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BEST OF 2019
今年も一年間当ブログを御覧頂いた読者の皆様、どうもありがとうございました。今年は昨年以上にBandcamp等の配信での購入量が増え、聴き込めていない音源がどんどん溜まっていくなど、もはや配信地獄と化している状況。音楽業界自体が決して栄えているわけではないにも関わらず、配信のおかげでリリースが容易になり世に放たれる音楽の量は増え、素晴らしい音楽に出会える機会は過去以上に思う事も。ただクラブへと足を運ぶとフロアの隙間が大きく寂しい状態だった事も少なくはなく、特に真夜中に出歩いてパーティーへ赴く人が減っているのは、健全なのか活気が無いのか。当ブログの以下に紹介したベストでもテクノ/ハウスは殆どなくリスニング系が中心ではありますが、それでもクラブへ遊びに行った時の高揚感は別物で、パーティーでのDJによる素晴らしい音楽の世界と仲間との出会いはやはり現場に行ってこそだと思います。また来年もパーティーで踊りつつ、引き続き素敵な音楽を紹介出来たらと思います。それでは、来年も良いお年を!
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| BEST | 09:30 | comments(0) | - | |
Nami Shimada - Re-Mix Wax 〜Nami (Non) Nonstop〜 (Jetset:JS12S125)
Nami Shimada- Re-Mix Wax 〜Nami (Non) Nonstop〜
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2019年もジャンル問わず日本産音楽がちょっとしたリバイバルというか、日本の外にある世界から脚光を浴び続けた一年であったように思われるが、その中でハウス・ミュージック方面から注目を集めたのは島田奈美。彼女の話をすると一にも二にも"Sun Shower"をガラージの伝説的DJであるLarry Levanが1991年にリミックスしたという奇跡的な出来事が真っ先に挙がり、今も尚ディスコやハウスのパーティーでその名曲をDJがプレイする事は珍しくない。そのきっかけを作った人こそ今再度注目を集めるジャパニーズ・ハウスの始祖的なSoichi Teradaで、当時から彼女のポップスをハウスに解釈したリミックスが日本のハウスを先駆けていたわけで、それを体験出来るのが本作。元々1989年にリリースされていた島田の曲のTetadaによるハウス・リワークである『Mix Wax - Nami Non Stop』を、2019年にTeradaが再度リエディット&リマスターし直して再発したのである(CD盤には1989年のオリジナルバージョンも収録している)。当たり前と言えば当たり前だがどれもハウス・ミュージックとしてダンス化された曲、そしてそれらがノンストップ・ミックスとなる事で、いかにもクラブ的な感覚で生まれ変わっているのは新鮮だ。ゴージャスで賑やかな幕開けとマーチ的なグルーヴ感でノリノリになった"I'm Angry!"は、軽快な4つ打ちにスクラッチ的な効果音も混ぜたりとパーティー感を強めつつ原曲の愛らしいポップス感も共存させ、島田のアーティスト性を損なう事なく自然とハウス化している。そこからガラッと真夜中の暗さもある"Sun Shower"へ転換すると、快楽的なシンセベースが前面に出ながらどっしりとした安定感のあるハウス・グルーヴを刻み、すっきりと無駄を省いた上でレトロ・フューチャーなロボットボイスや哀愁のあるシンセの旋律を印象的に聞かせ、これがどれだけ時代を経ようとも揺るぎないクラシックとしての存在感を漂わせる。ラップ的な掛け声の入った"Here I Go Again"は90年代のハウスとヒップ・ホップが同列な時もあったヒップ・ハウス的なノリが聞ける瞬間もあるものの、まあ島田の歌が入るとどうしても耳馴染みの良いポップス性も出てくるが、妖艶なシンセのリフやアタック感の強いキックを強調した跳ねたハウスのリズムが爽快な"Tokyo Refresh"、ゴージャスなシンセブラスが弾ける眩さに包まれながらキュートな島田の声に胸キュンする"Dream Child"と、跳ねるような定間隔で刻まれるのハウスのリズムがやはりキモだ。最後の"Where Is Love?"だけはビートレスな構成で、切なく伸びるパッドとしっとりしたシンセのシーケンスを軸に島田の悲哀に満ちた歌を強調したバラード調だが、こういった曲でもTeradaのシンプルながらも感情を刺激するシンセワークが効いている。今回新たにリエディットされたという事だが筆者はアナログの方しか聞いていないため、過去のバージョンとの違いを比べる事が出来ず作風の違いも気になる所だが、取り敢えず2019年バージョンだけ聞いてもハウスとポップスが両立した魅力は十分に堪能出来るだろう。ハウス化される前のオリジナルを聞いてみたいという方には、島田自身が選曲したベスト盤である『Songs Selected By Naoko Shimada』(過去レビュー)も聞いてみて欲しい。

試聴

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| HOUSE14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Nami Shimada - Songs Selected By Naoko Shimada (Columbia:COCP-40840)
Nami Shimada - Songs Selected By Naoko Shimada
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ディスコからアンビエントにニュー・エイジ、世界的に再評価される7〜80年代の日本の音楽、当然JPOPやシティポップと呼ばれるジャンルも御多分に洩れずリイシューも盛んになっているが、その流れの一環でハウス・ミュージック界隈では元々人気のあった島田奈美のベストアルバムもリリースされた。島田と言えばジャパニーズ・ハウスの寺田創一やガラージの伝説のDJであるLarry Levanがリミックスを手掛けた"Sun Shower"が世界的にヒットしたアーティストで、リリースから25年以上経過した今もクラブでプレイされる事が珍しくはないハウス・クラシックは、ジャパニーズ・ハウスを代表する一曲でもある。そんな島田の1986年から1990年までの短い活動に於けるベスト盤の選曲を担当したのは、音楽ライター/プロデューサーとして活躍する島田奈央子、つまり島田奈美という芸名で活動していた島田本人で、アーティスト自身が自分の音楽性を振り返ったアルバムでもある。何でも単なるヒット曲を並べたベスト盤は念頭から外され、現在のシティポップ再燃の流れも意識した選曲は結果的に活動後期のダンスミュージックやシティポップのお洒落な要素を持つ曲が中心となり、ヒット曲を集めただけの流れや統一感の無いベスト盤以上の価値を持つ内容となったと思う。弾性のあるシンセベース、アタック感の強いキック、ゴージャスなシンセブラスなど8〜90年代のクリスタルな輝きを放つポップな"I'M ANGRY!"からして、バブル景気最中の輝かしく弾けたポップ感があり時代性が漂ってくる。活動後期の"もっと・・・ずっと・・・I Love You"は随分とダンスへと接近しジャンルとしてはHi-NRGな要素もある曲で、アシッドにも近い力強いベースサウンドやド派手なシンセや鍵盤の響き、そして可愛らしい日本のポップな世界観が見事に一体化している。ダンスだけではなくゴージャス感を削ぎ落としてアコースティックな簡素さ打ち出し、アンニュイな島田の声を強調したバラード風の"Baiser"や、または活動初期の如何にもアイドルらしい可愛さがあるボサノヴァの"サマースクール・ランデブー"など、純朴さのあるポップな曲も優しく耳に馴染む。"お願いKiss Me Again"は引退後に「City Hunter '91」のサントラの為に制作された曲だが、これは実は寺田創一がアレンジを担当している事もあり音やグルーヴ感は完全に寺田のトラックであり、アンニュイで内向的な雰囲気ながらも跳ねるリズミカルなビートや柔らかく素朴なシンセの響きはもはやJPOPではなくハウス・ミュージックだろう。そしてフレッシュな勢いがあり爽やかで弾けるポップスの"Sun Shower"に対し、おどろおどろしいムードとずっしりした4つ打ちのビートを獲得しメランコリックな性質が強くなった"Sun Shower (Larry Levan's Vocal Mix)"の比較も面白いだろう。本作がヒット作を集めたベスト盤でない事から否定的なリスナーもいるようだが、元々島田に対して見識の無い筆者にとってはヒットした曲かどうかはさしたる問題ではなく、素直に聞けばここに纏められた曲がシティポップの観点からはベスト的に感じられる程に素晴らしい曲が揃っている。当方のように"Sun Shower"しか知らないリスナーにとっても、きっと島田の魅力を知る事が出来るベスト盤になるだろう。




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| ETC4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |