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Hunee - Hunchin' All Night (Rush Hour Recordings:RHMC 001)
Hunee - Hunchin All Night
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ダンス・ミュージックの業界に於いてレコード屋としてレーベルとして、そしてディストリビューションも行うRush Hour Recordingsの功績は非常に大きいが、特にタイムレスな作品のリイシューやそういった作品のコンパイルという点でもそのレーベル性は信頼に足るものだ。そのレーベルの2018年の話題作と言えば現在のレーベルを代表するアーティストの一人、Huneeがコンパイルを手掛けた本作で、主に8〜90年代に生まれたテクノやディープ・ハウスにディスコ、ファンクやアフロ等が選曲されている。ご存知の通りこのダンス・ミュージックの界隈では例えば普段DJがプレイするジャンルではなく、例えば影響を受けたルーツ系を纏めたコンピレーションも少なくはないが、ここではジャンルに幅はあっても基本的にはダンス・フロアに即している点で好感が持てる。そして本作で特に普段ダンス・ミュージックを聞く者にとって自然なのは、Ron Trentがリミックスを行った"Ritual Of Love (Ron's Vocal Beat Down Mix)"と、Larry Heardによる"Burning 4 You"だろう。どちらも希少性が高い事を抜きにしても曲そのものの魅力は当然格別で、Ronらしいダビーな残響を用いながら甘い呟きのボーカルの反復に陶酔させられる前者、ソウルフルな女性ボーカルに透明感のあるパッドや耽美なピアノを被せて仄かな情緒を生む無駄の無いシンプルな後者、どちらもディープ・ハウスが何たるかを証明するような作品だ。Don Lakaによる"Stages Of Love"は1986年の作品、甲高い女性ボーカルとアタック感の強いドラムが印象的なシンセ・ポップ/ファンクといった趣きで、現在のパーティーの朝方でかかっても全く違和感はないしんみり感情的なダンス・トラックだ。Villa Aboの1997年作"Made On Coffee & Wine"は今で言うロウ・ハウス/テクノ的なチージーで粗い音質が印象的で、適度にアシッド・ベースも鈍くうねってDJツール的な風合いが強い。1990年にアルバムを一枚残しただけのMappa Mundiによる"Trance Fusion"は、そのタイトル通りにサイケデリックな酩酊感のあるアンビエント・ハウス寄りな曲で、そのレイヴの空気感を含んだ快楽的な曲調はその時代感がありながらも今でも違和感の無いタイムレスな性質もある。それら以外の曲は対してエキゾチックなりアフロなりの要素が強く現れており、例えばCarlos Maria Trindade & Nuno Canavarroによる"Blu Terra"はタブラ等のパーカッションやパンパイプ等の民族楽器らの有機的な響きを用いてミニマリズムも取り入れたような実験的な曲で、キックは入っていないものの人力トランスのような高揚感もある。セネガルの口承音楽であるタスも収録されており、そのパフォーマーであるAby Ngana Diopによる"Liital (Michael Ozone's Liital Rhythm)"は、土着的で切れのあるパーカッションやリズムに乗せてラップというか喋りみたいな歌を被せた曲で、何か原始的なエネルギーが体を衝き動かすようだ。収録された曲群は国もジャンルもそれぞれ異なっていて一見コンピレーションとしての体裁を成してないようにも思われるかもしれないが、通して聞いてみれば決してそんな事はなく、例えばDJが長い持ち時間の中で音楽の変遷を見せるのをここでは一時間に圧縮したような雰囲気もあり、特にその中でも印象的な曲を抽出したようにも思われる。それは何度でも聞いていられる、クラシカルな佇まいも。



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| HOUSE13 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2018/10/13 Chez Damier Japan Tour @ Contact
シカゴ・ハウスのディープ方面の伝説的レーベルであるPrescription、それを運営していたのが一人は今もなお積極的に制作/DJを行うRon Trent、そしてもう一人がChez Damierだ。前者に比べると一時期はシーンから遠ざかっていた時期もありDJとしてもそれ程活動的ではないためやや忘れ去られていた時期もあったが、近年のヨーロッパのミニマル隆盛に合わせたように再浮上し、シカゴ・ハウス発ながらもミニマルの機能性も持ち合わせたそのハウス・ミュージックは現在形で発展している。来日は非常に少なく今回は5年ぶりと貴重な機会になるが、そこに合わせて日本からはシカゴ・ハウスならば何はともあれRemi、そして様々なスタイルを持ちながらもハウス・ミュージック愛も強いCMTなど、強力な布陣を構えてのパーティーは間違い無しだ。
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| EVENT REPORT6 | 11:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Trinidadian Deep - Organic Roots EP (deepArtSounds:dAS 021)
Trinidadian Deep - Organic Roots EP

もはやRon Trent直系で愛弟子という売り文句も説明は不要であろう、トリニダード・トバゴ出身で現在はニューヨークを拠点に活動するTrinidadian Deepは、アフロで爽やかなパーカッションと流麗なシンセやオルガンを前面に出した壮大なディープ・ハウスにおいては群を抜いており、非常に多作なリリースながらもどれも高い品質を保って信頼足るアーティストの一人だ。本作は前述のTrentやAnthony NicholsonにGlenn Undergroundらもシカゴ勢も積極的に手掛けるdeepArtSoundsからのリリースで、そういった意味ではレーベルとの相性の良さは言うまでもないが、当然の如く普段の彼らしい澄み切った空気が広がる清涼なディープ・ハウスをここでも聞かせている。ボーカルにSarignia Bonfaをフィーチャーした"I Need You"はエレガントなシンセ使いで優雅さを振りまきつつポコポコとした響きのコンガ系パーカッションで弾けるようなグルーヴを生み出し、そして甘く問いかける歌が官能的でありながらダビーな残響を伴って大空の中へと消えていく清々しいロマンティックさを感じさせ、いきなりTrinidadian Deep節全開なディープ・ハウスを披露。そして"Fusion"も序盤はゴージャスな響きのシンセで綺麗なメロディーを展開し、金属的なパーカッションや軽やかな4つ打ちで軽やかに身体を揺さぶるハウスだが、中盤からは衝動のあるがままにキーボードを演奏したような必殺のオルガンソロが炸裂して輝かしい太陽光を全身で浴びるようなポジティブな雰囲気に包まれる。続く"Future Funk"も同じタイプな耳に残るシンセリフとエモーショナルなオルガンソロ、そしてチャカポコした抜けの良いアフロ・パーカッションで軽やかさを生むハウスで、金太郎飴的な作風ではあるもののここまで徹底されると何か自然と笑みがこぼれてしまう。そして以前にTrinidadian Deepがリミックスを行った事で絡みもあるAllstarr Motomusicが、ここでは逆に"I Need You (Allstar Motomusic Remix)"としてリミックスを提供しているが、原曲の優美な雰囲気はそのままにビート感は滑らかに整え、フュージョン風な豊かなシンセソロも加えて艶やかさを増した上でアンビエント性や浮遊感も盛り込んで、しっとりとした落ち着きを持ったハウスへと生まれ変わっている。いつものTrinidadian Deepらしい開放感の中で大手を振って舞い踊る躍動感に溢れたディープ・ハウスが並んでおり、完全に我が道を突き進む活動にブレは無い。



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| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Trinidadian Deep & Lars Bartkuhn - Sonics & Movements (Neroli:NERO 041)
Trinidadian Deep & Lars Bartkuhn - Sonics & Movements

イタリアにて優美なハウス・ミュージック〜クロスオーヴァー系には定評のあるNeroli、その新作はTrinidadian Deep & Lars Bartkuhnによる共作だ。Ron Trent直系でオーガニックかつアフロ・パーカッシヴなフュージョン・ハウスを量産するTrinidadian Deep、そして元Needsのメンバーでありジャズやフュージョンからの要素をハウス・ミュージックへと昇華させ耽美な世界観を創造するBartkuhn、そんな二人の音楽性がNeroliに合わない訳もなく、そしてその二人がコラボレーションしたのであれば興味を惹かずにはいられない。A面にはTrinidadian Deepのソロが2曲収録されているが、揺れるリズムに軽やかで爽やかなパーカッション使い、そして煌めきのある耽美なシンセにダビーな処理を加えて奥行きも演出した爽快感溢れるディープ・ハウスの"Native Palo"は、おおよそアーティストに期待している音楽そのものだ。途中から入ってくる麗しいシンセソロなど、一曲の中で魅力的な展開も作っている。"The People"はよりトロピカルなパーカッション使いに体も軽やかになり、スティールパンの朗らかな旋律やオルガンソロが躍動して、ラテン×フュージョンのような陽気なハウスだ。そして裏面には二人の共作がバージョン違いで収録されているが、"The Parish (Full Experience)"こそ両者の音楽性が正にフュージョンして、壮大でエレガント、豊かな表情を見せるディープでアフロなハウス傑作になっている。10分を超える大作なれど様々な要素を持ち込み飽きさせる事なく、かもめの鳴き声らしいオープニングから土着的で軽やかなパーカッションが快活なリズムを刻み、すっと伸びる光沢感あるシンセと耽美なエレピのリフで優雅に引っ張っていく。咽び泣くようなエモーショナルなシンセソロでぐっと郷愁を強めつつ、ダビーなパーカッションが空間の広がりを創出し、次には繊細なピアノが滴るように入ってきて、あの手この手で装飾するように展開を繰り広げる作風はアーティスト性の強いBartkuhnの手腕が発揮されている。バージョン違いの"The Parish (Dub)"はそのタイトル通りで、民族的なパーカッションが空へと響き渡るように爽快さが強調されており、特にオリジナル以上のダブ処理によってより躍動感を獲得している。どの曲もNeroliというレーベルの華麗な美しさを纏う音楽性に沿っており、二人のアーティストの相乗効果も抜群に作用した名作と断言する。



Check Trinidadian Deep & Lars Bartkuhn
| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ron Trent vs. Lono Brazil vs. Dazzle Drums - Manchild (In The Promised Land) (BBE:BBE443SLP)
Ron Trent vs. Lono Brazil vs. Dazzle Drums - Manchild (In The Promised Land)
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シカゴ出身、The Beastie Boysをはじめ多くのヒップ・ホップやR&Bの制作に携わり、またハウス・ミュージックの広がりに貢献したとされるLono Brazil、そして同じくシカゴのディープ・ハウスの重鎮であり現在も尚一向に勢い収まらずに新作を大量にリリースしつつDJとしても世界各地を飛び回るRon Trent、そんな二人による新作が到着。そして何と日本からはDazzle Drumsがリミックスとして参加したという点でも話題性があり、ハウス・ミュージック好きな人にとっては見逃せない一枚だ。元となる曲自体はBrazilによるものだが、それをTrentやDazzle Drumsがそれぞれ手を加えたようで、"Ron Trent Full Vocal Version"の方は完全にTrent色に染まっておりもはやリミックスというか彼の新作と呼んでも過言はないだろう。Brazilの音楽性については詳しくないので曲にどれ程の影響が反映されているか知る由もないが、囁くようなポエトリーや大空へと響き渡る爽快なアフロ・パーカッション、そして透明感のあるシンセの下に滴るような耽美なピアノも添えて、アンビエント性や浮遊感のあるディープ・ハウスは正にTrentの個性だ。10分以上にも渡り重力から解放されて空を飛翔するような幻想的なアフロ・ジャーニーは、爽快かつ優雅で体が揺れながらも心はリラックスされる。対して"Dazzle Drums Dub"もアフロなパーカッションをふんだんに用いながらもそれはより硬質で、リズム感もかっちり硬い4つ打ちでビート感が強めに出ているが、妖艶なシンセや笛の音色のようなメロディーが入ってくるとヨーロッパ的なテック・ハウス感も現れてきたりとモダン性を伴っている。どちらのリミックスもアフロ・グルーヴという点では共通項を持ちながら、しかしそこにそれぞれのアーティストの個性が正確に反映されており、パーティーでも時間帯や屋内/屋外といった使い分けもしっかり出来る内容になっている。



Check Ron Trent & Lono Brazil & Dazzle Drums
| HOUSE13 | 14:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ron Trent - Dancin' Remixes (Headphoniq:Q-013)
Ron Trent - Dancin Remixes

シカゴ・ハウスのレジェンドであるRon Trentの新作は、4曲全てがリミックスの異色作。元々はシカゴ・ハウスのレーベルであるHeadphoniqから2014年にリリースされたコンピレーションの中の1曲として発表されたものを、この度レーベル側の人選だろうか、シカゴからは若手のEd NineとベテランであるJordan Fields、そして日本からは著しく評価を高めているTominori Hosoyaの変名であるTomi Chairと日本のハウス・ミュージックの大ベテランであるToru S.らによってリミックスを行い、それらを一枚のEPとして纏めたのが本作だ。"Ed Nine Remix"は一番オリジナルの雰囲気に近いだろう、流麗なパッドのコード展開やシンセストリングスをそのまま前面に打ち出しつつ、幾分か優しく滑らかに研磨したようなスムースなビートへと作り変えて、上品でエモーショナルなディープ・ハウス性を表現している。一方で"Jordan Fields Remix"は上モノの音を削りながら、リズムは逆に粗く太く逞しくと骨太さを打ち出して、仄かに情緒的な部分は残しつつも全体の雰囲気としてはシカゴ・ハウスの荒削りな面を強調したファンキーなハウスになっている。オリジナルから完全に自身の個性に塗り替えているのは"Tomi Chair Remix"で間違いなく、天井から降り注ぐような神聖なピアノの響きや透明感のある伸びるパッドで多幸感を発しながら、軽やかなパーカッションも加えて浮遊感のあるトライバル・ビートで疾走するディープ・ハウスは、正にHosoyaの作品である事を強く宣言している。そして"Toru S Remix"も繊細に響く綺麗なヴィブラフォンの旋律を加え優雅に雰囲気に変化させつつ、スムースで柔らかいビート感によってしっとりしたハウスへと生まれ変わらせており、こちらもリミックスの技が存分に発揮されている。4リミックスの中では日本人アーティストによる2曲がリミックスとしての面白み、そして曲そのものの出来としても秀でており、フロアを幸せな気持ちで満たす事が出来るだろう。



Check Ron Trent
| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Deetron - DJ-Kicks (!K7 Records:K7359CD)
Deetron - DJ-Kicks
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3台のターンテーブルを駆使してヒップ・ホップ上りのミックステクでハード・テクノなDJをしていたのも今や昔、制作するトラックもいつしかメロウでソウルフルな感情性豊かな作品へと移行し、上手く時代の波に乗って進化を遂げてきたDeetron。マイペースで作品をリリースしアーティストとしての確かな評価を獲得しつつ、『Fuse』や『Balance』に『Fabric』等の名物MIXCDシリーズにも抜擢されてきたDJとしての手腕もあり、かつてのハードテクノ勢の中では面白い変化を見せながら独自の音楽性を確立しているが、遂にこの『DJ-Kicks』にも参戦とはやはり海外での評価は日本よりも確かなようだ。本作でも分かる通りテクノ〜ハウスの境目を融かすように混在させる選曲の審美眼、ダンスとリスニングの親和性、デトロイト・テクノやシカゴ・ハウスのクラシックからモダンな時代の曲までと、どれにも偏らずに一つの流れへと組み込んでいくバランス感は比類なきモノで、80分34曲に渡るシームレスなミックスは優雅でさえある。オープニングからしてCarl Craigのガラス細工のような繊細な美しさを発する"Goodbye World"で始まり滑らかにビート入りの曲がミックスされ、古き時代の変異体ディスコの"School Bell / Treehouse"でアクセントも盛り込みつつ、シカゴ・ハウス名作の"Waterfall (Deetron's DJ-Kicks Version)"で垢抜けないながらも原始的なソウルの感情性を高めていく。そこからもジャズ・ファンク色なBurnt Friedmannからインテリジェンス・テクノな趣きのSpacetime Continuum、変異体テクノのMorgan Geistなどジャンルはばらばらなれどエモーショナルな共通項で雰囲気を作っていく。中盤ではDJ Kozeの甘美なサイケデリアの"Let's Love"からRon Trent & Chez Damierの幻想的でディープな朝方をイメージする"Morning Factory"へと繋がる瞬間が得も言われぬ程に素晴らしく、そこからはややテクノ寄りにグルーヴ強めの流れへと入り、リズムの崩れたダブ・ステップや逆にソウルフルなボーカル曲も用いて後半に向けて盛り上がる。そんな中にも古き良き時代のAIテクノのBlack Dog Productionsによる"Flux"を聞くと懐かしさが込み上げたりもするが、DeetronやDJ Boneによる骨太で激しいテクノもミックスしながら突入するFloorplanからTerraceにDerrick Mayのデトロイト系繋ぎの流れは非常にドラマティックで、非常に押し引きが上手い。そして混沌としたベース・ミュージック風な"Old Fashioned"から一気にテンションが落ちて、レフトフィールドなポップソングの"Strange Emotion"で今までの喧騒から解放される静謐な閉じ方は心残り無く綺麗に音が消えていく。いまいち日本に於いてはその実力に対しての正当な評価を獲得しているようには感じられないが、本作はそんな評価を覆すには最適なMIXCDで、Deetronのエモーショナルな音楽性を十分に堪能出来る事だろう。



Check Deetron

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| TECHNO13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
AD Bourke & ROTLA - RAW (includes Ron Trent Remix) (Far Out Recordings:JD42)
AD Bourke & ROTLA - RAW (includes Ron Trent Remix)
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1992年に設立されたFar Out Recordingsはブラジリアン音楽に於いては名門と呼べる老舗レーベルであり、ジャズやボサノヴァだけでなく例えテクノやハウスのリリースに於いてもブラジルの要素を含んだ音楽性での一貫性があり、そんな事もあってジャンルによらず多くの確かな才能が集まっている。そのレーベルの新作にはイタリアのモダンディスコを手掛けるMario PierroことRaiders Of The Lost ARPと、そして同じくローマのAdam Bourkeによるコラボ作品で、Far Outからのリリースはやや意外かと思う点もあるが実際に作品を聞いてみれば成る程と納得させられる。お互いがディスコやファンクにフュージョンといった音楽に対して理解を示していたのは過去の作品からも分かってはいたものの、ここでは二人が出会う事でその音楽性はより強くなり、"RAW (Original LP Mix)"では強烈で生々しいドラムが叩き出され大胆に躍動するエレピやシンセソロがエモーショナルな旋律を刻み、ブイブイとしたベースも動き回り、まるで目の前でブラジリアン・バンドが生演奏を繰り広げているかのようなライブ感が表現されている。コズミックなシンセの使い方なんかはROTLAのデトロイト・テクノからの影響も感じられ、ブラジルの爽やかな風が吹きつつも宇宙の壮大な世界観もあったり、今後予定されているアルバムに期待が寄せられる。そして本作では何と最早説明不要なシカゴのディープ・ハウスのレジェンドであるRon Trentがリミックスを提供しており、"RAW (Ron Trent Remix)"では新たなパーカッションやキーボードも付け加えて原曲よりもアッパーで力強いハウスグルーヴを刻み、そしてTrentらしい流麗でスペーシーなシンセが空高く舞い上がっていくような開放感を生んで、メロウでエモーショナルなクロスオーヴァー系のハウスへと仕上がっている。



Check AD Bourke & Raiders Of The Lost ARP
| HOUSE13 | 16:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Azymuth - Fenix (Ron Trent Remix) (Far Out Recordings:JD39)
Azymuth - Fenix (Ron Trent Remix)
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フュージョンに詳しくない人でも名前位は聞いた事があるかもしれない、ブラジルのジャズ・ファンク/フュージョントリオの至宝であるAzymuth。1970年代から活動する大御所でありブラジル音楽の伝統を継承しながら麗しいサウンドを奏でる彼等の音楽は、クラブ・ミュージックのアーティストからの人気も集めダンス・ミュージック側からのアプローチもあるなど、活動は長くとも決して懐古的なトリオではなく現在系のアーティストだ。しかし2012年にメンバーの一人が亡くなった事で活動の存続が危ぶまれたものの、2016年には新メンバーを加えての復活のアルバム『Fenix』をリリースし、ファンを安心させた事だろう。本作はそのアルバムからのシングルカットで、何とシカゴ・ハウスの重鎮であるRon Trentがリミックスを提供しているのだから、ならば当方のようなクラブ・ミュージックのファンが注目するのは当然だ。先ずはオリジナルである"Fenix (Album Version)"、実はこれ自体もIncognitoの中心であるJean-Paul’Blueyの息子であるDaniel MaunickことDokta Venomがプロデュースを行っている。Venomと言えばブラジル音楽をディープ・ハウスに落とし込んだ作品を作ったりと、ダンス・ミュージックにおいて活動するアーティスト/エンジニアであり、ここで起用されたのもAzymuthが現在形のダンス・ミュージックを意識している現れだろう。けたたましく野性的なラテンのドラム、激しく弾けるスラップベース、そこにオルガンやエレピ等のキーボードプレイも加わり、1曲の中で爽やかな涼風を吹かせたり黄昏時のしんみりしたメランコリーも聞かせたり、そしてディスコなグルーヴからファンクやフュージョンまで包括する音楽性が違和感無く同居している。そして"Fenix (Ron Trent Remix)"、Trent自身によってキーボードやパーカッションにオーバーダブ等を加えているそうだが、原曲の雰囲気を壊す事はなく丁寧なリミックスを施している。Trentらしい開放感溢れるアフロなパーカッション使いは軽快さを生み、ややハウス・ミュージック寄りになった4つ打ちの流麗なリズムが疾走り、アンビエント的な浮揚感のあるダビーな処理が心地良い。ガラッと変わったリミックスではないがAzymuthらしさとTrentらしさが同居した丁寧な作風で、ハウス〜ディスコ〜ファンク等をクロースオーバーする事でフロアに対する適応力も高い。勿論、部屋でのリスニングとしても和やかなムードに溢れていて最適だ。



Check "Azymuth"
| HOUSE13 | 10:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ron Trent Presents Prescription Word, Sound & Power (Rush Hour Recordings:RH RSS 020 CD)
Ron Trent Presents Prescription Word, Sound & Power
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レコードショップとして、レーベルとして、ディストリビューターとして今や特定のジャンルではなくダンス・ミュージックの界隈の中では特別な存在として賞賛を一身に受けるRush Hour。特に近年の功績の一つには時代に埋もれてしまった、しかし輝きを今も尚放つ過去の作品の発掘があり、例として寺田創一のコンピレーションは寺田の再評価を決定付ける作品になるなど、音楽への嗅覚は類まれなるものだ。そんなレーベルが自信を持って送り出したのが、Ron TrentとChez Damierがかつて共同運営していたPrescriptionのレーベル・コンピレーションであり、シカゴの初期ディープ・ハウスを象徴するサウンドが詰まっている。現在まで多大なる影響を残すハウスのレーベルであり、時代に埋もれたどころか余りにも有名な存在ではあるが特に初期作品はレアになっている物が多く、ここにそういった名作を纏めた仕事を完遂したRush Hourに対し頭が下がる思いだ。そしてここに収められた曲は広義の"ハウス・ミュージック"ではあるが、それらを一括りには出来ない程に深い広い音楽性を持っている。DamierとTrentによる永遠の名曲"Morning Factory"は、パーティーの夜明けの時間帯に疲労感の中で優しい瞑想へと誘うアンビエント感たっぷりなディープ・ハウスで、ねぼけまなこな陶酔感が続く。発売当初はタイトルの無かった"Don't Try It"、ソウルフルで深く美しいボーカル・ディープ・ハウスは胸を締め付ける程に感情的だ。その一方でミニマル・ハウスのDJが実際にプレイをする"I Feel The Rhythm"は、Ronらしい優美な装飾性もありながらミニマルとしてのグルーヴ感もあり、機能面での実用性も高い。勿論アフロな要素も持っているRonにとっては、盟友Anthony Nicholsonとの共作である"Soul Samba Express"において土臭く生々しいリズム/パーカッションを得意気に披露しつつ、流麗なシンセやピアノによって飛翔感あるディープ・ハウスを展開。セクシーな歌とアンビエンス度の高い艶のある"The Answer"、切れのある跳ねるような4つ打ちのファンキーかつエモーショナルな"The Choice"と、歌物ハウスに於いても時代に左右されない普遍性と抜群のメロディーセンスを披露しており、ある種ディープ・ハウスの王道を確立させたような感もある。収録されている曲全てが当然ではあるが捨て曲無し、そしてここには未発表曲も収録されるなど、シカゴ・ハウスやRonにPrescriptionのファン、いやそれより広くハウス・ミュージックのリスナーであれば是非とも聞いて損は無いコンピレーションだ。



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| HOUSE12 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Blak Punk Soundsystem - Red Cloud (Future Vision World:FVW005)
Blak Punk Soundsystem - Red Cloud
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レーベルとしてFuture Visionを主宰しつつ MusicandPowerやElectric Blueなるシリーズも立ち上げて、毎月のように新作をリリースする脅威の量産体制に入っているシカゴ・ハウスの大ベテランであるRon Trent。そのリリースのペースに追い付けず、また量産体制が故に曲毎の目立った特徴もやや失われた感もある状況で、悔しいながらも購入せずにスルー事も少なくない、しかし本作はそんな中でも試聴して耳に留まった作品で、前述のレーベルから更に派生したFuture Vision WorldからのリリースはBlak Punk Soundsystemなるアーティスト名は聞き慣れないものの、実はRonの変名プロジェクトだそうだ。だからと言って各レーベル、各名義毎に一体音楽的な差異がどうあるのかというのは聞く側からは判断は及ばず、実際に"Red Cloud"に関して言えばこれは完全にRonの音である事は明白だ。水飛沫が弾けるような疾走する4つ打ち、そこにコンガらしき細かいパーカッションの土着的な乱れ打ち、控えめに用いられた煌めきのある延びるピアノ、そして空へと消えていくディレイの効いた呟き、9分にも及ぶ大作ながらも大きな展開はなく常に爽快感を帯びて駆け抜けていく。優美で華麗なRonらしい響きがありいつもの作風から大きく外れてはいないが、しかし感情の起伏が抑制されて淡々とグルーヴを刻む事に徹した風合いが本作の特徴か。しかしお勧めなのは"BPS Dub"の方で、ダウンテンポで柔らかなダブ・グルーヴに薄く淡く夢心地なパッドが被さっていき、甘い吐息にも似た呟きや霧の中でこだまするようなギターディレイなどが、未知なる世界が広がる神秘の場所へと連れていくディープ・アンビエント・ハウス。幾重にも反射するパーカッションの響きや微睡みを誘うぼんやりとしたパッドが広い広い空間演出に繋がり、当てもなく幻想の中を彷徨う雰囲気は踊り狂ったパーティー最後の朝方に訪れる癒やしの時間帯。近年はジャジーやアフロにフュージョンを持ち味にアッパーなハウス中心ではあったが、このメディテーション的な作風もRonの個性の一つであり、かの名曲"Morning Factory"を思い起こさせる。



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| HOUSE12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mr. YT - Brand New Day (Apollo Records:AMB1703)
Mr. YT - Brand New Day
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近年はRon Trentが主宰するFuture Vision RecordsからのMissing Soulのリイシューによって再び注目を集めているYuji Takenouchi。TECHNOuchi名義ではゲームミュージックの作曲家としても知名度は高いが、Mr. YTやMissing Projectに前述のMissing Soulでは豊かな感情性を持ったジャジー・ハウスな音楽性でApollo Records等から作品をリリースしており、90年台後半の隠れた存在だ。昨今のジャパニーズ・ハウスの再評価の一貫でTakenouchiの音楽の掘り起こしに繋がったのだろうか、この度Apollo Recordsが「Brand New Day」と「Parfum E.P.」と「Southern Paradise」の3枚のEPをコンパイルし、新たにリマスター済みのアルバムとして目出度くリイシューを行っている。音楽的には2000年前後に流行っていたジャジー・ハウスそのもので、現在ではこの手の音楽はやや廃れてしまい決して流行の真ん中にあるものでもないが、しかしこのMr. YTの軽快なハウスグルーヴや美しい鍵盤のラインを活かした楽曲性はエヴァーグリーンと呼べるもので、時が経とうと色褪せるものではない。幕開けは朝の幻想的な霧が満ちたようなアンビエンスが漂う"Morning"、ビートレスな作風がこれから始まるダンスへの期待を高めていくような流れ。続く"Reve"では透明感と光を含んだピュアなシンセと図太いキックの4つ打ちによって早速心地良いハウスで踊らされるが、瑞々しさもある綺麗な電子音の使い方が懐かしくもあり、しかし清流に洗われるような清々しさだ。再び"Souvenir"ではビートが消えつつ引いては寄せる波のように感傷的なパッドが現れメロウなバレアリック感を演出し、そこから一転して"Afternoon"は昼下がりの木漏れ日の明るさに満ちたような嬉々としたジャジー・ハウスで、透明感のある薄いパッドやリフレインするシンセは涼風を巻き起こし、跳ねるようなリズムが心も軽くする。アルバムの中で最も力強い4つ打ちを刻みポジティブな活力に溢れたハウストラックの"Evening"、そしてそこから夜へと時は移ろい落ち着いた優雅な時間帯を演出するアンビエント・テイストな"Nite"と、各時間帯をコンセプトにした曲調もしっかりと表現されている。終盤の正に天国の海を遊泳するかのふわふわとした多幸感が続くジャジー・ヴァイブス溢れる"Ocean In Heaven"も、朝方の光が溢れてくるフロアで聞きたくなる爽やかな曲だ。全体的にリマスタリングのおかげかボトムも厚めになりしっかりとフロア対応になりつつも、やはり上モノの透明感やピュアな響きが特徴で非常に耳に心地良いメロディーが通底しており、捨て曲は嘘偽り無く一切無し。当時は注目を集める事が出来なかったジャパニーズ・ハウスの名作が、今ここに蘇った。

| HOUSE12 | 15:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Anthony Nicholson - Gravity (deepArtSounds:dAS016CD)
Anthony Nicholson - Gravity
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シカゴのディープ・ハウスのアーティストとして堅実な活動を続けるAnthony Nicholson。Ron TrentやChez Damierの盟友であり音楽的にも共通点が多く、パーカッシヴなリズムやフュージョン的なメロウな旋律を活かした作風のハウスは、ディープでありながらも屋外に合うような開放感も伴っている。本作は前作に続きシカゴ系に特に力を入れているスイスのDeepArtSoundsからとなるが、元々は2016年にアナログのみでリリースされていたものが幸いにも2017年になってCD化された。基本的には既に前述の作風は確率されており近年の作品でもどれも大きな変化はないが、本作では殆どがボーカル・トラックとなっており、メロウな音楽性がより活かされているように感じる。スペーシーなシンセや耽美なローズ・ピアノにジャジーグルーヴ溢れる爽快なパーカッションが組み込まれた"Miquifaye El Tema"は、麗しい女性の声も伸び伸びと広がって、曲に更なる広がりや爽快感をもたらしている。"Imagine"はあのJohn Lennonのカバーであるが、当然原曲とは異なり爽やかで青々しいダンス・グルーヴが走っていて、アフロパーカッシヴな響きやメロウなピアノ等が織りなすジャジーハウスになっている。"Too Late"では以前から繋がりを持っているLars Bartkuhnがギターで参加しており、ダビーなパーカッションが水しぶきのように弾けつつも、優美なシンセやピアノの共にフュージョン性の強いギターが豊かな響きを加え、嬉々としたフュージョン・ハウスを聞かせている。大半が滑らかな4つ打ちを軸にしたディープかつジャジーなハウスではあるものの、"Discojazzfunkdelite"ではややその形式から外れた変則的なビートを叩き出しておりアルバムにアクセントを加えているが、生っぽい音を軸に情熱的なギターカッティングやメロウなローズ・ピアノに麗しいシンセのコード展開などそのどれもが溜息が出る程に美しい。どれもこれもメロウで自己陶酔してしまうような甘くも切ないハウスは、この手の音楽の中でも特にロマンティックな作風を得意とするNicholsonの十八番と呼べるもので、金太郎飴的になってきてはいるものの好きな人にとっては堪らないだろう。何より定期的にアルバムを制作し自身の音楽性を的確に表現するのだから、DJよりもアーティストとして評価されるべき存在なのだ。



Check "Anthony Nicholson"
| HOUSE12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Trinidadian Deep - Native EP "V" (Neroli:NERO 034)
Trinidadian Deep - Native EP V

Volcovが主宰するイタリアのNeroliはブロークン・ビーツにしろハウスにしろ、しなやかなリズムと優美な響きを持って聴く者を魅了する実に洗練されたレーベルだ。特にここ2〜3年の間にリリースされた作品は外れがなく、レーベル買い出来る程に信頼に足る存在にまで成長している。そんなレーベルに於いて特に活発な活動を見せるのがUSのTrinidadian Deep、そうRon Trent直系と言うか愛弟子として育ったその人であり、タイトルが示す通りにNeroliから毎年リリースする作品は本作にて通算5枚目となる。オーガニックで爽やかなパーカッション使いや清らかで耽美な音色を武器に、自身の作風を貫くその連作は確かに似通ったものではあるが、だからこそリスナーの期待を裏切る事はない。本作でもやはり弾けて飛翔するようなグルーヴを生むパーカッション使いが目立ち、"Native Rebel"ではそのグルーヴに合わせて光沢のあるエレクトロニックなシンセのレイヤーに麗しいオルガン・ソロが力強くメロディーを描きながら、しなやかな躍動感と優美なエモーションが爆発するディープ・ハウスを展開する。B面の"Native Bruk"でも輝きのあるシンセのコードやライブ感のあるキーボードのプレイが色鮮やかに彩り、連打するような勢いのあるパーカッションやキックが走る事で疾走感と大らかな開放感を生み出し、青い大空の中へと飛び込んでいくようだ。"Native Uprising"は特に派手な音色が用いられており、ゴージャスなシンセやパッドがすっと伸びながら綺麗なフルートや耽美なピアノが絡んでいくこの上ない優美な構成で、本EPの中でも特段に輝かしくエモーショナルな装飾が施されたフュージョン風なディープ・ハウスだ。どれもこれも作風にぶれはなくここまでの統一感は逆に一本調子にも思わずにはいられないが、これこそTrinidadian Deepの個性であるという主張があり、アーティストとしての見据える先は定まっている。



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Missing Soul - Regard / Across My Mind (Future Vision World:FVW004)
Missing Soul - Regard / Across My Mind
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ダンス・ミュージックと言う場において静かに、しかし着実に再燃しているジャパニーズ・ハウス。我ら日本人ですらリリース当時には気付かずに歴史に埋もれてしまった作品が多々あり、そしてそれらは今になって世界各地のレーベルから掘り起こされ、当時の良質なハウスがようやく確かな評価を得ようとしている。このMissing Soulもその一人であり、今ではゲームミュージックを手掛けるYuji Takenouchiとして知られているが、かつてはMr. YT名義でApollo Records等から作品をリリースしており、2008年にはRon Trentが主宰するFuture Vision Recordsからのコンピレーションにも曲が収録されるなど、所謂ジャジー・ハウスーでは知る人ぞ知るアーティストだ。2014年からは今後予定されているアルバムの先行EPがFuture Visionからリリースされているが、そのアルバムがお蔵入りになったかどうかはさておき、取り敢えず関連するリミックスEPがリリースされている。リミキサーにはレーベル主宰のRon Trent、そしてその愛弟子とも呼べるTrinidadian Deepとジャジーな要素を持つ二人ならば、Missing Soulとの音楽的な相性の良さは言うまでもないだろう。Ronによる"Regard (Musicandpower Ver.)"、正式にはMr. YT名義の気品漂うエレガントなハウスの原曲だったが、ここでは水飛沫弾けるようなパーカッションを加えて揺れる躍動を作りつつ、透明感を継承しながら耽美なピアノが滴り落ちて酔いしれてしまうジャジーなディープ・ハウスへと味付けしており、RonとMissing Soulの要素が自然と同居する。一方でオリジナルはジャジーヴァイブス溢れた曲だったのを、"Across My Mind (Trinidadian Deep Remix)"では日本語のポエトリーも加えた上にゴージャスなシンセや爽快さ抜群のアフロな太鼓を被せ、テッキーかつトライバルで大空を飛翔するような壮大なハウスへと生まれ変わらせており、こちらはTrinidadian Deepの作風が前面に出ているだろう。かつてのジャパニーズ・ハウスを今になってディープ・ハウスの実力者である二人がリミックスするのは何だか感慨深いが、良いものは時代に関係なく良いという証でもあり、今こそMissing Soulが注目を集める時なのだ。



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A Band Called Flash - ABCF (Future Vision World:FVW003)
A Band Called Flash - ABCF
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シカゴのディープ・ハウスの大御所であるRon Trentが主宰するFuture Visionは基本的には自身が制作した音源をリリースするレーベルではあるのだが、だからこそこうやって他アーティストの作品をリリースする事は、それなりの自信や期待の現れに違いない。A Band Called FlashはJared Hinesがプロデューサーを務めるバンドのようで、2015年にRonの支援の下デビューを果たしたディスコ/ファンク・バンドだ。アーティストやユニットについての詳細が見つからないのでどういったルーツがあるのかは分からないが、作品を聞く限りではディスコ、それもその創世記のクラシカルな雰囲気を意識しつつ、AtmosfearやDinosaur Lといったジャズ・ファンクのバンドにも影響を受けているそうで、となればガラージにも特に影響を受けているRonが熱心にサポートするのも納得という訳だ。"Phantom"では確かにリズムにはダブっぽい処理が加えられており、力強いスラップベースも相まって懐かしさ満載のディスコ/ファンクという印象だが、伸びやかに煌めくシンセや爽快感のあるボーカル等からはRonの影響も投影されている。"Starfall"ではRonが共同プロデューサーに迎えられた事でよりRonらしい弾けるグルーヴ感のあるハウスとなっており、幻想の彼方に消えいくようなシンセの美しい使い方に更には哀愁のギターも加えて実にセンチメンタルな情景が浮かぶ。"Volans"では前作にも参加したAndrew Zhangがキーボードを担当しており、感情的なピアノコードや優美なシンセソロを披露してエモーショナル性を発揮し、古き良き時代のブギーを継承したディスコ・ダブ的な作品。そしてギターでNick D'Angeloが参加した"E.L.L.A."、湿ったドラムや光沢感のあるシンセに情熱的で染みる歌がレトロなフュージョンやファンクを思わせる。どれもクラブのツール性を重視した音楽性とは真逆の、豊かな響きとライブ感のある展開を伴うバンド・サウンドで、これは是非ともEPという小さな枠ではなくアルバムにまで拡張して聴きたくなる。



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Trinidadian Deep - Guidance EP (Rough House Rosie:RHR 011)
Trinidadian Deep - Guidance EP
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ロシアのディープ・ハウス勢から日本のアンダーグラウンドなアーティストまで独特の審美眼により文字通りディープな音楽を追求し、またクララ・ボウのスタンプがレーベル印としても印象的なRough House Rosie。その音楽性は陰鬱とアンビエントの中間のようなディープさと、耽美さの中に仄かにエモーショナルな音色を含ませた慎み深いディープ・ハウスであったが、レーベルの最新作は何とFuture VisionやNeroliからの作品で一躍注目を集めているUSのTrinidadian Deepが手掛けている。Ron Trentの愛弟子とも言える彼の音楽性はやはりUS直系の黒さと飛翔するような爽やかさを含んだ優美なディープ・ハウスなので、RHRから新作が出ると知った時は?という思いであったが、実際にリリースされた作品を聞けばその良質な音楽を前にして突っ込みを入れるのも野暮だと知る。A面にまるまる収録された"Obi"は13分にも及ぶ大作で、如何にもなカラッと弾ける爽やかなパーカッションに導かれ軽やかに疾走する4つ打ちのハウス・ビートが疾走り、そして土着的な土煙の中から浮かび上がるオールド・スクール感あるオルガンによって心地良い酩酊状態へと誘われる。大きな展開を繰り広げる訳ではないが、途中でのテッキーなシンセのコード使いやスピリチュアルさ爆発のオルガン・ソロなどぐっと耳を惹き付けるライブ感溢れるパートもあり、長い曲構成が全く無駄になる事なく壮大なジャーニーの演出として成り立っている。B面の"Italness"も音楽的には変わりはなく、土着的なパーカッションが爽快な風を吹かせて軽やかさを演出し、そこに優美でスペーシーなシンセが流れ落ちていく事でコズミック感のあるハウスになっている。残りの一曲はレーベルの主力アーティストであるHVLが手を加えた"Obi (HVL's Robotic Edit)"を収録しているが、こちらはよりレーベルのアブストラクト性を打ち出した妙技と言うべきか、奇妙な効果音も加えながら深遠さを増したダウンテンポなディープ・ハウスへと見事な生まれ変わりを披露している。RHRらしいのは確かにHVLのエディットだろうが、Trinidadian Deepの空へと羽ばたくような浮遊感あるディープ・ハウスも当然お勧めだ。



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Trinidadian Deep - EP IV (Neroli:NERO 030)
Trinidadian Deep - EP IV

ディープ・ハウスの御大であるRon Trentに見初められ彼のレーベルであるFuture Vision Recordsから2006年にデビューを果たし、2012年からはイタリアのクロスオーヴァー系のNeroliから作品をリリースする、その人こそサンフランシスコのTrinidadian Deep。特にNeroliとは蜜月の関係にあるようでこの作品でレーベルからは4作目となるのだが、既に自身の個性を確立させた上での自信満々な意気込みさえ伝わる金太郎飴的な作風を貫いており、その耽美な旋律と土着的なビートによるディープ・ハウスは旧来のファンも勿論新期のリスナーも胸をときめかせる事だろう。A面には1曲のみだが10分にも及ぶ大作であるフュージョン・ハウスの"London Steps"を収録しており、青空を割って広がるような爽快感抜群のパーカッションと優美な輝き放つシンセ使い、そしてほんのりとエロティックな女性の溜息をサンプルに用い、どこまでも爽やかで浮遊感のあるビートに乗って羽ばたくエレガントなフュージョン・ハウスだ。対して"Spirits Speaks"は優美なパッドは用いつつも土着的なコンガが催眠的に響き、浮かび上がるのではなく低空飛行でじわじわと引き伸ばされる感覚があり、前述の曲とはまた異なる場面で使われそうだ。最後には"Lil Love"、端正としまりのある4つ打ちを基軸にした最もディープ・ハウスらしいグルーヴ感で、そこに色彩豊かなシンセがすっと伸びて太陽が燦々と降り注ぐ大地を疾走するような爽快な曲だ。個性が確率されているが故に驚く展開もないが、その期待を裏切らない優美なエモーションと爽快なグルーヴが一つとなったクロスオーヴァー/フュージョン的なハウスサウンドは、非常に完成度が高い。ハウス系のパーティーで高揚する真夜中にも、または幻想的な朝方にも間違いなくはまるであろう。



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Simoncino - Amazon Atlantis (Creme Organization:Creme LP-12)
Simoncino - Amazon Atlantis
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イタリアきってのシカゴ・ハウスのオタクと言えばSimoncinoを挙げても差し支えはないだろう。古いシンセやドラムマシンを用いて垢抜けなくも何処か懐かしい音質を打ち出し、ぶれる事なく初期のシカゴ・ハウスを追求し続ける偏執狂だ。それは彼が起用するリミキサーにも現れており、今までにRon TrentやLarry Heard、Dream 2 ScienceにVirgo Fourなどオールド・スクールなシカゴ・ハウスの才人らを選ぶ審美眼からも、彼がどれだけ初期のハウスに惹かれているかは分かる筈だ。そんな彼にとって2年ぶり3枚目となるアルバムが、シカゴ・ハウスの変異性を受け継ぐCreme Organizationよりリリースされている。この新作でもRoland TR-808やYamaha DX7にAkai S900などのローファイでありながら名機と呼ばれるマシンをベースに、ロウな質感を残す素朴なシカゴ・ハウスを手掛けており、その流行に全く左右されない信者のような身の捧げ方には感嘆する他にない。その観点から言うと新作であってもいつもと変わらないので驚くべき点は無く、冒頭の”Images”はカタカタとした乾いたリズムマシンの音と憂うような物哀しいシンセのメロディーが先導する錆び付いたロウ・ハウスで、徹底してオールド・スクールを貫いている。それでもゲストを起用する事で、ちょっとしたアクセントが無いわけでもない。Legoweltをフィーチャした"Planet Paradise"は簡素なビート感ながらも勢いのあるテクノ風に攻撃的ではあるし、シカゴ・ハウスのベテランであるVincent Floydをフィーチャーした"Memories Of Summer"は荒ぶるリズムが前面に出ながらも幽玄なディープ・ハウスとなっていたり、全体のムードを壊す事なく刺激的な変化を加えている。それ以外にもアトモスフェリックな上モノとブレイク・ビーツ気味のビートで揺れるアンビエント・ハウス風な”90's Theme”や、ドタドタとしたマシンビートと奇妙なシンセによるリズム中心のツール特化な"Space Tape"など、アルバムというフォーマットを意識して単調に陥らない尖った特徴さえ見受けられる。だがしかし全体としては現在のロウ・ハウスに繋がる初期のシカゴ・ハウスの系譜にあり、ここまで徹底してその音楽性を追求する強靭な姿勢は、好きな人にとっては徹底して愛すべきモノなのだ。



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Soul Clap - Watergate 19 (Watergate Records:WG 019)
Soul Clap - Watergate 19
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今までに数多くのレーベルやDJがパーティーでの雰囲気を仮想的に体験出来るMIXCDを制作していたものの、現在ではWeb上には無料でのミックスが無造作に溢れる事で公式で販売する事のメリットは薄まり、徐々にその市場は狭まりつつある。しかしベルリンの大型クラブであるWatergateはこんな状況の中でもMIXCDをシリーズ化しているが、その最新作はSoul ClapによるWatergateでの今年7月のプレイをライブ録音したものを作品化している点で、これこそ正にパーティーの臨場感をはっきりと体験出来る点で意義を見出す事が出来る。Soul ClapはUSのボストンにて活動する二人組でR&Bやヒップ・ホップまで内包するモダンなディスコ・ハウスを手掛け、人気を博す中で最近ではFunkadelicでの共作でも名前が出たりと、非常に勢いを感じさせるユニットの一つだ。そんな彼等がピークタイムから太陽が燦々と降り注ぐクローズに向かっての時間帯に繰り広げたプレイは、意外や意外、ヴァイナルのみを使用してクラシカルなハウスやディスコを中心とした選曲でオールド・スクールな雰囲気を爆発させている。歓声が湧き上がるスタートからいきなりDeep Dishの変名であるChocolate Cityの"Love Songs (Taxi Luv)"で黒いファンキーさを打ち出したハウスで始まり、Alexander EastやRoy Davis Jr.など90年代後半のフレーヴァーが放出する往年のディープ・ハウスで上げるのではなくメロウな雰囲気に染め、中盤では爽やかなパーカッションが乱れ打つ"Say That You Love Me (FK-EK Percussive Dub)"から気の抜け方が面白いシカゴ・ハウス"Dance U Mutha"やエレガントなトリップ感溢れるアシッド・ハウス”Koukou Le (Jori Hulkkonen Remix) ”などで緩やかなピークタイムを演出。そこからは生臭さが強くなるようにサイケデリックなディスコ・ダブや暑苦しいディスコで一旦熱気を高めてから、Francois DuboisやChez Damierのスムースで透明感さえも見せる美しいテック・ハウス〜ディープ・ハウスを通過し、最後はRon Trentによるフュージョン・テイストの強い"Traveler"で闇を這い出た先にある太陽光が降り注ぐ爽やかな世界へと足を踏み入れ、実際にはパーティーはまだ続いていたのだろうがこの作品はここで終了する。音楽的な新鮮さで見れば懐古的な面は否定出来ないものの、これはそのパーティーの場所や時間帯の雰囲気を考慮して選曲したという点からは、確かにオープンエアのそのパーティーの開放感には適切だった事が伝わってくる。なかなか朝まで残れないというパーティーピープルにとっては、朝方の至福な気分を疑似体験出来る意味でも面白い作品なのではと思う。



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A Band Called Flash - Mother Confessor (Future Vision Records:FVW002)
A Band Called Flash - Mother Confessor
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シカゴ・ディープ・ハウスのRon Trentが主宰するFuture Visionからの新作は、珍しくA Band Called Flashなるバンド名義によるものだ。ネット上での説明では当初はTrent自身によるバンドのようだったが、実際に蓋を開けてみると作曲やプロデュースに演奏まではJared Hinesが行っており、エグゼクティブ・プロデューサーとしてTrentが名を連ねている。またUKのジャズ/ファンクバンドであるAtmosfearや、NYのディスコバンドであるDinosaur Lに影響を受けたと紹介されているが、例えばTrentがガラージやディスコにも造詣がありパーティーの朝方でもそんな曲をプレイする事は周知の事実なのだから、こういったプロジェクトを手掛けるのも自然な流れだったのだろう。そういった意味ではいわゆる今っぽいダンス・ミュージックと言うよりは、半ばクラシカルな風格を匂わせ哀愁漂う古風な作風ではあるが、古典への理解と愛が作品を曇らせる事なく素晴らしい輝きを放たせている。チージーなマシンビートと前面に出たベースで始まる"Mother Confessor"は、空間の奥行きを演出するダブ感のあるディスコで、垢抜けないビート感でありながらも物哀しいシンセの旋律や咽び泣くようなギターがぐっと心を温める。"Nicci"は全体的に生演奏を強調したファンクのモードで、艶かしいギターやベースのプレイと軽快なリズム感が実にバンド風なライブ感を生み出している。Dinosaur Lに影響を受けたという触れ込みが感じられるのは特に"People's Palace (Devotion)"で、このダブ処理された奇妙な雄叫びや何処がネジが外れたような音響によるサイケデリックな高揚感は、現在のディスコ・ダブにも通じる点も。そしてAndrew Zhangをキーボードに迎えた"Sliph"も、軽快なでファンキーなギターカッティングと共に一発録りしたような勢いのある鍵盤プレイが鮮やかに彩っていて、情熱が弾ける躍動的なディスコとなっている。決して新鮮味を発揮した音楽性というわけではないのだろうが、しかし先にも述べたようにTrentのDJプレイにおける至福の朝方の雰囲気を好きな人ならば、間違いなくこの音楽に対しても同様な愛情を抱くのではと信じている。



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Tominori Hosoya - Recollections EP (deepArtSounds:dAS010)
Tominori Hosoya - Recollections EP

2012年から作品をリリースしているスウェーデンの新興レーベルであるdeepArtSoundsは、そのカタログにAnthony NicholsonやRon TrentにAbove Smokeなどが並んでおり、そこからも爽やかな浮遊感と幻想的なメロディーを軸としたディープ・ハウスを送り出すレーベルである事は何となく掴めるであろう。そしてそのレーベルからの新作は邦人アーティストであるTominori Hosoyaによるもので、彼にとってはソロ作品として期待の2作目となる。Hosoyaについて調べてみると2001年ごろからプログレッシヴ・ハウスやテクノをプレイするDJとして活動を始めており、2008年にはTomi Chair名義でデジタルにて初の作品をリリースしている。当方がその存在に気付いたのは2014年に彼が自身で立ち上げたレーベルであるTH Pressingから「Dear My Father...」というアナログをリリースした時で、そこでは清流のような透明で綺麗な音に磨きをかけたディープ・ハウスを聴く事が出来た。新作は正にその路線の延長線上にありながら爽やかなに抜けるパーカッションも効果的に使い、よりふんわりと柔らかい軽やかな空気感を伴うディープ・ハウスへと成長している。出だしから洗練された美しいパッドのコード展開とからっとしたパーカッションが開放感を演出する"Midnight Kiss"は、そこから滴り落ちるような繊細なピアノも仄かに現れ、一点の曇りもない透明感のあるエレガントな世界観を構築している。"Sweet Pain"もやはり流麗なシンセとチャカポコとしたタムの絡みからすっと伸びるように加速する滑らかな展開で、青空の向こう側に抜けるようなボーカル・サンプルも効果的に爽やかさを増す事に役だっている。甘美な非日常を想像してしまうタイトルの"Strawberry Dream"は、しかし最もパーカッシヴで骨太なグルーヴが脈打っており、その上に望郷の念を駆り立てる切なく淡いメロディーが彩っていくダンサンブルなハウス。硬めのキックやパーカッションがややテクノ寄りな風合いも感じさせる"Carousel"も、上昇気流にのるようなシンセの展開で清純な空気が溢れ出す透明感のある曲だ。やはりどの曲も適度な浮遊感と流麗なサウンドを中心に、多少はテクノな感覚も盛り込みつつも軸はぶれる事なく、アーティストの音楽性が直球で伝わってくる点にHosoyaのこれから目指す方向が感じられ、今後を期待してしまうのも自然な事だろう。



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2015/10/9 宇宙の海 〜Ascension @ Space Orbit
三軒茶屋はSpace Orbitで開催されているらしい『宇宙の海』は、どうやらアンビエント系のパーティーであるらしく、靴を脱いでラウンジスペースとしての空間で一夜を寛いで体験出来るような触れ込みだ。まだ行った事のないクラブという点でも気にはなっていた上に、しかも今回はDJ Yogurtによる年に1〜2回プレイするかのレアなアンビエントDJやKo Umeharaも出演する事があり、意を決して遊びに行く事にした。
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KMG Chicago Vol. 2 (Kingdom Music Group:KMGV003)
KMG Chicago Vol. 2

詳細が発表されていないためによく分からないものの、シカゴのKingdom Music Groupがシカゴ・ハウスに焦点を当てたシリーズのリリースを2015年に開始しており、本作はその第2弾となる(カタログは何故か3番?)。少々得体の知れないシリーズではあるものの、本作を購入する必然性は何といってもJungle Wonzの曲をRon Trentがリミックスしているからだ。Jungle Wonzと言えばシカゴ・ハウスのレジェンドの一人であるMarshall Jeffersonのプロジェクトであり、長らく活動を停止していたものの、2012年には配信のみでニューアルバムをリリースしていた事を覚えているだろうか。本作にはそのアルバムから同じくシカゴ・ハウスのレジェンドであり現在系でもあるRon Trentが2曲リミックスを提供しているのだから、シカゴ・ハウスに少しでも興味がある人なれば目に留まっていたのではないか。原曲は未聴のために差を伺い知るは出来ないが、それぞれのリミックスは完全にRonの個性へと染め上げられている。軽快に大気の中を駆け抜けるようなパーカッションと耽美に伸びるシンセと豊潤なポエトリーを配し、正にRon流の麗しさを放つディープ・ハウスの"Ancestor's Walk (Ron Trent Mix)"、そしてより叩き付けるようなパーカッションの激しさと力強いキックに引率されながらも麗しの女性の声と渋い男性のポエトリーを絡め、スピリチュアルかつセクシーに彩るディープ・ハウスの"Urban Blues (Ron Trent Mix)"と、そのどちらもが間違いなくRonの音楽以外には成し得ない音楽性を纏っている。また、裏面にも当然シカゴ系のアーティストが収録されている。00年代から活動するMatthew Yatesはロウで硬めな音質でテクノ色を打ち出しつつも毒素を振りまくようなアシッドのベース・ラインが特徴のボーカル・ハウスな"Hater Motivator"を、そして若手アーティストであるというAlias Gは猥雑とした音の構成の中に凛としたピアノのコードを混ぜ込んだファンキーな"I Wish You Were Here"を、どちらも野太くワイルドで正にシカゴ・ハウスのタフネスを表現する。とは言いながらも本EPではRon Trentが横綱相撲をとっており、Ron好きな人にこそ手に取るべき一枚だ。

| HOUSE11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Tales Ov Rossi, BitterSuite - Pieces Of A Puzzle / Familiar Currents (DeepSystems Music:SYSTEMS001)
Tales Ov Rossi, Bittersuite - Pieces Of A Puzzle / Familiar Currents

UKはブライトンから隔週月曜日の夜に放送されているインターネットラジオ局のDeepSystems。公式サイトから試聴した限りでは欧州ディープ・ハウスを中心とした音楽性のようだが、この度そのラジオ局が同じ名前を用いてDeepSystems Musicというレーベルを立ち上げた。レーベル初の作品は新しいユニットであるTales Ov Rossiと、過去にFinale Sessions等からもリリース歴のあるBitterSuiteによるスプリット盤となるが、実はどちらのユニットにもJon Grayなるアーティストが作曲/プロデューサーとして名を連ねており、実質はほぼJon Grayによる作品なのだろうか。Tales Ov Rossiによる"Pieces Of A Puzzle"は、硬質でひんやりとした4つ打ちのキックが続く上をミニマルなリフや浮遊感のあるパッドが微かに鳴っているだけの、極力展開を排除したDJツール向けなダブ・テクノとなっている。微かな残響が奥深い空間を演出しながら淡々とタイトなリズムで反復を重ねながら覚醒感を煽っていく展開は、DJがミックスしてこそ曲の機能的な面を活かす事が出来るのだろう。裏面にはBitterSuiteが2曲提供しているが、どちらも広大な青空へと飛翔するような壮大な展開を持ったディープ・ハウスを披露している。引き締まり厚みのあるハウスのキックとアフロなパーカッションが乱れ打つ中で、優美なシンセが軽やかに舞い踊るよう美しい旋律を描き出す"Familiar Currents Part 1"、メロディーは控えめに後退しダブバージョン的にキックやパーカッションが強調され残響が広大な空間を演出する"Familiar Currents Part 2"、そのどちらにもどこかスピリチュアルな神聖な佇まいと煌めくような華麗な音色からRon Trent直系のディープ・ハウス性を感じずにはいられない。異なる音楽性が両面に収録されているものの、どちらも即戦力と言わんばかりの内容だ。



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RT Sound Factor - 7th Heaven (Electric Blue:EB004)
RT Sound Factor - 7th Heaven
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2014年3月31日、シカゴのゴッドファーザー・オブ・ハウスことFrankie Knucklesが亡くなった。ハウス・ミュージックへのKnucklesの功績は言うまでもなく、ダンス・ミュージックに於けるその存在の大きさは幾ら述べても足りない程だ。数多くのアーティスト/DJに影響を与えたKnucklesだが、同じシカゴ・ハウスをベースとするRon TrentもKnucklesに影響を受けた一人だ。そんなTrentがKnucklesへの追悼の意を込めてリリースしたのが、RT Sound Factorによる"7th Heaven"だ。気合の片面プレスで1曲のみの収録なものの、偉大なるレジェンドへ捧げられた曲という事もあり11分越えの大作であり、また作品としても近年のTrentの中でもベスト級であろう。フルートのような安らかなメロディー、天から滴り落ちてくるようなピアノのコード展開、温かくしんみりとするオルガンの響きなど、如何にもTrentらしいエレガントで洗練された音使いは説明も不要な程だ。そして軽快に刻まれるビートとダビーなパーカッションは爽やかで、美しい上モノと相まって広大で清々しい青空の中へ飛び立つような、とても開放感のあるディープ・ハウスとなっている。Knucklesによる永遠の名曲"The Whistle Song"にも劣らない、一点の曇りもないポジティブで希望に溢れたハウス・ミュージックなのだ。無駄な装飾を省き"Tribute To The Energy Of Frankie Knuckles"とだけ記されたカバーデザインも、ただただ静謐で美しい。




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Afrikan Sciences - Circuitous (Pan Recordings:PAN 54. CD 2014)
Afrikan Sciences - Circuitous
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Aybee率いるDeepblak Recordingsは当初は彼がRon Trentとも交流のあった事から、フュージョン感覚のあるディープ・ハウスを中心に手掛けていた認識だ。しかしそのレーベルにおいて異質な才能を放つEric Douglas PorterことAfrikan Sciencesは、そこにブロークン・ビーツやジャズの要素も持ち込んで、一般的なクラブ・ミュージックからのビートからは解放されたように自由なビート・ミュージックを生み出している。2014年にはAybeeと共同でMiles Davisからインスピレーションを受けて制作したとされる"Sketches Of Space"をリリースしたが、そのアルバムではもはやインプロヴィゼーションから生まれた変幻自在な電子音響が異形とも言える世界観を確立していた。本作はそれに続いてリリースされたAfrikan Sciences単独によるアルバムなのだが、本作においても即興ライブを反映させた内容と断言している通りに、並々ならぬビートへの拘りを打ち出したライブ感溢れる音楽性が持ち味だ。ハウス・ミュージックの要素が全くない訳ではないが、その成分はジャズやアフリカンビート、そしてヒップ・ホップなど他の黒人音楽の要素に上塗りされ、一般的なハウスとしての心地良い4つ打ちが刻まれる事は殆ど無い。その代わりにではあるがビートは一定感覚から逸脱しながら生命の胎動のような動きを見せ、手弾き感のある自由に展開するシンセやベースが不協和音の中に有機的な色を描き出し、黒人音楽をベースとした様々な音楽の要素が一体となってSF志向の強いアフロ・フューチャリズムを表現するのだ。決してすんなりと体に馴染むような、いやそれどころかクラブで踊る事を否定するかのような変則的かつ自由なビートは余りにも個性的だが、電子音楽をもってして黒人音楽を進化させたらという果敢な実験精神に溢れた作品であり、如何にもAfrikan Sciencesらしい独創性が溢れている。その癖の強さが故に好き嫌いは分かれるだろうが、一旦好きになってしまえばその魅力に囚われてしまうだろう。




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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Anthony Nicholson - Four (deepArtSounds:dAS 006CD)
Anthony Nicholson - Four
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Ron TrentとChez Damierはシカゴ・ハウスの中でもロマンス極まるディープな音楽性の方面の先駆者であるが、そこに連なるのが彼等と共に音楽活動を行っていたAnthony Nicholsonだろう。自身のClairaudienceを立ち上げてからはシカゴ・ハウスから羽ばたくように徐々に生音とライブ感を強めてフュージョンの要素を取り込み、ジャズやブラジル音楽も咀嚼しながらクロス・オーヴァーな音楽へと到達した。また近年は定期的にアルバムもリリースしており、クラブ向けの音楽制作だけではなくホーム・リスニングも意識して音楽家としての立ち位置を確立させている点に、好感を持つ事が出来るアーティストの一人となっている。本作は2014年の中頃にアナログでのみリリースされていたアルバムだが、その後反響の良さにめでたくCD化もされているとあって、その品質は折り紙付きだ。路線として今までのAnthonyから大きく外れる事はなく、ディープ・ハウスの中に流麗なピアノのコード展開やソロ演奏、清々しいコズミックなシンセ、呟くような官能的なボーカル、ハウスの4つ打ちからジャズやアフロの変則ビートまで披露し、実にライブ感覚に長けたフュージョン性の強いハウスが並んでいる。ハウスがベースである事は確かにそうなのだが、そこには単に機能的なダンス・ミュージック以上に多様な音楽的な要素や郷愁を帯びたアダルティーな味わいを伴っており、ダンス・ミュージック外からも評価されるべき心地良いグルーヴを発している。果ての見えない広大な青空へと溶け込んで行くようなロマンティシズム、年を経て熟成された控えめな官能を、これ程までに爽やかに清楚に聞かせるアーティストはそう多くはいないだろう。Anthonyというアーティスト性が確立されたこの音楽は確かに新しさは皆無なものの、だからこそ時代に左右されない普遍的な質を伴っており、ディープ・ハウス〜フュージョン好きには愛すべき魅力が伝わってくるに違いない。



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| HOUSE10 | 14:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Trinidadian Deep - Dem Jump (Neroli:NERO 026)
Trinidadian Deep - Dem Jump

もしRon Trentに正統なる後継者がいるとしたら…それはTrinidadian Deepである事に異論を差し挟む者は少ないだろう。何と言ってもデビューは2006年にRon主宰のFuture Vision Recordsからと早くからその才能を買われ、その後もRonに負けないスピリチュアルかつソウルフルな、そして壮大なスケール感とディープな空間演出を伴うディープ・ハウスをリリースし、アーティストとしても着実な評価を獲得している。本作はイタリアのクロスーオーヴァー路線のNeroliからの新作で、同レーベルから続けてリリースされた"Deep Love EP"(過去レビュー)、"Sweetness You Bring"に続く恐らく3部作最後になると思われる。始まりの"Dem Jump"からして文句無しに素晴らしく、丸みのある柔らかなマリンバの音が軽快に響く中を爽やかなパーカッションが打ち乱れ、優雅なシンセの層が延びて行くボサノバとディープ・ハウスが邂逅したような曲で、この時点で青々とした空と草木が茂る大地が目の前に浮かび上がるようだ。"Eyes Closed"はよりディープ・ハウス的というか、大地を疾走するような土着的なビートに滴り落ちるピアノ・コードを絡めた美しくも爽快な曲で、昼間の野外パーティーにて燦々とした太陽の光を浴びながら聴いてもはまりそうだ。より特徴的なのは"Beyond Us"で、乾いたボンゴの複雑かつ躍動的なリズムから始まり、そして色彩豊かなシンセが滲み出すドリーミーなこの曲は、上品な甘さでとろけてしまいそうな程に官能的だ。ここに収録された全ての曲はディープ・ハウスとしての魅力を十分に内包し、しかし何処までも広がっていくようなような開放的な世界観は、既にRon Trentにも劣らない程に成熟している。新しい世代の到来を予感させるような、Trinidadian Deepの才能が発揮された一枚だ。



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Various - Special Edition 03 (Balance Music:SE03)
Various - Special Edition 03

Ron TrentとChez Damierが立ち上げたPrescriptionとその傘下のBalanceは、ディープ・ハウスのレーベルとしては伝説と言っても過言でない存在だ。現在は二人は袂を分かちChezが新たに立ち上げたBalance Musicを運営しているが、そこから両レーベルの発足20年記念としてスペシャルエディションとなる本作がリリースされている。A面にはスイスのThe Missionなるユニットによる"Lavida (Life)"が収録されているが、これはChezとイタリアのDemetrio Gianniceがプロデュースだ。端正でパーカッシヴな4つ打ちにメロウなコード展開や郷愁を醸すホーンのソロプレイなどが伴い、丁寧に流れを展開する如何にもBalanceらしいUSディープ・ハウスになっており、Chezの甘くロマンティックな性質がさらりと表現されている。A面にはもう1曲、フランスの新鋭であるSiler & DimaとThomas Zanderによる"Inapropriate"が収録され、こちらはテックな上モノを反復させてややミニマルな機能性を打ち出したディープ・ハウスだが、スポークンワードを導入したりと仄かに黒っぽさも匂わせる。注目はB面の今尚パーティーでプレイされる事もあるクラシックである"Choice (Prescription Doctor's Dub Mix)"だろうか、Chez & Ronによる二人の才能が融け合い結実したディープ・ハウスだ。おおよそ20年前の名作がリマスターを施され復活したのだが、やはり古くとも良い作品は時間が経てども魅力を失う事はない。しっとりと弾ける4つ打ちとエレガントなシンセのリフ、ソウルフルなボーカルの組み合わせはハウス・ミュージックとして特段の個性を発揮している訳ではないが、しかし時代を越えて愛される曲と言うのは得てしてこのようなシンプルながらもエモーショナルな作品ではないだろうか、そう思わずにはいられない。スペシャルエディションという触れ込みに違えない良質なハウス・ミュージックが収録されており、文句無しの1枚だ。



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Mr Raoul K - Still Living In Slavery (Part Two) (Baobab Music:BBMLP 001CD)
Mr Raoul K - Still Living In Slavery (Part Two)
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コートジボワール出身、アフリカ系アーティストのMr Raoul KはMule MusiqやStill Musicなどからアルバムをリリースしつつも、自身のBaobab Musicには多くのEPを残している。ドイツで活動を続ける事とアフリカ出身である事の両者の影響は、幻惑的なハウス・グルーヴと原始的なパーカッションを組み合わせた有機的なディープ・ハウスとして表れており、アーティストとしてのオリジナリティーを確立させている。本作は遂に自身のレーベルからは初となるアルバムの「Still Living In Slavery」からのシングルカットであるが、"Intelligent Revolution"からしてより独創性を高めている。13分にも及ぶ楽曲の前半はキックレスな状態で尺八風な音色やパーカッションなど、アフリカの伝統的な楽器と電子音のプログラミングを用いながら宗教的な瞑想を誘いつつも、途中からキックが入りだせば原始的なパーカッションも相まって肉体的な躍動感を強めていく。俗的な夜っぽさはありながらも都会的な祝祭と言うよりは大自然の中の夜の祭りっぽい雰囲気で満たされていて、何だか土の香りさえするようだ。裏面にはリミックスが2曲収録されているが、何といってもお勧めなのはRon Trentがリミックスを行った"Sene Kela (Ron Trent Remix)"だろう。一聴して耳に残る祝祭感溢れるボーカル、爽やかに吹き抜けるパーカッション、そして滴り落ちるような美しいラインを描くシンセなど完全にRon Trent色に染め上げられており、流石に同じアフリカンな音楽性を得意とするMr Raoul Kとの相性は抜群なのだろう。土着的なパーカッションの心地良さと共に、壮大なサバンナの上に広がる空を喚起させるような残響による空間処理が正にRon Trentによるディープ・ハウスといった内容で、これは忘れる事の出来ない1曲になるであろう。そしてSimbadによる"Dounougnan Magni (Chapitre 3 - Simbad Suite Mix)"も素晴らしく、呪術的な怪しいボーカルはそのままにエレクトロニックな反復と奥深い音響を活かしたディープかつミニマルなトラックへ生まれ変わり、パーティーのピークタイムで爆発を誘発するような壮大な曲となっている。



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2014/9/27 Ron Trent Japan Tour 2014 @ Air
一般的には荒々しく粗野な音楽と認識されるシカゴ・ハウスという枠の中でも、特にアフロなリズム感と華麗なメロディー使いに長けて黒いグルーヴを生み出すRon Trent。シカゴの伝説的レーベルであるPrescriptionでの活動は今日のハウス・ミュージックに今尚多大な影響を及ぼし、そして現在進行中のFuture Vision Recordsでの音楽制作は多くのDJを魅了している。DJにおいてもそのトラックメイキングの延長線上を行く個性を発揮し、パーティーピープルを幾度となく踊らせてきたアーティストが、2年ぶりに来日を果たす。
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| EVENT REPORT5 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/7/11 Kyle Hall Asia Tour @ Air
テクノ聖地のでもあるデトロイトで16歳にしてOmar-SのFXHEよりデビューを飾り、その翌年にはWild Oatsという自身のレーベルを立ち上げ、それと並行しThird Ear RecordingsやHyperdubからも作品をリリースし、そしてヨーロッパ含め世界的に大きなフェスティバルにも出演…と、性急な成長を遂げ若くして既に大きな注目を集めているKyle Hall。デトロイト・テクノ/ハウスという括りだけには収まらずロウ・ハウスの先駆け的な音楽性もあり、既存のデトロイトの音楽を更に上書きしていく活動は、正にデトロイトから久しぶりの本物の新星が現れた事を意味している。そんなKyleが待望の初来日をするのだが、日本からはかつてデトロイト・ハウスにも接近していたDJ Nobu、マシン・グルーヴで黒人音楽を解釈するSauce81、デトロイト・ハウスからの影響を公言するYou Forgotらが出演と、それぞれが考えるブラック・ミュージックが一体となったパーティーが開催された。
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| EVENT REPORT5 | 19:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Tony Lionni - Just A Little More (Madhouse Records:KCTCD627)
Tony Lionni - Just A Little More
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UK出身、ベルリンで活動をするTony Lionniは2008年にWave Musicからデビューを果たし、それ以降はVersatile RecordsにFigureやOstgut Tonなど著名レーベルから引っ張りだこ状態、そして2010年にはFreerange Recordsより初のアルバム"As One"(過去レビュー)をリリースした。ハウスをベースにしながらも西洋の流麗なテック感を盛り込んだ音楽性は一躍注目集めるが、EPで高まった期待は今思うと良くも悪くもないアルバムで萎んでしまったように思える。が転機は訪れた。2011年にはKerri Chandlerが主宰するMadhouse RecordsからEPをリリースし、よりNYハウスやニュージャージーなどのルーツを意識した音楽性へと向かい、堅実なハウストラックを手掛ける事となった。そして3年ぶりの新作はやはりMadhouseからだが、前述のKerriやRon Trentを尊敬していると本人が言うように、アルバムの最初から最後までリズムは骨太ながらもハウス・ミュージックのソウルフルな面を強調したUSハウスが並んでいる。勿論Tonyらしく手に汗握るような熱気や泥臭い汗臭さは無いのだが、Robert OwensやRachel Fraserといったボーカリストを迎えた事も相まって、仄かに見え隠れする黒っぽさと洗練された音色のバランス感は丁度良い点の上にある。アルバムの前半はしっとりとしたメロウなコード感と控え目にソウルフルなボーカルが絡むトラックがあり、後半には夜も深くなり盛り上がってきたフロアを意識したダンストラックが並んでいるが、やはり情感のあるコード展開やキーボード使いが冴えてTonyのメロディアスな個性を伸ばす事に成功しているようだ。勿論ジャンル的な新鮮味は全く無いのだが、目指す音楽性がはっきりと見定められた上で揺るぎないソウルフルなアルバムとなっており、ハウス・ミュージック好きには間違いなく薦められる良作だ。



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| HOUSE10 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/5/23 Ugly. @ Oath
昨年までは平日開催だったものの今年になってからは奇数月の第四金曜を担当するなど、着実に評価を高めているUgly.。You Forgotが主宰を務めるこのパーティーは、そのパーティー名からもおおよそ予想がつく通りYou Forgotのブラック・ミュージック愛、モーターシティ・ソウルを打ち出している。そこに毎回ゲストを招きながらテクノもハウスも境界を作る事なくパーティーとして一体感のある夜を生み出すUgly.だが、今回のゲストは日本全国、大小のクラブやフェスで活躍中のDJ Yogurtとまたパーティー好きの心を触発する。
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| EVENT REPORT5 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Aybee - Worlds (Deepblak:DBCD003)
Aybee - Worlds
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カリフォルニア出身ながらも現在はベルリンにて音楽活動を続けているArmon BazileことAybeeは、USの黒きソウルとエレクトロニックを融合させたディープ・ハウスが高い評価を得ている。自身が設立したDeepblakではデジタル配信中心にハウスに拘らない身軽な運営を行いつつ、自身はRon Trentに見初められPrescriptionからディープ・ハウスのEPをリリースする一方、Further Recordsからはアブストラクトな音響のテクノにも取り組むなど、テクノとハウスの溝を埋めるような活動をしている。さて、CDとしては初となるこのアルバムについては、今までの経歴からテクノとハウスのどちらに向かうか興味心身ではあったのだが、蓋を開けてみるとそれらだけでなくダウンテンポやアンビエントも取り込んだ更に深い折衷主義的な作品となっていた。間を感じさせる空間処理やパーカッシヴなビーツにはディープ・ハウスの面影も見えてはいるが、所謂古典的なUSらしいソウルフルな旋律や汗臭い熱気、そして華麗なる4つ打ちのグルーヴを聴ける事は殆ど無い。その代わりと言っては何だが、広大な空間をキャンバスに見立てて重力から解き放たれた宇宙空間を描くように、スペーシーなSEを散らしてドローンなシンセの層を被せてはドラマを描き出していく。肉体を刺激し揺らすダンスの4つ打ちグルーヴが表に出る事はなく、まるでインテリジェンステクノを思わせるような束縛から解放された自由なリズムと幻想的なメロディーの組み合わせが、果てのないイマジネーションを働かせるのだ。硬質で歪な質感のトラックもあり全体としては少々テクノの性質が勝っているだろうか、エクスペリメンタルなFurther Recordsの要素が強く出ているが、単に無機的な音楽になる事もなくドラマティックなストーリを展開しながら宇宙を垣間見せるアルバムとなっている。

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| HOUSE9 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Simoncino - Open Your Eyes (Mathematics Recordings:MATHEMATICSCD122)
Simoncino - Open Your Eyes
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L.I.E.S.やSkylaxにQuintessentialsなどその他多くのハウスレーベルから作品をリリースし、アンダーグラウンドの方面では引く手数多の存在となっているイタリア人のNick Anthony Simoncino。シカゴ・ハウスへの偏愛は狂信的な程に制作する音楽へと表れており、このご時世に於いてはシカゴ外からのオーセンティックなシカゴ・ハウスの第一人者と言っても過言ではない。昨年リリースした1stアルバムも古典的なアナログ機材を使用してLarry Heardばりの枯れた郷愁たっぷりのハウス作品となっていたが、この2ndアルバムもその流れから全くぶれずに踏襲したハウスアルバムで、もはや伝統芸能とも言える普遍的な空気が漂っている。ヴィンテージなマシンから生み出される安っぽくも素朴なリズムはジャッキンなシカゴらしさがありながら、それとは対照的な全身を優しく包み込むような温もりのあるシンセのメロディーは幻想的で、どうしようと古いマシンが人間臭く温かみのある音を鳴らしているのだ。一見淡々として俗世から距離を置いた乾いた世界観ながらも、内に燻る感情を静かに発露する控え目な叙情感はこの上ないもので、ハウスの抽象的な初期衝動が隠れて存在しているようだ。またリミキサーとしてRon TrentやDream 2 ScienceのGregg Foreが参加している事や、曲名でLarry Heardへの忠実な愛を示す"Fingers Theme"と言うのが付けられている事からも、本物のオールド・スクールなシカゴ・ハウスを現代に指し示そうとしている事に気付くだろう。流行り廃りでシカゴ・ハウスの復権に取り組んでいるのではない、Simoncinoはイタリア人ながらも心は完全にシカゴに染まりきっている。諸手を上げて大絶賛するハウスアルバムだ。

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| HOUSE9 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Chez Damier Presents Purpose By Design 2 (Balance:BMUK003)
Chez Damier Presents Purpose By Design 2

昨日に引き続きChez Damierがこれから先を引率するであろうアーティストを世に伝えるべく、自身が主宰するBalanceからの新旧アーティストの曲を纏めたコンピレーション第2弾が本作。当方は知らないのだがKenny CarvajalことMinister MikeやSoy Mustafaのベテラン勢から、まだ素性も明らかに鳴っていないGarrett DavidやSala Arnseと言った新人まで収録しているとの事で、時代を問わず確かな才能を紹介するChezの意向が感じ取れる。Minister Mikeによる"Collide"は、抜けの良いアフロなパーカッションの下で耽美なエレピのコード展開やアーバンで温かいオルガンやシンセが目まぐるしく踊り、メロウなムードを纏いながら軽快に疾走するグルーヴが素晴らしい。Ron Trentなんかが大好きそうなフュージョンの要素もあり、オーセンティックと言う表現が相応しい。一方でSoy Mustafaによる"Maxim (Unreleased Mix)"はアフロトライバルなビートが鳴りつつも、展開を極力抑えたディープテック調な音が覚醒感を煽り、Balanceと言うレーベルからは意外にも思える内容だ。しかし裏面の新人による2曲もまた素晴らしく、Garrett Davidによる"I Can't Take It (Queen Mix)"は90年代の栄華を誇ったハウスを喚起させるボトムが太くメロウなエレピが展開を作っていく作風で、そこにファンキーな女性ボーカルも絡む古典的ではあるが良く出来た曲だ。そしてSala Arnseはガラージ・クラシックスのカバーである"Brothers Gonna Work It Out (Blue Monday Edit)"を提供しており、ディスコ的な原曲のボーカルをカットアップしつつ現代風なブギーハウスへと調理したお手並みはなかなかのものだろう。どれもがフロアでも即戦力となる4曲が収録されており、Balanceに期待している通りのコンピレーションとなっている。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Indigenous Travelers - Paradise Ritmito Carnival (Tribute To Jose Roberto Bertrami) (Downbeat:DWNBT S.E. 01)
Indigenous Travelers - Paradise Ritmito Carnival (Tribute To Jose Roberto Bertrami)

スペインにて黒くロウなハウスを追求するDownbeatを主宰しているのがJose Ricoだが、そのRicoとシカゴ・ハウスの巨匠であるRon Trentが手を組んだ名義が本作のIndigenous Travelersだ。サブタイトルには"Tribute To Jose Roberto Bertrami"とあるように、最近亡くなったブラジリアンユニット・AzymuthのメンバーであったBertramiへと捧げらる為に制作された作品との事だ。普段のRicoの作風を全く知らないので本作に於ける共同作業の影響の程を知る由も無いが、Trentが参加している影響は間違いなく感じ取れる。ざらついてぼやけたようなリズムトラックの上に軽快で爽やかなパーカッションが羽ばたき、Trentらしいアフロかつフュージョンな持ち味はもう十八番と言っても良いだろう。そしてアンビエント感覚もあるパッドや煌めきのあるシンセが中域に厚みを持たせつつ、表面では振れ幅の大きいハモンドオルガンが束縛から解放されたように躍動しながら壮大な世界観を生み出す、つまりはいつものTrent節が炸裂している。浮遊感さえある軽さは正に爽快な風が吹き、青い空に吸い込まれるような大らかさがある。気合の片面仕様のアナログで割高ではあるものの、裏面にはレーベルのロゴがエッチング加工されており、アナログとしての存在感を漂わせた素晴らしい一枚だ。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ron Trent - Raw Footage (Electric Blue:ELECTRIC BLUE 001CD)
Ron Trent - Raw Footage
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シカゴ・ハウスの伝説となったPrescriptionをChez Damierと共に設立し、袂を分かってからはFuture Visionを新たに立ち上げ華麗でアンビエンスな空気に満ちたディープ/フュージョン・ハウスを怒涛の勢いでリリースしているRon Trent。DJが幅を利かしているこの業界ではあくまでDJツールとしてトラックが重要視され、一方アルバムはツールとしての観点でなくあくまでアーティストのパーソナリティーを披露する意味合いが強い為、リスナーが期待している音楽とは乖離する事も珍しくはない。そんな中でもRonはアルバムにおいても着実に足跡も残しながら活躍している稀有な存在だ。本作はそんな彼が2012年に新たに立ち上げたElectric Blueと言うレーベルの第一弾アルバムだが、ここ数年は大量の作品を残している彼の活動が結実したアルバムだと断言出来る。スタイルとしては空へ飛散する爽快なパーカッションとトライバルなビートが脈打ち、滑らかで穏やかなアンビエンスさえも含むパッド/シンセが何処までも広がり、優雅で開放感のある彼にとっては不動とも言えるディープ・ハウスではあるのだが、そのスタイルの突き詰めは最早終着点ではないかと思う程だ。レーベル名のElectric Blueが示す通り例えば透明度の高い青い空へと溶け込む浮遊感、例えば爽やかな水飛沫が弾ける青い滝壺へダイブする爽快感、そんなこの世のモノとは思えない感動に包まれる現実離れした壮大な世界観が広がっている。DJユースな仕様でありながらアルバムとしての総合的な完成度を兼ね備え、Ron Trentと言う個性を十分に見せつけたベストの作品と言えよう。

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| HOUSE8 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Sprinkles - Where Dancefloors Stand Still (Mule Musiq:mmcd41)
DJ Sprinkles - Where Dancefloors Stand Still
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稀にしか出会う事の出来ない物憂げで感傷的なハウス・ミックス、言葉が詰まる程に胸を締め付ける。NYやシカゴのハウスの様式美に倣う一方で、伝統から外れたエクスペリメンタルな電子音楽への可能性を見出し、日本在住にして世界から称賛を浴びるTerre Thaemlitzは、またの名をDJ Sprinklesとしても活躍している。この名義では初のミックスを手掛けたのだが、ダンスフロアが停止してしまう場所と題されたタイトルは日本の風営法に対しての彼なりの気持ちが込められているそうだ。選曲はと言うと近年のディープ・ハウスと共に半分程度は90年代のUSハウスが占めており、基本的に流行や俗世的な要素を切り捨て世捨て人としてダンスフロアを俯瞰する姿勢が感じられる。実際に彼のプレイをダンスフロアで聴いた時にはナルシズムが強調された官能と甘酸っぱさに満ちたハウスセットだったのだが、本作ではそんな要素を含みつつも穏やかな感情が波打つある種ホームリスニング向けにも最適化されたミックスとなっている。多くは汗をかくような事も意識がクラクラとする事もない沈静化した展開で、あくまで水平構造を保ちながら美しくも枯れ果てた余韻が伸びていく。ナルシストな性格が奇遇にも好転したのか彼自身のルーツを披露すると同時に、時代を越えるクラシックな美しいハウスが心を落ち着ける安定剤として作用しているのだ。消える事のない陶酔感、満ち溢れるアンビエンス、そして中盤から後半にかけては自然と体が踊りだしてしまう展開も少々あるが、意識的な心を持って音に耳を傾けて欲しい。ダンスフロアにはかくも優しく感情を包み込む瞬間がある。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Trinidadian Deep - Deep Love EP (Neroli:NERO 023)
Trinidadian Deep - Deep Love EP

Ron Trentの秘蔵っ子とも言えるTrinidadian Deepの新作が、クロスオーバー路線を突き進むイタリアのNeroliよりリリースされている。2006年にRon Trent主宰のFuture Vision Recordsからデビューして以降、忠実にRonの音楽性を引き継いでディープ・ハウスの伝統を踏襲していたが、その音楽性は例えばこのNeroliと言うレーベルの音楽性とも言葉通りにクロスオーバーするものだ。最初に断言しておくと3曲どれもが言葉を呑む程に華麗で爽やかなディープ・ハウスで、特にラテンの爽快なパーカッションと滝となって流れ落ちる繊細なピアノ使いが、まるで滝から広がるマイナスイオンのシャワーとなって全身を包み癒す。A面の"Sweet Gal"と"Mama Yemeya"は軽快に弾ける乾いたパーカッションが涼風を誘い込みながら、洗練されたスペーシーなシンセの上にお淑やかにピアノの旋律が舞い踊り、それはまるで燦々と太陽光が降り注ぎながらも快適な空気が流れる南国のパラダイスを演出している。土の香りもするが決して纏わり付くような湿っぽさはなく、あくまで軽やかで清々しい。B面の"My Eshu"はよりアップビートでフュージョンらしい豊かな音色のシンセが伸びていき揺れるハモンドオルガンの音色が郷愁を誘い、浮遊感がたっぷりと乗って青い空へと吸い込まれるように上昇気流を生み出している。これらは正しくRon Trentらが生み出したディープ・ハウス直系であり、そしてディープではあるが突き抜ける開放感も溢れている。素晴らしいとしか言いようがないが、それ以上に本当に大好きな一枚だ。



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2012/12/31 New Year's Eve Countdown to 2013 @ Eleven
2012年最後の、そして2013年の門出を飾るパーティーはElevenへ。なんといってもシカゴ・ハウスの伝説となっているレーベル・Prescriptionを共同運営していたChez DamierとRon Trentの二人が、90年代に袂を分かって以来同じパーティーでDJをすると言うのだから、ハウス・ミュージックを愛する者としてはこれに行かずしてどうする?と言う内容です。また単独来日でさえRon Trentは来日がそれ程多くはなく、Chez Damierに至っては国内へのクラブパーティーへの初参加は2011年と、来日自体が非常に珍しいアーティストでもあります。そんなハウス三昧になるのは間違いないパーティーへと足を運んできました。
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| EVENT REPORT4 | 15:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kez YM - Blind Spot EP (Ragrange Records:RR05)
Kez YM - Blind Spot EP
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2012年のラストを飾るElevenでのNYEパーティーでRon Trent、Chez Damierと共演する事となっている日本が誇るハウスアーティスト・Kez YM。一年ぶりとなる新作は交流を深めているRondenionが主宰するRagrange Recordsからのリリースとなるが、抜群の安定路線でありながら上質なエスプリに満ちたハウストラックは日本だけでなく世界で聞かれるべき内容だ。本作で特に目を引くB面の2曲で、デトロイト・ビートダウンとでも呼ぶべきスローモーな4つ打ちの"Suddenly In The Place"は、ねっとりと絡むシンセから黒光りな空気が発せられほっこり体の芯から温まるようだ。アップテンポな"Distant Ropes"においてもコズミック系の綺羅びやかなシンセが用いられていて、セクシーにコード展開するパッドの上をそのシンセ音がファンキーに舞踊り上品さと派手派手しさが上手くブレンドされている。A面の"Garda"は最もKez YMらしいファンキーな作風で、執拗に繰り返されるボイスサンプルと抜けの良い軽やかなパーカッションが前面に出たダンサンブルなハウストラックだ。単純なミニマル作品ではなくキーボードなどもしっかりと入って展開が繰り広げられ、ツールとしてのみならずリスニングにも耐えうる作風である事が制作面での才能も感じさせる。もうEP単位では十分に素晴らしい曲を届けてくれているので、そろそろアルバムにも自然と期待をしてしまうものだ。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jorge Caiado - Beyond The Atlantic (Balance Recordings:BL14)
Jorge Caiado - Beyond The Atlantic

Chez Damier主宰によるBalanceの新作は、なんとポルトガルと言う珍しい出身の20代前半による新星・Jorge Caiadoのデビュー作となっている。このレーベルならばと言う安心感はあるものの、それでもこの新星による初の作品はミドルスクール世代のハウスやデトロイトの時代の空気を含みつつ、Chez DamierやRon Trentが得意とする浮揚感を伴うハウスを既に体現しているのだ。深い残響音をバックに流麗なパッド音を薄く伸ばして幻想の世界へと誘いこむディープ・ハウスの"Bodiee"はかつてのChez+Ronの作品にも類似しているが、ここはやはり"Beyond The Atlantic"が一押しである。序盤はスムースなコード展開を繰り返すムーディーかつジャジーなハウスかと思いきや、途中から原始的なシンセサウンドがデトロイト風に入ってきて、そして後半では妙な高揚感をもたらすアシッドベースが入ってくるじわじわと盛り上がってくるミドルスクールなハウスで素晴らしい。他にバウンス感の強いタフなビートがどっしりと脈打つ"My Life"や色っぽい女性ボーカルをスパイスに大人の色気たっぷりかつパーカッシヴに仕上げた"Make Sure"と、デビュー作ながらもどれも軽く水準を超えた作品を収録している。Balanceらしいアンビエンスや浮遊感は非常に心地良いが、しかし新人にしては何処かシリアスで既に落ち着きを感じさせるのは意外だ。

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| HOUSE8 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2012/3/30 FACE presents RON TRENT JAPAN TOUR 2012 @ Eleven
昨年11月の来日公演がキャンセルとなっていたシカゴ・ハウスの巨匠であり、そしてアフロでアーバンなハウスを追求するRon Trentがようやく来日しました。元々毎年来日するでもない上にキャンセルも度々していた為、日本では滅多に聴く事が出来ないレアなDJと言う位置付けになっておりますが、レアか否かを抜きにしてアフロやトライバルと言ったブラックミュージックの要素にアンビエントな空気感を持ち込んだその独自なハウスは唯一無二の音楽として素晴らしい物です。自分が最後に彼のプレイを聴いたのは2004年のYellowだった記憶があるので、かれこれ8年ぶりの再開となるかと思うと胸が高鳴ってしまいました。
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| EVENT REPORT3 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ron Trent Feat. Robert Owens - Deep Down (Foliage Records:FOLIAGE021)
Ron Trent Feat. Robert Owens - Deep Down
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シカゴ×シカゴ×シカゴ=最良のHouse Music。シカゴ・ハウスの早熟の天才であるRon Trentにハウスミュージックの数々の名曲に於いて素晴らしい歌声を披露してきたRobert Owens、そしてハウス・ミュージックを単なるダンスミュージック以上のモノへと押し上げた孤高のアーティスト・Larry Heardが揃ったとなれば、それは当然期待以上の作品を送り出してくるのは言うまでもないでしょう。元々は2008年にRon主宰のFuture Visionよりリリースされていた曲ですが、この度Larry Heardのリミックスも新たに追加しライセンスされてリリースされております。滴り落ちるピアノの旋律や浮遊感のあるコード展開は何処までもエモーショナルで、弾けるパーカッシヴのリズムが爽やかに満ち溢れ、そして切ない感情を吐露するかの如く艶かしい声を聞かせるRobertの歌がぐっと雰囲気を色気付けるオリジナルバージョン。そして平坦にグルーヴは抑えながらも芯のあるリズムと憂いの情感がぐっと詰まったシンセの音を響かせ、感情に訴えかけるメッセージを強くしたディープハウスへと作り替えたMr.Fingersのリミックス。どちらともアーティストの個性を強烈に打ち出しながらも、しかし静かに燃える感情を控え目に曝け出す作風は共通する点もあるのでは。変らない作風、しかし生き続けるレジェンドの真価がここにあります。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Simoncino - The Warrior Dance Part Three (Skylax:LAX 125)
Simoncino - The Warrior Dance Part Three

昨年から怒涛の勢いでEPをリリースしているイタリアのSimoncino。本名はNick Anthony Simoncino、最近では同郷のNicholasと共に制作を行ったり、SkylaxやQuintessentialsなどの重要なハウスレーベルからリリースするなど、新進気鋭のアーティストの一人。古き良きシカゴ・ハウスからの影響が感じられる楽曲性が特徴ですが、本作ではリミキサーにRon TrentとChez Damierを迎えシカゴ・ハウスへの傾倒を強く感じさせます。タイトル曲となる"Warriors Dance"ではTR系の渇いて辿々しいキックやハットにおどろおどろしいパッドが、シカゴ・ハウス初期の不気味な訝しさを漂わせておりまるでTrax Recordsの作品の様でもあります。また簡素なハンドクラップを多用しながら覚醒感のあるシンセが脳をクラクラさせる"Tropical Vibe"も、オールドスクールな安っぽさも含めて格好良いですね。そして裏面にシカゴ・ハウスの御大二人がリミキサーとして曲を提供しておりますが、これらは言わずもがな往年のハウスクラシック的な作風で流石です。"Warriors Dance (Ron Trent Remix)"は古臭いシカゴ・ハウス風味を残しつつも、Ronらしいフュージョンテイスト溢れる美しいピアノのコードや抜けの良いパーカションを付け加え、爽やかさと開放感溢れるリミックスを施しております。そしてChezのロマンティックな音が強く出た朝方の穏やかさに包まれるディープハウス"Inga's Creme (Chez Damier Morning After Mix Part II)"は、アンビエントな空気も漂っており正にアフターアワーズに最適なリミックス。この二人を引っ張ってくる辺りのSimoncinoの音楽センス、今後も非常に楽しみですね。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ron Trent - Dance Floor Boogie Delites (Future Vision Records:FVRCD03)
Ron Trent - Dance Floor Boogie Delites
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先日、シカゴ・ハウスの巨匠であるRon Trentの4年ぶりの来日は残念ながらキャンセルとなってしまいましたが、彼にとっては珍しいオリジナルアルバムが完成しているので先ずはそれを喜びましょう。近年の彼の創作意欲はとどまる所を知らず、ここ数年は驚く程の勢いで新作EPやリミックス作品を発表する傍ら、かつて彼が主宰していたPrescriptionの埋もれた名作を掘り起こしコンピレーションとしてアーカイブし、更には現在運営中のFuture Vision Recordsのコンピレーションも手掛けました。しかしDJと言う面も持ち合わせる彼はアルバムと言う形での自己掲示は少なく、本作は純粋なアルバムと言う意味では4年半ぶりのリリースになります。本作は95年にリリースされたEP"Dance Floor Boogie Delites"を元にアルバムへと展開した作品であり、当時のEPからは"Morning Fever"が収録。たゆたうジャジーなリズムトラックに有機的なキーボードやヴィヴラフォンで味付けしたブギーハウスは、確かに時代感を醸しだしてはいるもののクラシックとしての質を伴っており、今聴いても色褪せると言う事は全くありません。そして興味深いのは他の新作も95年当時の曲と並んでも全く違和感が無い事で、それはRon Trentが全く進化していないと言うよりは、活動当初から既に彼のスタイルを高いレベルで確立させていた事が改めて実感出来るのです。EPに於けるクラブ向けのトラックに比べると、ピアノやキーボードによる流麗な音色とゆったりと大らかなグルーヴが流れ、リスニング向けとしてしっとり湿り気を効かせておりアルバムである事も意識しております。勿論彼が得意とするアンビエントにも通じる浮遊感やメロウな歌物もあり、まあその意味では普段通りRon Trentの個性が感じられる成熟したハウスを聞かせてくれる一枚です。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2011/09/24 Primitive Inc. presents Chez Damier in Tokyo @ Eleven
Chez Damier、日本のクラブでのプレイが長らく待ち望まれていたシカゴ・ハウスの最後の巨匠。古くはRon Trentとの出会いを機に伝説のハウスレーベル・Prescriptionを設立し、深遠な包容力とロマン溢れる情緒を伴ったディープハウスを量産し、DJ/アーティストからは絶大な評価を得ているアーティストだ。地道かつ長い活動歴を経て近年のドイツにおけるディープハウスのリバイバルでChez Damierの再評価も著しく、過去の遺産に頼らず現在進行形で名作をリリースし続けている。本来は3月に来日しプレイする予定だったが震災の影響でパーティーはキャンセルとなり、自分も期待していた分だけへこんだけれど、仕切り直して彼は日本へと遂に来てくれたのだった。
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| EVENT REPORT3 | 21:30 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Anthony Nicholson - Year Of The Rebel (Circular Motion Recordings:CMAL002)
Anthony Nicholson - Year Of The Rebel
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近年隆盛を誇っているように感じられるシカゴ・ハウスの中でも、特にエモーショナルな旋律を聴かせる存在としてRon TrentやChez Damierに継ぐ存在であるAnthony Nicholson。元々彼等3人は蜜月の関係でもあっただけに各々が影響し合いディープでロマンス溢れるハウスを展開していたものの、その中でも早くから生楽器主体のクロスオーヴァー/フュージョンの方向性に向かっていたのがAnthonyだろう。その過程でJoe ClaussellのSacred Rhythm MusicやNeedsとの邂逅も経てより生演奏を主体とした音楽性に近付き、そして前作から一年半の短いスパンでリリースされた新作はハウスと言うよりはフュージョンと言う言葉が相応しいアルバムになっている。前作同様に哀愁の歌物トラックはしっかり入っているものの、それ以上にプログラミンでの制作が減りドラムやパーカション、キーボードやギターを全面的に取り入れ、単なるDJツールと言う枠を越えた豊かな色彩を見せる音楽になっている。これをシカゴ・ハウスと呼ぶべきなのか…そんな事はどうでも良い事で、滴り落ちるようなピアノの旋律に心はときめき、波打つドラムやパーカッションのグルーヴには胸が高鳴り、そしてセクシーで甘い声にはうっとりするだろう。意識的にクラブミュージック外に評価される作風を打ち出しながらも、しかし従来のファンも突き放す事はしない音楽性で、本当に上手く円熟味を増しているアーティストだろう。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ron Trent - Scientific Methods Of Storytelling Vol.1 (Future Vision Records:FVRCD02)
Ron Trent - Scientific Methods Of Storytelling Vol.1
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現在のシカゴハウスの隆盛は一体何処まで続くのか。その原動力の一端にもなっているのがRon Trentであるのは、間違いないだろう。先日シカゴハウスの伝説的ディープハウスレーベルであるPrescription Recordsのコンピレーション"From The Vaults"(過去レビュー)をリリースしたが、今度は5年ぶりとなるMIXCDを完成させた。しかしこの新作はMIXCDである前に、彼がPrescriptionの意志を受け継ぐべく立ち上げたレーベル・Future Vision Recordsの作品をコンパイルしたレーベルサンプラーでもある。元々オリジナルアルバムは殆ど制作しないだけに、ここ6年間にリリースされた彼のアナログ作品を纏めた本作こそが、近年のRon Trentのトレンドを体感出来る作品なのだ。音自体はPrescriptionを受け継ぎ、爽やかに突き抜けるパーカッション使いやコード感のあるピアノやシンセの調べ、ダブやアンビエントの影響下にあるアトモスフェリックな音響が感じられる華麗なディープハウスで、適度な黒っぽさもありつつも洗練されたアーバンなムードが漂っている。アフロ、フュージョン、ジャジーなど様々な黒人音楽の要素を取り込みながらも、結局はRon Trentにしか成し得ない侘び寂びに満ちた郷愁たっぷりなディープハウスは、クラブミュージックと言う枠組みを超えて評価されるべきであろう。音楽活動20年を経てこんなにも芳醇に醗酵するとは、正に円熟味ここに極まる。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
From The Vaults : The Definitive Sounds Of Prescription Records Vol.1 (Prescription:PCRCD005)
From The Vaults : The Definitive Sounds Of Prescription Records Vol.1
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何時からだろう、予感が確信へと変わったのは。空前のシカゴハウスリバイバルを皆は感じているだろうか。Rush HourやGene Huntによる未発表ネタの発掘、最初期シカゴハウスを支えたTrax RecordsのRe-Edit集、数々のシカゴハウス名曲のリイシュー、MojubaやOstgut Tonによるシカゴハウスへの接近など、今シカゴハウスの話題には事欠くことがないだろう。そしてその波の一端となっているのが90年代シカゴハウスの中でも一際輝いていたPrescription Recordsの復活だ。Prescriptionの共同主宰者であるChez Damierは傘下のBalanceを復活させ、そしてもう一人の主宰者であるRon Trentは本家Prescriptionを復活させ、共に自身の新作を披露しつつ新人の育成にも励んでいる。そして彼等がもう一つ力を入れている事が、かつてはレコードのみでのリリースの為に一般的と言えるまでに認知されなかった名曲群の発掘だ。このアルバムはタイトル通りにPrescription Recordsのカタログ倉庫から掘り起こされたレーベルの決定打とも言えるべきコンピレーションで、相当なマニアでもない限りは全てを収集出来ない掛け値なしの名曲が収録されている。KMS54番として認知されているあの名曲は"Don't Try It"とタイトルが付けられ、AbacusやKurt Harmon Project、A Man Called Adamらの隠れ名曲も入っている。そのどれもがレーベルの音 - 力強いパーカッションが生み出す跳ねるようなグルーヴ、コード感を生かした流麗なピアノやシンセの調べ、揺蕩うような穏やかなジャジーな雰囲気 - を持っており、初めて聴く人はシカゴハウスとはこんなにもロマンティックな音だったのかと驚く人もいるに違いない。リイシューが多い事自体には後ろ向きだと揶揄される事もあるかもしれないが、この90年代のシカゴハウスの素晴らしさを感じればそんな考え自体が野暮なものだと思われる。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Various - Isaev / Cutout Classics Volume Three (Balance Alliance:BA08/BA09)
Various - Isaev / Cutout Classics Volume Three

ドイツを中心に脚光を浴びているChez Damier主宰のBalance Allianceから、ロシアの新鋭Konstantyn Isaevの新作がリリース。Volta Cab名義でも新作を続々リリースしているこの新鋭、詳細は不明ながらもChezに認められただけあり、レーベルカラーに沿った幻想的なディープハウスを聴かせてくれます。覆い被せられるダビーな音響が心地良い"Levatation Flight"はまるでRound One系のソウルフルなダブハウスを思わせるし、力強い4つ打ちにアシッディーで不気味なシンセが絡む"Free Falling"も良い鳴りを聴かせてくれます。そしてこの盤で特筆すべきは裏面にChez Damierが絡んだトラックが収録されている事。"In & Out (JT Donalson Dub)"はシカゴをベースとするユニット・Home & Gardenの曲で、Chezはボーカルとして参加。こちらはざっくりとした質感のラフなシカゴハウスで、Chezの艶めかしいボーカルが印象的。そしてこの盤の目玉である2004年にリリースされた盟友Ron Trentとの共作"Warfare"の未発表バージョンが、やはり断トツに素晴らしい。Ron & Chezの二人が揃えば駄作など出来る訳もないが、芯があり安定感のあるグルーヴィーな4つ打ちに陶酔感・透明感のあるメロウなシンセを被せたミニマルなディープハウスは、一聴して彼等の音と気付くほどの存在感を放ちます。既に金太郎飴的な彼等のスタイルが形成させておりますが、それでも彼等にしかこの郷愁に溢れたディープハウスは鳴らせないでしょう。

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| HOUSE6 | 19:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Brawther - Remixes (Balance:BL13)
Brawther - Remixes

一時期はアメリカ産ハウスの衰退には目も当てられない状況でしたが、そんな中で昨今ヨーロッパでリヴァイヴァルしているのがディープなシカゴハウスでしょう。特にかつてChez DamierとRon Trentが傑作を量産していたPrescription傘下のBalanceは、復活を果たしてからはChez自身の作品のリリースと共に彼が認める良質な新人の発掘にも力を入れていて、ヨーロッパでも相当に熱くなっている模様。そして特にレーベルが力を入れているのが、このフランスはパリからの新鋭・Alexandre GouyetteことBrawther。80〜90年のディープでアンダーグラウンドな音楽を好きだと言う26歳のBrawtherは、確かに自身の作風もオールドスクールなハウスを貫き通していて、ようやく古いUS産ハウスが若手にも掘り起こされる時が来たようです。本作は"Remixes"と言うタイトル通りにBalanceに関連のある曲のリミックスを収録しているのですが、目玉はChez & Ronが94年にKMSからリリースしていた大傑作KMS54番のBrawtherリミックス。原曲のロマンばっちりなディープハウスも良かったのですが、メインのボーカルを残してメロウでありながらパーカッシヴに仕上げた身軽なディープハウスも素晴らしく、Brawtherの才能は最早疑うべくもない事を感じさせました。また自身の曲をリミックスし直した"Le Voyage (Module Mix)"も、テクノ色の硬いキックとテックな上物を生かしたメロウなディープハウスで、フロアのピーク時間にもばっちりハマリそうです。その他含め全てBrawtherがリミックスした4曲、シカゴディープハウスを現在に復権させる内容で文句無しの一枚。ディープハウス好きならBrawtherは聴き逃せないでしょう。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Windimoto - Beauty Within : Sinister Beauty Re-Imagined (Windimoto:WMM-CD002-1010)
Windimoto - Beauty Within
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シカゴで育ったSean Harleyとデトロイトで育ったScorpezeが結成したユニット・Windimoto。本作はそんな彼等が2009年にデジタル配信でリリースしたアルバム"Sinister Beauty"を、Glenn UndergroundやAnthony Nicholson、Latin Soul Brothas、そして自身らで再構築し直したリミックスアルバム。Windimoto自体を知らなくても参加してるリミキサーを見れば、そりゃ食指が動くってものでしょう。内容は期待通りでAnthony NicholsonやRon Trentら周辺にも通じる郷愁感と爽やかさを伴うメロウなディープハウス中心で、その中にもラテンな陽気やフュージョンのポップさもあり、お世辞抜きで上質なリミックスが多数収録されております。パーカッションの跳ね具合や程良いリズムのファットな加減はダンスフロアで間違いなく機能するであろうし、憂いを帯びたセンチメンタルなメロディーやセクシーな女性ボーカルはじっくり聴き込んでも楽しめる事でしょう。と良く出来たアルバムだなと思いつつ、過去の偉大なるアーティストの影を追いながら、まだ自身のオリジナリティーは確率出来ていないと言う思いも。優等生的に上手く纏めてあるのが良く言えば安定しているし、悪く言えば個性の埋没となっております。まあそれでもシカゴ系のディープハウスが好きな人にとっては、十分に聴き応えのある一枚でしょう。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ron Trent - Lost Tribes Regained EP (Future Vision Records:FVR019)
Ron Trent - Lost Tribes Regained EP

近年ドイツのディープハウスシーンで絶大な人気を得ているChez Damierのかつての盟友・Ron Trentは、Chezと共同で運営してたPrescription傘下のFuture Vision Recordsの活動を活発化させ現在量産体制に入っています。Chezの音楽性はドイツでも受ける厳かなディープハウスなのに対し、Ronのディープハウスはやはりアフロやトライバルな志向の強い生っぽさを打ち出しております。シリーズ物となるこの第一弾でも乾いたパーカッションが爽やかに突き抜けるディープハウスを収録していて、まあいつも通りと言えばその通り。渋いオルガンが自由に暴れ、不思議な呟きが挿入される"The Clan Speaks"でも跳ねるパーカッション使いは見事な物で、ディープでありながら浮遊感覚もあります。しかしそれ以上に素晴らしいのが裏面の"Oduworld"。メロウなピアノ使いにアフロな太鼓が入り乱れ幻想的なボーカルが霞の様に溶けていく余りにも郷愁を呼び起こすハウスで、まるで夏の終わりのあの切なさを思い出させます。そしてミックスに使い易いビートのみで構成されたアフロな"Open Roads"も収録。Ron Trentと言うアーティスト性が十分に感じられるEPで、いつも外しが無く素晴らしいです。

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Trinidadian Deep - Drums Of Passion (Future Vision Records:FVRCD01)
Trinidadian Deep - Drums Of Passion
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情緒的な方面のシカゴディープハウスを長きにわたり先導してきてRon Trentが、2005年に新たに立ち上げたレーベル・Future Vision Records。レーベルの活動の大半はRon Trent自身の作品の為ではあるが、しかし彼に才能を発掘されたTrinidadian Deepもそんなレーベルのカタログに並べられている。2006年にFuture VisionのスプリットEPでデビューを飾り、その後同レーベルから複数のEPによりRonの意思を受け継ぐ存在として認められ、そしてようやく初のソロアルバム完成にこぎつけた。音楽性に関して言えばRonを受け継いだどころか、言われなければその差異に気付かない程に酷似している。ダビーで抜けの良いパーカッション、憂いのあるボーカル、流れるように紡がれる優雅なピアノやキーボードは見事なまでに爽やかで美しい。からっ風に吹かれるような重みの削がれた軽快なグルーヴは大地を揺らしつつも、乾燥したパーカッションは空へと突き抜けて行く。アフロでトライバル、ボサノヴァまで意識したリズム感があり、そして特筆すべきエレガントなキーボード使いがトラックに上品で洗練された雰囲気を付け加えている。これをシカゴロマンスと呼ばずして何と呼ぶのか、心酔する事さえ可能な程にエモーションに満ちている。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ron Trent Presents : Erykah Badu's Honey (Remixed) (Prescription:PCR06)
Ron Trent Presents : Erykah Badu's Honey (Remixed)
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アメリカのメジャーシーンで活躍するソウルシンガー・ERYKAH BADU、僕はここら辺の音楽に全く造詣はないのですがシカゴディープハウスの天才・Ron Trentがリミックスを手掛けたからには、聴かない訳にはいかないじゃないですか。彼くらいの実力者になれば相手がメジャーだろうかアンダーグラウンドだろうか、そしてネタがハウスであろうとそうでなくとも、大概の物はRon Trentの音楽に仕立て上げてしまう技があるのは言うまでもありません。オリジナルは手に汗握る熱いボーカルが主張するエッジの効いたヒップホップですが、このリミックスは羽毛の如く優しく柔軟なアフロディープハウスへと様変わりしていて、Ron Trentのメロウな方面の味が強く出た作品となっております。キーボードやギターの演奏も追加して生温かい質感を生かし、Baduのボーカルにはダブ処理をして浮遊感を演出し、より開放的でリラックスしたアダルティーなリミックス。比較する必要は無いですが敢えて言います、オリジナルより断然良いです。そして裏面にはダブミックス、更に飛ばし系の音響効果が加えられた広い空間を感じさせるリミックス。両面10分超えの大作でクラブで聴かせるにもばっちりな一枚。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Brawther - Untitled (Balance Recordins:BL12)
Brawther - Untitled

90年代にRon Trent & Chez Damierが主宰していたPrescriptionと言えば伝説的なディープハウスレーベルなのですが、近年になりRonはPrescriptionを復活させ片やChezは傘下のBalanceを再始動させております。そしてChezが才能を見込んでBalanceから送り出すのが、フランスの新鋭・Alexandre GouyetteことBrawther。本作でも当たり前と言えば当たり前の事ですが、RonやChezらが得意としている浮遊感とアンビエンスが溢れる深いディープハウスが収録されており、Chezが入れ込むのも納得な内容です。特に秀逸なのは"Deep Down Paris"で、大海原を漂うかのように非常にゆったりとし、そして幻想的な靄が広がるようなシンセが美し伸びて行くディープハウス。クラブでの踊り疲れたアフターアワーズ向けな癒しのある曲で、心身共に浄化されそうです。逆に"Asteroids & Star Dust (Burst Mix)"は跳ねたリズム感を伴いつつセンチメンタルな音色が心地良いフュージョンハウスで、真夜中のフロアにもばっちり対応した曲。しかし90年代のシカゴハウスが21世紀の今になって、まさかヨーロッパのモダンディープハウス方面に飛び火するとは誰も予想だに出来なかったに違いない。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2010/10/30 Spinning Vol.3 @ 渋谷 Bar&Cafe特異点
台風直撃な予報と言う最悪の状況の中で、結局は雨さえ降らずに穏やかな天気の中無事"Spinning"3回目を開催する事が出来ました。差し入れを持って来てくれた方、特異点のハロウィンパーティーに合わせて遊びに来たお客さん達が集まってくれて、丁度やりやすい雰囲気の中でプレイする事が出来たと思います。本当に来て頂いた皆様に感謝。そしてゲストで回していただいたgouuuuogさんは硬めのミニマルダブ〜テックな音が中心で、特異点と言う小さなバーの中でも良い鳴りを聴かせてくれて気持良かったです。

自分は今回はとにかく好きな曲をどしどしと詰め込んだのでかなりコテコテな選曲になりましたが、まあバーの雰囲気に合わせて色気のある流れは表現出来たかなと。では今後もお客さんに楽しんで貰えるように改善を試みつつ、ぼちぼちと開催したいと思いますのでどうぞ宜しくです。

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| EVENT REPORT3 | 16:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Osunlade - Occult Symphonic (R2 Records:R2CD016)
Osunlade - Occult Symphonic
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奇っ怪な飾り物を鼻にぶっ刺した姿が特徴的なアフロでスピリチュアルなアーティスト・Osunladeの新作MIXCD。ここ数年アルバムやらMIXCDやらを大量にリリースしている気もしますが、この新作はその中でも特に上玉。ジャンルで言えばハウスなんだけど、彼のルーツでもある生臭いトライバルな音や宗教めいたスピリチュアル性は控えめに、エレクトロニックな質感や深いダブの音響に取り組んだ選曲で、進化と言うか深化したOsunladeがここに居ます。テンション自体はかなり抑え目で一見地味な様ですが、実はオープニングからどろどろのダブハウスで黒いグルーヴに引きずり込み、中盤からは緩やかにテックな音に移行し真夜中の妖艶な色気を発し、そして終盤のリラックスしたディープハウスで華麗に終着点を迎えると言う非常にハイセンスな展開。派手に盛り上がり滝の様な汗をかく瞬間は皆無ながらも、エレガントで柔軟な音色やスムースな変遷にはムーディーと言う言葉がぴったり。例えばクラブのメインフロアよりも、ラウンジで酒を片手に男女で語らいながら聴きたくなるBGMとでも言えばいいのか。勿論踊っても一向に構わん。

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| HOUSE6 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2010/10/01 Bed Making × 恥骨粉砕 @ heavysick ZERO
レジデントのL?K?OとDJ Yogurtがジャンルを飛び越えてメロウな一夜を織成すパーティーがBed Making。不定期に開催されており、今回は5ヶ月ぶりと言う事もあったので遊びに行ってきました。

フロアに到着した頃にはL?K?Oがプレイを始めたばかりでしたが、前回のこのパーティーで感じた様にL?K?Oのプレイは先が全く読めない。アップダウンの激しさやジャンルの振れ幅が大きく、何でこんな繋ぎになってしまうのかと摩訶不思議なプレイ。ヒップホップやR&B、レゲエ、またはサウンドトラック風な物から妖しいエスニック系、そしてテクノやハウスと奇想天外な旅路を繰り広げます。脈絡の無いトラックを違和感無く繋げてしまうセンスも然る事ながら、何をプレイしてもエロと言うか夜遊び好きで卑猥な饗宴が開かれている様で、確かにこれはBed Makingと言うパーティーのコンセプトを象徴しておりました。

その後はゲストのホテルニュートーキョーのライブ。事前情報ではラウンジ系の音楽をプレイするバンドかなと思っていたのですが、実際にBed Makingに合ったメロウでジャジーなライブを聴かせてくれました。驚いたのは9人編成と言う大所帯で、ギターやベース、ドラムの他にパーカッション、キーボード、サックスなども演奏していて、曲毎に管楽器が熱くファンキーに唸ったり、スティールパンが爽やかな清風を巻き起こしたりと大所帯を活かした味付けをしていて、単にお洒落でメロウ一色なだけではない熱いバンドである事も感じられました。ラグジュアリーだけれども、手に汗握る熱さもある感じ。

そしてホテルニュートーキョーのメロウな流れを引き継いでDJ Yogurt。この日は珍しくも?メロウなハウス中心のセット。前半は南国ビーチパラダイス風に賑やかでウキウキとするハウスから、徐々にパーカッシヴ・トライバルな音を強めて、更には郷愁をたっぷり含んだディープハウスまでと終始ハウス一色。特に中盤以降ではRon TrentやChez Damier、Needs関連の耽美なディープハウスでぐっとムーディーに染め上げて、自分の好きな音でもあったからとても心地良い時間帯でした。テンションは高くてもムードはメロウなので、結果的にはこれもまたBed Makingらしい音なのかな。色々なジャンルの音でメロウな一夜を堪能出来たパーティーでした。
| EVENT REPORT3 | 11:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ron Trent - Spaces And Places EP (Future Vision Records:FVR017)
Ron Trent - Spaces And Places EP
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長く音楽を聴いていると試聴しないでも新譜を買えるアーティスト買いなる場合も多くなるのですが、シカゴディープハウスの早熟の天才・Ron Trentもその一人。全部…と言う訳にはいきませんが、彼の名前がクレジットされている作品であればリミックスでさえも購入しますし、僕にとって取り敢えず買っておいて損は無いアーティストです。しかし2005年にFuture Vision Recordsを設立してからは怒涛の勢いでEPをリリースしており、追いかけるのも一苦労な状態ですが、今年に入ってリリースされた本作は格段に素晴らしい。特にA面の"Bahia"はボサノバ風のリズムトラックに爽やかでメロウなオルガンやエレピ、幻想的な呟きが絡む夢見心地な出来で、壮大な青い空を喚起させるブラジリアンハウスとなっております。いつも通りと言えばその通りの、しかし一聴してRon Trentの作品と分かる彼の音があり流石。B面には2曲収録されておりますが、スペーシーなFXも効果的な"Sex Games"が良いですね。郷愁たっぷりのオルガンとダビーなパッカーションが効いており、壮大な音がゆったりと拡がる寛ぎがあります。最近の彼の傾向は奥深いディープハウスと言うよりは、軽快なフュージョン系に向かっているのかしら?何にせよ一生着いて行きます、Ron Trent。

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| HOUSE6 | 22:00 | comments(1) | trackbacks(0) | |
Jill Scott - Spring Summer Feeling (Ron Trent Remix) (Not On Label:SPRING.001B)
Jill Scott - Spring Summer Feeling (Ron Trent Remix)

ハウス方面からも人気の高いR & Bシンガー・Jill Scottの2004年作を、シカゴディープハウスの大ベテランであるRon Trentが華麗にリミックス。これがもう完璧にRon Trentの味とも言える作風にリミックスされており、原曲よりもテンポを早くし透明感・浮遊感のあるシンセをうっすらと載せ、爽やかなパーカッションを加えた彼お得意のスタイル。途中でオルガンソロも入ってしっかりと曲の展開もあり、歌物ハウスとしてベタな作りではあるもののだからこそ間違いなし。Jill Scottの身体の中から搾り出すようなソウルフルなボーカルが、十二分に活かされております。9分ほどのロングエディットを施してあるので、フロアでムーディーな時間帯を持続して作り上げられそう。

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| HOUSE6 | 06:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ron Trent - Altered States : Blak Tech Society (Prescription:PCRCD004)
Ron Trent - Altered States Blak Tech Society
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シカゴハウスの早熟の天才・Ron Trentの大傑作"Altered States"など初期作品とその新リミックス、新曲などを含むコンピレーションがリリース。今では壮大な空間を感じさせるジャジーディープハウスを量産するRonも、20年前の"Altered States"辺りではローファイで荒々しいシカゴハウス(テクノ?)を作っていて、ちょっと意外な印象を受けます。本作に収録された幾つかの古い曲もやはりまだ若さを感じさせる荒々しさがあって、そのラフな音にさえ力強さとファンキーさがあり、20年が経とうとも変わらない魅力は健在。特に当時大ヒットしたのは"Altered States (Carl Craig East Side Mixx)"で、原曲の力強さにエモーショナルなシンセを付け足しより切れ味と跳ね感を出して、デトロイト色に染め上げた一曲。Ronのみならず若かりし頃のC2も、才能を大爆発させておりました。それとは別に"Altered States"を、K Alexi、Terry Hunter、Ron Trent自身が新たにリミックスし直した曲も収録されており、DJにはお得感があります。更にはRon Trentの新曲も三曲あり、こちらは最近の彼の音らしい夢見心地な浮遊感溢れるディープハウスでソフトな印象。貫禄さえ漂う余裕綽々のアダルトな空気さえも携えており、Ron Trentが単なる早熟のアーティストで無いのは明白でしょう。

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| HOUSE5 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Anthony Nicholson - Destination (Circular Motion Recordings:CMAL001)
Anthony Nicholson - Destination
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シカゴハウスの遅咲きの天才・Anthony Nicholson。90年代前半、Chez Damierと袂を別ったRon Trentの新たなる相棒となった後、自身のClairaudienceを立ち上げシカゴハウスを飛び越えたクロスオーヴァーな音楽性を打ち出し、更にはJoe ClaussellのSacred Rhythm Musicからも作品をリリースするなど世界標準のハウスを作り続けている人達の一人。作品毎にエレクトロニックなリフが印象的なテックハウス、アフロなパーカッションが爽快なアフロハウス、ジャジーで情感を誘うフュージョンハウス、そして優雅で耽美なディープハウスまで色々と手掛けておりますが、どの作品にも共通するのはやはりエモーショナルで人間味がある事。この人、マルチな才能を発揮してかキーボードやベース、ドラムなどは自分で演奏するし、勿論プログラミングで打ち込みもやって、更には甘い歌声で歌まで披露するなど多くを自分で手掛けている為、ライブ感・温かさの感じられる音楽性が打ち出せるのかなと思う。新作もやはりシカゴハウスの影響はほぼ抜けきったアーバンなセンスたっぷりのディープハウスやフュージョンハウスが満載。ゆっくりと羽を広げ舞い上がる様にリラックスした空気感と、そして胸を鷲掴みにする切なくて哀愁漂う旋律はもう彼の十八番と言った感じで、ダンスミュージックと言う視点以外からでも十分に聴ける内容でしょう。

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| HOUSE5 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
16 Years Of Prescription Dubplates And Poetry Volume 1 (Prescription Records:PRCD003)
16 Years Of Prescription Dubplates And Poetry Volume 1
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悠久の時を経てシカゴディープハウスの伝説・Prescriptionが現代に戻ってきた。そう、Prescriptionと言えば90年代初頭にRon TrentとChez Damierが主宰し、大地を揺るがすダビーなパーカッション、そして幻想的で空間の広がりを感じさせるシンセなどを駆使し、とてつもなくディープでアフロなハウスを量産してきたシカゴハウスシーンの中でも屈指の才能を見せつけたレーベルであります。フロアでの聴き応えもありながら一曲としての完成度は高く、リスニングとしての価値が高いながらもアンダーグラウンドな活動故かレコード中心の活動で入手は困難だったところ、目出度くレーベルコンピのリリースとなりました。元々が入手困難な楽曲な上に、更には未発表曲なども加えた豪華仕様なのだから悪い訳があるまい。RonとChezの美的センスが結実した深淵なる"Morning Factory"、ジャジーハウスを得意とするAnthony Nicholsonと生み出した土着臭たっぷりな壮大なアフロディープハウス"Soul Samba Express"、ピアノの旋律が優雅な叙情を奏でるジャジーハウス"Foot Therapy"など、シカゴハウスの中でもそのエレガンスさとアフロな感覚はトップクラスで、16年の時を経た今も尚その輝きは失われるどころかより強くなっているとさえ感じさせます。そして近年活動が活発になりつつあるChez Damierはヨーロッパのモダンハウスともリンクしていき、Ron TrentはPrescriptionを再始動させており、両者ともまだまだ今後が楽しみな存在です。

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| HOUSE5 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Chez Damier - Time Visions 1 (Mojuba:mojuba g.o.d.1)
Chez Damier - Time Visions 1

ドイツではディープハウスが熱いそうだ、いや現地に居ないからはっきりとは言えないけれど。しかし今や人気レーベルとなったMojubaは当初からデトロイトをも意識したディープハウスを量産していて、そして遂にシカゴハウスの巨匠・Chez Damierとも接続してしまった。Chez Damierと言えばRon Trentと共に伝説のディープハウスレーベル・Prescriptionを主宰していた事で有名で、ソウルフルな旋律とアンビエンスな音響、そして神聖なムードを持ったハウスを得意としています。そんなChezの新作がまさかMojubaからとはびっくりですが、新曲の"Why"は非常に素晴らしい。ブルースハープが切なく響くゆったりとした空間が広がるディープハウスで、まるで大海原をぷかぷかと遊泳するかの如く。とても単純な構成の曲なんだけど、薄くシンセストリングスなんかも入っていて、淡い叙情と耽美な音色に包まれてリラックス出来る一曲。そしてB面にはPrescription時代のレアトラックが2曲収録。既発とは言えこの頃のレコードを持っている人は少ないだろうし、大変価値のある収録だと思います。特に"Sometimes I Feel Like"は、シンセの独特のうねりが非常に美しくモダンハウスとの相性はとっても良いでしょう。

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| HOUSE5 | 07:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ JIN × JAZZY SPORT - THE MIX (Jazzy Sport:JSPCDK-1003)
DJ JIN × JAZZY SPORT-THE MIX
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久しぶりにヒップホップのMIXCDでもどうぞ。ヒップホップをそんなに聴かない自分でもこれならイケル、日本が誇るヒップホップの枠を超えたインディーレーベル・JAZZY SPORTの音源をDJ JINが巧みに調理したメロウでジャジーなMIXCDです。一言、メロウと言ってしまえばそれで終わりかもしれないけれど、でもやはり最初から最後までメロウな空気で満たされた本作を聴いていると、どうしたって切なくなってしまう。威圧感のある攻撃的なヒップホップは入ってないよ。ざっくりざくざくとしたラフなグルーヴがあるトラックがゆるりと紡がれて、緊張ではなく良い意味での弛緩したムードに包まれている。そして時にファンキーだったりコズミックだったりやはり黒い音を感じさせくれる。しかし暑苦しくは無い、微熱を帯びる程度の心地良い肌の暖かさが心に染み入る。もっぱら最近は家では緩い音楽しか聴いていないので、これも今の僕のモードにしっくりはまっております。メロウなヒップホップ好きな人は是非是非聴いてみてちょ。



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| ETC3 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ron Trent - Dance Classic (Octave Lab.:OTLCD1258)
Ron Trent-Dance Classic
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個人的にも非常に尊敬しているシカゴハウスの巨匠・Ron Trentの最新作は、"Back To Basic"・"Return To Roots"をコンセプトにした80年後半〜90前半のシカゴハウスを掘り返した2枚組。昨年位から凄い勢いでEPをリリースしまくっていたんだけど、本作はそれらをコンパイルした構成みたい。音的に言うとRonとChez Damierが運営していた伝説のディープハウスレーベル・Prescriptionに相当に近い感じで、目新しさは全くの皆無。浮遊感とアンビエンス漂う上物と躍動感溢れるパーカッシヴなリズムを組み合わせた彼のかつてのスタイルまんまで、まあこれをどう感じるかは彼への音楽への思い入れ次第かな。自分はPrescriptionのEPも集めている位のファンなんでこの回帰路線は非常に喜ばしく、デジタルではなくアナログ中心の原始的な音には人間的な温かみを感じるし惹かれてしまいます。大海原に放り出されたような広大な世界観とマリアナ海溝にまで達する深い叙情は、きっとRonの90年代への懐かしさが作り上げた物なんでしょうね。ゆとり、リラックスを感じさせる大人のディープハウス。

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| HOUSE5 | 11:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Alex From Tokyo - The Flashback Mix (Reincarnation:RCD001)
DJ Alex From Tokyo-The Flashback Mix
オランダは何気にテクノが充実している国の一つ。Rush Hour、100% Pure、Delsin、Eevo Lute Muziqueなどご存知の通りヨーロッパの中でも、特にデトロイトを追従するレーベルが揃っております。そして今、新たに注目すべきオランダイタリア(※訂正しました)のレーベルがReincarnation。Tokyo Black Star、Gerald Mitchell、Attias、Pasta Boysなどの実力派アーティストがリリースをする事により、現在人気上昇中のレーベル。Reincarnationの名付け親はTokyo Black Starでも活躍するDJ Alex From Tokyoなんだけど、そのAlexがレーベルの音源を使ったMIXCDをリリースしました。AlexのDJに関しては当ブログでも何度も紹介している通り折り紙付きの実力ですが、今回もテクノ〜ハウス中心の選曲で文句無しに素晴らしいプレイを聴かせてくれました。と言うよりもレーベルの音源自体が非常に素晴らしいのだと思う。出だし3曲はロマンティックな未来感溢れるデトロイトっぽいのを持ってきて、4曲目ではレーベル音源ではないもののRon Trentのヒプノティックなテックハウスを繋ぎ、そのテックな流れから中盤のGerald Mittchellのトライバルなトラックで一旦ピークを迎えます。その後はTokyo Black Starのレーベル名を冠した恍惚感を煽るトラックでディープな流れに突入し、デトロイト系やシカゴハウスで儚く消え行く様に終焉を迎える起承転結がしっかり感じられるプレイですね。今回はレーベル音源を使用すると言う制約があるので割りと落ち着いたプレイなんだけど、トラック自体がそれ一つでしっかり聴ける曲が多いので、最初から最後まで曲の良さにじっくりと耳を傾けて聴ける内容だと思います。フロアトラックが多く使用されてはいるんだけど、メロディアスな曲が多くてその美しさに心が奪われてしまいそう。

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| HOUSE5 | 09:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Batidos - Olajope (Six Degrees Records:657036 1054-2)
Batidos-Olajope
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NYCで開催されていたGiant StepでレジデントDJを務めていたシカゴハウスの巨匠・Ron Trentが、その関係でフルート奏者のJay Rodriguezのタッグを組んで結成されたのがBatidos。2年前にリリースしたソロアルバムもクラブミュージックを脱却した深い音楽性を感じさせますが、この2001年にリリースされたBatidosのアルバムも程よいクロスオーヴァーな音を聴かせてくれます。ベースはハウスなもののゲストを多数呼んで生演奏を多く取り入れた事で、緊張の解けた良い意味でのラフな感触があり、人間味のある優しさや温かさがすぅ〜っと伝わってきます。ハウスにアフロやラテンやジャズを落とし込んだ事で、クラブミュージックだけに留まらない自由な音楽性があり、リスナーをクラブミュージックファンだけに固定しない音楽と言えるでしょう。もちろんRonの十八番でもあるアンビエンスと浮遊感溢れるシンセも入っていて、まるで果てしない大海原を漂うようなリラックスした開放感を感じられますね。その生音とクラブサウンドを違和感無くミックスしてしまうの辺りは、やはりRonがDJよりは音楽制作を基盤に置いたアーティスト寄りの人だからなのでしょう。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 00:10 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2008/10/24 Flavorful Tokyo feat. Kai Alce @ Liquid Loft
アンダーグラウンドなシカゴハウスをリリースするTrack ModeやMoodymann主宰のMahogani Musicなどからもリリース経験のあるKai Alceが初来日。Kai Alceはまだまだリリース数は多くないものの、Ron Trentのフュージョン節とMoodymannの黒っぽさを足して2で割った様なディープハウスで評価を得ていて、今回の初来日を楽しみにしておりました。日本からはベテランのDJ Nori、NYからはDJ Alex From Tokyoと完全にハウス一色の一夜となったのでした。

とは言いつつも当日は7〜12時位まで飲み会があり、かなり酒を飲んでいたのでLiquid Loftに着いた頃にはぐったりですよ。しかもLiquid Loftは周到にソファーやゆったり目の椅子が多く用意されているので、もう寝てくださいと言わんばかりの状況。DJプレイの方も全体的にはラウンジっぽい場所を意識しているせいかアッパー目のハウスは殆ど回さずに、ディスコとか歌物ハウスとかディープハウスとかを緩やかにムードたっぷりに聞かせる感じだったかな。正直、飲みすぎてそんなに記憶が無いのです。でもKai Alceは期待していた生っぽくパーカッシヴなハウスなども回してくれたし、ぐだぐだと耳を傾けて夢現な状態で聴くには丁度良かったかもしれないですね。ただLiquid LoftはHPでイベントの告知を全くしないので、集客がそんなに良くなくもったいないですよね。折角Kai Alceの初来日だと言うのに、たかだか100人以下しか人が集まらないと言うのも甚だ残念である。ネットが発達して情報を得やすくなっているのに、全体的に情報を集める能力が低下しているんじゃないでしょうか。与えられるだけではなく、自ら求める事をしなければシーンは停滞して行くばかり。
| EVENT REPORT1 | 22:30 | comments(4) | trackbacks(1) | |
UPCOMING EVENT
2008/10/04 (SAT)
CLASH39×STANDARD @ ageHa
DJ : Francois K., Ken Ishii

2008/10/04 (SAT)
Animismic ~Deep Spiritual and Organic~ @ Unit
DJ : Ron Trent, DJ Olive

2008/10/04 (SAT)
groundrhythm @ Air
Guest Live : Aril Brikha
DJ : Kaoru Inoue, Shutaro Tanizawa

2008/10/04 (SAT)
Double Force @ Seco Lounge
DJ : Nick the Record, Frederic Galliano

2008/10/11 (SAT)
TWO SENSES @ Air
DJ : Toshiyuki Goto, DJ Katsuya, Kazuaki Kawamura

2008/10/11 (SAT)
OVUM presents JOSH WINK @ Womb
DJ : Josh Wink

2008/10/12 (SUN)
HORIZON presents MADCHESTER NIGHT ~20 years from The Stone Roses~ @ Unit
DJ : YODA, Kenji Takimi, Sugiurumn

2008/10/12 (SUN)
Escape @ Air
DJ : Derrick May

2008/10/24 (FRI)
Awake @ Unit
LIVE : Exercise One
DJ : Oliver Bondzio, DJ Wada, HINA

2008/10/25 (SAT)
URBANGROOVE @ Seco Lounge
DJ : Frankie Feliciano, DJ AK
LIVE : Trans Of Life

2008/10/25 (SAT)
WOMBNOISE @ Womb
DJ : Anderson Noise, Ken Ishii

2008/10/31 (FRI)
Air Tokyo Presents Halloweeeeeen Party @ Air
DJ : Ken Ishii

WOMBはがさ入れが入ったそうで、もう流石に終焉の雰囲気を感じるな。そんなに好きなクラブでもないけれど、都内のクラブは本当にやばい状態だ。クラブ摘発より政治家とヤクザを摘発してください、警察は。クラブは悪くなんかないんです。ただ音楽好きが集まってるだけなんです。しかしYELLOWのオーナーが脱税してたそうで、移転→新規開店は難しくなるのかな。どうでも良いけれど4日(土)にイベントが固まり過ぎだよ!自分は久しぶりにケンイシイとフランソワが聴きたいので、アゲハに行きますが。
| UPCOMING EVENT | 09:45 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Ron Trent / Jerome Sydenham - Need 2 Soul Vol.1 (Need 2 Soul:N2SCD001)
Ron Trent / Jerome Sydenham-Need 2 Soul
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2005年に設立されたロンドンを拠点とし良質なハウスをリリースするNeed 2 Soul。今までにRon Trent、Anthony Nicholson、Glenn Undergroundらが作品をリリースしているので、今後も楽しみです(新鮮味はないんだけどねー)。そんなレーベルからレーベル名を冠したMIXCDが発売されていまして、ミックスを手掛けるのはシカゴ〜ディープハウスの重鎮・Ron Trentと、最近更にテクノ化している元スピリチュアル系のJerome Sydenham。どちらも良質なトラックを量産する傍ら、DJとしても世界を駆け回っていてその実力に嘘偽りはございません。

まずはRonサイドですが、彼が手掛けてきたMIXCDの中では本作は割りとオーソドックスなディープハウスが中心です。彼の音ってアフロなパーカッションの効いたハウスの中にも、どこか幻想的でアンビエンスな音が漂っていて浮遊感があるんですよね。またキックもドンシャリで重く響いてきて踊れるし、哀愁の滲むメロディーに溺れたりも出来るし、フロア・ホーム両対応な音楽性だと思います。滅茶苦茶アッパーに上げる事もなくあくまで空気に溶け込む様な聞かせ方が、ベテランらしい余裕があって上手いなと。ちなみに自身の曲を4曲も回しているんだけど、やっぱり自分の曲に自信があるんでしょうね。

対してJeromeですがこちらはやはりテクノトラックも使用して、エレクトロニックな音が強めです。プログレッシヴ系やテックハウス、ディープ目の音もあり深みにはまる様なプレイで、シンセの音が気持ち良いですね。でも思ったよりはアッパーでなくて緩みを生かしたプレイで、フロアでのピーク時間帯と言うよりはその後の熱冷ましの時間帯って印象を受けますかね。どうせテクノ方面のトラック中心なら、もっと上げ上げでも良かったかなとも思ったり。

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| HOUSE4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
UPCOMING EVENT
2008/09/05 (FRI)
SQ presents AGORIA WORLD TOUR'08 @ Unit
DJ : Agoria, R.i.v.e.r, Dr.Shingo

2008/09/06 (SAT)
FLOATRIBE @ Unit
DJ : Kaoru Inoue, Kentaro Iwaki
Live : Kentaro Iwaki×Toshizo×Nori

2008/09/12 (FRI)
PUBLIC IMAGE @ Mado Lounge
Special Guest DJ Set : First Transmission From Jeff Mills
Live : Ryo Murakami
DJ : Akr, Sisi, Zuyack

2008/09/13 (SAT)
MINUS CONNECTED #04 -PLUS8 SPECIAL
DJ : Adam Beyer, Akr

2008/09/19 (FRI)
Endless Flight @ Unit
Guest Live : Isolee
Live : Koss aka Kuniyuki
DJ : KZA, Toshiya Kawasaki

2008/09/19 (FRI)
In:Flame @ Air
DJ : RAUDIVE a.k.a. Oliver Ho, DJ Sodeyama, Takuya

2008/09/20 (SAT)
NIXON presents "om:tokyo" @ Liquidroom
DJ : Mark Farina、J-Boogie、Anthony Mansfield、Groove patrol
Live : Samantha James

2008/09/22 (MON)
CHaOS @ Womb
DJ : Fumiya Tanaka, Zip

2008/09/26 (FRI)
AIR 7th Anniversary [01] @ Air
DJ : Ken Ishii, Kaoru Inoue, Ryota Nozaki, DJ Sodeyama, ☆Taku Takahashi

2008/09/26 (FRI)
Taicoclub Presents So Very Show! @ Womb
DJ and Live : Jimmy Edgar
Live : De De Mouse
DJ : Kaoru Inoue

2008/09/27 (SAT)
WOMB Presents W @ Womb
DJ : Steve Bug, DJ Wada

2008/09/27 (SAT)
Directions @ ageHa
DJ : Funk D'Void, Osamu U

2008/10/04 (SAT)
CLASH39×STANDARD @ ageHa
DJ : Francois K., Ken Ishii

2008/10/04 (SAT)
Animismic ~Deep Spiritual and Organic~ @ Unit
DJ : Ron Trent, DJ Olive

久しぶりのジェフミルズ。2010年1月1日12:01AMに東京に帰還するらしいけれど、2009年〜2010年はカウントダウンで来日って事ですよね?それまではもうジェフは来日しないそうなので、今回は何としても行かないと。10月4日はフランソワ、ケンイシイ、ロントレントが被ってしまった。迷うなぁ…。
| UPCOMING EVENT | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
X.Panded Dimension.S - Oweyi (Sacred Rhythm Music:SRM249)
X.Panded Dimension.S-Oweyi
注文してたレコードが一気に送られてきたので、古いの新しいのを幾つか紹介しようと思います。今日はJoe ClaussellのSacred Rhythm Musicから初めて聞く名のアーティスト、実はRon TrentやNeedsらとも親交の深いシカゴ、ディープハウサーのAnthony Nicholsonによる変名。このレーベルからは二枚目となりまして、かなりの大作となる至高の一曲。最近のSacred Rhythmは妙に神妙でフロアを外れた曲も多いですが、Anthony Nicholsonは普段とそれ程変わらずに耽美なアフロ・フュージョンハウスを聴かせてくれます。風が爽やかに吹き込むポコポコの爽快なパーカッション、上品な佇まいを演出するピアノの旋律は、普段通りを言えばそうなんだけどやはりそこら辺の2級アーティストとは全く質が違います。12分にも及ぶ長尺な展開ながらも全くその長さを感じさせない心地良さ。B面はリズムのみを強調したバージョン等を収録。クラブで聴くも良し、お家でじっくりと耳を傾けるも良しの良質な一枚。

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| HOUSE4 | 17:20 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Gilles Peterson - In The House (ITH Records:ITH23CD)
Gilles Peterson-In The House
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Defectedの名物であるハウスミックスシリーズ"In The House"の最新作は、なんとクラブジャズ第一人者であるGilles Petersonが担当。偉業とも言えるDJの選択ですが、どうやら本人はかなり本気でいるらしく久しぶりに最高の作品が出来たと自画自賛しております。確かにボリュームは3枚組ととんでもない量になっておりますが、さて内容はと言うと。

まずDISC1は完全にハウスをコンセプトにしており、伝統的なNYハウスから始まり、パーカッシブなハウス、テッキーなハウスと緩やかに盛り上がりを見せる好内容。爽やかに甘くライトな印象ながらも、滑らかな音触りが耳に心地良いですね。わざと難解にする事もせずハウスファンの多くが知っているであろうアーティストの曲も多く使われていて、ストレートにハウスの良さが分かる一枚ですね。

そしてDISC2はGillesのルーツが詰まっていると言う、ファンクやディスコを中心にミックスしております。と言っても自分はこの手の音楽は全く聴かないのでコメントが難しい。イメージとしては昔のディスコで流れる様な音楽でしょうか。生演奏中心でハウス史以前のハウスに近い物、ファンキーでブラック色が強くノリノリな感じですね。

最後のDISC3はこの企画の為に多くのアーティストが新曲を提供し、それを収録したミックスされていないコンピレーションです。ジャジーなハウスもシカゴハウスもラテンハウスも含め色々ありますが、そのどれもが新曲と言うのは凄いですね。クラブミュージックシーンでのGillesの信頼度、尊敬度の表れでしょうか。想像していたよりも格好良い曲が詰まっていて、曲を提供したアーティスト側も本気だと言う事です。

3枚組と言うなかなか聴くのは大変なボリュームですが、これは一聴の価値有りの名盤だと思います。また"In The House"シリーズにおいても、上位にランクインする素晴らしい出来ですね。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Darren Emerson - Global Underground 015 Uruguay (Boxed:GU015CD)
Darren Emerson-Global Underground 015 Uruguay
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中古5枚1000円で買った内の一枚、元Underworldのメンバーと言う説明も不用な位有名なDarren EmersonのMIXCD。ダレンと言えば以前ageHaでプレイした時には、客の空気読みまくって"Cowgirl"とか"Born Slippy"とかかけちゃって自分の中ではかなり評価落としたんだよなー。メタモでも同様に"Born Slippy"かけちゃったらしいけど、インタビューでは自分は本当はそうゆうのは回したくないって言ってたよ。ぶっちゃけそんな客層の事なんか考えないで、普段クラブでクラバーの為に回す時みたいにプレイすりゃ良いじゃんと思うんだけどね。

まあ以前のプレイが余りにもクラバーを舐めたプレイだったのでもう生で彼のプレイを聴く事は無いと思いますが、このMIXCDみたいなプレイをしてくれるのならまた聴きに行きたいとは思う。基本はテクノ寄りのハウスっつかプレグレッシヴハウスだけれでも、リズムはハウシーでも音はズンドコテクノ有り、ムードたっぷりのセクシー系有り、またはワイルドなシカゴ系まで意外にも音の幅は広いっす。プログレとは区分けされるDJだけどテクノの曲も結構多いので、自分には聴き易いっすよ。選曲の幅は広くてもごちゃごちゃした感もなく、滑らかに一曲一曲を大事に繋げて音楽の旅を体感させる内容ですね。そう言えばこの人、何時になったらオリジナルアルバムは出すんでしょうね?

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| HOUSE3 | 21:40 | comments(0) | trackbacks(0) | |
BEST OF 2007
来たるべき大晦日が遂にやってきました。今年は特に年末年始は予定が無いので、今日はDynamite!!でも見ながら酒を飲みつつ年を越そうと思います。ちなみにロシアン皇帝VSチェ・ホンマンなんて、でくの坊のチェに勝ち目なんてねーだろ。何て言いながらチェが勝ったらどうしよう…。そう言えば今年は長年お世話になってきたシスコがクローズしたり、クラブ営業への圧力が一層高まったり、クラブミュージックがどんどんと良くない状況になっているのを感じました。元々一般人には馴染みのない世界、音楽なのに更に追いつめられてどうしようもない状況ですな。まぁ中には一般受けにヒットしてるアーティストもいるので、今後はよりアンダーグラウンドとオーバーグラウンドで境が出来ていくのでしょうか。とにかく真夜中のクラブ営業だけは、法を改善して問題を無くして欲しいですね。何で24時間営業の居酒屋で飲むのは合法で、クラブで夜中に踊るのは違法なんでしょうね?意味の無い法律は必要ありません。

無駄口が続きましたが、これから2007年のマイベスト作品を紹介致します。でも昨日掲載した売上ベストに出ている作品は敢えて外してあります。それらの作品でも自分の年間ベストに入っている物はありますが、折角なので今日はそれ以外を紹介したいと思います。ベタなチョイスではありますが参考にして頂ければ幸いです。

それでは続きをどうぞ。
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| BEST | 17:00 | comments(4) | trackbacks(2) | |
Nine Inch Nails - Y34RZ3R0R3MIX3D (Interscope Records:B0010331-60)
Nine Inch Nails-Y34RZ3R0R3MIX3D
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90年代は圧倒的なオーラを纏いカリスマ的な存在と君臨したNINのTrent Reznor様ですが、近年のオーラの低下っぷりに正直ファンとしては興味を失っているこの頃であります。2005年の"With Teeth"(過去レビュー)、そして本年度の"Year Zero"(過去レビュー)と肉体性を増すにつれて神々しさを失っていくのは、なんとも皮肉めいた事でしょうか。やっぱりNINならキチガイな壊れっぷりを発揮していた"The Downward Spiral"(過去レビュー)のインダストリアルサウンドが最強で、あれはある意味インダストリアルの頂点でもあると考えております。

まあそんな昔を懐かしんでもしょうがないのですが、"Year Zero"のリミックス版である本作は予想よりも全然良いじゃないですか。正直リミキサーの面子見た時には、New OrderのStephen Morris & Gillian Gilbert、Bill Laswell、Fennesz位しか分からなかったから期待してなかったんですわ。でもオリジナルが凡庸過ぎたせいか、このリミックス盤ではオリジナルより幾分かノイジーで壊れかけていてだから格好良い。幾つか気になった曲を挙げると格段に良いのがFenneszで、痺れるほどのノイズを発しながら極限美まで上り詰めるエレクトロニカを聴かせてくれます。元々非常に美しいメロディーをかけるNINとの相性は想像以上にばっちりですね。Modwheelmodはダンスビートをがんがん打ち込んでいて、エレポップ風だった最初期のNINっぽくて懐かしいですね。ノイジーなスラッシュギターを載せたBill Laswellのリミックスは、まるで全盛期のNINみたいです。New Order組はまあ予想通りだけど、ニューウェーブ色濃い目のエレポップですが廃退的なNINの雰囲気には合っています。一番独特なのがKronos & Enriqueで、弦楽器を前面に押し出してクラシック風にアレンジしているのだけれど、これが予想外にも荘厳な世界観を演出していてナイスです。結局リミックスそれぞれの音がありつつNINのイメージを壊さない本作は、オリジナルより遥かに満足できました。

つか全部Fenneszにリミックスさせてみたい、まじFenneszヤバスギ。

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| ETC2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Fuse Presents Shinedoe (Music Man Records:MMCD029)
Fuse Presents Shinedoe
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正直最近のテクノシーンにはうんざりだ。クリックだかミニマルだか知らないが、チマチマネチネチユルユルで一気に老け込んだ様な音ばかりが氾濫している(と思う)。まあ一過性の流行だとは思うけど自分はテクノに入り始めた頃にJeff Millsに衝撃を受けた人間なので、根っこにはハードミニマルみたいなゴリゴリ激しいテクノがあり、だからどっちかと言うとテンションの高く山あり谷ありのハードなテクノが好きなので最近のテクノシーンには少々食傷気味なのです。し〜か〜しだ〜、オランダのデトロイト系列レーベル・100% Pureでも活躍するShinedoeのユルユルMIXCDは、想像以上に素晴らしか〜。確かにユルユルではあるんだけど、ディープなシカゴハウスやベーチャン系テクノなどの奥行きはあってもリズムがかっちりしている曲を繋いでいて、更にはURの名曲で一気に盛り上がったり意外性もあって楽しめますね。ミニマルもシカゴもデトロイトもごった煮ながら激昂する展開は少ないけれど、ずぶずぶと足を引き込まれる引力には抗えません。流行のミニマルもそうじゃないかって?確かに似た感覚はあるけれど、自分はリズムは硬い方が好きなので本作の方が好みです。本作も流行っぽいヒプノティックさを持ち合わせていますが、それでもテクノ本流の音寄りなので流行が終わった後も聴けるはず。

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| TECHNO5 | 22:30 | comments(5) | trackbacks(3) | |
UPCOMING EVENT
2008/08/10 (FRI)
COSMIC SOUL ARIL BRIKHA - NEW ALBUM "Ex Machina" RELEASE PARTY @ Yellow
Live : Aril Brikha
DJ : Ken Ishii, Takamori K.

2007/08/11 (SAT)
CLASH25 × METAMORPHOSE 07 @ ageHa
【ARENA】
SPECIAL GUEST LIVE : LOS HERMANOS
DJs : FUMIYA TANAKA, IAN O'BRIEN, CLAUDE YOUNG
【WATER BAR】
DJs : DEXPISTOLS, CAPTAIN FUNK, DJ AKi, AFRA
【TENT】
DJs : HITOSHI OHISHI,DJ MAYURI, UIROH, RYU

2008/09/01 (SAT)
RON TRENT JAPAN TOUR @ Yellow
DJ : Ron Trent and more

7月にはイベントが充実していたせいか、8月はなんとなく息切れ感が。とは言いつつもLOS HERMANOSのイベントはDJ陣も強力だし、これは何としても行きたい。CLAUDE YOUNGなんて通な人選だし、またデトロイト系のイベントにはIAN O'BRIENは欠かせませんな。かと思えばその前日はケンイシイ+アリルブリッカって、こちらも見逃せない。仕事が入らない事を祈るのみです…。
| UPCOMING EVENT | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Ron Trent Presents Cinematic Travels - Ancient Future (Village Again Record:VIA0058)
Ron Trent Presents Cinematic Travels-Ancient Future
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かなり久方ぶりのオリジナルアルバムをリリースしたのは、Larry HeardやLil' Louisらと共にシカゴハウス黎明期からシーンを支えるハウスの大御所・Ron Trent。バンド形態で創った新作はハウスの枠を打ち破った意欲作であり、全てのミュージックラバーに捧げたい大傑作でもあります。Ronについて経歴を語るだけでも相当に長くなってしまうのですが、それに関しては相当気合いの入ったライナーノーツを読んで頂きたいと思います。取り敢えずこの新作にはRonのいつもの4つ打ちハウスは皆無でありまして、また単なるクラブミュージックらしい踊りやすい音もありません。それなのにここで鳴っている音は明らかに以前よりも深い神秘性と強いソウルを感じさせ、聴く者を魅了し限りない精神世界へと誘うスピリチュアルなミュージックなのです。タイトルの"過去"と"未来"とは生演奏と電子楽器を指しているらしいですが、別にそれが今更目新しいと言う訳でもありません。ただ今までエレクトロニクスを駆使してスピリチュアルな作品を創ってきた人が、懐古的な人力に依る生演奏を大幅に取り入れた事は、予想以上に作品に有機的な作用とこれまで以上の叙情性をもたらしたのは間違いなさそうです。元々スピリチュアルな作風も持ち合わせていたRonですが(特にUSG=Urban Sound Gallery名義で)、今までの作品が自分自身内部の瞑想を喚起する物ならば本作ではより外部、例えば世界や宇宙を感じる様なグローバルな広大さを感じさせます。Cinematic Travelsと言うタイトルからも分かる通り聴く者を精神的なジャーニーへと導く音楽性があり、そしてこれはRonの音楽活動(ジャーニー)の結実でもあるのです。挑戦でもあったハウスフォーマットの束縛の打破はRonの音楽性により自由を与え、Ronの内なるソウルをより表現する事を可能としたのです。ハウスファンに限らず、いやむしろ普段クラブミュージックを聴かない人にこそ聴いて欲しい大傑作だと断言します。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 13:30 | comments(1) | trackbacks(2) | |
Nine Inch Nails - Year Zero (Interscope Records:B0008764-02)
Nine Inch Nails-Year Zero
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薬物と滅びゆく肉体とのせめぎ合いの果てッ 薬物を凌駕する例外の存在!!!日に30時間の鍛錬という矛盾のみを条件に存在する肉体 10数年その拷問に耐え 俺は今ステロイドを超えた!!! From グラップラー刃牙

つまりはNine Inch NailsことTrent Reznorも、最近は肉体派を目指しているのかなと思わせる新作。昔のNINと言うとエレクトリックボディーミュージックを経由した無機質なサウンドと、圧倒的なまでの絶望と重圧を身に纏い全てを破壊する破壊神の様な存在でした。ところが最近のライブDVDを見た時にはTrentの腕と胸はムキムキで、そんな肉体と言う鎧を身につけた彼の音も比較的ロックに近くなっていて、ちょっと違和感を感じていました。それをふまえてですが、今作は前作よりはまたエレクトロニックな作風に戻っていた事に関しては嬉しいです。人間味を廃した冷たいビートとポップなメロディーが特徴だったNINなので、やっぱりリズムは打ち込みで重視の方がしっくり来るんですよね。ただなんだろう、やっぱり最近のNINには毒気とか悲しみとか絶望とか、そんな切迫感が余り感じられないんですよね。そして何故か妙に汗臭さと人間臭さ、言うならば体育会系な雰囲気を匂わせている。近寄りがたく崇高なTrentにそうゆう妙な親近感が出てしまうのは、個人的にはそれは違うだろと思うのです。前作もそうだったんだけどこれがNINじゃないバンドなら、本当に褒め称える作品だし本作だって何だかんだ良いのかなとは思います。ただ結局"The Downward Spiral"(過去レビュー)がインパクトありすぎて、それをまたも越えられなかったのかな〜と残念な気持ちもあるんですね。ポップさもノイジーさも重苦しさも全て平均になっちゃって、バランスは良くて聴きやすいけど個性を失ったとも言えるかもしれません。Trentにしては前作から早くも2年で新作も出たせいか、薄味と言うか凡庸と言うか。決して悪くはないんだけどな…。

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| ETC2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Love Deluxe 〜Atal Music presente Une Collection de House Music Volume 01 (Argus:GQCD10056)
Love Deluxe 〜Atal Music presente Une Collection de House Music Volume 01
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"Love Deluxe"ってなんて俗物的なタイトルで、ジャケットもそのまんまセクシーさを前面に打ち出した物で、まあ安直と言うか分かり易いと言うか。しかしそれら一般的な売れ線を狙った作品の出し方の割には、内容はむしろ逆に生真面目でディープなハウス作品を集めていて非常に好感が持てます。2004年創立、フランスの新興ハウスレーベル・Atalの初のコンピレーションとなるこのアルバムは、Chez Damier、Ron Trent、Alton Millerなどのハウスレジェンドの良質なトラックを収録し、ハウスフリーク悶絶の痒い所まで手が大変有効な一枚です。僕はAtalからリリースされていたEPもいくつかは購入していたんですけど、買い逃しもあったりして少々後ろ髪引かれる思いだったんですね。そうしたらこんな編集盤が出ちゃうもんだから、便利な時代になったなーと心強く思います。まあ参加しているアーティストが信頼の置ける人達ばかりなので当然悪い訳もないですが、ゆるゆるなディープハウス〜空気感溢れるアンビエントテイストのハウス、渋みと甘さの共存するジャジーハウスまで、基本的には肩の力が抜けたリラックスしたムードに溢れていて調度良いBGMとなっていますね。"Love Deluxe"と言うタイトル付けるのも分からないでもないけど、そんな安っぽいタイトルじゃなくてしっかりアンダーグラウンドな雰囲気のあるタイトル付ければ良いのにね。でもまあハウスを普段聴かない人がこうゆう地下のハウスを聴いて、そこがハウスの入り口となるなんて事もあったら嬉しいな。

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Ron Trent - Coast2Coast (NRK Sound Division:NRKCD028)
Ron Trent-Coast2Coast
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シカゴディープハウスの天才・Ron Trentの新しいMIXCDは、NRKの"Coast2Coast"の第3弾として登場です。素晴らしい作品を量産しまくるアーティストである事はハウス好きの方は周知でしょうが、最近の傾向としてはフュージョン節に傾倒したハウスが多いかなと思います。ファンキーなシカゴハウス時代からアンビエントなディープハウスと来て、更にまた変化を遂げるとは懐の深いアーティストだなと常々感嘆します。僕は彼の作品はEPも収集する位彼の音楽にぞっこんなので評価もかなり甘めになってしまうのですが、そう言った事を考慮しても本作は外せないMIXCDとなっております。

まず幕開けにはピアノが前面にフューチャーされた"I'm In Love"。ソウルフルなボーカルと情緒のあるピアノの絡みが美しいですね。そして2曲目"The Shore"、3曲目"What Makes The World Go Round"は生音を強調したパーカッシブなハウスで、爽やかな風が舞い込んできます。そして4曲目でRon自身の傑作"Love To The World"が投入されます。開放的でコズミックなシンセサウンドが気持ち良く、これこそ現在のRon Trentのサウンドだと思います。6曲目"Sunshine (Ron Trent Mix)"では硬めのキックが聞こえるかつてのRon Trentらしいディープハウス。しかし8曲目"Flor Del Mar (Trinadian Deep Remix)"、9曲目"Starchild"ではまたもやフュージョンハウス全開で、広大な空に心が飛ばされてしまいそうです。そこからラストまではしっとりとムードのあるハウスで繋いで、落ち着いた旅の終焉を迎えます。渋さも甘さも深さも軽やかさも全てを兼ね備え、酸いも甘いも知り尽くした大人のプレイと言えるのでは。毎回質が高いので今更驚く事もないんですが、個人的には今後も安心して作品を買えるアーティストだと思います。ちなみに2枚目はMIXCDに収録されている曲が、ノンミックスで収録されています。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
2007/01/19 7by7 @ Unit
今日はPeacefrogレーベルの二人、Charles WebsterとIan O'Brienが来日していたので久しぶりにUNITへ行ってきました。特にIan O'Brienは彼自身が作る曲も素晴らしいけれど、DJでも彼が敬愛するデトロイトテクノを惜しみなく回してくれるので、僕のお気に入りのアーティストであります。一方Charles Websterはオールドスクールなハウスから、シカゴ、デトロイトなども回しますが基本はハウスですね。つかこの二人組、2年前も一緒に来日してたし、以前には新宿リキッドにも一緒に来日してたから仲が良いんでしょうな。
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| EVENT REPORT1 | 08:40 | comments(8) | trackbacks(1) | |
Deetron In The Mix (Music Man Records:MMCD020)
Deetron In The Mix
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群馬温泉の旅行から帰ってきました。温泉に一杯浸かったので疲れは取れましたが、音楽の紹介は滞らずに行わなくては!と言う事で新年一発目の紹介は、スイスのハードトライバル野郎・Deetron。ハードなテクノを作りつつも、デトロイト系でも名作を作る事が出来る器用な男です。アーティストとして一流なのはフロアで使えるトラックをリリースしまくっているのでご存じでしょうが、DJとしても僕はかなり好きです。彼のMIXを好きになったきっかけは、彼が手掛ける公式MIXCDとして一枚だけ発売されている「Deetron In The Mix」のおかげです。使われているトラックは計37曲、さすがJeff Mills影響下にあるDJです。矢継ぎ早に曲をミックスして流れを損なう事なく、最後までだれずに聴けます。そして注目すべきはハードミニマルとデトロイトテクノを並べてミックスしている事。テクノ好きならばこの両者の掛け合わせで満足出来ない人なんて居ないんじゃない?ハードミニマルだけだと単調さが嫌って言う人もいるかもしれないし、デトロイトテクノだけだとちょっと激しさが足りないよねって事になるかもしれない。けれどもDeetronのプレイは、ハードテクノの激しい流れとデトロイトテクノの未来的なシンセサウンドが交互にやってきて、お互いを補完しあう様な相乗効果を見せていると思います。またハードはハードでも、かなりファンキーなトライバル調の曲が多いです。つまりは太鼓がポコポコ鳴り腰を直撃するパーカッシブな野性味に溢れ、まあ分かり易いと言えば分かり易いミックス。これを聴いて踊れないならば不感症の可能性有り!踊れる要素が全て詰まっているさ。

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| TECHNO4 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
BEST OF 2006
来たるべき大晦日が遂にやってきました。今年はPRIDEの不祥事で格闘はK-1しかTV放映されません。非常に残念です。さて、今年の年越しは万座温泉で過ごすので、31日から3日までは外出しています。なのでこの更新も前もってまとめておいたのが、自動でアップされるようになっています。今日は年間ベストを選ぶと言う事で、時間をかけて今年リリースされた物で印象に残ったのを探していたのですが、あちらを立てればこちらが立たず状態でどれを切るか本当に迷いました。年間ベストとは謳っておりますが、実際の所数日後に選び直したらまた内容は変わるだろうし、今の時点の気持ちで選んで物と考えた頂いた方が宜しいかと。でもどれも最高に素晴らしい音楽ばかりなんで、是非参考にしてみてくださいね。

それでは続きをどうぞ。
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| BEST | 12:00 | comments(12) | trackbacks(4) | |
2006/12/08 ESCAPE presents HI-TEK-SOUL JAPAN TOUR 2006 @ Space Lab Yellow
今月は毎週行きたいイベントがあって大忙しですね。つーことで一年半ぶりのDerrick Mayに行ってきました。あれ…よくよく調べたらYellow自体も一年半ぶりで、前回行ったのもDerrick Mayでした。何でこんなにもYellowに行ってなかったのか思い出すと、以前程テクノのイベントが充実しなくなったからなんだよね。他のクラブにブッキング負けてきてる気がする。新宿Liquidroomが無き今、Yellowには何とかがんばって欲しいんだけどな。まあそれはさておき久しぶりにYellowに入ってみると、やっぱりここの雰囲気は好きだわ。低い天井、最新とは言えない照明を逆に効果的に使用した暗いフロア、そして熱狂的に踊りに来ているお客、何もかもが他のクラブとは違います。やっぱりクラブの中ではYellowが一番好きだなーと実感。
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| EVENT REPORT1 | 16:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Jazzy Jeff - In The House (ITH Records:ITH11CD)
Jazzy Jeff-In The House
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ハウスシーンにおいて「In The House」「Soul Heaven」などの人気ハウスMIXCDシリーズを送り出しているDefected。とにかく派手でクラブヒットはするだろうけどちょっとミーハー過ぎるんじゃないと思う曲をリリースしたかと思えば、時には生真面目にアンダーグラウンドな曲をリリースしたり、バランスが取れているんだか否かとにかく売れっ子レーベルなのは間違いなし。そんなレーベルの「In The House」シリーズには、Danny Krivit、Joey Negro、Bob Sinclar、Masters At Work、Miguel Migsなど売れっ子ハウサーが今まで参加しています。その中で異色なのがございまして、なんとヒップホップ畑のJazzy Jeffが参加しているのです。僕は彼に関して詳しくは分からないのですが、ヒップホップでは凄い有名な人らしくかつては(今では俳優として有名な)Will Smithとクラシックを生み出していたそうです。とまあそんな豆知識は知っていようとそうでなかろうと、このシリーズを聞くのには関係ないですね。

DISC1は比較的近年のハウスが中心で、「Samuri」や「Strings Of Life」などのヒット曲も混ぜつつ、ソウルフルで黒いビートをたんまりと聞かせてくれます。ヒップホップあがりのせいかどうかは分かりませんが、4つ打ちだけれどもスムースと言うよりはザクザクとしたビート感でリズミカルですね。NY系王道ハウスで気分も高揚する事間違いなし。

DISC2は前半がほぼダンスクラシックの連発なのでしょうか。年代の古いディスコ物で占められていてレイドバックしつつ、後半はしっかり華麗なスィートハウスで爽やかな風を吹かせます。朝のまったりアフターアワーズな空間を感じられて、DISC1のピークタイムプレイとは対照的ですね。上手い具合にテンションを下げてしっかり閉めに持って行ってます。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Anthony Nicholson - Dance Anthology (Peacefrog Records:PF089CD)
Anthony Nicholson-Dance Anthology
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本日部屋に散らかったレコードを整理していたら、大量のClairaudience RecordsのEPを目にしました。Clairaudienceと言えばシカゴハウスの秀才・Anthony Nicholsonが立ち上げた、コアな人気を誇るハウス/クロスオーバーなレーベルですよね(今は活動してなさそうだけど)。シカゴハウスって言ってもモロにファンクファンクってのではなく、Ron TrentやChez Damier、NEEDSらと交流があった様に陶酔系ディープハウスで煌びやかで哀愁漂うシンセが使われたりする曲が多いですね。その彼が何故かPeacefrogから一枚のアルバムをリリースしています。アルバムと言ってもEP2枚をコンパイルした物で、8曲収録ではありますが別バージョンが幾つか収録された物になっています。完全なオリジナルアルバムと言う訳じゃないですけど、その質は絶対保証致します。特に黄昏時の侘びしさを感じさせる切ないメロディー、彼の作品には絶対にかかせない物です。微かな甘さと胸を打つ郷愁が混ざり合い、高揚ではなく夜のしっとり感を演出します。リズムはストレートな4つ打ちからパーカッシブな民族系、またはラテン系まで幅広く、重くはないが芯がしっかりとあり突き抜ける爽やかさがナイスです。音の空間処理が上手く、果ての無い広がりを感じさせ気持ち良いですね。Ron TrentにしろNEEDSにしろ、このAnthony Nicholsonにしろ、分かり易いハウスながらも安っぽさが皆無で、ハウスアーティストとして超一級の才能を感じます。ここら辺のアーティストは大好きなんで、プッシュしまくりな私でありました。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Cristian Varela - Intecnique 02 (Intec Records:INTECCD05)
Cristian Varela-Intecnique 02
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スペインにおけるハードテクノの重鎮、Cristian Varela。今までに数々の賞を総なめにしたその手腕は、間違いなくトップクラスに君臨するレベルなのですが、近年は世間の流れと一緒にハードテクノからクリックに移行したプレイになってしまい少々残念ではありました。実は少し前にクリック系を多めに使った「Ekspozicija Vol.3」と言うMIXCDを出したばかりなのですが、今度は名門Intec RecordsからMIXCDをリリースしました。このレーベルからであればクリック要素は少ないと予想していましたが、その予想通りでハードテクノ、ミニマル、エレクトロ/ディスコ系で大半を占められています。とは言っても以前のプレイとはかなり様子が異なり、激ハードミニマルな点はほぼ皆無。オープニングは緩めのエレクトロハウスが繋げられて、デケデケのベースラインが耳に残ります。あんまここら辺の音は好きじゃないけど、彼にしては結構メロディアスだなーと意外でした。中盤から徐々にミニマルなども混ぜ初めテンションを上げていくのですが、やっぱりメロディアスなシンセ音が鳴っている曲が多いですね。そこから少々下げて、そして今度は最後までアッパーな流れで程よいハード加減でガツンと行きます。あ〜でも、やっぱりどこでもギラギラのシンセ音が入っている。彼のプレイと言えばタンテを3台同時に使う音数多めのバキバキハードミニマルが印象なのですが、このMIXCDの中では一曲をしっかり聴かせる感じ。悪いとは思わないけれど、今までと全然印象が違って同じ人のプレイには聞こえないですね。ただ素直にテクノだと考えると、全体的な流れや聴きやすさと言う意味では高品質だと思います。Intec Records系の音が好きであれば、まず聴いても間違いは無いと思います。

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| TECHNO3 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Francois K. - Frequencies (WaveTec:WT50165-2)
Francois K.-Frequencies
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待った待った、ほんとーに待った。今度こそと何度も思いつつ実現しなかったDerrick Mayの新作が、遂にMIXCDの中で披露されました。しかもダンスミュージックの伝道師・Francois Kと組んだユニット・Cosmic Tiwns名義で、「Solar Flare」なる新曲を届けてくれました。で内容はと言うとほぼFrancoisが手掛けたんじゃないかと思わせるハウスグルーヴ基調で、そこにコズミックなシンセが絡みつくまあまあの出来。まあ御代二人の共作の割りには意外と落ち着きのあるテックハウスで、マジックは見られなかったけど素直にDerrickの新作としては喜ばしいですね。

肝心のFrancoisのミックスプレイはと言うと、もはやハウスのDJとしてではなくテクノもすっかり馴染んだディープスペースワールドを見せつけてくれました。流行のAmeやNathan Fakeなどのどディープなテックハウス、Jeff Mills、Carl Craig、Joris Voornらの王道テクノ、Sleeparchiveのミニマルテクノ、Oliver Ho、Samuel L.Sessonsらのハードテクノ、Co-Fusinのアッパーハウスなど内容も豊かに全体的にクールでヒンヤリとしたプレイです。Francois K、Aril Brikhaの新作が収録されているのも、嬉しい限りでかなり豪華な選曲ですね。元々がハウスDJのせいか小刻みに流れを作るよりはかなりスムースな流れで、長い時間をかけて広がりのあるプレイを聞かせてくれます。ハードな音は少なめでハウスファンにも聴きやすいプレイだとは思いますが、個人的にはもう少しアッパーな箇所が欲しかったなと。壮大な世界観はさすがFrancoisだとは思いましたが、理路整然と考えた挙げ句に決めた流れは少々クール過ぎるかも。もうちょっと人間らしさと言うか、大雑把でも良いから勢いがあればなと思います。完璧すぎるのはベテランの味だとも言えるし、逆にマイナスにも成りうると言う事なのですね。

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| TECHNO3 | 23:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
Soul Heaven Presents Kerri Chandler & Dennis Ferrer (Soul Heaven Records:SOULH04CD)
Soul Heaven Presents Kerri Chandler & Dennis Ferrer
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良くも悪くも売れ線のハウスの量産するDefectedが大物DJをフューチャーしたMIXCDシリーズを立ち上げておりますが、その名もなんとSoul Heaven!う〜ん、なかなかイカシタシリーズ名でありますが、Blaze、Masters At Workと来てKerri Chandler & Dennis Ferrerの黄金コンビを召喚しました。まあこの二人が揃えば悪い物など出来るはずもなく、素晴らしきディープハウスMIXCDがちょちょいと出来上がってますね。まずはケリチャンサイドなんですが、出だしはあれ?っと言った感じで緩めのソウルフルなハウスから。いつもは重いキックが特徴な彼なんですけど、今回はちょっと違います。そこから空間系ディープハウス「Dub Life」に繋げて、中盤ではかなり明るめでデトロイト風のシンセが鋭く入る「Shimmering Stars」でピークを持ってきます。それ以降もNY系のボーカルハウスを多用して、かなりメロウだったりジャジーだったりな展開ですねー。全体的にのびのびとスムースな流れで、アフターアワーズに聴くとぴったりなスウィートな出来ですね。意外なプレイだけど、これはこれで素晴らしいです。

対する初のMIXCDとなるフェラーさんは、出だしは同じく緩めのメロウなハウスから。と思いきや2曲目でいきなり超ディープな「Rej」を打ち込み、深く落としてきます。そこからは普段のケリチャン並にパーカッシブに盛り上げていき、なかなか図太いボトムラインで体を揺さぶります。でもしっかり透明感のある優しいメロディーもあって、耳に馴染みやすい音だと思います。終盤は太鼓がかなり入るアフロトライバル系の曲が多く、土着臭強し。ディープとアフロを程よくブレンドさせて、良くも悪くもそつのない出来ですね。

今作はケリチャンもフェラーさんも、ガツガツとぶっといボトムで攻めるよりはハーモニーを強調している気がしますね。デジタルを駆使したトラック作りが特徴のケリチャンの割りには、なかなか湿っぽく生暖かいソウルフルな面が前面に出ています。盛り上がるよりもしっとりと耳を傾けて聴きたいタイプですね。ボーナスCDの3枚目は、ケリチャンとフェラーの素晴らしいトラックが半分ずつ収録。硬めのディープハウスもしっかり収録で、トラックメーカーとして才能を感じます。不朽の名作「Inspiration(Main Vocal Mix)」が聴けるだけでも、美味しすぎるボーナスCDですね。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
Michel De Hey - Two Faces (541:541416 501376)
Michel De Hey-Two Faces
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微妙に名前を聴く位で殆ど詳細の分からないMichel De Hey。なんでもオランダテクノシーンでは最も有名なアーティストだそうで、活動歴も20年以上を誇るベテラン中のベテランだそうです。WIRE04にも出演していたそうで実力は保証されていそうだし、Secret CinemaやJoris Voornとも共作をしているのでそこら辺の音が好きな人は注目でしょうか。Michel De Heyの事を知らないのにこのMIXCDを買ったのは、Vince WatsonやAril Brikhaらの自分の好きなアーティストの曲が使われていたからなんですがね。実際購入したのは正解で、「Two Faces」のタイトル通り内容の異なる2枚組で充実しておりました。

取り分け気に入ったのはCD1で、最近流行のNathan FakeやAlex SmokeなどBorder Communityに通ずる覚醒的プログ系の曲が中心にまとめられています。終盤近くまで上げる事もなく、じわりじわりと感覚が麻痺していく様なドラッギーかつギラついた流れで終始テンポを保ちます。激しさで一気に持っていくより、やっぱりディープでミニマルな徐々に独特の世界観に引き込むこうゆうスタイルが近年の流行なんですね(自分も以前程家ではハードなCDは聴いてないし…)。途中まではそんな感じでゆらりゆらりとしているのですが、終盤3曲で一気に豹変。自身の曲〜(Funk D' Void's Remix)〜Aril Brikhaと立て続けに透明感溢れるデトロイト系のトラックを連発し、覚醒的な雰囲気から目覚めた様にスタイリッシュでエモーショナルな雰囲気に変化します。特に「Camera(Funk D' Void Remix)」は幽玄なシンセサウンドが鳴り響き、このMIXCDの山場になっていると思います。まさかこんな意外な展開が待っているなんて、想像だに出来ませんが良い意味で裏切られました。

対してCD2の方は至って普通で、デケデケベースライン+ハードテクノです。ビキビキのベースラインは好きですが、ディスコっぽいデケデケはそんな好きでもないし、プレイ自体も終始ハードな感じで特に新鮮味はないかなと。あ、いや、まあハードテクノなら他にもっと良いDJがいると言うだけで、別に悪いと言う事ではないです。ただ至って普通の出来だなと言うだけです。それでもCD1の為だけでも、このMIXCDを買う価値は充分にあるので見つけたら即購入あれ。

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| TECHNO3 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rolando - From There To Here & Now (NRK Sound Division:NRKCD025X)
DJ Rolando-From There To Here & Now
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Underground Resistanceの3代目DJとして、そしてGerald Mitchellと新たに立ち上げたユニット・Los Hermanosのメンバーとして活躍したDJ Rolando。しかしながらより広大で自由な活動を望むDJ Rolandoにとって、半ばコンセプト化されたURに居座り続けるには窮屈過ぎたのだろうか、人気を保ったままURを脱退。その後特にどんな活動をしているのかも耳に入らなくなって一年以上経ったのだが、遂に再始動なのか新たなるMIXCDをリリースする事になりました。しかも以前にも「Nite:Life 016」(過去レビュー)と言う名作MIXCDをリリースしたNRKから、今度は2枚組の大作でファン泣かせなリリースです。

Disc1はモロにハウス満開、軽く爽やかなアフロハウスから黒光りするディープハウス、キャッチーなアッパーハウス、温かみのあるソウルフルなハウスなど、どこをとっても4つ打ちハウスに囲まれています。以前生でDJ聴いた時は、ゴリゴリでミニマルなテクノ〜デトロイトテクノで鬼気迫る迫力のプレイだったけれど、このMIXCDでは幾分か肩の力が抜けてより自身のルーツに近いラテン的な面が出ている様な気がしますね。UR在籍時のハードで暗黒エレクトロをリリースしていた頃と同人物とは思えない程の変わり様ですが、このMIXCDの様なプレイをするのならばURとは一線を画すのも納得かな。デトロイト色が余りないから離れるファンも出てくるかもしれませんが、僕は素直に格好良いハウスだと思います。緩めの前半からキャッチーな中盤、疾走感溢れる後半(テクノ少々)まで手堅く盛り上げます。DJ Rolandoがまさか「Bar A Thym」をプレイするなんてって思ったけど、そんなプレイが彼のこれからの道を示唆しているんでしょう。

対してDisc2はダンサンブルながらもどちらかと言うと緩めの選曲で、夜にしみじみと聴くのに良いムードが出ています。Tread、David Alvarado、Vince Watsonらのテックハウス、Trackheadz、Indigenous Space People(Ron Trent)、Tokyo Black Star(DJ Alex From Tokyo)らのディープハウス、そしてデトロイト好きは見逃せない「Sueno Latino(Derrick May Illusion Mix)」を収録。ほぼフルレングスで収録してあるので、ミックスと言うよりはDJ Rolandoの自分用のリラクシングCDな意味合いが強そうです。たっぷり踊った後は体を休ませて、静かに時間を過ごそうって事なんでしょう。Disc1とは対照的に落ち着いて聴きたいですね。

さあ、後は新曲を待つのみ。DJ Rolandoの今後に期待が膨らむばかりです。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Deep - Deep Session 01 (Distance:Di2382)
DJ Deep-Deep Session 01
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最近テクノばかりレビューしてるからたまにはハウスもなんて思いつつ、なかなか紹介したいと思う新盤がございません。しょうがないので個人的に大好きな曲ばかりミックスされたMIXCDでも紹介します。フランスのハウスシーンと言えばフィルター系ハウスが注目を浴びていましたが、セレブなフランスにもディープハウスシーンは存在する訳で、その黎明期を支えてきたのがこのDJ Deepなんだとか。以前にもこの人がミックスした「Respect Is Burning Presents」(過去レビュー)や「City to City」(過去レビュー)を紹介したのですが、ディープハウス〜シカゴハウス〜デトロイトテクノまでをプレイするそのスタイルは自分のツボにはまっています。この「Deep Session」には見慣れぬアーティストの曲が並んでいますが、実はKerri ChandlerやRon Trentの変名、またはNeedsやArnold Jarvis、Masters At Work、Osunladeなどの大物の曲が収録され、かなり王道ど真ん中のディープハウスセットが繰り広げられています。最後から最後まで郷愁を誘うメロウな展開が分かり易くも、当たりの優しいスムースな流れがリラックス出来て本当に心地良いです。US本家よりもどっぷり重い展開でもなく、フランスのお洒落な感覚が注入されてコテコテ過ぎない重さも絶妙ですね。選曲が余りにも王道すぎるので身も蓋もないじゃないかと玄人に突っ込まれそうですが、それはそれ、これはこれ。良い曲揃いだしお洒落度もアップするし、普段ハウスを聴かない人にも絶対お勧め!

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| HOUSE2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Joi - Con Carino (Teichiku Entertainment:TECI-1028)
Joi-Con Carino
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前回「胸キュンハウス」なるものを紹介してしまったので、今回もムード満点のハウスを紹介しましょう。Joiは余り名は知られていないでしょうが、BlazeのKevin Hedgeが社長をしているWest End Recordsから作品をリリースしたり、Joe Claussellがリミックスをしたり、MISIAに楽曲提供をしたり、意外な所で活躍している日本人アーティストです。有名なDJもJoiの曲は回したりしているそうで、Ron TrentやDanny Krivitらもその中に含まれているそうです。さてこのアルバムなんですが、スパニッシュなハウスとイビザ的なチルアウトが半々な作品で、男でもうっとりと彼の魅力に落ちてしまいそうな心地良さがあります。ハウスの曲ではからっと乾いたギターカッティングが哀愁を漂わせ、幽玄なシンセが幻想的な世界を創っています。Joe Claussellがリミックスを引き受けたりするのも分かる様なハウスで、スピリチュアルハウス路線と言っても過言ではないかも。またチルアウトの楽曲は、微睡みに落ちていくアンビエントテイストが強く、イビザの美しく享楽的な風景が浮かんできます。「Sueno Del Sol」は最もその傾向が強く、神秘的なJoiのファルセットボイスとバイオリンの美しい旋律の絡みが最高ですね。アルバムの最後は、ボーナストラックでJoe Claussellリミックスを収録。相変わらずのチャカボコなパーカションとアコギが多用されて、スピリチュアルハウス全開の気合いの一曲です。

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| HOUSE2 | 21:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Upcoming Event
FACE presents RON TRENT JAPAN TOUR 2006 @ YELLOW
2006/02/25 (SAT)
DJ : Ron Trent, Ryo Watanabe

SACRED RHYTHM, NRK MUSIC & THE REBELS OF DESOGM DECLARE "TRANSLATE" RELEASE PARTY @ UNIT
2006/03/03 (FRI)
DJ : Joaquin Joe Claussell

DEEP SPACE @ YELLOW
2006/03/05 (SUN)
DJ : Francois K

IRIZO @ WOMB
2006/03/10 (FRI)
Live: Vince Watson
DJs: Ken Ishii, Yohei Ishijima, GA9

VADE feat. TECHNASIA @ WOMB
2006/03/17 (FRI)
Live : Technasia
DJ : Charles Siegling

Mule Musiq presents Endless Flight meets Etoiles @ UNIT
2006/03/31 (FRI)
Live : Kuniyuki with Guitar Tsukahara, Henrik Schwarz
DJ : Henrik Schwarz, Gilber aka Chateau Flight, Kaoru Inoue

URBANPHONICS presents DANNY KRIVIT BIRTHDAY BASH @ YELLOW
2006/04/01 (SAT)
DJ : Danny Krivit

立て続けにBody & Soulの3人が来ますね、僕は多分どれも行きませんが。3月はVince WatsonとTechnasiaのライブが楽しみです。3月31日のUNITのイベントもちょっとマニアックな人には楽しみでしょうね。Ron Trentは久しぶりだから行きたいな。
| UPCOMING EVENT | 18:52 | comments(0) | trackbacks(0) | |
USG Presents African Blues - Color in Rhythm Stimulate Mind Freedom (Distance:Di1132)
USG Presents African Blues Color in Rhythm Stimulate Mind Freedom
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今や押しも押されぬシカゴ出身のディープハウサー・Ron Trentの一大絵巻、USG(Urban Sound Gallery)プロジェクト。最初に言ってしまうと、本当に素晴らしい大傑作です。しかしこの作品が出るまでには相当の苦労もあったようです。元々は盟友Chez DamierとRonが一緒に伝説的なレーベル・Prescriptionのサイドプロジェクトとして創立されたUSGですが、二人は途中で仲違いしプロジェクトは挫折。しかしその後一人残ったRonは、シカゴの若き天才・Anthony Nicholsonとパートナーを組み、新たなるレーベル・Clairaudienceを設立しUSGプロジェクトを再起動させる事になりました。そして早すぎた傑作「Ncameu」(アルバム未収録)や「Word Sound Power」、「Coconut Jam」をリリースするもまたもやここでパートナーは仲違いし、プロジェクトは挫折。しかし一人残ったRonは諦めることなく、アフリカンブルースと言うコンセプトを前面に打ち出したトラック制作に打ち込む事になったのです。そうして作り上げられたこのアルバムは結果的にRon、Anthonyのソロ作、そして二人の共作が収録された素晴らしいアルバムとなりました。ハウスを聴いている人ならばそれだけで分かるでしょう、どれだけこのアルバムが凄そうかって事が。Ronのリズミカルなアフリカンパーカッションが躍動し、Anthonyのミニマルなシカゴトラックは疾走感があり、そして二人の深く広大で美しい世界が目の前に広がります。大地の鼓動系のトラックに小洒落た控えめの綺麗なシンセ音が華を添えて、アンビエント的な浮遊感も生み出しうっとりしてしまいます。EP主流のシーンにおいてアルバムと言うフォーマットでこれだけの質の高いトラックを揃えたアルバムは多いとは言えず、ハウスを聴くならばこれは絶対に聴くべきだと断言します。近年のRonやAnthonyの音の傾向は、ここから始まっている様な気がしますね。

2月25日Ron TrentがYellowに来日します。

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| HOUSE2 | 23:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Slam - Nightdrive (Resist Music:RESISTCD54)
Slam-Nightdrive
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近年のテクノの流れの一つにクリック、エレクトロニカ化の傾向があると思います。ハードミニマルテクノのDJもクリックハウスを導入した作品を作ったり、MIXCDでも激しいだけではなくクリックハウスを混ぜた緩いプレイをしたり、とにかくジャンルの垣根が徐々に低くなっているのではないかと思います。…ってそんなん余り僕は好きではありません。ハードミニマルテクノのアーティストがわざわざ他の事やらんでもえーやろと!(そうゆう意味じゃSpeedy JとChris Liebingの共作は、終始ハードに徹していて男気を感じましたが)。

それでグラスゴーのテクノ番長、SLAMの登場ですよ!…と久々のMIXCDを期待してたら、こいつらも路線変更しやがってるぜ。あぁ、おいら寂しいよ、SLAMにはハードでソリッドなプレイを期待してるのに、何でSLAMもクリックハウスやらエレクトロハウスやら回して、そんな流行に乗ってしまうかな?もちろんプレイとしては決して悪くはないし新鮮味もあるんだけど、これをSLAMがやる事に余り意味は感じないかなと。全体的にダークで冷えた曲群の中にも妙に艶のあるポップなメロディーが絡むHiroki Esashikaの曲や、プログレ・テクノシーンでも人気を博しているNathan Fakeの曲など、そこかしこに妖艶で美しい曲を差し込んできて上手い流れはあると思います。ただ個人的にはSLAMにはハードであって欲しい、ストレートな4つ打ちを聴きたい、その思いが強いです。てな訳でこのMIXCDよりも、以前に紹介した「Slam - Fabric 09」の方がお勧め出来ます。

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| TECHNO3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jerome Sydenham - Explosive Hi-Fidelity Sounds (Ibadan Records:IRC068-2)
Jerome Sydenham-Explosive Hi-Fidelity Sounds
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オーガニックでスピリチュアル、確実に新しいハウスシーンを創り出したIbadan Records。生暖かく人間的な温度を感じさせ、黒光りし深く潜行するようなハウスサウンドにおいては右に出ないとさえ思える素晴らしいレーベルなのですが、そのボスがこのJerome Sydenhamです。このJeromeの手掛けるMIXCDはもろにIbadan Recordsの音そのもので、と言う事はIbadan Recordsは完全にJeromeのセンスが反映されている訳であり、レーベルが巨大化するにつれて失っていくコントールをJeromeが今も失わない事には大変尊敬の念を抱きます。以前にもJeromeは「Ibadan People」と言うIbadan RecordsのコンピレーションMIXを手掛けていますが、今作はレーベル制限無しのMIXCDでハウス〜テックハウス系のハウス・テクノ両方面で受け入れられる様な気持ちの良い4つ打ちが続きます。しょっぱなCarl Craigの余りにもディープで覚醒的なトラックから始まり、郷愁を帯びたストリングスとアフリカンなリズムのセットが心地良いGlen Lewisの2曲目、「Jaguar」並にメランコリックなテックハウスの3曲目…その後も湿っぽいアフロハウスやら、重心低めのダブハウス、野性味溢れるトライバルハウスなどを使い、どディープで躍動感溢れるミックスを披露しています。ミックステクが云々の前にこの人の選曲が単純に好き、ディープで覚醒的な高揚感を最大限に増幅する曲を迷いなく選びます。よ〜く見ると売れ線のアーティストの曲ががんがん使われているし、ハウス未開拓の人にも聴きやすい良い意味でのメジャーさがあると思います。変な風に渋めの曲をがんがん使うよりも、ここまで分かり易い選曲だと素直に気持ち良いですな。なんだか深い森の奥で原住民がこんな音楽で踊ってそうだね!

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Slam - Past Lessons/Future Theories (Distinct'ive Breaks Records :DISNCD65)
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UK・グラスゴーのテクノシーンを支え、才能あるアーティストを数多く輩出しているSoma Recordings。そのレーベルの設立者であり中心的ユニットでもあるのが、このSlamです。ハードでアンダーグラウンドな硬派な面を見せつつも、デトロイトテクノからの影響を受けてメロディアスなトラックを量産しています。「Positive Education」等の大ヒット曲も出しながら日本での評価のされ方は不当な程の人気の無さですが、海外での評価は抜群でトラックメイカーのみならずDJとしても超一流です。この5年前に発売された2枚組MIXCDはテクノ、ハウスを分け隔て無く使いグルーヴィーかつタフでファットな傑作となっています。一枚目はハウス色が濃厚で、メロウでムーディーな流れから徐々に音を積み上げていき、終盤では音に厚みが出て来てアッパー目に盛り上げてきます。非常に丁寧なMIXを行っていて、スムースに盛り上がるその手腕にはベテランの円熟味を感じさせます。2枚目はテクノ色が強く出て、これぞいかにもSlamと言ったMIXになっています。メランコリックでアッパーな曲、パーカッシブな曲、洗練されたシャープな曲を展開を作るよりもひたすら気持ち良い状態を保ちつつ、アゲ目に繋いでいます。そしてラスト間際で自身の「Positive Education」からドラマティックに盛り上がる「Jaguar (Mad Mike String Mix)」の瞬間こそ、正に待ちわびた感動のエンディング。余りにも分かりやすい盛り上げ方ながらも、誰しも抗う事の出来ない感動が待ちわびています。Slam未聴の方は是非この機会に体験して頂きたいです。

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| TECHNO2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ron Trent - Abstract Afro Journey (King Street Sounds:KCD-238)
Ron Trent-Abstract Afro Journey
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実は昨日Ron Trentが来日していました。以前Yellowでそのプレイを体験し、深い世界観とアフロトライバルな音に陶酔しておりました。そんなクラブでのプレイをこのMIXCDでも聴く事が出来ます。今までKing Street Soundsは「Abstract Afro Lounge」「Abstract Laten Lounge」「Abstract Jazz Lounge」と言ったコンピレーションアルバムを送り出していましたが、遂に今作ではクラブプレイをそのままCD化する事になったのです。RonのMIXCDは今までどれも外した事が無くどれも素晴らしいのですが、今作はその中で一番トライバル感が強いと思います。彼のプレイから打ち鳴らされるパーカッションは野性味溢れる躍動感があり、都会から遠く離れた神秘の森が目の前に広がってきます。そしてそこに古くから住む先住民が夜な夜なお祭りをしているような熱狂、興奮が伝わって来る様です。このどっしりと重く大地に根ざしたリズムは、都会の人間が忘れた人間の本能を呼び起こす物です。またリズム中心な選曲に思われがちかもしれないが、Ronはアトモスフェリックなプレイも得意とし、スピリチュアルでアンビエンスなメロディーも入ってくるのでうっとりと気持ち良くなれます。まるで母なる大地と無限の空を行き来する様なグレイトジャーニー。あぁ、これこそ「Abstract Afro Journey」なる由来だったのかと聴き終わった後には、安堵の気持ちが呼び起こされます。ディープかつアフロトライバルなMIXCDでは、真っ先にお勧め出来る一枚でした。

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| HOUSE1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Ian Pooley - Excursions (Obsessive:EVSCD35)
Ian Pooley-Excursions
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昨日Ian Pooleyの最新MIXCDを紹介したので、今日は過去のMIXCDを紹介。こちらはクラシック満載でデトロイトオタが喜ぶ様な曲が多く、テクノ、ハウス好きのどちらにも納得出来るMIXだと思います。し、しかしである…。ジャケットのプーリーのデブ顔のアップは何とかならないのかね?これは酷い、酷すぎる。ナルシストにしたってセンスなさ過ぎ。ま、それはご愛嬌、内容は充分に満足出来るから許してやって欲しい。Satoshi Tomiieの「Tears」やRon Trent & Chez Damierのハウス、R-Tyme、Maurizio、Carl Craigのデトロイト系、そしてアンビエントハウスの名曲「Sueno Latino」などとにかく盛り上がる曲が満載。かといって派手な構成かと言うとそうではなく、むしろ真夜中に一人でしっとり聴き入る様な緩めのムーディーなMIXとなっている。柔らかいベッドに身を埋めながら何も考えずに体を休める。BGMは疲れた心と身をほぐすかの様に、優しく浸透してゆく。ほわぁ〜、気持ち良いよぅ〜…徐々に眠りに落ちていく様だ。切れのある曲やバスドラの利いた曲とかもあるけれど、プーリーが回すと全てムード満点になってしまう。顔ジャケは許せないが、内容の方はナルシストだからこそと言える素敵な選曲ですわ。「Sueno Latino」に辿り着く頃には、既に真夜中の午前3時。真夜中のパラダイスです。

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| HOUSE1 | 22:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
Solu Music - Affirmation (KSR:KCCD-172)
Solu Music-Affirmation
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Solu Musicと言えば何はともあれ「FADE」。ハウスシーンにおいて、いや結果的にはハウスについて余り面識の無かった人までも取り込んだであろうこの名曲。クラブミュージックって一般的にはそれ程聴く人は多い訳ではないんだろうけど、「FADE」はそこら辺にあるPOPな曲より遙かに分かり易いし、心底涙させられる曲なんだから、クラブミュージックを聴かない人にこそ是非聴いて欲しいなんて思ったりもする。それがクラブミュージックを聴くきっかけになれば良いな…なんてね。

とにもかくにもSolu Musicは「FADE」のおかげで有名になったのだけど、その後のEPは余り評価が良くなかったと思う。逆にそれだけ「FADE」が凄すぎたんじゃないかな。彼等自身もその壁を乗り越えるために、1stアルバムに「FADE」は収録されていません(日本盤のみボーナストラックで収録。僕は日本盤を購入)。しかしその結果、意外にも彼等が偽物では無かった事を証明出来たと思います。やはり彼等の根底にあるのは、人の暖かみを感じる事が出来る切ないメロディー。ハウスミュージックと言うスタイルを取りながらも、聴く者全てを引きつけるメロディーがあり奇をてらう事無く、ストレートに感情を込めています。中にはR&B風の曲やジャジーハウスもあり、体を揺らして踊る事も出来れば一途に耳を傾けて聴き入る事も出来ます。ただどんなスタイルを取ろうともソウルフルで、どこか切なさを感じさせ優しい気持ちにさせてくれます。比較的生演奏も取り入れられて、ブラジリアンな空気も感じられました。

ボーナストラックの「FADE」は残念ながらショートカットされています。
オリジナルを聴きたい方はこちらがお勧め。
「Joyride」

MIXCDで聴くなら以下の4枚はかな〜りお勧めです。
「Ron Trent - Deep & Sexy 2」
「Body & Soul NYC Vol.4」
「DJ Alex From Tokyo - Deep Atmosphere the journey continues」
「Toshiyuki Goto presents Progressive Funk」

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| HOUSE1 | 23:55 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Nine Inch Nails - With Teeth (Interscope Records:B000455302)
Nine Inch Nails-With Teeth
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久しぶりにTrent ReznorことNINのアルバムが出ました。NINはロックバンドの中でも、特にお気に入りのバンドです。ロックと言うかインダストリアルですね。硬質でメタリックな機械ビートが特徴で、かなり強烈な音を出していました。特にインダストリアルの金字塔である「The Downward Spiral」は、自虐的でどこまでも身を滅ぼしつつ暴走し周りにある物全てを破壊する、そんな欲求を音楽に昇華させた様な作品でした。それなのにある一瞬では思いもしない程メランコリーで儚く美しい瞬間が訪れたり、全体を通して破壊力のある音が出ているにもかかわらずかなりPOPなメロディーで構成されていたり、最初聴いた時は相当なインパクトがありました。で、この5年ぶり位の最新アルバムですが以前よりTrent Reznorの悩みも減ったのでしょうか?それ程重苦しくなくて、普通のロックになっちゃってました…。相変わらずキャッチーなメロディーだしかなりノイジーで良い感じなんですが、う〜ん、これがNINの作品でなかったら絶賛出来るんでしょうけど。NINの作品として見ると、凡作かなぁ。全てをなぎ倒すような圧倒的なまでの暴力性や、絶望の淵に居るようなTrent Reznorと言うのが稀少ですね。非常に重苦しい前作の「The Fragile」より聴きやすくはなっていると思いますが。

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NINの作品を初めて買うなら「The Downward Spiral[Deluxe Edition]」がお勧めです。

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| ETC1 | 23:00 | comments(5) | trackbacks(4) | |
Anthony Nicholson - Necessary Phases (Track Mode:TMCD1005)
Anthony Nicholson-Necessary Phases
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いつも思うのだがなんで日本では「Body & Soul」だけあんなに人気あるのだろう?おかしくねぇ?おかしいっしょ!Ron TrentとかAnthony NicholsonとかChez Damierだっているじゃん?彼らはシカゴハウスの面で語られるべき人だけど、ハウスの成長の一端を担ったのは絶対彼らだと思うのだけど。曲作りに関しては彼らは超一流だよ。やっぱ知名度のせいか?ディープさでいったらまじでハンパじゃないんだけどね。元々はRon TrentとChez Damierが伝説的なディープハウスレーベル、Prescriptionを設立。その後袂を分かれたRon TrentがAnthony Nicholsonと手を組みアーバンなジャジーハウスレーベル、Clairaudienceを設立。まあそれも結局分解してしまうのだが、Anthony Nicholsonは一人でレーベルを存続し、今ではNEEDSやRon Trentとも仲良くやっているようだ。超早熟なRon Trentと比べるとAnthony Nicholsonは徐々に頭角を現していった様だが、最近の作品の質は言わずもがなって感じ。Ron Trentと組んでUSG名義で出したアルバム「Color In Rhythm Stimulate Mind Freedom 」(ハウス好きは必聴!)は深く、そして余りにも美しいハウス〜アンビエントな世界観を演出していたが、最近は生楽器での演奏を重視してハウスと言うフォームに拘らない作品を出しています。そして最新作がまたまた超優良レーベルTrack Modeから発表されました。最近はNEEDSとの交流もあるせいか、やはり生音指向になっています。ディープさは少なくなり、もっと広大で開放された爽快感が漂っています。リズミカルで爽やかなパーカッション、小綺麗なローズピアノの音、トラックに大人の渋みを付け加えるギターなどバンドで楽しく演奏している姿が浮かんできます。もはやディープハウスだけで語られるべき存在では無いのかもしれない。もっともっと羽ばたいて、これからも素晴らしい作品を作り続くけてくれるに違いない。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Deep - City to City (BBE:BBECD052)
DJ Deep-City to City
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最近のハウスシーンではデトロイトテクノの曲も回される様になった。実際「Body & Soul」でも「Jaguar」は回されるし、ハウスパーティーで「Strings Of Life」や「Hi-tech Jazz」が回される事も珍しくは無くなった。そうゆう意味でデトロイトテクノがようやく世界的に認められたと嬉しい気持ちも反面、ハウスシーンでの扱われ方には少々悲しい物がある。今までだってデトロイトテクノは存在していたのだ。「Strings Of Life」なんて一体何年前の曲だと思っているのだろう。それを今になって回して賞賛を浴びるのはどうかと思うし、そんな事は孤高のミニマリストのJeff Millsがハードミニマルプレイの中で「Strings Of Life」回す事で、ずっと前から実践していたのだ。またハウスシーンに取り込まれた事によって食い物にされて、「Strings Of Life」はDefectedから最低なバージョンでリメイクをされる事になってしまった。なんとも下品なボーカルを入れて気持ちの悪いシンセ音を被せ、デトロイトテクノに敬意を感じられないリメイクを施したのである。いくらハウスシーンが停滞してるからと言って、安易にデトロイトテクノを利用する事には警報を発したい。

DJ DeepのこのMIXCDは、安易にデトロイトテクノやシカゴハウスを使ったのではなく玄人受けするようなMIXをしているので、否定せずに受けいられる事が出来た。曲目を見れば一目瞭然で、ちょっとかじった程度の人には分からない様な選曲がされている。出だしから「Acid Tracks」、「Phylyps Track Volume 1」、「Expanded」の3曲が同時に回される箇所があるんだけど、凄い使い方だ。アシッドビキビキで、アブストラクナな音が被り、浮遊感のあるシンセが振れ動く初めての体感。Derrick Mayの曲を使うにしても「Kaos」、「Sinister」の裏方的な曲だったりするけれど、MIXで使われると新鮮に聞こえてくる。Carl Craigの「Elements」もMIXCDで聴くのは初めてだな、DJ Deepめマニアック過ぎるぞ。そしてラスト2曲は怒濤のUR連発。敢えて「Hi-tech Jazz」では無いし、ラストの「Your Time is Up」はURのファーストEPじゃないか!最高にソウルフル過ぎるぜ!シカゴハウスとデトロイトテクノで構成されたこのMIXCDは、一部のマニアにとっては最高にプレゼントになるに違いない。

そしてMIXCDのみならず、CD2のハウスコンピレーションもお世辞抜きに素晴らしい。Glenn UndergroundやCajmere、Kerri Chandler、Ron Hardy、Ron Trentらの重鎮のトラックが揃っているからと言う事ではない。本当に収録されている曲のどれもが素晴らしいのだ。ソウルフルなボーカルハウス、大人の渋みを感じさせるディープハウス、流麗なジャジーハウス、スカスカなシカゴハウスなどDJ Deepのセンスの良さを体に感じる事が出来るコンピレーションなのだ。CD1、CD2合わせて久しぶりに会心の一撃、いや二撃って感じだ。ちなみにプレスミスでCD1とCD2の内容が入れ替わっています、ご注意を。

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| HOUSE1 | 22:35 | comments(0) | trackbacks(0) | |
A Wave Music Compilation:Deep & Sexy 3 Mixed By Matthias Heilbronn (Wave Music:WM50140-2)
Matthias Heilbronn-Deep & Sexy 3
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「Body & Soul」まであと十日を切りました。僕は行かないですけど、とにかくど派手で誰でも楽しめるハウスイベントなんじゃないかと勝手に想像しております。その予行としてこのMIXCDも良いんじゃないかなと。名物シリーズになりつつあるFrancois K率いるWave MusicのコンピレーションMIXCDが、その名も「Deep & Sexy」。実際にはレーベル音源以外も使っているけれど、タイトルに恥じない出来です。Vol.1は当然Francois Kが、Vol.2はディープ、アフロハウスの中心人物Ron Trentが、そしてVol.3はMatthias Heilbronnが?担当。ん〜誰なのか全然知りません、なので内容だけ紹介。

ジャジーでファンキーなトラックで始まり、ブラジリアン調の明るいハウス、透明感のあるハウス、土着系のハウスなど様々な片鱗を見せる。序盤の「Waiting For Your Love (Francois K. Dub)」は突き抜ける様に美しいFrancoisのリミックスがナイス。Francoisはやっぱり天才です。「Awakening (Needs Remix)」もNeedsがリミックスと言う事で、都会的なフュージョン感覚には脱帽です。終盤の「Fade (Adny Dub)」、これはオリジナルを削ぎ落としてよりセンシティブにした感じで陶酔感2割り増しですね。ラストはA Hundred Birdsによる「Jaguar」のカバー、これは賛否両論の作品。まあ僕もオリジナルの方が全然良いでしょって思いますが。生で演奏したと言う意味では、意義があったと思います。通して色々な色調のハウスが取り入れられ、後半に行くに連れて徐々に盛り上がり感動のフィナーレって感じで手堅くまとめられています。そしてしっかりと「Deep」と「Sexy」の雰囲気も持ち合わせていて、ポピュラーでありながら奥深さも持ったMIXになっていると思います。

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| HOUSE1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ron Trent - Musical Reflections (R2 Records:R2CD003)
Ron Trent-Musical Reflections
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シカゴハウスものが続いてるので、ここで一丁僕の大好きなアーティストRon TrentのMIXCDを紹介します。どれ位好きかと言うと、今でも彼の古いEPを見つけたら即買いする位好きです。ターンテーブルは無くレコードプレーヤーがあるだけなので、1枚1枚をただ聴く為だけにEPを買ってしまいます。元々は彼の名曲、Altered StatesのCarl Craig Mixで知る機会があって、それから彼のEPを集める様になりました。早熟であり早々と才能を開花させ、Chez Damierとコンビを組んでKMSから作品を出し、また伝説的なディープハウスレーベル:Prescriptionを設立(この時代のEPが喉から手が出る程欲しい僕です)。その後はフュージョンハウスの雄:Anthony Nicholsonと手を組み、ディープハウスのみならずアフロやジャズへの傾向を示し、より多様で深い音楽性を獲得し今に至っています。

シカゴハウスと言いつつも、彼の道はシカゴハウスがメインと言う訳でもないな…。ま、それはお許しを。MIXCDは今までに5枚位出していて、特に今回紹介するのは激マッシブプッシュ!今までの彼の旅路の総決算とも言えるMIXをしていると僕は思っています。ほんとイイ!口で言っても伝わらないだろうけど、イイ!トラックリスト見ても結構地味だと思うでしょ?はい、地味です。いや、地味じゃない。展開もあるし、なんて言うかソウルに満ちあふれた曲ばかり。テンポものんびりだし、地面をずぶずぶ這いずる様な重さと言うのはTheo Parrishを思い浮かべるんだけど、Theoに比べてRonの人気って…。まあ、それはしょうがない。出だしからジャジーでとにかくビートダウン、3曲目で既にハイライトのAnother Night!とにかく温かい、Ronのプレイは彼の温かさを感じる事が出来る!その後も普通のハウスは殆どなくて、ジャジーハウスって感じのが続くの。中盤はビート強めのNeedsなどで盛り上げたりして、終盤はアフロハウスやディープハウスでダンサンブルに飛ばしてくれる!彼が今まで取り組んできた事が、全て凝縮されこのMIXCDに詰まってるみたいじゃないか。Theo Parrishが好きならRon Trentも絶対好きなはずなんだろうけど、日本での人気の差には悔しいものがあるよ…。だからディープハウス好きな人は勿論、Theo Parrishが好きな人にも聴いてみて欲しいっす(泣)

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| HOUSE1 | 21:10 | comments(4) | trackbacks(1) | |
Laurent Garnier - Excess Luggage (F-Communications:F1873CDBOX)
Laurent Garnier-Excess Luggage
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元料理人でありフランスの伊達男、ローランガルニエ。そのプレイはテクノ伝道師とも言える幅広い選曲で、一夜のプレイで様々な面を伺う事が出来る。個人的にはテクノセットが好きだけど、ハウスやロック、果てはドラムンベースまでも回す何でもありな人です。そんな彼もデトロイトにはやはり興味があるのか、自身のアルバムにおいてデトロイトライクなトラックを多く作っています。さてこのMIXCDは2000年のSONAR、2002年のデトロイト、後多分PBBと言うラジオのライブを収録した物でやはり彼の幅広い選曲を体験するにはもってこいです。

一枚目のSONARのプレイはハウス中心のセットでムーディーな物から、シカゴ、アシッドまで気持ち良く聴けます。DAVINA-Don’t you want itはデトロイトハウスのクラシック、今年のイエローでのプレイでも回していました。

二枚目は血管ぶち切れデトロイト中心のMIX。しょっぱなHi-Tech Jazzですよ!この曲は他のDJにもここ1、2年で実際のDJでよく使われている気がします。ほぼデトロイトに関連のある曲を使っているので、デトロイト好きには必ず受けると思います。終盤自身のThe Man with the red faceは、彼の曲の中でも最もデトロイトへの愛着を示した結果となるものでしょう。そこから69-Desireに繋ぐと言う悶絶必至のMIXです。

三枚目のラジオでのプレイは、テクノやハウスじゃなくてダウンテンポなのかな。寂れたバーとかで流れてそうな感じで、哀愁がありますが僕は余り聴いていないので何とも言いようがありません。

実際のプレイではテクノ→ハウス→ロック→…と目まぐるしくどんどん変わっていくので忙しい感じもするけど、一夜にして壮大なロングジャーニーを経験する事が出来ます。そして今週末にageHa、来週月曜にYellowと今回は2回も東京でプレイ。この機会に是非ともテクノ好きは、ガルニエのプレイを体験してみてはどうでしょうか。

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ちなみにこのMIXCDには4、5枚目がありF-COMショップ直販で買えます(現在はアマゾンでも購入可)。4枚目がデトロイトとシカゴハウスのクラシックを多用したMIXで超絶物です。僕は当然買いました。

Laurent Garnie-Excess Luggage
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| TECHNO1 | 17:19 | comments(2) | trackbacks(1) | |
DJ Spinna - Mix The Vibe:Eclectic Mindset (Nite Grooves:KCD229)
DJ Spinna-Mix The Vibe
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いやー見事なドレッドをしているお方ですな。元々はヒップホップ方面の人らしいです。僕はハウスに移行してからの彼のMIXCDしか聴いた事ないので、過去の事は分かりません。イエローでプレイをした時にヒップホップ目当てに来た客に不評だったとか言う噂もあるけれど、そんな事もお構いなしです。だってこのMIXCDは本当に素晴らしいですからね。最初はダウンテンポでヒップホップな感じで始まります。でもモロにヒップホップでもないし、スムースな流れですね。中盤から徐々に4つ打ちに変化してゆくんだけど、その流れがほんとに自然で何時の間に?って感じなんです。その後もMasters At WorkやAnanda Projectみたいに生音でジャジー風味のハウスが続いて、ムーディーと言うかとにかく心地よいですね。テンションを上げるわけでもなく、かと言って低くもないし見事に丁度良いテンションを保っています。下手なラウンジ系を聴くなら真っ先にこうゆうのを聴けと思います。これを聴けば大人になれる一枚です。いやーしかし、指定されたレーベル音源のみの曲でこんだけのMIXを出来るなんて凄いなぁ。

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| HOUSE1 | 22:26 | comments(1) | trackbacks(0) | |
Fusionism
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クラブジャズ/フューチャージャズをメインに紹介しているREMIX編集部が制作したレビュー本。余り僕はクラブジャズとかには詳しくないので、こうゆう本があるととても有り難いです。4 HERO、Jazzanova、Kyoto Jazz Massive、Calm、Nicola Conte、Ian O'Brienと言ったクラブジャズ系が多く紹介されているけど、それだけではない。クラブミュージックはクロスオーバー化し、ハウスもテクノもソウルもファンクもラテンもブラジリアンも色々混ざる様になってきている。その為にクラブジャズを狭い範囲だけで語る事も出来ないので、USディープハウスや西ロン系、ヒップホップ等広範囲に渡ってCDの紹介がされている。Carl CraigやTheo Parrish、Moodymannが紹介されるのは嬉しい事だし、Joe ClaussellやRon Trentの紹介もある。その他有名無名関わらず膨大な数のレビューがある。読むだけでも楽しいし、読む内にあれこれCDが欲しくなってしまう。勉強本として重宝してます。
| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 17:21 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Ron Trent - Deep & Sexy 2 (Wave Music:WM50125-2)
Ron Trent-Deep & Sexy 2
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最近の旅行の間ドライブ中に良く聴いたこのMIXCD。シカゴハウスの巨匠の一人、Ron TrentがWave Music音源を使ってムーディーでありながらディープなMIXを披露。正確に言うとWave Musicの音源だけではありません。1曲目から井上薫のAuroraを披露。幕開けは穏やかに、しかしこれからの流れを期待させる雰囲気だ。そこからオーガニックな緩めの歌物が続いて、ラテン物が入ったりして、10曲目では個人的にお気に入りのテックハウスなD'Malicious - Dark Transitonで盛り上がり。まさかディープなRonがこんなの回すなんて思いもしなかったけど、面白い流れです。その後一曲クールダウンして12曲目でSolu Music feat. Kimblee - Fadeでまたも大盛り上がり、ドラマチックな展開が。ハウスを聴く人にとっては説明不要の琴線に触れるストリングスに儚げなボーカル。今作のハイライトでしょう。その後は消え入る様に静かに終盤を迎えます。音源指定なので普段よりアフロ、スピリチュアルな感じは抑えめですが、爽やかでメロディー重視なので一般的には聴きやすいMIXだと思います。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 21:43 | comments(0) | trackbacks(0) | |
A Clairaudience Compilation - Songs Inspired By Life + Movement (Music Mine:IDCZ-1001)
A Clairaudience Compilation-Songs Inspired By Life + Movement
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NEEDS布教活動第2弾。このアルバムはAnthony Nicholson率いるClairaudienceのコンピレーションです。Anthony NicholsonはかつてRon Trentと組み、アフロテイスト溢れるどディープなハウスを作り上げた。その後Clairaudienceを立ち上げ、生楽器重視のジャズ、アフロ、ソウルを融合させたクロスオーバー的ハウスな作品を発表している。このアルバムで注目はなんと言っても、NEEDS - Flyingだろう。青天の中、どこまでも突き抜けるかの如く爽やかなフュージョンハウス。NEEDS節炸裂な傑作です。それに呼応するかの様に、アルバムの半数を占めるAnthonyの作品(Descendents、Space 7、Afterglow Suite、Kwame名義)もアンビエント、フュージョン、ソウル、ジャズ等各幅広い音楽性を持っていち早くシカゴハウスの束縛から逃れた作品を作っている。最近クロスオーバーなんて言葉を良く見かけるけど、本当にそれを体現しているのはアーティストは少ないと思います。AnthonyはLegacy名義でNEEDS MUSICから「Sexy Love Song」と言うEPを出していますが、小鳥のさえずるような甘いボーカルにジャジーなトラックが絡むこの曲も素晴らしいですよ。最近Clairaudienceの活動がどうなっているのかは謎ですが、要注目です。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 17:15 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Needs - Needs (Not Wants) (Needs Music:NECD01)
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ドイツからこんなにもエモーショナルでハイクオリティーなディープハウスが生まれるとは誰が思っていただろうか。レーベル名かつユニット名である3人組のディープハウスユニットNEEDS。ドイツと言えばテクノというイメージだったのだが、このアーティストはテクノの影響も感じつつ、本家アメリカのハウスシーンで通用するような良質な作品を出し続けている。このアルバムはコンピレーションであるが、彼らの名曲がぎっしり詰まり単なるコンピとは思えない出来である。全体的にジャズやテクノの影響も受けつつパーカッションの使い方が上手く、深くもあり洗練された音使いが特徴だ。時にはフュージョンハウスっぽい曲もあるが、どの曲も共通してソウルフルで温かみがある。捨て曲はないが、ルイベガも絶賛した大傑作Passion Dance Orchestra-Worlds(Theme)は必聴!壮大な展開で宇宙の果てまで飛ばしてくれるでしょう。Ron TrentやAnthony Nicholson、Body & Soul好きな人は是非とも。

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| HOUSE1 | 22:00 | comments(4) | trackbacks(4) | |