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DJ Pierre - Wild Pitch : The Story (Get Physical Music:GPMCD174)
DJ Pierre - Wild Pitch : The Story
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RolandのAIRAシリーズの発売の影響も少なからずあるのだろうか、積極的に刷新された名機を用いて現代版とも言える音楽が生まれているアシッド・ハウスのムーブメントは、オリジネーターさえも刺激したに違いない。アシッド・ハウスの元祖である"Acid Tracks"を生み出したPhutureの一員であるDJ Pierreも、近年はPhuture名義でライブを積極的に行いオリジネーターとしての存在感を放っているが、その勢いに乗って遂にキャリア30年の中で初のソロアルバムを完成させた。レーベルの案内に従えばオリジナルとリミックス、そして新旧の曲を収録している事から完全なオリジナル・アルバムではないものの、DJ Pierreによるアシッド・ハウスの魅力は当然としてNY系のソウルフルなハウスまで網羅されており、正にタイトル通りにWild Pitchスタイルの物語を聞く事が出来る。最初にセットされているのはBlunted Dummiesによる1993年作をDJ Pierreがリミックスした"House For All (DJ Pierre Wild PiTcH Mix)"で、オリジナルのソウルフルな雰囲気をいじらずに音質をクリアにしながら、その意味ではモダンさも意識したNY系ハウスになっている。そしてDJ Pierreによる新作である"MuSiQ"も官能的に囁くような女性ボーカルと切ないエレピのメロディーを用いたソウルフルなハウスだが、それは彼が単にアシッド・ハウスの開拓者である事だけでなくハウス・ミュージックに対して求道者である事を示しており、アシッド・ハウス方面しか知らない人にとっては新鮮味もあるかもしれない。序盤はそのようにクラシカルである意味ではこてこての熱量高いハウス・ミュージックが多いが、中盤になると"My Warehouse (DJ Pierre's Wild Pitch Remix)"のように控えめなアシッド・サウンドとギラギラとしたメロディーを武器に、所謂DJ Pierreらしい不気味で妖艶なハウス性が現れてくる。シカゴ・ハウスのレジェンドであるMarshall Jeffersonとの共作である"House Music"も不気味な男性の呟きや暗いベースラインによる催眠的な効果があり、ドラッギーなシカゴ・ハウスにはベテランとしての貫禄も滲み出ている。面白いのはクラシックをアシッド解釈したカバーも手掛けており、メロウなガラージ・クラシックに陽気なアシッドも加えながらも原曲の雰囲気を忠実に守った"Thousand Finger Acid"、快楽的なシンセベースのシーケンスとアシッド・サウンドが絡んで多幸感を増した"I Feel Love (1979 Disco Club Mix)"と、普遍性を損なう事なくアシッドの魅力も盛り込んでいる。最後は1994年の名作"What Is House Muzik"をオリジナルのままに収録しているが、跳ねながらタフなリズムを刻むドラムと覚醒的でアシッディーなメロディー、エネルギーが溢れ出す勢いのあるグルーヴと堂々たるハウスのクラシック的な佇まいがあり、何だかんだでアルバムの中でこの曲が一番カッコイイのは少々悩ましくもある。しかし、アシッド・ハウスが再燃している中でのパイオニアによる初のアルバムと言うだけでも、十分に魅力的な作品である事に変わりはない。尚、アナログは一部の曲しか収録されていないため、本作は絶対にデータでの購入がお勧めである。



Check DJ Pierre

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| HOUSE13 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2017/12/15 EMMA HOUSE @ Sound Museum Vision
近年再度注目を集めているアシッド・ハウスと呼ばれる音楽は、TB-303(だけではないが)の不気味なベース・サウンドを用いて中毒的な快楽を引き出すハウスであり、シカゴを発端にした一大ムーブメントだった。その中でもイノベーターの一つとして挙げられるのがDJ PierreとEarl "DJ Spank Spank" Smithらによって結成されたPhutureであり、特に10分以上に渡って繰り広げられる幻覚的な"Acid Tracks"は今尚フロアを狂気へと誘い込むクラシックだ。今回は日本にて現在形で"Acid City"なるコンセプトネームでアシッド・ハウスへ再度取り組んでいるDJ EMMAのEMMA HOUSEへとPhutureの出演が決まったが、このタイミングこのパーティーでならアシッド・ハウスを体験するには絶好の機会であろう。
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| EVENT REPORT6 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/7/25 Two Sides vol.2 @ Air
先週はruralが開催されて多くのアンダーグラウンドなDJが出演していたが、その流れで都内でもrural組が出演するパーティーが開催されていた。Airでは4月に新たに始動した"Two Sides"の2回目が予定され、そこはベルリンからBenjamin Fehrと元々はイタリアで現在はベルリンで活動するHubbleが招かれていた。どちらのアーティストも当方は聞き慣れないものの、事前情報では「暗黒のグルーヴ」や「ハウス、テクノ、ダブ、ジャズ、アシッド等ジャンルを横断する」という触れ込みだった事に興味を持ち、また日本からはRyosuke & KabutoがB2Bスタイルで出演する予定があったので、新規開拓の意味も兼ねてAirへと遊びに行く事にした。
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| EVENT REPORT5 | 21:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
2013/10/25 VOLTAGE @ Air
一年に一度のハロウィンパーティー。都内各地で国内外のアーティストが集結しハロウィンを盛り上げるのだが、今回気になっていたのは恐らくAIRには初出演となるアシッド・ハウスの世界遺産であるHardfloor。やはり好きなアーティストは好きなクラブで聴きたいと思っていたので、この機会は逃してならぬと今年のハロウィンはAIRでと決めていた。そして日本からは石野卓球、Q'HEY、DJ Kuriとテクノ一色で固めた面子が出演し、間違いなくお祭りと化すハロウィンパーティーへと足を運んできた。
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| EVENT REPORT4 | 18:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Moodman - Crustal Movement Volume 03 - SF (tearbridge records:NFCD-27351)
Moodman - Crustal Movement Volume 03 - SF
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最初に断言しておくとこのアンダーグラウンドなダンス・ミュージックを様々なスタイルで纏め上げた"Crustal Movement"シリーズは、MIXCDが良くも悪くも大量に生産されるこのご時世において決して安い値段ではない。がミックスの技術からメジャーでリリースする事によるライセンス許可の取得、そしてマスタリングまで手抜き無しに仕事がされている事を考慮すればこその価格であり、実際に聴き終えた後にはその価格に見合った内容であると理解出来た。このシリーズは国内の3人のDJによって同時に3枚リリースされたのだが、今日紹介するのはジャンルに囚われる事なく振り幅を敢えて持ちながら時代を駆け抜けてきたMoodmanが手掛けている盤だ。本作が面白いのはもう15年以上も前のJohn BeltranとTerraceの曲である往年のインテリジェンス・テクノから始まり、そしてKirk Degiorgioのリミックスへと続いて行く事だ。序盤にしていきなり90年代前半を象徴するスタイルが出現するが、実はそれ以降はここ2~3年の作品で纏められており、特に後半は近年のダブ・ステップがそれ自体を強く主張させる事なく自然と並んでいる。インテリジェンス・テクノ、ブロークン・ビーツにダブ・ステップ、ディープ・ハウスやエレクトロニカと小刻みに曲調は変わっていくのだが、不思議とその直列には違和感はなく自由奔放なビートの組み合わせが各所に散りばめられているのだ。恐らく本人もインタビューで述べているように曲としてではなく素材/ツールとしてデジタル的なミックスを行った事がそれを可能としているのだろうが、曲自体が存在感を主張しない為にBGM的な平たくスムースなムードを生み出し、何時の間にか聴き終わっているような心地良さが発せられている。とてもさり気なく過去から現在へと繋がりを聴かせる知的さ、そして今と言う時代の空気も取り込んだ洗練さを兼ね備え、大人の余裕さえ漂う音にただただうっとり。

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| HOUSE9 | 11:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hacienda Acid House Classics Compiled And Mixed By Peter Hook (New State Music:NEWCD9054)
Hacienda Acid House Classics Compiled And Mixed By Peter Hook
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New OrderのPeter Hookが選曲&ミックスを行ったクラブハシェンダの夜を蘇らすアシッドハウスコンピレーション。って、この手の企画は今までにも山ほど出てるんだけど、なんか似たようなのが去年にもあった気がする。と思ったら「The Hacienda Manchester,England Acid House Classics Vol.2 Compiled By Peter Hook」(過去レビュー)の事か!!!幸いにも収録曲は被ってないので良かったけど、流石に乱立させ過ぎじゃないでしょうか。でもまあ内容に関してはなかなか良いと言うか、割とクラシカルなアシッドハウスが収録されていて、この手のコンピを持ってない人には十分に楽しめる内容だと思います。基本的にビキビキなアシッドフレーズが炸裂するチープなハウスが中心で、懐メロ大会みたいな感じかな。目玉もちゃんとある。Peter Hookがこの作品の為に作ったのかどうかは知らないが、Manray名義で新曲を2曲提供しているのだ。そして名曲"True Faith"のダブバージョンである"True Dub"なんて言う珍しい曲もある。哀愁漂う"Last Rhythm"もセンチメンタルで泣ける位素晴らしい。狂気と歓喜に溢れたハシェンダの空気が、正にこのコンピレーションに詰まっているはず。

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| HOUSE5 | 09:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Tom Middleton - One More Tune (Renaissance:REN49CD)
Tom Middleton-One More Tune
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元Global Communication…と言う肩書きは最早不要ですね、Tom Middletonの最新MIXCDは、パーティーの最後にかけるアンセム曲を自身でリミックスやエディットを施した曲を中心に選りすぐりした内容。GC解散後は色々な名義を使い分けてかなりポップなハウスを作っていた時期もありましたが、本作のリミックスも予想以上にポップなハウスが多め。開眼したのか突き抜ける程に耳に残るメロディーがあって、まずは素直に良いトラックだなと感じました。もちろん根はクラブアーティストなんでしっかりと踊れるテックハウスの4つ打ち仕様で、それらが隙間無く繋がれる事により快楽は持続し、いつの間にか快楽は恍惚へと、恍惚は郷愁へと変化していくドラマティックな展開が広がっています。GCとの方向性は確かに異なるけれども、洗練された煌びやかな音色の美しさと言う点では共通点も感じるし、曲単位での出来はかなりハイクオリティーですよ。そんな訳でDJの為にと、DISC2はノンミックス仕様。"Strings Of Life"のリミックスだけじゃなく、全てがキラートラックとさえ言えるレベルに到達しております。テックハウスの参考書としてお勧めしたいですね。

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| HOUSE4 | 15:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Trax Records The 20th Anniversary Edition Mixed By Maurice Joshua & Paul Johnson (Trax Records:CTXCD5001)
Trax Records The 20th Anniversary Edition Mixed By Maurice Joshua & Paul Johnson
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取り合えず本日で一旦シカゴハウス特集は終わり。最後はシカゴハウスにおいて最も重要な二つのレーベルの内の一つ・Trax Recordsについて。自分は勿論Trax Recordsが設立された当時(84〜85年?)はまだお子ちゃまな訳で当時の状況に関しては詳しく知らないのですが、Larry Shermanによるレーベル運営に関しては相当酷いもんだったらしいです。レコードの売り上げに対しての対価を払わないだとか(Larry Heardはその事のうんざりして自分のレーベルを立ち上げた)、最も有名な酷いエピソードはレコードプレスには材料費がかかるので、売れ残ったレコードを買い集めてそれを再プレスし販売していた(だからTrax Recordsのレコードの音は悪いそうです)とか、とにかく無茶しまくり。それにやたらめったら何でもかんでもリリースしていたから、音楽の質にもばらつきがあって決して優良なレーベルであるかと言うとそうでもないんです。それでもAdonis、Phuture、Joey Beltram、Larry Heard、Marshall Jefferson、Vincent Lawrence、Sleezy D、Frankie Knuckles、Armando、Farley Jackmaster Funkを含め多くの素晴らしいアーティスト達がここを経由して行った事を考えると、やはりシカゴハウスだけに限らずハウスと言う音楽においてとても重要な存在であった事は否定出来ません。

さて前置きはそれ位にしてそんなTrax Recordsの20周年記念盤が本作。1、2枚目はMaurice JoshuaとPaul JohnsonがTrax音源を使用しミックスを施していて、3枚目はアンミックスのコンピレーションとなっております。チープでファンキーなシカゴハウスや毒々しいアシッドハウス、そしてディスコな歌物までTraxの魅力が満載で、80年代のハウスの流れを知るには十分過ぎる内容となっております。音楽としての完成度は決して高い訳じゃないから聴く者を選ぶ感じなんだけど、ハウスについて掘り下げようと思うなら決して避けては通れないですね。

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| HOUSE4 | 21:15 | comments(6) | trackbacks(1) | |
Luciano - Fabric 41 (Fabric:FABRIC81)
Luciano-Fabric 41
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現在のミニマルシーンにおいてRicardo Villalobosと双璧を成すチリアンミニマリスト、Lucianoの最新MIXCDは人気シリーズのFabricから。名シリーズ、そして名アーティストの作品なんでリリース前から良作を予想していましたが、やはり期待を裏切らずに最前線で活躍するミニマリストらしい本気度の高い内容。ミニマルと言ってもドイツで流行っているドープなミニマルではなくて、パーカッション中心のどちらかと言うとファンキーな要素の大きいミニマル。パーカッション自体の響きがドライで、その上のらりくらりと酩酊じみた足元のおぼつかないふらふらしたテンションなので、どうにも無味乾燥なムードが漂っておりますが、その緩さが逆にジワジワと効いてくる感じ。中盤ではぐっとアダルティーな色気を帯びて感動的な盛り上がりを見せ、デトロイトテクノを注入しつつラストまで突っ走ります。全体的にシカゴハウスっぽいスカスカな構成なので、胃もたれせずに最後までBGMみたいに聞き流せてしまうのも好感触。現在のクラブミュージックシーンではどこもかしこもミニマルで溢れていますが、独特なグルーヴを生み出す数少ないオリジナリティーを持ったDJとしての実力を感じさせます。16曲中5曲も自身のレーベルであるCadenzaの音源が使われているのですが、それもまたレーベルの質の高さの証明と言う事でしょう。

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| HOUSE4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Francois K. - Masterpiece (Ministry Of Sound:MOSCD150)
Francois K-Masterpiece
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ゲップが出る程のテクノ三昧!!テクノの大洪水!!

UKクラブミュージックの老舗・Ministry Of Soundが送る新シリーズ"Masterpiece"の第一弾は、なんとこちらもクラブミュージックの大御所中の大御所・Francois Kevorkianが担当。最近彼がテクノ化しているのは周知の事実ですが、本MIXCDでも彼のテクノ趣味がばりばり前面に出たテクノミックス3枚組みの超大作。いくらなんでもゲップが出るくらいのボリュームだわな。しかしもうフランソワも完全にテクノが板に付いて来たと言うか、もうテクノDJ一本でもやっていけると断言出来る位テクノなDJになりましたね。CD3枚組みの大作だけど各ミックスごとに特徴があって、決して飽きずに聴けるどころかそれぞれの魅力にぐいぐい引き込まれる内容となっております。

CD1の"Napoli"はプログレッシヴハウス色が強めに出た大箱でのプレイを意識した壮大な展開で、じわじわとドラッギーな音が効いてきます。少々派手な気もするけれど、今回はマニア向けではなく一般的な人向けに意識したと発言しているので、これはこれで良いのかなと。CD2の"Manchester"は一番テクノ色が強く、そしてデトロイトテクノ、またはそれに影響を受けた曲を多めに入れた内容です。アッパーに盛り上げつつもメロディアスな曲をふんだんに使っていて、泣きの旋律が入ってくる後半は感動物。オールドスクールな曲も使用していて、テクノへの敬意も感じられますね。そしてCD3の"Tokyo"ではコアなファンも忘れてないぞと言わんばかりに、普段のDeep Spaceワールドを意識した幅広いプレイを聴かせてくれます。テクノの中にダブアンビエント〜ディープハウス〜アフロハウスを落とし込み、横揺れグルーヴとファットな低音でゆらりゆらりと体を揺さぶる好プレイ。個人的にはCD3が一番ディープで、ゆるゆるな浮遊感に包まれ気持ち良いと思います。

テクノと言う枠組みの中で自由に羽ばたきを見せるフランソワ、老いてなお盛んなDJであります。"Masterpiece"と言う主題が付いたこのシリーズですが、正にそのタイトルが相応しいテクノの指標となるべきMIXCDですね。

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| TECHNO5 | 21:30 | comments(1) | trackbacks(3) | |
DJ Hell - Misch Masch (Fine.:FOR88697030152)
DJ Hell-Misch Masch
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知ってる人は知ってると思うが、ドイツはデトロイトの衛星都市である。Tresorの一番最初の作品はX-101(Jeff Mills+Mike Banks+Robert Hood)だし、初期Basic ChannelはURの影響下にあったし、Jeff Millsの1stアルバムもTresorからだし、よくよく考えるとテクノに影響をもたらしたKraftwerkはドイツ出身だ。種明かしをしちゃうとDerrick Mayが「ドイツはデトロイトの衛星都市である」と発言していたのだ。とにかくドイツの人もデトロイトテクノには、影響を受けそして畏敬の念を抱いているのだと思う。

そしてそれをあからさまにしているのが、ドイツの貴公子・DJ Hell。「デトロイトテクノの再評価と言う感覚は、テクノのリアルな部分を見過ごしている事」とさえ言い切っている位、彼の中ではテクノ=デトロイトテクノと言う事なんだろう。テクノが細分化し色々な方向へ袂を分かっても、結局の所流行とは関係無くその存在が揺るがないのはデトロイトテクノのみなのだ。DJ Hellも余りにもデトロイトテクノを愛すが故に本作の様なデトロイトテクノ満載のMIXCDをリリースしてしまった訳だが、ドイツの事も忘れずに合間にジャーマンテクノも混ぜつつデトロイト好きを納得させるプレイを聴かせてくれます。シンセストリングス重視では無くて、比較的煌びやかで金属的な鳴りのするデトロイトテクノが多く、オリジナルデトロイトと言うよりはそれに影響を受けたドイツのテクノと言う感じですかね。ミニマルで陶酔感を生み出す流行の中、この様なメロディーを大切にした聴かせるMIXCDは非常に好感が持てるなー。ベタだけどなんだかんだデトロイトテクノ満載のMIXCDは好きなんですよ、はい…。一応古臭い内容にならない様に新しめのテクノも使っている所で、プロアーティストとしてのプライドを守っているのかDJ Hell。ちなみにDISC 2はDJ Hellのリミックスワーク集なんだけど、全然聴いてないしどうでも良い。

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| TECHNO5 | 21:30 | comments(7) | trackbacks(0) | |
Renaissance Presents Nic Fanciulli Vol.2 (Renaissance:REN31CD)
Renaissance Presents Nic Fanciulli Vol.2
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前職を辞めて一ヶ月、その間に久しぶりにPCゲームをしたりハローワーク通ったりお家で昼寝をしたり、なかなかグダグダな生活を送っていました。がやっと新しいお仕事が決まり、これからは責任を持って社会人としての生活を送る事になります。最初の内は研修期間だろうと思われるのでそこまでは忙しくないと思うのですが、その後はIT関連なので時間も不規則になり多忙な予感がしています。まあこのブログも多少ペースは落ちる可能性が高いけれど、マイペースでがんばるぞっと。

今日は昨日に続きプログレッシヴハウスのMIXCDで、担当はUKプログの新星・Nic Fanciulli。自分は全然彼に関しては知らないのですが、MIXCDの中で自分の好きな曲が使用されていたのでついつい買ってしまいました。"Early Doors"と"Late Night Floors"と言う風に2つの異なるコンセプトで選曲をされていますが、まずは"Early Doors"から。日が変わる前のクラブをイメージしたと思われるタイトルですが、確かにそこまでアッパーではないしむしろラウンジなどで軽くBGMとして流れる位の耳当たりの良い内容だと思います。透明感に溢れ身も心も軽やかにお酒の進みそうな音ではあるんだけれども、ちょっとビートが弱いかなと…。自分の中でプログレッシヴハウスと言うと、徐々にエネルギーを溜めて終盤に上げて行く強烈な4つ打ちが好きなので、物足りなさが残るかな。しょうがねーなーと思いつつ"Late Night Floors"を聴いてみると、こちらは最初から滑らかな4つ打ちが鳴っています。しかしこの人の選曲って良くも悪くもメロディーの起伏が多く、MIXCDなんだけれども一つの世界に統一されてないのですね。例えば他のDJだと色んな楽曲を使っても見事に調和の取れた世界観を創り上げるけど、この人の場合MIXじゃなくてコンピを聴いている気持ちになってしまうなぁ。流行のエレクトロハウスっぽい音や綺麗目の音も入れたりしてそつはないけれど、なんだか全体的に緊迫感が持続しないのは何故?比較するのは可哀想だけれども前日紹介したHernan Cattaneoに比べると、Nic Fanciulliはまだまだと思わざるを得ない出来ですね。自分が聴きたかったFunk D'Void(=Francois DuBois)の新曲は予想通り素晴らしかったです。

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| HOUSE3 | 21:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Hardfloor - X-Mix Jack The Box (Studio !K7:!K7068CD)
Hardfloor-X-Mix Jack the Box
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ちょー期待していたのに先日のWIREでは期待を裏切れたプレイをしたHardfloor。いや、音が悪いでもなくやっぱり最高にファンキーな音は出していたのに、単純にレイヴに合った選曲じゃなかったのが原因。全体的に地味過ぎて盛り上げに欠けたのは否めないでしょう。

基本的にHardfloorと言えばライブなのですが、実はMIXCDなんかも出したりしてます。まだまだそんなにMIXCD自体が流行っていなかった頃、Studio !K7が率先して「X-Mix」シリーズを展開していて有名なDJが名を連ねていましたよね。その中にHardfloorも含まれているのですが、やはりアシッドハウスの先駆者だけあって選曲もオールドスクールなアシッドハウスが多いです。ここではHardfloor以前のアシッドハウスに敬意を込めているのでしょうが、Phuture、Fast Eddie、Adonis、Sleezy D.など説明する必要の無い位アシッドハウスの中心人物の曲ばかり回しています。Hardfloor自身はテクノ色が強いアシッドハウスなのに対し、前述のオリジネーターたちはやはり言い方が悪いけどチープです。はっきり言って古臭い音なのは間違いなし。アシッドハウス=Hardfloorだと思っているならば、きっとそれよりも前のアシッドハウスの音の古臭さに閉口するかもしれないでしょう。しかし、そこから生じる音の不穏さと言えば近年のアシッドハウスを余裕で上回ると断言します。機材だとかテクニックだとかじゃなく、作り手のソウルが違うんだろうな。全編ビキビキアシッドハウスだけれども、結構緩めなのでまったりと進んでいくMIXCDですね。Hardfloorを好きならば、彼らが影響を受けた音楽を聞くのも楽しみ方の一つではあると思います。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Phuture And Other Classics From DJ Pierre (Trax Records:CTXCD5016)
Phuture And Other Classics From DJ Pierre
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2004年位からアシッドハウスの老舗・Trax Recordsがリイシューに力を入れていて、Armando(過去レビュー)、Joey Beltram(過去レビュー)と言ったアーティストのベスト盤や、「Twilight Trax」(過去レビュー)と言ったコンピレーションをリリースしています。そして遂にアシッドハウスの生みの親、PhutureことDJ Pierreのベスト盤が登場しました。DJ Pierreと言えば「Acid Trax」なのですが、10分にも渡る全編アシッドな曲は極端に単純で極端に中毒性が高いです。TB-303のビキビキウニョウニョが際限もなくただ鳴り響くだけなのに、こんなのがクラブでかかったら発狂してしまいそうな危うさがあります。神経をやられてしまいバッドトリップなのに、なんで気持ち良くなれるのでしょうか。余りにもインパクトが強すぎてDJ Pierreと言うと「Acid Trax」のイメージしかありませんが、それ程聴く者に強烈な印象を残すと思います。単純がゆえに一番最初のアシッドハウスでありながら、既に完成型を成している凶悪な曲、「Acid Trax」を聴いて欲しいと思います。アルバムはベスト盤なので安心して全編聴けると思いますよ。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
PLUS Technasia:Charles Siegling (Plus:PLUS101)
PLUS Technasia:Charles Siegling
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なんとなくガツンと来る物を聴きたかったので、TechnasiaのCharles SieglingのライブMIXCDをご案内。ええ、まあライブMIXなので臨場感と言うか普通のMIXCDより猛々しいパワーに溢れています。しかもTechnasiaのオリジナルトラックはデトロイトとアジアに影響を受けた様な美メロトラックが多いのに、Charles自体のDJってどっちかって言うとシカゴハウスに影響を受けている様なファンキーさと高速BPMが特徴ですな。ザクザクッとしたハードかつ鋭い切れ味を持ったトラックの合間に、Technasia関連のスタイリッシュで美しいトラックを差し込み美味く展開を作っていると思います。ターンテーブル3台使用のプレイと言う事もあり、どんどん曲を繋げていくのでテンポよく聴けますね。しかも実際のプレイではBPM140越えも珍しくないらしいですが、そんなに早いと踊るのも一苦労なんじゃないかと…。ここら辺もシカゴハウスのパンピンなMIXに近い物がありますね。まあスカッと爽快になりたければこんな痛快なMIXCDもうってつけなんじゃないでしょうか。

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| TECHNO2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Can You Jack? (Chicago Acid And Experimental House 1985-1995) (Soul Jazz Records:SRJ CD111)
Can You Jack? (Chicago Acid And Experimental House 1985-1995)
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何度もアシッドハウスのコンピは発売されているにも関わらず、昨今のアシッドリバイバルのせいかまたもやアシッドハウスのコンピレーションが発売。2枚組でかなりお腹一杯にアシッドを堪能する事が出来ます。1985年から10年間のアシッドハウスが収録されていて、その流れを感じる事が出来ると思っていると…アシッドハウスは10年経ってもあまり変化が無いんだねと言った感じです。TB-303のベースラインとTR-808のリズム、この二つの楽器をメインに作られているから変化が無いと言えば当然でしょうか。アシッドハウスはTB-303のビキビキウニョウニョのベースラインによって生まれた物、だからこれが必ず入っている訳であります。音自体は現在とテクノやハウスと比べるとかなりチープだし、こんなの誰でも作れるじゃんとか思ったりもします。実際パクリも多かったらしいし、技術とかなんて余り関係ないのかなと。生まれた時はアイデア一発、その後は全部勢いとかノリでアシッドハウスが大量生産されていたのでしょう。ただ今聴いてもやっぱりこの頃のファンキーさは本物で、現在のアシッドハウスリバイバルに負けてはいません。結局コロンブスの卵と言う事なのか。TB-303に酔いしれましょう。

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| HOUSE1 | 18:18 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Derrick May - Mix-Up Vol.5 (Sony Music Entertainment:SRCS8250)
Derrick May-MIX-UP Vol.5
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テクノ方面で語られている人の中にも、シカゴハウスの影響がモロに出まくりな人なんかもいて、このDerrick Mayなんか一番分かりやすい例なんじゃないかと思う。彼の初期音源「Nude Photo」なんて実際アシッドハウスみたいなもんだし、その後のファンキーなリズムが躍動的な曲群だって、シカゴハウスの影響が大きいと思う。Juan Atkinsの音と比べればJuanがあくまでデトロイトテクノ、Derrickがシカゴハウスとさえ分けられてもおかしくない位だろう。未だDerrickのDJを生で聴いた事が無いのだが、このMIXCDでやはりDerrickはシカゴハウスの影響を大きく受けているんだなとまざまざと感じました。このMIXCDでのDerrickのプレイはパンピンでファンキー、そして官能的とこれで踊れない奴は不能なんじゃねーかと言う位のかっこいいものです。ハードグルーヴの勢いで攻めるのとは異なり、腰に来るグルーヴでねちっこく踊らされてしまいます。音数少なめでありながらアフリカンリズムを強調した流れは、やはり黒人特有な感じがしますね。そう彼の曲もそうなんだけど、弾ける様な激渋でファンキーなパーカッションが彼を特徴付けてるのではないだろうか。このセンスはJuan AtkinsやKevin Saundersonには無い物だよね?MIXCDでこれだけかっこよければ、生のプレイはもっと凄いのだろうか?機会があれば彼のプレイで踊りたいですね。そうそうDJばっかりじゃなくてたまには新曲も出してくれよとは思っているけれど、きっともう出ないでしょう…

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| TECHNO1 | 22:27 | comments(3) | trackbacks(0) | |