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Wolf Muller & Niklas Wandt - Instrumentalmusik Von Der Mitte Der World (Growing Bin Records:GBR 013)
Wolf Muller & Niklas Wandt - Instrumentalmusik Von Der Mitte Der World
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バレアリック/ニューエイジ音楽が勢い付く現在のクラブ・ミュージックの界隈の中で、その流れに自然と乗って頭角を現したGrowing Bin Records。音楽的なジャンルで言えばダンス・ミュージックだけではなくジャズやソフトロックに区分される作品もリリースしており、その一貫性の無さは一体どんなレーベルなのか掴みづらい点もあるかもしれないが、大らかな自由度があるエクスペリメンタル性でのある程度の共通項を持ってレーベル性を確立している。そんなレーベルから2018年2月にリリースされたアルバムこそ本作で、Bufiman名義でも活動するJan SchulteことWolf Mullerと、そして予てから彼の作品に参加してきた打楽器奏者のNiklas Wandtのコンピによる初の共同アルバムだ。Mullerと言えばかのInternational FeelやMusic From Memory系列からの作品でも人気を獲得していたり、またはドイツ産のアフロ/トロピカルな音楽のコンピレーションも手掛けていて、そんな経歴を知るだけでもGrowing Binとの相性の良さは理解出来るのではないだろうか。アルバムジャケットを見ると、緑豊かな自然の中で数多くの原始的な打楽器や電子楽器に向き合って演奏している二人の姿が写っており、そこからもおおよそ自然回帰やユートピア的なニューエイジ感覚も掴み取る事は可能だろう。なんと言ってもタイトル曲であり始まりの曲でもある12分にも及ぶ"Der Mitte Der World"が素晴らしく、コズミックな電子音や効果音がコミカルな動きを見せつつ様々な金属系/電子系の打楽器が摩訶不思議なトロピカル空間へ連れて行く前半から、中盤以降は躍動感のあるキックも入ってアンビエント・ハウスへと展開する極楽浄土一直線なダンス・トラックは、しかし二人が電子楽器と戯れているかのような遊び心もある。"Lockerina"はより二人の音楽性が強く感じられるか、森の中の鳥の鳴き声風のサンプリングやオカリナの響き、そしてドタドタと生っぽいドラムと野生感溢れるパーカッションが深い森の中のエキゾチック感を打ち出し、自然の神秘性も漂っている。"Expedition"も同様に様々な打楽器が複雑に絡み合い土着的なグルーヴを生み出すジャングル系エキゾチック・ディスコで、12分にも渡って密林の中を彷徨いながら和やかなシンセがバレアリックなフィーリングに包み込んでいく。続く"Welcome Zum Paradies"も11分の大作、ニューエイジ/アンビエントな抽象的なシンセが神秘的な秘境空間へと誘う幕開けから、太古を思わせる響きのリズムが加わってゆっくりと胎動し、そこにドイツ語のナレーションや雄叫びに鳥の鳴き声等を被せてバレアリック・ダウンテンポを展開する摩訶不思議な曲だ。アルバムの中では比較的ダンス色の強い"Traum 4"にしても、やはり未開の地を思わせる原始的で奇抜なパーカッションが土着的な空気を伴い、そこに透明感のある爽やかな電子音のメロディーを合わせ、極彩色のトロピカル・ハウスを演出している。"Ahu"では最早クラブ・ミュージックよりはワールド・ミュージックの方面に分類されるか、壊れたようなリズムマシンの音とシンギングボールやボンゴ等の民族的な楽器が奇妙なグルーヴを刻み、そこにトリッピーで捻れたシンセが加わって更に無国籍感を増していく。シンセ担当のMuller、打楽器担当のWandtとおおよそ役割が分けられた中で、それぞれが個性的な演奏を披露する事で神秘的かつ自然派志向のバレアリック感が形成されており、Growing Binらしい自由な実験性に寄り添いながらも非常に楽園的な多幸感に溢れた作品になっている。民族音楽好きから奇妙な電子音好き、そしてバレアリック・ミュージックのリスナーにも訴求する大作だ。



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| ETC4 | 14:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |