノの殻をぶち壊してレフトフィールド的な自由性を持った音楽性を進んでいる今のWarpの音が中心だと言う事。僕はやっぱり昔のインテリでダンスフルな頃のWarpに思い入れがあるから、その時点でこの企画とはもう合わなかったんだろう。またリミキサーにBoards Of CanadaやAndrew Weatherall、Aphex Twin、Speedy Jら重鎮が入ってないのは、物足りなさどころか失望さえ隠せない。ぶっちゃけな話90年代の重鎮に比べると、今のWarpのアーティストってそんなに魅力的には感じられないんだ。色々手を広める事で時代を生き抜いてきたのは分かるけど、テクノの可能性をもっと見つめ直して欲しい。ま、単純に言えばもっとテクノを聴かせろってだけだ!

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| TECHNO7 | 09:45 | comments(4) | trackbacks(2) | |
Stacey Pullen - Stacey Pullen's 2020 Vision (20:20 Vision:VIS182CD)
Stacey Pullen-Stacey Pullen's 2020 Vision
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使い古されたフレーズになりますがデリックメイの最後の愛弟子・ステーシープレンの新作は、UKの老舗テクノレーベル・20:20 Visionの音源縛りのMIXCD。このレーベル自体は活動暦15年とかなり長いんだけど、自分が馴染みのあるアーティストって言うとSpirit Catcher位で他はよく分からんのですわ。だからどんなもんかなーと期待と不安を胸に待っていたのですが、やはり音源に制約があるせいかステーシー色は前面には余り出ていない感じ。全体的にパーカッションの効いたテックハウス〜ミニマル中心で、抑揚を抑えて淡々とした展開が続いていますね。デトロイトの叙情とか黒人らしいファンキーな要素が余り感じられないのは、やはりレーベル縛りの影響が大きいのかな。各曲毎に聴けば確かにピークまでの繋ぎとかには向いている曲が選ばれているんだけど、じゃあそこから山場はあるのかと問われると無いと応えてしまう。例えるならキス、前戯で盛り上がってきて、挿入は無しの時の残念感に近い。ねぇ、やっぱりステーシーにはテクノもハウスも好きな様にプレイさせてあげたいですよ。

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| TECHNO7 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
I'm Starting to Feel Okay Vol.3 Mixed By KZA (Endless Flight:EFCD3)
Im Starting to Feel Okay Vol.3 Mixed By KZA
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日本には素晴らしいクラブミュージックのDJやアーティストがいるのにもかかわらず、日本のクラブミュージックを手掛けるレーベルは停滞なり閉塞閉があるのですが、このMule Musiqはリリースの量の多さと共に質の高さも伴っていて期待せざるをえないレーベルの一つです。そんな日本発の世界標準テクノレーベル・Mule Musiqのレーベルショウケース的なMIXCDが、傘下のEndless Flightからリリース。ミックスを手掛けたのはForce Of Natureの一人・KZA、そして選曲はレーベルオーナーである河崎氏が担当。と言ってもここ1〜2年、このレーベル関連のコンピやMIXCDが竹の子の様にたくさんリリースされてきたので、少々食傷気味だったのは事実。今年の5月にも岩城健太郎が同レーベルのテック系のMIXCDをリリースしていたしね。だがそこは質の高さを保つMule Musiq、本作においても妥協の無いアンダーグラウンドな感性を伴うディスコ〜ディープハウス〜テック系を中心としたナイスな音楽が閉じ込めらております。全体的にテンポは緩めで統一されていて、ディスコの生っぽくてハッピーな流れから流麗でヒプノティックなテック系までスムースに繋がれていて、ゆるりとした時間の中で深い世界に引きずり込まれて行きます。特に後半のテックな展開はアッパーではなくともメランコリーな旋律と緩い横ノリのグルーヴの相乗効果で、ふわふわとした心地良さが感じられ気持ち良いですね。

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| HOUSE5 | 08:50 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2009/08/05 (WED)
LIQUIDROOM 5th ANNIVERSARY @ Liquidroom
Live : Yoshinori Sunahara, Rei Harakami, ASA-CHANG&巡礼, agraph

2009/08/07 (FRI)
groundrhythm @ Air
DJ : Kaoru Inoue
Live : Jebski & DJ Yogurt

2009/08/08 (SAT)
Makin' Love Mix @ Grassroots
DJ : DJ Yogurt, DJ Kensei

2009/08/15 (SAT)
Clash 46 @ ageHa
Live : Model 500 (Juan Atkins, Mike Banks、Mark Taylor, Milton Baldwin)
DJ : Ken Ishii, Q'HEY, Mayuri

2009/08/15 (SAT)
Buzzin' Fly @ Air
DJ : Ben Watt, Motoki a.k.a. Shame, Tomoyuki Yasuda

2009/08/21 (FRI)
BLAFMA @ Club Asia
DJ : EYE, DJ Hikaru, DJ Nobu and More

2009/08/28 (FRI)
WIRE09 Pre-Party @ Womb
DJ : Joris Voorn, 2000 And One

2009/08/28 (FRI)
THE GAME - The 10th Chamber of Liquidloft Vol.2 @ Liquidloft
DJ : DJ NOBU, Foog

まりん+はらかみのライブは行きたいけどねー、仕事で無理だわ。ヨーグルト+ジェブスキのライブは超期待している!そしてやっとModel500のライブが聴けそうだ。マッチョマイクも来日、すげーぜ!
| UPCOMING EVENT | 06:00 | comments(5) | trackbacks(0) | |
Mark Farina - Connect (OM Records:OM103)
Mark Farina-Connect
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当ブログでは幾度と紹介しているMark Farinaの2002年リリースのMIXCD。リリース元はサンフランシスコを代表するOM Recordsから。そしてFarinaはシカゴ出身でありながらサンフランシスコを拠点に活動している事もあり、両方の音楽観を受け継ぐ素晴らしいDJであります。そんなOMとFarinaの組み合わせなんだから当然も悪い訳がなく、本作では割と彼の中ではシカゴの要素を受け継いだファンキーな音が中心でしょうか。ゆるゆるのダウンテンポやヒップホップ、大らかなディープハウスまで何でもこなす器用なDJですが、勿論パンピンでファンキーなプレイだって得意なんです。と言ってもモロにシカゴの荒々しさを前面に出すのではなく、あくまでファンキーでありながら安定感・余裕を感じさせる上品なプレイって感じ。序盤からノリノリご機嫌なテンションだけどラテンっぽさや陽気なムードも混ぜつつ、スムースな流れで心地良い空間を演出してますね。勿論芯の強いグルーヴ、太いキックは健在なのでただのオサレ系になる事はありえない。終盤では夕暮れ時のビーチの様な郷愁が徐々に出てきて、エロっぽいムードも感じさせてくれます。毎度毎度期待を裏切らずに高水準なMIXCDを作っちゃうんだから、Mark Farinaはやはり凄い。

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| HOUSE5 | 00:20 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Miss Djax - Djax-It-Up (United Recordings:UTD7004)

Miss Djax-Djax-It-Up
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シカゴ系のテクノやハウスを量産しているオランダのDjax-Up-Beatsはサスキア嬢ことMiss Djaxが運営する歴史の長いレーベルなんだけど、調べてみたら1989年設立なんで今年で20周年って事になるんですね。移り変わりの速いクラブミュージックの界隈で20年もレーベルを続けると言う事は本当に驚くべき事で、そして今も現在進行形なんだからただただ感嘆するのみ。そんなレーベルのサンプラーとも言えるMIXCDが本作で、Miss Djaxがレーベル音源を使用して超絶勢いのあるミックスを披露しております。いや〜これめっちゃいいわー、テンポは速いしパンピンだしめちゃゴリゴリでアシッディーで糞ファンキー!!!!シカゴハウス…じゃなくてシカゴテクノとでも言えば良いのかな、シカゴの不良っぽいサウンドを直線的なリズムでアッパーに仕上げた荒くれサウンド。余りにも豪快過ぎて思考を挿む余地が無く、ノリノリで一本調子な勢いに吹っ飛ばされてしまうね。しかしこの懐かしい感じは何だろうと考えたら、そう、自分が好きだった頃のJeff Millsみたいなんだ!!!!とにかくテンポも速ければ繋ぎも速いし、全てを薙ぎ倒す嵐の様な攻撃性があるんだわさ。でもこれをプレイしているのがMiss Djaxって言う女性なんだよな、すげー女性だな…。

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| TECHNO7 | 08:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
DJ Yogurt - Makin' Love Mix (Upset Recordings:UPSETMIXCD000)
DJ Yogurt-Makin' Love Mix
世間は16連休だとかGW気分でしょうが、わたくしはシフト制の仕事なんで関係ありません。16連休もあれば一泊3000円位の湯治宿でのんびりしたいものです。

現在ではレギュラーイベントとなったエロくてアダルティーなパーティー・"Makin' Love Mix"の原点、それがDJ Yogurtが2004年にリリースしたMIXCDである"Makin' Love Mix"。当時は極少数のみの販売にもかかわらず人気を博し、今では入手困難となっていた作品。しかしDJ Yogurtの音楽活動が盛んになった今、遂にリマスター処理を施され復活を遂げました。自分もその当時は今ほどR & Bやレゲエを聴く事は殆どなかったので買い逃していたのでが、ようやく今回の再発で本作を手にする事が出来て嬉しい気持ちでいっぱいです。DJ Yogurt自身も「今よりもDJのスキル自体に未熟なところがあり、自分では恥ずかしいところもある」との発言の通り、この後に続くシリーズに比べるとムーディーな感覚は弱めなのは事実なんだけど、大人の妖艶で濃密なメイクラブとは対称的に若くて青々しく清涼感溢れる甘さが感じられます。その未熟だけどだからこそ甘酸っぱい時間ってのも素敵ですね。トロトロと緩い世界が広がっていく音がふんだんに詰まっていて、疲れた日常を忘れるにはぴったりな選曲。そしてジャケットのイメージ通り南国ビーチ気分に浸って、彼女といちゃいちゃするにはぴったり過ぎるムードミュージックですね。

DJ YogurtのMIXCDは彼のHPでも購入出来るので、気になる方は是非。
http://www.djyogurt.com/

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| ETC3 | 11:15 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Sneak - Back In The Box (Back In The Box:BITBCD04)
DJ Sneak-Back In The Box
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自分の好きなハウスのジャンルの一つにシカゴハウスがありまして、シカゴからは数多くの優秀なるアーティストが輩出しているんだけど、その中でも特にパンピンでファンキーな人と言えばDJ Sneak。と言っても以前にリリースしたオリジナルアルバムがソウルフルでメロウな歌物ばかりだったのでがっかりした思い出がありますが、このNRKからの新たなるMIXCDシリーズではガチで彼の本領が発揮された内容となっていたので一安心です。シカゴハウスと言っても中にはメロウでジャジーなトラック物もあるんだけど、CajualやReliefなどのレーベルとDJ Sneakら周辺に関してはネタをサンプリングしてループさせたフィルター系のハウスを得意としていて、イケイケでファンキー、バキバキでとびっきりのダンスミュージックを聴かせてくれます。そしてそんな特徴を持ったハウスの中でも、特に1995〜2000年までの最良とも言えるトラックを集めてDJ Sneakがミックスしちゃったもんだから、こりゃ偉いこっちゃ。大半がシカゴハウスとフィルターハウスで占められていて、もう展開とか上げ下げを無視した終始ズンドコでイケイケ一直線なミックスなんですわ。重く重心の低いリズムとシャープで切れのある高音域を大幅に強調して、派手にアッパーに飛ばしていくどうしたって盛り上がってしまうプレイで、そんなプレイの前には展開が無いとか終始一辺倒だとかそんな無粋な意見は軽く吹き飛ばされてしまいます。全編同じ音ばかりで腹にもたれるどころか、愉快痛快、枯れた心さえ奮い立たすファンキーで熱いハウストラックスです。

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| HOUSE4 | 00:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Orb - The BBC Sessions 1989-2001 (Universal Island Records:5311516)
The Orb-The BBC Sessions 1989-2001
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マスゴミに圧力かけて北野誠を追放したと思われるSK学会はまじで基地外。朝鮮と一緒にどっかの孤島に隔離すべき。つかね、マスゴミも学会なんかに屈してどーすんのよ。そんなんじゃもう誰もTV見なくなるわな。俺は何年も前からNHKを除いて、アニメ以外は殆ど見てないけどな。

発売は去年で購入していたものの、棚の奥底に眠っていたThe OrbのBBC Sessionsのライブ盤。放置していてごめんなさい。でもThe Orbのライブは、精神がどこかにぶっ飛んでしまうくらい凄いよ。アルバムよりもライブにこそ彼らの真骨頂が感じられるのは、やはり大ネタ使いのサンプリングが聴けたり、色んな音がよりごった煮状態になっているから。89〜01年までの12年間の彼らの軌跡が、この2枚組みの中にその場その時の空気まで一緒に閉じ込められています。一言で言うとドラッグでぶっ飛びすぎたウルトラアンビエントワールド。阿鼻叫喚と恍惚の間を右往左往し、天上から地獄までを巡る亜空間ハイパーダブ。ドロドロの快楽の沼に落とし込まれる"Little Fluffy Clouds"、ドラッグ決めまくりなオーブ流トランス"Assassin"、レゲエとヒップホップをダンサンブルに仕立て上げた"Perpetual Dawn"、かと思えば涅槃の境地に辿り着いた神々しい世界が垣間見える"Towers Of Dub"や"O.O.B.E."もある。そして何より彼らの代表曲"A Huge Ever Growing"こと通称"Loving You"だ。20分にも渡る夢と現実の狭間の音の洪水。ピンクフロイドやミニー・リパートンの曲、ボイスサンプルや飛行機のSEなどをふんだんに散りばめた絶対無敵のアンビエント。まさか誰がこんな壮大で非現実的な曲を、Alex Paterson以外で思いつけるって言うの?これがデビュー盤だって言うんだから、驚愕としか言えまい。もしまだThe Orbのライブを体験した事がない人は、是非ともこのライブ盤を聴いて彼らのライブに足を運んで欲しいと思います。そこにはきっと四次元空間が待っているに違いない。

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| TECHNO6 | 06:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
DJ Mark Flash - EP Brasilia (Underground Resistance:UR-078)
DJ Mark Flash-EP Brasilia
Underground Resistanceの新しいウォーリア、そして現在のLos HermanosのターンテーブリストであるMark FlashのURからのデビュー盤。来日時にはDJとしてゴリゴリで野性味溢れるトラックが中心のハードな選曲でしたが、果たしてこのEPではどうなのか。期待と不安を抱きながらもA面の"Sao Paulo"を聴いてみると、なんとこれが"Timeline"のリミックスではないですか。上物メロディーとかはそのまま引用して、リズムトラックだけブロークンビーツ風に仕上げたキレのある内容。まあハウシーな原曲とどっちが好きかと言われると、やはり原曲の方が良い気がする。むしろこれ以外の自身の曲の方が、URらしいヘヴィーなエレクトロで良いと思う。重く冷徹なキックやベースは無慈悲な地響きを呼び起こし、乾いたパーカッション使いも鋭く響いていて、URらしい攻撃的な思いがびしばし伝わってきます。まだURからは一枚目なので真価は見えてきませんが、今後の活動には注目しておきたいアーティストの一人です。

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| TECHNO6 | 00:40 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Harmonic 313 - When Machines Exceed Human Intelligence (Warp Records:WARPCD175)
Harmonic 313-When Machines Exceed Human Intelligence
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90年代前半の輝けるアンビエント黄金時代を謳歌したGlobal Communicationのメンバーの一人、Mark Pritchardがテクノに還ってきました。一時期はTroubleman名義でブラジリアンハウスやボサノバに傾倒しておりましたが、このHarmonic 313名義では彼が影響を受けたデトロイトテクノ/エレクトロやヒップホップをどっぷり掘り返した内容となっております。プロジェクト名に付いている313(デトロイトのエリアコード)からも分かる通り、かなりの本気っぷり。つか余りにも先祖返りしていて、ちょっと吹いた。本作はどう聴いても最凶のエレクトロユニット・Drexciyaの影響がでかい。極太のベースラインとかコズミックなシンセサウンドとか、何と言う時代外れなレトロフューチャーな音なんだろう。ザクザクとしたエッジの強いリズムはホップホップからの影響がそのまんまだし、まさかここまでオールドスクールな方向に行くとは思いもしなかった。が、流石は音響派の元GCのメンバーだけあって、レトロではあるが緻密に構成された音楽を聴かせてくれるのも事実。オールドスクールではあるが雑ではなく、その荒々しい逞しい音は保持しつつUKっぽい洗練・上質な雰囲気も持ち合わせている。またテクノではあるが生きたビートも打ち鳴らされ、テクノには魂が通っている事を気付かせれくれる。デトロイトを外部の視点から見たアーティストが作ると本作になる、そんな模範的な音。ここまで先祖返りするのは予想外だったけど、テクノにとってデトロイトは聖地であり尊敬の地でもあるのでご愛嬌ですね。

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| TECHNO6 | 00:10 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Joris Voorn - Balance 014 (EQ Recordings:EQGCD024)

Joris Voorn-Balance 014
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新次元…と言うのは言い過ぎかもしれないが、これが最新のテクノの形である事にもはや疑いはないだろう。世界各地、日本においても大人気となったJoris Voornの最新MIXCDはアルバム2枚に100曲ものトラックを使用した驚愕の内容。とは言えこのPCを使ったスタイル自体は、2001年のRichie Hawtinの"DE9"(過去レビュー)の時点で完成系を成しているので、実は最新であるとは言い切れない。が、このスタイル自体がテクノと言う世界に普及しているのは間違いない。各曲から一部分をパーツとして切り出し、それをPC上で細かにループ・エディットを繰り返し、本人が言うように"絵を描く"様な作業を繰り返すスタイル。全く異なる曲の一部が同じ時間・場所に存在する事により、全く異なる新しい音楽へと変容を遂げる進化。もはやこれはMIXCDと言うよりも、Jorisのオリジナルアルバムとさえ言える様な境地にまで達している。"Mizurio mix"は(比較的)アッパーでグルーヴィーなテクノ、ミニマル、テック系中心の内容で、しかしながら覚醒感を刺激するドラッギーさも感じさせます。対して"Midori Mix"はエレクトロニックミュージックをより幅広く吸収したフリースタイルな選曲で、テクノの中にディスコダブやバレアリック、ダウンテンポ、ジャズも取り入れられて開放感のある音が持ち味。どちらのミックスも各曲が自然に融解し、そして再度融合し、今まで違う世界観が繰り広げられ非常に興奮出来る内容でした。同じ事を既にやっているRichie HawtinのMIXCDに比べると、カラフルなのが特徴でこれはこれで素敵です。

ただ欲を言わせて貰うと、本作があくまでホームリスニング仕様である事。これは結局はクラブではプレイする事の出来ない内容だから。かつてJeff Millsがアナログを一時間に40枚程も矢継ぎ早に回していたプレイは、既に過去の物となってしまったのか?いや、そうではないと思う。そこには瞬間瞬間に生まれる独創性や閃きがあったはずで、あれにこそ僕は人間的な熱や魂を感じる訳で。だからJorisにも一枚位はコンピューターを使用しないで、クラブで再現出来る単純だけども爆発力のあるプレイが聴けるMIXCDを出して欲しいと言う気持ちもあります。テクノロジーが必ずしも全てを豊かにする訳じゃないんだ。

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| TECHNO6 | 00:30 | comments(2) | trackbacks(1) | |
New Age Steppers (Beat Records:BRC-79)
New Age Steppers
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ついでにもういっちょAdrian Sherwood絡みで、ON-U SOUNDからの第一弾作品がコレ。Adrian Sherwoodが中心となりThe Pop GroupのMark Stewart、The SlitsのAri-Up、Creation Rebelらのメンバー総勢17人が集まったNew Age Steppers。ダブではあるが、ニューウェーブやパンクを感じさせる尖がった音が特徴。鈍器で金属を打ったり叩いた様な鈍いリズムトラック、ねっとりと地面に絡みつくベースライン、そして広い空間の奥底で反響するダビーな音響が淡々と鳴り響く。あんまりレゲエとかヒップホップの要素は強くないので、ニューウェーブ好きな人にお勧めしたい様なUKダブ。呟きの様なボーカルも徹底的に感情が排されて灰色一色なモノトーンの音色ばかりですが、奇天烈なダブ空間は今においてもオリジナル性を放っております。天才って人たちはなんでこんな奇妙な音楽を思い付くんでしょうね?天才と狂気は本当に紙一重です。

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| ETC2 | 07:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Stewart - As The Veneer Of Democracy Starts To Fade (Mute Records Ltd.:CDSTUMM24)
Mark Stewart-As The Veneer Of Democracy Starts To Fade
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最近気付いたんだけど、mixiミュージックって言うのを使っている人って結構多いんですね。自動的に再生履歴が登録されたり、ランキング化されたりするみたいだけど、いまいちメリットが分からんので誰か教えて欲しいっす。そもそも今から自分がPCに全部音源移そうとしたら、それだけで気が滅入るので多分それは一生しないだろうけど。レコードなんかは一枚ずつかけるのは面倒なので、PCに移せたら便利だけど。でも多分それも一生しないだろうけど。

キサマ等の居る場所は既に――我々が2000年前に通過した場所だッッッっ(烈海王風に!)て言う事で、別に2000年前の作品ではないけれど衝撃的な音楽。元The Pop GroupのメンバーであったMark Stewartのソロ2作目は、ダブ・インダストリアル・エクスペリメンタル・ノイズ・ロックが融合した破壊的な作品。友達にニューウェーブの紹介本借りて読んだ時に、このアルバムが超プッシュされていたので購入に至りました。いや、名前は前から知ってたんだけどただのダブロックかなと想像していたら、初めて聴いた時は余りのメタメタズタズタっぷりな音響にびっくり。Adrian Sherwoodによる暴力的なエフェクトが過剰なまでにかけられているせいか、ギター、ベース、ドラム等の音が全く変容していて鞭でばちばちとしばかれる様なサドスティックな音になってます。肉体性のあるプレイなのに金属的・工業的な音が発せられていて、その上立体的で空間を感じさせるダビーな音響は本当にお見事。精神的にはパンク、音響的にはダブ・インダストリアル、リズムはヒップホップ、そして殺伐とし荒廃した世界が広がっております。こう言う音楽を普通の人に聴かせたら、頭大丈夫?とか心配されそうな位、過激でアバンギャルド。僕は大好きなんだけどね。

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| ETC2 | 07:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2008/12/06 GRASSROOTSTRIBE presents Makin' LOVE MIX Vol.1 @ Grassroots
メイクラブをしにGrassrootsに行ったのですが、おかげさまでメイクラブ出来ました \^o^/

以上マチュの妄想
以下非情なる現実

結果ノーセックスで終了!

と言う事で高円寺にある小さなクラブ(?)・Grassrootsでのパーティー。出演はDJ Yogurt、Altz、Conomarkだったのですが、企画が"Makin' Love Mix"(過去レビュー)みたいなエロイ音楽中心と言う物だったのでワクワクドキドキですよ。Grassroots自体はほぼ民家みたいな15畳あるかないか程の小さなクラブで、クラブと言うよりはホームパーティーみたいな親近感のある空間なんですわ。そんな所に昨日は予想を超えていっぱいの人が訪れて、まったりゆるりとそして賑やかな素晴らしいムードが出来ておりました。R & Bとかダウンテンポ中心でエロク、緩く、ムーディーに、そして朝方になればアッパーに4つ打ちなんかもかかってた様な(はて、余り記憶がない?)。とにかく小さな場所だったけどとても素晴らしい空間と時間があって、居心地が良かったのです。昨日は知り合いの方も来ていてそのご友人も紹介して頂き、みんなで談笑もして楽しめたのでいつも以上に盛り上がりました。昨日絡んで頂いた皆様、本当にどうもありがとうございました。

DJ YogurtのMIXCDは彼のHPでも購入出来るので、気になる方は是非。
http://www.djyogurt.com/

コンピレーションアルバムもお勧めです。

■DJ Yogurt Presents Singles & Remixes 2005 To 2008(過去レビュー)
DJ Yogurt Presents Singles & Remixes 2005 To 2008
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| EVENT REPORT1 | 19:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
DJ Mark Farina - San Francisco Sessions Vol.1 (OM Records:OM030)
DJ Mark Farina-San Francisco Sessions Vol.1
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マークファリナのゆるゆるミックスシリーズ"Mushroom Jazz"は当然素晴らしいのですが、普通のディープハウスミックスも見逃してはなりません。彼のミックススタイルはゆるゆるヒップホップからパンピンなシカゴハウス、そして開放的なディープハウスまでとかなりの幅広さを持っており全てを把握するのは大変なのですが、その全てが聴くに値する内容です。本作はその彼のスタイルの一つであるディープハウスを中心とした内容ですが、深く内に篭もる様なディープハウスではなく外に向かって広がり続ける様な音です。ディープハウスって言うとスピリチュアルなり精神的に重みを含んだ印象なりがあるのですが、ここでは逆に良い意味でのライト加減があり心が外に向かって開放的になりハッピーになれる音が詰まっております。とは言っても音が軽いと言う訳でもなくずっしりと4つ打ちを刻むキックは勿論ありますし、全体的に生っぽい質感の音が中心で夏のビーチにぴったりな楽天的なムードが溢れていますね。クラブではなくて太陽の下で踊りたくなる様なミックスです。しかしファリナのミックスはどのスタイルでも緊張感や切迫感が無いですね。常にリラックスしていて緩さを漂わせているのですが、やはり彼の人間性から来ているのでしょうか。

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| HOUSE4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Mark Farina - Mushroom Jazz Six (OM Records:OM315)
DJ Mark Farina-Mushroom Jazz Six
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マッシュルームジャズ、なんていかがわしく、そして素敵なタイトルなのか。これぞマークファリナがサンフランシスコにおいて開催してきたパーティー名であり、その空気をそのままパッケージ化したであろうシリーズMIXCDである。前作である5枚目が2005年リリースなので、3年も間が空いてしまった訳であるが年月が経ってもこのシリーズの良さは全く変わっていない。当ブログでもこのシリーズは幾つか紹介してきたが、本作もヒップホップファンなみならずハウスファンもジャズファンもダウンテンポファンにも間違いなくお勧めの一枚だ。トラックリストを見ても自分の知っているアーティストなんて全くいない程に自分はこの手の音楽に知識が無いが、しかしそれでもこのメロウでジャジーでヒップなダウンテンポは心をトロトロに溶かしてくれるのだ。人によっては全編緩すぎまったり甘ったるいと思う人もいるかもしれないが、僕個人的にはこれは酒でも飲みながらその豊潤なムードを楽しんで聴けば良いと思っている。スムースで丁寧なミックスには上品ささえ漂っているが、勿論ヒップホップのざっくりとしたビートもありリズミカルだ。しかしそれ以上に何よりも大人の余裕とか枯れた渋みを持ち合わせたDJなんだろう、マークファリナは。部屋のムードBGMに是非どうぞ。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Future Sound Of Chicago Mixed By Cajmere & DJ Sneak (Sound Of Ministry:SOMCD03)
The Future Sound Of Chicago Mixed By Cajmere & DJ Sneak
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90年代のシカゴハウスを語る際に忘れてはならないレーベルが、Cajualとその傘下のReliefでしょう。Cajmere(Green Velvet)が主宰するCajualとReliefは、80年代に生まれたシカゴハウスのクラブミュージック的な側面を90年代に受け継いでいて、ディスコネタやボイスネタのサンプリングを使用し執拗なまでにループさせる事により、クラブでの爆発的な威力を発揮させる事に成功しておりました。また初期シカゴハウスのチープさや荒涼感と共に、更に硬質なテクノ向けの音も加わると言うグレードアップをし、シカゴハウスの変異体とも言えるレーベルだったのかなと思います。そんな素晴らしい両レーベルの音源が、CajmereとDJ Sneakによってパワフルにミックスされちゃったのが本作。ズンドコなリズムから生まれるパンピンなグルーヴは言うまでもなく素晴らしいのは当然ですが、嫌と言う程に繰り返されるネタのループの高揚感は生半可なもんじゃないですよ。単純な構成をしたダンストラック物ばかりだけど、ミックスされるとこれがあら不思議とファンキーなグルーヴを生み出す訳ですな。ファンキーでシットでファットでグルーヴィーな音楽を聴きたければ、まずはコレ!

しかし今ではメジャー路線をひたすら突き進むMinistry Of Soundが、90年代には本作の様なマニアック向けのCDをリリースしてたって言うのも感慨深いですなぁ。

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| HOUSE4 | 21:00 | comments(4) | trackbacks(1) | |
Jazzanova / Mr Scruff - Southport Weekender Volume 7 (SuSU:SUALBCD28)
Jazzanova / Mr Scruff-Southport Weekender Volume 7
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最近連日飲む事が多くて胃がくたびれておりますが、特にベルギービールを飲む機会が多いです。最近の日本人は若者ほどビール離れが顕著な様で、どうも苦いから美味しくないとか言う意見が多いとか。自分は日本の苦いビールも好きだしそれに一度海外のビール(特にベルギー)を飲めば、ビール苦手の意識も一気に覆ると思うんですよね。海外のビールは日本のビールより多様性に富んでいるし、アルコールが高くて飲み応えのある種類もあったり、決してビールが苦いだけじゃ無い事を理解して頂けるはず。ま、難点はベルギービールは圧倒的に高額だと言う事だ。バーで飲めば1000円オーバーは当たり前なんで、基本はベルギービールを扱ってる酒屋で購入して家で飲む事が自分は多いです。

お酒の話はそれ位にして今日の一枚は、ハウスミックスCDの人気シリーズ・Southport Weekender。ミックスを担当したのはSonar Kollektivを運営するJazzanovaとNinja Tune所属のブレイクビーツを操るMr Scruff。自分は特に好んで両者の音楽を聴く事は無いのですが、今までこのシリーズは集めていたので今回も何となく購入。個人的にはJazzanovaのハウス〜ブロークンビーツ路線が気に入りました。ソナコレやInnervisionsの曲を中心に予想外にもハウスを多めに使用して、生音系からエレクトロニック系まで右往左往し、華麗さと耽美を伴ってドラマティックな展開を創り上げています。無難な出来と言えばそうなんですが、お洒落かつ踊れる洗練された音楽なんでお酒を飲みつつ聴きたい感じです。対してMr Scruffなんですが、ファンクやディスコ中心で自分にはちょっと合わなかったです。音源自体もかなり古いのが多かったからねー、ちょっと時代から外れてる印象でした。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
UPCOMING EVENT
2008/09/05 (FRI)
SQ presents AGORIA WORLD TOUR'08 @ Unit
DJ : Agoria, R.i.v.e.r, Dr.Shingo

2008/09/06 (SAT)
FLOATRIBE @ Unit
DJ : Kaoru Inoue, Kentaro Iwaki
Live : Kentaro Iwaki×Toshizo×Nori

2008/09/12 (FRI)
PUBLIC IMAGE @ Mado Lounge
Special Guest DJ Set : First Transmission From Jeff Mills
Live : Ryo Murakami
DJ : Akr, Sisi, Zuyack

2008/09/13 (SAT)
MINUS CONNECTED #04 -PLUS8 SPECIAL
DJ : Adam Beyer, Akr

2008/09/19 (FRI)
Endless Flight @ Unit
Guest Live : Isolee
Live : Koss aka Kuniyuki
DJ : KZA, Toshiya Kawasaki

2008/09/19 (FRI)
In:Flame @ Air
DJ : RAUDIVE a.k.a. Oliver Ho, DJ Sodeyama, Takuya

2008/09/20 (SAT)
NIXON presents "om:tokyo" @ Liquidroom
DJ : Mark Farina、J-Boogie、Anthony Mansfield、Groove patrol
Live : Samantha James

2008/09/22 (MON)
CHaOS @ Womb
DJ : Fumiya Tanaka, Zip

2008/09/26 (FRI)
AIR 7th Anniversary [01] @ Air
DJ : Ken Ishii, Kaoru Inoue, Ryota Nozaki, DJ Sodeyama, ☆Taku Takahashi

2008/09/26 (FRI)
Taicoclub Presents So Very Show! @ Womb
DJ and Live : Jimmy Edgar
Live : De De Mouse
DJ : Kaoru Inoue

2008/09/27 (SAT)
WOMB Presents W @ Womb
DJ : Steve Bug, DJ Wada

2008/09/27 (SAT)
Directions @ ageHa
DJ : Funk D'Void, Osamu U

2008/10/04 (SAT)
CLASH39×STANDARD @ ageHa
DJ : Francois K., Ken Ishii

2008/10/04 (SAT)
Animismic ~Deep Spiritual and Organic~ @ Unit
DJ : Ron Trent, DJ Olive

久しぶりのジェフミルズ。2010年1月1日12:01AMに東京に帰還するらしいけれど、2009年〜2010年はカウントダウンで来日って事ですよね?それまではもうジェフは来日しないそうなので、今回は何としても行かないと。10月4日はフランソワ、ケンイシイ、ロントレントが被ってしまった。迷うなぁ…。
| UPCOMING EVENT | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Muting The Noise 01 (Innervisions:INNERVISIONSCD02)
Muting The Noise 01
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現在、ミニマルやハウスと言った音楽では最も注目を集めているであろうレーベルが、ドイツのInnervisions。Âmeの大ヒットに続き、Tokyo Black Star、Henrik Schwarz、Marcus Worgullら注目株だけでなく、フランスのテクノ伝道師・Laurent GarnierやChateau Flightさえもこのレーベルから新作を発表するなど、才能あるアーティストが続々とInnervisionsに集結しております。ところで現在のダンスミュージックシーンの最先端を進んでいるであろうInnervisionsですが、本作はビートレスな曲中心の非ダンスミュージック的なコンピレーションです。"Muting The Noise"と言うタイトルからも分かる通り、肉体に躍動を呼び起こすのではなく精神に安堵と快適をもたらすはずの静かな内容です。と言ってもアンビエントやチルアウトの様に浮遊感があって底抜けに享楽的かと言うとそうでもないし、内省的でどこか重苦しさを感じます。シンセの音色などは美しいけれどInnervisionらしいドゥープな面も見え隠れしていて、快楽の中に一滴だけ毒液が注入された様なイメージ。個性が強いので場合によっては逆に落ち着けなくなる様な音ではありますが、Innervisionsがそれだけ独特の音を放っていると言う事かもしれません。ジャーマンプログレの大御所・Klaus Schulzeを参加させたのは驚きですが、相変わらず18分と長尺な曲を提供していてどぅぅぅ〜んと気分も重くなりました。

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| TECHNO6 | 18:15 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Silent Poets - To Come Remix Volume 1 (Toy's Factory:TFCC-88230)
Silent Poets-To Come Remix Volume 1
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昨日に引き続き今日もSilent Poets。歌もあるのに何故か"Silent Poets"ですが、 一体どうゆう意図が含まれているんでしょうか。本作はSilent Poetsの作品の中では特に重く思慮深いアルバムである"To Come"(過去レビュー)のリミックス盤で、色々なアーティストがリミックスを提供しております。日本からは井上薫やIndopepsychics、海外からはMark Stewart、DJ Vadim、Wechsel Garlandなど中々癖のある面子が集結。Wechsel Garlandなんて懐かしいな、エレクトロニカが流行ってた時によく聞いた名ですね。彼のリミックスはいかにもって感じの、可愛らしい音が弾けるアコースティックエレクトロニカで、爽やかで明るいムードに調理されています。井上薫もまだ若さを感じさせる頃で、テクノ化している近年と比べるとかなりエキゾチック度が高めの内容。太鼓ポコポコでアジアンムードが漂います。Indopepsychicsも彼等らしいヒップホップを基にした退廃的なビーツを聴かせてくれます。しかしMark Stewartのリミックスはそれ以上に壊れていて、歪んだリズムトラックの上を逆に可愛らしいオルゴールが旋律を奏でていて、狂気と歓喜が潜むダブトラックですよ。個人的にはアコギのアルペジオがメランコリーを誘発するNova Novaが気に入りました。アコギやストリングス、歌などのシンプルな構成ながらも、Silent Poetsのエモーショナルな音を最も生かしているのでは。ジャンルは色々なリミックス集ですが大概が落ち着いたリミックスを提供しているので、とっちらかった印象は無くいかにもSilent Poetsの音風に統一されていて聴き応えありです。

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| ETC2 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Temposphere Soundmark Mixed By Yukihiro Fukutomi (King Records:KICP5015)
Temposphere Soundmark Mixed By Yukihiro Fukutomi
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近年こそテクノ化している福富幸宏ですが、元々はハウスだったりジャジーでメロウな曲をリリースしていたアーティストです。そんな彼が結構前に手掛けた本格的なクラブジャズミックスCDが本作で、イタリアの"Temposphere"と言うレーベルの楽曲のみを使用した内容となっております。と言っても自分が普段この手の音楽を聴く訳ではないので、"Temposphere"がどんなレーベルかと言われても説明出来ない訳であとは音を聴いて判断するしかないのでした。しかしクラブジャズって言うとやはりどこかしらお洒落なイメージが付きまとうんだけど、福富さんが選曲&ミックスしても当然お洒落な感じですね。端正で洗練された空気を纏い軽やかに優雅に舞う、まるでその姿は貴公子なり。と言うのは言い過ぎかもしれませんが、クラブジャズと言うのはやはり大人の音楽なんですよ。でもねそれだけじゃなくて、このミックスでは踊らせる事も意識していて、決してスノッブの為だけの音楽には成ってないんですよ。何も考えずにスィングすればいーじゃん!嫌味じゃないお洒落なムード漂うダンスミュージックでしょ。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 14:45 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2008/07/12 LIQUIDROOM 4th ANNIVERSARY @ LIQUIDROOM
ふぅ〜、連日クラブで疲れましたが恵比寿リキッドルーム4周年記念はデトロイトからLos HermanosとシカゴからLarry Heard。特にLarryは何度も聴きたいと思っていましたが、都合によりYellowで回していた時は行く事が出来ずもどかしい思いをしていたので、ようやく念願かなったりです。そう言えばリキッドルームも久しぶりでしたが、低音から高音まで大音量が出ているにもかかわらず音が割れる事もなく、また照明などもストロボフラッシュの単純な物だけのデトロイトスタイルで、箱の雰囲気はやはり良いですね。後は今回の様に定常的に深夜営業が出来れば良いのですが、それは難しいんですかね。
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| EVENT REPORT1 | 18:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Quadrant - Infinition (Basic Channel:BC-QD)
Quadrant-Infinition
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遂にライブが明日に迫ったMoritz von Oswald Trioですが、そのMoritzとMark Ernestusの伝説的ユニット・Basic Channelの名作を一つ紹介。彼らは色々な名義で活動していますが、その一つQuadrantは1993年になんとPlanet Eからリリースされた物。すぐにR & S Recordsにもサブライセンスされ大ヒットした名作中の名作ですが、僕が持っているのは2004年にBasic Channelからリイシューされた盤です。リイシューだとオリジナル盤から数曲が削除され2曲しか収録されていないのが残念ですが、それでも十分に価値のある一枚でしょう。特に注目すべきは彼らの作品の中では結構まともにダンストラックを披露していて、クラブでかかったら本当に気持ち良さそうな音である事。A面の"Infinition"では強烈な4つ打ちキックが続いていて、その上をアトモスフェリックな残響音が反射していく心地良いダブテクノ。柔らかいシンセのディレイが空間に満たされ、ほわほわな浮遊感を生み出しております。B面の"Hyperprism"もシンセのメロディーを多用した珍しいトラックですが、どことなく不安気で物悲しい感じです。ディレイやエコーは余り使用せず、ディープなテックハウス辺りに属する音ですね。しかし本作が既に1993年に生まれたいたなんて、やはりオリジネーターの力は偉大だなあ。

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| TECHNO6 | 08:20 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Life Force Mixed By Nick The Record (Cutting Edge:CTCR-14443)
Life Force Mixed By Nick The Record
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Nick The Record、イギリス人ながらも日本のアンダーグラウンドなパーティー"Life Force"のレジデントを90年代から長きに渡り務めているDJ。またパーティー自体もどうも不定期な様で大掛かりな宣伝もしないせいか僕もかすかに耳にした事がある位で、実際にどんな感じの音楽がかかったりするのかは正直知らないです(多分ハウス中心なんだろうけれど)。なんで機会があれば行ってみたいなと思っております。そんな僕の様な人の為に"Life Force"の名を冠したNick The RecordのMIXCDがリリースされているので、パーティーの雰囲気を掴むには参考になりますね。ええ、やはり正統派のハウス中心で非常に丁寧で滑らかなプレイは、熟練者たる落ち着きと円熟味を感じられます。余裕しゃくしゃくでプレイしているのが浮かんでくるなリラックスした雰囲気ですが、それは決して手を抜いているのではなく音楽を熟知しているからなんでしょうか。ハウス中心ながらもUK系の小洒落たブロークンビーツも挿んだりして、上品かつ優雅な空間を創り上げておりますよ。全体的にNY系の黒っぽいハウスと言うよりは、ヨーロッパの洗練された面が前面に出ていますね。派手な展開は無くともセンスの感じられる一枚。

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| HOUSE4 | 21:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Kerri Chandler - Southport Weekender Volume 6 (Endulge Records:ENDRCD006)
Kerri Chandler-Southport Weekender Volume 6
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ハウス系MIXCDシリーズ・Southport Weekenderの6作目は、デジタルマシンによってソウルを生み出すディープハウサー・Kerri Chandlerが担当。このシリーズって今までは2〜3人のDJが一つのシリーズに参加していたけど、ケリーは何故か一人で2枚組みを製作。これはやはり別格と言う扱いなのか、しかし聴く方としてはボリュームがあるので結構大変。僕はケリーの図太いリズムとか哀愁漂うメロディーが好きなんだけど、本作はちょっと毛並みが違うかなと。まず普段ほどボトムは重くなくあっさりライトで、全体的に波が少ない平坦なプレイをしております。更に比較的近年の曲を意識的に回しているせいかクラシックと呼ばれるキラートラックが少なく、そのせいもあって更に普段より地味な印象が残ってしまいました。クラブだとガツーンと強いリズムとグッと来るソウルフルなプレイで踊らせてくれるのに、さすがに本作だと部屋のムードを温める位にしかならなそう。そんな感じで一枚目を聴き終えたら、二枚目はなんとか盛り返してあっさり感を生かしたソウルフルな歌物を中心に、生の質感が強いざっくりとしたハウスやらムーディーなハウスやらを増やしてきて、波に乗ってきた〜って展開。二枚めの方は序盤から盛り上がっていて、ケリーのソウル節を十分に堪能出来ました。何故か異常に値段が安いので、まあハウス好きは買っておいて損は無いでしょう。

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| HOUSE4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
John Thomas - Caught In The Act (Logistic Records:LOG017CD)
John Thomas-Caught In The Act
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たまにはハードなテクノが聴きたくなるの〜と積み重なったCDを漁って発見した一枚。自身のLogistic RecordsやTechnasiaのSinoからハードなテクノをリリースするフランス人アーティスト・John Thomas。ええ、フランス人なのに珍しくも男気溢れファンキーでトライバルなテクノを作らせたら随一なその人です。でそんな人がMIXCDを手掛ければ当然音の方も予想通りに盛り上がれるファンキーでハードなテクノが連発な訳で、Andrew McLauchlan、Steve Bicknell、Jeff Mills、Ben Sims、Robert Hood、Mark Broom、Claude Youngとか一部のハードテクノ好きにとってはよだれが出る様な選曲なんですな。まあさすがに今のご時世、上記の面子を見ても古臭さが漂ってきてしまうのですが、自分はそんな古臭いテクノが大好きなんです。この頃のテクノって本当にファンキーでハードな物が多くてクラブでもハードテクノが隆盛してたと思うんですが、今はめっきり影を潜めてますよね。でも本作を聴けばそのハードテクノの素晴らしさは、十二分に伝わると信じています。序盤のスカスカでファンキー流れから徐々に音数を増やしてハードに展開しハードトライバルに突入していく様は、フロアで聴いたら血管ぶち切れする程アドレナリン出まくりでしょう。各所に"Undisputed Life (Technasia Mix)"や"Love Story"などのヒット曲も配置し、盛り上がらない事を否が応にも拒否されるプレイ。思うんだけどこの頃のテクノの方が、やっぱり芯があり図太いよね。単純な音かもしれないけれど、そんな音が好きです。

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| TECHNO6 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Tony Allen - Lagos Shake : A Tony Allen Chop Up (Honest Jon's Records:HJRCD34)
Tony Allen-Lagos Shake A Tony Allen Chop Up
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アフロの帝王・Tony AllenのオリジナルアルバムからEPのみでリミックスがカットされてきましたが、遂にその最終章としてアルバムとしてまとめられてリリース。もしオリジナルアルバムを持っていなかったり、例えTony Allenを知らなくても、本リミックス集はテクノ好きの興味を誘う事間違い無しの面子が集まっております。なんとデトロイトテクノの至宝・Carl Craig、そしてミニマルダブの極北・Basic ChannelからMoritz Von OswaldとMark Ernestusがそれぞれソロでリミックスを提供しているのです。Carlさんはアフロな原曲に更にヒプノティックなシンセを上乗せした、まあいかにも彼らしい未来的なテクノに仕上げております。そしてMark Ernestus、こちらは近年の彼の好みを繁栄したレゲエやダブの奥深い音響空間を生かしてもわ〜んとしたダブハウス。蒸し暑い南国の湿度に満たされ、ラリパッパーな世界ですね。そして極め付きはMoritzのリミックスですが、抜けの良いアフロパーカッションを生かしつつもドロドロとした低音の効いたベースとキックが重苦しく支配し、いつの間にか密林の奥地に誘い込まれる様なミステリアスなミニマルダブ。完璧、文句のつけようのないプロダクションでしょう。で他にもリミキサーが多数参加しているのですが、自分の知らない面子ばかりでした。それでもファンクやサンバ、どこかネジの飛んだエレクトロニカ風など全体的に統一感は全く無しですが、どの曲も強烈な存在感を感じさせ、アルバムとしての聴き応えは有り楽しめる一枚だと思いますよ。

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| ETC2 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Mark Farina - Fabric 40 (Fabric:FABRIC79)
Mark Farina-Fabric 40
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当ブログでも幾度にも渡り紹介しているMark Farinaが、人気MIXCDシリーズ・Fabricの最新作に登場。シカゴ出身、そしてアメリカ西海岸のサンフランシスコのハウスシーンを代表するファリナですが、MIXCDのリリース量は尋常ではなく本作で一体何枚目なのかも覚えておりません。彼のMIXCDは基本的にマッシュルームジャズと呼ばれる気怠いヒップホップセットと、そしてお気楽でファンキーなパンピンハウスセットの二種類あるのですが、本作は後者の方。流石に今までのリリース量が半端ではないので近年は彼のMIXCDも食傷気味ではあったのですが、本作はFabricからのリリースと言う事で内容も折り紙付きで再度ファリナのミックスに好感を抱きました。終始ドンドコでパンピンなリズムのファンキーな音を保っているものの、何故かムードは開放感に溢れ昼下がりのまったり感が漂ってきて爽やかな温度を保持しております。なんかこうノリが良くても激しすぎずにだらりとしている矛盾性は珍しく、相反する二面性が同時に存在しているのはファリナのDJスキルの高さなのでしょう。う〜ん、もうすぐ夏の到来を感じさせるファンキーで楽天的なハウスミックス、これを聴くと海に行きたくなるね。

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| HOUSE4 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Raum Mix Series Volume 1 Compiled And Mixed By Glimpse (P-VINE:PCD93099)
Raum Mix Series Volume 1 Compiled And Mixed By Glimpse
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近年のジャーマンミニマルの流行がいつまで続くのかは僕にも不明ですが、画一的になり過ぎたミニマルの中でも今までと空気の異なるミニマルが出てきました。その人こそChris SperoことGlimpse。既にRichie Hawtinや田中フミヤらが彼のトラックをプレイし、"% Black"シリーズがヒットするなど俄然注目を浴びているようです。自分は特にGlimpseの作品を聴いたりはしないのですが、このMIXCDは久しぶりに目を見張る内容だったので購入に至りました。その内容とは"53分で計54トラックを使用する"プレイとの事。あ〜この手のプレイは自分はどうにも避けられない、とにかくトラックを多く打ち込んだミックスは好きなんですよ(自分はJeff Millsの影響下ですから)。いやね、最近のミニマルって一曲を長めに使ったのんびりだらりとした緩めのばかりで、ぶっちゃけどれも差が無いじゃないですか。しかしこのミックスはトラックをパーツの様に多く使い、徐々に音が入っては消えてめまぐるしく展開が変わっていくミックスの醍醐味が味わえるんですよ。特にパーカッションのパーツは多く使われていて、リズムの変遷は格好良過ぎです。また展開が早いからと言って激しい訳じゃなく、むしろ音の触感などは丸みを帯びているし展開もなだらかでスムース(ハウシー)で心地良し。そして流行のミニマルと決定的に異なるのは、決して上物シンセの恍惚感やヒプノティックな音色に頼らない点だと思います。そうね、恍惚と言うよりはむしろエモーショナルでロマンさえ感じるし、海の奥底に導かれる様なディープな世界が待っていますよ。本人がデトロイトテクノを好きだと雑誌のインタビューで応えていたはずだけど、確かにただの快楽・恍惚志向に走りがちな最近のミニマルからは感じられないソウルがここには存在しているのでした。

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| TECHNO6 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jesper Dahlback - Stockholm Mix Sessions 2 (Turbo:TRB60102)
Jesper Dahlback-Stockholm Mix Sessions 2
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DK、Lenk、Sunday Brunch、Svekなど20以上に渡る名義で活動し、テクノ、ディープハウス、エレクトロ、アシッドなど様々なジャンルの方面でヒットを飛ばす若き才人・Jesper Dahlback。Adam Beyerと共作している事からもJesperの作風はハードな物と決め付けていたのですが、以前にリリースしたMIXCDでは耽美なディープハウスを回していてびっくり!トラックリストにI:Cube、Metro Area、Luomo、Next Evidenceなどが名を連ねている辺りで想像は付くと思いますが、全編メロウで緩めなムードのディープハウスでこれが心地良いんですわ〜。ハウスと言っても黒さは殆ど無しで欧州産の洗練された上品な甘さが漂う内容で、がっつり踊るクラブ向けと言うよりはスイーツな大人が集まるラウンジ向けのラグジュアリーなハウス。勿論馬鹿にしてる訳じゃなくて、それ位アダルティーな空間を演出するのにはぴったりな音だと言う事です。なんでこれはお家で聴いても当然気持ち良い訳で、夜中にワインを用意して自己に陶酔しながら聴くのが一番の効果的な聴き方なんじゃないでしょうか。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2008/04/04 (FRI)
groundrhythm @ Air
DJ : Kaoru Inoue, Hajime Murayama
Live : Satoshi Fumi

2008/04/05 (SAT)
Clash 33 @ ageHa
DJ : Derrick May, Ken Ishii

2008/04/05 (SAT)
Joaquin Joe Claussell Presents Corresponding Echoes CD Release Tour @ Space Lab Yellow
DJ : Joaquin Joe Claussell

2008/04/11 (FRI)
Cocoon Morphs Tokyo @ Womb
DJ : Ricardo Villalobos, Fumiya Tanaka
Live : Fumiyandric

2008/04/25 (FRI)
TAICOCLUB Presents So Very Show! @ Womb
Live : Aril Brikha, Shaneberry
DJ : Moodman, and more

2008/04/26 (SAT)
Deep Space @ Space Lab Yellow
DJ : Francois K
Live : Flying Rhythms

2008/04/26 (SAT)
15 Years of King Street Sounds presents URBAN GROOVE - NIGHT BLOSSOM & KING OF NEW YORK 3 DOUBLE RELEASE PARTY - @ Unit
Live : Ananda Project
DJ : Daishi Dance, DJ Kawasaki

2008/05/03 (SAT)
CHaOS @ Space Lab Yellow
DJ : Fumiya Tanaka
Live : Melchior Productions Ltd.

2008/05/04 (SUN)
Juan Atkins As Model 500 Live Tour 2008 @ Unit
Special Live : Model 500 with His Band feat. Mark Taylor, DJ Skurge and Mad Mike Banks
DJ : DJ Hikaru, DJ Compufunk
Live : O.N.O.

2008/05/10 (SAT)
Minus Connected @ Womb
DJ : Richie Hawtin, Ambivalent

2008/05/16 (FRI)
X-Party @ Womb
DJ : Charles Siegling
Live : Renato Cohen

仕事があるので行けないイベントもありますが、幾つか気になるのをピックアップしております。Yellowでの田中フミヤは今回で最後だよね?行きたいねぇ。Model 500も是非とも行きたいね、マイクバンクスもサポートで参加するんですから。内容はオールドスクールなテクノ・エレクトロなんでしょうけれど。
| UPCOMING EVENT | 21:00 | comments(6) | trackbacks(0) | |
Ben Sims - Ekspozicija 08 : Escapism Pt.2 (Explicit Musick:EXPLICITCD008)
Ben Sims-Ekspozicija 08 : Escapism Pt.2
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一時期は隆盛を誇ったハードグルーヴテクノももはや過去の遺産。ハードなプレイをしていた多くのDJがハードテクノに見切りをつけて、流行のエレクトロやミニマルにあっさり鞍替えする悲しい世の中。そんなハードグルーヴが下火なこのご時世の中、一人息巻いている真の漢がいる。その人こそかつてハードグルーヴで一躍シーンの最前線に躍り出たBen Sims。現在でもターンテーブル3台をフル活用し、バカテクで迫力に溢れたグルーヴを聴かせるハードテクノ好きにとっての神である。はっきり言って今のシーンの流れでは正直ベンシムスタイルでの活動は難しいと思われるのに、頑なにスタイルを変えない彼の心意気には敬意さえ抱いております。

さて本作でも以前と変わらぬバカテクで70分の中に41曲も詰め込む尋常ならざるミックスを披露していて、あれよあれよと移り変わる音の変遷はやはり凄い。一曲の中で良い箇所だけを繋げて常に盛り上げるのがこの手のミックスプレイの醍醐味で、かつてJeff Millsが実践していた事を現在に引き継ぐ巧みの技であります。選曲は彼の大好きなシカゴアシッドやデトロイトテクノ、そしてヨーロッパのテクノまで混ぜてざっくりと野性味溢れる音に仕上げております。しかし曲をただ繋げるだけではなく、多くの曲に彼がエディットを施していて良い感じのドンシャリした音になっていますね。音は洗練されておらず野暮ったいし曲も繋ぎ過ぎでどこかせわしないけれど、ファンキー度とトライバル度はやはり並々ならぬ内容と言えましょう。元々Jeff Millsに影響を受けていた自分には、この手のミックスは永遠に外せないですね。

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| TECHNO5 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Tom Middleton - Renaissance 3D (Renaissance:REN40CD)
Tom Middleton-Renaissance 3D
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昨日に引き続き今日も大作MIXCDなので聴くのもレビュー書くのも正直しんどい。そんな作品を手がけたのは90年代の輝けるアンビエントシーンを築いたGlobal Communicationの片割れ・Tom Middleton。この人かなり多くのMIXCDを手掛けていて、まあ当たり外れがあるんだけど本作は当たりに属す内容だと思います。しかし本作を聴いて思うのは、もはやTomにGCの過去の栄光を求める必要も無く、アンビエント性が無くとも素晴らしいアーティストだと断言出来る事。本3枚組みCDではクラブでのプレイを意識した"Club"、彼のスタジオワーク集である"Studio"、そして彼のお気に入りの曲を集めた"Home"とそれぞれコンセプトを明確にし違った内容を楽しめる物になっています。

まず"Club"、DJプレイを意識しているだけあって4つ打ちでグルーヴィーですが、結構ハウスビートが強めでスムースなプレイは心地良いですね。透明感、恍惚感に溢れたテックハウスを多めに使用し、上げもせず下げもせず比較的緩やかな波を作りながら舞い上がる様なプレイ。勿論クラブで聴いても絶対気持ち良いのだろうけど、部屋の中で晩酌しつつ聴いてもうっとり出来る内容ですよ。

対して"Home"ではTomの好きなようになんでもかんでもごちゃ混ぜなプレイで、テクノ、アンビエント、ダウンテンポ、ブロークンビーツなどが一つのミックスの中に存在しています。全く統一感の感じられないプレイですが、これはTomにとって思い入れのある曲や特別な意味合いを持つ曲を選んだ為でしょう。哀愁じみた懐かしさが沸いてくるメロウな内容で、チルアウト的な感覚で受け入れられると思います。

そして最後は彼の作品やリミックスワークを収録した"Stuido"ですが、アルバムリリースの無いCosmosやThe Modwheel名義での曲が収録されているので、大変嬉しい内容ですね。しかしここでの彼の仕事を聴く限りだと既にアンビエントには心あらずと言った感じで、アッパーでキャッチーなハウスが最近の彼の作風なんでしょうかね。内向的だったGCから比べると全く正反対な外向的かつオプティミスティックな音は少々戸惑いも感じますが、美しいシンセの使い方などは昔と変わらず今も冴えています。

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| TECHNO5 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
DJ Alex From Tokyo - Mi Mix (Octave Lab:OTLCD1110)
DJ Alex From Tokyo-Mi Mix
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NYに行ってしまったDJ Alex From Tokyoの新作MIXCDが登場。インディー的なリリースも含めると既に6〜7枚はMIXCDを出している位MIXCDに対して意欲がありそうですが、実際この人のMIXCDは毎回納得の出来なんですよね。特に今作は現場、イベントでのプレイをコンセプトに打ち出したリアルな内容。近年アレックスがよくプレイする曲を選んで現場の雰囲気を伝える様にしているそうですが、今までの彼のMIXCDの中で一番良いかもしれないですね。基本ハウスがベースとなっているんだけど、テクノ、ミニマル、ディスコ、ラテン、エレクトロハウスと今作はとにかく幅が広いです。序盤はディスコが流れてきたのであれ?って感じで心配したんだけど、中盤から恍惚感を誘うテクノ、エレクトロハウス系の音に変化してきて、Pryda、Joris Voorn、Carl Craigらの曲が目白押し。クラブでの盛り上がり方を想像させますね。終盤はエレクトロニックなハウス系で、気持ちの良い4つ打ちを保ったまま終わりを迎えます。今までの彼の作品と言えばソウルフルとかブラックネスを感じていたのですが、本作は一言クールって感じです。やっぱりテクノ系の音の比重が増えているせいなんでしょうかね?本当にクラブっぽい雰囲気が感じられて、お見事って内容です。

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| HOUSE3 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Pop Ambient 2008 (Kompakt:KOMPAKTCD62)
Pop Ambient 2008
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今日のWBC世界バンタム級タイトルマッチでの長谷川穂積の紹介のコメントが、これぞ"本物"、これぞ"リアルボクシング"。明らかに亀田家を揶揄する様なコメントで苦笑しましたが、確かに長谷川が本物なのは正しい。さて亀田家に対してはもちろんTBSが視聴率を取る為に誇張しすぎな点が悪いんだけど、それ以上にTVで放送される事を鵜呑みにする日本人が多すぎるってのが問題なんだろう。それは別にボクシングだけじゃなくて音楽もそうだし、グルメもそうだし何でもそうなんだけど、自分で探す事を諦めて与えられる情報を疑いもなく信じる人に疑問を感じる。まあ企業などにとってはその様な簡単に扱いやすい人がいないと商品が売れなくて困るだろうし、社会的にはその様な人達の方が貢献してるのかもしれないけれど。

話は全く変わりまして毎年年末になるとリリースされるKompaktのアンビエントシリーズの最新作。アマゾンでCD版を注文したんだけど最初は何故かレコードが送られてきて、交換を頼んだら2回目もレコードが送られてきてちょっとむかついた。なのでリリースは一ヶ月程前だけど、手にするのに結構時間がかかってしまいました。特に説明は必要も無いと思いますが、ノンビートな霧靄系のアンビエント全開。凍てつく雪に覆われた山奥の小屋の中で、ひっそりと暖炉の前に居るような温かさが感じられる優しい音。Wolfgang Voigtが一曲提供してくれているのが、ちょっと嬉しかった。

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| TECHNO5 | 21:50 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Dave Angel - 39 Flavours Of Tech Funk (React:REACTCD130)
Dave Angel-39 Flavours Of Tech Funk
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中古5枚1000円で買った内の一枚、Dave AngelのMIXCD。テクノシーンで「あの人は今!?」をやったら真っ先に名前が挙がりそうな位最近は落ち込んでおりますが、10年以上前は当時隆盛を誇っていたR & Sや自身のRotationからヒット作を量産してたんですよね。デトロイトテクノにまんま影響を受けたファンキーでエモーショナルな作風は、本当に才能を感じさせてたのに最近の低落っぷりと言ったら目もやれません。それはさておき中古で安かったからこの2枚組MIXCDを買った訳だけど、どうも聴き所に欠ける作品ですね。BPMはそこそこ早めでファンキーなテクノを集めているんだけど、ミニマルテクノ程の反復に因る高揚感は感じられないし、かといって一気に爆発するようなピークも見受けられないし、なんか全てにおいてどっちつかずな作品だなと思います。また音自体がどうも薄っぺらくて重みが感じられないので、家で聴いていても全く迫力が無いのは致命的ですな。しかも10年前の作品と言う事を差し引いても古臭すぎる音。折角エモーショナルな作風が得意だったんだから、それを生かしてDJして欲しかったですね。

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| TECHNO5 | 23:50 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Bjork - Debut (Mother Records:521 323-2)
Bjork-Debut
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中古5枚1000円で買った内の一枚、ビョークのソロデビュー作品。個人的にはこの頃のビョークが一番好きです。ジャケットもこの頃が一番可愛かった(萌え〜)のに、リリースを重ねる内にCGで加工してサイバー化していった元ロリータ。そして音の方も同様にエレクトロニック度を深め、初期の頃からは想像出来ない方向に行ってしまったよ(泣)。まあボーカルだけは今も変わってないと思う。それはさておきこの人の売り方の上手さは、アルバム毎にその時代の音であるアーティストをプロデューサーに迎えている事でしょうか。今までにLFOのMark Bell、Matmos、808 StateのGraham Massey、Tricky、Howie B.などがアルバムに参加していて、この人選を見る限りビョークってクラブミュージックが好きなんだね。そして本作では何とMassive Attack、Soul II Soulで名を馳せたNellee Hooperがプロデュースを手掛けております。うむ、ビョークは音楽のセンスが良いですね。と言う事でやはり本作は、彼女の作品の中ではかなりクラブミュージック(ハウスビート)色が濃厚です。踊れる、またはスムースに気持ち良いビートが満載ですが、またそれと同時に若さを感じさせるポップなメロディーが多く良い意味で聴きやすいです。でもボーカルだけは既に妖艶さを伴っていて、アルバム全体を崇高な雰囲気に染め上げているのは流石です。どうでもいいけれど、ほんとにこのジャケは萌えだ。萌え〜萌え〜

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| ETC2 | 22:40 | comments(6) | trackbacks(2) | |
Mark Farina - Live In Tokyo (OM Records:OM284)
Mark Farina-Live In Tokyo
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この人はようMIXCD出すなーと既にもうお腹一杯気味なMark Farinaのライブミックス。今年7月の恵比寿リキッドルームで行われたイベントでのプレイを収録しているのだけれど、今までの路線と良くも悪くも変わらずと言った内容。個人的にはとろ〜りトロトロの"Mushroom Jazz"を聴きたいのですが、これは普通のハウスセットです。だから別にそれが悪いって訳でもないのですが、結構地味な部類に入ると思います。派手にぶちかます大仰な展開は皆無で、淡々とスムースに曲を繋いでる感覚ですね。ライブミックスって言うから音ももっと荒削りな感じで収録しているのかと思ったら、予想以上にすっきりしちゃってました。でも控えめにスウィートで上品な音には、この位すっきりした録音の方が合っているとエンジニアの方も判断したのでしょうか。まあなにげに聴いている内に丁寧なミックスの虜になっている良作だとしましょう。

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| HOUSE3 | 17:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
DJ Alex - Deep Atmosphere Non-Stop Mix (P-Vine Records:PVCP9105)
DJ Alex-Deep Atmosphere Non-Stop Mix
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現在はTokyo Black Star名義でトラックメーカーとしても活躍するDJ Alex From Tokyoが、東京と言う名を冠する前に出したディープハウスミックス。本作のリリースは98年なんだけど、何故かCD帯やライナノーツでやたらとディープハウスと言う単語が強調されています。98年頃ってディープハウスってそんなにメジャーじゃなかったのかしら?そんな事はさておき、DJ AlexのDJプレイはセンスが良くてフランス生まれと言う事もあってかお洒落感覚に長けています。なんかお洒落と言う言葉を使ってしまうと軽く思うかもしれませんが、ハートが温まる黒いソウルが根底にあり決して安っぽい内容ではありません。ただ一般的に黒さを感じるハウスは良い意味で粗雑なのが多いと思うのですが、DJ Alexはそこに更にエレガンスで耽美な音を求めているのかなと思います。ここに収められている楽曲も基本的には黒さを感じるハウスなのですが、そこに感じられるのは静謐なラウンジのムード。その場の空気を壊さないように控えめに彩るプレイで、落ち着いた時間と場所を提供してくれます。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Summer Sessions 2 Mixed By DJ Heather & Onionz (OM Records:OM-274)
Summer Sessions 2 Mixed By DJ Heather & Onionz
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ここ一週間猛暑が続いていて本当に死ぬかと思う位の暑さでしたが、週末でやっと快適な気温になりほっとしました。しかしラニーニャ現象だから猛暑だとかとってつけた様な解説を聞くけれど、○○現象ではなくて単純に温暖化してるだけだろうと突っ込みたくなります。○○現象のせいにするのではなく、現実に目を向けろと思うこの頃。

さて多少は暑さも解消された週末ですが、今日は猛暑にぴったりな夏向けの盛り上がりハウスMIXCDをどうぞ。リリースはやっぱり夏が似合うサンフランシスコのOM Recordsで、とにかく何も考えず開放的に踊りたいなら海が近い場所の音楽シーンなのです。一枚目はDJ Heatherなる女性DJがミックスを担当していて、シカゴハウス系の人だとか?確かにシカゴらしいスカスカでパンピンでファンキーな曲が数珠繋ぎになっていて、からっと乾燥した爽やかさとノリノリご機嫌なノリは夏向けと言うのが適切です。随分と明るい選曲で思考や意識とは別に誰でも盛り上がるのは明白ですが、個人的にはシカゴらしい凶悪で粗悪な音が前面に出る方が好きだったりします。でもまあ使い道としては海に向かうドライビング途中にでも爆音で聴けば、きっとスピード違反して海には着けない事でしょう。

しかし実は一枚目にはそこまで興味は無くて、テクノも使った二枚目に興味があったから購入したんです。だってFunk D'VoidもTechnasiaもLos HermanosもHardfloorもDeetronも入っているなんて、正に僕好みじゃありませんか!勿論ハウス中心のセットではあるけれど、その中にスパイスとしてクールなテクノがバランス良く入っているから、テクノ/ハウスのどちらのファンにも聴いて貰える様な内容です。ハウスにしても一枚目とは異なり多少ディープで感覚的に深みにはまっていき、ただ楽天的な一枚目とは雰囲気も音も違います。これは夏向けか〜?と疑問は湧いてくるけれど、むしろいつ聴いても楽しめる普遍的なミックスだからこっちの方が断然お勧め。テンションも一枚目より抑え目だし、ゆるゆるだらりと聴ける感じ。こちらは海から家に帰る途中のドライビング中に聴くと、喧騒の後の郷愁を味わえるかと思います。

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| HOUSE3 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kaito - Contact To The Spirits (Kompakt:KOMCDJ002)
Kaito-Contact To The Spirits
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キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
このアルバムの情報が上がってからずっと楽しみにし、そして期待していたKaitoことワタナベヒロシが手掛けるKompakt音源のみを使用したスペシャルなMIXCD。もうKompaktに関しては説明など必要ない位に現在のテクノシーンの中心にある存在で、テクノのみならずハウス、トランス、ミニマル、ディスコ、アンビエントなどの要素を果敢に取り入れ、商業的な面よりも音の本質を追究する事に信念を置く今最も世界で信頼の於けるレーベルです(それと言うのもレーベルオーナーかつアーティストでもある、Wolfgang VoigtやMichael Mayerの選球眼のおかげであります)。そしてそんなKompakt、そしてKompakt傘下のサブレーベルの音源を使ってKompaktを代表するアーティストまでに成長した日本のワタナベさんがMIXCDを作ったなんて、本当に心から嬉しく思います。まあ当然と言えば当然だけどこれだけの条件が揃って悪いMIXCDなんて出来る訳もないですが、改めて聴いてみると期待を上回る程に素晴らしいです。色々な音が入っているから説明は難しいんだけど、空気感のあるテックハウスやらダークなミニマルやら幻想的なアンビエント、サイケデリックなディスコハウスまで、正にKompaktの総集編とでも言うべき内容です。しかしKaitoと言うフィルターを通す事に因りどこを取ってもメランコリックで情緒的な雰囲気が満ちていて、ある種トランスにも似た高揚感をテクノにもたらしていますね。ライナーノーツでMichael Mayerは「Kaitoがトランスの汚名を払拭した」と書いてますが、このMIXCDを聴けばその意味が分かるかと思います。またこのMIXCDの為に新たに制作した"Everlasting(Dub Mix)"は、よりダビーさを増した空間処理が幻想的で息を飲む美しさです。ますますKaitoは神懸かってきてますねー!とにかく今テクノを聴くなら絶対Kompakt、そしてこのMIXCD。これらを聴かずして一体どんなテクノを聴くの?と問いつめたい位です。もちろん現在の時流の音ではあるけれど、ただの流行で終わるレーベルでも無い事は音を聴けば分かります。

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Check "Hiroshi Watanabe"

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| TECHNO5 | 22:30 | comments(4) | trackbacks(2) | |
UPCOMING EVENT
2007/06/15 (FRI)
RENAISSANCE @ WOMB
Special Guest DJ : Hernan Cattaneo
Guest DJ : Jeremy Boon

2007/06/23 (SAT)
SQ presents “The Observer” LIVE TOUR'07 @ UNIT
SPECIAL GUEST LIVE : JOEL MULL
DJ : DJ WADA, KAGAMI (MINIMAL SET), DR.SHINGO, DJ SON

2007/06/23 (SAT)
URBANPHONICS presents ANDRE COLLINS JAPAN TOUR 2007 @ YELLOW
DJ : ANDRE COLLINS

2007/07/07 (SAT)
DEEP SPACE -SUMMER- @ YELLOW
DJ : Francois K.
Special Guest Live : Kodama And The Dubstation Bnad

2007/07/13 (FRI)
MARK FARINA "HOUSE OF OM RELEASE PARTY" @ YELLOW
DJ : Mark Farina

2007/07/14 (SAT)
SVEN VATH WORLD TOUR 2007 @ WOMB
DJ : Sven Vath, and more...

2007/07/15 (SUN)
ESCAPE presents CARL CRAIG 2007 @ YELLOW
DJ : Carl Craig

2007/07/20 (FRI)
THOMAS FEHLMANN "HONIGPUMPE" RELEASE PARTY @ YELLOW
Live : Thomas Fehlmann
Exclusive Full Live Set : Ian O'Brien
DJ : Kaoru Inoue, Ian O'Brien, Inner Science

2007/07/21 (SAT)
VADE feat. LOCO DICE @ WOMB
DJ : Loco Dice, Hiroshi Kawanabe

2007/07/21 (SAT)
THEO PARRISH "SOUND SCULPTURES" RELEASE TOUR @ YELLOW
DJ : Theo Parrish

2007/07/28 (SAT)
CHaOS @ YELLOW
DJ : Fumiya Tanaka, and more...

7月のYELLOWは久しぶりに気合いが入ってます。テクノもハウスも本気汁が滲み出ています。毎回日曜夕方からのDEEP SPACEは、今回は土曜の夜からなので行ってみたいですね。アルバムがとんでもない事になっているThomas Fehlmannのライブは、一見の価値有り。
| UPCOMING EVENT | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Derrick Carter + Mark Farina - Live At Om (OM Records:OM158)
Derrick Carter + Mark Farina-Live At Om
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シカゴハウスの重鎮・Derrick CarterとMushroom Jazzでとろーりとろけるプレイで有名なMark Farinaの二人のプレイを収録した、大変お得なシカゴハウスMIXCD。"Live At Om"なんてタイトルは付いているけれど、中身は全くOM Recordsの音は関係ありません。二人とも完全にやりたりようにプレイしていてシカゴハウス好きなら間違いなく聴き応えのある内容で、逆に言うと普段通りと言えば正にそのままです。Derrick Carterは基本的にはシカゴらしい粗野で猛々しいプレイで、滲み出る黒さはファンキーの一言。パンピン系からムーディー系の曲まで混ぜつつ上げ下げを繰り返す盛り上がり必至の展開で、シカゴの安っぽい音ばかりなのに古さを感じさせないのはやっぱりDerrickのワイルドな気持ちが込められているからでしょうか。一方Mark Farinaのプレイはと言うと、シカゴハウスらしい音ではありますがDerrickとは対照的に整頓された小綺麗な音が多く、荒々しさよりもムーディーさを強調した秘かにソウルが感じられる内容です。じりじりとねっとり長い時間をかけて心地良さが込み上げてきて、勢いだけに頼らない熟練者らしい見事なプレイですね。歓声も入ってライブ感たっぷりで、どちらも甲乙付けがたい極上の2枚組です。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Farina - Mushroom Jazz (OM Records:OM005)
Mark Farina-Mushroom Jazz
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昨日紹介したMark FarinaのMIXCDはちょっと地味過ぎる?じゃあしょうがない、キノコでも食べて気持ち良くなってくれ。Mark Farinaが立ち上げた"Mushroom Jazz"と言うイベント名を冠したこのシリーズは、既に5作目までもリリースされている人気シリーズです。ここではハウスをプレイするのではなく、ヒップホップやダウンテンポなど音楽を中心にユルユルでトロトロで心地良い音を聴かせてくれています。マッシュルームジャズと言うのはアシッドジャズに対抗して、キノコを付けたらしいけどキノコなんてつけたらいかがわし過ぎでしょうーが。まあ実際内容もメロウな選曲で閉ざされた心も解放されて、固まった思考もとろけそうな位心地良いもんで、キノコを食べる事とマッシュルームジャズを聴く事は同意義と考えても良いんじゃないでしょうか。もちろんこちらの方は合法で副作用無しの安全な処方でありまして、好きなだけ味わって頂きたいと思います。聴き方としては、一人部屋の中でゆったりまったり聴くのが一番ですね。恋人と一緒に聴けば、ムード作りにも活かせる事間違いなし。

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Check "Mark Farina"

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Farina - House Of Om (OM Records:OM251)
Mark Farina-House Of Om
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もう何枚目になるのかも分からない位MIXCDをリリースしている西海岸ハウサー・Mark Farinaの最新作は、以前から絡みのあるOM RecordsのMIXCDシリーズとしてリリースされる事もあり、考える余地も無く安心して買える一枚になっています。ダウンテンポ、ディープハウス、ジャジー系、ヒップホップなど幅広いプレイで渋い空間を演出し、ハウスファンを魅了してきましたが、今作はファンキーで芯の詰まったシカゴハウスの様な比較的硬めのセットを用意していました。地味なのは相変わらずと言うか決して派手にプレイを見せつける事もしないし、黙々とただ自分の仕事をやり遂げる控えめな所が好印象ですね。実際シカゴハウスの音楽かどうかなんてのはトラック見ても分かりませんが、太めで硬いリズムトラックはほぼ骨組みので正にシカゴのそれなのだ。OM Recordsにしてはスウィートなメロディーやエロティシズムなど開放的な要素は少なめですが、元々のレーベルコンセプトは"ファンキーネス"だった事を考えると、本作はレーベルの音を象徴していると言っても過言ではないのかもしれない。最初はちょっと淡泊かなーと思うのですが、中盤以降は適度に盛り上がっていき腰砕きグルーヴが炸裂し、いつの間にか知らずに体も揺れる事間違いなしの渋いプレイですよ。派手な作風を求めている人には向きませんが、こうゆう作品でこそDJの真価が問われるんでしょうね。

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| HOUSE3 | 22:20 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Marques Wyatt - Horizons (OM Records:OM150)
Marques Wyatt-Horizons
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Marques Wyattと言うアーティストを全く知らないのですが、西海岸ハウスシーンをリードするOM Recordsからのリリースと言う事で中古で安く仕入れた本作。OM Recordsはサンフランシスコ発祥のレーベルなんで、自分のイメージとしては太陽が燦々と降り注ぐ陽気なビーチで、時にファンキーに時にドリーミーな顔を覗かせるハウスと言うイメージがあります。そして本作にはそんな面以外にも、更には心をぐっと掴むようなドラマチックで儚い面も見せつけるのでした。まずはジャケットに注目。"地平線"と言うタイトル通りのジャケットですが、この太陽が正に沈む瞬間の消えゆく美しさには涙が出そうになります。音楽的にはディープハウスと言う事になるのでしょうが、そこにはジャジーな渋い感覚やラテンのファンキーさ、またはトライバルの土着具合も有り、それらが自然と滑らかに繋がれております。そしてそこから生まれるのは、ジャケット通りのしんみりと心に染みこみ涙を誘うノスタルジア。大幅な振れ具合の無いある意味平坦なミックスではありますが、それが逆に徐々に感動をもたらす事に成功していると思います。陽気な夏と言うよりは、詫び寂びな秋のOM Recordsって感じですね。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Deep & Sexy 4 Mixed By King Britt (Wave Music:WM50172-2)
Deep & Sexy 4 Mixed By King Britt
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Francois K主宰・Wave MusicのMIXCDシリーズ第4は、フィラデルフィアの温故知新・King Brittが担当。ハウスからテクノ、ヒップホップからブロークンビーツなど何でも器用にこなしてしまう名アーティストですが、今作ではWave Musicの紹介を兼ねている事もありハウスミックスを披露。さすがにシリーズも4作目となるといくらWave Musicでも少々ネタ切れなのか、いわゆる大ヒット作は収録されてないですね。トラックリストを見る限りだと息切れ感も感じずにはいられなかったのですが、実際に聴いた後ではやっぱり耳に残る良質なハウストラックが多いなーと思いました。終始通して緩い生音ざっくりなメロウなハウス中心で、中盤で少々フロアを意識した勢いのあるトラックを入れますが、やはり後半ではやはりまったりとメロウなハウスに戻ります。シリーズ物だから傾倒としては今までのシリーズと同様で、ディープかつセクシーな音色は保持しつつも今までの中で一番BGMに近いかな。大きな山場が無いと意味で正にBGMなんだけど、耳に自然と入ってくる音として考えばルームミュージックには適しているんですね。前作までのシリーズに比べると地味ではあるけれど、コンセプトを外す事はないのでやはりレベルが高いなと感じずにはいられません。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Sessions Mixed By Derrick Carter (Ministry Of Sound:MOSCD110)
Sessions Mixed By Derrick Carter
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数日前にシカゴハウスを中心にジャーマンディープハウスまでも取り込んだ名レーベル・Classic Music Companyのコンピを紹介したので、今度はそのボス・Derrick CarterのMIXCDを紹介しようじゃないですか。リリース元は老舗・Ministry Of Soundでこの"Sessions"シリーズにはGreen Velvet、Josh Wink、Mark Farina、DJ Sneakなどなかなか通好みのDJが参加していて注目しておいて損はないでしょう。と言っておいてなんですが、Derrick Carterが担当した本作はCarter節を期待しているとちょっと肩透かしを喰らうかも。普段見せるゴリゴリでファットなシカゴハウスはなりを潜め、変態じみたベース音やピコピコなディスコサウンドが幅を利かせた種が異なるシカゴハウスをプレイしています。これも間違いなくシカゴハウスの一種ではあるはずだけれども、なかなか荒削りで豪快なパンピンシカゴハウスが聴けないのはちょっと物足りない。あーこれってオールドスクールを意識しまくったシカゴハウスで、まだこなれてはないし安っぽい音ではあるけれど、初期のファンキーで狂おしいまでの変態性が滲み出ている音なんだね。原点回帰しまくった感もあって懐かしさというか古さを感じずにはいられないけれど、実は大半は2000年以降にリリースされた曲が収録されています。今のご時世でもこんなハウスがリリースされ続けているなんて、ちょっと意外だな。それはさておきファンキーではあるけれど、妙な明るさと言うか変に楽天的な音が今作は微妙でした。確かに痺れるベースラインもあったりはするけれど、全体的にはそんな好みの音ではありませんな。

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Check "Derrick Carter"

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
A Classic Decade - 10 Years Of The Classic Music Company (Classic:CMCCD111)
A Classic Decade-10 Years Of The Classic Music Company
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シカゴのDerrick Carter、ロンドンのLuke Solomonが立ち上げたClassic Music Companyは、既に創立から10年が経ちハウスシーンになくてはならないレーベルに成長しています。このシカゴ・ロンドンの組み合わせは類い希なる化学反応を起こし、Classic Music CompanyはシカゴハウスやUKハウスの枠を越えて様々な素晴らしいアーティストを送り出してきました。Blaze、Greens Keepers、Isolee、Rob Mello、DJ Sneak、Herbert、Metro Areaなど一癖も二癖もある強烈なアーティストが集まり、そして名実共にClassic Music Companyは世界トップクラスのレーベルに成長したのです。そしてそのレーベル創立10周年を記念して、2枚組のレーベルコンピレーションが発売されたのでした。中身はと言うとお決まりのパンピンなシカゴハウスから、幻想的なディープハウス、ヨーロッパからの影響が強い華麗で美しいハウスなどが収録されて、ヨーロッパとシカゴの架け橋と言うべきClassicの持ち味が存分に発揮されています。個人的に気になった曲をいくつか挙げると、Isoleeの"Brazil.com"なんかはシカゴの不穏さとドイツらしいアシッドが融合したかつて無いハウスですね。Herbertの"Got To Be Movin'"はガチガチ硬めのミニマルハウスで、全盛時の踊れるビートが溢れています。Blazeの"Lovelee Dae"は元々Playhouseからリリースされていたはずですが、Classicにもライセンスされて大ヒットした名作です。Metro Areaの"Pina"をSwagがリミックスしたバージョンは、UKらしい優雅な上物に艶を感じレーベルの多様性を感じました。膨大な紹介になるのでその他の曲は実際に自分で聴いてみて欲しいですのが、ハウス好きならば大抵の方はご納得されると思います。コンピレーションではありますが、控えめにミックスされている所も聞き易くて良いですよ。

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| HOUSE3 | 15:45 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Skurge [UR064] - Radio UR... Vol.01 (Underground Resistance:UGCD-UR003)
DJ Skurge [UR064]-Radio UR... Vol.01
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まあなんですな、最近はやたらとUnderground Resistance関連の作品がリリースされますな。個人的には彼らの音源が絶え間なく聴けるのは嬉しくもあり、またアンダーグラウンドと言う言葉が既に意味をなしてない気もしたり微妙な気持ちですが、やっぱり何だかんだURは大好きであります。さてそのURの最新作は、コードナンバー64を持つMilton BoldwinことDJ SkurgeのMIXCD。現在はDrexciyaの意志を受け継ぐThe Aquanautsの一員でもありまして、既にダークで攻撃的なエレクトロを披露しURの次世代として活動しています。元々はロックバンドのギタリストとして活動していた彼ですが、URの"Final Frontier"に感銘を受けてテクノ/エレクトロに移行していったそうで、このMIXCDを聴く限りでも何となく元ロックアーティストであった事を感じられるアグレッシブさが聞こえてきます。URのラジオショウをイメージしたと思われるこのMIXCDには、当然UR関連の曲ばかりで構成されているのですが、選曲を見るとかなり渋いですな。いわゆるURに皆が期待しているポジティブで高揚感のある曲は少なく、むしろ凶暴で鋭利に研ぎ澄まされたエレクトロが大半です。後半ではかつてはハードコアテクノなんて呼ばれた"Message To The Majors"なんかも聞けて、URのダークサイドが満開となっています。ハードコアテクノ、エレクトロ、アシッドとどこを切っても妥協や甘えが全くなく、「A Hi Tech Jazz Compilation」(過去レビュー)とかしか知らないURファンがこれを聴いたらびっくりするでしょうな。僕自身もURのエレクトロ作品を熱心に聴く事は少ないんだけど、DJ Skurgeがエネルギッシュなテンションを保ってミックスしてくれたおかげで最後までエレクトロミックスを楽しむ事が出来ました。冒頭で既にURはアンダーグラウンドではないと書きましたが、やはりこの音を聴くと確実に彼らのスピリッツはアンダーグラウンドなままなんだと実感出来ます。血管ぶち切れ、体液沸点越え確実の凶悪なMIXCDだぜ!

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| TECHNO4 | 21:30 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Luke Slater - Fabric 32 (Fabric:FABRIC63)
Luke Slater-Fabric 32
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今日はUKのハードテクノ野郎ことLuke Slaterが担当したFabricのMIXCDを紹介します。どうでもいいんですけど、Luke Slaterとシリル・アビディって似てませんか?前々から思っていたんですけど、そう思っているのは僕だけでしょうか。そんな話はおいといて久しぶりのLukeのMIXCDですが、選曲を見ただけで以前とは随分変わっちゃったなと言うのが分かります。はっきし言ってハードミニマルは全く皆無で、あれ〜Lukeも音楽性を変えちゃったの〜?と正直げんなりです。たく、どいつもこいつもクリックだエレクトロハウスだとかそんなんばっかで、少しは一本気質で自分って物を貫けないものなのかね。ミニマルなテイストは意外と残っているんだけど、音自体はディスコダブ〜ニューウェーブ調でブリブリなシンセが耳に残ります。ブリブリ、ブーピー、デケデケ、そんなアナログ風な懐かしいディスコサウンドばかりで、なんでLukeがこんな事をしてるんだろうと気が滅入ってきます。いや、こうゆうディスコダブとか最近流行の音が好きな人にとっては面白い内容だと思うし、内容自体も悪いとは思いませんよ。ただね、こんなMIXCDをLuke Slaterが出す必要があるのかと、つまりはそこなんですな。一応終盤ではディープなミニマルに突入していき、ドラッギーな覚醒感も増してゆくのでそこら辺は好感度良し。またハードなMIXCDが出るのを期待して待っておりますよ。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Deetron In The Mix (Music Man Records:MMCD020)
Deetron In The Mix
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群馬温泉の旅行から帰ってきました。温泉に一杯浸かったので疲れは取れましたが、音楽の紹介は滞らずに行わなくては!と言う事で新年一発目の紹介は、スイスのハードトライバル野郎・Deetron。ハードなテクノを作りつつも、デトロイト系でも名作を作る事が出来る器用な男です。アーティストとして一流なのはフロアで使えるトラックをリリースしまくっているのでご存じでしょうが、DJとしても僕はかなり好きです。彼のMIXを好きになったきっかけは、彼が手掛ける公式MIXCDとして一枚だけ発売されている「Deetron In The Mix」のおかげです。使われているトラックは計37曲、さすがJeff Mills影響下にあるDJです。矢継ぎ早に曲をミックスして流れを損なう事なく、最後までだれずに聴けます。そして注目すべきはハードミニマルとデトロイトテクノを並べてミックスしている事。テクノ好きならばこの両者の掛け合わせで満足出来ない人なんて居ないんじゃない?ハードミニマルだけだと単調さが嫌って言う人もいるかもしれないし、デトロイトテクノだけだとちょっと激しさが足りないよねって事になるかもしれない。けれどもDeetronのプレイは、ハードテクノの激しい流れとデトロイトテクノの未来的なシンセサウンドが交互にやってきて、お互いを補完しあう様な相乗効果を見せていると思います。またハードはハードでも、かなりファンキーなトライバル調の曲が多いです。つまりは太鼓がポコポコ鳴り腰を直撃するパーカッシブな野性味に溢れ、まあ分かり易いと言えば分かり易いミックス。これを聴いて踊れないならば不感症の可能性有り!踊れる要素が全て詰まっているさ。

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| TECHNO4 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Pop Ambient 2007 (Kompakt:KOMPAKTCD54)
Pop Ambient 2007
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ここ数年ドイツテクノシーンで絶好調の活動を見せるkompaktの名シリーズ「Pop Ambient」の季節がやってきました。Kompaktのミニマル+ダビー+テクノな作風は、現在のシーンに多大なる影響をもたらしたと言っても過言ではない位ですが、Kompaktの側面にはポップでアンビエントなホームリスニング的作風もある訳でありまして、その集大成が「Pop Ambient」なのですね。もうこのシリーズは幾度か紹介しているのでこれ以上の説明も不用だとは思うのですが、シリーズを重ねても質は落とさずに出し続けてくれるので本当に有り難いです。今作では久しぶりにWolfgang VoigtことGas(Mike Ink)が新作を提供しているのですが、ドローンとした迷宮的ミニマルアンビエントは変わり映えはないけど最高です。流石Kompaktの裏番長!またMarkus GuentnerやThomas Felhmannらお馴染みの面子も、深い霧の中に迷い込んだ深淵なアンビエンスを奏でるし、Marsen JulesやThe Fieldは開放感溢れポップなメロディー炸裂の陽気な心地良さを提供しています。アンビエントと言われる作品は数あれど、ここまで質の高さを誇るシリーズは他にないんじゃないかな。下手にしょうもないアンビエントなアルバムを探すより、「Pop Ambient」シリーズを買っておけば間違い無し。これを聴かずして冬は越せないですよ。

Pop Ambient 2006の過去レビュー
Pop Ambient 2005の過去レビュー
Pop Ambient 2004の過去レビュー


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| TECHNO4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Christian Smith - Ekspozicija 05 Tronic Treatment (Explicit Musick:EXPLICITCD005)
Christian Smith-Ekspozicija 05 Tronic Treatment
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テクノシーンでコンビを組むと素晴らしい作品を量産するアーティストがいる訳ですが、その中でも有名なのがChristian Smith & John Selwayでしょう。Intec Records、Tronic、Underwater Records、Ovum Recordingsなど人気レーベルからバカスカとヒット曲を量産し、フロアを賑わせる有名コンビです。Christian Smithは何度か日本に来日しているのですが、彼の過去のMIXCDを聴く限りだとグルーヴィーでハード、そして派手目のメロディーを使ったトラックも回して存分に盛り上がりやすいプレイだと思います。そして彼の久しぶりのMIXCDが先日リリースされました。一応ハードテクノのアーティストなのでハードな展開を期待していたのですが、序盤はクリックを通過した緩めのテクノ。う〜ん、彼までもクリック流行に毒されてしまったのか…。と思いきや4曲目・Robotmanで、ミニマルかつアシッディーなどどどファンキーな流れに身も引き締まります。そのままエレクトロハウスやディスコティークなベースの重いテクノを、徐々に肉厚に音を増していくようにじっくりと練り上げていきます。以前ならばフルスロットルでかなり盛り上げていたのでしょうが、今作では粘りのあるグルーヴに重点を置いている様に感じます。なのでハードテクノは殆ど使われておりません。終盤では多少ハードで派手な展開を持った自身の曲も回してピークを作りますが、またすぐにテンションを下げたり突き抜ける事がないですね。なんだか腑に落ちない点もありまして最初に聴いた時は、正直期待はずれだったなと言うのが本音。ただ何度か聴く内に、アッパーでハードな展開に頼らず一曲一曲を濃密に聴かせるプレイも、これはこれでぐっと来るなと認識を改めました。まあしかし、テクノと言うジャンルも以前とは本当に音が変わってきているなーと複雑な気分でもあります。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Farina - Mushroom Jazz 5 (OM Records:OM175)
Mark Farina-Mushroom Jazz 5
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やべーよやべーよ、まじでMark FarinaのDJは気持ち良すぎるよ。かつてFarinaは'アシッド'ジャズに対して'キノコ'を打ち出したMushroom Jazzと言うイベントを催していたそうですが、それがそのまま今ではMIXCDでシリーズ化しています。昨日紹介した「Sessions」ではシカゴハウスがフューチャーされていましたが、「Mushroom Jazz」シリーズは西海岸ハウスのゆるゆるな気怠さを、ヒップホップやダウンテンポ、ブレイクビーツを使用して演出しています。そう、ここではヒップホップだろうとジャジーなトラックであろうと、彼が回す事によってハウスのフィーリングを発しているのです。僕はぶっちゃけヒップホップはそんなに聴かないし、むしろ苦手な音楽でもあるんだけど、Farinaの手にかかれば何のそのハウスに混ざって違和感が全く無くなっているのです。これがいわゆるヒップハウスなのかしら?リズムはヒップホップなのに主張する事なくその場の空気に溶け込み、上品さととろける心地良さを伴ったメロウな旋律が、身も心もふわふわに軽くさせてくれます。ここではヒップホップもダウンテンポもハウスも一つの音楽として、垣根を越えて"Mushroom Jazz"と言う音楽に成っているのです。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Sessions Mixed By Mark Farina (Ministry Of Sound:MOSCD124)
Sessions Mixed By Mark Farina
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昔はテクノばかりでハウスは全く聴かなかったのに、最近じゃ家でリピート回数が多いのはハウスだったりします。クラブではテクノ、家ではハウス。そんな傾向が何かしら自分の中にある様です。さて栄えあるハウス200選目はシカゴ出身、現在はサンフランシスコに属する西海岸ハウスの重要人物の一人・Mark FarinaのMIXCDです。オリジナルアルバムは一枚しか出していないのにMIXCDは10枚近くも出している完璧にDJなお方ですが、それも納得の腕前をしていると断言します。Farinaと言えば「Mushroom Jazz」シリーズでヒップホップを多用しつつもハウスのフィーリングも表現すると言う最高のプレイを聴かせてくれましたが、今回の「Sessions」では多少ディープハウスを混ぜながらもシカゴハウスに回帰しています。正直に申しますとトラックリスト見ても90%以上は知らないアーティストの曲ばかりなんで、実際にシカゴハウスなのかは分かりかねます。ただ彼がプレイして発する音は、シカゴハウスの簡素でスカスカな音そのもの。そこに何故にファンクネスが溢れ、流暢なグルーヴが生じるのか。派手な展開はいらない、無駄な装飾もいらない。ただただ丁寧に曲を繋げていき、自然と身を任せられる柔らかな流れを作っている。パンピンに上がり過ぎもせず、かといって甘ったるいムード一辺倒でもなく、ふらふらと中庸を彷徨う感じで不思議なプレイです。最近家でのハウスのリピート率が高いのは、こういった自然な聴き易さがあるからなのだと、ふと思いました。

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| HOUSE2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Sessions presents Cajmere VS Green Velvet (Ministry Of Sound:MOSCD130)
Sessions presents Cajmere VS Green Velvet
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今となってはMIXCDもシリーズ化するのが常套手段。UKのMinistry Of Soundもそんなご時世に当然ハウスのMIXCDシリーズ「Sessions」を立ち上げて、Derrick Carter、DJ Sneak、Mark Farina、Josh Winkら渋い面子を引っ張って来ていましたが、遂にシカゴハウスの変態野郎・Curtis Alan JonesことGreen Velvet/Cajmereを参戦させました。一人二役を演じる面白いコンセプトで、Cajmereではハウスを、Green Velvetではテクノをプレイしています。CajmereプレイのCD1ではエレクトロニックでファンキーなスカスカハウスをプレイ。意外なのは彼にしては熱い衝動を感じさせるソウルフルな音が感じられ、狂気じみた変態プレイ以外も出来るんだねーと初めて思いました。ファミコン世代のダサ目の音が、逆に郷愁を誘います。Green VelvetプレイのCD2はまあいつも通りと言うか、CD1と変態性は一緒でも更に凶悪でダークなエレクトロ、アシッド、テクノをプレイ。一曲目からいきなりビキビキとアシッドベースでまくり立てられて、二曲目で自身の不穏なエレクトロ「Flash」を投入。もはや常軌を逸脱した狂気の音楽、暗黒の音に包まれます。中盤では切れ味鋭いファンキーなテクノも混ぜたりして、パンピンに盛り上げもします。と言っても音自体はシカゴハウスが根底あり、無駄の削ぎ落としたスカスカの音は格好良いですね。その後もエレクトロ、テクノを使って上げ下げしてまるで目まぐるしいジェットコースターに乗ってるみたい。CD1、CD2とも異なるプレイで楽しめるし、シカゴハウスの中でも一番強烈な音を聴かせてくれてほんとサイコー!お見事としか言い様がないですね。



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| TECHNO4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Jedi Selector Mixed By Tom Middleton (Smugg Records:G-GUMSCD004)
Jedi Selector Mixed By Tom Middleton
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これはびっくりこのレビューの時点で1000円札一枚出せばおつりが返ってくる金額で、Global Communication(以下GC)のMIXCD(2000年作)が購入出来てしまいます。今作はGCのメンバーであるTom MiddletonとMark PritchardがJedi KnightsやSecret Ingredientsなどの変名でリリースした曲を、TomがMIXしたアルバムでございます。最初に言っておきますが全然アンビエントテクノではありまんせが、これもGCの傑作です。彼らの初期の活動はアンビエント中心であったのですが、近年のソロ活動ではハウスやらブレイクビーツやらボサノバなんかにも手を出したりして雑食性をより高めていて、その始まりがJedi Knights名義であったのでしょう。かなりファンキー度が高めのオールドスクールなシカゴハウス、ブロークンビーツばかりの連発。わざとださめのエレクトロ風な音も使用していて、完全に旧時代の音を再現していますね。上下に揺さぶられるテンションの高いリズムでズンズンと体を弾ませ、そこに美麗な上物も混じったりしてしっかりメロディアスな点もキープ。アメリカ産のハウスに負けない超ファンキーな出来で、GCの豊かなる才能がアンビエント以外でも見受けられます。内容も素晴らしく破格の値段で購入出来るので、これは要チェック。

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| HOUSE2 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Magda - She's a Dancing Machine (M_nus:MINUS43CD)
Magda-She's a Dancing Machine
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近年のRichie Hawtinのイベントには常に前座として登場しているMagdaの初のMIXCD。Run Stop Restoreと言うユニットのメンバーでもあり、M_nusからソロでEPをリリースもしている女性DJだ。オリジナル作品はまだ殆ど無いしそれらを聴いた事も無いので、このMIXCDで彼女の音に関してまともに触れる事になった(Richieと来日した時にMagdaのDJも聴いたけど、もう記憶に無いし…)。この作品なんと71曲をMIXしているとの事前情報だったが、多分やっている事はRichieと同じでPCで曲をパーツごとに切り分け、それをループさせるのを数段重ねているのではないかと思う。まー今はみんなPCを使うMIXCDを出す様になったから特に目新しさは無いんだけど、これなら別にこれを聴かないでRichieの作品を聴いていれば十分かなと思ってしまった。Richieに比べると深みや重みが無くて、べちゃべちゃとした音ですな。それが彼女のプレイなんだろうけど、自分にはそこまでピンと来なかった。ミニマルテクノにしては比較的メロディーなんかは多い方で、シカゴハウスやエレクトロっぽい物まで使われていて、そうゆう幅の広さに今後の発展の余地はあるか。でも最近こんな大人しめなMIXCDばかりだな。そろそろハードミニマル系の復活を待っている自分がいる。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Troubleman - The First Phase (Far Out Recordings:FARO093CD)
Troubleman-The First Phase
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一悶着ありそうなユニット名を持つTroublemanとは、実は90年代のアンビエントシーンを代表するGlobal Communication(以下GC)のメンバーの片割れ・Mark Pritchardだ。GCについてはこのブログでも何度か紹介しているの深くは紹介しないが、今でもカルト的な人気を誇るユニットであるのは間違い無い。さて、このTroublemanの2NDアルバムだが、実は新作や未発表曲、EP収録のAzymuthやStereo Peopleのリミックスも収録した変則的アルバムである。AzymuthやStereo Peopleが出た所で察しの良い方は気付いたと思うが、Troublemanは実はブラジリアンボッサハウスみたいな音楽をやっている。正直GCとは別物として接してもらうしかないのだが、爽やかなブロークンビーツを奏でる1stアルバム(過去レビュー)は結構好きだったんだな。2NDもまあ内容的にはほぼ一緒なんだけど、若干曲のメロウ度が下がったように感じる。リズムも相変わらず良く跳ねてはいるけれど、これも1st程の強烈なビートや起伏は減ったかも。一般的に見れば充分な水準には達しているとは思うが、GCのメンバーなのでそれ以上を期待しちゃうんだよね。しかしドラムはプログラミングなのかな?小気味良いノリでざっくりした感じが生っぽいけど、なかなか良いグルーヴは出してるじゃない。もうちょっと上物がテッキーだったら、面白い作風になるかもね。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Laurent Garnier - Retrospective 1994-2006 (F-Communications:F255DCD)
Laurent Garnier-Retrospective 1994-2006
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フランステクノシーンの伝道師・Laurent Garnierの待望のベスト盤が登場。実は以前にもベスト盤が出てるんですけど、未発表バージョンや初CD化の曲を含んだ今作で彼の10年以上に渡る軌跡を辿る事が出来ます。まず注目はライブバージョンの「Man With The Red Face」と「Acid Eiffel」ですね。どちらもドラムスやベース、サックスフォンらを生演奏で行うバンド編成で、オリジナルよりもかなり有機的でこうゆうのはMad MikeよろしくなGalaxy 2 Galaxyのライブにも近さを感じますね。前者はデトロイト直系のメロディアステクノ、後者はアシッドハウスでどちらも傑作ですぞ。徐々に盛り上がりハードなシンセがガリガリ鳴り響く「Crispy Bacon」も素晴らしい。Carl Craigの狂気のトライバル「Demented」も、Laurentがエディットしてるせいかついでに収録してますね。「Butterfly(Laurent Garnier Remix)」はDJ Markyのドラムンベースを、ムーディーで綺麗目のダウンテンポに調理しています。初期の名作「Astral Dreams」なんかは今聴くと、まだまだ垢抜けない新人らしいピコピコでチープなテクノで微笑ましい。ただこれは彼の音楽史を辿った物なので、どの時代の作品も均等に収録しているのはコンセプトには合っていますね。しかし聴いた後思ったのは意外とLaurent Garnierの作品って、暗いと言うか重いと言うか楽観的な面が殆ど無いんですね。この闇の深さと言うのは、デトロイトのSuburban Knightを思い出させますね。デトロイトフォロワーと言うと表層上の希望や夢に満ちた点だけを抽出する場合が多いですけど、Laurentの場合はしっかりと根底にある怒りや反骨精神も継承している所が流石です。そんなご託もいらんと思うので、四の五の言わずに聴いて欲しい。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
饗宴 Summer Breeze (Incense Records:XNSS-10043)
饗宴 Summer Breeze
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数日前にドイツディープハウスシーンの重要ユニット・NEEDSのメンバー・Lars Bartkuhnを紹介したので、ついでにNEEDSの音源が多数含まれたコンピレーションも紹介したいと思います。タイトルから察する通り夏を意識したコンピレーションですが、コンセプトは「真のラグジュアリー感に満ちた生活空間の演出」との事。ジャケットもハイソで音も大人の落ち着いたムードを含む選曲。何と言ってもNEEDS関連はPASSION DANCE ORCHESTRA、TOUCH ONE、LAURENTIUS、DOCTOR M名義も含み5曲も収録。Doctor M、Touch One名義の曲は、NEEDSにしては緩めでコズミックなジャジーハウスで新たな路線へと変更したのかなと感じさせます。以前のハイファイ感は身を潜め、むしろローファイで多少戸惑いもありますが。ハウスの歌姫・Stephanie Cookeは2曲収録。アコースティックなラテンハウスですが蒸し暑さは全く感じさせず、むしろ軽やかにからっとした清涼な風が舞い込む心地良いトラックです。後は有名所でDalminjoとMark Farinaも収録されていて、コンピレーションとしての水準は高いと思います。NEEDS関連が約半分なのでこれはどうよって思う人もいるでしょうが、わたくしはNEEDSの大ファンなので評価は甘めになってしまうのですねw。ハウスだとか意識せずに、部屋のBGMとして気持ち良く流せるのでお許しを。

Check "NEEDS"

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Shift to the other time - KARAFUTO Live mix at UNIT 28.1.2006 (Disques Corde:dc002CD)
Shift to the other time-KARAFUTO Live mix at UNIT 28.1.2006
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日本全国の硬派なテクノファンお待ちかね、誰が呼んだか日本が誇るテクノ番長・田中フミヤの最新のMIXCDが届けられました。今作は2006年1月28日代官山UnitでのKarafuto名義でのDJプレイから、一部をCD化した物であります。2002年にリリースされた本人名義のMIXCD「DJ MIX 1/2[MIX.SOUND.SPACE]」(過去レビュー)からは4年ぶりとなっていますが、正直な所名義も時代も違うのに大きな差は感じられませんね。選曲もクリックハウスとミニマルを足して2で割った様な感じなのが多く、Karafutoと田中フミヤは何が違うのでしょうか。敢えてそれを述べるのであれば、田中フミヤはテクノ、Karafutoはハウス、それぞれのグルーヴがあるのかなと。また本人名義に比べればずいぶんと肩の力が抜けているというか、リラックスした雰囲気は感じられますね。でも殆ど似たようなジャンルの曲を使っているはずなのに、田中フミヤとKarafutoでは異なるプレイを生み出せるのはやっぱり凄いのかなー。昔のJeff Millsの影響下にあった頃のバリバリなハードミニマルテクノをやっていた彼からは、想像も出来ない柔軟でしなやかなプレイでDJとしての成長が感じられますね。浮遊感とは異なるかもしれないけれど、ふらふらと空間を漂う様な浮いたプレイが脳をくらくらさせます。何度も聴けばきっと分かるよ、味があるとはこの事だ。

個人的な要望としては、以前の様なハードミニマルMIXCDも出して欲しい。またかつては「Amazon」や「Changes Of Life」をプレイしていたんだよね?気になるな〜

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Check "Fumiya Tanaka"

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
UPCOMING EVENT
CLASH14 feat. Drumcode 10th Anniversary @ ageHa
2006/08/18 (FRI)
ARENA DJ : Adam Beyer, Cari Lekebush, Joel Mull
ISLAND BAR DJ : Q'Hey, Shin Nishimura, Mayuri, and more…
WATER BAR DJ : Susumu Yokota, Sodeyama, Hitoshi Ohishi, and Guest

OCTAVE ONE JAPAN TOUR 2006 @ YELLOW
2006/08/18 (FRI)
DJ:LAWRENCE BURDEN(OCTAVE ONE/RANDOM NOISE GENERATION), DJ NOBU, TAKAMORI K.

HIGH TECH SOUL Japan Night @ UNIT
2006/08/25 (FRI)
DJ : Kenny Larkin, Hitoshi Ohishi, Shin Nishimura, and more…

Standard 5 @ Color Studio
2006/08/25 (FRI)
DJ : Ken Ishii, 7th Gate, Moodman

STERNE presents WIRE06 PRE-PARTY @ WOMB
2006/09/01日 (FRI)
DJ : Secret Cinema & Joris Voorn & Alexander Kowalski -3 Back 2 Back Live

Ministry of Sound Sessions feat. DJ Sneak @ AIR
2006/09/01 (FRI)
DJ : DJ Sneak, and more…

Face presents Andre Collins Japan Tour 2006 @ YELLOW
2006/09/02 (SAT)
DJ : Andre Collins, Ryo Watanabe

COCOON CLUB feat. SVEN VATH @ WOMB
2006/09/09 (SAT)
DJ : Sven Vath

CHaOS @ YELLOW
2006/09/17 (SUN)
DJ : Fumiya Tanaka, and more…

タイトル未定 @ YELLOW
2006/09/22 (FRI)
DJ : DOC MARTIN, MOCHIZUKI, DJ KAZ

VADE 2nd Anniversary feat. Ben Sims @ WOMB
2006/09/29 (FRI)
DJ : Ben Sims, Ryukyudisko, and more…
Live : Surgeon

DENNIS FERRER Japan Tour @ YELLOW
2006/09/30 (SAT)
DJ : DENNIS FERRER, and more…

何はともあれ、DrumcodeイベントとBen Sims+Surgeonだけは行きたいと思います。

-追加-
ICAN @ UNIT
2006/09/23 (SAT)
DJ : DJ S2 aka Santiago Salazar, Takamori K.

Clash15 @ ageHa
2006/09/29 (FRI)
DJ : Laurent Garnier, Kevin Saunderson

DJ Marky & Friends @ WOMB
2006/09/30 (SAT)
DJ : DJ Marky, Laurent Garnier(Drum & Bass Set)

T.A 2006 @ ageHa
2006/09/30 (SAT)
DJ : Kevin Saunderson, Ken Ishii
2006/09/29 (FRI)
| UPCOMING EVENT | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rhythm & Sound - See Mi Yah (Burial Mix:BMD-4)
Rhythm & Sound-See Mi Yah
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アブストラクトなミニマルテクノの極北・Basic Channel、そしてMaurizio。Mark ErnestusとMoritz von Oswaldから成るこのミステリアスなユニットは、ここ数年はダブ・レゲエに傾倒しています。正直な所、テクノを離れてしまった彼らには余り興味も示さないのですが、惰性で彼らの作品は購入し続けています。Rhythm & Sound名義での4枚目のアルバムとなる「See Mi Yah」ですが、実はワンウェイアルバムでありまして、全曲トラックは同じ物。曲毎に異なるMCをフューチャーして変化を付けて、アルバム一枚で壮大な流れを楽しむと言った感じなのでしょうか。一応曲毎にイコライジングやエフェクトでアレンジを微妙に変えているみたいですが、私にはほぼボーカル以外は同じに聞こえてしまいます。う〜ん…レゲエとかってこんなのが当たり前なの?こんな作品が毎回リリースされるなら、今後Basic Channelには興味はもう示さないかも。テクノ好きな私には、素直に昔のBasic Channelの方が格好良かったかな。敢えて良い所を探すなら、相変わらず音の深さは仙人級の凄さ。幻惑的なリヴァーブ使いやアナログ楽器からの柔らかな音は、やはり彼らがアブストラクトなシーンでは崇拝されるその理由でしょう。レゲエとかってそんな好きじゃないけれど、こんな糞暑い日にはこんなズブズブした音が合うかな。

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| ETC1 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(3) | |
Global Communication - 76:14 (Discotheque:DQFDD014)
Global Communication-76:14
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90年代のアンビエントシーンにおいて、The Orb、KLF、Mixmaster Morrisと並ぶ重要なユニット・Global Communication。かつてはAphex Twinとも活動していたと噂のあるTom MiddletonとMark Pritchardから成るユニットなのですが、前述の3人とはまた異なるアンビエントを繰り広げています。悪意とユーモアに満ちたThe Orb、ナンセンスなKLF、トラベラーズ志向のMixmaster Morrisに対し、Global Communicationは極めて真面目で音そのものの気持ち良さを追求している様に思います。このアルバムでは曲のタイトルに曲の演奏時間を付ける事により、無駄なイメージが働かないようにされ、より音その物から想像する喚起力を持っています。全編ほぼノンビートで構成されスピリチュアルなシンセ音が空間を埋め尽くし、謎めいた神秘の世界にいつのまにか誘われます。強烈な亜空間を生み出すでも無く、ドラッグでの快楽を生み出すでも無く、ただただ心地良い音色に耳を傾けるだけで良い。優しい夢の世界に身も心も任せてしまえば良いのです。

そして90年代の屈指の名盤ながらも廃盤となっていたこのアルバムが、2005年にスペシャルエディションとしてリイシューされたので、持ってない人は是非この機会に購入すべし。なんとボーナスディスクに、彼らのEPやリミックスワークを収録。アンビエント以外にもブロークンビーツやらハウスやらをやっていて、彼らの音楽性の広さを伺えます。ボーナスディスクも充実した内容で、これまら素晴らしいです。

2008/03/14追記:US盤は安いですがDISC1のみです。

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| TECHNO3 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Francois K. - Frequencies (WaveTec:WT50165-2)
Francois K.-Frequencies
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待った待った、ほんとーに待った。今度こそと何度も思いつつ実現しなかったDerrick Mayの新作が、遂にMIXCDの中で披露されました。しかもダンスミュージックの伝道師・Francois Kと組んだユニット・Cosmic Tiwns名義で、「Solar Flare」なる新曲を届けてくれました。で内容はと言うとほぼFrancoisが手掛けたんじゃないかと思わせるハウスグルーヴ基調で、そこにコズミックなシンセが絡みつくまあまあの出来。まあ御代二人の共作の割りには意外と落ち着きのあるテックハウスで、マジックは見られなかったけど素直にDerrickの新作としては喜ばしいですね。

肝心のFrancoisのミックスプレイはと言うと、もはやハウスのDJとしてではなくテクノもすっかり馴染んだディープスペースワールドを見せつけてくれました。流行のAmeやNathan Fakeなどのどディープなテックハウス、Jeff Mills、Carl Craig、Joris Voornらの王道テクノ、Sleeparchiveのミニマルテクノ、Oliver Ho、Samuel L.Sessonsらのハードテクノ、Co-Fusinのアッパーハウスなど内容も豊かに全体的にクールでヒンヤリとしたプレイです。Francois K、Aril Brikhaの新作が収録されているのも、嬉しい限りでかなり豪華な選曲ですね。元々がハウスDJのせいか小刻みに流れを作るよりはかなりスムースな流れで、長い時間をかけて広がりのあるプレイを聞かせてくれます。ハードな音は少なめでハウスファンにも聴きやすいプレイだとは思いますが、個人的にはもう少しアッパーな箇所が欲しかったなと。壮大な世界観はさすがFrancoisだとは思いましたが、理路整然と考えた挙げ句に決めた流れは少々クール過ぎるかも。もうちょっと人間らしさと言うか、大雑把でも良いから勢いがあればなと思います。完璧すぎるのはベテランの味だとも言えるし、逆にマイナスにも成りうると言う事なのですね。

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| TECHNO3 | 23:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
Soul Heaven Presents Kerri Chandler & Dennis Ferrer (Soul Heaven Records:SOULH04CD)
Soul Heaven Presents Kerri Chandler & Dennis Ferrer
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良くも悪くも売れ線のハウスの量産するDefectedが大物DJをフューチャーしたMIXCDシリーズを立ち上げておりますが、その名もなんとSoul Heaven!う〜ん、なかなかイカシタシリーズ名でありますが、Blaze、Masters At Workと来てKerri Chandler & Dennis Ferrerの黄金コンビを召喚しました。まあこの二人が揃えば悪い物など出来るはずもなく、素晴らしきディープハウスMIXCDがちょちょいと出来上がってますね。まずはケリチャンサイドなんですが、出だしはあれ?っと言った感じで緩めのソウルフルなハウスから。いつもは重いキックが特徴な彼なんですけど、今回はちょっと違います。そこから空間系ディープハウス「Dub Life」に繋げて、中盤ではかなり明るめでデトロイト風のシンセが鋭く入る「Shimmering Stars」でピークを持ってきます。それ以降もNY系のボーカルハウスを多用して、かなりメロウだったりジャジーだったりな展開ですねー。全体的にのびのびとスムースな流れで、アフターアワーズに聴くとぴったりなスウィートな出来ですね。意外なプレイだけど、これはこれで素晴らしいです。

対する初のMIXCDとなるフェラーさんは、出だしは同じく緩めのメロウなハウスから。と思いきや2曲目でいきなり超ディープな「Rej」を打ち込み、深く落としてきます。そこからは普段のケリチャン並にパーカッシブに盛り上げていき、なかなか図太いボトムラインで体を揺さぶります。でもしっかり透明感のある優しいメロディーもあって、耳に馴染みやすい音だと思います。終盤は太鼓がかなり入るアフロトライバル系の曲が多く、土着臭強し。ディープとアフロを程よくブレンドさせて、良くも悪くもそつのない出来ですね。

今作はケリチャンもフェラーさんも、ガツガツとぶっといボトムで攻めるよりはハーモニーを強調している気がしますね。デジタルを駆使したトラック作りが特徴のケリチャンの割りには、なかなか湿っぽく生暖かいソウルフルな面が前面に出ています。盛り上がるよりもしっとりと耳を傾けて聴きたいタイプですね。ボーナスCDの3枚目は、ケリチャンとフェラーの素晴らしいトラックが半分ずつ収録。硬めのディープハウスもしっかり収録で、トラックメーカーとして才能を感じます。不朽の名作「Inspiration(Main Vocal Mix)」が聴けるだけでも、美味しすぎるボーナスCDですね。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
Pop Ambient 2004 (Kompakt:KOMPAKTCD29)
Pop Ambient 2004
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昨日の更新でドイツ・Kompaktレーベルの名作Pop Ambinetシリーズの話が出たので、その2004年盤を紹介です。しかしよくもこんなタイトルを冠したなぁと思います。テクノを聴かない人が間違ってPopと言うタイトルに釣られて買ったら、想像と全く違っていてぽか〜んとしてしまうんじゃないでしょうか。でも間違って買っても安心出来るのが、このシリーズの質の高さ。普段アンビエントなんか聴かなくたって大丈夫、このビートレスの深淵なる霧の世界は睡眠を誘う誘発剤の一種でございます。現実世界と異なるゆっくりとした時を刻み、目まぐるしい毎日の生活から一時的にでも心身ともに解放をさせてくれます。意外とシンプルな構成で音数は少なめなのですが、それ故に逆に静寂の間が際立ち音の美しさにしんみりとしてしまいました。アンビエントシリーズとして入門編としても役立つし、寝る時に気持ち良い音楽を聴きたい人は是非とも購入をお勧めします。名の知れたアーティストはそれ程収録されていませんが、内容は太鼓判押しておきます。

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Pop Ambient 2006の過去レビュー
Pop Ambient 2005の過去レビュー

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| TECHNO3 | 22:30 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Markus Guentner - 1981 (Kompakt:KOMPAKTCD39)
Markus Guentner-1981
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ドイツテクノシーンの中枢・Kompaktの近年の流れはミニマルでダビーなテクノを押し進めているものの、また片一方でPop Ambientシリーズなる心地良いアンビエントミュージックにも力を入れています。ポップなんてタイトルは付けられていますが、一般的に言うポップとはまた別もの、それでも幽玄なメロディーが心地良いんですね。さてそのPop Ambient路線の前線にいるのが、このMarkus Guentnerです。Kompaktに所属している以外は過去の経歴など全く不明ですが、Pop Ambientシリーズには毎回収録されております。このアルバムも大半はノンビートのアンビエントで、シュワ〜っと空間を覆い尽くすシンセがずっと鳴り続け、微妙にメロディーが変化してゆく単純極まりない作品です。似た様な音楽だとKompaktのボス・Mike InkのGas名義を思い出しますが、あちら程お堅い作品ではないかもしれません。Markusのアンビエントは木漏れ日に包まれる様な温かみがあり、情緒に富んだ極彩色な景観が非常に美しいです。こう言ったゆっくりとゆっくりと微妙に変化をしてゆく音像は、現実の世界から心を隔離し夢想の世界へと聴く者を導いて安堵の一時をもたらしてくれるのですね。何故かジャーマンアシッドばりばりのミニマルな曲も含まれていますが、これもやはりMike Inkの影響なのでしょうか。あぁ、Mike Ink自身の復活が待ち遠しいですな…

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| TECHNO3 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Agoria - Blossom (Different/PIAS:DIFF2025CD)
Agoria-Blossom
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Inner City「Big Fun」のリミックスでも強烈に名前を残したフランスのデトロイト追従者、Agoriaの1stアルバム「Blossom」。2003年作なのに何で今まで紹介してなかったんだろ、申し訳ない。元々インディーレーベルで活動していたのですが、才能を認められて新人をサポートするフランスの基金・FAIRに初めて支援されたアーティストでもあります。そしてメジャー第一弾EP「La 11eme Marche(La Onzieme Marche)」がいきなり大ヒットし、テクノのみならずプログレッシブハウスなどのDJにも支援され注目を浴びる事になりました。これが今聴くとBorder Communityの様なシューゲイザー志向が感じられて、実は時代を先取りしていたのでしょうか。また直後に「Sky Is Clear / Kofea」をリリースしたのですが、虚ろげで荒廃したグルーヴィーなハウス調のテクノはまたしても大ヒット。もうこの時点で評価を決定的な物とし、このアルバムも期待通りの物となっていました。テクノやエレクトロニカ、プログレッシブハウスなどを取り込んだ音はかなりブリブリと強烈で、体力が無い時に聴くと意外と辛いかもしれません。まんまデトロイトと言うよりも西洋的な耽美さが見え隠れしたり、「All I Need」や「Haiku」辺りにはうっとり陶酔系のメロディーなんかも聞こえてきます。「La 11eme Marche (Alexander Kowalski Remix)」はデトロイティッシュなシンセリフと図太いリズム帯が最高ですね。エレクトロ調、アッパーテクノ、ダウンテンポなど色々な事をやっていますが、どぎついシンセの音はアルバムを一つに統一しています。新人らしからぬ相当インパクトのある音ですね。日本盤はアルバム未収録EPやリミックスを収録したボーナスディスク付きなので、購入するならば日本盤が良いでしょう。

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| TECHNO3 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Doc Martin - Fabric 10 (Fabric Records:FABRIC19)
Doc Martin-Fabric 10
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連日Fabricシリーズを紹介しているので、もう一丁ついでに紹介しちゃいましょう。今日のFabricシリーズは、アメリカ西海岸ハウスのトップDJ・Doc Martinが担当です。西海岸ハウスと言うと緩くてムードたっぷりなディープハウスと言うイメージだったのですが、Docちんのは覚醒的でドラッギーなディープ〜テックハウス色が強かったのですね(Miguel MigsやMark Farina、Kaskade辺りは前者に当てはまると思います)。両方僕は好きなんですけど、Docちんの方がアンダーグラウンド色が強くハマリ度も高めだとは思います。そんなDocちんが、いつもの覚醒的なプレイは封印してムード満点の緩めなプレイを聴かせちゃいました。ディープはディープなんだけど、いつもよりスウィートでピーク前に徐々に盛り上げていくまでの時間帯を凝縮した感じですね。うわっ、なんて憎いプレイなんだ。終わりの無い前戯でじらされて、ウハウハでエロチックなプレイです。はぁ、Docちんはこんなプレイも出来るんですね、ほんと上手いなぁ。重心も低くてゆらゆら低空飛行し、中盤以降はダビーな音も加わってディープ一直線。こりゃ生プレイを一度は聴きにいかないとね!

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| HOUSE2 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Global Communication - Fabric 26 (Fabric Records:FABRIC51)
Global Communication-Fabric 26
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90年代においてアンビエントテクノは時代を謳歌し、確実に最良の瞬間がありました。その当時活躍していたのはThe OrbやKLF、The Irresistible Force、そしてこのGlobal Communication(以下GC)で、彼らこそアンビエントテクノの代表者と言っても過言ではないでしょう。GCはTroublemanとしても活躍するMark PritchardとTom Middletonから成るユニットなのですが、近年は全く活動をしてなかったので解散したと思っていました。ところがなんとFabricシリーズにGC名義で参加が決まってびっくりです。もちろんMarkとTomの二人によるミックスではありますが、更にびっくりなのは全然アンビエントテクノでは無い事。Tomは元々クロスオーヴァーなプレイをするのを聴いていたので違和感は無いのですが、GC名義でもダウンテンポ、トリップホップ、テクノ、ハウスとごちゃまぜでこれはGCファンには確実に物議を醸し出すプレイかもしれません。しかし個人的には序盤のダウンテンポでけだるいスモーカーズサウンドから、徐々にジャジーでスイングする展開になり、盛り上げ気味にテックハウスのクールな4つ打ちに移行する流れが素晴らしかったです。前半のダウンテンポには最初は戸惑うかもしれませんが、後半への布石と考えるとこれはこれで良いのかなと。後半はやはりテクノのユニットらしく、エレクトロニックな洗練された音でまとめて良い感じで締めましたね。またFabricシリーズに名作が加わりました。全編アンビエントなプレイも聴いてみたいと言う欲望もありますが、それはまたいつか。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 22:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Joyride (Village Again:VIA-0026)
Joyride
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まずコンセプトが「胸キュンハウス」、これは何とかならないもんかね(笑)そんなコンセプト聞かされた日には、一体なんて反応すれば良いんでしょうか。とにもかくにも巷ではそんな「胸キュンハウス」が流行ったらしい。そんなコンセプトを聞けばCDを聴かずして、内容もだいたいは想像がつくんじゃないでしょうか。ラブリーでちょっとセンチメンタルに、うっとりとスムースなハウスがてんこ盛り。クラブで聴いても勿論、お家でカップルでラブラブしながら聴いたり、静かな夜に一人で聴くのにもお勧めなコンピレーション。女性二人がコンパイル(監修はKyoto Jazz Massiveの沖野修也)しているせいもあってか、女性のしなやかさや柔軟さが現れているかなと思いました。大ヒット曲「FIND A WAY」や「FADE」がCDで聴けるのは素晴らしいの一言だし、遊び心に溢れたHerbertの「The Audience」のファニー加減も相変わらず。強いて言えば強烈なインパクトが残らなかったのですが、それも優しい曲を集めたせいかもしれないですね。ハウスの入門編としても、充分過ぎる一枚です。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Hiroshi Watanabe - Sounds Of Instruments_01 (Klik Records:KLCD023)
Hiroshi Watanabe-Sounds Of Instruments_01
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ワタナベさんの作品はほんと良いなぁ、KAITO名義でKOMPAKTからリリースして以来ずっと大ファンですよ。活動歴は意外と長くて90年代からニューヨークを起点にプレイし、TREADやQuadra、32 Projectでも大ヒットを飛ばす日本の素晴らしきアーティストです。この人の作品はテクノであっても、電子的と言うより人間味がありオーロラの様な幻想的なサウンドをどばーっと放射し、荘厳な耽美の世界を創り上げてしまうんですよね。そして期待していた彼の初のMIXCDは、予想通りKAITO路線の美しきテックハウスでガチガチに固められています。実は彼の周辺のアーティストの曲を意図的に集めたと言う宣伝を見て、そうゆうのは如何なものかと思ったりもしましたが、そんな事を忘れる位美しい曲が一杯ですよ。透明感溢れるシンセ音に囲まれてまるで霧の中を進むかの様に、深い夢の世界に誘われて行きます。そしてふわふわと浮遊するシンセ音に対し、ドスドスと一定のリズムで鳴らされるキックが体を揺らします。綺麗なシンセ音を使ったテクノが好きな人だけでなく、プログレ、トランス方面でも好まれそうな感じですね。ほんとワタナベさんの作品は良い物ばかりだな。

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| TECHNO3 | 22:00 | comments(4) | trackbacks(1) | |
OUTERLIMITS Inc. presents DJ KeNsEi in OM-Lette Dub (KSR:XAOM-0002)
OUTERLIMITS Inc. presents DJ KeNsEi in OM-Lette Dub
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US西海岸ハウスを代表すると言っても過言でないOM Recordsのポリシーは、アンダーグラウンドな音楽の中からファンキーな作品をリリースする事。Mark FarinaやKaskade、Miguel Migsなどを筆頭に素晴らしいアーティストがここから作品をリリースしているその事実だけで、このレーベルが如何に素晴らしいかは周知の如く。そしてなんとOMの音源を日本の元ヒップホップDJ、DJ KeNsEiが巧みに使いMIXCD化しました。DJ KeNsEiと言えば今でこそハウス方面でも有名ですが、かつてはHARLEMでレギュラーでDJをこなし、アブストラクトなINDOPEPSYCHICSとしても活躍し、最近ではKaoru InoueとのFinal Dropでも名が知れています。個人的にはClassic Music Companyの音源を使ったMIXCD「OUTERLIMITS inc. presents DJ Kensei in Classic Classics」(過去レビュー)が素晴らしく、そこからDJ KeNsEiに興味を持ち始めました。あちらがヨーロピアンスタイルのハウスなのに対し、今作はまんま西海岸ハウスです。一枚目はストレートに滑らかに繋いでゆき、爽やかで太陽が燦々と降り注ぐビーチ風なハウス。4つ打ちで軽やかにダンスするのにもってこいって感じです。が注目は二枚目のチルアウト、ダウンテンポなプレイの方です。こっちが想像以上に素晴らしく、メロウな楽曲でヒップホップの香りもそこかしこに散りばめ、昔取った杵柄を上手く利用しています。ガツンと踊るのではなくて、ソファーでごろごろしながら聴きたいですね。昼間のうとうとする時間帯に聴いたら、最高に気持ち良いんだろうなと思いました。しかしOM Recordsにこんな側面があったのですね、DJ KeNsEiのセンスが光りますわ。次はどこのレーベルの音源を調理するのでしょうか。

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| HOUSE2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Southport Weekender Vol.4 Mixed By Tony Humphries & DJ Spen (SuSU:SUALBCD14)
Southport Weekender Vol.4 Mixed By Tony Humphries & DJ Spen
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数年前は考えもしなかった量のMIXCDが、現在は大量にリリースされています。その中で注目を集めるにはやはりネームバリューや実力が必要な訳ですが、この「Southport Weekender」シリーズも十二分にブランド力がある中の一つだと思います。今までには以下のアーティストがミックスを手掛けております。

「Southport Weekender」Mixed By Joey Negro、Miguel Migs、Giles Peterson
「Southport Weekender Vol.2」Mixed By Blaze、Joe Claussell
「Southport Weekender Vol.3」Mixed By Dimitri From Paris、Jazzie B、Quentin Harris

そして最新「Southport Weekender Vol.4」はTony Humphries、DJ Spenが担当しています。半ば定番化しつつあるこのシリーズですが、きっとハウス好きには今回のチョイスもきっとグッと来るものなのでしょう。Tonyサイドは軽やかでスムース、直球ハウスなプレイ。爽やかな甘さと陽気なフレイバーに溢れ、どっちかと言うと部屋で落ち着いて聴きたいミックスですね。そして対照的にDJ Spenは起伏に富んだアップリフティングなプレイを見せつけています。こちらも甘さはありつつも、硬めの4つ打ち、ソウルフル系、ディープ系など程よく取り入れ、最後まで盛り上げて行くタイプかと。どちらかと言うとDJ Spenサイドの方が僕は気に入りました。とか言いつつも、このシリーズ自体には多少飽食気味なのも事実。質が低い訳でもないんだけど、やっぱりミックスシリーズが際限なくリリースされる時代、もうちょっとインパクトがあれば良いのにね。可もなく不可もなくと言った感じか。

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| HOUSE2 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Yukihiro Fukutomi - Equality Remixes (File Records:FRCD-147)
Yukihiro Fukutomi-Equality Remixes
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2004年作の福富幸宏の「Equality」はハウスに収まらないジャズやラテンも取り入れた気持ちの良いダンスミュージックアルバムでしたが、昨年そのアルバムをリミックスしたアルバムが出ていました。参加アーティストは、砂原良徳、Jazztronik、Mark de clive-lowe、Breakthrough、Dimitri From Paris、Don Carlos、Blackbeard、そして福富自身。まあ僕の知っているアーティストなんて砂原とJazztronik、Dimitriくらいなもんですが、オリジナルアルバム以上にバラエティーに富んだダンスミュージックになっていると思います。砂原担当のM1はエレクトロニック色を強めながらも、ラウンジで聴けるようなモダンなハウスでやっぱり上手いなぁの一言。Dimitri担当のM6は、ボッサ風に少々古臭い感じに仕上げて軽く爽やかになれますね。Don CarlosのM7はセオリー通りのハウスなんですが、スウィートにそしてしっとりとした出来で心地良いですね。でも何と言っても福富自身のM4が最高!ビートレスでアンビエント風に作り直していますが、こりゃ朝方のアフターアワーズで聴けたら最高ですわ!体から疲れが引いていき今にも天に昇ってしまいそうな高揚感があります。福富がこんなリミックスするなんて意外だけど、是非ともこの曲調でアルバムを一枚作って欲しいですね。全体的に家でBGMとしてかけると最適なアルバムかなと思います。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 16:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Upcoming Event
今年のプライド、K-1はいまいちでしたね。特にK-1は酷い、つまらない永田VSレミギウス、ボビーVS曙、タラコVSサップ、魔裟斗VS大東旭の試合、永ちゃんの歌を放送して、何故ホーストVSシュルトは放送しないのかね?これには驚いたと言うか、呆れましたね。また目玉のキッドVS須藤にしても、止めるの早すぎでしょう。最初のパンチは首に当たっただけで、全然効いてないんですけど…。その後もキッドが上から数発パンチを繰り出していましたが、全然須藤はグロッキーになってないし。もし須藤とキッドが逆の立場だったならば、レフリーストップは入ったのかな?なんかキッドを勝たせる気満々だよね(何故ならばその方が盛り上がるから)。

そんなこんなで不満だらけのK-1でしたが、クラブイベントは今年も年明けから飛ばしていきます。

VADE feat. ADAM BEYER @ Womb
2006/01/08 (SUN)
Special Guest : Adam Beyer

UNITE : NOTHIN' BUT HOUSE FEAT. NRK - RELEASE PARTY @ Unit
2006/01/13 (FRI)
DJ : Nick Holder, Hiraguri, Aosawa

HOUSE OF LIQUID @ Liquidroom
2006/01/15 (SUN)
DJs : Maurice Fulton, Karafuto, Moodman

MARK FARINA @ Yellow
2006/01/21 (SAT)
DJ : MARK FARINA

REAL GROOVES VOLUME 9 @ Yellow
2006/01/28 (SAT)
DJs : John Tehada, John Connell + AKR, Dave Twomey
Live : I'm Not A Gun

~SCAPE JAPAN TOUR 2006 @ Unit
2006/01/28 (SAT)
Live : Pole with band: Zeitblom on bass, Hanno Leichtmann aka. Static on drums,
Jan Jelinek feat. Kosmischer Pitch: Hanno Leichtmann a.k.a. Static,
Andrew Pekler, Cappablack
DJ : KARAFUTO aka Fumiya Tanaka and more

STERNE @ Womb
2006/02/03 (FRI)
Guest DJ : Renato Cohen
DJs : Takkyu Ishino, Ten

URBANPHONICS @ Yellow
2006/02/10 (FRI)
DJs : Kerri Chandler, DJ Endo

SVEN VATH IN THE MIX - THE SOUND OF THE SIXTH SEASON WORLD TOUR @ Womb
2006/02/11 (SAT)
DJs : Sven Vath and more
| UPCOMING EVENT | 15:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Bryan Zentz On Monoid (Monoid:monoid006-2)
Bryan Zentz On Monoid
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今年前半には発売されていたのですが、ようやくアマゾンで購入出来るようになったこのMIXCD。Carl Cox主宰、大人気UKテクノレーベル・Intec Recordsの特攻隊長Bryan Zentzが、Intec好きな人に最高の音をぎっしり詰め込んだスペシャルなプレイを披露しています。Zentzは以前にフルアルバムをリリース済みで、それはヒップホップなども吸収したテクノで懐の深さを垣間見せていましたが、このMIXCDにおいても腕の巧さを存分に見せつけています。出だしいきなりBasic Channelを含むダブテクノを連発し、更に緩いドラッギーなテクノに流れると、6曲目からスロットル全開のIntec節でガシガシ攻め上げます。もうそこからはテンションを落とさず、美しいシンセリフを多用した曲やズンドコトライバル、そしてデトロイティッシュなテクノまで有無を言わさぬプレイで最後まで突き抜けます。怒濤のハードミニマルだけではなくIntec系の綺麗目シンセがあちらこちらに入ってきて、快楽的なシンセリフに耳を奪われぐいぐいと引き込まれますね。メロディーとグルーヴが自然と融合されている素晴らしいプレイです。

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| TECHNO3 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Underground Resistance - Interstellar Fugitives 2 (Destruction Of Order) (Underground Resistance:UGCD-UR2005)
Underground Resistance-Interstellar Fugitives 2 (Destruction Of Order)
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世の中はクリスマスムードですが、そんな時期にもアンダーグラウンドな世界からクリスマスプレゼントが届きました。今年、Galaxy 2 Galaxy名義(以下G2G)でもっとも音楽シーンで話題をかっさらったであろうUnderground Resistance(以下UR)から、2枚組のオリジナルアルバムが発表されています。URと言えばMad MikeとJeff Millsが設立したレーベルであり、またユニットでもあり、集合体でもあるデトロイトテクノの功労者。彼らの活動の根底にあるのはそのレーベル名そのものであり、音楽に依って自らを解放する事であります。彼らの音楽は希望や夢、もしくは怒りや闘争(暴力ではない)によって生み出されるのですが、今年前半のG2Gのコンピレーションアルバム「A Hi Tech Jazz Compilation」は前者から成るフュージョンテクノ、フュージョンハウスな音楽です。そしてこの度発売された「Interstellar Fugitives 2」は後者の、怒りや闘争の音をイメージさせるハードなエレクトロがこれでもかと言わんばかりに詰め込まれています。きっとデトロイトと言うハードな街で生き抜く為には、ハードな心が必要になるのかもしれません。G2GがMad Mikeを中心に進められ希望や夢に依って障害を突破するプロジェクトであるならば、このアルバムは反骨精神に溢れたURと言うある一種の民族を越えた共同体から成るプロジェクトなのでしょう。とまあ、URについてはライナーノーツにこれ以上もっと詳しい詳細が書いてあるので、そちらを読んで頂いた方が良いですね。とにかくMad Mike風に言うならばこのアルバムは最高にシットで、最高にイカシテルって事です。元々エレクトロ方面のURは結構苦手だったのですが、今作はテクノ色が強めでRed PlanetやLos Hermanos系のメランコリック路線もあったりで、比較的聴き易いのではないでしょうか。それでもタフでハード、ダークでソリッド、決して売れる様な音では無いと思います。しかしG2Gとは音色そのものは異なろうとも、見据える先は同じ所に向いています。だからこそ面と向かい合い彼らのソウルを感じたいし、聴き過ごす事なんて出来やしません。Mad Mike、いえURとしての活動に期待をせずにはいられません。

蛇足ながら、最近のURのアートワークなり音なりが小綺麗になっているのは、何か彼らに変化でもあったのでしょうか?G2Gのコンピ、Los Hermanosのアルバム、そして今回のジャケの変に洗練された感じは明らかに今までと異なります。また「Return Of The Dragons」以降の音も、妙に小綺麗と言うかクリアになったと言うか。単にレコーディング環境が良くなっただけなのでしょうか?アートワーク、音共にいかにもアナログだった頃と変化が見れるので少々気になりますね。

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| TECHNO3 | 13:00 | comments(3) | trackbacks(4) | |
Pop Ambient 2006 (Kompakt:KOMPAKT CD47)
Pop Ambient 2006
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毎年この時期になるとやってくるKompakt必殺のPop Ambientシリーズ。どこがポップなんだよと突っ込みを入れたくなるのですが、やっぱりアンビエントミュージックとしては最高品質のコンピレーションだと思います。基本は相も変わらずノンビートな楽曲で構成されて、これをかければすぐに微睡みに陥る事間違い無しの快楽の世界が待ちわびています。静寂の中に響く幻想的な音が単なるチルアウトとは一線を画す荘厳な世界を創りだし、メロディーはポップなのにシリアスな雰囲気を持たしていますね。今作はいままでより艶やかなアコースティック音が使用され、多少人肌を感じさせる温もりがありますね。ダンスミュージック最前線のKompaktが送り出す、ダンスで疲れた心と体を癒すPop Ambientシリーズ。これを買っておけば間違い無いっ!

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Pop Ambient 2005の以前のレビュー

シリーズ化してるから
「Pop Ambient 2005」
「Pop Ambient 2004」
「Pop Ambient 2003」
「Pop Ambient 2002」
「Pop Ambient 2001」
もどうぞ。

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| TECHNO3 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Christian Smith - Live @ Womb 01 (Womb Recordings:WOMB004)
Christian Smith-Live @ Womb 01
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先日Wombのイベントに行った時、いつもは小さい音が今回はばかでかかったです。やっぱり音は大きい方が良いよね。そんなWombですが最近はレーベルとしても力を入れているらしく、Christian SmithのWombでプレイしたDJMIXを収録したMIXCDなんかも出したりしています。Christian Smithと言えばJohn Selwayとのタッグでバンギンなミニマルトラックからメロディーを強調したテックハウスまで、とにかくDJが喜ぶ使えるトラックばかり量産しているイケテル野郎です。このMIXCDはChristian Smithの良い所が完璧に生かされてハードミニマルからパーカッシブなトライバル、メランコリーなテックハウスまで程よく使われていて確実にフロアを直撃する選曲となっています。実際にフロアで「Mispent Years (Funk D'Void Remix)」が流れたら涙無くしては聴けないだろうとか思ったり、「Evergreen (Technasia Remix)」〜「Carnival」のメロディアスなトラックとハードトライバルを行き来するその盛り上げ方には上手いな〜の一言だし、派手過ぎなのにここまでやればむしろ誇りに思うべきだと感じました。ハードな展開の間に綺麗目シンセのトラックを入れる事は、テクノに入り始めた人も聴きやすいしやっぱ単純に盛り上がるプレイだなと思います。要所要所に山あり谷ありで単調に陥らず、最後まで超特急で爽快にぶっ放せますよ!

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| TECHNO2 | 22:30 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Slam - Past Lessons/Future Theories (Distinct'ive Breaks Records :DISNCD65)
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UK・グラスゴーのテクノシーンを支え、才能あるアーティストを数多く輩出しているSoma Recordings。そのレーベルの設立者であり中心的ユニットでもあるのが、このSlamです。ハードでアンダーグラウンドな硬派な面を見せつつも、デトロイトテクノからの影響を受けてメロディアスなトラックを量産しています。「Positive Education」等の大ヒット曲も出しながら日本での評価のされ方は不当な程の人気の無さですが、海外での評価は抜群でトラックメイカーのみならずDJとしても超一流です。この5年前に発売された2枚組MIXCDはテクノ、ハウスを分け隔て無く使いグルーヴィーかつタフでファットな傑作となっています。一枚目はハウス色が濃厚で、メロウでムーディーな流れから徐々に音を積み上げていき、終盤では音に厚みが出て来てアッパー目に盛り上げてきます。非常に丁寧なMIXを行っていて、スムースに盛り上がるその手腕にはベテランの円熟味を感じさせます。2枚目はテクノ色が強く出て、これぞいかにもSlamと言ったMIXになっています。メランコリックでアッパーな曲、パーカッシブな曲、洗練されたシャープな曲を展開を作るよりもひたすら気持ち良い状態を保ちつつ、アゲ目に繋いでいます。そしてラスト間際で自身の「Positive Education」からドラマティックに盛り上がる「Jaguar (Mad Mike String Mix)」の瞬間こそ、正に待ちわびた感動のエンディング。余りにも分かりやすい盛り上げ方ながらも、誰しも抗う事の出来ない感動が待ちわびています。Slam未聴の方は是非この機会に体験して頂きたいです。

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| TECHNO2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jeff Mills - Exhibitionist (Axis:AXCD-041)
Jeff Mills-Exhibitionist
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ここ何年かのJeff Millsのスタイルにはちょっと残念な気持ちもあり、日本でプレイする事があっても意識的に避けてきた自分ですが、今年はWOMBのレジデンシーに行く気があります。SCIONのライブを見たい事もありますが、単純に最近の彼のプレイも聴きたくなっているんですよね。取り敢えずCDで彼のMIXを聴くには現在簡単に手に入る、この「Exhibitionist」しかありません。やっぱり凄いと思うのは72分間に45曲も使うと言う、そのMIXの早さ。別にMIXが早いからそのDJが良いと言う事と全く関係はないですが、やっぱり曲の良い所だけを抜き出してプレイするそのスタイルは別格です。過去の傑作MIXCD「Mix-Up Vol.2」に比べると鬼気迫るプレッシャーやアグレッシブさは薄くなり、円熟味を思わせるバリエーションを見せて、ミニマル、ハウス、ラテン等を程よく使っています。ファンキーでソウルフル、ハードでタフ、又してもテクノが黒人から生まれた事を身を以て証明しています。永遠に変わらないと思っていたJeff Millsにも変革の時代の訪れが来ているのかもしれませんが、変わらないのは未来を見つめるその視点。新しい事に挑戦してゆく彼の姿勢こそ、彼の最大の持ち味なのかもしれません。そしてその挑戦の表れが、MIXしている所をDVD化した「Exhibitionist-DVD」。コンセプトごとに4つのプレイが含まれていて、テクノオタクにはとても興味が湧くDVDではないでしょうか。

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Jeff Mills-Exhibitionist
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| TECHNO2 | 21:00 | comments(2) | trackbacks(3) | |
Ben Sims - Welcome To My World (Womb Recordings:WOMB011)
Ben Sims-Welcome To My World
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みんな最近はハードミニマル系のMIXCDで良い物がねえなぁ〜って思ってませんでした?僕は思ってました。一時期は充実してたんですけど、今年はさっぱりですよね〜って、思ってたら

キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━ !!!!!!!!!!

ベンベンベンベン、ベンシムズのトライバル+ハードミニマルな超絶MIXCDがキタんですよ!!!やっぱりこいつ凶悪ですな、ターンテーブル3台+CDJ2台をフル活用した音数多めの激しく興奮するプレイを見せてますよ。当初はWOMBでのプレイを録音した物と思っていたのでかなり不安になっていたのですが、スタジオ録音と言う事で音質も良好。Jeff MillsからChester Beatty、Renato Cohenや今をときめくJoris Voorn、果ては自身のKilla ProductionsやGreenwich Allstarsなどハードミニマル勢の大御所を惜しげもなく使いまくり、テンションが一向に下がる事がありません。最初から最後まで全てがピークタイム仕様で休む暇を与えず、徹底的にハードグルーヴで攻めまくります。疲れている時には聴く気がしないけど、力を持て余している時にはこれを家で爆音でかけたいっ!周りの民家なんか気にするんじゃねえ!(嘘です。)体中の血をたぎらせ踊り狂うのだ!

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| TECHNO2 | 19:30 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Mark Farina - Air Farina (OM Records:OM141)
Mark Farina-Air Farina
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サンフランシスコのハウスシーンをリードするマークファリナの、意外にも初のオリジナルアルバムがコレ。MIXCDを数多く手掛けているにも関わらず、アルバムはまだこれだけ。しかしながら旅客機での旅行をテーマにしたコンセプトな作り(そう言えば砂原良徳の「TAKE OFF AND LANDING」も同じだね)と、初のアルバムとは思えない手堅い作りはやはり今までのDJの賜物なのでしょう。ハウス中心でとにかく音が硬い、テクノ並の硬さがあってかなりゴリゴリしています。音数を削ぎ落とし骨組みのリズムが前面に出てリズムでガシガシ引っ張っていく様な、ストイックでクールな展開です。シカゴハウスとかの方面で受ける音だと思うのですが、まさかサンフランシスコからこんな音が出てくるのは意外ですね。また「Mushroom Jazz」シリーズの様なヒップホップやダウンテンポのしっとり系の曲も随所に挟まれ、山有り谷有りな飽きのこない流れですね。それらを全部MIX風にして曲間無しで繋げる、正にDJ的コンセプト。アーティストとしての才能、DJとしての才能を両方生かしたアルバムだと思います。

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| HOUSE1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Farina - Mushroom Jazz Vol.4 (OM Records:OM125)
Mark Farina-Mushroom Jazz Vol.4
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西海岸ハウスを代表するDJの一人、マークファリナ。ハウスなんて言っておきながらこのMIXCDは、なんとヒップホップ色かなり濃厚。いかがわしいキノコジャケと関連するがの如く、その内容もかなりスモーキーでトロトロな展開。あれ、タイトルはマッシュルームジャズ…ジャズだよね?そう言われるとジャジーな感じも無くは無い様な…。でもなんでだろう、ダウンテンポなリズムで正確無比な4つ打ちの選曲でもないのに、ハウスのフィーリングもあるし。しかしこのキノコの作用かどうかは分からないけど、このまったり感は最高に気持ち良い!ずぶずぶと沈んでいく様な陶酔感、まどろみの世界が差し迫ってくる。例えるならクラブで踊り狂った後の疲労しきったその瞬間に、チルアウトルームでの夢うつつの時間を過ごす様な包容感と言うべきか。全編似た様な曲調でありつつも、ゆっくりまったり丁寧に曲を繋ぎ至福の時間と空間を提供するマークのテクやセンスには感服する。この「Mushroom Jazz 」シリーズ、全部集めたくなったぞ。

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| HOUSE1 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Valentino Kanzyani - Intecnique (Intec Records:INTECCD04)
Valentino Kanzyani-Intecnique
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テクノ界の3大DJの一人、Carl Cox主宰のIntec Recordsはアッパーでハードかつ、スタイリッシュなテクノにおいては一二を争うレーベルであります。と紹介したにも関わらずIntecから発売されたこのMIXCDは、別にIntec関連のレコードを使用してる訳でもないんですがね…。ミキサーはハードミニマル系で地味に知られているValentino Kanzyaniが担当。今まで2枚MIXCDを出しているはずだけど、それ程ツボに来る物でもなかったので期待してなかったのですが、今作は今までより良いと思います。Intecからなのでやっぱり音はハードなのに結構綺麗目で、意外にもジャーマンアシッド風にぶりぶりとしたベース音が気持ち良いです。また流行のラテントライバルでは無くてストレートにハードテクノをがんがん回して、後半に行くに連れて音数も増してきます。ハードなのに時折入るデトロイト系の透明感溢れるシンセ音も、清涼感を感じさせますね。ラストにはDepeche Modeのボーカル曲を持ってくるんだけど、ゴシック風なハードテクノで新鮮味がありました。敢えて言うならピークはラストでしょう。

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| TECHNO2 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Southport Weekender Vol.3 (SuSU:SUALBCD11)
Southport Weekender Vol.3
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Joey Negro、Miguel Migs、Giles Petersonが担当した「Southport Weekender」、Blaze、Joe Claussellが担当した「Southport Weekender Vol.2」、そして三作目は何とDimitri From Paris、Jazzie B、Quentin Harrisの異色の組み合わせ。つうか3枚もあって一通り聴くだけでもお腹イパーイです。喜ばしいシリーズではあるが、ほんとファン泣かせなシリーズでもありますね。Dimitriは予想通りなディスコ系でとにかく弾けています。Quentinはムーディーな典型的NYハウス。個人的に一番気に入ったのが、Jazzie Bのソウル・ファンク系のMIX。基本的にはハウス系のMIXCDなのである程度スムースな選曲ではあるけれど、腰に来るリズムと艶めかしいファンキーさがツボです。ダウンテンポ〜アッパーまで自在に展開を広げて、終わりまで休む暇もなく楽しめますね。他の二人はセオリー通りのハウスとは別に、こうやって異色なMIXがあると逆に新鮮さが際立ちます。また三者三様の味があるので、自分の好みの一枚って言うのが必ずあるのではないでしょうか。全て聴く時は気合いを入れて聴きましょう。

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| HOUSE1 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Kenji Takimi - SESSIONS VOL.2”THE DJ AT THE GATES OF DAWN-DANCESTONELIVE-” (Musicmine:IDCH-1009)
Kenji Takimi-SESSIONS VOL.2”THE DJ AT THE GATES OF DAWN-DANCESTONELIVE-”
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瀧見憲司、CRUE-L RECORDSの主宰者でありアンダーグランウンドなハウスDJ、否ダンスミュージックDJとして人気を博しています。なんて言いつつもまだDJプレイは未体験、彼のユニット:CRUE-L GRAND ORCHESTRAのバレアリックなチルアウトアルバムがお気に入りな僕です。じゃあDJの方はどうよって感じで、ヤフーオークションでお安く購入。まずトラックリストを拝見すると…お〜殆どの曲知らないぞ。Doc MartinとかDJ Garthのアメリカ西海岸ハウス位しかわかんね〜。幕開けはディスコっぽいけど、すぐに前半は適度にあげつつトライバル風のハウスの連続。時折ニューウェーブを感じさせる古臭いボーカル物を入れたり、流行のディスコダブでずぶずぶと沈めてくれる。ところが中盤以降はぐちゃぐちゃになっちゃって、テックハウスやディスコダブ、ディスコ、なんだかわからん物が規則性無しに並んでいる。DJMIXと言う物は大抵スタイルと言う物があるのだろうけど、この人のDJMIXには無国籍を感じる。一体どこの国の音楽なんだろう?東南アジアの危険な香りがするとも言えるがそれだけでは無いし、アメリカ西海岸の清涼な景色も思い浮かべられる。だが後半ではどこかの民族の怪しい呪術を聞かせられてもいる様な…。彼のDJMIXにはその呪術に依って、決して忘れる事が出来ず虜となってしまい何度も聴きたくなる様な魅力がある。スタイルを破壊して無国籍の音楽、つまりハウスミュージックでは無くダンスミュージックを創造している。僕自身はジャンルがばらばらなMIXCDは受け止め方が難しいけれど、そんな事はどうでも良くなってしまう。瀧見憲司のセンスが僕の心をロックした。

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| HOUSE1 | 22:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Real Series:Volume One Mied By Frankie Feliciano (Ricanstruction Label:BBECD055)
Real Series:Volume One Mied By Frankie Feliciano
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この人、以前の「Mix the Vibe」が最高に素晴らしかったので今回もMIXCDを即買。Masters At Workなどと交流が深くリミックスワークも多数に渡り、良質な作品を送り出しているそうで、次世代のアーティスト/DJとして期待されているそうです。今回のMIXCDは自身のRicanstruction Labelからの初のMIXCDと言う事で、Ricanstructionからの音楽がほぼ独占しております。しかし使える音源が限られている制限があるにもかかわらず、なかなか魅力的な展開が待ちわびています。前半〜中盤は緩い感じで盛り上がりも大してなく過ぎるんですけど、終盤は高揚感溢れる楽曲が待ちわびています。「Studio Apt-Flight」はFrankie自身がリミックスしたのを使っていて、スウィートなボーカルと流麗で延びのあるストリングスがぐっと来ます。「Blaze faet. Stephanie Cook-Love Will」もBlazeらしいキャッチーなメロディーに、ソウルフルなボーカルが組み合わさった名曲です。NY Houseと言ってもディープなのだけではなく、Louie Vega直系のこういった爽やかで軽めのMIXもあるんです。僕はディープな方が好みなんですけど、さっぱり聴きたい時にはこうゆうのもアリなんじゃないかと思います。真夏の海で爽やかな風を感じた時の雰囲気があります。

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| HOUSE1 | 22:00 | comments(5) | trackbacks(2) | |
Kyoto Jazz Massive - FOR KJM (QUALITY!RECORDS:XACQ-25002)
Kyoto Jazz Massive-FOR KJM
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現在ツタヤでレンタル料金が半額のキャンペーンを行っています。毎度の事なんですが半額になると一気にCDを借りに行きます。特に新宿店はクラブ系がかなり充実しているので、普段買わなかったり聴かなかったりするCDを一杯借ります。Kyoto Jazz Massiveの10THアニバーサリーの企画盤も置いてあるなんて、なんて素晴らしいレンタル店なんだろうとつくづく思います。これはKJMの活動10周年をお祝いして、彼らに馴染みのあるアーティストが新曲を捧げた特別な盤なのであります。参加アーティストはRestless Soul、Louie Vega(Masters At Work)、Domu、Lars Bartkuhn(NEEDS)、Dego(4 Hero)など本当によくぞここまで集まったと驚くべきアーティストが参加しています。ここまで色々なアーティストが集まるとクラブジャズと言う枠組みがあっても、ラテンやハウス、フュージョンにブロークンビーツなど多岐に渡る音楽性を感じる事が出来ます。しかしKJMの為に集まったアーティストだけにどの曲も流麗なメロディーがあり、小意気な空気に溢れた一枚となっています。普段クラブジャズなんて聴かない自分ですけれど、簡単に説明すると「センスが良い」と言う事でしょう。難しい説明が出来ないのでこれにて終了。まあ、こうゆうのを聴くとほっと出来るなぁと思っています。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(4) | trackbacks(4) | |
Inspiration (Tokuma Japan Communications:TKCA-72706)
Inspiration
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坂尻憲治、沖野良洋(Kyoto Jazz Massive)、福富幸宏、野崎良太(Jazztronik)の4人が集まって京都で開いているパーティーがInspirationと言うらしい。あんまりこの4人の音源は聴いた事が無いけれど、とにかく日本でのクラブジャズ/クロスオーバーシーンにおいてはまず名が上がる様な人達みたいだ。そんな人達が厳選して選びに選び抜いた曲をMIXして出来たのが、このパーティー名を冠したMIXCDだ。そうゆう意味ではBody & SoulのMIXCDにも似ているかもしれない。内容はと言うとやっぱりクラブジャズやブロークンビーツ、ハウスを中心に選ばれていて何かに偏る事なくバランスが良い。基本的には勢いとか展開とかを重視しているよりは、一曲一曲を聴いて楽しむ様な気がする。と言うのもどの曲も素晴らしい物ばかりだから。「Jazztronik-Phoenix(12inch Version)」は個人的には彼の「Samurai」よりも好きな曲で、テクノ指向が顕著な曲です。本人はEPで出して「DJ Rolando-Jaguar」みたいになると良いなみたいな事を言っていたけど、未だにEP化されてないぞ…。しかしキラキラとして徐々に盛り上がって行く展開は「Jaguar」に似て無くもない。良い曲だと思います。後は「Rasmus Faber-Ever After」も好きだなぁ。小鳥のさえずりみたいな可愛いボーカルと、パッカーシブなトラックが極上のハーモニーを奏でている。その他もパッカーシブなハウスや、ブロークンビーツも何でもみんなメロウな曲ばかりだ。ストレートに好きな曲を集めましたって感じだね。クラブジャズとかに馴染みの少ない僕でもすんなり聴く事が出来たのは、きっと本当に良い曲ばかり集めただからなんだろう。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 22:28 | comments(4) | trackbacks(1) | |
Larry Heard - Alien (Black Market International:BMI 031CD)
Larry Heard-Alien
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SINGSTYROの山やまさんが僕のLarry Heardについてのコメントを引用して頂いたので、Larry Heardのとっておきのアルバムを紹介しようと思います。Larry Heardは多作な人でありまして、定期的にアルバムを出す真面目な人なのでファンにとっては大変心強い人であります。数多いアルバムの中でも個人的に一番の出来だと思うのが、今紹介するAlienです。このアルバムはタイトルにAlienとある通り、スペーシーな作風で統一されています。スペーシーと言えども人間の内なるソウルを表現した、インナースペースとも言える内省的作品なのです。派手な道を歩むのではなく地道な活動を続ける事によって、Larryは遂に悟りまでも開いてしまったのかようです。曲名には「Planet X」、「Gravity」、「Comet」、「DNA」、「Galactic Travels」、「Cosmology」などまるでMad Mikeの宇宙指向とも似たような単語ばかりが使われています。URがテクノで宇宙に飛び出したのならば、Larry Heardはハウスによって内なる宇宙にのめり込んでいくようです。相変わらず代わり映えの無い温かいアナログな音とシンプルなディープハウスで、驚く事もありませんが当然期待を裏切る事もありません。変化が無くともLarry Heardは曲その物が良いので、一つの事を追求する事によって生き抜いてきたのでしょう。簡単な様で難しい変化の無い生活。Larry Heardは地味ながらも難しい道を淡々と歩んできた一人だと思います。だからこそ今後も決して枯れる事はないだろうと、そしてきっといつまでも素晴らしい作品を僕らに届けてくれるだろうと確信しています。

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| HOUSE1 | 17:00 | comments(1) | trackbacks(0) | |
Troubleman - Time Out of Mind (Far Out Recordings:FARO 085CD)
Troubleman-Time Out of Mind
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TroublemanことMark Pritchardと言えば、元Global Communicationの片割れです。そんな人がTroubleman名義で出したアルバムは、何故かアンビエントハウスでは無くブラジリアンハウス。そしてこれが予想以上に素晴らしい。アンビエントのかけらも全くないのに、ファンを納得させられるのだろうか?いえいえ、これが納得させるには充分な内容を持っているのです。ブラジリアンフレイヴァーたっぷりのこの音楽は、夏が最も似合うアルバムだろう。くそ暑い都会の中でもこれをかければ、一気に熱が引き涼しげな昼下がりを満喫出来るに違いない。ボッサやブロークンビーツ調の曲もあり、お洒落なラウンジミュージックとしても通用するに違いない。時には音楽に合わせて陽気な気分で踊ってしまうかもしれない。そして表題曲はブラジリアンテックハウスとも言えるスペーシーな曲で、最近のIan O'Brienなんかにもリンクする音になっている。と言ってもテクノ調では無く、あくまで生音メインで高揚感を表現していますが。今が冬なので季節が合わず残念だが、真夏のサウダージ感たっぷりの意外な名作です。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 22:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Pop Ambient 2005 (Kompakt:KOMPAKT CD37)
Pop Ambient 2005
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Kompaktの代表的コンピーレーションがこのPop Ambientだ。音に関して言うと一般的なPopじゃないだろーと、突っ込みをいれたくなるが、内容は素晴らしい。参加アーティストは、The Orb、Gas(Mike Ink)、Thomas Fehlmannと有名所から、以前紹介したTriola(Jorg Burger)も含めてその他色々。その他色々って言うか、他は全く知らない…。アンビエント大特集なこのコンピは、嘘偽り無く本当にアンビエントだ。道に迷ってしまったかの様に奥へと奥へと誘われ、現世に戻ってくるのは不可能かの様な迷路な世界。大半の曲はノンビートであまり区別が無くて、ずっと聴いてると今自分が何を聴いてるのかさえも分からなくなる感じだよ。時折肌寒い早朝の暗い頃、日の出を迎える様な美しい瞬間もあったりするけれど、それでも視界は不明瞭なまま。うーん、一体ここはどうなんだろう?自分の居場所さえも忘れてしまいそうだ。快楽的なアンビエントと言うよりは、結構生真面目でシリアスだと思うよ。それでもこれだけの良質な曲を揃えるなんて、Kompaktレーベルの順調ぶりが良く分かるね。

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シリーズ化してるから
「Pop Ambient 2004」
「Pop Ambient 2003」
「Pop Ambient 2002」
「Pop Ambient 2001」
もどうぞ。

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| TECHNO1 | 22:30 | comments(3) | trackbacks(0) | |
Ron Trent - Musical Reflections (R2 Records:R2CD003)
Ron Trent-Musical Reflections
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シカゴハウスものが続いてるので、ここで一丁僕の大好きなアーティストRon TrentのMIXCDを紹介します。どれ位好きかと言うと、今でも彼の古いEPを見つけたら即買いする位好きです。ターンテーブルは無くレコードプレーヤーがあるだけなので、1枚1枚をただ聴く為だけにEPを買ってしまいます。元々は彼の名曲、Altered StatesのCarl Craig Mixで知る機会があって、それから彼のEPを集める様になりました。早熟であり早々と才能を開花させ、Chez Damierとコンビを組んでKMSから作品を出し、また伝説的なディープハウスレーベル:Prescriptionを設立(この時代のEPが喉から手が出る程欲しい僕です)。その後はフュージョンハウスの雄:Anthony Nicholsonと手を組み、ディープハウスのみならずアフロやジャズへの傾向を示し、より多様で深い音楽性を獲得し今に至っています。

シカゴハウスと言いつつも、彼の道はシカゴハウスがメインと言う訳でもないな…。ま、それはお許しを。MIXCDは今までに5枚位出していて、特に今回紹介するのは激マッシブプッシュ!今までの彼の旅路の総決算とも言えるMIXをしていると僕は思っています。ほんとイイ!口で言っても伝わらないだろうけど、イイ!トラックリスト見ても結構地味だと思うでしょ?はい、地味です。いや、地味じゃない。展開もあるし、なんて言うかソウルに満ちあふれた曲ばかり。テンポものんびりだし、地面をずぶずぶ這いずる様な重さと言うのはTheo Parrishを思い浮かべるんだけど、Theoに比べてRonの人気って…。まあ、それはしょうがない。出だしからジャジーでとにかくビートダウン、3曲目で既にハイライトのAnother Night!とにかく温かい、Ronのプレイは彼の温かさを感じる事が出来る!その後も普通のハウスは殆どなくて、ジャジーハウスって感じのが続くの。中盤はビート強めのNeedsなどで盛り上げたりして、終盤はアフロハウスやディープハウスでダンサンブルに飛ばしてくれる!彼が今まで取り組んできた事が、全て凝縮されこのMIXCDに詰まってるみたいじゃないか。Theo Parrishが好きならRon Trentも絶対好きなはずなんだろうけど、日本での人気の差には悔しいものがあるよ…。だからディープハウス好きな人は勿論、Theo Parrishが好きな人にも聴いてみて欲しいっす(泣)

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| HOUSE1 | 21:10 | comments(4) | trackbacks(1) | |
Luke Slater - Fear And Loathing 2 (RESIST:RESISTCD7)
Luke Slater-Fear And Loathing 2
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ふと思ったのだが、ここ連日緩めの作品を紹介してる事に気が付いた。いかんいかん、ハードな作品もたまには聴かないと!と思って買って放置してあったこのアルバムを聴いてみた。何というか2枚組だとなかなか通して聴く機会がないんだよね。それにMIXCDだから長いし。しかし何でこれはHMV先行発売なんだ?HMVでは去年から発売してるけど、Amazonでは2月にやっと発売になるみたいだ。どうでもいいけどさ…。

まずDISC2の方なんだけど、これはLukeの通常のスタイルのハードミニマル。これが何とも豪華でThe Advent、Killa Productions、Cave、Joris Voorn、Alter Ego、Hert等他にもまだまだハードテクノな方面で活躍している人ばかりのトラックが並んでいるね。Lukeのプレイも上手くて序盤は緩めのエレクトロで始まり、中盤から4つ打ちテクノに移行して徐々に盛り上げ、終盤ではトライバル気味にピークを持ってくる。ここでもJoris Voorn-Incidentが使われているけれど、この人の人気は当分続きそうだね。とにかく人気のあるアーティストが網羅されているので、最近のハード方面のテクノの傾向を知るにはもってこいの1枚だよ。

で今回の目玉はDISC1の方。ハードミニマルの人が何故かダウンテンポに挑戦しているよ。Marco BaileyやAdam Beyerも2枚組MIXCDを出して同じような事をしていたけど、やはりハードミニマルだけには飽きるのか、それとももっと自分の世界を広げたいのかは謎ですが。ノンビートの曲で始まり、BOLAのアンビエントも飛び出し序盤から驚きの展開。4曲目辺りからビートも入ってくるけど、とにかく緩い。Isolee辺りからはジャーマンディープハウスになって揺らめく様な怪しさがあるね。Playhouse辺りの音に近いかな。後半のAgoriaThrobbing Gristle(Carl Craig Re-Version)辺りでは妙にポップでイクセントリックになるが、このポジティブさにはダークな世界の中にやっと希望を見出したかとさえ思える。そのままクリックハウスに繋がれて、ダークで不穏な世界は静かに幕を閉じました。んーなんとも掴み所の無い1枚だったな。Lukeも随分奇妙な事に挑戦するなと思いつつ、ハードな後にはこんな緩いのも良いかもねとも思ったりした。ただ結局今の流行に乗って気分でこんなMIXをしただけだと思うので、何年後かにはこうゆうMIXCDも減ってくる様な気がしないでもないな。

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| TECHNO1 | 13:51 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Various - Kompakt 100 (Kompakt:KOMPAKT CD34)
Various-Kompakt 100
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2回に渡ってKompaktのオーナー、Michael Mayerを紹介したのでKompaktの総集編とも言えるこのコンピレーションも紹介しよう。ドイツにはダブとミニマルを追求したBasic Channel、ベルリン-デトロイト交流を果たし数々のテクノアーティストを世界に送り出したTresorがあり、そして現在一番旬なのがこのKompaktであろう。Basic Channelはミニマリズム、Tresorがテクノを追求したのであればKompaktは?一概に特定するのは難しいが、Kompaktにはドイツ特有の煌びやかなセンスを感じる。このコンピレーションはKompkatの作品をKompaktのアーティストがリミックスをすると言う、一家総動員的な作品でこれこそがKompaktの集大成とも言える作品だ。The OrbやKaito、Thomas Fehlmann、Reinhard Voigtなど大物からまだまだそれ程世に広まっていないアーティストが参加をし、これが現在のテクノだと言うリミックスを披露している。ポップなボーカルものやミニマル、テックハウスやアンビエント、果てはアシッドまでを最新のモードで発信しているのだ。アーティスト毎にもちろん異なるリミックスで、それが例え硬いテクノでも陽気なポップの場合でも、そこには統一されたKompakt特有の華やかさ、煌びやかさがある。Basic ChannelやTresorが以前程精力的で無い事を考えると、今後ドイツテクノを引っ張っていくのはこのKompaktではないかと思う。

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| TECHNO1 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Laurent Garnier - Excess Luggage (F-Communications:F1873CDBOX)
Laurent Garnier-Excess Luggage
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元料理人でありフランスの伊達男、ローランガルニエ。そのプレイはテクノ伝道師とも言える幅広い選曲で、一夜のプレイで様々な面を伺う事が出来る。個人的にはテクノセットが好きだけど、ハウスやロック、果てはドラムンベースまでも回す何でもありな人です。そんな彼もデトロイトにはやはり興味があるのか、自身のアルバムにおいてデトロイトライクなトラックを多く作っています。さてこのMIXCDは2000年のSONAR、2002年のデトロイト、後多分PBBと言うラジオのライブを収録した物でやはり彼の幅広い選曲を体験するにはもってこいです。

一枚目のSONARのプレイはハウス中心のセットでムーディーな物から、シカゴ、アシッドまで気持ち良く聴けます。DAVINA-Don’t you want itはデトロイトハウスのクラシック、今年のイエローでのプレイでも回していました。

二枚目は血管ぶち切れデトロイト中心のMIX。しょっぱなHi-Tech Jazzですよ!この曲は他のDJにもここ1、2年で実際のDJでよく使われている気がします。ほぼデトロイトに関連のある曲を使っているので、デトロイト好きには必ず受けると思います。終盤自身のThe Man with the red faceは、彼の曲の中でも最もデトロイトへの愛着を示した結果となるものでしょう。そこから69-Desireに繋ぐと言う悶絶必至のMIXです。

三枚目のラジオでのプレイは、テクノやハウスじゃなくてダウンテンポなのかな。寂れたバーとかで流れてそうな感じで、哀愁がありますが僕は余り聴いていないので何とも言いようがありません。

実際のプレイではテクノ→ハウス→ロック→…と目まぐるしくどんどん変わっていくので忙しい感じもするけど、一夜にして壮大なロングジャーニーを経験する事が出来ます。そして今週末にageHa、来週月曜にYellowと今回は2回も東京でプレイ。この機会に是非ともテクノ好きは、ガルニエのプレイを体験してみてはどうでしょうか。

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ちなみにこのMIXCDには4、5枚目がありF-COMショップ直販で買えます(現在はアマゾンでも購入可)。4枚目がデトロイトとシカゴハウスのクラシックを多用したMIXで超絶物です。僕は当然買いました。

Laurent Garnie-Excess Luggage
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| TECHNO1 | 17:19 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Kevin Saunderson - KS03 Deep Space Techno (Trust The DJ:TTDJCS052)

Kevin Saunderson-KS03 Deep Space Techno
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Derrick May、Juan Atkins、そしてこのKevin Saundersonがビルヴィレー・スリーと呼ばれるデトロイトテクノの創始者である。前者二人に比べるとケビンはハウスよりのトラックが多くて、いかにもデトロイトテクノと言う訳でも無かったのでデトオタにとって絶大な人気があった訳ではないと思う(売り上げは一番だったとは思うが)。しかーし、近年のケビンは圧巻のDJプレイにより評価もかなり高いのではないかな。作る曲はハウスなのに、DJはデリックやホアンに比べて躍動感溢れるハード+ラテン+ディープ+デトロイトなテクノでめちゃかっこいい。そんな彼のプレイをこのMIXCDで楽しめるのだから、悪い訳がない。しょっぱなズンズンズンと徐々に低音が大きくなり、何かを予感させる幕開け。その後もドンドンドンとぶっとい低音で流れを支配し、デトロイトライクな上物シンセがメロディックに仕立て上げる。常にアグレッシブに攻め続けるが大胆なイコライジングを効かせて、上手く展開も作っています。中盤ではメランコリックな自身の「Say Something」も使い、そして「Good Life」ネタの2曲「D-Clash」、「Man Alive」で盛り上げ、続けてデンデン唸りをあげるアンセム「Pontape」で発狂。最後はレイブ調の「Throw Your Hands」で決めっ!って昨年のAIRでのプレイと内容が似ている事を思い出しました。いや、しかしこのMIXCDは近年稀に見る出来だと思います。KS01、02も出ているけどそれを遙かに凌駕する出来。これはオールタイムフェイヴァリットに挙げられるべきMIXCDだと思います。Deep Space Technoの名に嘘偽りはありません。

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| TECHNO1 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Doc Martin - Sublevel:True School (Majestic Recordings:MRI-127)
Doc Martin-Sublevel:True School
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Doc Martinってどうゆう人なんだろう。あんまり曲を出してるわけじゃないし、DJメインなのかな。ClassicからのMIXCDで初めて知って、それが良かったから今回もMIXCD買ったんだけど、ずばり当たりです。ハウスって言っても色々ジャンルがあって、ディープ系は凄く好きだけどこのMIXCDのようにトランシーなのも良いね。決してトランスじゃないのよ、トランシーだから!肩の力が抜けるようなだらーっとした展開で、聴いてるとほんとうとうとしそうな感じ。低音がずぶ〜っと効いていてダビーだし、緩さ加減は僕を眠くする。クラブではアッパー系が人気あるんだろうけど、たまには緩いのも聴きたい。以前Moduleで聴いたKentaro Iwakiの雰囲気にも似てるな。しかしDoc Martinはもっとヨーロッパな音が強い感じかな。でもアメリカ西海岸の有名ハウサーだそうです。地味だけど艶があり多少エロティック、そして図太い。気持ち良いよ。

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| HOUSE1 | 20:52 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Carl Craig - The Workout (React:REACTCD227)
Carl Craig-The Workout
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デトロイトテクノの発展の中心となっていたCarl Craigはアーティストとして超一流だと思います。でも昔のDJMIXを聴くとしょぼ〜って感じで、実際生でDJを聴いた時もあんまり興奮しなかった記憶があります。そんな彼も最近はなかなかのプレイをするようになったと、このMIXCDを聴いて思いました。2枚組、どこをとってもデトロイト。と言っても結構ハウスよりなMIXで、丁寧で大人しめ、部屋でまったり聴く感じです。お薦めは2枚目の方で、開始からNewworldaquarium→Terry Brookes→Soul Designer(Fabrice Lig)の繋がりは格好いいですね。Niko Marks、Urban Culture(Carl Craig)、Aardvarckとかその他もろもろデトロイト風味の曲が使われていてジャジー、テクノ、ハウスを上手く使い分けています。テンションを上げずにミドルテンポでムーディーで良い感じだけど、Carlが凄いって言うか選曲が良いだけなんだろう。いや、それでもデトロイト好きな人にはよだれが出る選曲に違いない。Carlが本気になったせいか曲毎の頭出しは無し、最初から最後までノンストップで聴くしかない。入門編の為にも、頭出し位はつけてやれよと思いました。発売元のレーベルは倒産済みなので、見かけたら早めに購入するのが吉でしょう。

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| HOUSE1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Southport Weekender Vol.2: Mixed by Blaze & Joe Claussell (SuSU:SUALBCD7)
Southport Weekender Volume2
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ハウスはそんなに詳しくないけれど、そんな僕でもどうしても欲しくなってたCDがこれ。ブレイズのケビンヘッジとジョークラウゼル!!がMIXですよ。ジョーと言えばスピリチュアルでディープで、ああホントに大好きなアーティストで熱がこもってしまいます。発売前からトラックリストを見てとにかく欲しかった。

まずはジョーの方から紹介。幕開けはChris Brannでゆったりと幻想的に始まる。3曲目で人気上昇中のFranck Roger、NEEDS風味なジャジートラックで盛り上げます。続いて爽快なボーカルハウス、Divinity-Find A Way(Danny Krivit Edit)、更にPassion Dance Orchestra-Worlds(Theme 2)ととにかく大ネタ使いまくり。中盤ディープめになり後半でジョーの名曲Awadeから今年最高のハウストラック、Louie Vega-Love Is On The Wayに繋がり最高の盛り上がりを見せます。軽快なラテンパッカーションに甘いボーカル(ブライズの片割れジョシュミラン)が乗ったこの曲は、もうすぐ出るLouie Vegaのアルバム「Elements of Life: Extensions」に収録なのでお見逃さずに。通して聴いた感想としては、以前に出たMIX The VIBEと言うMIXCDよりは明るめだし、ハウスの入門者にも聴きやすいトラックが多いのかなと思います。一曲一曲が素晴らしく、軽快でボーカル入りのが多いし。ディープさは薄れましたが、内容はもちお薦め!

お次はケビンの方。全体的にアップテンポなボーカルハウスかな。ブレイズの曲が好きな人なら、気に入るんではないかと。ジョーの方に比べてはしょっちゃってすみません。ブレイズにMIXと言う事は特に求めていないので、彼らは純粋にトラックメイカーである事を期待しています。そうゆう意味では6曲目のBlaze-We Are Oneは高揚感のあるピースフルな素晴らしいボーカルトラックですよ。

何にしてもハウス好きな人は、買って損はございませんよ。

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| HOUSE1 | 22:21 | comments(3) | trackbacks(1) | |
Adam Beyer - Essential Underground Vol.9 (DJ-sets.com:DJ022-2)
Adam Beyer-Essential Underground Vol.9
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テクノのMIXCDでは定番シリーズとなっているEssential Underground。今までClaude Young、Marco Bailey、Ben Sims、Christian Smith等人気者を引っ張り出してきたが、今回はスウェーディッシュハードテクノの雄、Adam Beyerが参戦。1枚目は普段の内容と変わらずゴリゴリで疾走感のあるハードテクノ。旬のトラックを使っていて、激しいのが好きな人にはかならず受けるものとなっています。そして2枚目なんですが、こちらは意外にもディープでゆるめのテクノ。最近はTruesoulなんてレーベルも立ち上げてデトロイトテクノっぽいトラックも作ったりしていますが、正にそれをイメージしたかのようなMIX。エレクトロ、テックハウスまたクリック系に近い物もMIXしてるんだけど、大人のMIXって感じで激しいのに疲れ気味な僕にはこの位が丁度良いかも。2枚目に使用されているTruesoulから出たJoel Mull、Cirez D、Henrik Bのトラックはまじカッコイイです。それにAdam Beyer別名義のMr.Sliff-The Riffのじわじわビルドアップしてゆくシンセも最高。Truesoulも含めてAdam Beyerは今後も要注目です。今回は1枚目より2枚目の方が内容的にはお薦めですね。取り敢えずトラックリスト見て下さい、買いたくなるでしょう。

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| TECHNO1 | 15:21 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Ron Trent - Deep & Sexy 2 (Wave Music:WM50125-2)
Ron Trent-Deep & Sexy 2
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最近の旅行の間ドライブ中に良く聴いたこのMIXCD。シカゴハウスの巨匠の一人、Ron TrentがWave Music音源を使ってムーディーでありながらディープなMIXを披露。正確に言うとWave Musicの音源だけではありません。1曲目から井上薫のAuroraを披露。幕開けは穏やかに、しかしこれからの流れを期待させる雰囲気だ。そこからオーガニックな緩めの歌物が続いて、ラテン物が入ったりして、10曲目では個人的にお気に入りのテックハウスなD'Malicious - Dark Transitonで盛り上がり。まさかディープなRonがこんなの回すなんて思いもしなかったけど、面白い流れです。その後一曲クールダウンして12曲目でSolu Music feat. Kimblee - Fadeでまたも大盛り上がり、ドラマチックな展開が。ハウスを聴く人にとっては説明不要の琴線に触れるストリングスに儚げなボーカル。今作のハイライトでしょう。その後は消え入る様に静かに終盤を迎えます。音源指定なので普段よりアフロ、スピリチュアルな感じは抑えめですが、爽やかでメロディー重視なので一般的には聴きやすいMIXだと思います。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 21:43 | comments(0) | trackbacks(0) | |