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Nomadico - The Code Switcha (Yaxteq:YXTQ 004)
Nomadico - The Code Switcha
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近年テクノ/ハウスに置いて全盛期に比べると陰りを見せているデトロイトという聖地、その原因の一つは特に影響力の大きいUnderground Resistance一派の活動が停滞している事も、少なからず関係しているであろう。そんな状況ながらも逆境を跳ね返すべく奮闘している者もおり、例えばUR一派のDJ Dex改めNomadicoことDan Caballeroもその一人だ。元はDJ DexとしてURのターンテーブリストとして活躍し、TimelineやLos Hermanosに参加しつつ自らはEl Coyoteというラテンユニットも組んだりしていたが、2015年頃からはYaxteqを設立し自らの足で歩み始めている。そして2018年末にリリースされた自身初のアルバムが本作で、デトロイトのダークサイドを表現したテクノ/エレクトロがこれでもかと詰め込まれており、流行や新しさは皆無ながらもデトロイトのクラシックを地で行く作品だ。オープニングの"Introversion"はビートレスながらもアンビエント性のある壮大さがこれから待ち受ける冒険を示唆するような幕開けに相応しい曲で、続く"Still Cruisin"ではデトロイトらしい叙情的なシンセのリフと跳ね感のあるのリズムによるテック・ファンクを聞かせ、序盤は大人しめな始まり方だ。"RTD 60"でもまだアッパーな展開にはならないが、ダークで膨張するような太いベースラインと不気味な上モノが支配するダークテクノで、徐々にデトロイトのハードな側面を映し出す。そして"909 Soto Street"で遂にリズムは太くかつ跳ねて勢いを獲得し、微妙なアシッド・ベースが底辺でうねり暗黒のデトロイト・エレクトロと化す。"Radio 3031323"は一旦勢いを抑制しつつも同様に細かくアシッドが蠢き、エレクトロ調の角々したリズムで腰にくるグルーヴを刻み、"Machine Learning For Homeboy"や"Hustla"では図太いキックが強烈な4つ打ちを刻み荒廃した街を投影するような暗い上モノに支配されたダーク・テクノで、如何にもUR一派らしいハードさを体験させる。また乾いたパーカッションと横揺れリズムが溜めのあるグルーヴを生み明るいシンセのリフが反復する"Backyard Trippin"もデトロイトらしいエレクトロ・ファンクで、暗く世界観の中にも時折希望を見い出せる瞬間もある。先人達が切り開いてきたテクノ/エレクトロを忠実に受け継いで、流行なんぞ何のその。悪く言えば古臭い古典的な音楽かもしれないが、またぶれない姿勢も実にUR一派らしい。



Check Nomadico
| TECHNO14 | 11:30 | comments(0) | - | |
2019/2/22 Music Of Many Colours with Rancido @ Contact
特にハウス・ミュージックに対しては深い造詣とそれを利用して素晴らしいDJプレイを行っているDazzle Drumsが、2017年4月から始動したパーティーが「Music Of Many Colours」だ。以前より毎月のレギュラーパーティーとして「Block Party」も主宰しているものの、それとは異なりこちらはそのタイトル通りに様々なジャンルの音楽を展開する事が前提としているようで、古典のハウス・ミュージックを尊重するDazzle Drumsが音楽領域をより広げようとするプレイが聞けるのではと予想している。そして今回そんなパーティーのゲストに迎えられたのはInnervisionsなどからもリリースをしているRancidoで、最近Dazzle Drumsが推しているアフロ・ハウスとエレクトロニックなサウンドを融合させたディープな音楽性との事。レジデントのDazzle Drums、そしてゲストのRancidoそれぞれが一体どんな風にパーティー名から意識される音楽をどう展開するのか、興味は尽きない。
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| EVENT REPORT7 | 17:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Captain Vinyl Presents Diggin' Disco (Universal Music:UICZ-1681/2)
DIGGIN DISCO presented by CAPTAIN VINYL
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2018年7月22は『サタデー・ナイト・フィーバー』が日本で公開されてから丁度40周年だったそうで、それに合わせて各レコード会社がDisco Feverキャンペーンとして色々なディスコ関連の作品を制作していた。本作もその一連の作品であり手掛けているのは「Captain Vinyl」を名乗る二人、キング・オブ・ディギンことMuroと日本におけるガラージ/ディスコの伝道者であるDJ Noriだ。Captain Vinylは渋谷はContactにて毎月最終火曜の夕方に開催されているパーティー名でもあり、熱心なディガーである彼らが7インチレコードをメインに用いて自由なジャンルで自己表現を可能とする場だ。そんなユニット名が冠された本作は前述のキャンペーンに関するものなので基本的にはディスコを軸にしているが、流石はベテラン中のベテランで聞く者を楽しませる/幸せにするような選曲が貫かれており、またディスコを知らない人がそれにのめり込んで行くのも助けるクラシカルな選曲でもあり、ディスコの魅力を実直に伝えてくれる。Noriサイドはいきなりジャズ・ファンクの傑作でありハッピーな気持ちにされてくれる"Happy Music"から始まり、レゲエ色強い土着ディスコな"Now That We've Found Love"や煌めく色彩感覚がモダンなフュージョンの"Starchild (Remix)"など名作もがっつり用いつつ、"Finally (Choice Mix)"や"The Whistle Song (Ek Mix - Fade)"など心を熱くするソウルフルなハウス・クラシックも用いるなど、ディスコから派生したハウス・ミュージックへも手を広げて歴史を紐解く。中盤の"I Wanna Rock You"から"I Feel Love"など快楽的なシンセベースを用いたディスコの大傑作2連発にはどうしたって笑みがこぼれてしまう展開もあるが、後半には" My First Mistake"や"Any Love"などストリングスやギターにベースなど生演奏を軸にゴージャスかつ人情味溢れる熱い曲調のディスコへと振れて、偏にディスコと言っても色々なスタイルを楽しませてくれる。一方でMuroサイドも初っ端から耳を惹き付ける選曲で、哀愁あるヴォコーダとポップなサウンドで煌めく雰囲気の"The Sound Of Music (European Mix)"で始まり、陽気なノリを保ってハッピーな気持ちにさせてくれる歌モノなソウルフル・ディスコの"I Need Your Lovin' (M+M Lovin' All Night Mix)"や"Circles (Joey Negro Extended Disco Mix)"を通過するが、ポップなメロディーだけではなくズンズンとした肉感的なグルーヴ感も強く打ち出して熱気溢れるディスコ・フロアを喚起させる。中盤以降にはディスコ・パーティーで聞き覚えがあるだろう汗迸る激熱ファンクな"I Just Wanna Do My Thing"からストリングスも華やかな歌モノディスコの"Let's Go All The Way (Down)"などこちらもクラシックを繋げて、ラストはドラム・パーカッションが爽快な晴々しい正にハッピーな"Happy Feet"で締め括る。どちらもベテランDJとしての横綱相撲的なディスコの王道を用いながら、しかしソウルフルな感情性が強いNoriサイドに対し弾けるグルーヴ感重視なMuroサイドとそれぞれがアピールする音楽性でも明確に差が現れており、この2枚組で十分にディスコの魅力を堪能出来る企画物としてお薦めである。

Tracklistは続きで。
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| HOUSE13 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Christopher Rau - F.M.E. Hustle (Money $ex Records:M$LP007)
Christopher Rau - F.M.E. Hustle
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ハウス・ミュージックを軸にしながらも作品毎にブロークン・ビーツやヒップ・ホップ、アンビエントやビートダウンなど大きな振れ幅を持つベルリンのMoney $ex Records、ダンス・ミュージックであればジャンルは問わないというようなスタンスがあればこそユニークなアーティストも多く集まっている面白いレーベルの一つだ。しかしそのレーベルからのニューアルバムはGieglingやSmallville等から繊細さな響きと幽玄な世界のディープ・ハウスをリリースしてきたChristopher Rauによるもので、Money $exとの相性は?と思うところもあったが、Rauも過去には剥き出し感あるロウなハウスや変則ブレイク・ビーツも手掛けてはいたりもするので、意外と合うのかもしれない。蓋を開けてみればアルバムは予想よりも幅広い音楽性でその意味ではMoney $exのカラーに寄り添ったとも言えるし、そしてRauらしいうっすらと伸びるような淡い情感もあってRauらしさを保ってもいる。アルバムは濃霧が満ちたような幻想的なアンビエントである"F.M.E. Hustle"で始まり、変則的に詰まったリズム感ながらもRauらしい叙情的なパッドを用いてすっと浮遊感を得たディープ・ハウスの"Utoplateau"や、同様にブロークン・ビーツで揺れつつも淡く純朴なシンセのメロディーで柔らかく包み込むディープな"Jetlag Alter"と、序盤はおおよそRauに期待している音楽性そのものだ。変則ビートはその後も続き、ぐるぐると目が回るような重心低くローリングするリズムの一方で耽美に空高く舞うエレガントな上モノを配した"Draulic Drone"からヒップ・ホップ調のロービートでしっとりと湿度を帯びて内向的な情感のある"B.S. Fondue"、そして更にビートが弛緩してダウンテンポへと行き着いてアルバムの中でほっと一息つくメランコリーな"Glacial Pacer"と、身体的なビート感を軸に上げ下げを盛り込んで上手くアルバムの流れを作っている。そこから再度4つ打ちでテクノ的な強靭なビートとヒプノティックな残響で空間を演出するアッパーな"Uebelst Bekorbt (House Mix)"、隙間を残しながら端正な4つ打ちですっきりと軽快なテック・ハウスの"Drama - Chamber"と、ダンスからリスニングまで程よく盛り込まれている。アルバムはリズムは激しかったり、逆に落ち着いていたりと幅はありながらも、旋律に込められた甘美な陶酔感はうっとりとドリーミーでこれは正にRauらしい統一感がある。Money $exという癖のあるレーベル性に沿いながらも、やはりRauの静謐な世界観は光っている。



Check Christopher Rau
| TECHNO14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Moonboots - Moments In Time (Music For Dreams:ZZZCD0121)
Moonboots - Moments In Time
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デンマークはコペンハーゲンからバレアリック・シーンを先導するレーベルの一つ、Music For Dreamsからまた素晴らしいコンピレーションが到着している。手掛けているのはマンチェスターでAficionadoというレーベル/パーティーを主宰するバレアリック系のアーティストであるMoonbootsで、MFDのレーベル紹介としてではなくあくまでバレアリックという音楽性に沿って選曲を行っていて、これがまたジャンルや時代を超越してムーディーな世界を作り上げており素晴らしい。ミックスではなく敢えてコンピレーションな事で、それぞれの曲毎の良さを十分に体感出来る、またそれだけにどの曲もそれだけで成り立つ質の高さが保証されており、Moonbootsの審美眼が光っている。アルバムはシンプルなピアノのメロディーとゆったりと浮かび上がるストリングスによるインスト曲の"Simple Trust"で始まるが、静謐で穏やかな響きは何処までも澄んでいて、この時点でもう気分はうっとり。続くはDavid Darlingによる"Cello Blue"で、鳥の囀り等のフィールド・レコーディングに加えチェロとピアノの落ち着いて優雅な旋律を聞かせるニューエイジ色の強い曲だが、スピリチュアル性に向かうでもなくあくまで自然体な響き。そしてJuly Skiesの"The Softest Kiss"、Beginの"Names In The Sand"とアコースティック・ギターの爽やかな響きが強調されたフォーキーな曲も続き、エヴァーグリーンな豊かさも聞かせる。一転してクラブ・ミュージック側からの選曲としてはFarbror Resande Macによるサイケデリックで幻惑的なダウンテンポの"Janne"、Gryningenによるしなやかなストリングスが延びメロウなギターが広がっていく海沿いのBGM的な"Fran Andra Hand Till Stranderna I Nice"もあり、ジャンルとしての制約から解放されて美しくメロウな曲が続く。後半ではジャズトリオであるBombay Hotelによる年を重ねて熟成されたような深い哀愁が滲み出るフュージョンの"Between Leaves"、Matt Deightonによるジャズの影響が感じられるフォーキーな"Tannis Root"もあり、円熟味は高まっていく。そしてラストはMFDでも活躍するThe Swan & The Lakeによる"Waiting For Spring"、可愛らしいマリンバに先導され浮遊感のあるシンセが広がっていく天上一直線なニューエイジ/アンビエントなこの曲はこの世とは思えない程に美しい。ここにはジャズやフォーキーなロックにフュージョン、アンビエントやダウンテンポにニューエイジなど複数のジャンルの音楽が収録されているが、それらはある種の雰囲気で統一されており、その感覚こそバレアリックを形成するものだ。特に本作ではメランコリーという感情が強く打ち出されており、ダンスで踊り疲れた時や忙しない日常の癒やしとなるであろう音楽がここにはある。



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| ETC4 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2018/4/28 FORESTLIMIT 8TH PARTY ”FULL CONTACT!” 【Ripping Waves ~ New School Of Japanese Ambient Music ~】@ Forestlimit
クラブ・ミュージックのパーティーと言うと一般的には爆音の中で力強いビートが刻まれる一夜である事が多いが、何故かアンビエント的な視点でのパーティーが少ないのは、やはり熱狂的に盛り上がる要素が少ないからだろうか。しかし真摯に音に耳を傾けるアンビエント・ミュージックも大きな音で聞きたいという欲求はあり、そんなパーティーがもっと増えれば良いのにと思う事は常々。今回幸運な事にForestlimitの8周年記念のパーティーの一環でアンビエントに焦点を当てたパーティーがあり、なんとSUGAI KEN、Satoshi & Makoto、Inner Science、H.TAKAHASHI、Napa-Mariの5組がライブを行うというのだから、是が非でもという気持ちでパーティーへと参加する事にした。
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| EVENT REPORT6 | 11:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Session Victim - Listen To Your Heart (Delusions Of Grandeur:DOGCD07)
Session Victim - Listen To Your Heart
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モダンなディープ・ハウス系のレーベルであるDelusions Of Grandeurにおいてもはや疑いようもなく筆頭格と言えるのが、ドイツ出身のHauke Freer & Matthias ReilingによるSession Victimである事に異論を唱える者はいないだろう。間違いないの無い審美眼を持ったサンプリングを武器にファンキーかつエモーショナルなハウスを手掛けるこのユニットは、EPが主流のダンス・ミュージックと言う業界にもかかわらず前述のレーベルから本作にて3枚目となるアルバムをリリースする事からも分かる通り、DJがミックスとして使う単なるツール以上に音楽的な豊かさやライブ性を表現出来る稀有なユニットだ。勿論そんな彼等の真価が問われるのはDJではなくライブというスタイルであり、だからこそライブが前提にあるこのアルバムもサンプリングによって得たディスコやファンクにジャズと言った要素を持ち込んで、更にはドラムやギターやキーボードの生演奏も起用して生々しく胎動するグルーヴを生む事に成功している。幕開けは落ち着いてざっくりしたビートを刻む"Over And Over"、この時点でファンキーなギターやボーカル・サンプルが活きており、生演奏から生まれるであろう湿り気を帯びたディスコな感覚が根付いている。そして続く"Bring It Back"で早くもビートが加速するが、サンプルであろうループの継続感と乾いたパーカッションによる爽快感で、ブラック・ミュージック的なファンキーさを発す。マイナー調でビートダウン的な"Moons And Flowers"は途中から浮かび上がるエレピの旋律が哀愁を醸し、ざっくりしたリズムによるダウンテンポ調の"Unchained"は咽び泣くような枯れた味わいのギターに切なさが込み上げるだろう。また心地良いアフタービートと残響広がるダブの影響が強いムーディーな"Castle For Sale"など、こういった直球的なダンス・トラックとは逆の湿っぽいムードのリスニング調の曲にも長けているのは、やはり彼等がDJではなくアーティストとしての才能の現れだ。その後にやってくる先行EPの"Up To Rise (LP Mix)"はハイライトに間違いなく、耽美なエレピと華麗なキーボードにジャジー・グルーヴやファンキーなボーカル・サンプル、そしてブレイクで挿入される泣きの情熱的なサクソと、Session Victimの魅力を総動員したような作品によってドラマチックに感動の高みへと連れて行かれる。情熱的に盛り上がった後に最後の"Thermal Explorer"では、長き旅情から帰り着いた後のしみじみとした感覚にも似た侘しいダウンテンポで、ひっそりとアルバムは幕を閉じる。何かこれまでの作品から大きな変化があるかと言えば特には無いが、つまりはそれだけSession Victimのサンプリングを武器にした音楽性が完成されているという事でもあり、フロアを揺らすダンス・トラックから心に染みるリスニングまで自然な流れで配置したアルバムは、これまでと変わらず柔軟な多様性による高い完成度を誇っている。素晴らしいモダンなハウス・アルバムだ。



Check "Session Victim"
| HOUSE12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Michael Mayer - DJ-KiCKS (Studio !K7:K7348CD)
Michael Mayer - DJ-KiCKS
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クラブに行かなくても、そしてCDすら買わなくても、最早オンラインでパーティーでのプレイを録音したDJMIXが無料で聞けてしまう時代に、敢えてお金を取ってMIXCDを販売する意味を見つけるのは難しい(勿論音が良いとか、良く練られているとかはあるだろうが)。だからこそ逆説的にクラブの雰囲気ではなくパーソナルな感情を綴ったようなDJMIXとして成功したのが、このStudio !K7が送る『DJ-KiCKS』シリーズだ。1995年に開始して20年以上60作を超えるこのシリーズは、浮き沈みの激しいダンス・ミュージックの業界に於いては最早ど定番と呼んでも差し支えないが、その一方でクラブのハイエナジーな雰囲気を再現しただけのMIXCDとも異なる点で独自性を確立させていた。本作はKompaktの主宰者の一人であるMichael Mayerによるもので、普段はテック・ハウスを軸にミニマルなグルーヴ感でポップやニューウェーブの雰囲気を含むプレイをする記憶があるが、ここでは本人も「できるだけパーソナルな内容にしたかった」と述べている通り一般的な真夜中のダンス・パーティーで聞けるプレイよりもリラックスした緩やかさと程良い甘さがあり、そして丁寧に各曲の魅力を伝える事に専念するかのように1曲を長くプレイしている。幕開けはアバンギャルドなトロンボーン楽曲の"The Tape Is Chill"で夢現の朧気な雰囲気で、そこに自身の新曲であるパーカッシブなハウスの"The Horn Conspiracy"を繋げてビートが動き出す。ギラついて毒っ気もあるニューディスコ調の"The Darkness (I:Cube Remix)"からジャーマン・プログレのダンス版みたいな"Feuerland"の流れは、Kompaktらしいユーモアとポップさもあるのはやはり頭領だけの事はあるか。中盤でのロックでニューウェーブ調の"Gary"で俗世的に攻めつつ、"Apart (Michael Mayer Remix)"や"Please Stay (Royksopp Remix)"等のメランコリーな歌物やポップなニューディスコによってしっとり感情が温まる後半の流れは盛り上がりどころで、そして"Hot On The Heels Of Love (Ratcliffe Remix)"によるエクスペリメンタルながらも叙情性ふんだんなダンス・トラックで多幸感はピークに達する。そしてビートが消失して落ち着きを取り戻す牧歌的な"Landscapes"から、再度力強くリズムを刻み出して感情を昂ぶらせる"Abandon Window (Moderat Remix)"でドラマティックなフィナーレを迎える。やや陰鬱さや内向的な要素もありながら、しかしポップでメランコリーに振れる展開もあり、普段のミニマル寄りのプレイと違っても確かにここにはうっとりと酔いしれてしまうような魅力があり、『DJ-KiCKS』として存在意義も感じられる好内容。夜の
ベッドルームでじっくり耳を傾けて聞くのにぴったりだ。



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| TECHNO13 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Yagya - Stars And Dust (Delsin Records:118dsr-cd)
Yagya - Stars And Dust
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今や昔懐かしクリック・ハウスなるジャンルの先導的立場であったForce Inc.というレーベルが、そのバブルが弾けレーベルも休止をするその少々前に華々しくデビューさせたのがアイスランドのAoalsteinn GuomundssonことYagyaで、GasやBasic ChannelにBrian Eno等のダブテクノからアンビエントに強く影響を受けた音楽性が一部の人に注目され、レーベルが停止した影響の希少さからもカルト的な扱いを受けていた。近年はマイペースに活動を続けておりどういう訳か2014年にはデトロイト・テクノ系の音には強いオランダはDelsinからもアルバムをリリースしているが、そこでの評価も良かったのだろうか次作の2016年作となる本作も同様にDelsinからリリースされている。作品毎に極寒に覆われたようにチリノイズが浮遊するダブテクノから、女性ボーカルも導入したポップでアンビエント性の高いテクノ、またはビートに重きを置いたグルーヴ重視のダブテクノなど、多少の変革を用いながらアーティストとしての進化/深化を遂げているが、本作でもまた今までの作風から変化を見せている。浮遊感と抽象的で淡い響きのある上モノが広がっていく"Train Station's Dustlight"からして、4つ打ちのビートは入るもののパーティーでの強烈なグルーヴとは異なる水面に波紋が広がるような穏やかなリズムで、アンビエント性を高める事に寄与しているようだ。"Crepuscular Rays Over The Horizon"は雪の中でほんのりと火が灯るような温かいピアノの旋律をしんみりと聞かせて、そこに荘厳なパッドや宗教的な女性の声を楽器的に伸ばしながら、実に幻想的で儚いダブテクノを聞かしている。日本人女性のNatsuko Yanagimotoを起用した"Motes In The Moonlight"は、ダウンテンポ気味の詰まったようなリズムと程良いリバーヴを用いてダブの音響面が強調されているが、やはり幻のような声が用いられる事で世界観としてはドリーミーなアンビエントに満たされている。確かにどれもダブの音響やアンビエントな浮遊感はあるが、例えば傑作と呼ばれるデビュー作の『Rhythm Of Snow』(過去レビュー)のような極寒の中の吹雪が吹き荒れるような荒々しいアブストラクトなダブテクノではなく、同じ雪景色でも静寂の白の世界にしんみりと雪が降り積もるような感覚であり、音調は一定して穏やかだ。聞きやすい分だけYagyaとしての個性は弱まったように思う所もあるが、しかし官能的でさえある美しいメロディーや音響は特筆すべきで、この手の音楽の模範とされるべきにも思われる。



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| TECHNO13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2017/5/3 Marcel Dettmann @ Contact
Berghainを代表するDJ、特に日本に於けるそのクラブの知名度を高めた貢献者と言っても嘘偽りはないMarcel Dettmannが遂にContactに初登場。クラブやフェスでと頻繁に来日はしているものの、やはりContactというクラブに初出演する事に期待していたが、今回は日本から迎え撃つはFuture TerrorのHarukaと言う事もありその期待は十二分。
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| EVENT REPORT6 | 12:00 | comments(1) | trackbacks(0) | |
Various - Dance 2017 (Secretsundaze:SSXCD004)
Various - Dance 2017
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Giles Smith & James Priestleyによって主宰されているロンドンのSecretsundaze、同名のサンデー・アフタヌーン・パーティーとしても定着しているパーティー兼レーベルは、今までにその二人によってパーティーの雰囲気をパッキングしたであろうMIXCDをリリースしてきたが、この度初のレーベル・コンピレーションを纏め上げた。彼等の説明に拠れば「'80年代後期から'90年代かけてのダンスコンピレーションのタイトルに因んで付けた」との事だが、その内容は90年代とはかけ離れた現在のテクノやハウスを収録しており、一部の曲を除いてレーベルが過去に発表した曲の編集であるから正にレーベル・ショーケースなのだ。レーベルから3枚のEPをリリースしている事から特に信頼を得ているであろうEthyl & Floriは、音数を絞ったハウシーな4つ打ちに憂いを感じさせるエレピを展開させた”Shelter"を提供しており、非常にシンプルではある作風だが丁寧に情緒的な空気を作っている。今や売れっ子の一人であるハウスDJのBrawtherによる"Spaceman Funk (Deep Club Mix)"も同様に無駄の少ないハウスだが、こちらは跳ねるような軽快な4つ打ちに疾走感がありその上でふんわりとした浮遊感ある上モノを被せる事でよりグルーヴの走りが強まっている。Wbeezaによる"Ferguson"は特に勢いのあるツール的な曲で、これもハウシーな4つ打ちではあるもののカチッとした硬いリズム感で疾走する意外にもハードさもあり、ミニマルなトラックとの相性も良さそうだ。喜ばしい事に未発表も収録されており、エグいアシッド・サウンドが侵食しつつ情緒的なストリングスで仄かに優美さの映えるディープ・ハウスの"Baia 2012 (Aybee's Solar Dub)"や、またネタとして有名な"Little Sunflower"をサンプリングしたFred Pによる花弁が静かに花開くような優雅さを聞かせるハイテックな"Trust"と、これらもSecretsundazeのアーバンかつモダンな作風が根付いている。他にも激しくビートが躍動するテクノや朗らかなムードが広がるジャジー・ハウスも収録されており、思っている以上にジャンルとしての幅は広いもののレーベルの音に対する確かな嗅覚を感じ取れるであろう良作揃いで、流石15年以上も同名パーティーを続けているだけの経験に培われた音楽センスだ。尚、Disc2は曲順も同じままに軽くミックスされた物だが、これは特に必要性はないのでは?と思う。



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| HOUSE12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
EMMA HOUSE XX Non Stop Mixed By DJ EMMA 30th Anniversary (Universal Music:UICZ-9075)
EMMA HOUSE XX Non Stop Mixed By DJ EMMA 30th Anniversary
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1985年にDJ活動を開始してから芝浦GOLDやSpace Lab Yellow等伝説的な箱でレギュラーパーティーを開催し、また早くからクラブの臨場感を宅内でも体感させるMIXCDの制作に積極的に取り組み、現在も尚シーンの最前線でDJとしての生き様を見せるEMMAは、日本のダンス・ミュージックに於ける生き字引の一人と呼んでも過言ではないだろう。本作は2015年にDJ活動30周年を迎えた事を記念するMIXCDであり(リリースは2016年10月)、またシリーズとしても20周年目の通算20作目と、記念づくしの『EMMA HOUSE』シリーズの最新作である。彼の音楽を現す『EMMA HOUSE』にはハウスという言葉が使われているが、決してハウスだけではなくテクノやロックにアシッド・ハウスまでも網羅した分け隔てないダンス・ミュージックのプレイが前提であり、当然本作もそんな彼のクラブに於けるプレイがそのまま閉じ込められている。Disc1は彼の音楽性では最も特徴と思われるソウルフルなNYハウスの"A Deeper Love (A Deeper Feeling Mix)"で始まり、いきなり胸を熱くするソウルフルな歌によってぐっと引き込まれていく。続くピアノの華やかなコード展開に盛り上がるピアノ・ハウスの"Soul Roots (Piano House Mix)"、現在形のロウでトリッキーなハウスである"Looking 4 Trouble"から90年代のハードなハウス時代を象徴する"Jumpin"へと繋がれるなど、ある種のクラシック的な趣きでがつがつと攻める前半。そしてEMMAの中で再燃するアシッド・ハウスの勢いを爆発させた"Acid City"から"The Original Disq Clash (DJ EMMA Jesus Remix)"へと流れは正に現在と言う時代性も含んでおり、そこからイタロ・ディスコ名作の"Chase"やハードロック・バージョンの"I Feel Love"へと古き時代に戻り懐かしさを誘いつつ、ラストにはこれまたハウス・パーティーでは定番とも言える"You Are The Universe (Curtis & Moore's Universal Summer Groove)"で幸せなパーティーの空間を共有する雰囲気を作って上手く纏めている。Disc2も古き良き時代のゴスペル・ハウスやレイブ・アンセムから現在のバレアリック・ミュージックやソウルフル・ハウスまで、過去と未来を同列に混在させる選曲で実に感情的に実にドラマティックに聞かせるプレイで、これこそEMMAの魂を震わすDJなのだ。驚くべき展開は無いかもしれない、流行を意識する事もない、そんな事に頼らずともクラブでのパーティーで培われた経験を元に実直に音楽に向き合った結果、真っ直ぐにプレイする事が感情が最もダイレクトに伝わる事を証明しているかのようだ。

Check "DJ EMMA"

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| HOUSE12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Beauty: A Journey Through Jeremy Underground's Collection (Spacetalk Records:STLKCD001)
Beauty A Journey Through Jeremy Undergrounds Collection
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My Love Is Undergroundという単刀直入に意思表示をするレーベルは、2010年に発足した比較的新しいレーベルながらも90年代のUSハウスから特に影響を強く受け、しまいにはそのディガーとしての深い知識を基にレアな作品を掘り起こしてオールド・スクール・ハウスのコンピレーションを制作してしまった。その主宰者こそフランスのJeremy Underground Parisで、まだ30歳程と比較的この業界では若いながらもUSハウスに対する深い造詣と間違いの無い審美眼はレーベルの成功からも理解出来るだろうが、本作は彼がそんなディガー精神をジャズ/ファンク/ソウル/ディスコへと向けた作品集だ。マニアとしてのプライドが爆発したのだろうか、または当方がこの手の音楽に馴染みがない事を差し引いても、本作には一般的なクラブ・ミュージックを嗜むだけでは馴染みのない曲が収録されている。クレジットを見る限りでは7〜80年代の曲が中心となっているが、おおよそジャンル的には何か特定に集約させるのは難しい。アルバムの始まりはRon Rinaldiによるフォーキーでソフト・ロックらしい"Mexican Summer"で、爽やかなアコギの響きと可愛らしいエレピが控え目に甘さを醸す歌モノだ。続くはブラジルのシンガーであるLeila Pinheiroによる"Tudo Em Cima"で、序盤はAOR調ながらも中盤からはブラジルらしいサンバのリズム感も挿入されて、軽快なグルーヴが実に心地良い。またはN C C Uの"Superstar"やSonya Spenceの"Let Love Flow On"のように官能も滲み出るメロウ・ファンクもあれば、Al (Alonzo) Wilsonのチョッパーベースが弾けるダンス色の強いディスコ・ファンクな"Love You Girl"、そして繊細なで自由なドラムのリズムに滴るような耽美なピアノと官能的な歌が一体となるCreative Arts Ensembleによるジャズ・トラックの"Unity"まで、ジャンルに幅はあれど時代感や音の響きと言う点においてのある程度の統一性は感じられる。特にアルバム・タイトルが示す「Beauty」という時代を越えていく曲そのものの普遍的な美しさでは間違いがなく、単なるレアな作品集に陥る事なく名作を掘り返して世に周知するディガーとしての役目をJeremyは果たしている。またDisc2ではJeremyがささやかに各曲をミックスして曲間が途切れる事なくMIXCDとして聞けるが、折角の名曲揃いなのでミックスされていないDisc1でそれぞれの曲をフルレングスで楽しむのが良いだろう。



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| ETC4 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Midori Aoyama - Local Talk vs EUREKA! - Our Quality House (House of EUREKA!:ERKCD001)
Midori Aoyama - Local Talk vs EUREKA! - Our Quality House
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どのジャンルでも多少はある事だと思うが、特にハウス・ミュージックという枠組みの中では半ば普遍的なクラシックと呼ばれる曲、またはレジェンドと呼ばれるDJ/アーティストが評価され、業界の中で代謝が進んでいないのを感じる事は少なくない。そんな中から割って出てきたのがMidori Aoyama、Kenji Endo、Sioによって開催されているEureka!で、2012年にかつてのLoopで始動したこのパーティーは、現在に至るまで転々と場所を変えながらヨーロッパのモダンなハウス・アーティストを招聘してこのシーンに刺激を与え続けている。特にEureka!が強くフィーチャーしているのが、元Raw Fusion主宰のMad Matsによって新たに立ち上げられたスウェディッシュ・ハウスのLocal Talkで、モダンとクラシックを両立させたハウス・ミュージックの新世代レーベルとして高い評価を獲得しており、創立から4年にして既にカタログは60を超えるなど飛ぶ鳥を落とす勢いがある。単にハウス・ミュージックという言葉で括られる狭い音楽性ではなく、そこにはブギーなりジャジーなり、テクノやブロークン・ビーツまで多様性を伴い豊かな感情性を伴う音楽の寛容性が魅力だろう。そんなLocal TalkとEUREKA!が手を組んで制作されたのが、同レーベル音源のみをAoyamaがミックスしてパーティーの臨場感を封じ込めた本作だ。冒頭のアフロなリズム感が爽やかな風を巻き込む中から華麗なエレピやギターの旋律でメロウに始まる"Hot Medusa (Kai Alce Remix)"、続いて仄かにメロウで気品も漂うテック・ハウスの"Sunday Morning"で情緒も放ち、トランペットのゴージャスな響きや湿って切ないピアノによる生っぽさが温かい"No One Can Stop Us"など、序盤からハウスを基軸にジャズやラテンのフレイバーを発しながら滑らかな流れで耳を惹き付ける。そして中盤のフロアを意識したオールド・スクール感の強いハウスの流れから、終盤に入ってライブ感のあるシンセワークに魅了される"Eye Light (Midnight)"や殆どパーカッションの変化だけで劇的な展開を生み出すDJツール性の高い"Trummor"など、味気無い展開には陥らずに終始うきうきと胸が高鳴るような変化で自然に聞き入ってしまう事だろう。Local Talkを知っていようがそうでなくとも、素敵な曲のそれぞれの魅力を壊す事なくミックスし、EUREKA!というパーティーの現場の高揚感やドラマティックな雰囲気を擬似的に生み出しているのだから、EUREKA!ファンだけでなく根っからのクラシック・ハウスを好きな中年以上にも是非耳を傾けて欲しいものだ。それに何といってもLocal TalkのEPは少々値が張るので、こうやってショーケース的に纏めて聴けるのもありがたいのだから。

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| HOUSE11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Smallville Way - 10 Years (Smallville Records:SMALLVILLE CD 10)
Smallville Way - 10 Years
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ドイツのハウスシーンで盤石の地位を築き上げたハンブルクのSmallville Recordsは、元々はレコード屋から始まったレーベルだ。デトロイトやシカゴ、そしてUSのディープ・ハウスなどを積極的に販売していたそうで、そういった背景を知ればレーベルとしてのSmallvilleの音楽性も、何となくは理解出来るのではないだろうか。派手な作風は殆ど見受けられず、静謐な佇まいと内向的な落ち着き、そして欧州の洗練された美も兼ね備えたディープ・ハウスを売り物とし、ドイツにてミニマルが隆盛を誇っていた時代もハウスの作風で地道に基盤を固めていた。その結果としてSmallvilleの音楽性は、ぶれる事なく確立され信頼に足るレーベルにまで成長した。そんなレーベルの設立10周年としてリリースされた本作は、今までレーベルに携わってきたアーティストによる新曲が収録されている。レーベルの主力として活動しているChristopher RauやMoominにSTL、そしてレーベルの主宰者であるLawrenceやSmallpeople(Julius Steinhoff & Just von Ahlefeld)、他にもレーベルに初めて顔を出すKornel KovacsやTilman Tausendfreundなどが名を連ねており、初めてSmallvilleに手を出す人にも元々好きだった人にも大変便利な一枚であろう。幾つか気になった曲を紹介しようと思うが、ややテクノやダブにも接近するSTLによる"Leaving Peaceful"は、多段になったような揺らめく残響がうっすらと官能すら発するダブ・ハウスで優美な陶酔さえ感じられるだろう。生っぽいざらついたハウスビートと朗らかで優しく撫でるようなシンセのメロディーが用いられたMoominによる"I Whisper A Prayer"は、そのすっきりと無駄の無い構成だからこそメロディーがより際立つ作風だ。そんな中でJacques Bonはシカゴのアシッド・ハウスを思わせる粗いリズムとアシッド・ベースを用いた"Tribute To You"を提供しているが、それでもファンキーと言うよりはねっとりと深みにはめるようなディープ・ハウス色を何とか保っているのが面白い。ただやはりSmallvilleらしい作風というのはRVDS & Rauによる"Umbe Data"みたいな、繊細で控えめの情緒的なメロディーとかっちりと刻まれるハウス・ビートを基調にした曲で、吐息のような官能的なスキャットも加わって甘く耽美な世界観を確立している。Smallvilleを知らない人は先ずは本作を手掛かりとして聴くのはうってつけであり、特に真夜中の騒がしいパーティーに馴染めない人でも、このしっとりと情緒深いハウスは部屋の中で落ち着いて耳を傾けるのにも適しているのだから、これを機会に聴いてみて欲しい。



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| HOUSE11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Frankie Knuckles - House Masters (Defected Records:HOMAS23CD)
Frankie Knuckles - House Masters
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2014年3月31日、偉大なるハウス・ミュージックの父であるFrankie Knucklesが亡くなった。ハウス・ミュージックのオリジネーターとしての孤高の存在でありながら、しかしその音楽性はむしろ親近感と普遍性のあるもので、メロディアスな旋律とピアノやストリングスを用いた美しい音色に心温まる歌を重要視した作風は、Knucklesの十八番としてだけではなくハウス・ミュージックのクラシックな作風へと根付いている。勿論彼のその才能は単にハウス・ミュージックの世界だけに収まる事なく、メジャーレーベルからも引く手数多となりポップ・ミュージックにグルーヴィーなハウス・リミックスを施し、素晴らしい作品を多く残している。そんな膨大なるオリジナル/リミックスの中から本人が自身のキャリアを振り返るベスト盤として編集をしようとしていたのが本作で、亡くなる前の2月からそのプロジェクトを開始していたものの、本人が亡くなった事で随分と時間が経ってからようやくリリースされるに至っている。アルバムは出だしから初期名作群が並んでおり、まだつたなく安っぽさも残る音質ながらも遠い故郷への思いを馳せるようなロマンティシズムに溢れた"Your Love"、Robert Owensによる自己陶酔のボーカルがフィーチャーされた官能的な"Tears (Classic Vocal)"、心の底から晴々しい気持ちにさせてくれるピュアで多幸感に満ちた"The Whistle Song (Sound Factory Mix)"と、そのどれもがケバケバしさや派手さは排除しながら優美な旋律が心にじんわりと沁みる世界観を作っている。リミックスも完全にKnucklesの世界観に染められており、長いイントロから徐々に盛り上がっていく展開がドラマティックでもある"The Pressure (Frankie Knuckles Classic Mix)"や原曲以上にピアノやストリングスで美しく彩り愛くるしさを強調した"Change (Knuckles Mix)"など、その作風は一貫して彼らしい華麗なメロディーと心地良いハウスのリズムが存在しているのだ。その輝かしい才能故に名作は多く、本作に収録されなかった名作もあれやこれやとあるものの、しかしハウス・ミュージックとは何かと問われたら先ず本作を提示しても良いだろう。Knucklesの音楽への愛がふんだんに詰まったこのアルバムは、正にハウス・ミュージックなのだから。



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| HOUSE11 | 10:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Terrence Parker - Mix The Vibe : Deeep Detroit Heat (King Street Sounds:KCD 280)
Terrence Parker - Mix the Vibe : Deeep Detroit Heat
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20年以上続いている王道ハウス・ミュージックの指標とも呼べるMIXCDシリーズが"Mix the Vibe"だ。NYハウスの象徴的レーベルであるKing Street Soundsの音源をレーベルとも深く関わりを持つDJを起用してミックスさせ、レーベルのショーケースとしての意味合いを含みつつハウス・ミュージックの普遍的な魅力を知らしめる伝統的なシリーズの一つで、信頼のおけるブランドと呼んでも過言ではない。そんなシリーズの最新作にはシリーズを愛聴してきた者にとっては意外にも感じられる、デトロイトの古参DJ/アーティストであるTerrence Parkerが迎えられているが、しかしゴスペル・ハウスとも称されるソウルフルで感動的な音楽性を持つParkerなればこそNYハウスのシリーズに起用されるのも不思議ではないのかもしれない。彼がデトロイト出身のDJである事は間違いないが、しかしデトロイト一派の中でも特に古典的なハウス・ミュージックに理解があるのは、おそらくParkerだろう。そんな彼だからこそ - 勿論本作がKSSの音源を使用している前提があるとしても - このMIXCDが歌心溢れるソウルフルな展開を聞かせるのは、寧ろ当然の事なのだ。幕開けはいきなりクラシックの"Give It Up (MAW Flute Instrumental)"で、ディープながらも切ないメロディーが感傷的な気分を誘う男泣きの展開だ。そこに繋ぐはズンドコとした骨太なグルーヴを刻む"The Way I Feel (Terrence Parker Deeep Detroit Heat Re-Edit 4 Daye Club)"など、序盤から太く逞しくも熱い感情的な歌モノを投下しParkerらしい人間味溢れる展開を作っていく。序盤のハイライトは"Bring Back My Joy"だろう、高らかに祝福を謳うようなポジティブなボーカルハウスはParkerのゴスペル・ハウスとリンクする。そこからは一息つくように郷愁を帯びた"Song For Edit"で緊張をほぐしながら、ざっくりと生のパーカッションの質感が強調されたハウスを繋ぎつつ、最後まで人気のあるクラシカルなハウスを用いて実に情感たっぷりな展開で引っ張っていく。KSSの音源を使用する制約がある為に普段よりはParkerのゴスペル・ハウスのスピリチュアルな要素は控えめなのは事実だが、しかし歌心溢れる選曲と感情の昂ぶりを刺激するソウルフルな展開は正にParkerの十八番だと断言出来るものであり、ハウス・ミュージックのファンにとっては期待通りのプレイだろう。NYハウスの伝統にデトロイトのベテランDJが参加したと言う面白味だけでなく、内容自体で評価したいMIXCDだ。



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| HOUSE11 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Stump Valley - The Wilderness Sessions presents Stump Valley : Recorded At Summer Forest Camp (Uzuri Recordings:UZURI 021)
Stump Valley - Recorded At Summer Forest Camp
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UK出身のLeratoがロンドンにて主宰するUzuri Recordingsは、デトロイト・テクノやシカゴ・ハウスに影響を受けながらよりディープでエモーショナルな作風を得意とし、早くからウクライナ勢やアイルランドのハウスもリリースする等その音楽センスは確かなモノがある。新作は2014年にRush Hourからデビューを果たしたばかりのStump Valleyによるもので、Uzuriが新たに手掛ける「The Wilderness Sessions 」と言うシリーズの第1弾作品となる。Stump Valleyについては全く詳細は分からないものの、過去の作品はアナログマシン的な粗いビートを刻むロウ・ハウスのような無骨な音楽性で既に強い個性を発していたが、この新シリーズではジャズやアンビエントの要素を取り込んで過去のStump Valleyとは異なるディープ・ハウスを展開している。"Searching (MTRPLS British Hustle Mix)"はジャズのスウィングするグルーヴ感を打ち出しながら、眠気を誘うような気怠いシンセが煙の様に満たされる中から色気のある女性ボーカルによって湿り気を保つが、このねっとり黒い感覚はビートダウン的ジャズ・ハウスとでも呼ぶべきか。アンビエント性が特に強いのは"Caruso"で、穏やかで優しい4つ打ちが刻まれる中で微睡んだ温かいパッドが優雅に舞い、音像がぼかされたピアノが滴り落ちるようにドラマティックなメロディーをなぞるこの曲は、淡い叙情をふんだんに含むサウンドトラックのようなアンビエント・ハウスだ。B面には限りなくビートを緩めながらもシカゴ・ハウスのようなクラップがアクセントとなり、温かみのあるシンセを情緒的に用いて夕暮れ時の時間を演出するディープ・ハウスの"Quazar"、一転してスウィングして躍動するジャズのリズムとベースが主張し、そこにインプロビゼーションのように自由に耽美なピアノのコードを加えていく"Down The Dirt Road"と、こちらもジャズやアンビエントの要素が自然と盛り込まれている。「The Wilderness Sessions」なるシリーズの初の作品にしてその個性と質の高さは十分なものであり、ニューカマーであるStump Valleyの動向と合わせて注目に値する作品だ。



Check "Stump Valley"
| HOUSE10 | 07:30 | comments(0) | - | |
RT Sound Factor - 7th Heaven (Electric Blue:EB004)
RT Sound Factor - 7th Heaven
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2014年3月31日、シカゴのゴッドファーザー・オブ・ハウスことFrankie Knucklesが亡くなった。ハウス・ミュージックへのKnucklesの功績は言うまでもなく、ダンス・ミュージックに於けるその存在の大きさは幾ら述べても足りない程だ。数多くのアーティスト/DJに影響を与えたKnucklesだが、同じシカゴ・ハウスをベースとするRon TrentもKnucklesに影響を受けた一人だ。そんなTrentがKnucklesへの追悼の意を込めてリリースしたのが、RT Sound Factorによる"7th Heaven"だ。気合の片面プレスで1曲のみの収録なものの、偉大なるレジェンドへ捧げられた曲という事もあり11分越えの大作であり、また作品としても近年のTrentの中でもベスト級であろう。フルートのような安らかなメロディー、天から滴り落ちてくるようなピアノのコード展開、温かくしんみりとするオルガンの響きなど、如何にもTrentらしいエレガントで洗練された音使いは説明も不要な程だ。そして軽快に刻まれるビートとダビーなパーカッションは爽やかで、美しい上モノと相まって広大で清々しい青空の中へ飛び立つような、とても開放感のあるディープ・ハウスとなっている。Knucklesによる永遠の名曲"The Whistle Song"にも劣らない、一点の曇りもないポジティブで希望に溢れたハウス・ミュージックなのだ。無駄な装飾を省き"Tribute To The Energy Of Frankie Knuckles"とだけ記されたカバーデザインも、ただただ静謐で美しい。




Check "Ron Trent"
| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
James Priestley & Giles Smith - 10 Years Of Secretsundaze (Secretsundaze:ssxcd003)
James Priestley & Giles Smith - 10 Years Of Secretsundaze
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先日来日したばかりのSecretsundaze - James Priestley & Giles Smith - による公式MIXCDの中でも、この作品はパーティーの10周年を記念する物としてパーティーの主旨が最も端的に表現されているのかもしれない。Secretsundazeは真夜中ではなくそのタイトル通りに日曜の昼間に開催されるロンドン屈指のサンデーアフタヌーン・パーティであり、テクノやディープ・ハウスだけでなくジャズやディスコなども紡ぎながら、じっくりと盛り上げていくパーティーだそうだ。日本にもここ数年二人揃って来日しSecretsundazeを開催しているが、オールナイト公演という性質上どうしても上げめのプレイとなり、本国のSecretsundazeとは異なるのではという疑問を消し去る事が出来ない。そんな疑問を持つ理由としてやはり本作の印象がどうしてもSecretsundazeらしさとして当方に植え付けられている事もあるのだが、ここで展開されるクラシカルな音楽性とモダンな響きの融合は類まれなるレベルに達している。先ずJames Priestleyが手掛けたミックスはメロウなビートダウン風なハウスである"Rain Parade (Mark E Remix)"からゆっくりと始まり、そしてコズミック感のある"Transatlantic Loading Bay"へと繋がる最高にロマンティックな流れが形成される。そして"Harlequin"や"Taking Over Me"などハウスからブロークン・ブーツまでビート感に振れ幅を持たせながらも徹底的に感情的で、そして中盤以降では生っぽくも煌めく多幸感を打ち出したディスコや色っぽいシンセ・ファンクも飛び出して、Secretsundazeらしい大胆かつクラシカルなフリースタイル性が満ちている。そんな自由奔放なプレイの最後にはフレンチ・ディスコの"I Love You Dancer"を用意して、ぐっと切なさを増して綺麗に着地する。対してGiles Smithは序盤から端正な4つ打ちのテクノやハウスを積み重ねながらビルドアップさせていくスタイルで、"Make Me Feel"や"Feel It"にしても揺蕩うような浮遊感と空間的な深みを伴い、非常に伝統的とも言える丁寧なプレイを行う。流れを壊す事なく滑らかに丁寧に曲調を守りながら、そこに仄かにエモーショナルな成分も加えてこちらもJamesに負けじと洗練されたドラマティックな展開を聞かせるのだ。終盤の"Ronin"以降はその洗練に磨きをかけて淡い白色光に包まれるような幻想的なサウンドが広がり、盛り上がったまま心地良い余韻を残してミックスは終了する。JamesとGiles、Secretsundazeとして一緒に活動しながらもその対照的なプレイは、しかしどちらにもストーリー性があり、これこそがSecretsundazeらしいという印象を鮮烈に残すのだ。願わくば日本のSecretsundazeでも、いつかこのようなプレイが聴ける事を願っている。



Check "James Priestley" & "Giles Smith"

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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2015/2/21 Secretsundaze @ Air
昨年に引き続き今年もロンドンのサンデーアフタヌーンパーティーであるSecretsundazeがAirで開催されるに合わせ、レジデントのJames PriestleyとGiles Smithが来日する。本国では午後の早い時間帯から開催される事から、テクノやハウスだけでなくジャズやソウル、ファンクにブロークン・ビーツなどフリースタイルでゆっくりとフロアを温めていくスタイルだったと彼等は述べるが、ここ日本ではオールナイトでの開催が恒例となっている。またパーティーを主宰するだけでなくThe Secret Agencyなるエージェンシーも運営し、将来有望な若手から実力が認められているベテランまでアーティストのプロモートを行うなど、DJとしての活動だけでなくシーンを作っていくような動向は目が離せない。
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| EVENT REPORT5 | 23:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Julian Alexander - Hustlin' EP (Dungeon Meat:DMT 03)
Julian Alexander - Hustlin EP

フランスのBrawtherとUKのTristan Da Cunhaが2012年に立ち上げたDungeon Meatは、アンダーグラウンドの深く暗い闇から生まれたプロジェクトかつレーベルだ。Brawtherについて述べればガラージやUSハウスにも強く影響を受けたディープ・ハウスを手掛けるDJとして高い評価を得ているが、この新たに設立されたDungeon Meatはよりアンダーグラウンドなダンスフロアで機能する事を目的としたDJツール性をコンセプトとしているようで、今までの彼等の音楽性とはまた少々異なる方向を向いている。レーベルは今までにBlunt Instruments、そして彼等自身であるDungeon Meatの作品をリリースしてDJからも好評価を貰っているようだが、レーベルにとって3枚目となる作品はJulian Alexanderなるニューカマーのデビュー作になる。公式バイオグラフィーによればJulianの家系は南アフリカ系で彼自身はオランダで活動を行っていおり、ジャズやヒップ・ホップ、ハウス・ミュージックやUKガラージに影響を受けているとの事。そんな彼にとって初となる作品は、Dungeon Meatというレーベルの方向性に的確に沿ったDJツールとしての機能に特化したハウス・ミュージックを提唱している。"Undrgr"は彼が2年前の16歳の時に制作した曲だそうだが、これが信じられない程に素晴らしい。うっすらと浮かぶ上モノにはディープ・ハウスとしての要素が見受けられるが、トラック自体はギリギリまで無駄を削ぎ落とされてシャープなリズムが刻み、必要なものだけを残した洗練されたミニマル寄りのハウスになっている。"Ascuns"は土着的なリズムが特徴だろうか、しかし温度感や有機物を排したような冷たく無機的で、徹底的に機能性を重視する事でミックスの中でこそ映えるようなトラックだ。タイトル曲の"Hustlin'"も重厚感とバウンス感のあるリズムが貫き、オールド・スクールなハウスを現代へと進化させたような出来で、また"Astral"はダブ処理も効いてより奥深い闇へと潜って行くような暗黒ハウスで、収録された全ての曲が見事にアンダーグラウンドなDJ向けツールとして成り立っている。Dungeon Meatというレーベル、そしてJulian Alexanderというアーティスト、そのどちらにも期待を抱かせるEPだ。



Check "Julian Alexander"
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2014/12/29 REMY:USIC feat. Theo Parrish @ Air
年内最後のクラブ活動は自らの音楽活動を音の彫刻と述べるデトロイトのTheo Parrishへ。昨年は2度程都内のフェスには出演したものの、クラブでのロングセットがなく落胆したものだが、今年は年の瀬が押し迫った時期にようやくAirでプレイする事になった。恐らくギャラや混み具合の問題でクラブでのプレイは難しくなっているなどの諸事情があるのだろうとは察するが、しかし彼のような余りに強い個性を発するDJはやはりクラブでのロングセットでのみ真価を体験出来るのであり、この機会を逃す訳にはいかない。
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| EVENT REPORT5 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Garnier - KL 2036 EP (MCDE:MCDE 1212)
Garnier - KL 2036 EP
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2014年は5つのレーベルから異なるジャンルの作品をリリースすると豪語していたLaurent Garnierだが、本作はその4作目となる作品でMotor City Drum Ensembleを手掛けるMCDEからとなる話題作だ。これより前に出た3作ではテクノやシカゴ・ハウスにヒップ・ホップを披露していたが、ハウスにも造詣の深いGarnierだからこそ、MCDEのようなヨーロッパからデトロイトへの回答とも思えるビートダウン作品を世に放つ事は自然とも取れる流れなのだろう。A面の"Psyche-Delia"はエチオピアのジャズから影響を受けて制作されたそうだが、確かにアンニュイで妖艶なシンセのメロディーやマイナー調のエレピのコードがサイケデリックな空気を生み出すディープ・ハウスで、確かにタイトル通りな印象をもたらしている。B面の"Whistle for Frankie"は説明不要だとは思うが故Frankie Knucklesへと捧げられたであろう曲で、だからといって典型的なNYハウスではなく、黒い芳香を醸し出すボイスサンプルや暗いムードの中に優美さを添える流麗なエレピ・ソロを配したミッドテンポのハウスで、パーティー序盤のじっくりと盛り上げていく時間帯には嵌りそうだ。どちらもMCDEらしい低重心で黒さを感じさせるビートダウン・ハウスではあるのだが、ただMCDEのカタログの中で際立っているかというとそうでもない。またGarnierのジャンルを越えた多様性の一部としてディープ・ハウスを披露してはいるものの、良質なディープ・ハウスが溢れる現在のシーンの中ではどうにも凡作に思えてしまう。MCDEという強烈な個性を持つレーベルとの絡みだからこそ相乗効果を期待していたわけだが、結果としてはレーベル性に沿っただけの作品になってしまったようだ。



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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Omar-S - FXHE 10 Year Compilation Mix 1 (FXHE Records)
Omar-S - FXHE 10 Year Compilation Mix 1

数多くいるデトロイトのアーティストの中で、00年代を代表する一人と言えばAlex. O. SmithことOmar-Sではないだろうか。デトロイト・ハウスの情熱と機能的なミニマルを掛け合わせた - 本人は「モータウン・ミニマル」と呼ぶ - スタイルで、エモーショナルながらも荒くれた衝動を発するハウスをアナログで量産してきた。作品の多くは自身が主宰するFXHE Recordsからリリースされているが、このレーベルではKyle HallやLuke HessにBig Strickら新世代の発掘にも貢献するなど、デトロイトの新世代の活動の場としても高い評価を得ている。そんなレーベルも活動10周年になるのに合わせ、レーベルのコンピレーション・ミックスがリリースされた。作品の多くはOmar-Sによる曲だが、中にはGunnar WendelことKassem MosseやKai Alce、Luke Hessらによる曲も収録されており、アナログでしか手にする事が出来なかった曲がふんだんに使用されている事に先ず価値がある。その上で音楽性にも言及すると、やはり一般的なデトロイト・ハウスとは異なりハウスが根底にはありながらもよりローファイな電子音を打ち出しており、確かにソウルフルな感情もありつつも何処か冷えているような黒さが特徴だ。荒涼としたデトロイトの空気を音像化したようにも聞こえる廃退的な音質の中から、仄かな情緒を含むシンセのメロディーが浮かび上がり、希望の火を灯すように低温の熱量が蓄積していく。決して高熱量の盛り上がりを引き起こす事はなく、どちらかと言えば地味に燻り続ける機能性重視でミニマル度が高いハウスなのだが、これこそがデトロイトの中でもOmar-Sに対して独特の個性として評価されているのだろう。ミックスはされているがあくまでレーベル・コンピレーションとしての作品なので、ミックスの妙技を楽しむのではなくFXHEのレーベル性を知るための作品として楽しむべきアルバムだ。




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| HOUSE10 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Boysnoize Presents Dance Mania (Boysnoize Records:BNRCD020)
Boysnoize Presents Dance Mania
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今になって再評価をされるシカゴ・ハウスの系譜。それは日本においてもジューク/フットワークと呼ばれる音楽が人気を高めている影響もあるだろうが、そのルーツにあるのがシカゴ・ハウスやゲットー・ハウスであり、それを実践していたのがシカゴのInternational RecordsとDance Mania Recordsだろう。本作はその後者に対するドイツはBoysnoizeによるトリビュートアルバムで、Dance Maniaにとってもハードなスタイルを強めてテクノ/エレクトロに接近した頃の音に注力している。Boysnoize周辺のアーティストが楽曲を提供しているが、注目すべきはゲットー・ハウスの代表格でもあり現Dance Maniaを主宰するDJ Funkの参加だろう。やはりオリジネーターだけでありこのトリビュート盤と言う名目の中でも、安っぽさと荒っぽさを活かして圧倒的にオリジナルの個性を放つパンピンなゲットー・ハウスを披露しているのだから、心から笑いが止まらない。他のアーティストによる曲もゲットー・ハウスを意識はしていて、無駄な音は削ぎ落とし極力肉付けを抑えたシンプルな構成と前のめりなスピード感のあるグルーヴを生み出してはいるものの、やはりオリジネーターに比べるとネジが外れたような狂った感覚は控え目であり、現在の音らしく整ったゲットー・ハウスという印象を受ける。とは言え、ゲットー・ハウスにあまり馴染みのない当方のような人にとっては新鮮な音には聞こえるだろうし、深く考えさせられる事もないこんな(良い意味で)バカげた音楽も、たまに聴くとテンションが高まりすっきり爽快な気分にさせてくれる。愉快痛快なパーティー・ミュージックを聴きたい人は、今こそゲットー・ハウスがお勧めだ。



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| TECHNO11 | 09:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
2014/4/26 Floating Dance feat. Dazzle Drums @ Jicoo
東京湾に浮かぶ船上バー、Jicoo。ここ数年、週末にはそのJicooの中で音楽パーティーを中心としたエンターテインメントショーが開催されており、特に土曜にはテクノ/ハウスのDJが出演して船の上で仮想クラブを思わせるパーティーを行っている。松本零士デザインによる先進的なデザインの船で都会の夜景の眺めつつ、音楽もお酒も楽しめるとあって、そこには非日常的なラグジュアリーな空間が一時のみ生まれるのだ。そして今回はJicooにDazzle Drumsが初登場。今年の1月にダンサーとの合同企画で、Dazzle Drumsが制作した曲に合わせてダンサーが踊りを披露するショーケースがあったが、今回はそれをJicooの中へと持ち込んだパーティーを開催する。
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| EVENT REPORT5 | 15:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
STL - At Disconnected Moments (Smallville Records:SMALLVILLE CD08)
STL - At Disconnected Moments
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昨今のドイツのディープ・ハウス台頭の一つとして、ハンブルクのSmallville Recordsの成功は見過ごす事は出来ない。Lawrence、Julius Steinhoff、Just von Ahlefeld(Dionne)の3人が設立したレコードショップであり、レーベルでもあるSmallvilleは、USのシカゴ・ハウスやデトロイト・テクノに影響を受けたムーディーを作風を得意としている。特にクラブトラックとしてEPが大量生産されるご時世に於いても、それだけではなくアルバムとしての総合的な完成度を軽視する事なく、粛々とリスニングにも耐えうるアルバムを提供し続けている事はレーベルの確かな実力を証明している。そんなレーベルの最新アルバムが、Stephan LaubnerことSTLによるSmallvilleからは初となるアルバムだ。掻い摘んで言ってしまうとBasic Channelをディープ・ハウス化した現代版になるのだろうか、深く揺らめく残響音とざらついて湿っぽいリズムが脈打つミニマル・ダブである。最初から最後まで抑揚は統一され、モノトーンな感情に支配されたミニマル度の高い作風は一聴してひんやりとクールな様相ではあるが、静かに湧き出るような感情にはやはりSmallvilleらしいムーディーな叙情が見え隠れしている。あくまでBasic Channelが音響の美学と共にEP単位でフロアでの機能性を追求していたのに対し、STLのアルバムは機能性よりもホームリスニングとして部屋の空気に馴染む音に重きを置き、不鮮明な音像の中から繊細で流麗なコード展開が微かに浮かび上がらせる事で、幾分か感情的なハウス色を打ち出しているのだ。とは言え半分以上の曲が10分超えと少々大作を狙い過ぎた感も拭えなく、全体の統一感が高いだけに冗長になっている点は否めない。それでも陶酔感をたっぷり含むディープ・ハウスとミニマル・ダブの邂逅は、Smallvilleのレーベルの名声を更に高めるであろう。



Check "STL"
| HOUSE9 | 23:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/4/4 vendor Presents "ON THE FLOOR" LORD ECHO JAPAN TOUR 2014 @ Unit
CDのみならずアナログも即完売となるなど日本に於いても高い人気を得るレゲエ・ユニットのLord Echo。"Thinking of You"のカバーなどアンセム級のヒット曲を出しつつ、単なるダンス・ミュージックとしてではなくレゲエにダブやソウルにジャズやファンクなどを落とし込んだ作風は、クロスオーヴァー的な手法でアルバムの完成度を高め着実な評価を得ているのだろう。そんなLord Echoが満を持しての初来日となり、リーダーであるMike Fabulousを含めた7人体制でのライブを披露する。そして国内外からパーティーを盛り上げるべくtoeやKuniyuki Takahasiと言ったライブアーティスト、そしてMuroやMichiharu Shimoda aka Silent PoetsがDJで出演するなど、個性的なメンバーが集まる豪華な一夜が始まる。
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| EVENT REPORT5 | 19:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/2/22 secretsundaze @ Air
2002年、UKはロンドンで隠れ家のようなロフトで日曜の昼間に開催していた事から名付けられたパーティー"secretsundaze"。Giles SmithとJames Priestleyらによって立ち上げられたパーティーは、当初は口コミのみの周知でウェアハウス・パーティーとして開催されていたそうだが、いつしか評判は広まりビルの屋上など屋外にも場所を移しながらUK屈指のテクノ/ハウス・パーティーに成長している。アンダーグラウンドがその性質を失う事なく、世に認められたパーティーと言えるかもしれない。現在ではレーベルとしてのSecretsundaze、DJマネージメントとしてのThe Secret Agencyも運営するなどその活動の場は広がっており、その動向は注目すべき存在だ。
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| EVENT REPORT5 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/1/12 Block Party "Sunday Before Holiday All Night Long" @ 0 Zero
Dazzle Drums主催、毎月第二日曜日にサンデーアフタヌーンパーティーとして開催されているBlock Party。オーセンティックなハウスやダンクラから最新のトラックまでプレイし、温故知新なスタイルの上に前進するヴィジョンを持っている事で、安心感と意外性を楽しめるパーティーだと認識している。今回は翌日が祝日となっているので夕方6時から翌朝6時までの12時間開催となっていて、例えば普段はオールナイトで遊べない層にも、またはやっぱり真夜中に遊びたいよねと言う層にも訴求していたが、自分は真夜中から遊びに行く事にした。
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| EVENT REPORT4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/4/19 Forestlimit 3rd Anniversary Party Smoke & Mirros @ Forestlimit
幡ヶ谷でひっそりとではあるがパーティーを開催しているForestlimitも、いつの間にか3周年を迎えたそうだ。その記念に5日間に渡ってアニバーサリーパーティーを予定しているのだが、その初日はCMTと二見裕志とDNTと珍しい組み合わせで、そもそもForestlimitと言う箱に興味はありながらも未だ未開の地であったので、この機会に遊びに行ってみた。
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| EVENT REPORT4 | 09:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Frankie Knuckles Presents Tales From Beyond The Tone Arm (Nocturnal Groove:NCTGDA007)
Frankie Knuckles Presents Tales From Beyond The Tone Arm
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昨年末のクリスマスの時期にリキッドルームに降臨した黒いサンタクロース、その人こそシカゴからのHouse of GodfatherであるFrankie Knuckles。シカゴ発ながらも今ではNYハウスの典型的なアーティスト、つまりは模範とされるべきハウスのフォーマットを形成した重要な人物でもあり、NYハウス苦境の時代に於いても色褪せない後光を発し続けているアーティストだ。本作はそんなナックルズの魅力を嫌という程味わい尽くせるMIXCDだ。何故ならMIXCDでありながら8割以上はEric Kupper & Frankie KnucklesによるDirector's Cut名義の作品やリミックスで構成されており、つまりは音そのものがナックルズによって作られたものであるからだ。内容はもう目玉が飛び出る程に凄くて永遠不滅の自身のクラシックである"The Whistle Song"のリメイクに加え、ディスコ・クラシックである"You Make Me Feel"やLil' Louisの新作"Fable"に"Back Together"などの名曲群のリミックス、そして彼等が近年制作した新曲まで出し惜しみする事なく収録している。熱くシャウトするボーカルにゴージャスなストリングスや優雅なピアノ使い、そしてどこまでも終わらない定番の4つ打ちビートと温度感は常に高く、余りの甘さとソウルネスにコテコテ感があるのは否めない。しかしNYでのハウスが光明を見出だせない現在に於いても、彼等はアンダーグラウンド化の流れに飲み込まれる事なく、彼等が信じるハウスを堂々と信念を持って体現している事に感動すら覚えるのだ。確かにここに収録されているハウスが今のトレンドとは言えない事は分かっているが、それでも尚揺ぎないハウスの愛を、温かさを、メッセージ性を伴っているのは、ナックルズがハウスの基本を守り続けているからなのだろう。これはHouse of Godfatherの愛に満ちたハウス名作集である。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Dionne - Back On The Planet (Smallville Records:SMALLVILLE23)
Dionne - Back On The Planet
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2006年ドイツはハンブルグで設立されたLawrenceらに依るレーベルかつレコードショップ・Smallville Recordsは、まだまだ歴史は浅いながらもMove DやSTLなどのミニマルハウス〜ディープハウスに長けたアーティストを擁し、注目を集めるレーベルの一つとなっております。Just von AhlefeldことDionneもそんなレーベルの共同運営者の一人で、同レーベルからは2枚目となるアナログをリリースしております。ムーディーでジャジーな音楽に注目していると言う彼等の言葉通りに、Dionneの新作、特に"Back On The Planet"はまるでLarry Heardの"Can You Feel It"の再来と言っても過言ではないかもしれません。素朴で乾いたTR-909風なキックやハットのリズム、アシッディーなのに優しいベースライン、崇高にさえ感じられるエモーショナルなシンセストリングスの調べは、単純な旋律の反復なのに尚叙情を喚起させるあの名曲と同じ空気を纏っております。そして裏面にはハンドクラップを使用した古き良き時代のシカゴ・ハウスを意識した"What You Are"と、ミニマルな展開とミステリアスな雰囲気が深みにはまらせる"Capsule"の2曲を収録。全てにおいて言えるのは古典主義なシカゴ・ハウスを下敷きにしつつ、綺麗に纏め上げたモダンな作品でありレーベルの方向性を端的に表しているのではないでしょうか。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Motor City Drum Ensemble - DJ Kicks (Studio !K7:!K285CD)
Motor City Drum Ensemble - DJ Kicks
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タイコクラブへの出演が決まっていたにも拘らず、東日本大震災の影響で来日がキャンセルとなったMotor City Drum EnsembleことDanilo Plessowでしたが、その穴を埋めるには十分な作品がリリースされました。Studio !K7の長らく続く名物MIXCDシリーズの最新作としてMCDEが抜擢された訳ですが、これが予想以上に幅広いジャンルを詰め込でおり、まるでダンスミュージックの歴史を掘り返すと言っても過言ではないような気がします。年代で言えば1977〜2011年までの34年を横断し、Sun Raのスピリチュアル・ジャズで始まりRhythm & Sound(Basic Channel)のレゲエで黒い泥沼に嵌り、Mr. Fingers(Larry Heard)の垢抜けないローファイな初期シカゴハウスの温もりに包まれる。そしてFred Pの華美なディープハウスもあればRobert Hoodの芯の強いミニマルテクノも通過し、笹暮だったファンキーなMotor City Drum Ensembleの新曲の後にはAphex Twinのメタリックなアンビエントで冷水を浴びせられる。ラストにはフュージョン・ソウルの傑作"Sweet Power, Your Embrace"が待ち侘びて、ほっこり酸いも甘いも噛み締めるボーダレスな選曲。しかし特筆すべきはMCDEが創り出す世界観の統一で、年代に差はあれど根底にはブラックミュージックの生温かい血潮が通っており、ジャンルとしての多彩さは感じられてもその幅の広さ程には違和感が無い事にMCDEの音楽への造詣の深さが伺えます。色々詰め込み過ぎてクラブ直結MIXCDと言うよりはコンピレーション的な印象もありますが、どんな音も黒く染め上げる手腕はTheo Parrishとも通じる物があり、ビートダウンな展開をじっくりと味わえる好内容ですね。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 12:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Agoria - Fabric 57 (Fabric:fabric113)
Agoria - Fabric 57
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今年オリジナルアルバムを出したばかりのフレンチテクノの貴公子・Agoriaですが、その熱も冷めやらぬ間に名門FabricからMIXCDもリリースさせました。今までにもジャンルレスに縦横無尽なMIXCDを3枚もリリースしているけれど、今年出たアルバムから毒々しさが消えて洗練されたのと同様に、本作もかつての作風に比べると艶はありながらもやんわりと落ち着いた印象を受けました。序盤のVainqueurやMoritz von Oswaldのダブテクノなどどっしり重たいグルーヴから深く始まり、歌物テクノも多用して刺激的に盛り上げつつ、そこからSpace Dimension ControllerやInfiniti、そして自身のヒット曲"Speechless"などデトロイト系で一気に未来へと加速して行く中盤。ただヒット曲をプレイするだけでなくそこに声ネタを被せて原曲以上の盛り上がりも作る技も披露しつつ、ゴリゴリのブギーハウス〜アシッドハウスで攻撃的になったと思いきや、終盤ではJose JamesやCarl Craig(本当C2の曲はよく使うな)でぐっと夜のアダルティーな世界へと突入するディープハウスからElla Fitzgeraldのジャズトラックでしっぽりと終焉を迎えるドラマティックな展開。散々色んな方向へと引きずり回されながらも、そこはAgoriaの審美眼で選びぬかれた曲が使われており、派手な夜の喧騒と言うよりはエレガントな大人の舞踏会の夜のようです。ベテランらしく深化したと言う表現がしっくりきました。

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| TECHNO8 | 12:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Todd Terje - Remaster Of The Universe (Permanent Vacation:PERMVAC 055-2)
Todd Terje - Remaster Of The Universe
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Prins ThomasやLindstrom、Idjut Boysらとも並ぶ人気を誇るノルウェーのコズミック・ディスコ王子・Todd Terjeが、今までのリエディット/リミックスをまとめたMIXCDとコンピレーションのセット2枚組アルバムをリリース。まだ弱冠29歳と言う若さながらも、ジャンルや年代、そして合法・非合法問わず様々な音楽をバレアリック風ディスコに再構築する手腕でシーンのトップに躍り出ておりますが、ようやく彼の音源がまとめて初CD化だそうです。基本的にはポジティブでキラキラとした輝きを感じさせるディスコアレンジが多く、古い時代を感じさせると共に古典音楽にお洒落な現代風の洗練さも加えたポップな音楽性が感じられます。単なる懐古的な方向に向かうのではなく、新しい懐かしさなり過去の遺産への敬意が込められており、原曲を全く知らない自分でもTodd Terjeの音楽への愛を共有している気持ちになれました。普段はそれ程ディスコ系は聴かないのですが、メロディー重視の楽曲性なのでポップな音楽が好きであれば誰でも共感出来るのでは。非合法のエディット作品は当たり前ですが収録されていないのに残念ですが、アナログで膨大なカタログを揃えるのは困難なので有り難い作品集ではあります。

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| HOUSE6 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Sebastian Mullaert aka Minilogue - WaWuWe (Mule Electronic:mule electronic cd19)
Sebastian Mullaert aka Minilogue - WaWuWe
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Son KiteやMinilogueでも大人気のユニットの片割れ・Sebastian Mullaertが、今となっては世界規模のレーベルとなったMuleから初のMIXCDをリリース。正直な話Son Kite名義ではトランスやってたんで自分は距離を置くユニットなんですが、近年のMinilogueの活動はWagon Repair、Traum、Cocoonなどテクノ系のレーベルからのリリースが増えており、随分と音の傾向も変わっていたみたいです。なのでこの2枚組MIXCDもトランスではなくテクノなのでご安心を。まず1枚目は深海に潜っていくようなディープでダビーなテック系が中心。真っ暗闇の沈黙に包まれた深海を潜水艦でゆったりと航海しながら、幻想的な残響音に包まれるようなミスティカルジャーニー。緩いけれども一定に刻まれる4つ打ちが、ずぶずぶと深い海溝に引きずり込むようで鈍く精神に効いてきます。2枚目はフロア寄りのダンストラック中心が中心で、トライバルやミニマル、テックハウスなど雑食系であちらこちらを行き交う内容。ただ上げるのか下げるのかどっち付かずと言った中途半端な印象で、その上線の細さが残念。ここはやはり緩慢に深遠な音響美を聴かせてくれた1枚目を推したい。

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| TECHNO8 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ben Klock - Berghain 04 (Ostgut Ton:OSTGUTCD13)
Ben Klock - Berghain 04
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現在のテクノシーンを引率するベルリンテクノの重要レーベル・Ostgut Tonから、レーベルの中心的存在の一人であるBen KlockがMIXCDをリリース。大半が新曲や未発表曲と言う現在のテクノシーンの最先端を披露しつつも、実はOstgut Ton音源の使用率も高かったり、またデトロイト系やシカゴハウスも使用したりと、意外や意外にミニマル一辺倒ではありません。以前クラブで彼のプレイを聴いた時はもっとハードで疾走感があるミニマル中心だった気がしますが、本作はそこまでハードでもなく深海を航海する潜水艦の様なディープな印象が強いですね。とは言え音自体はモノトーンで陰鬱、そして金属的な硬い鳴りとざらついたインダストリアル的な音もあるので、Ostgut Tonらしいと言えば確かにそうかも。そして時折真っ暗な深海に光が刺し込むが如く叙情漂うデトロイティッシュなトラックも入ってきたりと、効果的なアクセントもつけられております。しかしクラブで聴けばそれなりに盛り上がる内容ではあるんだろうけれど、家で聴いている限りだとシリアス過ぎて内に内にと沈み込んでしまいそう。彼がレジテントを務めるBerghein/Panorama Barにおいて、ゲルマン達はこの様な音楽で狂喜乱舞しているのだろうか?謎である。

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| TECHNO8 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Christian Prommer - Drumlesson Zwei (Studio !K7:!K7257CD)
Christian Prommer - Drumlesson Zwei
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クラブミュージックの名作をジャズカヴァーするDrum Lessonプロジェクトの第二段が到着。本作も相変わらずChristian Prommerを中心としたユニットがほぼ人力による生演奏でデトロイトテクノやディープハウス、現代音楽の名作をジャズカヴァーしておりますが、期待が大きかったのか前作程の衝撃を感じる事は無く、それどころか随分地味な作品になってしまったと感じました。前作における人力によるスウィングするビート感や華麗で繊細なジャズ演奏は身を潜め、なんだか窮屈な枠に閉じ込められてせまざまとミニマルなプレイをしているかの様で、これは敢えて生演奏する必要があったのだろうかと疑問が残りました。選曲のせいもあるんだろうけれど全体的にトーンも暗いし、随分と内向的な音でジャズアレンジとマッチしていない気がします。やっぱり何でもかんでもカヴァーすれば良いと言うのでもなく、楽曲と音の相性ってのもあるんですよね。クラブミュージックを気合を入れて生演奏カヴァーする事に考えが行き過ぎて、ちょっと力み過ぎたのかな。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 13:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
2009/12/22 Guidance〜導き導かれる人生〜 @ CLUB AXXCIS
この日はAltzやEYE、DJ Yogurt、Hiroshi Kawanabeらが出演する豪華なパーティー・Guidanceがあったのですが、久しぶりの失敗を。まず夕食に旧友たちとタイメシ屋で散々飲んで、その時点でかなり酔っぱらう。その後クラブ友達が誕生日だったので、まずWOMBに行ってシャンパンボトルサービスを二人で一本開ける。COS/MESと言う日本のディスコティックなユニットのDJも聴いていたけれど、ズンドコでなかなか良かった。

そしてWOMBを30分位で出た後、ようやくGuidance〜導き導かれる人生〜へ。AXXCISと言うクラブは初めてだったけど、2〜4Fまで全ての階にフロアがあってでかい!!音もなかなか出ていたし、是非とも普段から良質なパーティーを開いてくれると嬉しいです。とまあ自分が着いた頃にはHiroshi Kawanabeがプレイ中でズンドコな4つ打ち中心だったと思うけど、友達と喋ったり飲んでいたりで記憶が無い。水タバコを体験出来る場所があったので吸ってみたのだけど、自分が吸ったのはコーヒーの香りがして美味しかった(が後で知ったら普通のタバコより危険らしい。が〜ん…)。

その後が不味かった…疲れて椅子に座ってたらいつの間にか寝てしまい、起きた頃にはAltzのライブをすっ飛ばすどころかDJ Yogurtのプレイも終盤に差し掛かっていて、一番期待していた二人をほぼ聞き逃す。DJ Yogurtはアッパーなプレイをすると言う予告通りでがんがん飛ばしてテクノを回していて格好良かったのに…でも余り聴けなかった。はぁぁぁぁぁ〜。DJ Yogurtの最後はThrobbing Gristleだったっけな?そんな感じで肩を落としつつ帰宅。
| EVENT REPORT2 | 17:30 | comments(1) | trackbacks(0) | |
Cassy - In The Mix - Simply Devotion (Cocoon Recordings:CORMIX026)
Cassy - In The Mix - Simply Devotion
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今テクノで隆盛を極めているレーベルの一つ・Cocoon Recordingsと言えば、昔の巨人みたく他のレーベルで育ったアーティストを上手く流用している感じで余り好みのレーベルではないのですが、この"In The Mix"シリーズだけは通な人選と高品質を保ち続けていて好感の持てる所です。そして新作はドイツで今最も熱いとされるクラブ・Panorama Barのレジデントの一人・Cassyが担当。以前のMIXCDもかなり渋い音でしたが新作も相当に渋く、前半はシカゴハウスの不穏な空気とドイツのミニマル感覚を足したモノクロな音が中心。緩いテンポながらもねちねちと重く濃いグルーヴがあり、中盤からはテック系も混ぜたりするも全然アッパーにならずに暗めの廃退的な音が続きます。終盤でようやく日の目を浴びるように情緒漂うディープハウスに移行して、程よい盛り上がりを見せて上手く終わりを迎えます。こう書いてみると何だか単調で地味な印象を受けるかもしれませんが、実際は緩いハウシーなグルーヴは上げず下げずの微妙なバランスの上に成り立っていて、派手ではないけれど高揚感がじわじわと染み入るプレイでした。しかし実際にこんな感じでクラブでもプレイするのかしら?ラウンジ向けだと丁度良い位な気もする。

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| HOUSE5 | 10:30 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Live At Pacha Ibiza mixed by sugiurumn & DJ EMMA (AVEX ENTERTAINMENT INC.:AVCD-23632~3)
Live At Pacha Ibiza mixed by sugiurumn & DJ EMMA
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日本は自由恋愛が広がったおかげでハードル又は理想が高まり過ぎ未婚率は急上昇、日本終了のお知らせ。30〜34歳の男性の未婚率は約50%らしい、って正にオイラの事じゃねーか…。まあ後は収入が減少していたりとか、結婚に価値を見出せなかったりと、他にも理由あるんだろうけど。恋愛・結婚とは求めるだけじゃなく、歩み寄りだお。あーだこーだ言ってないで、取り敢えず付き合ってみて良い所探せば良いじゃんよ。

続・あべっくすのS子ちゃんがくれた物。日本のハウスシーンを長きに渡り支え続けているDJ EMMAと、元ロック小僧でクラブミュージックにノックアウトされDJに転身したsugiurumnが制作した2枚組MIXCD。世界中のクラバーが憧れるイビザのパーシャでレコーディングし、その享楽的な空気までも含んだ大箱向けプログレッシヴハウスが満載。普段この手の音楽は殆どシカトこいているので余り耳にしっくり来ないんだけど、こう言うのが人気あるのは分からないでも無い。派手なベースラインやシンセサウンド、大波に飲み込まれる壮大な展開、そしてやはりリゾート的な享楽サウンド、そりゃクラブでだって盛り上がるに決まってるの。無闇にマニアック過ぎたり実験性を求めるでもなく、とにかく気持ち良く踊らせる事を目的としているのはある意味潔いと思う。個人的にはダークでどろどろした流れから、途中にガルニエのクラシックである"The Man With The Red Face"を挟んでテックハウスの幻想的な音に移ったりしつつ、ドラマティックなハウスで終盤に流れ込み、ラストで薫さんのハイテックな"The Whisperer in Germination"で締めたDJ EMMAの方が好み。さすが20年以上の経験があるDJ EMMAと言わざるを得ない貫禄のプレイ。燦々と太陽の光が降り注ぐ夏のビーチで聴きたいね。

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| HOUSE5 | 07:45 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Steve Bug - The Lab 02 (NRK Sound Division:LAB002)
Steve Bug-The Lab 02
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ミニマル旋風の中で着実に評価を上げてきたPoker Flatのボス・Steve Bugが、重要ハウスレーベルの新たなるMIXCDシリーズ"The Lab"の第二段に抜擢されました。この人の作るトラックは凄い秀でてる訳じゃないけれど、DJMIXに関しては中々グルーヴィーで色気やディープさを伴いベテランらしい大人なプレイが多く、アーティストと言うよりはDJ気質なお方だと思います。今回は2枚組みでそれぞれコンセプトを分けてプレイ。CD1はハウス〜ディープハウスの現代的要素をフューチャーした滑らかで深みのある音をコンセプトに、小さなクラブで一晩中プレイするのを意識した展開だそうです。実際殆どアッパーにはならずに緩みのあるグルーヴで、ミニマルでパーカッシヴなずぶずぶと深みにはまるプレイ。終盤テッキーで幻想的な場面も出てくるけれど、結構地味かな…。対してCD2はアップリフティングに、でもソウルフルかつテッキーな大箱向けのプレイだそうですが、う〜ん、やっぱり地味じゃないかな。ディープなミニマルを中心に終始陰鬱な音が続いて、ずっと沼の底に陥るような印象。これが今のクラブのメインストリートなの?なんかいかにもテクノって感じではないんだよな、ハウシーではあるけれど。一晩中こんな落ち着いたのを聴いて踊るほど自分はまだ歳くっちゃいないし、もっとテクノらしい衝動がある方が俺は好きだけどな。それに以前は聴けたセクシャル、アダルティーな要素が薄まっているのも個人的には残念。自分とSteve Bugの求める音に距離感を感じました。

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| TECHNO7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kevin Saunderson - History Elevate (KMS:KMSHISTORYCD01)
Kevin Saunderson-History Elevate
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うほっ、どう見てもゴリラです…。あーちゃん?

相変わらず一向に新作の出ないデトロイトの御三家ですが、その中で一番商業的には成功しているであろうケビンサンダーソンが過去の遺産を活かして新譜をリリース。内容はDISC1は今までのKSのリミックスワーク集なんだけど、さすがに90年前半の仕事も多くて時代を感じせるし、今聴くとちょっと古いかな。KS特有の図太いベースが響く大箱系トラックが多いけれど、そんなに目を見張る点は無し。本作の醍醐味はやはりKSのトラックを現在のヒットメーカーがリミックスしたトラックを集めたDISC2の方。2年に渡って5枚のEPでリリースされていたリミックストラックを、更にKSが全部繋げたミックス仕様。DJでもなければ全てのEPを集める人も少ないからその点でも本作は価値があるだろうし、何よりリミキサーが豪華で素晴らしい。チリアンミニマルのLuciano、デトロイトの至宝・Carl Craig、若きテクノ貴公子・Joris Voorn、ハードテクノからはBen SimsやChristian Smith & John Selway、ミニマルの前線に立つLoco Dice等々、どんだけ人気アーティストを集めたんだよと思います。これだけの面子が集まれば文句は無かろう、完全にフロアで馬鹿受けするトラックばかりに決まっている。ただよぅ、過去の遺産に頼らずに音楽製作してくれよな〜。完全新曲がやっぱり聴きたいよ。

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| TECHNO7 | 07:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Massage Nonmix By Kaoru Inoue (LD&K Records:LOCD-50056)
Massage Nonmix By Kaoru Inoue
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なんでもカルチャー雑誌「MASSAGE」が企画し、本物以上カルト未満なダンス・ミュージックをリビングで聴くと言うコンセプトの元リリースされたのが本作。コンパイラに選ばれたのは、日本が誇るクロスオーヴァーかつ楽天的な音楽家・井上薫。まあこの人の選曲ならば間違い無しのは確定だけど、その上サブタイトルは"Balearic In The House"なんて付けられているのだから、もう開放的で心地良いハウスが詰まっているのは言うまでもない。勿論ここに詰まっているのはハウスで踊れるトラックばかりなのだが、明らかにクラブでの喧騒とは異なる感覚があり、汗臭さが全くないのはやはり家でくつろいで聴く事を前提としているからなのでしょう。緩く紡がれるグルーヴは決して激情を呼び起こすのではなく、沈静と安堵をもたらし非日常的な一時間のトリップであるかの様です。井上薫の音楽は普段から非日本的、ワールドワイドな音楽性を感じさせるけれど、ここでも同じ様な感覚、まるで飛行機に乗って世界中を飛び回っている様な色々な景色を見せてくれるんですね。手放しに絶賛出来るほど素晴らしい最上級のリラクシングミュージック。

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| HOUSE4 | 00:05 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Joris Voorn - Balance 014 (EQ Recordings:EQGCD024)

Joris Voorn-Balance 014
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新次元…と言うのは言い過ぎかもしれないが、これが最新のテクノの形である事にもはや疑いはないだろう。世界各地、日本においても大人気となったJoris Voornの最新MIXCDはアルバム2枚に100曲ものトラックを使用した驚愕の内容。とは言えこのPCを使ったスタイル自体は、2001年のRichie Hawtinの"DE9"(過去レビュー)の時点で完成系を成しているので、実は最新であるとは言い切れない。が、このスタイル自体がテクノと言う世界に普及しているのは間違いない。各曲から一部分をパーツとして切り出し、それをPC上で細かにループ・エディットを繰り返し、本人が言うように"絵を描く"様な作業を繰り返すスタイル。全く異なる曲の一部が同じ時間・場所に存在する事により、全く異なる新しい音楽へと変容を遂げる進化。もはやこれはMIXCDと言うよりも、Jorisのオリジナルアルバムとさえ言える様な境地にまで達している。"Mizurio mix"は(比較的)アッパーでグルーヴィーなテクノ、ミニマル、テック系中心の内容で、しかしながら覚醒感を刺激するドラッギーさも感じさせます。対して"Midori Mix"はエレクトロニックミュージックをより幅広く吸収したフリースタイルな選曲で、テクノの中にディスコダブやバレアリック、ダウンテンポ、ジャズも取り入れられて開放感のある音が持ち味。どちらのミックスも各曲が自然に融解し、そして再度融合し、今まで違う世界観が繰り広げられ非常に興奮出来る内容でした。同じ事を既にやっているRichie HawtinのMIXCDに比べると、カラフルなのが特徴でこれはこれで素敵です。

ただ欲を言わせて貰うと、本作があくまでホームリスニング仕様である事。これは結局はクラブではプレイする事の出来ない内容だから。かつてJeff Millsがアナログを一時間に40枚程も矢継ぎ早に回していたプレイは、既に過去の物となってしまったのか?いや、そうではないと思う。そこには瞬間瞬間に生まれる独創性や閃きがあったはずで、あれにこそ僕は人間的な熱や魂を感じる訳で。だからJorisにも一枚位はコンピューターを使用しないで、クラブで再現出来る単純だけども爆発力のあるプレイが聴けるMIXCDを出して欲しいと言う気持ちもあります。テクノロジーが必ずしも全てを豊かにする訳じゃないんだ。

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| TECHNO6 | 00:30 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Pop Ambient 2009 (Kompakt:KOMPAKTCD69)
Pop Ambient 2009
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夏が来〜れば思い出す〜遥かな尾瀬〜って、今は夏じゃないよ!冬の名物アンビエントシリーズ・"Pop Ambient"。ドイチェテクノの総本山・Kompaktが冬に送り出す定番中の定番で、このブログと共にもう何年も同じ時期にリリースを重ねております。このブログを定期的に更新するのも忍耐力が必要な様に、Kompaktが質を落とさずに毎年アンビエントコンピを送り出すのもきっと裏では大変な努力がある事でしょう。しかし2009年盤はKompakt以外からのアーティストが半分位含まれていて、ある意味外注と言うかKompaktのネタ切れなのかしら?やっぱり一つのレーベルのアーティストだけで質の高い曲を集めるのは、相当に難しいと言う事なんだろう。そんな事を抜きにすれば本作も充分に快適なノンビートアンビエントが満載で、白銀の雪の世界に溶け込んでしまうような幻想的な世界観は健在です。と言うよりも大吹雪で外に出られず、かまくらの中でしんしんと静寂の時間を過ごすようなイメージが浮かんできます。日本でも真冬の北海道とか豪雪地帯などでこたつの中に籠もって聴くと、一番気持ち良いんじゃないかと思います。寝る時のBGMとしても当然問題無し。

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| TECHNO6 | 00:10 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Throbbing Gristle - 20 Jazz Funk Greats (The Grey Area:TG CD 4)
Throbbing Gristle-20 Jazz Funk Greats
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クラブじゃないけれど朝帰り。渋谷の小さなバーで誰それが80〜90年代の素敵な曲を中心にDJをしていたので、流れでそのまま朝まで居たと言う訳です。規模は大きくなくともそこには温かさがあった、そう信じております。

Throbbing Gristle、通称・スログリ。もはやこんな音楽まで聴くようになると、自分でも大丈夫かなと感じるこの頃。スログリは1975年にイギリスで結成された元祖インダストリアルバンドで、その後のノイズミュージックやインダストリアルに多大なる影響を与えてもいるそうで。またテクノアーティストが彼等の曲をリミックスをしている通り、テクノへの影響も少なからずあるのでしょう。タイトルにジャズとかファンクなんて言葉が入っているけれど、そのまま解釈しても多分意味不明。グレイトなのは間違いないと思うけど。テープなどを使ってコラージュやノイズを散布させた超変異体的なサウンド、呪術っぽい不穏なボーカル(と言うか叫び)など、常人が聴いても特に面白くない神経質なエレクトロニックミュージックですよ。でもこのいかにも工業的で尖った金属音が、ズガンッと脳天へと振り落とされるその衝撃的な気持ち良さは、癖になる〜マゾだマゾ。意外とポップな曲もあるけれど、全体的にはとてもシニカルで前衛的なアルバムだわ。Carl Craigなどが参加したリミックスアルバム"Mutant TG"(過去レビュー)もお勧め。



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| ETC2 | 07:00 | comments(13) | trackbacks(0) | |
School Of Seven Bells - Alpinisms (Ghostly International:GI-81)
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去年のUnitカウントダウンで来日していたSchool Of Seven Bells。自分は地元のタイ料理屋で、友人と食事して年越ししてましたが…。近年カウントダウン行ってないな、くそ、まだ老け込むには早いよ。最近のロックは全然聴いてない(昔のニューウェーブは聴いてる)のでSOSBも知らなかったんだけど、カウントダウンに出るんだからと試聴してみたら、意外と良かったので購入してみた。ま、単純に言うとマイブラ系のエレクトロニックシューゲイザーユニットだ。男性一人と双子姉妹の三人組で、ここで強調すべきは姉妹が激カワユスな事だ。あぁ、真面目に音楽の話もしないとね。キュートで透明感のある女性ボーカルが天から降り注ぎ、地上では濃霧の淡いギターやエレクトロニクスが幻想を生み出し、のほほ〜んとした牧歌的なパラダイスを創り上げてます。ここは妖精の住まう不思議の森か、果ては空の上の天国か、聖なる力に満ちた異世界。マイブラに比べればシューゲイザー・サイケ度は低めで、むしろポップで歌物重視なポストロック×エレクトロニカ。この手の音は既に出尽くしてるので新鮮味はないけれど、良い曲は書けているから次作以降で真価が問われるでしょうね。デビュー盤としては、素直に良いと思うよ。



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| ETC2 | 00:10 | comments(0) | trackbacks(0) | |
TECHNO POP, UK NEW WAVE & NEO-ACOUSTIC
1月は円高を良い事に音源買い過ぎたわ、50枚位買ったか?amazonのJPとUSを利用するわ、Discogsでレアなレコードを買ったりして、聴けていないCDやレコードがかなり溜まっております。CD置く場所もまじで困ってるし金の消費がやばい事になってるし、こんなんで良いのか自分?ま、もし結婚したら今まで同じ様な買い方は出来なくなる訳だし、独身の身分を満喫したいと思います(その前に彼女が出来ねえYO)。さすがに今年で三十路なんでノーフューチャーな生活は辞めないととは思うが。

TECHNO POP
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最近CDを買う時に参考にしている本があって、それが今日紹介する3冊。シリーズ化されていて色んなジャンルの本が出ているそうですが、自分にはやはりテクノポップ!クラフトワークとかYMOの大御所をはじめ、DEVOとかP-MODELとかプラスチックスも載ってるし、Tears for Fearsの様な電子AORみたいなバンドや、インダストリアルを開拓したThrobbing Gristleなども載っていて、ピコピコ音好きには堪らない内容です。こう言うレビュー本を読むと購買衝動が止まらなくなるので、普段は読んじゃいけないと思うだ。

UK NEW WAVE
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で結構テクノポップともレビューが被っているのが、UKのニューウェーブ。こちらもテクノを聴く方には外せない訳で、と言うのも80年代のニューウェーブってエレクトロニクスを活用した音楽が多いんですよね。勿論それだけじゃなくてパンクとかダブとか色々なジャンルの音楽を吸収した前衛的な音が特徴で、既存の殻を破ろうとする勢いには目を見張るものがあります。最近のロックは聴かないけど、この頃のニューウェーブはまじで好きだわー。ただの親父的な意見ですまんでつ。

NEO-ACOUSTIC
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で尖がった音ばかり聴いていると時々癒しの音を欲するので、そう言った時にはやはり生の音。ビールも生が美味い、レコードも生だから良い、セックルも…は明るい家族計画、音楽もアコースティックな柔らかい響きが体に優しく染み渡る訳ですよ。EBTGとかFelt、アズカメとかの定番は当然掲載されているし、自分の知らないアーティストがいっぱい紹介されていてついつい買いたくなってしまいました。ネオアコ以外にも青春一直線のギターポップも載っていて、甘酸っぱくて懐かしいエイティーンに戻りたい人には参考になりそうです。自分の高校生活は女の子に囲まれた毎日(生徒の7割位が女子の高校)だったのに、その頃はDQN(今もDQN)だったので全然環境を生かしてなかったけどね。

あーやばい、購買意欲がミュージックノンストップテクノポップだぜよ。
| ETC2 | 00:10 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Metro Area - Fabric 43 (Fabric:fabric85)
Metro Area-Fabric 43
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先日ディスコティックなアルバムをリリースしたMorgan Geistと、Darshan Jesraniから成るディスコでポップなユニット・Metro Areaが、Fabricシリーズに参戦。と言う事なれば特に説明が無くともだいたいの想像がつく、イタロディスコ、シンセポップ、ニューウェーブな曲のオンパレード。自分はここら辺の音楽に造詣は深くないのでちょっと戸惑いを隠せませんが(なら買うなよって話ですが…)、クレジットを見る限りだと80年前後の曲が中心みたいですね(Ministry、Devo位しか分からん)。まー古臭いのは言わないでも分かるでしょうが、ドタドタとした垢抜けない4つ打ちやらレトロなキラキラ未来感やら、ブリブリっとしたベースラインなど本当に懐かしさを漂わせるミックスCDですよ。どちらかと言うと先進性が強いFabricシリーズの中では逆に先祖帰りで古典的な内容ですが、無意識に空気を和ませてくれるポップな感じはグッドオールドデイズってな懐かしさを誘いこれは悪くない。ハウスパーティーの朝方なんかのまったりとした感傷的な時間に近いイメージかな。DJ Harvey、Lindstrom、Prins Thomas、Chicken Lips辺りが好きな人には、マジで恋する5秒前でしょう。

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| HOUSE4 | 09:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Âme - Fabric 42 (Fabric:FABRIC83)
Ame-Fabric 42
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いきなりですが、これは傑作です!ミニマルシーンで奉られながらも本人達はミニマルと言われる事に辟易しているそうなÂmeが、人気MIXCDシリーズ・Fabricに遂に登場。Fabricは名作が多いけれどÂmeもここに来て地力を発揮し、想像以上にドゥープなプレイを披露してくれました。ミニマルは嫌いなんて言いながらも序盤から酩酊すれすれのミニマルをプレイしておりますが、どこか民族的な音色を感じさせるパーカッションが入っていて既に不気味な雰囲気を漂わせております。中盤からはシカゴハウスも投入し狂気のアシッディーなハウスでじわじわと攻め上げ、そして後半では自身のトライバルでアシッドな新曲を披露し一気に盛り上げます。後半のハウス中心ながら極限までのファンキーなグルーヴは本当に見事な物で、他のミニマル勢とは一線を画す非凡なる才能が全開になっております。そして最後はデトロイトトラックの名作で綺麗にしめておりますが、徹頭徹尾貫くハウスグルーヴが本当に素晴らしい。やっぱりÂmeのプレイはミニマルと言うよりはハウスと言った方が適切な音で、他のミニマル勢みたいに奇をてらう事はなく割りとハウスに忠実な気がします。ディープで無慈悲な世界観と、ねっとりと絡みつくグルーヴ感は本物。

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| HOUSE4 | 14:00 | comments(0) | trackbacks(3) | |
Terrence Parker - Serious Grooves In The Mix (Serious Grooves:SGCD1)
Terrence Parker-Serious Grooves In The Mix
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デトロイトのハウスレーベル・Serious Groovesの音源を使用して、デトロイトのベテランハウスアーティスト・Terrence ParkerがMIXを手掛けたのが本作。ちなみにリリースは94年で日本ではAvex傘下のCutting Edgeから。昔はAvexもまともなクラブミュージックをリリースしていたと言う、今となっては懐かしい証拠。CD帯には「デトロイトテクノの従来型(ダーク、シリアス、インテンス)をくつがえすべく…」「なぜかとってもDISCO-TECH!」と書いてあります。別にデトロイトってダークなだけじゃなくてポジティブなメッセージ性だってあるじゃんよと思いますが、初期URは確かにハードコアだったしそれの事を指しているのかしら。それはおいといて兎角テクノが目立つデトロイトですが、本当はこんな昔からハウスも在ったんだなと感じさせる内容。色々なアーティストの曲が使用されている様に見えて実は大半はTerrence Parkerの変名で、他はChez Damier、Alton Miller、Claude Youngらの曲が混ざっています。音的には古さが漂っていて新鮮味はありませんしMoodymannやTheo Parrish程の黒い展開が待っているでもなく、ゴスペルハウスを少々水で薄めたような軽めのハウスなんですよね。確かにディスコティークな懐かしい思いが込み上げてくる音ですが、もうちょっと汗々する様などす黒いファンクネスがあると個人的には嬉しいです。良く言えばスムースな4つ打ちが続いて癖が無く聴きやすいけれど、デトロイトにはもっと熱い物を期待しています。

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| HOUSE4 | 22:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Sven Vath - In The Mix : The Sound Of The Fourth Season (Cocoon Recordings:CORMIX007)
Sven Vath-In The Mix : The Sound Of The Fourth Season
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最近は仕事の都合で行きたいパーティーも行けない事が多く、結構ストレスが溜まり気味。幾ら生活の為に仕事が大事とは言え、自分の趣味が台無しになる様な仕事をしてたんじゃ何の為に仕事をしてるのかと気が重くなります。今年中には今の現場から平日日勤のみの現場に移らせて貰うように上司に懇願でもするかな。

GW前後に行きたいパーティは幾つかあるけれど多分行けなそうで、今の所行けそうなのがSven Vathが出るCocoonのパーティー位なんだよね。率直な意見としてSvenのプレイにはさほど興味が無いのでそこまで行きたい訳じゃないんだけど、これに行かないと他のパーティーには行けなそうだしなー。Svenのプレイはただ最近のヒット曲をぱらぱらと繋げるだけなので、矢継ぎ早で豪快なプレイやらミキサーをぐりぐり弄るプレイが好きな自分としてはそんなにSvenに好感を持ってないんですわ。Cocoonと言うレーベル自体も既に人気のある他のレーベルのアーティストの作品をリリースするだけだし。まあ流行に乗るのは上手いレーベルだとは思いますけどね。でもSvenが手掛けるこの"In The Mix"シリーズの4作目は、意外にも僕は好きだったりします。2枚組みで真夜中の熱狂的なプレイの"Mon"と昼間のアフターアワーズを意識したプレイの"Day"に分かれていて、どちらもメロディーがふんだんに使われた楽曲を多く使用しております。まっとうに4つ打ちを聴かせるだけではなく、ミニマルやダウンテンポやエレクトロニカ、果てはノリノリでロッキンな曲まで回してやたらとテンションの上げ下げが多く盛り上がりますね。特に"Day"の方はディープな雰囲気に元々トランス出身であった事を思わせる情緒的な快楽も滲み出ていて、耽美で狂おしい美しさを感じられるはずです。いまいち統一感の感じられないプレイではあるんだけど、快楽に落とし込むトランス感覚はSvenの得意とする分野ですね。

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| TECHNO6 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Analog Soul - Still Music Compilation (Underground Gallery Productions:UGCD-SM001)
Analog Soul-Still Music Compilation
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以前リリースしていたコンピの副題が"Soul Of Detroit"なのでデトロイトのレーベルだと思っていたら、実はシカゴのレーベルだったStill Music。しかもレーベル主のJerome Derradjiはフランス出身なので、余計に意外性が強い。2004年設立の新興レーベルながらもカタログ数はもはや30近くとかなり勢いのあるレーベルで、シカゴだけに限らずデトロイト、日本、ヨーロッパ全体からまだそれ程有名ではなくとも才能のあるアーティストの作品をリリースしている。本コンピでもデトロイトからLos HermanosのGerald Mitchell、The GodsonことRick Wilhite、Delano Smith、Paul Randolph、日本からは先日クローズしたFrogman Recordsからデビューを飾っていたHirofumi GotoことRondenion、ヨーロッパからPatchworksやFrancois Aなど、地域を限定せずとにかく良い作品を選定している。何と言ってもタイトルの"Analog Soul"って響きが素晴らしい。参加しているアーティストの多くがアナログ機材を使用しているからそう命題したらしいのだが、やっぱりアナログの音って耳に優しいから人間にしっくり来る。スムースで柔軟な肌触りのディープハウス満載で、このレーベルの質の高さが伺える。今後はこのレーベルは要チェックだ。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Surgeon - This Is For You Shits (Warp Records:WARPCD151)
Surgeon-This Is For You Shits
今年も残り僅かになってきましたが、年内のレビューは今日で最後です。日頃このサイトをまたーりとご覧になって頂いている方、コメントして下さる方、どうもありがとうございました。見てくださる方がいると思えればこそ、ブログの更新が続く理由の一つかもしれません。偏見と極度に偏った音楽の好みで役に立たないレビューも相当数ありますが、来年もテクノ中心で聴く所存であります。

さて今年のトリを飾るのはミニマル、エレクトロハウス流行の中において全くシーンに目を向けずに独自の路線を突き進んでいるAnthony ChildことSurgeonのミックスCDです。以前にもMIXCDは出してるけれどその時は自身の作品だけを使用していたので、本作でようやくSurgeonの本領発揮と言う感じですかね。本作では自身のBritish Murder Boysも当然回しているんだけど、そこにAutechreやAphex Twinの金属的な音を発する曲も打ち込んで重機工場や製鉄所が頭に思い浮かぶ様な音を発しています。テクノを聴かない人に聴かせたら、一言"うるせえ"と一蹴されそうな位うるさいハードテクノのオンパレード。あ、でもハードだけどリズムは4つ打ち一辺倒じゃなくてつんのめり系も混じっていたり良い意味で展開に波があって聴きやすいと思います。音だけ聴けばハードでガチガチで派手っぽいけれど、サドスティックな音で統一されている所には彼のストイックさを感じます。ハードテクノ復活の鍵はSurgeonが握っていると思うから、来年以降もSurgeonには頑張って欲しいですな。

ちなみに限定1000枚でオンラインのみの販売なので、気になる方は早めに。送料含めて約1500円なり。クレジットカードが必要ですよー。
WARPMARTで注文はこちら

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| TECHNO5 | 11:25 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Jori Hulkkonen - Helsinki Mix Sessions (Turbo:MARCD00122)
Jori Hulkkonen-Helsinki Mix Sessions
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昨日久しぶりにデトロイト系のイベント行こうと思ったら夕飯食べた後に爆睡して、起きた時には今日の10時…。定職に就いて早寝早起きになり、また歳をとって夜の生活がしんどくなってきてます。でもやっぱクラブは昼間より夜中の方が気分的に盛り上がるだろうから、これからもがんばってクラブには行きたいと思います。

そんなこんなで今日は暇なので昼間からビール飲んでMIXCDを流しつつ、ぐだぐだとした時間を過ごしています。また暑さが戻ってきたのでゆるゆるな雰囲気がもってこいの一枚は、F-Communicationsからのリリースでも活躍する北欧のディープハウサー・Jori Hulkkonenの手掛けたMIXCD。彼のオリジナル作品は透明感のある綺麗な音とデトロイトの叙情性を持ったアーバンなディープハウスが中心で、ゆったりしんみりとした音が心地良いです。しかしこのMIXCDは意外な事に序盤はパーカッシブなハウスが多く、US系ブラックミュージックに根ざした黒さを幾分か感じさせます。でもUS本場ほどねちっこくもなく軽くさらっと流れる展開で、必要以上に熱くならない所が北欧系なのかしら。また終始耽美なメロディーラインがなぞられていて、透明感と深い空気感にぴったり溶け込んでいますね。なんだかんだ最後まで聴けばやはり彼の洗練された北欧系の雰囲気は損なわれていない事に気付いて、いつの間にか自分の部屋はお洒落な感覚に包まれていました。うむ、お酒がぐいぐいと進みます。

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| HOUSE3 | 16:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Summer Sessions 2 Mixed By DJ Heather & Onionz (OM Records:OM-274)
Summer Sessions 2 Mixed By DJ Heather & Onionz
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ここ一週間猛暑が続いていて本当に死ぬかと思う位の暑さでしたが、週末でやっと快適な気温になりほっとしました。しかしラニーニャ現象だから猛暑だとかとってつけた様な解説を聞くけれど、○○現象ではなくて単純に温暖化してるだけだろうと突っ込みたくなります。○○現象のせいにするのではなく、現実に目を向けろと思うこの頃。

さて多少は暑さも解消された週末ですが、今日は猛暑にぴったりな夏向けの盛り上がりハウスMIXCDをどうぞ。リリースはやっぱり夏が似合うサンフランシスコのOM Recordsで、とにかく何も考えず開放的に踊りたいなら海が近い場所の音楽シーンなのです。一枚目はDJ Heatherなる女性DJがミックスを担当していて、シカゴハウス系の人だとか?確かにシカゴらしいスカスカでパンピンでファンキーな曲が数珠繋ぎになっていて、からっと乾燥した爽やかさとノリノリご機嫌なノリは夏向けと言うのが適切です。随分と明るい選曲で思考や意識とは別に誰でも盛り上がるのは明白ですが、個人的にはシカゴらしい凶悪で粗悪な音が前面に出る方が好きだったりします。でもまあ使い道としては海に向かうドライビング途中にでも爆音で聴けば、きっとスピード違反して海には着けない事でしょう。

しかし実は一枚目にはそこまで興味は無くて、テクノも使った二枚目に興味があったから購入したんです。だってFunk D'VoidもTechnasiaもLos HermanosもHardfloorもDeetronも入っているなんて、正に僕好みじゃありませんか!勿論ハウス中心のセットではあるけれど、その中にスパイスとしてクールなテクノがバランス良く入っているから、テクノ/ハウスのどちらのファンにも聴いて貰える様な内容です。ハウスにしても一枚目とは異なり多少ディープで感覚的に深みにはまっていき、ただ楽天的な一枚目とは雰囲気も音も違います。これは夏向けか〜?と疑問は湧いてくるけれど、むしろいつ聴いても楽しめる普遍的なミックスだからこっちの方が断然お勧め。テンションも一枚目より抑え目だし、ゆるゆるだらりと聴ける感じ。こちらは海から家に帰る途中のドライビング中に聴くと、喧騒の後の郷愁を味わえるかと思います。

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| HOUSE3 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Fumiya Tanaka - Mur Mur - Conversation Mix (Torema Records:TRSCCD-01)
Fumiya Tanaka-Mur Mur - Conversation Mix
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テクノ番長なんて異名も今や懐かし田中フミヤの最新MIXCDは、2007年3月24日にYELLOWで行われたChaosでのDJプレイを収録した物。テクノ番長と呼ばれていた頃のハードで過激なプレイはなりを潜め、今ではストイックかつクールなミニマルテクノをプレイしある意味昔よりも漢(おとこ)らしいかもしれない。が自分的にはハードな頃の方のフミヤの方が好きだったので特に本作に期待をしていた訳ではないが、今年5月にChaosでフミヤの生プレイを久しぶりに聴いたら意外と格好良かったので、もしかしたら本作も楽しい内容となっているかもとは思っていた。まあ蓋を開けてみればやっぱりでディープでミニマル、そして地味なテンションの玄人向けのセットです。生プレイを聴いた時はもうちょっと硬めのリズムが入ってファンキーだった記憶があったんだけど、このCDだとお餅をぺったんぺったん点く様にぬちゃぬちゃとした音でなんか微妙だ。2002年頃の音を収録している"DJ MIX 1/2[MIX.SOUND.SPACE]"(過去レビュー)自体も昔の面影は無かったけれど、本作はそこから比べても更に変容していてフミヤを追いかけ続けるのは思ったよりも至難の業だ。だいたいピークタイムを切り取ったと言われる本作だけど、それを知らないで聴いて本当にピークだと感じる人が一体どれだけいるんだろうか。僕は確かに5月のChaosで踊りまくったけど、その時のテンションとこのMIXCDのテンションが一緒だとは思わない。単純に時期が違うから音が違うのか、または現場の雰囲気をCDでは再現出来ないだけなのか、そこら辺は判断がつかない。ただ何にしてもピークタイムが本作みたいなテンションだと、これを聴いてフミヤの生プレイを聴きたいと思う人は少ないと思うぞ。しらふじゃなくてぶっ飛んでる状態で聴くなら、逆にかなり有効に効く深めの音ではあると思うが。

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| TECHNO5 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Larry Heard - Sceneries Not Songs Volume 2 [Limited Edition] (Spiral Records:XQAW-1008)
Larry Heard-Sceneries Not Songs Volume 2
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またまたやってきました、一年に渡り過去の廃盤となった名作を現在に復刻するシリーズ"Electric Soul Classics"の時期でございます。今回は第3段となるのですが、今回もディープハウスの伝道師・Larry Heardが登場します。この復刻に際してLarryへのインタビューをネットで読んだのですが、相変わらず寡黙でサービス精神が無い人なので面白いコメントも無くインタビュアー泣かせな人だなとw。でもいいんです、だって彼の口から説明を受けなくたって彼の音楽が全てを物語っているのだから。本作は95年にリリースされた後、97年に"Ice Castles"と改題されてリイシューされた作品で、僕は"Ice Castles"の方を持っています(つかElectric Soul Classicsシリーズの半分以上、元から所持してるんだけどね)。内容はと言うと特に普段と変わらず、情緒ある普通のディープハウスを淡々と聴かせてくれます。でもこの"普通"と言うのがじつは難しく、何も小難しい事はせず直球勝負で永遠と聴ける作品は実は少ないのだと思います。何故なら流行とは無縁だし質実が伴っていないとすぐに飽きられてしまうから、"普通"の作品を創り続けるLarryはやっぱり凄い。シルクの様に滑らかな肌触りがある感触に、クリスタルの様な透明感と輝きを放つ音は、正にLarryの昔から変わらない音。近年の作品に比べると多少はまだ青い若さや新鮮さを感じるけれど、その当時から既に職人気質的な音であったと思います。今も昔も地味に輝き続ける、そんな存在感を示すLarry Heardにはただただ敬服致します。

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| HOUSE3 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Vladislav Delay - Whistleblower (Huume:HUUME13)
Vladislav Delay-Whistleblower
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今は懐かしChain ReactionやMille Plateauxから深遠で極限までアブストラクナなテクノをリリースしていたVladislav Delayが、2年ぶりに新作をリリース。と言ってもその間にLuomo、Uusitaloなどのハウス名義でもリリースしているので、久しぶりって感じでもないですね。むしろ継続的に作品を作り続けているその意欲には、頭が下がる思いです。さてこのVladislav Delay名義ですが、相変わらず一本気質で明確なメロディーも無ければリズムも無いし、自分がどこに居るのかも分からなくなるような迷宮的音楽です。彼の出身であるフィンランドって寒い地方だと思うんだけど、一年中豪雪にでも覆われているのかい?景色が不鮮明だし色も霞んで灰色の世界しか聞こえてこなくて、どこにも逃げる事の出来ない閉塞的な感覚ですね。ミニマルだとかダブだとかそんなジャンルを通り越して、もはや言葉では説明出来ない尋常ならぬ音楽です。でも何度も聴いていたらいつの間にかズブズブの世界に引き込まれていて、不思議と安堵と落ち着きを感じていて妙な心地良さに包まれていました。使い方次第ではチルアウトの効果有りかも。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
The New Season (Archive:FILE3CD)
The New Season
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これもHMVで格安で購入したブロークンビーツコンピレーション。Archiveと言えば西ロンシーンで活躍するレーベルで、DomuとかAs One(Kirk Degiorgio)らの作品をリリースしています。参加アーティストはPavel Kostiuk(Dego)、Nu Era(Marc Mac)、Scuba(King Britt)、Domu、Mustang(Alex Attias)、Opaque(Seiji)、Volcovらとブロークンビーツシーンでは有名な人ばかりで新曲、既発曲、リミックス曲を織り交ぜて誰もが納得する出来になっています。普段この手の音楽はそれ程聴く事はないのですが、ここに収録された曲はどれもソウルフルでメロディーもしっとりムードを感じさせるので聞き易いですね。しかも非4つ打ちなリズムでも、身も心もスウィングする様な躍動感があります。繊細なプログラミングと洗練された音色は、最先端の都会に流れている様な音楽ですよね。discogs.comの紹介だと「Detroit inspired nu-jazz」と紹介されていますが、確かに中にはスペーシーな感覚のジャズもあるし、むしろこれらを新世代のジャズと呼んだって良いじゃないかと思います。クラブジャズはもう既に本流のジャズにも負けない程、現在のクラブジャズ/ブロークンビーツは成熟してきていると感じました。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2006/11/12 Tokyo Dance Music Festival 2006 @ 代々木公園野外音楽堂
暇だったし、天気良かったし、無料イベントだったし、そんなこんなで好条件に恵まれたのでTokyo Dance Music Festivalにお出かけしてきました。「もっと多くの人に、東京の良質なクラブシーンを知ってもらいたい」と言うコンセプトをかかげ、誰にでも参加のしやすいフリーダムなイベント。クラブはちょっと不安と言う人も代々木公園なら安心でしょうし、別に音楽だけが目当てじゃなくてもぶらりと立ち寄って楽しむ事が出来るイベントだと思います。

Artman
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| EVENT REPORT1 | 19:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
LTJ Bukem Presents Earth Volumes One & Two (Sony Music Entertainment:SRCS311~2)
LTJ Bukem Presents Earth Volumes One & Two
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僕の中ではドラムンベースってリズムが取り辛いし、どうも細々としていて率先して聴きたいと思う事は無かったんですよね。ただ先日中古CDショップに行ったら、この「Earth Vol.1 & 2」が安く売っていたので買ってみました。コンパイルを担当したのはUKドラムンベースシーンで最もコズミックな男、LTJ Bukem。Good Looking Recordsと言うUK屈指のドラムンベースレーベルを運営するLTJ Bukemは、それとはまたコンセプトの異なる「Earth」と言うレーベルを設立しドラムンベースの枠に捕らわれないドラムンベースに世に送り出す事に成功。その第一弾、第二弾が日本盤としてまとめられてリリースされています(9年前だけどね)。と言う訳で早速2枚とも聴いてみたんですけど、今まで聴いた事のあるドラムンベースとは全然違うなーと言うのが最初の感想。以前聴いたドラムンベースはエッジが強くて肌当たりが強かったけど、この「Earth」に入っているのはソフトでしなやか。ヒップホップ、ジャズ色も強いドラムンベースでドラムンベースと言う形態に拘りは感じられず、むしろソウルフルな音楽を集めた様な感じですね。勢いの強い水の流れに逆らう事無く、しなやかに柔軟にリズムは揺られる様で有機的なヴァイブレーションを生み出しています。また幻想的なメロディーがさらっと入っていて、ドラムンベース入門者にも優しい聴き易さがありますね。敷居は低くともソウルフル、フューチャリスティックな感覚は最上級で、もはやドラムンベースと言うよりはフューチャーソウルと名付けても良いのではと思います。流行はとっくに過ぎ去ったドラムンベースだけども、流行とは関係無く聴ける名盤です。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Danny Rampling - Break For Love (ITH Records:RAMP01CD)
Danny Rampling-Break For Love
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昨日に続きハウスMIXCDを紹介します。今日の担当はDanny Ramplingで3枚組の大作、聞くだけでしんどい…。Danny Rampling、ハイ、全然知りませんので調べた所、80年代後半にイビザに訪れた時にシカゴハウスに触れあい、そしてイビザの享楽的な空気をUKに持ち込んだハウスDJとの事。UKで「Shoom」と言うクラブイベントを立ち上げ、セカンドサマーオブラブを誘発させた重要人物らしいです。ところが去年を以てDJ業から身を引く事となり、最後の作品がこのMIXCDとの事。では一枚ずつ紹介していきましょうか。

DISC1は「Sounds Of Shoom」と言うタイトル通り、彼が「Shoom」で回していた曲中心だそうです。80年代のハウスクラシック、アシッドハウスを連発。昔からハウス聞いている人はきっと懐かしく感じるだろうし、最近のハウスを中心に聞いている人にはこのチープな音が逆に新鮮かも。DISC1からして哀愁が既に漂っているよ。

DISC2のタイトルは「Love Grooves」。こっちはかなりノリノリでソウルフル。最初から「Love Is The Message」→「Philly Groove」で横乗りグルーヴで踊らせてくれます。アッパーで派手だけれども、黒くて太いビートで一番楽しんで聞けると思います。ハウスの4つ打ちの快感がぎっしり詰まってますよ。最後は「The Whistle Song」で穏やかにクローズしていきます。

DISC3こそイビザの快楽を表現した「Balearic Soul」。いきなり名曲「Smokebelch」、シンセがキュインキュイン鳴ってて可愛らしい。でもその後は7〜80年代のディスコ物が中心で、自分のイメージしているイビザとはちょっと違ったかな。ここまで古臭いのはあんま好みではない。全体的にビートも弱めで、踊り疲れた後に聞く感じでしょうか。2005年作の「Snappiness (Devolution Mix) 」と言う曲が、涙々のバレアリックな感じでしたがこれ良いな。レコード出てないみたいだけど、欲しい…。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Blaze - Most Precious Love : Blaze Essentials (Victor Entertainment:VICP-62867)
Blaze-Most Precious Love : Blaze Essentials
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ここ連日NYハウスの王道・Blazeの過去作品を紹介してきましたが、今からBlazeを初めて聴く人にはベスト盤なんかが適当だと思います。今まで何枚かベスト盤は出ているはずですが、このベスト盤(というかコンピーレーションと呼ぶべきか?)が今の所一番新しいです。Blazeの来日記念盤としてリリースされたこのアルバムは、King Street Soundsのヒサ・イシオカ氏がコンパイルを行い、比較的最近のヒット曲やBlazeのリミックス曲をバランス良く詰め込んでいます。元々のオリジナルはガラージから派生したソウルスピリットを伴ったエモーショナルな曲が多いのですが、このアルバムに収録されているAshley Beedle、Bob Sinclar、Restless Soul、Freemasons、DJ Takashiroらが手掛けた作品は、ソウルを失わずに更にクラブのピークタイムに大盛り上がりする様な豪華なトラックにリミックスされています。ヒットした「Keep House Alive」、「I Thank You」、「Shine」、「Found Love」なんかはオリジナルが収録されている様で、歌物NYハウスとはなんぞやと言う事を教えてくれる素晴らしい参考例だと思います。大人の色気、大人の渋み、大人の深さ、ベテランらしい経験値と失われないフレッシュな音楽への愛が詰まっていますね。コアなハウスファンからハウス聞き始めの人まで、幅広く人気があるのも当然なアーティストな訳ですね。

そう言えば「Found Love」がリリースされる前、クラブでこの曲を聴いた時凄い気になっていました。多分Blazeの作品なんだろうなと思っていたんだけど、実際にリリースされてその予感が当たった訳でしたが、Blazeの作品は知らなくても聴けば分かる物が多いです。それだけオリジナリティーがあるのかもしれないですね。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jazztronik-The Remixes Part (徳間ジャパン:TKCA-72968)
Jazztronik-The Remixes Part
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昨日紹介したJazztronikのリミックス集ですが、Part兇眛瓜発売しております。こちらも豪華な面子が集まっておりまして、2000black(4 HeroのDego)、NEEDS、Two Banks Of Four、Domu、Phil Asher、Louie Vega、DJ Mitsu the Beatsなど知名度の高いアーティストがリミックスを提供。個人的に大好きなNEEDSのリミックスは、最近の彼らの流れであるフュージョン色が強めかな。壮大な世界観を生み出すリミックスは見られなかったものの、エレクトリックで郷愁を帯びたしっとり系としてはなかなかです。またかつてはドラムンで名を馳せた2000black(Dego)ですが、その面影を残すことなくソウルフルなブロークンビーツを披露。落ち着いて年を経た後の円熟味を感じさせる暖かさがありますね。Louie Vegaは予想範囲内のリミックスと言うか、最近の路線のラテンハウスですね。パーカッシブで爽やかな風が吹き込む流麗な曲。ファンが期待しているもののを、自分でもしっかり理解していると思います。あと個人的に好きだったテクノトラック「PHOENIX」は、半野喜弘がリミックスを担当。ってな〜、他の面子とちょっと合わないでしょうが。実際曲もクリック風のハウスなんだけど、つまらんの一言。原曲の良さが損なわれてしまって、聴くに耐えないですな。ラストはDJ Mitsu the Beatsのジャジーヒップホップ。安易な表現だけど、スモーキーでゆる〜い仕上げが心地良いです。Part気醗貊錣砲款淕あれ。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 22:30 | comments(0) | trackbacks(3) | |
LTJ Bukem Presents Logical Progression (FFRR:35040-2)
LTJ Bukem Presents Logical Progression
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ドラムンベース界きっての知性派、LTJ Bukem。ドラムンは聴かなくてもクラブミュージックを聴く者なら耳にした事位はあるだろう、とにかく美しく知的なドラムンを創り出すDJ/アーティストであります。「理論的な進歩」と言う言葉がしっくりなこのシリーズ、まあドラムンを聴かない自分がどうして持ってるかと言うとアマゾンで1600円で安いから、ただそれだけ。しかしそんな安い盤にもかかわらず、内容の方は相当に素晴らしいです。CD1は彼が主宰するGood Lookingのコンピレーションで、無駄の削ぎ落とされた美しきドラムンがごっそり。ドラムンでも色々種類はあるんだろうけど、アートの域にまで昇華されたドラムンは正にこれでしょう。そしてDISC2はなんとLTJ Bukemのミックスプレイです。こっちがも〜〜〜最高っ!これってドラムンなの?ん〜…僕にはフューチャージャズにしか聞こえませんw余りにも研ぎ澄まされた鋭角的なリズムと、スペーシーな上物の絡みが爽やかなファンクネスを生み出しています。ファンクネスって言うと濃そうですが、これは宇宙に放たれるコズミックソウルなんですね。デトロイトテクノにも共通点を感じるエモーションは、まさにドラムンもデトロイトテクノも同じ黒人音楽から生まれたと言う事を示しています。しなやかなソウルに包まれて、宇宙へと飛び出すスペースジャーニーの始まりがここにあります。

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| ETC1 | 23:45 | comments(4) | trackbacks(1) | |
Nite:Life 05 Mixed By Nick Holder (NRK Sound Division:NRKMX05)
Nite:Life 05 Mixed By Nick Holder
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昨日に引き続き本日もNick Holderですが、今回は名作ハウスMIXCD・Nite:Lifeシリーズを担当した盤を紹介致します。Nite:Lifeは自分のブログでも何度か紹介させて頂いておりますが、著名なDJが召喚され素晴らしいMIXを披露しており、Nick Holderのこの一枚も素晴らしいであります。この人のオリジナルの曲もそれ程派手な曲は無くむしろ地味目なのですが、MIXCDも同様に地味ですよね〜…って確かに地味なんだけど、枯れたとは異なる地味な渋さがありますね。ジャジーディープハウス中心でほのかにメロウであり、透明感のある世界がどこまもで広がっていき清々しい。丁度良い強さのパーカッシブなリズムが小気味良いグルーヴを生みだし、淡々と時間は進んでいくのですがいつのまにか彼の世界観に引き込まれていますね。派手でもないし特別な盛り上がりを見せる訳でもないのに、熟練のプレイとはこうゆうものを指すのかな?有名な曲を使えばそりゃ誰でも盛り上げられるけど、そうじゃなくても盛り上げられるのが一流のDJだと言わんばかりのプレイです。これはほんと今でも良く聴く機会が多い位お気に入りの盤なので、是非ともハウス好きは聴いて欲しいですね。Nick Holderの生プレイを聴いてみたいの一言。

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| HOUSE2 | 23:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Jerome Sydenham - Explosive Hi-Fidelity Sounds (Ibadan Records:IRC068-2)
Jerome Sydenham-Explosive Hi-Fidelity Sounds
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オーガニックでスピリチュアル、確実に新しいハウスシーンを創り出したIbadan Records。生暖かく人間的な温度を感じさせ、黒光りし深く潜行するようなハウスサウンドにおいては右に出ないとさえ思える素晴らしいレーベルなのですが、そのボスがこのJerome Sydenhamです。このJeromeの手掛けるMIXCDはもろにIbadan Recordsの音そのもので、と言う事はIbadan Recordsは完全にJeromeのセンスが反映されている訳であり、レーベルが巨大化するにつれて失っていくコントールをJeromeが今も失わない事には大変尊敬の念を抱きます。以前にもJeromeは「Ibadan People」と言うIbadan RecordsのコンピレーションMIXを手掛けていますが、今作はレーベル制限無しのMIXCDでハウス〜テックハウス系のハウス・テクノ両方面で受け入れられる様な気持ちの良い4つ打ちが続きます。しょっぱなCarl Craigの余りにもディープで覚醒的なトラックから始まり、郷愁を帯びたストリングスとアフリカンなリズムのセットが心地良いGlen Lewisの2曲目、「Jaguar」並にメランコリックなテックハウスの3曲目…その後も湿っぽいアフロハウスやら、重心低めのダブハウス、野性味溢れるトライバルハウスなどを使い、どディープで躍動感溢れるミックスを披露しています。ミックステクが云々の前にこの人の選曲が単純に好き、ディープで覚醒的な高揚感を最大限に増幅する曲を迷いなく選びます。よ〜く見ると売れ線のアーティストの曲ががんがん使われているし、ハウス未開拓の人にも聴きやすい良い意味でのメジャーさがあると思います。変な風に渋めの曲をがんがん使うよりも、ここまで分かり易い選曲だと素直に気持ち良いですな。なんだか深い森の奥で原住民がこんな音楽で踊ってそうだね!

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Kentaro Iwaki a.k.a. Dub Archanoid Trim - Italo Old - Old School Cuts Of House Music Scene In Italy 1990-1995 (King Record:KICP5034)
Kentaro Iwaki a.k.a. Dub Archanoid Trim-Italo Old - Old School Cuts Of House Music Scene In Italy 1990-1995
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岩城ケンタロウ特集第三弾。Dub Archanoid Trimこと岩城ケンタロウはStylusと言うレコードショップのバイヤーにしてDJ・アーティストであり、井上薫と共にレジデントを務める「Floatribe」などでも活躍し、既にクラブミュージックに感心の深い人には知れ渡っているアーティストであります。連日彼のMIXCDの紹介をしてきましたが、今回もまたMIXCDの紹介です。これまたIrma音源を使ったMIXなのですが、「Dubmosphere Mix」とは打って変わってもろにイタロディスコ的なMIXになっています。やっぱりディスコって言うとデケデケベースラインとか、どこかポジティブで楽観的な明るさがあり聴いてるだけで単純に気持ち良くなれますね。と言っても岩城節であるダビーで深い世界観も失う事なく、オプティミスティックな開放感あふれる世界観を演出しています。早過ぎもなく緩すぎも無い一番心地良いテンポの4つ打ちを刻み、徹底的にトラックのキャッチーな部分を使用し快楽を持続させるのそのプレイは、彼のMIXCDの中でも一番単純に気持ち良い物かもしれません。3枚もMIXCDを出していてこれ程までに各MIXCDごとに特色を出し、またクオリティーを高く保つなんて素晴らしいの一言。確実にこれからのシーンを背負っていける人であると思います。

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| HOUSE2 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ken Ishii - Play Pause, And Play (Sublime Records:IDCS1016/1017)
Ken Ishii-Play Pause, And Play
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先日のFuse-In @ ageHaでのケンイシイのプレイはどうでしたか?もう文句の付けようの無い素晴らしいプレイだったと思います。毎度の事ながらアグレッシブでバリエーションに富んだハードテクノで、それをいつのプレイでもテンションを保っている所が凄いですよね。実際、世界最高峰のDJ Awards 2004にて、Jeff MillsやCarl Cox、Sven Vathを抑えてベストテクノDJ賞を受賞した事が、現在の彼の実力を示していると思います。そんな彼の最近のプレイを丸ごと体験出来るのが、このMIXCD、しかもオンタイムとオフタイムの2枚組。オンタイムに関して言えば、確かに最近のDJプレイを丸ごと収録したかの如く、出だしのRenato Cohenの曲は実際のプレイでも最初に使いますよね。序盤はガツンガツンと硬めのトラックでハードにテンション挙げて、中盤は少し緩めてバリエーションを増やします。そして終盤ではメロディアスで派手目なトラックもばんばん使って、お決まりアンセム「Incident」でどかんっ!と来ます。しかしなんとなく先日出たばかりの「Ben Sims - Welcome To My World 」と似ていますねwでもKen Ishiiはハードだけれどもミニマル一辺倒じゃないので、テクノオタクじゃない人でもだいたい盛り上がれるプレイなんですよね。幅の広さが彼の人気の理由なんだと思います。その幅の広さをより生かしたのが、珍しいオフタイムセットの方。ざっくばらん過ぎだろうと突っ込みを入れたくなる程、色々な曲が入ってます。Anna Kaufen(Akufen)のドファンキーな隠れ名作トラックや、Jeff Millsのレアトラック、Isoleeのジャーマンディープハウス、Brian Enoのアンビエントまで、ゆっくりと耳を傾けて休みたくなる選曲です。これがKen Ishii曰く「ここ2、3年の自らの日常にもっとも近い作品」とコメントしていますが、こういった面があるからこそハードなDJ時にもバリエーションが生まれてくるのでしょうね。いや〜昔のインテリジェント期からは想像だに出来ない彼のプレイだけど、マジで凄いとしか言い様がないですね。テクノ好きは今すぐゲッチュ〜!

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| TECHNO2 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(3) | |
”Colors of Time” non-stop mixed by Kenji Hasegawa〜in memories of OASIS (RHYTHM REPUBRIC:RRCD-85335)
”Colors of Time” non-stop mixed by Kenji Hasegawa~in memories of OASIS
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夏が過ぎ去りゆくこの時期に紹介する事になり多少遅れてしまいましたが、夏のビーチパーティーをイメージしたこの長谷川賢司のMIXCDはリラックスした開放感がありのどかな時間を過ごせます。長谷川賢司はGALLERYでDJを務め、またかつてはAVEXのディレクターでもあったとか。さてこのMIXCD、”Colors of Time”(移ろう時の色彩)と冠された通り、このアルバムのなかで一日の変化を楽しむ事が出来ます。スタートは昼下がりのけだるく微睡みに落ちそうなダブLittle Tempoのダブトラックから始まり、Arto Lindseyに依って時は静かに進んでゆく。夕暮れになるにつれビーチパーティーに人が集まってきて、徐々に盛り上がりを見せるKerri Chandler & Jerome Sydenhamのスピリチュアルハウス。日が落ちて空に星が姿を現し始める事、Microworld、Louie Vegaなどによってビーチは汗まみれになって踊る人達で溢れかえっています。そして真夜中の盛り上がりも最高潮に達した頃、空に満点の星が溢れ壮大な自然の中で感動の一瞬が待ちわびるThe Ananda Projectの盛り上がり必至のディープハウスが。その感動を継続するかの様に、Nick Holderが脳内を覚醒させるディープアトモスフィアなトラックを注入。そして踊り狂った後にやってくる新たな日の出、この頃既に踊り疲れ切った体を癒すかの様にLouie Vega、Freestyle Manの軽いボッサ系ハウスで終焉を迎えます。短い70分と言う時間にも関わらず、まるで小旅行かの様に海に行った気持ちになれる感覚。クラブでガツガツに一生懸命踊るのではなく、海で友人とわいわい楽しみながら時の移ろいを肌で感じる空気。このリラックスした雰囲気が、忙しい毎日で疲れた心を揉みほぐしてくれるでしょう。

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| HOUSE1 | 21:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Paul Johnson - The Other Side Of Me and Mores (Avex Trax:AVCD-11445〜6)
Paul Johnson-The Other Side Of Me and Mores
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は〜い、本日も昨日に続き廃盤だと思われていたシカゴハウス物の紹介です。全くある所にはあるもんですね、amazonも侮れません。Paul Johnsonがシカゴハウスの名門レーベル、Relifeから出したアルバムをAvex Traxがライセンス。その上Paul JohnsonのトラックをSugar Kane(って誰?)がMIXしたPREMIUM MIXも日本盤には付いてきます。まずアルバムの方ですが、単調なリズムトラックにチープな上物が乗る、本当に簡素なトラックばかりなのですが…なんで逆にファンキーなんでしょう?変態系のシカゴハウスではなくファンキーさに重点を置いたオールドスクール系。超有名な「JUST WHISTLE」なんか聴いてもらうと分かるけど、ほんとに単純な繰り返しのリズムトラックに口笛を乗っけただけのトラックだったり、アイデア一発勝負って感じ。あ、でもガシガシ硬めのリズムトラックはテクノに近く硬派な一面が伺えますね。PREMIUM MIXの方は、MIXにした途端単純なトラックの連続が無限ループを生み出しパンピンハウスに早変わり。どうせならPaul Johnson自身にMIXさせれば良かったのにと思いますが、そこら辺の経緯は謎です。今聴いてもとっても新鮮な空気があって、シカゴハウスの単調ながらもファンキーな音に痺れました。

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| HOUSE1 | 21:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
DJ Sneak - The Mutant Sounds From Chicago Relife Records (Avex Trax:AVCD-11390)
DJ Sneak-The Mutant Sounds From Chicago Relife Records
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このブログでは一応僕が気に入っている物かつ、まだ比較的購入出来る物を普段紹介しています。と言うのも紹介しても聴く事が出来なければ意味が無いですし…。そんな感じで廃盤だと思っていたこのMIXCDを紹介してなかったのですが、なんとamazonで未だに販売されている事を確認。今こそ紹介せねば!

発売はなんとAVEXから。つうか昔のAVEXは結構しっかりしたクラブ系を送り出してたんだけど、途中から糞になっただけなんですがね。でなんとDJ Sneakがシカゴハウスの名門レーベル、Relifeの音源をMIXすると言う快挙な企画物なのです。ライナノーツの解説の言葉を借りるならばシカゴハウスとは「世界一変態な音楽。チープ、シンプル、ファット。」あぁ、分かりやすい、確かにそうだね。音はざらついていてお世辞にも良質な音とは言えないし、スカスカのリズムトラック、そして図太い。多分曲単位で聴いてもそれ程面白くはないんだけど、これをDJが扱うと非常にパワーのある図太いグルーヴを生み出す事が出来るんですよね。しかしこのMIXCD聴いているとほんと不愉快な感じと言うか、体力が無い時に聴いたら確実に嫌な気分になりそうな位きついエネルギーに溢れています。シカゴハウスの中でも取り分け強烈なヤツが集まっていますよ。

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| HOUSE1 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Blaze - Soul Heaven Presents Blaze (Soul Heaven:SOULH02CD)
Blaze-Soul Heaven Presents Blaze
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最近MIXCDを聴く機会が多いのですが結構お腹一杯気味です。このBLAZEの最新MIXCDも2枚組だし、なんでかこの頃発売されるMIXCDは複数枚のが多いんですよね。でBLAZEのMIXは派手なテクとかは特に無いんだけど、選曲は無難と言うかまあ安心出来る場合が多いです。まずDISC2はStephanie Cooke、Kings of Tomorrow、Kerri Chandler、Studio Apartmentなど爽やかで生っぽい選曲中心。BLAZE好きが一番満足出来る様なソウルフルでしっとり温かみのある構成で、こってり重い感じもなく軽くBGMとして聴くと丁度良い感じですね。今回気に入ったのがDISC1の方で、こちらは普段のBLAZEっぽくないMIXです。Jerome Sydenham & Dennis Ferrerの「Sandcastles」やVince Watsonの覚醒的な重心低めのテック系ディープハウスなんかも混ぜたり、生っぽいハウスは少なめ。味付けが濃いこってりこてこてで肌にまとわりつく様な粘りのあるグルーヴで、暑い夏なのに体をもっと熱くさせます。しかしどちらのMIXもボーカル曲が多いね。まあそれがBLAZEの売りなんだろうけど、インスト系ディープハウスMIXなんかも聴いてみたいね。あ、でもそれじゃあBLAZEがやる意味ないのか?

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| HOUSE1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(3) | |
FUSE!!!!!!!!!!!!!!!!!!
http://kwur.wustl.edu/~bob/mp3/fuse/

デトロイトでのテクノイベント「FUSE」での音源がUPされてます。
しかも高音質!!!
Galaxy 2 Galaxyもあるぞ!!
| TECHNO2 | 22:03 | comments(5) | trackbacks(2) | |
2005/05/28 UNITE @ UNIT
Ian O'BrienとCharles Websterが一緒に聴けるぜ〜みたいな感じで楽しみにしていたイベント。HUBで強いお酒を注入してほろ酔いで12時過ぎにUNITへ入りました。プレイしているのはIan O'Brien、こっちが先でしたか。まだ時間が浅い事もあり余りメロディーの無いパーカッシブなだけの曲で、地味なプレイをしています。フロアも空いてるしイマイチ盛り上がっていません。ん〜以前の様なオプティミスティックなプレイを期待してたんだけどな…。落胆していると1時位から明るめのメロディーが入った曲をプレイする様になり、Fabrice LigやDerrick May、BFC(Carl Craig)、また自身のQuerida名義の曲なども回すようになりアッパーでポジティブな面が徐々に現れて来ました。クラブで初の「Derrick May-The Beginning」なんかも聴いちゃったりして、やっぱデトロイト系の曲を回す事を期待してただけに一人興奮。2時位にはIan自身が手がけたハイテックコズミックチューン「Jazzanova-Days To Come(Ian O'Brien Remix)」が高らかに鳴り響き、宇宙の果てまでぶっ飛ばされました。もうこの頃になるとフロアも人一杯でみんな盛り上がっています。そのまま3時までコズミックでハイテンションにガンガン飛ばして、納得のプレイを満喫出来ました。
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| EVENT REPORT1 | 13:00 | comments(6) | trackbacks(0) | |
Optimo Presents Psyche Out (Eskimo Recordings:541416 501334)
Optimo Presents Psyche Out
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ジャイアントインパクトッ!!年に数枚出るか出ないかの怪作、かつ傑作!現在の時点で年間ベスト3入りを断言する超絶MIXCDが出ました。こんなのが出るなんて知らなかっただよ。お店で暇だからなんとなく試聴したら、これがすんげぇ〜やべ〜と言うか、もう電撃走って即レジに持って行っちゃいましたよ。トラック見て貰えると分かるんだけど、HawkwindとかSilver Applesのサイケデリックロックに混ざって、Fast EddieとかMr.Fingersのアシッドハウス、Sweet ExorcistやThrobbing GristleのCarl Craig Re-Versionなどのエクスペリメンタルテクノ、果てはエレクトロディスコダブなど何でも使える物は使っちゃってるんだよね。ただこのMIXCDはビートで踊らせると言う事では無くて、本能に訴えかける麻薬的な魔力を持っているのです。はっきり言ってごちゃ混ぜ過ぎて踊れるとかそうゆう物じゃないんですよ。もう脳味噌の奥にずぶずぶと音が進入してきて、脳味噌をシェイクシェイク!ずぶずぶとダークワールドに引き込まれたら最後、抜け出る事は不可能。覚醒的なサイケデリック空間で、ヨダレをウヘウヘ垂らしながら聴く事になるでしょう。とにかく強烈すぎ!これは聴いてみないと分からない。今日このレビュー読んだ人はマジで買わないと損ですっっっ!!ストレートなテクノ求めてる人は、そうゆうの期待しちゃダメよ。

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| ETC1 | 19:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Louie Vega Presents Dance Ritual (R2 Records:R2LCD006)
Louie Vega Presents Dance Ritual
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Masters At Workのメンバーの一人、NY Houseのスーパースター、Louie Vegaの最新のMIXCDが既に出ています。Dance Ritualとは彼自身が開催していたイベント名だそうで、つまりはこのMIXCDは彼なりの相当の気合いを込めた物なのでしょう。ここ1〜2年の作品しか彼の作品を聴いた事はありませんが、彼の作品は思うにHOUSEと言う枠組みでは捕らえられない物だと思っています。ラテンやアフリカン、ジャズ指向が強くなりオーガニックでより土着的、生の演奏を重視したソウルフルな楽曲が多いと思うのですね。そしてそれはMIXを行う際にも顕著に表れていて、収録アーティストを見てもFranck RogerやJoe Claussell、Kerri Chandlerなどナチュラルな音を紡ぎ出す人が多いですよね。また単純な4つ打ちでハードに踊らせるのではなくて、人間の本能に直接訴えかけるようなグルーヴがここには存在しているのです。特に腰に来るリズミカルなパーカッションが、余裕のあるテンポでも踊らせる事を可能にしているのではないでしょうか。そしてJoe Claussell、Kenny Bobien、Masters at Workなどその他大勢、魅力的なメロディーを持った曲を選曲している事は、クラブだけでなく家で聴く事も可能にしています。普遍的なとか王道だとかそうゆうのってつまらない時もあるけれど、Louie Vegaの選曲センスは本物でしょう。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(3) | trackbacks(1) | |
Kyoto Jazz Massive - FOR KJM (QUALITY!RECORDS:XACQ-25002)
Kyoto Jazz Massive-FOR KJM
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現在ツタヤでレンタル料金が半額のキャンペーンを行っています。毎度の事なんですが半額になると一気にCDを借りに行きます。特に新宿店はクラブ系がかなり充実しているので、普段買わなかったり聴かなかったりするCDを一杯借ります。Kyoto Jazz Massiveの10THアニバーサリーの企画盤も置いてあるなんて、なんて素晴らしいレンタル店なんだろうとつくづく思います。これはKJMの活動10周年をお祝いして、彼らに馴染みのあるアーティストが新曲を捧げた特別な盤なのであります。参加アーティストはRestless Soul、Louie Vega(Masters At Work)、Domu、Lars Bartkuhn(NEEDS)、Dego(4 Hero)など本当によくぞここまで集まったと驚くべきアーティストが参加しています。ここまで色々なアーティストが集まるとクラブジャズと言う枠組みがあっても、ラテンやハウス、フュージョンにブロークンビーツなど多岐に渡る音楽性を感じる事が出来ます。しかしKJMの為に集まったアーティストだけにどの曲も流麗なメロディーがあり、小意気な空気に溢れた一枚となっています。普段クラブジャズなんて聴かない自分ですけれど、簡単に説明すると「センスが良い」と言う事でしょう。難しい説明が出来ないのでこれにて終了。まあ、こうゆうのを聴くとほっと出来るなぁと思っています。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(4) | trackbacks(4) | |
The Orb - Live 93 (Island Records (US):162-535 004-2)
Orb-Live 93
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今週末、待ちわびていたLe Petit Orb(Alex Paterson & Thomas Fehlmann)のライブがUNITで行われる。Le Petit Orbとは?UNITの説明を掲載しよう。
小規模なクラブでは実現不可能とされるジ・オーブのショウを、自由な発想と実験精神によって、数々のヒット・チューン及び未発表音源を使用して再構築するのが、ル・ペティ・オーブのライヴ・セットである。それは、フロアに直結するダンサンブルな内容である。粘っこいグルーブ、キレと浮遊感を備えた上モノ、ズンドコとスカスカを往来するリズムなどが、異次元/異空間を演出してくれることでしょう。オーブ・ファン、フェルマン・ファン、テクノ・リスナー、クリック・ハウス・リスナー、コンパクト好き、ダブ好きは勿論、全てのダンス・ミュージック・リスナー対応!!

と言う訳で、是非ともライブを見に行かねばなるまい。これを見逃してはきっと後悔する。だいたいマッドなパターソンとインテリジェンスなフェルマンが組んだら、想像出来るかい?一体当日はどんな亜空間が発生するのだろうか?ちなみに僕はオーブのライブは未経験。このライブCDを聴く限りだと、とんでもないドュープな世界の様だ。とんでもなく高い宇宙に飛ばされたと思ったら、次の瞬間には奈落の底に落とされる。狂気とユーモアの混在する世界。光が射したと思うと闇に引き込まれ、美しい情景が浮かんだと思うとその次には歪んだ風景を見せる。一体現実はどこにあるのだろう?Le Petit Orbが答えを教えてくれるに違いない。

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| TECHNO1 | 21:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Danny Krivit - Expansions Nite:Life 011 (NRK Sound Division:NRKMX011)
Danny Krivit-Expansions nite:life 11
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ハウスって結構ポピュラーなんだなと思う、日本でのBody & Soulの人気の過熱ぶりを見ると。ハウスは勿論Body & Soulだけじゃ無いと思うけど、なんであんなに人気あるんでしょうね?他にもいっぱい良いDJはいる。Francois Kはともかく、Danny Krivitはそんなに凄いのか?って印象が以前はありました。ハウスにソウルとかクラシックとか中心の選曲のイメージって言うのが、僕の中にはあった訳ですよ(実際はどうなのか知らないけど)。だから懐古主義みたいな感じで、Francois Kの一歩後ろに居る様に感じてたわけなんですね。しかしこのMIXCDではそれが思い込みである事を気付かせてくれて、ようやくDannyを見直す機会があったのです。(このnite:lifeシリーズ自体が優良な物なんですよね)

僕が好きなのはDISC1。これが本当に爽やかで晴れ晴れしいMIXになっているんだよね。Francois KやJoe Claussellのディープさと言う物は感じられないけど、むしろ身の軽さが上手く生かされてると思うのです。ハウス中心の選曲の中に、ボッサやジャズ、テックハウス等を随所に散りばめて上げ下げの展開を上手く作り、一本調子にならない流れのあるMIXが出来ているんではないでしょうか。重めのビートも少ないし深さも無いけれど、それでもDannyが楽しんでプレイしてる顔が浮かんでくる様なMIXです。クラブのメインフロアでかかると言うよりは、ラウンジでくつろいでいる時に流れたらすぅ〜っと疲れが取れる様な選曲。特に中盤の名曲中の名曲、808 State-Pacific Stateではあたかも楽園に来てしまったかのような錯覚まで覚えます。終盤のLost Tribes of Ibadan 3〜Noiseshaper〜Brooklyn Heightsに来て、NYディープハウスに移行してゆくのでお楽しみは最後にと言った感じですね。このMIXCDはあんまり古臭い感じがしなかったので、僕的に好印象でした。そういやDannyはMIXCDやRe-Editのみで自身の曲は出さないけど、曲は作らないのかしら?

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| HOUSE1 | 17:57 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Luke Slater - Fear And Loathing 2 (RESIST:RESISTCD7)
Luke Slater-Fear And Loathing 2
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ふと思ったのだが、ここ連日緩めの作品を紹介してる事に気が付いた。いかんいかん、ハードな作品もたまには聴かないと!と思って買って放置してあったこのアルバムを聴いてみた。何というか2枚組だとなかなか通して聴く機会がないんだよね。それにMIXCDだから長いし。しかし何でこれはHMV先行発売なんだ?HMVでは去年から発売してるけど、Amazonでは2月にやっと発売になるみたいだ。どうでもいいけどさ…。

まずDISC2の方なんだけど、これはLukeの通常のスタイルのハードミニマル。これが何とも豪華でThe Advent、Killa Productions、Cave、Joris Voorn、Alter Ego、Hert等他にもまだまだハードテクノな方面で活躍している人ばかりのトラックが並んでいるね。Lukeのプレイも上手くて序盤は緩めのエレクトロで始まり、中盤から4つ打ちテクノに移行して徐々に盛り上げ、終盤ではトライバル気味にピークを持ってくる。ここでもJoris Voorn-Incidentが使われているけれど、この人の人気は当分続きそうだね。とにかく人気のあるアーティストが網羅されているので、最近のハード方面のテクノの傾向を知るにはもってこいの1枚だよ。

で今回の目玉はDISC1の方。ハードミニマルの人が何故かダウンテンポに挑戦しているよ。Marco BaileyやAdam Beyerも2枚組MIXCDを出して同じような事をしていたけど、やはりハードミニマルだけには飽きるのか、それとももっと自分の世界を広げたいのかは謎ですが。ノンビートの曲で始まり、BOLAのアンビエントも飛び出し序盤から驚きの展開。4曲目辺りからビートも入ってくるけど、とにかく緩い。Isolee辺りからはジャーマンディープハウスになって揺らめく様な怪しさがあるね。Playhouse辺りの音に近いかな。後半のAgoriaThrobbing Gristle(Carl Craig Re-Version)辺りでは妙にポップでイクセントリックになるが、このポジティブさにはダークな世界の中にやっと希望を見出したかとさえ思える。そのままクリックハウスに繋がれて、ダークで不穏な世界は静かに幕を閉じました。んーなんとも掴み所の無い1枚だったな。Lukeも随分奇妙な事に挑戦するなと思いつつ、ハードな後にはこんな緩いのも良いかもねとも思ったりした。ただ結局今の流行に乗って気分でこんなMIXをしただけだと思うので、何年後かにはこうゆうMIXCDも減ってくる様な気がしないでもないな。

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| TECHNO1 | 13:51 | comments(0) | trackbacks(1) | |
DJ Peechboy - Everything Was Beautiful, Nothing Hurt
DJ Peechboy-Everything Was Beautiful, Nothing Hurt
去年からプレーヤーの調子が悪くてCDRは殆ど聴けない状態だったんですよね。なんでこのCDも買ったのに殆ど聴けてなかったんですよね。やっとまともに聴く事が出来ましたよ、DJ Peechboy…って誰なんでしょうね。全くこの人に関しては知らないんだけど、雑誌での強烈なプッシュと選曲を見てかなり前に購入したんですよ。それがですね、予想以上に出来の良いMIXCDでこりゃまじ良いね。DISC1はソウル、ハウス、ディスコ中心、DISK2はテクノ、クリックハウス、ディープハウス中心。選曲の幅もさることながら彼のプレイにはTheo Parrishに近いものがあるんですよね。じっくりと燃え上がる炎の様に秘めたる熱さと、どこかでは淡々としたクールさを持ち合わせているんですよ。やはりTheoの様にイコライジングやエフェクターで過激に緩急を付けて、ずっぽりずぽずぽとピーチワールドに引き込まれて行くんです。個人的にはDISK2のエロティックなディープハウスやテクノ路線が気に入ってるんだけど、DISK1のソウル、ハウス路線も予想外にはまっています。今まではそうゆうのってノレないし古い音だなとかで余り好きじゃなかったんだけど、やっぱりDJが上手く調理してくれると良い料理になるんだなと思ったさ。日本にも良いDJはいるじゃないかと思ったけど、こういった人たちにも日目が当たると良いんですけどね。2枚組で送料込みで1600円だから、これは買うしかないでしょう?

NXTC(ここで買えます)
Peechboyのホームページはこちら

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| HOUSE1 | 20:55 | comments(4) | trackbacks(1) | |
Francois K. - Deep Space NYC Vol.1 (Wave Music:WM50150-2)
Deep Space NYC Vol.1
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待ちわびていた人も多いのではないでしょうか?このFrancois KのMIXCDを。Body & Soulが亡き今、彼の新しい創造性はこの「Deep Space」に向けられています。「Deep Space」と言うのはダブをメインに、ジャンルに拘る事なく良質な音楽を聴ける新しい彼のパーティーであります。そのパーティー名をタイトルに冠したこのMIXCDもやはり幅広い選曲で、新たなる息吹を感じさせます。CDのジャケットにはこう書いてあります-「An Adventure Into The Future Dub,Spacey Vibes And Abstract Grooves」。まさにその文面通りの物がこのMIXCDには詰まっています。ただダブをメインにとは謳ってはいますが、これはジャンル上のダブと言う訳ではなさそうです。実際選曲に関しては、Instant House、Ferrer & Sydenhamと言ったディープハウス、Tres Demented(Carl Craig)、Jeff Millsと言ったデトロイト系、果てはMatrix & Fierceの様なドラムンまであります。音的にダビーで深い物が中心だと言う事なのでしょう。一体Francois Kは何処まで行けば、その足を緩めるのか?彼の深淵なる宇宙の旅は、まだまだ終わりを見せません。Francois Kの新曲も入っているので、要チェック。



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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 21:17 | comments(6) | trackbacks(2) | |
Throbbing Gristle - Mutant TG (NovaMute:NoMu122CD)
Throbbing Gristle-Mutant TG
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Throbbing Gristleと言う昔のバンドのリミックスアルバム。バンドについては余り詳しくは知らないので、気になる人は→の検索先へどうぞ「Throbbing Gristle」。リミキサーは、Carl Craig、Two Lone Swordsmen、Carter Tutti(Throbbing Gristleのメンバー)等。結局Carl Craigのリミックスが聴きたかっただけなのだが、やっぱ彼は凄い。一時期生音重視の方面に行ってしまったので寂しかったのですが、ここ1、2年は初期と同じ様でも違うエレクトリック路線で素晴らしいリミックス作品を残してきました。そして今回のリミックスは音数をかなり絞ってタイトに仕上げ、鋭いシンセがテケテケリードしてゆくストイックな作品。近未来的な音像が浮かび上がってきます。Two Lone Swordsmenはと言うと、エレクトロ+ロックって感じで最近のエレクトロクラッシュ路線なのかな。あんまりエレクトロクラッシュは好きではないけれど、Two Lone Swordsmenのパンク精神溢れる荒々しいリミックスは好きです。あとRatcliffeって言う人もリミックスをしてて、曲は意外と良かったのだけど誰だか全く分からない。調べた所、Basement Jaxxのメンバーだと言う事。ポップで甘く仕立て上げられ、アルバムに華を添えています。他にもノイジーなリミックスもあったり、色々楽しめるリミックスアルバムです。

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| TECHNO1 | 21:00 | comments(1) | trackbacks(0) | |
A Wave Music Compilation:Deep & Sexy Mixed By Francois K (Wave Music:WM50084-2)
Francois K-Deep & Sexy
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先日渚でグルーヴィンなプレイで会場を沸かせたフランソワですが、ハウスセットだって最高です。Wave Musicと言う良質なハウスレーベルを運営していて、そのレーベルのトラックを使用してミックスを行ったのがコレです。ハウスと言っても比較的硬めのパッカーションやリズムトラックの物で始まります。控えめなエレピが美しいFluid X-Change、最初からうっとりです。そのまま色気丸出しの展開で4曲目でまたもやFranck RogerことSun Orchestra。ジャジーでふわ〜って感じ。続いて名曲Nathan Haines-Earth Is The Placeに繋がり、目玉のFrancois K-Enlightment。パッカーシブでディレイするシンセが爽やかな名曲です。フランソワはアーティストとしても超一流ですわ。その後もタイトなリズムトラックにスウィートなメロディーが乗るトラックが続き、後半は柔らかめのナチュラルな展開になってエンドを迎えます。締まりがある感じのトラックが多くて、テクノの人でも充分聴ける感じだと思います。フランソワの音楽センスにも脱帽ですが、こうも良質なトラックを量産するWave Musicも感嘆します。Sexyを強調する作品は山程ありますがDeep & Sexyを語るに相応しいMIXCDは、正にこれでしょう。Wave Musicはハウスレーベルなんだろうけど、結構テクノに使えるトラックも出しているので注目です。



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| HOUSE1 | 22:00 | comments(5) | trackbacks(0) | |
Southport Weekender Vol.2: Mixed by Blaze & Joe Claussell (SuSU:SUALBCD7)
Southport Weekender Volume2
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ハウスはそんなに詳しくないけれど、そんな僕でもどうしても欲しくなってたCDがこれ。ブレイズのケビンヘッジとジョークラウゼル!!がMIXですよ。ジョーと言えばスピリチュアルでディープで、ああホントに大好きなアーティストで熱がこもってしまいます。発売前からトラックリストを見てとにかく欲しかった。

まずはジョーの方から紹介。幕開けはChris Brannでゆったりと幻想的に始まる。3曲目で人気上昇中のFranck Roger、NEEDS風味なジャジートラックで盛り上げます。続いて爽快なボーカルハウス、Divinity-Find A Way(Danny Krivit Edit)、更にPassion Dance Orchestra-Worlds(Theme 2)ととにかく大ネタ使いまくり。中盤ディープめになり後半でジョーの名曲Awadeから今年最高のハウストラック、Louie Vega-Love Is On The Wayに繋がり最高の盛り上がりを見せます。軽快なラテンパッカーションに甘いボーカル(ブライズの片割れジョシュミラン)が乗ったこの曲は、もうすぐ出るLouie Vegaのアルバム「Elements of Life: Extensions」に収録なのでお見逃さずに。通して聴いた感想としては、以前に出たMIX The VIBEと言うMIXCDよりは明るめだし、ハウスの入門者にも聴きやすいトラックが多いのかなと思います。一曲一曲が素晴らしく、軽快でボーカル入りのが多いし。ディープさは薄れましたが、内容はもちお薦め!

お次はケビンの方。全体的にアップテンポなボーカルハウスかな。ブレイズの曲が好きな人なら、気に入るんではないかと。ジョーの方に比べてはしょっちゃってすみません。ブレイズにMIXと言う事は特に求めていないので、彼らは純粋にトラックメイカーである事を期待しています。そうゆう意味では6曲目のBlaze-We Are Oneは高揚感のあるピースフルな素晴らしいボーカルトラックですよ。

何にしてもハウス好きな人は、買って損はございませんよ。

試聴

Check "Blaze" & "Joe Claussell"

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| HOUSE1 | 22:21 | comments(3) | trackbacks(1) | |