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Perishing Thirst - Pilgrims of the Rinde (NAFF:NAFF004)
Perishing Thirst - Pilgrims of the Rinde
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青々しいファンタジーに吸い込まれるジャケットのバレアリック感に目を引かれ、試聴してみたところ確かにバレアリックからアンビエントにニューエイジ、いやそれだけではなくアシッドなダンスから厳ついブレイク・ビーツまで、雑多にジャンルが混在しつつも湧き出すピュアな多幸感に包まれる音楽性が体の隅々まで汚れを洗い流す。このアルバムがデビュー作となるPerishing ThirstはDust-e-1ことAlex Sheaf、Cassidy Johnson、Markus Stahlによるカナディアンの自称レイヴ・バンドで、それはニューエイジやアンビエントが再燃する今という時代も取り込んで、ダンスからリスニングまで飲み込み新しい風を吹かせている。幕開けは開始を宣言するように呟きを用いた"Seek To Become"で、ピアノのメランコリーな響きと靄が立ち込めるような幻想的な電子音によってオリエンタルな空気を醸すダウンテンポで、しっとりと肌に馴染ませるようにアルバムは始まる。続く"Lac Of Therein"は微かなアシッドさえもが心地好く広がるドリーミーなダウンテンポで、透き通る清涼感溢れる電子音とバンド風なリズムが爽やかに底抜けな青空を描き出す。繊細なエレピとジャジーなリズムが小洒落ているカフェのBGM的な"How Can I Love U"を通過し、辿り着いた先は力強く跳ねるダンスビートの"Enhance"で、クリスタルの如き透明度の高い電子音が伸びながらリバーヴを活かしたボイス・サンプルやシンセも等も織り交ぜて、大空を飛翔するバレアリックなテック・ハウスだ。"Desecr-8"はアルバムの中でも最も勢いのあるダンストラックで、ビキビキしたアシッドの反復とゴリゴリしたブレイク・ビーツで爆走するが、しかし澄み切ったシンセのコードも加わってくると深いダンスフロアの闇の中というよりはやはり屋外の開放感が感じられ、こういった澄んで清涼な空気感は彼等の特徴の一つだろう。激しく揺さぶれた後には、同じくアシッドを用いながらも瞑想的に使われるアンビエント寄りのダウンテンポ"Sacred Agency"や、90年代のグルーヴィーなヒップ・ハウスと清々しくオゾンが湧出するバレアリック性が融和した"Morning Light"など、体も心も冷ますチルな曲で安らぎへと導いていく。アルバムというフォーマットを活かして多用なジャンルの表現により豊かな世界観を展開するが、それらが雑然とならずにバレアリック/ニューエイジの枠で纏められており、ダンスからリスニングまで自然と楽しめる作品だ。こういったジャンルをクロスオーバーする感覚は、初期のSystem 7なんかを思い起こさせたりもする。



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| TECHNO14 | 12:00 | comments(0) | - | |