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MEZZANINE REMIX TAPES 98 [12 inch Analog]
MEZZANINE REMIX TAPES 98 [12 inch Analog] (JUGEMレビュー »)
Massive Attack
名作MEZZANINEリリース時に予定されていたマッド・プロフェッサーによるダブ・バージョンが、今になりリリース。こちらはアナログ盤。
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FRKWYS Vol.15: serenitatem
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Steffi & Martyn - Air Texture Volume VI (Air Texture:AIR006CD)
Steffi & Martyn - Air Texture Volume VI
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2011年にニューヨークにて設立されたAir Textureは、KompaktのPop AmbientシリーズやExcursions In AmbienceにInstinct Ambientといったレーベルに触発されているそうで、端的に言うとアンビエントに焦点を絞ったそのレーベル名まんまのシリーズを提供している。それぞれの作品はCD2枚組で1枚のCDを1アーティストがコンパイルを担当し、そして収録曲は未発表曲のみで構成されているという、アンビエントのシリーズ作品としては十分に期待を寄せられるだけの魅力が伝わってくる(当方はこの6弾がリリースされるまで、このシリーズの存在を知らなかったが)。そして最新作はOstgut Ton等でも活躍し近年交流を深めているSteffi & Martynが担当しているのだが、過去のシリーズが比較的ノンビート中心でアンビエントやドローンに焦点を絞っていたのに対しここではダンス・フロアを沸かすDJの性質故か、基本的にはダンス・フロア寄りでありながらアンビエントな性質もある、もっと言ってしまうと現代版「Artificial Intelligence」と呼んでも差し支えない曲が選曲されている。事実Steffiが主宰するDolly周辺はAIテクノの影響を匂わせているし、Martynの作風にしてもダブ・ステップやデトロイト・テクノからの影響を滲ませ、両者とも単純な4つ打ちからの乖離してリズムの自由さやベッドルーム内での想像力を働かせる音楽性があり、それらが端的に表現されているのが本コンピレーションだ。AIテクノの現代版という説明は決して過去を懐かしむようなものではなく最新のアーティストによる曲がある事で、例えばApollo等でも活躍するSynkroの"Observatory"は夢の中へと落ちていくようなパッドを用いたねっとりとしたダウンテンポを披露しており、穏やかな近未来感が心地好い。Ostgut Ton一派のAnswer Code Requestもここでは普段のハードな作風は封印しているが、ハートービートのようなリズムに美しく広がる残響を用いたディープなアンビエントの"Pasiris"を披露し、熱狂に入っていく前のパーティー序盤の感覚がある。元祖AIで忘れてはいけないのがKirk DegiorgioことAs Oneで、"The Ladder"は90年代前半のそのAIテクノそのものな自由なブレイク・ビーツや流麗な響きのシンセのメロディーなど、一見踊り辛いようなテクノがしかし今の多様性の中では自然と鳴っている。他にも知名度の高いテクノ系のアーティストから殆ど作品をリリースしていないマイナーなアーティストまで、それらは区別される事なく収録されており、テクノやエレクトロにブレイク・ビーツやダブ・ステップなどのジャンルも、大きな枠で捉えるとアンビエント的な感覚に包まれている。これらがしかも全て未発表曲というのだから、その質の高さも含めて驚いてしまう。



Check Steffi & Martyn

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| TECHNO14 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Esteban Adame - Unofficial Discourse EP (Dolly:DOLLY 029)
Esteban Adame - Unofficial Discourse EP
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Steffiが主宰するDollyは取り分けオールド・スクールなデトロイト・テクノやシカゴ・ハウスを、現在のアーティストの視点から見直したような音楽性が特徴であったように思うが、それは遂にここに来て本場デトロイトのアーティストを招いた事でよりリアルなものとなった。新作に抜擢されたのはGalaxy 2 GalaxyやLos Hermanosのメンバーとしても活躍し、そして自身ではIcan等のユニットでも新世代の台頭をアピールしたキーボーディストのEsteban Adameで、DJしてよりはライブでの活躍も目立っているアーティストたる作曲家としての才能は新世代でも特筆すべき存在だ。タイトル曲の"Unofficial Discourse"でも彼らしいキーボードのスムースで温かいコード展開とすっと伸びるパッドを用いたデトロイトの情緒感を前面に出し、ざらついた生々しい質感とキレを持ったビート感で跳ねるように揺らすハウス・トラックは、デトロイトという街へのしみじみとした思いが馳せるような曲だ。そこに仲間であるGerald MitchellによるLos Hermanosが提供したリミックスの"Unofficial Discourse (Los Hermanos Remix)"は、前のめりで荒々しいビート感を打ち出してより鋭い攻撃性が目立つテクノ・トラックになっており、展開を抑えながら激しいパーカッションの響きや骨太なグルーヴ感を強調してミニマルなツール性を獲得している。"Throwing Signs"も躍動感溢れるキーボード使いとシャッフルする跳ねるリズム感が非常にファンキーで、途中から入ってくる望郷の念が込められたようなシンセソロによるドラマティックな展開はこれぞデトロイト・テクノだ。そして音に隙間を作りうねるようなシンセのメロディーがコズミックにも響く"Where's The Map Point"、こちらもすっきりと軽快なパーカッションやキックで疾走するツール寄りなハウスだが、未来への希望が感じられる明るい曲調に心も弾む。どれもキーボーディストの手腕が存分に発揮されたメロディーやコードが存在しており、これぞデトロイト魂と呼びたくなる作品だ。



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| TECHNO13 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Steffi - World Of The Waking State (Ostgut Ton:OSTGUTCD41)
Steffi - World Of The Waking State
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Ostgut Tonという有名なレーベルの後押しを抜きにしても、DJとしてアーティストとして、そしてレーベル運営者としても素晴らしい才能を発揮しているSteffi。Panorama Barでレジデントを長年務めるその実力は言うまでもなく、近年は積極的にアルバム制作も行い制作者としても高い評価を獲得、そしてデトロイト志向のあるDollyを主宰して実力あるニューカマーを送り出すなど、総合的な面から評価出来る素晴らしいアーティストだ。ソロでは3作目となるアルバムも過去と同様にOstgut Tonとなるが、音楽性の深化は未だ尚止まっていない。当初はシカゴ・ハウスやデトロイト・テクノに影響を受けた音楽性が見受けられたものの、2016年にMartynと共同制作した『Evidence From A Good Source』(過去レビュー)ではダブ・ステップやレイヴの要素も取り込み、そしてこの新作ではかつてWarpが提唱した「Artificial Intelligence」にも接近している(Steffiが主宰するDolly Deluxeは、間違いなくその影響下にある)。冒頭の"Different Entities"では奇妙な電子音が鳴る中で情緒的なパッドが浮遊しデトロイト・テクノらしい未来感を発しつつ、リズムは複雑なブレイク・ビーツを刻みながら揺れ、90年代のAIテクノと呼ばれる何処かインテリジェンスな感覚が通底する。パルスのような不気味な反復音が続き、薄く延びるパッドが深遠さを生む"Continuum Of The Mind"も4つ打ちから外れたつんのめるようなリズムを刻み、それは生命体のように躍動するグルーヴ感に繋がっている。"All Living Things"でも複雑なリズムがエレクトロ気味に鋭利に切り込んでくるが、陰鬱で物哀しいメロディーが先導する事で激しさよりも情緒的なデトロイト・テクノらしさが感じられるだろう。ヒプノティックな電子音とゆったりと浮遊する透明感あるパッドは心地良くも、ロウなパーカッションがオールド・スクールな感覚に繋がっている"The Meaning Of Memory"も、直球ダンストラックから外れた大らかな包容力はリスニング性が強い。タイトル曲の"World Of The Waking State"ではやけに忙しなく鋭いリズムとアシッド気味のベースが蠢きつつ浮遊感のある上モノが、例えばModel 500辺りの深みのあるエレクトロを思い起こさせたりもする。アルバムはおおよそ大きな変化を付ける事なく豊かなリズム感のテクノで統一され、ラストの"Cease To Exist"でも鞭で叩かれるような力強いエレクトロ・ビートと深遠でスペーシーなメロディーによってすっきりと余韻を残さずに終了する。全体的なトーンとして決して明るくはないが控えめに情緒性のある慎ましさ、そして4つ打ちではない複雑なリズムで揺らす構成力、それは確かに激しさだけで踊らすテクノに対するカウンターカルチャーのAIテクノらしくあり、近年のDollyの音楽性と完全にシンクロしているのは明白だ(その意味ではOstgut TonよりもDollyからリリースされた方がしっくりするかもしれない)。何か新しい時代のテクノと言う訳ではないが決して古臭く懐古的な作品でもなく、「Artificial Intelligence」を今の時代に合わせて解釈し直したとも思われ、十分にリスニング性の高いアルバムとして素晴らしい。



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| TECHNO13 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
BEST OF 2017
今年も一年間当ブログを御覧頂いた読者の皆様、どうもありがとうございました。近年の日本における音楽業界の厳しさは今年も変わらずクラブ/パーティーも以前に比べるとパワーが低下しているのは否めないですが、それでもその逆境の中から特に日本人アーティストによる素晴らしい作品も生まれたりと、希望が見えたりする事も感じる一年でした。当方が以前程には新譜発掘やレビューに時間を割く事が難しく、またパーティーへ行ける機会も減る中でなかなか流行なり時代なりの音を追いかける事も手に付かない状況ですが、その代わりに時代に左右されないタイムレスな音楽にも向き合う事が出来たとも感じております。以下に選んだ作品は正にそんなタイムレスと呼んでも差し支えない物ばかりで、当ブログ開設時からかなり方向性は変わって決してダンス・ミュージックだけではないですが、音楽としての素晴らしさにジャンルは関係ないですよね。これが何か少しでも皆様の音楽ライフの充足の為の手助けになれば幸いです。それでは、来年も良いお年を!
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| BEST | 13:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Steffi - Fabric 94 (Fabric:fabric 187)
Steffi - Fabric 94
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ロンドンの名門クラブかつレーベルであるFabric、2001年に始動したMIXCDシリーズも時間にして15年、作品にして90枚を越えたが、その最新シリーズの94作目にはベルリンを拠点に活動する女性アーティストのSteffiがフィーチャーされている。Panorama Barでレジデントを務める実力派DJである事は今更説明も不要だろうが、アーティストとしての手腕も秀でており自身のアルバムではデトロイト・テクノやかつてのWarp Recordsが提唱したArtificial Intelligence等にも共振する音楽性を披露し、特に叙情性のあるメロディーを武器に現在のダンス・ミュージックを表現している。それは彼女が運営するDollyにも正しく反映されており、事実レーベルからはデトロイト・テクノからの影響を強く残した作品も少なくはない。そしてこのMIXCDだ、何と全てが新作、全てがDolly傘下のDolly Deluxeの為に用意された楽曲で、つまりはレーベル・ショーケース的な扱いである事は否定出来ないが、そういった制約を全く感じさせないレーベルの方向性とSteffiの音楽性の魅力が存分に伝わる内容になっている。彼女自身は遂に本作に対し「Artificial Intelligence」からの影響を公言している通りで、4つ打ちに終始しない多種多様なリズムの変遷とSFの世界観にも似た近未来感漂うシンセのメロディーを軸にした選曲を行っており、もしかすると彼女が普段クラブで披露するDJとは異なるのかもしれないがこれも彼女の魅力の一つになり得るだろう。アルバムの幕開けはアンビエントなトラックにボコーダーも用いてSF的な始動を予感させる"Echo 1"で控えめなスタートだが、直ぐに痺れるようなビートが脈打ち壮大な宇宙遊泳に誘われるシンセが広がる"Sound Of Distance"へと移行し、グラグラと横揺れしながらダンスのグルーヴへと突入する。緩急自在に続くSteffiとShedのコラボである"1.5"では速度感を落として幻想的なパッドとカクカクとしたエレクトロのリズムによって一息入れ、ダビーな音響の奥からデトロイト的なパッドが浮かび上がる"Freedom"や複雑なダブ・ステップ系のリズムながらも初期Carl Craigを喚起させる美しさがある"No Life On The Surface"など、深遠なる宇宙の叙情性を軸にリズムとテンポの幅を拡張しながら展開する。Answer Code Requestの"Forking Path"にしても重厚感と奥行きのあるダンス・トラックではあるものの、やはり何処か覚醒感あるフローティングするシンセが効いており、勢いに頼らずとも淡いムードで上手く世界観を作っている。中盤ではレトロ調なエレクトロ・ビートが何だか懐かしくもあるが、Duplexの"Voidfiller"によって希望に満ちた明るい道が切り開かれ、そのままArtificial Intelligenceらしいブレイク・ビーツやもやもやしたシンセの曲調中心になだらかに加工しながら眠りに就くようなクローズを迎える。レトロ・フューチャーな郷愁に浸りつつ、更にはダンス・ミュージックとして躍動的なリズムもあり、懐かしさと面白さを味わえる素晴らしいMIXCDであろう。



Check "Steffi"

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| TECHNO13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Doms & Deykers - Evidence From A Good Source (3024:3024-028CD)
Doms & Deykers - Evidence From A Good Source
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音楽だけに限った話ではないだろうが、コラボレーションが単なる物珍しさのみで評価され、互いの個性を相乗効果として活かす事が出来ずに作品として期待以上の面白さを引き出せない事は、決して珍しくない。その意味では本作は互いの音楽性がバランス良く盛り込まれつつ相性の良さが違和感の無いダンス・ミュージックとして成り立ち、モダンとレトロを上手く用いたテクノとして期待にしっかりと応えてくれている。手掛けたのはSteffie DomsことSteffiとMartijn DeykersことMartynで、Ostgut Tonからも作品をリリースする前者は自身ではデトロイト・テクノの影響を色濃く残すDollyを主宰し、また後者はデトロイト・テクノとダブ・ステップの架け橋的な音楽性により新世代として台頭したアーティストで、過去のオールド・スクールな音楽に敬意を持ちながらも現在のシーンに適合した二人の相性の良さは言うまでもない。本作はかいつまんで言ってしまえば、デトロイト・テクノ×ディープ・ハウス×ダブ・ステップ×レイヴな内容で何か目新しさは無いかもしれないが、それらの琴線を震わす叙情性と粗野で荒くれた変則的なリズム感が見事なまでに一体化し、彼等の持ち味となっている点で評価すべきだろう。一曲目の"Eyes Up"からして叩き付けるようなロールするスネアやハイハットが炸裂するが、その一方ではTB系の特徴的なベースラインや幻想的なパッドが延びるシカゴのディープ・ハウス由来の要素もあり、激しく曲調ながらも感情をじっくりと温める。タイトル曲の"Evidence From A Good Source"は鞭で叩くようなビートが強烈なエレクトロを思わせるが、官能的なシンセのメロディーの影響でダークになり過ぎる事はなく、やはりエモーショナルな響きが印象的だ。それは先行EPとなった"It's You I See"でも顕著で、特にストレートなダンストラックであるこの曲は何だか懐かしみを感じるのは、デトロイト・テクノらしいメロディー使いや弾けるようなグルーヴに古き良き時代感が込められているからだが、決して懐古的になるだけではなくダブ・ステップを持ち込んだ事で今という時代性もある。アルバムの中で一番疾走感がありデトロイト・テクノを追随する"Faye's Slide"から、そしてTBらしきベースラインやTRらしいパーカッションが特徴のシカゴ・テクノ寄りな"Some People Think Television"などクラシカルなスタイルもあれば、そのタイトルが表すように美しいパッドに覆われながらもグライムやダブ・ステップの深くえぐるようなリズムを強調した"Grime For Dolly"もある。どの曲も荒々しいリズムと悪っぽい粗野な音がレイヴ時代を思わせると同時に、デトロイト・テクノの影響下にある延びるパッドが流麗な響きも聞かせ、メロディアスかつグルーヴィーなテクノになっているのだ。本場のデトロイト・テクノが停滞している今、このような作品に期待を寄せるのも納得な一枚だ。



Check "Steffi" & "Martyn"
| TECHNO12 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Virginia - Fierce For The Night (Ostgut Ton:OSTGUTCD36)
Virginia - Fierce For The Night
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過去にはCocoonでの、そして現在はPanorama Barのレジデントとして活躍するVirginiaが、そのクラブが運営するレーベルであるOstgut Tonから遂に1stアルバムをリリースした。DJとしてトラックメーカーとして、そしてボーカリストとしても活動する彼女の音楽性は、過去のクラシカルなシカゴ・ハウスやデトロイト・テクノからの影響を強く滲ませるもので、特に自身が歌う事でより感情性豊かな作風を確立している。プレスリリースによると本作は「愛、欲望、人生などのテーマ」を基に制作されたそうだが、更にかつてから交流のあるSteffi & Martyn(Doms & Deykers名義では完全にデトロイト・テクノ影響下の作品をリリースしている)にDexterが制作に全面的に参加する事で、ダンス・ミュージックとしての機能性と共にポップ性の高いメロディーやハーモニー、そして古き良きアナログ・サウンドの中に懐かしくも情熱的な興奮を込める事に成功している。アルバムの幕開けは彼女のセクシーな歌声が映えるテッキーな"Bally Linny"だが、ブラスバンド風のシンセは80年台のシンセファンクを思い起こさせ、ポジティブな煌めきを含む。続く"1977"も80年代感が強く、エキゾチックなシンセや膨らみのあるシンセベースからは何だかフュージョンの作風に通じるものがあり、レトロ・フューチャーとは正しくこの事だ。古さを強調するだけでなく"Lies"のようにモダンなディープ・ハウスに官能的な歌を被せた曲もあるが、その耳への響きはやはり甘く懐かしい。中盤には特に切なさを誘うメランコリーなダウンテンポの"Believe In Time"があり、哀愁で覆い尽くす歌がトラックをより味わい深いものとしている。そこに続く"Subdued Colors"も小気味良いブレイク・ビーツで揺れる曲で、誘惑するような歌が夕暮れから夜にかけてのしっとりした官能を感じさせる。そこからの"Funkert"や"Follow Me"はアルバムの中では特にフロア受けするであろうストレートなダンス・トラックで、しなやかに伸びる叙情的なシンセや美しいメロディーと勢いと弾力のあるリズムはデトロイト・テクノと共振し、真夜中の興奮に一役買うのは間違いない。そしてラストの夢に溺れてしまうようなアンビエント風のハウスである"Han"で、アルバムは切ない余韻を残して締め括られる。リスニングからダンスまで程良く纏まったアルバムで、特にシンセポップを思わせる懐かしいシンセの音やドラムマシンが本作を特徴付けており、ポップなメロディーも相まって素晴らしいボーカル・ハウスを味わえるはずだ。ハードなテクノのOstgut Ton…と言う印象が強いレーベル性の中で、こうやってクラシック的な要素の強いアルバムが出てくる事は意外だが、やはりルーツは避けては通れないと言う事なのか。



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| HOUSE12 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2015/5/23 Nick Hoppner "Folk" Album Tour @ Air
一般的には硬質で無骨なテクノのBerghainに対し、官能的でしなやかなハウスのPanorama Barというイメージはある程度あるものの、過去にSteffiやこのNick Hoppnerのプレイを現場で聴く事によってその印象はより強まった経験がある。Berghain/Panorama Barが主宰するOstgut-Tonの元レーベルマネージャーであり、また両者のクラブでプレイをするHoppnerであればこそ、その音楽性への理解はレーベル関係者の中でも人一倍なのではないだろうか。そんなHoppnerが遂に自身のソロアルバムをリリースし、ワールドツアーの一環としてここ日本にも久しぶりに降り立つ機会がやってきた。
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| EVENT REPORT5 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Virginia - My Fantasy EP (Ostgut Ton:o-ton83)
Virginia - My Fantasy EP
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ドイツの最大規模のクラブであるBerghain/Panorama Barが音楽制作の場として運営するOstgut Tonには、男性アーティストだけではなく多くのクラバーを魅了する女性アーティストもいる。例えばTama SumoやSteffiがそうだが、2013年にはOstgut TonからEPをリリースしたVirginia Nascimentoもその一人だ。Panorama Barでレジデントを務めるDJでもありボーカリストでもあり(事実Steffiの曲にボーカリストとして参加もしている)、そして現在はトラックメーカーとしての動きも強めている期待のアーティストだ。Ostgut Tonからおおよそ2年ぶりとなる新作は、前作に於ける自身のボーカルも用いながら多様性のあるテクノ/ハウスを展開した音楽性とは異なり、ボーカルは極力用いずにフロアを一心に見つめたようにDJの視点からパーティーでこそ映える事を意識したトラックが中心となっている。"Fictional"ではどっしりと芯の強いキックが安定したビートに恍惚感の強いベースラインが絡んで、フロアで活きるグルーヴ感を生んでいる。そして何よりも豊かな音色の上モノが情緒的なコード展開や幻惑的なメロディーを見せながら絡み合い、単にツールとしてだけでなく豊かな感情性を含んだ機能的な曲として成り立っている。また"Never Enough"は乾いた質感ながらも軽快で弾けるようなビートを刻んでおり、そこに鮮やかなシンセや芳醇なベースサウンドが加わって、随分と爽やかでポジティブなハウス・ミュージックだ。唯一ボーカルを導入した"My Fantasy"にしても声はあくまでアクセント的に用いられ、基本はシカゴ・ハウスを思わせる乾いたキックやハンドクラップを主体とした辿々しいビートと、そして美しいストリングスによる滑らかな旋律が耳に残り、古き良き時代のオールド・スクールな性質が強い。どれもこれもフロアに根ざした無駄のないシンプルなダンス・ミュージックであり、そしてデトロイト・テクノやシカゴ・ハウスを意識した情緒性の強い作風は、後から思えば正にOstgut Ton的なのだと実感させられる。



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| TECHNO11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Steffi - Power Of Anonymity (Ostgut Ton:OSTGUTCD32)
Steffi - Power Of Anonymity
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3年ぶりとなるアルバムを完成させたPanorama Barでレジデントを務めるSteffi。デビューアルバムの"Yours & Mine"(過去レビュー)はシカゴ・ハウスを下地にTR/TB系のリズムを前面に打ち出しながら、柔らかさやしなやかさを兼ね備えた艶のある官能的なモダン・ハウスが収録されていた。勿論フロアで機能するダンス・ミュージックである前提ではあったものの、今思えば少々内向的でリスニング的な方面へと傾倒していたコンセプチュアルな作品だった。しかし、この新作では前作同様にTR/TB系の音を用いてアナログの雰囲気を維持しながらも、よりDJが使用する事に重点を置きフロアでこそ映えるようなダンス・トラック性が強くなっている。例えば彼女が主宰するDollyのレーベル特性であるデトロイトの叙情性がより際立ち、そしてエレクトロやテクノの性質も高めて、決して激しくなり過ぎる事はないが外交的なエネルギーが満ちた作品になっている。アルバムの幕開けとなる"Pip"はエレクトロの角ばったリズムに仄かに叙情を発する幽玄なメロディーが浮かび上がるインテリジェンス・テクノ的な曲だが、90年代前半のAIテクノ全盛期の雰囲気を纏いながらも洗練されたシンセの音色は今っぽくもある。続く"Everyday Objects"でも同様に艶のある音色のシンセが広がりエモーショナルな展開が続くが、カタカタとしたテクノ的な疾走するリズムと控えめに基礎を支えるアシッド・ベースが唸り、暗闇の宇宙空間に瞬く星の間を駆け抜けるようなコズミック感が既にピークを迎えている。"Selfhood"でも急かすようなビートとギラつくようなトランス感のあるシンセが感情を熱く鼓舞し、やはり部屋の中ではなく沸き立つフロアを喚起させる。"Bag Of Crystals"も高揚感が持続するダンス・トラックで、バタバタと叩かれるような激しいリズムとトランス作用の強いシンセが執拗に反復しながら、そこに美しいシンセ・ストリングスも入ってくれば黒さを濾過した洗練されたデトロイト・テクノにも聞こえてくる。またデトロイトのエレクトロを洗練させて今という時代に適合させた"Bang For Your Buck"や"JBW25"、そんなエレクトロ調の鞭打たれるビートにDexter & Virginiaをボーカルに器用した"Treasure Seeking"など、刺々しい攻撃的な性質はSteffiが述べるようによりフロアへと根ざしている。どれもこれもデトロイト・テクノやエレクトロなどオールド・スクールに影響を受けながらも、しかし決して古臭くない現在の感覚も纏いながらダンスフロアへと適合させ、興奮や情熱を刺激する素晴らしいテクノアルバムになっていると断言する。



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| TECHNO11 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
James Priestley & Giles Smith - 10 Years Of Secretsundaze (Secretsundaze:ssxcd003)
James Priestley & Giles Smith - 10 Years Of Secretsundaze
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先日来日したばかりのSecretsundaze - James Priestley & Giles Smith - による公式MIXCDの中でも、この作品はパーティーの10周年を記念する物としてパーティーの主旨が最も端的に表現されているのかもしれない。Secretsundazeは真夜中ではなくそのタイトル通りに日曜の昼間に開催されるロンドン屈指のサンデーアフタヌーン・パーティであり、テクノやディープ・ハウスだけでなくジャズやディスコなども紡ぎながら、じっくりと盛り上げていくパーティーだそうだ。日本にもここ数年二人揃って来日しSecretsundazeを開催しているが、オールナイト公演という性質上どうしても上げめのプレイとなり、本国のSecretsundazeとは異なるのではという疑問を消し去る事が出来ない。そんな疑問を持つ理由としてやはり本作の印象がどうしてもSecretsundazeらしさとして当方に植え付けられている事もあるのだが、ここで展開されるクラシカルな音楽性とモダンな響きの融合は類まれなるレベルに達している。先ずJames Priestleyが手掛けたミックスはメロウなビートダウン風なハウスである"Rain Parade (Mark E Remix)"からゆっくりと始まり、そしてコズミック感のある"Transatlantic Loading Bay"へと繋がる最高にロマンティックな流れが形成される。そして"Harlequin"や"Taking Over Me"などハウスからブロークン・ブーツまでビート感に振れ幅を持たせながらも徹底的に感情的で、そして中盤以降では生っぽくも煌めく多幸感を打ち出したディスコや色っぽいシンセ・ファンクも飛び出して、Secretsundazeらしい大胆かつクラシカルなフリースタイル性が満ちている。そんな自由奔放なプレイの最後にはフレンチ・ディスコの"I Love You Dancer"を用意して、ぐっと切なさを増して綺麗に着地する。対してGiles Smithは序盤から端正な4つ打ちのテクノやハウスを積み重ねながらビルドアップさせていくスタイルで、"Make Me Feel"や"Feel It"にしても揺蕩うような浮遊感と空間的な深みを伴い、非常に伝統的とも言える丁寧なプレイを行う。流れを壊す事なく滑らかに丁寧に曲調を守りながら、そこに仄かにエモーショナルな成分も加えてこちらもJamesに負けじと洗練されたドラマティックな展開を聞かせるのだ。終盤の"Ronin"以降はその洗練に磨きをかけて淡い白色光に包まれるような幻想的なサウンドが広がり、盛り上がったまま心地良い余韻を残してミックスは終了する。JamesとGiles、Secretsundazeとして一緒に活動しながらもその対照的なプレイは、しかしどちらにもストーリー性があり、これこそがSecretsundazeらしいという印象を鮮烈に残すのだ。願わくば日本のSecretsundazeでも、いつかこのようなプレイが聴ける事を願っている。



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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
John Barera & Will Martin - Graceless (Dolly:DOLLY 020)
John Barera & Will Martin - Graceless
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John Barera & Will Martinのユニットとして2013年にSteffi主宰によるDollyからデビューしたユニットは、2014年にも同レーベルからデトロイト・テクノに影響を受けたであろう温かみのあるエモーショナルな作品をリリースし、この初のアルバムへの期待を高める事に成功した。そして、ようやく2014年の暮れにリリースされた本作は、高まった期待を裏切らないリスナーが待ち望んだ通りの音楽が詰まっている。元々Dollyというレーベル自体がデトロイト・テクノやシカゴ・ハウスのオールド・スクールな雰囲気を欧州の洗練された音として再解釈したような方向性があり、このユニットはDolly初のアルバムでそれを的確に表現する事に成功した。タイトル曲である"Graceless" - 優美さのない - は何とも皮肉めいているが、実際はデトロイト・テクノを思わせる派手ながらも情緒を誘うシンセやピアノが大胆に躍動するテクノで、そこにはロウな質感ながらも温かみのあるサウンドと丁寧に纏めた洗練があり、この曲がアルバムの雰囲気を既に決定付けている。"Transfer"は流麗な電子音のループと荒削りなリズムトラックによる機能的なハウスになっているが、儚い余韻を残すようなシンセの使い方がやはり心に染み入ってくる。一方"In Passing"や"Moonlight"では弾けるような陽気な雰囲気が打ち勝っており、ブイブイとうなるシンセベースとディスコの様に煌きのあるシンセのフレーズが愛らしい前者、骨太でグルーヴィーな4つ打ちに高揚感を増していくブギーなシンセやパッドに煽られる後者と、ここら辺はUSハウスとの相性も抜群だろう。全8曲とそれ程のボリュームはないものの、どの曲も丁寧にメロディーやリズムが組み立てられており捨て曲はなく、洗練されたエモーショナルなディープ・ハウスとして上々の品質であろう。Dollyというレーベル、そしてJohn Barera & Will Martinのユニット共々、今後共注目していきたい。




Check "John Barera" & "Will Martin"
| HOUSE10 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
John Barera & Will Martin - Milestones (Dolly:Dolly 18)
John Barera & Will Martin - Milestones
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Berghain/Panorama Barでも活躍する女性DJのSteffiは、2010年からDJ業の傍ら自身でもDollyなるデトロイト・テクノに影響を受けつつ欧州的に昇華した音楽性のレーベルを運営している。特にレーベルのここ数作はエモーショナルな方向性へと傾いているが、ボストンで活動するJohn BareraとWill Martinによる新作もやはりデトロイテッシュな音が強く出ている。両者ともまだリリースしている作品は少ない若手アーティストのようだが、この作品によって多少なりともは注目を集めるのではと思うようにこの新作は充実している。特に素晴らしいのはA1の"Nomad"で、跳ねるような疾走感溢れるアッパーリズムの上に、華麗さもあるメロディアスなシンセのメロディーが覆い尽くす作風は、デトロイト・テクノを欧州的に洗練された音で解釈したようなテクノでフロアで映えるのは間違いないだろう。"Flux"でも静かに湧き上がるシンセのメロディーは透徹しているが、ゆったりとしたリズムがしっかりと安定感のあるビートを刻んで、より大らかなエモーションが感じられるだろう。また表題曲の"Milestones"はハンドクラップも加わった荒々しいビートも相まってかオリジナルの古き良き時代のデトロイト・テクノを思わせる作風もあるが、それをThird Side(Steffi & The Analogue Cops)がリミックスした曲は、アンビエントな上モノを付加しつつ硬質なミニマル度を高めたディープなテクノへと生まれ変わらせている。実にDollyらしいデトロイトの影響が強いオリジナルの3曲とツール性を高めたThird Sideのリミックスを収録し、John Barera & Will Martinに今後の期待を抱かせるには十分過ぎる内容だ。更にJohn Bareraはこの後Dollyからのアルバムも予定されているそうなので、余計に注目せざるを得ない。




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| TECHNO11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Duplex - First Day EP (Dolly:Dolly 16)
Duplex - First Day EP
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ベルリンはPanorama BarでもレジデントDJを務めるSteffiは、自身でも2010年からDollyと言うレーベルを始動させている。オランダ出身である影響もあるのか、オールド・スクールな空気も持ち合わせたデトロイト風なエモーショナルなテクノ/ハウスをリリースしており、Steffiのバックボーンが投影されているのではないだろうか。そのレーベルの新作は同じくオランダ出身のChris Aarse & John MatzeによるDuplexがフィーチャーされ、Dollyに期待するようなオールド・スクールながらも憂いを帯びた音を鳴らしている。アナログ性を強く打ち出したドタドタとした乾いたリズムが走る"First Day Jx3Po"は、しかしその上では神秘的なコードやスペーシーなシンセが反復し、一時の宇宙遊泳を楽しむかのようなドラマティックな世界が広がっている。それをシカゴのSteven Tangがリミックスした"First Day (Steven Tang Remix)"は、正確に刻まれるハイハットやキックのリズム感を強めながらも上モノやアシッドサウンドなどもより洗練され、デトロイト・テクノを喚起させる未来的なハイテック・テクノへと見事に生まれ変わらせた。裏面にもより宇宙へと強く飛翔しエモーショナルな感情が溢れ出るテクノの"Skystream"、ハウス寄りの夜っぽいしっとりした妖艶さを増したテック・ハウスの"Almost There"を収録し、実にDuplexらしいアナログ感覚が優しく馴染むエモーショナルなテクノを披露している。DollyにとってもDuplexにとってもその価値を高めるであろう作品となり、今後の活躍にも期待せざるを得ない。



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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Cassy - Fabric 71 (Fabric Records:fabric141)
Cassy - Fabric 71
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DJにおいては基本的に男性が幅を利かしているクラブミュージックの業界ではあるが、女性ながらもベルリンにてSteffiと並んで高い評価を得ていると思われるのがCassyだろう。Ostgut TonやCocoonと言った大御所レーベルからMIXCDをリリースしている経歴からも実力は疑うべくもないが、遂にMIXCDシリーズとしては長い伝統を持つFabricに起用された。彼女はPanorama BarのオフィシャルDJでもあるが、ネット情報によれば最近は他のクラブでのプレイが多いそうで、その影響は幾分かこのMIXCDにも投影されている。初期のMIXCDではテクノ/ハウス/ミニマルに黒いファンクネスも織り交ぜながら肩の力が抜けた緩いグルーヴ感を保っていたものの、この新作では音のジャンル的には同様な選択をしながらもより肉体感を伴う、言い換えれば力強く骨太なプレイを披露している。勿論女性らしく繊細にトラックを編み込むようにしなやかなミックスを継続させているが、前半の情熱的なディープ・ハウスにしろパーカッシヴでファンキーなハウスにしろ、以前よりも確実にグルーヴが疾走っており地味な印象はかなり後退している。そして中盤での浮遊感のあるテックハウスや野暮ったく悪びれたシカゴ・ハウスを経由し、終盤に向けて淡白なミニマルやインダストリアル風なテクノまで幅を広げ、真っ暗闇の中に存在するフロアの空気を自然に生み出しているのだ。しかし終盤にはピアノや歌が特徴となったエモーショナルな展開が待ち受けており、盛り上がった高揚感を損なう事なくクライマックスを迎える。と思っていた以上に幅の広いプレイにはなっているのだが、エモーショナルかつファンキーな世界観を壊さずに調和を成しており、派手ではなくともミックスと言う行為に対して丁寧に向き合う姿勢が感じられる。流行に頼らない普遍的な音が詰まったMIXCDだ。

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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Steffi - Panorama Bar 05 (Ostgut Ton:OSTGUTCD25)
Steffi - Panorama Bar 05
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ベルリンのクラブミュージックシーンを代表するBerghain/Panorama Barがフロアの現在形を指し示すMIXCDシリーズは、それが全てと言う事ではないが間違いなくベルリンの今の空気を含む作品だと思う。そしてどちらかと言えばハウス方面を担っているPanorama Barの第5作目は、オランダ出身で現在はPanorama Barでレジデントも務めている女性DJのSteffiが制作している。Steffiと言えば今年の3月にelevenへと来日しDJを披露したのだが、その際には猛烈にアッパーなBerghainスタイルのテクノセットだった事に拍子抜けしてしまった。しかし本作はそんな落胆した人にこそ聴いて欲しい作品で、Steffiに本来期待しているであろうハウスセットを100%体験する事が出来る。Panorama Barと言うと確かに最先端、流行と言うイメージも湧き立つようなところもあるのだが、しかし本作を聴いても例えば流行り廃りとか商業的とは全く結び付かず、むしろディープ・ハウスと言う音楽に対して基本を守り続けているように見受けられる。本人が今の時代を反映させたとの事で曲自体は2010年以降の曲が大半を占めており、なおかつアルバムが発表された時点ではまだリリースされていない未発表曲が6曲も収録されている事は驚くべき事だが、しかし音楽性自体は厳かに情緒的でロウな質感もあるオールド・スクール性があるのだ。前半はデトロイト系とも共通する仄かなエモーションが漂うハウスで、ほんのりと上品さのあるセクシーな香りと共に闇夜へと吸い込まれて行く。中盤からは徐々にかっちりした厳ついビートも強調されながらより肉体性を増しつつ、後半はシカゴ・ハウス風な曲やアシッド・ハウスなどでどんどん荒くて悪いマッドな音楽へと変化し、いつの間にか高揚したフロアの喧騒に飲み込まれているだ。無闇に派手に盛り上げる展開も無く自然とピークへと入り込んでいく滑らかな流れが耳には心地良く、叙情の強い曲を中心に選曲をされているからこそホームリスニングにも適した内容となっている。本作を聴くと最先端のクラブであるPanorama Barとは言いながらも、寧ろ温故知新なレーベル性ではないのだろうかと思わせられる。

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| HOUSE9 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/3/2 Ostgut-Ton presents Sound of Panorama Bar @ eleven
アンダーグラウンドな音楽性から巨大で謎めいた設備と客を選り好みするポリシーなど様々な面に於いて、ドイツのクラブシーンで圧倒的な地位を築き上げたBerghain/Panorama Bar。前者が徹底的にハードな面を打ち出したテクノフロアであり、後者は対抗してハウスフロアと言う対極的な音楽でより多くのパーティーピープルを魅了しているのだが、今回は雛祭りに合わせてなのだろうかPanorama BarよりSteffiとVirginiaの女性レジデントDJを招致した。Steffiは2年前の同公演にも出演済みだがVirginiaは今回が初来日となり、二人で現在のPanorama Barの音楽性を披露する一夜となった。
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| EVENT REPORT4 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Prosumer - Panorama Bar 03 (Ostgut Ton:OSTGUTCD17)
Prosumer - Panorama Bar 03
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Ostgut Tonを主宰するベルリンで最も人気のあるクラブ・Berghain/Panorama Bar。圧倒的な圧力のテクノを繰り広げるBerghainに対し、メロウで古き良き時代のハウスも取り込んだPanorama Barと、相反する趣向でありながらアンダーグラウンドなダンスミュージックを世に知らしめる良い意味での窓口的なクラブと言えるのではないでしょうか。本作はそんなPanorama Barでレジデントを務めるくまのプーさん風のProsumerが担当したハウスミックス。日本にも何度か来日しており、その際には古いクラシックなハウスも惜しみなくプレイするオールドスクールっぷりを発揮していたそうですが、この作品を聴いても確かにハウスに対する愛情が伝わってきます。Romanthony、Circulation(Joshua Iz)、Fingers Inc.(Larry Heard)、QX-1と云った90年代以前の懐メロ的なハウスに合わせて、SteffiやOracyと云った最新のベルリンディープハウス、果てはTheo ParrishやServo Unique(Jeff Mills)、そしてまだリリースされていない未発表の最新の曲まで使用したメロウで何処か懐かしさも感じさせる古き良き時代の音。時代を先取るベルリンのクラブ担当でありながら、しかしハウス、特に垢抜けない乾いたシカゴハウスの音を躊躇なく推し進めるそのプレイは、時代に関係無く常に良質な音楽性を求める姿勢の表れではないかと思います。現実にシカゴハウスのリバイバルを感じている人は多いだろうし、その一端がPanorama Barにあると言っても過言ではないでしょう。

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| HOUSE6 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Steffi - Yours & Mine (Ostgut Ton:OSTGUTCD16)
Steffi - Yours & Mine
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先日Elevenでタフながらも華麗なハウスでファンを魅了したオランダの女性アーティスト・Steffi。女性ながらもBerghainと双璧を成すPanorama Barのレジデントを務め、Ostgut Tonのみならずアンダーグラウンドハウスで注目を集めるUnderground Qualityからのリリース経歴もあり、実力は折り紙付き。この初のアルバムでもシカゴハウスに影響を受けた粗さ・骨太さがありながらも、女性らしいしなやかさや色気漂う妖艶さを織り込み、ハードな音で攻めるのではなくじっくりと聴かせて優しく包み込んでくれる母性愛さえ感じさせます。ローファイなキックやらパーカッション、そしてアシッディーで危うさの臭うベースなどはシカゴハウスのそれと同じTR・TB系であろう響きだが、しかし上物はソフトなトランスともとれるくらいに恍惚感を強く発しており、そのおかげか実にしっとりとしたメロウな音楽性が前面に出ています。抑揚は押さえ気味に優しくどこまでもフラットな展開のおかげで、激しく盛り上がるのではなく麻薬的な心地良さが最初から最後まで持続するのが魅力でしょう。Ostgut Tonと言うとどちらかと言うとハードなテクノのイメージが強いですが、こんな甘美と狂気の入り交じるハウスもやってるんですね。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2011/01/29 Ostgut-Ton presents Sound of Panorama Bar @ Eleven
現在のクラブミュージックシーンで最も隆盛を誇るであろうベルリン・Ostgut-Tonが送り出すBerghain/Panorama Bar。昨年のElevenでのパーティーから一年経たずして、再度Panorama Barが日本にやってきました。今回はオランダ出身の女性DJ・Steffiと、そしてレーベルマネージャーでもありMy Myでの活動も有名なNick Hoppner。自分はこの二人に関しては全く今まで全く耳を傾けていなかったけれど、流石にPanorama Barの看板を背負っているのは伊達じゃなかった!!!
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| EVENT REPORT3 | 20:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2011/01/03(MON)
Chillout Village 11 @ 高井戸倶楽部
DJ : Mixmaster Morris, Kensei, Utsumi, Bing, Shhhh, Q a.k.a. Insideman

2011/01/07(FRI)
microcosmos 2011 NEW YEAR PARTY "Sonic Bathtub" @ microcosmos
DJ : Mixmaster Morris, DJ Yogurt, DJ TAKAMORI K.

2011/01/08(SAT)
SANDWELL DISTRICT ALL-NIGHT PRESENTED BY MINDGAMES @ Unit
DJ : SANDWELL DISTRICT (DJ + Live), FUNCTION (DJ + Live), REGIS (DJ)

2011/01/08(SAT)
WORLD CONNECTION @ Air
DJ : King Britt, Calm, Downwell 79's
Live : Rucyl

2011/01/15(SAT)
DJ QU JAPAN TOUR @ Eleven
DJ : DJ QU, DJ NOBU, STEREOCiTI

2011/01/15(SAT)
INNERVISIONS 2011 @ Air
DJ : Âme, Alex From Tokyo

2011/01/21(SAT)
Guidance〜導き導かれる人生〜 6th Anniversary @ Seco Bar
DJ : ALTZ, 川辺ヒロシ, DJ YOGURT, 2562/A Made Up Sound, MAMAZU, REI, molick, EYE, DJ NOBU

2011/01/22(SAT)
Travelling @ Eleven
DJ : PROSUMER, DSKE

2011/01/22(SAT)
root & branch presents UBIK featuring THE ORB - METALLIC SPHERES @ Unit
LIVE : The Orb
DJ : yoshiki, DJ SODEYAMA

2011/01/29(SAT)
Ostgut-Ton presents Sound of Panorama Bar @ Eleven
DJ : Steffi, Nick Hoppner, yone-ko
| UPCOMING EVENT | 14:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Funf (Ostgut Ton:OSTGUTCD15)
Funf
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現在のベルリンテクノシーンを圧巻するクラブ・Berghain/Panorama Barが主宰するOstgut Tonですが、今年で5周年らしくその記念として2枚組コンピレーションが制作されました。曲を提供したのはOstgut Tonで活躍するアーティストに加え、Berghain/Panorama Barでレジデントを担当しているDJやそこにゲストに呼ばれたDJなど、つまりは完全にBerghain/Panorama Barの最新のモードを体現している人達です。そして驚くべきは全曲新曲な上に、なんとBerghain/Panorama Bar内で録音・編集がされたと言う事。世界屈指と言われるクラブの独特な音の鳴りまでも取り込んだ手の込んだ内容で、そしてアーティストに何も制限を設けずに楽曲制作が行われたそうです。そんな訳でメジャーな音の一切を拒絶する甘さ全く無しの冷たいテクノが聴けるのは当然で、硬い金属音が鳴りが響く無機質なテクノや暗闇の広がる陰鬱なミニマルなど、クラブでの鳴りが良さそうなトラックが多め。どうしてもツールとしての利便性の高い楽曲が多くなるのは事実として、ただコンピレーションとしてもベルリンテクノの今を感じる事が出来ると言う意味での楽しみもあります。聴いている内に体もうずうずしだしてクラブの爆音でこんなベルリンテクノを一晩中浴びたくなるような魅力もあり、テクノ好きには是非とも聴いて欲しいコンピレーションです。

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| TECHNO8 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |