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Rick Wilhite - The Godson IV (Mahogani Music:MM-42)
Rick Wilhite - The Godson IV
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デトロイト・ハウスの重要レーベルであるMahogani Musicと言えばKenny Dixon Jr.が率いるだけあり、何はともあれどんなアーティストによる作品だろうと最新のリリースはひと目置かれるが、2018年8月頃にリリースされた本作は特に注目せずにはいられない作品だ。手掛けているのはDixonらとも3 Chairsを結成していたりしたデトロイト・アンダーグラウンドのベテランの一人であるThe GodsonことRick Wilhiteで、所謂スローモーで重心の低いデトロイト・ビートダウンを広めた立役者の一人でもある。本作はアナログではダブルパックながらも4曲のみ、つまりは片面1曲のみと気合の入った構成で、その上Moodymannのかつての名曲"Technologystolemyvinyl"のリミックスも収録されているのだから、是非ともアナログで入手して頂きたいものだ。"Xanadu 3.0"は典型的なビートダウン・ハウスと呼べるだろうか、淡々と刻むキックは錆び付いたような響きでローファイ感があり、そこにジャジーでくぐもったエレピ風のコードを展開するが、大きな衝動を生む事もせずクールな空気感でただただマシンビートが虚空に響く。"Sonar Funk"は呻き声のようなサンプリングから始るが、直ぐに金属が錆びてざらついたキックやハイハットが走り出し、そこに闇の中で蠢くようなキーボードがぼんやりと情緒を添える。奥底では鈍い電子音が微小な音量でループしておりヒプノティックな感覚も加えて、すっきりしながらも荒々しいグルーヴと合わせて燻りながら熱くなるファンキーなハウスを聞かせる。目玉はやはり"Technologystolemyvinyl (Godson's Cosmic Soup Mix)"だろう、キーボードにAmp FiddlerやトランペットにPitch Black Cityらのデトロイトのアーティストを迎えるなど、豪華なアーティストが揃ってのリミックスだ。オリジナルはサンプリングを駆使しながらも生々しくファンキーなジャズ・ハウスであったが、このリミックスではその音楽性を継承しながらも生演奏中心で再現する内容で、けたたましく野性的ながらもジャジーなドラミングと優美なエレピの装飾、そこに熱く咆哮するトランペットも加わって衝動的かつライブの創造性に満ちたジャム・セッション版ハウスを構築している。そして最後はデトロイトのユニットであるFolson & Tateの曲をリミックスした"Is It Because I'm Black (Godson's Flip Mix)"、スカスカな音の構成ながらもどっしりと重いビート感とゴスペル・ハウス風な歌も一緒くたになりP-FUNK風なノリもあるが、このプリミティブなファンク感は正にデトロイトという地から生まれた音楽で、Mahogani Musicからのリリースも納得の出来だ。どうせならこの流れでアルバムのボリュームで作品を聞きたくなる程だが、一先ずはここに収録された曲はどれもDJがフロアでプレイしても盛り上がるであろう内容で、ビートダウン先駆者としての貫禄が発揮されている。



Check Rick Wilhite
| HOUSE14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hugo Mari - Change Ur Ways (Heist:HEIST 035)
Hugo Mari - Change Ur Ways
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Max GraefにNachtbrakerやNebraskaら強力な新世代アーティストを擁するハウス系レーベルのHeistから見知らぬアーティスト名であるHugo Mariの初の作品がリリースされたが、ネット上で調べてみるとどうやらOmenaやXVI Recordsから作品をリリースしているロンドンの新鋭・Booksの本人名義での活動のようだ。前述のレーベルからの作品ではサンプリングを用いながら生っぽさも残してディスコティックな雰囲気のあるハウスを聞かせており、一聴して耳を惹き付けるキャッチーなメロディーの魅力もあって、既に人気DJからもサポートされているという。そして新作はHeistからとなれば、このレーベルが既に実力ある多数DJを輩出しているのだから、もはやHugo Mariの実力もお墨付きというものだろう。レーベルとしてはブギーでブラック・ミュージック性も強い音楽性もあってか、この新作は以前にも増して生々しく黒さが発せられている。特にそれが顕著なのは"Get Loose"で生っぽくざらついた4つ打ちのリズムに大きくうねるベースラインを強調したトラックに、艶めかしいソウルフルな歌や官能的なトランペットやピアノも加わってジャジーでブラック・ミュージックらしく展開するこの曲は、例えばMoodymann辺りが好きな人にも響くに違いない。"Change Ur Ways"はもっと分かりやすいハウス・ミュージックで骨太で硬いキックが地面に突き刺さりつつ、同じく薄っすら繊細なピアノやトランペットが色気を滲ませ、強いグルーヴで跳ねながらもエモーショナルな芳香が沸き立っている。"Can You Feel Your Senses?"はやや湿り気を帯びた音質のビートと感傷的なシンセのコード展開を用いて、そこに入ってくるダビーな呟きが儚さを演出し、EPの中でも最もメランコリーでソウル性の強い曲調になっている。そして特筆すべきはデトロイト・ハウス方面でアンダーグラウンドな活動を行っているKai Alceがリミキサーとして参加している事で、"Get Loose ft. Zodiac (Kai Alce NDATL Mix)"は原曲の雰囲気を殆どいじってはいないものの、原曲が多少ディスコやファンク寄りだとしたらリミックスはより滑らかな流れや質感を持ったディープ・ハウスとして丁寧に磨きをかけられており、デトロイト・ハウスとしての情熱的な温かみが増している。どれもソウルフルで心に訴えかけてくる感情性の強さがあり、アーティストとして一目置くべき存在だ。



Check Hugo Mari
| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2018/11/23 Kabuto Presents LAIR 11th Anniversary @ Grassroots
東高円寺の音楽酒場であるGrassrootsのレギュラーパーティーの一つ、それがKabutoが主宰するLAIR。近年彼が立ち上げたDaze Of Phazeも時代に埋もれたテクノやエレクトロの再発見的な意味合いで興味深いが、しかしGrassrootsと言う小さい場所だからこそ集客や一般受け等を気にする事もなく、当然ゲストも知名度云々ではなくKabutoが信頼する仲間を呼び寄せたりと、Kabutoの音楽性を最も反映させる事が可能となるLAIRこそはKabutoのファンであれば当然足を運ぶべきものだ。そんなパーティーも遂に11周年、しかしアニバーサリーであっても大袈裟に祝う事はなくTommyとYukkeをゲストに招いて、いつもと変わらず温かい雰囲気に包まれたLAIRが開催された。
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| EVENT REPORT6 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2018/4/30 Underground Resistance as Depth Charge Live in Tokyo @ Contact
2016年、Taico Clubで初お披露目となったUndergorund Resistanceの新たなるプロジェクト・Depth ChargeはMad Mike BanksとMark Flashによるユニットだ。現在はバンドであるGalaxy 2 Galaxyが休止状態の為、その穴を埋めるようなプロジェクトかと思われるが、今回遂に都内クラブのContactへ初登場する。それをサポートするのはDJ WadaやKen Ishii、そしてセカンドフロアにはHiroshi WatanabeやTakamori K.らが集結と、完全にデトロイト魂なパーティーが開催された。
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| EVENT REPORT6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Model 500 - No UFO's Remixes (Metroplex:M-046)
Model 500 - No UFOs
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デトロイト・テクノのオリジネーターであるJuan AtkinsによるModel 500、その名義では第一弾となる1985年にリリースされた『No UFO's』からデトロイト・テクノ、ひいてはテクノの歴史が始まったと呼んでも過言ではないだろう。勿論その前にもKraftwerkやYMOもテクノと呼んでも差し支えない音楽を作ってはいたが、黒人がそこに由来するファンクやソウルを電子音楽で表現した結果としてのテクノに未来的な響きがあり、それが今も尚デトロイト・テクノの魅力となっている。本作はリリースから30年を経てそんな名作を現在のアーティストによってリミックスされたもので、同じくデトロイトの奇才・Moodymannとチリアン・ミニマルの一時代を築き上げたLucianoが参加している。勿論オリジナルの"No UFO's (Vocal)"も収録されており、今聞けば流石に音的な古臭さは否定出来ないものの、うねるベースのエレクトロ的なビート感や本人の歌もフューチャー・ファンクといった趣きで、未来派志向のテクノ/エレクトロの胎動を感じ取る事は出来る筈だ。予想も出来ない、しかし素晴らしいリミックスを披露したのはやはりMoodymannで、"No UFO's (Vocal) (Moodymann Remix)"では彼らしい甘く官能的なピアノのメロディーも加えつつ流れるようなハウスのグルーヴに作り変え、原曲のレトロ・フューチャーな雰囲気は損なわずにMoodymannらしいブラックネス溢れる魅惑のハウスへと染め上げている。対してLucianoの"No UFO's (Vocal) (Luciano Remix)"は原曲のデトロイトらしさを残す事は意識せずに、ボーカルをぶつ切りにして使用しながらも展開を広げるのではなく収束させるミニマル・ハウスのスタイルを彼らしく披露し、14分に渡って淡々とした機能的なグルーヴを鳴らし続けている。どちらか選べと言われればやはりデトロイトらしさのあるMoodymannのリミックスの方が愛着は感じられるし、やはり曲単体としての良さが光っているか。どちらにせよオリジナルも収録されてはいるので、それを持っていない人にとっても価値ある一枚に間違いはない。



Check Juan Atkins
| TECHNO13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2018/1/26 Relay Day 1 @ Saloon
Yellow、Elevenと時代のクラブに身を置きつつ、その後はSaloon店長へと就任して早4年半。ダンスフロアの愛すべきキャラクター、加茂誉満が最後に手掛けるパーティーが今回の「Relay」だ。今ではUnitがクラブ・パーティーを殆ど開催しなくなった反面、その下にある正にアンダーグラウンドなフロアのSaloonで平日から息巻いてパーティーを開催していたが遂に今回のパーティーを以てSaloonを退職する事になり、その総決算が今回の「Relay」なのだ。タイトル通りにリレー=中継する事、つまりは音楽で人と人の繋がりを生む事を示唆しているのだろうが、そんな加茂氏の交流の広さがあるからこそ最後のパーティーの出演者も素晴らしい面子が揃っている。初日はArtemis (P-Yan / Shake M / Yasu)、CMT、CYK (Nari / Kotsu)、Kabuto、Keigo Koda、Ryosuke、Taro、Yoshinori Hayashi、You Forgotが参戦だ。
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| EVENT REPORT6 | 14:30 | comments(1) | trackbacks(0) | |
Amp Fiddler - So Sweet (Mahogani Music:M.M. 40)
Amp Fiddler - So Sweet
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2016年の暮れには『Motor City Booty』(過去レビュー)をリリースし、デトロイトの熱きソウルを表現したAmp Fiddler。元々P-Funk軍団の演奏者でもありアーティストとしての経験に裏打ちされた音楽は、ハウス・ミュージックを軸にファンクやディスコにソウルといった要素も混在化しており、感情的・情熱的な熱く猛るソウルが込められている。曲によってはもう完全にPファンクまんまな物もあり、デトロイト勢の中でもルーツへと先祖返りを強く見せるアーティストだ。そして新作はMoodymann率いるMahogani Musicからとなるが、実は過去にもAmp Dog Knight名義で同レーベルから作品をリリースしており、この帰還には期待せずにはいられないだろう。新作は今後リリース予定のアルバム『Amp Dog Knights』からの先行シングルの位置付けだがオリジナル楽曲は収録されずに、Masters At WorkのLouie VegaとデトロイトのアーティストであるWaajeedによるリミックスを収録している。10分にも及ぶ大作の"So Sweet (Louie Vega Remix)"は完全にLouie Vegaの作品と呼んでも差し支えない程にソウルフルな作風に染まっており、優美なエレピの旋律と渋い男性ボーカルと情熱的な女性ボーカルの掛け合いに耳を奪われるハウス・ミュージック。デトロイトではなくNYスタイルへと生まれ変わり、スムースで流れるような4つ打ちと流麗なキーボード使いによってクラシカルな作風に添いつつ、終盤に現れるブリブリとしたシンセソロがファンキーさを演出するぐうの音も出ないリミックスだ。"It's Alright (Waajeed Conant Garden Mix)"は原曲のヒップ・ホップなテイストのあるPファンク尊重しながらもよりスモーキーによりメロウに、粘着性の高いヒップ・ホップにする事でMahogani Musicらしいドープな音楽性が強くなっている。またこのインストメンタルバージョンも収録されているが、やはりAmp Fiddlerの甘く囁くようなボーカルが聞けるバージョンの方が映えているように思われる。アルバム前の先行EPがリミックスのみ収録と焦らされるような作品だが、逆にこの後のアルバム自体への期待も高まる素晴らしいリミックス作品だ。



Check "Amp Fiddler"
| HOUSE13 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2017/2/9 Amp Fiddler Japan Tour 2017 @ Contact
デトロイトのシンガーソングライターであるAmp Fiddlerが何とB'zの稲葉浩志のツアーにサポートメンバーとして参加しているのは驚きだが、棚から牡丹餅と言うべきかそのおかげでAmp Fiddlerの国内ツアーも組まれ、都内ではContactにて夕方パーティーでFiddlerのライブが聞けるのはラッキーな事だろう。そして日本から迎え撃つは新世代ビートメーカーであるSauce81で、ファンクやソウル等の黒い要素をマシン・ライブで表現するアーティストであり、歌も演奏も織り交ぜたライブはきっとFiddlerにも引けをとらないだろう。
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| EVENT REPORT6 | 00:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Romare - Love Songs : Part Two (Ninja Tune:ZENCD234)
Romare - Love Songs Part Two
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UKは老舗レーベル・Ninja Tuneからの新進気鋭のアーティストであるRomareは、しかしブラック・ミュージックからの影響を現在形のダンス・ミュージックへと見事に投影し、ヒップ・ホップとハウスの絶妙なバランスの上にある - 例えばデトロイト・ハウスのMoodymannやAndresのような - 音楽性によって一躍注目の的になった。2015年の初のアルバムである『Projections』 (過去レビュー)ではサンプリングを駆使したコラージュ的なビートダウン・ハウスとでも呼ぶべき音楽を披露し、UKのアーティストでありながらアフロ・アメリカンを存分に感じさせる作風が高い評価を受け、彼の方向性を決定付けたのは記憶に新しい。そこから一年半で届けられた2ndアルバムは、しかしサンプリングは用いつつもシンセサイザーからリコーダーにマンドリンまで生楽器も導入した事で、コラージュやハウス・ミュージック性は抑えながらも艶かしい胎動が伝わるブラック・ミュージックに磨きを掛けている。アルバムはヒップ・ホップ風のもっさりしたビートの"Who To Love?"で始まるが、湿り気を帯びたピアノや生温かいシンセとの組み合わせにより、実に官能的でディスコやソウルの匂いを漂わせる。続く"All Night"は比較的ストレートなハウスではあるが、やはり生々しく浮かび上がるベース・ラインやざっくりしたパーカッションが訝しいサイケ感を演出し、"Je T'aime"も同様に4つ打ちながらもパンキッシュなシンセやファンキーなベースによってディスコティックな躍動を生んでいる。"Honey"は前作には無かったタイプで、可愛らしい鉄琴やリコーダーがほのぼのレイドバックしたエレクトロニカを思わせ、Romareのメロウな性質が強く現れている曲だろう。逆に"Come Close To Me"は前作から続くコラージュ色の強いビートダウン・ハウス風味と言うべきか、リズムにも癖がありRomareの特徴が活きている作品だが、やはりデトロイトなんからに比べると随分とアーバンで洗練されているのはUK育ちだからなのか。本作ではコラージュによる不鮮明な霧が晴れ、生演奏の比率を増やした事で音の構造がよりすっきりして明快な音楽展開がされており、『Love Songs』なんて言うタイトルも嘘ではない温かいロマンティシズムが通底している。但しその分だけ前作にあったスモーキーなサイケデリアがやや後退している点は、それをRomareに求めている人にとっては物足りなさを感じる要因になるかもしれない。



Check "Romare"
| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
BEST OF 2016
今年も一年間当ブログを御覧頂いた読者の皆様、どうもありがとうございました。今年も例年と変わらず音楽/パーティー三昧…とはいかず、私生活の変化により忙しくなりなかなか音楽へ時間を割く事が出来ない一年でしたが、それでも音楽に対する情熱は全く変わらず新しい音楽への探求が途切れる事は変わりませんでした。パーティーに関しても新風営法が現場の感覚にはやはり馴染んでいないと感じる点がありつつも、新しいクラブが生まれ少しずつではあるけれどこの業界も活気を取り戻しているようにも思われ、ダンス・ミュージックの未来に展望が見えてきた年でもありました。当方は今後も毎週のようにパーティーに行く事は出来ないと思いますが、来年も新しい音楽も古き良き時代の音楽も分け隔てなく楽しみ、そして素晴らしい音楽をこのブログでアウトプットしていく事を続けられたらという気持ちは変わりません。そんな気持ちで選んだ年間ベスト、皆様の素敵な音楽ライフに少しでも参考になれば。それでは、来年も良いお年を!

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| BEST | 18:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2016/7/1 Moodymann Japan Tour 2016 @ Contact
Pファンクやジャズにヒップ・ホップなどのモータウンソウルを現代に受け継ぎ、ハウス・ミュージックというフォーマットの枠組みに収まる事なく、またダンス・ミュージックの下地を守りながら芸術的なまでに音楽性を高めているデトロイト・ハウスのカリスマ的存在、それがKenny Dixon Jr.ことMoodymann。その型破りな音楽性と共に賛否両論で意見の分かれるDJやライブも、それは本人の強い個性が故なればこそで、良くも悪くも来日の度に注目を集めている。そして嬉しい事に今回都内クラブでのDJ出演は何と5年ぶりと、オールナイトでのパーティーに出演を渇望していた者にとっては絶好の機会となった。
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| EVENT REPORT6 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Moodymann - DJ-Kicks (!K7 Records:K7327CD)
Moodymann - DJ-Kicks
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名門MIXCDシリーズのDJ Kicksにまさかこの人が参戦してくるとは、夢にも思っていなかったので衝撃を受けた人も少なくはないだろう。その人こそデトロイト・ハウスにおいてカリスマ的な存在感を放つKenny Dixon Jr.ことMoodymannだ。初期のフロアに即したキックの強いディープ・ハウスから徐々にジャズやファンクなど黒人音楽にルーツに向かった音楽性を強め、躍らせるDJと言うよりはアーティストとしての表現力を磨く方向性へ向かっていたここ数年を考えると、MIXCDという形態と向き合って彼のルーツを掘り下げるような選曲が成された本作は非常に貴重な物だ。但し彼のDJを体験した事のある者ならば理解はしているだろうが、上手くミックスを行い継続的なグルーヴと起伏を盛り込む一般的なDJをするような人ではなく、本作もやはり繋ぎさえしていない箇所もあり決してミックスの妙技を楽しむ内容ではない。その代わりと言っては何だが、ハウスやディスコのみならずファンクやダウンテンポ、そしてニューウェーブやフォークに最新のベース・ミュージックまで、実に様々な音楽性を盛り込んだ内容は前述した通りDJという立場からアーティストとしての表現力を発揮している。序盤の気怠くメロウなヒップ・ホップやダウンテンポ路線、少しずつ官能的なディスコやベース・ミュージックに移行する中盤、それ以降のハウスのグルーヴが目立ち始めるもフューチャー・ジャズなど躍動的なリズム感も弾け、更にはニューウェーブ等も交えて奇抜性を強める終盤と、展開は意外にも筋書き通りに感じられる。しかしMIXCDとは言いながらも決してスムースで違和感の無い繋ぎに拘ってはおらず、何だかMoodymannという人の中に秘めた一代絵巻を紐解くような音楽の羅列は、MIXCDとして聴くよりはやはりコンピレーションとしての意味合いが強いように思う。実際にミックスされていようがそうでなかろうが、本作の価値はそれ程変わらないだろう。Moodymannの汚らしくも甘美な猥雑さは見事に表現されており、単にデトロイト・ハウスという枠組みを越えた存在感を放っている。



Check "Moodymann"

Tracklistは続きで。
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| HOUSE11 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Closed Paradise - The Distance Between EP (Kolour Ltd:KLRLTD020)
Closed Paradise - The Distance Between EP

いまいち最近のデトロイトのテクノ/ハウスは元気が無いと思う方も多いだろうが、事実以前程の輝きを取り戻せてはいない。しかしデトロイトにも新しい芽は育ちつつあり、そこにはハウス・レーベルとしてKolour Recordingsがある。その傘下に設立されたKolour LTDは新興勢力ながらも感情豊かなビートダウンからニュー・ディスコまで手掛けるレーベルで、その複数のレーベルグループの中でも特にデトロイト的なねっとり黒人音楽の要素が強い。派手な注目を集めているわけではないが、クラブでも当たり前に映える機能性と豊かなエモーションを備えたハウスには定評があるのだ。そんなレーベルからの新作はフランスのアーティストであるMathieu CleことClosed Paradiseによるもので、まだまだリリース数は少ないものの本作でもトラックメーカーとしての素質を十分に予感させている。何といっても素晴らしいのは"Planets"で、低い重心で這うようなねっとりしたビートと、グイグイと下から伸びながら持ち上がっていくブギーなシンセのコードで、じわじわと侵食する攻めのビートダウン・ハウスだ。デトロイト・ハウスの感情が熱くなるエモーションや、ボイス・サンプルによるファンキーな要素もあり、確実にフロアを揺らすであろう魅力がある。それをリミックスしたのがDirt CrewやHeistからのリリースで注目を集めるBrame & Hamoで、"Planets (Brame & Hamo Remix)"は原曲のゴージャスな音使いを抑制しざっくりとした生っぽい質感と控えめに耽美な音使いでしっとり郷愁を打ち出して、方向性を変えながらアーバンな色気たっぷりのハウスへと見事に作り替えている。裏面には更にデトロイト・ハウスらしい黒くファンキーな、そしてDJツール性の高い曲が収録されており、かつてのMoodymann風なサンプルのループでぐいぐいねっとりと巻き込んでいくようなファンキーな"Tunnels"、こちらも執拗なボイス・サンプルやぼやけたシンセの反復に跳ねるキックの4つ打ちで訝しさを発する"Moelleuz"と、どちらも正にデトロイト・ビートダウンの系譜上にある事を感じさせる。余りにもビートダウンの影響を感じさせ過ぎるかとは思いつつ、計4曲どれもがっつりと踊らされるであろう外れ無しの十分な内容だ。



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| HOUSE11 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Dan Shake & Medlar - Walk EP (Delusions Of Grandeur:DOG 47)
Dan Shake & Medlar - Walk EP
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2014年にMoodymann主宰のMahogani Musicにおいて初めてデトロイト外から招かれたDan Shakeは、その特別待遇を受けた状況から既に注目の的だ。今年に入ってからはブリストルのBlack Acreから新作をリリースし快調な活動を見せているが、更に今ビートダウン/ブギー系なハウスでは話題となっているDelusions Of Grandeurからロンドンで活動するMedlarとの共作である本作をリリースする事で、その活動を盤石なものとしようとしている。タイトル曲の"Walk"は正にDanに期待されるMahogani Music系の濃厚なブラック・ミュージックをベースとしたブギー系ハウスであり、生っぽいチョッパーベースや感情昂ぶるソウルフルなコーラス、そしてマイナー調のシンセコードなど過去のハウス色が強かった頃のMoodymannを思い起こさせる作風で、最近の妙にライブ性やエンターテイメント性を打ち出したMoodymannに馴染めない方にはしっくりくるような内容だ。もう1曲のオリジナルである"I On You"は軽快なパーカッションが爽やかさを、耽美なストリングスと優美なエレピがしっとり感を、そしてゴージャスなホーンが色鮮やかに染める小洒落た感もあるハウスで、控えめな官能がじわじわと沁みるようだ。また本作にはドイツにて早くからデトロイトへの回答を示していたSoulphictionがリミックスを提供しており、原曲よりも色味や勢いを抑制した"Walk (Soulphiction Remix)"は金属がひしゃげるような効果音も入り混じってテクノ的なツール性も少々現れ、クールなディープ・ハウスへと生まれ変わっている。Delusions Of Grandeurからのリリースという事もあってその品質が保証済みなのは予測されていたが、それでも本作を聴くとDanにはMoodymannを継ぐ者としての活動を期待せずにはいられない。



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| HOUSE11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Obas Nenor - My Way Home (Mahogani Music:M.M-35)
Obas Nenor - My Way Home
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Moodymannが主宰するMahogani Musicは基本的にはデトロイト出身のアーティストを手掛ける事を基本としているように思われたが、2014年にはイギリスからのニューカマーであるDan Shakeを掘り起こした事で、その触手を更に広げようとしている。その結果が2015年初の作品となる本作で、今度はイスラエルからObas Nenorなる若手アーティストの作品をリリースした。ObasはUSの名門ハウスレーベルであるStrictly Rhythmからデビューを果たしたばかりと、まだその才能は未知の部分が多いが、しかしMahoganiからのリリースとなればチェックしておいて損は無いはずだ。A面の"My Way Home"はGil Scott-Heronによる"Home Is Where The Hatred Is"の耳に残る部分をまんまサンプリングした作品で、このくらい原曲のテイストを残しているとエディットと呼んでもよい位ではと感じる程だ。蒸し返すような熱気を放出する生々しさにコズミックなシンセを被せてフュージョン的な豊潤な艶を生み出し、そしてデトロイト・ハウスらしいねっとりと重心の低いビートダウンなグルーヴで、感情を爆発させるようなソウルフルな作品として聴き応えは十分だ。裏面の"A Change Got To Come"は幾分かアッパーでよりフロアを沸き上がらせる勢いのあるハウスで、ソウルフルでエモーショナルなコーラスに豪華な管楽器などを用いてゴスペルを思わせる歌モノだが、低音で生々しくうねるベースがMoodymann系のダーティーな雰囲気も醸し出している。2曲のみの収録でそれぞれ曲尺も長くはないのにお値段が良いところもMahoganiらしいが、それでもついつい買ってしまうところもMahoganiなのだ。



Check "Obas Nenor"
| HOUSE11 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
77 Karat Gold - Wannafunkwitu (Jazzy Sport:JSPCDK-1028)
77 Karat Gold - Wannafunkwitu
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ヒップ・ホップやファンクにハウスなど多種多様な音楽を一つの流れに組み込むJazzy Sportのgrooveman Spot、そして新世代ビート・ミュージックにて頭角を現しているsauce81 aka N'gaho Ta'quia、一際ビートに対しての拘りを持つ二人の自由気ままなセッションから始まったプロジェクトは遂にアルバムへと結実する。ブラック・ミュージックをルーツにし自由自在なビートを鳴らす共通項を持つ二人なればこそ、このアルバムはジャンルを細分化させるような色々なスタイルを曲を展開しつつも、それがばらばらになる事はなく音楽の深さと豊かさを表現するような作品に仕上がっている。ジャンルの隙間を埋めるような構成と共にダンス曲とリスニング曲がバランス良く収録されており、一先ずアルバムとしては多方向へ訴求するであろうソウル&ファンクな内容だ。アルバムは繊細なエレピや甘いパッドでまったりメロウに包み込む"I Want You Close By My Side"で静かに始まるが、続く"Her Answer"は古き良き時代を思わせるシンセ・ベースのシーケンスが走るミニマル・ディスコで、だが無駄のない洗練されたミニマルでひんやりとした作風が現代的だ。そこから転換してビートメーカーらしいずれたリズムで揺さぶるジャズ・バンド的な"We Click The Time"、ぐっとテンションを下げて色気あるエレピ・コードで緩やかメロウに円熟味を見せるソウル・ミュージックな"Sunshine"と、曲毎に様々な顔を覗かせる。アルバムの中で特に愛くるしさを放つのは先行EPとなった"Memories In The Rain"だろうか、繊細な眩きを放つ生音と電子音を選択しながらエレガントなビートダウン・ハウスを聞かせて、アルバムがソウルフルな音楽である事を強く実感させる。かと思えばロウなマシン・ビートと不気味にうねるアシッド・ベースによる彼等流のアシッド・ハウスな"No Mo Lies, Normalize"や、近年のMoodymannを思わせるサイケデリックな黒さの中から猥雑さが滲み出るディスコな"WANNAFUNKWITU"など、濃密で貪欲なダンスの精神も感じられる。一人ではなく二人だから相乗効果として、よりアルバムはスタイルに幅を持ちながら、しかし二人のブラック・ミュージックのルーツが存分に根を張っているのだろう。




Check "77 Karat Gold"
| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2015/6/12 Kyle Hall Japan Tour 2015 @ Air
デトロイト新世代を代表するKyle Hallが昨年に引き続き、今年もAirへと帰還する。デトロイト出身でありながら自身が過去のデトロイトのアーティストと比較される事に拒否し、自身の音楽性を鮮烈に植え付ける才能は、正にデトロイト新世代が現れた事を高らかに宣言するかのようだ。ディープ・ハウスだけでなはくロウ・ハウスにベース・ミュージックやダブ・ステップなども咀嚼しながら、デトロイトの殻を打ち破るように活動するKyleの音楽性は、DJによって如何に表現されるのか期待せずにはいられない。
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| EVENT REPORT5 | 15:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Andres - Believin' (La Vida:LA VIDA 003)
Andres -Believin

デトロイト・ハウスを愛する者だけでなくDJ DezことDez Andresの2012年作、"New For U"は多くのクラバーを魅了したその年を代表する曲となったのではないか。事実、Resident Advisorのトラック・オブ・ザ・イヤーのベスト1にも選出されるなど、ソウルやファンクにヒップホップなどの黒人音楽の要素を元に感情豊かなクラブトラックとして磨き上げたこの曲は、パーティーで聴かれる機会も多かった。Andresと言えばMoodymannにその才能を見出され過去にはMahogani MusicやKDJからのリリースが中心だったが、2012年に自身で立ち上げたLa Vida(第一弾は前述の"New For U"だ)からの作品でよりエモーショナルで温かいハウスミュージックの性質を強め、その注目度はデトロイト一派の中でも特別な程に成長している。La Vidaからの3作目、実に3年ぶりとなるこの新作も文句無しに素晴らしい。タイトル曲である"Believin'"はセクシーな男性ボーカルと熱い女性ボーカルが交互に現れ、しっとりと温かくメロウなキーボード使いが感情的で、そこに乾いて質素なビートがタイトなグルーヴで飲み込んでいく優雅に黒いディープ・ハウスだ。デトロイト・ハウスと言うともっとねっとりと粘着性があったり、より熱量の高いソウルフルな物もあるが、Andresのこの感情的ながらも生っぽく爽やかな心地良さは彼の特徴であろう。生っぽいベースがしっかりと基礎を支え乾いたパーカッションが小気味良いビートを叩き出す"Can't Shake It"は、展開は抑えめなミニマルな性質ながらもうっとりと耽美なエレピも添えられて、DJツール的な作風の中に人間味のある温かさも注入されている。一方"Jungle Pain"はローズやコズミックなシンセが華々しく用いられ、そこに跳ねるようにスウィングするジャズのようなビートが軽い躍動感をもたらしている。しかしどの曲も古ぼけたラジオから流れてくるような、何だか味わいのあるラフな音使いが耳に優しく馴染み、このサンプル使いがAndresの音楽性を確立させている。きっと本作も2015年のパーティーで幾度と聴かれる事になるような、そんな予感がせずにはいられない。



Check "Andres"
| HOUSE10 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Romare - Projections (Ninja Tune:ZENCD218)
Romare - Projections
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いつの時代も突如として現れる新星に驚かされる事は少なくないが、このロンドン出身のArchie FairhurstことRomareのデビューアルバムもその一例だ。2013年にはブリストル初のソウルフルかつ変態的なダブ・ステップ〜エレクトロを手掛けるBlack AcreからEPデビューを果たし、彼が若い頃から影響を受けてきたアフロ・アメリカンの音楽を最新のスタイルであるフットワークに投影し、その特異な音楽性が既に注視されていたようだ。そして遂に放たれたアルバムはUKの老舗レーベル・Ninja Tuneからとなるが、ビートへの偏執的な拘りを持つレーベルとRomareの相性の良さも相まって、更に注目を集める事は想像に難くない。本作に対しRomare自身が「ジュークやフットワークは無くよりリスニング向けな曲が増えた」と発言している通り、アルバムは過去のEPのコラージュ的な作風は残しつつもディープ・ハウスやヒップ・ホップ、そしてジャズなどに傾倒している。特に音楽性が新しいと強く感じる事はないし、例えばデトロイトのTheo ParrishやAndres辺りのジャズやヒップ・ホップを咀嚼したディープ・ハウスの一連と見做す事も出来なくはないが、それでもデビューアルバムにして非常に高い完成度を見せているのだから評価しないわけにはいかない。眠気を誘うようなスモーキーな音像とざらついたビートから浮かび上がるソウルの熱さにしっとりする"Nina's Charm"から始まり、ジャズセッションを繰り広げているような跳ねるビートがキモの"Work Song"、正にAndresスタイルなざらついたヒップ・ホップのビートにフュージョン的な優美なシンセが色付けする"Ray's Foot"など、序盤から黒黒としながら人の血が通った温かみを強く打ち出している。そして先行EPとなった"Roots"は完全にMoodymannスタイルの紫煙が充満する中で蒸し返すような湿度を放つディープ・ハウスで、そして「デトロイト!ニューヨーク」といったボイスサンプルも闇の奥から聞こえてくるが、やはりRomare自身もその辺の音楽を意識しているのは間違いないのだろう。アルバムは上々の出来である事に異論はないが、ただその器用さ故からざらついた生の質感を打ち出しながらも綺麗に聞かせようと洗練され過ぎているような印象や、また全体的な音の厚みが薄いかなと思う点もある。しかしサンプリングを使いこなし断片をコラージュ的に組み合わせながら、アフロ・アメリカンの音楽を現代風に再構築して情感たっぷりに仕上げた音楽は、ジャンルにカテゴライズする事なく黒人音楽の一つとして聴いて楽しめるだろう。



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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 08:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Dan Shake - Out Of Sight (Black Acre:ACRE053)
Dan Shake - Out Of Sight
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2014年にMahogani Musicから鮮烈なデビューを果たしたロンドン在住のDan Shakeが、その勢いに乗って早くも新作をリリースしている。リリース元はブリストルにてダブ・ステップやフットワークを中心とした黒い音楽を手掛けるBlack Acreとなるが、Shakeはそんな音楽性にもお構いなくデビューを飾ったMahogani Musicからリリースした作品の様に、煙たく湿り気を帯びたデトロイト・ハウスを再度手掛けている。"Out of Sight"は完全にKenny Dixon Jr.ことMoodymannの音楽性の配下にあり、特に初期のハウスの体裁を保っていた頃を思わせる楽曲だ。執拗なボーカルのサンプリングや妖艶な女性ボーカル、揺らめくようなシンセのフレーズや黒い情緒を生むオルガンのコード、そして妙に生々しく響く艶かしいドラムのリズムなど、一般的に想像されるデトロイト・ハウスを忠実になぞっている。曲そのものの良さは否定はしないが、しかしデビュー作と続けて聴くとやはり同じ事を繰り返している為に、アーティストの個性は以前よりも色褪せているようにも思う。裏面の"Traders II"ではカナダからデトロイト・テクノを追うRennie Fosterが制作に参加しており、その影響かかっちりと硬いキックからは少々テクノの面影も見せる。しかし蛇の様にうねるアシッドなベース・ラインの上を湿ったように蒸し返すサックスの妖艶なメロディーが感情を露わにするように蠢き、ジャズの響きも取り入れながら勢いのある骨太なデトロイト・ハウスとなっており、こちらの方は作品として面白いと思う。デビュー作に比べるとややインパクトは薄いもののそれでも新星の中ではやはり注目すべき才能に疑いようはなく、じっくりと時間を掛けて楽曲を制作し個性を磨き上げる事を期待したい。



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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jason Grove - Skylax (Skylax Records:LAX 137)
Jason Grove - Skylax

フランスのSkylaxはハウス・ミュージック、その中でも特にオールド・スクールで時代に左右されない正にタイムレスな音楽性を追求する。決して斬新性があるでもなく、自らを誇張して大きく見せるような派手さもなく、ただただディープでエモーショナルな音楽を真摯に突き詰めるレーベルだが、その中でもJason Groveのミステリアスな存在感は注視すべきだろう。デトロイトのベテラン・アーティストと言う触れ込みではあるものの一切の詳細は不明なアーティストだが、今までにもMerwyn SandersやNiko Marksといった実力派ともコラボレートしている事から、Jasonの音楽の方向性を知る事は出来るだろう。それは、2012年にリリースしたアルバム"313.4.Ever"(過去レビュー)から殆ど変わっておらず、マシンによるビートダウンなリズム、サンプルを用いたソウルフルなメロディー、生っぽいロウ・ハウス的な質感などその全てにおいてオールド・スクールという方向性をひらすら進む。アルバムの幕開けとなる"Interlude"では古ぼけたラジオから流れてくるようなざらついた音質で、ヒップ・ホップなビートとジャジーなホーンが哀愁を漂わせ、いきなり湿っぽい感情を滲ませる。続く"The Love"では本格的にディープ・ハウスのグルーヴを刻み、微睡むような温かいシンセのコード展開と甘く囁くようなボイス・サンプルを用いて、浮遊感さえもある心地良く酔わせる。"Old Dayz"ではガチャガチャとした跳ねるようなブレイク・ビーツが特徴的だが、やはり上モノのサンプルがフィルターによって展開され生々しいファンキーさを生み出している。それ以降はラフな質感ながらも無骨な4つ打ちを刻むオーセンティックなディープ・ハウスが続くが、"John Blue"にしても無駄のない単純な構成ながらもそこには気怠くも甘い陶酔感があり、決してJasonの音楽がクラブで体験する為のダンス・ミュージックとしてだけでなくリスニング的な要素も携えている事は特筆すべきだろう。勿論"Lovedits 7"のように色っぽい女性ボーカルとスモーキーな音質が、Moodymannらしくもある黒くソウルフルなディスコ・ハウスも素晴らしい。前作からこれと言って代わり映えはないものの、だからこそ流行り廃りとは無縁のディープ・ハウスとして正しく評価されるようなアルバムだろう。前作に続いて本作も配信やCDでの販売はせずにアナログのみでのリリースとなっており、その意味でもアーティストの無骨で揺るぎない精神性が伝わってくる。



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| HOUSE10 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Dan Shake - 3AM Jazz Club (Mahogani Music:MM-34)
Dan Shake - 3AM Jazz Club

2014年、Kenny Dixon Jr.ことMoodymannが主宰するMahogani Musicから突如としてデビューしたDan Shake。ロンドンで活動するこのアーティストは、レーベルにとってはデトロイト外からの初のアーティストとなり、執拗にデトロイトという地にこだわり続けてきたレーベルの運営にも影響を与える程だ。しかし、本作を聴けば如何にそれも極自然の成り行きであり、Dan Chakeの才能が如何に突出しているかを理解するのは容易い。J DillaやFloating Points、そしてドラムやパーカッションの面からはTony AllenやFella Kutiから強く影響を受けていると公言する通り、正にその音はMahogani Musicに相応しい黒人音楽を濃縮したようなハウス・ミュージックとして成立している。"3AM Jazz Club"は完全にMoodymannの影響下にあるだろうか、ガヤ声のようなボイスサンプルを用いながらもふらつくようなマイナーコード展開のキーボード使いに、そして厚みあるふっくらとしたキックをドスドスと打ち鳴らしてうねるようなビートを刻み、非常にソウルフルかつファンクな展開で黒く染め上げている。"Thinkin"は対処的に直線的なビート感で押し切る骨太なハウスだが、やはりうっとりと心酔するようなエレピのコード展開が艶めかしく、そこに野蛮かつセクシーな歌が夜へと誘いだすように入ってくる。どちらの曲も何も知らされなければMoodymannの新曲だと思い込んでしまう程にMoodymannらしい曲であり、その意味ではまだDan Shakeの個性を確立させているとは言えないのも事実ではあるが、だからといって本作の価値が損なわれる訳ではない。この作品が間違いなくフロアを沸かすような曲である事は言うまでもなく、何はともあれデビュー作にて強烈な印象を残している。



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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rick Wilhite - Vibes New & Rare Music 2 (Rush Hour Recordings:RHM 010 CD)
Rick Wilhite - Vibes New & Rare Music 2
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Theo ParrishやMoodymannにMarcellus Pittmanと共に3 Chairsのメンバーとして、またデトロイトのレコ屋である「Vibes」(現在は閉店)のオーナー兼バイヤーとして、そしてDJ/アーティストとしても高い評価を得るRick Wilhite。2010年にはオランダのRush Hourと手を組み"Vibes : New & Rare Music"(過去レビュー)なるデトロイト/シカゴのアンダーグラウンドな音楽を集めたコンピレーションを手掛けた際に、そこで大物から隠れた原石まで引っ張り出して新旧世代を交えたソウルフルな音源を集め、流石のローカルなベテラン故の音楽センスを披露した。それから4年、再度Rush Hourと協力して手掛けた続編となる作品が本作なのだが、ここでは前作以上に意外ともとれるアーティストが集まっている。例えばニュージャージ・ハウスからBlazeのJosh Milan、NYハウスのベテランであるJovoon、シカゴの変態的なK-Alexi、そしてまだ余り名の知られていないJon Easleyがそうだろう。その一方ではデトロイトからはGerald MitchellやMoodymannにOrlando Voorn、Urban TribeことDJ Stingrayも招集し、Rickのセレクターとして人望の厚さが伝わってくる程のアーティストが揃っている。このように前作よりもその幅の広い人選故に音楽的にも多少のばらつきは見受けられるが、Josh Milanによる"Electro Dreams"にしても彼らしいソウルフルな温かさはありながらも、普段のBlazeよりは幾分かより無骨な質を強めていて、方向性としてはやはりデトロイトのハードな気質が勝っているようだ。Gerald Mitchellはいつも通りで"It's The Future"と言うタイトルを表現するような希望に満ちたアフロ・ハウスを展開し、Orlando Voornは"The Recipe"で煌めくような明るさを発するビートダウンを聞かせ、デトロイト勢はあるがままに自身の音楽性を披露している。レコ屋の元バイヤーとしての手腕を存分に発揮しているRickだが、アーティストのしての腕も間違いなく、Norm Talleyとの共作である"30 Years Later"では地面を這いずり回るような重心の低いビートダウン・ハウスで粘着質な黒さを発している。アルバムとしてジャンル的な纏まりはないかもしれないが、精神的な意味での音楽に対するアティチュードではアンダーグラウンドであり、その心意気は存分に伝わってくるだろう。




Tracklistは続きで。
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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
BEST OF 2014
今年も一年間当ブログを御覧頂いた読者の皆様、どうもありがとうございました。今年も昨年に引き続き毎週パーティーライフを楽しみ、素晴らしい音楽にも出会う事が出来ました。やっぱりパーティーは最高だなと思った一年ですが、オールナイトにおけるパーティーについての問題では、風営法改正案の大きな動きもありました。今後良い方向へと進む事を期待するのみですが、現実的な問題として夜遊びたいと思う人は減っているのかなと思う時も多々あり。私個人的にはやっぱりパーティーは絶対にオールナイトのクラブでないと!という気持ちは強くあります。しかし時代に合わせて多様性を許容する事も無視は出来ないと思うのも事実で、ニーズに合わせてパーティーを作っていく必要はあるのかもね…でもやっぱりパーティーはオールナイトと言う考えは譲りませんが。また音楽自体がインスタントなものになり無料の配信だけで聴かれるような状況ではありましたが、ダンス・ミュージックの分野に関して言えばやはりアナログでのリリースは根強く、プレス数は減ってもその分多くの作品がリリースされていました。そんな作品を毎週買っては聴く生活の繰り返しで、ブログの更新が追い付かない程に良質な音楽は今でも生み出されている事を実感した一年でもありました。ちなみにこのブログも夏頃に発足から10年が経過しましたが、これからも色々な音楽・パーティーを発信する為に2015年も頑張って続けたいと思います。それでは、来年も良いお年を!
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| BEST | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/10/11 Cabaret 15th Anniversary Party Daniel Bell 10 hours @ Unit
Cabaretはテクノ/ハウスといった音楽をミニマルというスタイルに落とし込んだ音楽性で、その方向に確かな一貫性を持った質実剛健なパーティーだ。名古屋を拠点として活動を開始したが、今ではSo Inagawa、dj masda、Kabutoの3人がレジデントDJとなり海外から流行とは無縁の個性的なアーティストを招致しつつ、その活動を15年にまで伸ばしている。今回のパーティーはそのCabaret15周年記念となるが、そこに呼ばれるのは今までにも幾度となくCabaretを盛り上げたDaniel Bell、そして今後Cabaret Recordsからリリース予定があるIsherwood、そして日本からはJun Kitamuraと多くのゲストを迎えて入れて、15周年を祝う事になった。
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| EVENT REPORT5 | 21:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Sascha Dive - Dark Shadow (Deep Vibes Recordings:DVR024CD)
Sascha Dive - Dark Shadow
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ベルリンでモダンなディープ・ハウスを手掛けるDeep Vibes Recordingsを運営するSascha Diveは、自らもRaum...musikやDrumpoet CommunityにTsuba Recordsなどの著名なレーベルからテクノとハウスを橋渡しするような作品をリリースし、アーティストとしても高い評価を得ている。機能的にミニマルな展開と洗練されたモダンなサウンドにひっそりと黒さ溶け込ませた音楽性は、事実Chez DamierやMoodymannにVirgo Fourもリミキサーに起用していた事からも分かる通り、ソウルフルなUSハウスの要素も秘めている。しかし4年ぶりとなるこの2ndアルバムではよりテクノ的と呼ぶべきか、以前のアルバムに見られたエモーショナルな方向性からダークでクールな音楽性に傾倒し、自身の音楽性を確固たるものとしている。アルバムの冒頭を飾る"Red Planet (Intro)"では闇の中で得体のしれない物体が蠢くようなサイケデリックかつドープなアンビエントを展開し、そこに続く"Dark Shadow"はアフロなパーカッションが躍動する中をマッドなボーカルサンプルと酩酊感を覚える暗いサウンドが散りばめられ、闇の深海を潜行するような流れでアルバムの方向性を決定付けている。続く穏やかな4つ打ちが現れる"In Your Soul"はアルバムの中でUSハウス色が打ち出たエモーショナルな作風だが、そこから再度"Dance With Me"や"New Moon"で暗い闇の中にスペーシーなサウンドが浮かび上がらせながらも、やはり温度感としては徹底して低く冷えている。その後も適切に抑制された4つ打ちハウスのグルーヴ感を継続しながらも、肉体的というよりはトリップ感溢れる覚醒的なサウンドが精神に作用するような曲調に纏められており、終始深い闇の空間の中を突き進むようなミニマルな流れとテック・ハウスの音質でダンスフロアへと導くようなアルバムだ。



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| TECHNO11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/5/18 Body & Soul @ 晴海客船ターミナル
Body & Soul 2014

Francois K.、Danny Krivit、Joe Claussellと3人の強烈な個性が入り乱れるダンス・ミュージックの祭典であるBody & Soulに昨年初めて遊びに行き、当初はベテランDJが祝祭として伝統芸能的にクラシックをプレイするものだと思い込んでいたものの、そうでありながらダンス・ミュージックの歴史を掘り下げつつ理屈抜きに楽しめるパーティーでもある事に考えを改める機会があった。で今年は9月ではなく時期が早まって5月開催となったのだが、場所は昨年と同様に晴海客船ターミナルと海風が吹き抜ける爽やかなシチュエーションだったので、今年もパーティーピープルの笑顔が満ちる祝祭を体験すべく足を運んできた。
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| EVENT REPORT5 | 18:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Terrence Parker - Life On The Back 9 (Planet E:ple65361-1)
Terrence Parker - Life On The Back 9
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デトロイト・ハウスの一般的な評価と言えばTheo ParrishとMoodymannに集約されてしまうのだが、彼等の活躍と共に再評価され出しているのがデトロイトの古参アーティストであるTerrence Parkerだろう。来日頻度も高くはなくアルバムのリリースが多いわけでもなく、粛々とEPをリリースし続けている活動は目立つものではないが、昨年の"Finally EP"(過去レビュー)は世界的にもヒットしより注目を集める契機となった作品だ。本作はそんな彼にとって17年ぶりのアルバムだが、デトロイトの至宝であるPlanet Eよりアナログ3枚組でのリリースとなっている事からも、かなりの自信作であるのが伝わってくる。アルバムとしては随分と間が空いてしまったのだが、しかしその空白を埋めるには十分過ぎる素晴らしいハウストラックが並んでおり、特に時代に迷わされずに自身の道を見据えた揺るぎない自信が満ち溢れている。時にゴスペル・ハウスとも称される彼のDJやトラックの背景にはディスコやガラージが存在するが、本作ではそんな要素を更に丁寧に磨き上げて洗練させ、温かくソウルフルな気分としっとりと優美な官能が同居するデトロイト・ハウスへと進化させているのだ。曲単位で強烈な印象を植え付ける個性を発しているわけではないが、ピアノやオルガンの優雅なコード展開を軸に滑らかなグルーヴを生み出すリズムを組み合わせた作風は、どれも優しく柔軟な響きが大らかな包容力となって聴く者を穏やかな気持ちにされてくれる。確かに享楽的なクラブでの盛り上がりと言うよりは教会の中の慎ましやかさもあるようで、彼の音楽性がゴスペル・ハウスとも称されるのはそういう点からなのだろうが、だからと言って彼の心がフロアから離れたわけでもなく清廉な高揚感が込み上げる誠実な音楽なのだ。奇を衒う事もなくハウス・ミュージックに対して忠実な精神が感じられるアルバムであり、デトロイト・ハウスの熱心な信者だけでなく多くのハウスファンへ訴えかけられるであろう傑作だ。

※11/8追記
アナログと配信だけのリリースでしたが、Defectedよりリミックス・ワークスを含むボーナストラックも合わせた2枚組でCD化されました。



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| HOUSE9 | 13:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Moodymann (Mahogani Music:KDJ44)
Moodymann
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Kenny Dixon Jr.ことMoodymannはやはり世界的に見ても並ならぬ人気を博しているようで、リリースと共に本アルバムのアナログ盤は即完売となっていた。その一方ではかつて"Technologystolemyvinyle"と皮肉っていた男も、最近ではデジタル配信も行うなどその行動は抜け目ない。とは言ってもアナログ盤には過去のEPをランダムで封入する仕掛けを施すなど、やはりアナログにはこだわりを持っているのも事実だ。そのアナログ盤とここで紹介するCD盤は曲数も大幅に異なり、通して音楽性を体験するのであればやはりCD盤をお勧めしたい。純然たるアルバムとしては"Black Mahogani"から10年ぶりとなるが、それだけ時間が経てば音楽性もかなり変わっている事は否定出来ない。本アルバムは前アルバム以降にリリースした複数のEPや他アーティストのリミックスなどをさり気なく取り纏めており、その意味ではここ数年のベストアルバムと言えなくもないが、サンプリングの魔術を極めDJとしてのダンストラックを量産していた面影は過去のものとなり、今彼が目指しているのは音楽を通しての表現者としてブラックミュージックを掘り下げる事だ。勿論ベースにはハウス・ミュージックがあるのは間違いないが、ここにはディスコやファンクにR&Bやヒップホップなどこれまで以上に豊かな音楽性があり、その分フロアから離れながらもより多くのリスナーに訴えかけるポピュラリティーを含んでいる。本人もかつてエンターテイメント的なライブ・ショーを行っていたのは懐かしいが、今彼が求めているのはDJの強烈なグルーヴではなく演奏が生み出すライブフィーリングであり、自身の黒人音楽のルーツを曝け出しながらリスナーと共にそれを楽しむかのように感じられるのだ。実際にこのアルバムにはインタールードも多く挟まれ、以前と比べると随分とリラックスしたムードが伝わってくるのだから、不機嫌な男も随分と丸くなったものだ。勿論Moodymannらしいダーティーで卑猥な歌や煙たくも優美な旋律、生まれたてのような混沌とした世界観は失われていないが、その聞かせ方は以前よりも遥かに穏やかだ。激しくグルーヴを打ち鳴らしていた頃から確かに変化はしているが、リスナーと楽観的な気分を共有するかのような本アルバムも、Moodymannにとってのパーティーミュージックなのだ。



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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/4/28 Second More Of Love @ More
大箱小箱と週末は色々遊びに行っているものの、都内にはまだまだ未開の箱が多数あり、まだまだ開拓の余地はある。そしてクラブと言うとやはり渋谷が中心になっている印象はあるが、今回は下北沢のMore。Blast HeadのDJ Hikaru、Force Of NatureのKZA、悪魔の沼のAwanoが出演する予定となっており、面子的な楽しみと初めての箱に対しての期待感も含めてMoreへと遊びに行く事にした。
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| EVENT REPORT5 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
J.A.N. - The Weather EP (Dopeness Galore:DG 10 006)
J.A.N. - The Weather EP
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オランダはアムステルダムと言えばデトロイトの影響を強く受けている土地であり、Rush HourやDelsinなど実力派のレーベルが集まっている。同じくアムステルダムのDopeness Galoreもファンクやヒップホップにソウルなど黒人音楽からの影響を元に良質なクラブトラックをリリースするレーベルであるが、そんなレーベルから現れたJ.A.N.なる新星の作品は初期のMoodymannやTheo Parrishを思い起こさせるようで、注目して損はないだろう。力強い正確な4つ打ちキックやボイスサンプルがファンキーながらも酩酊するスモーキーなパッドが感情的に伸びる"Make It Funky"、美しいシンセストリングスが優雅に舞いつつからっとしたパーカッションが心地良いディープ・ハウスよりの"Stormy"、ヒップホップのざっくりと煙たいビートを下地に流麗なエレピなどが仄かにソウルを発する"Shines"と、そのどれもがデトロイト・ハウスからの影響を隠す事なく表現したトラックが並んでいる。デトロイト・ハウスの訝しくも感情を揺さぶる空気、ラフな質感から生まれる温かさなど、それらを混ぜ込んだスタイルを彼はB-BOYハウスと説明する。なるほど、ラップやブレイク・ビーツに合わせて踊るB-BOY、確かにJ.A.N.によるサンプリング・ベースの曲からはそんな黒っぽさがぷんぷんと滲み出ている。まだフォロワーの粋を出切ってはいないのも事実ではあるが、デビュー作にしては十分過ぎる程に心に染み入る仄かに黒いハウスで、今後にも期待せざるを得ない。



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| HOUSE9 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kez YM - Root Bound EP (Faces Records:FACES 1215)
Kez YM - Root Bound EP
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海外のYore Recoredsからのリリースで日本のビートダウン・ハウスを先取り、最近ではRondenionやNo Milkともコンビを組んでRagrange Symphonyとしても活動しているKez YM。海外のハウス系のDJMIXにも曲が使用されるなど着実な評価を得ており、DJとしてだけでなくアーティストの側面からでも信頼出来る日本のハウスDJである。新作は2年前にも作品をリリースしたフランスのFaces Recordsからとなるが、良い意味で言うと基本となるスタイルは変わっていない。ボーカルサンプリング、エレピやキーボードのメロウなコード展開、パーカッシヴなリズムトラックなどなどを組み合わせて、黒人が生み出すソウルフルな雰囲気を再現しつつフロア対応のトラックとして完成されている。軽い質感の爽やかなパーカッションに被さる綺麗目のシンセによるコード展開が陶酔を誘うも、男性のボイスサンプルがディスコな雰囲気を纏う"Amplified Soul"、控え目に情緒のあるマイナー調のキーボードと複雑なパーカッションが肉体に刺激する"Random Collision"、そのどちらもがDJが使い易いタフなグルーヴ感を保ちながら実にエモーショナルな空気も纏っている。裏面のつんのめるような荒々しいリズムに隠れるようにエレピが鳴っている"Alive"は初期のMoodymannのようなどす黒さと怪訝なセクシーさがあり、うねるエレピ使いが華麗ながらも曇った短いボーカルサンプルがアクセントとなっている"Passing Through"は生々しい臨場感を含んでいる。基本的にどの曲も非常に躍動感と耳に残るメロディーがある、即戦力である事は間違いない。ただ前述したように制作のスタイルとして予測されてしまうような面が見受けられ、過去の作品に対して曲の個性を差別化が出来ていない点は否めない。どの曲もお世辞抜きに格好良いとは思うので、曲毎に音色やビート感に個性を持たす事が出来れば更にKez YMと言うアーティスト性が光るのでは。



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| HOUSE9 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jason Grove - Late Night Connections (Skylax Extra Series:LAX ES1)
Jason Grove - Late Night Connections

デトロイトのローカルシーンで80年代から活動しているDJと言う触れ込みのJason Grove(Groove?)は、2011年に突如としてSkylax傘下のWax Classicからデビュー作をリリースする。その後もSkylax周辺からのみリリースを続けつつ、Moodymannの作品をJMFG名義でエディットしたりと注目を集めているが、一向に正体が明かされない事から誰かの変名ではないかと最近では考えている。そんな謎に包まれつつも最新作をSkylaxから新シリーズとなるSkylax Extra Seriesの第1弾としてリリースしたが、なんとそこにはシカゴ・ハウスの伝説的ユニットであるVirgo FourのMerwyn Sandersとデトロイト・ハウスシーンからNiko Marksが共作として名を連ねている。流麗なピアノのコード展開とソウルフルなボーカルを活かしたベーシックなトラックの"Newlove"からして、小細工無しにハウスのクラシック性を説いているようだが、Merwyn Sandersが参加した"Let It Go"はもったりとしたベースラインとドタドタしたリズムが相まって、最近のアナログ感を強調したロウハウスとも共振するローファイな音質が良い味を出している。裏面には胸を締め付けるロマンティックなムードが強いハウスが収録されていて、パーカッシヴなリズムが力強くもLarry Heardばりの透明感のあるキーボードが望郷の念を駆り立てる"Xxx"、雑踏の音を取り込みつつ図太いキックと呟きボーカルがKDJを思わせる"Division Street"、Niko Marksのメランコリーな歌とフュージョン風なエレピが心揺さぶる"My Language"と、どれもお世辞抜きにして良質なハウス・ミュージックの時代が封入されているようだ。新しさを必要とせずとも変わらない事で守られるもの、タイムレスと言うべきハウス・ミュージックがここにある。



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| HOUSE9 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/12/7 Groundrhythm 11th ANNIVERSARY @ Air
井上薫がレジデントを務めるgroundrhythm。Airがオープンしてからはその場所で最も長く続いているレギュラーパーティーだが、遂に11年目が終わると同時に12年目へと突入する。移り変わりの早いクラブミュージックの業界に於いて10年以上もの継続した活動は簡単なものではないものの、ディープ・ハウス〜テクノと時代と共に音楽性に変化を見せながらコスモポリタンな個性を主張したミュージック・ジャーニー的なDJプレイだからこそ、今でもファンを魅了しながらgroundrhythmは続いている。そして11周年のアニバーサリーは外部からゲストを呼ぶこともなく井上薫によるロングセットがメインとなるパーティーであり、groundrhythmが井上薫と言うアーティストを中心に動いている事を強調する一夜となった。
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| EVENT REPORT4 | 00:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Late Nite Tuff Guy - Tuff Cut #004 (Tuff Cut:TUFF004)
Late Nite Tuff Guy - Tuff Cut #004

ホワイト盤、ハンドスタンプと完全にアンダーグラウンド仕様で注目を集めているTuff Cutシリーズ。これを手掛けているのがオーストラリアからのCarmelo BianchettiことLate Nite Tuff Guyで、自身で運営しているかと思われるDessert Island Discsから大量のリエディット作品をリリースして近年評価を高めていたようだ。2013年になってからはアンオフィシャルのTuff Cutシリーズを立ち上げているが、Dessert Island Discsの作品と特に違いがあるようには特に思えないものの、兎に角その4作目だ。今までにもAORやソウルにディスコなどの名作を引っ張りだしてはDJ仕様に改造していたものの、今回はMoodymannもかつてネタにしていたChicの"I Want Your Love"を採用し、"Think Of U (LNTG rework)"へと改造。原曲は生演奏による緩みと温かみが強かったものの、このエディットはサンプリングしたネタを元にループさせてかっちりした4つ打ちのディスコ・ハウス仕様で、反復性を高め全体的に引き締まった事でより機能性を高めている。生っぽいギターカッティングと共に豊かな音色を生み出すフィルター処理のおかげで、懐かしい味は感じさせつつも古臭くならずに今っぽく洗練された音に仕上がっていると思う。裏面にはジャズシーンからTom Browneによる名作"Funkin' For Jamaica"をネタにした"That's A Groove"を2バージョン収録。こちらもざっくり横揺れ系のリズム感だった原曲を、ブギーなずっしりした4つ打ちへと再構築し、華やかなトランペットや希望に満ちた歌を軸として眩い光が降りてくるような楽天的な曲へと生まれ変わっており、パーティー終盤の朝方のフロアで全身でポジティブな音を浴びたくなる。両面煌めき感のあるディスコ・リエディットとなっており、要注目な一枚だ。

試聴

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| HOUSE9 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rondenion - Luster Grand Hotel (Underground Gallery:UGPLG-0155)
Rondenion - Luster Grand Hotel
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長らくアルバムのリリースを待ちわびていたアーティストがいる。かつて存在した日本のアンダーグラウンドレーベルであるFrogman Recordsから、2001年にHirofumi Goto名義で鮮烈にアルバムデビューしたものの、レーベルの閉鎖と共に一旦は表舞台から姿を消してしまった。しかし名義を変えてシカゴのStill Musicから再デビューを果たすとその才能を認められたのか、Aesthetic AudioやRush HourにFaces Recordsと言った海外の重要レーベルからも作品をリリースし、日本よりも海外にて高い評価を獲得する事になった。そのアーティストこそRondenionであり、日本におけるMoodymann以降のビートダウン・ハウスを追求する新世代のアーティストだ。数年に渡って世界各地のレーベルからEPを発表して培った音楽性は、この初のアルバムにも当然のように活かされており、生っぽいライブ感を生み出す粗雑なサンプリングによるハウス・ミュージックは正にデトロイトやシカゴの荒々しい感覚に繋がっている。それはサンプリングと言う単純なネタの切り貼りを使用し、曲の構成としてはミニマルな展開を軸としているが、そこから生まれるビート感覚は日本人離れしたラフな黒さとなっているのが特徴なのだ。本人曰く「ゴツゴツした感じにしたかった」との事だが、嘘偽りなくその言葉通りに荒ぶれるビート感や生っぽい芳香が漂う音質が、ゴツゴツとした逞しい音楽性へと繋がっている。それだけではない、Rondenionの音楽には男も濡れる甘美なエロスや感情を揺さぶる哀愁に胸が熱くなるファンクネスなど、人間の喜怒哀楽を隠す事なく表現するにようにソウルが込められている。実に人間臭い、人間味のある感情豊かな音楽であり、丁寧に計算はされながらも衝動を吐き出すようなゴツい音楽なのだ。最近のMoodymannが生演奏を主体とし変化した結果、失われてしまったファンキーなサンプリング・ミュージックが、このアルバムには息衝いているように思われる。ファンの期待に必ずや応えてくれる一枚だろう。




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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/9/22 FACES Records 2013 Tour of Japan Tokyo @ Seco
ロウなディープ・ハウス/ビートダウンで一際注目を集めているMotor City Drum Ensembleを送り出したMCDE、そのレーベルを主宰するのがPablo Valentinoだ。MCDE以前からジャジーヒップホップやブロークンビーツも手掛けるFaces Recordsを立ち上げ、最近ではより黒いディープ・ハウスへとシフトしつつあるが日本のRondenionやKez YMの作品もリリースするなど、ジャンルの垣根を取っ払い黒い音楽の開拓を進めている。今回は2年ぶりの来日となるが、日本からはKez YMとA Little Spice (Kiccio & DJ Noa)がサポートに入り、日本ツアーの最後の夜を演出した。
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| EVENT REPORT4 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/8/30 Better Days @ 0 Zero
一夜限りのBetter Daysが復活。Takamori.K、No Milk、STEREOCiTI、Misuzuが集まり荒廃したデトロイトと言う街から生まれた希望をもたらす音楽によって、「ある日々が少しでもより良い日となる」ことを祈って主宰していたデトロイト・ハウスを中心としたパーティーがBetter Daysだった。2004年から2006年頃までの短い間ながらも早くからデトロイト・ビートダウンの普及にも務めるなど、もしかしたら早すぎるパーティーだったのかもしれない。今回はMisuzuは不参加ながらも日本に於いても黒人並みのブラックネス溢れるファンキーなプレイを実践するKez YMを招き、デトロイト・ソウルが還ってくる。
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| EVENT REPORT4 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Masterpiece Created By Carl Craig (Ministry Of Sound:MOSCD303)
Masterpiece Created By Carl Craig
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ジャンルを限定せずにダンス・ミュージックに於ける重鎮を起用して人気を博しているMIXCDシリーズ「Masterpiece」、その最新作には遂にデトロイト・テクノの中心に居座り続ける重鎮・Carl Craigが登場した。彼について言及しておくとアーティスト的な面でデトロイト・テクノをそこからより多方へと飛翔させた手腕の評価は誰もが認めているだろうが、その一方DJ面については大箱やレイブでは受けはするであろうド派手なプレイが際立ち、求道的に個性を確立させた音はそれ程聞こえてはこない。ここで本作に注目するとMIXCDはCD1の"Aspiration"だけであり、他は"Inspiration"と"Meditation"のコンピレーションとなっているので、つまり彼のDJに然程魅力を感じていない人に対しても十分な価値を持たせるものとなっている。

"Aspiration"について言えばデトロイト発のアーティストの作品を多用はしているものの、ここでは殆どデトロイト・テクノ的なエモーションを感じられる瞬間は無いだろう。出だしこそKyle Hallによる凶悪なアシッドテクノで強い印象を打ち付けるが、そこからはヨーロッパ的なテック・ハウス/プログレッシヴ・ハウスの端正な電子音を打ち出して、スムースなミックスを施しつつズンドコしたグルーヴ感と心地よい陶酔が広がるテック感を継続させ、良い意味では万人受けしそうな分り易い展開を作っている。後半ではヒット曲の応酬でフィルター・ディスコやデトロイト・ハウスにオールド・エレクトロなどCarlの派手な音楽性が見事に炸裂しており、盛り上がりと言う観点からすると十分な内容ではある。決して長年の経験を重ねた深みがあるわけではないが、大箱でのプレイを体験するようなエンターテイメントとして楽しめるMIXCDとして価値はあるだろう。

そして”Inspiration”はそのタイトル通りにCarlが影響を受けた音楽を選び抜いており、アーティストの背景を知る楽しみを持ち合わせている。年代もジャンルも多岐に渡り、ファンクにレゲエやダブ、ヒップホップにR&B、ジャズやボサノバ、そして勿論テクノまで収録しており、こんな選曲をクラブでは無理だとしても今回のようなプロジェクトの中でMIXCDとして披露すれば余計に面白いのではと思うところもある。

本作でリリース前に最も注目を集めていたのは"Meditation"ではないだろうか。なんと全曲未発表曲でボリュームはアルバム級と、つまり久しぶりのオリジナルアルバムと考えれば熱心なファンが反応するのは当然だろう。しかし"黙想"と名付けられているようにここには彼らしいファンキーなグルーヴも実験的なサウンドも無く、沈静化したアンビエントが広がる正に"Meditation"な音が待っている。フロアからは遠ざかった神妙で張り詰めたムードがあるが、その一方では電子音と戯れながら自由に音を鳴らしたようなラフスケッチ的な印象も受け、作品としては少々煮え切らなさもある。ただ目を閉じ音に耳を傾ければ、世の中の喧騒から解き放たれ雑念も消えるような瞑想音楽としては確かに合っているようでもあり、就寝時のBGMとして心地良さそうだ。Carlによる最新のダンス・ミュージックが聴きたかったのも本音だが、先ず先ずは新作が聴けただけでも嬉しい限りだ。

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| TECHNO10 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
3 Chairs - Demigods (Three Chairs:3CH07)
3 Chairs - Demigods
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デトロイトのMoodymannことKenny Dixon Jr.、Theo Parrish、Rick Wilhite、Marcellus Pittmanとどす黒い4人が集結したスペシャルユニット・3 Chairsの7年ぶりとなる新作が到着。個々の才能だけでも並々ならぬ異形めいたものではあるが、そんな4人が集まっただけで話題となるのは当然であろう。実のところこのユニットにおける制作の役割や分担は明確にされていないので、個々のアーティストの音楽性がどれ程反映されているかは掴めないところがあるのも実情だ。しかし"Demi Gods"を聴く限りではハイハットやキックが味気なく鳴る中で、シカゴ・ハウスの悪さが滲み出る中毒的なアシッドサウンドが低い所で這いずり回るのを聴くと、これは恐らくはTheoとMarcellusが掛けているのではと思う。続く"Elephant Ankles"では一転してドタドタしたリズムがスモーキーな音像に包まれるも、光沢のあるスピリチュアルなジャズを意識した作風はこれもTheoによる制作に思われる。気が抜けて湿ったキックが妖艶なビートダウンの"6 Mile"は、掴みどころの無いファンクネスが感じられるのを考慮するとMoodymannによる曲なのかもしれない。"Celestial Contact"も随分と粗い音質のビートではあるもののミニマルで骨が露出したような無駄の無いハウスで、これもTheoとMarcellusが手掛けているのだろうか。本作ではRickらしい直球ストレートでファンキーなハウスは収録されていないが、何処にどう絡んでいるのかは分からないままだ。とは言っても表面的には異なる音が出つつも、しかしどれも地味にドープな黒光りをしているところにはデトロイトからの音である事を示しており、流石の存在感を放っている。

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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Flori - Foldings (Aim:Aim 010)
Flori - Foldings
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ベルリンはテクノだけでなくディープ・ハウスでも注目を集めているが、本作はそんなベルリンの新興ハウスレーベルであるAimからの新作。手掛けているのはまだ若手であるJamie TaylorことFloriで、Ethyl & Flori名義によってQuintessentialsやSecretsundazeと言った実力派レーベルからの作品は既に高い評価を得ている。本作ではデトロイトらしさが多少強いだろうか、"Dusty Socks"では序盤のざらついたスモーキーな音像がMoodymannを思い起こさせるが、淡い叙情に包まれる上モノのシンセがしっとりと広がり控え目に美しい。"Frosty Leo"はハイハットやハンドクラップの構成がオールド・スクールを思い起こさせるが、希望の光を灯したオプティミスティックなシンセのメロディーが躍動するところに、デトロイト・テクノのあのエモーションを感じずにはいられない。裏面には優雅なピアノのメロディーと共にふんわり浮遊感のあるアンビエンスが継続するドリーミーな"Foldings"、力強いキックが地面を打ち鳴らしスペーシーなシンセ使いがデトロイトの未来感を継承するハイテックな"SU-3150"を収録。どれもデトロイトに影響を受けたような内に秘めたる心情を吐露する情熱的な作品だが、ヨーロッパらしく洗練され控え目なエモーションがFloriの特徴なのだろう。

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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Marcellus Pittman - Pieces (Unirhythm:UNICD 01)
Marcellus Pittman - Pieces
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デトロイトには最も強く黒光りする集団である3 Chairsが居る。そのメンバーこそMoodymannことKenny Dixon Jr.とTheo ParrishとRick Wilhiteであり、4本目の椅子の足となるのがこの度初のアルバムリリースに至ったMarcellus Pittmanである。正直に言ってしまえば前者の3人程には経歴も知名度も及ばないのは事実かもしれないが、彼等の作品の制作にも加わりつつ様々なレーベルから自身の作品を世に送り出し、着々と経験を蓄え才能を磨き上げていたのだ。10年以上に及ぶ活動を経てのこのアルバムも派手な展開は皆無で一聴した限りでは地味に聴こえる…と言うか何度聴こうが地味には間違いないが、前述の音を彫刻するTheoや卑猥でセクシーな音を奏でるMoodymann、そしてラフながらも感情を揺さぶるRick Wilhiteとはまた異なる個性を持ったアーティストである事が分かる。前述の3人に比べれば汗臭く感情的などす黒さは感じられる事は少なく、テクノ的な無機質な音の使い方を強調し音を無理に重ねる事なく、逆に必要最小限なまでに間引きながら骨格を露わにしたハウスを奏でている。非常に機械的とも言える単調で冷たいリズムトラック、感情の起伏を抑えた落ち着いたメロディーと曲調自体は控え目な印象ではあるが、ある種シカゴ・ハウスとも共通する無骨で粗暴なトラックの作りに硬派な男気と何かが生まれようとする胎動が感じられると評するのは言い過ぎだろうか。ディープ・ハウスと呼ぶには音の剥き出し感が余りにも強過ぎるのだが、しかしこれもまたデトロイトと言うソウルの街から生まれたハウスなのである。"Pieces"と言うタイトル通りに断片だったアナログを纏めたアルバムではあるが、Marcellus Pittmanの全容を知るには最適な作品であろう。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Sascha Dive - Deja Vu (Tsuba Records:Tsuba060)
Sascha Dive - Deja Vu

ドイツ出身でディープ・ハウスの新世代を担うSascha Dive、その新作はUKから孤軍奮闘して良質なディープ・ハウスをリリースしているTsuba Recordsから。Saschaと言えばMoodymannリミックスを収録したOrnamentsからリリースしたEPの大ヒットは記憶に残っているが、その他にもDrumpoet CommunityやRaum...musikなどから欧州からデトロイトへの回答とも言えるブラックな音を取り込んだミニマルなハウスをリリースし高い評価を得ている。新作では近年復活を果たしたシカゴ・ハウス的ユニットであるVirgo Fourをリミキサーに起用しているのだから、それはどうしたって注目せざるを得ない訳である。オリジナルトラックの"Deja Vu"はオールド・スクール感がみなぎる単純なピアノのリフを反復させつつ、鋭く跳ねる切り刻むようなアタックの強い4つ打ちで、大きな盛り上がりはないものの終始暗い冷たいムードに包んで長くドープな効果を継続するDJツールに最適な仕上がりだ。そして裏面にはVirgo Fourのリミックスを2曲収録していて、メランコリックなピアノの旋律を加え透明感のあるストリングスと絡ませて古き好き時代のハウスへと塗り替えた"Virgo Four Mervyn Strings Mix"、浮遊感のあるシンセやヴォコーダーを通した声を起用しレトロ・フューチャーを意識した"Virgo Four Mervyn Free Mix"と、どちらもVirgo Fourらしい無駄を省いた簡素ながらも味のあるハウスでオリジナル以上に愛着を感じてしまう。清涼なブルーのクリアヴァイナルで、手元に置いておいても満足度の高い1枚だ。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Moody - Why Do U Feel EP (KDJ:KDJ42)
Moody - Why Do U Feel EP
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ここ数年アルバムはリリースしていないもののEP単位で着実にファンを虜にしているKenny Dixon Jr.ことMoodymann、精力旺盛なのか前作から間を空けず今年2枚目となるEPをリリースした。新作も前作の路線を引き継ぎライブ感溢れるジャズ/ファンクセッションらしい臨場感溢れる音を打ち出しているが、"Why Do U Feel"の何処か不完全そうな楽曲は一体何なのだろうか。乱れながら声を振り絞るように歌い上げる女性ボーカル、掻き消えそうながらも何とかグルーヴを作るドラムやエレピ、それが何時の間にか走り出してハウスのグルーヴを刻む。しかし何処か空虚で乾いた空気を保ちながら、Moodymanにしては胸にぽっかりと穴を開けたまま消え行ってしまう。まるで侘び寂びのような美しさとも言えるだろうか、決して手を振り上げて鼓舞する事もなければ派手に盛り上げる事もなく控え目な優美さを聞かせている。しかし裏面にはMo Moody名義のEPに収録されたレアトラックである"I Got Werk"が収録されているが、こちらはMoodymannがどす黒く卑猥な歌を披露しダーティーなベースラインが先導する荒ぶれたパーティー・チューンとなっている。都会の雑踏の汚れた空気で澱みながらも、しかしその中で艶を垣間見せる美しさにはMoodymannの黒人音楽を一心に貫くピュアな感情さえ感じられる。そして吐息を吐く官能的な女性ボーカルが艶かしい"Born 2 Die"も、闇夜へ誘うようにそっと黒く染め上げるハウスとなっている。徐々にプログラミング+サンプリング主体の作風から生音化を強めているMoodymannではあるが、しかしよくよく聴けば初期の頃から黒人音楽を貫くスタイルと言う点では不変であり、いやむしろより原点である黒人音楽に向かっているように思われる。

MOODY - Why Do U Feel EP preview by mahoganimusic

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Moodymann - JMFG Edits 2 (Not On Label:JMFG2)
Moodymann - JMFG Edits 2

謎が謎を呼ぶJason Groove(Jason Groveの誤り?) aka JMFG (Jason 'Mutha Fuckin' Groove)によるMoodymannのエディット集第2弾。Moodymannの過去のEPは今となってはレア化し高騰する中でよりフロアで使い易くエディットされた本シリーズは、新旧リスナーにとっても新鮮味がありつつMoodymannの音楽に出会う機会となる価値のあるシリーズだと思います。さてMoodymannの作品はその個性の強さが故に必ずしもフロアで使い易いトラックとも言えない物も多いのですが、本作では勿論エディットと言う事もあり全てがフロア仕様。彼の作品の中でも人気のある"I Can't Kick This Feeling When It Hits"は"I Can't Kick"とタイトルも生まれ変わり、妖艶な色気を発していたディープ・ハウスの原曲からギターカッティングやホーンらしき音も取り入れてファンク色を強めたディスコ・ハウスへと革新を遂げています。逆に"Shades Of '78'"を元にした"Disco Shades"は、原曲の湿り気のある生臭さいファンクな要素は抑えて4つ打ちを強調しながらヒプノティックなミニマル感も見せ付ける今っぽい作風へと生まれ変わっています。またMoodymannの最初期の曲である"Do You Know"のエディットも収録しており、まだまだ青臭さの残っていた単なるディスコ・ハウスだった曲も、ここではモダンな洗練さを身に纏ったハウスへと昇華されていて現代的に仕上がっています。全体的に程よく黒い雰囲気は残しつつも、アクを取り除いてフロアへの順応性の高い作品となっており便利な一枚と言えるでしょう。

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| HOUSE8 | 13:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Moody - I Guess U Never Been Lonely EP (KDJ:KDJ 41)
Moody - I Guess U Never Been Lonely EP

リリースする作品の多くがプレミア化しているデトロイトの鬼才・Moodymannの新作は、なんと日本のみ、しかもディスクユニオン完全独占販売となるこれまたプレミア化必至のアナログ盤。今頃海外のコレクターも血眼になってあの手この手で入手しようとしている事でしょう。近年の作風は官能と怒気が混沌とした強烈なハウスからは距離を置いていますが、新作でもその方向性は変わらずにジャズファンクを打ち出した"Ulooklykei-Cecreamnda-Summertyme"が秀逸です。セクシーで濃厚な甘い声を聞かせるNikki-Oをボーカルに迎え、ローズ・ピアノの艶やかな音色、哀愁のあるギターカッティング、荒い臨場感のあるドラムなどセッション風に録音されたハウスを意識させないトラックは、Moodymannが彼のルーツにあるブラックミュージックへの思いを以前よりも強く打ち出しているようです。そして"I Guess U Never Been Lonely"ではなんとエレクトロ・ポップで人気を博しているJunior Boysをフィーチャしており、ぶりぶりとした切迫感のあるエレクトロベースや冷めたJunior Boysの歌(?)もどこか虚無的。Junior Boysが参加した影響もあるのか4つ打ちのハウスながらも、電子の音に痺れるエレクトロ感が強めですね。他にもそのダブバージョンを含む計4曲を収録し、Moodymannの謎めいた官能をとことん堪能出来る1枚です。

MOODY - I Guess You Never Been Lonely EP - snippets by mahoganimusic

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| HOUSE7 | 14:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Pollyn - Sometimes You Just Know (Music! Music Group:MMG008T)
Pollyn - Sometimes You Just Know
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アメリカのロックバンドであるPollynのアナログをわざわざ購入、と言うのもなんとリミキサーにデトロイトの鬼才であるMoodymann、ディスコ・ダブの帝王であるDJ Harveyが招かれているのだから、そりゃ躊躇う事なく条件反射的に手を出してしまった訳です。"Sometimes You Just Know"のオリジナルは、洗練からかけ離れたラフな質感のあるギターやドラムにソウルフルな歌がごった煮となったディスコ風なロックで、DJによってはクラブでミックスもするんじゃないかと思わせる位には腰に来るグルーヴもあります。そんなオリジナルに敬意を払いつつトリッピーに仕立てあげたDJ Harveyのリミックスは、不要な音を削ぎ落とした事で全体的にすっきりとタイトになり、ミニマルなシンセのフレーズやベースラインもくっきりと浮かび上がり大人びた作風へと深化しています。ダビーなSEも執拗に加えられてトリッピーな昂揚感も増しているし、DJ Harveyらしい納得の出来。逆に完全に自分の音に染め上げたのはMoodymannで、ドスドスとみぞおちを強打する4つ打ちにうねるベースラインが真っ先に耳に入り、そして軽くエコーを掛けた事で女性ボーカルにはセクシーな艶も加味され、オリジナルのロックな雰囲気は完全に黒く妖艶なハウスへと変様しています。バックではガヤガヤとした声も微かに流されていて、雑踏する街角らしい臨場感が迫ってきます。ついでにドラムやパーカッションだけのDJツールとして使ってくれと言わんばかりのバージョンである"Just Drums"も収録しており、歌を聞かせるもリズムで引っ張るもどちらにも適した一枚です。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2012/04/27 PUBLICHOUSE 2nd anniversary party! @ Eleven
この二年間月末の木曜日と言う平日に開催されていたPUBLICHOUSEが、目出度く金曜日へのパーティーへと昇格しました。この日はお馴染みのHiroshi Watanabeのライブにはスペシャルゲストの参加があり、そしてとてつもないファンキーな黒いプレイがお得意のKez YM、そして自分は初めて耳にするRADIQのライブもありと気になるアーティストが揃っていたので、GWの幕開けとして遊びに行ってきました。
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| EVENT REPORT3 | 16:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
6th Borough Project - The LTD Chronicles (Kolour LTD:KLRLTD CD001)
6th Borough Project - The LTD Chronicles
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デトロイトにてアンダーグラウンドに拘ったハウスをリリースするKolour Recordingsが限定ラインとしてリリースしているKolour LTDの作品を、ニューディスコシーンで活躍するThe RevengeとCraig Smithによる6th Borough Projectがコンパイル&ミックスを施したのが本作。本作にてKolourと言うレーベル自体を初めて耳にしたのだが、聴き終えた後の感想としては6th Borough Projectが目指す方向とレーベルのそれとは確かに同じ向きを向いている様で、デトロイトの特にマイナーに位置する粘り気のあるロービートに生っぽい質感を強調した荒い作りのハウスと言う点で共通性がある。そう言うとTheo ParrishやMoodymannを思い起こす人もいるだろうが、それよりはどちらかと言うとDelano SmithやNorm Talleyと言ったハウスを正当に継承した様な人達により近く、規則的な4つ打ちを守りつつねっとりと黒く染め上げている。オープニングは不穏な呟きが反復する混沌としたダウンビートから始まるが、暫くして視界も開けてずっしりとヘヴィーなキックが打ち付ける中を高らかに愛を歌い上げる優雅なハウスへと突入する。そのまま中盤までは生温かい質感と感情豊かな旋律が活きたファンキーでディープなハウスが続き、それ以降は浮遊感のあるテック系で宙を彷徨いながら、終盤ではリエディット風な優雅でファンキーなハネ感のあるトラックで攻めて盛り上げたまま終わりを迎える。一つのレーベルの音源のみなのでミックスとして幅が広くないのは当然だが、結果として適度にリラックスしながらスモーキーな音像の中にメランコリーを見つける世界観の統一はなされており、心地良いディープハウスを終始聴けるだろう。勿論レーベルの看板としての役目を十分に果たしており、Kolourに興味を惹き付ける作品でもある。

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| HOUSE7 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Moodymann - Jason Groove Edits (Not On Label:JMFG1)
Moodymann - Jason Groove Edits

嘘か真かJason Groove(Jason Groveの誤り?) aka JMFG (Jason 'Mutha Fuckin' Groove)によるMoodymannのリエディット盤らしい。Jason Groveは80年代後半からアンダーグラウンドで活動しているアーティストとの触れ込みで、昨年からSkylaxとその傘下のWax Classicからクラシカルなデトロイト/シカゴに忠実なハウスをリリースし始めた要注目なアーティストだ。と言ってもfacebook等でも全くの匿名性を保っており、一向に詳細が明らかにされない活動も余計に興味を駆り立てる訳だ。しかしその手腕は紛れも無くベテランのモノであり、ここで披露しているリエディットもフロアで使い易い様に、かつ元の煙たく悪そうな性質も失わずにロービートでファンキーなハウスへと仕立て上げている。"I Got Werk"のオリジナルは熱いディスコのビートと生臭いファンク風な演奏が特徴だったが、ここではドスの効いたキックを打ち込んで力強い4つ打ちを鳴らしつつより不良っぽさを強調している様だ。Moodymannの初期傑作"Tribute! (To The Soul We Lost)"はサンプリングを駆使した歌がどす黒い空気が渦巻く肉体的なディスコハウスであったが、Groveは夜の帳が下りた後の官能的な時間帯に誘い込む様にムードーあるハウスへと調理した。温かいボーカルの包容力が心地良い"Without You (Kenny Dixon Jr. Remix)"は、歌物のハウスからジャジービートへとぐっとレイドバックしてMoodymannの孤独がより感じられる。他に"Dirty Little Bonus Beats"も収録されており、計4曲のリエディットを収録。オリジナル盤が高騰し入手困難な事もあり、良質なMoodymannの音源を求めている人にも是非お勧めしたい一枚だ。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rondenion - Jack Jam (Ragrange Records:RR02)
Rondenion - Jack Jam
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自身のレーベル・Ragrange Recordsを立ち上げて着実に評価を獲得しつつあるRondenionが、早くもRagrangeより2枚目となるEPをリリースしております。現在では日本に於けるブラックディスコミュージックを代表すると言っても過言ではない程に自身のスタイルを確立していますが、新作も本場の黒人に負けないどす黒い空気を醸しだしたディスコな音が満載。攻撃的なチョッパーベースが前面に出て不良じみたスポークン・ワードが導入される強烈な4つ打ちトラック"Foots"からして、粗雑で荒い音が逆に生々しさを強調する事になり蒸せ返る熱気を発しています。よりRondenionらしいのが"Wild Life"で、ぐっとテンポを落としファンキーなシャウトやロッキンなギターでライブ感を出し、ねっとりとしたグルーヴでじわじわと煮え滾らせるファンクトラック。日本人らしからぬこの野蛮な黒さ、サンプリングから生み出されるミニマルの様式は、Moodymannとも共通していますね。裏面にはRondeionと同様にブラック・ミュージックへの偏執を示しているNo Milkによる"Jack Jam (No Milk's Boogie Mix)"を収録。タイトル通りにブギー調のノリノリ陽気で猥雑とした喧騒を感じさせるディスコハウスで、こちらも相当なマッドネス&ファンクネスで格好良いです。これだけ好調だとそろそろアルバムもリリースして欲しいですね。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rondenion - Night Breeze (Ragrange Records:RR1)
Rondenion - Night Breeze
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クラブミュージックと言うニッチでアンダーグラウンドな業界に於いてさえ、海外からの輸入文化の影響は大きい。しかし徐々にではあるが日本国内から世界に向けて羽ばたこうとしているアーティストも増えつつあり、その急先鋒として僕はRondenionを予てから推している。と言っても活動歴はHirofumi Goto名義で活動していた頃からすれば10年位にはなるはずで、ようやく日本に於いても認知度が高まったと言う印象だ。しかし海外のRush Hour、Still Music、Yore Recordsなどから作品をリリースしていると言う実績を考えれば、僕は彼が日本に於いてもっと市民権を得ていてもおかしくはないと思っている。そんな中、遂に彼自身がRagrange Recordsを立ち上げ更なる攻勢に打って出た。タイトル曲の"Night Breeze"からして最高にスモーキーなディスコハウスで、混沌としたホーンの鳴りやブイブイ唸るベースライン、ゴリゴリとした歪さを伴うグルーヴィーなリズムトラックに、胸の熱くならない人などいるだろうか。ボイスサンプルのネタが不穏な空気を生み出している"Black Sky"は、Moodymannにも匹敵する生臭いファンキーさを醸し出している。キンキンとしたシンセと安っぽい女性のシャウトが絡みあう"Mechanical Motion"は、シカゴ・ハウスの野暮ったく粗野な音に通じる馬鹿げた躍動感があり、そこがまた妙に生々しさを感じさせるのだ。どれも生半可な黒さではない、Rondenionは本気に日本から世界に向けてディスコハウスの真髄を披露している。

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| HOUSE7 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Yuri Shulgin - Flow EP (Ethereal Sound:ES-016)
Yuri Shulgin - Flow EP

タジキスタン出身、ロシアで活動中とクラブミュージックにしては珍しい経歴を持つYuri ShulginことMistanomistaの新作。自身で運営しているBlack Sunshine Recordingsから既に2枚のEPをリリースしておりますが、そのどちらもが自身で多くの楽器をプレイして作り上げたデトロイト・ビートダウンを意識した黒いハウスで、新人とは思えない完成された出来で好評を得ております。A面の"Cinematic Brooklyn"もエレガントなピアノのコード展開から神聖なホーンまでスピリチュアル・ジャズの様相を呈し、まるでMoodymannの新作とも勘違いする程の艶やかな官能を感じさせてくれます。B面にはコズミックな電子音使いがレトロフューチャーでありながら土臭さも漂うファンキーなダウンテンポ作品"What A Track"と、シカゴ・ハウス風のチープなキックやハンドクラップが入りオールドスクールながらもキーボードソロが暴れてファンキー過ぎる"Flow"と、DJツールとしてだけではなくライブ感溢れる音楽としての完成度は文句無し。勿論ディープハウスとミックスするにもぴったりな作風で、Yuri Shulginは暫く目が離せない存在となりそうです。

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| HOUSE7 | 14:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2011/10/7 SOULPHICTION @ Eleven
ドイツの地下ディープハウスを切り開いてきたレーベルPhilpotの頭領・Soulphiction aka Jackmateが来日。Philpotはデトロイトやシカゴの意匠を受け継ぎながらもヨーロッパの洗練も兼ね備えたレーベルで、音的には自分の好みと言う事もありSoulphictionのプレイを聴きに行ってきました。
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| EVENT REPORT3 | 10:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rick Wilhite - Analog Aquarium (Still Music:stillmcd004)
Rick Wilhite - Analog Aquarium
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デトロイト・ハウスユニットの3 Chairsの本当に3人であった頃のメンバーでもあるRick Wilhite…と言う肩書きは最早不要か、EP中心に地味にアンダーグラウンドな道を突き進んでいたベテランが長い活動を経ての初のアルバムで遂に浮上した。と実はここに至るまでに昨年の彼のEPの編集盤と、彼が手掛けたシカゴ〜デトロイトのディープハウス編集盤により既にある程度の知名度を得ていたであろうが、やはり最後の決めてはこの初のアルバムに集約されている。制作には3 ChairsのメンバーでもあるTheo ParrishとMarcellus Pittman、スピリチュアルハウスのOsunlade、そしてTheoとも関係の深いBilly Loveはボーカルとして全面的に参加しているが、しかし聴けば分かる通りRick Wilhiteの音で埋め尽くされたと言っても過言ではないアルバムだ。以前の編集盤で自分はRickの音を「ソウルフルでファンキーな」と述べたが、このアルバムではそれだけでなくサイケデリックでミニマルで不穏で野蛮な面も強調されている。タイトル通りに剥き出しで精錬されていないアナログの音が感情にダイレクトに突き刺さり、一見過剰なまでの汚らしく粗い未熟なトラックのようでありながら、じっくりと低音で燃焼し続ける炎らしくどす黒いソウルは燻り続けている。以前の編集盤に比べればトライバルあり、ブラジリアンあり、ブギーありと幅は広いものの、分り易い明るさや叙情は少ない…が、それでも得体の知れないマッドな空気感と黒さには抗えない物がある。新機軸までには至らないが、Theo ParrishやMoodymannを追随するデトロイトの才能がようやく開花した。

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| HOUSE6 | 16:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Mistanomista - Another Day (Black Sunshine Recordings:BSR-002)
Mistanomista - Another Day
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今ロシアのディープハウスがじわじわと盛り上がっている模様。その中でも昨年のデビュー盤が既に賞賛を浴びているYuri ShulginことMistanomistaは、自身で様々な楽器を演奏出来るマルチプレイヤーとしての才能を駆使した音楽性で話題沸騰中。本作でもその手腕は活かされていて、タイトル曲の"Another Day"ではセッション的なライブっぽさを感じさせるプレイでホーンやエレピが物憂げに哀愁を発していて、適度に枯れた味わいがあります。Moodymann直系のディープハウスながら、そこまではくどくなく適度な加減なのが上手いですね。裏面の"And You Can Get It"は完全にセッションを意識したブロークンビーツで、細かいリズムの刻みや綺羅びやかなシンセの動きに躍動感があり、生っぽさを強く打ち出しております。そして同じくブロークンビーツながらもアシッドなベースも入るファンキーな"Sukarajam"と、3曲どれもが充実した内容。ディープハウス/ブロークンビーツ系のアーティストでは、今後目が離せない存在となりそう。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Moody - Freeki Mutha F cker (All I Need Is U) (KDJ:KDJ40)
Moody - Freeki Mutha F cker (All I Need Is U)

レコードの売れない時代においても、レコードのみでの流通に拘るデトロイトの不機嫌な男・Moodymann。売れない…と言うものの、レコ屋に行けばこの新作も多めに置いてあるし、やはり実力・人気を兼ね備えていれば売れないモノも売れるのであろう。本作は新作と言う訳でもなく、三部作の一つ"Det.riot '67"から"Freeki Mutha F cker"の未発表フルレングスを収録。艶かしくも不機嫌なKDJの呟き、極度に強調されたダーティーでエロファンキーなベースライン、真夜中の誘惑に満ちたピアノの美しい旋律は単なるハウスではなく、Moodymannの音楽と言う他に無い芸術性の高い曲へと昇華されております。KDJは怒っているのに苛立っているのに、それでも尚いつだって僕らを魅了する。そして裏面には同郷のデトロイトから御大・Juan Atkins aka Model 500と、そしてヒップホップ/エレクトロの大ベテランEgyptian Loverの二人がエレクトロの真髄を体現するリミックスを提供。前者はオリジナルの不機嫌な雰囲気を生かして暗く冷たくも引き締まったエレクトロへ、後者は音を肉付けしてファンキーで躍動感のあるヒップホップ〜エレクトロへと調理。どちらもよりフロア向けになっているので、オリジナルよりも使い易さも増していてDJ向きなリミックスです。KDJには時代に抗うように、いつまでもこのヴァイナルでの発表と言うスタンスを貫いて欲しい。

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2011/2/20 moved @ The Room
日曜日の夕方ですが、渋谷のThe Roomで注目しているDJがプレイするんでちょっくら遊びに行ってきました。その人こそ日本人で唯一ドイツMojubaから作品をリリースするSTEREOCiTI。Mojubaからは深淵なるディープハウスを送り出し、その成果が認められPanorama Barにも早くから招致され、国内外問わず現在注目すべきアーティストの一人です。
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| EVENT REPORT3 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Trus'me - In The Red (Fat City:FCCD030)
Trus'me - In The Red
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ポストビートダウンか、又はTheo ParrishやMoodymannとも比較された音楽性でデビューを果たしたマンチェスターのTrus'me。しかし2ndアルバムとなる本作では、そんな比較はもう不要と思える程に多様性を開花させ深みも増しておりました。その多様性はもしかしたら参加したゲスト陣の影響なのだろうか。デトロイトからはAmp Fiddler、Paul Randolph、Pirahnahead、Stones ThrowのDam-Funk、そしてTrus'meが主宰するPrime Numbersからもリリース歴のあるFudge FingasやLinkwoodら、数多くのアーティストが制作に加わっています。曲によってはゲスト陣の影響が強く出ており、例えばDam-Funkが参加した"Bail Me Out"はレトロ感のあるヴォコーダーのボイスとギトギトなシンセがブギー感を生み出したファンクだし、Paul Randolphがベースで参加した"Sucker For A Pretty Face"も重くうねりのあるベースラインが強調された汗が飛び散るファンク。Linkwoodが参加した"Need a Job"では力強いハウスの4つ打ちとメランコリーが聴こえてくるし、Amp Fiddlerが参加した2曲はねっとりとしたソウルその物です。じゃあTrus'meの個性は無いかと言うとそうでもなく、どぎつくなり過ぎない様に適度な黒っぽさを残して本格的なブラックミュージック性もありながら、またモダンなお洒落感も含んでいるそのバランス感覚の良さがTrus'meの才能なのかもしれないですね。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 08:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mistanomista - Detroit Session (Black Sunshine Recordings:BSR-001)
Mistanomista - Detroit Session
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デトロイトと言う単語が入っていたらついついチェックしてしまう。そんな訳でロシア人アーティスト・Yuri ShulginことMistanomistaが新レーベル・Black Sunshineの第一作としてリリースしたEPを購入してみました。なんでもMistanomistaはギターやベース、キーボードなどをしっかりと演奏出来るマルチプレイヤーだそうで、"Detroit Session"もライブ感のあるドラミングやエレピが入っており、非常に生臭いジャジーハウスとなっております。ローファイでスモーキーな点はMoodymannやTheo Parrishを思い出せる所もあるけれど、彼らほど濃厚だったりどぎつくもなくしっとりとお洒落感を強めた印象ですね。裏面の"Take 1"はドープなシンセがズブズブと深みを演出するエレクトロニックなディープハウスで、こちらの方がその点ではMoodymannらの不穏な空気に近いかも。まだ一作目なのに素晴らしい出来なので、今後が期待出来る新人です。

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| HOUSE6 | 14:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Deymare - Talking About Your Love (Boe Recordings:BOE009)
Deymare - Talking About Your Love
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今までは主に配信でのリリース中心で活動していたフィンランドのTomas BjorkmanことDeymareが、珍しくヴァイナルで新譜をリリースしました。基本的に僕は配信の方は一切チェックしないので配信でしかリリースしないアーティストは完全にスルーしており、今回のヴァイナルリリースでようやく出会う事が出来ました。それはそうとしてこの新作は粘着性の高いデトロイト系のビートダウンハウスで、デトロイト好きなら要チェックです。特に重たくて図太いリズムにどす黒いサンプリングのボーカルやジャジーなエレピの旋律が絡む"Your Love"は、まるでMoodymannかTheo Parrishと言う位にずぶずぶに黒く染まる曲です。他にもゆったりとした流れの中で色気を匂わす"Talking About That"や、ジャジーで軽快なグルーヴが小気味良い"Tomorrow Was Yesterday"など、収録曲全てが温かみの強いブラックネス溢れるハウスで品質は非常に高いです。デトロイトではなくフィンランド発と言うのも驚きで、デトロイトの魂が世界に伝達している証拠ですね。

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| HOUSE6 | 15:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rondenion - Beginning Of The Ring EP (Bosconi Extra Virgin:BoscoEXV05)
Rondenion - Beginning Of The Ring EP
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日出づる国から発信されるブラックミュージックの中でも、今最も注目すべきは日本よりも海外で評価されるRondenion。若かりし頃にサックスフォーンをプレイしていた彼はシンセサイザーとの出会いにより、デトロイトテクノやシカゴハウスに影響を受けた音楽を創りだしていく。その最初の成果こそ今は亡きFrogman RecordsからHirofumi Goto名義でリリースしたアルバムで、まだ荒々しさと初々しさはあったものの華麗なダンスミュージックと、そしてファンキーなブラックネス溢れる音楽はその後の可能性を感じさせていた。その後数年の沈黙期間はあったものの、Still MusicやRush Hourと言う黒いダンスミュージックに造詣の深いレーベルからRondenion名義でのEPをリリースし、海外での評価が日本を追い越したのがここ数年の話。そして新作だ、これは間違いなく素晴らしいと断言出来る一枚になっている。A面の"Beginning Of The Ring"はまるでTheo Parrishの様にスロウで粘り気のあるどす黒いハウス。泣きの旋律を奏でるストリングスと吐き出される哀愁のボーカルが、どこまでも胸を強く締め付ける泣きの一曲だ。そしてB1の"In One's Mind"はディスコサンプリングがファンキーで、ラフで荒くれたダンスグルーヴが効いているMoodymann直系のハウス。黒く太くワイルドでソウルフルな、熱い感情丸出しのダンスミュージック。Rondenionは今注目すべきアーティストの一人だ。

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| HOUSE6 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Urban Tribe - Program 1-12 (Mahogani Music:MM25)
Urban Tribe - Program 1-12

MoodymannことKenny Dixon Jr.が主宰するMahogani Musicから突如リリースされたUrban Tribeの新作。Urban TribeはSherard Ingramがメインで活動しているプロジェクトであり、そこにデトロイトの重鎮であるAnthony ShakirやCarl Craig、そしてKenny Dixon Jr.が協力をしているデトロイトを濃縮したユニット。そして野田努によればSherard IngramはDJ StingrayとしてのDJ名も持ち、デトロイトの最狂のエレクトロユニット・Drexciyaのメンバーでもあったそうだ。そして新作はやはりダークなエレクトロで、しかし儚くも希望に向かって力強く突き進むエレクトリックソウルでもある。ローファイでざらついた質感、スモーキーな黒い闇の中で不気味に蠢く感情は確かにメンバーである4人の音楽的要素がブレンドされていて、単独では成し得ない電気仕掛けのブラックミュージックと言えるでしょう。LPと言う名目で12曲収録ですが各曲は短く通しても30分もないので、どぎつく重苦しい内容の割には何時の間にか聴き終わってしまう。

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| HOUSE6 | 08:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Andres (Mahogani Music:MCD5)
Andres
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DJ Dez名義ではヒップホップを製作し、Theo Parrish主導のユニットであるThe Rotating AssemblyやSlum Villageにも参加するなど幅広い音楽性を持つAndresですが、2003年のリリース当時は即廃盤となった1stアルバムが奇跡のリイシュー。この1stはMoodymannことKenny Dixon Jr.のレーベルからのリリース、そしてKDJ自身もプロデュースに関わっている事からも予想出来るように、黒いグルーヴの渦巻くデトロイトハウスが中心。しかし単なるKDJフォロワーと言う訳でもなく、KDJと似て非なる陽気で和やかなムードこそAndresの特徴。KDJの怒りや悲しみをも飲み込んだ鬼気迫るカオティックな世界観とは異なり、Andresは和気藹々としたPファンクやヒップホップ、ソウルの要素と南国のラテン的なパーカッション使いが感じられ、内向的ではなく爽やかな南国風さえも舞い込ませるポジティブな心象が伺えます。肩の力も抜けるリラックスしたムードは夏の気だるい時期にもぴったりなカンフル剤になる程で、メロウで優しく染み渡る音は真夏のサウダージ。トラックはサンプリングだけではなく、外部からアーティストを招きキーボードやサックス、パーカッションなどの生演奏も行っているおかげか、ざらつきのある素朴なアナログの感覚とそしてPファンク的なパーティーのノリがあり、生々しいライブ感が余計に黒いファンクネスを生み出しております。どの曲も3分程度と短く設定されており、その小気味良く展開する構成も軽快で素晴らしい。

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| HOUSE6 | 06:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Rick Wilhite Presents The Godson & Soul Edge (Rush Hour Recordings:RH-RW1 CD)
Rick Wilhite Presents The Godson & Soul Edge
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近年デトロイト系のリイシューに躍起になっているオランダのRush Hourは、昨年遂にRick Wilhiteのレア盤であった"Soul Edge"と"The Godson E.P."をリイシューした。Rick Wilhiteと言えばTheo Parrish、Moodymann a.k.a. Kenny Dixon Jr.と共にオリジナルの3 Chairsメンバーである。とは言え後者の二人に比べると知名度的には劣るのも事実だが、リイシューされた2枚のEPとそして"The Godson II"からのトラックをまとめた本作を聴けば、Rick Wilhiteがハウスと言うフォーマットを利用しブラックミュージックを色濃く継承している人物である事が分かるだろう。TheoやKDJの様な空間や重量さえもねじ曲げるような過激で強烈な凄み、汚らしくも時折見せる錆びれた美しさはRick Wilhiteには殆ど存在しない。むしろハウスの重要な要素であるソウルフルでファンキーな味と規則正しい4つ打ちを強く前面に打ち出していて、それはかつてのディスコサウンドにも通じる煌びやかなムードさえある。勿論TheoやKDJとも共通するラフで汗臭い黒いグルーヴがあるのは言うまでもないが、それは彼らに比べると穏やかで人懐っこささえ感じられるであろう。お勧めは何と言っても"Drum Patterns & Memories"、去年から様々なDJがプレイしておりフロアを熱く賑わしている。

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| HOUSE5 | 07:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2010/06/22 METROPIA.1st ANNIVERSARY @ Saloon
昨日に引き続き平日ながらも、白石隆之さんのDJプレイを聴きにSaloonへ。流石に二夜連続だと疲れが溜まっていて体が重かったのですが、Saloonはソファーなどもあり快適な環境の中、まったりと音に集中出来ました。プレイ自体は自分の好きなタイプの音が多かったかな。一番最初はKirk DegiorgioだかIan O'Brienのビートレスなトラックから緩やかに始まり、そこからPlanet-Eから出たばかりのThe Oliverwho Factoryの新曲に繋がれる。この時点で今日はデトロイト色濃厚そうだなと予感しましたが、そこからは期待通りにデトロイトやそのフォロワー系の音が多かったはず。中盤位まではMoodymannやNewworldaquariumなどのメロウでハウシーな流れで、優しく音を響かせながら夜のアダルティーな世界へと引き込む感じ。中盤以降はリズムが硬めでアッパーなテクノでがつがつと攻め上げ、URのファンキーなエレクトロも織り交ぜて賑やかなピークタイムへと突入。しかし白石さんのプレイは熱い感情を胸の奥底にしまっている様で、エモーショナルだけれども熱くなり過ぎずに常にクールな印象。ストイック、又は渋いと言うか、エゴを感じさせずに控え目なんですよね。だから泥臭いファンキーなハウスをかけても、基本的に汗臭さを感じさせずまったりと聴けるのかな。そんな感じでゆらゆらとエモーショナルなプレイに身を任せて、二時間弱のプレイは"Sueno Latino"で終了。最後の最後で華々しい感情が湧き出て、ドラマティックなラストにうっとりでしたね。

■Takayuki Shiraishi - TIME6328(過去レビュー)
Takayuki Shiraishi-TIME6328
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| EVENT REPORT2 | 09:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Moody - Ol' Dirty Vinyl (KDJ:KDJ39)
Moody - Ol Dirty Vinyl

デトロイトのエロ方面の至宝・Moodymann三部作のラストになるであろう最新作。暗く不安を感じさせるジャケットとは対称的に、本作は汚らしくも血の通った熱さと生命力を感じさせる艶めかしい音楽がこでれもかと詰まっている。90年代後半に制作されたトラックもあれば、2009年録音の新しいトラック、または3時間で早急に録音されたと言うタイトルトラックまで、作品としては非常にバラエティーに富んでいると言っていいだろう。しかし心底良いと断言出来るヴァイナルじゃないか。古びたラジオから流れてくるようなノイズ混じりの"Ol' Dirty Vinyl"は、Moodymannにしては機嫌が悪くないどころか突き抜けた爽やかささえ感じさせるソウルフルな愛のハウスだ。いや、それでもこれはMoodymannらしいしっとり艶と官能に満ちたエロスの塊でもある。かと思えばどす黒いサイケデリックロックな"No Feedback"がいきなり出て来たり、全く予想だに出来ない内容。B面の"It's 2 Late For U and Me"は混沌とした煙が充満する正に不機嫌そのものなどす黒いハウスで、そのぶっといベースラインが唸りセクシーな女の子が呟く中で、いつしか聴く者はアダルティーな夜の闇に誘われる事だろう。とっちらかった印象も受けるヴァイナルだけれでも、やっぱりそのどれもがMoodymannと言うべき官能的な音をしっかり発していて、取り敢えず酒を飲む時にぴったりな音楽だと思う。

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| HOUSE5 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Fran-Key, Crystal & Roger - Moonwalk On The Rock (Crue-L Records:KYTHMAK119)
Fran-Key, Crystal & Roger - Moonwalk On The Rock
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Crue-L Recordsのパンキッシュダンスユニットの1stアルバム"Last Night A DJ..Dreamed To Be A Band"(過去レビュー)からのシングルカット。4曲の内3曲はアルバム収録済みですが、1曲だけはRUNAWAYなるアーティストがリミックスを提供しております。"Moonwalk on The Rock (Runaway Remix)"はMoodymannみたいなファンキーな声ネタサンプルを使用して、賑やかで楽天的なハウスへと仕上げていて、オリジナルのパンキッシュな作風からは離れつつも和やかなムードと言う点では共通点も感じられるリミックス。ベースやシンセもぶいぶいとうなっているブギー調ハウスは、パーティーでハッピーな空気を創るのにぴったりですね。オリジナルの"Moonwalk on The Rock"はロッキンでパンキッシュだけど、ジャーマンプログレに通じるトリッピーさが程良い酩酊感を生み出すし、シューゲイザー風なギターが放出される"Eternal Youth"も過剰なエネルギーが溢れてきて痺れます。ロッキンだけどDJ仕様なトラックなので、是非ともクラブで爆音でかけたいな。

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| HOUSE5 | 14:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2010/05/07 CLUB MUSEUM 7th Anniversary!! "777" @ Unit
GW音楽週間のラスト四発目は流行を無視してハードテクノシーンを突き進むSurgeon+Ben Sims=FREQUENCY 7の7時間ハードテクノ地獄。GWのラストを飾るに相応しい男塾的な猛者の集まるパーティーだと予想して行きましたが…意外にも空いてました。この二大巨頭が揃っても激混みにならないとは、やはり時代はハードテクノではないのですね。
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| EVENT REPORT2 | 16:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
Pirahnahead - NGTV NRG EP Stage 1 (Third Ear Recordings:3EEP-109)
Pirahnahead - NGTVNRG EP Stage 1
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Mahogani MusicやMoods & Groovesからも作品をリリースしている事からも分かる通り、Moodymann直系のムーディーかつジャジーなハウスを得意とするPirahnaheadの新作。がここに来て"ネガティブエナジー"なるタイトルから予想の付く路線の変わった音を打ち出しまして、"Mirror Muse"はモロにオールドスクールなアシッドハウス。TB-303のベースラインと思われるアシッディーなベースがうにょうにょと強烈な印象を発していて、時代を20年は遡ったんじゃないかと思うほど。更に強烈なのが"Disconnected"でこちらもシカゴハウスの荒々しさに多少ムーディーな色気も含むのですが、電話の最中のボイスやコール音をぶった切って曲中にばらばらに配置した奇天烈なハウスで、途中でぶつぶつと途切れる展開もあったりで一回聴いただけで非常に印象を残す曲です。そしてダークなミニマル系のトラックに語り調のボーカルを被せた"Self-Conscience"、今までのムーディーな作風からは想像も出来ない不穏な空気。とどの曲も彼にとって挑戦的な作品とも言うべき内容で、面白さもありつつしっかりとフロアを盛り上げる事が出来る充実した一枚。

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| HOUSE5 | 10:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Mahogani Music (Mahogani Music:Mahogani M-17 CD)
Mahogani Music
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2005年にリリースされるも早々と廃盤となってしまったMahogani Musicのコンピレーションが目出度くリイシュー(何度も言いますが、最近のリイシューばかりな傾向は良くないんじゃ?)。Mahogani Musicはデトロイトの反骨精神の塊・MoodymannことKenny Dixon Jr.が主宰するレーベルで、自身の活動の場と言うよりはAndresやPirahnahead、Randolph、Amp Fiddlerなどの新生代の為に用意された場所と言っても差し支えはないでしょう。重要なのはMoodymannが関わっているからと言ってハウスだけをリリースするのではなく、そこにはヒップホップやソウル、ジャズなどの黒い音楽が集まっていて、つまりはクラブミュージックだとかハウスだとかの観点はなく彼のルーツである黒人音楽をデトロイトから掘り起こす為にMahogani Musicを運営している事でしょう。ここにはやはりMoodymannと同じ魂持ったブラックネスが溢れていて、それはセクシーでもありソウルフルでもエモーショナルでもあり、そしてロマンスがある。ジャンル的にハウスであろうがヒップホップであろうがジャズであろうが、Mahogani Musicの音、Moodymannの選んだ音と言うのがしっかり感じられるでしょう。ボーナスCDにはなんとNikki-Oのオリジナルアルバムも付いている。こちらは股間も濡れてしまう位に夜を感じさせる内容だ。DJ中はファッキンファッキンと呟き抗うMoodymannは、同時に艶めかしい情感を持った男でもある。

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| HOUSE5 | 08:00 | comments(3) | trackbacks(1) | |
2010/02/24 GOOD & EVIL NIGHT vol.14 @ Solfa
昨日は平日ながらもSolfaで面白そうなパーティーがあったので、中目黒に行ってきました。でついでなので、出演者の白石隆之さんが美味しいと呟いていた中目黒タップルームと言う地ビール専門店に行ってみた。ビールの種類はかなり多く、そのどれもが強烈な個性を発していて、確かに本当に美味い!カウンターもあるから一人でも飲みに行けるし、値段が高いからしょっちゅうは行けないけれどビール好きにはかなりお勧め出来る店でした。
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| EVENT REPORT2 | 14:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
2010/02/12 bug III @ Lazy Workers Bar
小野島大さん、24noさんが開催しているbug IIIでちょこっと回してきました。場所は渋谷の小さなバー・Lazy Workers Bar。以前は無かったDJブースが作られていて、しかも最新のCDJも用意されていたり、なかなかの設備。20名入ればいっぱいになってしまう小さなバーですが、むぅなかなか侮れん。

自分が着いた頃にはハッチΨさんがプレイ中。90年代のシューゲイザーを中心に回してましたが、ダムドの予想外なゴシックな曲も回したりしてびっくり。ダムドってパンクだけじゃなかったんだ…

で自分は一時間の中で下記のトラックをプレイ。新しいトラックと懐かしめのトラックを混ぜながら、黒っぽさとムーディーさとエモーショナルな音を表現したつもりです。しかしまあ好きな曲をかけると気分爽快ですね、スカッとしました。
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| EVENT REPORT2 | 09:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Trus'me - Working Nights (Fat City:FCCD026)
Trus'me - Working Nights
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デトロイトビートダウンやTheo Parrishらとも比較されているTrus'meなるアーティストの1stアルバム。僕は全然知らなかったのですが、デトロイト系を積極的にリリースするSTILL MUSIC傘下のStilove4musicからデビューをしていたそうで、しかし本人はマンチェスター出身と言う意外な経歴。音の方は確かにデトロイトハウス、特にTheoやMoodymannとも類似する湿度の高いダウンビートなハウスで、そこにジャズやヒップホップ、ディスコの要素も持ち込んでおりなかなかにどす黒い音をかましています。曲によってはベンベンとベースが唸っていてセッションした様なファンクもあり、人肌の温もりどころか汗臭ささえ感じさせる熱さとざらついた生っぽい音の感触にソウルとファンクネスを感じます。TheoやMoodymann程の奇々怪々で圧倒的な世界観はないものの、ストレートなダンストラックとしての要素は強めだし、これがデビューアルバムなのだからやはり素晴らしい出来。デトロイトハウス好きな人には文句無しでしょう。

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| HOUSE5 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
ANDRES - II (Mahogani Music:MMCD24)
ANDRES - II
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Slum Villageのアルバムにはスクラッチで参加したり、DJ Dez名義でヒップホップ制作したりしているANDRES名義の2NDアルバム。共同プロデュースにはMoodymannことKenny Dixon Jr.を迎えたとなれば、当然このアルバムは黒さに満たされたスモーカーズブラックミュージックになるのは至極当然の事。デトロイトらしい粘りのある黒いグルーヴを醸し出すビートダウンなハウスと、そしてメロウで切れのあるヒップホップが中心ながらも、更にはR&Bやファンク、ジャズまで黒人音楽を濃縮させた内容。サンプリングネタの曲から正統派の歌物まで揃えてあり、しかしながら真っ黒に統一された音と時折見せるアダルティーで妖艶なムードは、やはりKDJが制作に参加している事が影響でしょう。アルバムの中に30曲も注ぎ込み各曲が短く設定されているので、密度の濃いストーリーが矢継ぎ早に展開していきます。そんな構成のおかげか濃密でありながら重苦しい印象は無く、さくさくと聴けるメロウなアルバムで大変宜しい。

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| HOUSE5 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Moodymanc - Omlette (Dessous Recordings:DES91)
Moodymanc - Omlette
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Moodymannじゃないよ、Moodymancだよって確実にMoodymannをパクッたアーティスト。20:20 VisionやSteve Bug主宰のこのDessous Recordingsから名前の通りMoodymannを意識したディープハウスをリリースしてきましたが、本作では黒さは控えめにアンビエンスさえ漂う流麗なテックハウスに路線を変更。"Omlette"は抜けの良いキックやパーカッションが効き、そして透明感のある上物シンセがアンビエント臭を漂わせる緩めのテックハウス。音数を絞り展開を拡げないミニマルな構成で、しかしながら心地良さの持続する使い勝手の良い曲ですね。Dplay & Manuel Turに依るリミックスは、暗めながらもドラッギーにぎとぎとと味付けしたミニマルハウスで不気味なムードを演出。"Talker (Drum Dub)"はそのまんまメロディーとかはほぼ入らずに、リズムトラックだけのアフロアフリカンな太鼓がポコスカと気持ちの良いDJツール。太鼓にリヴァーヴ処理がされていて、ダビーな響きが空間の広さを感じさせます。

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| HOUSE5 | 18:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2009/12/18 root & branch presents UBIK @ Unit
寒いです、極寒です、クラブ行くのも正直しんどいです。しかし今回は様々なレーベルからヒット曲を量産しまくるTony Lionniが来日なので、行かない訳にはいきません。

12時半頃にフロアに入るとyoshikiがプレイ中。クリッキーなミニマルハウス中心でありながらキックが図太くグルーヴィーで、ありがちなヘナヘナミニマルとは全然違かった。ハウシーな4つ内で滑らかな流れがあり体もゆらゆらさせつつ、夜が更けるに連れて音も攻撃的なミニマルテクノに変化しどんちくどんちく。それでも音数は絞りタイトな構成なので、ど派手でやかましい耳障りはせず良い塩梅な音でした。

その後はditchのPCライブ。こちらも硬めのキックが効いた4つ打ちミニマルが中心で、PCらしく正確無比なグルーヴで淡々と反復が続く。やはり音数はかなり絞って無駄を削ぎ落とし、キックや複雑なパーカッションでノリを作る感じだったかな。人間的な温度を感じさせず凄いクールなライブでした。

そして最後はTony Lionniの3時間ロングセット。でだいたいは予想していた音が中心で、Tony Lionniが得意とする綺麗目なシンセリフががんがんに入ったエレクトロニックなテックハウスが中心。序盤はスローで粘りのある展開でじっくりと引っ張っていき、中盤からはMoodymannやKerri Chandlerのディープハウスも混ぜつつアッパーなテックハウスが増えていく。キラキラと恍惚感のあるシンセが鳴っていて、Lionniに期待している音を聴けたんじゃないかと。終盤にはいるとテックハウスを微妙に外れもっとアグレッシヴなキックの強いトラックも混ぜたりして、どっかんどっかんと盛り上げていた気がしますが、ラストの方ちょっと寝てしまったので記憶が無い。音的にはどうしてもテックハウス一本調子で単調な感じもあったのは否めないけれど、彼自身のヒットトラックも聴けたしなかなか良かったかな。後は少しだけでもディープハウスやミニマルも増やしたりすると、ロングセットでも良い展開が作れるのかもと思いました。
| EVENT REPORT2 | 18:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
2009/11/20 AT-FIELD @ EFFECT
祝・脱DJ童貞!!

友達の下川カユコさんと全玉ちゃんが企画するAT-FIELDと言うパーティーでDJしました〜。自分が思ったよりも多くの人に遊びに来て頂いて、本当にどうもありがとうございました。ミキサーも持ってないんで当然繋ぎも出来ないので内心不安でしたが、取り敢えず自分の好きな曲をがしがしと回させて頂きました。う〜ん、レコードはやはりピッチ合わせや繋ぎが難しい…。後でCDJも使ったんだけど、BPM出るからレコードよりかなり扱いが楽でしたね。続きで回した曲やパーティーのお写真でもどうぞ〜
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| EVENT REPORT2 | 17:45 | comments(12) | trackbacks(2) | |
Motor City Drum Ensemble - Raw Cuts Vol.1 (Timothy Really:TIMO0015)
Motor City Drum Ensemble - Raw Cuts Vol.1
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今年はレギンスが流行っているみたいだけど、あの可愛さは木亥火暴級!!レギンス穿いているだけで、100倍は魅力的に映ってしまう。パンツじゃないから恥ずかしくないもん。

今年自分が最も注目しているアーティスト、Danilo PlessowことMotor City Drum Ensemble。MoodymannやTheo Parrishらとも比較されるディープでファンキーかつ、黒いグルーヴを鳴らす期待の新人。こんな音をドイツ人が作ってるんだから、そりゃたまげてしまう。実は先日の初来日は体調不良によりキャンセルとなっていたらしいので、次の機会を期待したいと思います。それまでは今までにアナログでリリースされた"Raw Cuts"シリーズをまとめた本作でも聴いて楽しんで。うむ、自分が期待していたよりも更に素晴らしい漆黒のディープハウス。確かにMoodymannやTheoと比較されるのも納得なディスコ風の古びた音響と不良っぽくて汚らしいざらついた音が特徴なんだけど、そこに更にミニマルな要素が加わったミニマルハウスとも受け取れるフロア仕様。実際以前に田中フミヤがDJで使用していた位、ミニマルでディープな踊れる要素を強めていると思う。かなり直球なダンスグルーヴが渦巻いているので、前述の二人よりも癖が無く聴き易さがあり、この手のジャンルの入門としてもお勧め出来ると思う。だからと言って安っぽい訳じゃなく、昔からのオールドスクールなシカゴハウスやディープハウスが好きな人にも当然受ける本気なブラックミュージックですよ。太鼓判押しておきます。

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| HOUSE5 | 09:00 | comments(5) | trackbacks(0) | |
3 Chairs - Spectrum (Three Chairs:3CH CD2)
3 Chairs-Spectrum
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世界で最もどす黒いグルーヴと、そして濃密なファンクネスとエロスを聴かせるデトロイトのユニット・3 Chairsの貴重なコンピレーション。つまりは3 ChairsがMoodymann a.k.a. Kenny Dixon Jr.、Theo Parrish、Rick Wilhiteの本当に3人だった時のEPを集めた初期作品集。実はユニットの体制をとりつつ個別に曲を作っているのだけど、久しぶりに過去の作品を聴きなおしてみたら割りと重いキックを生かした4つ打ちディープハウスが中心だったのか。いや〜黒いね、汗臭くてドロドロとした血が煮えたぎる漆黒の黒さだよ。ディスコやガラージからの影響が強く感じられる古臭くも懐かしい寂れた音響なんだけど、とてもソウルフルでムーディー。感情を前面に爆発させる事はせずに内でじわじわと燃やすような感覚で、ただ単純に踊れれば良いと言うクラブミュージックの枠を越えたソウルとは何かと言う問答を喚起させるような音楽だと思う。彼らのバックボーンや音楽に対しての誠意、熱意がひしひしと感じられ、尊敬の念さえ浮かんでくる実直なディープハウスであり、ソウルであり、黒人音楽である。これで熱さを取り戻せ。

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Tracklistは続きで。
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| HOUSE5 | 10:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Pepe Bradock - Synthese (Versatile Records:VER013CD)
Pepe Bradock-Synthese
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兎にも角にも”Deep Burnt”が大ヒットしたフランスの奇才・Pepe Bradock。近年は奇天烈なハウストラックを披露し完全に独創的な道を突っ走り、カルト的な人気を誇るアーティスト。フランスらしい繊細で耽美な音響と、Theo ParrishやMoodymannにも似たどす黒くねっとりとしたグルーヴで、段違いの深く美しいハウス(と言えるのか?)を生み出している。そんなPepeさんの今の所の唯一のアルバムが、98年にVersatileからリリースされた本作。惜しい事にリリース量が少なく今ではとんでもなくレア化し、オークション等では高騰している貴重なアルバムです。内容の方はと言うと意外にも時代を感じさせるフレンチフィルターハウス路線で、最近の変態的なトラックに比べるとイケイケなフロアトラックが中心。フィルターハウスと言うのはエフェクトの一種であるフィルターで音をこもらせて、そのループで展開を作っていく様なハウスと言えば良いのかしら。Pepeさんはそのフィルター使いがとてもファンキーで、単純な繰り返しでも高揚感のある展開を生み出しているんですね。またジャズやヒップホップ、ディスコまでも取り込み、ループを多用したノリの良いグルーヴはやはり他のアーティストとは一線を画していると思います。この時点では濃密さや深さと言うものはまだ聴こえてこないけれど、上品な上物シンセやエレピ使いにはエレガンスな気品を感じさせこれはこれで素敵です。普通にダンストラック作らせても超一流だったんですね。そして本作以降は、深く未知なる音響ハウスへと進んで行くのでした。

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| HOUSE5 | 07:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Break SL - City Wasteland (Philpot:PHP038CD)
Break SL-City Wasteland
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破を見てきました。わざわざ映画の為に描き直したりストーリーに変更が加えられているので順調に制作は遅延しまくっていますが、その分かなり熱い内容でした。レイはおっぱいおっぱいで、しかも人間臭くなってる。アスカはしましまパンツ!新キャラはメガネ系で新たなファンを獲得ってか。しかもどのキャラもデレの部分が増えたような、これも時代なんでしょうか…。エヴァはビーストモードや覚醒モードでレーザー光線ぶっ放したり、かなりパワーアップしまくり。使徒も新しくデザインされていて格好良い。そしてサードインパクト…

テクノやハウス、そしてデトロイト系まで幅広く良質な音楽を提供するドイツのPhilpot Recordsから、Sebastian LohseことBreak SLなる新人のアルバムが登場。これがなかなかの出来でデトロイトのビートダウンをお手本にしたような、生々しくざらついた音でずぶずぶと沈み込んでいくディープハウスが中心。過剰に上げ下げがあるでもなく淡々とした流れの中で、エレピやらギターが黒光りしながら鳴らされブルージーな世界観を演出。音数は多くはないのですっきりとした印象を持ちつつも、何故か感じる音は濃密なブラックネス。人間味溢れるアナログ的な音は、洗練されてはいないけれどやっぱり温かみがあって気持ち良いなあ。Theo ParrishやMoodymannファンは聴いて損は無いでしょう。しかしこの作品を作った当人はまだ23歳、今後も期待しちゃいますね。

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| HOUSE5 | 08:30 | comments(1) | trackbacks(0) | |
Omar S - Detroit - Fabric 45 (Fabric:fabric89)
Omar S-Detroit-Fabric 45
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ロンドンの大型クラブ・Fabricが手掛けるMIXCDシリーズの最新作は、デトロイトのアンダーグラウンドを突き進むアーティスト・Omar Sが担当。Fabricシリーズでは世界的にも有名で人気のあるアーティストを選出していたので、ここにきて一般的に地味な存在であろうOmar Sを引っ張り出した事には驚きと共に、懐の深さを感じさせます。何て言いつつも自分は普段彼の音源を聴いている訳じゃないので予想も付かないMIXCDだったんだけど、まさか全曲自分のトラックだけでミックスしちゃうんなんてまたまた偉業です。あとは音を聴いてどう感じるか、しかしこれが地味なんだわ、底抜けに。一聴して自分は退屈だと思って、こりゃ失敗かなと思った事もありました。が何度も聴くうちにMoodymannやTheo Parrishとも似て非なる魅力に気付き始めたんですよ。確かにアナログで雑なローファイサウンドは共通するものの、ソウルフルなハウスでありながらミニマルなグルーヴが強くどっぷり闇に引き込まれる事を感じたのです。淡々としながらも的確に紡がれるグルーヴと内に秘めたる感情的な音が相まって平凡で退屈なミニマルとは一線を画していて、やはりデトロイトミュージックが感情に満ちた音楽である事を思い出させるのです。これはブラックミュージック以外の何であろうと言うのか、本当に真っ黒なミックスです。100%アナログ使用、糞なコンピューターやプログラムは一切使用していないと本人が宣言しているのも素敵です。

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| HOUSE4 | 08:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
2009/04/11 Andres Japan Tour 2009 @ Air
アンドレ・ザ・ジャイアント…じゃなくて、同様に巨漢なAndresが来日。Mahogani MusicやKDJからMoodymannばりの漆黒のハウスをリリースするデトロイトのアーティスト。もしくはDJ Dez名義ではファンキーなヒップホップも手掛けたりする奇才。それを迎え撃つは日本からDJ Kensei。かつてのヒップホップ中心のDJから実験的なエレクトロニカやハウスまで自由自在にスタイルを変える奇才。と言う事で久しぶりにAirに行ってきた。

12時半位にクラブに入った時はDJ Kenseiがプレイ中、しかし超ガラガラで驚いた。そんなフロアを尻目にDJ Kenseiはジャジーなヒップホップやねっとりした黒いハウスをスクラッチなどもかましつつ、丁寧に糸を紡ぐように繋げる。派手ではないんだけれどスムースなミックスは職人的で、地味にこつこつと作品を仕立て上げるようなプレイ。ざっくりとした鋭いビートとメロウな音が絡まって、アダルティーとか妖艶とかそんな言葉が似合うDJでした。今度はDJ Kenseiがメインのパーティーを、しかもハウス中心のセットで聴いてみたいなと思った。

最初は超ガラガラだったフロアにも夜が深くなるにつれ人が増えてきて、2時過ぎにはフロアは人で埋め尽くされておりました。多分それ位の時間からAndresがDJを始めていたんだろうか、明らかに音が変わっていた。DJ Kenseiの職人的なプレイとは全く正反対の、良く言えばその巨漢の如く豪快、悪く言えば適当なDJMIX。ハウスやヒップホップ、R & Bやソウル、ディスコまでが無秩序に、流れも全く無視してぶっこみスタイルでがんがん繋ぐ破天荒なプレイ。スクラッチや逆回転、エフェクトをがんがん使用してとにかく派手に盛り上げていました。自分としてはもうちょっと流れを考えて徐々に盛り上げたり、ミックスも丁寧に繋いでくれるのが好きなんで、ちょっと肩透かしを喰らった気分。あと黒いねっとりとしたハウスをもっと回してくれるかと思ったけど、意外にディスコやヒップホップが多かったかな。とは言え朝方にアフターアワーズ時間帯にクラブで聴くディスコは、やはり家で聴くのと違ってムードがあって良いよ。簡単に言うとLove & Peace的な優しくて温かい空気に包まれます。ちなみに自分が一番盛り上がった瞬間は"Numbers"から"Firecracker"へと繋いだ時でした。正にデトロイト的な選曲で萌えですね、萌え!

■OUTERLIMITS inc. presents DJ Kensei in Classic Classics(過去レビュー)
OUTERLIMITS inc. presents DJ Kensei in Classic Classics
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| EVENT REPORT2 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2009/04/04 (SAT)
groundrhythm @ Air
Featuring Live : Petar Dundov
DJ : Kaoru Inoue, PSYCHEDELIC BUS aka HIROKI MURAI

2009/04/04 (SAT)
World Spin @ LA FABRIQUE
Guest DJ : Boo Williams
Resident DJs: stock, taca

2009/04/11 (SAT)
Andres Japan Tour 2009 @ Air
DJ : Andres, DJ KENSEI

2009/04/11 (SAT)
SOLSTICE MUSIC PRESENTS SCRAMBLE @ FACE
Live : System 7, X-DREAM, MIRROR SYSTEM
DJ : MARCUS C. MAICHEL, FUNKY GONG, KLOWD

2009/04/17 (FRI)
Makin' Love Mix, Deep Ver. @ Grassroots
DJ : DJ Yogurt, Universal Indiann

2009/04/18 (SAT)
INNERVISIONS presents THE GRANDFATHER PARADOX @ Air
DJ : Âme
Live : Ryo Murakami

2009/04/24 (FRI)
UNIT presents FUMIYA TANAKA Long Set @ Unit
DJ : Fumiya Tanaka

2009/04/25 (SAT)
Francois K. presents FW @ Air
DJ : Francois K

今月はAIRが熱いですね。Petar Dundovのライブ聴きたいな。彼のトラックは最近はよくクラブでかかってるよ。Moodymann直系のAndresとDJ Kenseiのパーティーも楽しそうだ。System 7はいつも思うのだが、テクノのパーティーに出演して欲しい。今月のMakin' Loveはディーパーバージョンだそうです。楽しみです。フランソワはオープン〜ラストセットで長丁場、死ぬかも新米。そういや4月は誕生日なのでWOMBには一回だけ無料で入れるんだが、こんな時に限って目ぼしいパーティが無い、ムカムカ。
| UPCOMING EVENT | 00:10 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Maurice Fulton Presents Boof - Life Is Water For Gerbadaisies When They Are Dancing (Spectrum Records:RAJCD001)
Maurice Fulton Presents Boof-Life Is Water For Gerbadaisies When They Are Dancing
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一時期評判になっていたカナモリムツミとのユニット・MUでも活躍するMaurice FultonのBOOF名義のアルバム。Maurice Fultonは元々は大人気ハウスユニット・Basement Boysのメンバーでもあったらしいけど、ソロ名義のアルバムはそんな伝統的なハウスの枠組みから外れた独創性溢れる音が詰まっております。音的にはディープハウスがメインになるのだろうけど、リズムの切れが非常に素晴らしい。エッジが効いていてシャープなんだけど、かなり生っぽい音も使われているせいか臨場感のある音作りが特徴的。濃いファンクネスが溢れてきて、ぐっと手に汗握る熱い展開が繰り広げられます。それとは対称的に上物のシンセサウンドは透き通っていて気品が感じられたり、繊細な美意識に満ちていたり、Mauriceってこんなにロマンチックな人だったの?と思わせられます。大人の女の人の色香が漂う様なムードのある音なんだな。確かにマッドネスな黒い音ではあるんだけど、ヨーロッパ的な耽美な音もあって洗練されているんです。奇才ではあるけれど、一言で言うとセンスの良いハウスですわ。MoodymannとかTheo Parrish、Pepe Bradockなんかが好きな人にも、是非ともMaurice Fultonも聴いて頂きたい。

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| HOUSE4 | 00:20 | comments(2) | trackbacks(0) | |
2009/03/08 SYNCHRONICITY @ O-EAST
クラブミュージックとロックミュージックの祭典・SYNCHRONICITYに行ってきました。前売りチケットを買って楽しみにしていたイベントでしたが、夜勤明けで昼間爆睡していて夕方遅くになってから行ったので前半のアーティストは聴けず。18時からのDJ FloorのCalmのDJから始まり。最初ヒップホップから回しだしてその次にいきなり、Liiiiiiiiittle Flurry Cloudsをぶちかまし、序盤から盛り上がる〜。緩めながらもバレアリック全開、ディスコダブっぽいノリがよくポジティブになれる曲を気持ち良く繋いでおりました。CalmもDJしながら曲に合わせて歌っていたりギターを弾くふりをしたり、かなりノリノリだったみたい。後半に入るとスマパンの"1979"からローゼスの"Fools Gold"に繋ぐなど、ロッキンながらもめっちゃ痺れるファンクネスが溢れ出る。"Fools Gold"のギター、ベース、ドラムはまじで相当濃いファンクだわ。懐かしさ満載。

その後大好きなDJ Yogurtに交代。ヨグはテック〜ディープハウス中心の選曲。今回もかなり飛ばしまくってたな〜。Moodymann、Blazeなどの濃くてドープなハウスから、恍惚感と疾走感に溢れるテックハウスまで使用して、がつがつと攻めてました。今回も終盤でJebskiの"Frame"と言うスペーシーでトライバルな名曲を回してたな、あれは盛り上がるよ。ダンスミュージックは単純に何も考えずに踊れる、それがやっぱり4つ打ち最高だと思える理由。

で最後は、音楽仲間のVADERお勧めの渋さ知らズオーケストラを聴きに行く。20人以上の大編成、指揮者まで居る!(VADER曰くその人がリーダーだそうだ。)ふんどし一丁で体を白塗りしたダンサーや、ハワイアンの姿をした踊り子までいたり、訳分からんな。ドラムとパーカッション合わせて4人程、管楽器も10人近く居た。演奏が始まるとフロアに居る客にまで息を合わせる様に指示を出したり、全員参加のライブがお決まりの様だ。ごった煮ジャズと言うかファンクと言うか、とにかく元気でお祭り気分になれる様な音楽で自然と顔にも笑みが浮かんできました。が、う〜ん、友人のお薦め程自分には合わなかったな。管楽器の一つ一つが強調し過ぎていて、自分の耳には正直五月蠅かったと言うか。同じ大編成でもクラシックのオーケストラの一体感みたいなのは感じられず、正直耳が痛かった。まあ自分が夜勤明けで疲れていた事もあっていまいち乗り切れなかったけど、同じジャズ系聴くならもっとシンプルな少人数編成の方が好きなんだね。テクノもそうだけど、音をどんどん増やすんじゃなくて必要最低限の音で踊れる音楽が俺は好きなのかな。あまりごちゃごちゃしているのは、きっと自分には合わないのかもしれない。と言う事でライブは30分程聴いて退散、疲れて家に帰宅。

久しぶりのロックと言うかそんなバンドのライブを体験したけど、それはそれで悪くなかった。今度は普通のギターが格好良いロックのライブを、たまには聴いてみたいと思った。しかしよ、通路である階段の地べたに居座っていた沢山のスモーカーの方々は、迷惑過ぎでした。まず通行の邪魔だし、タバコがめっちゃ臭過ぎた。ちゃんとよ〜、決められた場所で吸えや、ファッキン。路上の片隅に座ってちゅぱちゅぱシンナー吸ってるアホと、何ら変わらん光景だったよ。
| EVENT REPORT2 | 09:15 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Moodymann - Mahogany Brown (Peacefrog Records:F074CD)
Moodymann-Mahogany Brown
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デトロイトの漆黒のハウサー・Moodymann。昨年末来日した際には、入場制限がかかる程の人気だったらしい。自分もクローズ前のYELLOWで彼のDJを聴いた事があるが、本当に素晴らしいとしか言えないプレイでした。彼は何度も何度もファッキンと叫んでいて馬鹿みたいと思うかもしれないが、それが彼の戦いなんだろう。

で去年はリイシューばっかだったけど今年もその流れは止まらないのか、不機嫌な男の廃盤2NDがリイシュー。自分は勿論持っているのでこの恩恵に与る事は無いが、持っていない人は購入しておいて損は無いはず。と言うかデトロイトやハウスと言う言葉に関心があるのであれば、不機嫌な男は絶対に避けては通れない。とにかく濃い。ファンクやソウルまでも飲み込んだどす黒いハウスだが、サンプリングセンスが段違いに素晴らしい。一曲目の"Radio"からしてサンプリングやコラージュを多用し、デトロイトの街を再現したかの様なイントロだ。その後から続く真っ黒なグルーヴに支配された曲群は、ぶっといキックやらループやらで段違いのタフネスを演出。打ち込みだけじゃなくエレピとかギターとかも使用して、生の質感を生かした暖かさもあったり不機嫌な男の怒りの下に隠れた優しさも感じられる。そして、ねっとりと濃厚にエロくて熱いソウルが漲っている。もしデトロイトにMoodymannが居なければ…と思う程、彼の功績はでかい。デビューから既に10年以上経っているが、未だに唯一無二のサウンドを発し続けている。何か適切な言葉で表現するのであれば、ライオットエレクトロブルースなんてところか。

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| HOUSE4 | 00:10 | comments(0) | trackbacks(2) | |
2008/12/12 root & branch presents UBIK @ Unit
年末はパーティーいっぱい、夢いっぱい、Le Petit OrbとMoodymann+Moodmanが被ってこれは悩ましい。結局Moodymannは去年行ったから今年はオーブで。クラブ行く前にみんな集合して飲み屋で飲んでいたんだけど、なんだかお洒落なダイニングだったので気分はそわそわ。男だけで飲む時は赤提灯みたいな所だし、一人で飲む時はバーで黙々と飲んでいるので、慣れない所だと緊張します。S田さん、僕の分を含め奢って頂きありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。

24時開演だったのでそれに合わせて入りましたが、今回は激混みでもなく丁度良い客の入りで良いムード。最初はThomas FehlmannのDJタイム、ねちっこく濃厚に、重くダビーに効いてくるKomapktスタイルな印象。硬派、ストイックでいかにもテクノ的な音なんだけど、どこか妖艶さと知的さを含んだプレイは親父の枯れた味わいですね。なんとOctave Oneの"Blackwater"も回したりして驚きましたが、彼が回すとデトロイトっぽいと言うよりはねちっこくなるので不思議。去年のライブも盛り上がっていたけれど、DJも良いなんて憧れます。途中フロアでぶらぶらしていたら目の前にAlex Patersonが?!

自分:「ア、アレックスですよね?(英語で)」
アレックス:「Ye〜〜〜s(みたいな)」
自分:「オーブ、超大好きっす!!(英語で)」
アレックス:「サンキュー(みたいな)」

とそんなオーブ馬鹿になって少しだけ何か話しました。アレックスも色々言ってたんだけど、自分も酔ってたし難しい英語までは理解出来ないから、良く分からんかったわ。やっぱり英語はしっかり勉強しないとね。そういやアレックスが居たから近くに居た女の子にアレックスが目の前にいるよ〜っと教えてあげたら、「誰それ?」みたいな反応でオレが白い目で見られましたよ。ちょっと寂しい…(まあ大概の女の子はそれが普通なんだろうけど)

その後はAlexとFehlmannが合体してLe Petit Orbのライブが開始。ちょっと酒飲み過ぎて音の記憶が断片的にしか無いので、説明が出来ん。ダンサンブルでぶっ飛んだ亜空間テクノって言っておけば間違いなさそうだけど。最後のAlexのDJもそんなに記憶が無いのだけど、色々回していたような??自分はグダグダだったんでレポートも適当、最近ダメだね…。取り敢えず一晩中踊れる楽しいパーティーだったとは思いますよ。60近いおっさん達なのにほんとエネルギッシュで素敵。

■The Orb - Okie Dokie It's the Orb on Kompakt(過去レビュー)
The Orb-Okie Dokie Its the Orb on Kompakt
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■Thomas Fehlmann - Honigpumpe(過去レビュー)
Thomas Fehlmann-Honigpumpe
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| EVENT REPORT1 | 08:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2008/11/08 (SAT)
Escape @ Air
DJ : Âme -Open - Last 7 Hours Long DJ Set-

2008/11/14 (FRI)
root & branch presents UBIK @ Unit
DJ : Moritz von Oswald, Tohru Takahashi, DJ NOBU

2008/11/15 (SAT)
X-Party @ Womb
DJ : Ken Ishii
Live : Technasia Solo Live By Charles Siegling, A-Inc A.K.A. Akira Ishihara

2008/11/22 (SAT)
PHUNK!!! Regis Japan Tour @ Colors Studio
DJ : Regis, Rok Da House, N.A.M.I.

2008/12/05 (FRI)
groundrhythm -7th Anniversary- @ Air
DJ : Kaoru Inoue -7 Hours Long DJ Set-

2008/12/12 (FRI)
root & branch presents UBIK @ Unit
Live : Le Petit Orb
DJ : Alex Paterson, Thomas Fehlmann

2008/12/12 (FRI)
MOODYMANN “DET.RIOT 1967” JAPAN TOUR 2008 @ Liquidroom
DJ : Moodymann, Moodman

2008/12/13 (SAT)
Spirit Catcher Japan Tour @ Air
DJ : Spirit Catcher

取り敢えず幾つか行きたいパーティー。モウリッツはライブに続きDJでも来日ですか、今度も激混みが予想されますね。ムーディマンとルペティオーブは同日か、両方行きたいのに。後は暇があればちょこちょこと小さなパーティーに行ければ良いかな。

追記
Moritz von Oswaldは急病で来日中止だって(泣)
| UPCOMING EVENT | 22:00 | comments(7) | trackbacks(0) | |
2008/10/24 Flavorful Tokyo feat. Kai Alce @ Liquid Loft
アンダーグラウンドなシカゴハウスをリリースするTrack ModeやMoodymann主宰のMahogani Musicなどからもリリース経験のあるKai Alceが初来日。Kai Alceはまだまだリリース数は多くないものの、Ron Trentのフュージョン節とMoodymannの黒っぽさを足して2で割った様なディープハウスで評価を得ていて、今回の初来日を楽しみにしておりました。日本からはベテランのDJ Nori、NYからはDJ Alex From Tokyoと完全にハウス一色の一夜となったのでした。

とは言いつつも当日は7〜12時位まで飲み会があり、かなり酒を飲んでいたのでLiquid Loftに着いた頃にはぐったりですよ。しかもLiquid Loftは周到にソファーやゆったり目の椅子が多く用意されているので、もう寝てくださいと言わんばかりの状況。DJプレイの方も全体的にはラウンジっぽい場所を意識しているせいかアッパー目のハウスは殆ど回さずに、ディスコとか歌物ハウスとかディープハウスとかを緩やかにムードたっぷりに聞かせる感じだったかな。正直、飲みすぎてそんなに記憶が無いのです。でもKai Alceは期待していた生っぽくパーカッシヴなハウスなども回してくれたし、ぐだぐだと耳を傾けて夢現な状態で聴くには丁度良かったかもしれないですね。ただLiquid LoftはHPでイベントの告知を全くしないので、集客がそんなに良くなくもったいないですよね。折角Kai Alceの初来日だと言うのに、たかだか100人以下しか人が集まらないと言うのも甚だ残念である。ネットが発達して情報を得やすくなっているのに、全体的に情報を集める能力が低下しているんじゃないでしょうか。与えられるだけではなく、自ら求める事をしなければシーンは停滞して行くばかり。
| EVENT REPORT1 | 22:30 | comments(4) | trackbacks(1) | |
3 Chairs (Three Chairs:3CH3CDJP)
3 Chairs
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お目出たい事に現在は廃盤となっている3 Chairsのアルバムが、この度リイシューされる事になりました。3 ChairsとはMoodymannことKenny Dixon Jr.、Theo Parrish、Rick Wilhite、Marcellus Pittmanの4人から成るデトロイトのユニットです。面子からしてハウス好きは必ず手が伸びてしまう様な固まりで、2004年にごく少数プレスされた本2枚組みは当然の如く即廃盤となった名盤です。これだけ濃い面子が集まっているので音の方も揺ぎ無いタフなソウルが存在していて、ハウスのフォーマットはしているもののその前にブラックミュージックだと言いたくなる真っ黒さ。セオやムーディーマンらしいコンプの効いたざらついた音は粗野で汚いのに、何故こんなにもねちっこいグルーヴを生み出すのだろうか。地べたを這いずり回るような重いリズムトラックは、沼の底へ底へと足を引きずりこむ様です。ここにはとてもハッピーになれる様な音なんか無くて重苦しい雰囲気に包まれている、でも彼らのソウルは熱く火照っている。楽観的なムードなんか全く無いけれど、強い信念と希望を見出せるような音が鳴っている。これこそがデトロイトの廃退的かつ美しいハウス、ソウルなミュージック。

セオが手掛けた"Instant Insanity"は911事件の直後に製作されたトラック。Marvin Gayeの"Inner City Blues"と911事件への人々の討論がサンプリングされた、不安と絶望が溢れる超大作。

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| HOUSE4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Terrence Parker - Serious Grooves In The Mix (Serious Grooves:SGCD1)
Terrence Parker-Serious Grooves In The Mix
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デトロイトのハウスレーベル・Serious Groovesの音源を使用して、デトロイトのベテランハウスアーティスト・Terrence ParkerがMIXを手掛けたのが本作。ちなみにリリースは94年で日本ではAvex傘下のCutting Edgeから。昔はAvexもまともなクラブミュージックをリリースしていたと言う、今となっては懐かしい証拠。CD帯には「デトロイトテクノの従来型(ダーク、シリアス、インテンス)をくつがえすべく…」「なぜかとってもDISCO-TECH!」と書いてあります。別にデトロイトってダークなだけじゃなくてポジティブなメッセージ性だってあるじゃんよと思いますが、初期URは確かにハードコアだったしそれの事を指しているのかしら。それはおいといて兎角テクノが目立つデトロイトですが、本当はこんな昔からハウスも在ったんだなと感じさせる内容。色々なアーティストの曲が使用されている様に見えて実は大半はTerrence Parkerの変名で、他はChez Damier、Alton Miller、Claude Youngらの曲が混ざっています。音的には古さが漂っていて新鮮味はありませんしMoodymannやTheo Parrish程の黒い展開が待っているでもなく、ゴスペルハウスを少々水で薄めたような軽めのハウスなんですよね。確かにディスコティークな懐かしい思いが込み上げてくる音ですが、もうちょっと汗々する様などす黒いファンクネスがあると個人的には嬉しいです。良く言えばスムースな4つ打ちが続いて癖が無く聴きやすいけれど、デトロイトにはもっと熱い物を期待しています。

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| HOUSE4 | 22:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kuniyuki Takahashi - Remixed (Mule Musiq Distribution:MMD07)
Kuniyuki Takahashi-Remixed
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札幌発の心温まる音楽家・高橋クニユキのリミックスアルバムが登場。ハウスのフォーマットを元に自然的・有機的な音で心の奥底まで響かせるトラックは既に海外のアーティストからも賞賛を浴び、日本においても既に注目に値すべきアーティストに成長しております。今回は著名なアーティストがリミックスを提供していて、Cobblestone Jazz、Theo Parrish、Henrik Schwarz、Chateau Flight、A Mountain Of One、Tony Lionniらと大変豪華な人選。圧巻はやはりTheo Parrish、やばいですね。14分にも及ぶ超大作のリミックスを披露しているのですが、ざらつきのあるローファイなリズムトラックが煙たく、ねちっこいグルーヴは期待通り。フランスのお洒落かつ変態ユニット・Chateau Flightも彼等らしく、奇天烈なピコピコサウンドが何とも可愛らしい見事なフレンチエレクトロを聴かせてくれます。Tony Lionniと言う人は全然知らないのですが、オーガニックなディープハウスを披露。原曲にあったフルートやピアノの旋律を壊す事無く生かして、正当派な4つ打ちに仕上げ心地良い横揺れグルーヴを生み出しています。そしてクニさん本人も新曲やリミックスを提供していますが、本人がリミックスした"All These Things"は、まるでJoe Claussellみたいなスピリチュアルハウスで、広大な大地に包容される様な優しさに溢れています。その他にも素晴らしいトラックが多く収録されていて、十分に聴き応えのある力作ですね。

残念なのはリリースが延長された挙げ句に、元々収録予定だったMoodymannとTokyo Black Starのリミックスが削除されてしまった事。一体何があったんでしょう。。。

HMVのサイトでクニさんによる全曲解説はコチラ

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| HOUSE4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
2008/07/12 LIQUIDROOM 4th ANNIVERSARY @ LIQUIDROOM
ふぅ〜、連日クラブで疲れましたが恵比寿リキッドルーム4周年記念はデトロイトからLos HermanosとシカゴからLarry Heard。特にLarryは何度も聴きたいと思っていましたが、都合によりYellowで回していた時は行く事が出来ずもどかしい思いをしていたので、ようやく念願かなったりです。そう言えばリキッドルームも久しぶりでしたが、低音から高音まで大音量が出ているにもかかわらず音が割れる事もなく、また照明などもストロボフラッシュの単純な物だけのデトロイトスタイルで、箱の雰囲気はやはり良いですね。後は今回の様に定常的に深夜営業が出来れば良いのですが、それは難しいんですかね。
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| EVENT REPORT1 | 18:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Terrence Parker - Detroit After Dark (Studio !K7:!K7R015CD)
Terrence Parker-Detroit After Dark
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デトロイトはテクノだけにあらず。と言う事でデトロイトハウスのTerrence Parkerの1997年のアルバム。ここ10年位はレコード中心での活動なのであまり聴く機会は無いのですが、ゴスペルハウスとも呼ばれる濃密で熱いハウスを生み出しています。しかしながらこのアルバムではもうちょっと多様性があり、全体的にリラックスしたムードが漂う内容。哀愁を漂わせるギターやピアノを使用し親父のどこか寂しい背中が喚起させられるムーディーな曲や、透明感の流麗なシンセを使用した色気を醸し出した曲など、ハウス一辺倒ではなくダウンテンポでラウンジを意識した曲が多めです。優雅とは言い過ぎかもしれないけれど、幾分か上品な面も見受けられリラックス出来る感じ。Carl Craigもサンプリングして使用しているCurtis Mayfieldの"Little Child Runnin Wild"やE2-E4までもサンプリングで使用するなど、ネタ使用的にも楽しめます。でもめっちゃ黒く強烈な4つ打ちが聴けるハウスもあるので、デトロイトハウス好きにも退屈せずに聴けますよ。MoodymannやTheo Parrishほどどぎつくないので、良い意味でとっつき易いかと。

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| HOUSE4 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Nobu - Creep Into Shadows - The Midnight D Edits (Underground Gallery Productions:UGCD-801)
DJ Nobu-Creep Into Shadows - The Midnight D Edits
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デトロイトには有名無名に関わらず素晴らしいダンスミュージックレーベルが数多く存在するのですが、アンダーグラウンドなハウスをリリースしているレーベルと言えばMike Grant主宰の"Moods & Grooves"があります。このレーベルからはTheo Parrish、MoodymannことKDJ、Alton Miller、Rick Wade、Brian Hardenらデトロイトの猛者が、レーベル名通りに心地良い暖かさを持ったムードとグルーヴを発する質の高い楽曲をリリースしています。そしてそのレーベルの音源のみを使用してDJMIXを手掛けたのが、日本でアンダーグラウンドシーンから叩き上げられたDJ Nobu。千葉で"Future Terror"と言うパーティーを主宰し近年注目を浴びているその人であります。2006年末には"No Way Back"(過去レビュー)と言うテクノ系MIXCDで評価を得ており、自分はまだ生で彼のプレイを体験した事はないのですがとにかくカッコいいプレイをする人みたいです。

余り予備知識が無いのでとにかく本MIXCDを聴いてみましたが、正直地味だと思います。ひたすらローテンションで暗く地べたを這いずる様なローファイハウスが続いていて、まあ地味ですよ。実はどの音源もDJ Nobuがリミックスやエディットを施していて、オリジナル音源の大半を所有していないので正確な判断は出来ないのですが、多分オリジナルよりも更にざらつきなり深みなりを強めている気がします。だから確かに音や展開は地味だけれども、このローファイ感覚はデトロイトのアーティストとも共振していて、日本人にしては珍しいどす黒い音をたっぷりと聴かせてくれます。勿論それは"Moods & Grooves"と言うレーベルの音源を使用していると言う理由もありますが、それ以外にもDJ Nobuの音源の再構築の仕方や曲の使い方に拠るものも影響しているのでしょう。激しいプレイも無いし幸福感も全く無いけれど、どこか感傷的な気持ちになるのはやはりソウルが籠っているからです。暗い暗いトンネルを抜けた後には、きっと明るい未来が待っているはず。MoodymannやTheo Parrish好きなら、DJ Nobuのプレイに耳を傾けても損はないはず。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Newworldaquarium - The Dead Bears (NWAQ:NWAQ02CD)
Newworldaquarium-The Dead Bears
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デトロイトテクノ好きな方が注目しているであろうオランダのレーベル・Delsin、そこを中心に活動しているNewworldaquariumはご存知でしょうか?154、Newworldromantic、 Ross 154などの名義でも活動しているJochem Peteriと言うオランダ人であります。注目を集めたのはNewworldaquarium名義でDelsinからリリースした"Trespassers"が、Carl Craigに気に入られてPlanet Eにライセンスされた時だったと思います。まあこのEPは本当に素晴らしく、コンプをかけざらついた音の触感が特徴の暗黒系ディープハウスなのですが、MoodymannやTheo Parrishを引き合いに出せば良いのかなと思う位。Carl Craigが入れ込む位だから当然悪い訳が無いんですけどね。そして遂にそこから8年、やっとこさNewworldaquarium名義での初のアルバムが届けられました。待ちに待ったアルバムは期待を裏切らない漆黒のビートダウン系ハウスなのですが、デトロイトの方達がソウル色が強いのに対しNewworldaquariumは神秘的と言うか謎めいた音を聴かせてくれます。もちろん音はざらざらで音圧も高くぶっとい漆黒のビートを打っているし、黒さも十二分にあります。ただMoodymannやTheo Parrishに比べればコズミックなシンセが多用されている事も考えると、テクノ的な耳で聴く事も出来るしデトロイトテクノ好きな人も絶対好きになると思います。はぁ〜このねちっこいドロドロ感とローファイな音質が最高にたまらんとです。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(1) | trackbacks(0) | |
No Milk - Up All Night (Music Conception:MUCOCD-012)
No Milk-Up All Night
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どす黒いハウスはやっぱりデトロイトなりニューヨークなりが本場なんだろうけれど、日本からもそれに負けない位のどす黒いハウスがひっそりと出てたりします。そんな音楽を届けてくれた人は、Calm主宰のMusic ConceptionからアルバムをリリースしたNo Milk。アルバムリリースは2005年ですが、2000年以前からも海外からEPをリリースしてたようで実は活動暦は長いみたいですね。また本場デトロイトハウスが聴ける"Detroit Beatdown Remixes"(過去レビュー)にも参加していたりして、まだまだ世の中には隠れた原石は転がっているなと感じます。本作においてはハウスを基調としながらも、汗臭いファンクやディスコを感じさせる生っぽい音がびっしり入っていて、こゆ〜い黒さがドロドロに漂っております。その雰囲気を生み出しているのはやはり生音の要素が大きいのでしょうか、渋く枯れた味わいを聴かせるギターやローズピアノの音が生々しく迫ってきて、その粗くアナログな感触が身に染みます。まるでセッションバンドの様な音楽構成で、ライブ感が意外と強くその表現力はさすが活動暦が長いだけありますね。MoodymannやTheo Parrishが好きなら、No Milkの音楽も合うんじゃないでしょうか。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
BEST OF 2007
来たるべき大晦日が遂にやってきました。今年は特に年末年始は予定が無いので、今日はDynamite!!でも見ながら酒を飲みつつ年を越そうと思います。ちなみにロシアン皇帝VSチェ・ホンマンなんて、でくの坊のチェに勝ち目なんてねーだろ。何て言いながらチェが勝ったらどうしよう…。そう言えば今年は長年お世話になってきたシスコがクローズしたり、クラブ営業への圧力が一層高まったり、クラブミュージックがどんどんと良くない状況になっているのを感じました。元々一般人には馴染みのない世界、音楽なのに更に追いつめられてどうしようもない状況ですな。まぁ中には一般受けにヒットしてるアーティストもいるので、今後はよりアンダーグラウンドとオーバーグラウンドで境が出来ていくのでしょうか。とにかく真夜中のクラブ営業だけは、法を改善して問題を無くして欲しいですね。何で24時間営業の居酒屋で飲むのは合法で、クラブで夜中に踊るのは違法なんでしょうね?意味の無い法律は必要ありません。

無駄口が続きましたが、これから2007年のマイベスト作品を紹介致します。でも昨日掲載した売上ベストに出ている作品は敢えて外してあります。それらの作品でも自分の年間ベストに入っている物はありますが、折角なので今日はそれ以外を紹介したいと思います。ベタなチョイスではありますが参考にして頂ければ幸いです。

それでは続きをどうぞ。
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| BEST | 17:00 | comments(4) | trackbacks(2) | |
2007/12/14 Space Lab YELLOW's 16th Anniversary Party @ Space Lab Yellow
最近色々と世知辛い世の中で大御所クラブも閉店したりする中で、既にオープンから16年を誇る日本の老舗クラブ・Yellowの16周年記念パーティーに行ってきました。初日のゲストは何とデトロイトが誇る奇才・Moodymann。実は今まで何度も行こうと思っていたのですが予定が被ったりとかして今まで聴く事が出来なかったので、今回のパーティーで念願叶ったりです。
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| EVENT REPORT1 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Alex - Deep Atmosphere Non-Stop Mix (P-Vine Records:PVCP9105)
DJ Alex-Deep Atmosphere Non-Stop Mix
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現在はTokyo Black Star名義でトラックメーカーとしても活躍するDJ Alex From Tokyoが、東京と言う名を冠する前に出したディープハウスミックス。本作のリリースは98年なんだけど、何故かCD帯やライナノーツでやたらとディープハウスと言う単語が強調されています。98年頃ってディープハウスってそんなにメジャーじゃなかったのかしら?そんな事はさておき、DJ AlexのDJプレイはセンスが良くてフランス生まれと言う事もあってかお洒落感覚に長けています。なんかお洒落と言う言葉を使ってしまうと軽く思うかもしれませんが、ハートが温まる黒いソウルが根底にあり決して安っぽい内容ではありません。ただ一般的に黒さを感じるハウスは良い意味で粗雑なのが多いと思うのですが、DJ Alexはそこに更にエレガンスで耽美な音を求めているのかなと思います。ここに収められている楽曲も基本的には黒さを感じるハウスなのですが、そこに感じられるのは静謐なラウンジのムード。その場の空気を壊さないように控えめに彩るプレイで、落ち着いた時間と場所を提供してくれます。

Check "DJ Alex From Tokyo"

Tracklistは続きで。
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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2007/12/01 (SAT)
Derrick L. Carter @ Yellow
DJ : Derrick L. Carter, Remi

2007/12/14 (FRI)
Space Lab YELLOW's 16th Anniversary Party @ Yellow
DJ : Moodymann aka Kenny Dixon Jr.

2007/12/14 (FRI)
X Party @ Womb
DJ : Charles Siegling
Live : Renato Cohen


2007/12/15 (SAT)
Space Lab YELLOW's 16th Anniversary Party DEF MIX 20th Anniversary Vol.2 @ Yellow
DJ : David Morales, Frankie Knuckles

2007/12/21 (FRI)
Womb Presents W @ Womb
DJ : Carl Cox

2007/12/22 (SAT)
Cristian Varela Japan Tour @ Air
DJ : Cristian Varela, Q'Hey

2007/12/29 (SAT)
URBANPHONICS presents Joaquin "Joe" Claussell Birthday Bash @ Yellow
DJ : Joaquin "Joe" Claussell

2007/12/31 (MON)
Air Presents 大晦日 Countdown 2007 To 2008 @ Air
DJ : Ken Ishii, Sugiurumn, Jazztronik

2007/12/31 (MON)
NEW YEAR'S EVE PARTY -COUNTDOWN TO 2008- @ Yellow
DJ : Quentin Harris

ゴリゴリワイルドなDerrick L. Carterは行きたいけれど仕事が被ってるな。Carl CoxはYELLOWだったら行きたかったのにな。今年の年末はお家で過ごす事になりそうだ。
| UPCOMING EVENT | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Moment In Slow Vibez Mixed By Tomoyuki Tajiri (Texture:GOCT5001)
Moment In Slow Vibez
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田尻知之と言う人のムーディーなミックスCD。どんな人かは全然知りませんが、そのネームバリュー以上にこのミックスは良いです。一気にフォーリンラブするような印象の強い内容じゃないんだけど、地味に心に響いてきて忘れた頃に思い出したらはっと聴きたくなる感じ。繋ぎが上手いとかミキサー弄くりまくって世界観を一変させたりとかじゃなくて、単純に良い曲を揃えてあります。序盤の鋭角的なビーツが躍動感を生んでいるブロークンビーツ、中盤のリラックスし体の疲れを解きほぐすダウンテンポ〜ディープハウス、終盤に優雅で軽やかに着地するブロークンビーツと基本的にはまったりと酒でも飲みながら的な内容。お勧めは中盤の"Another Night"のMoodymann Re-EditとSolu Musicの"Fade”ら辺で、これらを聴きいている最中にいつかどこかに置き忘れてきたノスタルジーが蘇ってくる気分になります。複雑で甘酸っぱい思い出が胸を締め付けて、色々な思い出が溢れ出てくるよ。とは言いつつも音は完全にアーバンで洗練されていますが、でも気取った感じがないのでさらっと聴けて良いですね。

Check "Tomoyuki Tajiri"

Tracklistは続きで。
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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 22:45 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Randolph - Lonely Eden (Still Music:UGCD-SM002)
Randolph-Lonely Eden
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かつてCarl Craigのプロジェクト・Innerzone Orchestraでボーカルを務め、デトロイトアンセム"Blackwater"のバックボーカルもこなし、As OneやRecloose、Amp Fiddlerらのアルバムにも参加し、そして2004年にはMoodymannのMahogani Musicからデビューアルバムをリリースしていて、実はMoodymannのライブではベースを担当していたDJと言うよりは生粋のアーティストであるPaul Randolph。更によくよく調べてみると90年代にはMad Mike BanksとL'Homme Van Rennなるユニットを組んでいた様で、レコードも数枚出していたみたいです(欲しい〜)。前置きが長くなりましたがデトロイトのソウルを奏でるRandolphの2NDアルバムが、1stよりも深みを増して登場。1stはMahogani Musicからのリリースの為か、Moodymann系のディープハウスで漆黒のソウルたっぷりかつフロアで機能するダンスミュージックだったのですが、この2NDはかなり変化を遂げています。彼自身は1stアルバムは確かにダンスミュージックの要素が大きかったと述べていますが、別にダンスだとかハウスだとかに固執する訳でもない様で、2NDではギターやベース、キーボード、ドラムスなど大半を生演奏で行いまんまソウル満載の黒い音を奏でています。ヒップホップもあればファンクもあるし、R&Bとかジャズとか勿論ハウスまで、とにかく黒人音楽を全て凝縮したかの如く汗がほとばしるファンキー加減ですよ。この時代にここまでレイドバックした音楽が必要なのかと言う質問は愚問である。何故ならば良い音楽は時代・ジャンルを越えて聴かれるべきであり、Randolphの音には革新性はないけれど普遍的なソウルがこもっているのです。かつてはデトロイトと言えばテクノの聖地として存在していたけれど、ここ数年はハウスなども認められつつありそしてRandolphらが今後もオールドスクールな音楽を継承して行くのではないでしょうか。踊るよりもまったり微睡みたい時に聴き、そしてお酒と夜が似合うムーディーなデトロイトソウル、正にこのアルバムがそんな内容です。もし来日するならジャズバーとかでプレイして欲しいですね。



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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
J Dilla - The Shining Instrumentals (BBE:BBECD077)
J Dilla-The Shining Instrumentals
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J DillaことJay Deeこと、本名James Dewitt Yanceyの特集第弐弾。J Dilla死去後に"Donuts"で彼にずっぼりはまった僕は、とにかく他のアルバムもどうしても聴きたい衝動にかられました。そして手に取ったのが本作で彼の死去後にリリースされた遺作でありまして、"The Shining"のボーカルを抜いたインストバージョンなのであります。僕がヒップホップの何が苦手かと言うと変な歌い方をするラップがとにかく苦手で、だからこそトラックその物の良さが分かるインストバージョンに手を出したのでした。彼が亡くなった後だから余計に感じる事かもしれないけれど、本作の音はラフと言うか臨場感に溢れている気がします。彼が懸命に生きようとしていた証なのか生々しい感触が、やはりどこか寂しさを呼び起こし感傷に浸る自分がいます。メランコリーと言えばそうだしソウルフルでもあり、ぐぐぐっと心を引き寄せる温かいメロディも感情にゆったり深く染みこんで行くようです。かと思えばスモーキーなサウンドプロダクションはどこか訝しさを感じさせ、Theo ParrishやMoodymannを思い起こさせる点もあったり。そういえばJ Dillaもデトロイトのアーティストで、ならばこの音も黒人のソウルが一杯に詰まっているのは当然の事だったんですね。

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| ETC2 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
2007/03/30 Standard 7 @ Colors Studio
先週に引き続き今週もクラビング。今回は何とテクノゴッド・Ken Ishii主宰のStandardに、ゲストとしてDeetronを迎えたお得な一夜。この面子で入場料が2500円だったので素晴らしすぎです。そして場所は未経験の六本木にあるColors Studioと言う小箱。マニアックラブ閉店後は小箱に行く事もなくなった自分ですが、今回行って再認識したのは小箱はDJと距離が近くて一体感を感じられると言う事です。大箱だと確かに演出が派手なんだけど僕は派手さなんかはどうでもよくて、暗めの照明とアンダーグラウンドな雰囲気が存在すればそれで良いんですわ。今回は空いていたせいもあったかもしれないけれど、客層も落ち着いていて非常に過ごしやすい空間だったと思います。ただこの箱の難点としては男女各一つずつしかトイレが無い事。客が多い時は確実にトイレ行列が出来そうな予感でした。さてイベントのレポートをしたいのですが、今回はハプニングもありました。以下続きで…
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| EVENT REPORT1 | 10:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Alton Miller - Souls Like Mine (Octave Lab.:OTLCD-1054)
Alton Miller-Souls Like Mine
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デトロイトテクノ好きの人には、デトロイトハウスも聴いて欲しい。僕も昔はデトロイトと言えばテクノばかりだと思っていて、デトロイトのハウスには目もくれませんでした。Theo ParrichやMoodymannの台頭によってやっとハウスも注目する様になりましたが、もっと以前から活動しているAlton Millerも太鼓判を押して勧める事が出来ます。4年ぶりとなるこの3RDアルバムは、今までで最も内省的で最もソウルフルなディープハウスだと断言出来ます。作品のリリースを重ねる度に世の中の侘寂を心に取り込んで、そして自分の作品に経験を写し込んでいく。正にそんな職人的な音楽活動の様に、彼の音楽には全てを悟りどこか開き直った叙情性があります。どこを切り取っても派手な音など存在もせず、決して何も考えずに簡単に楽天的になれる雰囲気ではありませんが、ゆったりと流れる音楽は冷め切った心をぽかぽかと温めるに違いないでしょう。地味な展開ではありますが、透き通るシンセサウンドと全編に導入されたソウルフルなボーカルが、優しく聴く者を包み込みます。正にタイトル通りの内容な名盤です。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Alton Miller - Rhythm Exposed (Distance:Di1332)
Alton Miller-Rhythm Exposed
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デトロイトハウスの最古参・Alton Millerのベスト盤や新作がリリースされるのに合わせ、彼の1stアルバムを紹介したいと思います。今でこそデトロイトハウスも世に認知されていますが、Theo ParrishやMoodymannなんかが出てくるまではデトロイトテクノは評価されどデトロイトハウスなんて大して見向きもされてなかったはず。僕もその中の一人でありますが、実は昔からデトロイトハウスだって地味ながらも静かな胎動を帯びていたのです。Alton Millerは実はそんなデトロイトハウスを長く支えてきた人で、更に言うならばデトロイトの伝説的クラブ"Music Institute"をChez Damierと立ち上げたその人なのです。確かにDerrick Mayもそこでプレイはしていたのですが、実際にオーガナイズしていたのは前者の二人でその影響たるや語る必要も無い位でしょう。とにもかくにも長い活動歴のあるAltonが2000年にリリースした本作は、ベテランらしい充実したデトロイトハウスと言えるでしょう。しょっぱなボトムが太く弾けるパーカッションが心地良い"Rhythm Exposed"から、ファンキーで硬いリズムに楽観的で明るいヴィブラフォンを絡めた"Vibrations"。ジャジーで落ち着いた詫び寂びを感じさせる"For All Time"、粘りけのあるグルーヴにだらりとした自身の歌を被せた"Love Ballads"、透明感ある上物がどこか寂しげな"Alone"など、どれもこれも大人の落ち着いた雰囲気があるハウスで良く出来ていると思います。まあベテランなのでこの位当たり前と言えばそうなのですが、デトロイトの黒さを程良く吸収して更に適度にソウルフルなハウスをやっているので聞き易い所も流石ですね。MoodymannとかTheo Parrishなんかはどぎついと思う人は、まずはAlton Millerはどうでしょうか。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Urban Tribe - Authorized Clinical Trials (Rephlex:CAT180CD)
Urban Tribe-Authorized Clinical Trials
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こんばんわ、Tokyo Experimentの管理人・マチュです。と言っても毎日更新しているのも当然私です。残念ながら今日でCDレビューは終わりです、今年のですが。来年もどんどん紹介し続ける予定ですので、これからもヨロシク。今年最後のレビューはデトロイトのダークサイド、Sherard IngramことUrban Tribeです。Mo Waxからリリースされた1stアルバム(過去レビュー)には、Anthony Shakir、Carl Craig、Kenny Dixon Jr.(Moodymann)が参加して強力なダウンテンポ作品となっていたのですが、この2NDもなかなかの物。リリースはなんとAphex Twin(Richard D. James)主宰のRephlexからと言う事で、作風が見事なまでに変容を遂げていました。いかにもRephlexらしい音で、簡単に言うとエレクトロ。電気仕掛けの鞭でビシバシとしなやかにしばかれる棘のある音で、前作のディープでメランコリーな世界は何処へやら。あ〜これは故Drexciyaを思い出してしまったよ。そう言えばAphex Twinは、デトロイト系にはそこまで関心なさそうだったけどDrexciyaだけに関しては相当興味を示していたな。だからDrexciyaにも通じるこのアルバムを、自身のレーベルから出したのかな?作品自体はシンプルなエレクトロと言ってしまえば終わりだけど、狂った感もあるハードで無機質な感覚はまるで怒ってるみたいだ。デトロイトの反骨精神が出ていると考えれば、これもデトロイトテクノの一つなのかもね。

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| TECHNO4 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Urban Tribe - The Collapse of Modern Culture (Mo Wax:MW102CD)
Urban Tribe-The Collapse of Modern Culture
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今では激レアとなってしまい高値の付いているSherard IngramことUrban Tribeの1stアルバムがコレ。テクノなんぞそんなよくわからん頃にリリースされて、Carl CraigとSherard Ingramの合体ユニットなんかと紹介されて興味を持っていたけれど、実はCarlさんは数曲で協力をしているだけで、半分位はデトロイトハウサー・Anthony Shakirが共作やプロデュースをしている。その他にも漆黒のソウルマン・MoodymannことKenny Dixon Jr.も参加していて、デトロイトハウス好きはヨダレが出る思いでしょう。と思いきや何故かJames Lavelle率いるMo’Waxからリリースされていて、その内容たるやトリップホップとかアブストラクトと形容されるかなり煙たい作品になっている。デトロイトテクノ色が少ないと言えばそうなんだけど、このアルバムから漂ってくる悲しさはなんだろうね。Moodymannと同じく艶のある黒さってのは感じれるけど、あちらが怒りを前面に出しているのに対し、Urban Tribeは荒廃したデトロイトシティーの嘆き、憂いを表現しているみたい。でも荒廃した街にも希望が生まれる様に、この音楽の中にも一筋の美しさが徐々に芽生えてくる。人間くさいざらついた質感の音も艶めかしく、生まれたばかりのプリミティブな音にはっと息を飲む瞬間もある。テクノともハウスとも違うデトロイトの新たなる局面が、Urban Tribeによって迎えられた。

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| ETC1 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Moodymann - Moodymann Collection (Mahogani Music:Mahogani M-18CD)
Moodymann-Moodymann Collection
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デトロイトハウスにおいてTheo Parrishと並ぶ巨頭・Kenny Dixon Jr.ことMoodymannが、初のベストアルバムをMIXCD化してリリース。ディスコ、ファンク、ソウルを濃度を高め漆黒のグルーヴとして再生した初期から、最近の生暖かい質感を生かしたジャズハウス路線まで、レーベルを越えてヒット曲からレアな曲まで30曲を集め、矢継ぎ早にノンストッププレイ(Moodymann本人がミックスしてるの?)。多分ハウス好きな人はMoodymannのレコードなんて揃えている人は一杯いるだろうし、ベストなのに30曲も入れてるから一曲一曲が短いから中途半端な感じだし、コアな人は多分このベスト盤は必要ないのかも。しかし僕はアルバムしか持っていないし、一気に彼のデビュー時から現在までの作品が通して聴けるので、これは大変重宝します。特にデトロイトテクノは聞いてもデトロイトハウスは聞かない人、そんな人にこそデトロイトハウスの入門編として聞いて欲しいですね。ハウスって言ってもシカゴの卑猥な物もあれば、伝統的なNYハウス、または優雅なUKハウス、色々ございますが、デトロイトのハウスはその黒さが段違い。フォーマットは異なれど、Jeff MillsやMad Mikeとも共振する反骨精神があると思います。Mahogani Musicは余り再販する事が無いので、お早めに入手すべし。

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| HOUSE2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Detroit Beatdown Remixes (Third Ear:XECD-1043)
Detroit Beatdown Remixes
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テクノはデトロイト、シカゴはハウスなんていつの間にかそんな大きな区分けがされてしまった時、デトロイトにハウスを復権させたのはMoodymannやTheo Parrishだったんだろうな。もちろん彼らは超有名なアーティストな訳で誰もが知る存在なんだけど、よりデトロイトのハウスを掘り下げる為にMike "Agent X" Clarkは「Beatdown」を提唱した。それが2002年にリリースされたデトロイトハウスの最強コンピレーション「Detroit Beatdown」だ。黒人音楽を高密度の圧縮したこの低速ハウスコンピレーションには、Theo Parrish、Eddie Fowlkes、Mike Clark、Alton Millerから隠れた存在であるNorm Talley、Delano Smith、Rick Wilhite、Malik Alstonらの楽曲を収録。今までに類を見ない濃いデトロイトハウスである事は間違いない。そしてそのアルバムを多方面のアーティストがリミックスしたのが、この「Detroit Beatdown Remixes」だ。参加アーティストは、Carl CraigやAmp Dog Night、Gilb'r(Chateau Flight) らの有名処から、まだ一般的には知られていないアーティストまで色々。元々が濃い作品だらけだったのでどう調理されるかも楽しみだったのですが、リミックス後もやっぱり濃かったの一言。多くを述べる必要は無い。ハウスが好きな人ならば、きっと一回耳にするだけでこの「Beatdown」の素晴らしさが分かるはず。デトロイトは何度目かの春を迎えようとしている。

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| HOUSE2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Upcoming Event
PEOPLE WANT MORE LIFE @ YELLOW
2006/04/14 (FRI)
DJ: JEFF MILLS(AXIS), TAKAMORI K.

MATERIAL feat. IAN POOLEY @ AIR
2006/04/21 (FRI)
Guest DJ: Ian Pooley

CROSS MOUNTAIN NIGHT feat. JAMES HOLDEN @ WOMB
2006/04/21 (FRI)
DJS: JAMES HOLDEN, TORSTEN FELD, Dr,SHINGO

CLUB MUSEUM @ UNIT
2006/04/21 (FRI)
Special Live Performance: BRITISH MURDER BOYS(SURGEON & RISIS) -5 hours gig-

UNDERGROUND RESISTANCE "INTERSTELLAR FUGITIVES" TOUR @ LIQUIDROOM
2006/04/28 (FRI)
Featuring members:INTERSTELLAR FUGITIVES SPECIAL LIVE UNIT
Formed by - GERALD MITCHELL as THE DEACON (UR044), THE ANALOG ASSASIN (UR040), CORNELIUS HARRIS as THE ATLANTIS (UR3.14), RAY 7 as THE UNKNOWN SOLDIER (UR051)
...And maybe more fugitives
DJs:SUBURBAN KNIGHT aka JAMES PENNINGTON (UR011), DJ S2 aka SANTIAGO SALAZAR (UR057), DJ DEX aka NOMADICO (UR061)

STANDARD 4 @ WOMB
2006/04/28日 (FRI)
GUEST DJ: JORIS VOORN
DJ: KEN ISHII, SATOSHI ENDO

MOODYMANN JAPAN TOUR 2006 @ YELLOW
2006/04/29 (SAT)
DJs: MOODYMANN aka Kenny Dixon Jr, Alex From Tokyo

PANORAMA @ YELLOW
2006/05/02 (TUE)
DJs : Kentaro Iwaki a.k.a Dub Archanoid Trim, Terre Thaemlitz
LIVE: LUOMO a.k.a VLADISLAV DELAY

CLASH 12 feat. DERRICK MAY @ ageHa
2006/05/06 (SAT)
DJs :Derrick May, Ken Ishii, DJ Tasaka, Fumiya Tanaka, DJ Wada, Q'Hey
Toby, Yama, Shin Nishimura, DR.Shingo, Kagami, RKD1 & RKD2
LIVE : Chester Beatty, Newdeal

JAPANECTION PRESENTS SOUL DESIGNER TOUR @ WOMB
2006/05/19 (FRI)
DJs: Fabrice Lig, Jean Vanesse, Ken Ishii, Sisk
| UPCOMING EVENT | 23:55 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Detroit Beatdown In The Mix Mixed By The Beatdown Brothers (Third Ear:XECD-044)
Detroit Beatdown In The Mix Mixed By The Beatdown Brothers
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もう3年位前だったかな、「Detroit Beatdown」と言うコンピレーションアルバムが発売されたのですが、どうにもテクノで有名なデトロイトに於いてハウスはそれ程脚光を浴びない訳みたい。もちろんTheo ParrishやMoodymannなんかはいるし、Carl CraigやUnderground Resistanceだってハウスは作る訳だけど、決してそれらだけがデトロイトハウスなんかじゃなく地道に活動を続けるアーティストいるのでありまして、晴れてそのコンピレーションに於いて世の中に紹介されたのでありました。URにも参加した事のあるMike Clarkが提唱した"Beatdown"とは、言葉通りであるならばテンポを落とせと言う事なのでしょう。しかしそれ以上に深い音楽性があり、ジャズやファンク、ディスコから継承した黒いソウルがあります。テクノも勿論黒人音楽を昇華した結果ではあるのですが、ハウスはよりストレートに濃く凝縮されているものだと思います。そんなハウスを紹介した「Detroit Beatdown」は、デトロイトハウスの金字塔と言っても差し支えないのですが、更にそれらを The Beatdown Brothersがミックスしたのが、この「Detroit Beatdown In The Mix」です。The Beatdown BrothersとはMike Clarkに、「Detroit Beatdown」にも参加したNorm Talley、Delano Smithを加えた3人組の事で、名前からしてもう素晴らしいです。「Detroit Beatdown」のオリジナル曲、リミックス曲をソウルフルに熱を帯び、ファットに図太く、スムースに心地良く繋げていきました。久しぶりに心温まるハウスミックスに出会った気がします。デトロイトテクノは聴くけれどデトロイトハウスは聴かない、そんな人達にもきっと伝わるソウルがあるはず。カウントダウンにThe Beatdown Brothersがやってくるので、興味の有る方は是非。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Alton Miller - Stories From Bohemia (Peacefrog Records:PFG044CD)
Alton Miller-Stories From Bohemia
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デトロイトテクノ・ハウスにおいて伝説となっているクラブ、「Music Institute」のレジデントDJであったAlton Miller。そう、かつてはChez DamierやDerrick Mayとも共に活動をしていた、デトロイトハウスの牽引者である。活動歴も大変長いのだが、まだアルバムは「Stories From Bohemia」を含め2枚しか出ていない。しかしやはり大ベテラン、丁寧にしっとりと作り込まれソウルフルなディープハウスを提唱している。同じデトロイト系でもTheo ParrishやMoodymann程どす黒くはなくて、しっとりと生暖かくしんみり心に染み入る様な作風が特徴。多彩で渋いパーカッションと流麗なエレピやストリングスを、音数を絞ってシンプルに使う事でエモーショナルなメロディーが強調されている。派手な作風ではなく夜に小耳を傾けて、お酒でも飲みながら聴き入りたくなってしまう。Larry Haerdとかのハウスが好きなら、間違いなく聴かれるべき作品。

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| HOUSE2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Marvin Dash - Model Turned Programmer (STIR15 Recordins:STIR15-CD6)
Marvin Dash-Model Turned Programmer
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音が気に入ったので購入したのですが、アーティストに関しては全く詳細不明。ドイツのディープハウスクリエーターだと言う事です。しかし僕個人が感じたものは、ドイツと言うよりデトロイトハウス系の漆黒のグルーヴ。重心低めの締まりのあるリズムトラックに、迷走気味の浮ついたシンセライン。BPM120〜130のゆったりとした流れの中、重いドラムが変わらぬ4つ打ちで鳴り続ける。ファンキーさを感じるかと言うとそうでもないんだけど、MoodymannやTheo Parrishにも似たざらついた訝しさがある。音の一つ一つが心地良く奥深くまで鳴り響く辺りは、Basic Channelとも近いかもしれない。無名なだけか僕が全く知らないだけだったのか、それでもドイツからこういったデトロイトハウスにも似た音楽が出てくるのは興味深い。派手な所は皆無だけれども、真夜中のドライヴィングに最適そうです。

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| HOUSE1 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Upcoming Event(今回はまじ(´Д`) ハァハァ)
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!

2005/08/27 (SAT) metamorphose05 @ サイクルスポーツセンター伊豆修善寺
LIVE:GALAXY 2 GALAXY、TORTOISE、GREEN VELVET、ISOLEE
ROVO、BOOM BOOM SATELLITES、HIFANA...and MORE!!

DJs:MARCO BAILEY、EYE、FUMIYA TANAKA、QHEY、KAORU INOUE
KIHIRA NAOKI、DJ BAKU、DJ SHIRO THE GOODMAN、DJ NOBU...and MORE!!

2005/07/08(FRI) CLASH07 @ ageHa
Arena DJs :JUAN ATKINS、FUMIYA TANAKA、HITOSHI OHISHI
LIVE:CO-FUSION

2005/07/17 (SUN) DEMENSION K presents 2300 A.D. @ ageHa
Arena DJs :DERRICK MAY、STACEY PULLEN
Water Bar :IAN O'BRIEN、K.F. a.k.a. Calm、KENTARO IWAKI

2005/07/22 (FRI) STANDARD 2 feat. KEN ISHII & FABRICE LIG @ AIR
DJs :Ken Ishii and more
Live :Fabrice Lig aka Soul Designer

2005/07/24 (SUN) LIQUIDROOM 1st ANNIVERSARY MAHOGANI MUSIC presents MOODYMANN LIVE IN JAPAN 2005
Live : Moodymann with Andres+Piranha Head+Paul Randolph+Roberta Sweed+Nikki-O
DJs :Andres、Pirahana Head

もう何も言うまい…全て必要不可欠。東京で見る事が出来なかった人にとってGalaxy 2 Galaxyは奇跡の再来日だし、Moodymannのフルバンドでのライブも日本初(前回はアメリカテロ事件でバンドでの来日がお釈迦になっています)。Derrick Mayとその愛弟子STACEY PULLENの競演に、先日来日したばかりのIAN O'BRIENがまた来る。そして日本初のSoul Designerのライブと、どれも見逃せない物ばかり。夏に向けてイベントが目白押し、こりゃスケジュールがしんどいわ。
| UPCOMING EVENT | 23:40 | comments(3) | trackbacks(0) | |
Boof - A Soft Kiss By A Rose (Liquid Recordings:LRMF-001)
Boof-A Soft Kiss By A Rose
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 Amazonで詳しく見る(UK盤)
「A Soft Kiss By A Rose」=「薔薇による優しい口吻」ってか?タイトルからしてもうやばいなぁ。今をときめくMUのプロデューサーでもあるMaurice Fultonソロでのアルバムが、日本盤先行で出ちゃいました。クラバー雑誌REMIXでも野田努がMUを大プッシュしていますが、僕は別に好きではありません。MUはパンキッシュなエレクトロユニットなんですけど、彼が単体で作り出した音は淑女に悪戯されるような魅惑のハウスミュージック。一見かなり音数を絞ってあっさりめの仕上げに聞こえますが、どの音も濃い、濃すぎる。ハウスだとかジャズだとかテクノだとかが取り入られてはいるものの、それよりもむしろこれはどぎついファンクネスに溢れるブラックミュージック。ふくよかな年上のお姉さんにからかわれる坊やの様に、甘い態度を見せられてもじらされる様なねちっこさ。「そう簡単には逝かせないわよ」等と言われても、逆にち○こはビンビンみたいな。やりたくてやりたくて興奮しちゃうぜ。甘さがあるにも関わらず決して軟派な面は見受けられず、大人になるための洗礼として聴いてみたい。Moodymannにも匹敵するファンキーマッドネスソウルミュージック。

Check "Maurice Fulton"
| HOUSE1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Sound Sampler,Pt.1 (Sound Signature:SSCD2)
Sound Sampler,Pt.1
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 Amazonで詳しく見る(UK盤2)
デトロイトハウスを世界的に広める事になったのはMoodymannとTheo Parrishのおかげなのだろうか?日本においては確実にそうなんだろう。そんなTheo ParrishのSound Signatureもついにはコンピレーションアルバムを出す様になるなんて、誰が夢にでも思っただろうか。もちろんTheoが関連しているんだから高品質である事は疑うべくもない。そしてその音は決してメジャーには広がる事は無いが、それでも隠れた才能を世に知らしめるべきダイヤモンドの原石とでも言える秘めた輝きを持った空気に満ちている。Theo自身の新曲を含めHannaやMaecellus Pittman(3 Chairs)、そしてまだまだ知られないアーティストの曲群、これらはこのアルバムにおいて初披露されるのだがどれもSound Signatureらしい音だと思う。それはいぶかしくスモーキーで、ズブズブと沼にはまっていくかの様な粘っこさ。漆黒のグルーヴで心の奥深くまで纏わり付き、一度填ってしまったら抜ける事の出来ない闇の様だ。なんでこんなにもSound Signatureの音は生々しいのだろう?音楽が生まれ様としているその瞬間の空気を、封じ込めているみたいではないか。簡単にリアルアンダーグラウンドなんて言葉を使うのは良くないのだろうけど、これらの音楽は正にリアルアンダーグラウンドな音だと言い切ります。

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Check "Theo Parrish"

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| HOUSE1 | 23:45 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Drivetrain - The Deepest Harmony Of Drivetrain (Soiree Records International:SRCD141)
Drivetrain-The Deepest Harmony Of Drivetrain
Who is Drivetrain?余りにも情報が少なくて僕にも紹介のしようがありません。ユニオンでデトロイトハウスとして紹介されていたので、デトオタの宿命か迷わず購入したのでありました。ユニオンの紹介をそのまま引用させて頂きます。
1990年からミシガン州デトロイト、自身のSOIREE records(ソワレ・レーコーズ)から良質なリリースを重ねるdrivetrainことデリック・トンプソンの生演奏リコンストラクト・ハウス自選コンピレ−ション・アルバム!Mike Grant主宰<moods&grooves>にライセンスされた”moondance”、1999年にScott Groovesによるデトロイト・ハウス・ガイドmixcd"music in the city"にもライセンスされた”lost”、ギター、ピアノ、ドラム、ベース、ペットが次々とジャムるacid ensembleから最新作one wishまで全11曲収録。ボトムの効いた本格派デトロイト・ハウスが聴ける一枚です。

と言う事らしいのですが、確かにストレートな本格的デトロイトハウスです。ディープでムーディーで、ソウルフルな一枚。HOTと言うよりはWARMで、しっとり聴いて俺と一晩どうだい?みないな…それは人それぞれですが、女の子との距離が近づくんじゃねーかと。別に濡れはしないと思うけど、MOODYMANNみたいにディープでしんみりと人の心に残る様に思います。多分オリジナルアルバムでは無くてコンピレーションだと思いますが、曲のクオリティーはピカイチですよ。

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| HOUSE1 | 21:18 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Stacey Pullen - Fabric 14 (Fabric(London):FABRIC27)
Stacey Pullen-Fabric 14
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Derrick Mayの最後の愛弟子、ステーシープレン。アフリカンなリズムでパッカーシブな曲を得意とし、なかなかの良作を出しています。最近はあまり目立った活動も無かったのだけど、今年前半突如としてFabricシリーズからMIXCDを出しました。悪趣味なジャケや値段の高さ(2700円位した。売れなかったせいかシスコ等では暴落してます)、そして曲を見ても大半が分からないと言う事もあり買う時は随分躊躇しましたね。しかし!すいません、舐めてました。今年のMIXCDの中でも群を抜く出来です。今までの彼のMIXCDと比較して期待を裏切られた、それもかなり良い方向に。今までのアフリカンなリズムは身を潜めて、グルーヴィーなテックハウスに様変わり。上物シンセがふわふわと浮遊感を出し、一定なテンポを保ったズンズンとした低音が心地よく響く。序盤はかなり緩めに、中盤あげ気味にそしてMoodymann-Music peopleでディスコティックなノリノリの展開。また少し緩めて終盤では上手い具合にまたあげて、デトロイトテックハウスのDave Angel-Catch 2でピークを迎える。Dave Angel久しぶりの力作ですね。そんな良い感じに起伏のあるMIXをしてるんだけど、テックハウスも土着系やCatch 2の様にデトロイト風な物もあり選曲にも目を見張る物があります。これは今後来日したら、是非とも聴きに行かなくてはと思いました。テクノ、ハウス両面から注目して頂きたい一枚です。

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| TECHNO1 | 18:35 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Moodymann - Silence in the Secret Garden (Peacefrog:PFG036CD)
Moodymann-Silence in the Secret Garden
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これはBlack Mahoganiの一つ前の作品。この当たりからちょっと生っぽくなってきてました。まだディープハウスだけどBlack Mahogani程にはジャジーでもない。エレピとトランペットの絡みがセクシャルな一曲目、これぞ正にMoodymann。その後も危険と隣り合わせで刺激的な官能を感じられる曲が続く。最後の「Sweet Yesterday」は深く美しくどす黒いソウルハウス。Moodymann史上一番官能的なアルバムだと思う。音数を絞ったスカスカな作りはシカゴハウスとも共振するが、これはそれよりももっとソウルフルに思える。ジャケットの薔薇、そして「秘密の花園の静寂」が何よりもアルバムを物語っている。デトロイトの最後のミステリー、Moodymannの新たなる一面が発揮された一枚。

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| HOUSE1 | 22:05 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Moodymann - Black Mahogani (Peacefrog:PFG050CD)
Moodymann-Black Mahogani
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Moodymannが変わった?今までの怪しげなサンプリング路線が少なくなって、温かみのある生音メインでの曲が殆どになっている。黒い雰囲気自体は変わってないんだろうけど、その内容がなんだか違う気がする。今までは怒りとか憎しみとかを含んだような音だったけど、今作は心暖まるソウルフルな一枚となっている。ハウスと言うよりジャジーな感じが強くて、喫茶店でかかってても違和感が無い官能的な音楽だ。しかし中盤以降は深く、そして混沌さも増してきて、これぞMoodymannと思える展開も待っています。僕個人的には今までのファンキーなサンプリング路線が好きだけど、これはこれでムーディーで良いと思います。しかし不機嫌な男と言う名前には似つかわしくない音楽ですね(笑)

-追記-
REMIX編集部の春日正信に依ると、「奪われ、打ちひしがれた者たちのための賛美歌」と言う事。Moodymannの抵抗は終わっていないのかもしれません。

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| HOUSE1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Fusionism
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クラブジャズ/フューチャージャズをメインに紹介しているREMIX編集部が制作したレビュー本。余り僕はクラブジャズとかには詳しくないので、こうゆう本があるととても有り難いです。4 HERO、Jazzanova、Kyoto Jazz Massive、Calm、Nicola Conte、Ian O'Brienと言ったクラブジャズ系が多く紹介されているけど、それだけではない。クラブミュージックはクロスオーバー化し、ハウスもテクノもソウルもファンクもラテンもブラジリアンも色々混ざる様になってきている。その為にクラブジャズを狭い範囲だけで語る事も出来ないので、USディープハウスや西ロン系、ヒップホップ等広範囲に渡ってCDの紹介がされている。Carl CraigやTheo Parrish、Moodymannが紹介されるのは嬉しい事だし、Joe ClaussellやRon Trentの紹介もある。その他有名無名関わらず膨大な数のレビューがある。読むだけでも楽しいし、読む内にあれこれCDが欲しくなってしまう。勉強本として重宝してます。
| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 17:21 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Theo Parrish - Sound Signature Sounds (Nippon Crown:CRCL-2003)
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デトロイトハウスにおいてMoodymannと並ぶ2大巨頭の1人、Theo Parrish。今やイエローの最大動員数記録を作る程の人気者。しかしなんでこの人ってそんな人気あるんだろう?僕はMoodymannもTheo Parrishも最初は全然理解出来なかったんだよな。Moodymannがどす黒いファンクネスの固まりだとすると、Theo Parrishはジャズやソウル、R&B、ハウスをぐちゃぐちゃに混ぜた感じ(勿論Theoだってどす黒いさ)。古びたカセットテープを回しているかの様に、ざらついた音がねちっこく這いずり回る。なによりMoodymannもTheoもサンプリングの仕方がかっこいいです。くぐもった感じが本当に痺れる。時に静寂に、時に猛々しく、そして儚い美しさが同居したブラックミュージック。ビートダウンと言われる音楽がちょっと前に流行って、その最前線にいると思われるTheoだけど、この初期EPのコンピを聴く限りでは別にそこまでスロウではないかなって思う。しかしそれでも普通のHOUSEに比べればやはりビートは遅い。こんな音楽が今や大人気なんて、ある意味凄いと思う。

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| HOUSE1 | 19:27 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Moodymann - Silentintroduction (Planet E:PE65234CD)
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不機嫌な男-Moodymann。デトロイトハウスを世に知らしめた人の一人。僕は最初は余り理解出来なかった。その頃はHOUSEなんてつまんねーじゃんと思っていた。かの野田努(日本におけるデトロイトテクノを広めた人物)が大絶賛していても、僕の耳には届かなかった。しかしいつの日にかMoodymannは、僕を虜にした。こんなにもどす黒くて、ファンキーで、ダーティーな音楽って良いじゃん!黒いサイケデリックの渦にずぶずぶと引き込まれていく。なんだか古いディスコを濃縮しまくって、現代風に4つ打ちにした感じ。古くさくダーティーなのに彼の音楽から溢れんばかりのこの熱く美しいソウルはなんなのだろう。僕は黒人でないので黒人の怒りとか悲しみとかは分からないけれど、きっとこの音楽は黒人からしか生まれ得ない音楽なんだろう。世界で最もどす黒いHOUSE、それがMoodymann。デトロイトはTECHNOだけでは無い事を気付かせてくれる。NY HOUSEともChicago HOUSEとも違うアメリカのHOUSE。初期のEPをPlanet Eがアルバムとしてまとめた物なので、初期ベストに近いと思う。

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| HOUSE1 | 22:21 | comments(2) | trackbacks(1) | |