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Baaz - Earth 2 (Office Recordings:OFFICE 14)
Baaz - Earth 2
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アナログをこよなく愛するものの置き場所に困る事や価格高騰の煽りを受け、当方も最近ではすっかり配信で音源を購入する事にも抵抗は無くなっている。例えそうだとしてもしかしアーティストにとってアナログでのリリースは価値あるものだと思うが、しかしベルリンの正に深い音響を放つディープ・ハウスのレーベルであるOffice Recordingsすらも積極的に配信に力を入れるようになるとは、これも時代なのだなと感慨深い。本作はそのレーベルの中心的存在であるBastian VolkerことBaazによる作品で、恐らくアナログでは2枚組でリリースされるのだろうが、今現在では配信でのみリリースされているのものだ。このレーベルのみならず過去にはElevateやSlices Of Lifeからもリリース歴があるのを理解すれば、如何にBaazの音楽性がミニマルな機能性があり深遠なる音響を持っているかを想像するのは難くないだろう。冒頭の"Who Am I"からして太くも軽快な、そして単純な4つ打ちのグルーヴを刻み、うっすら情緒匂わせる上モノのループとシンセストリングスによって仄かなエモーショナル性が発せられ、8分の中で大きなブレイクも特に用いずただただ心地好く踊らせるだけのミニマルなディープ・ハウスは彼の真骨頂だろう。続く"Odeon"ではロウで乾いた音質の詰まったリズムが変則的で、しかし優しく延びるシンセや耽美なコード展開を配して、これまた控えめに耽美な響きを持ったオールド・スクール寄りのハウスだ。次は一点してゴリゴリとした厳ついキックが打ち付ける骨太なグルーヴの"Hiding Space"、しかしここでも酩酊感を誘う幻惑的なシンセが奥深い空間演出を成し、淡々と冷えた感覚が持続しながらディープに潜っていく。"Oza"ではぐっとビート感は弱まりさざ波が広がっていくような穏やかなビートが優しく持続し、ぼんやりと浮遊するムーディーな上モノや遠くで聞こえるようなボイス・サンプルの効果もあって、殆どアンビエント・ハウスの状況ながらもより情緒が強く漂う。どの曲に対しても言える事は淡い音像が生み出す仄かなエモーショナル性、ミニマルに洗練されたグルーヴ、深い音響とBaazの個性は確率されている。ボリューム的にはアルバムと変わらない程で、Baazの魅力を十分に堪能する事が可能だ。



Check Baaz
| HOUSE13 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Odeon - Galaxies (Edizioni Mondo:MND008)
Odeon - Galaxies
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60年代のモンド映画に触発されハウス・ミュージック側からライブラリー・ミュージック的な音楽を手掛けるEdizioni Mondoは、まだ発足から僅か5年程ではあるものの現在のバレアリック・ミュージックとも共振しながら単にダンスのためだけではない豊かな風景を換気させるような音楽性を持っている。目下レーベルの最新アルバムである本作はローマからLuciano & Valerio RaimondiとMichele & Giacomo Righiniの二組の兄弟による4人組のユニットであるOdeonによるもので、このユニットは過去にも同レーベルから2枚のEPをリリースしており、サイケデリックなロックや夢のようなコズミック・ディスコに微睡みのアンビエント性を咀嚼して、基本的にはリスニング志向ながらもロードムービーのように音楽が旅情を描写するような音楽性を披露している。アルバムでは特にそんな音楽性が活かされる事になっており、霞の奥に消えていくような4ADを思わせるサイケデリックながらも甘美なビターのディレイが特徴のロック風な"Recovery"で始まり、続く"Landing"も同じ幻想的なギターを前面に出しそこにぼやけたシンセのドローンやコズミックなSEを導入して、序盤から夢の中を旅するような心地好い陶酔の世界へ。"Parsek"は溜めが効いたロックなリズムとディレイされたボーカルに惑わされ、"Fauna"ではビートは消失し鳥の鳴き声や波の音などを用いたフィールド・レコーディングで一旦息を入れつつ、そして甘美なギターのアルペジオによってどんよりとしたメロウな雲に包まれる"Capricorn"は特に幻夢なサイケデリック性が強く、途中のアンビエントな展開もあって意識も朦朧とするようなドリーミーな世界観だ。終盤には先行シングルの"Rocket Launch"も収録されており、もはや70年代プログレッシヴ・ロックとディスコがミックスされたように、轟音ギターから甘く透明感のあるギターの変化する展開や静と動が切り替わる大胆なビートの変化など躍動感のあるダンス・ロックが、4人組でライブ演奏しているようなダイナミズムを打ち出している。アルバムという大きな作風だからこそ彼等の心情の変化を描き出すような展開の大きさが活かされており、最初から最後まで夢と現実の狭間を進むようなサイケデリックな世界を堪能する事が出来るだろう。



Check Odeon
| HOUSE13 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Edizioni Mondo - Collezione (Mondo:MNDCD01)
Collezione
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公式サイトのインフォを引用すれば、60年代のモンド映画を元にしてライブラリー・ミュージック(TVや映画にラジオのBGMとして使用される、様々な用途に合わせた幅広いジャンルを持つ音楽の集大成)に影響を受けたレーベルだそうだ。このMondoと言うレーベルを主宰するのがイタリアのアーティストであるFrancesco De Bellisで、2013年にレーベルを開始してからは、自身の変名であるL.U.C.AとStudio 22、彼と共に活動を行っていたRaiders Of The Lost ARPことMario Pierroによる変名のROTLA、そして4人組のユニットであるOdeonの4アーティストによる4枚のEPをリリースしている。このレーベルを知るきっかけとなったのは橋本徹による『Good Mellows For Seaside Weekend』(過去レビュー)にL.U.C.Aの曲が収録されていた事で、そんな経緯を知ればMondoの音楽性も前述の情報を合わせれば、単に快楽的なダンス・ミュージックとは全く異なる魅力を想像出来るはずだ。そして本作は前述の4枚のEPを全て収録したコンピレーションとなっており、レーベルの音楽性を隈なく体験するには適切な作品と言えよう。何はともあれ冒頭の"Blue Marine"が素晴らしく、正にタイトル通りに透き通った海や空の青色が目に浮かぶ朗らかなバレアリック・サウンドで、爽快なギターサウンドや温かいストリングスの響きに波の音や鳥の鳴き声も混じりながら大きな海原へと航海を始めるようでもある。ROTLAによる"Laguna"は乾いて軽快なパーカッションに引っ張られながら、ぼやけたような淡いギターサウンドやシンセによって清涼感を生むオーガニックなニュー・ディスコ的で、穏やかな田園風景が広がるようだ。Studio 22による"Pic Nic"は生演奏しているようなファンキーなドラムや豪華なシンセ使いによって、正にタイトル通りにウキウキとピクニックに向かうご機嫌なイタロ・ディスコとファンクが融合した曲である。かと思えばねっとりと融解するバレアリック感を展開したのがOdeonによる"Anxur"で、生演奏と思われるギターやベースにドラムなど臨場感あるサウンドを打ち出しつつ、そこに快楽的な反復を見せるシンセや壮大な効果音等を散りばめて、映画音楽のような荘厳さの中にバレアリックなムードを11分にも渡って繰り広げるのだ。ダウン・テンポにアンビエント、サウンド・トラックにニュー・ディスコなど確かにジャンルに幅はありながら、しかしそのリラックスして何処までも開放的な雰囲気は正にバレアリックと呼ぶべきものであり、収録された4アーティストによる作品はばらばらになる事なく穏やかな桃源郷にまで響く音を鳴らしている。



Tracklistは続きで。
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| HOUSE11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |