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Herbert - Bodily Functions (Special 10th Anniversary Edition) (Accidental Records:AC66CD)
Herbert - Bodily Functions (Special 10th Anniversary Edition)
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誰が何と言おうとMatthew Herbertが2001年にリリースした"Bodily Functions"は、彼の数ある作品の中でもベストである事を覆す事は出来ない。いや、それどころか21世紀に入ったばかりにして、後世に名を残すであろうエポックメイキングな作品になった。ドラムマシンや既存のプリセット音源、既存音源からのサンプリングを禁止したPCCOMと言うコンセプトを掲げて、実験的な創造と並行しながらユーモアとポップな音を両立させた奇跡的なまでのバランスの上に存在するハウスアルバムだ。本作品はそれから10年以上が経った事を記念してのリイシューとなるのだが、オリジナル盤を持っている人もこのリイシューは買って損はしない、いや購入すべき作品である事を断言する。何故ならばボーナスディスクとして当時アナログでリリースされていたリミックスが纏めて収録されており、リミキサーにはJamie LidellやPlaidにMatmosと言った奇才から、Reclooseや竹村延和に意外にもJane's AddictionのPerry Farrell、そして新録リミックスにはDJ KozeとDave Ajuまでもが参加しているのだから。どのアーティストも強い個性を発するからこそHerbertの作品をどう塗り替えていくのかと言う楽しみがあるのだが、オリジナルのポップな遊び心は残しつつもそこにモータウン・ソウルやカットアップしたようなファンク、華麗なブロークンビーツにPCと睨めっこしたIDMやエレクトロニカ、そして端正なディープ・ハウスまで見事に個性を開花させたリミックスが聴けるのだ。またオリジナルが半ばリスニング向けであったのに対し、やはりアナログEPに収録されていた事も影響があるのかリミックスは比較的フロアに寄り添った傾向であるのも興味深い。実験的でありながら肉体を揺らすグルーヴ感も添加され、クラブ・ミュージックとしてのリミックスワークを分かりやすく体験させてくれる模範的な仕事と言えるだろう。オリジナル盤にリミックス盤も付いて、お買い得と言う以外に言葉が見つからない。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Luciano - Vagabundos 2012 (Cadenza Records:CADCD10)
Luciano - Vagabundos 2012
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近年は当初思っていたよりもアーティスティックと呼ぶべきか芸術的に崇高さも兼ね備えた音楽性を表現し、自身が主宰するCadenza Recordsも含め良くも悪くも上手く売る術を理解しているLuciano。とまあ少々皮肉を込めた言い方をするのは近年の作品の完成度が高いのは言うまでもないのだけど、初期の頃のもっと単純なワクワク感と言うものが薄れてきているからで、まあそれは活動が長くなれば仕方ない事でもあるのだが。そんな中で4年ぶりとなるこのMIXCDは先行でデジタル版がリリースされていたものの、CD版ではタイトルは同じでも内容は全く異なる選曲で纏められている。選曲を見れば分かる通りで本作はPCを使って各曲をパーツとしてミックスしながら再構築を行うデジタルミックスとなっており、曲の大半が近年リリースされたテックハウスやミニマルなものの、Lucianoらしい陽気なパーカッション使いや異国情緒漂う怪しさに相反する軽やかなエレガンスを伴う空気は流石と言うしかないだろう。特に文句の付けようもない程にバランス良く様々なエッセンスを取り込みしっとりしたグルーヴで品の良い音を聴かせてはくれるのだが、しかしPCを使ったにしても余りにも機械的と言うかかっちりと固めて制作し過ぎなのはミックスに必要なライブ感が欠けてやしないだろうか。展開も押し並べて平坦でクラブでのピークタイムのように突き抜ける瞬間も無く、良く言えばスムースに聞き流して何時の間にか終わってしまう印象なのだ。勿論彼が素晴らしいトラックを作ってきた事は事実だし、DJに於いても彼らしいチリアン発の個性はあると思うが、それでも少々Lucianoと言う名前だけが一人歩きしてしまっている感も否めないのである。真価は生でミックスを体験し評価するしかないのであろう。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Lawrence - Timeless (Cocoon Recordings:CORMIX035)
Lawrence - Timeless
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大仰な作品をリリースする印象が強いCocoon Recordingsですが、中にはレーベルの作風に捕らわれない音源もリリースしているようで、Lawrenceが手掛けたこのMIXCDは正にLawrenceらしい音が詰まった作品になっております。Lawrenceは自身でもDialやSmallville Recordsを運営する傍ら、Mule ElectronicやKompakt等からも欧州の洗練されたミニマルなディープハウスを送り出しているアーティストです。そんな経歴を知っている人にとってはこのMIXCDは期待通りの内容で、幕開けからして物悲しいエレクトロニックなハウスから始まり、そして序盤にしてChez Damier & Stacy Pullenの華麗なクラシックが投入され期待の高まる展開が。そこからスムースなハウスのグルーヴを保ちながら浮揚感のあるテッキーな流れへと突入し、Morphosisの陰鬱なハウスからAril Brikha、Delano Smithの心地良いディープハウスに繋がる瞬間は本作の山場と言えるでしょう。その後は一旦熱を冷ますように気の抜けたハウスを投入し、Mike DehnertやRobert Hoodのミニマルなテクノで再度かっちり引き締めつつ、ラストはPlaidのインテリジェントな曲で厳かに着地。Cocoonの快楽的な音とは異なる静かに燻るLawrenceの内省的な音が終始満ちていて、耽美な官能と厳かな美しさが堪能できるハウスミックスとして素晴らしい出来となっております。今っぽ過ぎる音なので"Timeless"と言うタイトルはどうかとは思うけれど、イケイケなCocoonから本作が出たと言う点でも評価出来るでしょう。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Warp20 (Unheard) (Warp Records:WARPCD203)
Warp20 (Unheard)
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WARP20周年最後のすかしっぺ。ベスト盤やらカヴァー盤やらエレグラやらで盛り上がってたみたいですが、個人的にはかなり肩透かしを喰らっていたのでWARP20周年と言われても全然盛り上がっておりませんでした。でようやく期待に応えてくれたのが未発表曲を集めてくれた本作。ベスト盤はともかくとして最近のWARPの音を示したカヴァー盤より、本作の未発表曲の方が古参のWARPファンは嬉しいのではないかと思う内容。Nightmares On Wax、Broadcast、Plaid、Autechreらの昔からのWARP勢、そしてBoards Of Canada、Clarkらの新世代、極めつけはURのDrexciyaの片割れ・故James StinsonのElecktroidsまで収録されていて、そりゃもうヨダレ出まくりでしょう。Nightmares On Waxなんかは1990年制作のトラックなんで、オールドスクールっぷりが発揮されたダウンテンポでまだ荒い作りが逆に格好良いですね。Broadcastのシューゲイザーを匂わせる切ない歌物、Seefeelの極寒を感じさせるクールなアンビエント、まだ今ほど難解でなくピュアなAIテクノをやっていた頃のAutechreら辺りも、古くからのWARPファン向けなトラックで良い感じ。そして本物のエレクトロを継承するElecktroidsだ。これが元祖エレクトロ、流行のエレクトロとは全く異なるダークかつチープで狂気させ感じさせる正にURの音。その他のトラックも含め全体的にエレクトロニック度が高めで、WARPの音とはやっぱりこれだよねと再度認識させるのに相応しい一枚。

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| TECHNO7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Warp20 (Recreated) (Beat Records:BRC-242)
Warp20 (Recreated)
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冷静になるとブログにひでぇ事書いたなぁと気付く。時々狂ったりモヤモヤすると書かずにはいられなくなるが、これじゃあただのキモメンがスーパーキモメンになり、今まで以上に女の子はドン引きだ。しかし記録は記録、自分への戒めとして消去はしない。

テクノと言う常に改革を望む世界において、一つのレーベルが20年も続くと言うのはある意味奇跡でもある。そんな奇跡を実現したのがUKのWarp Recordsで、今年で遂に20周年だそうだ。それを記念してリリースされたのが本2枚組で、Warpの音源をWarpのアーティストがリメイクしたコンピ。とは言え正直なところ自分には物足りなさの残る企画で、昔のWarpの音を期待している人は完全に肩透かしを喰らうだろう。当たり前の事なんだけど、これはテクノの殻をぶち壊してレフトフィールド的な自由性を持った音楽性を進んでいる今のWarpの音が中心だと言う事。僕はやっぱり昔のインテリでダンスフルな頃のWarpに思い入れがあるから、その時点でこの企画とはもう合わなかったんだろう。またリミキサーにBoards Of CanadaやAndrew Weatherall、Aphex Twin、Speedy Jら重鎮が入ってないのは、物足りなさどころか失望さえ隠せない。ぶっちゃけな話90年代の重鎮に比べると、今のWarpのアーティストってそんなに魅力的には感じられないんだ。色々手を広める事で時代を生き抜いてきたのは分かるけど、テクノの可能性をもっと見つめ直して欲しい。ま、単純に言えばもっとテクノを聴かせろってだけだ!

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| TECHNO7 | 09:45 | comments(4) | trackbacks(2) | |
2009/09/19 TAICOCLUB '09 KAWASAKI @ 東扇島公園
FREEDOM SUNSETでベロベロになった状態で電車の中でもベロベロで女の子に絡みつつ、川崎駅へ到着。シャトルバスはいっぱい出てるから予想よりも楽に東扇島公園に到着。バスでも駅から30分はあるんで、立地はちょっと悪いけど。公園自体は結構大きくて芝生も多いし、寒くなければ快適だったはず。つか川崎を舐めてました、長袖シャツ一枚持っていたけどそれでも超寒かった。余りにも寒くて死ぬかと思ったけど、女の子からセーター借りて助かりました。本当にありがとう。女の子の服って、男とボタンのかけ方が反対なんすね?では適当に記憶のある限りで感想を。
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| EVENT REPORT2 | 22:20 | comments(2) | trackbacks(0) | |
John Tejada - Fabric 44 (Fabric:FABRIC87)
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時代はミニマルです。ミニマルが溢れ過ぎています。その中でオリジナリティーを捻り出せるのは極少数の才能あるアーティストだけですが、John Tejadaも彼独自のドラッギーな音が特徴的なオリジナティーを持った才能あるアーティストです。現にPoker Flat、Sino、7th Cityなどの老舗レーベルからもリリースされる程なので実力は推して知るべしですが、その実力を買われてか人気MIXCDシリーズのFabricに遂に登場。出だしから3〜4曲目辺りまででいきなり美しくも儚いテック系の曲でピークを迎える驚きの展開ですが、それ以降がTejada独自の不穏気な変態ミニマルが炸裂。ギトギトで毒々し怪しく光るシンセが入る曲が多めで、麻薬の泥沼に引き込まれるような中毒性の高いトラックが連発。気持ち良い状態を追い越して行き過ぎた感もあるドラッギーな状態で、ねちねちと暗黒の世界に陥ります。そこから終盤に向けては多少綺麗目のテック系に持ち直して、毒気が抜けて清涼感のある風が吹き込んできます。中盤の暗黒世界とは逆転した快楽的なエンディングが待ちわびていて、何とか救われた気持ちになれる表裏一体型のMIXCDですね。しかしながらやはりこれだけ強く印象に残るのは、やはりTejadaが自分の世界観を形成している証でしょう。またMIXCDなのに自分の曲を4割程も回していてエゴも感じるけれど、それだけ自分の曲に自信も持っているんですね。派手ではないけれど、スルメみたいな味わいのあるミニマル〜テック系のプレイでした。

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| TECHNO6 | 00:10 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Plaid - Not For Threes (Warp Records:WARPCD54)
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昨日紹介したPlaidの1stアルバムのタイトルは「Not For Threes」。いやはや何とも凄いタイトルを付けていますね。元The Black Dogの二人組・Plaidの、The Black Dogに残った一人に対する当て付けとして思えませんが。それでも内容はやっぱり素晴らしいPlaidでありまして、1stアルバムと言う事でまだ初々さもあって結構デトロイトテクノ寄りの音だとは思います。これ以降はヒップホップ色を強めに出したりする様になるのに比べて、まだまだオリジナルデトロイトを継承しそれにブレイクビーツ載っけましたって感じが単純に好きです。今更これを聴いても衝撃も感動も無いけれど、当時聴いたならば前衛的なテクノだって感じたかもしれないですね。Aphex Twinのブレイクビーツ路線にも近い雰囲気があるし、メランコリックなメロディーとアナログ的な安っぽいサウンドで懐かしさ満載です。Black Dogに比べるとPlaidの方が楽観的で明るいのは、単純にメンバーの性格なんでしょうかね。Black Dogも現在では完全復活してるので、是非お互い競い合って頂きたいですね。

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| TECHNO3 | 23:50 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Plaid - Parts in the Post (Peacefrog Records:PFG030CD)
Plaid-Parts in the Post
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5月26日にageHaでWarp Recordsのショウケースイベントが行われるんですけど、その際にWarp Recordsの中心的ユニットの一つ、Plaid(EX.The Black Dog)も出演するんですよねー。Warp Recordsと言えばかつてはUK屈指のテクノレーベルで革新的なアーティストばかりが集まっていたヤバイレーベルなんですが、最近はロックやヒップホップ方面でも面白いアーティストを発掘したりして、時代を捕まえる嗅覚をいつでも持っているんですね。その中でもThe Black Dog時代の彼らは、UKからデトロイトへの回答とでも言えるAI(Artificial Intelligence)シリーズの一旦を担い、特に「Bytes」(過去レビュー)はAIシリーズの中でも最高傑作とも思える作品です。残念な事にメンバーが仲違いし、その内の二人がこのPlaidを結成した訳でありますな。Plaidとなってからの彼らはAIシリーズのインテリジェンスな面を保ちつつも、ヒップホップやブレイクビーツなどの側面も強く打ち出してきて、Warp Recordsの雑食性をそのまま表現してるかの様でしたね。デトロイトのソウルフルな感情をブレイクビーツに載っけてしまったり、より深化した知性的で精密なテクノを打ち出したり、どんどん多様性が増して来てるのではないでしょうか。そんな彼らのある意味裏ベストと言えるのが、このリミックス作品集です。有名所のリミックスから全然知らないアーティストのリミックスまで、ざっくばらんに彼らの多様性がそのまま詰まっています。個人的には教授の「Riot In Lagos」が聴けただけでも満足ですがね。

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| TECHNO3 | 22:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
The Black Dog - Silenced (Dust Science Recordings:dustsnd003)
The Black Dog-Silenced
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かつてのインテリジェンステクノ全盛期に於いて栄華を誇ったThe Black Dog。傑作「Bytes」を含むアルバムを数枚を出し確実な人気を得るものの、その後メンバーは分裂しThe Black Dogを抜けた二人の方がPlaidとして現在活躍しています。でKen Downie一人となったThe Black Dog本体はその後、いまいち精彩を欠いていたのですが、ここにきて自身のレーベルを設立し以前よりも更にミステリアスになって帰還しました。かつてはデトロイトテクノとトリップホップを足して2で割った様なリズム感溢れるサウンドだったのですが、今作は完全にオリジナリティー溢れる深淵なる瞑想の世界に変化していました。元々派手な作風でも無かったのですが、今までの中で一番ダウナーでそれ程リズム感を強調はしていません。しかしイマジネーションを刺激する様な神秘的な電子音、深層心理まで深く溶け込んでくる濃密な妖気は今までとは段違いです。曲名から推測するに神話を元にしたコンセプトアルバムなのかしらと思いましたが、確かに神話に迷い込んだ様なミステリアスな構成となっています。アンビエントと言うには快楽だけの音楽では無いし、むしろ厳かで宗教的な観念に満ちていますね。インテリジェンステクノ第一人者の復活に、ただただ感動しました。

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| TECHNO2 | 22:00 | comments(3) | trackbacks(1) | |