Liquid Pegasus - The Toby Glider EP (Star Creature:SC1217)
Liquid Pegasus - The Toby Glider EP
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カラフルな建物の後ろに太陽が沈み行くのだろうか、そのほのぼのとしながら切なさも伝える風景は正にバレアリックな雰囲気そのもの。コンテンポラリーなブギーやモダンファンクを得意とするStar Creatureの新作はロスアンゼルスのJoshua S. LundquistことLiquid Pegasusによるもので、プロフィールを参照するとMetro AreaやMaurice Fultonがお気に入りという事からもそのディスコ寄りな音楽性も想像するのは容易いだろう。何でも過去にもStar Creatureや日本のCity Baby Recordsから既にヒットを飛ばしていたようで、それらの作品を聞いても底抜けに明るくドリーミーなモダンなブギー/ファンクが鳴っており、既にアーティスト性はほぼ確率されているようだ。アタック感の強いレトロなキックを用いたディスコ・ビートな"Uptown Shuffle"は、上モノは輝くように綺麗なシンセが朗らかな旋律をなぞって、ゆったりと闊歩する緩いビート感ながらも少し跳ねたリズムに、心はうきうきと踊り出すシンセ・ファンク。より力強くみぞおちを叩き出すビート感の強い"Cut Loose"は更に快楽的なベースのうねりも加わってイタロ・ディスコ色が強く、ゴージャスなシンセが絡み合いながらミラーボールが回りだすようなご機嫌な曲だが、しかし古臭さは皆無で今っぽく聞こえるモダン性も。"Big Chill"では一旦テンションを落としてスローなディスコを聞かせるが、可愛らしい電子音や切ないシンセのメロディーによって切なさを強調し、そして次の"Dance Amnesia"では再度ドスドスと潰れたようなキックを響かせながら厚みのある豊かなシンセのメロディーとぶいぶいと太くうなるベースが虹色を思わせる豊かな色彩を発し、派手ながらも何処か懐かしさのあるシンセ・ファンクとなって躍動する。基本的にディスコやブギーにファンクなど古典をベースにした作風ではあるが、愛着のあるメロディーセンスやキャッチーな音の選び方が上手く、音楽的には決して新鮮味は無いにもかかわらず色褪せない普遍性がある。勿論この爽快感や開放感、バレアリック方面でも効果的なのは間違いなし。



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| HOUSE13 | 11:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2015/4/17 Roundhouse @ Air
2014年に始動したハウスパーティーのRoundhouseはAirにて4回に渡り開催され、海外からは都度ハウス・ミュージックに於ける名実共にトップクラスのDJを呼びつつ日本からもハウスには定評のあるDJを揃え、徹底的にハウスに拘った形で記憶に残る内容だった。そしてその勢いは止まる事なく2015年もRoundhouseはハウスの復権を担うべく、装いも新たに始動する。さて今年の第1回はシカゴ・ハウスのレジェンドの一人であるMarshall Jeffersonがゲストで、何と8年ぶりの来日となるとか。"Move Your Body"や"Open Our Eyes"などの作品により初期シカゴ・ハウスの様式美の確立を担った存在でもあり、トラックメーカーとしての存在感の大きさは説明するまでもないだろう。そんなアーティストがどのようなDJを行うのか、そして日本からはシカゴ・ハウス狂いのRemiやStockにSinoらが迎え撃つ一夜、ハウス好きには間違いのないパーティーである。
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| EVENT REPORT5 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Kings Of House Compiled By Masters At Work (Rapster Records:RR0045CD)
The Kings Of House Compiled By Masters At Work
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長らくNYハウスミュージックの歴史を切り開いてきたMasters At Workが、ハウスミュージックを根こそぎ掘り下げたMIXCDが本作。最近のハウスはほぼ皆無、なのでまあこれに食い付くリスナーはだいたい30歳以上とかのクラバーが多いんじゃないかと。Kenny Dope Gonzalezはシカゴ〜デトロイト、Little Louie Vegaはシカゴ〜ニューヨークのハウスを中心にガチなオールドスクールっぷりを発揮。80年代のトラックが多めでやっぱり音自体は古いと言うか時代を感じるし、最近の綺麗目でお洒落かつ洗練されたハウスに慣れている人は、こんな昔のハウスを聴いてどう感じるのだろうか。確かにここら辺の80年代のトラックは素人臭さの残る未完成な部分もあったりするんだけど、それでも何かが生まれる胎動や衝動も確かに存在している。技術や知識よりも勢いや気持ちが前に出ていて、とにかくハウスが爆発しようとしていたその瞬間の空気がここにはあるんじゃなかろうか。特にKenny Dopeの方はシカゴアシッドとかデトロイトのクラシックがたんまりと使用されていて、デトロイトファンとしは血が騒ぐってもんです。最初期のハウスの歴史を知る為の教典として、そして昔を懐かしむためのアーカイブとしても良さそうです。

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| HOUSE4 | 00:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Trax Records The 20th Anniversary Edition Mixed By Maurice Joshua & Paul Johnson (Trax Records:CTXCD5001)
Trax Records The 20th Anniversary Edition Mixed By Maurice Joshua & Paul Johnson
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取り合えず本日で一旦シカゴハウス特集は終わり。最後はシカゴハウスにおいて最も重要な二つのレーベルの内の一つ・Trax Recordsについて。自分は勿論Trax Recordsが設立された当時(84〜85年?)はまだお子ちゃまな訳で当時の状況に関しては詳しく知らないのですが、Larry Shermanによるレーベル運営に関しては相当酷いもんだったらしいです。レコードの売り上げに対しての対価を払わないだとか(Larry Heardはその事のうんざりして自分のレーベルを立ち上げた)、最も有名な酷いエピソードはレコードプレスには材料費がかかるので、売れ残ったレコードを買い集めてそれを再プレスし販売していた(だからTrax Recordsのレコードの音は悪いそうです)とか、とにかく無茶しまくり。それにやたらめったら何でもかんでもリリースしていたから、音楽の質にもばらつきがあって決して優良なレーベルであるかと言うとそうでもないんです。それでもAdonis、Phuture、Joey Beltram、Larry Heard、Marshall Jefferson、Vincent Lawrence、Sleezy D、Frankie Knuckles、Armando、Farley Jackmaster Funkを含め多くの素晴らしいアーティスト達がここを経由して行った事を考えると、やはりシカゴハウスだけに限らずハウスと言う音楽においてとても重要な存在であった事は否定出来ません。

さて前置きはそれ位にしてそんなTrax Recordsの20周年記念盤が本作。1、2枚目はMaurice JoshuaとPaul JohnsonがTrax音源を使用しミックスを施していて、3枚目はアンミックスのコンピレーションとなっております。チープでファンキーなシカゴハウスや毒々しいアシッドハウス、そしてディスコな歌物までTraxの魅力が満載で、80年代のハウスの流れを知るには十分過ぎる内容となっております。音楽としての完成度は決して高い訳じゃないから聴く者を選ぶ感じなんだけど、ハウスについて掘り下げようと思うなら決して避けては通れないですね。

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| HOUSE4 | 21:15 | comments(6) | trackbacks(1) | |
Laurent Garnier - Excess Luggage (F-Communications:F1873CDBOX)
Laurent Garnier-Excess Luggage
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元料理人でありフランスの伊達男、ローランガルニエ。そのプレイはテクノ伝道師とも言える幅広い選曲で、一夜のプレイで様々な面を伺う事が出来る。個人的にはテクノセットが好きだけど、ハウスやロック、果てはドラムンベースまでも回す何でもありな人です。そんな彼もデトロイトにはやはり興味があるのか、自身のアルバムにおいてデトロイトライクなトラックを多く作っています。さてこのMIXCDは2000年のSONAR、2002年のデトロイト、後多分PBBと言うラジオのライブを収録した物でやはり彼の幅広い選曲を体験するにはもってこいです。

一枚目のSONARのプレイはハウス中心のセットでムーディーな物から、シカゴ、アシッドまで気持ち良く聴けます。DAVINA-Don’t you want itはデトロイトハウスのクラシック、今年のイエローでのプレイでも回していました。

二枚目は血管ぶち切れデトロイト中心のMIX。しょっぱなHi-Tech Jazzですよ!この曲は他のDJにもここ1、2年で実際のDJでよく使われている気がします。ほぼデトロイトに関連のある曲を使っているので、デトロイト好きには必ず受けると思います。終盤自身のThe Man with the red faceは、彼の曲の中でも最もデトロイトへの愛着を示した結果となるものでしょう。そこから69-Desireに繋ぐと言う悶絶必至のMIXです。

三枚目のラジオでのプレイは、テクノやハウスじゃなくてダウンテンポなのかな。寂れたバーとかで流れてそうな感じで、哀愁がありますが僕は余り聴いていないので何とも言いようがありません。

実際のプレイではテクノ→ハウス→ロック→…と目まぐるしくどんどん変わっていくので忙しい感じもするけど、一夜にして壮大なロングジャーニーを経験する事が出来ます。そして今週末にageHa、来週月曜にYellowと今回は2回も東京でプレイ。この機会に是非ともテクノ好きは、ガルニエのプレイを体験してみてはどうでしょうか。

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ちなみにこのMIXCDには4、5枚目がありF-COMショップ直販で買えます(現在はアマゾンでも購入可)。4枚目がデトロイトとシカゴハウスのクラシックを多用したMIXで超絶物です。僕は当然買いました。

Laurent Garnie-Excess Luggage
Amazonで詳しく見る(4、5枚目の方)


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| TECHNO1 | 17:19 | comments(2) | trackbacks(1) | |