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Chris Tietjen - Zehn (Cocoon Recordings:CORMIX049)
Chris Tietjen - Zehn
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ここ数年は全盛期程の勢いは見られないものの、90年代から00年代にかけてのドイツのダンス・ミュージックと言えばSven VathによるCocoon Recordingsは中心の一つだったと思う。特にレーベルとしてだけではなく、イビサはAmnasiaにて開催していた「Cocoon Club」では世界中の著名なDJ/アーティストを巻き込んで、一大ムーブメントと呼んでも良いほどの勢いのあるパーティーに感じられた(が、それ故にどうしてもCocoonに対しては未だにミーハーな印象を拭えない)。そんなCocoon Recordingsがレーベル・ショーケース的な意味合いで2006年からMIXCDを毎年リリースしており、その初めての作品である「Eins」からミックスを今まで担当していたのがChris Tietjenだ。1985年生まれだと言うからまだその当時は齢21歳だったのだが、その若さにしてSvenに認められた才能は結局本物であった事は、現在までシリーズを担当した事で証明されたようなものだ。しかしながらそのシリーズもドイツ語で10を意味する本作「Zehn」によって10年の幕を閉じる事がアナウンスされているが、集大成らしくCocoon Recordingsのクラシックを惜しみなく使用しつつ、またレーベルの多様性を十分に体験させてくれる選曲がなされ十分に出汁が染み出たミックスである事を断言する。スタートは微かな残響が心地良いダブテクノの"Cow, Crickets And Clay"で静かなる船出だが、そのまま重心の低さと硬質感を保ちつつ闇の中から花弁がゆっくりと開くような美しさを伴う"Dead Room"をミックスし、Cocoonにもこんなシリアスな作風があるのだなと意外な展開だ。徐々に重さよりも加速度を増しながら浮かび上がり、エレクトロ気味のアクの強い曲や歌モノも織り交ぜて、そして中盤のハイライトである派手なプログレッシヴ・ハウスの"Unrelieable Virgin"でCocoonらしい快楽的な世界観に染めていく。そこからは持続感のあるミニマル寄りな選曲を中心として深みと恍惚感を継続させ、往年の跳ねた勢いのあるハード・ミニマルな曲も少々プレイしつつ、ハイエナジーな"Pump"からトライバル調の"Deep Down Inside (Reboot Rmx)"で再度のピークを迎える。そこからはなだらかにクローズに向かってテンションを落ち着かせながら、アンビエントな空気も纏うような"Seconds (Colour & Sound)"によってパーティーの終わりを告げるような物哀しい最後を迎える。レーベルの音楽性を十二分に披露したこのミックスは、70分に於ける音楽の旅と呼んでもよいだろう。そして何よりも大量のマテリアルをシームレスかつ重層的にミックスする事で、単に曲を繋ぐ以上のオリジナルからの変化を生み出したChrisの手腕が、ここでも素晴らしく光っている。



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| TECHNO12 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Koss - Silence (Mule Musiq:mule musiq cd 47)
Koss - Silence
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Mule Musiqの中心的存在である高橋クニユキ - 事実、レーベルはクニユキの音楽を世界へと紹介するべく設立された - が、クニユキ名義とは別に電子的でミニマル、そして実験的な側面も追求するべく始めたプロジェクトがKOSSだ。過去にもMule Musiq傘下のMule Electronicから複数のアルバムをリリースし、クニユキの有機的でダンス性の強いハウス・ミュージックとは異なるベクトルで音楽性を拡張し、アーティストとして多彩な才能を知らしめていた。しかし近年はクニユキ名義での活動が中心だったためKOSSとしての新作がリリースされる事は無かったが、この度KOSS名義でMinilogueと共作した"The Mollan Sessions"から4年ぶり、完全なソロでは"Ancient Rain"から実に7年ぶりと久しぶりの新作が古巣Mule Musiqから届けられた。近年のクニユキ名義では様々なアーティストとのコラボレーションにより多様なグルーヴを展開するのに対し、このKOSS名義では一人で制作された影響もあるのか、クラブと言うよりは室内的で外交的と言うよりは内向的で、非常に繊細で理知的な美意識を感じさせる。最初にKOSSは電子的と述べたが以前に比べればヴァイオリン等の弦楽器やピアノからマリンバも用いて有機的な性質も強くなってはいるものの、それを強調するような鳴り方ではなくあくまで装飾的に使われ、その向こう側には環境音的なノイズや微かなパーカッションがスムースに鳴っている。ビートのない静謐な世界観はアンビエントやサウンドトラックとも呼べそうだが、軽々しくないその思慮深く意識的な音楽は深い瞑想へと誘うようだ。そんな雰囲気もあってクニユキのクラブ方面の要素ではなく、現代音楽やジャズの要素を打ち出しながら更にインテリジェンスに仕立て上げたような洗練された美意識があり、これは例えば現代音楽とジャズのレーベルであるECMのコンセプト「静寂の次に美しい音楽を」と共感するものがある。そう、「Silence」と言うアルバムタイトルにも納得な、静寂の中に美しい音色が静かに存在しているのだ。



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| TECHNO11 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Koss / Henriksson / Mullaert - The Mollan Sessions (Mule Electronic:mule electronic cd 22)
Koss Henriksson Mullaert - The Mollan Sessions
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微熱の籠もる有機的なハウスを奏でる高橋邦之のエレクトロニック名義・Kossと、プログレッシヴトランス界隈からテクノ方面にまで人気のあるMinilogueのメンバーであるHenrikssonとMullaertが、スウェーデンにあるMinilogueのスタジオにて行ったセッションを2枚組CDとしてパッケージ化。Kossは静謐で厳かな佇まいのアンビエントを行い、かたやMinilogueも純粋なアンビエント作品をリリースしており、その両者が手を結ぶと一体どうなるのか。CD1では不鮮明な音像に包まれたダウンテンポから始まり、チリチリとしたノイズや奥深い音響がフィールドレコーディングらしい音像を描き出します。そして宗教的な神秘性もあればジャズのグルーヴもありサイケの混沌とした先の読めない世界もあり、セッションと言う偶然性の高い演奏を生かして、徐々に現実離れして潜在意識へとダイブし深い心の奥底へと連れていかれます。中には20分にも渡る4つ打ちのハウスもありますが、ふらふらと波に揺られる浮遊感覚が長く続く中で目まぐるしく展開は入れ替わり、雑食性の高い両者の音楽性が見事に融和していると言えるでしょう。そしてCD2には16分と60分の長尺な2曲が収録されており、特に後者の"Horizon"ではMinilogueとしてのトランス感覚溢れる繊細なメロディーやクニユキの躍動感と生命力に溢れたトライバルなリズムが、そして生演奏とエレクトロニクスが見事に一体化し壮大なダンストラックを形成しています。トライバル・アンビエント・ハウスとでも形容すべき心地良さと力強さを伴い、まるでライブと思う程の臨場感さえ感じられました。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 13:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Sebastian Mullaert aka Minilogue - WaWuWe (Mule Electronic:mule electronic cd19)
Sebastian Mullaert aka Minilogue - WaWuWe
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Son KiteやMinilogueでも大人気のユニットの片割れ・Sebastian Mullaertが、今となっては世界規模のレーベルとなったMuleから初のMIXCDをリリース。正直な話Son Kite名義ではトランスやってたんで自分は距離を置くユニットなんですが、近年のMinilogueの活動はWagon Repair、Traum、Cocoonなどテクノ系のレーベルからのリリースが増えており、随分と音の傾向も変わっていたみたいです。なのでこの2枚組MIXCDもトランスではなくテクノなのでご安心を。まず1枚目は深海に潜っていくようなディープでダビーなテック系が中心。真っ暗闇の沈黙に包まれた深海を潜水艦でゆったりと航海しながら、幻想的な残響音に包まれるようなミスティカルジャーニー。緩いけれども一定に刻まれる4つ打ちが、ずぶずぶと深い海溝に引きずり込むようで鈍く精神に効いてきます。2枚目はフロア寄りのダンストラック中心が中心で、トライバルやミニマル、テックハウスなど雑食系であちらこちらを行き交う内容。ただ上げるのか下げるのかどっち付かずと言った中途半端な印象で、その上線の細さが残念。ここはやはり緩慢に深遠な音響美を聴かせてくれた1枚目を推したい。

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| TECHNO8 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Koss - Ocean Waves (Mule Electronic:Mule Electronic 68)
Koss - Ocean Waves
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高橋クニユキが実験的な音を追求するエレクトロニックユニット・KossのリミックスEP。収録曲全て"Ancient Rain"(過去レビュー)から"Ocean Waves"のリミックスとなっておりまして、どれもよりクラブ仕様な調理がされております。クニユキ自身による"Return To Ring Mix"は、マリンバが瞑想的な世界を演出するスローなディープハウス。煙がモクモクと立ちこめるように視界は遮られ、暗く深淵な洞窟へと誘われるようなアンビエンスでもあります。もう一つ"Mercury Dub"もクニユキ自身のリミックスで、こちらはトランス風な上物がサイケデリックに響くダンストラック。淡々と、そしてじわじわとエクスタシーを誘発するトリッピーなリミックスですね。で今回ぶっ飛んだリミックスを提供してくれたのがMinilogue。"Minilogue Moves The Waves To The Woods"は10分以上に及ぶ長尺なトラックで、潜水艦の中で金属音が乱反射するようなサイケデリックでミニマルでダビーなテクノを披露。多段に反射するエコーが最高に気持ち良くて、なのにドロドロした不気味な感覚もあり、恍惚と不安の狭間を彷徨う様です。これはクラブで聴いたら相当ヤバイ事になりそうな予感。

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| TECHNO7 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Dominik Eulberg - Daten-Ubertragungs-Kusschen Remixes (Traum Schallplatten:TRAUM V121)
Dominik Eulberg - Daten-Ubertragungs-Kusschen Remixes
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トランス感覚を虚ろなミニマルと毒々しいアシッドテクノに落とし込んだ作風を得意するDominik Eulbergのリミックス盤。リミキサーにはRodriguez Jrなるアーティストと、プログレッシヴトランス界隈では大人気だそうなMinilogueのお二方。先ずはRodriguez Jrのリミックス、こちらは原曲のポップなメロディーを生かしつつエレクトロニック度を高めたテックハウスに仕立てており、湿ったキックと合わせてノスタルジーを感じさせる味わいのあるトラックになっております。で問題なのがMinilogueの方なんだけど、これが14分にも及ぶインナートリップを誘発する極上のサイケデリックミニマル。原曲のポップなイメージはどこへやら、暗黒の沼に引きずり込まれるドロドロのベースと鈍いリズムトラックが永遠と貫ぬきながら、空間の広がりを感じさせるダビーな音響使いで展開を作っていく絶妙なリミックス。徐々に緻密な変化を遂げる螺旋階段を昇っていくようなミニマルな展開は、えも言われぬ恍惚感をもたらします。狂気と快楽を誘発する麻薬的なトラックですね。

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| TECHNO7 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2010/04/03(SAT) groundrhythm @ Air
DJ + Live : Kaoru Inoue
DJ : PSYCHEDELIC BUS a.k.a. HIROKI MURAI

2010/04/04(SUN) MUSICO @ "content" 東京都現代美術館地下レストラン
Live : OOIOO
DJ : DJ Yogurt, Shhhh, Moodman

2010/04/09(FRI) Klass 1st Anniversary @ Module
DJ : Malik Pittman aka Marcellus Pittman, Naoki Shinohara, Satoshi Tachiban, Ko Umehara

2010/04/11(SUN) 渚音楽祭 2010 春 @ お台場 青海オープンコート
DJ : Louie Vega, Mixmaster Morris, DJ Yogurt and more
Live : Dachambo, The SunPaulo and more

2010/04/16(FRI) KEIICHI SOKABE『Remix Collection 2003-2009』Release Party @ Liquid Loft
Live : 曽我部恵一
DJ : Hiroshi Watanabe aka Kaito, DJ Yogurt, Traks Boys

2010/04/24(SAT) Guidance @ Eleven
Live : Spirit Catcher
DJ : Jean Vanesse, Hiroshi Kawanabe, DJ Endo

2010/04/28(WED) World Connection HI-TECK-SOUL DERRICK MAY×AIR RELEASE PARTY @ Air
DJ : Derrick May, DJ Yama
Lounge DJ : DJ Yogurt, Takamori K.

2010/04/30(FRI) HITSUJI @ Club Asia
DJ : Kaoru Inoue and more
Live : Kaito, Cro-Magnon and more

2010/04/30(FRI) Endless Flight @ Womb
Live : Minilogue, Koss aka Kuniyuki
DJ : Foog, Toshiya Kawasaki
Lounge DJ : DJ Sprinkles aka Terre Thaemlitz, Alex From Tokyo

Spirit Catcherのライブ聴きたいお!渚も復活したので、久しぶりに行ってみるかも。デリックメイは在日してるかの様な来日頻度だな。
| UPCOMING EVENT | 11:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Applescal - A Slave's Commitment (Traum Schallplatten:TRAUM CD21)
Applescal-A Slaves Commitment
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田中美保のアヒル口はパネェ破壊力。カワユスなー。単純に最近TVに出ていてなんとなくね。

Dominik Eulberg、Thomas Brinkmannなどのケルンミニマル、そしてNathan Fake、Minilogue、ExtraweltらのプログレッシヴなサウンドまでリリースするドイツのTraumから新星が掘り出されました。そのアーティストこそApplescal。このデビューアルバム、やばいよ、とても新人とは思えないディープな出来です。Aphex Twinの牧歌的な夢の世界とBorder Communityの淡いサイケデリックな世界を足して4つ打ち、またはミニマルにした超ぶっ飛びサウンド。時にトランシーに時にアシッディーに流麗なメロディーを奏でながらも毒々しい狂気が滲み出ていて、かなり精神的に病んでいそうな中毒性を感じさせます。中にはNathan Fakeまんまな有機的なシューゲイザー的なトラックもあったりまあ色んなアーティストの良い処取りみたいな面もあるんだけど、それを踏まえてもかなりの完成度なんじゃないかな。童心に還った遊び心とフロアでの実用性、そして濃厚なエクスタシーの蜜月の出会いから生まれたダンストラックが満載。

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| TECHNO7 | 07:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
ENJOY THE SILENCE (Mule Electronic:mecd15)
ENJOY THE SILENCE
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テクノと言うとやはり圧倒的に海外のレーベルが精力的ですが、日本でもMULE MUSIQは世界規模で評価を得ているレーベルの一つだと思います。Kompaktが配給を行っている事からも分かる通りKompaktと共鳴する音も持ち合わせており、魅力的な作品をリリースし続けております。そのMULE MUSIQが現在テクノシーンで高い評価を得る面子を一気に集結させ、更には全曲新曲と言う豪華なアンビエントアルバムを制作してしまいました。参加メンバーは日本からはKoss a.k.a. Kuniyuki、Hiroshi Watanabe、KompaktからはThomas Fehlmann、DJ Koze、デトロイトフォロワーのVince Watson、独創的なエレクトロニカを展開するJan Jelinekなどぐうの音も出ない人達。彼等のトラックに関しては当然荘厳で美しいアンビエントが展開されているので説明は割愛しますが、それ以外にも良質なトラックがごっそり収録されています。初めて聞く日本人アーティスト・Takuwanは、美しいシンセサウンドがふわふわと揺れ日本的な侘び寂びも感じさせる神秘的なトラックを提供。Benjamin Brunnは奥深くバックでクリッキーな音が鳴り、表層ではチェロと思われる弦楽器がクラシックを思わせる音色を奏でる生っぽいアンビエントを展開。DJ SprinklesことTerre Thaemlitzは哀愁漂うピアノがどこか切なさを誘う枯れたアンビエント、ってこの曲は彼のアルバムに収録されていた気が…。Strategyは重苦しいシンセのヴェールに覆われた中に、宝石の様にキラキラと輝くシンセが散りばめられたトラックで、教会の中の神聖で厳かなムードを感じさせます。アンビエントと言う括りではあるけれど、どれも享楽的な方向に向かうのではなく非常に真摯で芸術的な赴きを感じさせるのが特徴ですね。MULE MUSIQ、今後も注目しておいて損はありません。

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| TECHNO6 | 06:40 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Joris Voorn - Balance 014 (EQ Recordings:EQGCD024)

Joris Voorn-Balance 014
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新次元…と言うのは言い過ぎかもしれないが、これが最新のテクノの形である事にもはや疑いはないだろう。世界各地、日本においても大人気となったJoris Voornの最新MIXCDはアルバム2枚に100曲ものトラックを使用した驚愕の内容。とは言えこのPCを使ったスタイル自体は、2001年のRichie Hawtinの"DE9"(過去レビュー)の時点で完成系を成しているので、実は最新であるとは言い切れない。が、このスタイル自体がテクノと言う世界に普及しているのは間違いない。各曲から一部分をパーツとして切り出し、それをPC上で細かにループ・エディットを繰り返し、本人が言うように"絵を描く"様な作業を繰り返すスタイル。全く異なる曲の一部が同じ時間・場所に存在する事により、全く異なる新しい音楽へと変容を遂げる進化。もはやこれはMIXCDと言うよりも、Jorisのオリジナルアルバムとさえ言える様な境地にまで達している。"Mizurio mix"は(比較的)アッパーでグルーヴィーなテクノ、ミニマル、テック系中心の内容で、しかしながら覚醒感を刺激するドラッギーさも感じさせます。対して"Midori Mix"はエレクトロニックミュージックをより幅広く吸収したフリースタイルな選曲で、テクノの中にディスコダブやバレアリック、ダウンテンポ、ジャズも取り入れられて開放感のある音が持ち味。どちらのミックスも各曲が自然に融解し、そして再度融合し、今まで違う世界観が繰り広げられ非常に興奮出来る内容でした。同じ事を既にやっているRichie HawtinのMIXCDに比べると、カラフルなのが特徴でこれはこれで素敵です。

ただ欲を言わせて貰うと、本作があくまでホームリスニング仕様である事。これは結局はクラブではプレイする事の出来ない内容だから。かつてJeff Millsがアナログを一時間に40枚程も矢継ぎ早に回していたプレイは、既に過去の物となってしまったのか?いや、そうではないと思う。そこには瞬間瞬間に生まれる独創性や閃きがあったはずで、あれにこそ僕は人間的な熱や魂を感じる訳で。だからJorisにも一枚位はコンピューターを使用しないで、クラブで再現出来る単純だけども爆発力のあるプレイが聴けるMIXCDを出して欲しいと言う気持ちもあります。テクノロジーが必ずしも全てを豊かにする訳じゃないんだ。

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| TECHNO6 | 00:30 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Âme - Fabric 42 (Fabric:FABRIC83)
Ame-Fabric 42
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いきなりですが、これは傑作です!ミニマルシーンで奉られながらも本人達はミニマルと言われる事に辟易しているそうなÂmeが、人気MIXCDシリーズ・Fabricに遂に登場。Fabricは名作が多いけれどÂmeもここに来て地力を発揮し、想像以上にドゥープなプレイを披露してくれました。ミニマルは嫌いなんて言いながらも序盤から酩酊すれすれのミニマルをプレイしておりますが、どこか民族的な音色を感じさせるパーカッションが入っていて既に不気味な雰囲気を漂わせております。中盤からはシカゴハウスも投入し狂気のアシッディーなハウスでじわじわと攻め上げ、そして後半では自身のトライバルでアシッドな新曲を披露し一気に盛り上げます。後半のハウス中心ながら極限までのファンキーなグルーヴは本当に見事な物で、他のミニマル勢とは一線を画す非凡なる才能が全開になっております。そして最後はデトロイトトラックの名作で綺麗にしめておりますが、徹頭徹尾貫くハウスグルーヴが本当に素晴らしい。やっぱりÂmeのプレイはミニマルと言うよりはハウスと言った方が適切な音で、他のミニマル勢みたいに奇をてらう事はなく割りとハウスに忠実な気がします。ディープで無慈悲な世界観と、ねっとりと絡みつくグルーヴ感は本物。

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| HOUSE4 | 14:00 | comments(0) | trackbacks(3) | |
Ben Watt & Ivan Gough - In The Mix 2006 (inthemix.com.au:ITMCD002)
Ben Watt & Ivan Gough-In The Mix 2006
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最近めっきり作曲家としての活動を行わずDJに没頭しているEverything But The GirlのBen Wattと、オーストラリアのハウスDJ・Ivan Goughによる2枚組MIXCD。前者はかなり有名なんで知っていますが、後者は誰って感じ?Benさんに関しては毎年自身のレーベル"Buzzin' Fly "のコンピレーションMIXCDをリリースしているので、MIXCD自体に特に新鮮味を感じなくなってきました。音も現在のシーンに沿ったミニマル、エレクトロハウスなどの恍惚感を重視した選曲で、レーベル初期のカラーであるディープハウスの面影は余りないですね。流行を掴むのが上手いと言うべきか尻軽なのかは置いといて、すっかりクラブでのトランス感覚を意識したプレイはもうBenさんがDJ業にも慣れたと言う事なんでしょう。対して初耳のIvanの方はヒット曲も織り交ぜたテクノ、ハウスを横断する選曲。Benの方に比べると癖があり上げ下げが大きく派手目で、自分にはそこまでツボに来ない。ややエレクトロハウス色が強く流行のど真ん中を行っていますが、流行の中では没個性的で何かもう一つ欲しい所ですね。

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| HOUSE3 | 18:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Fuse Presents Shinedoe (Music Man Records:MMCD029)
Fuse Presents Shinedoe
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正直最近のテクノシーンにはうんざりだ。クリックだかミニマルだか知らないが、チマチマネチネチユルユルで一気に老け込んだ様な音ばかりが氾濫している(と思う)。まあ一過性の流行だとは思うけど自分はテクノに入り始めた頃にJeff Millsに衝撃を受けた人間なので、根っこにはハードミニマルみたいなゴリゴリ激しいテクノがあり、だからどっちかと言うとテンションの高く山あり谷ありのハードなテクノが好きなので最近のテクノシーンには少々食傷気味なのです。し〜か〜しだ〜、オランダのデトロイト系列レーベル・100% Pureでも活躍するShinedoeのユルユルMIXCDは、想像以上に素晴らしか〜。確かにユルユルではあるんだけど、ディープなシカゴハウスやベーチャン系テクノなどの奥行きはあってもリズムがかっちりしている曲を繋いでいて、更にはURの名曲で一気に盛り上がったり意外性もあって楽しめますね。ミニマルもシカゴもデトロイトもごった煮ながら激昂する展開は少ないけれど、ずぶずぶと足を引き込まれる引力には抗えません。流行のミニマルもそうじゃないかって?確かに似た感覚はあるけれど、自分はリズムは硬い方が好きなので本作の方が好みです。本作も流行っぽいヒプノティックさを持ち合わせていますが、それでもテクノ本流の音寄りなので流行が終わった後も聴けるはず。

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| TECHNO5 | 22:30 | comments(5) | trackbacks(3) | |