Mr Raoul K - African Paradigm EP 1 (Compost Records:CPT 536-1)
Mr Raoul K - African Paradigm EP 1
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西アフリカはコートジボワール出身のMr Raoul K、自身のBaobab Musicを始めとしMule MusiqやInnervisionsにStill Musicから作品をリリースする実力派。西アフリカ出身から想像される音楽性、つまり民族楽器や有機的な響きの楽器を駆使したオーガニックな音楽性を現在活動の拠点としているドイツのディープ・ハウスと融合させて、アフロ・アフリカンなダンス・ミュージックを自分の個性として確立させている。DJとしてよりもアーティスト性を重視しており積極的に色々なアーティストとコラボレーションを行い、他者の音楽性も活かしながらディープな音楽性を開拓しているが、本作でもそんなコラボレーションは見事な形となって結実している。"Tamale"はボーカルにギニアのボーカリストであるSona Diabateを迎え、そしてInnervisions等でも活躍し頭角を現しているRancidoをフィーチャーしているが、そんなアーティストの起用の影響は音に現れている。アフロで民族的なパーカッションは当然としてダークでエレクトロニックなベースラインや妖艶な上モノはRancidoの影響か確かにInnervisionsの系譜上にあり、そして曲の途中から挿入される魂を捻り出すようなソウルフルな歌はひんやりとしたトラックに熱い感情を付け加える。今までの作風以上に強いエレクトロニックな音響や祈るような歌は、トランス効果となって働き快楽性を誘いながら、疾走するビート感も伴ってフロアを撹拌する非常に攻撃的な曲になっているのだ。そしてもう一曲はコラボレーションではないものの以前から交流のあるHiroshi Watanabeがリミックスをした"African Paradigm (Kaito Remix)"が収録されており、原曲が収録されていない為それとの比較は出来ないものの、有機的で柔らかい響きのギターを導入している点は新生Kaitoの流れの一環だろうか。リズムは跳ねながらも間を作ってすっきりとした軽さがあり、そこにメロウなギターや美しく荘厳なシンセストリングスを織り込んでじっくりとドラマティックに盛り上がっていく民族的かつテック・ハウスな作風は、Mr Raoul KとKaitoの個性が融合し一つとなっている。両曲とも長く壮大な構成でそれ一曲でインパクトを与える威力があり、互いのアーティストの音楽性が存分に発揮された一枚だ。



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| HOUSE14 | 16:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2016/1/9 RESPONSE NEW YEAR'S PARTY @ Warp
2015年の初めにRESPONSEがサポートについて開催されたgroundrhythmで披露された井上薫×DJ Hikaru×DJ Yogurtのゴールデン・トライアングルから一年、残念ながらAirのクローズと共にこの組み合わせももはや体験出来ないかと思っていた。しかしそれから一年、RESPONSEが中心となり場所をWarpに移して新年会と称して昨年と同様にゴールデン・トライアングルを復活させるとは、期待以外のなにものでもない。そして今回はメイン会場はWarp、そしてサブ会場にCheekyと2店舗を解放しての開催だ。
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| EVENT REPORT6 | 16:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mr Raoul K - Still Living In Slavery (Part Two) (Baobab Music:BBMLP 001CD)
Mr Raoul K - Still Living In Slavery (Part Two)
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コートジボワール出身、アフリカ系アーティストのMr Raoul KはMule MusiqやStill Musicなどからアルバムをリリースしつつも、自身のBaobab Musicには多くのEPを残している。ドイツで活動を続ける事とアフリカ出身である事の両者の影響は、幻惑的なハウス・グルーヴと原始的なパーカッションを組み合わせた有機的なディープ・ハウスとして表れており、アーティストとしてのオリジナリティーを確立させている。本作は遂に自身のレーベルからは初となるアルバムの「Still Living In Slavery」からのシングルカットであるが、"Intelligent Revolution"からしてより独創性を高めている。13分にも及ぶ楽曲の前半はキックレスな状態で尺八風な音色やパーカッションなど、アフリカの伝統的な楽器と電子音のプログラミングを用いながら宗教的な瞑想を誘いつつも、途中からキックが入りだせば原始的なパーカッションも相まって肉体的な躍動感を強めていく。俗的な夜っぽさはありながらも都会的な祝祭と言うよりは大自然の中の夜の祭りっぽい雰囲気で満たされていて、何だか土の香りさえするようだ。裏面にはリミックスが2曲収録されているが、何といってもお勧めなのはRon Trentがリミックスを行った"Sene Kela (Ron Trent Remix)"だろう。一聴して耳に残る祝祭感溢れるボーカル、爽やかに吹き抜けるパーカッション、そして滴り落ちるような美しいラインを描くシンセなど完全にRon Trent色に染め上げられており、流石に同じアフリカンな音楽性を得意とするMr Raoul Kとの相性は抜群なのだろう。土着的なパーカッションの心地良さと共に、壮大なサバンナの上に広がる空を喚起させるような残響による空間処理が正にRon Trentによるディープ・ハウスといった内容で、これは忘れる事の出来ない1曲になるであろう。そしてSimbadによる"Dounougnan Magni (Chapitre 3 - Simbad Suite Mix)"も素晴らしく、呪術的な怪しいボーカルはそのままにエレクトロニックな反復と奥深い音響を活かしたディープかつミニマルなトラックへ生まれ変わり、パーティーのピークタイムで爆発を誘発するような壮大な曲となっている。



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| HOUSE10 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kuniyuki Takahashi - Remix Collection (Mule Musiq:mmd45)
Kuniyuki Takahashi - Remix Collection
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DJではなくアーティストとして自身で様々な楽器を演奏し、有機的な音色からディープ&スピリチュアルな世界を奏でる高橋クニユキ。トラックメーカーとしての素質は日本のみならず世界からも評価されており、その結果として様々なアーティストからリミックス依頼があり、成果として多数のリミックス作をアナログに残してきた。勿論相当なファンでもない限りそんなアナログを集めるのは困難であるが、日本盤のみでそれらの楽曲を纏めた高橋クニユキによるリミックス・コンピレーションが発売されている。DJ SprinklesやMr Raoul K、Lord Of The IslesやP'taahと言った海外の著名なアーティストから、サカナクションやNabowaからMarewrewにMarterら日本勢までのリミックスを収録した本作ではあるが、単なるリミックスアルバムではなくもはやこれは高橋クニユキの個性が光るオリジナルアルバムと言ってもよいだろう。筆者がオリジナル作品を熟知しているわけではないのでクニユキの手が加わった事による変化を知る由もないが、しかしディープ・ハウスのみならずジャジーな作風やトライバル系、果ては現代音楽な曲調までバラエティーには富んだリミックスを披露しつつも、そのどれもにクニユキらしい奥ゆかしくも人肌の温もりを感じさせる包容力に溢れた音が通底している。DJ Sprinklesの慎ましい美しさを保ちつつ、より自然の生命力を吹き込んだ"Brenda's $20 Dilemma (Kuniyuki Dub Remix)"、 Mr Raoul Kによる呪詛的な訝しい曲に脈動するアフロビートを持ち込んだ"Africa (Kuniyuki Main Remix)"など、アーティスト間での相性の良さが引き出されたリミックスは期待通りだ。それとは逆に意外な組合せが面白い作品もあり、エストニアの伝統音楽をリミックスした"Sampo Tagumine (Kuniyuki Remix)"では既存のダンス・ミュージックの殻を破る神々しさがあり、アイヌの伝統歌を歌うMarewrewをリミックスした"Rera Suy (Kuniyuki Remix)"では、祈りを捧げるような歌に研ぎ澄まされたピアノや弦楽器を重ねて宗教的な雰囲気を持たせていて、どんな作品でもクニユキ色に染められる事を証明している。そして感動の瞬間はラストに待ち受けている。Nabowaの"Ries (Kuniyuki Remix)"はジャジーテイストに味付けしながらアコギやストリングスが美しく伸びるインスト曲だが、徐々に光り輝く空の中へと飛翔し消え行くような清涼感に満たされていて、心が綺麗に洗われる感動の1曲だ。様々なアーティストの曲をこうまでもクニユキらしいオーガニックな世界に落とし込み、様々なスタイルとして昇華するリミックス、やはり高橋クニユキはDJではなく音楽家なのである。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mr Raoul K - Mande (Still Music:STILLMDCD007)
Mr Raoul K - Mande
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シカゴからアナログな音楽への愛を示すStill Musicの新作は、西アフリカはコートジボワール出身で現在はドイツで活躍するMr Raoul Kによる2ndアルバムだ。デビュー・アルバムはMule Musiqからのリリースだったものの、どういう訳か本作はシカゴのStill Musicからとなったのは意外だが、レーベルの世界各地の素朴でソウルフルなダンスミュージックを送り出す方針からすれば意外ではないのだろう。前作で見せたドイツのディープ・ハウスと自身のルーツである西アフリカの融合は本作でも変わらず、プログラミングから生み出すダンスビートとギターやパーカッションにサックスなどの有機的な絡みはそれが自然な状態として存在している。しかし本作では前作以上によりライブ感が顕著だが、それもそのはず彼が故郷に戻り昔のバンドと共にセッションを行った結果が本作へと繋がっているそうで、曲によっては原始的で剥き出しのままの陽気なトライバル感が炸裂している曲もある。勿論基本は電子的なシーケンスが生み出す深い陶酔感があるのだが、そこにサックスやギターの呪術的なサウンドが被せられる事で空気は一変し、太古の狂信的な祭事を思わせるマッドさも発せられるのだ。また興味深いのは同じ曲でも異なるバージョンを収録しており、"Rainforest"のCoratouchmixは乾いたギターがメロウながらも躍動するパーカッションが土着的なグルーヴを生み出すハウスなのに対し、Chicagomixは微睡みを誘発するパッドやフルートらしき可愛げのあるメロディーがアンビエンスを生み出す穏やかなハウスで、対照的な表情を見せる面白さもある。プログラミングを基にしながらもオーガニックで柔軟な音色や展開豊かな構成などはKuniyuki Takahashiにも通じるものがあり、DJと言うよりはアーティスト性の強い音楽と言えよう。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mr Raoul K - Introducing My World (Mule Musiq:mmcd14)
Mr Raoul K - Introducing My World
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現在、日本のレーベルの中で最もワールドワイドな音楽性で躍進しているMule Musiq。和洋の人材、ジャンルを問わず雑種な音楽性ながらもフロアとの距離を密接に保つ重要なレーベルが、今また新たな才能を世界へと発信するべく、コートジボワール出身のアフリカンアーティスト・Mr Raoul Kのデビューアルバムをリリースさせました。アフリカ出身と言う影響はしっかりと表現されており、バラフォン(アフリカの木琴みたいな物)や土着的なパーカッション、その他にも生の楽器を多用しコラボレーションを基にしたライブ感溢れるトラックは、広大な大地の鼓動にも似た躍動感があり原始的と言う言葉が相応しいです。曲によってはまるで密林の中で儀式を行うようなマッドな不穏さもあれば、逆に洋式のトランスなシンセサウンドから発せられる中毒性もあり、そして東南アジアの訝しさを思わせるオリエンタルなメロディーもあり、アフリカと西洋・東洋の音楽性を咀嚼し自然と融合させた手腕は流石Mule Musiqが目を付けただけあります。Mr Raoul Kと言うアーティスト性が存分に発揮され、今後どんな風に成長するのかも楽しみです。Henrik Schwarzのトライバルな曲が好きな人は要チェック。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
I'm Starting to Feel Okay Vol.3 Mixed By KZA (Endless Flight:EFCD3)
Im Starting to Feel Okay Vol.3 Mixed By KZA
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日本には素晴らしいクラブミュージックのDJやアーティストがいるのにもかかわらず、日本のクラブミュージックを手掛けるレーベルは停滞なり閉塞閉があるのですが、このMule Musiqはリリースの量の多さと共に質の高さも伴っていて期待せざるをえないレーベルの一つです。そんな日本発の世界標準テクノレーベル・Mule Musiqのレーベルショウケース的なMIXCDが、傘下のEndless Flightからリリース。ミックスを手掛けたのはForce Of Natureの一人・KZA、そして選曲はレーベルオーナーである河崎氏が担当。と言ってもここ1〜2年、このレーベル関連のコンピやMIXCDが竹の子の様にたくさんリリースされてきたので、少々食傷気味だったのは事実。今年の5月にも岩城健太郎が同レーベルのテック系のMIXCDをリリースしていたしね。だがそこは質の高さを保つMule Musiq、本作においても妥協の無いアンダーグラウンドな感性を伴うディスコ〜ディープハウス〜テック系を中心としたナイスな音楽が閉じ込めらております。全体的にテンポは緩めで統一されていて、ディスコの生っぽくてハッピーな流れから流麗でヒプノティックなテック系までスムースに繋がれていて、ゆるりとした時間の中で深い世界に引きずり込まれて行きます。特に後半のテックな展開はアッパーではなくともメランコリーな旋律と緩い横ノリのグルーヴの相乗効果で、ふわふわとした心地良さが感じられ気持ち良いですね。

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| HOUSE5 | 08:50 | comments(0) | trackbacks(0) | |