Space Dimension Controller - ReSEQ EP (R & S Records:RS 1902)
Space Dimension Controller - ReSEQ EP
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音にストーリを載せて宇宙の壮大なサイエンス・フィクションを描くJack HamillことSpace Dimension Controller。Mr.8040が24世紀から現代にタイムスリップするという話を音楽で表現した傑作のギャラクティック・ファンク・アルバム『Welcome To Mikrosector-50』(過去レビュー)から6年、その正当な続編と呼べるのが本作。「Mr.8040はその後のメルトダウンにより、銀河全体の幅を越えるレベルで自滅してしまい〜(省略)〜マダガスカル島の何処かを浮遊しながらギャラクティック・ファンクの中でMr.8040の実験は、この惑星を愛する原因となったグルーヴを再発見しようとして、多くの形を成してきた。」というSF仕立ての話も記載した紙をわざわざレコードに同梱するなど、スペースオペラ的な未来感を演出する作品はこれぞSDCの十八番だ。"Beyond Pulso-IV"は完全にファンが期待するであろうレトロ・フューチャーなシンセ・ファンク/エレクトロの影響下にあるテクノで、コズミックなシンセが躍動する中を様々なスペーシーな電子音が飛び交う幕開けからざっくり生々しいドラムマシンが4つ打ちを刻みはじめ、星が宇宙を飛び交うように美しい音の粒が浮遊し叙情的なパッドに覆われるドラマティックな世界観がある。デトロイト・テクノと親和性のある宇宙の壮大さに包まれながら歯切れの良いファンクなグルーヴが刺激的で、逆回転なエフェクトやボコーダー風な音も用いたトリッキーさが面白くもあり、9分超えの大作ながらも常にドラマティックかつワクワクが止まない。対して"First Contact With System Lobitso"はハイハットが爽快なビート感で疾走するコズミック・テクノで、透明感あるシンセがエモーショナルな旋律を描きつつリヴァーブを匠に用いて宇宙の広大な空間を演出し、星と星の間を軽々と宇宙遊泳するように気持ち良く走り抜ける。中盤に見られるシンセソロのうねるようなラインはフュージョンテイストもあり、そこから叙情的なシンセのコード展開へと切り替わる流れは実に情緒的だ。時代性や流行とは一切無縁ながらもSDCのレトロな未来感がある世界は完全に確立されており、徹頭徹尾シンセ好きには堪らない豊かな響きのシンセ・ファンクとなっている。尚、配信には一曲多く"Vaults Of Arcadia"も収録されている。



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| TECHNO14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
LSD - Second Process (LSD:LSD 001)
LSD - Second Process
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何ともいかがわしいユニット名はクラブシーンに蔓延る危うさを匂わせるが、実はLuke Slater(Planetary Assault Systems)とSteve BicknellにDavid Sumner(Function)というハードテクノやミニマルにおける重鎮が手を組んだスペシャルプロジェクトで、3人の名前の頭文字がユニット名となっている。Planetary Assault Systems名義では骨太でファンキーかつハードなテクノを展開してきたSlater、UKにおけるミニマル・テクノの先駆者であるBicknell、そしてFunction名義でディープな音響も活かしたテクノで魅了するSumnerと、それぞれがテクノというジャンルにおいて自分のポジションを確立したアーティストである。そんな彼等によって2016年にベルリンのBerghainにおけるライブからユニットは姿を現し、そして2017年にはOstgut Tonから初の作品である『Process』をリリースしていた。その後もヨーロッパの大きなフェスやクラブでライブを披露し経験を積んだ上でリリースされた本作は、アナログでは2枚組となる十分なボリュームでこれでもかとフロアでの機能性に特化したミニマルかつハードなテクノが繰り出されている。基本的には良い意味では作風は統一されているので金太郎飴的な印象にはなるのだが、ヒプノティックな上モノのループと肉体を鞭打つ刺激的なキックによる疾走感に金属的な鳴りの音響を被せた"Process 4"だけ聞いても、このユニットのダンスとしてのグルーヴ感や麻薬のようなサイケデリックな覚醒感を重視した音楽性を追求しているのは明白だろう。"Process 5"ではより鈍く唸るような低音の強いキックやベースラインのファンキーな空気はBicknellの個性を感じさせるし、"Process 6"のFunctionらしいヒプノティックなループやSlaterらしい骨太なリズムパートを打ち出して勢い良く疾走するハードテクノは全盛期のJeff Millsを思わせる程だ。"Process 7"の電子音ループは正にMillsらしいというかスペーシーな浮遊感があり、その下では地面をえぐるような怒涛のキックが大地を揺らして、その対比の面白さと共に爽快な高揚感に包まれる。得てして音楽におけるこういった特別なプロジェクトは、各々の大きな知名度とは対照的に各々の個性が上手く活かされず凡作となる事も少なくはないが、このプロジェクトに限って言えば期待を裏切る事は全くなく、それどころか甘ったるさ皆無のハードなテクノが痛快でさえある。近年はハードな音楽を聞く機会が減った筆者にとっても、この刺激的なテクノが眠ったテクノソウルの目を覚まさせる。



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| TECHNO14 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Gallo - Colori EP (Hell Yeah Recordings:HYR 7201)
Gallo - Colori EP
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イタリアからのモダン・ディスコ/バレアリック系レーベルであるHell Yeah Recordingsは例えば日本で活動するCalmやMax Essaの作品もリリースするなど、そういったグローバルなアーティスト性によって日本でもちょっとした注目を集める実力派レーベルだ。そのレーベルからリリースされたGalloなる聞き慣れないアーティストの新作が思いの外素晴らしいので、是非とも聞いて欲しい。Galloは2018年から同レーベルやSlow Motion Recordsから作品をリリースし始めたベルリンを拠点とするイタリア系アーティストのようだが、元々DJとして活動しつつBalearic Gabba Sound Systemのメンバーの一員でもあるなど、音楽家としては決して新人ではないようだ。さて、この新作だがバレアリック・クラシックとなってもおかしくはない位に開放感があり清涼な空気に満たされるバレアリックな世界観があり、キックレスの"Colori"はきれいめの艷やかなシンセのコードやフレーズと底辺で唸るようなベースラインのみでひたすら平穏な時間が続くアンビエントな感もある曲で、全く汚れの無いピュアな響きが体の隅々まで浄化するようだ。そしてゆったりとリラックスしたリズムを刻む"Sapori"は透明感のあるパッドを伸ばしながら和んだシンセのフレーズで何処までも広がる開放感を演出し、次第に入ってくる優美なピアノのコードが加わるとイタロ・ディスコ的な雰囲気も生まれて、90年代前後のオールド・スクールな時代を思い起こさせる。"Odori"は日本の踊りを指しているのだろうか、崩れたグルーヴィーなリズム感に揺さぶられ郷愁たっぷりなメランコリーなメロディーは、海辺の夕日が落ちてオレンジ色に染まっていく時の切なさを誘う。そして何とバレアリック・レジェンドの一人であるChris Cocoもリミキサーとして参加しており、"Colori (Chris Coco Deep Space Version)"は原曲のイメージを変えるのではなく、リバーブ系の残響を用いる事で視界が揺らぐ音響を作り、身も心も全てが自然の中に融解していくような心地好い白昼夢状態を生み出している。全曲見事にバレアリック仕様、特にイビサ系の自然を感じさせるバレアリック代表のMark Barrott辺りとも共鳴する音楽性で、これは要注目な存在だ。



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| HOUSE14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mark Barrott - Nature Sounds Of The Balearics (Running Back:RBINC003CD)
Mark Barrott - Nature Sounds Of The Balearics
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International Feelを主宰する事でバレアリック・ミュージックの芳醇を促し、そして自身もアーティストとしてもその音楽性を開花させている現行バレアリック・シーンの代表格であるMark Barrott。その彼によるニューアルバムは何とInternational FeelではなくGerd Jansonが運営するRunning Backからのリリースになるが、これは単純に彼とTalamanca Systemなるユニットを組んでいる関係性もあっての事であり、「Nature Sounds Of The Balearics」というタイトルからも分かる通りそのバレアリックな世界の中にある自然的な音響は全く変わっていない。その一方で本人曰く本作について「テクノ・アルバム」とも呼んでいる事もあり、過去の木々が生い茂るトロピカルでオーガニックな世界観に加え爽快で透明感のある綺麗な電子音響やカチッとしたリズムも前面に出ており、大自然とエレクトロニクスの見事な調和が結実している。過去の作風はリスニング重視でビートレスな曲も珍しくは無かったが、本作はカタカタとしたローファイなビートが入った"Aroon"で幕を開ける。と言っても有機的な笛らしき音色やニュー・エイジ調なシンセが融和しており、最後には虫の鳴き声も混ざりながら自然の中で深い瞑想へと誘われるような感覚から始まる。続く"Morning Star"は完全にビートが無いインタールード的作品で、アシッドなベースが生命の営みのように自由に蠢きつつ美しい複数のシンセのラインが豊かさを演出するバレアリック志向な曲。"Point & Figure"も豊かな大自然を感じさせる曲で、アタック感の強いキックを用いた緩いビートに合わせ深い森林を想起させる生命の音や透明感のあるオーガニックなシンセの響きが壮大な世界観となり、いつしか心は南国のトロピカルな森の中。一方で"TRIX"はキレのある電子音局が大胆に躍動しシカゴ・ハウスにも近い乾いたビートが荒ぶるテクノ色の強い曲で、とは言ってもビートが走る事はなく溜めを効かせたまま引っ張り続け、爽快な電子音響が刺激的に肉体に降り掛かってくる。そして一般的にイメージされるであろうバレアリックという曲なら大らかな青空に包み込まれるような緩いダウンテンポの"Keltner & Chalkin"もあれば、"Ichimoku"では心地好いアシッド・ベースのシーケンスが走りながら90年代前半のArtificial Intelligenceを思わせるギャラクティックな宇宙遊泳を楽しむ如く浮遊感のある曲もあったりと、バレアリックとテクノの自然な調和が存在するアルバムだ。最後は夜の帳が降りてきてしっとりムーディーに染まる"Evening Star"、幻想的なシンセのレイヤーがメランコリーで静かに幕を閉じていく。過去の作風に比べ随分とシンセサイザーの瞑想的な旋律を用いており、テクノやアンビエントにニュー・エイジの要素も濃くなった作風ではあるものの、根底にある自然主義のバレアリック性も変わらず実にBarrottらしくもある。記事にするのが遅れて間に合わなかったものの、2018年のベストアルバムに入れたかった程に素晴らしい作品だ。



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| TECHNO14 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Stacey Pullen - Detroit Love Vol.1 (Planet E:PEDL001CD)
Stacey Pullen - Detroit Love Vol.1
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「デトロイト・ラブ」、何とも直球ストレートなタイトルのMIXCDシリーズが立ち上げられたのだが、そのプロジェクト元はデトロイト重鎮のCarl Craigだ。2014年頃からデトロイト・テクノ/ハウスのシーンの後押しをする目的で同名パーティーを世界各地で行っているが、その雰囲気を家でも体験出来るようにとMIXCDとしても企画されている。その第一弾を担当しているのは当然デトロイトのDJでありまたベテランの一人でもあるStacey Pullenで、現在は制作活動は見受けられないものの数年に一度はMIXCDをリリースしてはいるので、DJとしての手腕が買われているのだろうか。過去に手掛けたMIXCDではアフロ・パーカッシヴなファンキーなテクノやハウスから、ヨーロッパ系の流麗なテック・ハウス系、派手なプログレッシヴ・ハウス調までその時々で色々な音楽性を披露しているが、今回はUSの作品を軸とした作品になっている。開始こそUS勢ではないSoulphictionの"Ann Arbor"だがアフロなパーカッションが土着的なドス黒いハウスで重厚感があり、そこからはデトロイト勢の曲が続く。どっしり重さを保ってサイケデリックな"The Fader"、ミニマルなスタイルで洗練された"They're Coming"、そして序盤のピークはざらついた質感がファンキーな名曲のハウスの"Raw Cuts (Marcellus Pittman Remix)"でやってきて、低空飛行ながらもじわじわくるスムースなハウスの流れが序盤を作っている。中盤からはやや上げてきてベテラン勢の一人Gary Martinによる"Galaxy Style"の爽快なパーカッションがなるファンキーなハウスから、ギャラクティックな上モノと荒々しいリズムに躍動する"Horney Chords"、ダークな雰囲気からデトロイトらしいエモーショナルな旋律が浮かび上がってくるテクノの"Delray"、ディープな雰囲気を作る太いベースラインが脈動する"Wired Everything"など、デトロイトというコンセプトはありながらも一般的なデトロイト・テクノ/ハウスというイメージよりは更に拡張性が感じられるだろう。終盤はテンションを落としてきて空間の広がりと浮遊感が存在するスペーシーな"Purple Pulse"から女性のシャウトが印象的なトライバル系の"Low Down"、最後はデトロイトの叙情性が発揮されたアンビエント系の"Detroit State of Mind"で気分を落ち着かせながら幕を下ろす。所謂昔の安っぽさや素朴さの中にファンクネスやスペーシーな感覚が込められたデトロイト・テクノというタイプの選曲ではないが、これが現在のデトロイトのシーンの一部である事を提示するような音楽性で、その意味では懐古的ではなく未来の視点を向いたMIXCDだ。テクノとハウスを横断し大人びてスムースな流れのプレイはベテラン的だが、欲を言えばもっと野性的で荒々しいファンキーなプレイも聞いてみたいとも思うが、このシリーズには今後も期待したい。



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| TECHNO14 | 09:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
BEST OF 2018
今年も一年間当ブログを御覧頂いた読者の皆様、どうもありがとうございました。今年は節約も兼ねてBandcamp等の配信でも積極的に音楽を購入するようになった結果、輪をかけて購入する量は増えたもののそのおかげで聴き込めていない音楽も増えてしまい、レビューも書けずにこの年末のベスト紹介で掲載する機会も逃してしまう始末。また昨年に続きパーティーへと足を運ぶ機会も減っており所謂ダンス・ミュージックに対する関心は減少というか、良い意味でそこへの拘りは少なくなり、その半面ホームリスニングにも耐えるうバレアリック/アンビエント/ニュー・エイジといった音楽への興味がより増えた一年でした。そんな今の趣向から選んだ年間ベストは当ブログの昔のベストに比べると確かに方向性が変わったのは事実ですが、音楽への愛や興味は全く変わっておりません。また来年も素敵な音楽に出会い、そして色々と紹介出来たらと思います。それでは、来年も良いお年を!
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| BEST | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2018/7/18 System7 & Mirror System Cafe Seven Release JP Tour 2018 live In Concert Tokyo @ Unit
ダンス・ミュージック界きってのおしどり夫婦ユニットであるSteve HillageとMiquette GiraudyによるSystem 7、既に齢65を超える大ベテランではあるものの今も尚アグレッシヴにテクノからトランス、そしてアンビエントやプログレッシヴ・ハウスといった要素を取り込みながらスケール感の大きい音楽を聞かせる稀有な存在。電子楽器とギターを武器に二人で展開するライブは豊かな表情を見せながらもハイエナジーでその実力は一級品だが、海外では大きなフェスティバルを中心にライブを行うなど当然の如く人気もトップクラスで、そんなユニットのライブを日本に於いては中規模のライブ会場で体験出来るのはある意味では特別だろう。今回はSystem 7、そしてアンビエント名義であるMirror Systemが一つとなったライブを披露する点でも、興味は尽きない。
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| EVENT REPORT6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
System 7 & Mirror System - Cafe Seven (A-Wave:AAWCD020)
System 7 & Mirror System - Cafe Seven
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ダンス・ミュージック界きってのオシドリ夫婦ユニット、Steve HillageとMiquette GiraudyによるSystem 7の最新作は、近年並行して活動を行っているアンビエント/バレアリック方面のMirror Systemとの活動が、今まで平行だったものが徐々に接近しながら遂にここで一つになったように同じアルバムの中で共存している。計10曲の内それぞれの名義で5曲ずつ制作を行っており、元々テクノからトランスにアンビエントやバレアリックまで網羅する幅広い音楽性があったものの、敢えて2つの名義を一枚のアルバムに収めた事で集大成的な意味合いがあるのではないか。実際に名義毎に作風は明確に分けられており、冒頭のMirror System名義の"First Wave"は透明感ある美しいシンセのレイヤーやかもめが鳴くようなディレイのかかったギターを用いて、ゆったりと波が広がっていくようなダウンテンポスタイルのバレアリック性の強い曲で、青い大空が広がる下で聞きたくなるような開放感がある。続くSystem 7名義の"Big Summit"は4つ打ちテクノの疾走するビート感に合わせ毒気のある電子のベースラインやサイケデリックなシンセがうねり、当然特徴的なディレイのかかったギターが高揚感を誘って、プログレッシヴ・ハウスとトランスの要素を含んだ快楽的な曲だ。また彼等の活動に於いて欠かせないコラボレーションは本作でも健在で、邦人ユニットであるSudoの曲を"Sensation (System 7 Remix)"としてリミックスしており、元のディープでテッキーな曲調に対しビート感はすっきりさせながらも快楽的なギターのフレーズ等を加える事で空間の広がりを感じさせる壮大さが増している。見逃せないのはMarcus Henrikssonとのコラボである"Million Suns"だろう、洗練されたミニマルなビート感に繊細でトリッピーな電子音を丁寧に編み込んだようなサイケデリックなテクノは、Henrikssonの音楽性が正しく反映されながらSystem 7の音としても鳴っており互いの音楽性が相乗効果として融合している。またJoujoukaによる"And Justice Killed (System 7 Remix)"は当然の如くサイケデリック・トランスな音だが、ロック風なギターリフが激しく咆哮したりハイエナジーな攻撃性が全く違和感無いのも、貪欲に色々なアーティストとコラボし音楽性を広げてきたSystem 7ならではだろう。そして終盤の"Cloudface (Mirror System Remix)"でぐっとテンションを落とし、ディレイが効果的なギターや電子音によって広がりを生む事で無重力空間の浮遊するようなドリーミーなアンビエントを聞かせ、熱狂的な曲調からチルアウトへの切り返すアルバムの流れはドラマチックでもある。見事にSystem 7らしくバリエーション豊かなアルバム構成で、65歳を越えたベテランながらも一向に衰える事のない創造力は今も尚新鮮なダンス・ミュージックを生み出している。



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| TECHNO13 | 18:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Fabrice Lig - Purple Raw Vol. 3 (Systematic:SYST0117-6)
Fabrice Lig - Purple Raw Vol. 3
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ベルギー屈指のデトロイト・テクノのソウルを受け継ぐFabrice Lig、数年前には遂に本家Planet-Eからも作品をリリースする等、そのマシンソウルを伴う才能はデトロイトからも正当に評価されている。勿論単にデトロイト・テクノの模倣ではなく、彼の音楽を聞けば分かる個性を持ったユニークな存在で、ヨーロッパ的な洗練されたテクノの要素を込めてデトロイトを再解釈したような音楽性が特徴だ。本作はVo.3というタイトルから分かる通り2008年に始まった『Purple Raw』シリーズの3作目となるが、余りシリーズ毎の脈絡というものはに受けられないので気にする必要はないだろう。本作で特筆すべきはテクノでは大人気アーティストになったJoris Voornが元々はVol.2に収録されていた曲をリミックスしている事で、"Gravitational Voyage (Joris Voorn Edit)"ではエディットの体の為大きくはいじられていないが、やや過剰さもあった原曲を丁寧に研磨してよりシャープなテクノへと生まれ変わらせている。元々かなりデトロイト・テクノ色が強くメロディーも大胆な動きを見せてエモーショナルではあったものの、ここでは機能性が重視されてひんやりとしたテクノの質感が打ち出されている。"Returnelle"の方がFabriceらしい個性がより強く感じられるだろうか、錆びたアシッド感もあるコズミックなアルペジオが大胆に躍動しながら金属がひしゃげるようなエフェクトも加えて、ロウで粗い攻撃性が肉体に突き刺さるような激しいテクノは真夜中のダンスフロアでも個性的に鳴るだろう。同様に"Dark Commodore"もアシッドというかブリープ音というか独特なシンセを効果音的に用い、背景からは薄っすらと情緒的なパッドが現れてきて徐々に恍惚の高みへと上り詰めていくような展開のある大仰なテクノだが、黒人のファンクネスとはまた別のファンキーな要素を感じ取る事も出来るだろう。Jorisの正に"デトロイト"なエディットも良いが、Fabriceらしい個性という物は残りの2曲に端的に現れている。



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| TECHNO13 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Good Mellows For Afterglow Meditation (Suburbia Records:SUCD1008)
Good Mellows For Afterglow Meditation
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遂にシリーズ通算10枚目に到達。渋谷カフェブームの発端であるCafe Apres-midiを運営する橋本徹によるその名も『Good Mellow』シリーズは、メロウをコンセプトにレコードのみの音源や貴重な楽曲も用いて、その作品毎に各時間帯や風景を喚起させる。例えばそれは週末の海辺だったり夜明けや夕暮れの時間帯、または星降る夜空だったりとシーンは変わりながらも、そこにぴったりのメロウネスを投影する手法によりどの盤を聞いても心が落ち着きドラマティックな時間を過ごす事が出来る。そんな新作のコンセプトは「余韻と瞑想」と謳われており、一見言葉だけでは掴めない所もあるものの、実際に聞いてみると瞑想という言葉から今までの屋外の開放的な雰囲気に対してやや内面と向き合うような神妙な感覚があり、その解釈が間違っていないのであれば成る程である。勿論今までのシリーズと同様にジャンルの枠で限定する事はなく、メロウという音楽に対して多面的な視野を以て選曲は成されており、幕開けはLord Echoがプロデュースするジャズ・トリオによる"Montreux Sunrise"で開始。シンプルな構成を活かしてピアノの美しい響きを聞かせるジャズ・トラックから、そこに繋がるのは一転して80年代のエクスペリメンタル系のTranceによる"Ambiente"だが、決して難解でもなく実験的な面もありながらサイケデリックなシタールと浮遊感のある電子音により瞑想へと導かれる。更にシリーズでもお馴染みのバレアリックを先導するInternational FeelのボスであるMark Barrottによる"Winter Sunset Sky"、遠くへと広がっていく郷愁のギターが心地良いナチュラルなバレアリック感が堪らない。中盤に差し掛かる頃にはまたもやInternational FeelからCFCFによるフォーキーなアコギとオルガンにより牧歌的な雰囲気が広がる"Chasing (Apiento Edit)、もう甘美な響きによって自身の世界へと没頭してしまうだろう。そして橋本氏が強く推しているGigi Masin、ここではリミックスとして"Bella Ciao (Gigi Masin & Leo Mas & Fabrice Laguna Mix)"が用いられているが、原曲のアフロな土着感に洗練されたピアノや透明感のある電子音によってアンビエント性が加わり、芯はありながらも落ち着いたバレアリック感を演出。そして前述したように決してジャンルを限定するわけでなく、全体の雰囲気を壊さぬように大らかな包容力を持ったビートダウン系の"Steppin Out (Mark E Merc Dub)"、やや古き良きメロウなシカゴ・ハウスらしさを含む切なさが滲む"Afterglo"と、後半にはダンス・トラックで内向的ながらも肉体が震える瞬間も迎える。そして最後はUyama Hirotoによるピアノやサックスが感傷的に心に染みるダウンテンポ/ジャズな"Magicnumber (Saxmental Version)"、ぐっと雰囲気を落ち着かせて夜の帳を下ろすようなドラマティックな流れに強い余韻を感じずにはいられない。元々シリーズ自体が感傷的で切ないものではあるが、本作はより落ち着きがあり自己と向き合う瞑想の80分を体験する事が出来るだろうが、それは一貫してメロウである事は言うまでもない。



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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Dopplereffekt - Cellular Automata (Leisure System:LSR020)
Dopplereffekt - Cellular Automata
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アンダーグラウンド、またはミステリーという表現がこれ程適切なユニットは他にそうはいない、メンバーであるJames Stinsonの死によってユニットは消滅し伝説化したデトロイト・エレクトロのDrexciya。コンセプトであるDrexciya人の深海の冷えた世界を表現したエレクトロはダンス・ミュージックの著名人からも高く評価を受けるものの、ユニットが消滅した事でそのストーリー仕立ての音楽もおおよそ途絶えてしまい、その音楽の継承者は今も尚そう多くはない。しかしDrexciyaは一人ではない事が幸いだったのだろう、もう一人のメンバーであるGerald Donaldは多数の名義を用いて活動しており、Drexciyaを継ぐ者としての存在感を放っている。その中でも特に知名度の高いものがこのDopplereffektだろうが、アルバムとしては実に10年ぶり、3作目となる本作は蓋を開けてみれば全てノンビート作品と驚くべき内容だ。ビートレスな事でアンビエントな性質も強くはなっているが、しかしオープニングの"Cellular Automata"を聞いてみれば重厚なベースラインや電子音のシーケンスからは間違いなくエレクトロの響きが発せられており、暗く何処か謎めいたSF的世界観は正にDrexciyaのものだろう。続く"Von Neumann Probe"も鈍く蠢くベースには毒々しさが宿っているが、その一方で祈りのような女性の声やデトロイト的な神秘的なシンセからは逆境の中に希望を見出すポジティブな感覚もあり、ただ陰鬱なだけの作品ではない。エレクトロと言えばKraftwerkに強く影響を受けたジャンルであり、それが如実に感じられる"Gestalt Intelligence"ではピコピコした電子音のシーケンスが用いられているが、アンダーグラウンドを地で行くDonaldにかかれば凍てついた世界観へと変貌する。モジュラーシンセらしき音が振動するように鳴りながらデトロイト直系の情緒的なパッドが降臨する"Isotropy"は、アルバム中最も美しいアンビエントで荒廃する世界の中の救いだ。Drexciyaと言えばどうしたって不気味で暗くハードな音楽性と言うイメージがあるが、それも逆境から生まれた未来へのポジティブな思いと考えれば、こうやって音自体に安らぎが現れるのも自然な流れなのだろう。尚、幾何学模様のデザインであるジャケットからも分かる通り、本作は音自体もそれに準じたイメージが強く、エレクトロでありながら独特の内在するリズム感が面白い。そしてビートレスな事で浮かび上がったエレクトロのシンセの美しさにも気付かされたり、Drexciyaの伝説はまだ続いている。



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| TECHNO13 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Talamanca System - Talamanca System (International Feel Recordings:IFEEL063CD)
Talamanca System - Talamanca System
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現行バレアリックを引率するInternational Feel自体が注目の的ではあるが、そんなレーベルからタレントが集まったプロジェクトであれば尚更興味を惹くのは当然だ。それこそレーベルを主宰するMark Barrott、Tuff City KidsからはPhillip LauerとGerd Janson(Running Backの主宰者でもある)が手を組んだプロジェクト、Talamanca Systemである。快楽的な真夜中のフロアとは異なる平穏な日常の視点でバレアリックを解釈するBarrott、イタロやオールド・スクールからの影響が強いニューディスコを得意とするTuff City Kids、そんな人達が集まれば当然の如くダンス・ミュージックという前提は崩れないがその音楽性は穏やかなメランコリーと豊かな色彩感覚を持ったものとなる。始まりのドスドスした簡素なリズムの"Transatlantique"でも古いディスコのような趣きがあるが、清涼感溢れるピアノのコードや透明感あるシンセのラインからは、太陽光が燦々と降り注ぐ野外のバレアリック感が伝わってくる。続く"104"はスローモーなニューディスコ系でブリブリとしたシンセベースが快楽的だが、ここでも凛とした光沢を持つピアノのコードが特徴的だ。"Ancona Ancona"に至っては潰れたようなドラムやゴージャスな光沢あるシンセ使いが80年台のシンセポップを思い起こさせるが、逆にしっとり妖艶で仄かに情緒的なディープ・ハウス性もある"Ocean Grill"ではじんわりと染みるようなメランコリーを発しつつ、そこに心地良いアシッド・サウンドが良い陽気なムードを付け加える。アルバムの後半は奇怪さが打ち出ており、原始の胎動を思わせる土着的なアフロ・リズムに奇妙な獣の鳴き声らしきものも聞こえる"Conga Cage"、ロウなビートに様々のトリッピーな効果音が用いられて恍惚感を煽るイタロ的な"Experc"、華々しい電子音がラストを飾るべく祝福を奏でてサントラ風と言うかシネマティックな叙情性を描くノンビートの"Aurorca"と、3人のアーティストが集まっただけに音楽性は多用さを獲得している。勿論そこにはバレアリックと要素が中心にあり、密閉されたフロアの中ではなく広大な空の下で豊かな自然に囲まれた開放感溢れる場所で聞きたくなる、そんな太陽に照らされた明るさが通底する。3人だからこそのマジック…というものではなく、予想を越えてくる作品ではないが3人の音楽性を丁寧に反映させており、アルバムからは正しく長閑なバレアリック感が広がっている。



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Blak Punk Soundsystem - Red Cloud (Future Vision World:FVW005)
Blak Punk Soundsystem - Red Cloud
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レーベルとしてFuture Visionを主宰しつつ MusicandPowerやElectric Blueなるシリーズも立ち上げて、毎月のように新作をリリースする脅威の量産体制に入っているシカゴ・ハウスの大ベテランであるRon Trent。そのリリースのペースに追い付けず、また量産体制が故に曲毎の目立った特徴もやや失われた感もある状況で、悔しいながらも購入せずにスルー事も少なくない、しかし本作はそんな中でも試聴して耳に留まった作品で、前述のレーベルから更に派生したFuture Vision WorldからのリリースはBlak Punk Soundsystemなるアーティスト名は聞き慣れないものの、実はRonの変名プロジェクトだそうだ。だからと言って各レーベル、各名義毎に一体音楽的な差異がどうあるのかというのは聞く側からは判断は及ばず、実際に"Red Cloud"に関して言えばこれは完全にRonの音である事は明白だ。水飛沫が弾けるような疾走する4つ打ち、そこにコンガらしき細かいパーカッションの土着的な乱れ打ち、控えめに用いられた煌めきのある延びるピアノ、そして空へと消えていくディレイの効いた呟き、9分にも及ぶ大作ながらも大きな展開はなく常に爽快感を帯びて駆け抜けていく。優美で華麗なRonらしい響きがありいつもの作風から大きく外れてはいないが、しかし感情の起伏が抑制されて淡々とグルーヴを刻む事に徹した風合いが本作の特徴か。しかしお勧めなのは"BPS Dub"の方で、ダウンテンポで柔らかなダブ・グルーヴに薄く淡く夢心地なパッドが被さっていき、甘い吐息にも似た呟きや霧の中でこだまするようなギターディレイなどが、未知なる世界が広がる神秘の場所へと連れていくディープ・アンビエント・ハウス。幾重にも反射するパーカッションの響きや微睡みを誘うぼんやりとしたパッドが広い広い空間演出に繋がり、当てもなく幻想の中を彷徨う雰囲気は踊り狂ったパーティー最後の朝方に訪れる癒やしの時間帯。近年はジャジーやアフロにフュージョンを持ち味にアッパーなハウス中心ではあったが、このメディテーション的な作風もRonの個性の一つであり、かの名曲"Morning Factory"を思い起こさせる。



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2017/4/18 Gigi Maisn - balearic state - @ WWW
先日のpiano concertでピアノを強調したクラシック的な音楽性を披露したGigi Masin。東京ではbalearic stateなる異なるコンセプトのプレイもあると言う事で、その両者の差に興味津々で体験せずにはいられず、筆者は当然balearic stateの日にも参加する事にした。パーティーの趣旨をより明確にするようにこの日はDJにCOMPUMAやChee Shimizu、ライブではComatonseから素晴らしいアンビエント・ハウスをリリースしたWill Longや4人組アンビエント・ユニットのUNKNOWN MEらが参加するなど、方向性としてはクラブ寄りを明確に打ち出している。
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| EVENT REPORT6 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Rebirth 10 - Compiled And Mixed By Larry Heard A.K.A. Mr. Fingers (Rebirth Records:REB036CD)
Rebirth 10 - Compiled And Mixed By Larry Heard A.K.A. Mr.Fingers
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シカゴ・ハウスのレジェンド…とだけで括るのでは恐れ多い、時代を越えて何時までも残る曲を制作する音楽家として孤高の位置に存在するMr. FingersことLarry Heard。初期シカゴ・ハウスのロウで荒ぶれる作風から、次第にそこにツール性のみならず趣深い情緒や琴線に触れるエモーショナル性を加えた張本人であり、伝説的な存在として尊敬の眼差しを浴びながらも今も音楽家として制作を続け、求道的な生き方を続けている。アーティストとしての技量は言うまでもないが今までにDJとして公式にミックスをリリースした事はなく、活動歴30年を経てようやくMr. Fingers名義でのミックスがここに届けられた。オフィシャルでの初のミックスである事は非常に貴重ながらも、今回はイタリアのレーベルであるRebirthの10周年を記念した作品とあって、あくまでレーベルの音楽性を伝えるショーケースが前提になっている。レーベルからの作品にはテクノからハウスにディスコ、USから欧州まで幅広い要素があり、レーベルを追い続けている人でなければその全容を計り知るのは困難だろう。しかし決してDJとしては超一流という訳でもないLarryが、ここでは穏やかで慎み深い点で音楽的には親和性のある事をベースに、ショーケースとしては十分に魅力あるミックスを披露している。ショーケースというコンセプトが前提なのでトリッキーさや派手な展開はほぼ皆無で、曲そのものの良さを打ち出す事を前提としたミックス - それは普段のLarry Heardのプレイでもあるのだが - で、幽玄なディープ・ハウスからアシッド・ハウスに歌モノハウス、またはディープ・ミニマルも使用して、穏やかな地平が何処までも続くような優しさに満ちた音楽性だ。丁寧に聞かせる事でしっとりと体に染み入るような情緒性を含みつつも、勿論ダンス・ミュージックとして体が躍り出すようなグルーヴ感もあり、Larryらしい大らかな包容力とレーベルの美しく幽玄な音楽性が見事にシンクロして相乗効果を発揮している。リスニングとしての快適性が故に部屋で流していて自然にさらっと聞けてしまうBGM風にも受け止められるが、それもLarryやレーベルの音楽性としてはあながち間違っていないのかもしれない。願わくば次はショーケースとしてではなく、よりパーソナリティーを打ち出したMIXCDも制作して欲しいものだが、さて今後の活動を気にせずにはいられない。



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| HOUSE12 | 12:00 | comments(3) | trackbacks(1) | |
Daniel Avery - DJ-Kicks (Studio !K7:K7342CD)
Daniel Avery - DJ-Kicks
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MIXCDシリーズとしては名実共にトップに君臨するDJ-Kicksシリーズは、テクノやハウスだけに限らず多種多様なジャンルに於ける実力者を起用しているが、決してコマーシャルな訳ではないが比較的名の知られているDJが多かったように思う。新作はUKテクノシーンの新星であるDaniel Averyが担当しているが、確かにここ数年めきめきと頭角を現してはいるものの、決して幅広く知られているかと言うとそうでもなくアンダーグラウンドな雰囲気を今も尚纏っている。そんなDJを起用したDJ-Kicksの選択は間違っていなかった…本作を聴けば誰しもそう思わずにはいられない、これが今のテクノだと言わんばかりの時代性とアンダーグラウンドなパーティーの感覚がここには閉じ込められている。ダンス・ミュージックの中のテクノの、更により深いアンダーグラウンドな音楽に慣れていなければ、本作で聴ける展開が少なく氷点下のような冷たい電子音の持続は、単調に感じるかもしれない。明確な旋律のないスモーキーなドローンが満ちる"Soundscape I"で幕を開けると、続く"Sensation (Rrose Remix)"では殺伐で荒涼とした風景が浮かぶ電子音が酩酊を誘う4つ打ちで胎動を開始し、暴力的なキックと無機質な金属の打撃音で猪突猛進する"Vertigo"で深く真っ暗な地下のトンネルを疾走するような感覚に陥っていく。展開を極力抑えられたダークなテクノはミニマルと呼ぶべきなのだろうが、例えばリズムにうねりがあるグルーヴのミニマルではなく、抑揚を排し深い音響によって持続間を生むAveryのプレイは、非常に機械的であり温度は極度に冷えている。しかしだからといって盛り上がりが全くない事はなく、中盤のアタック感の強いキックと覚醒的な電子音が反復する"Stortorget"からゴリゴリと掘削するようなキックに感覚を麻痺させるドローンが乗った"Capitulo 5"辺りの流れは、ハード・グルーヴが目を出して肉体的な刺激も十分だ。そこからはドローンや細かな電子音が散りばめられたハードな音響テクノを中心に、ずぶずぶと地底に沈んでいくようなダークかつサイケデリックな流れが続き、次第に感覚や意識が薄れていくようだ。最後は始まりと同様にAveryによるモノトーンなアンビエントである"Space Echo"が待っており、それまでの荒々しさが嘘の如く霞となって消えて終わりを迎える。比較的どの曲も長くプレイされるせいで派手なミックスも無ければ、曲自体もモノトーンで荒廃した世界観が長時間続く平坦な流れだが、しかしそれこそが我を失う酩酊した感覚を生むのであり、ハマる人にとっては最上級の恍惚感を与えるに違いない。



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| TECHNO12 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Planetary Assault Systems - Arc Angel (Ostgut Ton:OSTGUTCD37)
Planetary Assault Systems - Arc Angel
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UKテクノの歴史において、ハードテクノ全盛の古い時代から生き抜いている稀有なベテランの一人、Luke Slaterも今ではテクノの中心となったベルリン志向に傾倒しているのは明らかだ。活動の初期から用いている変名のPlanetary Assault Systemsは特にハードかつラフな質感を持ったテクノ・プロジェクトだったが、2009年にはOstgut Tonからよりミニマルで機能性重視の音楽性へとシフトしたアルバムをリリースし、見事にテクノシーンの最前線へと返り咲いた。本作はこの名義では5年ぶりのアルバムで、そしてまたしてもOstgut Tonからとなるが、実はL.B. Dub Corp名義でも2013年にアルバムをリリースしていたので思っていたよりも久しぶりではない。しかしL.B. Dub Corpの作品がレゲエやファンクも吸収した実験的なテクノだった事を考えると、このPASの新作こそがフロアの空気を的確に掴んでSlaterのミニマル志向が反映された王道的な作品だ。CDでは2枚組20曲で計90分を超える本作では、先ず「メロディー」に焦点を当てたと本人は述べているが、だからと言って一般的ないわゆるエモーショナルなコテコテのテクノとは異なっている。アルバムはカセットデッキにテープを入れる環境音の"Cassette"から始まり、続く"Angel Of The East"ではビートレスの空間にパルスのような電子音とそれを装飾する奇妙なサウンドにより音響系の傾倒を示し、ダンス・トラックだけではないアルバムというフォーマットを活かす事にも軸を置いている。3曲目の"Tri Fn Trp"でようやくリズムが入ってくるが、もはやハードな質感は無く無機的にひんやりとしたビートを刻みつつ、一方で電子音による複合的なシーケンスもビート感を生んでテクノとしての機能性を高めている。"Message From The Drone Sector"ではやや太いキックが4つ打ちを刻んでいるが、勢いで押し切るのではなく奇妙な電子音のシーケンスが闇の中に吸い込むような雰囲気を作り、リズムはあくまで淡々としていて決して感情の昂ぶりを誘うわけではない。むしろその平坦なリズムと機械的な電子音の反復がミニマルな感覚を持続させ、徐々に意識も麻痺するようなディープ・スペースへと誘われるのだ。先に述べた「メロディー」というものが決してキャッチーな音楽を指す事ではなかったが、音の反復・重なりによりグルーヴを生み持続感を作る「メロディー」への探求が、本作からは感じられる。平坦でミニマルなリズム感、重層的な電子音のシーケンス、そしてスペーシーな世界観はJeff Millsの近年の音楽性と類似しているが、そちらよりも更にモダンに研ぎ澄まされている。



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| TECHNO12 | 13:00 | comments(1) | trackbacks(0) | |
2016/2/20 Mule Musiq presents CATS @ Arc
ドイツのアンダーグラウンドなハウス・レーベルであるWhiteの主宰者であるOskar Offermannが、昨年は遂にMule Musiqからアルバムをリリースするなど、その活動は浮上をして日本でも注目を浴びつつあるように感じられる昨今。今までに2回の来日経験があり、GrassrootsやLiquidroomなど場所の大小問わずしてその個性的なDJで評判を集めるが、今回はMuleからのリリースに合わせてレーベルのパーティーであるCATSへの出演が決まった。日本から迎え撃つは同レーベルの中心的存在であるKuniyuki TakahashiやMuleのボスであるToshiya Kawasaki、Rainbow Disco ClubのSisiと、リリパに対してしっかりを脇を固めた布陣となった。
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| EVENT REPORT6 | 14:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Richie Hawtin - From My Mind To Yours (Plus 8 Records:PLUS825)
Richie Hawtin - From My Mind To Yours
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2015年10月末にベルリンのレコード店であるHard Waxに、突如としてRichie Hawtinが主宰するPlus 8の複数のホワイト盤が並んでいるという情報を見かけた時に、その奇妙さと共に何かしらの期待を感じた者は少なくないだろう。アーティスト名も記載されずにリリースされたそれらのEPは、後に全てがHawtinの作品である事が明らかになり、そしてそれらは全てこの本作であるアルバムに集約されたのだ。Richie Hawtin名義では実に10年ぶりとなる新作であり、これらは自然と再開された音楽制作の結果としてPlus 8の25周年記念を祝福する作品にもなり、近年はイビサでのエンターテイメント性の強いパーティーや日本酒への好奇心を示していた彼が純粋に音楽制作へ戻ってきた事を意味する。特にそれが顕著に現れているのは、敢えて彼が過去に使用していたPlastikmanのみならずRobotmanにFUSEとCircuit Breakerなどの変名で各曲を手掛けている事で、今になって「原点に帰ること」も意識しているのは間違いない。Richie Hawtin名義の"No Way Back"(シカゴ・ハウスの名曲を想像してしまう)からして暗く陰湿で、そして極力を無駄を削ぎ落としたミニマルなスタイルのアシッド・テクノは、これこそ多くのファンが本来求めていた音楽性ではないだろうか。FUSE名義の15分にも及ぶ大作の"Them"では、より中毒的なトリップ感を誘発する発振音のようなアシッド・ベースの使い方が見受けられ、長い時間をかけて深い闇を潜行する事で意識は朧気になっていく。元々かなり激しいテクノの名義だったCircuit Breakerによる"Systematic"は、確かに暴力的なベースや激しいハイハットの覚醒的なリズムが中心となって、フロアで踊っている人達を更に狂わせるであろうタフで攻撃的なトラックだ。Plastikmanの"Akrobatix"に至っては彼の代表曲でもある"Spastik"のアップデート版と呼んでもよいだろうか、ハイハットやタムなどのリズムの変化だけで展開を作る最小限の音によるDJツールで、Hawtinのミニマルの美学が表現されている。アルバムは各名義毎の特徴も仄かに匂わせつつ、どれもこれも確かにHawtinらしい無駄を排して機能性を高めた美学の感じられるテクノであり、昔からのファンも基本的には違和感を感じる事はないだろう。だがしかし、リリース前のからの期待に反して本作に過去の作品に感じ取れる初期衝動のような驚きを受ける事はない。何故ならば本作が未来に向かっているのではなく、ルーツを見つめ直した上での作品であり、またもうあの時代から20年は経過しているのだから。音としてはリスナーの期待を裏切る事はないが、前衛という観点からは未来的な何かを生み出す事は出来ずに、何かモヤモヤとした気持ちが残ってしまう。それでもこれが制作への復帰となるのであれば、今後はその両者を両立させたインパクトのある音楽を生み出す事を期待したい。



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| TECHNO12 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Mirror System - N-Port (A-Wave:AAWCD018)
Mirror System - N-Port
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ダンスとアンビエント、元は同じ楽曲を異なる視点から再構築した『Point 3』のコンセプトを、それから21年後の現在で再現する…その結果として完成したダンス寄りの作品がSystem 7名義の『X-Port』(過去レビュー)であり、そしてその残りのもう一つがMirror System名義の本作である『N-Port』だ。とは言いながらも『Point 3』ではかなりの部分でダンス/アンビエントの2バージョンが制作されていたものの、この新作では2曲程しかそのような試みはされていないので、『X-Port 』と『N-Port 』ではジャンルだけではなく元の曲からしても基本的には別物と考えるべきだろう。その中で別バージョンが制作された"The Colour of Love (N-Port Version)"や"Chic Psychedelic (N-Port Version)"は、X-Port Versionの怒涛の勢いを発するビートに比べると随分と緩みながらもしなやかで、逆にイマジネーティブなシンセのメロディーが強調される結果になっている。アンビエントと言うよりはバレアリックな多幸感が強く、ギターのリフレインも綺麗に遠くへと広がるような開放感へと繋がり、屋外に合いそうなリスニング・バージョンへと上手く生まれ変わっているのだ。これら以外の曲は『N-Port 』にしか収録されていない曲だが、"Warn the West"では『X-Port 』にも参加していたThe OrbのAlex Patersonが制作に参加しており、The Orbらしいダブなリズム/音響とそこに切り込む噎び泣くようなギターの咆哮によるトリップ感は切なくも快楽的だ。"Far Journeys"は水平方向にゆったりと進むような4つ打ちがプログレッシヴ・ハウス風だがやはり緊張感よりも開放感が打ち出され、重力から解放されたシンセやギターの伝播は青々しい空を突き抜けて何処までも広がるようだ。宗教的な力にも惹かれるSystem 7らしくヒンズー教の儀式からインスパイアされた"Batu Bolong"は何やら妖しい呪術的なダウン・テンポだが、それをJam & Spoonがリミックスした"Batu Bolong (Jam's Retouch)"は派手な装飾は取り除かれながらディープかつアンビエントな味付けが施され、原曲以上に瞑想的になっている。『X-Port』がやや中毒的なサイケデリック・トランス色が強かったのに対し、本作は全体的に晴々しいバレアリックな雰囲気に満たされており、そのかもめの鳴き声のような奇妙なギターサウンドや美しく神々しいシンセサウンドは本作でこそ映えるようだ。純然たるアンビエントではないがリラックスして陶酔したいリスニング系の作品として、System 7のトリップ感が発揮されたアルバムだ。



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| TECHNO12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
System 7 - X-Port (A-Wave:AAWCD019)
System 7 - X-Port
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オリジナルアルバムに対してダブ・バージョンやアンビエント・バージョンを制作する事は今となっては然程珍しくもないが、System 7が1994年に『Point 3』をリリースした当初は、そういったプロジェクトはまだ殆ど行われていなかった。『Point 3』はダンス寄りの「Fire Album」とアンビエント寄りの「Water Album」の2枚として制作され、元は同じ曲が異なる魅力を放つ作品として興味を惹く内容であったが、それから21年が経過してSystem 7は再度同じ試みに挑戦した。Point 3 × System 7 = 21年…つまり1994年のあの時から21年が経ったから、二人の音楽活動の軌跡を祝うメモリアル的な意味合いも込めているそうだ。System 7名義の本作は勿論ダンス・ミュージック寄りのアルバムだが、そんな背景も知ってから聴いてみると確かに20年前のプログレッシヴ・ハウスやトランスなどのジャンルを巻き込みながら、音自体もほんの少し90年代を思わせるような安っぽいケバさが感じられなくもない。少なくとも4年前の前作『Up』(過去レビュー)でミニマル化しDJ寄りになった作風とは異なり、ある意味ではこれぞSystem 7とも呼べる猥雑感とライブのノリを重視した方向性へと回帰している。アルバムはフニャフニャとしたスペーシーなシンセがこれからの壮大な旅を予感させるイントロの"Hinotori Call Sign"で幕を開けると、ダンス・バージョンとして構築された"Chic Psychedelic (X-Port Version)"でフルスロットルで一気に加速する。骨太でエナジー溢れる4つ打ちと快楽的なシンセのリフ、そこに控え目にSteve Hillage特有の不思議なギターが効果音的に挿入され、トリップ感満載で突き抜けるこの曲は正にSystem 7らしい。そしてSystem 7と言えば何といっても他アーティストとのコラボも醍醐味の一つで、本作では活動当初から関係のあるThe OrbのAlex Patersonが”The Queen”や"Angelico Presto"に参加し、重苦しくはないがダブの効果を活かした空間の広がりを打ち出したり、以前に共同でアルバムを作り上げたRovoの曲をトランス感に染め上げた"Batis (System 7 Remix)"で再構築したりと、何でも使える要素はどんどん取り込んでいく雑食性の高さは愉快でもある。その他にも清々しく壮大なシンセの明るい基調がプログレッシヴ・ハウス風の"Love for the Phoenix (X-Port Version)"や、毒々しく攻撃的なシンセベースと覚醒感溢れるギターが咆哮するサイケデリック・トランスな"Opal Flash"など、作風は何でもありだった90年代を思わせるようだ。個人的な好みとしてはテクノ色の強いSystem 7の方に愛着があるが、しかし本作のような雑多な要素を持っているのがSystem 7なのだから、これこそが彼らしいのだろう。



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| TECHNO12 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Flare - Leaps (70 Drums:SDLP-001CD)
Flare - Leaps

日本のテクノに於けるヒーロー的な存在であり続けるKen Ishiiにとって、そのテクノらしいテクノを守り続ける本人名義とは別に、音楽的な自由度を高めて電子音楽としての可能性を拡張させた - それは結果的に実験的にも聴こえる - Flare名義は、彼にとってのパーソナリティーが強い領域だろう。その音楽はダンス・ミュージックとしてではなく電子音楽を愛する者を魅了するものであり、つまりKen Ishiiの特に面白い部分でもある。しかしフロアを賑わすテクノとしての主たる面を長年に渡って守り続けてきた彼にとって、Flare名義は既に過去のものとりなつつあった…と思いきや、2013年に奇跡的な復活を遂げたのが『Dots』(過去レビュー)だった。創作意欲の拠り所とも言えるFlare名義ではありながら、その音には気負いは無くフリーフォームで、だからこそある意味では素のKen Ishiiが表現されているとも考えられる。本作はそんな前作を踏襲した上に更にはCD制作から販売方法まで作品をリリースするまでの工程を自身でマネージメントするなど、全てにおいてイニシアティブを取ってクオリティーを管理し、アーティストとしての在り方を示す作品だ。音楽はと言えば実にFlareらしくダンス・ミュージックというスタイルへの執着は微塵も感じさせず、奇妙な音の響きや予想の出来ない変則的なビートが入り乱れ、音と戯れるという表現が適切な曲が並んでいる。例えばビートは入っているがどこか捻れたようなリズムとコンピューターが壊れ気味に鳴っているような"Sympathetic Nervous System"、初期の作風を思わせるレーザーの様なシンセと点描風に細々と配置された電子音が絡む"Iapetus"など、全く普通のテクノではない曲はフロアの方向性とは真逆だ。"Downglide"にしても分かりやすいビートは入っているが、牙を剥く歪な電子音の方にどうしたって耳が惹き付けられるだろう。"Shadows and Rings"のビート感はフロアで鳴っていてもおかしくない勢いのある4つ打ちだが、その上モノは幻想的と言うよりは非現実的な電脳世界に響く音のようで、近未来のイメージが迫り来る。そしてラストの"A Year Later"はアルバムの中でも最もエモーショナルな性質が強く、鈍く光る電子音の反復の中からピュアな音像が浮かび上がってくる優美な構成で、クライマックスに相応しいだろう。つまりは踊れるだとか踊れないだとかに拘らずに、Ken Ishiiの電子音楽に対する好奇心を表現したのがFlareであり、またその音はテクノの可能性を広げるものでもある。やはりFlare名義は一癖も二癖もあって面白いのだ。



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| TECHNO12 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Black Dog - Neither/Neither (Dust Science Recordings:DUSTCD051)
The Black Dog - Neither/Neither
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90年代のUKにて生まれ、ムーブメントにもなったベッドルーム発祥のインテリジェンス・テクノと呼ばれる音楽を、それから20年以上経った変わる事なく探求するように手掛けるアーティストがいる。それこそがThe Black Dogであり、その音楽の中でも代表格と呼んでもよいだろう。その当時のアーティストは今では名を聞かなくなった者も少なくはないが、しかしThe Black Dogは2005年以降も堅実に音楽活動を続け、この10年だけでもリリースしたアルバムは6枚と過去以上に音楽制作への意欲を高めている稀有な存在だ。本作も前作から2年と長い間をおかずにリリースされているが、移ろい変化する流行の中でも殆どぶれる事なくスタイルを守り続けてきた彼等らしく、ここでもベッドルームから生まれた電子音響によるアンビエントにフロアで機能するダンス・グルーヴを多少織り交ぜて、電子による仮想世界的なサウンドスケープを繰り広げている。幕開けとなる"Non Linear Information Life"は幻想的なサウンドと機械的なヒスノイズが轟く暗いアンビエントで、そこから続くインタールード的な"Phil 3 to 5 to 3"も荒廃した未来のSF感ある音で、想像力を掻き立てる展開だ。3曲目の"Neither/Neither"でようやくねっとりとした重心の低いリズムが入ってくるが、荘厳なオーケストラと重厚な電子音はやはり密閉された室内のイメージだ。決して開放的な瞬間に出くわす事なく終始外界とは隔絶されたような重い世界観だが、"Them (Everyone Is a Liar But)"を聴けばその閉塞感の中にも静かに盛り上がるドラマがあり、インテリジェンス・テクノらしい電子音の美しさは荘厳に響く。その一方でアルバムの後半からは"Self Organising Sealed Systems"や"Hollow Stories, Hollow Head"のように、オールド・スクールなブリープを思わせる毒々しさやダブ・ステップらしい揺さぶるリズムも持ち出して、多少は現在のテクノも意識したように暗闇が広がるフロアへと接近した躍動的なトラックも待ち受けている。アルバムの前半後半で作風はかっちりと分かれているものの、しかしムードでの統一感は損なわれておらず、正に知的で荘厳な世界観は元祖たる風格さえ漂うものだ。決して新鮮味や斬新さがあるわけでもないのは事実だが、流行り廃りが早いダンス・ミュージックの世界で確固たる個性を築いているのだ。



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| TECHNO12 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Tales Ov Rossi, BitterSuite - Pieces Of A Puzzle / Familiar Currents (DeepSystems Music:SYSTEMS001)
Tales Ov Rossi, Bittersuite - Pieces Of A Puzzle / Familiar Currents

UKはブライトンから隔週月曜日の夜に放送されているインターネットラジオ局のDeepSystems。公式サイトから試聴した限りでは欧州ディープ・ハウスを中心とした音楽性のようだが、この度そのラジオ局が同じ名前を用いてDeepSystems Musicというレーベルを立ち上げた。レーベル初の作品は新しいユニットであるTales Ov Rossiと、過去にFinale Sessions等からもリリース歴のあるBitterSuiteによるスプリット盤となるが、実はどちらのユニットにもJon Grayなるアーティストが作曲/プロデューサーとして名を連ねており、実質はほぼJon Grayによる作品なのだろうか。Tales Ov Rossiによる"Pieces Of A Puzzle"は、硬質でひんやりとした4つ打ちのキックが続く上をミニマルなリフや浮遊感のあるパッドが微かに鳴っているだけの、極力展開を排除したDJツール向けなダブ・テクノとなっている。微かな残響が奥深い空間を演出しながら淡々とタイトなリズムで反復を重ねながら覚醒感を煽っていく展開は、DJがミックスしてこそ曲の機能的な面を活かす事が出来るのだろう。裏面にはBitterSuiteが2曲提供しているが、どちらも広大な青空へと飛翔するような壮大な展開を持ったディープ・ハウスを披露している。引き締まり厚みのあるハウスのキックとアフロなパーカッションが乱れ打つ中で、優美なシンセが軽やかに舞い踊るよう美しい旋律を描き出す"Familiar Currents Part 1"、メロディーは控えめに後退しダブバージョン的にキックやパーカッションが強調され残響が広大な空間を演出する"Familiar Currents Part 2"、そのどちらにもどこかスピリチュアルな神聖な佇まいと煌めくような華麗な音色からRon Trent直系のディープ・ハウス性を感じずにはいられない。異なる音楽性が両面に収録されているものの、どちらも即戦力と言わんばかりの内容だ。



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| HOUSE10 | 20:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
James Priestley & Giles Smith - 10 Years Of Secretsundaze (Secretsundaze:ssxcd003)
James Priestley & Giles Smith - 10 Years Of Secretsundaze
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先日来日したばかりのSecretsundaze - James Priestley & Giles Smith - による公式MIXCDの中でも、この作品はパーティーの10周年を記念する物としてパーティーの主旨が最も端的に表現されているのかもしれない。Secretsundazeは真夜中ではなくそのタイトル通りに日曜の昼間に開催されるロンドン屈指のサンデーアフタヌーン・パーティであり、テクノやディープ・ハウスだけでなくジャズやディスコなども紡ぎながら、じっくりと盛り上げていくパーティーだそうだ。日本にもここ数年二人揃って来日しSecretsundazeを開催しているが、オールナイト公演という性質上どうしても上げめのプレイとなり、本国のSecretsundazeとは異なるのではという疑問を消し去る事が出来ない。そんな疑問を持つ理由としてやはり本作の印象がどうしてもSecretsundazeらしさとして当方に植え付けられている事もあるのだが、ここで展開されるクラシカルな音楽性とモダンな響きの融合は類まれなるレベルに達している。先ずJames Priestleyが手掛けたミックスはメロウなビートダウン風なハウスである"Rain Parade (Mark E Remix)"からゆっくりと始まり、そしてコズミック感のある"Transatlantic Loading Bay"へと繋がる最高にロマンティックな流れが形成される。そして"Harlequin"や"Taking Over Me"などハウスからブロークン・ブーツまでビート感に振れ幅を持たせながらも徹底的に感情的で、そして中盤以降では生っぽくも煌めく多幸感を打ち出したディスコや色っぽいシンセ・ファンクも飛び出して、Secretsundazeらしい大胆かつクラシカルなフリースタイル性が満ちている。そんな自由奔放なプレイの最後にはフレンチ・ディスコの"I Love You Dancer"を用意して、ぐっと切なさを増して綺麗に着地する。対してGiles Smithは序盤から端正な4つ打ちのテクノやハウスを積み重ねながらビルドアップさせていくスタイルで、"Make Me Feel"や"Feel It"にしても揺蕩うような浮遊感と空間的な深みを伴い、非常に伝統的とも言える丁寧なプレイを行う。流れを壊す事なく滑らかに丁寧に曲調を守りながら、そこに仄かにエモーショナルな成分も加えてこちらもJamesに負けじと洗練されたドラマティックな展開を聞かせるのだ。終盤の"Ronin"以降はその洗練に磨きをかけて淡い白色光に包まれるような幻想的なサウンドが広がり、盛り上がったまま心地良い余韻を残してミックスは終了する。JamesとGiles、Secretsundazeとして一緒に活動しながらもその対照的なプレイは、しかしどちらにもストーリー性があり、これこそがSecretsundazeらしいという印象を鮮烈に残すのだ。願わくば日本のSecretsundazeでも、いつかこのようなプレイが聴ける事を願っている。



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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Defected Presents House Masters - Masters At Work (Defected Records:HOMAS21CD)
Defected Presents House Masters - Masters At Work
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ハウス・ミュージックにおける歴史においてどうしても通らずにいる事は出来ないアーティストがおり、今尚パーティーで燦然と輝くクラシックな音楽がある。Defected Recordsはそんなアーティスト毎に焦点を絞り過去の作品をコンパイルした「House Masters」というシリーズをリリースしているが、その最新作には遂にMasters At Workが登場した(ちなみに以前にもVegaとDopeは、それぞれ単独となる名義でこのシリーズにも登場している)。Louie VegaとKenny DopeによるMAWは今でこそ一緒に活動をする事は少なくなったが、ラテン・ミュージックやジャズから育ったVegaとヒップ・ホップやファンクからの影響が強いDopeは、互いの音楽性をクロスオーヴァーさせながらハウス・ミュージックの地盤を固めつつ、そして柔軟に拡大を行ってきた稀代のユニットだ。その余りある意欲と才能の為かオリジナル曲もリミックス曲も膨大な量があり、それらを遍く収録する為にこのシリーズでは初となる4枚組の大作となった。ここには現在も尚パーティーで聴く事が出来るクラシックが収録されているが、何はともあれMAWの中でも外す事の出来ない曲と言えばNuyorican Soul名義による"The Nervous Track (Ballsy Mix)"ではないだろうか。4つ打ちからの脱却としてヒップ・ホップ風ブレイク・ビーツと生のライブ感覚を持ち込み、ハウス・ミュージックに彼等の多様なルーツを落とし込んだ作風は今でこそ当たり前に聞こえるが、リリース当時の衝撃はきっと大きかったと想像するのは容易い。またRiver Ocean名義による"Love & Happiness (Yemeya Y Ochun) (MAW Original Remix Extended)"も生のラテンなパーカッションが怒涛のグルーヴを生み出し、何処かスピリチュアルでもある歌も相まって熱狂的なアフロ・ハウスを鳴らしている。そんな肉感的で人間味のあるダンス・ミュージックを手掛ける一方で、彼等は音楽的にメロディーやメッセージ性も大事にしており、Bebe Winansによる"Thank You (MAW Mix)"ではゴスペルのような歌と耳に自然と残る愛らしいメロディーが生きており、時代に左右されない普遍的な音楽性を手掛ける事という点でも類まれな才能を発揮している。その他にも本作にはMAWの代表曲が多数収録されており、もしこれから彼等の音楽を初めて聴くという人には、間違いなく本作を勧める事が出来る程に充実した内容となっている。リヴィング・レジェンドという言葉が一人歩きしてしまっている時代、しかしMAWこそリヴィング・レジェンドと呼ぶに相応しい存在である事を知らしめるコンピレーションだ。



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| HOUSE10 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
2014/12/13 Acid City @ Air
アシッド・ハウスに可能性を見出し再度その普及と発展に身を捧げているDJ EMMAが、新たに立ち上げたパーティーが"Acid City"だ。年内最後となる今回の開催は5年ぶりにリリースした自身の人生とも呼べる"EMMA HOUSE"のリリース記念も兼ねているそうだが、そこにはEne Recordsを主宰するChidaと、日本が世界に誇るアーティスト・Hiroshi Watanabeが登場する。
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| EVENT REPORT5 | 22:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Prins Thomas - Rainbow Disco Club Vol.1 (Endless Flight:ENDLESSFLIGHTCD13)
Prins Thomas - Rainbow Disco Club Vol.1
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2010年より東京晴海の海を望むロケーションで開催されているRainbow Disco Clubは都市型フェスとして定着してきているが、その音楽感を更にMIXCDとして表現したシリーズがEndless Flightと共同でスタートした。その第一弾にはRDCにも出演歴のある北欧ノルウェーのニュー・ディスコ大使であるPrins Thomasが抜擢されている。Prinsは過去にもニュー・ディスコを中心としたバレアリック路線なMIXCDをリリースしていたが、本作では一転して幅広い楽曲/音楽性を含みながらもテクノとしてのスタイルを披露している。しかし、それも最近テクノ路線のレーベルであるRett I Flettaを彼が始動させた事を考慮すれば、極自然な流れだったのだろう。始まりはDonato Dozzyによるビートレスかつトリッピーな電子音響なテクノから始まり、この時点で今までのPrinsとは異なる空気が発せられている。続くFloating Pointsによるディープなダブ・ステップで低空飛行を続け、The Shooktのサイケデリックな曲から遂にリズムに動きが見せ始める。Deepchordによる機能性を重視したミニマル・ダブ、Bjorn Torskeによる無邪気で陽気なムードに溢れたニュー・ディスコ、Marcellus Pittmanによる錆びた無機質なビートが鳴るロウ・ハウスなど、ジャンルは多彩だがロングミックスによって曲がいつ入れ替わったのかを曖昧とする自然な流れによって、不思議ととっ散らかった印象はない。寧ろ様々な音楽性がミニマルなミックスによって一つの流れを生み出し、特に中盤以降はビート感の強い曲が並んだ事でライブ感のある盛り上がりを見せている。ラストの盛り上げ方も圧巻だろう、一端Shedによる望郷の念を呼び起こすロマンティックな曲で仕切り直しをしつつ、最後にNY's Finestのハウス・クラシックで感情の昂ぶりを保ったままミックスは終了する。確かに以前のようなキラキラした底抜けの幸福感は薄れており、その分だけクラブを意識したグルーヴ感重視なプレイではあるのだが、しかしその中にもやや緊張感のあるコズミックな多幸感も存在する。何よりもニュー・ディスコなアーティストと言う自身の特徴や個性を振り払うかのような挑戦心あるミックスであるが、それがファンの期待を失う事なく新たな魅力を伴っている事は、Prins Thomasが単なるニュー・ディスコだけのアーティストではない事を気付かせてくれるのだ。



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| TECHNO11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
2014/9/20 CAMP Off-Tone 2014 @ マウントピア黒平
アンビエント・ミュージックを爆音で聴く…というコンセプトから立ち上がったOff-Toneはクラブ・パーティーとして始まるが、2012年からは野外キャンプパーティーとしてCAMP Off-Toneへと進化した。順調に回を重ね今年で3回目となるCAMP Off-Toneだが、出演アーティストはKaito aka Hiroshi Wanatabe、CD HATA&Koyas、Ian O'Brien、Ko Umeharaとお気に入りのアーティストが揃っている事もあり、野外用の道具は全く持ち合わせていないものの参加する事にしたのだ。
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| EVENT REPORT5 | 21:45 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Balearic Gabba Sound System - What You Really Need EP (Hell Yeah Recordings:HYR7133)
Balearic Gabba Soundsystem - What You Really Need EP
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今年1月に初来日を果たしたEnzo Elia。イタリアから「Balearic Gabba Edits」なるシリーズで過去の名作をバレアリック化した作品は、ニュー・ディスコやハウス方面でも御用達となり若手ながらも注目を集めている。本作はBalearic Gabba Sound System名義での作品となるが、中身はEnzoによるエディット作品という点で今までのシリーズの延長線上にあるものだ。しかし内容については今までの中でも格別で、イタリアのアーティストらしくイタロ・ハウスのクラシックに手を付けるなど、懐かしさと新鮮さが同居する素晴らしいエディット作品だ。A面にはSoft House Companyが1990年に放った"What You Need"のエディットが収録されているが、原曲を2倍以上の11分へと引き伸ばした事で先ずはDJとして使い易いように手が加えられている。また元々は今となっては野暮ったいハウスのリズム感だったが、ここでは細かく刻んだようなアレンジも施して今っぽいニュー・ディスコへと生まれ変わらせ、燦々とした太陽が降り注ぐようなトロピカルなピアノのコード感もより活きた開放感のあるエディットへと生まれ変わった。B面にも同じくイタロ・ハウスでは定番ともいえるDon Carlosによる"Ouverture"と"Chicago"のエディットが収録されているが、前者はアマゾンの中に居るような鳥の鳴き声もサンプリングされよりトロピカル感を増した透明感のあるディスコへと、そして後者はセクシーな女性の喘ぎ声をサンプリングしつつキックを抜いた事でよりリラックスしたリゾート感溢れるトラックへとアップデートされ、正にバレアリックなエディットを披露している。オリジナルからして既に名作といえるものだったが、その雰囲気を壊さずにモダンなバレアリックな要素を加えた本作が悪いわけがない。



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| HOUSE10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/4/4 vendor Presents "ON THE FLOOR" LORD ECHO JAPAN TOUR 2014 @ Unit
CDのみならずアナログも即完売となるなど日本に於いても高い人気を得るレゲエ・ユニットのLord Echo。"Thinking of You"のカバーなどアンセム級のヒット曲を出しつつ、単なるダンス・ミュージックとしてではなくレゲエにダブやソウルにジャズやファンクなどを落とし込んだ作風は、クロスオーヴァー的な手法でアルバムの完成度を高め着実な評価を得ているのだろう。そんなLord Echoが満を持しての初来日となり、リーダーであるMike Fabulousを含めた7人体制でのライブを披露する。そして国内外からパーティーを盛り上げるべくtoeやKuniyuki Takahasiと言ったライブアーティスト、そしてMuroやMichiharu Shimoda aka Silent PoetsがDJで出演するなど、個性的なメンバーが集まる豪華な一夜が始まる。
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| EVENT REPORT5 | 19:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Breach - DJ-Kicks (Studio !K7:K7314CD)
Breach - DJ-Kicks
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ある程度音楽にはまってくると例え知らないアーティストであってもレーベル買いをするような事はあるが、ベルリンのレーベルであるStudio !K7からリリースされた本作もそんな一枚である。名物となった「DJ-Kicks」は1995年から続くジャンルを越えたMIXCDシリーズで定評があるが、その新作にはBreachを迎えている。聞いた事のないアーティストだと思い調べたところ、実はニュージャズ/ブロークン・ビーツを手掛けているBen Westbeechだと分かった時には驚いたが、このBreach名義によるMIXCDでは最新のテクノ/ハウスを中心にシリアスになり過ぎずに感情の振れ幅を生かしたミックスを披露している。幕開けは不安を煽るような混沌としたノイジーな"Prince Of The Immortal Woods"から始まるが、そこから徐々にビートが入りドラマティックな歌物の"Triangle Vision"へと繋げ、いきなりあっと耳を惹き付ける展開をさせている。そこからは一気に真夜中の高揚感に満ちたフロアの空気を匂わせるディープ・ハウスへと繋がり、Fred Pによる"It Is What It Is"で陶酔感が最高潮にまで達する瞬間は序盤のハイライトだろう。中盤もディープに低空飛行を続けつつ歌物も織り交ぜながらじわじわと陶酔感を持続させ、終盤へと差し掛かるとテクノ寄りな太いキックのトラックも差し込みつつ、その上で闇を抜け出して明るさを求めるようにメロディアスな展開が待ち受けている。Dopplereffekt、Josh Winkら古典的なアーティストの曲に新世代のRedinhoによるフューチャリスティックなダブ・ステップまで新旧混ぜ込んで、ビートの豊かな多様性を用いて一気に開放感溢れた世界へと突入。この終盤でのドラマティックな盛り上がり方は目を見張るものがあり、爆発力を伴う勢いと共に自然な流れで抒情的なエンディングを迎える。何となく思うのはテクノ/ハウスのDJがトラックを世界観を統制するように曲をツール的に使うのに対し、Breachは世界観を収束させる事なく感情の起伏を広げるような選曲をしているのだ。それは恐らくニュージャズを手掛けるBen Westbeechとしてのよりエモーショナルな活動が、背景にあるからなのだろうか。デトロイト・テクノのような心に訴えかける音楽、それに近いものを感じるミックスだ。



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| TECHNO10 | 13:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Ben Sims - Fabric 73 (Fabric Records:fabric145)
Ben Sims - Fabric 73
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時代と共にシーンに寄り添うアーティストも入れば、そんなのはお構いなしと愚直なまでに自分のスタイルを貫き通すアーティストもいる。Ben Simsは間違いなくその後者に属するアーティストで、90年代後半のハードミニマル隆盛の時代からシーンの最前線へと飛び出し、00年代に入ってから周りがエレクトロやディープなテクノへと転身する中で、今でもスタイルを守りつつ残っている数少ない存在だ。ヒップホップのDJからスタートしたと言う彼の芸歴は本作でも活きており、3台のCDJを使用してライブミックスを行った上にエディットを施し、それらを最終的にAbletonでミックスし直した事で怒涛のハードグルーヴが渦巻くミックスとなった。ベテランからアンダーグラウンドなアーティストまで44曲にも及ぶトラックを使用し、その中には自身によるエディットを含め18曲も未発表曲が含まれていると言う事実は驚愕だが、音自体はBen Simsと言わざるを得ないどこか古臭さも残りながら野性的で図太い。執拗なまでの4つ打ちを貫きつつ矢継ぎ早にミックスされる事で、全体を通して一つの音楽となるような曲の境目も気にならない痛快なプレイだが、恐らく現在のシーンと照らし合わせるとやはり何処か野暮ったいと言うか時代から取り残されている感は否めない。しかしこの音こそがBen Simsを個性付けているとしたら、疑う事なく自身の道を歩み続ける彼の気概は本物だ。エレクトロやシカゴ・テクノのファンキーさとハードテクノのシャッフルする疾走感、そこに少々のミニマルのディープな要素も織り交ぜつつ、後半に進むに連れて草を刈り取る芝刈り機のように全てを巻き込みながら爆走するグルーヴ感の前には抗う事など出来やしない。ハードなだけの音楽には飽きつつもある当方だが、たまにこんな愉快痛快で突き抜けたミックスを聴くと何だか心が沸き立ってくる。

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| TECHNO10 | 10:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
2013/10/11 Hiroshi Watanabe @ Origami
表参道に新たにオープンしたクラブ・Origami。まずまずクラブのホームページを見る時からアカウント登録が必要だとか、曜日毎にレジデントを完全に固定し一夜に1DJだけなど、今どきのクラブにしては随分とストイックなスタイルを貫き敷居を高く設定しているようだが、サウンドシステムにはアジア圏では初導入になるINFINITE SYSTEMを設置と謳って音にも拘りを示している。今回の第二金曜はKaito名義でも人気を博しているHiroshi Watanabeがオープン〜ラストでDJを担当しているので、Origamiの様子見も兼ねて遊びに行ってきた。
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| EVENT REPORT4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/7/6 DAIKANYAMA UNIT 9TH ANNIVERSARY LOS HERMANOS -SOUL SAVER LIVE- supported by PRIMITIVE INC. & METAMORPHOSE @ Unit
早いものでUnitも遂に開業9周年。今週から来週にかけてはその記念パーティーを数度に渡り開催しているが、2日目はPRIMITIVE INC.とMETAMORPHOSEがサポートを行い、デトロイトからはLos Hermanosに日本からはHiroshi Watanabe、Calm、Ametsub、Inner Scienceらが出演した。Los HermanosはSoul Saver Liveを銘打ったライブを予定し、Inner Scienceもライブ出演と、普段のパーティーよりもライブが打ち出されているのが9周年のパーティーらしく楽しみであった。
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| EVENT REPORT4 | 11:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Sandwell District - Fabric 69 (Fabric Records:fabric137)
Sandwell District - Fabric 69
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2010年頃からベルリンのアンダーグラウンド界隈で注目を集めていたSandwell District。FunctionことDavid SumnerとRegisことKarl O'Connorから成るこのユニットは、誠に残念ながらFabricの名物MIXCDシリーズの69作目で終焉を迎える事が空気として伝わってきている。公式リリースとしては初のMIXではありながら最終作でもあり、その観点からすると集大成と捉えるべきなのだろうか。以前にパーティーでSandwell Districtのプレイを聴いた時には煮え切らないプレイにやきもきしたものの、本作ではCDと言う媒体のおかげか選曲の繊細な妙技を感じられ、Sandwell Districtらしい鉄の鈍い輝きを放つダークな展開を終始保った重厚感のあるテクノの地平が広がっている。メディアの話では本作はソフトウェアによって入念にミックスが行われた作品との事で、パーティーらしい激しいライブ感よりはアートとしての精巧な展開がより強く表現されている。出だしの3曲からしてRegisやFunctionが制作に絡んでいる曲から始まるのはご愛嬌としても、序盤から新しい何かが萌芽するような胎動から始まり、大きな変化を作らず繋ぎ目も分からない程に滑らか展開を伴ってビートは強みを増していく。その後も杭を打ち込むような安定感のあるキックが刻む中で、荒涼とした景色が広がる灰色のモノクロームな音像を見せながら大きな山も谷も作らずに水平構造を保つ展開が続く。疾走感や重圧による強迫的な音ではなく密閉された空間から生まれる闇の不気味さが通底し、空気としてのインダストリアルやポスト・パンクのアティチュードは確かに存在しているのだ。行き過ぎたハードテクノへの反抗と言うべきか、表面的に過激な音は本作では殆ど聴かれない。しかし鳴っている音の雰囲気は朽ち果てた末の荒涼とした世界を目の前に描き出しており、単なるハードなテクノとは一線を画す事を意識してミックスをしているのが伝わってくる。オリジナル作品においても聴かせる事も重視していたSandwell Districtらしさは本作でも軸としてあり、確かに最終章として円熟味を開花させたミックスと言えよう。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2013/1/5 KMS RECORDS "TRIBUTE TO DETROIT" @ Air
2013年も遂に始まりましたが、その一発目のパーティーはデトロイトテクノのベルヴィル・スリーの一人であるKevin Saundersonが登場。Juan Atkinsがオリジネーターであり、Derrick Mayはイノベーターであり、そして一方Kevin Saundersonはと言うとエレベーター、つまり売り上げ的な面も含めて最もデトロイトテクノを高みに上がらせたアーティストです。コマーシャルな作風ではありつつもテクノ/ハウスの両面でヒット作を量産し、メジャーへ殴り込みを掛けたその功績は疑うべくもありません。そして今回は彼が主宰するKMS Recordsをフィーチャーしたパーティーと言う事で、日本からもデトロイト・テクノ/ハウスに造詣の深いSTEREOCiTIやDifferent World(Claude Young & Takasi Nakajima)らが招かれ、デトロイト好きには堪らないパーティーが開催されました。
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| EVENT REPORT4 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2012/11/17 BLACK EMPIRE feat. Theo Parrish @ Liquidroom
既に恒例となっている年に一度のTheo Parrishによるワンマンロングセットが、今回はLiquidroomのパーティー「BLACK EMPIRE」によって開催された。デトロイトもシカゴもNYも西ロンも、そしてジャンルも時代も超越し混合と削り出しによる音の彫刻と呼ぶべきTheoのプレイだからこそ、たった一人による真夜中のパーティーを特別なものとする。
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| EVENT REPORT4 | 19:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
Ben Klock - Fabric 66 (Fabric Records:fabric131)
Ben Klock - Fabric 66
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Ostgut Ton、Berghein勢が気を吐いて活動するベルリンのシーンにおいて、Ben Klockもまた独自のテクノ路線を突き進む個性的なアーティスト/DJだ。Bergheinに於ける活動が認められ一躍トップクラスのDJとなった彼ではあるが、そのせいか近年はアーティストとしての活動よりもDJとしての側面が強く、新作はアーティストアルバムではなく名門MIXCDシリーズのFabricへミックスを提供する事になった。正直に言うと最近は作品も出していなかったしリリース前はそれ程期待してなかったのだが、蓋を開けてみれば凍てついた空気にベルリンの幅のあるテクスチャーを織り交ぜた展開になっていて溜飲が下がった程だ。本人が「普段のセットで盛り上がる作品にはしたくなかった」と意識したのが影響したのか、勢いのあるテクノだけではなく幅広い音を取り込みながら深みや広がりを聞かせ、例えば真っ暗闇の深海を潜っていくように未知なる旅を繰り広げるスリリングな内容となっている。重苦しい音圧や過激なグルーヴ感に頼るのではなく冷たく無機質な音のムードで荒廃したベルリンテクノのイメージを生み出し、やたらめったら体感的にハードな音ではなく精神的にストイックな音に統一されている所にテクノと言う言葉から感じられるマシンソウルが見え隠れするのだ。非4つ打ちの暗黒な音に包まれる前半、その後殺伐としたアシッドやミニマルを通過したかと思えば、荒れ狂うトライバルや硬質な音がダビーに広がるダブ・ステップもあり、後半に入ればハードで機械的な音とディープな空気が混ざりながら終盤のピークへと上り詰めていく。そして最後はピークから静寂へと一気に裏返り、何とAlva Notoの夢幻の世界に溺れるアンビエントで厳かな佇まいの中、静かに終焉を迎える。様々な要素で畳み掛けるプレイがあったからこそラストがより感動的に演出されたのだろうか、Ben KlockのDJの素晴らしさを再度認識する事が出来た素晴らしいMIXCDだ。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2012/8/11 FREEDOMMUNE 0<ZERO> A NEW ZERO 2012 @ 幕張メッセ
2011年8月19日、FREEDOMMUNE 0<ZERO>は東扇島東公園を襲った集中豪雨によって中止となり、ある意味では伝説となってしまった。それから一年、再起をかけて開催されたFREEDOMMUNE 0<ZERO> A NEW ZERO 2012は屋内である幕張メッセへと場所を移し見事にフェスティバルを完遂させた。クラブ系DJからノイズ系のユニット、サブカル系ロックバンドや大物アーティスト、しまいには夏目漱石の脳味噌まで出演をする奇妙な存在が邂逅を果たした稀有な一夜だったと思う。
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| EVENT REPORT3 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
2012/5/20 Nagisa Music Festival Tokyo Edge Effects @ ageHa
今回金環日食に合わせてageHaで行われた"渚"に遊びに行ってきましたが、当ブログの過去記事を検索したところ以前ageHaに行ったのが2010年の7月末だったので、なんとほぼ2年ぶりのageHaへの訪問となりました。久しぶりのageHaと言う事もあり、また出演するアーティストも好みの人が多く楽しみにしておりましたが、日曜夕方から月曜朝までの開催と言う事もあり多少の危惧も感じておりましたがどうだったのでしょうか。
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| EVENT REPORT3 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Hiroshi Watanabe - Contact To The Spirits 2 (Octave Lab:OTLCD-1760)
Hiroshi Watanabe - Contact To The Spirits 2
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5年前にKaito名義でリリースした"Contact To The Spirits"(過去レビュー)はKaitoの魅力と、そしてKompaktとの共同プロジェクトとしてKompaktの魅力を世に伝える意味で特別であった。そして本作はそのタイトルの続編ではあるが名義は本名でとなり、Kompaktの制約も無くなるなど相違はあるが、やはり特別である事は曲目を見て気付くはずだ。一目見て気付くのは彼との繋がりもそれ程なさそうであったデトロイト・テクノやシカゴ・ハウスが導入されている事で、リスナーからすれば少々意外な印象を受けるだろう。しかし本人から聞かせて頂いた話では元々NYでの活動時代からそれらを好んで聴いていた訳で、本人の中ではデトロイト・テクノと結び付く事はなにも意外な事ではないと伺った。となると今それらが表面化してきた事は、レーベルや名義での制約から解き放たれ自分自身の中に常に存在する音楽を、自然と手繰り寄せミックスした結果なのだろう。だからと言って本作がデトロイト系のミックスであるとも思わない。やはりここで聴けるのはワタナベヒロシと呼べる音であり、それは優しく包み込み包容力やそれに相反する沸き起こる力強さを伴うテクノ/ハウスである。これまで以上にリズム/グルーヴの変化の付け方は深みを増し、幻想的なトランス感を呼び起こす音から生々しい肉体感を感じさせる音まで広がりを聞かせながら、曲と曲とを多層的に被せる事で未知なる展開を生み出す事に成功している。また一瞬足りとも気の抜けない流れの中で、最後には日本人の曲が3曲並んでいる事は同じ日本人として喜ぶべきだろう。無理な展開は感じさせずにそれらは当たり前の様に自然とミックスされているが、そこにワタナベさんが日本のダンスミュージックの期待を一身に背負っている気概は伝わってくるだろう。彼にとってもう6枚目となるMIXCDであるのに、停滞とは全く無縁であるどころか明日へと前進を尚続けている。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2012/04/14 SIGNATURE vol.02 @ Sound Museum Vision
Sound Museum Visionと言う大型クラブだからこそ成し得るパーティーがあるとしたらやはり豪華なブッキングを突き詰める事だと思うが、その端的な例が今回のパーティーではなかろうか。デトロイトからテクノとラテンを融合させたライブを行うLos Hermanosを招致し、日本からは若かりし頃にデトロイト・テクノに魅了されたKen Ishii、デトロイトの叙情的な音楽感とも共通する方向性を持つHiroshi Watanabe、そしてデトロイトテクノを愛するTakamori K.が出演すると言うフェスティバルに勝るとも劣らない素晴らしいアーティストが集結した。
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| EVENT REPORT3 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
BEST OF 2011
あけましておめでとうございます。2011年は東日本大震災や原発事故と言う想像だにしなかった災害が日本を襲い、その影響で音楽シーンにも暗い影を落としていたように思われます。しかし多くの海外からの支援や、また国内のチャリティー活動もあり少しづつではありますが、復興に向けて進んでいるのも事実です。そしてそれは音楽と言う文化に於いても同様で、一時期は萎縮してしまったパーティーやクラブミュージックも今ではまた以前と同じ位までに活動を盛り返しております。そんなご時世の中で素晴らしい音楽も、特にそれが日本から多く出てきた事は本当に喜ばしい事で、そんな音楽は僕に人生を楽しく過ごす為の原動力となってくれています。さて今年も本当に沢山の音楽を聴きそれぞれが素晴らしかったのでどれがベストと言うのも難しいのですが、今の気持ちで気に入っている作品を選んでみました。皆様のポジティブな力の原動力となる事を祈って紹介致します。
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| BEST | 09:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Planetary Assault Systems - The Messenger (Ostgut Ton:OSTGUTCD20)
Planetary Assault Systems - The Messenger
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拡大・変化をし続けるテクノと言う音楽がいつしかクラブを離れて、家のベッドで聴くリスニングミュージック的な側面も持ち合わせているのは事実だが、本作のようなアルバムを聴くとテクノの真価はやはりクラブのフロアでプレイしてこそと思わずにはいられない。UKテクノのハードな面を支えてきたLuke SlaterことPlanetary Assault Systemsが、2年前のアルバムと同じくまたしてもベルリンテクノを象徴するOstgut Tonからアルバムをリリース。前述した通りに本作はクラブでDJが使用する事に特化した機能的なハードなテクノが中心なので、ホームリスニングのアルバムとして万人が楽しめるかと言うと否である。しかしここに詰まっているテクノは、緊張感や臨場感を伴う真っ暗闇のクラブを喚起させる程にフロアの現場感を十分に含み、単純なシークエンスの複合的が重なりが脈打つグルーヴを生み出せると言う事を証明している。荒廃した廃墟を思わせる音の質感、温度感や人間味を削ぎ落した無機質な感覚、重苦しい地鳴りのようなダビーな音響は、何処を聴いても徹底してテクノの機械的なグルーヴが主張しており、テクノに馴染みの無い人が想像さえしやすいテクノと言うのは正に本作みたいなサウンドであろう。中にはJeff Millsまんまなディープテクノもあり、凶悪で切迫した音が続く中で浮遊感のある奥深さも演出しているが、やはりこれもクラブで全身に浴びるとぶっ飛べるのは想像に難くない。前作に続き上手い具合にベルリンテクノにコミットしており、期待を裏切らないテクノのアルバムとなった。



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| TECHNO9 | 12:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
2011/11/5 Rovo × System 7 "Phoenix Rising TOUR" @ O-EAST
一体どんな経緯があったのか謎ですが日本の人力トランスバンド・Rovoと、テクノ界きってのおしどり夫婦ユニット・System 7がコラボレートし、更には一緒にツアーも行っている。自分は初期の頃のRovoの作品が大好きでかつてはライブも結構行ってたのだが、最近はクラブミュージックばかり聴くようになり、Rovoのライブを聴いたのも6年前のメタモが最後と随分ご無沙汰。そしてSystem 7に関しても7年前のUnitで観て以来と随分ご無沙汰。どちらも音楽性に関しては文句無しのぶっ飛びサウンドを披露するライブバンドであり、期待を胸に久しぶりに両者のライブを体験してきた。
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| EVENT REPORT3 | 01:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
System 7 - Up (A-Wave:AAWCD014)
System 7 - Up
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テクノシーンきってのおしどり夫婦ユニット・System 7。Gong時代からの活動を含めれば既に活動歴35年以上になる齢60のSteve Hillage、そしてその奥さんであるMiquette Giraudyは、音楽への創作意欲が留まる所を知らない。そして通算10枚目となるアルバムは、2000年以降プログレッシヴハウスやトランス色を強めていた彼等が、この10年の中で最もテクノに接近したアルバムとなっております。コラボーレーションを得意とする彼等は本作でもA Guy Called Geraldや、Rovoの勝井祐二、Funky Gongと共同作業を行い、そしてJosh Winkのリミックスも収録するなど様々な音楽を咀嚼し時代に合わせて変化していく自由なユニットですが、しかしながらSystem 7節とも言える統一感も存在し一聴して彼等の音と分かる程。本作では以前よりもミニマルなリフや展開を全面に打ち出しつつシンプルなダンスグルーヴを強調しておりますが、Hillageのフニャ〜ンと重層的に広がるディレイを多用した独特のギターサウンドとGiraudyの透明感のある華麗なシンセパッドはそのままに、System 7らしい派手で壮大な展開とエモーショナルな旋律を見事に鳴らしております。以前まであった宗教的・呪術的なトランス色はかなり後退しつつも、都会のクラブにおける熱狂的な夜のダンスミュージックらしくアグレッシヴな高揚感は感じられ、どれだけ歳をとっても前に進み続ける姿勢には頭が下がります。シングル曲でもある"PositiveNoise"と言うタイトルからも分かる通り、アルバム全体が飛翔するかの様な前向きな力に満たされているのですね。



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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Mankind - Metro City Blues (3rd Strike Records:STRIKE7LTD300)
Mankind - Metro City Blues

謎に包まれたロンドンのディープハウスレーベル・3rd Strike Records(どうやらディスコレーベル・Under The Shadeの別ラインらしい)。Erdbeerschnitzel、The Tortoise、Vakulaなどまだそれ程世に知れ渡っていないアーティストの作品をリリースするも、そのどれもが局所的に高評価を得ている正にアンダーグラウンドと言う言葉が相応しいレーベルです。そんなレーベルの新作は詳細不明のMankindなるアーティストのデビュー作、しかも全世界で300枚限定と言うファン泣かせなリリース。タイトル曲である"Metro City Blues"からして秀逸で、プリミティブなシンセのリフレインとローファイなキックやパーカッションで、まるで大海をゆらゆらと漂流するようなゆったりとしたBPMのメロウな小波に揉まれ、気分も夢見心地なディープハウスに包まれます。裏面の"Come Go"は微妙に黒くジャジーな味も醸し出しつつ、やはりゆったりとしてディープハウス、又は適度に洗練されてビートダウン的な音を聴かせてくれます。更にそれをスムースかつパーカッシヴに仕立て上げたフロアライク仕様の"Honey Soundsystem Remix"も、深みが増しており非常に使い易いハウストラックになっております。デビュー作からして既にベテランの風格を感じさせるMankind、兎に角レーベル共々に目が離せません。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Global Communication - Back In The Box (NRK Music:BITBCD05)
Global Communication - Back In The Box
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アンビエント、テクノ、ハウス、ボサノバ、エレクトロ、クラブジャズ、そしてダブステップ…Tom MiddletonとMark Pritchardのそれぞれソロとして、又は二人でのユニット・Global Communicationとして、テクノ黎明期から様々なジャンルを開拓してきた二人。ここ15年以上はお互いに距離を置き別の道を歩んできた二人が、今年になり遂にGlobal Communicationとして復活を果たしライブ活動も行うなど期待を感じさせますが、その流れでを受け継ぎGlobal Communication名義でのMIXCDも制作しました。しかもNRKが提唱するバック・トゥ・ザ・ベーシックスのシリーズを担当するなんてきたら、そりゃ彼等のマニア心も駆り立てられたのか、80年後半から90年前半のデトロイト・テクノやAI系と呼ばれるピュアテクノ、そして美し過ぎるアンビエントまで盛り込んだテクノ黄金時代を象徴する選曲を行っております。所謂テクノクラシックと呼ばれる作品を選びつつも、表立ってはいなかったものの玄人受けする隠れ名曲まで掘り起こすその知識とセンスたるや、流石に時代の寵児であった事を感じさせずにはいられません。R & SやWarp Records、Eevo Lute、Planet-Eをはじめとするその時代を象徴していたレーベル等から今尚輝きを失わない名曲を選りすぐりし、Disc1はダンスオリエンテッドに、Disc2はリスニング寄りのプレイを聴かせてくれます。新鮮味は当然皆無ながらも再度90年代前半のテクノを聴くと、今よりも洗練さや熟練と言う点では劣るものの、それ以上にアイデアや衝動を重視しテクノの自由な創造性が溢れていた事が感じられます。そう、テクノとは元来解放されたエクスペリメンタルな音楽であるべきで、それを遂行していたのがGlobal Communicationでもあったのだから、ここで聴けるテクノは彼等の指標でもあったのでしょう。普通のクラブで盛り上がるようなDJMIXとは全然違うけれど、テクノの歴史を紐解くアーカイブとして大層役立つ内容である事は断言します。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Linkwood - From The Vaults Part 1 (Prime Numbers:PN10)
Linkwood - From The Vaults Part 1
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UKエディンバラのカルトレーベル・Firecracker Recordingsと、そして同じくUKマンチェスターにおいてTrus'me主宰のPrime Numbersからポストビートダウンを担う作品をリリースしているNick Moore aka Linkwood。アルバム"System"(過去レビュー)以来2年ぶりとなる新作が到着しておりますが、ここでは以前よりもアッパーでグルーヴィーさを打ち出したディープハウスを披露。A面の"Dirty Love"はエレガントなパッドが反復する単純な構成ながらも、途中から自由に暴れまくる手弾きのシンセや呟き風のガヤ声も微かに浮上し、どす黒くファンキーに変容を見せるアッパーなディープハウス。B面にはトラック名無しが2曲収録されていますが、こちらの方がよりLinkwoodらしいビートダウンと言える内容ですね。覚めない夢の中に溶け込むように物憂げで悲壮感も漂う"Untiteld1"、乾燥したキックや虚無感に満ちたベースラインがシカゴハウスを思わせる"Untiteld2"と、光の射さないマイナーな鳴りがジメジメしていてビートダウン的。デトロイトハウス好きならLinkwoodは要チェックです。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Linkwood - System (Prime Numbers:PNCD01)
Linkwood - System
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UKスコットランドはエディンバラを拠点にほぼ一年に一枚と言うスローペースなリリースを行うも、そのどれもがカルトヒットしているハウスレーベル・Firecracker Recordings。そこに名を連ねるはFudge Fingas、House Of Traps、Linkwood Family、そしてNick MooreことLinkwood。UKからデトロイトへの回答、またはポストビートダウンとも言える湿度のある黒い音を鮮やかに聴かせる話題のアーティストですが、このアルバムは同じくデトロイトハウスを猛追するTrus'meのPrime Numbersより。ポストビートダウンなんて言った割にはあそこまでの濃密な粘着性は無いのですが、安っぽいアナログのリズムボックスから聴こえるようなスネアやキックにクラップ音を多用した80年代を意識したディスコサウンド全開で、また地べたを這いずり回るシンセベースは艶めかしさを強調しております。そして何よりもこのアルバムを特徴付けるのは、コズミックなシンセサウンド。ムーグも使用してアナログ感を打ち出したシンセはレトロな煌きと共に優しさや素朴な音質を生み出し、ディスコも飛び越えてフュージョンやファンクにも似た躍動感のあるプレイを聴かせてくれます。多分プログラミングをメインに組み立てられてはいるのだろうけれど、それを意識させない手作り感の強い温かみがあり、また汚れを綺麗に落としたスタイリッシュ感もありそこが単なるデトロイトハウスの物真似に終っていない所以なのでしょう。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Gathering - In My System (Remixes) (Silver Network:SILVER029)
The Gathering - In My System (Remixes)
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シカゴディープハウスの巨匠でありながら、近年のジャーマンディープハウスにもリンクして再度注目を集めているChez Damier。昨年はThe Gathering名義(ユニット?)の"In My System"がまたも大ヒットとなるなど熱い状況が続いておりますが、その熱も冷めないうちに更にリミックスEPが到着。A面にはリエディットやビートダウン方面で躍進中のThe Revengeがリミックスを提供しており、普段とは作風の異なるアシッディーで不機嫌なシカゴハウス風のディープハウスを披露しています。オリジナルのメロウさは抑えクールで無機質にしつつ、不思議なSEも加えてどこかミステリアスな空気漂う簡素なスタイルへと削り落とした印象。そしてB面にはフレンチハウスの第一人者・Chateau FlightからI:Cubeが、極上のプログレッシブハウスなリミックスを提供。最近のI:Cubeの音楽性は以前からは想像も出来ない程に大箱向けなプログレッシブハウス寄りになっているけれど、その違和感以上に力強いダンストラックの魅力が優っているのも事実。本作でもハードで図太いキックの上にサンプルボイスをループさせ、奥行きを感じさせるダビーな音響とど派手なシンセで空間を埋め尽くして、眼前に圧倒的な音の壁が立ちはだかる様です。これはフロアで聴いたら絶対盛り上がるのは間違い無いでしょう。ちなみに私はアナログ盤を購入したのですが、デジタル配信だと更に3つのリミックスも収録されている模様。

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| HOUSE6 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2010/11/02(TUE) E-NAUT @ Eleven
DJ : KEN ISHII, DJ NOBU, TAKAMORI K.
Live : DJ YOGURT & KOYAS, SHOTARO HIRATA

2010/11/05(FRI) Grassroots 13th Anniversary DayII @ Grassroots
DJ : DJ NOBU, Conomark, Haruka

2010/11/06(SAT) FLOATRIBE @ Unit
DJ : KAORU INOUE, WATARU TAKANO
LIVE : JEBSKI

2010/11/13(SAT) Clash @ ageHa
Live : PLANETARY ASSAULT SYSTEMS, Newdeal
DJ : Takkyu Ishino, Q-Hey, Takuya

2010/11/22(MON) op.disc presents hub @ Unit
Live : RADIQ
DJ : SOULPHICTION aka JACKMATE, Den
Saloon DJ : yoshiki, Stereociti, Naoki Shinohara

2010/11/26(FRI) So Very Show! @ Womb
DJ : AARDVARCK, RONDENION

2010/11/27(SAT) Liquidroom presents BLACK EMPIRE feat. DERRICK L. CARTER long set @ Liquidroom
DJ : DERRICK L. CARTER
| UPCOMING EVENT | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2010/10/01(FRI) Bed Making × 恥骨粉砕 @ heavysick ZERO
SPECIAL GUEST LIVE : ホテルニュートーキョー
SPECIAL GUEST DJ : TAICHI
RESIDENT DJ : L?K?O, DJ YOGURT
Bed Making DJs : KOR-ONE, Makossa, KURARA, I-TAL
恥骨粉砕 DJs : mew, DUBINCH, No`n, JUMBLE

2010/10/02(SAT) groudrhythm @ Air
DJ : Kaoru Inoue, Hikaru, HIROKI MURAI a.k.a Psychedelic Bus

2010/10/02(SAT) Four Seasons of Deep Space ~Autumn~ @ Eleven
DJ : Francois K.
Live : Cro-Magnon

2010/10/08(FRI) E-NAUT @ Eleven
LIVE : Calm -Moonage Electric Quartet-, Kuniyuki -live pa set-
DJ : DJ NORI, TAKAMORI K.

2010/10/09(SAT) CHAOS @ Eleven
DJ : Fumiya Tanaka, Zip

2010/10/09(SAT) Rejected Label Night @ Womb
DJ : Joris Voorn, Edwin Oosterwal

2010/10/09(SAT) Electric Skywalker @ Unit
LIVE : SYSTEM 7
DJ : SECRET CINEMA, RENNIE FOSTER

2010/10/10(SUN) MADCHESTER NIGHT 2010 @ SEATA
DJ : YODA, KENJI TAKIMI, DJ YOGURT

2010/10/16(SAT) freerange tokyo @ Warehouse
DJ : Tom Middleton, Jay Zimmermann aka JZ, DJ Sam Fitzgerald, Aosawa, Kaji

2010/10/23(SAT) Clash × Drumcode @ ageHa
DJ : Adam Beyer, Cari Lekebusch, Ida Engberg

2010/10/23(SAT) HOUSE OF LIQUID - liquidroom 6th anniversary @ Liquidroom
DJ : LEN FAKI × 石野卓球 × DJ NOBU

2010/10/30(SAT) Real Grooves Volume 43 RG Halloween Costume Party @ Eleven
Live : Stephen Beaupre
DJ : Akufen, Takuya × Kikiorix
| UPCOMING EVENT | 07:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Surgeon - Fabric 53 (Fabric:fabric105)
Surgeon - Fabric 53
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UKのマット・デーモンとも呼ばれる(嘘です)Anthony ChildことSurgeon。眼鏡を掛けたその知的な見掛けとは裏腹に、彼の繰り出す音は暴力的でサドスティックなインダストリアルテクノが特徴。流行に振り回される事なく一貫したハードな美学を持ちつつも、このFabricシリーズの最新作ではダブステップも取り込んだ上で相変わらずのハードな音を鳴らしておりました。もっとも彼自身も数年前からダブステップには接近していたので本作への流れも違和感は無いのですが、ダブステップのみならずデトロイトテクノやミニマルも使用し、相変わらずの幅の広さ故の面白さを感じさせてくれます。跳ねと疾走間に溢れたグルーヴ、中にはメランコリックな流れもあり、そして強靭で厳ついハードな音は確かにSurgeonの専売特許。雑食性がありつつもハードな音の統一感は流石その筋のベテランであり、Jeff Mills以降のハードミニマルの分野を率先して開拓して来た人物だけあります。かつて多くのハードミニマリストが路線変更を必要としたのに対し、Surgeonの視点に今も昔もブレは全くありません。信頼のおけるアーティストとは、かくあるべき。

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| TECHNO8 | 09:30 | comments(2) | trackbacks(2) | |
2010/07/31 MILD SEVEN presents Blue Windy Night "Clash" @ ageHa
世間はフジロック真っ只中ですが、東京でもそれに負けないパーティー"Clash"が開催されており、今回はシカゴハウスの狂った大ベテラン・Curtis Alan JonesことGreen Velvetと、デトロイトの哀愁ユニット・Los Hermanosが来日しておりました。最近はそれ程イケてるパーティーが無かったのでageHaはご無沙汰(9ヶ月ぶりだよ…)でしたが、この面子なら行くしかないでしょう。
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| EVENT REPORT2 | 09:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Gathering - In My System Part One (Gathering:ga01:ga01)
Gathering - In My System Part One
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シカゴハウスのベテラン・Chez DamierにChris Carrier、Jef Kの二人が加わった謎な組み合わせのGathering。突然Part.1と2の2枚のEPがリリースされましたが、ネットで調べた内容が正しければこのPart.1は、Jef KとChris Carrierのリミックス2曲が収録されております。A面はJef Kによるリミックスらしく、広大な海をゆったりと揺蕩う様なおおらかなディープハウス。Chez Damierと思われるムーディーな声がタイトル名を呟き、そしてうっすらと透明感のあるシンセストリングスも張り、落ち着きがありシックな夜の感覚が感じられますね。B面はChris Carrierによるリミックスだそうで、A面に比べてアグレッシヴでリズムも跳ねており、ミニマル色とシカゴ色も感じられるダンスミックスです。ボーカルやシンセにはダビーなエフェクトがかけられており、派手に盛り上げるならこちらが効果的かな。どちらもChez Damierらしいメロウかつムードはあり、ロマンティックなディープハウスが好きにはお勧めです。詳細とかが余り書かれていないので非常にブートっぽいんだけど、正規盤だそうな。

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| HOUSE5 | 07:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Matthew Hawtin - One Again, Again (Plus 8 Records Ltd.:lus8107CD)
Matthew Hawtin - One Again, Again
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Richie Hawtinの弟・Matthew Hawtinが手掛けるレトロなアンビエントミックス。ライナーノーツによれば1993〜98年までデトロイトにおいて、踊る為のテクノルームとチルする為のアンビエントルームがあるパーティーを開催していたそうで、本作品はそこでプレイしていた初期アンビエントを紹介する為に企画したそうです。と言う訳で内容は自分以上のおっさん世代には懐かしいであろうトラック満載で、The Irresistible Force、Sun Electric、Link、Pete Namlookらのアンビエント大御所から、TheoremやFUSEらのPlus 8一派、果てはサイケデリックロックのPorcupine Treeなんかも詰め込まれております。アンビエントフルコースとは言いつつも抽象的でノンビートな流れが多いので、楽天的でふわふわと気持ち良いと言うよりは、宗教音楽的な瞑想に誘う鎮静作用が強くなかなかの荘厳な音が広がっております。座禅を組み神妙な気持ちで、そして正面に対峙して聴く様なある意味ハードコアなアンビエントなので、馬鹿になってラリパッパーで聴くのには向いてないでしょうね。寝る時に小さな音でかければ安眠アンビエントには成り得るかもしれませんが、一番はやはりお香を焚いて目を閉じて瞑想しながら聴くのがベストでしょう。

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| TECHNO8 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2010/05/01(SAT) CABARET @ Unit
Live : DBX
DJ : Daniel Bell, yone-ko, masda, sackrai

2010/05/01(SAT) FORWARD @ Air
DJ : Francois K., Calm

2010/05/01(SAT) Mother presents UNIVERSAL SOUND OF ORCHESTRA @ ageHa
Live : System 7, Son Kite and more
DJ : Mixmaster Morris, Artman, Sinn and more

2010/05/02(SUN) Thomas Fehlmann Japan Tour 2010 @ Eleven
Live : Thomas Fehlmann
DJ : DJ Wada, Universal Indiann

2010/05/02(SUN) Rainbow Disco Club @ 晴海客船ターミナル臨港広場特設ステージ
"RAINBOW DISCO"
DJ : DJ HARVEY, METRO AREA, KENJI TAKIMI, KOJIRO, MATT EDWARDS, NICK THE RECORD, GO KAMINOMURA

"THE TOP"
LIVE : VINCE WATSON, MIRKO LOKO, SIDE B
DJ : AME, LEON & SKINNI PANTS, TEZ & KUSDA, LOUD MINORITY RADIO, KELIE

2010/05/04(TUE) LARRY HEARD JAPAN TOUR 2010 @ Air
DJ : Larry Heard, DJ Sprinkles a.k.a. Terre Thaemlitz

2010/05/04(TUE) Redshape Japan Tour @ Module
Live : Redshape
DJ : Keihin, Gonno, Naoki Shinohara

2010/05/04(TUE) MINUS CONNECTED #8 @ Womb
DJ : Richie Hawtin

2010/05/07(FRI) CLUB MUSEUM 7th Anniversary!! "777" @ Unit
DJ : FREQUENCY 7 aka Ben Sims + Surgeon - 7 HOURS Show ! -

2010/05/08(SAT) DJ HARVEY 2010 tour of Japan @ Eleven
DJ : DJ HARVEY, DJ GARTH

2010/05/15(SAT) FUTURE TERROR VS BLACK CREAM @ Liquid Loft
DJ : FUTURE TERROR(DJ Nobu, Haruka, Kurusu) & BLACK CREAM(HATTORI, SE-1, Apollo)

2010/05/21(FRI) root & branch presents UBIK @ Unit
DJ : Norman Nodge, DJ Nobu

2010/05/29(SAT) Real Grooves Volume 41 Samurai FM Relaunch Tokyo @ Eleven
Live : Pier Bucci, Yasuharu Motomiya
DJ : Pepe Bradock, MX

2010/05/30(SUN) SOLAR FREQUENCY @ お台場青海シーサイドコート
【GALAXY STAGE】
DJ : JEFF MILLS, TAKKYU ISHINO, KEN ISHII, DJ NOBU, LOUD ONE

【WOMB SATELLITE STAGE】
DJ : DJ Aki, THE AMOS, Dr.SHINGO, RYUSUKE NAKAMURA, DJ LUU, スガユウスケ, DJ HARRY

【YOUNAGI AREA】
DJ : IZURU UTSUMI, DJ YOGURT, Shhhhh, Q, SINN

まだGW近辺の仕事の予定に目処がつかないので、どのパーティーにいけるかは未定。Thomas Fehlmannのライブは良いよ〜、エレガンスなダブテクノ。Larry Heard+DJ Sprinklesも行きたい、オールドスクールなハウスが多そう。そして最近軟弱になっている自分にはベンシム+サージョンのハードミニマル7時間地獄が気になるが、一夜を耐えきる自信は無いし、男臭そうなパーティーだよなぁ…。だがそこに痺れる憧れる!
| UPCOMING EVENT | 08:00 | comments(9) | trackbacks(0) | |
Agoria - Balance 016 (EQ Recordings:EQGCD029)
Agoria - Balance 016
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フレンチテクノシーンの奇才・Agoriaが、名物MIXCDシリーズとなっている"Balance"の16作目を担当。今までに2枚のMIXCDをリリースしていてそれらもジャンルレスで強烈なぶっ飛び感覚を感じさせる内容でしたが、この新作もやはり同様にテクノだけではなく様々な音を組み合わせ、フロアとチルアウトルームを行き来する様な変態的なミックスを披露しております。ジャンルの多様性はテクノ、ハウス、ダウンテンポ、ディスコダブ、アンビエント、ミニマル、ニューウェーブなどまでに及び、最早このMIXCDがどんな音に当てはまるのかを説明するのは意味が無い状態にまでなっております。そして単純に曲を繋げるだけではなく曲の一部のサンプルを途中に混ぜ込んだり、同じ曲を2度も使用する事で、1度目で感じた印象が2度目で更に強まる効果を誘発するなど、展開の作り方は確かに印象的。何よりも彼の創る音源からも感じられるギトギトでドラッギーな感覚が終始漂っていて、リズムトラックの強さやノリで引っ張っていく勢いのあるタイプのミックスとは異なる、つまりは精神作用の大きい麻薬的な覚醒感の大波に飲み込まれるミックスは、彼特有のトリッピーな感覚があり独創性が存分に感じられる事でしょう。その分振れ幅や展開の浮き沈みも大きく、また音の余りのどぎつさに体力が無い時は聴くのもしんどいかなと感じる点もあります。インパクトがある分だけ聴く人を選ぶ内容でもありますが、はまる人には心底はまって抜け出せなくなるのではないでしょうか。

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| TECHNO7 | 10:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
16 Years Of Prescription Dubplates And Poetry Volume 1 (Prescription Records:PRCD003)
16 Years Of Prescription Dubplates And Poetry Volume 1
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悠久の時を経てシカゴディープハウスの伝説・Prescriptionが現代に戻ってきた。そう、Prescriptionと言えば90年代初頭にRon TrentとChez Damierが主宰し、大地を揺るがすダビーなパーカッション、そして幻想的で空間の広がりを感じさせるシンセなどを駆使し、とてつもなくディープでアフロなハウスを量産してきたシカゴハウスシーンの中でも屈指の才能を見せつけたレーベルであります。フロアでの聴き応えもありながら一曲としての完成度は高く、リスニングとしての価値が高いながらもアンダーグラウンドな活動故かレコード中心の活動で入手は困難だったところ、目出度くレーベルコンピのリリースとなりました。元々が入手困難な楽曲な上に、更には未発表曲なども加えた豪華仕様なのだから悪い訳があるまい。RonとChezの美的センスが結実した深淵なる"Morning Factory"、ジャジーハウスを得意とするAnthony Nicholsonと生み出した土着臭たっぷりな壮大なアフロディープハウス"Soul Samba Express"、ピアノの旋律が優雅な叙情を奏でるジャジーハウス"Foot Therapy"など、シカゴハウスの中でもそのエレガンスさとアフロな感覚はトップクラスで、16年の時を経た今も尚その輝きは失われるどころかより強くなっているとさえ感じさせます。そして近年活動が活発になりつつあるChez Damierはヨーロッパのモダンハウスともリンクしていき、Ron TrentはPrescriptionを再始動させており、両者ともまだまだ今後が楽しみな存在です。

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| HOUSE5 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2009/12/15 T.P.P. @ EFFECT
AT-FIELDメンバーがT.P.P.へ出張プレイ。90年代縛りのパーティーで、自分的にはマッドチェスターとかセカンド・サマー・オブ・ラブ辺りの音楽は大好きなんで、そう言ったのを意識した選曲でやらせて頂きました。以下トラックリスト。前半はダブ系でゆったりと、中盤でアンビエントからトランシーなのに移行し、ラスト3曲の歌物でぐっと締めた感じです。選曲が偏っているけれど、どうしても自分はそこからは逃げられないのです。

Nightmares On Wax - Les Nuits
Primal Scream - Screamdelica
Massive Attack - Be Thankful For What You Got
Primal Scream - The Big Man and the Scream Team Meet the Barmy Army Uptown
The Orb - Towers Of Dub (Live)
Primal Scream - Higher Than The Sun
System 7 - Davy Jones' Locker
Reload - La Soleil Et La Mer
The Orb - Assassin (Live)
Orbital - Halcyon (Tom Middleton Re-Model)
System 7 - Night Owl
Denki Groove - Niji
Last Rhythm - Last Rhythm (Tom Middleton Re-Model)
Round One - I'm Your Brother
Larry Heard - I Need You
SWV - Right Here (Human Nature Remix)

フジカワさんや全玉 aka しょーこ+下川カユコ aka 中川ユカコのBack 2 Backは、ダンスロックやテクノ、レイブ物まで幅広い選曲で90年代を表現しておりました。自分には無いユーモアを持っているので、自分も見習いたいなぁ〜と思う事は多々あります。

そしてど平日なのに来て下さった多くの方々、どうもありがとうございました。やはり聴いてくれる方がいると素直に嬉しいし、DJにも力が入ります。これからも機会があれば、どしどし回せるようにしたいですね。
| EVENT REPORT2 | 16:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
The 69 Steps Reflector Compiled & Mixed by Mirror System (Wakyo Records:WKYCD027)
The 69 Steps Reflector Compiled&Mixed by Mirror System
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テクノ界随一のおしどり夫婦、Steve Hillage+Miquette Giraudy=System 7の変名・Mirror SystemによるMIXCDは、綺麗目の音が詰まったプログレッシヴハウス〜ソフトトランスとでも呼ぶべき極上の一枚。もともとGongとして活動していた頃からヒッピー思想のロックでぶっ飛んだ音を出していて、そこからエレクトロニック化かつクラブ向けになったSystem 7でもひたすらアンビエンスと享楽なムードを醸し出していただけに、今更ソフトトランスだろうが別段驚くべき内容ではないけれど、多分本作での快楽はSystem 7史上で最強じゃないでしょうか。まあトランスちゅうと物によっては下品じみていてアレな物も多いけれど、ここではトランスの最大の効果(つまりトランス=覚醒)だけを見事に抽出していて、徹底的に天上界への昇天に向かう音が感じられるのです。アッパーではないけれど滑らかに紡がれるグルーヴはソフトな心地良さがあり、そしてふわんふわんな浮遊感覚とトリッピーさに溢れ、ミニマル、アンビエント、プログレ辺りの快楽志向な曲ばかりを繋げているので、そりゃ誰だってEが無くともぶっ飛べるさ。まあしかし60歳近くの二人がこんなに踊れて爽快な音楽を聴かせてくれるなんてね、凄いとしか言いようがないよ。

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| TECHNO7 | 12:15 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Dixon - Temporary Secretary (Innervisions:IVCD04)
Dixon - Temporary Secretary
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時代は完全にInnervisions、出す作品のどれもが高品質かつヒットさせているクラブシーンの中心。ジャンルの垣根を越えてテクノ、ハウスの両方面から支持されるそのディープでドラッギーな作風は、完全にInnervisionsの音としか表現出来ない域にまで達している。そんなレーベルのオーナーであるDixonの最新MIXCDは、現代的なクラブミュージックを集めミックスした、所謂最も新しいクラブの音楽が閉じ込められた内容。個人的に感じるのはやはりテクノと言うよりは滑らかなハウスのグルーヴ。勢いのあるグルーヴではなくねっとりと絡むグルーヴと、鋭角的ではなく柔らかで柔軟な音、ダークで恍惚感のあるメロディーでどっぷりと闇の沼に誘い込む様な感覚があり、じわじわと時間をかけて肉体ではなく精神を侵食してくるトリッピーな音楽だと思うのです。テクノだと汗汗しながら熱くなって聴くのが普通だけど、ここら辺のベルリン勢はひんやりクールでむしろ寒気がする位の空気が漂っていて、アダルティーで妖艶な雰囲気。家で聴く分だと多少地味な位なんだけど、これがクラブで聴くと恍惚と狂乱の沼にはまってしまうのです。

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| HOUSE5 | 12:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Stacey Pullen - Stacey Pullen's 2020 Vision (20:20 Vision:VIS182CD)
Stacey Pullen-Stacey Pullen's 2020 Vision
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使い古されたフレーズになりますがデリックメイの最後の愛弟子・ステーシープレンの新作は、UKの老舗テクノレーベル・20:20 Visionの音源縛りのMIXCD。このレーベル自体は活動暦15年とかなり長いんだけど、自分が馴染みのあるアーティストって言うとSpirit Catcher位で他はよく分からんのですわ。だからどんなもんかなーと期待と不安を胸に待っていたのですが、やはり音源に制約があるせいかステーシー色は前面には余り出ていない感じ。全体的にパーカッションの効いたテックハウス〜ミニマル中心で、抑揚を抑えて淡々とした展開が続いていますね。デトロイトの叙情とか黒人らしいファンキーな要素が余り感じられないのは、やはりレーベル縛りの影響が大きいのかな。各曲毎に聴けば確かにピークまでの繋ぎとかには向いている曲が選ばれているんだけど、じゃあそこから山場はあるのかと問われると無いと応えてしまう。例えるならキス、前戯で盛り上がってきて、挿入は無しの時の残念感に近い。ねぇ、やっぱりステーシーにはテクノもハウスも好きな様にプレイさせてあげたいですよ。

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| TECHNO7 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Planetary Assault Systems - Temporary Suspension (Ostgut Tontrager:OSTGUTCD09)
Planetary Assault Systems-Temporary Suspension
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キタ━(゚∀゚)━!!!!!UKの元ハードテクノ野郎、Luke Slaterのユニット・Planetary Assault Systemsのニューアルバム。この名義では7年ぶり、そしてリリースは何と今ドイツテクノで人気高騰中のOstgut Tontragerからと期待せずにはいられません。ミニマルミニマルと呆れる位のミニマル流行だけど、そこにようやくハードな作風が戻ってきたと思わせられるのが本作。2000年前後はとにかくハードミニマルなんて言うやかましい音楽が流行っていて行き過ぎた感もありましたが、このアルバムでは確かにハードではあるものの詰め込みすぎ感は無く、荒々しいハードな音と無駄を削ぎ落とし洗練されたミニマルな構成のバランスが丁度良いと思います。また徹底的に機械的で硬い音が中心で、無機質・無感情なミニマルに徹しているのが男らしい。絶頂時のJeff Millsに近いかなと僕は感じましたが、ファンキーでハードでグルーヴィーなのは間違い無し。ミニマルアルバムって言うのは単調になりがちでつまらない場合も多いですが、このアルバムは曲にバラエティーも持たせていてアルバム単位でも素晴らしいです。しかしもしこれでハードミニマルなんて流行ったら、それはそれでアーティストの尻の軽さに呆れてしまいそうだわ。



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| TECHNO7 | 00:05 | comments(4) | trackbacks(3) | |
Len Faki - Berghain 03 (Ostgut Tontrager:ostgutCD08)
Len Faki-Berghain 03
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現在のドイツテクノの中心の一端を担うOstgut Tontragerから、ベルリンの代表的クラブ・BerghainのオフィシャルMIXCDの第三弾がリリース。新作を手掛けるのは割とソリッドでハード目なテクノを得意とするLen Faki。ミニマル隆盛の現在においても旧ミニマルらしい作風を残してもいるし、去年体験したDJプレイでも激アッパーで勢いを感じさせてくれたので本作にも期待をしておりました。で内容はばっちし、期待を裏切らない硬派なテクノ中心。オープニングはいきなりチルアウトなんでびっくりしましたが、それ以降は硬めで暗黒系ミニマル中心。さほどハードではないけれどメタリックで黒光りする音の響きが深い世界を展開し、中盤で自身やRadio SlaveのトラックでBasic Channelばりのダビーなミニマルに移行、かと思えばそこからはディープハウスやLaurent Garnierのクラシックでぐぐっとエモーショナルに染まるなど、意外にもバラエティーに富んだ展開。相反する金属的な冷たさと人間的な温かさが並んではいるものの、抑揚のある展開や奥行きを感じさせる音響があって飽きないミックスだと思います。ようやくテクノの中心地ドイツからミニマルブーム以降の音が、徐々に増えてきたので個人的には嬉しい限り。

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| TECHNO7 | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
WE LOVE TM NETWORK (AsianDynasty Records:DDCA-6005)
WE LOVE TM NETWORK
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今年はTM NETWORKがデビューから数えて25周年だそうです。今ではテクノやハウスばかり聴いている自分も、それ以前はTMには非常にお世話になっていて今でもだ〜い好きなユニットの一つです。踊れるダンスミュージックとしてのグルーヴと、心を振るわせるポップなメロディーを兼ね備えた日本が誇るべきユニットだと思うんだけど、流石に21世紀の今ではTMを知らない若い人も増えてきているかもしれないね。そんな人達にはこのTMトリビュート盤を聴いてみて欲しいです。これは昨年リリースされた第一弾・I LOVE TM NETWORK(過去レビュー)の続編で、前作に続きKEI KOHARAとRECO、そして新たに星野奏子とportableを迎えてハウスカバーしたトリビュート盤。前作と路線は変わらずアッパーでポップなキラキラとしたハウスが中心で、とにかく原曲のメロディーを生かしつつポップな面を強調した聴いていて元気になれるような音楽がいっぱい。元々ユーロテクノっぽかった"Love Train"や"Wild Heaven"辺りは予想範囲内なんだけど、驚いたのが"Time To Count Down"。オリジナルはハードロックな作風でぶっちゃけいまいちだったんだけど、ここでのカバーはロッキンなノリも残しつつしっかりとハウスになっていて原曲と全く違ってポップな歌物になっていた事。それとシングル以外に"Here, There & Everywhere"、"Human System"、"パノラマジック"等の名曲カバーもエレポップなアレンジで胸キュンキュンしまくり。原曲に敬意を払いつつも自分たちなりの色を出すのは難しいと思うんだけど、TMのファンクな面よりポップな面を生かしたアレンジが中心で、夏が待ち遠しくなるような一枚です。

今回も音源を提供して頂いたAsianDynasty Records様、この場を借りてお礼申し上げます。

特設サイト

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| HOUSE4 | 10:15 | comments(6) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2009/04/04 (SAT)
groundrhythm @ Air
Featuring Live : Petar Dundov
DJ : Kaoru Inoue, PSYCHEDELIC BUS aka HIROKI MURAI

2009/04/04 (SAT)
World Spin @ LA FABRIQUE
Guest DJ : Boo Williams
Resident DJs: stock, taca

2009/04/11 (SAT)
Andres Japan Tour 2009 @ Air
DJ : Andres, DJ KENSEI

2009/04/11 (SAT)
SOLSTICE MUSIC PRESENTS SCRAMBLE @ FACE
Live : System 7, X-DREAM, MIRROR SYSTEM
DJ : MARCUS C. MAICHEL, FUNKY GONG, KLOWD

2009/04/17 (FRI)
Makin' Love Mix, Deep Ver. @ Grassroots
DJ : DJ Yogurt, Universal Indiann

2009/04/18 (SAT)
INNERVISIONS presents THE GRANDFATHER PARADOX @ Air
DJ : Âme
Live : Ryo Murakami

2009/04/24 (FRI)
UNIT presents FUMIYA TANAKA Long Set @ Unit
DJ : Fumiya Tanaka

2009/04/25 (SAT)
Francois K. presents FW @ Air
DJ : Francois K

今月はAIRが熱いですね。Petar Dundovのライブ聴きたいな。彼のトラックは最近はよくクラブでかかってるよ。Moodymann直系のAndresとDJ Kenseiのパーティーも楽しそうだ。System 7はいつも思うのだが、テクノのパーティーに出演して欲しい。今月のMakin' Loveはディーパーバージョンだそうです。楽しみです。フランソワはオープン〜ラストセットで長丁場、死ぬかも新米。そういや4月は誕生日なのでWOMBには一回だけ無料で入れるんだが、こんな時に限って目ぼしいパーティが無い、ムカムカ。
| UPCOMING EVENT | 00:10 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Joris Voorn - Balance 014 (EQ Recordings:EQGCD024)

Joris Voorn-Balance 014
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新次元…と言うのは言い過ぎかもしれないが、これが最新のテクノの形である事にもはや疑いはないだろう。世界各地、日本においても大人気となったJoris Voornの最新MIXCDはアルバム2枚に100曲ものトラックを使用した驚愕の内容。とは言えこのPCを使ったスタイル自体は、2001年のRichie Hawtinの"DE9"(過去レビュー)の時点で完成系を成しているので、実は最新であるとは言い切れない。が、このスタイル自体がテクノと言う世界に普及しているのは間違いない。各曲から一部分をパーツとして切り出し、それをPC上で細かにループ・エディットを繰り返し、本人が言うように"絵を描く"様な作業を繰り返すスタイル。全く異なる曲の一部が同じ時間・場所に存在する事により、全く異なる新しい音楽へと変容を遂げる進化。もはやこれはMIXCDと言うよりも、Jorisのオリジナルアルバムとさえ言える様な境地にまで達している。"Mizurio mix"は(比較的)アッパーでグルーヴィーなテクノ、ミニマル、テック系中心の内容で、しかしながら覚醒感を刺激するドラッギーさも感じさせます。対して"Midori Mix"はエレクトロニックミュージックをより幅広く吸収したフリースタイルな選曲で、テクノの中にディスコダブやバレアリック、ダウンテンポ、ジャズも取り入れられて開放感のある音が持ち味。どちらのミックスも各曲が自然に融解し、そして再度融合し、今まで違う世界観が繰り広げられ非常に興奮出来る内容でした。同じ事を既にやっているRichie HawtinのMIXCDに比べると、カラフルなのが特徴でこれはこれで素敵です。

ただ欲を言わせて貰うと、本作があくまでホームリスニング仕様である事。これは結局はクラブではプレイする事の出来ない内容だから。かつてJeff Millsがアナログを一時間に40枚程も矢継ぎ早に回していたプレイは、既に過去の物となってしまったのか?いや、そうではないと思う。そこには瞬間瞬間に生まれる独創性や閃きがあったはずで、あれにこそ僕は人間的な熱や魂を感じる訳で。だからJorisにも一枚位はコンピューターを使用しないで、クラブで再現出来る単純だけども爆発力のあるプレイが聴けるMIXCDを出して欲しいと言う気持ちもあります。テクノロジーが必ずしも全てを豊かにする訳じゃないんだ。

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| TECHNO6 | 00:30 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Fuse Presents Deetron (Music Man Records:MMCD033)
Fuse Presents Deetron
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ふしゅ〜ぅぅぅぅぅ…(気の抜けた音)。何だろう、この焦燥感は…。ベルギーテクノ名物・Fuseの最新作を担当するのは、かつてIntecやPhont Musicからハードテクノ+デトロイトテクノな作風でヒット作を量産していたDeetron。彼が以前出したMIXCDはデトロイトとハードなトラックを高速で繋いでいくかっちょいー内容だったのだけど、新作はまあ時代に流されたと言うべきかミニマルやらハウス、テックハウス中心の気だるくディープな音が中心。う〜ん、どうなん?この変わり様?僕が時代遅れなのかな?一応フォローしておくと確かに元からミニマル系だと言う概念があるのであれば、素直に格好良いと思えるよ。ただDeetronにかつて期待していた物を求めていた人は、合わないのかな。速さは無くとも粘りのグルーヴはあるしDJとしての底力は感じさせるけど、Deetronの個性はここに感じる事は出来ないんですよね。古いシカゴハウスなりが回されてオールドスクールなムードがある点には救われましたが。

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| TECHNO6 | 20:30 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Fumiya Tanaka - I Am Not A DJ (Sony Music Entertainment:SRCS7663)
Fumiya Tanaka-I Am Not A DJ
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昨日は田中フミヤのCHaOSに行こうと思って渋谷のバーで一人飲んでいたんだけど、体調がよろしくなく結局飲んだ後帰宅してしまいました。YELLOW亡き後WOMBで初のCHaOSだったので興味はあったのですが、体調不良には勝てませぬ。次のCHaOSはUNITでしたっけ?

さてそんな田中フミヤの懐かしいMIXCDが1995年リリースの本作。当時はまだMIXCD自体が極めて貴重であったのですが、彼がこうやってジャパニーズテクノの道を切り開いてきた訳なんですね。内容の方も現在のフミヤからはとても想像の付かないごった煮ハードなテクノで、Jeff Mills、Basic Channel関連、Carl Craig、Richie Hawtin、Planetary Assault Systems、Robert Hoodなど今ではテクノの大御所となったアーティストの曲がこれでもかと使用されています。若いだけあって荒々しい展開ながらも汗を感じられる激しいプレイで、最近のフミヤの特徴である知的でディープなプレイしか聴いた事がない人は衝撃を受けるんじゃないでしょうか。いやね、これはまじで格好良いですよ。まだまだ日本にクラブシーンが根付く前にこんなプレイをしていたなんて、やっぱりフミヤは漢です。モロにかつてのJeff Millsの影響下である事を差し引いても、暴力的でノーコントロールに爆走して行く猪突猛進なプレイは、フロアに音の爆弾を投下してるイメージで体もウキウキです。正直な気持ちを言うと、最近のプレイよりこう言った過激なプレイが聴きたいのが本音で、一年に一度でも良いからそんなパーティーを開いてくれると本当に嬉しいのですがね。昔からテクノを聴いている人は、多分こんな感じのMIXCDに共感する人は多いはず。ちなみに各曲に野田努とKEN=GO→が解説を付けているので、それを読むだけでも十分に楽しいです。

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| TECHNO6 | 21:15 | comments(3) | trackbacks(2) | |
Ron Trent / Jerome Sydenham - Need 2 Soul Vol.1 (Need 2 Soul:N2SCD001)
Ron Trent / Jerome Sydenham-Need 2 Soul
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2005年に設立されたロンドンを拠点とし良質なハウスをリリースするNeed 2 Soul。今までにRon Trent、Anthony Nicholson、Glenn Undergroundらが作品をリリースしているので、今後も楽しみです(新鮮味はないんだけどねー)。そんなレーベルからレーベル名を冠したMIXCDが発売されていまして、ミックスを手掛けるのはシカゴ〜ディープハウスの重鎮・Ron Trentと、最近更にテクノ化している元スピリチュアル系のJerome Sydenham。どちらも良質なトラックを量産する傍ら、DJとしても世界を駆け回っていてその実力に嘘偽りはございません。

まずはRonサイドですが、彼が手掛けてきたMIXCDの中では本作は割りとオーソドックスなディープハウスが中心です。彼の音ってアフロなパーカッションの効いたハウスの中にも、どこか幻想的でアンビエンスな音が漂っていて浮遊感があるんですよね。またキックもドンシャリで重く響いてきて踊れるし、哀愁の滲むメロディーに溺れたりも出来るし、フロア・ホーム両対応な音楽性だと思います。滅茶苦茶アッパーに上げる事もなくあくまで空気に溶け込む様な聞かせ方が、ベテランらしい余裕があって上手いなと。ちなみに自身の曲を4曲も回しているんだけど、やっぱり自分の曲に自信があるんでしょうね。

対してJeromeですがこちらはやはりテクノトラックも使用して、エレクトロニックな音が強めです。プログレッシヴ系やテックハウス、ディープ目の音もあり深みにはまる様なプレイで、シンセの音が気持ち良いですね。でも思ったよりはアッパーでなくて緩みを生かしたプレイで、フロアでのピーク時間帯と言うよりはその後の熱冷ましの時間帯って印象を受けますかね。どうせテクノ方面のトラック中心なら、もっと上げ上げでも良かったかなとも思ったり。

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| HOUSE4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(2) | |
3 Chairs (Three Chairs:3CH3CDJP)
3 Chairs
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お目出たい事に現在は廃盤となっている3 Chairsのアルバムが、この度リイシューされる事になりました。3 ChairsとはMoodymannことKenny Dixon Jr.、Theo Parrish、Rick Wilhite、Marcellus Pittmanの4人から成るデトロイトのユニットです。面子からしてハウス好きは必ず手が伸びてしまう様な固まりで、2004年にごく少数プレスされた本2枚組みは当然の如く即廃盤となった名盤です。これだけ濃い面子が集まっているので音の方も揺ぎ無いタフなソウルが存在していて、ハウスのフォーマットはしているもののその前にブラックミュージックだと言いたくなる真っ黒さ。セオやムーディーマンらしいコンプの効いたざらついた音は粗野で汚いのに、何故こんなにもねちっこいグルーヴを生み出すのだろうか。地べたを這いずり回るような重いリズムトラックは、沼の底へ底へと足を引きずりこむ様です。ここにはとてもハッピーになれる様な音なんか無くて重苦しい雰囲気に包まれている、でも彼らのソウルは熱く火照っている。楽観的なムードなんか全く無いけれど、強い信念と希望を見出せるような音が鳴っている。これこそがデトロイトの廃退的かつ美しいハウス、ソウルなミュージック。

セオが手掛けた"Instant Insanity"は911事件の直後に製作されたトラック。Marvin Gayeの"Inner City Blues"と911事件への人々の討論がサンプリングされた、不安と絶望が溢れる超大作。

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| HOUSE4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Fuse Presents Adam Beyer (Music Man Records:MMCD032)
Fuse Presents Adam Beyer
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ベルギーのテクノクラブ・Fuseが送るテクノミックスシリーズの最新作は、ハードミニマルからクリック・ミニマルに見事に転身したAdam Beyerが担当です。しかしかつてはPrimate RecordingsやDrumcodeなどから激ハードなテクノをリリースしていたベイヤーが、今ではCocoon、Wagon Repair、Plus 8などからディープでミニマルな作品をリリースしてるんだから、テクノと言うシーンにおいて音の移り変わりは全く予想出来ないですね。当然このミックスCDでもかつてのハードな展開は封印されて、今風のミニマルセットが中心。流石にこの手の音は溢れてきているのでともすればオリジナリティーを発揮出来ずに数多くの凡作に埋もれてしまう可能性もありますが、ベイヤーに関してはそんな事はなさそうです。かつてのハードな縦揺れグルーヴから腰にくる横揺れグルーヴに変わってはおりますが、引き締まった硬質なリズムトラックと相まって程良いノリを生み出しています。また派手な展開は無くモノクロームで廃退的な音ばかりで、それがかつてのハードな音の代わりとなってストイックな音を表現しているので、これはこれで格好良いと思います。現在のミニマル勢の中では割と好感が持てるテクノ寄りな音でしょう。

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| TECHNO6 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Japanese Synchro System - The Elaboration (Life Line:LLCD-1016)
Japanese Synchro System-The Elaboration
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中古で安かったので、ちょっと前に話題になっていたCalmこと深川清隆(FARR)とThe Blue HerbのBoss The MC(Ill-Bosstino)のユニット・Japanese Synchro Systemのアルバムを購入。アルバムが出た時に購入しなかったのは、先行シングルがデトロイトテクノをもじっただけの内容だったので特に興味を惹かれなかったから。でもこのアルバムにその曲は結局収録されずに、寧ろ本作ではオールドスクールなハウス系と言った空気が漂っております。Calm名義だと初期の頃は洗練、都会的、上品と言ったイメージが浮かぶ音楽でしたが、本作は素朴で感情を剥き出しにしたプリミティブな音が胸に突き刺さってきて、意外にも好感触。"Let's Go Bang!"や"Check It, Spread It"、"X-Tension"なんて土埃の舞う熱いファンク臭が滲み出て、太古の原始的な踊りのイメージが沸きあがってきます。またダンストラックは少ないものの、生演奏の要素が多いせいもありしんみりと来るメロウな印象を強く受けます。Calm史上最も土臭く泥にまみれた音楽性を発揮し、またある意味日本の演歌的郷愁とも似た物も存在するのではないでしょうか。ただBoss The MCやその他のポエトリーやボーカルはどうかなと思う所。あんまり歌詞の内容は普段気にしないんだけど、本作は狙いすぎて臭すぎるんです。それに自分の場合、Calmの音楽はインストでOKと言う認識があるからね…。勿論そんな問題を抜きにしても、日本人の心にぐっと来る様な作品だと思います。

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| HOUSE4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Kerri Chandler - Southport Weekender Volume 6 (Endulge Records:ENDRCD006)
Kerri Chandler-Southport Weekender Volume 6
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ハウス系MIXCDシリーズ・Southport Weekenderの6作目は、デジタルマシンによってソウルを生み出すディープハウサー・Kerri Chandlerが担当。このシリーズって今までは2〜3人のDJが一つのシリーズに参加していたけど、ケリーは何故か一人で2枚組みを製作。これはやはり別格と言う扱いなのか、しかし聴く方としてはボリュームがあるので結構大変。僕はケリーの図太いリズムとか哀愁漂うメロディーが好きなんだけど、本作はちょっと毛並みが違うかなと。まず普段ほどボトムは重くなくあっさりライトで、全体的に波が少ない平坦なプレイをしております。更に比較的近年の曲を意識的に回しているせいかクラシックと呼ばれるキラートラックが少なく、そのせいもあって更に普段より地味な印象が残ってしまいました。クラブだとガツーンと強いリズムとグッと来るソウルフルなプレイで踊らせてくれるのに、さすがに本作だと部屋のムードを温める位にしかならなそう。そんな感じで一枚目を聴き終えたら、二枚目はなんとか盛り返してあっさり感を生かしたソウルフルな歌物を中心に、生の質感が強いざっくりとしたハウスやらムーディーなハウスやらを増やしてきて、波に乗ってきた〜って展開。二枚めの方は序盤から盛り上がっていて、ケリーのソウル節を十分に堪能出来ました。何故か異常に値段が安いので、まあハウス好きは買っておいて損は無いでしょう。

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| HOUSE4 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Broken Haze - Raid System (Insector Labo:ISLOCD-005)
Broken Haze-Raid System
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ちょっと前にAsianDynasty RecordsからリリースされたTM NETWORKのリミックス企画盤"I LOVE TM NETWORK"(過去レビュー)を紹介致しましたが、そのAsianDynastyが今度はBroken Hazeのアルバム"Raid System"のリミックスアルバム"raid system Ver.AD"をリリースする為に、リミキサーを募集するそうです。リミックスしたい方はデモ音源を送って欲しいと言う事ですが、詳細はコチラで確認をお願いします。

このアルバムですが、アルバムを提供して頂いたAsianDynasty Recordsの小峯季大さんの"ヒップホップ生まれ、エレクトロニカ育ち"と言う言葉通り、確かに鋭角的に切り込んでくるビートはヒップホップその物。脳味噌を工事現場によくある岩を砕く機械で穿り返される様な刺激がいっぱいで、変則的なビートながらもアッパーで躍動感も有り体が自然に揺れてしまいます。またヒップホップの影響と同時にデジタル世代と言うべきアナログとは異なる音で構築されていて、そして情緒的なメロディーを奏でる事からもエレクトロニカ新世代の流れを感じさせますね。Com.A、Richard Devine、Machinedrumらが参加しているので、そこら辺の音を聴いている人にはイメージがつきやすいのではないでしょうか。良い意味での変態サウンド。

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| ETC2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Marcel Dettmann - Berghain 02 (Ostgut Tontrager:ostgutCD05)
Marcel Dettmann-Berghain 02
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ドイツこそがテクノ帝国である事は現状の繁栄を考えれば察しがつくと思いますが、近年良質なテクノをリリースしている新興レーベルのOstgut Tontragerもドイツ発信であります。Ostgut Tontragerはベルリンのクラブ・Berghainが運営しているレーベルであるらしく、そこのレジデントを務めているのがこのMIXCDを手掛けたMarcel Dettmannです。ドイツと言えば自分にとってはとにかく、ミニマル色濃厚なテクノと言うイメージが一番強く、いわゆるテクノらしいテクノを感じられます。そしてDettmannのプレイもやはりミニマル、そしてテクノをふんだんに使った内容で、最近のミニマルとは微妙に異なる昔のミニマルが感じられとても硬派な音でした。Radio Slave、T++(Monolake)、Deetron等の冷ややかなミニマル中心で淡々とストイックに、そして興奮と冷静の間を突き抜けていく様な中庸な展開を終始貫き、そのバランスの良さは絶妙の一言。そんな中、時折Kevin Saunderson、Shed、Strand、Tadeoなどのデトロイト系を差し込み、ぐっと盛り上げる表情を付けていくのもまた素晴らしいです。どこまでも無機質に、そして金属の様に硬く続く音楽、これこそ自分の求めるテクノの一つだと思いました。最近のひ弱なミニマルテクノに嘆いている人は、本作の様なミニマルテクノを聴いては如何でしょう。

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| TECHNO6 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Tom Middleton - Renaissance 3D (Renaissance:REN40CD)
Tom Middleton-Renaissance 3D
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昨日に引き続き今日も大作MIXCDなので聴くのもレビュー書くのも正直しんどい。そんな作品を手がけたのは90年代の輝けるアンビエントシーンを築いたGlobal Communicationの片割れ・Tom Middleton。この人かなり多くのMIXCDを手掛けていて、まあ当たり外れがあるんだけど本作は当たりに属す内容だと思います。しかし本作を聴いて思うのは、もはやTomにGCの過去の栄光を求める必要も無く、アンビエント性が無くとも素晴らしいアーティストだと断言出来る事。本3枚組みCDではクラブでのプレイを意識した"Club"、彼のスタジオワーク集である"Studio"、そして彼のお気に入りの曲を集めた"Home"とそれぞれコンセプトを明確にし違った内容を楽しめる物になっています。

まず"Club"、DJプレイを意識しているだけあって4つ打ちでグルーヴィーですが、結構ハウスビートが強めでスムースなプレイは心地良いですね。透明感、恍惚感に溢れたテックハウスを多めに使用し、上げもせず下げもせず比較的緩やかな波を作りながら舞い上がる様なプレイ。勿論クラブで聴いても絶対気持ち良いのだろうけど、部屋の中で晩酌しつつ聴いてもうっとり出来る内容ですよ。

対して"Home"ではTomの好きなようになんでもかんでもごちゃ混ぜなプレイで、テクノ、アンビエント、ダウンテンポ、ブロークンビーツなどが一つのミックスの中に存在しています。全く統一感の感じられないプレイですが、これはTomにとって思い入れのある曲や特別な意味合いを持つ曲を選んだ為でしょう。哀愁じみた懐かしさが沸いてくるメロウな内容で、チルアウト的な感覚で受け入れられると思います。

そして最後は彼の作品やリミックスワークを収録した"Stuido"ですが、アルバムリリースの無いCosmosやThe Modwheel名義での曲が収録されているので、大変嬉しい内容ですね。しかしここでの彼の仕事を聴く限りだと既にアンビエントには心あらずと言った感じで、アッパーでキャッチーなハウスが最近の彼の作風なんでしょうかね。内向的だったGCから比べると全く正反対な外向的かつオプティミスティックな音は少々戸惑いも感じますが、美しいシンセの使い方などは昔と変わらず今も冴えています。

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| TECHNO5 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Luke Slater - Fear And Loathing (React:REACTCD210)
Luke Slater-Fear And Loathing
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2月18日のエントリでLuke Slaterの話が出てきたので、久しぶりに彼の魅力が味わえる全盛期の頃のMIXCDを聴いてみました。とにかくLuke Slater、もしくは別名義のPlanetary Assault Systemsと言えばゴリゴリぶっ太くワイルドな音を聴けるハードな野郎と言うイメージがありまして、昔はまじで好きでした(ハード路線を逸脱した近年は好きじゃない)。オリジナル作品がそうでありますからDJプレイも例にも洩れずかなりハードで、男気なり根性なりを感じられるDJでした。2001年リリースである2枚組の本MIXCDもやはりハードな展開が貫かれ、気合いを注入したい時にはぴったりな内容であります。

まずは一枚目、Jeff Mills、Ben Sims、Player、Regis、James Ruskinなど今となってはなんだか懐かしささえ感じる一昔前のハードなお方達のトラックがずらり。スピード感、重量と共に一級品でとにかく一直線にガツンガツンなプレイが聴けるのですが、不思議と粗雑さは感じないですね。確かに音は荒々しいのですが、乱暴にミックスするのではなく丁寧にミックスしている様でワイルドな中にもまとまりがあります。トライバル、ミニマル、ハードテクノなどが渾然一体となり肉体をしばきあげる好内容ですね。

対して二枚目ですが、こちらはスピード感よりも重厚さ、そして深みを感じさせる意外な内容です。ハードテクノもミニマルも確かに使われているのですが、勢い一直線ではなくドスンドスンと揺れが生じる重みがあり横揺れ系のグルーヴィーな展開ですね。ぶりぶりベースなエレクトロも出てきたり、渋みの効いたファンキーな音も聴けて全く予想していなかった意外な内容ながらも、じっくり聴き込めるミックスです。一枚目の激ハードな音の後に、二枚目のちょい緩めの音が来ると良い感じでアフターケアになりますね。

しかし久しぶりにこの様なハードなテクノを聴くと、やっぱりハードテクノって痛快で格好良いと思います。なんで最近は全く人気が無いんでしょうね?

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| TECHNO5 | 07:30 | comments(7) | trackbacks(1) | |
System 7 - Point 3 Water Album (A-Wave:AAWCD003)
System 7-Point 3 Water Album
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引き続き"宇宙からの歌、宇宙への音"(過去レビュー)からのCD紹介。今日は中年夫婦で活動するSystem 7の3rdアルバム。このブログにおいてはSystem 7は何度も紹介されているので、もう特に説明の必要のも無いでしょう。さてこのアルバム"Point 3"はフロア仕様の"Fire"と、そして今日紹介するアンビエント仕様の"Water"として2枚同時でリリースされました。最近のSystem 7と言えばバリバリ攻めあげるテクノ・プログレッシヴハウスな音が特徴ですが、その中にも広大な空間を感じさせる音が聞こえてきます。なのでビートを抜かしちゃえばアンビエントとしても通用するトラック・メロディーが浮かび出てくるわけで、この"Water"も同じくそう。流石にリリースが94年なので今聴くと少々古臭さは否めないものの、エコーやディレイを掛けまくった効果により音の広がりはまるで宇宙の広さを感じさせます。まあ実はこれってもうSystem 7の十八番で、他のアルバムでも同じ様な雰囲気は受けるんですけどね。あと元がGONGと言うロックバンドのギタリストだった為か、テクノなアルバムでもギターソロを惜しげもなく披露していて、そのフニャ〜ンとした旋律が琴線に触れてしんみりくるんですよ。一時期はSystem 7にギターは必要無いと思った事もありましたが、そんな固執した考えは改めました。宇宙って言うかまるで桃源郷みたいな快楽の世界が待っておりますよ。

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| TECHNO5 | 23:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Los Hermanos - Traditions & Concepts (Submerge Recordings:SUBJPCD-015)
Los Hermanos-Traditions & Concepts
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キタ━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(`  )━(Д` )━(;´Д`)ハァハァ !!
今年最後になってデトロイトテクノの至宝・Los Hermanosの2NDアルバムが到着。元々はGerald MitchellとDJ Rolandoから成るユニットだったのですが、音楽観の違いからDJ Rolandoが離脱すると言う危機を乗り越え本当の意味でのアルバムが出来上がりました。と言うのも1stアルバム"On Another Level"(過去レビュー)はどうしてもEPの寄せ集め的な印象が強かったのですが、本作では完全にアルバムを意識したバラエティー豊かな音楽性に満ちているからです。基本にはパーカッションの聴いたラテンのソウルが根源にあるのですが、コズミックな上物を使用した"Central Nervous Systems"、アルバム内で一番ソウルフルな"Remember Detroit"(これってDJ S2のMIXCDの一曲目に使われてるやつだね)、どこか憂いげかつメランコリーで奥深い"Midnight in Madrid"などのハウスを中心に"Festival Parade"や"Dark Samba No.7"などトライバル感の強い曲もあれば、"Theme From Tony Dash"の様にドラムンベースっぽい曲、または汗たぎるファンクが濃厚な"Message Of Hope"もあり、デトロイトテクノ/ハウスとは言ってもとても一括りには出来ない音楽性に富んでおります。前作に比べると所謂キラートラックの存在はありませんが、アルバム全体での聴き応えがあり充実した内容ではないでしょうか。1STアルバムから本作への流れは斜めに見ればよくありがちな安定を求めた無難な流れとも言えるのですが、EP中心のクラブミュージックシーンにおいてはやはり本作の様な通して聴けるアルバムは少ないので非常に価値がありますね。しかしDJ Rolandoが脱退した後は色々なアーティストが組み合わさるユニットになるみたいな事をGeraldが言っていた気がしますが、結局Los Hermanos=Gerald Mitchellに落ち着いちゃったみたいですね。ゲストにIan O'Brien、DJ S2(Santiago Salazar)、Raphael Merriweathers Jr.も参加しているけれど、あくまでゲストみたいだし。DJ Dexに至っては全く関わってなさそうです。まあ今後も良い音楽を創ってくれれば、それで良いんですが。

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| HOUSE3 | 23:45 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Calm - Blue Planet (Music Conception:MUCOCD-018)
Calm-Blue Planet
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K.F.名義やJapanese Synchro Systemでの活動があったせいか、メインプロジェクトであるこの名義では実に4年半ぶりとなるCalmの最新作。前述したプロジェクトにはさほど興味が持てていなかったので、この名義での帰還には大変期待をしていますがさあどうでしょうか。前作"Ancient Future"(過去レビュー)ではMoonage Electric Ensambleを率いてのバンドアンサンブルで壮大に迫り来るストーリーを感じさせてくれましたが、本作では生演奏の要素は少々控えめに打ち込みの要素が増えていると感じます。本人曰く敢えてシンプルな構成にしたそうで、その分曲その物のメロウな雰囲気は素直に伝わってきます。しかし自分が期待していたバンドとプログラミングの類い希なる一体感が織りなす世界観は失われていて、やや戸惑いも隠せません。ふんだんに生演奏を取り入れていた前作では優雅でアーバンなジャズ+アンビエントを自然と表現出来ていたのですが、本作ではどちらかと言うと懐古を匂わせるK.F.名義に近い音を感じます。ジャンル的に言うならばハウス+ダウンテンポになるのかな。更にはボーカルや朗読も取り入れられておりますが、これは無くても良かったかなと思いました。いやまあ好みの問題になるけれど、歌が楽曲を邪魔しちゃってる気が気がするんですよ。4年待ったけれど、何だかすっきりしないぞ、むー。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Dave Clarke - Remixes & Rarities 1992-2005 (Music Man Records:MMCD026)
Dave Clarke-Remixes & Rarities 1992-2005
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Dave Clarkeと言えば兎にも角にもフィルター流行の起爆剤となった"RED"シリーズが有名なんですが、近年はFatboy Slimのレーベル・Skintから作品をリリースしていて平凡なブレイクビーツをやったりしてなんだかなーと言う状態です。しかしそんな彼に愛想を尽かしている人には、彼が今までに手掛けたリミックス集を聴いてみて欲しいと思います。タイトル通り新旧のリミックスが収録されておりますが、やはりどちらかと言うと昔の作品の方が素晴らしい出来が多いでしょうか。DJ Rush、Green Velvet、Leftfield、New Order、Robert Armaniなどのリミックス仕事は冴えまくっていて、狂気のシカゴハウスを通過したラフでハードな4つ打ちテクノを披露しています。やっぱりDave Clarkeはフィルターハウス/テクノをやらせると超一流で、個人的にはこの路線でオリジナル楽曲を創って欲しいんだけどねー。だって比較的近年のリミックスになると特に目立たないブレイクビーツ作品ばかりで、かつてのDave Clarkeの才能が陰ってる気がするんですよね。Skintと言うレーベル性には合ってるけれど、一体この路線変更した訳は何なのか気になるな。

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| TECHNO5 | 17:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
System 7 - Phoenix (Wakyo Records:WKYCD013)
System 7-Phoenix
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ジャケットが印象的なSteve Hillageとその奥さん・Miquette GiraudyによるSystem 7の最新作。本作は見ての通り手塚治虫の"火の鳥"が題材な訳ですが、その巡り合わせは偶然か必然か、System 7と"火の鳥"の世界観はどこか通じる物がある。System 7の音楽がサイケデリックである事はファンならばご存じでしょうが、終わりが始まりで始まりが終わりで、次元を超越するストーリーである"火の鳥"もまたある意味サイケデリックである。一体何の事やらと言う人は、まず"火の鳥"を読んだ方が良い。とにもかくにも"火の鳥"にインスパイアされて出来上がった楽曲は、近代の発達した文明から遠く離れた人知の及ばない世界のミステリーを象徴し、単なるダンスミュージックとは一線を画している。ここ数作サイケトランス色が濃厚だったが、本作ではそのテクノ、プログレッシヴハウス、アンビエント、トランスが自然と混在し普通に考えればサイケ色は後退するはずなのに、以前よりも恍惚感はより増している。アッパーではあるが派手に盛り上げる訳でもなく、音に因る精神との交信により意識を越えて脳の中に眠る本能に訴えかける方法は、まるで漫画の中で火の鳥がテレパシーに因って人間と交信をするかの様だ。相変わらずHillageの奇妙なギターサウンドも健在で、衰えを知らぬ爺ちゃん婆ちゃん一歩手前の二人は本当に凄い。

"Hinotori"のPVがカッコイイので是非見て欲しいです。
リンクはこちら

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| HOUSE3 | 23:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Ben Watt & Ivan Gough - In The Mix 2006 (inthemix.com.au:ITMCD002)
Ben Watt & Ivan Gough-In The Mix 2006
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最近めっきり作曲家としての活動を行わずDJに没頭しているEverything But The GirlのBen Wattと、オーストラリアのハウスDJ・Ivan Goughによる2枚組MIXCD。前者はかなり有名なんで知っていますが、後者は誰って感じ?Benさんに関しては毎年自身のレーベル"Buzzin' Fly "のコンピレーションMIXCDをリリースしているので、MIXCD自体に特に新鮮味を感じなくなってきました。音も現在のシーンに沿ったミニマル、エレクトロハウスなどの恍惚感を重視した選曲で、レーベル初期のカラーであるディープハウスの面影は余りないですね。流行を掴むのが上手いと言うべきか尻軽なのかは置いといて、すっかりクラブでのトランス感覚を意識したプレイはもうBenさんがDJ業にも慣れたと言う事なんでしょう。対して初耳のIvanの方はヒット曲も織り交ぜたテクノ、ハウスを横断する選曲。Benの方に比べると癖があり上げ下げが大きく派手目で、自分にはそこまでツボに来ない。ややエレクトロハウス色が強く流行のど真ん中を行っていますが、流行の中では没個性的で何かもう一つ欲しい所ですね。

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| HOUSE3 | 18:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2007/10/19 迷彩 Project Event - MITTE - Vol.05 @ Club Asia
気付いたら2ヶ月間もクラブに行ってませんでした。こんなにクラブに行ってないのは、本当に久しぶりです。まあでも今日は色々興味のあるイベントがあったのですが、総合的に考慮した結果DJ 3000ことFranki Juncajのイベントに行く事にしました。Club Asiaは普段は正直それ程興味のあるイベントを開いていないので、今回初めて行く事になりました。ちなみに同日にClub Asiaの近くの糞箱に超大物が来日していたのでClub Asiaの方は空いているのかなと予想していましたが、常連かもしくは物好きが集まったのか意外にもほどほどの客の入りでほっとしました。
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| EVENT REPORT1 | 08:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Dubtribe Sound System - Bryant Street (Jive Electro:01241-41669-2)
Dubtribe Sound System-Bryant Street
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既に解散してしまったサンフランシスコのハウスユニット・Dubtribe Sound Systemが、1999年にリリースした3rdアルバム。サンフランシスコ、カリフォルニアと言えばとにかくハウスシーンが際立っていて、音は夏の活気を思わせる陽気さとスィートなムードがありOM RecordsやNaked Musicなどが完全に一大勢力を築き上げています。そしてこのDSSもやはりその地域性を含んだスタイルで、ラテン調のパーカッションが前面に出た緩いディープハウスを心地良く聴かせてくれます。時に激しく叩きまくられ躍動感を増し、時に爽快な空気を舞い込む様に叩かれるパーカッションが本作を特徴付けていますが、生音を活かしたソフトな音色によってやはりどこかリゾート地の様なまったりムードが滲み出ておりますね。メロディーセンスも良いしとても聴きやすいハウスミュージックですが、ボーカルトラックが多いので個人的にはインストを増やして欲しいところ。あとは良く言えば統一感があるけれど、悪く言うと曲が似通って感じました。ちなみにオリジナルアルバムながらも全曲微妙にミックスされていて、流れを損なわずに聴けるのは良いと思う。

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| HOUSE3 | 16:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
UPCOMING EVENT
2007/10/13 (SAT)
Funk D'Void Presents BARCELONA TRIP!!! @ Air
DJ : Funk D'Void

2007/10/19 (FRI)
Minus Connected 01 - Expansion Contraction CD Release Party @ Womb
DJ : Richie Hawtin
Live : Gaiser

2007/10/19 (FRI)
迷彩 Project Event - MITTE - Vol.05 @ Club Asia
Special Guest : DJ 3000 aka Franki Juncaj
Guest Artists : DJ Compufunk

2007/10/19 (FRI)
Louie Vega Japan Tour 2007 @ Yellow
DJ : Little Louie Vega

2007/10/20 (SAT)
Clash 26 × Standard 8 @ ageHa
Arena
DJ : Misstress Barbara, Ken Ishii
Water Bar
DJ : Ian O'Brien, Moodman
Live : 7th Gate

2007/10/21 (SUN)
Live At Liquid Planet @ Liquidroom
Live : System 7, Sun Paulo, Kinocosmo, Mirror System
DJ : Funky Gong, Slack Baba

2007/11/03 (SAT)
Derrick May Japan Tour 2007 @ Yellow
DJ : Derrick May

2007/11/16 (FRI)
Standard 9 @ Air
DJ : Ken Ishii, Jazztronic (Exclucive Techno Set)
Live : Soul Designer aka. Fabrice Lig

2007/11/17 (SAT)
Larry Heard Japan Tour 2007 @ Yellow
DJ : Larry Heard
| UPCOMING EVENT | 12:21 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Orb - The Dream (Traffic Inc.:TRCP-14)
The Orb-The Dream
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傑作と謳われる前作「Okie Dokie…」(過去レビュー)ではThomas Fehlmannと手を組みThe Orbの新たなる面を見せつけ復活の狼煙を上げましたが、それから2年、今度は盟友YouthやSystem 7のSteve Hillageと手を組んだ新作がやってきました。前作では見事に研ぎ澄まされた知性を感じさせるKompakt流テクノだったのですが、本作はと言うと…古っー!!!Alex Patersonはぼけちゃったのか、とち狂ったのか?いえいえそんな事はありません。確かに初期を意識したレゲエ、ダブサウンドは時代錯誤感がありますが、内容自体は決して悪くないしぼちぼちと言った所かな。初期を意識してはいるけれど幾分かポップでドリーミーだし、1stがEでぶっ飛んだ世界なら本作はそこまでヤバイ空気はありません。アンビエントの要素も当然あるんだけれどもそれよりも僕はダンスミュージック的なご機嫌なグルーヴを感じたし、"夢"と言うタイトルの幻想的なイメージよりももっと悪ふざけしてニヤニヤしているAlexの顔が浮かんでくるよ。前作が余りにもシリアスだったその反動なのか、本作でAlexのお茶目な面が前面に出てきたのだと思います。サンプリング、ブレイクビーツもばりばり入っていてウニョウニョと横揺れ系のトラックが多く、The Orbの中でもかなり踊れる要素が高いかと。あ、でもなんだかTransit Kings名義のアルバムとも似てる気がしてきた。何にしても幾ら古くさい懐古的な音だろうが、これを聴けばAlexが未だ元気なの位は分かるよ。昔からのThe Orbファンなら本作を聴いて懐かしい気持ちになれるだろうし、昔の冗談の様に長い曲もないからこれからThe Orbに触れる人も抵抗は少ないのでは。

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| TECHNO5 | 02:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Laurent Garnier - X-Mix 2 - Destination Planet Dream (Studio !K7:!K7027CD)
Laurent Garnier-X-Mix 2 - Destination Planet Dream
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泣ける、社会人になるとほんとに自由がきかねえ。疲れたり仕事やらでクラブにも満足に行けねえ。これが大人になるって事なのね?じゃあ大人になんかならない!嘘です、生活する為に仕事はしなくてはなりません。だからってLaurent Garnierのパーティーに行けないのは、かなり悶々します。GarnierはフランスのDJ、そして早くからデトロイトテクノに注目し、デトロイトとのコネクションを作っていた伊達男。あ、でもプレイはテクノもハウスもロックもドラムンも、取り敢えず何でもありよ(トランスは流石に回さない?)。永らくパリのRexクラブでレジデントパーティを催していますが、平日の夜開催だと言うのに長蛇の列が出来る位、Garnierは人気があるのです。まあフランステクノシーンは彼が作ったと言っても過言では無い位だし、そりゃ注目に値する男な訳です。

で、彼のパーティーに行けないので久しぶりに彼のMIXCDでも聴いてみる。ん〜最高!デトロイトとシカゴとアシッドを紡ぐ壮大なジャーニー。ってテクノ好きは当然みんな持ってるよね、このCD。彼の趣味がモロに反映されたデトロイト色濃厚な内容だけど、時にメロウに時にハードに自然な流れで色々な表情を見せて、彼がテクノの生き字引である事を思い出させられます。有名な曲ばかり使っているのにただのヒットパレードにならないのは、このMIXCDの中に彼のストーリー性が出ているからでしょう。その代わりと彼が本気で取り組んだ作品の為、一切頭出しは無し。入門者には少々敷居は高いけれど、このMIXCDを敢えて途中から聴くのは無粋だね。最初から最後まで一瞬たりとも聴き逃しの出来ない感動的な内容なので、彼の旅にずっと付き合ってあげましょうよ。

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| TECHNO5 | 23:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Sunshine Jones - Seven Tracks In Seven Days (King Street Sounds:KCD-251)
Sunshine Jones-Seven Tracks In Seven Days
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久しぶりに超古典主義なハウスに出会う。その人こそSunshine Jones、かつてDubtribe Sound Systemとしても活躍し米西海岸ハウスシーンの発展に貢献した内の一人である。Dubtribe Sound Systemに関しては未聴なので詳細は避けるが、このソロ作はベタベタな古典回帰を見せていてその潔さに感動した。まず驚くべきは大半の楽曲がTR-909、TB-303、Juno-60と言う正に伝説的な名器ばかりを使用して作られている事。クラブ界隈においてはどれも外す事の出来ない楽器ばかりなのだが、これを今のご時世にフル活用するなんてそうは無い事でしょう。そしてこれら名器を使用して出てくる音はやっぱり簡素で味のある古いハウスサウンドであり、それは初期シカゴハウスやもっと絞ればLarry Heard顔負けのアンビエントハウス〜ディープハウスなのだ。TRー909から発せられる素朴で温かみのあるリズムトラック、そしてその上をJuno-60などのアナログシンセの優しいメロディーが控えめな甘さを彩り、とても簡単な構成で出来ている楽曲が何故か深い味わいと忘れかけたハウスへの愛を呼び起こす。ハウスシーンも多様化しリリースされる作品数も増えてはいるが、本当に心打つ作品にはそうは巡り会えなく、その中で本作こそはハウスの素晴らしさを再度実感させてくれたアルバムだ。この中には無駄に盛り上がる事も派手な構成も無く、ただただ思慮深く音に真面目に向き合う世界だけが広がっている。良い塩梅に歳を取り深みを見せる中年みたいなハウスだ。

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| HOUSE3 | 21:40 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Fuse Presents Technasia (Music Man Records:MMCD022)
Fuse Presents Technasia
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先日WOMBでTECHNASIAのCharles Siegling(誰か正しい発音を教えてちょ!)とAmil Khanのプレイを聴いてきたのですが、Charlesは今回は思ったより普通にテクノが強調されていましたよね。しかしCharlesの真価と言えばやはりシカゴハウステイストを強調したプレイでありまして、それが見事に聴けるのが本作です。彼自身もシカゴハウスからの影響はかなり大きい事を公言していますが、実際に彼のプレイって相当に猛々しくラフで荒くて、とにかく技術より勢いって感じなんですよ。決してDJが下手とかそうゆうんじゃなくて、何はともあれ爆発力全開で一気に引っ張っていってしまうスタイルを確立しているんだと思います。そしてまた音が何よりもファンキーで、この黒いファンキーさと言うのはやはりシカゴハウス生まれの物なんですな。しかもシカゴハウス、エレクトロ、ハードミニマルなど悪ぶれた音ばかりで繋ぐかと思えば、時には綺麗なシンセ系のトラックやデトロイト系も混ぜたりしてしっかりツボを押さえた憎たらしい演出でございます。今ではそうは見られなくなった70分に40曲近くを詰め込んだ展開が早く、そして緩急自在に流れを支配する怒濤のMIXCDですね。これを聴いて思い出したのは、かつてのJeff Millsの傑作「Mix-Up Vol.2」(過去レビュー)。こちらもかなりシカゴハウス色濃厚で、黒いテクノと言っても差し支えなかったですね。あ、でも元々テクノは黒い所から始まったんですよね。

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| TECHNO4 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Luke Slater - Fabric 32 (Fabric:FABRIC63)
Luke Slater-Fabric 32
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今日はUKのハードテクノ野郎ことLuke Slaterが担当したFabricのMIXCDを紹介します。どうでもいいんですけど、Luke Slaterとシリル・アビディって似てませんか?前々から思っていたんですけど、そう思っているのは僕だけでしょうか。そんな話はおいといて久しぶりのLukeのMIXCDですが、選曲を見ただけで以前とは随分変わっちゃったなと言うのが分かります。はっきし言ってハードミニマルは全く皆無で、あれ〜Lukeも音楽性を変えちゃったの〜?と正直げんなりです。たく、どいつもこいつもクリックだエレクトロハウスだとかそんなんばっかで、少しは一本気質で自分って物を貫けないものなのかね。ミニマルなテイストは意外と残っているんだけど、音自体はディスコダブ〜ニューウェーブ調でブリブリなシンセが耳に残ります。ブリブリ、ブーピー、デケデケ、そんなアナログ風な懐かしいディスコサウンドばかりで、なんでLukeがこんな事をしてるんだろうと気が滅入ってきます。いや、こうゆうディスコダブとか最近流行の音が好きな人にとっては面白い内容だと思うし、内容自体も悪いとは思いませんよ。ただね、こんなMIXCDをLuke Slaterが出す必要があるのかと、つまりはそこなんですな。一応終盤ではディープなミニマルに突入していき、ドラッギーな覚醒感も増してゆくのでそこら辺は好感度良し。またハードなMIXCDが出るのを期待して待っておりますよ。

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| TECHNO4 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Swayzak - Fabric 11 (Fabric:FABRIC21)
Swayzak-Fabric 11
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近年の名MIXCDシリーズと言えば、何を差し置いても「Fabric」シリーズでしょう。テクノ、ハウス両方面で素晴らしい人材を起用して毎度毎度とヒットさせ、次のシリーズは誰が器用されるのかとファンを楽しませてくれるのですよ。その11弾はポップでキュートなエレクトロから透明感のあるテックハウスまでこなすユニット、Swayzak。この人達以前にも「Groovetechnology v1.3」(過去レビュー)と言うディープでミニマルなハウス調のMIXCDを出しているのだけれど、彼ら自身のオリジナルアルバムより断然MIXCDの方が面白いんですよね。オリジナル作品も悪くはないんだけど、MIXCDだと選曲が自分のツボにはまるのが多いんですよね。でこの2003年作のFabricのMIXCDですが、これもやっぱり自分のツボにはまります。前半はミニマルかつディープなハウスで、ゆるゆるとした適度なノリと幻想的なメロディーが素晴らしいですな。Akufen、Luomoら辺の曲で序盤に一回昇天してしまいますよ。と思ったらその後はエレクトロやディスコっぽい選曲で、スムースに浮かび上がるようなノリがなくなってしまい残念。結局ラストまでそんな感じの懐かしめなディスコっぽいメロディーとかが耳にこびり付いて、前半の選曲は一体何だったのかと小一時間問いつめたい。まあでも後半の選曲は彼らが楽曲作りで得意とするポップなエレクトロなので、彼らの本領発揮でもあるんでしょうね。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Steve Hillage - Rainbow Dome Musick [Original Recording Remastered] (Virgin Records:CDVR1)
Steve Hillage-Rainbow Dome Musick
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昨日に引き続きSystem 7のメンバー・Steve Hillageのソロアルバムを紹介。これも79年にリリースされた過去のアルバムなのですが、リマスター済みで再発です。リリースはかなり前なんですけど、音はかなりのぶっ飛び具合のアンビエントなのでSystem 7好きにも難なく受け入れられる作品だと断言します。GONG脱退後、完全にソロになったHillageは奥様のMiquette Giraudyと共に音楽活動を始めるのですが、二人の相乗効果は多大なる影響を及ぼし総天然色、楽天・快楽主義が全開になった「Rainbow Dome Musick」を生み出したのでした。タイトルはそのまんま内容を表してると言え、フルカラーの音が空から降臨してくるように辺りを包んでいきます。スペイシーなギターだけでなく、エレクトロニクスも貪欲に取り入れたサウンドは、現System 7の原型とも言えるべきトランシーな効果を発揮して、言葉では表現出来ない程の幻想的な世界を表現していますよね。今聴いても全然古臭くないし、中途半端な最近のアンビエントなんか比類にならない位快楽の度合いが高いと思います。余りにも色数が多すぎて仕舞には、眩い光だけになり自分も光の中に溶け込んでしまいそうだし。これを79年に作ったなんて先人恐るべしですよ。Steve Hillageの過去作品を復習したら、今度はSystem 7も聴いて過去と現在を比べるのも一興です。

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| ETC1 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Steve Hillage - Fish Rising [Original Recording Remastered] (Virgin Records:CDVR2031)
Steve Hillage-Fish Rising [Original Recording Remastered]
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突然ですがSystem 7のメンバー・Steve Hillageのソロアルバムの紹介。突然つか1975年の作品が、リマスターされて再発されるからなんだけどね。僕を含めて今の世代にはやっぱりSystem 7の方が有名で、トランシーでハイパーサイケデリックなテクノサウンドは歳を経る毎にパワーアップしてゆく格好良いおじさん代表なんですが、そんな人の過去の作品をこの機会に聴いてみるのもどうでしょうか。この人元々はGONGと言うフランスのプログレッシブロックバンドのギタリストで、半分いっちゃってるようなかなりオプティミスティックな音を出していたのですが、GONGでの経験を生かして作ったファーストソロアルバムが「Fish Rising」です。リリースされた年を考えれば分かると思いますが、全然テクノちゃいますよ。普通に昔のプログレッシブロックなんですが、でもHillageらしいトリッピーな快楽がヘナヘナで極彩色のギターに依って表現出来ているんじゃないかな。でもSystem 7に比べるとトランシーと言うよりは底抜けに明るいポップな音で、気の抜ける脱力サウンドは面白可笑しいです。これが20年後に現役バリバリのテクノユニットになるなんて、本人も想像だにしなかったでしょうな。

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| ETC1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hiroshi Watanabe - Beatmania (King Records:KICA-7930)
Hiroshi Watanabe-Beatmania
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狂っている訳でも無いですし、ふざけている訳でも無いですが、突然Beatmaniaのサントラを紹介します。Beatmaniaとはご存じゲームセンターにかつてあったリズム感を競うゲーム?で、J-POPやヒップホップ、トランス、テクノ、ハウスなどあらゆる音楽がゲーム中に流されていたのです。でなんと驚く事に今をときめくKaitoことワタナベヒロシさんが、Beatmaniaに楽曲を提供していたんですよね〜!その当時はQuadra、DJ FX、Nite Systemを言う名義を利用し秘かに活動をしていたみたいですけど、まあ意外と言えば意外でBeatmaniaに提供している曲って微妙なんじゃね?と正直思います。何はともあれアルバム通して聞いてみましたが、確かにワタナベさんっぽい流麗なメロディーは顔を出しているけれど、やはりゲーム音楽にありがちなアグレッシブさが逆に変な感じだな。中には幻想的で透き通るKaitoに通じるトラックもあるけれど、まだまだ現在ほど洗練されていないのは当然かな。勿論メロディーとかはなかなか美しい物が多いので、再度アレンジすれば今風のワタナベさんの曲が出来上がりそうですね。こうゆう時代もあったと言う事で、気になるファンの方が聞いてみると良いかも。

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| TECHNO4 | 22:00 | comments(4) | trackbacks(2) | |
Danny Rampling - Break For Love (ITH Records:RAMP01CD)
Danny Rampling-Break For Love
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昨日に続きハウスMIXCDを紹介します。今日の担当はDanny Ramplingで3枚組の大作、聞くだけでしんどい…。Danny Rampling、ハイ、全然知りませんので調べた所、80年代後半にイビザに訪れた時にシカゴハウスに触れあい、そしてイビザの享楽的な空気をUKに持ち込んだハウスDJとの事。UKで「Shoom」と言うクラブイベントを立ち上げ、セカンドサマーオブラブを誘発させた重要人物らしいです。ところが去年を以てDJ業から身を引く事となり、最後の作品がこのMIXCDとの事。では一枚ずつ紹介していきましょうか。

DISC1は「Sounds Of Shoom」と言うタイトル通り、彼が「Shoom」で回していた曲中心だそうです。80年代のハウスクラシック、アシッドハウスを連発。昔からハウス聞いている人はきっと懐かしく感じるだろうし、最近のハウスを中心に聞いている人にはこのチープな音が逆に新鮮かも。DISC1からして哀愁が既に漂っているよ。

DISC2のタイトルは「Love Grooves」。こっちはかなりノリノリでソウルフル。最初から「Love Is The Message」→「Philly Groove」で横乗りグルーヴで踊らせてくれます。アッパーで派手だけれども、黒くて太いビートで一番楽しんで聞けると思います。ハウスの4つ打ちの快感がぎっしり詰まってますよ。最後は「The Whistle Song」で穏やかにクローズしていきます。

DISC3こそイビザの快楽を表現した「Balearic Soul」。いきなり名曲「Smokebelch」、シンセがキュインキュイン鳴ってて可愛らしい。でもその後は7〜80年代のディスコ物が中心で、自分のイメージしているイビザとはちょっと違ったかな。ここまで古臭いのはあんま好みではない。全体的にビートも弱めで、踊り疲れた後に聞く感じでしょうか。2005年作の「Snappiness (Devolution Mix) 」と言う曲が、涙々のバレアリックな感じでしたがこれ良いな。レコード出てないみたいだけど、欲しい…。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
System 7 - Live Transmissions (A-Wave:AAWCDP010)
System 7-Live Transmissions
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元プログレッシブバンド・GongのメンバーであったSteve Hillageがギターの代わりにシンセサイザーを手にすると…ハイパーサイケデリックユニット・System 7に大変身(今でもギターは演奏しているけどね)。時代に合わせてプログレッシブハウス〜アンビエントハウス〜テクノ〜サイケデリックトランスと貪欲に音楽を消化してゆく素晴らしきアーティスト。そんなSystem 7が2002年の8月17日に伝説の新宿リキッドルームでライブ公演を行い、それをそのまま収録したCDが出ました。今までは彼らのウェブサイト直販のみでしたが、今では普通の音楽ショップで購入出来る様になったんですよね。ちなみに僕もその時のライブを見に行ったのですが、System 7以外の面子は本当につまらないトランスばかりで正直しんどかった記憶が残っています。で当のSystem 7はと言うと、スペーシーで覚醒的なシンセサウンドとエコーのかかるサイケデリックなギターの相乗効果でかなり危なげな音を発し、ロック風のダイナミックな演奏で会場をもりもり盛り上げていました。齢50を越えた人達が奏でる音とは思えないすっごい迫力!何度も繰り返されるシンセリフで徐々に高揚感を増していき、広大でドラッギーな亜空間を見事に作り上げてしまうんですよね。一時期テクノにシフトしていた頃のSystem 7が個人的には好きなんだけど、この頃傾倒していたサイケデリックトランスも生半可なクオリティーではなく、つまらないパラパラトランスを聴いている人達にはこれを聴かせたいですね。「Alpha Wave」と言う曲では、わざわざアシッドテクノに作り替えられたPlastikman(Richie Hawtin) Remixを演奏しているのが興味深いです。全曲ノンストップミックス構成の疾走感溢れる展開で、文句の付けようもございません。

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| TECHNO3 | 19:00 | comments(6) | trackbacks(1) | |
Belle & Sebastian - Late Night Tales (Azuli Records:ALNCD14)
Belle & Sebastian-Late Night Tales
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全然知らないアーティストでも気になってるシリーズを手掛けていたりすると、ついつい購入してしまう場合があります。今回は一応試聴した後に購入したので、安心して手に入れられましたが。Azuli Recordsが手掛ける「Late Night Tales」は、アーティストが深夜に聴く音楽をコンパイルしたシリーズ物で、まあタイトル通りに深夜の物語的なしっとり落ち着くBGMとなっています。今回このシリーズを手掛けているBelle & Sebastianは、スコットランドのグラスゴー出身のポップバンドらしいですが、彼らのオリジナル音源は未聴なので前情報は全く無し。で試聴ではなく今度は家でじっくり聴いてみましたが、やっぱり優しいBGMで良いですね。普段テクノとかハウスとか聴いていると、BGMと言うよりは音に集中してしまう傾向が強いんですよね。ただ部屋をほんわか和ませたいのであれば、こういった軽めのダウンテンポな流れの方が適しているのではないでしょうか。普段クラブミュージックばかり紹介しているので、こうゆう音楽を僕が紹介すると違和感があるかもしれませんが、百聞は一見に如かず。ポップ、ロック、サイケデリック、ヒップホップ、フォーク、R&B、エレクトロニカなどなど穏やかに心落ち着く曲を集めたこのアルバムは、寝る時に小さな音で聴くと効果がありそうです。決してボリュームは上げずに、絞った音でしっとりと聴いて頂きたいと思います。

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| ETC1 | 22:30 | comments(1) | trackbacks(1) | |
I Love Techno The Classics (541:541416501453)
I Love Techno Classics
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ベルギーのテクノフェスティバル「I Love Techno」の10周年を記念したコンピレーションアルバムが出ています。テクノにおける傑作をこれでもかと言わんばかりに収録した怒濤の3枚組、もうお腹一杯一杯なボリュームです。収録曲を見て貰えば分かるけど、最新の曲ではなくて過去の名作を集めていてテクノを昔から聴いている人には懐メロ特集みたいな感じ。しかしこうゆうコンピレーションはただヒット曲を集めましたってだけの、コンセプトも何も無い記念の為のリリースで、長くテクノを聴いている人には余り食指は動かないかもしれないですね。だけどこういったテクノベストを出す意義もある訳で、それはやっぱりこれからテクノを聴いてみたいと言う人にはうってつけだと思います。いきなり小難しいテクノを聴くよりとにかく派手で受ける曲を聴いて、それから色々なテクノを模索するきっかけになれば良いんじゃないでしょうか。もしくはEPを買わない人なんかにも勧められると思います。とにかくヒット曲満載、本当に良い曲ばかりです。

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| TECHNO3 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
John Dahlback - Man From The Fall (Systematic Recordings:SYST0002-2)
John Dahlback-Man From The Fall
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近年のアシッドリバイバルにおいて一躍名を上げているのが、Jesper DahlbackとJohn Dahlbackであろう。察しの通り従兄弟の関係でJohn Dahlbackの方は、DKやDK7名義でヒット作を飛ばしていますよね。そして今回紹介するJohn Dahlbackは1985年オランダ生まれ(と言う事はまだ齢20歳位なの?)。2〜3年前から作品はリリースしているから17歳位から活動してるって事だけど、この早熟さには目を見張る物がありますね。このセカンドアルバムも新人らしからぬ洗練されたエレクトロニックな音で構成されて、テクノ好きにはもってこいの作品です。とにかく音が切れていて鋭く攻め上げるも、透明感があり流麗な面も見せ、ベースは図太くネオアシッドとも言える新鮮さがあります。シカゴハウスとかのファンキーなアシッドではなく、ロック的な荒々しさがある毒気具合ですね。アシッドハウスと西洋のテクノから良い所どりなので悪い訳もなく、まだまだこうゆう音は流行りそうな予感です。テクノのフルアルバムで通して聴けるのはそれ程多くないですが、このアルバムは余裕で及第点を越えています。今後注目しておいて損はないアーティストでしょう。

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| TECHNO3 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Adam Beyer - Stockholm Mix Sessions Vol.3 (Turbo:MARCD-019)
Adam Beyer-Stockholm Mix Sessions Vol.3
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アダムベイヤーと言えばスウェーディッシュハードテクノの第一人者と言えますが、最近のクリックハウス流行に乗っかっている事で尻軽としても認知されています。実はそれ以前にはデトロイト系に流れたりとかもして、Truesoulなるレーベルも作ったりしていました。そして同時期にはデトロイト系の曲を多用したこの「Stockholm Mix Sessions Vol.3」と言うMIXCDも出したりしていました。尻軽ながらもこのMIXCDは相当に出来が良くて、彼が手掛けたMIXCDの中で大のお気に入りです。ここではデトロイト系の曲をこまめに入れているせいか、美しくメランコリックな面や情緒的な面が強調されていてツボにはまる流れがそこかしこにあります。もちろんベイヤーのプレイなのだからリズムが貧弱と言う事もなく、適度な太さや気持ち良い上げ加減で最後までうっとりと聴かせてくれます。大ヒット曲「Merengue(Slam Remix)」の図太いリズムかつメランコリックな雰囲気、「Loop 2(Luke Slater Remix)」のファンキーで未来的なシンセライン、「12 Months Of Happiness」の突き抜ける爽快感、そしてベイヤー自身の「Truesoul」の壮大な広がりを感じさせる感動的なラスト、聴き所満載です。個人的にはこの路線のプレイを聴いてみたいのですが、クラブだと激ハードなプレイが中心なんですよね。あ〜〜〜、クラブでこんなプレイをしてくれたらその瞬間神!となるのに。それ位このMIXCDは素晴らしいので、廃盤ながらもなんとか探し出してみて下さい。

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| TECHNO3 | 19:00 | comments(8) | trackbacks(1) | |
System 7 - Encantado (A-Wave:AAWCD009)
System 7-Encantado
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System 7の最新作、Encantado。マヤ文明のピラミッド群があるメキシコのコバを訪れた時に、彼らは神秘的な存在を感じたと言います。スペイン語のEncantadoとは英語でEnchanted(魔法をかけられた様にうっとりと)との事。そう、この最新作は彼らが太古の文明から感じた何かにインスピレーションを受けて作った音楽だとも言えるのです。今作ではなんとテクノを越えて、プログレッシブハウス〜サイケデリックトランス方面に完全にシフト。更にアグレッシブさも2割増でアッパーに突き抜けています。いつものエコーを繰り返す高揚感あるギターフレーズ、壮大なアンビエンスワールドも残しつつ、いつもよりかなり攻撃的になっています。ちょっと音的にはテクノを逸脱しているので残念ではありますが、覚醒的でスピリチュアルなトランスサウンドはそこら辺にあるトランスとは一線を画します。脳を直接揺さぶる魅惑的で刺激的な高揚感は、アルバム全体に存在しこれが古代人のスピリッツなのかと想像したり…。コバに行かなくてもどれだけそこがマジカルな場所なのか理解出来る、そんな魅力的な音が封じ込められたEncantado。古代のマヤ人もSystem 7も僕も君もEncantado。

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| TECHNO2 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
System 7 - Mysterious Traveller (A-Wava:AAWCD008)
System 7-Mysterious Traveller
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テクノ・プログレッシブハウス界で年齢を重ねる毎に深みを増し成長してきたSystem 7。齢50は越えているだろうに今だに成長を続けるユニットなのですが、その成長を促したのはその時々の旬のアーティストとコラボレーションのおかげなのでしょう。彼らは特にデトロイトテクノにも敬意を払いCarl CraigやDerrick Mayとも交流が深いのですが、そのDerrick Mayとのコラボ作品を一同に集めたアルバムを出しています。それがこの「Mysterious Traveller」、タイトルからしてもう大好きです。1900年から2002年までのコラボ作品やそれらのニューリミックス、未発表曲を収録しているのですが、不思議と時代のばらつきはあるものの作品のばらつきは感じられません。彼ら自身も「永久の音だよ。何故時間を超越したクオリティーを維持しているのかというと、私たちが作っている音がテクノの源、インスピレーションの源から来ているのと関連する」と述べています。Mayのエモーショナルでファンキーなビートとメロディー、System 7の浮遊感のあるサウンドスケープが見事に融合し、彼らにしか為し得ないテクノサウンドを実現しています。時々思うのは実はこれらの楽曲が、作曲活動を辞めたMayの新曲なんじゃないかって事。それ位Mayのカラーが前面に出ているし、独特なリズムはMayそのもの(Big Sky Cityを聴いてみなよ! )。そうゆう意味でも彼らのコラボ曲は興味をひき、また新たなるSystem 7の進化を期待していました。一番テクノな音を出していたこの頃のSystem 7は自分に合っていましたが、その後はプログレ〜サイケデリックトランスと微妙な方向に流れています。それはまた後の話ですが、System 7の音楽を吸収する貪欲さは若者以上に凄いですね。そういやMayの至高の傑作「Icon」も収録されているのですが、それはSystem 7からMayへの畏敬の念を込めての事なのでしょう。

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| TECHNO2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Spinna - Raiding the Crates (Shadow Records:SDW150-2)
DJ Spinna-Raiding the Crates
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シカゴ発祥、世界を又にかけるディープハウスの名門レーベル・Guidance Recordingsと、かつてはヒップホップDJとして活躍し現在はハウスシーンでも精力的に活躍しているDJ Spinnaが手を組んだ!これだけでハウスファンなら食いついてしまうものなのでしょうが、内容の方も期待を裏切らないお洒落で秋風の似合う物となっています。DJ Spinnaはヒップホップのみならず、R&Bやレアグルーヴ、ソウル、ファンク、ジャズ、ハウスなどの多方面で活躍している事もあり、Guidance Recordingsの音源のみに限られたこのMIXCDでもハウスな音の中にもそれだけではない何かを感じさせます。そう、ファンクの渋さ、レアグルーヴの郷愁、ソウルの熱さ、ヒップホップのざっくり感、そしてハウスの心地良いまでのスムースさが見事に調和し一つのストーリーを作りだしています。何よりもゆらゆらと漂うなまったり感が最高で、上げすぎない所に一歩引いた大人の渋みが滲み出ています。最初にディープハウスレーベルだと言っていましたがもちろんそれだけではないから、このMIXCDからも色々なジャンルの音を感じられる訳だし、DJ Spinnaだからこそ違和感無く一つのMIXCDに仕立て上げられたのかもしれません。ディープハウスはそれ程前面には出ておらず、心にすっと馴染む様な楽曲を多用しています。もう敢えてハウスと言う必要もなく(勿論ハウスが基調ですが)、心地良い音楽、ただそれだけで充分だと思いました。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Mirror System - Mirror System (Beat Records:BRC-135)
Mirror System-Mirror System
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テクノシーンに於いて齢50を越えたカップルが今でも元気に、シーンの最前線で活躍しています。元GONGと言うプレグレッシブロックバンドの肩書きを持ち、80年代にはテクノに影響を受けてエレクトロニックミュージックに傾倒し、そして90年代にはデトロイトテクノやプレグレッシブハウスとリンクしつつ再度華を咲かせたSystem 7(Steve Hillage+Miquette Giraudy)。バレアリックで快楽的なプログレッシブハウスから浮遊感溢れるアンビエント、またはシリアスなデトロイトテクノから覚醒的なサイケデリックテクノまで、とにかく時代を嗅ぎ分ける嗅覚を持ち合わせているスーパーユニットと言えます。近年はちょっとサイケデリック〜ゴアトランス色が強くなり過ぎてちょっと微妙な感もありますが、System 7が新たに始動させたアンビエントユニット・Mirror Systemは適度な緩さ加減のアンビエンスと黄昏時のイビザを表現した様なサウンドでヨダレが出る程気持ちが良いです。他のユニットと一線を画すのはやはり元はロックバンドな為か必ずと言って良いほどギターが挿入されるのですが、カモメの鳴く様なその清涼な音がトニックの様に心を一瞬で清涼にします。広大な空を自由に羽ばたくかの如く、ギターもシンセも徹底的に美しく原始的で、そして郷愁のこもった音を奏でるのです。いつものアッパーでSystem 7はここには無く、ダウンテンポでしんみりと心に入ってくる様な優しいサウンドが存在します。最近快楽的なチルアウトから離れていましたが、この無限の宇宙かの如く壮大で疲れた心をリフレッシュする音に目が覚めました…いや眠くなりました。素晴らしきSystem 7、ほんと大好きなアーティストであり尊敬しています。

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| TECHNO2 | 21:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
Doc Martin - Mix the Vibe : Sublevel Maneuvers (Nite Grooves:KCD-246)
Doc Martin-Mix the Vibe : Sublevel Maneuvers
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名MIXCDシリーズ「Mix the Vibe」にサンフランシスコハウスシーンの雄、Doc Martinが遂に登場、これは快挙の一言。今までも有数のDJが参戦していたけれど、今回はアンダーグラウンドかつディープな人選と言え好きな人には心底手放せなくなるMIXCDとなっています。この人のDJって適度な緩さ加減が気持ち良いのですが、アッパーになるかそれともまったりになるのかそのぎりぎりの境界をウロチョロする様なプレイなんですよね。例えるならHの時に前戯で気持ち良くさせてくれるんだけど、なかなか挿れさせてくれないみたいな(笑)そんなイライラもとい、じらしのあるプレイが彼の特徴なんじゃないでしょうか。使うトラックも適度に空気感のある中の抜けた様なのが多く、重心は常に低めでディープハウスまっしぐら。ダブ感を強調したサウンドは躍動的でありつつも、時折美しいメロディーのあるトラックを入れる事により陶酔感、トランシー(トランスではない)さも生み出しています。そう、Docのプレイってその頭の中にすっと入ってくるトランシーさが最高なんですね。単純なディープハウスでもないし、アッパーハウスでもないし、大人のエロDJって感じかな。聴く者の気持ちが良いツボを知り尽くしているからこそ、こんなプレイをする事が出来るんでしょうね。

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| HOUSE2 | 21:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
2005/10/09 NAGISA MUSIC FESTIVAL OFFICIAL AFTER PARTY feat. HERNAN CATTANEO @ ageHa
実はね元々「渚」には行くつもりだったんですけど、Francois KのDJ時間が余りにも短い事に嫌気がさして行かなかったんですわ。System 7は見たかったんだけどね…残念。でね、元々はその後、IRIZO @ Womb(Vince Watson出演)にも行く予定だったのですわ。でも実際はエルナンカタネオに来ていました。プログレッシブハウスのイベントはもしかしたら初めてかな?とにかく来ちゃった訳ですよ。実を言うと、最近気になる女の子と夜に一緒に飲んでたんですけど、その子がプログレッシブハウスが大好きで来ないかって事で誘われたんですね。それにMirror System(A.K.A. System 7)のDJもあるし、それなら楽しめるだろうと思って女の子を尻を追っかけて来てしまった訳ですよ。アハハ…
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| EVENT REPORT1 | 16:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Upcoming Event
UR, LOS HERMANOS, G2G, DJ S2 STRIKES YELLOW @ Yellow
2005/08/30 (TUE)
Guest DJ:S2 aka Santiago Salazar (UR-067, G2G, Los Hermanos)、 Takamori K.、Wataru Sakuraba

standard×CLASH presents FUSE-IN @ ageHa
2005/09/16 (FRI)
DJ:KEVIN SAUNDERSON、KEN ISHII,DJ 3000、Q'HEY、KAGAMI、TOBY、SUNRISE(Dr.SHINGO & TORSTEN FELD)、SHIN NISHIMURA、PHAZE 2 aka SHOTARO MAEDA
LIVE:CO-FUSION、NEWDEAL、7th Gate

RECLOOSE ALBUM "HIATUS ON THE HORIZON" RELEASE TOUR @ Yellow
2005/09/16 (FRI)
DJ:Recloose

AIR associated with VEGA RECORDS & KING STREET SOUNDS @ Air
2005/09/17 (SAT)
DJ:Louie Vega(CLASSIC SET)

IBADAN RECORDS 10 YEAR ANNIVERSARY『EXPLOSIVE HI-FIDELITY SOUNDS』 RELEASE TOUR @ Yellow
2005/09/18 (SUN)
DJ:Jerome Sydenham、Ryo Watanabe

WORLD CONNECTION & X-MIX PRODUCTIONS present DJ SNEAK @ Air
2005/09/22 (THU)
DJ:DJ Sneak

CLAUDE YOUNG JAPAN TOUR 2005 @ Module
2005/09/22 (THU)
DJ:Claude Young

VADE 1st Anniversary feat. Ben Sims @ Womb
2005/09/23 (FRI)
SPECIAL GUEST:BEM SIMS

AIR associated with VEGA RECORDS & KING STREET SOUNDS @ Air
2005/09/23 (FRI)
DJs:Louie Vega (HOUSE SET)

KLICK feat. DANIEL BELL & MELCHIOR PRODUCTION @ UNIT
2005/09/24日 (SAT)
DJ:Daniel Bell
DJ & Live:Melchior Productions

THEO PARRISH JAPAN TOUR 2005 @ Yellow
2005/10/01 (SAT)
DJ:THEO PARRISH

Nagisa @ Odaiba Open Court
2005/10/09、10 (SUN、MON)
DJ:FRANCOIS K.、KAORU INOUE、KENSEI
Live:SYSTEM7、more

DEEP SPACE @ Yellow
2005/10/10 (MON)
DJ:FRANCOIS K.

standard×CLASHはKS、KIの両名の二人だけでも価値があるがCO-FUと7th Gateのライブにも期待。7th Gate…RotationからEP出してたけど、最近の活動は謎。
Ben Simsがイエローでプレイしてた頃が懐かしいですが、WOMBですか…まったくしょうがねえな。
渚は今年はしょぼいね…フランソワはイエローで見れば充分だし、後はSystem 7位しか価値ないぞ。(他は普段のイベントで聴けるし)
| UPCOMING EVENT | 01:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Monika Kruse - On The Road Mix Vol.2 (Terminal M:Term0205-2)
Monika Kruse-On The Road Mix Vol.2
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テクノを聴く女の子は多くはないんだろうなー。だからテクノの女の子のDJとかアーティストも多くはないんだろうなー。ま、実力があればどっちでも良いんだけどね。そんなテクノシーンで孤軍奮闘している女性DJの一人、WIREとかにも参加し日本での人気は十二分にあるMonika KruseのMIXCDがコレ。とにかく自分の好きなアーティストの曲がふんだんに使われているので、ただそれだけでOKです。いきなりJeff Mills、Robert Hood、E-Dancer(Kevin Saunderson)の三段攻め、痺れるぜ。そこからはパーカッション多めのトライバル系でガンガンに突き進む。Thomaz Vs Filterheadzのラテン+ハードテクノの曲はかなり破壊力抜群で、これで踊れなければ不能に間違いない!中盤は微妙に抑えてブイブイベースのディスコ系やパンキッシュなVitalicを挿入し、ラストに向かって今度はダークなテクノで再度ペースをあげてゆく。「La La Land」は最凶に不吉過ぎるよ。ラスト手前で再度デトオタ泣かせのF.U.S.E.(Richie Hawtin)の曲でダークに行くと思いきや…Funk D'Voidの涼しげで美しいシンセがこだまする「Diabla」登場!終わりに向かって昇天してゆきますよ〜、気持ちE〜!こんな感動の展開が待っているなんて、憎い演出ですね(笑)ってな感じの山あり谷ありのツボを押さえたMIXです。美しいお姉さんだからと言って顔で売れてる訳じゃないんですよ、ちゃんと売れる訳があるんです。

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| TECHNO2 | 22:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Kirk Degiorgio Presents As One - Elegant Systems (Octave-Lab:OTLCD-1024)
Kirk Degiorgio Presents As One-Elegant Systems
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デトロイトテクノのアーティスト、もしくはそのフォロアー達は何故か電子楽器を捨てて自分たちのルーツであるジャズやファンク、ソウル等に回帰する傾向が見られる。Kirk Degiorgioも最近は以前程電子音楽を強調する事なく、むしろ生楽器を多用してジャズやブロークンビーツに傾倒していたと思う。それはそれで悪くは無いとは思う…

がである、やっぱり僕は電子音楽が好きなんですよ。そんな気持ちを汲み取った訳じゃないだろうけど、Kirkがフランスの耽美派ハウスレーベル"Versatile"から、初期の様なデトロイトライクな作品を送り出しました。去年にもアルバムを出したのに一年と経たずにこのアルバムを出すなんて、よっぽど制作意欲があったに違いない。レーベルカラーに沿ったお洒落かつ上品なモードも維持しつつ、"Elegant Systems"と言うタイトル通り落ち着きを持った優雅な雰囲気もある。以前にもデトロイト系のトラックは作っていたけれど、その時以上にベテランの力を感じさせる奥深く丁寧な作り。とても繊細で優しく、しなやかなシルクの様に美しい。ファンキーさは皆無、それよりもエモーショナルな点を強調し凛とした輝きに溢れている。生楽器重視のスピリチュアルなトラックを制作していた経験も生かし、電子楽器で織りなす新たなるフューチャーミュージック。Fabrice Ligやデトロイトテクノ好きは是非とも聴き逃さずに。

日本盤ボーナストラックのCALMのリミックスもかなり良い。完全フロア対応に仕上げています。EPで出ないかな?

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| HOUSE1 | 22:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Afterdark:Chicago (Kinkysweet Recordings:KSW013)
Afterdark:Chicago
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全然気付かなかったのだけど、いつの間にかその地方のレーベルに焦点を当てたハウスシリーズが出ていました。今回はChicago!今までに「New York City」「Paris」「San Francisco」など出ていますがやはりChicagoですよ。しかしChicagoと言えでもシカゴハウスでは無くて、ディープハウスのGuidance RecordingsとLarge RecordsのレーベルMIXCDであります。

Guidance Recordingsを担当するのはなんとディープハウス/クロスオーヴァーで大人気のAnanda Project!でもこの人ってDJ気質よりアーティストだよね?と言う事で予想通りお世辞にも余りMIXとは言えませんでした。ま、この人の場合選曲センスだよね。透き通る様でアトモスフェリック、基本的にちょっと憂いを帯びたメロディーのトラックが多い。ガツガツアッパーと言うよりは湿気を含み、ミドルテンポで緩急控えめに聴かせてくれる。もう夏間近なのに秋の夕暮れに合う様な、ムード満点のMIXCDだ。Guidance Recordingsのテーマ曲とも言える「Larry Heard-Theme From Guidance」、これを聴く為だけでも価値があります。Larry節満開の儚く、そして孤高の天上天下トラックだ。

片やLarge RecordsのMIXを担当したのは、Jask…ん〜全然知らないなぁ。そもそもこっちの選曲はちょっと微妙。Kerri ChandlerのDigitalsoulシリーズから一曲も入ってないし、Dennis FerrerやRoy Davis Jr.の曲も入っていない。どうゆうこっちゃぁぁぁぁ!!まあ内容は悪くないな。夏の海岸をドライビングしている時、真夏のビーチでバカンスする時、そんな気分にしてくれるアップリフティングでヘヴィーボトムなトラック満載です。ストレートな4つ打ちで腰をくねくね踊らせて、盛り上がれるでしょう。伸びのある切ないシンセ音が多用されて、微妙にテックハウス気味でもありますな。まあしかし何度も言うが、Digitalsoulシリーズ入れとけや…。このシリーズは良い曲一杯なのにな。MIXには合わないと言う事なのでしょうか?

どちらもMIXの流れを楽しむと言うよりは、レーベルの音を知る為のMIXCDって感じでしたな。どちらのレーベルも素晴らしい曲満載です。レコードを購入しない人にとっては、為になるMIX&コンピレーションCDです。

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| HOUSE1 | 20:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Luke Slater's 7th Plain - The 4 Cornered Room (General Production Recordings:GPRCD03)
Luke Slater's 7th Plain-The 4 Cornered Room
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正直この再発はまじで驚いた。これはテクノ聴いてる人でも持ってる人は相当少ないんじゃないかと…そしてその内容はみんなの予想以上に素晴らしいものなのです。Luke Slaterと言えばPlanetary Assault Systems名義での骨太なハードテクノが有名で、DJテクも相当のものでUKを代表する素晴らしいテクノアーティストであります。そんな彼が初期の頃にGPRから2枚アルバムを出していて、その1枚がコレなのです。GPRと言うとBlack Dogなんかもアルバムを出していたりして、マニアックな人には分かる様な隠れた名レーベルだったみたい。Black Dogがアルバムを出していたと言う事は…、そうこのアルバムも実はデトロイトフォロアーと言うか、インテリジェンステクノと言うか、とってもピュアで綺麗な世界観があります。Planetary Assault Systemsなんかじゃアナログでざらついた図太い音を出しているけど、この名義では本当に美しく切ないです。だからと言ってもちろん彼が作り出す音はヤワな音なんかでは無く、大変緻密に練られしっかりと踊らせる事も忘れてはいません。フロアに対応するハードなダンストラックと、そしてホームでのリスニングトラック、どちらも質の高い物を作れるUKのテクノ番長、Luke Slater。レコ屋の宣伝では無いけれど、デトロイトテクノ好きはマストバイ!!デトロイトテクノにマシーンソウルが存在する様に、Luke Slaterも同じ物を持っている証明です。

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| TECHNO2 | 21:57 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Adam Beyer - Fabric 22 (Fabric:FABRIC43)
Adam Beyer-Fabric 22
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何度も何度も紹介しているFABRICシリーズの最新作はスウェーディッシュハードテクノの雄、Adam Beyerが担当しております。元々はDrumcodeでハードテクノで人気を博し、その後はTruesoulなるデトロイトテクノに影響を受けたかの様なレーベルを設立。そのレーベルも程々に最近ではエクスペリメンタルハードテクノを展開すべく、Mad Eye Recordingsも設立。芸が多いと言うか、なんでも器用にこなせる人ですね。今回のMIXCDはやはりMad Eye Recordingsの影響も大きいのか、めちゃめちゃハードな展開は無し。出だしからクリック系の音でコロコロ、クリクリな展開。クリックハウス程柔らかい訳では無く、硬めの音でびしっと締まりがあります。中盤以降はMad Eye Recordings路線の、すかすかなのにハードテクノを通過したクリック系と言うかインダストリアルテクノをおとなしめにした様な音と言うか、とにかく新鮮な音です。以前の派手派手で盛り上げまくる様なプレイは既に無く、玄人受けする様な激渋なMIXですが決して地味では無く奥の深いグルーヴが感じられます。終盤ではブリブリアシッドシンセが入ったり、ストレートなハードテクノもありますが、Adam Beyerも随分と懐の深いDJになったんだなぁと思いました。やはりハードテクノ一本ではすぐに飽きられてしまう事を、プロの方も理解していると言う事なのでしょうか。一つの事を追求するのも人生だし、一回の人生なんだから色々試みるのも有りなのかもしれません。大ネタ使用無しのMIXCDだけど、素晴らしいセンスでしたね。

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| TECHNO2 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Optimo Presents Psyche Out (Eskimo Recordings:541416 501334)
Optimo Presents Psyche Out
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ジャイアントインパクトッ!!年に数枚出るか出ないかの怪作、かつ傑作!現在の時点で年間ベスト3入りを断言する超絶MIXCDが出ました。こんなのが出るなんて知らなかっただよ。お店で暇だからなんとなく試聴したら、これがすんげぇ〜やべ〜と言うか、もう電撃走って即レジに持って行っちゃいましたよ。トラック見て貰えると分かるんだけど、HawkwindとかSilver Applesのサイケデリックロックに混ざって、Fast EddieとかMr.Fingersのアシッドハウス、Sweet ExorcistやThrobbing GristleのCarl Craig Re-Versionなどのエクスペリメンタルテクノ、果てはエレクトロディスコダブなど何でも使える物は使っちゃってるんだよね。ただこのMIXCDはビートで踊らせると言う事では無くて、本能に訴えかける麻薬的な魔力を持っているのです。はっきり言ってごちゃ混ぜ過ぎて踊れるとかそうゆう物じゃないんですよ。もう脳味噌の奥にずぶずぶと音が進入してきて、脳味噌をシェイクシェイク!ずぶずぶとダークワールドに引き込まれたら最後、抜け出る事は不可能。覚醒的なサイケデリック空間で、ヨダレをウヘウヘ垂らしながら聴く事になるでしょう。とにかく強烈すぎ!これは聴いてみないと分からない。今日このレビュー読んだ人はマジで買わないと損ですっっっ!!ストレートなテクノ求めてる人は、そうゆうの期待しちゃダメよ。

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| ETC1 | 19:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Luke Slater - Fear And Loathing 2 (RESIST:RESISTCD7)
Luke Slater-Fear And Loathing 2
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ふと思ったのだが、ここ連日緩めの作品を紹介してる事に気が付いた。いかんいかん、ハードな作品もたまには聴かないと!と思って買って放置してあったこのアルバムを聴いてみた。何というか2枚組だとなかなか通して聴く機会がないんだよね。それにMIXCDだから長いし。しかし何でこれはHMV先行発売なんだ?HMVでは去年から発売してるけど、Amazonでは2月にやっと発売になるみたいだ。どうでもいいけどさ…。

まずDISC2の方なんだけど、これはLukeの通常のスタイルのハードミニマル。これが何とも豪華でThe Advent、Killa Productions、Cave、Joris Voorn、Alter Ego、Hert等他にもまだまだハードテクノな方面で活躍している人ばかりのトラックが並んでいるね。Lukeのプレイも上手くて序盤は緩めのエレクトロで始まり、中盤から4つ打ちテクノに移行して徐々に盛り上げ、終盤ではトライバル気味にピークを持ってくる。ここでもJoris Voorn-Incidentが使われているけれど、この人の人気は当分続きそうだね。とにかく人気のあるアーティストが網羅されているので、最近のハード方面のテクノの傾向を知るにはもってこいの1枚だよ。

で今回の目玉はDISC1の方。ハードミニマルの人が何故かダウンテンポに挑戦しているよ。Marco BaileyやAdam Beyerも2枚組MIXCDを出して同じような事をしていたけど、やはりハードミニマルだけには飽きるのか、それとももっと自分の世界を広げたいのかは謎ですが。ノンビートの曲で始まり、BOLAのアンビエントも飛び出し序盤から驚きの展開。4曲目辺りからビートも入ってくるけど、とにかく緩い。Isolee辺りからはジャーマンディープハウスになって揺らめく様な怪しさがあるね。Playhouse辺りの音に近いかな。後半のAgoriaThrobbing Gristle(Carl Craig Re-Version)辺りでは妙にポップでイクセントリックになるが、このポジティブさにはダークな世界の中にやっと希望を見出したかとさえ思える。そのままクリックハウスに繋がれて、ダークで不穏な世界は静かに幕を閉じました。んーなんとも掴み所の無い1枚だったな。Lukeも随分奇妙な事に挑戦するなと思いつつ、ハードな後にはこんな緩いのも良いかもねとも思ったりした。ただ結局今の流行に乗って気分でこんなMIXをしただけだと思うので、何年後かにはこうゆうMIXCDも減ってくる様な気がしないでもないな。

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| TECHNO1 | 13:51 | comments(0) | trackbacks(1) | |
The Orb - The Orb's Adventures Beyond The Ultraworld (Big Life:BLRDCD05)
The Orb-The Orb's Adventures Beyond The Ultraworld
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さあ、まだまだFreedom Villageの復習は続きます。先日Freedom VillageでもTransit KingsとしてプレイをしていたAlex Patersonですが、メイン活動はこのThe Orbです。特にこの1stは彼らの中でも最高傑作と謳われている作品で、参加メンバーも超豪華です。KLFやTransit KingsのJimmy Cauty、System 7のSteve Hillage、老いて尚盛んなThomas Fehlmann、そして元Killing Jokeで現在はゴアに走っているYouth等が参加しています。

内容はと言うとアンビエントテクノの金字塔とも謳われる作品だけに、とにかくぶっ飛び具合は半端じゃないです。KLFの「Chill Out」も実はAlex Patersonが殆ど作ったのではないかと言われているけれど、その噂も理解出来ます。Orbのアンビエントは単純なアンビエントではなく、ダブを多様した腰にずっしりくるグルーヴが特徴です。泥沼にズブズブとはまっていき抜け出せないような重さ、そしてスペーシーな上物がキラキラと入ってきたり、陰と陽を行ったり来たりする感じです。コンセプトは「地球軌道」、「月起動」、「超世界」と三つの世界と言う事で曲名もそれにちなんだ名前が付けられています。取り分け「超世界」のダビーでドゥープな曲群は、まるで異次元世界に彷徨ってしまったかのような錯覚を覚えます。ラストの通称「Lovin' You」=「A Huge Ever Growing Pulsating Brain That Rules From The Centre Of The Ultraworld」は19分にも及ぶ大作ですが、どうしてAlexがこんな曲と思いついたのか全くもって謎ですね。ラリッてないと作れない曲だと思います。これにはJimmy Cautyも参加していますけど、やっぱり黄金コンビは偉大です。

先日のTransit Kingsのライブは、まだパラレルワールドの入り口を垣間開いただけでは無かったのでしょうか。今度は是非The Orbのウルトラワールドを体験してみたいですね。

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| TECHNO1 | 20:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Carl Cox - Mixed Live 2nd Session Area 2 Detroit (Moonshine:MM80186-2)
Carl Cox-Mixed Live 2nd Session
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君はCarl Coxを見た事があるか?!脂ぎっててめちゃファットな体型をしていて、なんつー奴だってのが最初の感想。海外での評価はかなり高いけど、MIXCDは初期の頃のトラックリストを見ても食指が動かずスルーしていました。しかししかししかし、このMIXCDを聴いて彼への評価は180°変わりました。Live in Detroitと言う事も関係あるのかもしれないけど、体型に似合ったぶっとい音で突っ走るハードグルーヴテクノ。最初はいきなり大ヒットの「Lazy People」で始まるけど、何を思ったのかコックスが喋り出す。きっとノリノリで気分が良かったのでしょう。その後も展開を無視して猪突猛進、ズンドコハードグルーヴの一点張りで通します。キングオブ定番「D-Clash」は盛り上がらない訳がないし、Slam、Samuel L. Session、Christian Smith & John Selwayと言ったアーティストの曲でゴリゴリ攻めまくります。そして最後のキングオブ定番「Pontape」は盛り(以下略…)。はい、展開もアゲサゲも無視です。ここにあるのはファットなボトムと熱気溢れるライブ感、そして男気。ここまで筋を通せば文句を言う人はいないと思います(文句がある人は本人に言ってね)。ま、冗談は抜きにしてファットな体がそのままMIXに溢れ出ていますよ。体もMIXもKevin Saundersonばりです。兄弟ではないけれど、兄弟に近い物を感じます。今週末ageHaとYellowに来日するので紹介してみました。きっと日本でのプレイも、アセアセしながら脂ぎったプレイを見せてくれる事でしょう。

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| TECHNO1 | 18:00 | comments(2) | trackbacks(1) | |
Planetary Assault Systems - Archives Two (Peacefrog:PFG033CD)
Planetary Assault Systems-Archives Two
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Luke Slaterのメイン活動でもあり、Alan Sageと組んだユニットがこのPlanetary Assault Systemsである。地味な活動ながらもPeacefrogからコンスタントに作品を出し続け、UKにおいて初期からハードなテクノを作り続けてきた信頼出来るアーティストだ。初期の頃はハードでアシッドな作風が多く、アッパーで荒々しい物が多かった。その後ハードでグルーヴィーな作品を作り続けアルバムも出したりする訳だが、このアルバムはその集大成とも言えるベスト第2弾である。基本はファンキーでハードなテクノだが、一辺倒になるわけでもなくディープでミニマルな作品や、スペーシーな上物シンセが気持ち良いハウス風な作品等もある。しかしどの作品もほんとに骨太い。音の厚みが盛り盛りって感じで体の芯まで響いてくる。こういったモロにアナログな音は大好きだ。洗練されてはいないけど、頭で考えたのではなく勢いで作ったような雰囲気。初期から変わらないクオリティは凄い。

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| TECHNO1 | 16:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Luke Slater - Alright On Top (Mute Records:CD STUMM 198)
Luke Slater-Alright On Top
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Luke Slaterと言えばPlanetary Assault Systems(以下PAS)名義のゴリゴリでざらついたハードなテクノが素晴らしいアーティストです。90年初期から数多くの作品を出して、本名名義ではデトロイティッシュなテクノや、エレクトロもやったりなかなか芸が深い人です。で何故か最新(と言っても02年)の作品では、ポップエレクトロヴォーカルテクノをやっちゃいました。きっとこれにはファンは?な感じだったのではないかと思います。僕も?です。音の作りとかももう一歩行ったら、ださいのギリギリの線だと思います。しかしこれはこれで何度か聴いている内に、ポップなのも良いなと思い始めました。それに疾走感のあるヴォーカルテクノやブレイクビーツもあったり、案外飽きずに聴けるものですよ。PAS名義でのハードテクノの裏面とも考えられるのが、このアルバムでしょう。

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| TECHNO1 | 21:09 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Carl Craig - The Workout (React:REACTCD227)
Carl Craig-The Workout
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デトロイトテクノの発展の中心となっていたCarl Craigはアーティストとして超一流だと思います。でも昔のDJMIXを聴くとしょぼ〜って感じで、実際生でDJを聴いた時もあんまり興奮しなかった記憶があります。そんな彼も最近はなかなかのプレイをするようになったと、このMIXCDを聴いて思いました。2枚組、どこをとってもデトロイト。と言っても結構ハウスよりなMIXで、丁寧で大人しめ、部屋でまったり聴く感じです。お薦めは2枚目の方で、開始からNewworldaquarium→Terry Brookes→Soul Designer(Fabrice Lig)の繋がりは格好いいですね。Niko Marks、Urban Culture(Carl Craig)、Aardvarckとかその他もろもろデトロイト風味の曲が使われていてジャジー、テクノ、ハウスを上手く使い分けています。テンションを上げずにミドルテンポでムーディーで良い感じだけど、Carlが凄いって言うか選曲が良いだけなんだろう。いや、それでもデトロイト好きな人にはよだれが出る選曲に違いない。Carlが本気になったせいか曲毎の頭出しは無し、最初から最後までノンストップで聴くしかない。入門編の為にも、頭出し位はつけてやれよと思いました。発売元のレーベルは倒産済みなので、見かけたら早めに購入するのが吉でしょう。

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| HOUSE1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
System 7 - Power Of Seven (A-Wave:AAWCD004)
System 7-Power of Seven
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System 7で一番のアルバムを選べと言われたら、迷わずこのアルバムを選びます。この頃が一番テクノっぽくてアルバムにもバラエティーがあって、バランスが良かったんではないかなと。冒頭「Interstate」ではNEUをサンプリングしてあったり、続いての「Civilization」ではCarl Craigとコラボ。当然デトロイトっぽいです。続いてアンビエント大作「Davy Jones' Locker」ではAlex Patersonとコラボ。アコースティックギターが心地よく響き、柔らかい空気に包まれるような錯覚を覚えます。続いてはデトロイトの巨匠Derrick Mayとのコラボ「Big Sky City」。これは完璧にDerrickっぽい特有のリズムに、美しいシンセライン、素晴らしいです。その後はブレイクビーツ、ハウスっぽい作品も混じって、7、8、9曲目はOsmosis Suite3部作。アッパーな流れですが、目まぐるしく展開が変わってゆきます。そして10曲目「Mektoub」でYouthと競演。ばりばりのゴアトランスですな。ラストは美しい展開を見せる「Europa」。なんとSueno Latinoをサンプリング。あの名曲の快楽的なシンセ音が鳴り響きます。System 7はコラボをする事によって成長してきたけど、この頃の人選が一番良かったと思います。色々なジャンルを含んではいるけれど、テクノ好きな人なら普通に馴染めると思いますよ。

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| TECHNO1 | 19:57 | comments(2) | trackbacks(0) | |
System 7 - Seventh Wave (A-Wave:AAWCD007)
System 7-Seventh Wave
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先日素晴らしいライブを披露したSystem 7の通算7枚目のフルアルバム。GONGの頃からの活動歴を考えると相当ベテランなのですが、未だ持ってテンションが全く落ちないのはほんと凄いです。このアルバムでもアッパーでサイケデリックなテクノ〜プログレッシブハウスを展開しています。元GONGと言う事もあってロックのアグレッシブさもあり、又トランシーでもあります。特にエレクトニック系のユニットにも関わらず、ギターは咆吼して唸りをあげてディレイを繰り返しSystem 7を特徴付ける音を出します。Alex Peterson参加の「Soft Rain」ではやはりダブアンビエントを展開し、「Sal Del Mar」や「The Abyss」ではイビザみたいな快楽的な心象が浮かんでくる。ライブではアッパーな曲しか演奏しないけど、アルバムはバランスが取れていて家で聴くには良い感じですね。90年前半はこういったバレアリック関係のユニットが色々あった感じがするけど、今でも残っているの少ないんではないでしょうか。昔の「Steve Hillage-Rainbow Dome Musick」とかも心地よいアンビエントでお薦めですが、今も昔も実はそんなに音楽性が変わって無い事に気付くでしょう。

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| TECHNO3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2004/10/15 ELECTRIC SKYWALKERS SYSTEM 7 JAPAN TOUR “ENCANTADO” @ UNIT
トランスを聴く訳ではないのだが、System 7のライブがあるのでトランスのイベントに行ってきました。UNITに行くのも初めてだったけど、あのBALLROOMの下だったのか。BALLROOMと言えばMETAMORPHOSEのFreedom Villageを良くやっていたけど、最近はそのイベントが無いので残念です。UNITは地下1-3階の構造で、レストラン、フロア、ラウンジがあり結構でかい。フロアも意外に大きくて、音量音質もYELLOW程ではないが充分だと思います。照明も暗くて良く分かっていらっしゃる。新興クラブだけど、イベント充実させてがんばって欲しいですね。

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| EVENT REPORT1 | 22:54 | comments(1) | trackbacks(2) | |
Ken Ishii - Millennium Spinnin'at Reel Up (Sony Music Entertainment:SRCL5051)
Ken Ishii-Millennium Spinnin'at Reel Up
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先日のDIMENSION KでDJ Rolandoを上回るプレイをしたKen Ishiiですが、彼の2000年12月でのリキッドルームでのプレイを収録したのがコレ。のっけから自身のIceblinkで飛ばして、その後もYMOやDave Clarke、DJ Shufflemaster、Designer Musicととにかくみんなが知っているような曲をかけるわかける。まあ、そうゆう意味ではミーハーだしポップだし…でもいいのです、テクノゴッドですから(笑)確かに有名な曲が多くてそれなら俺でも出来るじゃんって思うけど、やっぱり彼が回すとかっこいいですよね。緩急自在でアゲては緩め、時にハードに時にファンキーに。聴いていて飽きないし、いわゆるテクノって音を感じさせてくれます。最近はもっとバリバリハードなプレイになっているけど、このMIXでも十分に踊らせてくれますよ。テクノの有名な曲満載(Jeff Mills、FLR、Joey Beltram、Planetary Assault Systems、Josh Wink他)なんで、手始めにって感じで聴いてもよろしいかと。

ちなみにKen Ishiiの生プレイを聴いたのは、このイベントが初めてでした。懐かしいな〜

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| TECHNO1 | 23:02 | comments(0) | trackbacks(2) | |
Upcoming Event
2004/09/24 CROSS MOUNTAIN NIGHTS @ WOMB
DJ SHUFFLEMASTER

2004/10/09-10 Sonarsound Tokyo 2004 @ 恵比寿ガーデンホール
Akufen,JUAN ATKINS x CARL CRAIG,KARAFUTO,
Rei Harakami + Shiro Takatani(dumb type),
Hiroshi Watana.be aka Tread Kaito Quadra,
SKETCH SHOW + RYUICHI SAKAMOTO = Human Audio Sponge,etc…

2004/10/11 "NAGISA" MUSIC FESTIVAL @ お台場野外特設会場
太陽(HOUSE/TECHNO STAGE):
FRANCOIS K.,KARAFUTO,EMMA,KAITO,EYE,HANA

星(HOUSE/LOUGE STAGE):
DJ NORI,DJ FUKUBA,ALEX FROM TOKYO,KENJI HASEGAWA,SUGIURAMN,
DUCK ROCK,DAVE TWOMEY,ROBERT PALMER

月(TRANCE/TECHNO STAGE)
空(Nagisa Posivision BAR)
風(Zavtone Chill Out Lounge)

2004/10/15 ELECTRIC SKYWALKERS SYSTEM 7 JAPAN TOUR“ENCANTADO”@ Unit
System 7,ARTMAN

2004/10/16 REAL GROOVES VOL.2 @ Yellow
JORI HULKKONEN,JESPER DAHLBACK

2004/10/23 SACRED RHYTHM @ Yellow
JOAQUIN 'JOE' CLAUSSELL

2004/11/26 Electraglide 2004 @ 幕張メッセ
Prodigy,Darren Emarson,Tim Deluxe,!!!,etc…

かなり久しぶりにシャッフルマスターがプレイ。でもいきなり決まっても予定あるし行けないし…。これを機にまたDJ活動再開を望みます。
デリックメイが出るはずだったソナーサウンドは代わりにホアンアトキンスが。カールクレイグもいるしハラカミもいるしワタナベさんも出るし、何と言っても元YMOの3人が集結。でもチケット代がきつい。二日間もやらずに一日だけで集中してやって欲しいです。
代わりにNAGISAですがフランソワやカラフト、そしてカイトのライブもあって当日券でも2000円。これに行かないでどうする?!?!ギャラリーの4人も出るし安くて豪華なイベントです。
システム7行きたいなぁ…もう年寄りなのにすげーサイケデリックでパワフルなライブだしな。ジョークラウゼルも行った事ないから、一度は行きたい。でも激混みで踊れなそう。ヨリハルコーネンは去年行ったけど、ガラガラでした。日本での知名度低すぎだよ(#゚Д゚)
で、エレグラですが、特に言う事はありませんね。始まる前から終わってるイベントです。プロディジーなんか呼んでどーすんねん。終了です、ち〜ん…
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