Prins Thomas - Ambitions (Smalltown Supersound:STS344CD)
Prins Thomas - Ambitions
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2017年にタイトル通りに5枚目となるアルバム『5』(過去レビュー)をリリースした後も、Bjorn TorskeやBugge Wesseltoftとも共同制作を行い2枚のアルバムをリリースと、多忙な活動を続けているノルウェー産ニュー・ディスコの立役者の一人であるPrins Thomas。2016年の『Principe Del Norte』(過去レビュー)ではKLFやThe Black Dogにインスパイアされたアンビエントに挑戦したかと思うと、その次の『5』ではクラウト・ロックどころかアシッドへも手を出して、ニュー・ディスコという枠組みを越えてそのアーティスト性は探求の旅へと出ているようだ。そしてこの最新作は公式アナウンスではJaki Liebezeitや細野晴臣にDaniel Lanois、Shinichi AtobeにRicardo Villalobosらにインスピレーションを受けて制作されたとの事で、それだけ聞くとアンビエントの雰囲気をクラウト・ロック調にミニマルで展開したのか?と少々謎な印象を受けなくもないが、蓋を開けてみればニュー・ディスコを軸にしながらも更にジャンルの折衷主義な音楽性でアーティストとして深化を果たしている。アルバムの冒頭3曲はコンパクトな作風で、鳥の囀りも用いつつ牧歌的な風景が広がる自然主義的なノンビートの"Foreplay"で始まり、生っぽいビート感と湿り気を帯びて切なさを誘うシンセとファンキーなベースにぐっと胸が締め付けられるダウンテンポの"XSB"と、緩んでリラックスした楽天的なムードが先行する。Thomasにとっては初のボーカル曲となる"Feel The Love"は、これぞニュー・ディスコなブイブイとした快楽的なシンセベースともたもたとしたリズムが効いていて、そして甘ったるくも霞のような歌と相まってブギーながらも実にドリーミーな多幸感に包まれる。中盤の2曲は10分超えの大作でここでこそ前述のアーティストに触発されたのも何となく感じられるというか、土着的で乾いた乱れ撃つパーカッションに奇怪でスペーシーな電子音が飛び交い、快楽性を伴いながら酩酊するクラウト・ロック風なバンド・サウンド的でもある"Ambitions"は、Villalobosの時空さえも捻じ曲げてしまうようなミニマルのサイケデリアがあり、アルバムに於けるハイライトだろう。一方"Fra Miami Til Chicago"はクラウト・ロックとアンビエントの邂逅で、幻夢のサイケデリックなギターのフレーズに濃霧のようなドローンを被せジャーマン・プログレがもう少しダンス化したらを具現化しており、ぼんやりとした夢の中を彷徨い続ける甘美なバレアリックな雰囲気に身も心も融けてしまう。ダンス・ミュージックとしての体は残っているが、ハイエナジーな興奮に溢れたダンスフロア向けの音楽ではなくもっと精神へと作用する中毒的なサイケデリアが強くなり、ダンス/リスニングの境界を埋めながらニュー・ディスコの更にその先へ、Thomasの音楽性は深化と拡張を続けている。



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| HOUSE14 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Feater - Time Million Feat. Vilja Larjosto Remixes (Running Back:RBFEATERRMX1 / RBFEATERRMX2)

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鬼才集結。Running Back傘下に設立された非ダンスをコンセプトにしたRunning Back Incantationsからリリースされたアルバム『Socialo Blanco』、こちらはDaniel MeuzardことFeaterが手掛けるフォークやアフロにバレアリックなどが無造作に入り組んだ不思議な音楽だったが、それに先駆けてリリースされたシングルには、チリアン・ミニマルのトップであるRicardo Villalobosとフランスからの独創的なハウスを手掛けるPepe Bradockがリミックスを提供しているのだから(他にはPangaeaやKrystal Klearも名を連ねている)、Feater自体に興味は無くともそのリミキサー陣に食指が動かずにはいられないだろう。これだけの強烈な個性が揃ったのだから最早原曲がどうだったかという説明は不要で、当然リミックスは彼らの個性に塗り替えられている。全て同一曲である"Time Million"のリミックスなのだが、"Pepe's Hardclippig Remix"は鋭角的なリズムを隙間を目立たせながら浮かび上がらせ、線の細さを強調しながら軽く疾走する彼特有のハウスのグルーヴがあり、前半は随分と無味乾燥ながらも掴み所の無い彼らしい幻惑的なメロディーで酔わせられる。しかし中盤移行でビートレスになった瞬間、ようやく原曲にあったうっとり甘いボーカルが現れると途端に艶っぽく感情性を増すが、その時間を過ぎると再度鋭く繊細なビート重視な展開へと回帰したり、そこからまたうっとりした歌のみを浮かび上がらせたりと、長い曲調の中でがらっと世界観を切り替える展開があるからこそ盛り上がる曲構成になっている。対して"Villalobos Vocal Mix"は前述のドライな曲調に比べるとやはり湿り気を帯びた沼の感覚が続くじめじめしたミニマルで、土着的なパーカッションを用いながら朗らかな旋律と優しいボーカルを前面に出しながらも、しかしトリッピーな効果音やファンキーなギターをひっそりと鳴らしてオーガニック性も付与させ艶かしく演出。大きく変化する事なく永遠とも思われる時間を、ずぶずぶ酩酊しながら過ごす期待通りのミニマル・ファンクだ。




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アナログでは2枚目となるこちらは前のEPのダブ・バージョンという位置付けだ。"Villalobos Dub Mix"は基本となるトラック自体はボーカル・ミックスと差はないが、ボーカル自体を歪ませて酩酊感を増した加工を加えており、もはや歌が歌として存在せずに効果音的に用いられる事でVillalobosの妖艶なミニマル・グルーヴがより際立つ事になっている。"Pepe's Often Bachapella"はそのタイトル通りに歌や上モノだけを抜き出して他の曲とのミックスに用いる事が出来るツール仕様、そして"Pepe's Bonus Bit"は逆に歌を全て排除してそのトラックだけで聞かせる事でBradockの奇妙な音響を持ちながらも軽快で切れ味のあるハウス・グルーヴが強調されたこちらもツール性を増しており、VillalobosにしろBradockにしろ引き算の美学を匠に実践している。

残りの3枚目はPangaeaやKrystal Klearらがリミックスを提供しているが、アナログだと3枚に分かれているもののデータ配信では3枚がバンドルされた仕様でも販売されているので、楽に全て揃える事が可能だ。何はともあれ、ネームバリューだけ見ても話題性十分な3枚組、出来もそれぞれの個性が反映された素晴らしい内容なので聞いて損は無い。



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| HOUSE14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Luciano - Sequentia Vol. 1 (Cadenza:CADENZA 118)
Luciano - Sequentia Vol. 1
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かつてはチリアン・ミニマルでRicardo Villalobosと双璧を成すとまで称されたLucien NicoletことLucianoは、しかしその前者の神々しく圧倒的なまでの存在感と比べると、この数年は控えめに言っても余り高い評判を聞く事は多くない。当方が自身で彼のDJを聞いているわけでもないし体験すらせずに批評する事は正当な判断ではないが、しかしそれでもやはり特にアンダーグラウンドな方面からはLucianoがコマーシャルになってしまったという批判が出ていた事も事実だ。それに従ったわけではないが当方も積極的にLucianoの作品を追う事は少なくなったものの、本作は彼が主宰するCadenzaの15周年を記念したシリーズの一環だそうで、何となく試聴してみたところなかなかの出来だったので購入した次第である。アナログでは2枚組で5曲だけの収録ながらも通して50分もある内容はアルバム級と言っても差し支えはなく、その長尺な構成を活かしたミニマルを軸にしながら妖艶な美しさを放つオーガニックかつトライバルな作風は、かつての名作『Tribute To The Sun』(過去レビュー)の芸術的な美しさを思い起こさせる。いきなり12分超えの大作である"The Amazing Lilou"は民族的で土臭い、しかし細く繊細な響きのリズム感であっさりとした軽快なビートを刻み、そこにしとやかで幽玄なシンセストリングスや覚醒感を煽る電子音を絡ませながら、大きな展開を作る事なく催眠術のように執拗にほぼ同じような繰り返しを続けながら酩酊させる如何にもなミニマルだ。よりダンスのグルーヴが活きているのは Rebelskiをフィーチャーした"Hiding Hearts"で、有機的な響きのパーカッションやタムにやスネアを効果的に用いて複雑に跳ねるリズムを刻む様相は正に異国情緒溢れるトライバル・ビートで、そこに哀愁たっぷりな弦楽器の泣きの旋律が入ってくれば、それは真夏の夕暮れ時の海のセンチメンタルな時間帯が現れる。"Nabusima"もラフなドラムの音が生っぽく湿り気を帯びたアフロと言うかカリビアンなグルーヴ感があるが、それとは対照的にか弱く繊細なピアノや細い電子音で控え目に上品さを加えているこの曲は、天にも昇るような楽園的な雰囲気がある。"Magik Mechanics"はエレクトロニック性が強いややメジャー感もある機能性に沿ったミニマルだが、それでも音圧に頼らない繊細なビートやメロディーで音を削ぎ落とした無駄の無い美しさが表現されている。特に個性的だったのはタイトルが示すように東洋の雰囲気がある"Tirana Del Oriente"、寺院の中で鳴ってそうで宗教臭くもある太鼓系のパーカッションが複雑なリズムから始まり、弦楽器の妖艶な響きに酩酊させられながらグルーヴが疾走るでもなくただゆらゆら感が続く呪術的なムードで、キックが入らずともフロアでもきっと踊る者を魅了するに違いない。こうやって作品を聞くとチリアン・ミニマルの中でもその繊細な美しさは一つ飛び抜けていると思うし、少なくとも作曲家としてはやはり才能が光っている事を実感する。



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| TECHNO13 | 13:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Villa H2H - Villa H2H Villalobos Remix (Perlon:PERL113)
Villa H2H - Villa H2h  / Villalobos Remix
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2017年5月にはリリースされていたので紹介するのも今更な1枚ではあるが、ミニマル・ハウスのアンダーグラウンドを地で行くPerlonからとは言え、更に奇跡的なコラボレーションによって完成した作品を紹介せずにはいられない。それこそシカゴのディープ・ハウスのレジェンドであるChez DamierとBen VedrenによるユニットのHeart 2 Heartに、ミニマル・ハウスという枠組みさえ越えて神格化されているRicardo Villalobosが合流したプロジェクトであるVilla H2HによるEPであり、話題性だけでも魅力的な作品である事は言うまでもないだろう。何だか異色の組み合わせにも思うかもしれないがVillalobos自身は自らが制作する音楽をハウスだと認識しているのだから、それを知っていればあながちこのプロジェクトは意外でもない。収録された内の"No More (Ricardo Villalobos Remix)"はHeart 2 Heartの未発表音源をVillalobosがリミックスしたもののようだが、これは完全にVillalobosの持ち味が全開になった湿り気を帯びたキックによるスカスカのグルーヴにゆらゆらと酩酊させられるミニマル・ハウスで、断片的に差し込まれるピアノは不協和音の如く不安を煽り、そしてDamierによる呪詛のような不気味なボーカルも加われば妖艶さがどこまでも増して形容のし難い魅力を放つ。他3曲はベルリンにおいて3人がセッションをして完成したバージョンの異なるもののようで、これらの方はVillalobosらしさに加えDamierやVedrenのよりハウシーなリズム感やパーカッションも活きている。酩酊感たっぷりにふらふらとしたDamierの呟きにかっちりしたハイハットやキック、そして奇妙なに蠢くベースラインが走る"Conspiracy One"は、スカスカの間を活かした疾走感のあるミニマル・ハウスで軽快さがある。よりリズム感が直線的なハウスへ接近し微かに浮かぶテッキーな上モノを用いてテック・ハウス感の強い"Conspiracy Two"、Villalobos色が打ち出て奇妙な金属パーカッションやぬるぬるとしたグルーヴによるドープにはめる"Conspiracy Three"と、それぞれ異なるタイプの3バージョンあるもののどれもフロアでミックスされてこそ効果を発揮する機能性を追求したミニマル・ハウスは、重鎮が揃ったという話題性に負けない内容がしっかりとある。面白い組み合わせではあるので、折角ならばこの面子でアルバム制作も期待したいものだ。



Check Ricardo Villalobos, Chez Damier & Ben Vedren
| HOUSE13 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Prins Thomas - Principe Del Norte Remixed (Smalltown Supersound:STS294CD)
Prins Thomas - Principe Del Norte Remixed
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コズミック系やニュー・ディスコと呼ばれる音楽では特に人気を博すPrins Thomasが、そこからアンビエントへと向かった大作『Principe Del Norte』(過去レビュー)はクラウト・ロックやテクノも取り込み、意外性だけでなく音楽的な豊かさを見せつけた傑作だ。コズミックな要素のあるニュー・ディスコにアンビエントの夢想やクラウト・ロックのサイケを合成し、ダンス・フロアだけに囚われない表現の拡張を行い、アーティストとして更に高みに達する事に成功した。そしてその延長上に待っていたのは世界各地から実力はアーティストを招いたリミックス集で、アンビエントマスターのThe Orbやミニマル・ハウスの重鎮であるRicardo Villalobos、フレンチ・ハウスからはI:CubeにRunning Back主宰のGerd Janson等がそれぞれの作風を活かしつつオリジナルを尊重したり、又は個性的に染め上げたりして自由なアルバムになっている。オリジナル盤を活かしたと言う意味ではやはりThe Orbによる"H (The Orb Orbient Mix)"がまっとうで、無重力空間を演出する電子音が浮遊してノンビートながらも心地良いうねりのグルーヴを生んでいくアンビエント・ダブは、音楽的な相性の良さもあり期待通りのリミックスだ。ユニークなリミックスを披露しているのはサイケ・プロジェクトであるSun Arawによる"B (Sun Araw Saddle Soap Remix)"で、多幸感あるギターサウンド等ニュー・ディスコの面影は残しつつも、何処かコミカルな電子音がふざけたようなユーモアとなっており、気の抜けた牧歌的サイケを展開する。原曲は13分もあった大作の"C"だが、メランコリーで湿り気を帯びたディスコ・ハウスへと変化させた"C (I:Cube Remix)"、オリジナルのバレアリック感に優しくアシッドベースを加えて多幸感を増長させた"C (Young Marco Remix)"、そして完全に贅肉を削ぎ落として自身のスカスカなツール性重視のミニマルへと仕立てあげた"C (Ricardo Villalobos King Crab Remix)"と、三者三様のリミックスは比較しても面白いだろう。勿論それらのみならずThomas自身による未発表曲も秀逸で、多幸感に満ち溢れた緩過ぎるアンビエントから弛緩しながらも眩い輝きを放つニュー・ディスコまで披露し、『Principe Del Norte』の世界観がここに継承されている事は明白だ。リミックス集としての面白みは当然だが、Thomasによるアンビエントへの傾倒が一時的なものではない事に期待が膨らんでしまう。



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| HOUSE12 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Carl Craig | Sonja Moonear - Cocoon In The Mix (Cocoon Recordings:CORMIX053)
Carl Craig Sonja Moonear - Cocoon In The Mix
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真夏の夜の饗宴を繰り広げるイビサはAmnesiaで開催されるCocoonのパーティーは毎年の恒例行事となっているが、そのパーティーの公式MIXとなっている『Cocoon In The Mix』の最新作(と言ってもリリースは昨夏ですが)は、デトロイト・テクノの至宝であるCarl Craigとスイスの女性DJでありミニマル系で評価を得ているSonja Moonearが手掛けている。このシリーズのコンセプトは二人のDJのミックスを収録するだけなので、音楽的な繋がりから言えば共通項は見えてこないので、それぞれ全く別のプレイとして本作は楽しむべきなのだろう。それでも本作を聞けば例えば当方のようにAmnesiaのパーティーを体験した事のない人にとっても、その雰囲気だけでも何となく掴める事は可能なのかもしれない。それは特にC2のプレイの方が顕著と感じ、序盤から"What Is House Muzik (Ricardo Villalobos What Is Remix)"や"7 Directions (Dennis Ferrer Drum Mix)"などミニマルかつドラッギーな大ネタを繰り出して、大箱らしい派手な盛り上がりを作っていく。制作するトラックに比べるとプレイの方は余りデトロイトらしさは感じさせないのがC2の特徴だが、それでも疾走しうねるビート感や覚醒的な上モノを用いたヨーロッパ寄りのテクノやテック・ハウスなどは一般的には馴染みやすい音ではあり、またFloorplanやOxiaなどクラシックも当然の如く用いて真夜中の興奮を演出し、終盤ではデトロイト系の"Episode"や"Speechless (C2 Remix)"を投下して感動のエンディングへとスムースに盛り上がっていく。ミックス自体に何か特別な個性を感じるような内容ではないものの、Amnesiaの興奮に包まれた景色が浮かんでくるような、これぞ大箱らしいプレイだろう。対してMoonearの方がDJとしての力量を感じさせるプレイが体験出来る内容で、色っぽい呟きによりハウスを宣言するような"New Age House"に始まり"Music, Music (The I Humped Mix)"によって滑らかに加速し、常にグルーヴをキープする。大袈裟に展開を作る事はせずに淡々とした抑制されたビートを刻み、Cocoonらしいドラッギーなテック・ハウスも織り交ぜながら中盤でのエモーショナルな"Creepin"や"Translated Translations Translated"等のハウスでドラマティックな流れも生み、ミニマルな展開の中にも淡い叙情性を盛り込む。中盤以降は更に深い空間を感じさせるディープ・テックな闇に進んで、ラストに向かって80年代シンセ・ポップらしさを含む"M9"からアンビエントな音響処理の強いダビーな"98%"で微睡みつつ、最後にはVillalobosによるその名も"Amnesia"でじわじわと感覚が鈍っていくようなドープ・ミニマルで深みに嵌まりながらいつしかパーティーは終わりを迎える。半ば強引なまでに盛り上げるC2、対してフロアの感覚を掴むように嵌めていくMoonear、DJとしては当然後者に軍配が上がるだろう。



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| TECHNO12 | 16:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Fumiya Tanaka - You Find The Sky (Perlon:PERL107CD)
Fumiya Tanaka - You Find The Sky
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何と前作『Unknown 3』(過去レビュー)から8年ぶりとなるアルバムをPerlonからリリースした田中フミヤ。日本のダンス・ミュージックの方面でのミニマルを長らく引率してきたのは彼である事は間違いなく、テクノとハウスの中庸を保ちながらミニマルを追求したDJプレイは、今海外で正当に評価されているようだ。それは制作面でも同様だろう。ここ数年はベルリンに拠点を移して活動をしているせいか忘れがちだったが、自身のSundanceやTorema RecordsのみならずPerlonやMinibarからも作品をリリースするなど継続的にEPは制作しており、それぞれの作品でミニマルを基軸にアフロやジャズの要素を持ち込みながら艶かしくもフロアに根ざした機能的なトラックを手掛けてきた。その意味でアルバムはここ数年の成果が結実した集大成と考えるべきで、制作面から見たアーティストとしても円熟を迎えている。スタイルとしてはRicardo Villalobosの影響下にあるのは間違いないのだが、非4つ打ちのリズムと湿度を帯びた艶かしいミニマル・ハウスであった『Unknown 3』を更に推し進めた本作は、ここでおおよその完成形を成している。ギクシャクとしたリズムと多層なパーカッション、そして抽象性を打ち出すように挿入される断片的なボーカル・サンプルが引きずられる"Munique Uncertain"からして、その手の平をすり抜けていくような幻惑性は中毒的だ。"Find The Key 2012"は比較的4つ打ちに近いが微細なリズムが均一性を崩し、そしてしとやかで控え目なピアノが滴り落ちるように入ると、美しもありながら不安や不気味さが底から這い出してくる。フロアでの盛り上がりを誘う展開も考慮されており、例えば"Swallowed Memory"ではキックの無いビートレスな序盤でアンビエント感を出しつつ、そこから徐々に昂揚を積み上げるようにキックが入りながらどろどろとした闇を突き進む流れは、正にDJとしての視点で作られている。アルバムの中で最もハウスのマナーに沿った"The Mysterious Pocket Is Right"は素直に心地良く聞けるが、生々しいベースラインと虚空さを演出する上モノ、そして繊細に編まれたパーカッションが一体となり、静かに耳を傾けて聴けばその緻密な構成に魅了される事だろう。どれもこれも瞬間的な爆発力を伴うアンセム的な要素は皆無で、だからこそミックスされるべきDJツールとしての機能性を十分に含んでいるが、それは決して淡白にはならずに有機的な鳴りが地味ながらもエモーショナルに響いている。



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| TECHNO12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Freaks - Let's Do It Again (Part 2) ( Music For Freaks:MFF15002V)
Freaks - Lets Do It Again (Part 2)
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UKはロンドンのアンダーグラウンド・ハウスを長きに渡って引率するMusic For Freaks。その主宰者であるJustin HarrisとLuke SolomonによるユニットがFreaksであり、シカゴ・ハウスとも共振しながらアシッドやエレクトロも取り入れ、UKベースのハウスを開拓している。但しレーベル自体はここ数年動きが無かったものの、ようやく動き出した末にリリースされたのがFreaksの過去の曲を新たにリミックスし直した企画で、本作はその第2弾。第1弾に続いてリミキサーに抜擢されたのは奇才には奇才をという意味が込められているのかRicardo Villalobosと、そしてUSの新世代ディスコ・デュオであるSoul Clapだ。当然注目すべきはVillalobosによる"Eighties Throwback (Villalobos Greiner Remix Two)"で、元々は4分にも満たないダーティーで卑猥なディープ・ハウスが、リミックスによって14分越えの麻薬的なミニマルへと変容しているのだ。序盤こそ奇妙なボイス・サンプルを交えて滑りながらも明確な4つ打ちを保つミニマルなものの、木魚か何か怪しげなパーカッションが奥で鳴りながら、後半ではビートが削ぎ落とされて形あったものが融解していくような変化を見せる。長尺さを全く感じさせないその効果は正にドラッギーな覚醒感、いや、精神を麻痺させる麻酔薬だろうか、FreaksとVillalobosの相乗効果でトリップ感はこの上ない。"Washing Machine (Soul Clap's Static Cling Mix)"も期待以上の出来ではないだろうか、原曲の陽気に弾けるノリを更に強調した上で、綺麗なシンセのメロディーが華々しく花開くモダン・テック・ハウスは勢いが感じられる。メロディーの分かり易さと共に爽快なパーカッションが心地良く響き、ピークタイムにも合わせられる高揚感を纏っている。"Robotic Movement"は1stアルバムに収録されていた曲だが、ブレイク・ビーツ気味のビートの上に郷愁を帯びたメロディーが薄っすらと広がるハウスで、Freaksにはこんな作風もあるのかと新鮮な思いだ。ちなみにアナログに収録されている"Eighties Throwback (Villalobos Greiner Remix Two)"は、何故か配信音源では"He's Angry (Argy & Honey Dijon Remix)"と差し替えになっているのだが、一体どういう理由なのだろうか。ならば当然買うのはアナログしかないだろう。



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| HOUSE11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Prins Thomas - Paradise Goulash (Eskimo Recordings:541416507275)
Prins Thomas - Paradise Goulash
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ノルウェーのニューディスコ大使と称されるPrins Thomasによる新作は、計3枚にも渡ってジャンルの壁を取っ払って、兎に角あらゆる音楽を楽しんで貰う意図でミックスされた大作だ。そのタイトルからも分かる通りNYの伝説的なクラブであるParadise Garageへのトリビュート的な内容であり、確かにジャンルレスという点においてその意思を受け継ぐコンセプトであろう。元々2007年には同様にニューディスコだけに限定されずに底抜けの多幸感を打ち出した怪作である『Cosmo Galactic Prism 』(過去レビュー)を披露しており、それを前提とすると2014年にリリースされた『Rainbow Disco Club Vol.1』(過去レビュー)はテクノを中心としたミックスとなった事で奇妙なユーモアは後退し、彼らしい賑やかなごった煮サウンドによる恍惚感は喪失してしまっていたと思う。そんな流れを踏まえて、本作は再度ジャンルレスかつタイムレスな選曲を行う事で、単にダンス・ミュージックの躍らせるという機能性だけにこだわらずに、変幻自在な流れによって惑わされながら何処か掴み所のない恍惚状態を引き起こす面白い作品に出来上がったと思う。勿論様々なジャンルは用いながらもバランスを壊す突飛な流れにはなっておらず、CD1〜3の流れに沿って大まかなジャンルの区分けはされている。CD1は最もレイドバックしており、牧歌的なロックから始まり民族的なジャズや懐かしみのあるハウス、夢現なアンビエントから艶かしいファンクを通過してのディープなアシッド・テクノまで、肩の力が抜けたプレイでゆっくりと温めながら多用なリズムと音色によって先ずは肩慣らし的な導入だ。CD2では2000年以降のニューディスコやテクノにハウスなど現代的なダンス・ミュージックが中心となり、徐々にビートは力強さを増しながら夜のパーティーへ向かうざわめきを喚起させる魅惑の快楽的な時間帯へと突入する。その流れを引き継いだCD3ではより快楽的な真夜中の時間帯から始まり、ディープかつミニマルな流れを保ちながらエクスペリメンタルな電子音楽へと遷移し、湿っぽく可愛らしいジャズやライブラリーミュージック的なリスニングの曲、そして熟成したような味わいのあるプログレッシヴ・ロックを経過して下降気味に終焉へと向かう。CD3枚に渡って起承転結がはっきりとした流れは非常にスムースで、パーティーの始まりから終わりまでを意識したようにも感じられるし、多数のジャンルを過剰に詰め込んだ事でその情報量の多さに抵抗の出来ない恍惚感も生まれている。流石に3枚合わせて200分越えなのでお腹いっぱいにはなるものの、Thomasらしく外向きの享楽的なパワーが発散するDJプレイが目に浮かぶようで、やっぱりこんなミックスが彼らしいと思わせられる内容だ。



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| HOUSE11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Moritz Von Oswald Trio - Sounding Lines (Honest Jon's Records:HJRCD72)
Moritz Von Oswald Trio - Sounding Lines
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2008年に初のライブをお披露目した特別なプロジェクトが、まさか今日に至るまで継続的に活動し作品もリリースすると思っていた人は、当時は殆どいなかったのではないだろうか。それこそがMoritz Von Oswald Trioであり、ミキシングやPCを担当するMoritzにシンセサイザーなどをプレイするMax Loderbauer、そしてお手製のメタルパーカッションやドラムを叩くVladislav DelayことSasu Ripattiのトリオによるプロジェクトだ。各々が単独でも強烈な個性を発するアーティストがそれぞれの個性を掻き消す事なく融合したインプロビゼーション・プロジェクトは、恐らく奇跡的なバランスの上に存在していたのだろう。それが顕著に感じられたのは2013年には残念ながらVladislav Delayが脱退し、そして2014年の新生プロジェクトとしてのライブを行なった時だろう。何と代わりのドラマーとしてアフロ・ビートのTony Allenを加入させたのだ。意外性とそのタレント性から一際注目を集めたのは事実だったが、しかしライブ自体はMvOTの肝であったダブ残響を伴うメタル・パーカッションの鋭角的な切れ味は損失し、代わりに生温く湿ったパーカッションがしなやかなグルーヴを生み出していたものの、結果的にはMVoTのひりつくような緊張感は消え去り期待は失望へと変わった。そしてそんなプロジェクトが作品化されたのが本作であり、やはりここでもTonyによる生々しく繊細な人力ドラムがフィーチャーされている。上モノに関しては今まで基本的な差異はなく、ダビーなエフェクトを用いて電子音に揺らぎを加えつつしっとりと落ちる水滴のように音を配置させ、相変わらず間を強調した静謐な構成はミニマルの極北だ。だがそんな電子音と土着的なドラムの相性はどうかと言えば、どうにもこうにも上手く融け合う事もなく、リズムの乾いた質感が浮いてしまっている。ドラマーが代わる事でこうも音楽性が代わる事に驚きつつ、その上でVladislav Delayのメタル・パーカッションの重要性はやはり本物だったと痛感せざるを得ない。尚、本作ではミックスをRicardo Villalobosが担当しているが、それも本作に於ける無味乾燥とした味わいを残している事の要因の一つではと思う所も。これだけのタレントが揃いつつも、それ以上の相乗効果を見い出せないのが残念だ。



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| TECHNO12 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Nightmares On Wax - Aftermath (Ricardo Villalobos & Max Loderbauer Remixes) (Warp Records:WAP368)
Nightmares On Wax - Aftermath (Ricardo Villalobos & Max Loderbauer Remixes)
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UKにおけるダウンテンポの先駆者であり、ダブ/レゲエサウンドを極めるGeorge Evelynによるユニット・Nightmares On Wax。革新的な電子音楽の開拓をし続けるWapr Recordsの古参でありながら、レーベルの中でも周りの動向に左右される事なく、マイペースにメロウなダウンテンポの制作に邁進する。とは言いながらも1990年はUKにてブリープ・テクノが全盛の時代、Nightmares On Waxはブリープ・テクノも手掛けながらダウンテンポの可能性を探っていたのだが、その成果としてブレイク・ビーツも取り入れた"Aftermath"はクラブ・クラシックとして今も尚高い評価を得ている。それから24年、そんな名作を現代に蘇らせたのが近年タッグを組み続けて奇抜なリミックスを披露するRicardo Villalobos & Max Loderbauerだ。とにかくこの二人が揃えば一般的なダンス・ミュージックからは想像出来ないような不思議な音響テクノを生み出すのだが、"Aftermath"もその例に盛れず原曲の影も残さない彼等のカラーに完全に染まっている。原曲は6分にも満たない曲だったのだが、"Ricardo Villalobos & Max Loderbauer Dub"では18分越えの大作へと生まれ変わっており、もはやここまでになるとリミックスと言うよりは彼等のオリジナルと呼んでも過言ではないだろう。元々あった硬いブレイク・ビーツは見る影もなく、その変わりに湿ったポチャポチャとしたキックやパーカッションが催眠的な効果を生み出し、呻き声のような不気味なボイス・サンプルも加えられ、微細な変化を伴いながら20分にも及ぶミニマルな展開が迷宮に迷い込んだようなトリップ感を誘発する。"Ricardo Villabobos & Max Loderbauer Electric Jazz Version"も16分を越える壮大な展開ではあるのだが、こちらはより変化に富んでいてガムランのような民族的な打楽器やバックには微かに生っぽい弦楽器の音も入ってきて変則的なリズムに惑わし、エキゾチックで雑食性の高いワールド・ミュージックのような趣がある。既にクラブ・ミュージックの粋を越えて彼等のサウンドとしか呼べない位置にまでその個性を磨きあげているが、しかしその個性の強さ故にこういったトラックがどんなパーティーでプレイされるのだろうかという疑問さえも生まれてくる。




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| TECHNO11 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Quilla - Remix Project Part One (Visionquest:VQSE001)
Quilla - Remix Project Part One

Seth Troxler、Ryan Crosson、Lee Curtiss、Shaun Reevesの4人組ユニットのVisionquestは、同じ名前を用いてレーベルも運営しているが、その中でヴァイナルのみでの提供を行う新シリーズ"Visionquest Special Editions"が発足している。そのシリーズの第一弾はカナダのAnna Luisa DaigneaultことQuillaによるデビュー作となるが、そこに名を連ねるリミキサー陣の豪華さに目が行くのは間違いない。Ricardo Villalobos、Shaun Reeves、Mirko Loko、Craig Richardsと大箱系のアーティストをこれでもかと揃えているのだから、話題になるには十分過ぎるだろう。ネームバリューから期待される"Ricardo Villalobos & Shaun Reeves Remix"は、如何にもVillalobosらしい密林奥地の湿地帯を進むかのような怪しいエキゾチック・ミニマルを展開しており、民族的なパーカッションがより有機的な音色を強めている。しかし本EPで大箱受けしそうなのは"Mirko Loko's Sunrise Tool"だろうか、色っぽい歌を前面に出した上で大袈裟で派手なリズムが脈打つトライバルへと仕立てあげ、朝方のフロアに合うふわっと精神が解放されるような祝祭の瞬間が待ち受けている。それとは対照的に"Craig Richards Remix"はピッチが狂ったようにビートは遅くなりボーカルも排除して、トリップ感のあるシンセによってどろどろした沼地の深みへと嵌めるようなダウンテンポへと様変わり。三者三様、時間帯とジャンルに合わせて使い分けが出来るような内容となっており、それぞれの持ち味が発揮されたリミックスと言えよう。お薦めはやはりMirko Lokoのリミックスだ。




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| TECHNO10 | 19:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Audio Tech - Dark Side (Metroplex:M-040)
Audio Tech - Dark Side

にわかにざわめき立つデトロイトのJuan Atkinsと、そしてドイツのBasic Channel一派の絡み。先立ってJuanとBCからMoritz Von Oswaldがコラボレートを果たしたが、今度はJuanとBCのもう一人であるMark Ernestusが、Audio Tech名義で共演を果たした。そもそもがこの名義はJuan単独の変名だったものの、16年ぶりの新作では何故かMarkも加わっての名義となっているのは謎だが、相互作用は予想以上の相乗効果を発揮している。浮遊感のあるスペーシーなシンセ使いとモノトーンな呟きはJuanのものであるが、そこに生音ぽいベース音や滑りのあるダブ的なリズムの付加は恐らくMarkによるものであろう。叙情的なパッドが薄く伸びながらも、まるでRhythm & Soundのようなぬちゃぬちゃと湿り気を帯びさせた生っぽさが、宇宙を飛翔するデトロイト・テクノとはならずに泥沼に埋もれるミニマル・ダブらしさを強調している。そして本作がより注目を集めているのは、ここ暫くタッグを組んでいるMax Loderbauer+Ricardo Villalobosによる"Vilod Remix"であろう。12分にも拡大解釈されたリミックスは、もはや元の様相を保っておらずに乾いたパーカッションが複雑なリズムを構築し、様々な音が絡み合いながらまるで芯を抜かれた生物のようなふにゃふにゃとしたグルーヴ感を醸し出している。指の隙間からこぼれ落ちるようなとらえどころのなさが不思議な恍惚を生み出しているが、細部まで丹念に編み込まれた繊細なトラックは芸術的ですらある。4つ打ちから融解するように解け、そして再度徐々に定型を成すように4つ打ちへと変遷していくトラックは、12分と言う長い時間をかけてじっくりと堪能とする事で、何時の間にかトリップする蠱惑的なミニマルだ。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Cesar Merveille / Mirko Loko - Vagabundos 2013 Volume II (Cadenza Records:CADCD13)
Cesar Merveille Mirko Loko - Vagabundos 2013 Volume II
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チリアン・ミニマルを代表するレーベルとして名高いLuciano主宰によるCacenzaだが、近年はイビサを中心に世界各地でレギュラーパーティーとして“Vagabundos”を開催している。本作はそのパーティーに関連したMIXCDシリーズの3作目だが、ここではCadenzaからのヒット作で注目を集めたCesar MerveilleとMirko LokoがDJに起用されている。Cadenza自体は今でもチリアン・ミニマルとしての要素も残しているが、それ以上にバレアリックな多幸感や慎ましやかな優美さを追求しているようで、その傾向は本作にも如実に表れている。Cesarが担当した方はレーベルによれば「ディープでアンダーグラウンドなハウス」との事だが、ハードではないが安定感のあるリズムを刻みながらふらふらと酩酊するメロディーが漂い、確かに浮上する事のないアンダーグラウンドな感覚が通底している。快楽の殻を突き破る事もなく深い世界の中を迷い込んだままのような適度にヒプノティックな感覚が続き、ミニマル〜ディープ・ハウス〜テック・ハウスをしなやかに紡ぎ合わせ、後半に進むに連れてメランコリーが増す展開がえも言われぬ酩酊感を発しているのだ。対してMirkoが手掛けたミックスはよりメランコリーが強く打ち出されており、半ば恍惚のトランス感にさえ包まれる程に快楽的だ。"Dea"から"Tarzan (Âme Remix)"に繋がる瞬間の美しくも深い快楽に包まれるも、そこから一転して荒々しいシカゴ・ハウスの"House Room (Paul Du Lac Vocal Remix)"で目を覚まされ、そして繊細なピアノやストリングスが端正にメロディーを組みながら長くドラマティックに盛り上がる"The Rebirth"で一旦ピークを迎える。そこから終盤にかけては更に感情の吐露による揺さぶりをかけながら、ラスト間際ではMaster C & JとVirgoによる懐かしい物悲しさを含むシカゴ・ハウスが続き、ラストには正にコズミックな深宇宙が広がる"Cosmic Race"で感動的なフィナーレを迎える。2枚どちらもCadenzaに連綿と受け継がれてきたひれ伏してしまう神々しさ、官能的なエレガンスが最大限発揮されているが、特にMirko Lokoによるミックスがオールド・スクールとモダンが自然と溶け合っており素晴らしい。

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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Orb Featuring Lee Scratch Perry - More Tales From The Orbservatory (Cooking Vinyl:COOKCD587)
The Orb Featuring Lee Scratch Perry - More Tales From The Orbservatory
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アンビエント・テクノを代表するThe Orbとレゲエ界の至宝であるLee Scratch Perryがコラボレートした"The Orbserver In The Star House"(過去レビュー)はThe Orbのレゲエへの偏愛を再度明らかにした興味深い作品であったが、恐らくそのアルバムからのアウトテイクを集めたであろうアルバムが本作だ。6曲の新曲にそれらのダブ(インスト)バージョンを収録したアルバムなのでボリューム的には物足りないところもあるが、前作に引き続きマスタリングにはPoleことStefan Betkeも参加していたりと質的な面での低下は見受けられない。多少の変化と言えば前作が比較的レゲエ色を盛り込んでいたのに対し、本作ではいわゆるテクノらしいダブの残響音がより強く感じられる。Perryによる浮ついた酩酊感のあるトースティングが曲全体を湿度の高いレゲエ色へと染め上げてはいるが、しかしダブバージョンの方を聴いてみるとBasic ChannelやPoleの深い残響と揺らぎを伴うミニマルダブにも感じられ、やはりこのコラボレートではPerryの歌がレゲエたらしめる肝になっていたのだ。テクノをより好む筆者としてはダブバージョンの方が自然に聞こえ、例えば数年前にKompaktからリリースした"Okie Dokie It's the Orb on Kompakt"のサイケデリックな狂気とクールな知性が融合した感覚にも被り、アウトテイクとは言えども歴代の作品に見劣りしない高い完成度を誇っている。そこら辺はAlex Patersonの右腕であるThomas Fehlmannが制作に参加している影響もあるのだろうし、この二人がユニットを組んでいる限りはThe Orbは安泰と言えよう。日本盤にはRicardo Villalobosによるリミックスも収録。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Volkan Akin - Voltage (Ultrastretch:U_STRETCH 04)
Volkan Akin - Voltage

近年のミニマルと言えば俄然ルーマニアン系が席巻している気がするが、クラブで体験する事が前提のDJ仕様なツールが多いので、DJをしていない当方が好んで手を出すジャンルでもないのが実情。とは言いながらもクラブで遊ぶからには現在のトレンドも意識せざるを得ないわけで、取り敢えずRicardo Villalobosがリミックスを提供している本作を購入してみた。本作はベテランのミニマリストであるSammy Deeが主宰するUltrastretchからの4作目で、ベルリンからのリリースなので厳密にはルーマニアン系ではないだろう。しかしオリジナル・バージョンは脂を落とし切った無機質なスネアやシンバルが繊細に絡み合い、その下ではポチャポチャとした泥沼の中を這いずり回るようなグルーヴが蠢いていて、有機的なのか無機的なのか判断の付かない不思議な音響を奏でている。民族的な雄叫びサンプルに足元の覚束ないエスニックなメロディーが不気味に浮遊し、まるで乗り物酔いしたかのようにクラクラした酩酊感が続くドープなミニマルだ。更にAkin自身による"Volkan's Constant Mix"は、チャカポコしたパーカッションは抜かずにキックを刻むビートのみ抜き、その上をアトモスフェリックなシンセで覆ったアンビエントへと様変わり。仄かに甘くドリーミーな心地良さなのだが、尺が短いのが非常にもったいない。そしてミニマルシーンで引っ張りダコのVillalobosによる"Villalobos Ac/Dc Rmx"はおおよそ多くの人が予想出来るリミックスで、オリジナルのタイトなグルーヴが野暮ったく粘着性を帯びたモノへと変質し、奇妙な電子音のSEや原始的なボイスサンプルに中東的な訝しいメロディーがふらつき、完全に我が道を突き進んでいる。部屋の小さなボリュームで素面の状態で聴くよりは、酒で理性が麻痺した状態で爆音で浴びるとぶっ飛べるのだろうと思う。

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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/5/31 WOMB presents Ricardo Villalobos vs Zip @ Womb
幾ら大好きなDJでも行くべきかどうか迷う箱もあるが、今回のRicardo Villalobos vs ZipもWombで開催されると知った時には非常に困惑した。DJプレイが幾ら素晴らしくてもそれだけではパーティーが成り立たないのは当然で、逆にその箱の質や客層次第では魅力が損なわれる場合もあるからだ。しかしRicardo Villalobosを聴けるのは5年ぶりと言う事もあって、意を決して遊びに行ってきた。
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| EVENT REPORT4 | 18:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Envoy - Seawall (Ricardo Villalobos Remix) (Soma Quality Recordings:SOMA 353)
Envoy - Seawall
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8年ぶりかの新作かと思いきや実は1996年作のリミックスをリリースしたのは、Soma Recordsきってのデトロイト信者であるHope GrantことEnvoy。流石にEnvoyの事を知らない人も多いだろうので軽く紹介すると、90年代後半からSoma一筋でデトロイト・テクノのエモーションとUKテクノの骨太なグルーヴを組み合わせ、実に清涼感に満ちたテクノを手掛けていた黒人アーティストだ。2004年にリリースされたアルバム"Shoulder 2 Shoulder"(過去レビュー)は、言うまでもなくUnderground Resistance=Galaxy 2 Galaxyを意識しているのは想像に難くない。本作には"Seawall"のオリジナルも収録されているが、デトロイト・テクノのファンにとっては垂涎の的となるフリーキーなシンセ使いともやもやと漂う透明感に満ちたパッドが美しい世界を描きながら、シャッフル系の逞しいビートで体を揺さぶるピュアなダンストラックが素晴らしい。しかし驚くべきはなんとリミキサーとして参加したのが、あのRicardo Villalobosなのだ。まあ彼のDJセットでもデトロイト・クラシックを組み込むのが既成事実ではあるとしても、作品としてデトロイト・テクノ系を手掛けたのは意外と言わざるを得ない。そんな彼のリミックスはやはりVillalobos色に染まっていて、上モノは確かにオリジナルを引用しつつもズブズブとした沼地へと誘われる湿度の高いキックの4つ打ちに繊細なパーカッションや効果音を散りばめ、神経を麻痺させるような不思議な快楽を発するミニマル・ハウスへと昇華させている。エッジの効いていたビートも滑らかに研磨され、緩やかな流れとなって纏わりついてくる粘度の高さが心地良いのか気持ち悪いのか。サイケデリックな音響ハウスと言っても良いだろう、納得の一曲だ。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Orb Featuring Lee Scratch Perry - Soulman (Cooking Vinyl:FRYLP536)
The Orb Featuring Lee Scratch Perry - Soulman
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発売前から話題騒然となっていたThe Orbの"Soulman"をRicardo Villalobos & Max Loderbauerがリミックスした作品。この一年間だけでも2人によるリミックス、オリジナル含め音楽制作は結構なボリュームとなっているが、一体何処までこのタッグは続くのだろうかと思う程に両者は親密な距離に居る。緻密な音響への拘りを持つ2人が揃えばThe Orbのトラックとて非常に研磨された音楽へと昇華するのだが、EP盤では”Villod A"と"Villod B"なる作風の異なる2つのリミックスを提供している。オリジナルは俗世的なギラつきがあり随分とダンサンブルだったレゲエトラックだったものの、”Villod A"ではまるで坊さんが木魚を叩きながら念仏を唱えているかのような、快楽的な俗世から切り離され溜まった脂をこそげ落としたエスニックミニマルへと変貌を遂げている。更には時折過剰なダブ処理による飛ばしの音や不気味に蠢くシンセを綿密に配置し作り込みを極度に行いつつも、理論を超越したフロアに於ける実践的なトラックとして成り立っているのだから、やはりこの2人は現場のアーティストなのだ。そして後半がズブズブと泥沼に足をとられ混沌とした音響空間へと雪崩れ込んでいく"Villod B"は、オリジナルがLee Perryの歌も含めて微塵もなく解体されほぼノイズ化したトラックとなっている。ちなみにデータ音源では"Villod Remix"以外も収録されているので、それぞれ聴き比べるのも良いだろう。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ricardo Villalobos - Dependent And Happy (Perlon:PERL92CD)
Ricardo Villalobos - Dependent And Happy
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近年はMax Loderbauerと手を組んでのリミックス作業が目立っていたミニマルハウス最高峰のRicardo Villalobos。人気・実力と共にトップクラスである事は間違いないものの、最近の彼が手掛けたリミックスはお世辞にも派手ではないどころか実験に挑むかのような作風が目立ち、人気だけが先走っていたような感は否めない。事実、自分の中でも以前のVillalobosらしい作風から乖離していく内に、以前程には熱狂的になれなくなっていた。そして前作のミニアルバム"Vasco "から4年ぶりとなる本作も、確かに一聴した際には丹念に練り上げたミニマルではあるもののやはり地味だと言う印象を持った。その後何度もアルバムを聴き込んだのでも到底一般的に幅広く受け入れられる作風ではないとは思うのだが、しかし何時の間にか感覚が鈍く麻痺していくこの中毒性は一体何なのだろうか。かろうじて4つ打ちを保つようなふらついたグルーヴの酩酊感は尋常ではなく、大音量で聴くとはっきりと全容が浮かび上がる過剰とも思われる緻密かつ変幻自在なリズムトラックによる成せる業なのか、体にしっかりと響く躍動感はありつつも決して定型化する事なく常に揺れている印象を受ける。また大小膨大な音を隙間なく埋めているにもかかわらず、むしろ音を間引いたように音の隙間と言う空間も用意する事で、全体としてはリズムの強度は保ちつつもすっきりとしたシャープなハウス・ビートが走っているのだ。そしてVillalobosらしい妖しいボイスサンプルや朧気な無国籍のメロディーなど様々な音は前面に出て主張する様子もなく、浮遊しながら融合を果たすように浮かんでは消え浮かんでは消え…。湿っているのか乾燥しているのか、有機的なのか無機的なのか、それすらも分からない程に各要素は入り混じり妖艶で官能的な音を鳴らしている。クラブミュージックらしからぬ芸術的なまでに編み込まれた楽曲でありつつも、その上でクラブでの踊りに適した躍動感や心地良く酔うトランス感をも伴っているのだから、やはりVillalobosの実力は本物なのであろう。小さい音でちまちまと聴くのではなく、絶対にボリュームを上げどでかい音で体感するのが最高の聴き方なので、これは是非ともクラブで聴いてみたいものだ。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Conrad Schnitzler - Zug Reshaped and Remodeled By Ricardo Villalobos & Max Loderbauer (M=Minimal:MM012CD)
Conrad Schnitzler - Zug Reshaped and Remodeled By Ricardo Villalobos & Max Loderbauer
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現代音楽/ジャズを手がける名門レーベル・ECMをリコンストラクトさせた"Re:ECM"(過去レビュー)での仕事で気を良くしたのか、Ricardo Villalobos & Max Loderbauerが再度手を組んで手掛けるのは、ジャーマン・プログレの電子音楽偏執狂であるConrad Schnitzler。残念ながらConradは昨年他界しているのである意味では本作は追悼盤にも成りうるのですが、音と自由に弄れ自在に操る実験的電子音楽のパイオニアであったConradの作品を、音響への偏執的な拘りを持つ二人がリコンストラクトした事は偶然ではなかったのかもしれないでしょう。二人による作品は2曲、"Aktion-Mix"と"Sorgenkind-Mix"。原曲を未聴なのでどのような革新があったのかは言及出来ないのですが、現在のクラブトラックとしても機能する乾いた情感を保ったミニマルの前者に、ヌチャヌチャとした泥沼の様な湿った音響が不気味さにVillalobos色が特に感じられる後者と、異なる作風で生まれ変わらせつつもConradの無感情な音響世界を残してオリジネーターに敬意を払っている気持ちは伝わってきます。更に本CDには2010年にアナログでリリースされていたベルリン・ミニマル・ダブのPoleとBorngraber & Struverのリミックスも収録しています。Poleによるリミックスは彼にしてはハイハットなどのリズムの手数が多いものの、下地となるベースラインやキックにはダブの要素が含まれており、粘着性と疾走感がおかしなバランスで混ざっています。そしてBorngraber & Struverによるリミックスは一番まっとうとも言える規則的な4つ打ちを組んだトラックになっているが、何処か宗教的な重苦しさを感じさせるどんよりとした空気の中にもトランス的な覚醒感があったりと、元々はジャーマン・トランスだった人の名残があります。ただ今話題のアーティストが揃った割りには少々地味なアルバムで、期待値には及ばずと言うのが正直な気持ちでした。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Shangaan Shake (Honest Jon's Records:HJRCD58)
Shangaan Shake
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本コンピレーションで初めて耳にするジャンルでアフリカ発祥の"Shangaan"なる音楽。調べてもなかなか詳細が見つからないが、恐らくアフリカのシャンガーン人が鳴らしていた音楽の様だ。2010年にリリースされた"Shangaan Electro"で聴けるのはベースレスで高速ビートのチープな電子音楽と言った印象で、アフリカにやってきたニューウェーブとも言えるだろう。そんな"Shangaan Electro"を現在のダンスミュージックに於ける精鋭達がリメイクし直したのが本作で、オリジナル楽曲を知っていなかろうが食指が動くアーティストが参加している。デトロイトからはAnthony Shake ShakirやTheo Parrish、ダブステップからはActressとPeverelist、ダブテクノのMark ErnestusやDemdike Stare、ジャズやレゲエに造詣の深いBurnt Friedman、その名も轟くRicardo Villalobos & Max Loderbauer、ミステリアスな活動・作風であるOni Ayhunなど幅広く才能豊かな面子が集まったと思う。オリジナルを知らないので各アーティストがどのように"Shangaan"を解釈し直したかも知る由も無いが、現在形のダンスミュージックとアフリカからの新たなるサウンドの絡みをただ楽しむだけでも十分に価値がある。Mark Ernestusは音を削ぎ落とした軽快なダブテクノを披露しているが、土着なパーカッションや謎めいた上物のトランス感はアフリカンを意識したのか。奇妙なSEが入り乱れながら不規則なビートを打ち出すActressのダブステップは、クラブでの狂乱騒ぎに拍車をかける様なリミックスだ。ざらついたハット使いは彼らしいが妙に手数が多くビートが早いTheo Parrishのリミックスは、愉快に踊り狂うエレクトロ・ファンクで意外でもある。Anthony Shakirのお祭り気分の陽気なファンク、裏打ちのキックがトリッピーなレゲエ色の強いBurnt Friedmanのリミックスもアフリカンな味が感じられるだろう。Ricardo & Max組はぬちゃぬちゃとした質感が漂うファンキーかつドープなミニマル仕様で、生音っぽいのに低温が続くどうにも絶頂を迎えない焦らしのリミックスだ。まだまだ他にもアフリカンな音楽を個性的に作り替えた曲が収録されており、元ネタがアフリカンと言う以外は統一性がないものの色々な音楽性を楽しむ事も出来るし、"Shangaan"への足を踏み入れるきっかけになる作品であろう。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Vladislav Delay - Latoma (Echocord:echocord051)
Vladislav Delay - Latoma
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Moritz Von Oswald Trioへの参加の影響からか自身でもVladislav Delay Quartetを組み、ジャズの影響を受けたアブストラクトな生演奏を聴かせたVladislav DelayことSasu Ripattiが、2年ぶりにデンマークのダブ・テクノを量産するEchocordより新作をリリース。2年前のアルバムでは管楽器や鍵盤楽器を取り入れ有機的な方向に向かった彼も、ここではEchocordのレーベル性を意識したのか、再度エレクトロニックなダブテクノを推し進めている。しかし明らかに以前よりも手数が増えゆったりとしたBPMながらもクラブサウンドへグルーヴの傾倒が感じられ、Vladislav Delay=リスニングミュージックと言う今までのイメージを壊しつつもある。初期の退廃的で不協和音が入り乱れるような混沌とした世界観も戻ってきており、Vladislav Delayの過去への懐かしみと共に進化もあり良い具合に変わったなと言う印象。そしてリミキサーにはRicardo Villalobos & Max Loderbauerがコンビで参加しており、こちらも彼ららしいミステリアスな内容。オリジナルのぼやけた上物を使用しながらも音を差引いて身軽になりつつ、リズムはカットアップさせたようにブツブツと切れたり、ぶちゃぶちゃとしたファットなキックが印象的だったりと、ダブテクノながらも妙な躍動感が目立つ怪作。気持ち良いのか悪酔いなのか、中庸を行き交う不思議なトランス感覚がある。

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| TECHNO9 | 00:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Ricardo Villalobos & Max Loderbauer - Re:ECM (ECM:2211/12)
Ricardo Villalobos & Max Loderbauer - Re:ECM
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ここ数年、現代音楽やクラシックへのクラブミュージック側からの再構築が目立っておりますが、今度はドイツの名門老舗ジャズレーベル・ECMも再構築が成されました。ECMと言えば先ずはジャズレーベルと言うイメージが先行しますが、実はミニマルな作風も取り込んだ現代音楽も手掛けるなど、禁欲的でありながら野心的なレーベルでもあります。ジャズは然程聴かない自分も、そんなレーベルカラーに興味を持ち数枚はレーベルの音源を所持しておりましたが…しかしここに来てミニマルハウスの大御所・Ricardo Villalobosと、元Sun Electricで現在はMoritz Von Oswald Trioのメンバーとして活躍するMax LoderbauerがECM音源を再構築したとなれば、そりゃ期待も高まる訳でして。で実際に蓋を開けてみるとこれがまさに現代音楽的と言うか、自分が勝手に想像していたクラブミュージック的なグルーヴは皆無で、レーベルの生真面目さを更に凝縮して音と音の隙間を生かしたエレクトロニクスと生演奏の共演となっております。原曲を全く知らないのでそれがどう再構築されているかは分かりませんが、蛇口から水がしとしとと垂れ続けるように生音がこぼれ落ちては波紋の様に広がり、静寂の中に張り詰めたテンションを構築していくのです。それに加えて奇妙なモジュレーションの音の追加やダブ処理により謎めいた神秘性も添加され、隙間だらけのテクスチャーにも拘らず極めて重厚な音の壁を作り出しております。Villalobosらしいミニマルな作風、Loderbauerお得意の奥深い音響は確かに形成されており、ECMの静謐なレーベルコンセプトを延長したと言う意味では成功なのでしょう。ただ個人的にはもっと単純に踊れるミニマルハウス/テクノを想像していたので、肩透かしを喰らったのも事実。完全にリミックスと呼べるまでに解体/再構築した音源も聴きたかったですね。

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| ETC3 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Robag Wruhme - Wuppdeckmischmampflow (Kompakt:KOMPAKT CD 84)
Robag Wruhme - Wuppdeckmischmampflow
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テクノもハウスもドイツ、特にベルリン勢が猛威を奮う中、いやいや忘れてはならないのがケルンから生まれた2000年代のドイツテクノを象徴したKompakt。硬派なミニマルテクノから荘厳なアンビエント、色鮮やかなポップや最近ではロック/ニューウェーブ色まで吸収したKompaktは、単純さを極めたフロア向けだけのダンスミュージックではなく雑食性と豊かな音楽性を伴い成長してきていた様に思われる。そしてRobag Wruhmeなるアーティストが手掛けるこのMIXCDも、今流行のベルリンテクノのストイックでモノトーンな音楽性とは一線を画し、緊張ではなくゆるさを極めた色気のあるディープなテクノ/ハウスを中心に、ミニマルもエレクトロニカも同時に聴かせてしまう。圧倒的に降り注ぐプレッシャーも図太い低音も凶悪なムードも一切無い、それ所かロマンティシズム溢れる情緒の豊かさとお酒に酔った時のあのフワフワとした酩酊感がどこまでも続き、終止リラックスしたムードで深層に連れて行ってしまう。線の細さ・か弱い音が故にしっかりと耳を傾け、出来るなら高音質なサウンドシステムの綺麗な音で聴きたいとさえ思う程に優雅な世界観だ。反復だけの単純な音楽でクラブで馬鹿騒ぎするのも楽しいけれど、時にはこんなドラマツルギーに踊らされる一夜も体験してみたいものだ。

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| TECHNO8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Nobu - On (Music Mine:MMCD20002)
DJ Nobu - On
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東京ではなく敢えて千葉と言う場所で孤軍奮闘しながらFuture Terrorと言うアンダーグラウンドなパーティーを主宰し、ベルリンテクノで隆盛を極めるBerghainやDommuneでのプレイで更なるファンを獲得しつつあるDJ Nobuが、その勢いで彼の現在の音をCDに収めてしまいました。この一年で彼のプレイをフロアで聴いた時は、筋肉質な肉体感とソリッドで金属系の硬い音がする音を合わせた様なパワフルでスピード感のあるセットが多かった気がしますが、ここでは意外にもそう言ったフロア寄りの音だけでなく、ダビーな音響を生かしたディープなテクノから幕を開けます。そして上げ過ぎずに、ベースやキックの低音に頼らずに、ハット等でメリハリを付けつつも深みに嵌めていく。徐々に加速しながら金属が金切り声を上げるようにノイジーな音が被せられ、ひりつくような緊張感の中混沌とした暴風雨に襲われ圧倒的なテクノの洪水に埋もれるだろう。ディープとアッパーを行き来しながら、不良の様に荒くれた刺々しさが肉体に深く突き刺さる。光明が差す気配も無いまま終焉に近付き、闇の中でゆったりと静寂を迎えるラストの瞬間にははっとする瞬間が待っているであろう。ノッている、スイッチが入っていると言う意味で、まさに"On"と言うタイトルがこのアルバムを象徴していると言っても過言ではない。

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| TECHNO8 | 11:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Globus Mix Vol.4 The Button Down Mind Of Daniel Bell (Tresor:Tresor142CD)
Globus Mix Vol.4 The Button Down Mind Of Daniel Bell
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近々来日するDBXことDaniel Bellの傑作MIXCDが2度目のリイシュー。しかし最近はデジタル配信も増えている事だろうし、CDと言う形でのリイシューって需要あるんでしょうかね?これをまだ所持していない若年層程、デジタル配信の方を積極的に買うだろうし。そんな懸念はさておきデトロイト発ながらデトロイトテクノとは異なるミニマルを追求し開拓してきた彼が2000年にリリースした本作は、最近のミニマルブームの先駆けと言っても過言ではない一枚。一昔前ならミニマルハウスだとかクリックハウスだとか呼ばれていたアーティストの曲が収録されていて、Farben、LoSoul、Villalobos、Thomas Brinkmann、そしてハウスをやっていた時のHerbertまで使用していて、その先見性はもはや疑うべくもないでしょう。ハウスとミニマルの綱渡り的な、そうセクシーなムード保ちつつミニマルの単純なサイクルから生まれる高揚感もあり、しっとりと股間も濡れてくる様なうっとり気分に浸る事が出来るはずです。それだけでなくDaniel Bellのミニマルにはファンクの要素もあり、僕は今なら彼の音楽をミニマルファンクと呼びます。最近のミニマルがトリッピーな恍惚感や酩酊感を強調したのが多いのに対し、Daniel Bellがやろうとしていたのは明らかに人間臭さを感じさせるローファイかつファンキーな音楽で、そこに僕は心の奥底に秘める魂の熱さを感じるのですね。これぞ身になるミニマル。

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| HOUSE5 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mirko Loko - Seventynine Remixes (Cadenza:CADENZA45)
Mirko Loko - Seventynine Remixes
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Lazy Fat People分裂後の初のソロアルバム"Seventynine"(過去レビュー)が好評だったMirko Lokoが、リミキサーにCarl CraigとRicardo Villalobosを起用した超力作なアルバムからのシングルカット。今回才能を爆発させたのはやはりC2、毎度毎度リミックスワークの質の高さには頭の下がる思いですが、今回は本気の中の本気。空間に乾いて響き渡る乱れ打ちパーカッションの下を、優美に煌めくシンセがうなりを上げて徐々にビルドアップし、ブレイクした後の中盤以降は地響きの様な低音の効いたベースやキックで再度じわじわと上げてくる非常にスリリングな展開。12分と言う長尺な曲でありながら、長さを全く感じさせず壮大な展開に引きずり込む引力は圧巻と言うべき。対してVillalobosは相変わらず掴み所が無いと言うか、ジャブジャブとした水っぽいエフェクトが鳴りつつ再度子供の声を使用しミニマルのサイクルを続けるアンビエント風なリミックスを披露。レゲエ・ダブっぽい音響やアンビエントな浮遊感は初期のThe Orbを思い出せる点も多く、理性も溶けるような恍惚感を誘発します。両面全く違う音ながら、両面ともフロアで気持ち良く使える大傑作。

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| HOUSE5 | 11:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Villalobos - Alcachofa (Playhouse:Playhouse cd08)
Villalobos - Alcachofa
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今となってはエスニック系ミニマルシーンのみならずクラブミュージックシーンにおいて、欠かせない存在となったRicardo Villalobosの決定打となった1stアルバムがリイシュー。今でこそこの手の湿っぽい生音調の音と異国情緒漂うメロディーをハウスに落とし込んだ作風が流行っておりますが、当時00年代前半にはまだまだ珍しい音でその意味では確かに一部で注目を浴びておりました。しかし今振り返ってみると実はRicardoにも転機が訪れていたのかもと思う点も。もっと以前の作品になるとよりフロア寄りのハウシーな4つ打ちトラックをリリースしていて、現在ほどのオリジナリティーは確立していたかったはずだと思います。それが何がどうなってこの様な無機と有機の、そして冷静と情熱の中間を彷徨う感覚を生み出すトラックを発明するに至ったかは知る術もありませんが、この感覚こそが現在の彼にも引き継がれている事は間違いないでしょう。チャカポコと湿度の高いパーカッション使いは気持ち良いのに、アシッド感覚にも近い不穏なシンセサウンドやクネクネとしていて掴み所の無い構成等はむしろ不気味で、どう聴いたって地味なのに大ヒットしたのは今でも謎。しかし確かに中毒性の高い沼がここには存在する。

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| HOUSE5 | 09:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Loco Dice - The Lab 01 (NRK Sound Division:LAB001)
Loco Dice-The Lab 01
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正直昨今のミニマル流行には食傷気味なんだけど、このLoco Diceは最近人気あるらしいんで取り合えず買ってみた。Sven Vath、Luciano、Richie Hawtin、Ricardo Villalobos辺りとつるんでいるみたいで、ミニマル系の中ではかなりの評価を得ているDJらしいです。本作は良質なハウスを中心にリリースするNRKが新たに立ち上げたMIXCDシリーズ"The Lab"の第一弾で、時代はハウスよりもやはりテクノとミニマルと言う事なんですかね。一枚目は幾分かどんよりムードで深みを感じさせるミニマルが中心で、昔の過激なミニマルとは全く以って異なっている。リズム中心のハイテンションな旧ミニマルに対し、なんつーかここら辺のミニマルってどうも薄っぺらくてペナペナに感じられて軟弱なイメージを払拭出来ないんだよね。中毒的な恍惚なり気の抜けたパーカッションの独特な気持ちよさはあるし品質の高さは分かるけれど、テクノの衝動的なパワー不足なのは否めないな。もっともこんな音を作ってる人達もパワーよりも聴かせる事を目的に作っているんだろうけれど、かと言って心にぐっと来るようなソウルがあるかって言うとそんなのも感じないし。取り合えず一枚目からはLoco Diceなりの個性は聴こえてこない。それに対し二枚目の方はミニマルでありながらハウスの心地良いグルーヴを前面に打ち出したミックスで、緊張感は無くむしろ薄っすらと甘い情緒さえ感じられるメロディアスな内容。勿論エレクトロニックで冷たい感触は一枚目と一緒なんだけど、そこにソウルフルな旋律もあって感情が揺さ振られたりもする。衝撃の無いミニマルであったとしても、そこにファンキーなりソウルフルなり感情的な音があった方が、自分には合うのかなと思います。またハウスとテクノの絶妙な混ざり具合も好きですね。しかし一体ミニマル流行は何時まで続くのかね?

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| HOUSE4 | 00:10 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Joris Voorn - Balance 014 (EQ Recordings:EQGCD024)

Joris Voorn-Balance 014
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新次元…と言うのは言い過ぎかもしれないが、これが最新のテクノの形である事にもはや疑いはないだろう。世界各地、日本においても大人気となったJoris Voornの最新MIXCDはアルバム2枚に100曲ものトラックを使用した驚愕の内容。とは言えこのPCを使ったスタイル自体は、2001年のRichie Hawtinの"DE9"(過去レビュー)の時点で完成系を成しているので、実は最新であるとは言い切れない。が、このスタイル自体がテクノと言う世界に普及しているのは間違いない。各曲から一部分をパーツとして切り出し、それをPC上で細かにループ・エディットを繰り返し、本人が言うように"絵を描く"様な作業を繰り返すスタイル。全く異なる曲の一部が同じ時間・場所に存在する事により、全く異なる新しい音楽へと変容を遂げる進化。もはやこれはMIXCDと言うよりも、Jorisのオリジナルアルバムとさえ言える様な境地にまで達している。"Mizurio mix"は(比較的)アッパーでグルーヴィーなテクノ、ミニマル、テック系中心の内容で、しかしながら覚醒感を刺激するドラッギーさも感じさせます。対して"Midori Mix"はエレクトロニックミュージックをより幅広く吸収したフリースタイルな選曲で、テクノの中にディスコダブやバレアリック、ダウンテンポ、ジャズも取り入れられて開放感のある音が持ち味。どちらのミックスも各曲が自然に融解し、そして再度融合し、今まで違う世界観が繰り広げられ非常に興奮出来る内容でした。同じ事を既にやっているRichie HawtinのMIXCDに比べると、カラフルなのが特徴でこれはこれで素敵です。

ただ欲を言わせて貰うと、本作があくまでホームリスニング仕様である事。これは結局はクラブではプレイする事の出来ない内容だから。かつてJeff Millsがアナログを一時間に40枚程も矢継ぎ早に回していたプレイは、既に過去の物となってしまったのか?いや、そうではないと思う。そこには瞬間瞬間に生まれる独創性や閃きがあったはずで、あれにこそ僕は人間的な熱や魂を感じる訳で。だからJorisにも一枚位はコンピューターを使用しないで、クラブで再現出来る単純だけども爆発力のあるプレイが聴けるMIXCDを出して欲しいと言う気持ちもあります。テクノロジーが必ずしも全てを豊かにする訳じゃないんだ。

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| TECHNO6 | 00:30 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Cassy - Panorama Bar 01 (Ostgut Tontrager:ostgutCD02)
Cassy-Panorama Bar 01
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テクノ系の音楽ではお世話になっているVinylismacid over the rainbowで紹介されていたので、ならば良質であろうと考え購入した一品。Cassyって言う女性DJで詳細は知らんが、LucianoやVillalobosらと一緒に名前が出てくる事が多いですね。でもまあ今ベルリンで最も隆盛を誇るであろうクラブ・Panorama BarのオフィシャルMIXCDなんで、期待していいんじゃないだろうか。ふむふむ、渋めのミニマルな流れが中心ながらもデトロイトっぽいのやアシッドも上手くミックスしていて、地味ながらも徐々に上げていく展開がかっこいいよ。そして特筆すべきはミニマルかつ冷淡でありながらも、ねちっこいファンクネスを感じさせる事が彼女のオリジナリティーを発揮させておるのだ。血の通ったプレイって言うのかね、奥底には熱さを感じさせるイメージ。テクノともハウスともミニマルとも言える幅広い選曲で、それらを上手くまとめて地味に盛り上がるよ。Ostgut Tontragerは今後とも注目しておいて損はないでっせ。

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| TECHNO6 | 00:10 | comments(4) | trackbacks(1) | |
2008 Best Seller
今年も残り二日ですね〜時間が経つのは早いです…。ちょっとこの二日間で今年を振り返ってみると、まずは悪かった事から。彼女に振られた。別れて半年位経つので、そろそろ新しい出会いもキボンヌ。リーマンブラザーズ破綻のせいで日経平均大暴落、ついでに所持している株の総資産も超減った。嘘だと言ってよ、バーニィ(泣)。来年からはプラチナ積立貯金を始めるわ。今プラチナが超安くなってるねん。それとシフト制の仕事のせいでメタモ(G2G、アシュラ)、フジロック(マイブラ)に行けず(泣)。仕事の為に生きている訳ではないので、来年現場変えを頼んでそれが無理なら転職だわ。満足に趣味の出来ないライフなんて、死んでるも同然。あとは不景気のせいで年末の派遣切りは本当に心苦しいね。自分は運良く正社員なのでまだ良いけれど、派遣って制度自体やっぱダメだろ。規制緩和した小泉元首相は切腹すべき。特定技術向けの派遣以外は全部廃止しる。または同一労働同一賃金は保証しないとな。派遣を雇ってまで経費削減しないと黒字化しない会社は、利益が出る収益システムを確立出来てないと言う事なんだから、そんな会社は遅かれ早かれいずれ潰れる。とまあ本当に若者にとっては苦しくなるばかりの日本だな。自民党は票が欲しいので老人向けの政治しかやならないし。若者の皆さん、人生はゲームです。みんなは必死になって戦って、生き残る価値のある大人になりましょう!と言う事で残りはまた明日…

無駄口が続きましたが今年も当ブログ経由で色々と商品をお買い上げどうもありがとうございました。当ブログ読者には一体どんな商品が人気あったのか?以下に人気商品を挙げてみたいと思います。それでは続きをどうぞ。
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| BEST | 06:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Fumiya Tanaka - Unknown 3 (Sundance:SNDCD001)
Fumiya Tanaka-Unknown 3
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田中フミヤ名義での久しぶりのオリジナルアルバムは、何故か"可能性"が消えてしまったUnknownシリーズ3作目。レーベルも新たに立ち上げたSundanceからとなっていますが、音の方も様変わりと言うか、モロに近年絡んでいるアーティストからの影響が大きいです。えぇ、Ricardo Villalobosとかね。硬質でハードなアフロミニマルな前作から比べると、かなり音が湿っぽくなっていて一見気の抜けたミニマルなんだけど、無駄を削ぎ落とした構成と生っぽい質感を強調した音は一瞬の突進力ではなく長時間の作用に因る効果が期待出来そうです。実際どのトラックもかなり長尺で、平均8分位はありますしね。スピーカーから出る音としての強度は弱まった様にも感じますが、今番長が求めているのは肉体を刺激する破壊力ではなく感覚に及ぼす中毒性なのでしょう。個人的には前作の硬いトラックの方が好きなんだけど、今流行っているのは本作みたいな音だし方向としては成功でしょう。そう言えばDVDで"低音のグルーブをキープ"と言う発言をしてたけど、正にそんなグルーヴも反映されていて終始地べたを這いずり回っているイメージです。やはりフロアでの実用性を求めた結果が、本作と言う事なのですね。オリジナリティーは薄いけれど、番長に求めるのはフロアでの結果なので気にする必要は無し。



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| TECHNO6 | 21:00 | comments(4) | trackbacks(1) | |
Ricardo Villalobos - Vasco (Perlon:PERL69CD)
Ricardo Villalobos-Vasco
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またもやチリアンミニマルのRicardo Villalobosが、偉業と言うか異形のミニマルハウスをリリース。1曲30分と1曲12分が3曲の合計4曲で60分と言うアルバム級の超ド級シングルですが、これってDJ用なのかホームリスニング用なのか用途不明だわ。DJが使うにはこんなに長い必要ないもんな。しかし作品の質はこの手の音楽の中ではやはり群を抜いていて、30分の"Minimoonstar"を聴いていても特に冗長に感じる事は無かったですね。ミニマルと言えばミニマルなんだけど、Villalobosの場合は特にどんどん生っぽい音が増えていて湿っぽさや土着度が高いんですね。それが南米と言うチリの暑さの影響なのかもしれないけれど、このまま進めば全部生セッションなんて方向性も可能なんじゃないでしょうか。ドンチクドンチクと永遠とも思われるミニマルなリズムトラックの上には、刻々と変化する微細なシンセ群が数々と散りばめられていて、一曲の中で様々な変容を見せて意外にも飽きさせない展開です。まるでフリーセッションの様に展開して行く地味で恍惚のミニマルですな。鋭角的な金属パーカッションが特徴的な"Electonic Water"、ヒプノティックな上物が心地良いグルーヴィーな"Amazordum"なども収録。この人の創作意欲には、ほとほと頭が下がります。

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| HOUSE4 | 18:00 | comments(2) | trackbacks(3) | |
Luciano - Fabric 41 (Fabric:FABRIC81)
Luciano-Fabric 41
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現在のミニマルシーンにおいてRicardo Villalobosと双璧を成すチリアンミニマリスト、Lucianoの最新MIXCDは人気シリーズのFabricから。名シリーズ、そして名アーティストの作品なんでリリース前から良作を予想していましたが、やはり期待を裏切らずに最前線で活躍するミニマリストらしい本気度の高い内容。ミニマルと言ってもドイツで流行っているドープなミニマルではなくて、パーカッション中心のどちらかと言うとファンキーな要素の大きいミニマル。パーカッション自体の響きがドライで、その上のらりくらりと酩酊じみた足元のおぼつかないふらふらしたテンションなので、どうにも無味乾燥なムードが漂っておりますが、その緩さが逆にジワジワと効いてくる感じ。中盤ではぐっとアダルティーな色気を帯びて感動的な盛り上がりを見せ、デトロイトテクノを注入しつつラストまで突っ走ります。全体的にシカゴハウスっぽいスカスカな構成なので、胃もたれせずに最後までBGMみたいに聞き流せてしまうのも好感触。現在のクラブミュージックシーンではどこもかしこもミニマルで溢れていますが、独特なグルーヴを生み出す数少ないオリジナリティーを持ったDJとしての実力を感じさせます。16曲中5曲も自身のレーベルであるCadenzaの音源が使われているのですが、それもまたレーベルの質の高さの証明と言う事でしょう。

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| HOUSE4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Sven Vath - In The Mix : The Sound Of The Fourth Season (Cocoon Recordings:CORMIX007)
Sven Vath-In The Mix : The Sound Of The Fourth Season
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最近は仕事の都合で行きたいパーティーも行けない事が多く、結構ストレスが溜まり気味。幾ら生活の為に仕事が大事とは言え、自分の趣味が台無しになる様な仕事をしてたんじゃ何の為に仕事をしてるのかと気が重くなります。今年中には今の現場から平日日勤のみの現場に移らせて貰うように上司に懇願でもするかな。

GW前後に行きたいパーティは幾つかあるけれど多分行けなそうで、今の所行けそうなのがSven Vathが出るCocoonのパーティー位なんだよね。率直な意見としてSvenのプレイにはさほど興味が無いのでそこまで行きたい訳じゃないんだけど、これに行かないと他のパーティーには行けなそうだしなー。Svenのプレイはただ最近のヒット曲をぱらぱらと繋げるだけなので、矢継ぎ早で豪快なプレイやらミキサーをぐりぐり弄るプレイが好きな自分としてはそんなにSvenに好感を持ってないんですわ。Cocoonと言うレーベル自体も既に人気のある他のレーベルのアーティストの作品をリリースするだけだし。まあ流行に乗るのは上手いレーベルだとは思いますけどね。でもSvenが手掛けるこの"In The Mix"シリーズの4作目は、意外にも僕は好きだったりします。2枚組みで真夜中の熱狂的なプレイの"Mon"と昼間のアフターアワーズを意識したプレイの"Day"に分かれていて、どちらもメロディーがふんだんに使われた楽曲を多く使用しております。まっとうに4つ打ちを聴かせるだけではなく、ミニマルやダウンテンポやエレクトロニカ、果てはノリノリでロッキンな曲まで回してやたらとテンションの上げ下げが多く盛り上がりますね。特に"Day"の方はディープな雰囲気に元々トランス出身であった事を思わせる情緒的な快楽も滲み出ていて、耽美で狂おしい美しさを感じられるはずです。いまいち統一感の感じられないプレイではあるんだけど、快楽に落とし込むトランス感覚はSvenの得意とする分野ですね。

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| TECHNO6 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ricardo Villalobos - Love Family Trax (Goodlife Records:RTD 314.5002.2)
Ricardo Villalobos-Love Family Trax
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先日Ricardo VillalobosのDJプレイを生で体験したのですが、自分が持っている彼のMIXCD三枚全てと実際のプレイに差があり最初は結構驚きました。もちろん生のプレイも良かったしMIXCDも良いので、MIXCDを気に入った人は実際にDJプレイを聴きに行く事をお勧めします。本日紹介するMIXCDはVillalobosの初のMIXCDなのですが、調べた所によると市場での価値が高騰していてとんでもない額で転売されております。自分は丁度日本でクリックハウスなるムーブメントが流行っていた頃に、良く分からずに本作を購入したのである意味運が良かったのかなと。そして内容も彼のMIXCDの中ではピカイチですが、最近の作風とは結構かけ離れていてポクポクな土着系リズムも聴けるのですが、それ以上にトランシーな要素が大きいです。クリクリと丸みを帯びたキックが入るリズムトラックを中心にハウシーなグルーヴを紡いでいくのですが、上物にトランスに近い感じのうっすらと情緒漂う音が入ってきたりして最近のVillalobosからは窺えない音が見え隠れしています。ミニマルとテックハウスの中間位の音と言えば良いでしょうか、なかなかの美メロが聴ける内容です。そう言えば昔は彼もエレガンスなメロディーを多用したトラックをリリースしていたけれど、最近は作風がほぼ土着系に定着してしまってるんですよね。土着系も悪くないけれど彼には本作から窺える耽美でセクシーなトランス要素も期待している訳で、昔の作風の復活をどうしても望んでしまいます。本作は少々音が薄っぺらくて線が細い気はしますが、これ位の方がメロディーがリズムトラックに負けないので丁度良いのでしょう。

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| TECHNO6 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2008/04/11 Cocoon Morphs Tokyo Feat. Ricardo Villalobos @ Womb
ぶっちゃけこのイベントには行くかどうか迷っていたんだけど、先週はClashに行けなかったし今回行かないと今月は他にイベントに行けなそうなので覚悟を決めてWombに行ってきました。Wombは好きじゃないと言うよりもむしろ嫌いなクラブに入る部類で、調べてみると最後に行ったのは2007年3月でした。でもWombって大概どんなイベントでも混んでいるし、DJ Mag Top 100 Clubでも5位に入るなど(ちなみにYellowは15位)一般的な人気はあるんだよね。Yellowが15位なのにWombがそれ以上って頭狂ってんじゃねーのと思いますが、やはりDJ達は派手なのがお好きなようで。もしくはYellowよりもWombの方がギャラが良いんじゃないかと考えたりもする。Yellowの様にどんなに歴史があっても、結局は金なんですよ、金(これはあくまで想像ですが)。さて久しぶりのWomb体験はと言うと…
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| EVENT REPORT1 | 08:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2008/04/04 (FRI)
groundrhythm @ Air
DJ : Kaoru Inoue, Hajime Murayama
Live : Satoshi Fumi

2008/04/05 (SAT)
Clash 33 @ ageHa
DJ : Derrick May, Ken Ishii

2008/04/05 (SAT)
Joaquin Joe Claussell Presents Corresponding Echoes CD Release Tour @ Space Lab Yellow
DJ : Joaquin Joe Claussell

2008/04/11 (FRI)
Cocoon Morphs Tokyo @ Womb
DJ : Ricardo Villalobos, Fumiya Tanaka
Live : Fumiyandric

2008/04/25 (FRI)
TAICOCLUB Presents So Very Show! @ Womb
Live : Aril Brikha, Shaneberry
DJ : Moodman, and more

2008/04/26 (SAT)
Deep Space @ Space Lab Yellow
DJ : Francois K
Live : Flying Rhythms

2008/04/26 (SAT)
15 Years of King Street Sounds presents URBAN GROOVE - NIGHT BLOSSOM & KING OF NEW YORK 3 DOUBLE RELEASE PARTY - @ Unit
Live : Ananda Project
DJ : Daishi Dance, DJ Kawasaki

2008/05/03 (SAT)
CHaOS @ Space Lab Yellow
DJ : Fumiya Tanaka
Live : Melchior Productions Ltd.

2008/05/04 (SUN)
Juan Atkins As Model 500 Live Tour 2008 @ Unit
Special Live : Model 500 with His Band feat. Mark Taylor, DJ Skurge and Mad Mike Banks
DJ : DJ Hikaru, DJ Compufunk
Live : O.N.O.

2008/05/10 (SAT)
Minus Connected @ Womb
DJ : Richie Hawtin, Ambivalent

2008/05/16 (FRI)
X-Party @ Womb
DJ : Charles Siegling
Live : Renato Cohen

仕事があるので行けないイベントもありますが、幾つか気になるのをピックアップしております。Yellowでの田中フミヤは今回で最後だよね?行きたいねぇ。Model 500も是非とも行きたいね、マイクバンクスもサポートで参加するんですから。内容はオールドスクールなテクノ・エレクトロなんでしょうけれど。
| UPCOMING EVENT | 21:00 | comments(6) | trackbacks(0) | |
Francois K. - Masterpiece (Ministry Of Sound:MOSCD150)
Francois K-Masterpiece
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ゲップが出る程のテクノ三昧!!テクノの大洪水!!

UKクラブミュージックの老舗・Ministry Of Soundが送る新シリーズ"Masterpiece"の第一弾は、なんとこちらもクラブミュージックの大御所中の大御所・Francois Kevorkianが担当。最近彼がテクノ化しているのは周知の事実ですが、本MIXCDでも彼のテクノ趣味がばりばり前面に出たテクノミックス3枚組みの超大作。いくらなんでもゲップが出るくらいのボリュームだわな。しかしもうフランソワも完全にテクノが板に付いて来たと言うか、もうテクノDJ一本でもやっていけると断言出来る位テクノなDJになりましたね。CD3枚組みの大作だけど各ミックスごとに特徴があって、決して飽きずに聴けるどころかそれぞれの魅力にぐいぐい引き込まれる内容となっております。

CD1の"Napoli"はプログレッシヴハウス色が強めに出た大箱でのプレイを意識した壮大な展開で、じわじわとドラッギーな音が効いてきます。少々派手な気もするけれど、今回はマニア向けではなく一般的な人向けに意識したと発言しているので、これはこれで良いのかなと。CD2の"Manchester"は一番テクノ色が強く、そしてデトロイトテクノ、またはそれに影響を受けた曲を多めに入れた内容です。アッパーに盛り上げつつもメロディアスな曲をふんだんに使っていて、泣きの旋律が入ってくる後半は感動物。オールドスクールな曲も使用していて、テクノへの敬意も感じられますね。そしてCD3の"Tokyo"ではコアなファンも忘れてないぞと言わんばかりに、普段のDeep Spaceワールドを意識した幅広いプレイを聴かせてくれます。テクノの中にダブアンビエント〜ディープハウス〜アフロハウスを落とし込み、横揺れグルーヴとファットな低音でゆらりゆらりと体を揺さぶる好プレイ。個人的にはCD3が一番ディープで、ゆるゆるな浮遊感に包まれ気持ち良いと思います。

テクノと言う枠組みの中で自由に羽ばたきを見せるフランソワ、老いてなお盛んなDJであります。"Masterpiece"と言う主題が付いたこのシリーズですが、正にそのタイトルが相応しいテクノの指標となるべきMIXCDですね。

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| TECHNO5 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(3) | |
Sun Electric - Toninas Remixes (Shitkatapult:Strike85)
Sun Electric-Toninas Remixes
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Amazonさんおせーっす、注文してから到着まで一ヶ月近くかかりましたよ。試聴してかなり気になっていたSun Electricのリミックス盤。Sun Electricと言えば90年代前半のアンビエントシーンで一時期注目を集めていたユニットだったのですが、後半に入ると特に目立った作品も無くなりいつのまにかフェードアウトしてしまいましたね。本作は最近リリースされた未発表音源集からのリミックスカットなのですが、それを手掛けているのがドイツミニマルシーン最高峰のRicardo VillalobosとThomas Fehlmannとやっばーい面子。

まずRicardo Villalobos、最近は密林とか仏教とかを喚起させるポクポク系ミニマルが多く昔の作風が好きだった自分には最近のVillalobosに以前程の興味を失っておりました。しかしこのリミックスでは以前存在していたガラスの破片に光が乱反射するような万華鏡の如く美しい音が復活していて、湿ったポクポクリズムの上を透き通った輝く音色が通過していき天にも昇る恍惚感を生み出しています。これだよこれ、Villalobosに求めていたのは。是非とも今後ともこの路線を続けて下さい、お願いします。

対してジャーマンテクノの重鎮・Thomas Fehlmannも負けじと極上のリミックスを披露。いつもと同じくシャープで切れのあるリズム、そしてダビーで浮遊感溢れるシンセがずぶずぶのアンビエンスを生み出しています。どこか廃退的なムードながらも、その壊れ行く様が物悲しげで美しく映えます。まあいわゆるKompakt直系のサウンドで、ある意味伝統芸能。こんな音を50歳以上のおっさんが創ってるんでしょ?若者もおっさんに負けない様に頑張って欲しいなー。

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| TECHNO5 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Luke Slater - Fear And Loathing (React:REACTCD210)
Luke Slater-Fear And Loathing
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2月18日のエントリでLuke Slaterの話が出てきたので、久しぶりに彼の魅力が味わえる全盛期の頃のMIXCDを聴いてみました。とにかくLuke Slater、もしくは別名義のPlanetary Assault Systemsと言えばゴリゴリぶっ太くワイルドな音を聴けるハードな野郎と言うイメージがありまして、昔はまじで好きでした(ハード路線を逸脱した近年は好きじゃない)。オリジナル作品がそうでありますからDJプレイも例にも洩れずかなりハードで、男気なり根性なりを感じられるDJでした。2001年リリースである2枚組の本MIXCDもやはりハードな展開が貫かれ、気合いを注入したい時にはぴったりな内容であります。

まずは一枚目、Jeff Mills、Ben Sims、Player、Regis、James Ruskinなど今となってはなんだか懐かしささえ感じる一昔前のハードなお方達のトラックがずらり。スピード感、重量と共に一級品でとにかく一直線にガツンガツンなプレイが聴けるのですが、不思議と粗雑さは感じないですね。確かに音は荒々しいのですが、乱暴にミックスするのではなく丁寧にミックスしている様でワイルドな中にもまとまりがあります。トライバル、ミニマル、ハードテクノなどが渾然一体となり肉体をしばきあげる好内容ですね。

対して二枚目ですが、こちらはスピード感よりも重厚さ、そして深みを感じさせる意外な内容です。ハードテクノもミニマルも確かに使われているのですが、勢い一直線ではなくドスンドスンと揺れが生じる重みがあり横揺れ系のグルーヴィーな展開ですね。ぶりぶりベースなエレクトロも出てきたり、渋みの効いたファンキーな音も聴けて全く予想していなかった意外な内容ながらも、じっくり聴き込めるミックスです。一枚目の激ハードな音の後に、二枚目のちょい緩めの音が来ると良い感じでアフターケアになりますね。

しかし久しぶりにこの様なハードなテクノを聴くと、やっぱりハードテクノって痛快で格好良いと思います。なんで最近は全く人気が無いんでしょうね?

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| TECHNO5 | 07:30 | comments(7) | trackbacks(1) | |
Dominik Eulberg - Bionik (Cocoon Recordings:CORCD015)
Dominik Eulberg-Bionik
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以前から出る出ると言われていたのにずっと延期していたDominik Eulbergのニューアルバム。今まではTraumからのリリースだったのに、今作では遂にCocoonから出ちゃいましたよ。自分はそこまでCocoonは好きでもないので多少の不安はあったのですが、意外とDominikとCocoonの相性は悪くないかもしれない。Cocoon独特の虚ろなトランス感覚みたいなのは、Dominikの中毒性の高いトリッピーな音と相乗効果を発揮するのかな。しかしミニマルハウスにおいてRicardo VillalobosやLucianoと並んで評されるDominikだけど、本作を聴くともはやミニマルなのか〜?と首を傾げたくなる。だって展開はかなり広がっているし、メロディーの差込もかなり多いしね。Villalobosなんかは徹底的にリズム重視でアフリカンと言うか土着的なミニマルを突き進んでいるけれど、それに比べればDominikはかなり派手だよ。でもだから逆に家でアルバムとして聴くと展開があって聴き易い訳で、本作のヒプノティックで恍惚感を誘うトランシーな音は嫌いではないです。曲調もミニマルからジャーマンアシッド、Adam Beyerよろしくないびつなクリック、そして淡いサイケデリック感を感じるBorder Community風の曲まで随分と幅が広がってきてるね。Cocoonからのリリースだから幾分かは派手にしたのかもしれないけど、もうちょっと曲調は統一した方が良い気がするな。

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| TECHNO5 | 14:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Terry Lee Brown Jr. - Terry's Cafe 10 (Plastic City:PLACCD051-2)
Terry Lee Brown Jr.-Terry's Cafe 10
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テクノ帝国ドイツにはまだまだ自分の見知らぬ音楽が埋もれています。今日はドイツでディープなテックハウスをリリースするPlastic Cityの看板アーティスト・Terry Lee Brown Jr.のMIXCDを聴いてみました。Terryは既に10年以上も音楽活動をしているベテランらしいのですが、驚くべき事に毎年の様にこのMIXCDシリーズをリリースしているので今年で10作目です。10年も出していれば最初期と現在の音を比べたりして、その時の流れも掴める意味では面白いですね。さて10枚目の本作のDISC1は現在の時流に乗っ取った、ミニマルでディープなテクノ/ハウスを披露しております。Poker Flatの音などが好きな人にしっくりくるフラットで冷ややかなミニマルテクノですが、少ない音数ながらも無駄を排したその構成でインテリなセンスを感じさせます。またうっすらと色気を出していて、決して無表情にならずに情緒を伴っている事は心地良さも演出していますね。最近の田中フミヤに色気を足した感じと表現すれば分かり易いでしょうか。そして僕が気になっていた"Terry's Classics"と冠されたDISC2ですが、こちらは正にクラシックを惜しみなく使用しております。Link(Global Communication)、Hardtrax(Richie Hawtin)、Maurizio、David Alvarado、Villalobos、Mr. Fingers(Larry Heard)らの名作と言われるトラックが豪華に並んでいて、Terryが影響を受けた音楽を体感する事が出来ます。DISC1に比べるとMIXCDとしてはまとまりが無いのですが、素直に古き良き日を思い出させてくれて感慨深い内容ですね。ここに収められているクラシックスは作品としては古くても、時代が変わろうともその輝きが失われる事は決してないのでしょう。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Lazy Fat People - Pixelgirl EP (Planet E:PE65289-1)
Lazy Fat People-Pixelgirl EP
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さて引き続いてCarl Craig関連でPlanet Eの紹介ですが、実はBorder CommunityからデビューしたLazy Fat PeopleもPlanet EからEPをリリースしています。これはもはやPlanet Eがデトロイトテクノ/ハウスだけを率先するのではなく、デトロイトの外にも目を向け新しい音を届けると言う段階へシフトしたと考えて良いのではないでしょうか。まあ実際にはCarlが自分のDJで使えそうなトラックをリリースすると言う彼の好みを反映しているだけの気もしますが、やはりそこはPlanet Eで良質なトラックしかリリースしないので流石です。A面の"Club Silencio"は最初はリズムのみの淡々なミニマルで途中から覚醒的なリフが繰り返されるダークミニマルなのですが、妙に恍惚としたパーカッションが不思議です。しかしBCから出したEP以上にグルーヴィーだし、フロアでの快楽度はかなり高そうですね。B面の"Pixelgirl"の方はどこかBCを思わせるサイケデリックなミニマルで、こちらも文句無しの出来。間違ってもデトロイト系とは思えない出来で、パーカッションの鳴り方とかはどこかRicardo Villalobosらのチリアンミニマルっぽいですが、それに比べるとリズムも強いし自然と体が動いてしまいます。ついでに"Pixelgirl"のCarl Craigリミックスも収録で、Carlファンならば是が非でも欲しくなる一枚でしょう。

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| TECHNO5 | 22:20 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ricardo Villalobos - Fabric 36 (Fabric:FABRIC71)
Ricardo Villalobos-Fabric 36
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最近のミニマルシーンに冷ややかな態度を取っている私ですが、中にはオリジナリティーを確立しているアーティストもおりまして、やはりチリアンミニマルのRicardo Villalobosに関しては私も認めざるを得ない一歩抜きんでた存在です。ミニマルと言う存在で括られてはいるものの、ヨーロッパ的な音と言うよりは土着臭のする古来の民族的な音楽が思い浮かぶリズムや音が特徴で、乾いて色の無いパーカッション使いは極めて個を感じさせます。ただ完全にツールとして作られている曲が多いのでレコード単位で聴いてもさほど面白味はないのですが、これがミックスの一部になると非常に効果を発揮する訳であります。もしそんな曲だけで一枚のMIXCDで作ってしまったら?そんな仮定が実現してしまったのが、人気MIXCDシリーズ"Fabric"の最新作で全曲Ricardo Villalobosの未発表曲(新作?)で構成されています。リリース前にこの情報を聞いた時にはさすがにどうかと思っていたのですが、実際に聴いてみるとかなりキテルな〜と魔の魅力に取り付かれました。Richie Hawtinのミニマルな曲に土着色を付けた様な楽曲は、少ない音数ながらもねっとりと絡みつくグルーヴが有り、終始淡々と地味にリズムが鳴っているだけなのに何故か飽きる事はありません。途中ではリズムトラックとパーカッションが全く別のテンポに分かれたりして、支離滅裂気味にぶっ飛んだ世界に突入すると言うおかしな展開も出て来ます。密林の奥地で宗教めいた儀式をやる最中の音楽、または広大なアフリカの大地で原始的な生活を送る民族の音楽、そんなイメージが湧いてきます。なかなか言葉で魅力を説明するのが難しい音楽で魅力が伝わりきらないとは思うのですが、今のミニマルシーンでは完全に次元が違う所にいると断言します。名作と言うか迷作?それこそオリジナリティーを確立していると言う証拠なのでしょうか。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(4) | trackbacks(5) | |
The Official Soundtrack Of Love Family Park (Aim For The Stars:AIMCD001)
The Official Soundtrack Of Love Family Park
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日本でも大人気、現在のジャーマンテクノシーンを引っ張るSven Vathが主宰する野外イベント・Love Family Parkの初のオフィシャルコンピレーションが届きました。この人しょっちゅう日本に来るけどそれでも毎回WOMBは激混み状態で、本当に人気あるんだなと身を以て理解しております。おいらは好きじゃねーけどな(じゃあイベント行くなよと突っ込まれそうだが、付き合いってのも人生上必要な訳だ。やっぱドイツならKompaktかTresorだよな)。それはおいといてコンパイル担当はSvenじゃなくてAlex Azaryって人、全然知らんよ。一枚目は一応ダンストラックを選曲と言う事らしいけど、ゆったりシンプルなコードが変化し幻惑的なフレーズが乗っかるCocoon風の曲が多いです。平たく言えば流行のミニマルにドラッギーな音をぶち込んだズブズブ引き込まれる感じ。だから思いっきり踊らされる訳でもなく、のらりくらりと音に酔いしれて覚醒していくんだよね。僕が好きかどうかは別として、参加アーティストからも分かる通り上質な曲が多いよ。

で一枚目に全く興味の無い僕がこれを買ったのは、二枚目のチルアウトミックスに興味があったからなのです。こちらはAlex Azaryが曲を繋いでくれていて、尚かつドイツと言うよりはイビザ宜しくなバレアリックダウンテンポチルアウト(って何じゃそれ)で、トロトロに心身共に溶けてしまう様な黄昏時の味わいがあります。テクノだけじゃなくてエレクトロニカとかシューゲイザー的な雰囲気もあって、夕暮れの海辺の景色が淡くなっていく時の切なさが込み上げてくるね。日本のクラブでもメインフロア以外でこんな音楽が流れるチルアウトフロアを作ってくれると嬉しいのですが、土地が余ってないし無理かね。そんな希望を抱いても無駄なので、お家で晩酌しながら聴くと良い感じですよ。

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| TECHNO5 | 22:15 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Losoul - Belong (Playhouse:PLAYCD002)
Losoul-Belong
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Ricardo VillalobosやIsoleeらには知名度では及ばないものの、彼らと同じく今をときめくPlayhouseの最古参の一人・Losuolの1stアルバムをリイシューついでに購入してみた(リイシュー自体は一年位前だけど)。前述の通り一般的な知名度は確かに低いんだけど、楽曲の質においては全然劣ってるなんて事は無く、むしろDaniel Bell、Michael Mayer、Luke Solomon、Ark、Anthony Shakirらが絶賛している事もありその質は保証されています。音的にはミニマルハウスかジャーマンディープハウスになるのかな、Villalobosなんかに比べると遙かにストレートな4つ打ちが多くて分かり易いですね。しかしどこか足下のおぼつかないふらふらとした感覚はPlayhouseらしいけど、何でここら辺のアーティストはみんな冷め切っているんでしょうか。こんなトラックをフロアに投入しても果たして盛り上がるのか?と思うんですが、きっと盛り上がる…と言うよりもみんな恍惚感に浸るでしょうな。生き物の様に有機的なグルーヴに表情の無い無機的な音が混じり合っている不思議な楽曲は、体に作用するのではなく直に脳に作用するタイプで確実にあっちの世界へ飛ばされるのが分かります。すぐに効果を発揮する訳ではないけれど、ミニマルな構成はフロアで長い時間聴いていると確実に聴いてくるスルメの様な感じ。重く沈み込んだボトムが特徴で基本的にずっとズブズブですが、KompaktやBasic Channel好きは大概気に入るでしょうね、つか当然聴いているか。

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| HOUSE3 | 22:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2007/05/11 (FRI)
AMEE presents FILTERHEADZ × KEN ISHII @ WOMB
Live : Filterheadz
DJ : Ken Ishii, Yohey Suzuki, Nako, Moritakesh

2007/05/12 (SAT)
SQ presents HARDFLOOR LIVE @ UNIT
Live : Hardfloor
DJ : Q'HEY, TOBY, DR.SHINGO

SALOON
DJ : 30th DJ's (mito, hata, los, onoguchinchin, sho-taro)
LIVE : COM.A

2007/05/19 (SAT)
CLASH 22 @ ageHa
DJ : Christian Smith, Samuel L Session, Hitoshi Ohishi

2007/06/01 (FRI)
Oliver Ho Japan Tour 2007 @ UNIT
DJ : RAUDIVE a.k.a. Oliver Ho, Fumiya Tanaka

2007/06/02 (SAT)
groundrhythm @ AIR
DJ : Kaoru Inoue, DJ YOKU
LIVE : A HUNDRED BIRDS

2007/06/08 (FRI)
smirnoff ice presents CLUB MUSEUM @ UNIT
GUEST DJ : SURGEON [TECHNO SET]
RESIDENT DJ : KIHIRA NAOKI. ROK DA HOUSE

SALOON
GUEST DJ : SURGEON [ALTERNATIVE SET]

2007/06/09 (SAT)
VADE @ WOMB
DJ : Ricardo Villalobos, Fumiya Tanaka

UNITが珍しくかなり熱い人選ですね。テクノ豊作期でございます。たまにはハウスにも行きたいけれど、しっくりしそうなのがなかなか無いようで…。
| UPCOMING EVENT | 22:30 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Famous When Dead (Playhouse:PLAYCD016)
Famous When Dead
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「Famous When Dead」って、死んだ後に有名になるって事?つまりはリアルタイムでは評価されないって事だよね?でもPlayhouseのそんなレーベルのコンセプトに逆らって、多くのクラバーから最大の評価を得てしまっているのは面白い所。まさか一般的とは程遠いPlayhouseの音が、ここまで市場で受けるなんてレーベル側も思っていなかったんじゃないかな。ドイツにテクノ帝国・Kompaktがあるならば、ハウス帝国を牛耳るのはPlayhouseと言う事にみんなも異論はないよね?Playhouseはドイツにおいて初期の頃はミニマルなディープハウスを作品を多くリリースしていたけれど、やはり注目を浴び始めたのはIsolee、Ricardo Villalobosらによる狂って変態的なハウスをリリースし始めた頃だったと思う。何がやばいって曲の流れとか展開とかよりも、音その物の恍惚感とでも言うのかしら。Kompaktがポップで透明感のある綺麗な音なのに対し、Playhouseは荒くてジャーマンプログレ的な音もあればドラッギーで中毒性の高い音もあるし、神経をえぐるような毒のあるサウンドだと思うんですね。これを快感と感じるか不快と感じるかは人によって分かれる位強烈な音であるし、ほんと一般的に受け入れられる音からは程遠いと思う。でも実際には、Playhouseはレーベル買い出来る素晴らしいレーベルとして認知されてしまってしまった。まあとにかくこのレーベルサンプラーを聴いてみなよ。既に4作目だけどディープなハウス作品に混じって、今作ではジャーマンプログレッシブロックを通過した様なクラブトラックが多く収録されているよ。どこか懐かしいサウンドでありながら、ただの過去の遺産を模倣しただけでない新たなるジャーマンディープハウスとでも言うべき流れだ。最近流行のディスコダブとも共通する重くうねるベースライン、ロッキンで生っぽい音が特徴だね。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Villalobos - Fizheuer Zieheuer (Playhouse:PLAYCD021)
Villalobos-Fizheuer Zieheuer
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なんだかクラブミュージックからはとても遠い場所まで来てしまったのだろうか。そんな風に思ったのは、クリック/ミニマルハウスシーンで絶大な人気を誇るRicardo Villalobosのニューシングル。2曲のみの収録なんですけど、それぞれ30分超えで合わせて70分。何ですかコレ?変態以外の何でもないですよ。一曲目は淡々としたリズムがドンチクドンチクと永遠に鳴り続け、その上に中近東風の妖しさたっぷりなホーンが乗って、それが永遠と続くだけ。そりゃ多少の変化は徐々にはあるけれど、この長い時間で考えると微細な変化にしか感じられない。これをフロアでどう使うって言うのだろう?30分を超える曲にした理由は、正直な所分かりません。2曲目は奥深さを感じさせるダビーなトラックで、正当派クリックハウスにも近くフロアで流しても気持ち良さそうです。ただこれも家の中で30分ずっと聴いていても、実際どーなのよと思うのも本音。う〜ん、凡人の僕には天才のやる事は理解出来ないのかもしれない。何度も長い時間かけて聴くと、ミニマルの恍惚感でも滲み出てくるのかな?

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| TECHNO4 | 18:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Globus Mix Vol.4 The Button Down Mind Of Daniel Bell (Tresor:Tresor142CD)
Globus Mix Vol.4 The Button Down Mind Of Daniel Bell
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良いお仕事しますね、DBXことDaniel Bellさんは。デトロイトにおけるJeff Millsと並ぶミニマリスト・Daniel Bellですが、渋めの曲が多いので前者に比べると少々マニアックな存在だと思います。でもTresorからリリースされていたこのMIXCDは本気(と書いてマジ)で素晴らしく、廃盤となっていたのがやっとこ再発されました。2000年作なんだけどRicardo Villalobos、Herbert、Thomas Brinkmann、Farbenなどの現在も主流になっているクリックハウスとかミニマルハウスの類の曲を既に多用していて、先見性があったんだなーとそのセンスに驚かされます。コチコチとしたクリック系を回すにしても、スカスカのミニマルハウスを回すにしても、冷ややかなファンクが存在していて切れがあるよね。一聴して味気ない地味な音ばかりだと思うのは間違いで、リズムトラックを聴いて分かる通りファンクなハウス以外の何物でもないと思います(所謂アッパーなファンキーハウスとは違うぞ)。後半には沈み込みように微妙にメランコリーで淡いディープハウスに突入し、何故か夜のムードが出て来たりもします。盛り上げるだけが上手いDJじゃなくて、しみじみと聴かせるプレイもまた一流なのですぞ。職人とか仙人とかそんな言葉が相応しいDaniel BellのMIXCDでした。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Magda - She's a Dancing Machine (M_nus:MINUS43CD)
Magda-She's a Dancing Machine
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近年のRichie Hawtinのイベントには常に前座として登場しているMagdaの初のMIXCD。Run Stop Restoreと言うユニットのメンバーでもあり、M_nusからソロでEPをリリースもしている女性DJだ。オリジナル作品はまだ殆ど無いしそれらを聴いた事も無いので、このMIXCDで彼女の音に関してまともに触れる事になった(Richieと来日した時にMagdaのDJも聴いたけど、もう記憶に無いし…)。この作品なんと71曲をMIXしているとの事前情報だったが、多分やっている事はRichieと同じでPCで曲をパーツごとに切り分け、それをループさせるのを数段重ねているのではないかと思う。まー今はみんなPCを使うMIXCDを出す様になったから特に目新しさは無いんだけど、これなら別にこれを聴かないでRichieの作品を聴いていれば十分かなと思ってしまった。Richieに比べると深みや重みが無くて、べちゃべちゃとした音ですな。それが彼女のプレイなんだろうけど、自分にはそこまでピンと来なかった。ミニマルテクノにしては比較的メロディーなんかは多い方で、シカゴハウスやエレクトロっぽい物まで使われていて、そうゆう幅の広さに今後の発展の余地はあるか。でも最近こんな大人しめなMIXCDばかりだな。そろそろハードミニマル系の復活を待っている自分がいる。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Daniel Bell - The Button-Down Mind Strikes Back! (Logistic Records:LOG028CD)
Daniel Bell-The Button-Down Mind Strikes Back!
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Richie Hawtinと並ぶデトロイトの重要ミニマリスト・DBXことDaniel Bellが、今週末UNITで来日DJを行います。デトロイトのミニマルと言えばJeff Millsがいますが、Jeffが徹底的にハードだったのに対しDBXはむしろファンクが強調されています。シカゴハウスを経由したミニマルテクノと言えば分かり易いかと思いますが、無駄を削ぎ落としたシンプルなトラックなのにビキビキっとしてて痺れまくりですね。体に作用するのではなく、神経に作用する危ない音として覚えておくと良いでしょう。

実は新宿リキッドルームに彼が来日した時聴きに行っていたのですが、その時は正直退屈でしたね。単純に地味過ぎたと言うか、かなり渋めのプレイだったんですね。でも改めてこのMIXCDで体験してみると、これは格好良いぞと言う事です。自身の曲同様にDJプレイもやはりシンプルでスカスカな選曲なんですが、これってかなりハウス調ですね。今で言うとクリックハウスとかマイクロハウスとか、そっち方面で語られる渋めの音。だからと言って完全にクリックハウスに流れているかと言うとそうでもなく、シカゴハウスのファンキーさとミニマルテクノの冷ややかさが溶け合っている様な。地味と言えば地味なんだけど、ベテランの絶妙な上げ下げでゆったりとした流れが気持ち良いです。刺激的に直感的に来るんじゃなくて、後からじわじわと、そして聴く度にドラッギーな汁が滲み出てくるプレイです。いかにもベテランらしい妙技が存分に味わえる一枚ですぞ。Karafuto名義のFumiya Tanakaのプレイに似てる気がする。

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| HOUSE2 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Shift to the other time - KARAFUTO Live mix at UNIT 28.1.2006 (Disques Corde:dc002CD)
Shift to the other time-KARAFUTO Live mix at UNIT 28.1.2006
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日本全国の硬派なテクノファンお待ちかね、誰が呼んだか日本が誇るテクノ番長・田中フミヤの最新のMIXCDが届けられました。今作は2006年1月28日代官山UnitでのKarafuto名義でのDJプレイから、一部をCD化した物であります。2002年にリリースされた本人名義のMIXCD「DJ MIX 1/2[MIX.SOUND.SPACE]」(過去レビュー)からは4年ぶりとなっていますが、正直な所名義も時代も違うのに大きな差は感じられませんね。選曲もクリックハウスとミニマルを足して2で割った様な感じなのが多く、Karafutoと田中フミヤは何が違うのでしょうか。敢えてそれを述べるのであれば、田中フミヤはテクノ、Karafutoはハウス、それぞれのグルーヴがあるのかなと。また本人名義に比べればずいぶんと肩の力が抜けているというか、リラックスした雰囲気は感じられますね。でも殆ど似たようなジャンルの曲を使っているはずなのに、田中フミヤとKarafutoでは異なるプレイを生み出せるのはやっぱり凄いのかなー。昔のJeff Millsの影響下にあった頃のバリバリなハードミニマルテクノをやっていた彼からは、想像も出来ない柔軟でしなやかなプレイでDJとしての成長が感じられますね。浮遊感とは異なるかもしれないけれど、ふらふらと空間を漂う様な浮いたプレイが脳をくらくらさせます。何度も聴けばきっと分かるよ、味があるとはこの事だ。

個人的な要望としては、以前の様なハードミニマルMIXCDも出して欲しい。またかつては「Amazon」や「Changes Of Life」をプレイしていたんだよね?気になるな〜

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Richie Hawtin & Sven Vath - The Sound Of The Third Season (M_nus:MINUS13CD)
Richie Hawtin & Sven Vath-The Sound Of The Third Season
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全く忘れていたのですが、当BLOGを開設してから2年が過ぎていました。周りにテクノを聞く人が少ないので、メジャーからアンダーグラウンドまで素晴らしいテクノを知ってもらうべくこのBLOGを立ち上げました。2年間で本当に色々なアーティストを紹介してきましたが、気に入ったアーティストがこのBLOGから見つかった人がいたのであれば凄く嬉しいです。時々ぼやきや愚痴も入るこのBLOGですが、これからも新しい音楽を、また温故知新の気持ちを忘れずに古い名作も掘り出して紹介しようと思います。

さて昨日こき下ろしたSven VathのMIXCDをついでにもう一枚紹介。こちらではミニマルテクノの天才・Richie Hawtinとの共作と言う事で、Sven単独のプレイよりかなりテクノ色が強いというか普通にカッコイイです。SvenはCocoonと言うレーベルを立ち上げた後、イビザの最大級クラブ・Amnesiaで「Cocoon Club」と言うイベントも行う様になり、今では世界的に有名なクラブイベントとして認知されています。そんな「Cocoon Club」の雰囲気や音を目一杯に詰め込んだMIXCDが今作なのです。どうゆう訳か、いつの間にかRichieが「Cocoon Club」のアンオフィシャルなレジデントDJになっているけれど、ここら辺の経緯はほんと謎ですね。音楽の共通性は余り感じられない気が…。それはさておきMIXCDの内容はと言うと、時折「Cocoon Club」現場で録音した音が導入されていて、人々の会話やフロアの爆発がそのまま感じられる様になっています。イビザには行った事ないけれど、きっとすげーんだろうな〜と想像してしまいますね。前半は多分Richie選曲と思われるハードテクノの連発。とは言ってもディープからスカスカのミニマル、メロディアスな物までアッパーにがつがつと盛り上げてくれてます。Richieにしては普段より派手な気もするけれど、これが「Cocoon Club」の高揚感なのかもしれないですね。後半は多分Sven選曲と思われて、エレクトロ、テックハウスが中心。前半が激盛り上がっていたのに後半はちょっと大人しめなので、せっかくだから順序を逆にした方が良かった気もします。でもまあここでのSvenの選曲はうっとり恍惚系の曲もあったりで、アフターアワーズとかにぴったりな感じですね。Svenはテッキーでメロディアスな選曲をさせると、ぴったりツボにはまると思います(元々トランスアーティストだしな)。二人の対照的なピークとアフタアワーズを思わせるプレイで、イビザの一夜を一気に体験出来てしまう。そんなこのMIXCDは大好きです。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Rhythm & Sound - See Mi Yah Remixes (Burial Mix:BMXD-1)
Rhythm & Sound-See Mi Yah Remixes
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アブストラクトミニマルテクノの大元帥、元Basic Channelの二人が現在はダブ・レゲエユニットのRhythm & Soundとして活動しておりますが、そんな現在の状況に僕は余り興味を覚えません。だがだがだが、ここにきてやっとこさ久しぶりにテクノへのアプローチを見せてくれました。なんと昨年の「See Mi Yah」(過去レビュー)を、驚愕の11アーティストがリミックスしました。参加アーティストは、Basic Channel一派のSubstance、Vladislav Delay、Vainqueur、Hallucinator、Tikiman、ハウスの賢人・Francois K、デトロイトテクノのパイオニア・Carl Craig、クリック方面からはSound Stream(Soundhack)、Ricardo Villalobos、またミニマルの新星・Sleeparchive、そして何とBasic Channel名義で本人らも参加と言うやばすぎる面子。 これは聞かなくても分かる、素晴らしいに違いないと。

取り分け素晴らしかったのは、やっぱりCarl Craig。近年の作風であるエレクトロニックで覚醒感漂うプログレッシブな出来で、シンセの金属的な響きが最高です。こんなリミックスが出来るなら、とっとと自分の名義でアルバム出せよなー(笑)。Vainqueurも良かったね。Basic Channelを継ぐ者としてのリミックスと言うべきか、視界0メートルのぼやけた残響の中で淡々とリズムが鳴り続けます。Villalobosは相変わらずのネチャネチャとした粘度の高い音で、スカスカな構成がからっと乾燥した空気を作り出します。Francois Kは何故か一人暴走し、ラガジャングルを展開。これはちょっと方向性を間違えたか…(悪くはないけどさ)。でも何と言ってもBasic Channelのリミックスが聞けたのが、一番嬉しいです、感涙です。Rhythm & Soundをハウス化したいわゆるダブハウスなんだけど、音の鳴り方がやっぱり別格だなぁと。またいつかBasic Channel名義での活動を再開してくれないのかな〜・・・。なんて思いつつも、アーティストそれぞれが独自のリミックスを提供しています。この夏、このアルバムを聞いて暑さをしのぐべし!!

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| TECHNO3 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Vince Watson / Yohei Ishijima - Live At Irizo (Fenomeno Inc.:XQAU-1001〜2)
Vince Watson Yohei Ishijima-Live At Irizo
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ベテランから新進気鋭のアーティストまで、知名度に関係なく素晴らしいアーティストをフューチャーし、WOMBで隔月行われるテクノイベント・IRIZO。2006年3月10日にはUK出身、デトロイトテクノに影響を受けるVince Watsonがライブ出演しました。なんとその時のライブをそのまんまCD化し、更にはIRIZOレジデントのYohei Ishijimaのその時のDJプレイも収録しています。

ではまずVinceサイドなのですが、やはりCD化すると音が鮮明と言うかクラブだと分からなかった音がしっかり聴けるのが良いですね。クラブだとズンドコ節が強調されて透き通る美しいメロディーが分かりづらかったのですが、CDではハードなリズムと美しいメロディーが類い希なる融合を果たしています。イベントの時には「金太郎飴の様に同じ音」と思ったのですが、CDで聴いても確かに終始同じ展開で同じ音なんだけれど、曲その物が素晴らしいから最初から最後まで一気に聴けてしまいますね。ライブをCD化すると音圧が感じられなかったりする事も多いけれど、しっかり分厚い音が表現されているのも好印象。怒濤のテンションで一気に突き抜けるプレイは、まじでカッチョイイです!

そしてYohei Ishijimaサイドは、実際にイベントでは殆ど聴く事が出来なかったのですが、こちらは対照的にストイックなプレイで好印象。音はテクノでありながらハウスグルーヴの4つ打ちで、じわりじわりと練り上げていく構成力のある方ですね。比較的音数少なめのトラックを使用していて、ゆるゆると聴かせつつもいつの間にかダークな世界観に引き込まれていく感じです。毒気のあるヤバメの音が多くて、今度はイベントでしっかり聴いてみたくなりました。

激しいライブと聞かせるDJプレイ、対照的なCDが2枚セットで2500円。内容も素晴らしく、大変お得ですよ。

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| TECHNO3 | 23:00 | comments(4) | trackbacks(2) | |
Ricardo Villalobos - The Au Harem D'Archimede (Perlon:PERL43CD)
Ricardo Villalobos-The Au Harem DArchimede
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何年か前にテクノ番長・Fumiya Tanakaと新宿リキッドルームで共演した経歴があるRicardo Villalobosですが、今週末またもや同じタッグを組む事になりました。個人的にはすっげー興味があるんですけど、リキッドルームの時と同じく用事があって行く事が出来ません。ストイックで淡々としたプレイをする二人ならではこその、きっと素晴らしい時間を作り出してくれるんだろうなぁ〜…(遠い目)。さて、RicardoはDJのみならずトラックメーカーとしても変態極まりないサウンドを創りだし、その手のシーンの中では一番手の地位に居座っています。音の響きがファンキーな訳でもないし、ディープと言う程には深淵でも無く、そこら辺のクリックハウスみたいにパーカッシブでも無い。特にこのアルバム、今までより粘着度が一番高くドロドロしています。音的には乾燥している様でしっとりしていて、何故か粘り着くグルーヴが感じられるのですね。色気がないから単曲で聴くにはしんどい気もしますが、これがミックスされるときっと効果を発揮するのかな?Richie Hawtinのディープなアシッドトラックを、ばらして4つ打ち以外に再構築するとRicardoっぽくなりそう。才能のあるアーティストではありこのアルバムもオリジナリティーには溢れるけど、これを家で何度も聴くには忍耐力が必要で評価に困るアルバムだな…。もうちょっと色気を出してくれたら最高(808 The Bassqueenの様にね)。

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| HOUSE2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Ricardo Villalobos - Salvador (Frisbee Tracks:FTCD011)
Ricardo Villalobos-Salvador
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クリックハウス界のダンディーな男、Ricardo Villalobosの旧作をコンパイルしたアルバムが登場。スルメの様にクネクネとした作風で掴み所の無い独特のグルーヴを生み出す不思議なアーティストであり、近年のクリックハウスシーンを引っ張る存在であります。とは言いつつもこの過去の作品を集めたアルバムは、彼にしては意外とストレートな4つ打ちハウスをやっていてこれはこれで好きかも。スムースに打ち鳴らされるリズムとディープ目のファットなシンセ音の絡みが、どんより暗雲立ちこめる日の射さない世界観を生み出している感じ。ドロドロ、ベチャベチャとする重いベースラインは最近の作風に繋がる所もありますが、やっぱり全体的に最近よりも勢いがありますね。味がじわ〜っと滲み出てくる近年の曲も良いんだけど、一発で持って行かれるグルーヴがあるのは昔の方かな。だからこそ逆に最近の作風よりはオリジナリティーが稀薄と言えばそうなんだけど、ガツンと来る流れは嫌いじゃないです。単純にダンディー男も昔は若かったと言う事なんでしょう。いや、しかしまじで低音が重く響いてくる、これは本当に重い。クリック前夜祭のジャーマンディープハウスがこれだ!

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| HOUSE2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
UPCOMING EVENT
BETTER DAYS -2ND ANNIVERSARY SPECIAL!- @ Module
2006/06/02 (FRI)
SPECIAL GUEST DJ : Ian O'Brien
RESIDENT DJ : TAKAMORI K., NO MILK, SUMITANI, MISUZ

STERNE @ Womb
2006/06/02 (FRI)
Guest DJ : Chris Liebing
DJs : Takkyu Ishino, Ten

VADE @ Womb
2006/06/10 (SAT)
DJs : Ricardo Villalobos, Fumiya Tanaka, AKR & John Cornnel

JUAN ATIKNS JAPAN TOUR 2006 @ Yellow
2006/06/16 (FRI)
DJ : Juan Atkins

min2MAX @ Womb
2006/06/16 (FRI)
DJs : Richie Hawtin, Magda, and more

Carhartt presents Bathroom @ Unit
2006/06/24 (SAT)
Live PA : RASMUS FABER Live Band
DJs: Rasmus Faber, Kenichi Yanai, Takeshi Hanzawa

REAL GROOVES Vol.12 Musique Risquee Label Night @ Yellow
2006/06/24 (SAT)
DJ: Marc Leclair aka Akufen, Vincent Lemieux, Ozmzo aka Sammmy, AKR

Carl Craig Japan Tour 2006 @ Yellow
2006/07/01 (SAT)
DJs : Carl Craig, Ryo Watanabe

WOMB NOISE @ Womb
2006/07/01 (SAT)
DJs : Anderson Noise, Ken Ishii, Yama

LIQUIDROOM 2nd ANNIVERSARY @ Liquidroom
2006/07/14 (FRI)
Live : Rei Harakami

まずは「マッドマイク病」に冒されたイアンオブライエンのイベントに注目。デトロイト祭りの熱い一夜が催されそうな予感です。ホアンアトキンスとリッチーホーティンが被ってしまいましたが、どっちも行かないかもね。リッチーはWIREで見れるし。カールクレイグは去年の渚では最後まで聴けなかったので、しっかりフルで聴いてみたい。Hi-Tech Jazzも回すって聞いたしね。ハラカミは去年と同じく激込みなんだろうなぁ、昔みたいに空いていれば気持ち良く見れるんだけどね。全体的に余り興味をひくイベントが無いのは、単に自分のモチベーションが下がっているからなのだろうか。
| UPCOMING EVENT | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Luciano - Sci.Fi.Hi.Fi Volume 2 (Soma Quality Recordings:SOMACD46)
Luciano-Sci.Fi.Hi.Fi Volume 2
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クリック〜ミニマルハウスシーンではRicardo Villalobosと双璧を成すと言っても過言ではない存在、そしてVillalobosと同じくチリ人のLucien NicoletことLucianoのMIXCD。それもなんとリリースはグラスゴーの名門テクノレーベル・Somaからとはちょっと驚きです。まあSomaからリリースしたからと言ってテクノっぽくなる訳でもなくて、普段通りのゆる〜くてまったりしてしまう渋いプレイを披露するLucianoなのですが。しかしチリからこう言ったクラブミュージックに根ざした音が出てくるのも意外なんですが、Villalobosと言いLucianoと言いなんでチリ出身のこの二人は無味乾燥と言うか派手さがないんでしょうね。良く言えばスルメの様な酒のつまみだと思いますが、MIXCDの前半は味気無くてこのままだったら寂しいなって思いました。ところがどっこい、中盤以降はドライな音ながらもグルーヴィーにリズムも振れだし、音に厚みも出て来てポヨンポヨンした豊満さが心地良いです。これがチリのドライなファンキー加減とでも言うのかな、派手さはないけれどラテンの血が秘かに隠れている様な冷たさと熱さ。真夏に聴いても部屋の空気をクールに一変させる心地良さと、体の奥底から溢れ出る情熱が共存しています。

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| HOUSE2 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Isolee - Western Store (Playhouse:PLAYCD017)
Isolee-Western Store
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ドイツテクノ帝国の繁栄の鍵を握るPlayhouseレーベル。名前が現す通りストレートなテクノよりも、一癖も二癖もあるような奇抜なアーティストが多いですね。代表的アーティストと言うとRicardo VillalobosとやっぱりこのIsoleeかしら。でも残念ことにVillalobosに比べるとIsoleeは地味な扱いだし、大きなヒットも「Beau Mot Plage」位しかないのが実状なのね。そんな過小評価を一気に吹っ飛ばすべく、アルバム未収録の初期EPを集めたコンピレーションが出ちゃいました。やっぱり近年よりも初々しく、シカゴアシッドを経由したスカスカのリズムと毒素のあるベースラインが素晴らしいですね。実はハウストラックのリミックスをよく依頼されているせいか、リズムは滑らかでハウスの4つ打ちを感じさせます。対してメロディーはと言うと電子的でギラギラな妖艶なシンセ音が多用されて、不思議な亜空間が広がっていく感じです。無機質と言うか人間味を感じないと言うか、ほんと淡々としていてひんやりとした音ですね。ただ心の奥底には何かぎらつく物を秘めていそうで、それが表に出るかでないかの際のバランスに丁度いるような。んー説明し辛いな、こうゆう独特なアーティストは。ジャンル的になんて言うのかね、ミニマルハウス?もしくはジャーマンアシッド?取り敢えずVillalobosやPlayhouseの音が好きな人は、要チェックです。

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| TECHNO3 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Sven Vath - In the Mix The Sound Of The Second Season (Cocoon Recordings:CORMIX003)
Sven Vath-In the Mix The Sound Of The Second Season
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今週末はSven VathがWombに来日するので楽しみなのですが、Svenに注目し始めたのはほんと2〜3年前位からだと思います。90年代のSvenと言うとEye QやHarthouseからモロにジャーマントランスな作品をリリースしていて、それはそれで質は高かったけれど僕はかなり敬遠気味でした。それが2000年代に入るとRicardo VillalobosやRichie Hawtinらと手を組みだし、DJプレイも割とテクノ中心になって来てそこから僕も関心を持ち始めた気がします。近年は自身のCocoon Recordingsの運営も成功し、更にはイビザ島でのパーティー「Cocoon Club」も数多くの著名なDJやアーティストを招致し毎年夏の時期には大盛況となっている様です。そんな「Cocoon Club」の雰囲気をまとめたCDが、人気シリーズとなっている「In the Mix」です。彼のDJは2台のターンテーブルとミキサーのみと言うシンプルな構成で、テクニックよりも選曲を前面に押し出したプレイが特徴です。まず「Noche」サイドですが、こちらは真夜中のパーティを意識したハードなプレイ。意外にもSurgeonやDJ Shufflemaster、Speedy Jなどの曲で疾走感のある硬いハードテクノ、中盤はブリブリのジャーマンアシッド、終盤はデトロイト系で爽やかに、手堅く聴きやすい選曲です。昔のSvenからは想像だに出来ないプレイですね(笑)。そして昼間のアフターアワーズを意識した「Dia」サイドはハウシーなテクノで、うっとりまったり宴の後の和んだ雰囲気です。こちらの方がメロディーを重視した曲が多く、Svenの危なげな妖艶さが上手く生かされていると思いました。昼と夜、対照的な2枚に仕上げたので存分に彼のプレイを楽しめる素晴らしいMIXCDですが、この作品も2001年作、近年のSvenのプレイとはまた違っていたりします。

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| TECHNO3 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Loco Dice & Ricardo Villalobos In The Mix - Green & Blue (Cocoon Recordings:CORMIX011))
Loco Dice & Ricardo Villalobos-Green & Blue
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クリックハウス大本命盤。ドイツのベルリンで行われる「Green & Blue」と言うイベントでの、Loco DiceとRicardo Villalobosのプレイを収録したのがこの2枚組MIXCD。Locoについては詳しくは知らないですけど、Ricardoと言えばPlayhouseやPerlonでの活躍も記憶に残るクリックハウス界の大天才。出すEPはあれよあれよと大ヒットし、いつの間にかシーンの中心に居座ってますね。とまあ前置きはこれ位にして、まずはLoco盤、前半はスカスカで比較的硬めのトラックが多め。意外にもパーカッシブで程よくテンションを保ちつつ、中盤からはドラッギーな危ない音になり、後半はクリックでありつつも微妙にトランシー。全然知らないアーティストだったけど、悪くないじゃんってのが感想です。そして目当てのRicardoに関しては、やっぱり予想を裏切らずに良いなと。少々ウェットに沼に沈み込んでいく様な重さに、彼独特の痺れるファンキーな音がこれでもかと放出されます。クリックもミニマルもディープテクノもごちゃ混ぜに、もうほんと形容のし難いプレイです。今の時代ってこうゆうプレイが好まれるんでしょうか?面白い時代になったと思います。決して聴きやすい音楽ではないと思うのに、僕も何故か彼のプレイには引き寄せられています。一言で言うならば、「するめ」。一口食べただけでは全然分からない、何度も何度もしゃぶる必要がある、そんな感じです。もうちょっと色気出してもいいんでないかい?なんて。

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| HOUSE2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Monobox - The Remixes (Logistic Records:LOG040CD)
Monobox-The Remixes
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本当に「男塾」があったら真っ先に入塾しそうな程ストイックな人、デトロイトミニマリストのMonoboxことRobert Hood。かつてはUnderground Resistanceのオリジナルメンバーで、その後はJeff MillsのAXISやドイツTresor、自身のM-Plantから作品をリリースしミニマルを極める事となる。基本的に色気とかメジャー意識は皆無で、頑固職人のように渋いミニマルを頑なに守っている。Jeffのファンキー路線よりは、無機質な電子音が淡々となるミニマルが多いかと思うが、そんな男気に惚れている人もいるのではなかろうか。そしてこの「The Remixes」とはオリジナルアルバム「Molecule」を、クリックハウスの新進気鋭のアーティストがリミックスしたものだ。参加アーティストは、Akufen、Ricardo Villalobos、Matthew Dear、Substanceなどの大物から、まだそれ程名前の売れてないアーティストまで。しかしこれは一般的には大層聴き辛いんではないかと思う程、独特のクリックトラックだ。グチュグチュとしたうねりが乾いたファンクネスを生み出し、シカゴハウス路線のスカスカなミニマルがドープな危うさを醸し出す。どこを聴いても分かり易いメロディーも無ければ、勢いのある曲もないので掴み所が無い。でも最近の田中フミヤならこうゆうトラックは迷わず回すだろうなと、そうゆうイメージがある。Akufenのリミックスは普段通りのカットアップ路線で分かり易く、僕はこうゆうのは考える暇も無くお気に入りとなった。Ricardo Villalobosのリミックスは、リミックスと言うより彼のオリジナルみたいなクネクネ具合に仕上がっている。他には明るく彩りを増して跳ね系のトラックに仕上げたSetyのリミックスが、予想外にはまったクリックハウスだった。万人に勧められるアルバムではないが、独特なクリックハウスを聴いてみたい方にはぴったりだ。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Swayzak - Groovetechnology v1.3 (Studio !K7:!K7122CD)
Swayzak-Groovetechnology v1.3
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何故にエレクトロポップやニューウェーブ色の強い音楽を作るSwayzakが、こんなクリックハウス系のMIXCDを出したのだろうか?未だに理解は出来ないが、ほんと良く出来た素晴らしいクリックハウスのMIXCDだと思う。と思って再度聴いてみたら、クリックハウスって何なのだろうと思った。当時はこのMIXCDはクリックハウスなんて呼ばれてたけど、今僕が聴く限りではハウス、テックハウス、ミニマルで片が付いてしまうと感じた。一体クリックハウスとはなんぞや?音楽を言葉で説明するのは非常に難しく、やはり実際に聴いて貰うのが一番なんだと常々思う。このMIXCDではBasic Channel、Round Four、Monolake、Studio 1などのいわゆるベーチャン系や、Herbert、Luomoのハウス系、Ricardo VillalobosやAkufenのクリックハウス系の曲、そしてテクノがざっくばらんに使用されているが、散らばった感は全くなくヨーロッパの耽美な空気に満ちている。沈み込むようなダビーな曲や無機質なミニマルな曲が使用されているにも関わらずだ、揺らめくような美しさがある。上手いミックスかどうかより選曲が命、繊細にゆったりと曲を大事に使い、徐々に引き込んでいく求心力を生み出している。そして美しいだけでなくドラッギーな面が表層に浮かんできて、快楽を増長してゆく。正にトラックリスト見ただけで食い付く人は多いだろうなと思う選曲、ベタだけどこれはこれでアリ。寝ながら聴くと快適な安眠剤だし、爆音で聴けば体にズシンと響いてくるミニマルハウス。あれ、結局ミニマルハウスなの?

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| TECHNO3 | 23:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Villalobos - Alcachofa (Playhouse:PLAYCD008)
Villalobos-Alcachofa
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VillalobosことRicardo Villalobos、渋いイケメン面をしていて尚かつクリックハウスシーンにおいて絶大な人気を誇るアーティスト。どんだけ凄いかと言うと日本では田中フミヤに信頼をおかれ、海外ではRichie Hawtinと手を組み(そういや去年、日本で一緒にプレイしてましたね)、彼の曲をMIXCD内で見かけるのも珍しくない程に人気があります。近年Playhouse、Perlonと言うレーベル自体が人気があるのも、一重にRicardoがそこから作品を出しているからと言う事も関係が無い事もないでしょう。EPのリリースを重ねた段階でアルバムの方も相当期待されていたのですが、この1STアルバムはどうでしょう?一聴して間違いなく地味…正直これは失敗したかなと言うのが、最初の感想でした。しかし何度か聴き込むうちにじわりじわりと効いてくる奥深さ、ヤバサがありました。一般的なクリックハウスとは確実に一線を画し、一見クールかつ無機質ありながら有機的な音が淡々と紡がれ、踊れるんだか踊れないんだかのギリギリのラインのグルーヴを保ちつつ(時折強烈なグルーヴも存在しますが)、ずぶずぶとのめり込んでいく覚醒感を生み出しています。シカゴハウスを経由したテクノ+クリックハウス?Richie HawtinやDaniel Bell(DBX)などが好きな人にはピンと来る音だと思います。派手さはほぼなく決して聴きやすい音でもなければ踊りやすい音でもないのに、このアルバムが大ヒットなんて信じられる?恐るべしクラブシーン。個人的にはテクノのカテゴリに選ぼうと思っていましたが、Ricardoは彼自身の音楽をハウスだと言い切っているのでハウスに含めておきます。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Pascal FEOS - In The Mix Rize & Fall (Cocoon Recordings:CORMIX006)
Pascal FEOS-Rize & Fall
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近年のSven Vath率いるCocoonは昔のSvenの趣向のトランスではなく、現在形のジャーマンテクノ。Svenは嫌いだったけど、最近はなかなか良い所があると思います。そのCocoonからのIn The Mixシリーズの一つが、このRize & Fallで前出のSteve BugやSven本人、Ricardo VillalobosやFunk D'Voidも参加していてかな〜り豪華な面子になっています。Steve Bugはディープでセクシャルなハウスを披露していましたが、このPascal FEOSはどうでしょうか。こちらは流行のRicardo Villalobos、Lucianoの様なクリック系から始まります。まあ今となっては目新しさもありません。しかしここら辺の音はグリグリしてて、ほんと奇っ怪な音ですね。そしてクリック気味のテックハウスに繋がり、Freaksでは近年リヴァイバルが目立つアシッドォォォォ!シカゴ系のアシッドでは無くてジャーマン系のブリブリした感じですね。中盤以降はアッパー系のテクノ〜テックハウスで終始押しまくり、そこら辺は手堅くまとめた感じです。こう聞くと大した事なさそうだけど、丁寧なMIXで後半に向けて徐々に盛り上げてくれて軽〜く水準をオーバーするナイスなMIXCDなんですよ。前半が抑えめなおかげで後半がモリモリ盛り上がる訳です。アッパーだけど綺麗目のソリッドなシンセ音で構成されていて、デトロイト系までとは行かないけれど情緒的でもあります。ジャーマンテクノってKOMPAKTとかもそうだけど、硬派でありつつPOP感覚にも溢れているのです。流行を逃す事もなく、また地もしっかりした硬派なMIXCDだと認定します。昆虫がアップになったジャケットは、彼のプレイと同様に耽美を感じます。

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| TECHNO1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Peechboy - Everything Was Beautiful, Nothing Hurt
DJ Peechboy-Everything Was Beautiful, Nothing Hurt
去年からプレーヤーの調子が悪くてCDRは殆ど聴けない状態だったんですよね。なんでこのCDも買ったのに殆ど聴けてなかったんですよね。やっとまともに聴く事が出来ましたよ、DJ Peechboy…って誰なんでしょうね。全くこの人に関しては知らないんだけど、雑誌での強烈なプッシュと選曲を見てかなり前に購入したんですよ。それがですね、予想以上に出来の良いMIXCDでこりゃまじ良いね。DISC1はソウル、ハウス、ディスコ中心、DISK2はテクノ、クリックハウス、ディープハウス中心。選曲の幅もさることながら彼のプレイにはTheo Parrishに近いものがあるんですよね。じっくりと燃え上がる炎の様に秘めたる熱さと、どこかでは淡々としたクールさを持ち合わせているんですよ。やはりTheoの様にイコライジングやエフェクターで過激に緩急を付けて、ずっぽりずぽずぽとピーチワールドに引き込まれて行くんです。個人的にはDISK2のエロティックなディープハウスやテクノ路線が気に入ってるんだけど、DISK1のソウル、ハウス路線も予想外にはまっています。今まではそうゆうのってノレないし古い音だなとかで余り好きじゃなかったんだけど、やっぱりDJが上手く調理してくれると良い料理になるんだなと思ったさ。日本にも良いDJはいるじゃないかと思ったけど、こういった人たちにも日目が当たると良いんですけどね。2枚組で送料込みで1600円だから、これは買うしかないでしょう?

NXTC(ここで買えます)
Peechboyのホームページはこちら

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| HOUSE1 | 20:55 | comments(4) | trackbacks(1) | |
Matthew Herbert - Globus Mix Vol.5:letsallmakemistakes (Tresor:Tresor157CD)
Matthew Herbert-Globus Mix Vol.5 Letsallmakemistakes
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一昨日新しく届いたCDプレーヤーが昨日突然壊れました。サポセンに電話したら今日引き取りに来てくれて修理と言う事になり、早い対応には感心しましたがPCでしか音楽が聴けなくなりました。
そして今日はPCのデータが一部ぶっ飛びました。今も応急処置でネットは出来ますが、いつまた壊れるか分かりません。こう何度もデータが消えるのはHDDに問題あるんじゃないかと。HDDのエラーチェックをするとやはりエラーばかり。おいおいぉぃ、これは不良品なのか?買ったばかりのHDDなのに…。

と言う事でかなりモチベーションも低く、音楽を聴く時間もかなり減っています。でHerbertが21日に来日DJと言う事で、彼のMIXCDを紹介しましょう。アーティストとしては抜群のセンスを誇る彼ですが、MIXCDの方はどうなんでしょうか?やはりMIXの方でも奇才を発していて、スカスカのハウスが中心な独特なプレイ。ともすればアシッドハウスにも似たようでもあり、このスカスカ加減はDBXやRicardo Villalobosのプレイにも似たような感じが。しかし後半ではCristian Vogel一派のノーフューチャー系の展開に行ったり。やはり一筋縄ではいかない奇才です。普段のエレガントでお洒落なHerbertとは異なり、クールで芯のあるミニマルを淡泊にこなしています。生のプレイは2度聴いた事あって下手だし面白くも無かったのですが、このMIXCDはシカゴハウスな雰囲気があって見直しました。

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| HOUSE1 | 22:30 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Michael Mayer - Fabric 13 (Fabric:FABRIC25)
Michael Mayer-Fabric 13
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昨日紹介したMichael Mayerだが、今度はMIXCDの方もついでに紹介しよう。なんと名シリーズとなっているFabricシリーズに登場です。「Slam-Fabric 9」(←お薦め)や「Stacey Pullen-Fabric 14」(←これもお薦め)、「Doc Martin-Fabric 10」「Akufen-Fabric 17」等名だたるアーティストが参加しテクノ、ハウス問わず新しいファンを増やしているこのシリーズですが、特にMayerのこの盤も突出した出来になっています。

内容はブリブリアシッドやエレクトロディスコ、スカスカのクリックハウス、テクノといかにもKompaktの良い所総取りと言った感じのMIXです。それじゃあ昨日紹介した「Touch」と何が違うねん?って突っ込まれそうだけど、何か違うのですよ〜。それこそがやはりDJの力量と言う事に違いない。ゆるーいゆるーい展開で微妙に哀愁を帯びた選曲が、なんだか寒い夜長に酒をちょびちょび飲んでる僕をほっとさせる(実際は一人酒なんかしてないけど)。ここには希望や夢なんてちっともないけど、ほんの少しだけ暖まるものがある。分かりづらい説明だな…。しかしこうゆうプレイは日本ではまだまだ聴いた事が無いので、是非クラブで体験してみたい。とにかくKompaktやクリックハウスとかに興味がある人には、最適な作品だと言う事だ!Two Lone SwordsmenKaitoRicardo Villalobosって感じ・・・かもね。

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| TECHNO1 | 20:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Upcoming Event
2004/11/02 3RD.ANNIVERSARY feat. FABRICE LIG @ MODULE
2004/11/05 Cristian Varela、Ken Ishii @ ageHa
2004/11/12 CLUB PHAZON @ LAFORET MUSEUM ROPPONGI
DJ:Richie Hawtin、Ricardo Villalobos
2004/11/13 Present @ ageHa
DJ:Inoue Kaoru -exclusibe long set-
2004/11/19 VADE @ WOMB
SPECIAL GUEST DJ: JOEY BELTRAM、DEETRON
2004/11/19 RHYTHM & SOUND with PAUL ST. HILAIRE @ YELLOW
2004/11/20 DJ:DJ SPINNA LIVE:ANANDA PROJECT、KENNY BOBIEN @ YELLOW
2004/11/27 Oliver Ho @ AIR
2004/11/27 SECRET SERVICE meets KOMPAKT NIGHT Vol.6 @ UNIT
LIVE:THOMAS FEHLMANN DJ:Kentarou Iwaki、KAITO
2004/12/04 KERRI CHANDLER @ YELLOW
2004/12/10 SPACE LAB YELLOW'S 13TH ANNIVERSARY PARTY @ YELLOW
DJ:Lil Louis
2004/12/18 CARL COX @ YELLOW
2004/12/20 LAURENT GARNIER @ YELLOW
2004/12/22 FRANKIE KNUCKLES @ YELLOW
2004/12/25 FUMIYA TANAKA @ YELLOW

デトロイトテクノ好きとしてはファブリスリグは外せません。
ベーシックチャンネル好きとしてはRHYTHM & SOUNDは外せません。
トーマスフェルマンとカイトが一緒に見られるのも良いです。
リルルイスは最後のDJプレイをするらしいです。イエローがパンクしますね。
ローランガルニエが一年に二度も来るなんて、良くやったイエロー。
その他色々、年末に向けてイエローが特に頑張っています。
ageHaやAIRも後で豪華なイベントを発表するだろうけど、体が足りませんね。
| UPCOMING EVENT | 22:00 | comments(6) | trackbacks(0) | |
SALEM INNOVATION NIGHTS presents CLUB PHAZON -WOMB MOBILE PROJECT-
November 12th 2004 (fri) @ LAFORET MUSEUM ROPPONGI
Open : 21:00-28:00
Adv : Y4,500 Door : Y5,000

DJs: Richie Hawtin, Ricardo Villalobos
"The Premier B2B showcase in Asia"
LASER SHOW + Lighting by AIBA

なぁぁぁぁぁんと、リッチーとヴィラロボスがバックトゥバックで回すらしい!!!WOMBのイベントみたいだがWOMBではなく、六本木ラフォーレミュージアムで開催。どんな箱かは知らないけど、調べたらWOMBよりは少し大きそう。クラブって感じではないかもしれないが、イベント的には大期待!!!必ず行きます…
| UPCOMING EVENT | 16:08 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Richie Hawtin - DE9:Closer to the Edit (NovaMute:NoMu090CD)
Richie Hawtin-DE9:Closer to the Edit
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前回紹介したRichie Hawtin - Decks Efx & 909(通称、黒)の裏盤、DE9:Closer to the Edit(通称、白)。白黒両方合わせて揃えるのが吉でしょう。今回のMIXCDにおいてRichieはMIXを別次元へと押し上げてしまった。100曲以上から300程のループを抜き出して、それをソフトウェアやファイナルスクラッチを使用して再構築、と言った云々は抜きにしてとにかく凄い。Richieのダークサイド全開な深淵なるディープな作品となっている。Rhythm & SoundやCarl Craig、又人気上昇中のRicardo VillalobosやAkufenその他もろもろ奇怪奇天烈な音を使い、クリックハウス系の気持ちの良いMIXだ。激しさは「黒」みたいには無いが、「白」には今まで聴いた事のない複雑なMIXを聴く事が出来る。ソフトウェアを導入したせいだろうが、かといって人間味は失われはおらず常に前進し続ける姿勢を伺う事が出来る。実際のDJでこのようなプレイを体験するのは難しいだろうが、実際のDJでもファイナルスクラッチを導入しているので制約にしばられないプレイを生で体験出来るであろう。機会があれば一度は彼のパーティーに足を運んで欲しい。

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| TECHNO1 | 21:15 | comments(0) | trackbacks(3) | |