DJ Nobu - Nuit Noire (Bitta:Bitta10002)
DJ Nobu - Nuit Noire
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フランス語で「暗黒の夜」というタイトルが冠されたMIXCDを新たに手掛けたのは、Future Terrorの頭領であるDJ Nobuだ。千葉というローカルな地から生まれたこのDJは、いつしか日本各地の様々なパーティーやフェスでの活躍から今ではBerghainなど海外の大きなパーティーにまで広がり、時代と共にディスコやハウスからテクノまで横断しながらその名声を高めてきた。今や国内のパーティーではDJ Nobuを抜きにして語る事は難しい程までの存在感を放っているが、トレンドではあるが決してハイプではなく、常に止まない探究心とダンスフロアへの敏感な嗅覚を以てしてパーティーの大小に関係なく独自の空間を創り出せるDJの一人だろう。2年前の作品である『Dream Into Dream』(過去レビュー)は果敢にも、普通ではない変異体テクノを用いて実験的な電子音響をコラージュ的に表現し、ダンス・フロアの可能性を広げるような作品だった。それはリスナーに対し大きなインパクトと相反する戸惑いさえも与えたが、本作はそのエクスペリメンタルな要素を残しながらもより現場的なダンスの方向へと軸を振り戻している。最初の"Lumiere Avant Midi"こそ闇の奥底でヒスノイズが囁くようなノンビートの音響ものだが、それ以降はフロアに根ざしたダンストラックが徹頭徹尾続く。ただそれらも各曲単体でよりもミックスされる事で機能と面白さが引き出される奇抜な性格があり、それらをじっくりと層を重ねるようにミックスする事でグルーヴの持続感/継続感を生みつつ、またゆっくりと姿を変えるようにしなやかな変化を付けていく。音響テクノやミニマルにインダストリアルなどを丹念に編み込むようなミックスを行い、序盤の神妙でディープな流れから徐々に加速して暴力的な金属音やノイズが放出される中盤、そしてハードなまま更にサイケデリック感を伴う終盤と、一時も緊張感を切らす事なく現在形のテクノ/ダンス・ミュージックを披露する。言うまでもなく甘さは皆無、常にひりつくような緊張感があり、そして徹底して冷たく荒廃した世界観に統一されている点が痛快でさえもある。MIXCDではあるがここから感じられる空気は正に真夜中のダンスフロアにざわめく高揚であり、目の前に暗闇の中で大勢の人が踊り狂うパーティーの光景が浮かび上がってくる程までのリアルさがあるのだ。本人が述べる通りに確かに実験性に加えダンスの要素を含む本作は、テクノや電子音楽の面白さを表現しつつダンスの快楽的な性質を素直に打ち出した内容であり、テクノ魂を刺激する最高のダンス・ミュージックである。

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| TECHNO11 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Oscar Mulero - Tresor Mix : Under Review (Tresor Records:TRESOR.235)
Oscar Mulero - Tresor Mix : Under Review
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かつてドイツテクノと言えば何はともあれTresorだった。Tresorの一番最初のリリースは何とX-101(Underground Resistance)で、デトロイトとのコネクションも持っていた。Tresorは硬派にテクノやミニマルテクノ、ハードテクノを作り続けてきたドイツテクノの良心であり、そして30代のテクノリスナーにとっては思い出のレーベルであろう。最近は以前ほどの勢いは失っているものの、硬派なテクノを作るレーベルと言う点においては信頼のおけるレーベルの一つだ。そしてここにそんなレーベルの歴史を掘り返したMIXCDが届けられたのが、これが本当に素晴らしい。トラックリストを見ただけで分かるだろ?悪い訳がないじゃない?世の中はちまちまとしたミニマルだとか、つまらないエレクトロハウスだとか流行ってるけれど、Tresorはいつだってテクノなんです。これこそがテクノ、俺が求める硬派なテクノ、そして本場のエレクトロも入っている。小細工無し、硬めの音で統一された勢いのあるテクノがふんだんに詰まっている。中盤以降のバキバキでスピード感に溢れるハードテクノ(もしくはミニマルテクノと呼んでもいい)の流れには、感慨深さと今一度テクノの素晴らしさを感じた訳で。ここから感じる強烈なテクノの衝動は、自分がハードテクノを理解した頃の衝動と一緒で、これこそがクラブで聴きたいテクノなんだと痛感した。Tresorの歴史を紐解くだけでなく、テクノの歴史を感じられる素晴らしいMIXCDだ。

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| TECHNO7 | 10:00 | comments(5) | trackbacks(2) | |
Marco Bailey - Sindustry (Ekspozicija Due) (Explicit Musick:EXPLICITCD002)
Marco Bailey-Sindustry(Ekspozicija Due)
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2月11日にageHaに来日するベルギーテクノのトップDJ・Marco Baileyこと通称マルコベ。元々はトランスなんかを作っていたらしいですが、僕が知っているのはハードテクノな作風になってからです。Primate RecordingsやMB Elektronicsからヒット作を送り出し、その他のレーベルからも数多くのリリースを行っておりますが、とにかくハードで痺れる格好良い作品が多いです。でもマルコベも近年のクリックハウス流行に乗っちゃったりして、クリック系のMIXCDを出したりお前もか!と突っ込みたくなった事もありました。以前のMIXCDはほんとゴリゴリな作風でいかにもハードミニマルだったので、別にマルコベのクリックにはあんま興味ないと言うか…。で彼のMIXCDの中でも僕がお勧めなのはやはり今回紹介する物です。ゴリゴリ感は前面に出てないのですが、ハードでメロディックなテクノを前半に多用して後半にバキバキに盛り上げるタイプなのでバランスが良かったのです。10曲目位まではDK9、Mr.Sliff(Adam Beyer)、Deetron等の色気のあるメロディーでじらしながら引っ張られて、後半は勢いで強引に持っていく感じ。まあ後半はちょっとマンネリ気味に感じられて面白味は余りないかなと思いましたが、マルコベなんで辛口に評価させて頂きます。なんて言いつつも疾走感のあるハードテクノなんで、結局よく聴いてたりします。ジャケットは最低ですがね(笑)

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| TECHNO3 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Jeff Mills - Exhibitionist (Axis:AXCD-041)
Jeff Mills-Exhibitionist
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ここ何年かのJeff Millsのスタイルにはちょっと残念な気持ちもあり、日本でプレイする事があっても意識的に避けてきた自分ですが、今年はWOMBのレジデンシーに行く気があります。SCIONのライブを見たい事もありますが、単純に最近の彼のプレイも聴きたくなっているんですよね。取り敢えずCDで彼のMIXを聴くには現在簡単に手に入る、この「Exhibitionist」しかありません。やっぱり凄いと思うのは72分間に45曲も使うと言う、そのMIXの早さ。別にMIXが早いからそのDJが良いと言う事と全く関係はないですが、やっぱり曲の良い所だけを抜き出してプレイするそのスタイルは別格です。過去の傑作MIXCD「Mix-Up Vol.2」に比べると鬼気迫るプレッシャーやアグレッシブさは薄くなり、円熟味を思わせるバリエーションを見せて、ミニマル、ハウス、ラテン等を程よく使っています。ファンキーでソウルフル、ハードでタフ、又してもテクノが黒人から生まれた事を身を以て証明しています。永遠に変わらないと思っていたJeff Millsにも変革の時代の訪れが来ているのかもしれませんが、変わらないのは未来を見つめるその視点。新しい事に挑戦してゆく彼の姿勢こそ、彼の最大の持ち味なのかもしれません。そしてその挑戦の表れが、MIXしている所をDVD化した「Exhibitionist-DVD」。コンセプトごとに4つのプレイが含まれていて、テクノオタクにはとても興味が湧くDVDではないでしょうか。

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| TECHNO2 | 21:00 | comments(2) | trackbacks(3) | |