CALENDAR
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< October 2020 >>
RECOMMEND
MOBILE
qrcode
SPONSORED LINKS
Sleep D - Rebel Force (Incienso:INC007)
Sleep D - Rebel Force

ここ数年ダンス・ミュージックの業界で勢いを伸ばしているオーストラリア、特にメルボルンは新たな才能が続々と生まれている。レーベル自体も活況で2013年にレーベルとして開始したButter Sessionsは、元々は音楽の交流の場として同名のブログが開設されていたのだが、それがミックスショーとなりパーティーとなり、そしてレーベルとなってからは積極的にオーストラリアからの新鋭を後押ししている。メルボルンという地元の活性化を担うそんなレーベルの主催者がCorey KikosとMaryos Syawishから成るSleep Dで、2012年にデビューした頃はまだ高校生だったと言うのだから、正に新進気鋭のアーティストだろう。そんなSleep Dによる初のアルバムだが、レーベル自体に多様なアーティストが名を連ねテクノやハウス、エレクトロやミニマルにアンビエントとゴチャ混ぜ感がある事もあり、本作も同様に一色に染まりきらずに多種な音楽性が快楽的なレイヴ感で纏め上げられている。出だしの"Red Rock (IV Mix)"は快楽的でレクトロニックなベースライン、神秘的な上モノを用いたスローなトランス風で、暗闇の深海を潜航するようなディープな曲でアルバムはじんわりと開始する。続く"Central"はダブ・ステップ風なリズムと不気味に蠢くアシッドのベースサウンドが強烈でびしばしと鞭で打たれるような刺激的な曲だが、中盤に入るとそこにアンビエンスな上モノが幻想的な装飾をする面白い作風だ。そしてヒップハウス風な弾けるリズムが印象的な"Danza Mart"は、しかしビキビキと麻薬的なアシッド・ベースやトリッピーな電子音に頭をくらくらさせられ、ダンスフロアの狂騒が脳裏に浮かんでくる。更にテンポをぐっと落としてダウンテンポながらもゴリゴリなハードウェアのローファイ感を打ち出した"Twin Turbo"、底辺を這いずり回るビキビキなアシッドのシーケンスと奇妙な電子音のエフェクトが入り交じるディープなトランス風の"Fade Away"と、勢いが抑制されたスローモーな曲もアルバムの中でずぶずぶとした粘性による魅力を打ち出しており、多彩な音楽性がそれぞれの曲の個性を更に強くしている。"Morning Sequence"では何とKuniyuki Takahashiをフィーチャーしているが、オーガニックな太鼓の響きやメロウな鍵盤の旋律を用いたディープ・ハウスな性質はKuniyukiの影響がかなり反映されており、アルバムの中ではやや異色ながらもSleep Dにとっては新機軸と言えるだろう。非常に雑食性のあるアルバムでとっ散らかった雰囲気もなくはないが、そこは全体としてローファイなレイヴ・サウンドとして捉えると、こういった何でもありな音楽として成り立っているように思われる。



Check Sleep D
| TECHNO14 | 14:30 | comments(0) | - | |
Folamour - Ordinary Drugs (FHUO Records:FHUOLP001)
Folamour - Ordinary Drugs
Amazonで詳しく見る(MP3)

先日、リヨンに設立されたMoonrise Hill Materialの音源を紹介したので、レーベルの設立者の一人であるBruno BoumendilことFolamourを紹介する。作曲家としては2015年にデビューしたフランスの新世代を代表する一人であり、ベースやギターにドラムやパーカッションといった楽器の経験も積んだマルチプレイヤーが生み出す音楽は、クラシックなハウスを軸にしながらジャズやファンクにソウルやディスコといった要素も咀嚼した幅の広さなり深さがあり、大御所ハウス・レーベルのClassicからダウンテンポやアンビエントまで展開するFauxpas Musikに近年評価の高いクロスオーバーな音楽性を披露するChurchなど多様なレーベルからのリリースがある事からも、豊かな音楽性を持っているアーティストである事を感じ取れる筈だ。この目下最新アルバム(とは言いながらも2019年2月のリリースだが)も言うまでもなくハウスをフォーマットにしつつそこの様々な要素を融合させ、アルバムという形の中で豊かな表現力を発揮した作品は実に素晴らしい。雨音や雑踏の歩く音など環境音を用いて日常の生活感を表したような"Intro"でストーリーを開始させるような幕開けに続き、ヒスノイズ混じりでアブストラクトながらも美しいシンセパッドがアンビエントを匂わせつつWayne Snowによる囁きのような甘い歌もあって情緒的に展開する"Underwater Memories"まではゆったりとした流れだが、3曲目の"I Don't Sleep At Night But I Wake Up At 6AM"でドタドタと生音強めでジャジーなグルーヴと艶めかしいトランペットやピアノが妖艶に彩っていくビートダウン風なハウスでようやくダンスモードへと入っていく。"Don't Make Me Leave You Again, Girl"も同じ様にざっくり生々しいドラムのリズムと管楽器やベースの湿っぽく温かい有機的な響きを前面に出して、ややディスコ寄りの作風は単なるDJツールより血が通っているようにライブ感が活きている。しかしただダンスさせる事を目的としたアルバムでないのは明白で、例えばElbiの色っぽく誘うような歌をフィーチャーしてジャズやソウルへと寄り添った"After Winter Must Come Spring"や、流麗なストリングスに合わせてインプロビゼーション的に躍動するジャズ・ドラムが生き生きとリズムを刻む"Parfums D'Aurore"など、アッパーな勢いや圧力に頼らずに魅力的なメロウネスやリズムによってしっかりと聞かせる音楽が前提なのだ。アルバムの最後は"Theme For Marie Marvingt"、眩しい位にゴージャスなシンセ使いはシンセ・ファンクか、しなやかで複雑なジャズのリズムに有機的なディスコの感覚もあり、Folamourらしいジャンルを横断した曲で幕を閉じるのは印象的だ。イントロから始まり多様なジャンルを盛り込み、前述の終わり方まで含めてアルバムはFolamourの音楽のルーツを感じさせる旅のようで、ソウルフルな新世代のハウス名作だ。



Check Folamour
| HOUSE14 | 12:00 | comments(0) | - | |
2020/1/17 GUIDANCE 15th × SLEEPING BAG @ Vent
1月のこの時期は毎年恒例のGuidanceのアニバーサリー・パーティーで、15周年となる今年はファッションとダンス・ミュージックに携わるSleeping Bagとの合同企画。そんな祝祭の日にゲストとして予定されていたのは近年多大な注目を集めるようになったパレスチナからのSama'だったのだが、直近になりキャンセルが発表され期待が削がれた人も決して少なくはないだろう。しかし元々Guidanceは日本のDJ/アーティストを積極的に後押ししてきたパーティーであり、今回も過去Guidanceに参加してきたDJ/アーティストを招いてある意味ではこれがGuidanceらしくなった。DJとして参加する予定だったAltzは久しぶりのソロライブへと変更し、ヒップ・ホップ〜ハウスとフリーフォームなDJをするKensei、Ventに初登場となるDJ Yogurt、Sleeping Bagの面々がメインフロアを担当する。
続きを読む >>
| EVENT REPORT7 | 17:30 | comments(0) | - | |
Jack Burton - Lake Monger (Analogue Attic:AAR015)
Jack Burton - Lake Monger
Amazonで詳しく見る(MP3)

ここ数年、ダンスミュージックにおいてオーストラリア、特にメルボルンからの新興勢力の台頭は著しいが、アンビエントとダンスを跨ぐAlbrecht La'Brooyや異端なダンス性を持つSleep D等がカタログに名を連ねるAnalogue Atticもメルボルンを拠点にしており、アンビエントやバレアリックの観点から注目しても損はしないレーベルだ。そんなレーベルから試聴したところ耳を惹かれ即座に購入したのが本作で、芸術大学作曲科に所属するJack Burtonが手掛ける初の作品だ。レーベルの音楽性に即しながらもよりアンビエントやエレクトロニカへと傾倒しており、もはやダンスフロアを意識させない瞑想じみた深い精神世界を旅する音楽はベッドルーム向けだろう。霞んだようなシューゲイザー風の電子音が浮かび上がり、ノイズ風なSEも加わりひたすら不明瞭ながらも叙情的なコード展開を繰り返す"Opus"で幕を開けるが、ゆったりとした流れながらも空間を埋め尽くす電子音によって濃厚なアンビエンスに満たされる。"Cumulus Revisited"も途切れる事のない持続音が中心だが、牧歌的かつ生音にも近い柔らかく透明感のあるシンセは浮遊感もあり、グリッチ風な旋律が軽くリズムを生んで2000年代のエレクトロニカを思い起こさせる。鳥の囀りのような長閑な電子音は牧歌的ながらも、刺激的に振動する持続音がひりつく緊張感を生む"Aquarius"は、神々しい音響や重厚な低音がスピリチュアルな宗教性を匂わせ祈りを捧げるような神聖な世界観が広がっている。圧巻は12分にも及ぶ三部作の"Lake Monger Pt. I. II & III"で、揺らめく水面から極彩色な光が乱反射するようなシンセのうねりがビート感を生む前半、徐々にエネルギーを増しうねりが強くなりながらも弾けて静謐な時間が過ぎる中盤、大空に広がるようなシンセによって壮大かつドラマティックに展開する後半と、パートを分ける事で起承転結な流れが生まれて大きなストーリーのようだ。グリッチやノイズ、シューゲイズ風な音響を用いて現在のアンビエントで表現したら…という音楽性だろうか、清々しくピュアな空気が満ちる純朴なアンビエントは一寸の闇もなく、心身が洗われる癒やしの音。まだデビューしたばかりで才能は判断するには時期早々だが、アンビエントが再燃する今という時代にぴったりとはまった一枚だ。



Check Jack Burton
| TECHNO14 | 12:00 | comments(0) | - | |
Basso - Proper Sunburn - Forgotten Sunscreen Applied By Basso (Music For Dreams:ZZZCD0124)
Basso - Proper Sunburn - Forgotten Sunscreen Applied By Basso
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
デンマークきってのバレアリック・レーベルであるMusic For Dreamsが2017年から新たに立ち上げたシリーズであるThe Serious Collector Seriesは、ミックスではなく敢えて繋がないコンピレーションとしてDJがジャンルに執着せずに良質な音楽を提供するという趣旨が感じられる内容で、今までにWolf MullerことJan SchulteとMoonbootsが広義の意味でレフトフィールド/バレアリックな音楽性を披露している。その最新作を担当するのは今をときめくレーベルであるGrowing Bin Recordsの主宰者であるBassoで、このレーベル自体がジャズやフュージョンにクラウトロック、ニューエイジやバレアリックにアンビエントと軽々とジャンルを越えていくレーベルだからこそ、このシリーズにBassoが抜擢されたのは極自然な事だろう。これまでのシリーズ以上に自由奔放で一見纏まりがないようにも思われる選曲なアルバムは、Hans Hassによる1974年作の"Welche Farbe Hat Der Wind"で始まる。フォーキーな響きながらもメロウでポップなこの曲はシュラーガーと呼ばれるジャンルに属すようで、日本風に言えば演歌?みたいなものなのだろうか、実に人情味があり古臭くはあるが妙に懐かしさが込み上げる。そこに続くはDJ Foodの"The Dawn"といきなりトリップ・ホップに変わるが、柔らかいタブラと朗らかなシンセが清涼に響き穏やかなアンビエントの情景が浮かび上がる。3曲目はRVDSの"Minuet de Vampire"と2016年作で新しい音源も選ばれており、ロウなリズムマシンやアシッドの響きがありながらも内なる精神世界を覗くような瞑想系テクノは、アルバムの流れを崩さない。そこに繋がるのは現在のニューエイジにもリンクするHorizontの1986年作の"Light Of Darkness"で、弦楽器らしき音がオリエンタル感を奏でつつも神秘的なシンセが厳かな世界観に包む美しい一曲。中盤には情熱的なギターと乾いたパーカッションが心地好いラテン・ジャズの"Nosso Destino"、朗らかな笛の音色が爽快なパーカッションが地中海のリゾート地を思わせる甘美なジャズ・フレーバーの強い"Tempo 100"と、メロウなムードを打ち出してぐっと色気を増す。後半は再度エレクトロニック度を強めてヒップ・ホップやシンセ・ポップも織り交ぜつつ、終盤にはGhiaの快楽的なシンセベースやセクシーな歌や電子音が甘美さに溶けてしまうようなシンセ・ポップの"You Won't Sleep On My Pillow"が待ち受けており、最後のJean-Philippe Rykiel‎による"Fair Light"でスペイシーなシンセが歌いまくり楽園ムードが広がる牧歌的なインストで、心は晴ればとしながら穏やかな終着を迎える。それぞれの曲はコレクションとしての価値も高いのだろうが、それ以上に普段は全く聞かないようなジャンルの音楽なのに探究心を駆り立てる魅力があり、こういったコンピレーションがリスナーを新たな方面へ手を差し伸べる意味において価値のある内容だ。勿論ニューエイジやバレアリックの流れでも適合し、今という時代にぴったりとハマるジャストなコンピレーションだ。



Check Basso

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| ETC4 | 07:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Trux - Eleven (Office Recordings:OFFICE 15)
Trux - Eleven
Amazonで詳しく見る(アナログ盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
BaazことBatian Volkerが主宰するベルリンのOffice Recordingsは、繊細かつ深遠なる音響に陰鬱な感情を込めたようなハウスとアンビエントのブレンドを行い、Baaz列びにChristopher RauやIron Curtisらがカタログに並ぶ通り享楽からは離れた慎ましいディープ・ハウスを手掛けている。そんなレーベルのミステリー、それが2016年に同レーベルからデビューしたTruxで、リスニングを主体としたメランコリーに染まるアンビエント寄りの作風で注目を集めて今ではOfficeの主軸アーティストと呼んでも差し支えない存在感を示しているが、本作で通算4枚目となった今でもその正体は不明なままである事が余計に興味を駆り立てる。音楽の方もアーティストと同様にミステリアスな空気を纏っており、ノイズにも似たようなドローンに覆われた中から叙情的なメロディーが薄っすらと浮かび上がる"Another World"からしてアブストラクトな音像があり、流体の如く抽象的な動きを見せて視界をぼかし続ける。続く"Behaviour"は小刻みで早いビートを刻んでいるがダンスのそれではなく、そこに陰鬱でダークなアナログシンセ的な温かいメロディーや奇怪な効果音を盛り込んで、不気味な高揚感を誘う。再びスローモーな"Earth Floor"では深い残響音を用いてそこにリバーブをかけたおどろおどろしい呟きも被せてどんよりしたアンビエントを展開し、"Sleeper"ではヒスノイズ混じりのドローンに柔らかく淡々とした4つ打ちも加わってサイケデリックなディープ・ハウスを聞かせる。またつんのめって踊れないリズムを刻み不協和音のようなコードを展開する"Give It Up"にはグリッチ風なエレクトロニカの要素もあり、全体としてはアンビエント性が強くとも時折牙を剥くように刺激的な瞬間がはっと目を覚まさせる。終始ローファイなぼやけた音像に濃霧の中で道を見失い迷ったしまったような錯覚を受けるディープなアンビエント作だが、仄かに温かみのある情緒も感じられすっと耳に馴染む心地好さもあり、微睡みに落ちていく。



Check Trux
| TECHNO14 | 22:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
John Tejada - Dead Start Program (Kompakt:KOMPAKT CD 141)
John Tejada - Dead Start Program
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(日本盤)
LAを拠点にするDJでありドラマーでもあるJohn Tejadaは、USテクノのベテラン勢が制作面で停滞している中でコンスタンスに作品をリリースし、またアシッド・テクノ狂のTin ManやボーカリストのReggie Wattsらとコラボーレーションする事で音楽性の幅を広げたりと、長きに渡り積極的に音楽制作を行う点だけでも十分に評価すべき存在だ。ここ数年はケルンは老舗レーベルのKompaktと関係を築き上げそこからのリリースが続いているが、この2018年の最新作は同レーベルから4枚目のアルバムとなる。Kompaktからのリリースとなって以降はTejadaの多彩な表現力はそのままにポップさやメランコリーといった性質が強く打ち出されていたが、このアルバムではややダンス・フロア寄りのミニマル性も伴う曲調へと戻っており、爆発力や強烈な個性を発するわけではないが多彩性がありながらもベテランらしく手堅く纏めた音楽性はより洗練を極めている。冒頭の"Autoseek"は不整脈のような歪なリズムを刻みややダブ・ステップらしく感じるところもあり、そしてプログレッシヴ・ハウス調な恍惚感あるメロディーにうっとりと陶酔させられる。メロディやコードの妖艶さは"Detector"でも際立っていて、そこに滑らかな4つ打ちのリズムが入ってくれば、機能的かつモダンなテック・ハウスとなる。しかし単純な直球テクノ/ハウスだけにならないのが彼の幅広い音楽活動によるもので、"Sleep Spindle"ではライブ感ある生っぽいブレイク・ビーツを披露したり、"Loss"における金属がひしゃげるような鈍いパーカッションが印象的なダブ・ステップ風など、ここら辺のリズムの豊富さは本人がドラムプレイヤーである事も影響しているのだろう。勿論そんな奇抜な曲だけではなく例えば"The Looping Generation"のようにすっきりと贅肉を削ぎ落としつつ、ミニマルのグルーヴを重視してヒプノティックな旋律のループや中毒的なアシッド・ベースによる恍惚感を打ち出して機能性に溢れたテック・ハウスにおいては、音圧や勢いに頼らずに洗練されたグルーヴを生むTejadaのセンスが現れている。他にもデトロイト・エレクトロのコズミック感にも似た感覚がある鈍いエレクトロの"Telemetry"や、小気味良いブレイク・ビーツにシンセパッドも用いた叙情感溢れるAIテクノ風な"Quipu"など、曲調は様々だがアルバムという枠組みの中でフロアに即したダンス・トラックとして纏まっている。海外ではさておき日本では不遇な程に決して知名度が高くはないのだが、非常に多くの作品を送り出しながらも聞き込める高い水準で毎回アルバムを作っており(だからこそKompkatからリリースされているのだが)、本作も粒揃いという表現が相応しい内容だ。



Check John Tejada
| TECHNO14 | 11:59 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2019/4/19 Deep Distance @ KGR'n
神楽坂というクラブとは一見無縁の場所に生まれたクラブ・KGR'n。2017年5月にオープンだから既に2年が経過しようとしており、外国のいわゆるタレントに頼らずとも国内のアンダーグラウンド勢らがレジデントパーティーを開催するなどして、神楽坂にパーティーを着実に根付かせている。そんなレジデントパーティーの一つがその名も「Deep Distance」で、Dessous Recordings等からのリリースも高い評価を得ているIori Wakasaと様々なフェスやへの出演やDJ Wadaとのcontattoを主宰するKo Umeharaの二人が主宰となり、正にそのパーティー名通りに深い場所まで到達させてくれるであろうと予想される。このパーティーは3回目の開催となるが、ようやく遊びに行くタイミングが見つかったので、満を持してパーティーへと足を運んできた。
続きを読む >>
| EVENT REPORT7 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mildlife - Mildlife Remixed (Research Records:RREP01)
Mildlife - Mildlife Remixed
Amazonで詳しく見る(アナログ盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
オーストラリアはメルボルンから2018年にデビューしたばかりの4人組バンドであるMildlifeは、ジャズやファンクにディスコといったジャンルを咀嚼した新世代バンドで、既にデビューアルバム『Phase』が高い評価を獲得しているようだ。そんな作品からクラブ・ミュージック側からのアプローチとしてリミックスEPがリリースされているが、同郷であるオーストラリアからはTornado WallaceにSleep D、そしてスウェーデンのMount Liberation Unlimitedがリミックスを提供しているのだから、もしMildlifeというバンド自体に知識は無くともダンス・ミュージック側からすれば少なからず興味を惹くような作品だろう。注目はWallaceによる"The Magnificent Moon (Tornado Wallace Remix)"だろうか、普段は比較的トリッピーでバレアリックな作風もある彼だが、ここではブレイク・ビーツを用いながらも原曲のメロウな雰囲気を忠実に引き継いでいる。しなやかでグルーヴィーなキックやパーカッションが持続し大海原を揺蕩うようにリラックスしながら、そこに叙情性のあるシンセのメロディーやコズミックな電子音を展開して、永続的な心地好いムードに浸るディープ・ハウスは見事なりミックスだ。Sleep Dによる"Im Blau (Sleep D Remix)"はスローモーながらも強烈なサイケデリアを発する怪作で、毒々しく快楽的なベースラインのシーケンスに浮遊感や残響のある効果音を散りばめてひたすら中毒的な恍惚状態へと導いていくトランシーなハウスは、パーティーに深い時間帯にもはまるであろう。そしてリエディットと冠された"The Gloves Don't Bite (Mount Liberation Unlimited's Re-Edit for the Dancefloor)"は正にその通りで原曲の雰囲気を損なう事はなく、生っぽさを残したディスコ・ダブ調にダンスフロアの4つ打ち色を強めて全体を綺麗に整えたような曲調で、しかしながらよりメロウネスは際立って11分もの大作は全く間延びしていない。三者三様、それぞれのアーティストの個性が発揮されながらどれもダンストラックとして機能しており、これならばもしMildlife自体を知らなくても十分に楽しめるリミックス盤なのだから、何はともあれ先ずは聞いてみて欲しい。



Check Mildlife
| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Tom Middleton - Sleep Better (UMC:6716832)
Tom Middleton - Sleep Better
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
最近は主だった制作活動が無かった為、この突如としてリリースされた作品に驚きを隠せなかった。それこそGlobal Communicationのメンバーでありアンビエントマスターの一人であるTom Middletonが手掛けた『Sleep Better』で、その安直なタイトルからも分かる通りアンビエントすら通り越して所謂ヒーリング系へと向かった良質な睡眠の為のサウンドスケープである。ここ数年は目立った新作のリリースもなく、数年前にリリースされた数作にしてもクラブトラックとしての機能面を重視したテック・ハウスが中心だったが、その後睡眠科学のコーチになったMiddletonが、不眠症に悩まされる現代人の睡眠の質向上の為に真面目に取り組んだプロジェクトのようだ。CD1には10分に及ぶ"Sleep"シリーズが8曲収録されており、それぞれ"Sunset"や"Moon"に始まり最後は"Dream"に至るそれっぽい副題が付けられているが、どうやら80分に渡ってそんな副題が示すような幸福に満ちた空想の旅をイメージしているとの事。それぞれ副題はあるものの全ては連続しており徹頭徹尾ぼんやりとした抽象的なドローンが続くアンビエントは、まだしっかりと展開のあったGlobal Communicationのそれと比べると随分と精神を鎮静へと導く作用が目的とされており、時間の経過も忘れるような平坦でなだらかな電子音の持続のみのある意味ではシンプルな作風を突き詰めている。ボーナスディスクとなるCD2にはヨガや瞑想のお供に制作された"Relax"と活力の補充をする為の"Recharge"が収録されているが、こちらは環境音風な繊細な電子音がエネルギーが外へ向かって放射するようなドローンとなっているのが特徴で、音楽自体は非常にゆったりとしながらも少しずつ心身が活動的になり目覚めていく点で"Sleep"とは対照的な作品だ。踊らす事を目的としたダンス・ミュージックの業界を生き抜いてきたベテランが、しかしそれとは全く真逆の眠りに付く為の音楽を制作するとは - 元々アンビエントを制作していたとは言えでも - 何とも意外だが、真夜中を生業とする彼だからこそ不眠についての理解も一段と深いが故にこういったプロジェクトに取り組んだのも自然だったのかもしれない。Global Communicationのような未来的なテクノ/アンビエントとは異なるが、安らぎながら眠りに落ちる為のBGMとしてはより最適なプロジェクトだと言えよう。



Check Tom Middleton
| TECHNO13 | 14:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Vangelis Katsoulis - If Not Now When (Utopia Records:UTA004CD)
Vangelis Katsoulis  - If Not Now When
Amazonで詳しく見る(US盤)

古典になっているハウス・ミュージックの掘り起こしから、現代的なジャズや電子音楽にまで影響を受けたダンス・ミュージックまで手掛けるUKの新興レーベルであるUtopia Recordsは、確かにカタログにLars BartkuhnやModajiが並んでおり、まだ作品数は少ないもののレーベルの方向性は窺い知れるだろう。そのレーベルにとって初のアルバム作品を提供したのがギリシャのシンセサイザー奏者であるVangelis Katsoulisで、1980年代前半からジャズを基調にニューエイジやフュージョンも融和させながら活動を続ける大ベテランだ。2015年には彼の曲を現在のダンス・ミュージックのアーティストにリミックスさせた『The Sleeping Beauties Remixed』(過去レビュー)も送り出し、ジャズや現代音楽からよりダンスへと接近するような方向性も示唆していたが、その結果としてこのニューアルバムは確かにジャズが軸にありながらも現代的なバレアリックやアンビエントの感覚も含んだモダンな作風になっている。始まりの"All The Blue Skies"から自由なビートを叩き出すジャズ色強めだが、オーガニックとエレクトロニックの調和や美しいサウンドスケープが広がっており、やはりジャズを提示すると言うよりは結果的にベースにジャズがあるもののコンテンポラリー・ミュージックと呼んだ方がしっくりくるか。続く"Zarrin"ではビートは排除しつつ女性の優しいボーカルを導入し、静謐で研ぎ澄まれたピアノの旋律を基に白昼夢を誘うかのようなアンビエント的な面も。そしてテクノの要素を取り入れた"Grand Delusions"では硬いビートがリズミカルに弾けるが、やはり温かくドリーミーな上モノはバレアリックの開放感があり、リスニングとダンスの程良い中庸を保っている。トランペットを導入した"Midsummer Tobago"もややジャズの匂いはあるものの、情緒的な雰囲気を生むシンセサイザーのな導入によってニューエイジ的な曲調になったり、深みのある音色を聞かせるフリューゲルホルンを用いた"It Not Now, When"もジャズに加えてダブの音響や透明感を作る電子音のヴェールが効果的に作用しており、単にジャズと呼ぶには難しい現代的な感覚が通底している。音楽的にはECMや昨今再評価の高いGigi Masinと近いだろうか、単に古典に留まらずに現代音楽ともコミットする拡張性があり、それでも尚クラシカルな響きもある実にリスニングとして心地良い現代音楽だ。



Check "Vangelis Katsoulis"
| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
La Torre Volumen Uno (Hostel La Torre Recordings:HLTR001)
La Torre Volumen Uno
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(日本盤)
バリアリックと言えばイビサ、そして現在のバレアリック・シーンを引率するレーベルはInternational Feel。本作はそんな場所やレーベルに縁のあるコンピレーションで、イビサ島にあるホテル「Hostel La Torre」で夏の間にInternational FeelのボスであるMark BarrottがBGMを担当した事から、そこでの選曲をベースにLa Torreにもたらそうとしていた「エッセンスとスピリット」を盛り込んだそうだ。筆者はイビサに行った事がないのでそこでの雰囲気をリアルに体験する事は不可能だが、しかし本作を聴けば少なからずイビサの空気感とバレアリックがある特定のジャンルではなくある雰囲気を持つ音楽の集合体である事を理解する事は可能だ。本作はジャンルや時代に壁を作る事なく選曲がなされており、実験的なアフリカン音楽にエキゾチック、無国籍に中東レゲエ、シンセポップに最新のバレアリックまで収録し、それらが一体となりバレアリックという雰囲気を作り出しているのだ。アルバムの前半は一般的なダンス・ミュージックではなく異国情緒もあるワールド・ミュージックとしての性質が強く、アフリカンながらもミニマルな展開で持続感を有む"Forest Nativity"で始まり、可愛らしさを発するボーカルとトロピカル感が控えめに甘さを匂わす"Comme Ca"、メロウなフォークの中に東洋的な雰囲気もある"Air A Danser"など、有機的な響きと肩の力が抜けたリラックスした流れが爽やかな開放感を生んでいる。中盤のSpookyによる"Orange Coloured Liquid"は90年代前半のアンビエント・ブームの系譜にある浮遊感の中に意識も溶け込んでしまうバレアリックで、そこから現行バレアリックのCantomaによるアコースティック・ギターが夕暮れ時の切なさを誘う"Tabarin"への流れは、得も言われぬ恍惚感が溢れ出す。そしてバレアリック急先鋒に属するAndrasの"Gold Coast (Surfer's Paradise Mix)"も、ドラムン・ベースのビートを刻みつつも何処までも澄み切った清涼感のあるピアノやストリングスが穏やかな情景を浮かび上がらせる。後半にはBarrott自身による正にタイトル通りな"Deep Water"が待ち受けており、土着的なパーカッションや笛の中から清き水が溢れてくるようなエキゾチック・アンビエントには、もはや身も心も溶けてしまう。そして最後の"White Diamond"、ゆったりとしたスローモー・ディスコだがキラキラ感よりは輝きを抑えつつも長閑な田園風景を垣間見せる穏やかなバレアリックで、感動のラストを迎える。本作には瞬間的な刺激や真夜中のざわめきは一切なく、確かにホテルの落ち着いた空間演出を作るのを助けるような役割を持った音楽性で、底抜けの開放感やリラックスした微睡みが途切れる事なく続く。それぞれのジャンルは違えども各曲はバレアリックという言葉で繋がれており、流石のInternational Feelの率いるだけの説得力を感じさせる。



Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| ETC4 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Gerd Janson - Fabric 89 (Fabric:fabric 177)
Gerd Janson - Fabric 89
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
今年9月に薬物により若者二人が亡くなった事が原因で閉鎖へと追い込まれたUKは名門Fabric(その後、再開が決定している)は、暗雲立ち込めるクラブの状況とは異なりレーベルとしては安定した軌跡を辿っている。名のあるベテランからこれからをリードする若手までMIXCDシリーズのFabric/Fabric Liveに起用し、数多くの名作と呼んで間違いの無い作品を残してきた。さて、そのFabricシリーズの89作目は今をときめくRunning Backを主宰するGerd Jansonが担当しているが、Running Back自体がニューディスコからディープ・ハウスにテック・ハウスまで手掛ける掴み所のないレーベルだけに、このMIXCDもそんなレーベル主として音楽性を主張するように実に手広くジャンルを纏めあげている。いきなりトリッピーな電子音に惑わされる"Snooze 4 Love (Luke Abbott Remix)"で始まり、"Voices (Fabric Edit)"や" Love Yeah"等の控え目に美しさを放つ平坦なハウスを通過し、じわじわと引っ張りまくる危うい雰囲気のアシッド・ハウスの"Severed Seven"から一転して"Apex"では光に満たされるコズミック・ディスコへと展開し、激しいプレイではないもののじっくりと山あり谷ありの流れだ。中盤の耽美なエレピのメロディーが反復するメロウなディープ・ハウスの"Mess Of Afros (Glenn Underground Remix)"、そこに繋がる情熱的なピアノのコードが炸裂するデトロイト・ハウス的な"MoTP"の流れは、本作の中でも特に熱量が上がる瞬間だろう。そこからも弾ける高揚感のアシッド・ハウスやダーティーながらも黒さ滲むディープ・ハウス、そしてコンガやハイハットのアフロなリズムだけで繋ぐ"Rhythm"を通過し、終盤は落ち着きを取り戻すようにScott Groovesによる穏やかでメロウなディープ・ハウスの"Finished"から摩訶不思議な電子音が飛び交うコズミック・ディスコの"Sun (Prins Thomas Diskomiks)"でドラマティックに締め括られる。確かに色々と詰め込み過ぎているようにも感じるかもしれないが、比較的近年にリリースされた曲を用いた事による時代性があり、そして短い時間でパーティーの一夜を再現したような展開の大きさは、十分に濃縮される事でJansonの音楽性が表現されたのではないだろうか。



Check "Gerd Janson"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| HOUSE12 | 16:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
FP-Oner - 6 (Mule Musiq:MUSIQ 055CD)
FP-Oner - 6
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(日本盤)
自ら主宰するSoul People Musicからは自身の作品のみならず才能ある新鋭の作品をも送り出し、また自身はAnomalyやBlack Jazz Consortiumなど多数の名義を用いてエモーショナルかつハイテックなディープ・ハウス〜テクノを量産し、今やUSハウスシーンのトップにまで上り詰めたFred P.。2015年には新たなる名義であるFP-Onerの新シリーズの門出となる『5』(過去レビュー)を制作し、Fred P.の特徴でもある幻想的なアンビエンス感をふんだんに取り込んだ情緒的なディープ・ハウスを聞かせ、ダンスとリスニングの釣り合いが取れた絶妙なアルバムを披露した。それから一年、続編となる本作もやはり一連のシリーズであるからして、音楽性に目を見張るような変化は見られない。だからこそだろう、自身の揺るぎない音楽性が確立されているが故の安定感があり、アルバムの始まりである"Awakening Co Creator"は朝靄の中にいるような微睡みのアンビエンスが通底するディープ・ハウスで、穏やかな情景が目の前に広がるようだ。続くのは爽快さ抜群のパーカッションが刻む中を豊かな音色が発色するパッドが突き抜ける"Kundalini Rising"で、一気にスピード感を増したテック・ハウス気味の世界へと進む。中盤にもアフロなパーカッションやうねるようなベースラインが耳を惹き付けつつ、しかし幻惑的なシンセがアンビエンス感を纏った"New Life Form"や、芯のあるキックが正確な4つ打ちを刻み地底から情緒ある芳香が湧き立つようにパッドが迫り上がってくる"Adjusted Perception"などがあり、体感的なダンス・トラックとして体裁は保ちつつも意識に働きかけるようなメロディアスな作風は十八番だろう。勿論"Learning Process"のようにフロアの闇に溶け込むような疾走感に満ちたテクノ色強い曲もあるが、それすらも大らかなパッドに覆われて仄かな情緒が匂っている。特に秀逸なのが"Reap Love"で、コズミック感あるシンセを散りばめつつメランコリーなシンセによる情緒爆発なしんみり系テック・ハウスによって、切なさが本作の中でピークへと達する瞬間を作っている。そしてアルバムの最後(前作は渋谷をテーマにした"Sleepless In Shibuya")前作同様にアンビエント色を前面に打ち出した"Vision In Osaka"で、大阪らしいかはさておき神秘的な空気を生む瑞々しいシンセが浮揚し、霧の中へと溶け込んで消えるように儚い終焉が待ち受けている。あっと言わせる驚きはない、寧ろ電子音による穏やかな神秘性をこれでもかと演出した本作は、じっくりと耳を傾けて夢想に酔いしれるべき作品だ。Fred P.による深い精神世界へ旅がここにある。



Check "Fred P."
| HOUSE12 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Yosa - Orion (OMAKE CLUB:OMKCD-0006)
Yosa - Orion
Amazonで詳しく見る(日本盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
2008年の海外デビューから早8年、現在では大型フェスから国内各所のパーティーに出演して新世代としての立ち位置を確立させたYosa。元々はDrumpoet CommunityやDirt Crew Recordingsに曲を提供するなどアンダーグラウンド性の強いディープ・ハウスに取り組んでいたものの、近年はメジャーとアンダーグラウンドの境目を埋めるようにポップ・フィールドともリンクし、クラブだけに依存する事のない普段の生活の中に流れているようなダンス・ミュージックへと接近している。それは2014年にリリースされた初のアルバムである『Magic Hour』(過去レビュー)も感じられた事だが、1年半ぶりとなるこの新作でも更にその路線が推し進められ、よりポップにより親しみやすいハウスとヒップ・ホップの折衷主義を成し遂げている。特筆すべきは全編通してボーカリストをフィーチャーしている事で、例えばアンダーグラウンド性の強いテクノであれば意味を排すようにインストとなる傾向が強いが、このアルバムに於いては歌がある事で耳へすっと入りやすい作用を持つ事になっている。参加しているボーカリストについて筆者が知っている事は少ないが、どれも可愛らしさなりテンポの良さなりを活かした歌がトラックを更に馴染みやすいものにしているのだ。ヒップ・ホップ寄りの気怠いビートに弛緩しつつもメロウな雰囲気を添える歌が心地良い"Life with You"、NOPPALの持続感のある甘いラップとフローティングするハウス・グルーヴの"Spresh"と、序盤からポップで明るいサウンドがYosaの作風として馴染んでいる。タイトル通りに眠りへと誘うような"Sleep tight."は数少ないインストで、耽美なエレピの旋律とざっくりしたダウンテンポな作風はアルバムの中でインタールード的な効果を成している。続くのはJabba Da Hutt Football Clubを起用した"Navy"で、重心の低いヒップ・ハウス気味なトラックの上にねちっこいラップが後を引くトラックで、ネオンライトのような光沢を持ったシンセがポップな感覚を生んでいる。そしてアルバムのコンセプトを示唆する"夜明け前"ではZOMBIE-CHANG & SALUが参加しており、ファンキーで哀愁が滲み出るギターと切れのあるラップと儚げな女性ボーカルが入り乱れ、アルバムの中でも最もエモーショナルな曲になっている。どれもポップで分り易い響きがあり、アルバム通して40分弱のコンパクトな作風と、いつの間にか聴き終わってしまう程にアルバムは上手く纏まっている。停滞感が強い現在のクラブやパーティーと場所に新世代が風穴を開けるとしたら、正にこれはそんな意図が込められているように思われるのだ。決してクラブ・ミュージックを好きな人だけでなく、J-POPを好きな人にも訴求する可能性を秘めている。



Check "YOSA"
| HOUSE12 | 07:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Moodymann - DJ-Kicks (!K7 Records:K7327CD)
Moodymann - DJ-Kicks
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
名門MIXCDシリーズのDJ Kicksにまさかこの人が参戦してくるとは、夢にも思っていなかったので衝撃を受けた人も少なくはないだろう。その人こそデトロイト・ハウスにおいてカリスマ的な存在感を放つKenny Dixon Jr.ことMoodymannだ。初期のフロアに即したキックの強いディープ・ハウスから徐々にジャズやファンクなど黒人音楽にルーツに向かった音楽性を強め、躍らせるDJと言うよりはアーティストとしての表現力を磨く方向性へ向かっていたここ数年を考えると、MIXCDという形態と向き合って彼のルーツを掘り下げるような選曲が成された本作は非常に貴重な物だ。但し彼のDJを体験した事のある者ならば理解はしているだろうが、上手くミックスを行い継続的なグルーヴと起伏を盛り込む一般的なDJをするような人ではなく、本作もやはり繋ぎさえしていない箇所もあり決してミックスの妙技を楽しむ内容ではない。その代わりと言っては何だが、ハウスやディスコのみならずファンクやダウンテンポ、そしてニューウェーブやフォークに最新のベース・ミュージックまで、実に様々な音楽性を盛り込んだ内容は前述した通りDJという立場からアーティストとしての表現力を発揮している。序盤の気怠くメロウなヒップ・ホップやダウンテンポ路線、少しずつ官能的なディスコやベース・ミュージックに移行する中盤、それ以降のハウスのグルーヴが目立ち始めるもフューチャー・ジャズなど躍動的なリズム感も弾け、更にはニューウェーブ等も交えて奇抜性を強める終盤と、展開は意外にも筋書き通りに感じられる。しかしMIXCDとは言いながらも決してスムースで違和感の無い繋ぎに拘ってはおらず、何だかMoodymannという人の中に秘めた一代絵巻を紐解くような音楽の羅列は、MIXCDとして聴くよりはやはりコンピレーションとしての意味合いが強いように思う。実際にミックスされていようがそうでなかろうが、本作の価値はそれ程変わらないだろう。Moodymannの汚らしくも甘美な猥雑さは見事に表現されており、単にデトロイト・ハウスという枠組みを越えた存在感を放っている。



Check "Moodymann"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| HOUSE11 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2016/6/3 "The Spacewalk: 51 year anniversary" @ Contact
1965年6月3日はアメリカ人宇宙飛行士のEdward Whiteが、初めて宇宙遊泳(spacewalk)を果たした日であるという。つまりは人類が遂に宇宙へと足を踏み出した瞬間とも呼べる日であるが、その宇宙をテーマに音楽を作り続けているDJ/アーティストの第一人者と言えばJeff Millsをおいて他にいないだろう。宇宙に対する哲学的な思想をミニマルという音楽で表現する彼が、今回Contactにてこの歴史的な宇宙遊泳に対して捧げるコンセプチュアルなDJセットを披露すると言うのだ。それだけでなくベルリンからはGrounded Theoryを主宰し現在のハードかつミニマルなテクノを形成するHenning Baerも呼び寄せるなど非常に贅沢な布陣で、Contactというクラブの中に徹底的にハードかつスペーシーな夜を演出する。
続きを読む >>
| EVENT REPORT6 | 09:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Koloman - Impressions (Sound Mirror:SM-003 EP)
Koloman - Impressions

Live At Robert JohnsonやInnervisionsからも作品をリリースするフランクフルトのニューカマー・Orson Wellsが、2015年に立ち上げたレーベルがSound Mirrorだ。レーベル初の作品はWellsによる物だったが、その第2弾は聞き慣れぬアーティストであるKolomanが手掛けている。Kolomanは2015年にKoloman Trax名義でデビューしたばかりで、Soundcloudの音源を聴く限りでは荒削りでシカゴ・ハウスにも似たロウなビートとアトモスフェリックな上モノを軸にしたハウスを手掛けているようで、本人の詳細については全く語られていないものの若手アーティストなのではないかと予想している。本作でも何だか懐かしみのある、つまりは音自体は少々安っぽささえ残る初期のシカゴ・ハウスやデトロイト・テクノを思わせる所もあり、その青臭ささえ愛らしい。カタカタとした乾いたリズムから始まる"Impression I - The Sea"は、穏やかに伸びる情緒的なパッドや切なさが胸を締め付けるシンセのメロディーが入ってきて、その大らかな海のような静けさを持つディープ・ハウスは永遠だ。スペーシーなメロディーが揺れるほんの束の間の休憩である"Interlude"を挟んで、"Impression II - An Autumn Day"でもやはり簡素なリズムが淡々とビートを刻むものの、その上には正に秋の一日を思わせる郷愁に満ちた憂いのメロディーがしみじみと広がり、豪華な飾り気は無くとも丁寧に展開するクラシカルな作風は実に音楽的である。裏面の"Impression III - Sleeping Beauty"では更にビートは緩まりスロウダウンし微睡みを誘うパッドが薄っすらと鳴り続け、最後の"Aquatic Beings"では透明な水が静かに流れる清涼感が感じられるアンビエント・ハウスを披露し、やはり全体としてオールド・スクール感は強いものの叙情性も同居しているからこそより懐かしみが伝わってくるのだろう。音だけでなく、ラベル面はハンドスタンプ仕様な手作り感も強く、レーベルの素朴な音楽性が伝わる一枚だ。



Check "Koloman"
| HOUSE11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Francis Inferno Orchestra - Where Will You Be Spending Eternity? (Superconscious Records:SCR004)
Francis Inferno Orchestra - Where Will You Be Spending Eternity?
Amazonで詳しく見る(MP3)

決して多作ではないもののディスコ~ブギーな懐かしみのある曲からモダンでジャジーヴァイブス溢れるハウスまで、作品毎にハウスを軸に異なる要素を盛り込んでくるオーストラリアはメルボルン発のGriffin JamesことFrancis Inferno Orchestra。初期にはUnder The ShadeやSleazy Beats Recordingsなどのディスコの要素の強いレーベルから、近年ではDrumpoet CommunityやFina Recordsなどテック・ハウスの性質も伴うレーベルからと、やはり時代によって多少の音楽性の幅を持っている。そしてこの新作は自身で主宰しているSuperconsciousからのリリースとなるが、ここでも彼にとっては新機軸となる要素を盛り込んでおり、またちょっとした注目を集めてもおかしくないのではと感じられる。それが顕著なのが"Kalamari Desert"で、ドリーミーな甘いストリングスと壊れかけのドラムマシンが唸っているようなリズムが不釣合いながらも同居し、荘厳な音響で包み込むアンビエント色もあるハウスはDJプレイの始まりとしても嵌るような曲だ。"Harmony"も華麗なストリングスを用いて華やかさがあり、太いキックが入った4つ打ちリズムで跳ねるようなグルーヴが爽快なこの曲は、以前からの作風に近いディープ・ハウスだ。対して裏面はまた色合いが異なる曲が収録されており、切り刻むような粗いハイハットやスネアに鈍いベースラインが響く"Kamakama"は昨今のロウ・ハウスの風合いがあるが、そこに呪術的でヒプノティックなシンセのフレーズが散りばめられて何か禍々しさも滲み出ている。そして、それを同郷のSleep Dがリミックスをした"Kamakama (Sleep D's Mycellium Mixx)"は、金属的なざらつきは残しながら幾分かダビーな音響を加える事でムーディーさも兼ね備えたディープ・ハウスへと変化している。本作で少々アーティストの個性を掴むのは難しいかもしれないが、フロア対応型の粒揃いなEPではあるし、ある程度の幅の広ささえもアーティストへの今後の期待に繋がる用に感じられる。



Check "Francis Inferno Orchestra"
| HOUSE11 | 19:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
BEST OF 2015
今年も一年間当ブログを御覧頂いた読者の皆様、どうもありがとうございました。何やかんやで今年も大小51ものパーティーへと足を運び、また価格高騰にも拘わらず素晴らしいヴァイナルに出会うとついつい購入し、大量のCDを購入しながらも未開封のまま放置したりと、例年と変わらず素敵な音楽に囲まれた続けた一年でした。その一方で仕事やプライベートにも時間が取られる事が多くなった影響もあって、大量にリリースされる音源に追いつかず、ブログの更新頻度も例年に比べるとやや落ち気味になったのも事実。でも音楽は好きなので細々とでも素晴らしい作品を、来年以降も紹介し続けられたならと思います。歳をとったせいかは分かりませんが、ベストに選んでいる作品は何だかリスニング寄りの物が増えてきている印象ですが、部屋の中で聴く音楽とクラブで聴く音楽は別物であり、そういった点も何となく反映されているかもしれませんが、少しでも皆様が素敵な音楽に出会えるきっかけになれば嬉しいです。それでは、来年も良いお年を!
続きを読む >>
| BEST | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Vangelis Katsoulis - The Sleeping Beauties Remixed (Into The Light Records:ITL002.5)
Vangelis Katsoulis - The Sleeping Beauties Remixed
Amazonで詳しく見る(MP3)

アムステルダムを拠点とするInto The Lightから面白い作品がリリースされている。このレーベルは2012年設立とまだ歴史は浅く、近年のダンス・ミュージックではなくギリシャのオルタナティブな電子音楽を掘り起こす事に力を注いでいる。そんなレーベルの最新作である本作はアテネ出身のシンセ奏者であるVangelis Katsoulisによるものなのだが、特筆すべきはリミキサーとしてノルウェイのバレアリック急先鋒のTelephonesやオランダのYoung Marco、そしてL.I.E.S.やThe Trilogy Tapesから変異体テクノ/ハウスを手掛けるAndrew Field-PickeringことMax Dが参加しており、どれもこれも現在のダンス・ミュージックとしての体裁を保っている事に安心して欲しい。何といっても素晴らしいのはA面に収録された8分超えの"The Slipping Beauty (Telephones Re-work)"で、原曲がどうなのか全く知る由もないのだが、このリミックスは完全にTelephones色へと染まった開放的なムードに満ちたバレアリックな作風だ。祝祭感を放つ明るいマリンバの響きに導かれ、ガラクタから鳴るようなエキゾチックなパーカッションや仄かに誘惑の味付けをするシンセサイザーを含ませて、広大な海洋に浮かぶ長閑な南国の島のような楽園ムードが満載だ。色彩鮮やかなトロピカル感と緊張を解きほぐす牧歌的な緩みが貫くこの曲は、バレアリックとエキゾチカの幸せな邂逅により生まれている。一方でMarcoは控えめに情緒を付け足してディープ・ハウスへと塗り替えた"Enigma (Young Marco Remix)"を提供している。木琴と思われるしんみりと懐かしい音と澄み渡るシンセのメロディーが絡み合う事で切なさが倍増し、強調する事のないスムースでなだらかな4つ打ちが続く作風は、思慮深く内向的な性質も含めてLarry Heardを思わせるようだ。Max Dによる"Improvisation (Max D Edit)"も淡く伸びるパッドから発する情緒はディープ・ハウス性が強いが、そこに星の瞬きのようなキラキラしたサウンドやドタドタしたパーカッションを加えて、より肉体的なグルーヴ感を強調したリミックスとなっている。それぞれが持ち味を発揮して異なる風合いの曲調である事から、DJとしても多方面で使えるであろう非常に便利なリミックス集であり、また旬のアーティストによる今の音を理解するにもうってつけだ。



Check "Vangelis Katsoulis"
| HOUSE11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Roland Klinkenberg - Construct (Green:GR107LP)
Roland Klinkenberg - Construct
Amazonで詳しく見る(MP3)

オランダのテクノ貴公子・Joris Voornが主宰するGreenから、同じくオランダ出身のRoland Klinkenbergによる新作がリリースされている。Klinkenbergについて耳にするのは初めてだったが、調べてみると90年台から25年にも渡って活動しているベテランアーティストであり、膨大な名義を用いて既に100以上のテクノやトランスの作品をリリースしているようだ。しかし、もし彼の過去の音楽性を知らなくとも、例えばJorisの音楽を好きである人ならば、その音楽性を継承する本作を迷う事なく手にすればきっと気にいる筈だ。"Construct #1"からしていきなりJorisの曲かと間違える程の作風で、幻想的な分厚いシンセのサウンドが雲の様に淡い層となりエモーショナルな空気を発し、パーカッシヴで小気味良いリズムでさくさくと爽快に疾走するテクノは、壮大な音響空間もありフロアで快楽的に響くだろう。"Nuages"はJorisのメランコリーな作風が強く、甘く囁くような女性のボーカル・サンプルやプログレッシヴ・ハウス影響下のシンセの音使いがしっとりとした情感を生み出し、温かみさえもある郷愁たっぷりなテック・ハウスだ。"Neversleeps"もメランコリックなメロディーや淡く幻想的な音使い、そしてファンキーなボイス・サンプルをアクセントに用いながら、反復と音の抜き差しで気持ち良く引っ張っていく。"Yani"はよりシャープかつ揺れるリズム感があり、もこもことしたアブストラクトな音像の奥に煌めくような音が時折現れるが、突き抜ける事はなくエネルギーを溜めながらじわじわと引っ張り続ける継続感がある。どれもこれも実に初期Jorisの音楽性を踏襲し、もし近年のJorisに満足出来ていない人にとっては、これこそがそれを補完するに値するだろう。そして本アナログには何とアルバムのダウンロード・コードも付いており、EPの世界観を更に拡大してテクノやテック・ハウスにアンビエントまで、ダンスからリスニングまでを網羅する壮大な叙事詩のようなスケール感の大きさを披露している。それらはかつてのTechnasiaやJoris Voornが展開してきたデトロイト・テクノのエモーショナル性に影響を受けつつ、ヨーロッパの洗練された音で表現した音楽であり、ストーリー性のある見事な出来栄えだ。



Check "Roland Klinkenberg"
| TECHNO12 | 13:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
FP-Oner - 5 (Mule Musiq:mule musiq cd 48)
FP-Oner - 5
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(日本盤)
もはやUSハウスの…とだけに括るにはその活動と人気の大きさに対しては狭すぎるだろう、Fred P.はその音楽活動の中で春の真っ只中にいる。Anomaly、Black Jazz Consortium、FP197など多数の名義を使い分けながら自身のクリエイティブなイメージを音像化し、それとは別にレーベルとしてSoul People Musicを主宰し才能ある若手の後押しをして、それだけでなく多くのDJからリミックスを任される事実が、現在の彼の評価を的確に表している。そんな彼が新たに立ち上げたプロジェクトがFP-Oner名義で、これから3部作としてMule Musiqからリリースされる事がアナウンスされており、その立ち上げとなる作品が本作だ。アルバムは何とも夢のような心地良さを示唆するタイトルの"In The Mist Of Sunrise"で始まるが、その言葉通りにジャジーで湿ったリズムが淡々と安静を導く状態に、朝日が射し込む森の中で霧が立ち込めるような幻想的なパッドが静かに伸びていく、何処までも微睡みが続く穏やかなディープ・ハウスだ。樹の枝からポツリと滴り落ちる水滴のようなピアノ旋律も伴い、長い展開を雰囲気を荒げる事もせずに美しい情景を描いている。続く"Manifestations Taking Place"もコンガ等の生っぽいパーカッションが爽やかだが、ゆっくりとうねる浮遊感たっぷりなシンセストリングスが主張し、深いアンビエントの森を彷徨うようだ。"The Art Of Regeneration"はややテクノ寄りか、しかし弾けるようなパーカッションとヒプノティックなシンセが舞う長いイントロから、そして次第に姿を現し始めるドラマティックなシンセの旋律により、大空を自由に舞うような勢いのある展開は壮大だ。本作は取り分け有機的な温もりが強調されているのも特徴で、森林の中を駆け抜けるようなトライバルなパーカッションが打ち乱れる"The Realm of Possibility"などは、Fred P.のスピリチュアルな気質が大地の躍動と呼応する。しかしアルバムは全てが終焉へと向かうかのような美しいパッドに包まれ、穏やかな眠りへと回帰するディープなアンビエント・ハウスの"Sleepless In Shibuya"によって、何事も無かったかのように幕を閉じる。アルバム全体から発せられる雰囲気は確かにFred P.らしいアンビエンス感のあるディープ・ハウス/テクノで、しかし今までの名義とは一線を画す霧に包まれた抽象的な世界観と何処か霊的な静謐さは、享楽的なダンス・ミュージックとは別の道を歩んでいる。ダンス・ミュージックとしてのグルーヴがあるのは前提として、しかしリスニングとしても心を落ち着かせる穏やかな情景が広がる世界観は、ただただ美しい。



Check "Fred P."
| HOUSE11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Prosumer - Fabric 79 (Fabric Records:fabric157)
Prosumer - Fabric 79
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
Berghain/Panorama Bar一派の中でも特にハウス・ミュージックに対しての誠実な愛を表現するProsumer。既にPanorama Barレジデントから身を引き、今ではそういった肩書きに左右される事なく世界各地のパーティーでプレイしているが、そんな彼にとって3年ぶりとなるオフィシャルMIXCDは名門Fabricからとなる。前作は古巣Ostgut TonからPanorama Barシリーズの一環としてのMIXCDだったが、Fabricからのリリースとなる本作も基本的にはProsumerの普遍的なハウス・ミュージックに対する視線は変わらない。MIXCDの冒頭を飾る"Time"からして93年作となる古典的なハウスだが、その軽快でパーカッシヴなグルーヴとシンプルで素朴なピアノのメロディーからは正にクラシカルという趣が発せられている。続くは妖艶なストリングスが先導するChez Damierによるこれまたクラシックな"Untitled B2"で、やはりProsumerのプレイはオールド・スクールという風格があるのだ。その後もA Black Man, A Black Man And Another Black ManやThe Traxxmenなどシカゴのゲットーハウスも登場し、序盤は素朴ながらも粗雑な質感のハウスでファンキーな展開を推し進めている。それ以降はクラシックなハウスも織り交ぜながらも、洗練されたモダンなディープ・ハウスから仄かに情熱的なテック・ハウスなどを中心に滑らかな展開で、ハウス・ミュージックの4つ打ちのグルーヴの心地良さを組み立てていく。面白いのは中盤でブレイク・ビーツやジャジー・ハウスを使用している時間帯だろうか、さらっとしなやかなビートと華麗な世界観を作り上げ、ほんの短い時間ながらも優雅に舞い踊るような瞬間さえもある。その後は再度、最新のハウスから古き良き時代のシカゴ・ハウスまで通過しながら、最後には82年作の"She's Got Her E.R.A."による艶かしいファンクでしっとりと幕を閉じる。新旧ハウス・ミュージックを織り交ぜながら決して大仰になる事なく、丁寧に曲のメロディーや雰囲気を尊重しながら繋ぎ合わせ最後までダンサンブルな展開を作るプレイは、正にハウス・ミュージックの感情的な面を表現しておりこれぞProsumerの持ち味が表現されている。



Check "Prosumer"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| HOUSE10 | 14:00 | comments(0) | - | |
Ricardo Tobar - Treillis (Desire Records:dsr095CD)
Ricardo Tobar - Treillis
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
2007年にBorder Communityから突如デビューを果たしたチリのRicardo Tobarは、正にレーベル性に沿うようなノイジーな音響とトリップ感の強いサイケデリックなメロディーを主体としたテクノを披露し、一躍注目を集めていた。その後はBorder CommunityだけではなくTraum SchallplattenやIn Paradisumなど多岐に渡るレーベルから、壊れかけの歪んだリズムやトランシーさも増したサウンドでより独自の路線を打ち出した音響テクノを確立させ、後はアルバムが出るばかりという状況だった。そしてデビューから6年、2013年末に遂にリリースされた初のアルバムが本作で、ここではアルバムだからこその多様性を展開させながらRicardo Tobarの音楽の完成形が姿を現している。古いドラムマシンとモジュラーシンセにアナログ機材など最小限の楽器によって制作されたという本作は、ビートレスな状態の中で濃霧に包まれたかのようなシューゲイザー風な淡い音響によりサイケデリックな風景を喚起させる"Sleepy"で始まる。続く"Organza"でもシューゲイザーを思わせる淡い音響と美しいシンセがリードするが、リズムは微妙に壊れかけたように歪んでおり鞭打つような刺激的なビートが特徴だ。"Garden"でもダンス・フロア向けの強烈なビートが聞こえるが、それはドタドタと荒々しくローファイで、そこに毒々しく危うい強烈なモジュラーシンセの音が侵食するように広がっていく。逆にドロドロとして酩酊感を呼び覚ます"Straight Line In The Water"では、ノイジーなフィードバックギターのようなサウンドの中から万華鏡のような美しい音が出現し、狂気と多幸感が入り乱れるようなロックテイストも伺える。"Otte's denial"ではよりゴツく肉体的なビートが強調される事でインダストリアル・サウンドのような印象さえ植え付けるが、上モノはあくまでトリップ感満載のサイケデリックなシンセ音が中心である事は変わりはない。そして、先行シングルとなった"If I Love You"はアルバムの中でも特にフロアで映えるようボディー・ミュージック的な刺々しいダンスビートを刻み、しかし上モノは悲壮感さえ漂うトランシーさがキモだ。その後も牧歌的な田園風景が広がり一時の安息を与える"Back Home"などがあり、リスニング的な要素もアルバムの中で効果的に盛り込まれている。極めてBorder Community的なこのアルバムは、例えば同レーベルのNathan FakeやLuke Abbottらにも負けない程のサイケデリックなシューゲイザー・サウンドであり、そして壊れかけの音響に美しさを見出だせる神秘的なダンス・ミュージックだ。ローファイが生み出す恍惚感満載の音響アルバムと言えよう。



Check "Ricardo Tobar"
| TECHNO11 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Defected Presents House Masters - Masters At Work (Defected Records:HOMAS21CD)
Defected Presents House Masters - Masters At Work
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
ハウス・ミュージックにおける歴史においてどうしても通らずにいる事は出来ないアーティストがおり、今尚パーティーで燦然と輝くクラシックな音楽がある。Defected Recordsはそんなアーティスト毎に焦点を絞り過去の作品をコンパイルした「House Masters」というシリーズをリリースしているが、その最新作には遂にMasters At Workが登場した(ちなみに以前にもVegaとDopeは、それぞれ単独となる名義でこのシリーズにも登場している)。Louie VegaとKenny DopeによるMAWは今でこそ一緒に活動をする事は少なくなったが、ラテン・ミュージックやジャズから育ったVegaとヒップ・ホップやファンクからの影響が強いDopeは、互いの音楽性をクロスオーヴァーさせながらハウス・ミュージックの地盤を固めつつ、そして柔軟に拡大を行ってきた稀代のユニットだ。その余りある意欲と才能の為かオリジナル曲もリミックス曲も膨大な量があり、それらを遍く収録する為にこのシリーズでは初となる4枚組の大作となった。ここには現在も尚パーティーで聴く事が出来るクラシックが収録されているが、何はともあれMAWの中でも外す事の出来ない曲と言えばNuyorican Soul名義による"The Nervous Track (Ballsy Mix)"ではないだろうか。4つ打ちからの脱却としてヒップ・ホップ風ブレイク・ビーツと生のライブ感覚を持ち込み、ハウス・ミュージックに彼等の多様なルーツを落とし込んだ作風は今でこそ当たり前に聞こえるが、リリース当時の衝撃はきっと大きかったと想像するのは容易い。またRiver Ocean名義による"Love & Happiness (Yemeya Y Ochun) (MAW Original Remix Extended)"も生のラテンなパーカッションが怒涛のグルーヴを生み出し、何処かスピリチュアルでもある歌も相まって熱狂的なアフロ・ハウスを鳴らしている。そんな肉感的で人間味のあるダンス・ミュージックを手掛ける一方で、彼等は音楽的にメロディーやメッセージ性も大事にしており、Bebe Winansによる"Thank You (MAW Mix)"ではゴスペルのような歌と耳に自然と残る愛らしいメロディーが生きており、時代に左右されない普遍的な音楽性を手掛ける事という点でも類まれな才能を発揮している。その他にも本作にはMAWの代表曲が多数収録されており、もしこれから彼等の音楽を初めて聴くという人には、間違いなく本作を勧める事が出来る程に充実した内容となっている。リヴィング・レジェンドという言葉が一人歩きしてしまっている時代、しかしMAWこそリヴィング・レジェンドと呼ぶに相応しい存在である事を知らしめるコンピレーションだ。



Check "Masters At Work"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| HOUSE10 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
DJ Hell - Kern Vol. 02 (Tresor Records:KERN002CD)
DJ Hell - Kern Vol. 02
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(日本盤)
現在のテクノシーンの中心地とも言えるベルリン・テクノは多様性とアンダーグラウンド性を伴いつつ隆盛を誇っているが、昔からのジャーマン・テクノのファンにとってはベテランでもありInternational Deejay Gigolosを主宰するDJ Hellも馴染み深いのではないだろうか。本作はベルリンの重要なテクノレーベルであるTresorが新たにスタートさせたMIXCDシリーズ「Kern」の2作目で、DJ Hellも単に一括りにテクノと言うだけでなくアフロ・アシッドやエレクトロ、ブレイク・ビーツ、デトロイト・テクノにインダストリアルなものまでプレイし、多様性とアンダーグラウンド性を両立させている。しかし音のムード自体は先進的と言うよりは懐古的なオールド・スクール感を打ち出されており、良い意味で言うと流行や時代感に頼る事なく自身のタイムレスかつ破茶滅茶なノリが息衝いている。出だしから管楽器の怪しいメロディーが先導する民族的な"Movements 1-4"で始まると、暗い雰囲気とレトロなビートのハウス"Quad 1"、そしてやはり暗く退廃的なエレクトロの"Club Therapy"、更にはDJ Hellのデトロイト愛を示す"War Of The Worlds"と序盤からシリアスながらもジャンルを横断した個性を見せ付ける。そしてやはり目立つのは前述のDark ComedyにInner City、Robert Hood、DBXなどデトロイト系のアーティストの曲が惜しげも無く使われている事だが、一方では近年のテクノシーンで俄に脚光を浴びるJonas KoppやReconditeの冷たいマシーンサウンドを軸にインダストリアル色の強いテクノも投入して、より暗闇の中をひたすら突き進む。DJ Hellにしては随分と生真面目で一見地味なようには聞こえるが、しかし音の古さゆえなのだろうかジャンルの幅広さ故なのか、何でもありのレイヴ的な快楽主義に覆われたところにDJ Hellの個性を感じ取る事が出来るだろう。ドイツではBerghain系のテクノが圧倒する中で、DJ Hellはそれに安易に寄り添う事なく自分の道を歩んでいる。



Check "DJ Hell"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO10 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Psyche / BFC - Elements 1989-1990 (2013 Remastered Version) (Planet E:PLE65353-0)
Psyche / BFC - Elements 1989-1990 (2013 Remastered Version)
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(日本盤)
デトロイトと言うテクノの聖地から生まれ、そしてデトロイト・テクノの制作活動面で最も才能を発揮し続けているCarl Craig。その活動の長さゆえか、または潤沢なアイデアを持ち合わせているゆえか、初期の音楽性と現在のそれとは明らかに相違が見られる。もし一般的に言われるデトロイト・テクノと言う観点からC2の音楽を体験したい人にとっては、本作こそ聴くべき一枚だろう。この作品はC2の変名であるPsyche/BFC名義による作品を纏めて1996年にリリースされた編集盤ではあるが、1989年に制作された曲も含まれるC2の音楽活動に於ける最初期の結晶である。一旦は廃盤化していたものの今年の春頃にめでたく復刻され、ようやく誰もが入手出来るようになったのは喜ばしい限りだ。アルバムの冒頭を飾る"Elements"は最初に世の中にC2の存在を刻みつけた作品がではあるが、まだまだ若さと言うか精錬されていない素朴さが残るものの、このエモーショナルで柔らかいシンセ音と叙情的で思慮深い世界観は正にデトロイト・テクノとして象徴されるべきものであろう。そして初めて制作したと曲であると本人が語る"Neurotic Behavior"、この時点での深い瞑想世界を描き出すアンビエンスな空間を作り上げており、ダンス・ミュージックの定型に拘らない作風は既に見受けられる。弾けるブレイク・ビーツやパーカッションが爽快ながらも、セクシーかつ華麗なムードにはうっとりする"Crackdown"、今尚DJが使用する程にツール性とエモーショナルな要素を兼ねた"Galaxy"など、全てが20〜21歳頃に手掛けた作品ながらもその音楽的センスでは完全に異才を放っている。しかしどうやら当時は余りにも早過ぎたようで、彼の功績が正しく認められたのは90年代前半のUKで発生したインテリジェント・テクノの方面からであり、その意味でも確かに特異であったのかもしれない。アルバムの最後にはジャーマン・プログレ風に自由に電子音を操りながら、夢心地なサウンドスケープの中にいびきが挿入される"Sleep"が待ち受けているが、こんなユーモアを持ちながらもアンビエントとして完成させる才能は最近の彼には感じられないものだ。もしテクノと言う音楽を愛しながら、しかしCarl Craigの初期の作品に触れた事が無い人は、是非とも本作で電子音楽の自由な創作活動を体験して欲しいと思う。

試聴

Check "Carl Craig"
| TECHNO10 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/10/11 Hiroshi Watanabe @ Origami
表参道に新たにオープンしたクラブ・Origami。まずまずクラブのホームページを見る時からアカウント登録が必要だとか、曜日毎にレジデントを完全に固定し一夜に1DJだけなど、今どきのクラブにしては随分とストイックなスタイルを貫き敷居を高く設定しているようだが、サウンドシステムにはアジア圏では初導入になるINFINITE SYSTEMを設置と謳って音にも拘りを示している。今回の第二金曜はKaito名義でも人気を博しているHiroshi Watanabeがオープン〜ラストでDJを担当しているので、Origamiの様子見も兼ねて遊びに行ってきた。
続きを読む >>
| EVENT REPORT4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/9/21 ATOM - Exclusive Live at AIR A Night From Berlin @ Air
ATOM™、Ryo Murakamiによるライブセット、そしてGonno、Keihin、NehanによるDJとパーティーの最初から最後まで硬派なテクノの音に包まれる事が予想される一夜。特にATOM™はBerghainで行われた「GRAND LOOP SET」を特別なライブを披露する事に注目だが、日本のRyo Murakamiも半年ぶりにAirへ帰還して、再度フロアに踊る事を要求せずに震撼させるライブをする事にも期待が集まっている。誰もがテクノと言う括りにありながら、各アーティスト毎に異なるテクノを演出する一夜はどうだったのか。
続きを読む >>
| EVENT REPORT4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/2/8 My Bloody Valentine Japan Tour 2013 @ Studio Coast
例えばThe Stone Roses、例えばPrimal ScreamのScreamadelicaセット、例えばGalaxy 2 Galaxy、例えばHerbert、例えば例えば…と音楽にはまってから死ぬまでには体験してみたいライブは幾つかあった。その中で念願叶ったものもあれば叶わぬものもあったのだが、遂に22年ぶりの単独来日ライブを行うMy Bloody Valentineについては念願叶う事となった。歪んだ轟音ギターに意識も溶解する甘美なメロディーに空間が歪むサイケデリアを体現した音楽を、ライブではどう表現するのか、如何に構築するのか、不安も混じりつつ期待を胸にライブへと行ってきた。
続きを読む >>
| EVENT REPORT4 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hacienda 30 (Newstate Entertainment:newcd9121)
Hacienda 30
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(日本盤)
1982年5月21日、ロンドンなどの先進都市に比べれば到底モダンとは言えない工業都市であるマンチェスターにて、後々語り草となるクラブ"Hacienda"はオープンした。途方もない資金を投資し野暮ったい街には似つかわしくないハイセンスなクラブを造り、エクスタシーが流行ったせいで酒が売れずに常に赤字経営にもかかわらず、クローズするまで妄信的にもHaciendaを走らせ続けた共同運営者の中にはNew OrderのPeter Hookもいた。決して経営的には成功とは言えないこのクラブが、しかし名声を獲得したのはジャンルを超越したオープンマインドな音楽性だった。当方も含め勿論リアルタイムでそれを体験している人はそれ程多くはないだろうが、それでもこのHacienda創立30周年記念のCDを聴けば幾らかは、いや十分に時代の空気を感じ取れる筈だ。本作でミックスを手掛けたのは前述のPeterに、HaciendaのレジデントDJでもあったGraeme ParkとMike Pickeringだ。Graemeは徹底的にハウスに拘りを見せ、ソウルフルで胸が熱くなるトラックから覚醒感のあるアシッディーなトラックを緩いBMPながらも跳ねたグルーヴで繋ぎ、Mikeは毒気付いたブリープ・ハウスから始まり粗悪なシカゴ・ハウスやレイヴィーなテクノまでクラブの混沌とした空間を描き出している。Peterはお世辞にも上手いDJとは言えないが(笑)、お得意のロッキンな曲もふんだんに使用しマッドチェスターな時代を再現している。ここにパッケージされたその多くの曲が、今となってはクラシックと呼ばれる時代を越えて愛される曲であり、Haciendaを狂乱の渦に包み込んでいた曲であったのだろう。決して新鮮味があるでもないし余りにも時代を象徴し過ぎている音はダサくもあるのだが、このごった煮な狂騒が一夜をどんなに素晴らしいものとしていたかは、きっと伝わってくるだろう。

Check "Graeme Park", "Mike Pickering" & "Peter Hook"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| HOUSE8 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Burial - Truant (Hyperdub:HDB069)
Burial - Truant
Amazonで詳しく見る(日本盤)
 Amazonで詳しく見る(アナログ盤)
ダブ・ステップがクラブミュージックのシーンでも浸透し一般的になりつつある中で、その躍進に貢献しながらも未だに来日を果たさずに謎めいた存在であり続けているBurial。その活動はこの新作でも徹底されており、突如としてリリースの発表がされるとほぼ同時にリリースもされる事で衝撃を与えた。本作は僅か2曲だけのEPとは言えども各曲とも軽く10分超えとなる大作志向で、その辺のダブ・ステップとは一線を画す悲壮感と重厚感は既に踊る為だけのクラブミュージックとは言えないまでに異形の音を示している。場末の酒場に置いてある朽ち果てたラジオから発せられるように、ヒスノイズ混じりにR&Bサンプルと共に金属的で硬質なキックが打ち付ける"Truant"は、一聴して暗闇の中の閉塞感に包まれ救いがない。しかし曲の半ばから暗闇からもがきながらも希望を手繰り寄せ、遂には闇を割って降り注ぐ光の中へと飛び込んでいく神々しい世界観が展開される。また地の底を這うキックやベースは肉体の胎動と呼応しながら刺激となり、鈍重ではありながら生命力に満ちた躍動を生み出している。そして"Rough Sleeper"も同様にノイズ混じりではあるが、ダンストラックとしての機能的な面にソウルフルでありセクシーでもあるより感情的な面も強調し、荒廃した闇の中を徘徊するダブ・ステップを披露している。両面とも破壊と再生を繰り返すように朽ち果てながらも堅固な構成で、長い時間をかけて様々なリズムの変遷を聞かせるのも特徴だ。パイオニアらしく更に頭一つ抜け出た新作で文句無しに素晴らしいし、是非とも180グラム重量盤のアナログで聴く事をお薦めする。

試聴

Check "Burial"
| ETC3 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Infiniti - The Remixes Part 3/3 (Tresor Records:Tresor. 250 C)
Infiniti - The Remixes Part 3/3
Amazonで詳しく見る(アナログ盤)

Tresorの通算250作目記念の第3弾も、デトロイトからInfinitiことJuan Atkinsを迎えてのリミックス盤。今作でもやはりドイツと言う国、そしてTresorとの関連性を意識してSleeparchiveとMoritz Von Oswaldをリミキサーに迎えております。Juanによる1994年作の"Think Quick"のオリジナルは、彼にしては黒人のファンキーな要素を抑えて随分とミニマルに特化した退廃都市的なベルリンテクノを掲示していますが、この前にはMoritz von OswaldやThomas Fehlmannともプロジェクトを組んでいた事からその影響が出ているのかなと思います。そしてSleeparchiveによるリミックスは、横滑りするように滑らかに平たく精製されたディープなミニマルダブへと深化しています。蠢くような低音の胎動、そしてアクセントのある高音のハイハット、そして執拗なミニマルのループに途中からは劈くような効果音も加わって、無機質かつ工業的な反復を極めたグルーヴは狂っているようでもあります。そして裏面にはベルリンの孤高のミニマリストであるMoritz Von Oswaldがリミックスを提供していますが、実はこれは1994年当時に既にリリースされた物をリマスターの上で再収録しています。最近の彼の作風に比べるとダンス的な要素も強く、また今程洗練もされていないのですが、しかしキックの図太さがとにかく半端ではなく厚みが凄い。過剰なエコーやリバーブは使用していないにもかかわらずアブストラクトな質感や、突き刺さるような音の圧力やグルーヴの緊迫感は、流石ミニマルダブの隆盛を極めたイコライジング処理が光っています。現在のフロアでも聴く者を圧倒するであろうダンストラックであり、10分近くある長尺な曲なのでフロアでも上手く機能するのではないでしょうか。これにてTresor250作目記念3部作の紹介は終了です。

試聴

Check "Juan Atkins"
| TECHNO9 | 18:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2012/3/24 LIQUIDROOM & METAMORPHOSE presents HOUSE OF LIQUID @ Liquidroom
久しぶりのHOUSE OF LIQUIDはゲストにAkufenのライブにこれまた珍しい砂原良徳のDJ、リキッドロフトではInner ScienceやDJ Yogurtによるノンビートセットと、フロア毎に音楽に差を作り上でも下でも楽しめるパーティー仕様となっておりました。Akufenはマイクロサンプリング、又はカットアップハウスと呼ばれる独特の手法で一躍名を轟かせたアーティストであり、この名義では9年程は新作を出していないにも拘らず今でもファンが多いアーティストです。そして砂原ことまりんはライブ中心の活動を行う為、今回のDJセットは一体どうなるのかと言う楽しみもありました。更にはアンビエント中心のロフトも含め、一体どのような一夜となったのでしょうか。
続きを読む >>
| EVENT REPORT3 | 09:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Defected Presents House Masters MK (ITH Records:HOMAS14CD)
Defected Presents House Masters MK
Amazonで詳しく見る

肥大化し過ぎたせいで余りにも商業的な作品ばかりになったDefectedですが、その大きな資本を活かして傘下のIn The House Recordsからは古典ハウスの重要なアーティストに的を絞った"House Masters"なるシリーズを手掛けています。その最新作はMKことMarc Kinchenの変名での作品やリミックスを纏めた2枚組コンピレーションです。MKは90年代前半の僅かな期間ながらもデトロイトから始まりNYハウスに至る音楽性で注目を集め、特にKMSや今となっては伝説のRetroactiveから作品をリリースしていたカルト的な存在。90年代初頭のNY系歌物ハウスは今となっては時代を感じるものの、MKの作品は殆どCD化されていない為本作はかつての伝統的なハウスの真髄を体験出来る点に価値があります。自身の作品と共にハウスの歴史人であるChez DamierやByron Stingily、Masters At Work、そしてデトロイトからはThe Reese Project(Kevin Saunderson)やR-Tymeらのリミックスまでも網羅した本作ですが、基本的には派手さとは無縁の素朴でチージーさも漂いながら真摯にソウルフルなハウスが満載です。現代のハウスは良く言えば丁寧に作りこまれ音もぶ厚く装飾され安定感があるのは言うまでもありませんが、このMKの仕事を聴いているともっと原始的ながらも肉間的で、そして胸の奥底に秘めたる厳かな抒情性もあります。スタイルとしては旧時代の物だし曲調もNYハウスに忠実な故に狭くはありますが、その分過剰に加工される事なくありのままのハウスを聴ける事は、ハウスの歴史を紐解く上で非常に重要な経験と言えるでしょう。ハウスがハウスとして一番輝いていたであろう90年代、そのNYハウスは今も尚その輝きを失っていない事を証明するコンピレーションです。

House Masters MK by Defected Records

Check "Marc Kinchen"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Yogurt & Koyas - Sounds From Dancefloor (Upset Recordings:UPSETCD017)
Yogurt & Koyas - Sounds From Dancefloor
Amazonで詳しく見る

なんとなくアンビエント中心のユニットと言う見方もされていたYogurt & Koyasも、本来はフロア指向の飽くなき踊る欲求を満たすダンスミュージックが好きなのは言うまでもない。ただ"Chill Out"(過去レビュー)や"Sound of Sleep"シリーズらのアンビエントなアルバムが続いたせいか、本人達とファンの間で多少の認識のズレもあったのも事実だ。しかし実を言うと"Chill Out"製作時からは彼等は密かにダンストラックを製作し、ライブやDJで披露しながらその場で反響を感じ取り、フロアでの効果を高める為にずっと煮詰め続けていたのだ。そして長らく待ちに待ったダンスアルバムは、とびっきりにワクワクな期待感と高揚感が溢れた、正に"ダンスフロアから生まれた音"が満載だ。製作時期が"Chill Out"と被っている影響はそこかしこに見受けられ、そこからメロディーやエフェクトを借用しダンストラック化した物もあれば、またチルアウトらしい究極的なオプティミズムが全編を貫いており、底抜けに多幸感が溢れた本作は"Chill Out"と表裏一体と言えるだろう。アナログカットされた"Into the Peak"や"Ride It On"などの流麗なパッション弾けるテックハウス、ダブステップに挑戦しながらも色鮮やかな"Space Floating"、テックなのに狂ったアシッド"Acid Rider"、ベースやキーボードの生演奏も取り入れたジャムセッション的な"Eiji's Bass & Goro's Key on the Run"等、あの手この手で心身共に揺さぶりをかけてくる。またJebskiの曲のリミックスである"Natsu (DJ Yogurt & KOYAS's Album Version)"は、壮大なエモーションに飲み込まれる屈指の名曲だ(フロアでも何度か体験したが、本当に凄い盛り上がりを見せていた)。何処を聴いても心も躍るポジティブなダンストラックが配してあり、彼等のダンスフロアへの熱き思いがようやく結実したと言えるだろう。勿論今までのアンビエントな作品を気に入っていたリスナーにも、このアルバムの力強い煌きに共感出来るはずだ。

Sounds From Dancefloor (Preview) by KOYAS

Check "DJ Yogurt" & "Koyas"
| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
2011/09/23 Off-Tone Vol.4〜Early Autumn Ambient Music Festival〜 @ Club Seata
クラブでのパーティーと言えばがんがん踊れる音楽が流れるのが中心ですが、中には踊り疲れた後にチルする為の音楽や、しっとりと楽しむアンビエント系のパーティーもあります。残念ながら日本では海外に比べるとチルアウトルームの存在感は薄く、アンビエントでまったり楽しむ文化も根付いておりません。そんな中、吉祥寺の元映画館を改造したClub Seataでアンビエント系のパーティーが開催されており、Kaito aka Watanabe HiroshiやKoyasが出演していたので遊びに行ってきました。
続きを読む >>
| EVENT REPORT3 | 09:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
2011/08/20 AFTER FREEDOMMUNE+1 @ Eleven
宇川直宏氏が一年間かけて準備をしていた無料の野外フェス・Freedommuneは、大雨洪水警報などの事情により途方も無い長さのフリによる壮大なオチになってしまいましたが、しかしElevenでのAfterパーティーは滞り無く決行されました。各アーティストも前日プレイ出来なかった鬱憤を晴らすべく怒涛のプレイをぶちかまし、温かいDommuneファンは朝まで踊り狂い素晴らしい一夜となった事を断言します。
続きを読む >>
| EVENT REPORT3 | 13:00 | comments(5) | trackbacks(0) | |
エコラム リリー・フランキー(著)
エコラム リリー・フランキー(著)
Amazonで詳しく見る

"東京タワー"が大ヒットして以来一般的にもお茶目なダンディー親父として認知されているリリー・フランキー。しかしかつてはサブカル方面のみで半ば宗教的な人気を集めていたお下劣イラストレーターであり、また日本美女選別家協会の会長(なんじゃそりゃ…)でもあり、時には映画評論、時には写真家、時には作詞家、時には時には時には…まあつまりは今で言うマルチクリエイターみたいな胡散臭い存在です。

そして"東京タワー"以来の新作はその名もまた胡散臭い"エコラム"。エコなコラムどころか人畜有害・品性下劣、僕に子供が居たら間違いなくPTAに働きかけて有害図書に真っ先に指定するであろう新作です。実は新作とは言いつつも1999〜2004年の5年間、POPEYEで連載していた「SERCHE & DESTROY Lily Frankyの土足御免」を纏めた内容なので、新鮮度と言う意味では既に時代を感じる内容となってしまっております。がそんな古臭さもどうでも良い程にチンコ・マンコ・ウンコばかりと下らなさ、お下品さは相変わらずの切れ味を見せています。何気ない日常を切り取りつつも、人間の奥底に潜むSleeping Madnessをコミカルにさえ掘り起こすその下らさなは、もはやリリーの専売特許。脱力ならぬ脱糞さえしてしまう荒唐無稽なリリーとその周辺の人間関係や人生観は、現実は奇なりと言う言葉が適切な程に軽く想像を超えたマトモじゃないキチガイさを漂わせておりました。時に甘酸っぱい気持ちになり時に馬鹿笑いし、トイレの中でウンコを捻り出しながら時間潰しして読むと粋な時間を過ごせる事でしょう。
| FOOD,TRAVEL,HOT SPRING,ETC2 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
BEST OF 2010
今年も一年間当ブログを御覧頂いた読者の皆様、どうもありがとうございました。世間では音楽が売れないだとか、アナログ文化の衰退だとか音楽業界の悲鳴が聞こえてきておりますが、決して音楽自体がつまらない物になった訳ではないと思います。ようは今までは金かけて宣伝していた物が売れていただけで、今はそのシステムが通用しなくなったので心底なファンしか買わなくなっただけなのでしょう。そんな時代だからこそ、自分の耳を信じて意識的に聴く事を、興味と探究心を持って新しい音楽を探す事を行い、受身でなく積極的に自ずから音楽を聴くようなリスナーが増えればなと思います。さてそれでは毎年恒例の年間ベストと共に、来年も良いお年を!
続きを読む >>
| BEST | 11:30 | comments(4) | trackbacks(1) | |
Five Years Of Innervisions Compiled & Mixed By Dixon × Air (LASTRUM:LACD-0183)
Five Years Of Innervisions Compiled & Mixed By Dixon × Air
Amazonで詳しく見る

代官山のクラブ・Airが手掛けるHeartbeatシリーズに、ドイツハウスシーンの急先鋒のInnervisionsのレーベルショウケースとでも言うべきMIXCDが登場。コンパイルとミックスを手掛けたのはレーベルの舵取り役でもあるDixon。しかし5年、レーベル発足から僅か5年でここまでの成長を遂げるなんて。元々はSonar KollektivのサブレーベルでしかなかったInnervisionsが、何時の間にか親レーベルよりも有名になり独立してしまった下克上。驚愕と感嘆以外の何物でもありません。そんな5年の軌跡をたった80分のMIXCDに収めるなんて土台無理な話ではありますが、それでもヒット曲や傑作と呼べるトラックはしっかりとチョイスされており、特にヴァイナルリスナーではない方にはとても便利な一枚だと言えるはず。一般的にはInnervisionsはハウスのレーベルと言う認識が強いですが、その中でもエレクトロやトライバル、ミニマル、テック、そしてメロウな歌物まで実にバラエティーに富んだ音楽性を持ち合わせていた事を本作に拠って気付く事でしょう。頑なに守り続けるアンダーグラウンドなレーベルの運営、そして変わって行くべき・進化すべきスタイル、一見矛盾した様なその両性を持ち合わせたInnervisionsの奥底はまだ一向に終わりが見えません。ハードなテクノが復権しつつあるベルリンダンスミュージックシーンの中で、Innervisionsもまた一つのスタイルを確立しております。

試聴

Check "Dixon"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| HOUSE6 | 07:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
DJ Yogurt & Koyas - Sound Of Sleep & Meditation (Upset Recordings:UPSETCD007)
DJ Yogurt & Koyas - Sound Of Sleep & Meditation
Amazonで詳しく見る

DJ Yogurtが安眠する為の音楽としてリリースしている"Sound Of Sleep"シリーズ。2001年のUPSETS時代にリリースされた初代からシリーズ通算4枚目となる本作は、近年活動を共にするKoyasも加わっての共作。シリーズ物とはなっているものの、本作はサイケなジャケットの通り今までは似て非なるアンビエントアルバムとなっており、今までのファンもこれからのファンも楽しめる事間違い無しでしょう。特に今までの淡い抽象的な風景画の様な作風から、本作ではミニマルに具象化された展開も見られたり、ヒーリング的な要素に加えてトリッピーな印象が強くなっており、安眠する為だけでなく蒸し暑いこの時期にお香でも焚きながら部屋の中で瞑想するのにもピッタリ。零れ落ちる水の音やまるで空気の揺らぎさえも感じられる波紋の様な薄い残響音は、雨降る一日のあの湿度と青臭さを感じさせ、何だかしんみりともしています。そして体の隅々まで澄んだ清水が染み渡る様に安堵の音が拡がり、心身共に疲れた現代人に一時の癒しを与えてくれる事でしょう。シリーズ最高傑作と断言して間違い無しの「副作用のない合法的な睡眠薬」でございます。

Check "DJ Yogurt" & "Koyas"
| ETC3 | 10:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The La's - Callin' All (Polydor:5326495)
The Las - Callin All
Amazonで詳しく見る

80年後半から90年と言う短い期間にオリジナルアルバム(過去レビュー)を一枚リリースしただけの活動ながらも、多くの賞賛を浴びたギターポップバンド・The La's。タイムレスなポップなメロディーと実に単純なアコースティックサウンドだけで聴く者を魅了した素晴らしいバンドですが、実はアルバムに関しては過剰にプロデュースされたと本人達は余り気に入っていなかった様です。本人達としては荒くて粗雑だとしても、もっと生々しくライブの様な音を表現したかったとか。そんな彼等の思いに応えたのが、4枚組の本作。デモトラックやリハーサル音源、ライブ音源などこれまで世に出る事の無かった未発表音源全92曲を収録。曲はかなり被っているし、ラフな演奏に録音でお世辞にも綺麗な音とは言えず、これに価値を見出す人は本当に極少数だとは思いますが、それでもこれこそがThe La'sが求めていた剥き出しの音と言う物は感じられます。そしてやはりThe La'sのポップなセンスは超一流、シンプルな歌が何故に心をこうも震わすのか。ただただ素直に良い曲だなと20年経った今でも思います。60ページにも及ぶブックレットには、当時のライブ写真やフライヤー、EPの素敵なジャケットなどが収録されていて、ファンには堪らない内容となっております。

試聴

Check "The La's"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| ETC3 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Christian Prommer - Drumlesson Zwei (Studio !K7:!K7257CD)
Christian Prommer - Drumlesson Zwei
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(日本盤)
クラブミュージックの名作をジャズカヴァーするDrum Lessonプロジェクトの第二段が到着。本作も相変わらずChristian Prommerを中心としたユニットがほぼ人力による生演奏でデトロイトテクノやディープハウス、現代音楽の名作をジャズカヴァーしておりますが、期待が大きかったのか前作程の衝撃を感じる事は無く、それどころか随分地味な作品になってしまったと感じました。前作における人力によるスウィングするビート感や華麗で繊細なジャズ演奏は身を潜め、なんだか窮屈な枠に閉じ込められてせまざまとミニマルなプレイをしているかの様で、これは敢えて生演奏する必要があったのだろうかと疑問が残りました。選曲のせいもあるんだろうけれど全体的にトーンも暗いし、随分と内向的な音でジャズアレンジとマッチしていない気がします。やっぱり何でもかんでもカヴァーすれば良いと言うのでもなく、楽曲と音の相性ってのもあるんですよね。クラブミュージックを気合を入れて生演奏カヴァーする事に考えが行き過ぎて、ちょっと力み過ぎたのかな。

試聴

Check "Christian Prommer"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 13:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Matthew Hawtin - One Again, Again (Plus 8 Records Ltd.:lus8107CD)
Matthew Hawtin - One Again, Again
Amazonで詳しく見る

Richie Hawtinの弟・Matthew Hawtinが手掛けるレトロなアンビエントミックス。ライナーノーツによれば1993〜98年までデトロイトにおいて、踊る為のテクノルームとチルする為のアンビエントルームがあるパーティーを開催していたそうで、本作品はそこでプレイしていた初期アンビエントを紹介する為に企画したそうです。と言う訳で内容は自分以上のおっさん世代には懐かしいであろうトラック満載で、The Irresistible Force、Sun Electric、Link、Pete Namlookらのアンビエント大御所から、TheoremやFUSEらのPlus 8一派、果てはサイケデリックロックのPorcupine Treeなんかも詰め込まれております。アンビエントフルコースとは言いつつも抽象的でノンビートな流れが多いので、楽天的でふわふわと気持ち良いと言うよりは、宗教音楽的な瞑想に誘う鎮静作用が強くなかなかの荘厳な音が広がっております。座禅を組み神妙な気持ちで、そして正面に対峙して聴く様なある意味ハードコアなアンビエントなので、馬鹿になってラリパッパーで聴くのには向いてないでしょうね。寝る時に小さな音でかければ安眠アンビエントには成り得るかもしれませんが、一番はやはりお香を焚いて目を閉じて瞑想しながら聴くのがベストでしょう。

試聴

Check "Matthew Hawtin"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO8 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jeff Mills - The Occurrence (Third Ear:XECD-9128)
Jeff Mills - The Occurrence
Amazonで詳しく見る(限定盤)
 Amazonで詳しく見る(通常盤)
二度とMIXCDはリリースしないと公言していたはずのJeff Millsが、その約束を破ってまでリリースしたかったのか新たなるMIXCDを遂にリリース。本作は前作"Sleeper Wakes"(過去レビュー)に収録された"Spacewalk"をコンセプトに、つまりは宇宙遊泳中の出来事を綴ったMIXCDとなっているそうです。ライナーノーツにも自身で宇宙空間での事故が発生したストーリーを書いていたり、トラックは"Sleeper Wakes"からと未発表曲を使っていたりと、つまりはここ数年の宇宙シリーズの番外編と言う位置付けなのでしょうか。相変わらずのハードミニマル的な激しい展開は皆無で、終始ディープでスペーシーかつアンビエンスな音が続く厳かなミニマルなんですが、やっぱり自分的には物足りないなと言う印象。クラブでは激しいトラックをがんがんスピンするのに作品としては残さないと言うのは、ぶっ飛びたければクラブに来いと言う宇宙人からのメッセージなんでしょうか?Sun Raと言いGeorge Clintonと言い、黒人は何故か宇宙と交信をする傾向がある様ですが、最近のJeffからは宇宙思想が優先されファンキーな要素は宇宙の彼方に放置されてしまっているのが寂しいです。ついでにコンセプトを重視する宇宙人の新たなる試みは、CDとレコードを一枚にまとめてしまったVinyl-Disc。CDの表面にレコードが張り付けてあるので、タンテを持っている方はレコードも聴けます。が、このコンセプトがどれだけの意味があるのかと考えると、特に意味は無いなと。たまにはコンセプトから解放されて、衝動に任してファンキーでトライバルなミニマルも作ってくださいね、宇宙人様。



Check "Jeff Mills"
| TECHNO7 | 08:00 | comments(4) | trackbacks(2) | |
Ken Ishii - KI15-The Box (Music Mine:IDCK-9101-9103)
Ken Ishii - KI15-The Box
Amazonで詳しく見る(初回限定盤)
 Amazonで詳しく見る
昨年はケンイシイ日本デビュー15周年記念でベスト盤やら未発表曲集(過去レビュー)やらをリリースしておりましたが、本作はその最後を飾るケンイシイが思い入れのある曲を選んだプライベートベスト盤。と言うよりも昔からのケンイシイのファンであれば、昨年のベスト盤よりはむしろケンイシイ名義以外の実験的なトラックも収録された本作にこそ共感を感じるであろうし、ここにこそケンイシイの他の何者でもない唯一無二のオリジナリティーを感じられるはず。特に初期のUTU、RISING SUN、FLARE名義での普通じゃないダンストラックやアンビエントは、まだケンイシイが世界的なアーティストに成長する前だからこそ出来た野心的かつ独創的なトラックメイクがなされており、既存の枠に当てはまらないエクスペリメンタルな音は今ではかなり貴重な存在でしょう。勿論彼がテクノゴッドと呼ばれる様になってからはフロアを意識した強烈な4つ打ちテクノも披露しだし、"Butter Bump Blaster"や"Iceblink (Beat The Strings Attack Mix)"、新曲"The Axe Murderer"などの疾走感のあるテクノトラックは素直に格好良いと思います。しかし昔からのケンイシイファンであれば(自分もそうですが)ここら辺の曲はほぼコンプしてあるだろうので本作に興味は持たないでしょうが、なんと初回限定盤には95年当時のライブが収録されたボーナスディスクが付いてくるのです。もうこの為だけにわざわざ限定盤を買っちゃいましたよ。生憎とライブ盤は30分弱とボリュームは少ないのですが、内容自体は非常に興味深いもので、ケンイシイのあの未来的、そうネオンライトの様な澄んで輝くシンセサウンドを多用したトラックは、ユニークで面白いのにフロアをも意識した内容でケンイシイがパイオニアであった事を証明しております。テクノゴッドの愛称は伊達じゃなかったんですね。そしてケンイシイ自身が全曲に対してコメントしたライナーノーツも書いていて、そちらも感慨深い内容で非常に読み応えがありました。

試聴

Check "Ken Ishii"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO7 | 11:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
BEST OF 2009
2009年も当ブログをご愛読頂きありがとうございました。今年は転職したりDJしたりと転機もあり、山あり谷ありながらも充実した一年でした。また様々な方にご迷惑&お世話になり謝罪と感謝の気持ちで一杯です。歳と体は成長しても精神面では相変わらず小学生のノリなので、来年からは落ち着いた大人になりたいものです。

さて音楽業界にも不況の波が訪れておりますが、決して音楽の質が落ちている訳じゃありません。夜空には目には見えないけれども数多くの星が輝いている様に、音楽だってまだ僕も貴方も見つけていない素敵な音楽が埋もれている筈。音楽に対し愛を持ち自分の心に忠実になり耳を澄まして、貴方を幸せにしてくれる音楽を見つけて欲しいと思います。最後に自分の中での2009年ベストを選んでみました。が、あくまで今の気分なんで、また後で選び直したら変わるでしょう。それでもミュージックラバーの参考になれば幸いです。ではでは来年も良い一年になる事を祈って…
続きを読む >>
| BEST | 00:10 | comments(4) | trackbacks(2) | |
Jeff Mills - Sleeper Wakes (Third-Ear JPN Ltd.:XECD-1122)
Jeff Mills - Sleeper Wakes
Amazonで詳しく見る

なんでも3年間宇宙旅行へと行っていた設定になっているJeff Millsの帰還作。その間にも08年にはMado Loungeへ、09年にはWireへ宇宙からの交信を届けたり、Purpose Makerから超限定シングルを出したりと色々活動はしていた訳ですが、自分的には以前に比べるとかなり熱は冷めておりこの新作にも全く期待はしておりませんでした。しかし宇宙旅行3部作のラストは、前2作とは似て非なる世界が広がっておりました。思えばMillsも歳を取る毎に激しい作風は消えていきミステリアスでディープな方向性へと進みましたが、この新作ではその要素を含みつつもリズム(キックやパーカッション)に初期の頃のトライバルで逞しい音が戻ってきており、踊る為のフロアと重力から解放された宇宙が遂に邂逅を果たしたと言えます。そしてMillsは今でもソフトウェア音源は使用せずにTR-909などのレトロなハードウェア音源で音楽を作っているそうですが、本作から感じられる手作り感のある温かさはそう言った影響もやはりあるのでしょう。例え作風が激しかろうとディープであろうと彼が一貫して守ってきたソウルを込めた音楽は本作にも息づいていて、宇宙からの電波はMillsの深い心の奥底を垣間見せてくれるに違いない。



Check "Jeff Mills"
| TECHNO7 | 15:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Louie Vega's Dance Ritual Vol. 1 (D:vision Records:DV 3355/09 CD)
Louie Vega's Dance Ritual Vol. 1
Amazonで詳しく見る

ハウス不遇の時代が続いている、自分も以前より聴く事が減っている。クラシックに成り得る名曲やヒット曲にも最近は出会わない。一体ハウスはどうなってしまったのか?そんな中、いつの時代もぶれずにNYハウスをプレイし続けるMasters At Workの片割れ・Louie Vegaの最新MIXCDが到着。自身が主宰するパーティー"Dance Ritual"を冠するだけあり、きっと彼が自信を持って作り上げたMIXCDなのであろう。一枚目はDayがコンセプトのミドルテンポで湿っぽい生音ハウスが中心。彼が得意とするラテン的なパーカッションなども聴ける小気味良い爽やかなトラックが多く、汗をたっぷりかいて踊るのではなくカフェでまったりしながら聴きたくなる優しいBGM。メロウな音が中心なので、秋の今の時期にはぴったりですね。対してNightはそのまんまクラブでのピークタイムを表現した、ガツンと踊れてアッパーな展開が繰り広げられ高揚感と快感に満ちた一夜。エレクトロニック度が高めでテック系も混ぜつつ夜の深みにはまっていき、ホットな歌物からディープハウスまで繋いで最後までテンションを保ったままパーティーは終了と言った雰囲気。正直な事を言うとハウスのマンネリ化を非常に感じていたものの、Nightの方の盛り上がりを体感するとやはりハウスのパーティーにたまには行きたくなる。まだハウス不遇の時代を壊す程の胎動は感じられないけれど、根ではハウスも好きな事を再認識した。

Check "Louie Vega"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| HOUSE5 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Live At Pacha Ibiza mixed by sugiurumn & DJ EMMA (AVEX ENTERTAINMENT INC.:AVCD-23632~3)
Live At Pacha Ibiza mixed by sugiurumn & DJ EMMA
Amazonで詳しく見る

日本は自由恋愛が広がったおかげでハードル又は理想が高まり過ぎ未婚率は急上昇、日本終了のお知らせ。30〜34歳の男性の未婚率は約50%らしい、って正にオイラの事じゃねーか…。まあ後は収入が減少していたりとか、結婚に価値を見出せなかったりと、他にも理由あるんだろうけど。恋愛・結婚とは求めるだけじゃなく、歩み寄りだお。あーだこーだ言ってないで、取り敢えず付き合ってみて良い所探せば良いじゃんよ。

続・あべっくすのS子ちゃんがくれた物。日本のハウスシーンを長きに渡り支え続けているDJ EMMAと、元ロック小僧でクラブミュージックにノックアウトされDJに転身したsugiurumnが制作した2枚組MIXCD。世界中のクラバーが憧れるイビザのパーシャでレコーディングし、その享楽的な空気までも含んだ大箱向けプログレッシヴハウスが満載。普段この手の音楽は殆どシカトこいているので余り耳にしっくり来ないんだけど、こう言うのが人気あるのは分からないでも無い。派手なベースラインやシンセサウンド、大波に飲み込まれる壮大な展開、そしてやはりリゾート的な享楽サウンド、そりゃクラブでだって盛り上がるに決まってるの。無闇にマニアック過ぎたり実験性を求めるでもなく、とにかく気持ち良く踊らせる事を目的としているのはある意味潔いと思う。個人的にはダークでどろどろした流れから、途中にガルニエのクラシックである"The Man With The Red Face"を挟んでテックハウスの幻想的な音に移ったりしつつ、ドラマティックなハウスで終盤に流れ込み、ラストで薫さんのハイテックな"The Whisperer in Germination"で締めたDJ EMMAの方が好み。さすが20年以上の経験があるDJ EMMAと言わざるを得ない貫禄のプレイ。燦々と太陽の光が降り注ぐ夏のビーチで聴きたいね。

Check "Sugiurumn" & "DJ EMMA"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| HOUSE5 | 07:45 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Collection Vol.1 Bijou R.I SOUNDS mixed by DJ MAAR (Avex Entertainment Inc.:NFCD-27204)
Collection Vol.1 Bijou R.I SOUNDS mixed by DJ MAAR
Amazonで詳しく見る

ぶっちゃけどうでもいい事ですが、7〜8年ぶりにパーマをあてました。髪が長かったけどパーマかけたらスタイリングがかなり楽ちん(と言うか今までスタイリングほぼしてなかった)。頭が禿げないかだけが心配です。

発売前にAVEXで働いている子から頂いたのでレビューおば。正直なところ自分はDJ MAARや彼が組むユニットであるDEXPISTOLSには関心が無いんだけど、このMIXCDに関しては割りと自分好みの選曲でありました。テーマは「肩パットとNEW WAVE」だそうですが、肩パットと音の結び付きは謎。あ、でもニューウェーブって言う空気は確かに漂っていて、ダークで不穏な尖った感覚は感じさせるかな。そしてニューウェーブと言うだけだって、やはり80年代っぽい懐かしいチープな音でダンスなグルーヴが奏でられていて、良い意味で時代を感じさせるね。エレクトロ中心の中にテクノやアシッドハウス、レゲエやロッキンな物まで色々混ぜられていて多様性を感じさせつつも、しっかりとムードは80年代に収まっているのでとっちらかった印象は無いですよ。ただアクセサリーブランドの為のMIXCDと言う事もあってか、微妙にお洒落にまとめようとしている空気も感じられたのは、俺の考えすぎかな。クラブの荒々しさは前面に出ず、小奇麗にまとめた印象。

Check "DJ MAAR"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| HOUSE5 | 07:30 | comments(2) | trackbacks(1) | |
2009/09/19 TAICOCLUB '09 KAWASAKI @ 東扇島公園
FREEDOM SUNSETでベロベロになった状態で電車の中でもベロベロで女の子に絡みつつ、川崎駅へ到着。シャトルバスはいっぱい出てるから予想よりも楽に東扇島公園に到着。バスでも駅から30分はあるんで、立地はちょっと悪いけど。公園自体は結構大きくて芝生も多いし、寒くなければ快適だったはず。つか川崎を舐めてました、長袖シャツ一枚持っていたけどそれでも超寒かった。余りにも寒くて死ぬかと思ったけど、女の子からセーター借りて助かりました。本当にありがとう。女の子の服って、男とボタンのかけ方が反対なんすね?では適当に記憶のある限りで感想を。
続きを読む >>
| EVENT REPORT2 | 22:20 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Jonsi & Alex - Riceboy Sleeps (XL Recordings:XLCD447)
Jonsi & Alex-Riceboy Sleeps
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(日本盤)
地表の約10%が氷河に覆われている極寒のアイスランドから、童話の世界観を感じさせる素朴で心温まる音楽が届く。それこそ圧倒的な音の洪水と壮大なスケールで世界を至福に満たしたSigur Rosの一人・Jonsiと、パートナーのAlex SomersによるRiceboy Sleeps。神話・童話などまるで伝説として語られる絵空事の様な世界観はSigur Rosの時から変わらずに、スケールを一段下げてよりそれに手が届く距離になった親しみ易い音楽へと変わった感じがします。エレクトロニカのちりちりとしたノイズや微かに鳴るエフェクト、荘厳なオーケストラ、静謐で心拍数を抑えるアンビエンスに満たされた神秘的な音は、まるで教会の中に流れる宗教音楽の様に厳かで慈愛と優しさに溢れている。ほぼ音がぼーっと鳴っているだけの余り変化の無いチルアウトとも言えるかもしれない。そしてそのゆったりとした悠久にも思われる長い時間の中で、いつしか現実から離れこの世とは思えない涅槃の境地に辿り付く瞬間が待っている。Sigur Ros本体に期待している圧倒的なカタルシスはここには無い。だがそれでも尚、世界は美しい。

試聴

Check "Sigur Ros"
| ETC3 | 07:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
UPCOMING EVENT
2009/09/05 (SAT)
Makin' Love Mix @ Grassroots
DJ : DJ Yogurt, LATIN QUARTER, LUV RAW

2009/09/08 (TUE)
INNERVISIONS Presents THE GRANDFATHER PARADOX @ Air
DJ : SECRET GUEST DJS

2009/09/12 (SAT)
root & branch presents UBIK @ Unit
DJ : MIRKO LOKO, MOODMAN, DJ NOBU

2009/09/18 (FRI)
TOKYO COLLABORATION #20 @ Womb
DJ : Francois K., OSAMU M

2009/09/19 (SAT)
TAICOCLUB’09 KAWASAKI
DJ : Carl Craig, JAMES HOLDEN, Theo Parrish, OMAR-S, DJ KENSEI and more
Live : sleeparchive, ISOLEE, monolake, 原田知世(萌え☆)

2009/09/21 (MON)
So Very Show ! “Border Community” show case @ Womb
DJ : James Holden
Live : Luke Abbott

2009/09/22 (TUE)
HORIZON presents TOM MIDDLETON "ONE MORE TUNE" TOUR @ Unit
DJ : TOM MIDDLETON, ALTZ, TAKIMI KENJI

2009/09/22 (TUE)
SUBLEVEL×2E2L presents DOC MARTIN JAPAN TOUR in TOKYO @ Womb
DJ : DOC MARTIN, LUU, PUNCHI

2009/09/26 (SAT)
Reel Up '09 - Ken Ishii 15th Anniversary Party - @ Womb
DJ : KEN ISHII, YAMA, Renato Cohen
Live : Motor

2009/09/26 (SAT)
AIR 8TH ANNIVERSARY #2 @ Air
DJ : Theo Parrish

9月上旬に行けるのはINNERVISIONS位かなぁ…。メタモには行けないし凹むが、タイコに行けるから我慢。タイコ行ってもシート敷いて寝ながら聴くだけで十分。ジェームスホールデンかセオパリのロングセットは、どっちか行きたいな。と言っても8月に色々ありすぎたんで、9月は落ち着きも欲しいところ…
| UPCOMING EVENT | 12:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
2009/07/11 Love Me Tender -Band 2nd Anniversary- @ 青山蜂
当日アゲハでは大きなパーティーがありましたが、自分はDJ Yogurtらが出演する青山蜂のパーティーへ。蜂へは初めて行ったんだけど、2〜4Fまで各階にフロアがある構成で各フロアは小さくとも色んな音楽を楽しめる箱でした。ただバーが2Fにしか無かったので、ドリンク買うのにわざわざフロアを移動するのは不便かなと。

12時過ぎに蜂へ到着。この日はLove Me Tenderと言うバンドの記念パーティーだったらしいので、1時からそのバンドのライブを少しだけ聴いてみた。がそんなに印象に残る物は無かったので5分だけ聴いて3FのコンピューマのDJを聴きに移動。確かハウス系中心だった記憶があるけれど、泥酔していたので余り覚えていない。

その後目当てのDJ YogurtのDJが始まって、フロアもぼちぼち客で埋まり良い感じ。しかし序盤フロアで爆酔してしまいプレイの半分位は聴き逃してしまう。途中で起きたらラーズやブーラドリーズなどの90年前後のUKロックのハウスバージョンがかかっていて、そこにテックハウスなども混ぜたりする感じだったかな。基本的にDJ Yogurtの音はバレアリックと言うかオプティミスティックと言うか、わざわざ暗めにする事はなく元気になれる選曲で好きです。DJ Yogurtの新曲も爽快感のあるテック系で格好良かったな。8月上旬にはAirでJebskiとの共同ライブや、GrassrootsのMakin' Love MixにDJ Kenseiを呼ぶパーティーがあるので、今から非常に楽しみです。

DJ Yogurtの後はackkyと言うDJの人が火照った体を冷ます様に落ち着いたノリでハウス中心にプレイ。寝たり聴いたりを繰り返しつつ、5時半に帰宅。どうでもいいが、クラブのビールは500円が適価だと思う。またはギネスかエビスは必ず置いて欲しい。

■DJ Yogurt - Sound of Sleep With BetaLand(過去レビュー)
DJ Yogurt-Sound of Sleep With BetaLand
Amazonで詳しく見る
| EVENT REPORT2 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Yogurt - Sound of Sleep With BetaLand (Master Life:MLCDV-0001)
DJ Yogurt-Sound of Sleep With BetaLand
Amazonで詳しく見る

廃盤となっていた「副作用のない合法的な睡眠薬」であるDJ Yogurtの初のソロアルバム、"Sound of Sleep"(過去レビュー)がニューバージョンや未発表曲を追加して遂にリイシューされました。自分はオリジナル音源は持っているんで買おうか迷っておりましたが、一つとしてオリジナルと同じ音源は収録されていないので持っている人も買い直して損はありません。いやーしかし、これは本当に素晴らしい、太鼓判押しまくりです。基本的にはビートレスのアンビエントなんだけど、一切の押し付けがましさがなく自然と体の隅々まで清らかな空気が染み渡ります。滝壺で弾ける水しぶきからマイナスイオンが広がるように、静まった泉の表面からゆっくりと波紋が広がるように、朝日が昇る頃の森の中のフレッシュな香りが充満するように、ゆっくりとゆっくりと優しさと清らかさに満ちた音が広がっていきます。いつの間にか虹色の光に包まれて、現実から夢の世界へと誘われる極楽浄土のBGM。ここは日本最後の秘境・ヨーグル島、パラダイスを存分に満喫しよう。総天然色で美しい映像が収録されたDVDも付いていて、心地良いトリップを堪能出来ます。

Check "DJ Yogurt"
| ETC3 | 06:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Tadeo - Contacto (Net28:NET28CD2)
Tadeo-Contacto
Amazonで詳しく見る(UK盤)
 Amazonで詳しく見る(日本盤)
もうね、マスゴミのミスリードは酷すぎ。京大生が大麻所持で逮捕されたんだけど、わざわざ見出しで「クラブで入手」とか強調する意味あんの?大麻を手に入れる場所がまるでクラブみたいな書き方しているけれど、実際は他の場所で入手する方が数は多いはずでしょ?クラブを悪者みたいな扱いにしたりしているけれど、実際にクラブ来ている人の中でドラッグやってる率とか調べてから書け、ボケマスゴミが。

身になるミニマル。巷ではどんどん有機的な方向に流れていっているミニマルですが、今でも頑なにJeff Mills系のミニマルを継承している人も僅かながらはおりまして、このTadeoもその一人。去年TadeoのEPでリミキサーにSubstanceとCassyが起用されていた事で僕は注目し出したんだけど、実際には2004年頃から活動してたみたいですね。最初に述べた様にJeff Mills系統なので、Sleeparchiveらにも共振する発信音の様な上物が特徴的なコズミックなミニマルが聴けるのですが、確かに流行の有機系ミニマルに比べると地味だから一般的な知名度が低いのはしょうがねーかなと言うのが率直な気持ち。でも実際にはRichie HawtinやMarcel Dettmann、LucianoがMIXCDで使用している辺り、ミックスにおいての機能性と言う意味では非常に使い易いのかなと思います。昔ながらのミニマルだから大きな展開は無いし音数も多くないから、ミックスしてこそ生きる様なミニマルなんですよね。地味には違いないけれど、一つ一つの音の美しさが際立つスペーシーなミニマルアルバムでした。激渋硬派!

試聴

Check "Tadeo"
| TECHNO6 | 07:30 | comments(5) | trackbacks(0) | |
2009/01/23 TAICO CLUB presents SO VERY SHOW! @ Womb
昨日はVADERを家に呼んでマチュ家と一緒に夕飯を一緒したので、封印しておいた兄貴からの頂き物「Bernachon」のチョコを開封。VADERと一つずつ頂きましたが、上品で綺麗に消えゆく甘さの極上のチョコレートでした。僕もベルナシオンのチョコを買おうと思ってたら「やじうまプラス」で放送されちゃったせいか、その直後にネットでも売り切れ(ほんとにただのやじうまだわ)。でもクラブ行く前に再度「サロン・ド・ショコラ」を見たら、購入可に戻っていたので即購入。

家で飯食べてがっつり酒飲んだ後は、一人で子宮に向かう。なんだかエロイ表現ですが、常識的に考えてWOMBです。常識的に考えて昨夜はミニマルナイト、流石にそんなに客入らないかと思ってたら人いっぱいになったので、何だか嬉しかったです。最初はKaitoことHiroshi WatanabeのDJですが、普段よりも幾分か硬めのテックハウスだった気が。重厚で幻想的なシンセヴェールの曲を回しながらも、ドンチク重めのリズムでアッパーに盛り上げておりました。
続きを読む >>
| EVENT REPORT1 | 09:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2009/01/16 (FRI)
HORIZON presents HOUSE LEGEND ALFREDO AGAIN!! @ Unit
DJ : Alfredo, Takimi Kenji, YODA

SALOON "Erection"
DJ : DJ Yogurt, CRYSTAL, やけのはら, YAMADAtheGIANT, ALF

2009/01/17 (SAT)
Bed making... @ Heavy Sick Zero
Act : L?K?O, G.RINA a.k.a. Goodings RINA, ユダヤ JAZZ, DJ Yogurt, 1TA-RAW, K.E.I

2009/01/23 (FRI)
Taicoclub Presents SO VERY SHOW! @ Womb
Live : Sleeparchive, Akiko Kiyama
DJ : Kaito a.k.a Hiroshi Watanabe, DJ Nobu

2009/01/24 (SAT)
Beatport 5th Aniversary @ Womb
DJ : Richie Hawtin

2009/02/07 (SAT)
root & branch presents UBIK featuring LUOMO @ Unit
Live : Luomo
DJ : Moodman, Hikaru, DJ Yogurt

2009/02/07 (SAT)
groundrhythm @ Air
DJ : Kaoru Inoue
Live : TRAKS BOYS

2009/02/10 (TUE)
World Connection @ Air
DJ : Kerri Chandler

2009/02/14 (SAT)
DBS Presents 2009 "Dubstep Warz" Skream+Benga @ Unit
DJ : Skream, Benga, Goth-Trad, Yama a.k.a. Sahib

世の中が不安や悩みに包まれても、どぉんすとぉっぷざみゅ〜じっく!こんな時こそ必要なのは愛!と言う事でHeavy Sick Zeroのパーティーはブラコン・ナイトらしい。ブラザーコンプレックスじゃなくて、ブラック・コンテンポラリー。DJ YogurtはMakin' Love Set!をやる予定。つまりは愛のあるプレイ!ならば行かんでど〜する〜?ルオモのパーティーにもDJ Yogurt出るのね。ルオモたんは新宿リキッドのライブは愛と狂気が倒錯したライブだったけど、最近はどうなんしょ?きっとまた愛のある一夜を聴かせてくれるかい?ミニマル元坊主に愛は不要だが、ロングセットならたまには聴いてみたい。ケリチャンのDJは最先端のテクノロジーを駆使したプレイで、見た目的にもまじですげーよ。去年行った時はびっくらこいた。そしてハウス愛がある。
| UPCOMING EVENT | 00:05 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Remix Trax Vol.7 Cosmic Soul (Meldac:MECP30021)
Remix Trax Vol.7 Cosmic Soul
Amazonで詳しく見る

取り敢えず本日で今年のレビューは最後。今年も毒舌、シモネタばかりの駄文ブログを読んでいただいた読者の皆様、どうもありがとうございました、そしてすいませんでした。ブログでは毒ばかり吐いている最低人間ですが、実際に会うとシモネタばかりの最低人間で、どっちにしてもダメですね、えぇ。でも音楽は本当に愛しているので、来年も皆様に楽しんで読んで頂ける様なブログを書くように精進したいと思います。特にクラブは行くけどクラブミュージックには詳しくないと言う人にも、音楽そのものに興味を持ってもらえるようになれたら嬉しいです。

さて最後は何故か今までレビューを放置していたテクノコンピ大名作の"Cosmic Soul"。"Cosmic Soul"って言うタイトル自体が素晴らしいじゃないですか、当時Remix編集長の小泉雅史のセンスには感嘆。この"Cosmic Soul"には単なるダンストラック以上の価値が含まれていて(勿論踊れないと言う訳でもない)、音楽にもっと知性や思考の喚起、感情の揺さぶりをもたらす音楽としての意味があるのだと思う。本コンピにはデトロイト系のUR、Red Planet、Carl Craig(Naomi Daniel、PCP)、Rhythim is Rhythim(Derrick May)、アシッドテクノのThe Kosmik KommandoとAcid Junkies(Stefan Robbers、Terrace)、UKインテリジェントテクノのAs One(Kirk Degiorgio)とReload(Global Communication)、そして日本のKen IshiiとC.T. Scan(CMJK)と本当に素晴らしいとしか言いようのないアーティストの曲が収録されています。多分今までリリースされたテクノコンピの中でも、ベスト5には入るのでないかと思う位に名曲揃いですね。各アーティスト確かに出音は違えど根底に共通するのは、エクスペリメンタルでエモーショナルな音と言う事。クラブでのリスニングに依存せず場所を問わない音楽としての純度を高めたエレクトロニックミュージックと言えば良いのかな。音楽自体が主張しリスナーの感情に問い掛ける力があり、個々の精神面に深く突き刺さるエモーションが発せられているのです。クラブにただナンパしに来たりただ騒ぎに来たりするのも否定はしないが、クラブミュージックにはそれだけの意味ではなく、もっと深い精神性がある事を認識させてくれるであろう音楽が"Cosmic Soul"なのです。クラブでも時折音にじっくりと耳を傾けて欲しい、そして深いインナースペースに飛んでみて下さい。

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO6 | 08:00 | comments(4) | trackbacks(1) | |
John Thomas - Caught In The Act (Logistic Records:LOG017CD)
John Thomas-Caught In The Act
Amazonで詳しく見る(UK盤1)
 Amazonで詳しく見る(UK盤2)
たまにはハードなテクノが聴きたくなるの〜と積み重なったCDを漁って発見した一枚。自身のLogistic RecordsやTechnasiaのSinoからハードなテクノをリリースするフランス人アーティスト・John Thomas。ええ、フランス人なのに珍しくも男気溢れファンキーでトライバルなテクノを作らせたら随一なその人です。でそんな人がMIXCDを手掛ければ当然音の方も予想通りに盛り上がれるファンキーでハードなテクノが連発な訳で、Andrew McLauchlan、Steve Bicknell、Jeff Mills、Ben Sims、Robert Hood、Mark Broom、Claude Youngとか一部のハードテクノ好きにとってはよだれが出る様な選曲なんですな。まあさすがに今のご時世、上記の面子を見ても古臭さが漂ってきてしまうのですが、自分はそんな古臭いテクノが大好きなんです。この頃のテクノって本当にファンキーでハードな物が多くてクラブでもハードテクノが隆盛してたと思うんですが、今はめっきり影を潜めてますよね。でも本作を聴けばそのハードテクノの素晴らしさは、十二分に伝わると信じています。序盤のスカスカでファンキー流れから徐々に音数を増やしてハードに展開しハードトライバルに突入していく様は、フロアで聴いたら血管ぶち切れする程アドレナリン出まくりでしょう。各所に"Undisputed Life (Technasia Mix)"や"Love Story"などのヒット曲も配置し、盛り上がらない事を否が応にも拒否されるプレイ。思うんだけどこの頃のテクノの方が、やっぱり芯があり図太いよね。単純な音かもしれないけれど、そんな音が好きです。

試聴(DISC3)

Check "John Thomas"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO6 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Gilles Peterson - In The House (ITH Records:ITH23CD)
Gilles Peterson-In The House
Amazonで詳しく見る

Defectedの名物であるハウスミックスシリーズ"In The House"の最新作は、なんとクラブジャズ第一人者であるGilles Petersonが担当。偉業とも言えるDJの選択ですが、どうやら本人はかなり本気でいるらしく久しぶりに最高の作品が出来たと自画自賛しております。確かにボリュームは3枚組ととんでもない量になっておりますが、さて内容はと言うと。

まずDISC1は完全にハウスをコンセプトにしており、伝統的なNYハウスから始まり、パーカッシブなハウス、テッキーなハウスと緩やかに盛り上がりを見せる好内容。爽やかに甘くライトな印象ながらも、滑らかな音触りが耳に心地良いですね。わざと難解にする事もせずハウスファンの多くが知っているであろうアーティストの曲も多く使われていて、ストレートにハウスの良さが分かる一枚ですね。

そしてDISC2はGillesのルーツが詰まっていると言う、ファンクやディスコを中心にミックスしております。と言っても自分はこの手の音楽は全く聴かないのでコメントが難しい。イメージとしては昔のディスコで流れる様な音楽でしょうか。生演奏中心でハウス史以前のハウスに近い物、ファンキーでブラック色が強くノリノリな感じですね。

最後のDISC3はこの企画の為に多くのアーティストが新曲を提供し、それを収録したミックスされていないコンピレーションです。ジャジーなハウスもシカゴハウスもラテンハウスも含め色々ありますが、そのどれもが新曲と言うのは凄いですね。クラブミュージックシーンでのGillesの信頼度、尊敬度の表れでしょうか。想像していたよりも格好良い曲が詰まっていて、曲を提供したアーティスト側も本気だと言う事です。

3枚組と言うなかなか聴くのは大変なボリュームですが、これは一聴の価値有りの名盤だと思います。また"In The House"シリーズにおいても、上位にランクインする素晴らしい出来ですね。

試聴

Check "Gilles Peterson"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Shut Up And Dance! Updated (Ostgut Tontrager:ostgutCD03)
Shut Up And Dance! Updated
Amazonで詳しく見る

本コンピレーションはドイツのバレエ団のイベントの為にクラブアーティストが新曲を提供した企画盤なのですが、その参加面子が尋常ならざる凄さ。ミニマルテクノ新生代のSleeparchive、チリアンミニマル代表格のLuciano、大人気のÂme、昔からのテクノファンお馴染みのThe 7th Plain(Luke Slater)、あとNSI.(って誰?)と誰もが目を見張る面子です。やはり注目はÂmeの"Fiori"(過去レビュー)でしょうか。既にこの曲はレコードで購入済みですが、実はこのアルバムからのカットだったんですね。CDで出てるならレコード買わなくても良かったかもね…orz。SleeparchiveはBasic Channelスタイルのディープなミニマル曲を提供。シンプルな様で機能美に溢れているフロアをも意識した内容で、ダビーな音響はうっとりとする位美しいです。Lucianoは相変わらず独特で、乾いたパーカッションが軽快に鳴るラテンミニマル?と言うのかな。いつもよりも何故か妙に可愛らしいキャッチーな雰囲気を感じました。Luke Slaterに関してはクラブトラックと言うよりは、むしろ場面が徐々に移り変わるようなサウンドトラックみたい。最近この人はいまいちなのが、正直な所。昔はアナログ機材でぶっといハードサウンドを聴かせてくれてたのにねー。NSI.は全然知らないアーティストですが、深いリバーヴの聴いたエクスペリメンタルな内容でテクノらしいと言えばテクノらしい音。4つ打ちではないのに、グルーヴィでなかなか良かったです。5曲のみの収録ですが計一時間程のボリュームなので、お腹一杯になりました。

試聴

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO5 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2008/01/25 (FRI)
Taicoclub Presents So Very Show! @ WOMB
LIVE : Sleeparchive, Kuniyuki Takahashi
DJ : Fumiya Tanaka, Foog

2008/01/25 (FRI)
SQ presents FINE : Frogman “Cold Sleep” Party @ UNIT
SPECIAL LIVE SET : Quadra (a.k.a. Hiroshi Watanabe / Kaito), Hitoshi Ohishi
DJ : Kagami, Taichi Master, Toby

SALOON (B3F)
DJ : C.T. Scan (a.k.a. CMJK), Hirofumi Goto (a.k.a. Rondenion), Susumu Yokota, KEN=GO→
SPECIAL LIVE SET : Hulot, Jun Yamabe (a.k.a. Mexico), Riow Arai

2008/01/26 (SAT)
FACE presents ANDRE COLLINS JAPAN TOUR 2008 @ YELLOW
DJ : Andre Collins, Ryo Watanabe

2008/02/02 (FRI)
LUKE SOLOMON "The Difference Engine" Release Tour @ YELLOW
DJ : Luke Solomon, Remi

2008/02/07 (THU)
SPiN30 : ElecTek @ YELLOW
Guest DJ : Rennie Foster
DJ : DJ Khadji, Shigeru Tanabu

2008/02/08 (FRI)
Orbdjsessions feat. Alex Paterson & Thomas Fehlmann @ UNIT
DJ : Alex Paterson & Thomas Fehlmann

2008/02/08 (FRI)
King Street Sounds presents Kerri Chandler Japan Tour @ YELLOW
DJ : Kerri Chandler

2008/02/10 (SUN)
Deep Space @ YELLOW
DJ : Francois K.
LIVE : Henrik Schwarz, Kuniyuki Takahashi
| UPCOMING EVENT | 22:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Surgeon - This Is For You Shits (Warp Records:WARPCD151)
Surgeon-This Is For You Shits
今年も残り僅かになってきましたが、年内のレビューは今日で最後です。日頃このサイトをまたーりとご覧になって頂いている方、コメントして下さる方、どうもありがとうございました。見てくださる方がいると思えればこそ、ブログの更新が続く理由の一つかもしれません。偏見と極度に偏った音楽の好みで役に立たないレビューも相当数ありますが、来年もテクノ中心で聴く所存であります。

さて今年のトリを飾るのはミニマル、エレクトロハウス流行の中において全くシーンに目を向けずに独自の路線を突き進んでいるAnthony ChildことSurgeonのミックスCDです。以前にもMIXCDは出してるけれどその時は自身の作品だけを使用していたので、本作でようやくSurgeonの本領発揮と言う感じですかね。本作では自身のBritish Murder Boysも当然回しているんだけど、そこにAutechreやAphex Twinの金属的な音を発する曲も打ち込んで重機工場や製鉄所が頭に思い浮かぶ様な音を発しています。テクノを聴かない人に聴かせたら、一言"うるせえ"と一蹴されそうな位うるさいハードテクノのオンパレード。あ、でもハードだけどリズムは4つ打ち一辺倒じゃなくてつんのめり系も混じっていたり良い意味で展開に波があって聴きやすいと思います。音だけ聴けばハードでガチガチで派手っぽいけれど、サドスティックな音で統一されている所には彼のストイックさを感じます。ハードテクノ復活の鍵はSurgeonが握っていると思うから、来年以降もSurgeonには頑張って欲しいですな。

ちなみに限定1000枚でオンラインのみの販売なので、気になる方は早めに。送料含めて約1500円なり。クレジットカードが必要ですよー。
WARPMARTで注文はこちら

Check "Surgeon"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO5 | 11:25 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Rebus Tape - RM6+ (Sublime Records:IDCR-1001)
Rebus Tape-RM6+
Amazonで詳しく見る

日本において率先してクラブミュージックを発信し続けてきたSublime Recordsの傘下にあるReel Musiqは、Co-FusionやFlare(Ken Ishii)、Rebus Tapeなど、よりフロア対応のテクノをリリースするレーベルですが、そのレーベル音源のみを使用しRebus TapeがMIXCDを手掛けています。この手のアルバムの良い所は自分も幾らレコードを買っているとは言え見逃している名作も多い中、レコードでしかリリースされてない音源を一気に聴けてしまう事で、このMIXCDに因ってReel Musiqの真価に気付く事が出来ました。Reel Musiqはひとえにテクノをリリースすると言っても、実際にMIXCDを聴いてみると実験的な曲やかつて聴いた事のないタイプの曲も多く、Reel Musiqが世界中の他のレーベルに決して負けない質を誇っていた事が分かります。エクスペリメンタルな構成ながらも踊れるトラックを創っていたFlare、エレクトロの進化系ともとれるRebus Tape、緻密な精度を誇るブレイクビーツを繰り広げるCo-Fusion、クールでファンキーなDaz Saundなどそれぞれがオリジナリティー、または自身の音を確立しています。そう言った素晴らしい楽曲をRebus Tapeが勢い良くミックスしてくれていて、ハードかつファンキーな展開が生まれているので最後までだれずに聞き通せますよ。プレイ的にはKen Ishiiがミックスしていると言っても誰も気付かなそうですね。ただ本作が素晴らしいのは事実ですが、近年のReel Musiq自体は停滞しているので今後が心配です。

Check "Rebus Tape"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO5 | 14:45 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Art of Chill 4 Mixed By The Orb (Platipus:PLATCD160)
>The Art of Chill 4 Mixed By The Orb
Amazonで詳しく見る

アンビエントMIXシリーズである"The Art of Chill"の最新作は、アンビエントのマスター・The Orbが原点を見つめ直しそして現在をまとめた彼の自伝的な作品です。ライナーノーツを読む限りだと89年にAlex PatersonがPaul Oakenfoldに"Land Of Oz"のチルアウトルームでプレイする様に頼まれて、踊って熱くなったクラバーの体の火照りを冷ます為に新旧構わずチルアウトトラックを回していたそうな。その時のクラシックを中心としたのが一枚目、そして近年のアンビエントを中心としたのが二枚目と時代を隔てた構成になっています。一枚目はやはり古めの曲が多いせいかテクノと言うよりはポストロックやダブなども収録され、アコースティックな音が強調されております。チルアウトと言うよりは神秘的で神々しいオーラが出ていて、古き良き音楽に対し敬服したくなる、そんな真摯な内容ですね。対称的に二枚目は近年の音かつKompaktメンバーが揃っていて、これはテクノ好きな人ならばみんなハマル内容でしょう。大半がノンビートもしくは緩めのビートで、トロトロとただ甘くメランコリーで、電子の音だからこそ成せる幻想的な音を聴かせてくれます。アンビエントであり一時のチルアウトを体感出来る極上の内容です。いやー、最近出たニューアルバムより遙かに快楽度が高くうっとりしてしまいました。

試聴

Check "The Orb"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO5 | 17:15 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Patrick Forge - Excursions 02 (Obsessive:EVSCD05)
Patrick Forge-Excursions 02
Amazonで詳しく見る

今日はたまにはクラブジャズ系の渋い音楽でもどうでしょうか。本作は情緒豊かなブラジリアンハウスを聴かせるユニット・Da Lataの片割れ、Patrick Forgeがクラブジャズやハウスを適度なバランスで織り交ぜたミックスCDです。クラブジャズ系と言っても単にお洒落なイメージを固めてしまうのではなく、ここではジャズの躍動感溢れるリズムや生音を強調した臨場感を楽しんで欲しいと思います。前半は変則的で複雑なリズムで小刻みに体を震わせるグルーヴがありまして、控えめな心地良い空間を楽しんで頂けるでしょう。まるでどこかのカフェで心地良く流れるBGMの様な雰囲気。そのまま中盤もぐぐっとエネルギーを溜めるかの如く聴かせるプレイを続けるのですが、終盤にて遂に抑えを開放しBlazeのハウストラックを投入します。一緒に口ずさめるキャッチーなボーカル入りで俄然盛り上がり、そのままHipnoticの名曲"Naima"から"Serena "X" (Inner Zone Mix)"←(Carl Craigのリミックスです)も繋いでクラブでのピークを表現したかの様な流れですね。お洒落なんだけど嫌味でもなく、耳で聴いてリラックス出来て体で体感して踊れる、なかなか上手い所を押さえた一枚でしょう。

Check "Patrick Forge"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(3) | trackbacks(1) | |
Laurent Garnier - X-Mix 2 - Destination Planet Dream (Studio !K7:!K7027CD)
Laurent Garnier-X-Mix 2 - Destination Planet Dream
Amazonで詳しく見る(日本盤)
 Amazonで詳しく見る(US盤)
泣ける、社会人になるとほんとに自由がきかねえ。疲れたり仕事やらでクラブにも満足に行けねえ。これが大人になるって事なのね?じゃあ大人になんかならない!嘘です、生活する為に仕事はしなくてはなりません。だからってLaurent Garnierのパーティーに行けないのは、かなり悶々します。GarnierはフランスのDJ、そして早くからデトロイトテクノに注目し、デトロイトとのコネクションを作っていた伊達男。あ、でもプレイはテクノもハウスもロックもドラムンも、取り敢えず何でもありよ(トランスは流石に回さない?)。永らくパリのRexクラブでレジデントパーティを催していますが、平日の夜開催だと言うのに長蛇の列が出来る位、Garnierは人気があるのです。まあフランステクノシーンは彼が作ったと言っても過言では無い位だし、そりゃ注目に値する男な訳です。

で、彼のパーティーに行けないので久しぶりに彼のMIXCDでも聴いてみる。ん〜最高!デトロイトとシカゴとアシッドを紡ぐ壮大なジャーニー。ってテクノ好きは当然みんな持ってるよね、このCD。彼の趣味がモロに反映されたデトロイト色濃厚な内容だけど、時にメロウに時にハードに自然な流れで色々な表情を見せて、彼がテクノの生き字引である事を思い出させられます。有名な曲ばかり使っているのにただのヒットパレードにならないのは、このMIXCDの中に彼のストーリー性が出ているからでしょう。その代わりと彼が本気で取り組んだ作品の為、一切頭出しは無し。入門者には少々敷居は高いけれど、このMIXCDを敢えて途中から聴くのは無粋だね。最初から最後まで一瞬たりとも聴き逃しの出来ない感動的な内容なので、彼の旅にずっと付き合ってあげましょうよ。

Check "Laurent Garnier"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO5 | 23:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Skurge - Radio UR Vol.1.1 - A Lost Transmission (Underground Resistance:UGCD-UR004)
DJ Skurge-Radio UR Vol.1.1-A Lost Transmission
今年のMetamorphoseの目玉は何と言ってもデトロイトテクノのレジェンド・Model 500(Juan Atkins)の日本初のライブだったと思います。知名度で言えばDerrick May、Kevin Saundersonには負けていますが、やはりテクノの始まりはJuan Atkinsだったのです。自分はメタモには行ってないけれど、Model 500だけは聴きたかったですね。で実はその時のライブのサポートメンバーが"Mad" Mike BanksとURコードナンバー064のDJ Skurgeだったそうで、ついでにメタモ会場でこのCDが販売されていたのです。メタモに行かないと買えないのかーと残念な気持ちだったのですが、ラッキーな事にHMVとUnderground Galleryで限定666枚販売される事になりました。中途半端な流通と出荷量には首を傾げるものの、今回はUR音源に拘らずに自由なプレイが聴けるので"Radio UR... Vol.01"(過去レビュー)とはまた違ったデトロイトらしさがありますよ。前作がハードコア一直線なエレクトロだったのに対し、本作は一般的に人気のあるデトロイトテクノ色が濃厚でざらついたアナログ的な耳障りがあり、そこに適度なトライバルなリズムやら軽くエレクトロも繋いでバランスの取れたプレイになっていると思います。Vol.01は思いっきりURのダークサイドだったので聴く者を選ぶ内容だったのに対し、本作ならデトロイトテクノ入門者にも聴き易いですよ。しかしURのメンバーがヨーロッパのフォロワーの曲なども回しているのを考えると、良い意味でヨーロッパの中でデトロイトテクノが育っていると言う事でしょうか。URは親日家なのだから、日本でももっとデトロイトを追求するアーティストが出て来てくれると嬉しいです。

Check "DJ Skurge"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO5 | 18:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Fumiya Tanaka - Mur Mur - Conversation Mix (Torema Records:TRSCCD-01)
Fumiya Tanaka-Mur Mur - Conversation Mix
Amazonで詳しく見る

テクノ番長なんて異名も今や懐かし田中フミヤの最新MIXCDは、2007年3月24日にYELLOWで行われたChaosでのDJプレイを収録した物。テクノ番長と呼ばれていた頃のハードで過激なプレイはなりを潜め、今ではストイックかつクールなミニマルテクノをプレイしある意味昔よりも漢(おとこ)らしいかもしれない。が自分的にはハードな頃の方のフミヤの方が好きだったので特に本作に期待をしていた訳ではないが、今年5月にChaosでフミヤの生プレイを久しぶりに聴いたら意外と格好良かったので、もしかしたら本作も楽しい内容となっているかもとは思っていた。まあ蓋を開けてみればやっぱりでディープでミニマル、そして地味なテンションの玄人向けのセットです。生プレイを聴いた時はもうちょっと硬めのリズムが入ってファンキーだった記憶があったんだけど、このCDだとお餅をぺったんぺったん点く様にぬちゃぬちゃとした音でなんか微妙だ。2002年頃の音を収録している"DJ MIX 1/2[MIX.SOUND.SPACE]"(過去レビュー)自体も昔の面影は無かったけれど、本作はそこから比べても更に変容していてフミヤを追いかけ続けるのは思ったよりも至難の業だ。だいたいピークタイムを切り取ったと言われる本作だけど、それを知らないで聴いて本当にピークだと感じる人が一体どれだけいるんだろうか。僕は確かに5月のChaosで踊りまくったけど、その時のテンションとこのMIXCDのテンションが一緒だとは思わない。単純に時期が違うから音が違うのか、または現場の雰囲気をCDでは再現出来ないだけなのか、そこら辺は判断がつかない。ただ何にしてもピークタイムが本作みたいなテンションだと、これを聴いてフミヤの生プレイを聴きたいと思う人は少ないと思うぞ。しらふじゃなくてぶっ飛んでる状態で聴くなら、逆にかなり有効に効く深めの音ではあると思うが。

試聴

Check "Fumiya Tanaka"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO5 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Hernan Cattaneo - Sequential Vol.2 (Renaissance:REN34CD)
Hernan Cattaneo-Sequential Vol.2
Amazonで詳しく見る

何故アルゼンチンからこんなにも人気のあるプログレッシヴハウスのDJが生まれたのか、未だにその原因は分かりかねますが、とにもかくにもHernan CattaneoのDJプレイは素晴らしいです。と言っても彼のDJをクラブで体験した時にはアゲアゲでかなり派手だったので余り良いイメージは無く、むしろCDでリリースされているDJMIXの方が気に入っております。本作でも彼の「極限までディープなハウス」をプレイすると言うコンセプトはしっかりと守られていて、無駄にアゲル事も無く丁度踊りやすいテンポでじわじわとエネルギーを溜めていくスタイルが確立されています。普段プログレッシヴハウス自体をさほど聴かないので他のアーティストとは余り比較出来ないのですが、Hernanに関しては一つのDJプレイの中で余りごちゃごちゃ音を入れる事はせず一つの世界観に統一されている感じはありますね。そうゆう意味で余り派手さは無いのですが、音への集中が切れる事なくどんどん深い世界へと引き込まれていく麻薬的な魅惑があります。ディープ、幻想的、覚醒的、崇高、Hernanに関して浮かぶ単語はそんな物かな。大きな起伏とかは無いけれどじっくり耳を澄ませば、いつの間にかHernan Cattaneoの世界が待ちわびている事でしょう。

試聴

Check "Hernan Cattaneo"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| HOUSE3 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
DJ Yogurt - In Flower Of Life & Ambient For Hard Workin People
DJ Yogurt-In Flower Of Life DJ Yogurt-Ambient For Hard Workin' People
君はDJヨーグルトを知っているか?なんとも可愛いネーミングだが、以前に「副作用のない合法的な睡眠薬」と紹介されたアンビエントアルバム"Sound Of Sleep"(過去レビュー)をリリースしている日本人のアーティストだ(Upsetsのメンバーでもある)。オリジナルアルバムの他にもMIXCDを何枚かリリースしているのだが、ハウス、テクノ、アンビエント、ヒップホップ、ロックなどをその時その時で使用して多彩な面を見せる面白いDJだ。先日イベントでお会いした時にアンビエントのMIXCDをリリースするよ〜と教えて貰ってたのだが、現在そのMIXCDが店頭に並んでいる。しかもアンビエントMIXCDだけだと思っていたら、ロック、ハウス、ドラムンベース、レゲエなどをごちゃごちゃにプレイしたライブMIXCDも出ていた。

ライブMIXCDの方は"In Flower Of Life"と言うタイトルが付いていて、2007年1月に行われた同タイトル名が付いたイベントのプレイを収録した物。序盤に神秘系ロックのSigur Rosの曲が出て来てびっくりするが、その後も奇想天外なぶっ飛びワールドが炸裂し、トライバルなハウス有りバレアリックな高揚感有り、ヒッピー的な愛と平和に満ちた内容となっている。あれやこれやと考える前に取り敢えずノリを楽しみたい人には、うってつけの一枚だね。

そしてアンビエントな内容の"Ambient For Hard Workin' People"。ハードワークな人へのアンビエントですか、正にせわしない毎日に疲れた現代人へと言う事だね。ただアンビエントとは言ってもジャンルとしてのアンビエントではなく、ジャズやロック、エレクトロニカなどを中心にノンビートのゆるゆるでドリーミーな雰囲気を持った曲を繋げている。アコースティックな音色が体の隅々まで染み渡り、いつの間にか心身共に自然と一体化してゆく心地良さ。何もかも忘れて安堵の一時でも過ごすが良いさ。少しでも現実を忘れて癒され、そしてまた明日は始まる。これがあれば疲れてもきっとやっていけるさ。

と言う事で対照的な内容の2枚でしたが、2枚合わせても2500円程度で大変お得。レコード専門店でまだ置いてあるはずなので、興味がある方はお早めに。

試聴1 試聴2

Check "DJ Yogurt"
| ETC2 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Susumu Yokota - Zero Remixes (Sublime Records:IDCS-1002)
Susumu Yokota-Zero Remixes
Amazonで詳しく見る

品質を落とさずにテクノ、ハウス、アンビエントなどを大量生産する日本が誇るべきアーティスト・ヨコタススム。そんな彼が世紀末へのカウントダウンとしてリリースしたハウス傑作「Zero」(過去レビュー)は、彼の中で最もハウスへの愛が結実した作品だと今も思っています。そんな素晴らしい作品を著名なDJ/アーティストがリミックスしてしまったのが、タイトルそのまんまの本作です。Kyoto Jazz Massive、Bugz In The Atticらは予想通りのブロークンビーツを強調した上品なリミックスを行い、オリジナルに負けない優雅さを演出していますね。近年ディープなテクノで人気沸騰のSteve Bugは、微妙にジャーマンアシッドを感じさせるベースラインが渋いです。No Milkはかなりファンキー色強めで、ブラックテイストが沸いて出てくるディスコみたいだ。Si Beggだけかなり浮いてて、硬めのテクノリミックス。オリジナルから感情を排した様なクールな出来だと思います。最後にはヨコタススム自身のリミックスもあるのですが、分厚い強烈なバスドラのビートと儚く消えゆきそうな優雅な上物が見事な調和を見せ、踊れて聴けるダンストラックになっています。テクノ、ハウス、ブロークンビーツと色々なジャンルが混在していますが、これは正にヨコタススムが今まで取り組んできた音楽活動とも共鳴する所があるのでは。統合性はないけれど、一つ一つの楽曲はやはり質が高くムードのあるアルバムだと思いますよ。

Check "Susumu Yokota"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Luke Slater - Fabric 32 (Fabric:FABRIC63)
Luke Slater-Fabric 32
Amazonで詳しく見る(日本盤)
 Amazonで詳しく見る(US盤)
今日はUKのハードテクノ野郎ことLuke Slaterが担当したFabricのMIXCDを紹介します。どうでもいいんですけど、Luke Slaterとシリル・アビディって似てませんか?前々から思っていたんですけど、そう思っているのは僕だけでしょうか。そんな話はおいといて久しぶりのLukeのMIXCDですが、選曲を見ただけで以前とは随分変わっちゃったなと言うのが分かります。はっきし言ってハードミニマルは全く皆無で、あれ〜Lukeも音楽性を変えちゃったの〜?と正直げんなりです。たく、どいつもこいつもクリックだエレクトロハウスだとかそんなんばっかで、少しは一本気質で自分って物を貫けないものなのかね。ミニマルなテイストは意外と残っているんだけど、音自体はディスコダブ〜ニューウェーブ調でブリブリなシンセが耳に残ります。ブリブリ、ブーピー、デケデケ、そんなアナログ風な懐かしいディスコサウンドばかりで、なんでLukeがこんな事をしてるんだろうと気が滅入ってきます。いや、こうゆうディスコダブとか最近流行の音が好きな人にとっては面白い内容だと思うし、内容自体も悪いとは思いませんよ。ただね、こんなMIXCDをLuke Slaterが出す必要があるのかと、つまりはそこなんですな。一応終盤ではディープなミニマルに突入していき、ドラッギーな覚醒感も増してゆくのでそこら辺は好感度良し。またハードなMIXCDが出るのを期待して待っておりますよ。

試聴

Check "Luke Slater"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO4 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Famous When Dead (Playhouse:PLAYCD09)
Famous When Dead
Amazonで詳しく見る

昨日に続きPlayhouseのコンピレーション「Famous When Dead」の3作目を紹介。ジャケットは一見ヨーロピアン風で美しいな〜と眺めていると、実はドクロが煙草をくわえている悪趣味な絵。こうゆうちょっと皮肉めいて世間に驚きを与えるような音を持っているのが、Playhouseなんですね。ちなみに昨日紹介した4作目と参加してるアーティストは、殆ど変わりません。って事で、数曲気になる曲を紹介。1曲目のInternational Pony Vs. Losoul、これはポスポスと萎んだアシッドな音とロッキンな音が特徴的なポストアシッドハウスとも言える曲。メランコリーなメロディーではあるけれど、どこか退廃的。Villalobosの5曲目は大ヒットした物なので皆様ご存じだと思いますが、なんでこんなスルメ的なシオシオな曲が大ヒットしたんだろう?家で聴くにはしっくりこないが、これがクラブではパーカッシブで恍惚感が最大限に発揮されるらしい。John Tejadaはどこのレーベルからリリースしても音が変わらずに、相変わらず透明感のあるテックハウスが素晴らしいです。カルト的人気を誇るIsoleeは、ディスコとダブを取り込んだクラクラ覚醒感のあるジャーマンディープハウス。天才と言うよりも奇才と言うべき、常人離れしたギラギラする曲ですな。かと思えばロボティックなボーカルが可愛く、ポップでディスコチックなハウスのThe Visitorsもいたり。こう文章にしてみるとなかなかバラエティー豊かなレーベルなのかと思うけど、まあやっぱりどこか浮世離れしてるイメージがあるのがPlayhouseなんですわ。

試聴

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Nobu - No Way Back (Lastrum:LACD-0094)
DJ Nobu-No Way Back
Amazonで詳しく見る

今日本では新しい風が吹き始めています。その中で最も注目を浴びているが、Future Terrorを主宰するDJ Nobuでしょう。色々な雑誌でデトロイト関連に合わせて彼も紹介されているので、デトロイトテクノ好きはもうご存じのDJです。Future Terrorは数年前から千葉で行われているのですが、その場所柄に関わらず今では大勢のファンを集めるアンダーグラウンドなパーティーだそうです。ただ勘違いしないで欲しいのはデトロイト関連で紹介されているからと言って、彼がデトロイト物ばかりをかけるDJでは無いと言う事。敢えてデトロイトとの関連を示すならば、フロンティア精神溢れる挑戦者だと言う事でしょうか。千葉の廃墟ビルから始まったFuture Terrorは、DJの知名度に関係なくイベント自体の内容を楽しんで貰う為のコンセプトでファンを徐々に集め、真のダンスフリークが集まる場所となった様なのです。とまあ、自分がFuture Terrorを一度も体験した事はないので、ここまでの話は全てネット上の情報を集めた物。

さて彼の新しいMIXCDを実際に聴いてみると、Thomas Fehlmanのアンビエントから始まりSleeparchiveのミニマルテクノが続きます。その後も中盤まではミニマルな選曲が続き、その後からいかにもなシカゴハウスやイタロディスコが入ってきました。途中James Holdenのリミックスも入ったり流行もしっかり取り入れていますが、何故か最新のテクノが使われていても彼がプレイすると洗練された印象は持ちません。音自体は冷ややかな印象を持っているのに、底に蠢くドロドロな黒さは彼の熱い血潮なのでしょう。フロアを激震させる野性味溢れる暴力的なプレイが、踊る僕らの心も体も疲れ果てるまで踊らせるのです。ヒット曲に頼らずとも熱い濃いグルーヴはここに存在し、スキルや熟練度とは別にプレイに大事な物はソウルなんだと実感させます(勿論最低限のスキルは必要でしょうが)。ワイルドでドラッギー、ホットでダーク、アンダーグラウンドな狭い空間でのパーティーを喚起させる名MIXCDの誕生です。

試聴

Check "DJ Nobu"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO4 | 22:30 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Innervisions Where We At (Sonar Kollektiv:SK120CD)
Innervisions Where We At
Amazonで詳しく見る

今ドイツではハウスシーンに新しいムーブメントが生じていて、その中心とも言えるのがSonar Kollektiv傘下のInnervisionsです。テクノ、ハウス両シーン垣根を越えて大ヒットした「Rej」を作ったのは、Innervisionsに属するÂmeだし、ディープな奇才を発するHenrik Schwarzや、フランスからの親善大使・Alex From TokyoことTokyo Black Starも同じレーベルであります。レーベルカラーはディープハウスなのですが、感覚としてテクノやミニマルも織り込まれていて、いかにもドイツらしいエレクトロニックで温度を感じさせないクールなハウスに成っていますね。まだレーベルとしては9枚しかEPは出していないのですが、Chateau Flight、Franck Rogerらもリリースを行い、徐々にレーベルの質・量と共に充実して行きそうな予感がします。で、取り敢えず現時点でのレーベルの方向性を知る為のコンピレーションが今日紹介するアルバムです。メランコリックかつ覚醒的なアルペジオが特徴の「Rej」は当然入っているし、Tokyo Black Starのダークで煙でたくも不思議な高揚感のあるディープハウスも入っているし、奇天烈なシンセが派手に使われるChateau Flightのハウスも入っています。でも一番刺激だったのは、Henrik SchwarzとÂmeがボーカルにDerrick L. Carterを迎えた「Where We At」でした。シカゴハウスを思わせる不良っぽい音作りなのに、麻薬的に聴いてくるシンセサウンドが淡々と鳴り続けて中毒になりそうです。Carterのぼそぼそとした呟きも、ドスが効いてて不穏を煽り相当にヤバイ曲ですよ、これ。Innervisionsのハウスには黒人発祥である事を忘れさせる位、ヨーロッパ的な雰囲気に満ちています。今後注目しておくべきでしょう。

試聴

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| HOUSE3 | 23:00 | comments(1) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
VADE 2ND ANNIVERSARY EXTRA feat. GREEN VELVET @ WOMB
2006/10/08 (SUN)
DJs : Green Velvet (a.k.a. Cajmere ), DJ Mayuri, Sodeyama

Deep Space @ Yellow
2006/10/08 (SUN)
DJ : Francois K.
Live : Mutabaruka

Jeff Mills Weekly Residency 2006 "One Man Spaceship" @ WOMB
2006/10/13 (FRI)
DJ : Jeff Mills
Guest : Robert Hood The Grey Area DJ Set

Jeff Mills Weekly Residency 2006 "One Man Spaceship" @ WOMB
2006/10/20 (FRI)
DJ : Jeff Mills
Guest : Sleepaechive Live Set

Jeff Mills Weekly Residency 2006 "One Man Spaceship" @ WOMB
2006/10/27 (FRI)
DJ : Jeff Mills (Extended One Man Spaceship Set)

Clash 16 @ ageHa
2006/10/27 (FRI)
Arena : Luke Slater, Ryukyudisko (RKD1, RKD2), more
Island Bar : Dominik Eulberg, more

Mule Musiq Presents Endless Flight @ UNIT
2006/11/02 (THU)
Live : Thomas Fehlmann, Kaito
DJ : Hiroshi Kawanabe,Toshiya Kawasaki

INNERVISIONS JAPAN TOUR feat. Ame @ YELLOW
2006/11/04 (SAT)
DJs : Dixon, Ame, Alex From Tokyo

FACE presents QUENTIN HARRIS JAPAN TOUR 2006 @ YELLOW
2006/11/10 (FRI)
DJs : Quentin Harris, Ryo Watanabe

CLASH 17 STANDARD presents KEN ISHII SUNRISER RELEASE TOUR 2006 @ ageHa
2006/11/17 (FRI)
Special Live Set : Ken Ishii
Special Guest DJ : Carl Craig
DJ & Live : DJ Wada & DJ Yama, Q'hey & Shin Nishimura, Kagami, Hitoshi Ohishi, 7th Gate

MIGUEL MIGS Album Release Tour @ YELLOW
2006/11/22 (WED)
DJ : Miguel Migs

THEO PARRISH JAPAN TOUR 2006 @ YELLOW
2006/11/25 (SAT)
DJ : Theo Parrish

最終週のJeff Millsは驚愕の6ターンテーブルセット、オープンからクローズまで全曲自身が作曲した曲を流すとか。つまりはFinal CutからUR、そしてAxis、Purpose Maker、Tomorrowなどのレーベルからの曲をプレイするって事。前代未聞の宇宙が展開されそうですね。
| UPCOMING EVENT | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ken Ishii - Sleeping Madness (Sony Music Entertainment:AICT71~72)
Ken Ishii-Sleeping Madness
Amazonで詳しく見る(限定盤)
 Amazonで詳しく見る
8月9日位までiTunes Music Store JapanからKen Ishiiの待望の新曲「Sunriser」が無料DL出来るようになっているのですが、iTunesのインストールが必須だったりクレジットカードの登録が必要だったりで、無料とは言えそんなんでは結局新曲を聴けない。7th Gateとの共作らしいので、結構楽しみにしているのに残念です。

さてさてKen Ishiiの「Jelly Tones」(過去レビュー)に負けない名作を紹介。悪名高き「Metal Blue America」で多くのファンは期待を裏切られていたと思いますが、そこから更に進化を見せたのがこの「Sleeping Madness 」。派手ではないけれど地味に練られた曲が多く、家でのリスニングテクノとして何度も聴く事がありました。4つ打ちテクノ、ブレイクビーツ、ダウンテンポ、アジアンテイストがばらばらに存在し、彼にしては非常に雑食性の高いバラエティーに富んだアルバムになっています。ともすればまとまりの無いアルバムとなる可能性もあったが、そこはKen Ishii特有の未来的で透明なシンセ音が全てを一つにまとめています。フロアで通用するガツンとしたダンストラックもあれば、じっくり耳を傾けて聴くリスニング向けの曲もあり、複合的なジャンルで飽きずに聴けてかつ統一された未来的な音はアルバムのバランスを保っているのです。初期のインテリジェンステクノをやっていた頃にも負けないクオリティーがあり、Ken Ishiiの新たなる局面がやって来たのだと思ってました。ところがこの後は、微妙な作品が多くなってしまいましたが。

試聴

Check "Ken Ishii"
| TECHNO3 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Rhythm & Sound - See Mi Yah Remixes (Burial Mix:BMXD-1)
Rhythm & Sound-See Mi Yah Remixes
Amazonで詳しく見る

アブストラクトミニマルテクノの大元帥、元Basic Channelの二人が現在はダブ・レゲエユニットのRhythm & Soundとして活動しておりますが、そんな現在の状況に僕は余り興味を覚えません。だがだがだが、ここにきてやっとこさ久しぶりにテクノへのアプローチを見せてくれました。なんと昨年の「See Mi Yah」(過去レビュー)を、驚愕の11アーティストがリミックスしました。参加アーティストは、Basic Channel一派のSubstance、Vladislav Delay、Vainqueur、Hallucinator、Tikiman、ハウスの賢人・Francois K、デトロイトテクノのパイオニア・Carl Craig、クリック方面からはSound Stream(Soundhack)、Ricardo Villalobos、またミニマルの新星・Sleeparchive、そして何とBasic Channel名義で本人らも参加と言うやばすぎる面子。 これは聞かなくても分かる、素晴らしいに違いないと。

取り分け素晴らしかったのは、やっぱりCarl Craig。近年の作風であるエレクトロニックで覚醒感漂うプログレッシブな出来で、シンセの金属的な響きが最高です。こんなリミックスが出来るなら、とっとと自分の名義でアルバム出せよなー(笑)。Vainqueurも良かったね。Basic Channelを継ぐ者としてのリミックスと言うべきか、視界0メートルのぼやけた残響の中で淡々とリズムが鳴り続けます。Villalobosは相変わらずのネチャネチャとした粘度の高い音で、スカスカな構成がからっと乾燥した空気を作り出します。Francois Kは何故か一人暴走し、ラガジャングルを展開。これはちょっと方向性を間違えたか…(悪くはないけどさ)。でも何と言ってもBasic Channelのリミックスが聞けたのが、一番嬉しいです、感涙です。Rhythm & Soundをハウス化したいわゆるダブハウスなんだけど、音の鳴り方がやっぱり別格だなぁと。またいつかBasic Channel名義での活動を再開してくれないのかな〜・・・。なんて思いつつも、アーティストそれぞれが独自のリミックスを提供しています。この夏、このアルバムを聞いて暑さをしのぐべし!!

試聴

Check "Basic Channel"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO3 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Cristian Varela - Intecnique 02 (Intec Records:INTECCD05)
Cristian Varela-Intecnique 02
Amazonで詳しく見る

スペインにおけるハードテクノの重鎮、Cristian Varela。今までに数々の賞を総なめにしたその手腕は、間違いなくトップクラスに君臨するレベルなのですが、近年は世間の流れと一緒にハードテクノからクリックに移行したプレイになってしまい少々残念ではありました。実は少し前にクリック系を多めに使った「Ekspozicija Vol.3」と言うMIXCDを出したばかりなのですが、今度は名門Intec RecordsからMIXCDをリリースしました。このレーベルからであればクリック要素は少ないと予想していましたが、その予想通りでハードテクノ、ミニマル、エレクトロ/ディスコ系で大半を占められています。とは言っても以前のプレイとはかなり様子が異なり、激ハードミニマルな点はほぼ皆無。オープニングは緩めのエレクトロハウスが繋げられて、デケデケのベースラインが耳に残ります。あんまここら辺の音は好きじゃないけど、彼にしては結構メロディアスだなーと意外でした。中盤から徐々にミニマルなども混ぜ初めテンションを上げていくのですが、やっぱりメロディアスなシンセ音が鳴っている曲が多いですね。そこから少々下げて、そして今度は最後までアッパーな流れで程よいハード加減でガツンと行きます。あ〜でも、やっぱりどこでもギラギラのシンセ音が入っている。彼のプレイと言えばタンテを3台同時に使う音数多めのバキバキハードミニマルが印象なのですが、このMIXCDの中では一曲をしっかり聴かせる感じ。悪いとは思わないけれど、今までと全然印象が違って同じ人のプレイには聞こえないですね。ただ素直にテクノだと考えると、全体的な流れや聴きやすさと言う意味では高品質だと思います。Intec Records系の音が好きであれば、まず聴いても間違いは無いと思います。

試聴

Check "Cristian Varela"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO3 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Francois K. - Frequencies (WaveTec:WT50165-2)
Francois K.-Frequencies
Amazonで詳しく見る(日本盤)
 Amazonで詳しく見る(US盤)
待った待った、ほんとーに待った。今度こそと何度も思いつつ実現しなかったDerrick Mayの新作が、遂にMIXCDの中で披露されました。しかもダンスミュージックの伝道師・Francois Kと組んだユニット・Cosmic Tiwns名義で、「Solar Flare」なる新曲を届けてくれました。で内容はと言うとほぼFrancoisが手掛けたんじゃないかと思わせるハウスグルーヴ基調で、そこにコズミックなシンセが絡みつくまあまあの出来。まあ御代二人の共作の割りには意外と落ち着きのあるテックハウスで、マジックは見られなかったけど素直にDerrickの新作としては喜ばしいですね。

肝心のFrancoisのミックスプレイはと言うと、もはやハウスのDJとしてではなくテクノもすっかり馴染んだディープスペースワールドを見せつけてくれました。流行のAmeやNathan Fakeなどのどディープなテックハウス、Jeff Mills、Carl Craig、Joris Voornらの王道テクノ、Sleeparchiveのミニマルテクノ、Oliver Ho、Samuel L.Sessonsらのハードテクノ、Co-Fusinのアッパーハウスなど内容も豊かに全体的にクールでヒンヤリとしたプレイです。Francois K、Aril Brikhaの新作が収録されているのも、嬉しい限りでかなり豪華な選曲ですね。元々がハウスDJのせいか小刻みに流れを作るよりはかなりスムースな流れで、長い時間をかけて広がりのあるプレイを聞かせてくれます。ハードな音は少なめでハウスファンにも聴きやすいプレイだとは思いますが、個人的にはもう少しアッパーな箇所が欲しかったなと。壮大な世界観はさすがFrancoisだとは思いましたが、理路整然と考えた挙げ句に決めた流れは少々クール過ぎるかも。もうちょっと人間らしさと言うか、大雑把でも良いから勢いがあればなと思います。完璧すぎるのはベテランの味だとも言えるし、逆にマイナスにも成りうると言う事なのですね。

試聴

Check "Francois K."

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO3 | 23:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
LO Compilation Mix By Susumu Yokota (Skintone:STR-12)
LO Compilation Mix By Susumu Yokota
Amazonで詳しく見る

テクノゴッド・ケンイシイ、テクノ番長・田中フミヤと並ぶ日本のテクノ創世記を支えた一人でもある横田進。前述の二人に比べると色々な作風があるせいかいまいち捕らえ所が無いものの、初期はアシッドからテクノ、そしてハウスからブロークンビーツ、アンビエント、果てはポストロックやクラシックまでも取り込み、ジャンルに捕らわれない活動で独立したポジションを築き上げた天才です。その横田さんが久しぶりのMIXCDをリリースしたのですが、Lo Recordingsと言う聞いた事の無いレーベルの音源のみを使用したミックスとの事。ダンスサイドとリスニングサイドの2枚組と最近よくありがちな構成ですが、中身の方は横田さんらしいジャンルレスな選曲でした。ダンスサイドの方は比較的踊れると言う感じですが、あくまで比較的程度です。アシッドやらエレクトロやらハウスやらをプレイしていますが、リズムがストレートな4つ打ちではなくいびつなビートを成していてつんのめる感じ。もっとストレートなハウスを聴きたいなと言うのが、正直な感想ですな。リスニングサイドはポストロックやラウンジ系、ダウンテンポなどゆったり目の選曲。小洒落たカフェとかでは流れてそうなBGMなんだけれども、どうにも自分の耳には合わないというか。もっとスムースな流れでムードのある音を期待していたものですから。横田さんのMIXCDと言う事で期待はしていたのですが、レーベル音源を限定されたせいもあるのか今回はイマイチ。横田さんには期待をしているので、その分評価も辛くなってしまうのでありました。

試聴

Check "Susumu Yokota"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| HOUSE2 | 23:00 | comments(4) | trackbacks(1) | |
Jazztronik - The Remixes Part (徳間ジャパン:TKCA-72968)
Jazztronik-The Remixes Part
Amazonで詳しく見る

去年2枚のアルバムを出し溢れ出す才能を惜しげもなく見せつけたJazztronikこと野崎良太。ポップシーンとクラブミュージックシーンの架け橋となる存在であり、日本で最も人気のあるクラブジャズアーティストだと思う。とは言うものの個人的な好みでは無い為、今まで敢えて自分から聴く事もありませんでした。しかしながらこんな豪華なリミックスアルバムを出された日には、これを見過ごす事なんて大罪に等しく取り敢えず聴いておけと反応しました。親密な関係である福富幸宏や、デトロイト系ではRedoose、As One、ハウス系ではRasmus Faber、Franck Roger、DJ Spinna、Osunladeなど超強力な面子がJazztronikを再構築する為に集結。オリジナルの楽曲は殆ど知らないので比較は出来ませんが、どの曲も個性があって秀逸でした。お気に入りはRasmus Faberのリミックス。濃厚でスウィートな味付けと、軽快なリズムで爽やかな空気を持ち込んだ哀愁漂うブロークンビーツに調理しています。今井美樹の色気のあるボーカルも良いですね。あとは福富幸宏の「Samurai」のリミックスも当然素晴らしいです。軽くボッサ風のハウスにアレンジしつつも、泣きのメロディーはそのまま利用しクラブ仕様に使いやすくなっていると思います。デトロイト信者のAs Oneは予想通り、透明感溢れるスペーシーなシンセを重ねてジャジーなテックハウスにリメイク。Sleep Walkerのリミックスは生演奏ばりばりなせいかモロにスピリチュアルで、まるで目の前でジャズバンドが演奏している様な姿が浮かんでくる位雰囲気があります。他のアーティストもおのおのの作風にリミックスを行い、Jazztronikの楽曲の良さを引き出していると思います。オリジナルアルバムとは違った観点で、Jazztronikの作曲力を再度感じる事が出来ますね。

試聴

Check "Jazztronik"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
OUTERLIMITS Inc. presents DJ KeNsEi in OM-Lette Dub (KSR:XAOM-0002)
OUTERLIMITS Inc. presents DJ KeNsEi in OM-Lette Dub
Amazonで詳しく見る

US西海岸ハウスを代表すると言っても過言でないOM Recordsのポリシーは、アンダーグラウンドな音楽の中からファンキーな作品をリリースする事。Mark FarinaやKaskade、Miguel Migsなどを筆頭に素晴らしいアーティストがここから作品をリリースしているその事実だけで、このレーベルが如何に素晴らしいかは周知の如く。そしてなんとOMの音源を日本の元ヒップホップDJ、DJ KeNsEiが巧みに使いMIXCD化しました。DJ KeNsEiと言えば今でこそハウス方面でも有名ですが、かつてはHARLEMでレギュラーでDJをこなし、アブストラクトなINDOPEPSYCHICSとしても活躍し、最近ではKaoru InoueとのFinal Dropでも名が知れています。個人的にはClassic Music Companyの音源を使ったMIXCD「OUTERLIMITS inc. presents DJ Kensei in Classic Classics」(過去レビュー)が素晴らしく、そこからDJ KeNsEiに興味を持ち始めました。あちらがヨーロピアンスタイルのハウスなのに対し、今作はまんま西海岸ハウスです。一枚目はストレートに滑らかに繋いでゆき、爽やかで太陽が燦々と降り注ぐビーチ風なハウス。4つ打ちで軽やかにダンスするのにもってこいって感じです。が注目は二枚目のチルアウト、ダウンテンポなプレイの方です。こっちが想像以上に素晴らしく、メロウな楽曲でヒップホップの香りもそこかしこに散りばめ、昔取った杵柄を上手く利用しています。ガツンと踊るのではなくて、ソファーでごろごろしながら聴きたいですね。昼間のうとうとする時間帯に聴いたら、最高に気持ち良いんだろうなと思いました。しかしOM Recordsにこんな側面があったのですね、DJ KeNsEiのセンスが光りますわ。次はどこのレーベルの音源を調理するのでしょうか。

Check "DJ KeNsEi"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| HOUSE2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
James Holden - Balance 005 (EQ [Grey]:EQGCD008)
James Holden-Balance 005
Amazonで詳しく見る

正直今までこのMIXCDを聴いてなかった事を後悔、罪深き事をしました。今となってはテクノ方面でも一躍有名となったプログレッシブハウスの若き天才、James Holden。「Dinamo」の大ヒットも記憶に残るNathan Fakeらを擁するBorder Communityレーベルを主宰し、プログレッシブハウス方面のみならずテクノやハウス方面からも注目を浴び現在も人気は鰻登りなHolden。一年位まえからウェブ上ではHoldenは凄い、やばいと言うコメントは見つけていたものの、僕自身がプレグレッシブハウスは殆ど聴かない為ずっと無視していました。しか〜し、友人宅でこのMIXCDを聴かせてもらった時には衝撃が走りました。こんな驚きは久しぶりだったのかもしれません。プログレッシブハウスと聞いていた音は、実はそうではなく比較的テクノよりで、でもトランスもプログレッシブハウスもエレクトロも取り入れられて最高に陶酔感のある音楽だったのです。最近はジャンルの垣根が低くなりハウスのテクノ化、ミニマルのクリック化などが起きていますが、プログレッシブハウスのテクノ化も進んでいるようです。そしてHoldenの音は僕がそれまで体験したプログレッシブハウスの音とは一線を画し、脳味噌トロトロぐちゃんぐちゃんのメルトダウンを起こすようなやばい陶酔をもたらし、アシッド注入しまくりでドラッギーなサイケデリック感がありました。ことMIXCDの2枚目の方に関しては、相当にトランシーで憂いのある上物が神経を麻痺させたり、アシッドぶりぶりなベースがトリップを誘発し、聴き終わる頃にはもうよだれ垂れまくりの逝った世界に引き込まれている事でしょう。2枚組と言う事で緩いテッキーな流れからアッパーな盛り上がるピークまで、山あり谷ありの盛り上がりを感じられるプレイが存分に収録されています。ドラマチックに幻想的に、そして危険な世界を体験出来るこのプレイは本物です。3月には新しいMIXCDが出るし、4月21日にはWOMBに来日します。今から首を長くして待っておけ!

試聴

Check "James Holden"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO3 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Agoria - Cute & Cult (Different/PIAS:DIFB1055CD)
Agoria-Cute & Cult
Amazonで詳しく見る

最近新譜がどんどん出るので聴くのが追いつきません(汗)。年の瀬だって言うのに、また強烈なMIXCDが出ちゃいましたよ。フランスからのニューカマー・Agoriaさんの変幻自在、奇天烈なプレイが存分に味わえる「Cute & Cult」がそれです。Agoriaさんはフランステクノシーンにおけるデトロイトテクノフォロワーで、その中でも単にデトロイトテクノを模倣したもの以上のアルバム「Blossom」で注目を浴びています。そしてミックスプレイもやっぱり一筋縄ではいかず、Carl Craigや69、Phylyps(Basic Channel)に混ざってLucien & LucianoやMathew Jonsonのクリック、Anthony Rotherのエレクトロ、Alter Egoのジャーマンテクノ、RadioheadやIggy Popのロック、しまいにはAge Of Loveのトランス?!までも収録。普通の4つ打ちテクノだけが好きなら苦手な人もいるかもしれないけど、抗えないインパクトは感じるはず。ドラッギーなエクスペリメンタルテクノから、緩やかなテックハウス、ダーティーなロック、ギトギトのエレクトロ、高揚感満載のトランス、未来派デトロイトテクノが、入れ替わり立ち替わりで聴く者を刺激ます。ただ聴くだけじゃない、心で感じるんだ!こんな不規則なテンポやリズムでも、きっと踊れる、勝手に体が動くでしょう。今年の珍盤ベスト1か?

試聴

Check "Agoria"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO3 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Fuse Presents Joris Voorn (MINIMAXIMA:MM211CD)
Fuse Presents Joris Voorn
Amazonで詳しく見る(日本盤)
 Amazonで詳しく見る(UK盤)
今や押しも押されぬテクノ界の超新星・Joris Voornの初のMIXCDが遂に登場。大ヒット曲「Incident」や1STアルバム「Future History」での活躍はまだ記憶に残る所ですが、今度はMIXCDも出してくれるなんてなんてファン泣かせな活動ぶりなんでしょう。新人と言う事もあって僕はアッパーにガツンと来るようなプレイを予想していたのですが、ここは意外にもクールで抑制の取れたベテランらしいプレイを披露しています。ここでは流行のAbleton Liveを使って40曲をMIX、19個のセクションに分けています。PCを使ってのプレイのせいかやはり曲の流れに気を遣ってスムースで緻密な展開があり、彼の気高くも美しい面が強調されて感じる事が出来るのではないでしょうか。美しいシンセラインが用いられた曲の他にも、テクノに止まらずハウスクラシックスやクリックハウス、有名なアーティストの楽曲が惜しげもなく導入されて単調に陥る事はありません。こいつ本当に新人かよって思うような精密機械ぶりですが、欲を言えば新人なんだからもっと爆走気味に、ガンガン盛り上げるプレイでも良かったんじゃないかと思ったりもしました。実際にDJでは「Incident」だって回すそうじゃないですか。決して地味と言う訳ではないですが抑えめのプレイなので、緩い上げ下げの展開をじっくり噛みしめて長く付き合っていこうと思います。

試聴

Check "Joris Voorn"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(4) | |
Dave Clarke - World Service 2 (Resist:RESISTCD45)
Dave Clarke-World Service 2
Amazonで詳しく見る

テクノ好きな人はきっと既に持っているであろうDave Clarkeの2枚組MIXCD。エレクトロサイドとテクノサイドに分かれていて、二つの味の楽しめるナイスなMIXなんだけど、ほんと良いDJだなDave Clarkeは。去年出た2NDアルバムには失望してたけど、やっぱりDJとしては一流ですよ。まずエレクトロサイドなんだけど、すっごい痺れるね。エレクトロ特有のチープな音がこれでもかとびきびき鳴り、ニューウェーブ調の曲も混ぜて懐古的な面もありつつ肌に突き刺さる様な刺激があります。でもやっぱりオススメはテクノサイドでしょっ!ゴリゴリのハードテクノにスカスカのシカゴハウス、鋭い切れがあるフィルター系をこれでもかと繋いでいきます。非常にざらついた質の悪そうな音が逆に、ワイルドで熱の籠もったプレイを感じさせます。高音と低音を強調した様な派手なMIXで、更には後半に進むに連れて卑猥度も増していきます。やぱり彼はシカゴハウスの影響下にあり、巧みに吸収して自分なりのプレイを創り出していますね。どこを切ってもピーク時の様なテンションには、頭が下がる思いですがそんな事を考える余裕も無いくらいパワフルです。うんうん、最近テクノでは良いMIXCDがなかっただけに満足ですな。

試聴

Check "Dave Clarke"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO2 | 23:00 | comments(3) | trackbacks(2) | |
Kyoto Jazz Massive - RE KJM (QUALITY!RECORDS:XACQ-25001)
Kyoto Jazz Massive-RE KJM
Amazonで詳しく見る

レンタルする時は僕は大量に借りるので昨日紹介したKyoto Jazz Massiveの10THアニバーサリーの企画盤「FOR KJM」と共に、KJMを著名なアーティストがカバーした楽曲を集めた「RE KJM」も一緒に借りちゃっています。参加アーティストはCHARA、MONDAY満ちる、TOSHIO MATSUURA、JAZZTRONIK、BREATH(K.F.)など相変わらず豪華です。KJMのコネクションは凄いですね、地道に頑張ってきた成果なんでしょう。それぞれどのアーティストもナイ〜スなカバーをしているので、ちょこっとだけ紹介。COSMIC VILLAGE feat.CHARAは意外にもストレートなポップハウスで、CHARAの愛くるしいボーカルもマッチしています。ブロークンブーツ〜ハウスがお得意のYUKIHIRO FUKUTOMIは、爽やかかつファンクネス溢れるカバーを。TOSHIO MATSUURAはこのアルバムの中で一番ドープで妖艶、エキゾチックな空気に溢れた大胆な調理をしています。個人的に気に入ったAURORAは、真夏の夕暮れに日が沈む瞬間の哀愁に満ちています。柔らかいアコースティックギターが淡々と、そして優しく僕らを包むかの様です。なんて言う風にどのアーティストも、遠慮せずに我流でKJMの曲に力を注ぎ込み新たな魅力を引き出しています。KJMのオリジナルアルバムを持っていなくても、このカバー集は充分楽しめる様な一枚になっています。

試聴

Check "Kyoto Jazz Massive"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 22:30 | comments(3) | trackbacks(0) | |
V.A. - Kanzleramt Vol.5 (Kanzleramt:KA117CD)
V.A.-Kanzleramt Vol.5
Amazonで詳しく見る

ドイツは素晴らしいテクノ国家だ。Kompakt、Tresor、Basic Channel、そしてかつてはForce Inc.と言ったレーベルが揃っていて、その水準たるや世界一と言っても過言では無い位だ。そして最近成長著しいのがこのKanzleramtと言うレーベルで、テクノ好きな人ならば既に注目しているであろう。オーナーであるHeiko Lauxや、Diego、Alexander Kowalski、Johannes Heilと言ったアーティストを擁し最近では、Fabrice LigやQuerida(Ian O'Brien)と言ったアーティストまでもが作品を発表している。このレーベルの音はデトロイトテクノを通過したジャーマンテクノとでも言うべき、スタイリッシュでソリッドな作品が特徴でまあどれも似たり寄ったりだが水準は高い。

今回のコンピレーションはレーベルの作品をHeiko LauxがMIXしたと言う事で、購入に至りました。ただのコンピだったら買わなかっただろうけど、MIXCDには弱いですね、僕。ジャケットの裏にBPMが書いてあって、最初は126から始まり、終盤では138まで上げていく盛り上げMIXですね。レーベルの各アーティストの曲もバランス良く使われているのでコンピとして聴く事も出来るし、MIX自体も楽しむ事が出来ると思います。個人的にはやはりQuerida(Ian O'Brien)の曲が、頭一つ抜けているかなと感じました。ちょっと前までは生音重視に走っていましたが、ここに来て原点回帰のエレクトロニックなハイテックジャズ系に戻って来ましたね。はよ、アルバム出せやって感じです(Kanzleramtから出るらしいですけどね…)。他のアーティストの曲はやはり似たり寄ったりかなと思いますが、鋭いシンセとハードな作風は良い感じです。Kanzleramtのアーティストのアルバムは何枚か持っていますけど、ほんとどれも似たり寄ったりなので飽きられるのも早いかもしれないなぁ…と危惧していますが、まあテクノなんて飽きられるの早いしね。じゃあみんな飽きる前に今の内に聴いておくのが、良いんじゃないでしょうか?けなしてるんだか褒めているんだか分かりませんが、今の所僕はこのレーベルは好きですよ。

試聴

Check "Heiko Laux"

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO1 | 23:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Various - Techno Sessions (Sessions:SESHDCD224)
Various-Techno Sessions
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(日本盤)
うわー買っちゃったよ…。良く考えると別に買う必要も無かったのだけど、まあ何となくトラックリストに釣られて購入。新旧テクノの名曲を押さえたコンピレーションで、これからテクノを聴こうと思ってる人には超お薦め!参加アーティストに関してはもう口を出す必要が無い位で、Jeff Mills、E-DnacerとInner City(Kevin Saunderson)、Rhythim Is Rhythim(Derrick May)のデトロイト系から、Funk D'void、Laurent Garnier、Technasiaのデトロイトフォロアー系、Slam、Tomaz Vs Filterheadz、Bryan Zentz等のハードテクノ系、他にも新進気鋭なAgoriaまで収録。まあこうやって全部一緒に聴くと、テクノにも色々ジャンルがあるんだねと頷いてしまう。最初はデトロイトから始まったテクノも徐々に細分化して、このコンピレーションに含まれている様な色々なテクノに枝分かれ。遂にはデトロイトテクノの面影も残さない様な姿にまで変化を遂げた。個人的にはデトロイト関連の曲がやっぱりお気に入りで、Jeff Millsの曲は特に良い。この曲の頃のJeffは今とは異なり、ファンキートライバル系で最高に格好良かった時。その後、他のアーティストが真似しまくったせいでJeffはその路線を進まなくなったと発言していた。Jeffには又ファンキートライバル系の曲を作って欲しいと、切に願うばかりだ。後は日本とは異なりUKで大人気のSlamの初期大ヒット曲「Positive Education」なんかも、今聴くと懐かしさを感じる。リアルタイムで聴いていた訳ではないけれど、93年頃からこんなグルーヴィーで太いボトムの曲を作っていたなんて、ある意味奇跡だ。現在のテクノが求心力を失いつつある様な気がするけれど、確かに今のテクノでもこんなに素晴らしいトラックはそうはないと思う。そんな中、フランスの新人Agoriaには、これからのテクノを引っ張っていって欲しいと期待している。特に目新しさがある訳ではないが、センチメンタルでフューチャリスティックなトラックを披露。Agoriaは期待しちゃっていいと思う。さて他にも良い曲が一杯ありすぎてコメント出来ない位なので、後は自分で聴いて確かめてみて欲しい。ノスタルジックに浸るのも、参考書にするのもそれは君の自由だ。

試聴

各アーティストのお薦めのアルバムも以下に紹介しておきます。
Derrick May-Innovater
Funk D'void-Volume Freak
Jeff Mills-Exhibitionist
Agoria-Blossom
Technasia-Future Mix

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| TECHNO1 | 22:20 | comments(4) | trackbacks(1) | |
Ken Ishii - Innerelements (R&S:RS94038CD)
Ken Ishii-Innerelements
Amazonで詳しく見る

とにかくデビュー時のケンイシイは凄かった(らしい)。日本よりも海外で注目を浴びて、日本が誇るべきはアニメとテクノである事を世界に知らしめた。20歳そこそこのケンイシイがこんなにも注目を浴びたのは、確かに今までにない奇妙な音を確実に持っていたからだろう。そんな奇妙な曲を含むGarden On The Palm、Pneuma、Tangled Notes、Deep Sleepの4つのEPから選りすぐりの曲を選び、未発表曲をプラスしたのがこのInnerelementsだ。とにかく奥が深く味わいのある奇妙な音が最高に素晴らしすぎます。最近の彼の音はもっと洗練された感じだけど、この頃はアナログな触感で音に丸みもあり気持ち良いです。基本はリスニングなんだけど、中にはFlurryのような抜けの良いパーカッションが心地よい曲や、Kalaのような9分を越える壮大なアンビエントな曲もあったり、バラエティに富んでいて何度も飽きる事なく聴く事が出来ます。正直彼の曲をどう表現したら良いかと言うと、それはとても難しく実際に聴いてもらう事が一番だと思います。彼が日本のテクノゴッドたる由縁は、このCDを聴いて頂ければ分かる事でしょう。最近はこの手のエクスペリメンタルな曲を作る事はないけれど、ファンが望んでいるのは最初期のこの音なのです。

Check "Ken Ishii"
| TECHNO1 | 22:25 | comments(1) | trackbacks(3) | |
Yogurt from Upsets - Sound Of Sleep (Upset Recordings:upsetcd003)
Yogurt from Upsets-Sound Of Sleep

水の音で快適な睡眠薬を処方してくれたUpsetsが、又も睡眠薬を処方してくれた。Upsetsのメンバー、DJ Yogurtがソロで1stから更に快適なアンビエントを投入する。サックス等を導入してアコースティックな響きを聞かせつつも、波が砂浜に打ち寄せたり、風が揺らめく音を自然音を使わずに電子音のみで描写する。今回もノンビートでありつつも、ダビーな電子音、透明で薄いシンセのベール、音の揺らめきが壮大なサウンドスケープを展開する。疲れている時、だるい時、眠い時この音楽はきっと僕らを癒してくれるだろう。

「副作用のない合法的な睡眠薬」(CDジャケットより引用)

Check "DJ Yogurt"
| TECHNO1 | 21:57 | comments(1) | trackbacks(0) | |
Upsets - Sound Of Sleep (Upset Recordings:upsetcd001)
Upsets-Sound of Sleep

もう9月下旬で季節は秋だと言うのに東京は真夏日が続き、蒸し暑くだるい毎日です。こんな体に何が必要なのか?そんな時にはDJ YogurtとDJ Uのユニット・UpsetsのこのCDをかけながら窓を開け、風を感じ、目を閉じてリラックスしてみよう。水の滴が落ちる音が聞こえる。波紋が拡がっていく。まるで疲れた体に水が染み渡っていくようだ。部屋に居ながらにして東京ではないどこかへトリップする。全編ノンビート、水の音に包まれたヒーリングアンビエント。中毒性0の快適な睡眠薬でございます。

Check "Upsets"
| TECHNO1 | 19:03 | comments(0) | trackbacks(1) | |