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Brother Nebula - Going Clear EP (Touch From A Distance:TFAD4)
Brother Nebula - Going Clear EP
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世界的な知名度を誇るBerghainが主宰するOstrut Tonというレーベルで、長年A&Rかつマネージャを務めていたNick Hoppnerがそんな名誉ある役職を捨ててまでやりたかった音楽とは一体何なのか、その答えこそが新たに立ち上げたTouch From A Distanceにあるだろう。レーベルとしては4作目となる本作を担当するのはイギリスのBrother Nebulaで、詳細については存じていないが2018年にLegworkから2枚EPを出している位の活動なので、比較的若手のアーティストなのだろうか。オープニングの"Double Helix"はスペーシーな電子音に語り口調のボイスサンプルが乗っかった壮大なサウンドトラック的なアンビエントで、短い序章ながらもEPの道標となる曲だ。そこに続く"Infinity 2"ではタイトな4つ打ちにディスコやエレクトロを思わせる電子ベースが躍動し、荘厳なパッドと透明感ある叙情的なメロディーの絡みによるデトロイト・テクノ的なスペーシーさも現れ、すっきり洗練されながらもエモーショナル性を発揮したグルーヴィーな一曲。情緒的で耳に残るメロディーの秀逸さは"Sky Walking"でも変わらないが、鋭く細かく刻まれるブレイク・ビーツと陽気なアシッド・サウンドは非常に刺激的で、レトロ・フューチャーなロボット・ボイスも加わると途端に未来的な景色を浮かび上がらせる。更に大きく揺れるレイヴ色もあるブレイク・ビーツが特徴の"Going Clear"でも幽玄な電子音響が活きており、そこに鈍いアシッド・ベースやスペーシーなボイスサンプルを細かく配置して、SFの近未来的世界観を描き出すその音はエレクトロだ。Ostrut Tonが比較的クラブでの機能性重視な音楽性に偏っているのに対し、やはりこのBrother Nebula、ひいてはTouch From A Distanceはダンスとしての機能性が無いわけではないが、それよりも魅力的なメロディーやムードにより重点を置きミックスされずとも魅了するような音楽性に向かっているのは明白だ。HoppnerがOstrut Tonを離れたのも納得であり、そしてTouch From A Distanceという場所でHoppnerの音楽観はより一層これからを担う若手の後押しをするに違いない。



Check Brother Nebula
| TECHNO14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Opal Sunn - Parallax EP (Touch From A Distance:TFAD2)
Opal Sunn - Parallax EP
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数多の才能光るアーティストを送り出しレーベルとして順風満帆だったBerghainが主宰するOstrut TonのA&Rかつマネージャを退任した事は当時は不可解だったものの、こうして自身でTouch From A Distanceなるレーベルを立ち上げて送り出してきた作品を聴いてみると、確かにその両者の音楽性には差がありOstrut Tonを離れた事も納得だと今なら感じられる。それはBerghainではなくPanorama BarのレジデントであったNick Hoppner、現在はどうかは定かではないがつまりハウス・ミュージックの方面を担っていたPanorama Barの番人でもあった事を考慮すれば、BerghainをイメージさせるOstrut Tonの硬派で厳ついテクノではなくどちらかというとハウス・ミュージックやエモーショナルなテクノに興味があったのだろう。そんな事もあって自身の音楽性を反映させたTouch From A Distanceからリリースされた2作目は、Utopia Records等からもコンテンポラリー・ミュージックやハウスをリリースするAl Kassian(Alex Kassian)とベルリンで活動するHiroaki OBAからなるOpal Sunnで、ハードウェアを用いてセッション性の強いライブを行うユニットだそうだ。過去には作品リリース前の2016年、そして2018年と「Rainbow Disco Club」にも出演するなどライブユニットとして既に高い評価も得ていたのだろうが、この新作を聞けば確かに魅力的な音楽である事をはっきりと感じ取れる。先ずは何と言っても"Parallax"が素晴らしく、跳ねて揺れるパーカッシヴなリズムから始まり幻惑的な上モノやヒプノティックなシンセがぐるぐると巡るモダンなテック・ハウスは、音圧や勢いではなく恍惚感のある魅力的なシンセのリフやメロディーで引っ張っていくタイプだが、じわじわとする持続性にしっかりとブレイクも持ち込んで実に整った機能的な曲だ。"Aura"はスピード感は抑制しながらもタフなビート感に骨太さが現れているテクノで、そこにデトロイト・テクノとも共鳴するな上モノとキラキラと光を放つようなリフが絡んでいくエモーショナル性が発揮されて、広大な宇宙空間を疾走する如くのドラマが展開される。対して更にテンションを抑えて内省的なディープさがありながらも繊細な電子音の残響が美しい"Mirage"、こちらもディープな音響ながらもエレクトロのビートを取り入れならも甘くメロウなシンセに陶酔させられる"Phantom"と、どの曲に対してもシンセの響きや旋律に叙情的な美意識がありしっかりと意識を引き付ける魅力があるのだ。勿論パーティー/フロアで耳を引き付け肉体を揺さぶるダンス・トラックとしての機能性は文句無しで、こんなに格好良い曲を作るのだからセッション・ライブもどうしたって気になるものだ。次回来日した際には是非とも彼等のライブを体験してみたい。



Check Opal Sunn
| TECHNO14 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Nick Hoppner - Work (Ostgut Ton:OSTGUTCD40)
Nick Hoppner - Work
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ドイツのテクノ/ハウス帝国の中心であるOstgut Ton、「Berghain/Panorama Bar」という著名なクラブを運営する傍らレーベルとしても確固たる存在感を確立させてきたが、その初期のマネージメントを行っていたのがNick Hoppnerだ。Panomara Barで長年レジデントを務めるDJとしての素質は言うまでもないが、数年前にはレーベルのマネージメントから身を引きアーティスト活動に専念したというだけあり、アルバム制作にも身を乗り出し制作者としても頭角を現している。本作は2017年にリリースされた2枚目となるアルバムだが、前作でもテクノやハウスのみならずダウンテンポやブレイク・ビーツの要素を取り込んでいたが、ここに於いては更なる表現力に磨きを掛けてアーティストとしての成熟を見せている。アルバムはゆったりした変則的なマシン・ビートに魅惑的な美しい電子音響が展開される"All By Themselves (My Belle)"で始まるが、ここからして既に単純な4つ打ちとは異なるIDM的な作風を見せ、アルバムの流れは全く読めない。続く"Clean Living"は彼がDJとしてもプレイする古典的なハウスを現代風にアップデートしたような力強くもソウルフルな曲だが、面白いのはそういった普通の曲ではなく例えば鋭いブレイク・ビーツを刻み遊び心あるポップな上モノが舞う"Hole Head"など、闇の深い熱狂真っ只中のクラブでは聞けないであろう曲だ。闇が似合うに曲にしても"The Dark Segment"の深海から響いてくるようなスローモーなダブ・テクノは、決して騒ぎ立てるような曲ではなく慎ましく闇に染める残響の美しさがある。勿論全くクラブの雰囲気が完全に喪失している事はなく、勢いのある硬めのハウス・グルーヴと幻惑的な上モノの魅力的な"Forced Resonance"やリラックスしたビート感と多幸感あるメロディーに天上へと昇っていくようなニューディスコの"From Up And Down"など、ダンス・トラックも盛り込みつつHoppnerらしい繊細な美しさを披露している。多様な音楽性を披露したその最終型はラストの"Three Is A Charm"で、Randwegをフィーチャーして生演奏も取り入れてフォーキーなりインディー・ロックな雰囲気もある曲で歌心さえ感じさせる牧歌的なムードに心は安らぐばかり。アルバムだからこそと言う事もあるのだろうが、かつて制作していたフロア特化型のEPに比べると機能性に依存せずより音響の美しさやリズムの多用性に進んでおり、Ostgut Ton一派の中でも特に表現者として優れている。何度でもリスニングに耐えうる充実した一枚だ。



Check Nick Hoppner
| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Gonno & Nick Hoppner - Fantastic Planet (Ostgut Ton:o-ton95)
Gonno & Nick Hoppner - Fantastic Planet
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ベルリン最高峰のクラブと称されるBerghainが運営するレーベル・Ostgut Ton。今までの一般的なイメージとしては暗く冷徹なテクノというものであっただろうが、近年は比較的明るくキャッチーなハウスもリリースするなど何かしらの変化も見受けられる。本作もその一環と見做してよいだろう。日本から世界へと羽ばたいたGonnoと元レーベルマネージャーでもあるNick Hoppnerによる共作は、2015年の秋にHoppnerのスタジオで多数のビンテージ・ハードウェアを用いたセッションを行った結果として、お互いの個性が均衡を保つように溶け込んでいる。"Spocking Fivers"には光さえ放出するように複数の音色が豊かなメロディーとして躍動しており、その闇を振り払うようなポジティブかつバレアリックなヴァイブスはGonnoの影響を伺わせる。一方で揺れ動くブレイク・ビーツ気味なリズムは跳ねて、また透明感のあるパッド使いがディープさも演出するなど、そこにはHoppnerのディープ・ハウスの影響も感じ取れる。"Fantastic Planet"はチャカポコとしたパーカッションが鳴りつつもリズムは平坦に抑制され、管楽器風のメロディーがデトロイト・テクノを思わせる情緒的な響きをしており、疾走する勢いと共に至福のムードへと染め上げている。また"As Above, So Below"はよりグルーヴは均されてスムースな流れになっているが、ヒプノティックな電子音の中から牧歌的なシンセの旋律が下から上昇してくるように現れ、しっとりとした情感がありながらも多幸感が満ちた方向へ昇り詰める作風はGonnoっぽさが強いだろう。しかし、本作では感情を押し殺す事なくオプティミスティックに突き抜けるGonnoらしさは、Hoppnerによる影響もあるのか適度に抑えられており、全体的にDJツール性も意識したような機能的なグルーヴが備わっている点に共作の結果として現れているようだ。共作が必ずしも良い結果となる訳ではない事は多数の歴史により理解しているが、本作に於いては両者の釣り合いが取れて、リラックスしてセッションを行ったであろう親和性のある作品になっている。



Check "Gonno" & "Nick Hoppner"
| TECHNO12 | 07:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2015/5/23 Nick Hoppner "Folk" Album Tour @ Air
一般的には硬質で無骨なテクノのBerghainに対し、官能的でしなやかなハウスのPanorama Barというイメージはある程度あるものの、過去にSteffiやこのNick Hoppnerのプレイを現場で聴く事によってその印象はより強まった経験がある。Berghain/Panorama Barが主宰するOstgut-Tonの元レーベルマネージャーであり、また両者のクラブでプレイをするHoppnerであればこそ、その音楽性への理解はレーベル関係者の中でも人一倍なのではないだろうか。そんなHoppnerが遂に自身のソロアルバムをリリースし、ワールドツアーの一環としてここ日本にも久しぶりに降り立つ機会がやってきた。
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| EVENT REPORT5 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Nick Hoppner - Folk (Ostgut Ton:OSTGUTCD33)
Nick Hoppner - Folk
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Panorama Barのレジデントを務め、そしてそのクラブが主催するOstgut Tonの元レーベルマネージャーとして、音楽の販売方面から貢献してきたNick Hoppner。しかし2012年にはレーベルマネージャーの役職を退任しよりアーティストとして表現する活動に専念していたが、遂にキャリア初のソロアルバムを完成させた。一般的なOstgut Tonのイメージと言えばやはりハードなテクノの印象は強いと思うが、Hoppnerに関してはPanorama Bar側のハウスサウンド、特に妖艶なメロディーとディープな世界観が打ち出された音楽性が特徴だ。アルバムの冒頭に配置された"Paws"は暗い緊張感に包まれながらも覚醒感を呼び起こすメロディーが執拗に繰り返されるが、闇夜を繊細に彩っていくような音の使い方は優美でもあり、疾走するグルーヴを伴うテクノ/ハウスの中にHoppnerの耽美な美意識が存在している。続く"Mirror Images"では一転してリラックスしたハウスの4つ打ちに幻想的で淡いパッドや可愛らしいタッチのシンセが情緒を添えて、デトロイト・テクノとも共振するエモーショナルなディープ・ハウスを聞かせるが、リスニングを意識しながらもフロア対応のダンストラックとしての前提は忘れていない。繊細なメロディーが活かされているのは他に"Rising Overheads"でも聞けるが、これもダークでオドロオドロしい雰囲気の中からテッキーな上モノが現れ、真夜中の時間帯のパーティーで心を鷲掴みにするディープな世界観がある。そこに続く"Grind Show"はアルバムの中では異色な遅いBPMのダウンテンポだが、圧力のあるキックやベースが膨らみオーケストラのような荘厳な上モノが、地震のように体を震わすだろう。後半にはブロークンビーツ風な変則的なビートに煌めくようなシンセを絡めてエレガンスを極めた"Airway Management"、ラストを飾るに相応しく凛とした多幸感を放出しながら爽やかにフェードアウトしていくようなディープ・ハウスの"No Stealing"など、やはりダンス・ミュージックという機能的な面だけでなく豊かな感情を含むようにタイムレスな音楽性を心掛けているようだ。何か特別なコンセプトを感じられる作品ではないが、しかし元からアルバムを意識して制作したと発言している通り、リスニングとしても楽しめる纏まりのあるアルバムかつ機能的なクラブトラックが並んでいる点に、Hoppnerのアーティストとしての才能を感じずにはいられない。



Check "Nick Hoppner"
| HOUSE10 | 17:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Livity Sound Remixes (Livity Sound:LIVITYCD002)
Livity Sound Remixes
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UKのアンダーグラウンドなダブ・ステップを進化させたブリストル発のPunch Drunkの存在感は言うまでもないが、レーベルを主宰するPeverelistがその音楽性をテクノ/ハウスという性質を伴いながら拡張させるべく2011年に設立させたのがLivity Soundだ。それはレーベルでもあり、また同郷のAsusuとKowtonも含むライブ・ユニットでもあり、ダブ・ステップやベース・ミュージックの最新系と呼んでもよいだろう。2011〜2013年までの間に同レーベルからこの3人がソロ、または共同で楽曲制作を行い数枚のEPをリリースしていたのだが、2014年にはそれらを現在旬のアーティストにリミックスしてもらいEP化していた。本作はそんなリミックスEPを纏めたコンピレーションで、ここにはインダストリアルを軸にしながらもダブ・ステップへの理解もあるSurgeon、オランダのダブ・ステッパーである2562ことA Made Up Sound、長らくPanorama Barでレジデントを務めていたNick Hopper、Workshopでの作品が評価の高いKassem Mosse、前述のPunch DrunkやR&Sからも作品をリリースする新星・Tesselaなどがリミックスを提供しており、ダブ・ステップにそこまで思い入れのない人にとっても食指を伸ばさせるような名前が連なっている。また、元々Livity Sound自体がハイブリッドな音楽として成り立っているが、本作では様々なリミキサーを起用する事でより多様性を含みながら、UKダブ・ステップの未来を示唆する点に注目だ。Mix MupとKassem Mosseによる"More Games (MM/KM More Names Remix)"は、硬質なキックを用いてダブ・ステップの変則的なビートを刻んではいるが、ひんやりととしたブリープ音を用いてインダストリアルな質を打ち出している。インダストリアルといえばSurgeonだろう、彼による"Raw Code (Surgeon Remix)"は厳つくゴリゴリとしたビートで押し通す強硬な面もあるが、その中に情緒的なパッドも薄っすらと配置しハードな中にもエモーショナルな要素を同居しているのだ。新興勢力であるTesselaは"Aztec Chant (Tessela Remix)"において、その若きエナジーを発散させるようにオリジナル以上に荒れ狂うリズムを叩き出して、獰猛なビートのテクノへと改革を果たしている。どれもクラブでの即戦力と成り得るダブ・ステップの重低音と激しいリズムを打ち鳴らしつつも、テクノが秘める未来的なヴィジョンを投影させた作品群は、間違いなくこれが現在の音である事を主張している。



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| TECHNO11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Pev & Kowton / Asusu - Raw Code (Surgeon Remix) / Sister (Nick Hoppner Remix) (Livity Sound:LIVITY012)
Pev & Kowton / Asusu - Raw Code (Surgeon Remix) / Sister (Nick Hoppner Remix)

ブリストルのPeverelistはPunch Drunkという地元密着型のダブ・ステップのレーベルを主宰しているが、一方では2011年頃からLivity Soundとなるレーベルも始動させている。前者が基本ダブ・ステップを中心としているのに対し、後者はダブ・ステップの要素は残しながらもより硬質でアンダーグラウンド性の高いテクノな方向へと傾倒している。更に2014年に入ってからは立て続けにテクノ系のアーティストにリミックスをさせたシリーズのEPをリリースしているが、本作もそのシリーズの内の一つだ。ここで迎えられたのはインダストリアル・テクノの代表格であるSurgeon、そしてOstgut Tonのレーベル・マネージャーでもあるNick Hoppnerと、やはりダブ・ステップ界隈の外から変化をもたらしているようだ。オリジナルは切れ味鋭い硬質なダブ・ステップのリズムの上に機械音のようなノイジーな幕が張ったトラックだった"Raw Code"だが、それをSurgeonがリミックスした"Raw Code (Surgeon Remix)"は期待通りにインダストリアルな音色に強化されている。特に鉄槌を振り下ろすような激しいキックやパーカッションが荒れ狂うグルーヴを生み出しているのだが、激しさの中にもデトロイト的な美しさも内包する華麗なシンセのコード展開が光っており、オリジナルよりも肉厚になりつつエモーショナルな要素も高めた好リミックスだ。"Sister"はオリジナルからして希望を抱かせるようなデトロイト・テクノの情緒性と横揺れ系のリズムのダブ・ステップが融合しながらすっきりと身軽な作風だが、Nick Hoppnerは直球テクノには向かわずに逆によりビートの変化を強めている。目を回すような小刻みにドタドタとしたリズムがうねる中を、ディープ・ハウス風のもやっとしたシンセやダビーな残響が飛び交い、高密度な音で埋め尽くしながら混沌とした世界を垣間見せるディープなリミックスだ。どちらもダブ・ステップの要素を残しながらもテクノ色の強い作風で、そのどちらのリスナーにも訴求出来るようなリミックスが上手い具合にはまっている。

| TECHNO11 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kaito - Recontact (Octave-lab:OTLCD1970)
Kaito - Recontact
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10年以上に渡りレーベル唯一の日本人としてKompaktから作品を送り出し続けているKaito。Kaito、またの名をワタナベヒロシはかつてKompaktの魅力を世に伝えるべく"Contact To The Spirits"(過去レビュー)と言うKompakt音源縛りのMIXCDを制作したが、2013年はレーベルの20周年記念と言うこともあり再度同じアプローチを手掛けるのに最適な瞬間であったのかもしれない。本作はその企画が還ってきた事、そして再度レーベルの音楽性と接触する意味合いも込めて"Recontact"と名付けられている。前作と明らかに異なる点は2枚組であり、1枚目は確かにKompakt音源のみなのだが、2枚目は傘下のSpeicherの音源を使用している事だ。Kompakt Sideに関しては膨大なカタログと多岐に渡るジャンルを取り扱うレーベル性をあまねくとは言えなくとも、しかし非常にストイックなミニマル性からシャッフルするテクノの躍動感、またはレーベル発足当初から息衝くアンビエントな佇まい、そして忘れてはならない快楽的ともさえ思われるポップな世界観まで掬い上げ、スケール感の大きい展開を生み出す緩急を付けたミックスを行い、これぞ正しくKompaktと言える世界観を引き出している。対照的にDJツールとして機能美を引き出したと言えるのがSpeicher Sideであり、こちらはKompaktに比べると多様性よりも断然ダンス・ミュージックとしてのグルーヴ感を主張したトラックが並んでいる。勿論全く幅が無いだとか味気ないツール集だとかそんな事はないが、ハイエナジーに漲るラフな攻撃性や図太いグルーヴながらも疾走感を伴っており、肉体に直接作用する事を目的とした音楽性がSpeicherなのだろう。不気味ささえ発するエグい狂気や平常心がドロドロと融解するトランス感覚もあり、Kompaktでは出来ない音楽性を実験しているようにさえ聞こえる。Kaitoと言う同じ一人のDJが手掛けながらも、兄弟レーベルでの違いをまざまざと感じさせれる事に興味を覚えつつも、Kaitoらしい激情が溢れる心情の吐露が大きな波となって迫り来るMIXCDだ。

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| TECHNO10 | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Nick Hoppner - Red Hook Soil EP (Ostgut Ton:o-ton69)
Nick Hoppner - Red Hook Soil EP
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現在のベルリンテクノを代表するOstgut Tonを運営する立場として長らくレーベルマネージャを務めていたNick Hoppnerだが、どうやらアーティスト活動に専念するべく今年の初めにその立場を退任していたようだ。そして本作はそれ以降の初めての作品となるのだが、トラックメーカーとしての才能は今まで以上に輝きを見せている。Panorama Barのレジデントを務めている事からも察する通りに、彼の音楽性はミニマルな機能性のテクノとしてだけでなくディープなハウスの感覚が通底しているのが特徴で、本作もテクノやハウスと簡単には割り切れないバランスの上に成り立っている。タイトル曲である"Red Hook Soil"はズシズシした太いグルーヴが反復する上に控えめにメランコリックなシンセが反復し、更に闇の奥にはパッドが薄く浮かび上がり、タフなリズムを刻みながらも非常に幽玄な風景を描き出している。また発信音のようなトリッピーな上モノが変調しながら反復し、徐々にマシンビートが荒れ狂いながら覚醒の深みにはまっていく"Bait & Tackle"、硬質で乾いた金属が呻き声を上げるような音が反復し、途中からはインダストリアルを思わせるダビーな残響が挿入される"Decal"と、そのどちらもがハードな質感とスムースなグルーヴ感を併せ持つ機能的な曲となっている。Panorama Barを体験した事は無いので実態を知る事は出来ないが、本作のように妖艶なメランコリーと骨太なグルーヴを持ち合わせた曲がプレイされているのかと想像すると、当然フロアが盛り上がらないわけはないと思わせられるのだ。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Nick Hoppner - Panorama Bar 04 (Ostgut Ton:OSTGUTCD21)
Nick Hoppner - Panorama Bar 04
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Ostgut Ton、それは現在ドイツのみならず世界中から最新の音を求めて人が集まるクラブであるBerghain/Panorama Barが、そのクラブの音をアウトプットする為のレーベルである。Berghainがテクノ/ハード/硬派と表現されるのであれば、Panorama Barはハウス/ソフト/官能的と言うべき対照的な要素を持ち合わせ、その両者がバランスを取りながらレーベルの評価を高める事に成功している稀有な存在だ。本作はPanorama BarのMIXCDシリーズの4作目となるが、遂にOstgut Tonの方向性を決めるべき存在であるレーベル・マネージャーのNick Hoppnerが登場した。率直な意見で言うとHoppnerが表立って目立つ事も無ければBerghainに比べてPanorama Barは地味な印象もあるが、このMIXCDを聴けばPanorama Barが如何にディープで如何にエレガントで、そしてクラブに於けるパーティーをどれ程鮮やかに彩るかを肌で感じるであろう。勢いで引っ張っていく時間帯は一時もなく終始音をリラックスして聴かせるタイプのMIXではあるが、しかし驚く程にスムースな流れで色気と叙情感を常に発し続けるプレイは、大人のと言うか酸いも甘いも知り尽くしたベテランだからこその賜だ。そしてBerghain/Panorama Barに共通する最新のクラブでありながら、温故知新とも言える古い作品を使用しながら今っぽく聴かせるレーベルの傾向はこのMIXCDにも息づいていて、タイムレスな音を伴う事がある意味ではPanorama Barが単なる流行的な音楽性ではない事を象徴している。Berghainは刺々しく荒々しい音楽で聴く者に忍耐力を要求する面もあるが、Panorama Barでは深い音楽性を保ちながらもドイツ・ディープ・ハウスの間口を広げる聴き易さもあり、日本に於いてはBerghainに比べると評価を低く見られがちなPanorama Barに正当な評価を下せる内容ではないかと思う。

試聴

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Nick Hoppner - A Peck And A Pawn (Ostgut Ton:o-ton49)
Nick Hoppner - A Peck And A Pawn
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現在のドイツ、いや世界のテクノシーンをリードすると言っても過言ではないクラブ・Berghain/Panorama Barが運営するレーベルOstgut Ton。巨大で迷宮の様な派手なクラブを運営する一方、リリースする音源は硬派でハードなテクノからシカゴ・ハウスに影響を受けたオールドスクールな物まで、一貫してアンダーグラウンドな音を鳴らし続けるレーベルです。そしてそんなレーベルの方向性を決定づけているとも言えるレーベルマネージャーがMy Myとしても活躍しているNick Hoppner。本人はPanorama Barでプレイしていると言う事もあり、彼の作品もやはりディープなハウス系が中心。タイトル曲はずっしり重いキックが効きながらもグルーヴは軽やかで、耳に心地良く入る透明感のあるシンセリフを生かしたディープなテックハウス。妖艶な女性の声も取り込みセクシーでアダルティー、真夜中のフロアに映えそうです。B面には2曲収録で、"She Parked Herself"は強烈でアシッディーなシンセベースと華麗なパッドの上物が対照的に絡み合うメロディアスなハウス、"Swivel Flick"は空間の中に荒廃した音が混ざり合い初期シカゴ・ハウスの不穏な空気も感じさせるハウスと、曲調は異なれど美しい鳴りをしております。やはりPanorama Barはハウスなんだなと実感しました。

試聴

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| HOUSE7 | 11:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2011/01/29 Ostgut-Ton presents Sound of Panorama Bar @ Eleven
現在のクラブミュージックシーンで最も隆盛を誇るであろうベルリン・Ostgut-Tonが送り出すBerghain/Panorama Bar。昨年のElevenでのパーティーから一年経たずして、再度Panorama Barが日本にやってきました。今回はオランダ出身の女性DJ・Steffiと、そしてレーベルマネージャーでもありMy Myでの活動も有名なNick Hoppner。自分はこの二人に関しては全く今まで全く耳を傾けていなかったけれど、流石にPanorama Barの看板を背負っているのは伊達じゃなかった!!!
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| EVENT REPORT3 | 20:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2011/01/03(MON)
Chillout Village 11 @ 高井戸倶楽部
DJ : Mixmaster Morris, Kensei, Utsumi, Bing, Shhhh, Q a.k.a. Insideman

2011/01/07(FRI)
microcosmos 2011 NEW YEAR PARTY "Sonic Bathtub" @ microcosmos
DJ : Mixmaster Morris, DJ Yogurt, DJ TAKAMORI K.

2011/01/08(SAT)
SANDWELL DISTRICT ALL-NIGHT PRESENTED BY MINDGAMES @ Unit
DJ : SANDWELL DISTRICT (DJ + Live), FUNCTION (DJ + Live), REGIS (DJ)

2011/01/08(SAT)
WORLD CONNECTION @ Air
DJ : King Britt, Calm, Downwell 79's
Live : Rucyl

2011/01/15(SAT)
DJ QU JAPAN TOUR @ Eleven
DJ : DJ QU, DJ NOBU, STEREOCiTI

2011/01/15(SAT)
INNERVISIONS 2011 @ Air
DJ : Âme, Alex From Tokyo

2011/01/21(SAT)
Guidance〜導き導かれる人生〜 6th Anniversary @ Seco Bar
DJ : ALTZ, 川辺ヒロシ, DJ YOGURT, 2562/A Made Up Sound, MAMAZU, REI, molick, EYE, DJ NOBU

2011/01/22(SAT)
Travelling @ Eleven
DJ : PROSUMER, DSKE

2011/01/22(SAT)
root & branch presents UBIK featuring THE ORB - METALLIC SPHERES @ Unit
LIVE : The Orb
DJ : yoshiki, DJ SODEYAMA

2011/01/29(SAT)
Ostgut-Ton presents Sound of Panorama Bar @ Eleven
DJ : Steffi, Nick Hoppner, yone-ko
| UPCOMING EVENT | 14:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Funf (Ostgut Ton:OSTGUTCD15)
Funf
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現在のベルリンテクノシーンを圧巻するクラブ・Berghain/Panorama Barが主宰するOstgut Tonですが、今年で5周年らしくその記念として2枚組コンピレーションが制作されました。曲を提供したのはOstgut Tonで活躍するアーティストに加え、Berghain/Panorama Barでレジデントを担当しているDJやそこにゲストに呼ばれたDJなど、つまりは完全にBerghain/Panorama Barの最新のモードを体現している人達です。そして驚くべきは全曲新曲な上に、なんとBerghain/Panorama Bar内で録音・編集がされたと言う事。世界屈指と言われるクラブの独特な音の鳴りまでも取り込んだ手の込んだ内容で、そしてアーティストに何も制限を設けずに楽曲制作が行われたそうです。そんな訳でメジャーな音の一切を拒絶する甘さ全く無しの冷たいテクノが聴けるのは当然で、硬い金属音が鳴りが響く無機質なテクノや暗闇の広がる陰鬱なミニマルなど、クラブでの鳴りが良さそうなトラックが多め。どうしてもツールとしての利便性の高い楽曲が多くなるのは事実として、ただコンピレーションとしてもベルリンテクノの今を感じる事が出来ると言う意味での楽しみもあります。聴いている内に体もうずうずしだしてクラブの爆音でこんなベルリンテクノを一晩中浴びたくなるような魅力もあり、テクノ好きには是非とも聴いて欲しいコンピレーションです。

試聴

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| TECHNO8 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |