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Pharaohs - In Oeland (International Feel Recordings:IFEEL067)
Pharaohs - In Oeland
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ここ数年はバレアリック・ミュージックの中心的存在でもあるInternational Feelは、フロアを賑わすダンス・トラックを手掛ける事は当然として、その一方で落ち着きを持ち音楽的な豊かさのあるライブラリーミュージック的なミニ・アルバムのシリーズにも力を入れており、今までにも人気アーティストがシリーズに参加している。その新作はロスアンゼルスのユニットであるPharaohsによるものだが、過去の作品を聞いてみるとアシッドやディスコにエキゾチックやバレアリックなど、焦点を絞らせない多方面な音楽性がユニークだ。元メンバーにはバレアリック方面で注目を集めるSuzanne Kraftが居たものの、現在はDJ/エンジニアのAle Cohen、サーファーのSamuel Cooper、サックス奏者のStellar Rahimの3人のユニットなっており、メンバーの個々の趣向が各曲に反映されているのだろう。本作はサーファー・ジャーナリストが南太平洋を旅行した時の話を記した本にインスパイアを受けて制作されたそうで、その為か随分と陽気でトロピカルな響きが強い。1曲目の"Muddy Middle Of Nowhere"にはキーボードでKraftがゲスト参加しており、ニュー・エイジ風で酔ったようなシンセと郷愁を帯びたサックスが絡み合い、そしてジャングルの中の祭事らしきトライバルなパーカッションが炸裂する秘境のダンス・ミュージックだ。"Oelan Gunda"もやたらと手数が多く忙しないパーカッションが乱れ打ち、マリンバ風の可愛らしいメロディーや戯れるような無邪気な子供の声も聞こえるトロピカル色強い曲で、ここまでは躍動感も溢れている。そして"Invisible Mile"では一転して泣きのギターや淋しげなシンセに黄昏時の海が頭に浮かぶフォーク風味で、しんみりと落ち着いたムードで瞑想的。裏面へと変わると風に乗って大海原を疾走するような爽やかで軽快なバレアリックを演出する"Air Kiribati"、忙しく転がり回る打楽器と耽美なシンセ・リフに体もウキウキと振動するトロピカル・ダンスな"Coral Heads"、そして生っぽいリズムとオーガニックで素朴な上モノによって青々しい新緑が茂るような清々しさが広がる土着ハウスの"Energy"と、表向きは異なるジャンルが入り混じっているもののどれも素朴さと牧歌的な多幸感に満たされている。レーベルの中でも一際特異な音楽性を持ったユニットではあるが、これもInternational Feelが提唱するバレアリックに包括されるのは、それがジャンルではなくスタイルであるからどんな音楽もバレアリックに成りうる可能性があるからだろう。



Check Pharaohs
| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jonny Nash & Suzanne Kraft - Passive Aggressive (Melody As Truth:MAT8)
Jonny Nash & Suzanne Kraft - Passive Aggressive
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「静寂の次に美しい音」というコンセプトを持つECMという有名なレーベルがあるが、Jonny Nashが主宰するこのMelody As Truthもそんな音楽性からは決して遠くないのではと思うこの頃。2014年から活動を始めたこのレーベルは主にJonny NashとSuzanne Kraftの作品をリリースする場所になっているが、ニュー・エイジからバレアリックにアンビエントやドローン等の音楽性の境目を無くしたリスニング性の高い音楽が特徴で、特にアルバムに力を入れた構成力が耳を惹き付けている。本作はそんなレーベルの主軸二人による共同作品だが、今までに二人がソロで手掛けてきた音楽性が反映されながらより抽象度を高めた静謐なアンビエントへと至っている。正にタイトル通りのようにモノクロな電子音のドローンから始まる"Photo With Grey Sky, White Clouds"は物悲しく囁くような繊細なピアノが現れて、薄っすらとした電子音の持続にそっと情緒を付け加えるが、大きな展開はなく静寂さが際立つオープニングだ。"Refractory Cafe"では朗らかなエレピに合わせて弾力のあるウッドベースが刻まれるのが目立ち、動きの多さが静けさの中に落ち着いた躍動を生んでいる。"Hanging Glass Structure"でもウッドベースや透明感のある電子音の持続が聞こえるものの多少の原始的なパーカッションがアクセントになっており、それが素朴さへと繋がっている。"Inside"は特に音の隙間を強調した曲で、微かな持続音に上に一定間隔でピアノのコードを鳴らしてある意味ではミニマル的な展開を見せ、静謐の中に響く美しさが映えるのだろう。一方で"Small Town"では静けさを発するピアノに合わせヴァイオリンだろうか、弦楽器らしき音が強弱を付けて大胆にメロディーをなぞる動きの強い曲で、アルバムの流れの中ではっと目を覚まさせる。ラストの"Time, Being"ではNashによるメランコリーなギターをフィーチャーし、そこにピアノやウッドベースに和んだ電子音も登場して、それらが一体となりぐっと切なさを誘うコンテンポラリー・ミュージックとなっているが、余韻を残す事なくさっと音は消えてしまう辺りにこのアルバムを直ぐにでもリピートさせたいと言う欲望が生まれるのだ。気持ちを高めるでもなく冷めさせるでもなく、淡々とした佇まいを保ちながら空気に馴染んでいくような快適性の高い音楽は、日常の中で心地良い環境音楽になるに違いない。



Check Jonny Nash & Suzanne Kraft
| ETC4 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Suzanne Kraft - What You Get For Being Young (Melody As Truth:MAT5)
Suzanne Kraft - What You Get For Being Young
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Music From Memory等のレーベルによる静謐なバレアリック/アンビエントへの注目は今や疑いのないものだが、その流れに共振するレーベルとしてUKのMelody As Truthも注目して間違いはない。Crue-l RecordsのDiscossessionの元メンバーであるJonny Nashが2014年にUKにて設立したレーベルであり、基本的にはLPでのアルバム制作にてアンビエント〜ニューエイジにも近いリスニング志向の音楽性を突き詰めていて、静寂の中に美しい情景が浮かび上がるような耽美な音が特徴だ。そんなレーベルの5作目はアムステルダムを拠点に活動するSuzanne Kraftによるもので、2015年に同レーベルよりリリースされた『Talk From Home』も高い評価を得て注目されるべき存在になっている。活動の当初はRunning Back等からモダンなニューディスコをリリースしていたようだが、それにも黄昏時のメランコリーにも似た郷愁が存在しており、その路線を更にリスニングへと向けているのが現在の作風なのだろう。本作は朧気なドローンが伸びる中に淡いシンセが長閑な旋律をなぞる"Body Heat"で、極彩色の光が交じり合い幻想的な光景を生むような開始をする。続く"Bank"はアルバムの中でも最もリズムが強調された曲だが、芳香のように立ち上がるギターや光沢のあるシンセも導入して異国情緒も匂わせる原始的な響きも。"One Amongst Others"も尖ったリズム感があり軽快さを生んでいるが、牧歌的な鍵盤使いにほっと心がリラックスさせられる。そして"Fragile"はビートレスながらも動きの早いシンセが活発なリズムに繋がっていて、夢のようなアンビエントな心地良い響きの中にもグルーヴが感じられる。"Ze"は本作の中でも最も静謐な曲だろう。音を削ぎ落としながらピアノやシンセのディレイを用いたドローンによって引いては寄せる波のような揺らぎを生み、その反復が深い瞑想状態を導くような静けさの中に美しさが際立つアンビエントだ。最後も同様にアンビエントらしい"Further"だが、ここでは空間を埋めるようにぼやけた電子音が持続する中に鈍い金属音がアクセントを付けていく動きのある曲で、盛り上がりながら感動的なラストを迎える。ぼやけた電子音の中にちょっとしたオーガニックな響きが温かさを作り、さりげなく実験的でもありながらメロウでもあり、単なるイージーリスニングとは一線を画すアルバムだ。



Check "Suzanne Kraft"
| ETC4 | 10:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |