Robert Hood - DJ-Kicks (!K7 Records:K7376CD)
Robert Hood - DJ-Kicks
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オリジナル・デトロイト・テクノの重鎮、そして頑固一徹ミニマル・ネーションとでも呼ぶべき作風を貫く生粋のミニマリストであるRobert Hood、久しぶりにMIXCDへと参戦したその作品は長く続く老舗MIXシリーズの「DJ-Kicks」だ。このシリーズ自体はジャンル問わずに多方面のアーティストを起用する事でバラエティーを拡張しマンネリを避けているようにも思われるが、そんな中に飛び込んだミニマリストはやはりミニマル・テクノから全くぶれずに求道的に自分の道を貫き通している。近年はFloorplan名義を復活させてゴスペル性も伴ったディスコ・ハウスによって別の魅力も開花させていたが、ここで聞けるのはミニマル・テクノ、それもルーマニアやチリの官能と陶酔による揺らぎをもたらすそれではなく、ある意味では古臭くもありそれが味でもある直線的なグルーヴで猪突猛進するテクノだ。勿論ベテランだからといって昔を懐かしんだりクラシックに頼ったミックスではなく、それどころかヨーロッパの最新のハードなテクノを軸に選曲を行っており、しっかり現在形のDJである事を証明している。ヒスノイズのような凍てついた音響が続く"Connected (Intro)"によって幕が開き、即座にこのシリーズの為に書き下ろされた弾性のあるキックが鉄槌の如く振り下ろされるダークなテクノの"Focus (DJ-Kicks)"で直線的なビートが走り出す。ざらつきのあるリズムに睡眠的な電子音のループに引き込まれる"Terminal 5"、薄い電子音響を張り巡らせつつハードなキックが地面を揺らす"Remain"など、序盤から豊かさを排除しながら退色した世界観の中を疾走するこれぞHood流ミニマル・テクノな流れ。恍惚感のある電子音にハンドクラップが刺激的な"Mirror Man"からファンキーなサンプリング系の"King (Gary Beck Remix)"の流れはやや大箱を意識したであろう派手さがあり、中盤に入っても息抜きや下げもなく常に高いテンションで爆走するスタイルは、上手い下手で評価されるべきではなく愚直なまでのミニマルへの信仰を喜ぶべきだろう。ハードなだけではなく快楽的なループによって意識を融解させる"Signs of Change (Robert Hood Remix)"や、Floorplanの音楽性に近いファンキーなゴスペル・テクノとでも呼ぶべき"Make You Feel Good"など印象的な曲も用いつつ、そして壮大で派手なブレイクも導入して直線的で平坦なグルーヴながらもしっかりと盛り上げる場面も作っている。そのまま終盤までドスドスと太いキックが4つ打ちで大地を揺らし、最後は簡素なドラム・マシンによるリズムのみがファンキーさを生む"Protocol"でミニマルとして相応しい締め方だ。展開的な面白さという点では余り推せる内容ではないものの、妄信的なまでのミニマルなスタイルは骨太な芯があり、興味の無い人にとっては全く興味が無い代わりに好きな人にとっては一生愛せるミックスになり得る可能性も秘めている。兎にも角にも痛快な音楽性である事は断言する。



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| TECHNO14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Floorplan - Victorious (M-Plant:M.PM28CD)
Floorplan - Victorious
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デトロイト・テクノの古参の一人、そして求道的にミニマリストを貫くRobert Hoodが2010年に復活させたプロジェクトがFloorplanだ。90年代に活動していたそのプロジェクトではミニマルなグルーヴの中に色気もあるディスコ/ハウスの要素を持ち込んで、DJツール性が高いながらもファンキーな響きを強調していた。一旦は本人名義やMonobox名義での活動が続いていた為にFloorplanとしての作品のリリースはストップしていたものの、2010年に復活を果たしてからは目を見張る活躍ぶりで、2013年の初のアルバムである『Paradise』(過去レビュー)ではミニマルの中にディスコ/ハウスを完璧に落とし込み、ツール性を磨きながら黒人音楽由来のファンキーな鳴りを見事なまでに生み出していた。それから3年、あれ以上は無いのではと思っていたところにこの新作もサンプリングを大胆に使用して、更にファンキーに、より強固で骨太に、よりディスコ・テイストを打ち出して非の打ち所がない音楽性を披露している。出だしの"Spin"からして執拗なまでのサンプリングのループを用いて、全くぶれる事なく一直線の突進力を持ったミニマル・ディスコな作風で、この時点でFloorplanの音楽性をおおよそ理解し得るだろう。続く"Music"ではどっさりとした重いキックと耳に残るベースライン、そして「ミュージック、ミュージック」というボイス・サンプルを大胆に用い、テクノとハウスの隙間を埋めながら爆発力と機能性を持ち合わせている。"He Can Save You"はドスドスとしたトラックの上に説法のようなスピーチを被せ、バックには微かにピアノも潜ませて血が滾るような力強いゴスペル・テクノ/ハウスとでも呼ぶべき曲となっており、如何に機械的なグルーヴであろうとやはりHoodのデトロイト育ちの精神が宿っている事を証明している。アルバムのハイライトは先行EPとしてリリースされた"Tell You No Lie"で間違いなく、Brainstormの"Lovin' Is Really My Game"というクラシックをサンプリングしているのだが、これが笑ってしまう程にリズム帯以外はモロにそのまんまなのはディスコへの愛が成せる業。リズムは格段に厚みや重さを増して強靭となりズンドコとした典型的なディスコ・ハウスなのだが、このご機嫌なノリや幸せに包まれるポジティブな感覚には抗う事は最早不可能だろう。前作以上にディスコへの愛情をテクノやハウスへと投影し、そして全く揺らぐ事のない骨組みの固まったミニマルを成し遂げ、フロアに求められている音楽性を理解した上でHoodらしさもしっかりと込められたアルバムであり、ミニマリストとしての自負さえ感じられる素晴らしい作品だ。



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| TECHNO12 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Prins Thomas - Paradise Goulash (Eskimo Recordings:541416507275)
Prins Thomas - Paradise Goulash
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ノルウェーのニューディスコ大使と称されるPrins Thomasによる新作は、計3枚にも渡ってジャンルの壁を取っ払って、兎に角あらゆる音楽を楽しんで貰う意図でミックスされた大作だ。そのタイトルからも分かる通りNYの伝説的なクラブであるParadise Garageへのトリビュート的な内容であり、確かにジャンルレスという点においてその意思を受け継ぐコンセプトであろう。元々2007年には同様にニューディスコだけに限定されずに底抜けの多幸感を打ち出した怪作である『Cosmo Galactic Prism 』(過去レビュー)を披露しており、それを前提とすると2014年にリリースされた『Rainbow Disco Club Vol.1』(過去レビュー)はテクノを中心としたミックスとなった事で奇妙なユーモアは後退し、彼らしい賑やかなごった煮サウンドによる恍惚感は喪失してしまっていたと思う。そんな流れを踏まえて、本作は再度ジャンルレスかつタイムレスな選曲を行う事で、単にダンス・ミュージックの躍らせるという機能性だけにこだわらずに、変幻自在な流れによって惑わされながら何処か掴み所のない恍惚状態を引き起こす面白い作品に出来上がったと思う。勿論様々なジャンルは用いながらもバランスを壊す突飛な流れにはなっておらず、CD1〜3の流れに沿って大まかなジャンルの区分けはされている。CD1は最もレイドバックしており、牧歌的なロックから始まり民族的なジャズや懐かしみのあるハウス、夢現なアンビエントから艶かしいファンクを通過してのディープなアシッド・テクノまで、肩の力が抜けたプレイでゆっくりと温めながら多用なリズムと音色によって先ずは肩慣らし的な導入だ。CD2では2000年以降のニューディスコやテクノにハウスなど現代的なダンス・ミュージックが中心となり、徐々にビートは力強さを増しながら夜のパーティーへ向かうざわめきを喚起させる魅惑の快楽的な時間帯へと突入する。その流れを引き継いだCD3ではより快楽的な真夜中の時間帯から始まり、ディープかつミニマルな流れを保ちながらエクスペリメンタルな電子音楽へと遷移し、湿っぽく可愛らしいジャズやライブラリーミュージック的なリスニングの曲、そして熟成したような味わいのあるプログレッシヴ・ロックを経過して下降気味に終焉へと向かう。CD3枚に渡って起承転結がはっきりとした流れは非常にスムースで、パーティーの始まりから終わりまでを意識したようにも感じられるし、多数のジャンルを過剰に詰め込んだ事でその情報量の多さに抵抗の出来ない恍惚感も生まれている。流石に3枚合わせて200分越えなのでお腹いっぱいにはなるものの、Thomasらしく外向きの享楽的なパワーが発散するDJプレイが目に浮かぶようで、やっぱりこんなミックスが彼らしいと思わせられる内容だ。



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| HOUSE11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Joris Voorn - Fabric 83 (Fabric Records:fabric165)
Joris Voorn - Fabric 83
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かつてRichiw Hawtinが成し遂げたPCによって各曲を最小のパーツにまで分解し、それらを再度組み立て上げて同時に複数のパーツを層のようにミックスする事で、新たなる曲として創造する手法は今では決して珍しいものではない。またその手法が時としてライブ感を失い、見せびらかすように芸術的な面だけを強調してしまう恐れは多々あり、例えばオランダのテクノ貴公子ことJoris Voornについては典型的にその例に挙げられよう。活動の初期は複雑なミックスをする事なくテクノ・クラシックも多用しながら若いエナジーが溢れがつがつとフロアを盛り上げていたプレイも、近年リリースしたMIXCDでは多数の曲を糸を細かく編み込むような芸術的なミックスを披露する事に専念し、何かクラブの衝動は欠けていたように思われる。そんな折、新たに発表されたFabricシリーズからのMIXCDには、何と20トラックの中に65曲を詰め込むという以前からの手法を踏襲した内容だ。そこにまたもクラブの熱狂は存在しているのか不安になったが、そんな心配はどうやら杞憂だったようだ。本人が「Abletonがターンテーブルなどでは成し得ない、エディットとミックスとリミックスを可能にした」と述べているように、正にPCでしかありえない重層的なミックスをしながら各曲の繋ぎ目さえも消え去ったシームレスなプレイを披露しているが、それはまた目的ではなく手段として活かしながら、ミックスによって新たなる曲を創造しながらフロアのディープな感覚も確実に残す事に成功している。Jorisらしい美しいメロディーや感傷的なムードに甘い陶酔感はたっぷりと発揮されているが、侵食され何時の間にか抜け出せないミニマルな機能美やドラッギーなトランス感は間違いなく真夜中のフロアで体験出来るそれであり、それらが自然と一体化してドラマティックな世界観を構築している。また単にテクノやミニマルだけでなく、プログレッシヴ・ハウスやスピリチュアルな歌モノやエレクトロニカなど、多様なジャンルの音から要素を抽出しながらそれを違和感なく溶け込ませる手法は、ここをピークに迎えているようだ。勿論本作のような余りにも緻密な構成は生のプレイでは再現する事は不可能だろうが、しかしリリースされる作品としては本作は究極的な表現でもあり、それがフロアの空気も伴っているのだから素晴らしい。



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| TECHNO12 | 20:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/11/14 Red Bull Music Academy presents Senshyu-Raku @ Liquidroom
おおよそ一ヶ月に渡り開催されてきた「Red Bull Music Academy 2014 Tokyo」。様々な場所でパーティーやライブのみならずワークショップ、レクチャー、アートインスタレーションを開催してきたが、その最後は「Senshyu-Raku」と銘打ち、デトロイトからCarl Craig、UKからは奇才と称されるPepe Bradock、ドイツにてRunning Backを主宰するGerd Jansonが集結し、RBMAの最後を祝福すべくパーティーが催された。
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| EVENT REPORT5 | 15:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Hell - Kern Vol. 02 (Tresor Records:KERN002CD)
DJ Hell - Kern Vol. 02
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現在のテクノシーンの中心地とも言えるベルリン・テクノは多様性とアンダーグラウンド性を伴いつつ隆盛を誇っているが、昔からのジャーマン・テクノのファンにとってはベテランでもありInternational Deejay Gigolosを主宰するDJ Hellも馴染み深いのではないだろうか。本作はベルリンの重要なテクノレーベルであるTresorが新たにスタートさせたMIXCDシリーズ「Kern」の2作目で、DJ Hellも単に一括りにテクノと言うだけでなくアフロ・アシッドやエレクトロ、ブレイク・ビーツ、デトロイト・テクノにインダストリアルなものまでプレイし、多様性とアンダーグラウンド性を両立させている。しかし音のムード自体は先進的と言うよりは懐古的なオールド・スクール感を打ち出されており、良い意味で言うと流行や時代感に頼る事なく自身のタイムレスかつ破茶滅茶なノリが息衝いている。出だしから管楽器の怪しいメロディーが先導する民族的な"Movements 1-4"で始まると、暗い雰囲気とレトロなビートのハウス"Quad 1"、そしてやはり暗く退廃的なエレクトロの"Club Therapy"、更にはDJ Hellのデトロイト愛を示す"War Of The Worlds"と序盤からシリアスながらもジャンルを横断した個性を見せ付ける。そしてやはり目立つのは前述のDark ComedyにInner City、Robert Hood、DBXなどデトロイト系のアーティストの曲が惜しげも無く使われている事だが、一方では近年のテクノシーンで俄に脚光を浴びるJonas KoppやReconditeの冷たいマシーンサウンドを軸にインダストリアル色の強いテクノも投入して、より暗闇の中をひたすら突き進む。DJ Hellにしては随分と生真面目で一見地味なようには聞こえるが、しかし音の古さゆえなのだろうかジャンルの幅広さ故なのか、何でもありのレイヴ的な快楽主義に覆われたところにDJ Hellの個性を感じ取る事が出来るだろう。ドイツではBerghain系のテクノが圧倒する中で、DJ Hellはそれに安易に寄り添う事なく自分の道を歩んでいる。



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| TECHNO10 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ben Sims - Fabric 73 (Fabric Records:fabric145)
Ben Sims - Fabric 73
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時代と共にシーンに寄り添うアーティストも入れば、そんなのはお構いなしと愚直なまでに自分のスタイルを貫き通すアーティストもいる。Ben Simsは間違いなくその後者に属するアーティストで、90年代後半のハードミニマル隆盛の時代からシーンの最前線へと飛び出し、00年代に入ってから周りがエレクトロやディープなテクノへと転身する中で、今でもスタイルを守りつつ残っている数少ない存在だ。ヒップホップのDJからスタートしたと言う彼の芸歴は本作でも活きており、3台のCDJを使用してライブミックスを行った上にエディットを施し、それらを最終的にAbletonでミックスし直した事で怒涛のハードグルーヴが渦巻くミックスとなった。ベテランからアンダーグラウンドなアーティストまで44曲にも及ぶトラックを使用し、その中には自身によるエディットを含め18曲も未発表曲が含まれていると言う事実は驚愕だが、音自体はBen Simsと言わざるを得ないどこか古臭さも残りながら野性的で図太い。執拗なまでの4つ打ちを貫きつつ矢継ぎ早にミックスされる事で、全体を通して一つの音楽となるような曲の境目も気にならない痛快なプレイだが、恐らく現在のシーンと照らし合わせるとやはり何処か野暮ったいと言うか時代から取り残されている感は否めない。しかしこの音こそがBen Simsを個性付けているとしたら、疑う事なく自身の道を歩み続ける彼の気概は本物だ。エレクトロやシカゴ・テクノのファンキーさとハードテクノのシャッフルする疾走感、そこに少々のミニマルのディープな要素も織り交ぜつつ、後半に進むに連れて草を刈り取る芝刈り機のように全てを巻き込みながら爆走するグルーヴ感の前には抗う事など出来やしない。ハードなだけの音楽には飽きつつもある当方だが、たまにこんな愉快痛快で突き抜けたミックスを聴くと何だか心が沸き立ってくる。

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| TECHNO10 | 10:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Floorplan - Paradise (M-Plant:M.PM16CD)
Floorplan - Paradise
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デトロイトの求道的なミニマリストであるRobert Hoodが、1996年頃から断続的にディスコ・ハウスな音楽性のEPをリリースしていた名義がFloorplanだ。その名義通りにフロアで機能する事に特化されたように展開の少ないミニマルな作風が特徴であり、過去にリリースされたEPではディスコサンプル色が強い曲も複数ある。そして2010年には突如としてFloorplan名義を復活させると3年連続でEPをリリースし、そしてようやく2013年になり初のアルバムが世にお披露目となった。過去の作品と聴き比べてみると明らかにディスコ色は後退し、よりファンキーなグルーヴ重視のミニマル色が強くなっている。Robert Hood名義でも基本的にはミニマル道を貫いてはいるが、そちらのミニマルにはデトロイトの内向的なエモーショナルも含まれているのに対し、このFloorplan名義では表向きには体温や感情を排した無機質なマシングルーヴが通底し、アルバム全体を通してもDJツールとして機能する要素が強い。基本的には新しさは皆無であり音自体も何処かデトロイトのオールド・スクールな懐かしい感覚が溢れているが、芯の図太いファンキーかつ単純なミニマルトラックはいつの時代でもDJ御用達になるのは言うまでもないだろう。そんな中でも軽やかなハウスグルーヴと輝かしいピアノのリフが絡む楽天的な"Confess"や、ミニマルトラックに女性ボーカルを導入して黒いソウルを前面に出した"Never Grow Old"などでは、感情を抑えようとする冷静さが背景に見えつつもどうしてもエモーショナルな感情が漏れているのが面白い。やはりこれがデトロイトのアーティストの地なのだろうと思うが、ミニマリストによるアルバムが単調でつまらない作品が少なくないのに対し、本作はミニマルが基軸にありながらも全く無味乾燥とした単調さはなく聴き応えは十分だ。



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| TECHNO10 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/4/13 ESCAPE presents Galactic Soul @ Eleven
魂を揺さぶる程にエモーショナルなテクノを手掛けるVince Watsonだが、Vincent I. Watson名義によるサウンドトラックを思わせるノンビートなアルバムに於いても、ビートが無い事でより美しい音響を活かしたエモーショナルなテクノを聴かせる事に成功した。そして彼の音楽の真骨頂はライブにあるのだが、初来日であったYellowから10年以上経過した上でElevenへと改められた場所へと遂に帰還してライブを披露する事になった。そのライブの前後にはHiroshi WatanabeとAlex from TokyoのDJがあり、正に"Galactic Soul"と言う一夜に相応しいアーティストが集結した。
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| EVENT REPORT4 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hacienda 30 (Newstate Entertainment:newcd9121)
Hacienda 30
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1982年5月21日、ロンドンなどの先進都市に比べれば到底モダンとは言えない工業都市であるマンチェスターにて、後々語り草となるクラブ"Hacienda"はオープンした。途方もない資金を投資し野暮ったい街には似つかわしくないハイセンスなクラブを造り、エクスタシーが流行ったせいで酒が売れずに常に赤字経営にもかかわらず、クローズするまで妄信的にもHaciendaを走らせ続けた共同運営者の中にはNew OrderのPeter Hookもいた。決して経営的には成功とは言えないこのクラブが、しかし名声を獲得したのはジャンルを超越したオープンマインドな音楽性だった。当方も含め勿論リアルタイムでそれを体験している人はそれ程多くはないだろうが、それでもこのHacienda創立30周年記念のCDを聴けば幾らかは、いや十分に時代の空気を感じ取れる筈だ。本作でミックスを手掛けたのは前述のPeterに、HaciendaのレジデントDJでもあったGraeme ParkとMike Pickeringだ。Graemeは徹底的にハウスに拘りを見せ、ソウルフルで胸が熱くなるトラックから覚醒感のあるアシッディーなトラックを緩いBMPながらも跳ねたグルーヴで繋ぎ、Mikeは毒気付いたブリープ・ハウスから始まり粗悪なシカゴ・ハウスやレイヴィーなテクノまでクラブの混沌とした空間を描き出している。Peterはお世辞にも上手いDJとは言えないが(笑)、お得意のロッキンな曲もふんだんに使用しマッドチェスターな時代を再現している。ここにパッケージされたその多くの曲が、今となってはクラシックと呼ばれる時代を越えて愛される曲であり、Haciendaを狂乱の渦に包み込んでいた曲であったのだろう。決して新鮮味があるでもないし余りにも時代を象徴し過ぎている音はダサくもあるのだが、このごった煮な狂騒が一夜をどんなに素晴らしいものとしていたかは、きっと伝わってくるだろう。

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| HOUSE8 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Robert Hood - Motor : Nighttime World 3 (Music Man Records:MMCD038)
Robert Hood - Motor :  Nighttime World 3
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探求者としてデトロイト・ミニマルを極めし者が、ブラックミュージックのルーツとしてあるジャズやソウルフルな音に耳を傾けると…とそんなコンセプトを想像させるシリーズが"Nighttime World"。元Underground Resistanceのメンバーでありその後Jeff Mills共にミニマル化を促進させたRobert Hoodが、95年に立ち上げたシリーズであり2作目からは12年ぶりとなる3作目である。「Motor」と言うタイトルやデトロイトの町並みかと思われるジャケットの画像から推測するならば、デトロイトの夜の音楽と言う事になるのだろうか。しかし以前までに感じられたジャズやダウンテンポの影響は直感的には少なくなっており、むしろ古典的なデトロイト・テクノとしての音を強く感じられる。アルバムではフロアで機能する事を重視したストイックなミニマルトラックと、そしてダウンテンポやビートレスの物哀しいトラックとで分けられており、アルバムとしては幾分か散漫な印象は拭えない。そこを"Nighttime World"として一つの世界に纏め上げるのが、心の奥底に秘める感情を少しずつ散りばめたエモーショナルな音なのだろう。他のデトロイトのアーティストのように熱い感情を全て見せる事はせずに、ミニマルの先駆者としての立ち位置を守りながら普段のクールな温度感を保った感情の吐露を行なっている。エモーショナルとは言えどまるで内省するかのように思慮深いトラックは、常に希望を必要とするデトロイトの夜の街の心象風景を描き出しているのだろう。

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| TECHNO10 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kevin Saunderson In The House (Defected Records:ITH43CD)
Kevin Saunderson In The House
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来日目前にしてデトロイト御三家の一人・Kevin Saundersonの5年ぶりのMIXCDが、なんとハウスレーベルではメジャーとも言えるDefectedよりリリースされました。originaterであるJuan Atkins、innovatorであるDerrick Mayと比べるとSaundersonの知名度は日本に於いても低い様に思われますが、elevatorとして認められる彼の功績は其の実三人の中で最も売上を伸ばした事であります。特にInner City名義によるソウルフルな歌物ハウスはデトロイトと言う枠組みを越えてメジャーシーンに於いても大ヒットし、前述の二人がテクノを開拓するのに対しSaundersonは徹底的にハウスに拘りデトロイトの知名度を上げるのに貢献していたのではないでしょうか。逆に言うと(今回もDefectedと組んでいるし)結構商業的な面は否めないのですが、その分だけDJプレイについては比較的広い層に受ける大箱向けの大味なセットも得意で盛り上がるのだと思います。ただ以前はトライバルかつハードなテクノ中心でズンドコと上げ目なプレイをしていた彼も、本作ではDefectedとの絡みの影響もあるのかスピード感は抑えてハウシーな要素の強いトラックで焦らすように低空飛行を続けるプレイを披露しております。00年代のハードテクノの終焉と共に時代に合わせて変化したのか、そんな点も含めて上手くシーンに適応する才能はやはり御三家の中では一番ですね。そして一番の醍醐味は躊躇なく自身のクラシックや現在ヒットしている曲をプレイする事で、本作に於いてもリリースしたばかりの"Future"や"Good Life"の2011年バージョンを回すなど、焦らしてからのタイミングを測ってお祭りの如く盛り上げるプレイが特徴です。どうせ派手にするなら硬めのテクノも織り交ぜて突き抜けても良かったんじゃないかと思いますが、Inner Cityでの活動はハウスである事を考慮すると本作に於いてもハウス中心なのは何もおかしくない訳ですね。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mike Huckaby - Tresor Records 20th Anniversary (Tresor Records:Tresor.245)
Mike Huckaby - Tresor Records 20th Anniversary
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今でこそドイツテクノのメインストリームではなくなったが、かつてテクノと言えばここが真っ先に上がる位に勢力を誇っていた老舗中の老舗であるTresor Records。工場跡地を利用した如何にもドイツ的なシチュエーションのクラブに、そして今では重鎮と言える迄に成長したアーティストを率先的に紹介し続けてきたレーベル、その両面でTresorは世界のテクノをリードし続けてきた。特にSurgeonやJoey Beltram、Fumiya Tanakaの世界的リリースと言ったハードテクノに於ける功績は言うまでもなく大きく、何と言ってもレーベルの初のリリースがUnderground Resistanceだった事は驚きだ。またDerrick Mayをして「デトロイトはドイツの衛星都市だ」と言わしめた程にデトロイトとベルリンの結び付きは強く、URに始まりJeff Mills、Eddie Fowlke、Blake Baxter、Juan Atkins、Robert Hood、Drexciyaを積極的にヨーロッパに持ち込み、享楽的な面を排し切実な現実を生き抜く為の硬派なテクノを迷いなき信念を以てして推し進めていた。そんなレーベルも2011年で遂に設立から20年が経ち、その記念盤としてデトロイトからMike Huckabyを迎えてMIXCDをリリースした。音だけ聴けば身も蓋もない言い方をすれば一昔前…どころか現在の時流であるBerghain周辺のテクノの丹念に練り上げられた音は無く、今聴けばそれ程ハードにも感じられず音圧や圧倒的な勢いも、かつて感じていた程には感じられないだろう。時の流れは無常なのだろうか、いやしかしここにはハードテクノもミニマルもエレクトロもゲットー・ファンクも同列に並べられているが、Tresorの快楽や享楽からは距離を置き闘争心剥き出しのスピリッツが一貫して感じられる。例え音そのものは古くなろうともTresorの生き様や意思が、今のベルリンに影響を与えた事は間違いなく、テクノの原点を理解する意味でも重要な記念碑となるであろう。

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| TECHNO9 | 13:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Lawrence - Timeless (Cocoon Recordings:CORMIX035)
Lawrence - Timeless
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大仰な作品をリリースする印象が強いCocoon Recordingsですが、中にはレーベルの作風に捕らわれない音源もリリースしているようで、Lawrenceが手掛けたこのMIXCDは正にLawrenceらしい音が詰まった作品になっております。Lawrenceは自身でもDialやSmallville Recordsを運営する傍ら、Mule ElectronicやKompakt等からも欧州の洗練されたミニマルなディープハウスを送り出しているアーティストです。そんな経歴を知っている人にとってはこのMIXCDは期待通りの内容で、幕開けからして物悲しいエレクトロニックなハウスから始まり、そして序盤にしてChez Damier & Stacy Pullenの華麗なクラシックが投入され期待の高まる展開が。そこからスムースなハウスのグルーヴを保ちながら浮揚感のあるテッキーな流れへと突入し、Morphosisの陰鬱なハウスからAril Brikha、Delano Smithの心地良いディープハウスに繋がる瞬間は本作の山場と言えるでしょう。その後は一旦熱を冷ますように気の抜けたハウスを投入し、Mike DehnertやRobert Hoodのミニマルなテクノで再度かっちり引き締めつつ、ラストはPlaidのインテリジェントな曲で厳かに着地。Cocoonの快楽的な音とは異なる静かに燻るLawrenceの内省的な音が終始満ちていて、耽美な官能と厳かな美しさが堪能できるハウスミックスとして素晴らしい出来となっております。今っぽ過ぎる音なので"Timeless"と言うタイトルはどうかとは思うけれど、イケイケなCocoonから本作が出たと言う点でも評価出来るでしょう。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Robert Hood - Omega Alive (M-Plant:M.PM12CD)
Robert Hood - Omega Alive
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元Underground Resistanceにして同じくメンバーであったJeff Millsと双頭を成す生粋のミニマリスト・Robert Hood。昨年は7年ぶりとなるアルバム"Omega"(過去レビュー)をリリースし今尚ミニマルテクノを頑なに守る存在をアピールしましたが、新作は今までの集大成とも言える初期作品から新作までを含む臨場感のあるライブアルバムです。盟友であったJeff Millsは何時の間にか宇宙志向なテクノへと身を捧げてしまいましたが、このHoodの進む道は愚直なまでのミニマルテクノ。偏にミニマルテクノと言っても音の幅は多少あるのですが、Hoodが聴かせるミニマルは温度感の無い冷たいマシンビート全開で、無駄な装飾を一切排したストイシズムを貫く硬派な音は、これぞテクノと言うべき言葉が相応しく感じられます。正直に言えばここにある音にシーンの最先端なモードは感じられず、むしろ古き良きアナログのオールドスクールな音は彼が初期から殆ど変わっていない事を示しています。これを聴けば彼が如何にトレンドと無縁で自分の道を突き進んできたか理解出来るでしょうが、20年以上にも渡って変わらないスタイルを貫く事は並大抵の精神力では出来ない事だと思います。ファンキーと言うよりは平坦さを生かしたクールなグルーヴに機械的なテクノのスピリットを感じてしまう訳ですが、音数が絞られた分だけ少ない音にも強靭さを感じられるタフなミニマルで、それは彼のミニマルテクノへの姿勢その物なのでしょう。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Motor City Drum Ensemble - DJ Kicks (Studio !K7:!K285CD)
Motor City Drum Ensemble - DJ Kicks
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タイコクラブへの出演が決まっていたにも拘らず、東日本大震災の影響で来日がキャンセルとなったMotor City Drum EnsembleことDanilo Plessowでしたが、その穴を埋めるには十分な作品がリリースされました。Studio !K7の長らく続く名物MIXCDシリーズの最新作としてMCDEが抜擢された訳ですが、これが予想以上に幅広いジャンルを詰め込でおり、まるでダンスミュージックの歴史を掘り返すと言っても過言ではないような気がします。年代で言えば1977〜2011年までの34年を横断し、Sun Raのスピリチュアル・ジャズで始まりRhythm & Sound(Basic Channel)のレゲエで黒い泥沼に嵌り、Mr. Fingers(Larry Heard)の垢抜けないローファイな初期シカゴハウスの温もりに包まれる。そしてFred Pの華美なディープハウスもあればRobert Hoodの芯の強いミニマルテクノも通過し、笹暮だったファンキーなMotor City Drum Ensembleの新曲の後にはAphex Twinのメタリックなアンビエントで冷水を浴びせられる。ラストにはフュージョン・ソウルの傑作"Sweet Power, Your Embrace"が待ち侘びて、ほっこり酸いも甘いも噛み締めるボーダレスな選曲。しかし特筆すべきはMCDEが創り出す世界観の統一で、年代に差はあれど根底にはブラックミュージックの生温かい血潮が通っており、ジャンルとしての多彩さは感じられてもその幅の広さ程には違和感が無い事にMCDEの音楽への造詣の深さが伺えます。色々詰め込み過ぎてクラブ直結MIXCDと言うよりはコンピレーション的な印象もありますが、どんな音も黒く染め上げる手腕はTheo Parrishとも通じる物があり、ビートダウンな展開をじっくりと味わえる好内容ですね。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 12:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Surgeon - Fabric 53 (Fabric:fabric105)
Surgeon - Fabric 53
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UKのマット・デーモンとも呼ばれる(嘘です)Anthony ChildことSurgeon。眼鏡を掛けたその知的な見掛けとは裏腹に、彼の繰り出す音は暴力的でサドスティックなインダストリアルテクノが特徴。流行に振り回される事なく一貫したハードな美学を持ちつつも、このFabricシリーズの最新作ではダブステップも取り込んだ上で相変わらずのハードな音を鳴らしておりました。もっとも彼自身も数年前からダブステップには接近していたので本作への流れも違和感は無いのですが、ダブステップのみならずデトロイトテクノやミニマルも使用し、相変わらずの幅の広さ故の面白さを感じさせてくれます。跳ねと疾走間に溢れたグルーヴ、中にはメランコリックな流れもあり、そして強靭で厳ついハードな音は確かにSurgeonの専売特許。雑食性がありつつもハードな音の統一感は流石その筋のベテランであり、Jeff Mills以降のハードミニマルの分野を率先して開拓して来た人物だけあります。かつて多くのハードミニマリストが路線変更を必要としたのに対し、Surgeonの視点に今も昔もブレは全くありません。信頼のおけるアーティストとは、かくあるべき。

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| TECHNO8 | 09:30 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Jeff Mills - Waveform Transmission Vol. 1 & Waveform Transmission Vol. 3
Jeff Mills - Waveform Transmission Vol. 1
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最近のTresorのリイシューラッシュの一環で、ハードミニマリスト・Jeff Millsの初期大傑作も目出度くリイシューです。これぞUnderground Resistance脱退後、初めて彼が一人で作り上げたソロアルバム。自分がテクノにのめり始めた頃に本作も買ったのですが、当時は余りの難解さ・ハードさに全く理解を出来ず、一回売り飛ばしたのは良い思い出です。執拗に繰り返されるハードなキックや歪で暴力的なシンセが唸りをあげて、どこまでも猪突猛進していくハードミニマル。いや、ハードミニマルと言うよりは当時のハードコアやレイヴサウンドの影響も見え隠れするテクノなんだけど、何故黒人であるJeff Millsがこんなにも実験的で狂った音楽を創りあげたのか、それはいまだに理解出来ない謎の一つ。それまでのテクノには無かったこのミニマルなスタイルは、後のハードミニマルへと受け継がれて行くのでした。アルバムのライナーノーツには「未来とは現実だ」との記載も。当時から未来を見据える視点を持っていたのですね。

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Jeff Mills - Waveform Transmission Vol. 3
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シリーズ1作目(2作目はRobert Hoodが担当)から2年後には、実験精神とハードな作風を更に進化させた2ndアルバムにして大傑作が出来上がりました。1作目には残っていたレイヴな印象はほぼ消え去り、ここでハードミニマルの形が出来上がったと言っても過言ではないでしょう。ひりつくような緊張感と暴力的な音の中にも反復から生じる高揚感、そしてファンクと言っても差し支えないのないうねりのある黒いグルーヴがあり、フロアを震撼させるトラックが満載です(今でもJeff Millsはこのアルバムからのトラックをプレイしています)。この「波形の伝達」は次世代のフォロワーへと引き継がれ、筍の如くハードミニマルアーティストを産む結果となったのでした。しかし彼の音楽は前衛的であった事は言うまでもないですが、内面を見つめる様な思慮深い趣もあり聴く者の内面に深く入り込みます。UR時代から哲学的なコンセプトを持つ彼ですが、フォロワーとは一線を画す理由がここにあります。

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| TECHNO8 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(3) | |
Robert Hood - Omega (M-Plant:M.PM8CD)
Robert Hood - Omega
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Underground ResistanceではMCを担当し、その後はデトロイトテクノのシーンで独自のミニマル路線を突き進んでいるRobert Hoodの新作は、"The Omega Man"なるSFムービーのサントラと言うコンセプト。しかしすっかり忘れていたのですが前作から何時の間にか7年も経っておりまして、その間にテクノの最先端も随分と変わっておりますがHoodはどうかと聴いてますと…まあ、良くも悪くもそんなに変わっていないと言うか、展開を抑えたガチなミニマルが満載。抑揚は排除されカッチリしたキックやスネアで淡々と平坦な流れを作り、そこにスペーシーで発信音の様な上物をのせただけの非常にシンプルかつクールなミニマルです。ドイツで盛り上がってきているハードなミニマルとも異なり、こちらは音自体もオールドスクールに回帰しどこか懐かしささえも匂わせております。最近のJeff Millsの宇宙志向のトラックにも近いのですが、DJツール的な要素が大き過ぎてアルバムとして聴くには随分と味気ないかもしれない。しかしながらミニマルを長らく追求したその音楽経験が存分に発揮されており、ミックスの中で活用してこそ映える音楽性ではあるのかと。

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| TECHNO8 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Modeselektor - Body Language Vol.8 (Get Physical Music:GPMCD032)
Modeselektor-Body Language Vol.8
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続・あべっくすのS子ちゃんがくれた物。Radioheadのライブの前座にも出た事のあるエレクトロ〜ヒップホップユニット・ModeselektorのMIXCD。Modeselektorに関しては全く知らないものの、この"Body Language"シリーズはなかなか評判が良いので楽しみにしていたのですが…箱を開けてみると、予想よりもぶっ飛んでいて楽しい!バラエティー、雑食性に富んだハチャメチャな選曲でテクノ、ミニマル、エレクトロ、ヒップホップ、ダブステップ、サイケロックともう好き放題に繋げちゃったぜ的な愉快痛快な展開なの。確かにかなり幅が広くて音の統一感は無いけれど、そんな事はどうでもよくなってしまうファンキーで尖った音があってとにかく面白い。どんどんと勢い良く新しい音が投入されて、じっくり味わう前に代わり代わりでお腹を満たされていく様な気分。また矢継ぎ早にミックスされているのでとにかく勢いがあって、色んなジャンルが混じっているにもかかわらずすっごいダンサンブルで腰にグルーヴがビンビンと来るんですわ。ムードも基本的に楽天的でハッピーだし勢いもあるしで、これを聴けば嫌でも気分も盛り上がってしまうハイテンションな一枚。後半にアニコレ使われますね、最近クラブシーンでもアニコレ大人気?

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| TECHNO7 | 13:10 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Oscar Mulero - Tresor Mix : Under Review (Tresor Records:TRESOR.235)
Oscar Mulero - Tresor Mix : Under Review
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かつてドイツテクノと言えば何はともあれTresorだった。Tresorの一番最初のリリースは何とX-101(Underground Resistance)で、デトロイトとのコネクションも持っていた。Tresorは硬派にテクノやミニマルテクノ、ハードテクノを作り続けてきたドイツテクノの良心であり、そして30代のテクノリスナーにとっては思い出のレーベルであろう。最近は以前ほどの勢いは失っているものの、硬派なテクノを作るレーベルと言う点においては信頼のおけるレーベルの一つだ。そしてここにそんなレーベルの歴史を掘り返したMIXCDが届けられたのが、これが本当に素晴らしい。トラックリストを見ただけで分かるだろ?悪い訳がないじゃない?世の中はちまちまとしたミニマルだとか、つまらないエレクトロハウスだとか流行ってるけれど、Tresorはいつだってテクノなんです。これこそがテクノ、俺が求める硬派なテクノ、そして本場のエレクトロも入っている。小細工無し、硬めの音で統一された勢いのあるテクノがふんだんに詰まっている。中盤以降のバキバキでスピード感に溢れるハードテクノ(もしくはミニマルテクノと呼んでもいい)の流れには、感慨深さと今一度テクノの素晴らしさを感じた訳で。ここから感じる強烈なテクノの衝動は、自分がハードテクノを理解した頃の衝動と一緒で、これこそがクラブで聴きたいテクノなんだと痛感した。Tresorの歴史を紐解くだけでなく、テクノの歴史を感じられる素晴らしいMIXCDだ。

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| TECHNO7 | 10:00 | comments(5) | trackbacks(2) | |
Henrik Schwarz / Âme / Dixon - The Grandfather Paradox (BBE:BBE120CCD)
Henrik Schwarz / Âme / Dixon-The Grandfather Paradox
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ミニマルミュージックとはなんぞや、そんな問いに応えるべくInnervisionsメンバーが勢揃いし50年に渡るミニマルミュージックをミックスした面白いコンセプトのMIXCD。つまりはテクノ以前のミニマルをも包括した内容で、現代音楽のミニマル代表格・Steve Reichやジャーマンエレクトロニクスの奇才・Conrad Schnitzler、Yesにも一時期参加していたPatrick Morazに混じって、デトロイトミニマルのRobert HoodやフレンチハウスのI:CubeやLa Funk Mob、ポストロックのTo Rococo Rotなどジャンルを軽く超越した選曲になっております。展開的にはかなり地味な部類でひたすら淡々とテンション低めで繋げていくリスニング仕様なんですが、一曲一曲がかなり奇抜な音を放っていてミニマルと言う枠を超えたエレクトロニックミュージックの変態性を感じられるミックスだと思います。どれ一つとしてまともな所謂ポピュラーな音を感じさせる事はなく、感情を排した電子音が無限とも思われる時間の中で繰り返されるのみ。しかしその反復の中で見えてくるミニマルの恍惚感、反復から生じる覚醒感は、ミニマルミュージックにしか成し得ないものかもしれません。実力ある3人が揃った割には地味だと感じるかもしれませんが、麻薬的にはまる深い世界観はやはり一級品。折衷主義的ミニマルに酔いしれろ。

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| TECHNO6 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(3) | |
Fumiya Tanaka - I Am Not A DJ (Sony Music Entertainment:SRCS7663)
Fumiya Tanaka-I Am Not A DJ
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昨日は田中フミヤのCHaOSに行こうと思って渋谷のバーで一人飲んでいたんだけど、体調がよろしくなく結局飲んだ後帰宅してしまいました。YELLOW亡き後WOMBで初のCHaOSだったので興味はあったのですが、体調不良には勝てませぬ。次のCHaOSはUNITでしたっけ?

さてそんな田中フミヤの懐かしいMIXCDが1995年リリースの本作。当時はまだMIXCD自体が極めて貴重であったのですが、彼がこうやってジャパニーズテクノの道を切り開いてきた訳なんですね。内容の方も現在のフミヤからはとても想像の付かないごった煮ハードなテクノで、Jeff Mills、Basic Channel関連、Carl Craig、Richie Hawtin、Planetary Assault Systems、Robert Hoodなど今ではテクノの大御所となったアーティストの曲がこれでもかと使用されています。若いだけあって荒々しい展開ながらも汗を感じられる激しいプレイで、最近のフミヤの特徴である知的でディープなプレイしか聴いた事がない人は衝撃を受けるんじゃないでしょうか。いやね、これはまじで格好良いですよ。まだまだ日本にクラブシーンが根付く前にこんなプレイをしていたなんて、やっぱりフミヤは漢です。モロにかつてのJeff Millsの影響下である事を差し引いても、暴力的でノーコントロールに爆走して行く猪突猛進なプレイは、フロアに音の爆弾を投下してるイメージで体もウキウキです。正直な気持ちを言うと、最近のプレイよりこう言った過激なプレイが聴きたいのが本音で、一年に一度でも良いからそんなパーティーを開いてくれると本当に嬉しいのですがね。昔からテクノを聴いている人は、多分こんな感じのMIXCDに共感する人は多いはず。ちなみに各曲に野田努とKEN=GO→が解説を付けているので、それを読むだけでも十分に楽しいです。

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| TECHNO6 | 21:15 | comments(3) | trackbacks(2) | |
Henrik Schwarz - DJ-Kicks (Studio !K7:!K7207CD)
Henrik Schwarz-DJ-Kicks
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近年注目を浴びているHenrik Schwarz、自分の中ではInnervisionsからリリースしているアーティスト位の認識しかなく、正直どんな音楽性かは殆ど知りません。しかしながらネットや雑誌でもこの"DJ-Kicks"は評判が良かったので、興味を持ち購入に至りました。聴く前に取り合えず選曲はチェックしてるんだけど、とにかく何でも打ち込んであってジャンルの幅は広いんだけど、一応統一性は感じられる。それは黒い音が中心って事。James Brown、Marvin Gaye、Pharoah Sanders、Drexciya、Rhythm & Sound、D'Angelo、Arthur Russellらのファンク、ジャズ、エレクトロ、レゲエ、ソウル、ディスコと言った黒人音楽をふんだんに使用していて、なかなか良い黒光りをしているのです。この多岐に渡る音楽性は非常に面白いし、またこれだけ黒い音なのにファンキーと言うよりはドイツっぽいドゥープな雰囲気を発しているのが不思議。現実を超越する呪術的な雰囲気の如く黒いサイケデリアを呼び起こす原始的な音楽ですね。ただMIXCDと言うよりはコンピ的な印象を受けてしまうのは、やはりジャンルの幅の広さゆえでしょうか。どうしても音やテンポの差がが激しくなってしまうので、聴いているとはっと時折り醒めてしまう瞬間もありました。それでも真っ黒な音楽で覚醒した世界を見せ付けるHenrik Schwarzは、奇才と言う以外に他は無いでしょう。

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| HOUSE4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
X-102 - Rediscovers The Rings Of Saturn (Tresor:Tresor234)
X-102-Rediscovers The Rings Of Saturn
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凄いね、X-102がスペインの"Sonar 2008"で奇跡の復活を果たしました。X-102とはUnderground ResistanceのオリジナルメンバーであったJeff Mills、Mike Banks、Robert Hoodが、URの別名義みたいな形で活動していたユニットです。今回はRobert Hood抜きで復活を果たしのですが、JeffとMikeが再度手を組むなんてやはり奇跡ですよね。で復活ライブに合わせて"Discovers The Rings Of Saturn"に新曲(未発表曲)も追加した本作が登場です。1992年のリリース当時はハードコアテクノなんて呼ばれてたそうですが、まあそれ以降更にハードな音楽が出た今となっては、本作を聴いても特にハードでは感じなくなってしまったのには時代の流れを感じますね。むしろこりゃレイヴだわ、レイヴ!過激どころかもう少しで下品にさえ聴こえてしまう毒気のある音で、まだまだJeffのミニマル性もMikeのコズミック性も未完成な時代だったんですよ。でもだからこそ逆に限界を突破する為の果敢なエネルギーに溢れていて、精神性においては正にハードコアを感じる内容なんです。"Ground Zero (The Planet)"の過激なまでの暴力性は、宇宙に飛び立つ為のエネルギーの表れに違いない。

ちなみにトラックリストが間違っていて、15曲目の"The Grandfather Paradox (Dr. Mallet's Theory)"と16曲目の"Ground Zero (The Planet)"が反対に表記されてます。

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| TECHNO6 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(3) | |
John Thomas - Caught In The Act (Logistic Records:LOG017CD)
John Thomas-Caught In The Act
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たまにはハードなテクノが聴きたくなるの〜と積み重なったCDを漁って発見した一枚。自身のLogistic RecordsやTechnasiaのSinoからハードなテクノをリリースするフランス人アーティスト・John Thomas。ええ、フランス人なのに珍しくも男気溢れファンキーでトライバルなテクノを作らせたら随一なその人です。でそんな人がMIXCDを手掛ければ当然音の方も予想通りに盛り上がれるファンキーでハードなテクノが連発な訳で、Andrew McLauchlan、Steve Bicknell、Jeff Mills、Ben Sims、Robert Hood、Mark Broom、Claude Youngとか一部のハードテクノ好きにとってはよだれが出る様な選曲なんですな。まあさすがに今のご時世、上記の面子を見ても古臭さが漂ってきてしまうのですが、自分はそんな古臭いテクノが大好きなんです。この頃のテクノって本当にファンキーでハードな物が多くてクラブでもハードテクノが隆盛してたと思うんですが、今はめっきり影を潜めてますよね。でも本作を聴けばそのハードテクノの素晴らしさは、十二分に伝わると信じています。序盤のスカスカでファンキー流れから徐々に音数を増やしてハードに展開しハードトライバルに突入していく様は、フロアで聴いたら血管ぶち切れする程アドレナリン出まくりでしょう。各所に"Undisputed Life (Technasia Mix)"や"Love Story"などのヒット曲も配置し、盛り上がらない事を否が応にも拒否されるプレイ。思うんだけどこの頃のテクノの方が、やっぱり芯があり図太いよね。単純な音かもしれないけれど、そんな音が好きです。

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| TECHNO6 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Robert Hood - Fabric 39 (Fabric:FABRIC77)
Robert Hood-Fabric 39
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元URのメンバーでありながら地味な人気で細長く活動しているRobert Hood。90年初期から殆ど変わらぬいわゆる旧体制のミニマルを貫き通す真の職人とも言えますが、今の時代に即しているかと言うと多分そんな事はないでしょう。そんな彼がFabricの人気MIXCDシリーズに引っ張られてきましたが、やはりここでも現在のミニマルとは一線を画すかつてミニマルと呼ばれていた音楽をメインに疾走感のあるテクノをばしばしと繋げております。変化球無しの直球勝負テクノで真っ向から硬質な音で攻め上げて、甘さ控えめどころか無糖位のストイックな展開。まあ途中でテックハウスになったりディープ目に行ったりはするものの、殆どぶれずにクールなテクノを聴かせてくれて個人的には一安心でしょうか。Jeff Mills、Pacou、John Thomas、そして自身の曲などミニマル好きな人の為のファンキーな曲が揃っているので、昔のミニマルが好きな人は聴いて損はないはず。ただやっぱり最近のテクノのシーンからは外れているし、今ミニマルと呼ばれている音楽とは全然違うから肌が合わない人には淡白に感じられるかもしれないですね。個人的には本作の様なミニマルが復権してくれると嬉しいのですが、それはまだまだ遠い先の話でしょうか。

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| TECHNO6 | 23:20 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Francois K. - Masterpiece (Ministry Of Sound:MOSCD150)
Francois K-Masterpiece
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ゲップが出る程のテクノ三昧!!テクノの大洪水!!

UKクラブミュージックの老舗・Ministry Of Soundが送る新シリーズ"Masterpiece"の第一弾は、なんとこちらもクラブミュージックの大御所中の大御所・Francois Kevorkianが担当。最近彼がテクノ化しているのは周知の事実ですが、本MIXCDでも彼のテクノ趣味がばりばり前面に出たテクノミックス3枚組みの超大作。いくらなんでもゲップが出るくらいのボリュームだわな。しかしもうフランソワも完全にテクノが板に付いて来たと言うか、もうテクノDJ一本でもやっていけると断言出来る位テクノなDJになりましたね。CD3枚組みの大作だけど各ミックスごとに特徴があって、決して飽きずに聴けるどころかそれぞれの魅力にぐいぐい引き込まれる内容となっております。

CD1の"Napoli"はプログレッシヴハウス色が強めに出た大箱でのプレイを意識した壮大な展開で、じわじわとドラッギーな音が効いてきます。少々派手な気もするけれど、今回はマニア向けではなく一般的な人向けに意識したと発言しているので、これはこれで良いのかなと。CD2の"Manchester"は一番テクノ色が強く、そしてデトロイトテクノ、またはそれに影響を受けた曲を多めに入れた内容です。アッパーに盛り上げつつもメロディアスな曲をふんだんに使っていて、泣きの旋律が入ってくる後半は感動物。オールドスクールな曲も使用していて、テクノへの敬意も感じられますね。そしてCD3の"Tokyo"ではコアなファンも忘れてないぞと言わんばかりに、普段のDeep Spaceワールドを意識した幅広いプレイを聴かせてくれます。テクノの中にダブアンビエント〜ディープハウス〜アフロハウスを落とし込み、横揺れグルーヴとファットな低音でゆらりゆらりと体を揺さぶる好プレイ。個人的にはCD3が一番ディープで、ゆるゆるな浮遊感に包まれ気持ち良いと思います。

テクノと言う枠組みの中で自由に羽ばたきを見せるフランソワ、老いてなお盛んなDJであります。"Masterpiece"と言う主題が付いたこのシリーズですが、正にそのタイトルが相応しいテクノの指標となるべきMIXCDですね。

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| TECHNO5 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(3) | |
Pressure Funk - Twisted Funk (Soma Quality Recordings:SOMACD14)
Pressure Funk-Twisted Funk
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UKのグラスゴーを代表するテクノレーベル・Soma Quality Recordingsの創始者であるSlamですが、彼らの変名での活動がPressure Funk。アルバムはこの一枚だけなんで、既にPressure Funk名義での活動は行っていないようですね。リリースは1999年なんでほぼ10年以上前の作品、さすがに内容も一昔前と言ったミニマル色強めのテクノです。Slamと言えばハードな作風にデトロイトテクノを掛け合わせた様な音が特徴なんですが、Pressure Funk名義だとメロディーは徹底的に排していて甘さが無いですな。冷たくモノトーンなリズムだけがガシガシと続いていて、大きな起伏もなく淡々とグルーヴが続いていく様な。この手の曲は家で聴いていても感動も何も起こらないので、やはり用途としてはクラブでのDJセット向けなんでしょう。DJにとっては便利で使い易い曲が揃っていると思います。かなり初期の頃のJeff MillsとかRobert Hoodの作風なんかにも近い気がする。

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| TECHNO5 | 19:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ 3000 - Ekspozicija 09 The Detroit Connection Pt.2 (Explicit Musick:EXPLICITCD009)
DJ 3000-Ekspozicija 09 The Detroit Connection Pt.2
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スロベニアのExplicit Musickが送るテクノミックスシリーズ"Ekspozicija"の新作は、前作担当のKevin Saundersonに続き又もデトロイトからDJ 3000が参戦しています。ちなみに残りのシリーズではBen SimsとUmekが参戦する予定です。さて本作はサブタイトルに"The Detroit Connection"と謳われている通り、流行とは全く無縁にあくまでデトロイトのDJらしいデトロイトトラックを中心にトライバルなプレイを聴かせてくれます。DJ 3000は既に数枚のMIXCDを出しているのですが、今回はUR関連のリリースでは無い為レーベルの制約に捕らわれない今までで一番自由な選曲になってるのが肝。とは言っても聴こえて来るのはやはり彼が東欧系出身である事を感じさせるエキゾチックで乾燥した音で、最初から最後まで突っ走りでテンションが高くてもむさ苦しくなく、むしろ心地良い疾走感が際立っております。そして勿論ここぞと言う所でエモーショナルなテクノを回し、自然なピークを作り出して良い具合に盛り上がれる展開が出来ています。僕はデトロイトテクノが大好きな人間なんで評価は甘くなりがちですが、やはりこの様な作品を聴くとデトロイトは人材が豊富だなと感心します。まあ自分の好み云々は抜きにしても野性味溢れる荒々しいプレイで、本作はお勧めなり。

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| TECHNO5 | 22:15 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Dave Clarke - Remixes & Rarities 1992-2005 (Music Man Records:MMCD026)
Dave Clarke-Remixes & Rarities 1992-2005
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Dave Clarkeと言えば兎にも角にもフィルター流行の起爆剤となった"RED"シリーズが有名なんですが、近年はFatboy Slimのレーベル・Skintから作品をリリースしていて平凡なブレイクビーツをやったりしてなんだかなーと言う状態です。しかしそんな彼に愛想を尽かしている人には、彼が今までに手掛けたリミックス集を聴いてみて欲しいと思います。タイトル通り新旧のリミックスが収録されておりますが、やはりどちらかと言うと昔の作品の方が素晴らしい出来が多いでしょうか。DJ Rush、Green Velvet、Leftfield、New Order、Robert Armaniなどのリミックス仕事は冴えまくっていて、狂気のシカゴハウスを通過したラフでハードな4つ打ちテクノを披露しています。やっぱりDave Clarkeはフィルターハウス/テクノをやらせると超一流で、個人的にはこの路線でオリジナル楽曲を創って欲しいんだけどねー。だって比較的近年のリミックスになると特に目立たないブレイクビーツ作品ばかりで、かつてのDave Clarkeの才能が陰ってる気がするんですよね。Skintと言うレーベル性には合ってるけれど、一体この路線変更した訳は何なのか気になるな。

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| TECHNO5 | 17:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
DJ Skurge - Radio UR Vol.1.1 - A Lost Transmission (Underground Resistance:UGCD-UR004)
DJ Skurge-Radio UR Vol.1.1-A Lost Transmission
今年のMetamorphoseの目玉は何と言ってもデトロイトテクノのレジェンド・Model 500(Juan Atkins)の日本初のライブだったと思います。知名度で言えばDerrick May、Kevin Saundersonには負けていますが、やはりテクノの始まりはJuan Atkinsだったのです。自分はメタモには行ってないけれど、Model 500だけは聴きたかったですね。で実はその時のライブのサポートメンバーが"Mad" Mike BanksとURコードナンバー064のDJ Skurgeだったそうで、ついでにメタモ会場でこのCDが販売されていたのです。メタモに行かないと買えないのかーと残念な気持ちだったのですが、ラッキーな事にHMVとUnderground Galleryで限定666枚販売される事になりました。中途半端な流通と出荷量には首を傾げるものの、今回はUR音源に拘らずに自由なプレイが聴けるので"Radio UR... Vol.01"(過去レビュー)とはまた違ったデトロイトらしさがありますよ。前作がハードコア一直線なエレクトロだったのに対し、本作は一般的に人気のあるデトロイトテクノ色が濃厚でざらついたアナログ的な耳障りがあり、そこに適度なトライバルなリズムやら軽くエレクトロも繋いでバランスの取れたプレイになっていると思います。Vol.01は思いっきりURのダークサイドだったので聴く者を選ぶ内容だったのに対し、本作ならデトロイトテクノ入門者にも聴き易いですよ。しかしURのメンバーがヨーロッパのフォロワーの曲なども回しているのを考えると、良い意味でヨーロッパの中でデトロイトテクノが育っていると言う事でしょうか。URは親日家なのだから、日本でももっとデトロイトを追求するアーティストが出て来てくれると嬉しいです。

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| TECHNO5 | 18:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
DJ Hell - Misch Masch (Fine.:FOR88697030152)
DJ Hell-Misch Masch
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知ってる人は知ってると思うが、ドイツはデトロイトの衛星都市である。Tresorの一番最初の作品はX-101(Jeff Mills+Mike Banks+Robert Hood)だし、初期Basic ChannelはURの影響下にあったし、Jeff Millsの1stアルバムもTresorからだし、よくよく考えるとテクノに影響をもたらしたKraftwerkはドイツ出身だ。種明かしをしちゃうとDerrick Mayが「ドイツはデトロイトの衛星都市である」と発言していたのだ。とにかくドイツの人もデトロイトテクノには、影響を受けそして畏敬の念を抱いているのだと思う。

そしてそれをあからさまにしているのが、ドイツの貴公子・DJ Hell。「デトロイトテクノの再評価と言う感覚は、テクノのリアルな部分を見過ごしている事」とさえ言い切っている位、彼の中ではテクノ=デトロイトテクノと言う事なんだろう。テクノが細分化し色々な方向へ袂を分かっても、結局の所流行とは関係無くその存在が揺るがないのはデトロイトテクノのみなのだ。DJ Hellも余りにもデトロイトテクノを愛すが故に本作の様なデトロイトテクノ満載のMIXCDをリリースしてしまった訳だが、ドイツの事も忘れずに合間にジャーマンテクノも混ぜつつデトロイト好きを納得させるプレイを聴かせてくれます。シンセストリングス重視では無くて、比較的煌びやかで金属的な鳴りのするデトロイトテクノが多く、オリジナルデトロイトと言うよりはそれに影響を受けたドイツのテクノと言う感じですかね。ミニマルで陶酔感を生み出す流行の中、この様なメロディーを大切にした聴かせるMIXCDは非常に好感が持てるなー。ベタだけどなんだかんだデトロイトテクノ満載のMIXCDは好きなんですよ、はい…。一応古臭い内容にならない様に新しめのテクノも使っている所で、プロアーティストとしてのプライドを守っているのかDJ Hell。ちなみにDISC 2はDJ Hellのリミックスワーク集なんだけど、全然聴いてないしどうでも良い。

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| TECHNO5 | 21:30 | comments(7) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
VADE 2ND ANNIVERSARY EXTRA feat. GREEN VELVET @ WOMB
2006/10/08 (SUN)
DJs : Green Velvet (a.k.a. Cajmere ), DJ Mayuri, Sodeyama

Deep Space @ Yellow
2006/10/08 (SUN)
DJ : Francois K.
Live : Mutabaruka

Jeff Mills Weekly Residency 2006 "One Man Spaceship" @ WOMB
2006/10/13 (FRI)
DJ : Jeff Mills
Guest : Robert Hood The Grey Area DJ Set

Jeff Mills Weekly Residency 2006 "One Man Spaceship" @ WOMB
2006/10/20 (FRI)
DJ : Jeff Mills
Guest : Sleepaechive Live Set

Jeff Mills Weekly Residency 2006 "One Man Spaceship" @ WOMB
2006/10/27 (FRI)
DJ : Jeff Mills (Extended One Man Spaceship Set)

Clash 16 @ ageHa
2006/10/27 (FRI)
Arena : Luke Slater, Ryukyudisko (RKD1, RKD2), more
Island Bar : Dominik Eulberg, more

Mule Musiq Presents Endless Flight @ UNIT
2006/11/02 (THU)
Live : Thomas Fehlmann, Kaito
DJ : Hiroshi Kawanabe,Toshiya Kawasaki

INNERVISIONS JAPAN TOUR feat. Ame @ YELLOW
2006/11/04 (SAT)
DJs : Dixon, Ame, Alex From Tokyo

FACE presents QUENTIN HARRIS JAPAN TOUR 2006 @ YELLOW
2006/11/10 (FRI)
DJs : Quentin Harris, Ryo Watanabe

CLASH 17 STANDARD presents KEN ISHII SUNRISER RELEASE TOUR 2006 @ ageHa
2006/11/17 (FRI)
Special Live Set : Ken Ishii
Special Guest DJ : Carl Craig
DJ & Live : DJ Wada & DJ Yama, Q'hey & Shin Nishimura, Kagami, Hitoshi Ohishi, 7th Gate

MIGUEL MIGS Album Release Tour @ YELLOW
2006/11/22 (WED)
DJ : Miguel Migs

THEO PARRISH JAPAN TOUR 2006 @ YELLOW
2006/11/25 (SAT)
DJ : Theo Parrish

最終週のJeff Millsは驚愕の6ターンテーブルセット、オープンからクローズまで全曲自身が作曲した曲を流すとか。つまりはFinal CutからUR、そしてAxis、Purpose Maker、Tomorrowなどのレーベルからの曲をプレイするって事。前代未聞の宇宙が展開されそうですね。
| UPCOMING EVENT | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Monobox - The Remixes (Logistic Records:LOG040CD)
Monobox-The Remixes
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本当に「男塾」があったら真っ先に入塾しそうな程ストイックな人、デトロイトミニマリストのMonoboxことRobert Hood。かつてはUnderground Resistanceのオリジナルメンバーで、その後はJeff MillsのAXISやドイツTresor、自身のM-Plantから作品をリリースしミニマルを極める事となる。基本的に色気とかメジャー意識は皆無で、頑固職人のように渋いミニマルを頑なに守っている。Jeffのファンキー路線よりは、無機質な電子音が淡々となるミニマルが多いかと思うが、そんな男気に惚れている人もいるのではなかろうか。そしてこの「The Remixes」とはオリジナルアルバム「Molecule」を、クリックハウスの新進気鋭のアーティストがリミックスしたものだ。参加アーティストは、Akufen、Ricardo Villalobos、Matthew Dear、Substanceなどの大物から、まだそれ程名前の売れてないアーティストまで。しかしこれは一般的には大層聴き辛いんではないかと思う程、独特のクリックトラックだ。グチュグチュとしたうねりが乾いたファンクネスを生み出し、シカゴハウス路線のスカスカなミニマルがドープな危うさを醸し出す。どこを聴いても分かり易いメロディーも無ければ、勢いのある曲もないので掴み所が無い。でも最近の田中フミヤならこうゆうトラックは迷わず回すだろうなと、そうゆうイメージがある。Akufenのリミックスは普段通りのカットアップ路線で分かり易く、僕はこうゆうのは考える暇も無くお気に入りとなった。Ricardo Villalobosのリミックスは、リミックスと言うより彼のオリジナルみたいなクネクネ具合に仕上がっている。他には明るく彩りを増して跳ね系のトラックに仕上げたSetyのリミックスが、予想外にはまったクリックハウスだった。万人に勧められるアルバムではないが、独特なクリックハウスを聴いてみたい方にはぴったりだ。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Fuse Presents Joris Voorn (MINIMAXIMA:MM211CD)
Fuse Presents Joris Voorn
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今や押しも押されぬテクノ界の超新星・Joris Voornの初のMIXCDが遂に登場。大ヒット曲「Incident」や1STアルバム「Future History」での活躍はまだ記憶に残る所ですが、今度はMIXCDも出してくれるなんてなんてファン泣かせな活動ぶりなんでしょう。新人と言う事もあって僕はアッパーにガツンと来るようなプレイを予想していたのですが、ここは意外にもクールで抑制の取れたベテランらしいプレイを披露しています。ここでは流行のAbleton Liveを使って40曲をMIX、19個のセクションに分けています。PCを使ってのプレイのせいかやはり曲の流れに気を遣ってスムースで緻密な展開があり、彼の気高くも美しい面が強調されて感じる事が出来るのではないでしょうか。美しいシンセラインが用いられた曲の他にも、テクノに止まらずハウスクラシックスやクリックハウス、有名なアーティストの楽曲が惜しげもなく導入されて単調に陥る事はありません。こいつ本当に新人かよって思うような精密機械ぶりですが、欲を言えば新人なんだからもっと爆走気味に、ガンガン盛り上げるプレイでも良かったんじゃないかと思ったりもしました。実際にDJでは「Incident」だって回すそうじゃないですか。決して地味と言う訳ではないですが抑えめのプレイなので、緩い上げ下げの展開をじっくり噛みしめて長く付き合っていこうと思います。

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| TECHNO2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(4) | |
Monika Kruse - On The Road Mix Vol.2 (Terminal M:Term0205-2)
Monika Kruse-On The Road Mix Vol.2
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テクノを聴く女の子は多くはないんだろうなー。だからテクノの女の子のDJとかアーティストも多くはないんだろうなー。ま、実力があればどっちでも良いんだけどね。そんなテクノシーンで孤軍奮闘している女性DJの一人、WIREとかにも参加し日本での人気は十二分にあるMonika KruseのMIXCDがコレ。とにかく自分の好きなアーティストの曲がふんだんに使われているので、ただそれだけでOKです。いきなりJeff Mills、Robert Hood、E-Dancer(Kevin Saunderson)の三段攻め、痺れるぜ。そこからはパーカッション多めのトライバル系でガンガンに突き進む。Thomaz Vs Filterheadzのラテン+ハードテクノの曲はかなり破壊力抜群で、これで踊れなければ不能に間違いない!中盤は微妙に抑えてブイブイベースのディスコ系やパンキッシュなVitalicを挿入し、ラストに向かって今度はダークなテクノで再度ペースをあげてゆく。「La La Land」は最凶に不吉過ぎるよ。ラスト手前で再度デトオタ泣かせのF.U.S.E.(Richie Hawtin)の曲でダークに行くと思いきや…Funk D'Voidの涼しげで美しいシンセがこだまする「Diabla」登場!終わりに向かって昇天してゆきますよ〜、気持ちE〜!こんな感動の展開が待っているなんて、憎い演出ですね(笑)ってな感じの山あり谷ありのツボを押さえたMIXです。美しいお姉さんだからと言って顔で売れてる訳じゃないんですよ、ちゃんと売れる訳があるんです。

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| TECHNO2 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Takkyu Ishino - In The Box〜LIVE at WOMB Tokyo〜 (Ki/oon Sony:KSCL618)
Takkyu Ishino-In The Box〜LIVE at WOMB Tokyo〜
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日本でKen Ishiiと並ぶテクノスター、石野卓球。まあオリジナルアルバムも聴いたり聴かなかったり、電気グルーヴも頭の片隅に、彼のDJMIXも時々聴いたりする。と言ってもMIXCDでのみでまだ生で聴いた事はありません。このMIXCDもヤフオクで安かったので手を出してみただけですけど…結構良いですよ。2003年WOMBでのプレイを収録したこのMIXCDは、ライブプレイと言う事もあり荒々しく躍動感に溢れています。その上予想以上にデンデケ+ズンドコで、いやズンドコの方が割合が多いかもしれない。僕の中で卓球はジャーマンディスコ系のイメージで固まっていたんですけど、かなりハードなプレイもするんだねと。リズムトラック中心でぐいぐいと引っ張っていき、「Robert Hood-The Greatest Dancer」でデンデケ弾ける瞬間はホットですぞ。終盤はハードトライバル系で、最後まで暴走気味に突っ走ってるね。今まで卓球には大して注目してなかったけど、少しは良いかなと思えました。久しぶりですよ、こんな痛快なMIXCDは。こんなんで盛り上がらない訳がない。卓球がニヤニヤしながらプレイしてたのが、容易に想像出来ました。汗だくでプレイしてたんだろうね。

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| TECHNO2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
V.A. - Kanzleramt Vol.5 (Kanzleramt:KA117CD)
V.A.-Kanzleramt Vol.5
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ドイツは素晴らしいテクノ国家だ。Kompakt、Tresor、Basic Channel、そしてかつてはForce Inc.と言ったレーベルが揃っていて、その水準たるや世界一と言っても過言では無い位だ。そして最近成長著しいのがこのKanzleramtと言うレーベルで、テクノ好きな人ならば既に注目しているであろう。オーナーであるHeiko Lauxや、Diego、Alexander Kowalski、Johannes Heilと言ったアーティストを擁し最近では、Fabrice LigやQuerida(Ian O'Brien)と言ったアーティストまでもが作品を発表している。このレーベルの音はデトロイトテクノを通過したジャーマンテクノとでも言うべき、スタイリッシュでソリッドな作品が特徴でまあどれも似たり寄ったりだが水準は高い。

今回のコンピレーションはレーベルの作品をHeiko LauxがMIXしたと言う事で、購入に至りました。ただのコンピだったら買わなかっただろうけど、MIXCDには弱いですね、僕。ジャケットの裏にBPMが書いてあって、最初は126から始まり、終盤では138まで上げていく盛り上げMIXですね。レーベルの各アーティストの曲もバランス良く使われているのでコンピとして聴く事も出来るし、MIX自体も楽しむ事が出来ると思います。個人的にはやはりQuerida(Ian O'Brien)の曲が、頭一つ抜けているかなと感じました。ちょっと前までは生音重視に走っていましたが、ここに来て原点回帰のエレクトロニックなハイテックジャズ系に戻って来ましたね。はよ、アルバム出せやって感じです(Kanzleramtから出るらしいですけどね…)。他のアーティストの曲はやはり似たり寄ったりかなと思いますが、鋭いシンセとハードな作風は良い感じです。Kanzleramtのアーティストのアルバムは何枚か持っていますけど、ほんとどれも似たり寄ったりなので飽きられるのも早いかもしれないなぁ…と危惧していますが、まあテクノなんて飽きられるの早いしね。じゃあみんな飽きる前に今の内に聴いておくのが、良いんじゃないでしょうか?けなしてるんだか褒めているんだか分かりませんが、今の所僕はこのレーベルは好きですよ。

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| TECHNO1 | 23:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Upcoming Event
2005/02/10 (THU) RECLOOSE JAPAN TOUR 2005 @ MODULE
DJ:RECLOOSE, KZA

2005/02/11 (FRI) IN:FLAME @ AIR
DJ:John Tejada, DJ SODEYAMA

2005/02/18 (FRI) ART OF SEDUCTION @ Yellow
DJ:KING BRITT

2005/02/19 (SAT) IAN POOLEY @ Yellow
DJ:IAN POOLEY, Remi, Nako

2005/02/25 (FRI) ROBERT HOOD JAPAN TOUR 2005 @ MODULE
DJ:Robert Hood

2005/03/05 (SAT) DEEP SPACE JAPAN TOUR 2005 @ Yellow
DJ:FRANCOIS K

2005/03/26 (SAT) CLASH06 @ ageHa
DJ:Juan Atkins, Ken Ishii, Hitoshi Ohishi

2005/04/01 (FRI) "The Theory Of Everything" Tour 2005 in Japan @ Liquid Room
Appearance:Octave One / R.N.G (Full Live Set)
featuring Ann Saunderson & P. Gruv

Special VJ:Chuck Gibson a.k.a. Perception

2005/04/02 (SAT) UNITE @ UNIT
Live:Le Petit Orb (Alex Paterson & Thomas Fehlman)
DJ:Alex Paterson ,Thomas Fehlman

未定だが3月AIRにJoe Claussell

とまあパーティーは腐るほどある訳だが、勿論全てに行ける訳じゃない。
個人的に行きたいのはプーリーとフランソワ、ホアンアトキンス、
プチオーブ(他も行きたいのはあるが…)。超やばめがやはりプチオーブか。
フェルマンとのコンビで来るんだし、期待せずにはいられない。
ホアンアトキンス+ケンイシイもデトロイト好きを裏切らない
プレイをするでしょう。
| UPCOMING EVENT | 20:05 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Robert Hood - Wire To Wire (Peacefrog:PFG042CD)
Robert Hood-Wire to Wire
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元Underground Resistanceのメンバーで、Jeff Millsとも違うミニマルテクノを推し進めてきたRobert Hood。渋めのトラックが多くて派手ではないし、いまいち他のデトロイトのアーティストより地味な存在だけど男気溢れるトラックメイカーだとは思います。今作はミニマルを意識しつつも、デトロイトに回帰したような一面も見せ意外でした。薄く切れ味のある煌びやかなシンセが全編を通して使われていて、暖かみさえ感じるような出来です。中には今までのようにハードな4つ打ちの曲もあるけど、それにも綺麗目のシンセが使われて全体的にエレガントに仕上げられています。ハードなのは2曲位で、それ以外は控えめでアーティスティックな作品が中心です。相変わらず一般受けが良いとは思えないし、終始ストイック、しかし彼のデトロイトへの愛着を示した好盤です。90年代前半AI(Artificial Intteligence)シリーズのピュアなテクノなんかも思い浮かんだりしましたね。

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| TECHNO1 | 21:00 | comments(1) | trackbacks(1) | |