MS00 / BEYOND THE DANCE TRANSMAT 4 (Lastrum:LACD-0235)
MS00 / BEYOND THE DANCE TRANSMAT 4
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テクノと言う音楽を聴く者にとって、おそらくTransmatと言うレーベルを避けて通る事は不可能に近いだろう。デトロイト・テクノのイノベーターであるDerrick Mayが1986年に設立したこのTransmatは、多くのダイヤの原石だったアーティストを世に知らしめ、デトロイト・テクノの代名詞にも近い程の評価を獲得した。Derrick本人はTransmatの音楽を単なるダンスミュージック以上の価値を持つものと考えている為、それらをテクノと呼ばれる事にはあまり納得していないそうなのだが、しかし本作を聴くと確かにDerrickの意図する事は分からなくもない。本作はレーベルにとって実に12年ぶり、通算4枚目となるレーベルコンピレーションだ。Transmatの過去の隠れた名作と共に、傘下のレーベルであるFragileからも、そして今後Transmatからもリリース予定のある若手、更にはDerrick自身の失われた未発表作までもが収録されている。収録曲の多くはダンスミュージックと呼ばれるテクノではある事に間違いはないが、それと共に音の持つ繊細な美しさは芸術的に磨き上げられ、感情を揺さぶる内省的な、もっと言えばシリアスな佇まいさえ浮き出ている。それはダンスフロアを離れた音がベッドルームで鳴る時にも、決して単調で飽きないように意識に働きかける音として(アーティストのその意図があったかどうかは抜きにしても)作られているようにも感じられるのだ。今までのコンピレーションと異なっているのはレーベル初期の作品から近年の作品、そして新作までも網羅した正にレーベルの歴史(の一部)である事だ。Choice(Laurent Garnier)やCarl Craig、Silent Phase(Stacey Pullen)の大傑作と共に、DjinxxやDouble HelixにTony DrakeやSans Soleilなどの一般的にはそれ程知られていない作品、そしてレーベル再始動のきっかけとなったGreg GowやDVS1の作品が網羅されている事は、Transmatの音楽性を包括していると言っても過言ではないだろう。また複数の若手アーティストの楽曲も、テクノの未来を切り開くべく可能性に満ちた内容となっている。最後にはDerrick Mayの作品が待ちわびているが、まあこれはある意味サービスとして収録された位の出来だ。それは逆にもはやDerrickが作品を作らなくても、レーベルには多くの才能が存在している事の証でもある。そのダンスの向こう側に存在する音を、是非体験して欲しい。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Century Groove Innovation Vol.1 Mixed By Hiroshi Watanabe (Plaza In Crowd:PICCD-006)
Century Groove Innovation Vol.1 Mixed By Hiroshi Watanabe
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ライブに定評のあるKaito名義でも活躍中のHiroshi Watanabeですが、DJに於いては率先的にPCDJに活用すると同時に機器制作の監修も行うなどテクノロジーの発展に寄与しつつ、DJの可能性を広げるプレイに取り組んでいます。そしてこの度PCDJを駆使してFountain Music / Plaza In Crowdの音源のみを使用した、レーベルショーケース的な意味合いを含むMIXCDを完成させました。このレーベルは2008年頃に設立され折衷主義的に美しいエレクトロニック・ミュージックをリリースする事に腐心し、若手やベテランに拘らずに国内外から選び抜いた音楽を日本から世界に向けてリリースしています。そんな音楽性を持つレーベルのトラックを纏め上げるのに適任なのは、となれば壮大で美しい音楽を鳴らすワタナベさんが抜擢されたのも当然の成行きと言えるでしょう。さて、この手のMIXCDはDJの我を出し過ぎればレーベルの情報は局所的となり、一方使用する音源を広く掬い上げるとDJの個性が失われてしまうと言う困難を伴いますが、テクノとハウスの境目を感じさせないジャンル的にシームレスな選曲とそしてPCDJによって実現されるシームレスなミックスにより、制約を忘れさせる程にディープかつ美しいダンスミュージックの魅力を見せつけました。ダビーな残響の中を疾走して行く前半、一息ついてディープな音色に魅了される中盤、そしてラストに向かってエモーショナルな感情が炸裂する終盤と流れに関しては文句無し。そして一時間弱の中で25曲を詰め込んだ事は曲と曲を常に重ねて新たなる鳴り方を生み出し、例えば普段聞き慣れていた曲もいつもとは違う印象を植え付ける作用を生じさせる事でしょう。自分は元々知らない曲ばかりだったのだけれど、それを差し引いても曲はばらばらなのではなく一つのミックスの中で前後の曲と補完しあう様な鳴りをしており、自然に曲と曲とが溶け込んでいるのが心地良く感じられました。ワタナベさんらしい壮大な抒情詩を体験出来ると共に、勿論レーベルにはこんなに素晴らしい音源があったのかと言う驚きもあり、レーベルの思惑は見事に成功したのではないでしょうか。



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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Sans Soleil (Catalog.:CATCD#006)
Sans Soleil
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デトロイトテクノを広める事に貢献したDerrick Mayは、90年代に入り自身の作曲活動は停滞しているものの、その後はTransmatレーベルを主宰する身として新人の育成・発掘に励んでいます。その成果の一環として2004年にはTransmatから新人3人のアルバムをリリースしたのですが、その中の一人がSans Soleil。これがまた良い味を出していて、闇夜に広がる壮大なアンビエンスが心地良い空間を演出してくれているのです。強烈なダンストラックは無いものの、デトロイトテクノの深淵なメロディーに身を揺られ、いつの間にか心は空に広がる宇宙空間へと飛ばされてしまいます。所謂黒人音楽からなるファンキーさは無くても、Transmatからリリースされるに相応しいエモーションは感じられるし、これからのデトロイトテクノの発展・進歩が多少なりとも伺えるのではないでしょうか。直感的な刺激では無く徐々に体に馴染んでくる音が、非常に心地良い一枚ですね。

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| TECHNO3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |