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2018/11/2 UBIK presents Live In Concert @ Unit
長年Unitにてダンス・ミュージックのパーティーを企画してきたUBIKが、今新たに立ち上げたライヴイベントがその名も「Live In Concert」。あくまでライブという名目なのにどういったジャンルの音楽に焦点を当てるのかはまだ不明なものの、今までの経歴を考えればエレクトロニックなものである事は推測される。その記念すべき第一回目はKompaktからPalais SchaumburgやThe Orbのメンバーとしても輝かしい功績を持つベルリン・ダブ・テクノのThomas Fehlmann、そして同レーベルの現在最も人気を集めているであろうシューゲイザー・テクノ代表格のThe Field、そしてFlangerやSecret Rhythmsといったユニットでも強烈な個性を発揮したBurnt Friedmanと、どうやら今回はテクノが軸にあるようだ。初回という事もあってか強力な布陣を擁したパーティー、期待せずにはいられない。
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| EVENT REPORT6 | 16:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Field - Infinite Moment (Kompakt:Kompakt CD 149)
The Field - Infinite Moment
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現在のKompaktを代表するアーティストであるAxel WillnerによるプロジェクトであるThe Field、霧のようなシューゲイズが充満して生まれるサイケデリアと多幸感によってテクノのリスナーのみならずロックのファンも魅了し、自身の世界観を完全に作り上げた。しかし2005年のデビューから13年経過し本アルバムで通算6枚目となってくると、その確立された個性が故に時として飽きられてくる懸念もあるが、アルバム毎に雰囲気を変えたり音の鳴りを変える事でアルバム毎の味を生み出して進化/深化を続けている。特に初期3枚のアルバムジャケットが淡い白色だったのに対し、本作含め直近3枚は黒色がイメージとなっており、おおよそその色に合わせて本作も更に内省的でベッドルーム的な聞き方も可能であり、事実本人曰く「これまでの作品よりもずっと遅い」とも語っている。オープニングの"Made Of Steel. Made Of Stone"は祈りのようなエフェクトのかかったボイス・サンプルのループから始まり、鈍いアシッド感もベースのうなりも加わって遅いビート感でずぶずぶと嵌めていく。途中からシンフォニックな響き現れたりと暗いムードの中にも神秘的な美しさがあるが、決して多幸感に振り切れるでもなくサイケデリック性が勝っている。続く"Divide Now"からビートは走り出し淡いシューゲイザー寄りな電子音の執拗な反復を被せて如何にもThe Fieldらしい曲だが、そのミニマルなビート感だけかと思いきや中盤でドラムン・ベースのリズムが挿入される意外な展開も盛り込み、そこを堺に後半はまたやや曲調が変わるという大胆な構成の大作だ。"Hear Your Voice"は聞けば同じくKompaktのWolfgang VoigtことGasの初期ミニマル・アンビエント作に近い作風で、ハートビート風なノリの良い4つ打ちに荘厳な電子音がオーロラーのように揺らめいて空間が音で完全に満たされており、余りにも快楽的で忘我しそうである。そこからダウナーに転調した"Something Left, Something Right, Something Wrong"でのっそり遅いビートに合わせてアブストラクトな音像や奇妙な効果音によって抽象性を高めてサイケデリック性を増し、モコモコと柔らかくも詰まったリズムで神々しいボイス・サンプルのループで宗教的でもある神秘性を得た"Who Goes There"、そしてラストの"Infinite Moment"でもじっくりと大地を踏みしめるような遅いビートと白色光に包まれる力強いシューゲイザーな電子音が鳴り響き、ゆっくりと恍惚状態へと入っていく事で正にタイトル通りに永遠の時間が続くかのようだ。初期のような多幸感爆発なフロア向けのダンス・トラックはそう多くはないし、やはり全体的に閉塞感がありムードが決して明るいわけではないが、サイケデリアが生むじわじわと増えていく恍惚性もひたすら心地好い。きっとライブでも汗だくになって踊るのではなくゆらゆらと揺れて聞く事は容易に予想出来るが、この圧倒的な密度の音に包まれてカタルシスを体験出来るだろう。



Check The Field
| TECHNO13 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Orb - The Cow Remixes - Sin In Space Pt.3 (Kompakt:KOMPAKT 363)
The Orb - The Cow Remixes - Sin In Space Pt.3
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アンビエント・テクノの大御所であるThe Orbによるニューシングルは、アルバムからの作品をリミックスするシリーズ『Sin In Space』の3作目、今度は2016年にリリースされた目下最新アルバムである『COW / Chill Out, World!』(過去レビュー)から異なる3曲をそれぞれKompakt関連のアーティストがリミックスするという、全てにおいてKompaktカラーが打ち出されたのが本作だ。リミキサーにはテクノに於いてシューゲイザーの代表格であるThe Field、メランコリーな作風を得意とするDave DK、Kompakt古参の一人であるJorg Burgerと名実共に充実した面子が揃っているが、そのラインナップに負けない音楽的にも充実したリミックスが揃っている。いかにもなりミックスを提供しているのがThe Fieldによる"9 Elms Over River Eno (The Field Remix)"で、彼らしいループによる反復性、霞がかったようなシューゲイズな響き、そしてThe Orbに倣ったような環境音をコラージュのように配しながらスローモーなバレアリック風味に仕立てた音楽性は、原曲とは方向性を変えながら見事な開放感や多幸感を演出している。が後半は最近のThe Fieldらしい抽象的なサイケデリアの世界へと突入し、混迷を極めていく。"4Am Exhale (Dave DK Accellerator Mix)"も初っ端にThe Orbらしい牛の鳴き声のサンプルを用いているのはご愛嬌か、しかしそれ以降は原曲にはない整った4つ打ちをベースにオーロラのように極彩色なシンセを用いて幻想が広がるドリーミーな世界を構築し、Dave DKらしいメランコリーな音楽性を見事に反映させている。"5th Dimensions (Jorg Burger Dschungeloper Mix)"はノンビートな原曲から打って変わってシャッフルなリズムを導入してリズミカルに揺れだしディスコやブギーな感覚を得て、上モノは大幅には変わらないもののアンビエントな曲調が見事に肉体的なグルーヴ感を得たポップなダンス・トラックへと生まれ変わっている。面子が面子だけにどれもKompaktらしい音楽性、どれも各々のアーティスト性が打ち出されており、想定内ではあるものの期待を裏切らない良作が揃っている。



Check "The Orb"
| TECHNO13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Akis - Space, Time and Beyond (Selected Works 1986-2016) (Into The Light Records:ITL005)
Akis - Space, Time and Beyond (Selected Works 1986-2016)
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近年目立つのが世界各地に眠る実験的な電子音楽の発掘で、その先端でもあるMusic From Memoryの流れに寄り添うように他からもその動きが活発化している。2012年に設立されたInto The Light Recordsは特にギリシャのレアな音源の編纂に尽力しており、Vangelis KatsoulisやGeorge Theodorakisといったギリシャアーティストの編集盤や又は1978〜1991年にリリースされたギリシャ産の電子音楽のコンピレーションを手掛けたりと、レーベルのコンセプトが明確だ。そのレーベルの新作は当然と言うべきかギリシャのコンポーザーであるAkis Daoutisの編集盤で、タイトル通りに1986〜2016年までの作品を纏めたものだ。Akisについて詳細は分からないものの映画音楽等も手掛けつつ、ジャズ〜ファンク〜フュージョン等も制作するアーティストだそうだが、この30年で公式にリリースされた音源は非常に少ない事からも分かる通り決して高い知名度は無い。しかしここに纏められた未発表も含めた音源を聞くと、ギリシャという地にも予てから面白い電子音楽が存在していた事に驚きを感じずにはいられず、確かに映画音楽も手掛けるアーティストとしての世界観もありながらアンビエントからニューエイジ、または現代的に言うならばバレアリック・ミュージックのような開放感さえ含んでいる音楽が新鮮に響いてくる。牧歌的な笛の音らしき音が静かな幕開けを告げる"Biofields"は映画のオープニングを思わせるような落ち着いた中にも壮大さが広がる曲で、鳥の鳴き声らしき音を背景に美しいシンセの持続音が伸びる"New Age Rising (Part I)"はアンビエントにも接近しつつ中盤からは多幸感溢れるシンセのアルペジオでバレアリックへと飛翔する。その一方で不気味な電子音が蠢きアブストラクトな音響を鳴らして実験的な方面へと向かった"The Powers of Pi"や、逆に哀愁をたっぷりと打ち出してしみじみとしたシンセポップ調の"Erotica"など、編集盤だけあって曲調は様々だ。9分超えの大作である"Solar Rain"は水の音を思わせる環境音らしき音に薄いノイズや無機質な電子音が持続するだけの実験的な曲だが、そこに続く"Christmas"は可愛らしく優しい音色のアルペジオを用いた透明感のある曲調で、こういった曲調の変化はシーンが移り変わる映画を見ているようでもある。メロウものからバレアリックにアンビエント、ひんやりとしたエクスペリメンタルな電子音響まで多岐に渡る音楽性を包括しているが、どれも基本的にはリスニングとして日常の生活に溶け込むような快適性があり、そして制作から30年を経て現在のダンス・ミュージックへと接続するのは何とも面白いものだ。



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| ETC4 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Scuba - Fabric 90 (Fabric Records:fabric 179)
Scuba - Fabric 90
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2016年8月に薬物により2名の若者が亡くなった事で一旦は閉鎖へと追い込まれたUKは名門クラブのFabricで、最後にプレイしたのがダブ・ステップで先陣を切るPaul RoseことScubaだったそうだ。本作はその出来事に前に制作されていたのでその出来事と特に関連付けられてはいなかったが、奇しくもクラブの閉鎖後に同レーベルより初めてリリースされた作品がScubaが手掛けた本作だったのは、何か運命的なモノを感じずにはいられない。Scubaと言えばテクノの現在の聖地であるベルリンはBerghainにダブ・ステップやベース・ミュージックによって攻勢をかけ、テクノとダブ・ステップの溝を埋めつつ、また本人もベルリン系のテクノへの傾倒を示す事で評価を獲得していた。しかし5年前にリリースされたアルバムは意識的にダブ・ステップから距離を置いて大衆的な作品をリリースし、当方はそこで一旦Scubaへの興味を失いかけていたのだが…。しかし、そこはやはりFabricシリーズに起用されただけあり、ダブ・ステップのビートとテクノのひんやりした質感によってかつてのアンダーグラウンドな雰囲気を十分に纏い、息もつかせぬ展開を駆け抜けるミックスを披露している。驚いた事に本作ではCDとしては19トラックに分けられているものの、実際には42にも及ぶ大量の曲が使用されており、常に複数の曲が入り組むように編み込まれる事でビートの多様性と緩急自在な展開を作り出している。そして単に勢いで飲み込んでいくだけの作品ではなく、例えば出だしではビートのある曲にPatrick Cowleyによる不安気なアンビエントの"Uhura"を被せて深遠な音響空間を作っていたり、ビートもかっちりした4つ打ちからボディーブローのように鳩尾に刺さる鋭利なダブ・ステップに端正なミニマル、または痺れるような覚醒感ある電子音や奥深い空間演出を成すダビーな音響など、様々な要素を散りばめながらそれらがばらばらになる事なく一つの世界観として纏めあげている。確かに余りにも膨大な曲を用いてはいるのだがそれらはベルリン的な冷たさや闇のムードによって結び付けられており、ここでは意識的でなければテクノとダブ・ステップの垣根を感じる事は無いほどだ。そして作品の最も盛り上がる中盤も素晴らしいが、ラスト10分位のテンションが落ちてきてビートが変容しつつズブズブと深みにはまり、暗闇の中からメランコリーな情緒も現れてくる流れは、暗さの中にもドラマティックな盛り上がりを感じる事だろう。予想を良い意味で裏切る妙技が炸裂したミックス、Scubaの深化がここに表現されている。



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| TECHNO12 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2016/12/9 Danny Krivit Celebrating 45 Years of Djing presented by King Street Sounds @ Vent
Body & Soulの‥という説明は最早彼の音楽性を説明するには蛇足にしかならないかもしれない。ダンス・ミュージックに於ける生き字引、NYのシーンをアーティストとしてではなくDJによって生き抜いてきた生粋のDJであるDanny Krivitが、遂にそのキャリアの45周年を迎える。ディスコやハウスに対して実直に向かい合いながらも決して歩みを止める事はせず、(流行に寄り添うのではなく)その時代の新しい音楽も吸収しながらクラシカルなスタイルによってDJの素晴らしさを表現するDJであり、物珍しさはないからこそDJとしての本質的な才能によってこそ評価を受ける。そんなDJとしての45周年を祝う一夜では7インチセットも披露されるのではと珍しさもあるが、日本からはハウス/ディスコの魅力を普及させる事に努めているDazzle Drumsも参戦と、間違い無しのパーティーが表参道の新しいクラブであるVentで開催となった。
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| EVENT REPORT6 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2016/7/22 FRUE -To the Moon and Beyond- @ Unit
知名度ではなく、まだそれ程知られてはいなくても間違いのない実力を持ったDJ/アーティストを招致し、日本のパーティーに新風を巻き込んでいるFRUE。今回はテクノを聴く者ならば恐らく大半の人がご存知であるThe OrbのAlex Patersonを呼んだのは、一見前述のコンセプトには反している。しかし、アンビエント黎明期から活動しテクノやハウスにヒップ・ホップやダブ、そしてロックまでを自由に繋ぎ合わせユーモア溢れる世界観を創るPatersonのDJは、唯一無二と言っても過言ではなく、今回はそんなプレイをオープン〜ラストの6時間で体験出来るのであれば、貴重な体験を提供する意味に於いて決して間違いではない。
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| EVENT REPORT6 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Field - The Follower (Kompakt:Kompakt CD 130)
The Field - The Follower
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一時期はロックファンも巻き込んでブームのようにも思われたAxel WillnerによるプロジェクトであるThe Fieldも、ここ数年は過熱した人気も落ち着きながら音楽性もよりテクノへと回帰し、成熟や豊熟と呼ぶべき深化を果たしている。初期の真っ白な霧に包まれる高揚感から一転、2013年作の『Cupid's Head』(過去レビュー)ではアルバムジャケットも黒へと転換し、その音楽性もループを用いながらもどんよりとした暗雲さえ立ち込めるような出口の見えない密閉空間を彷徨うような雰囲気があった。そして2年半振りの新作も『Cupid's Head』の続きである事に間違いはなく、ジャケットも当然真っ黒である。収録曲は6曲のみ、しかしそれぞれが10分前後の対策とループを起用した音楽性を最大限まで活かした構成だ。アルバムはタイトル曲となる"The Follower"から始まり、安定感のあるスムースなキックとドラッギーなベースライン、そして何だか人の声にも聞こえるようなシンセ音の反復が何処までも続く。やはり以前のロック的なダイナミックなリズム感よりもミニマルと呼ばれるグルーヴ感を重視し、大きな揺さぶりではなくテクノ的なマシンビートが覚醒感を呼び覚ますサイケデリアには合っているだろう。続く"Pink Sun"、どんよりとした重苦しいベースや上モノからは重力が感じられ、上り詰める多幸感ではなく深く潜っていくようなドープな性質が勝っているか。ボイス・サンプルらしきループが白色光を演出するような"Monte Veritá"は過去のThe Fieldらしい牧歌的な多幸感が表現されており、リズムも活き活きと躍動的で、分かり易さを求めるならば正にこれといった曲だ。しかし本作での挑戦が新たな音楽性へと結実したのがラストに待ち受ける"Reflecting Lights"で、14分にも及ぶアンビエントは何だかBrian Enoを思わせもする。タブラの爽快な響きと神々しく穏やかなサウンドのレイヤーに包まれた序盤は、あるがままに存在する自然と同化するような快適性があり、後半に入るとギターサウンドが前面に出ながら視界も歪むような酩酊感を生み出すサイケデリアに満たされ、いつしか世界観が入れ替わるロマンティックな展開が素晴らしい。もしアルバム全体がこの路線であったならば、より瞑想系のアルバムとして面白い作品になっていた可能性がある。The Fieldの持ち味であったシューゲイザーとしての面は後退しながら、しかしループ構成を基礎にしつつ微細な変化での転調を用いた構成は円熟の極みへと達し、アーティストとして殻を打ち破ろうとする意思が伝わってくる。



Check "The Field"
| TECHNO12 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Vangelis Katsoulis - The Sleeping Beauties Remixed (Into The Light Records:ITL002.5)
Vangelis Katsoulis - The Sleeping Beauties Remixed
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アムステルダムを拠点とするInto The Lightから面白い作品がリリースされている。このレーベルは2012年設立とまだ歴史は浅く、近年のダンス・ミュージックではなくギリシャのオルタナティブな電子音楽を掘り起こす事に力を注いでいる。そんなレーベルの最新作である本作はアテネ出身のシンセ奏者であるVangelis Katsoulisによるものなのだが、特筆すべきはリミキサーとしてノルウェイのバレアリック急先鋒のTelephonesやオランダのYoung Marco、そしてL.I.E.S.やThe Trilogy Tapesから変異体テクノ/ハウスを手掛けるAndrew Field-PickeringことMax Dが参加しており、どれもこれも現在のダンス・ミュージックとしての体裁を保っている事に安心して欲しい。何といっても素晴らしいのはA面に収録された8分超えの"The Slipping Beauty (Telephones Re-work)"で、原曲がどうなのか全く知る由もないのだが、このリミックスは完全にTelephones色へと染まった開放的なムードに満ちたバレアリックな作風だ。祝祭感を放つ明るいマリンバの響きに導かれ、ガラクタから鳴るようなエキゾチックなパーカッションや仄かに誘惑の味付けをするシンセサイザーを含ませて、広大な海洋に浮かぶ長閑な南国の島のような楽園ムードが満載だ。色彩鮮やかなトロピカル感と緊張を解きほぐす牧歌的な緩みが貫くこの曲は、バレアリックとエキゾチカの幸せな邂逅により生まれている。一方でMarcoは控えめに情緒を付け足してディープ・ハウスへと塗り替えた"Enigma (Young Marco Remix)"を提供している。木琴と思われるしんみりと懐かしい音と澄み渡るシンセのメロディーが絡み合う事で切なさが倍増し、強調する事のないスムースでなだらかな4つ打ちが続く作風は、思慮深く内向的な性質も含めてLarry Heardを思わせるようだ。Max Dによる"Improvisation (Max D Edit)"も淡く伸びるパッドから発する情緒はディープ・ハウス性が強いが、そこに星の瞬きのようなキラキラしたサウンドやドタドタしたパーカッションを加えて、より肉体的なグルーヴ感を強調したリミックスとなっている。それぞれが持ち味を発揮して異なる風合いの曲調である事から、DJとしても多方面で使えるであろう非常に便利なリミックス集であり、また旬のアーティストによる今の音を理解するにもうってつけだ。



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| HOUSE11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Good Mellows For Sunset Feeling (Suburbia Records:SUCD1002)
Good Mellows For Sunset Feeling
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「週末の海辺」から「夕暮れ時の感情」へ、橋本徹による『Good Mellows』シリーズの第二弾は少しずつ時間の経過を現すようだ。メロウというテーマを軸としたシリーズではあるが、この企画に為に新たに立ち上げられたSuburbia Recordは、入手困難な作品やアナログのみの曲を積極的に紹介する方針があり、本作では収録された曲の半分は初CD化とその意味でも大変意義のあるコンピレーションだろう。ただしそれが単にレアな作品を紹介するというだけには留まらず、『Free Soul』の切なく心に染みる音楽をクラブ・ミュージックの方面から解釈したならばとも仮定出来る音楽性は、ダンス・ミュージックが単に踊りの為の快楽的なものだけでなく感情的な面で訴えかける要素がある事も示している。オープニングを飾るのはポーランドの新星であるDas Komplexによる"Like A Fish"で、正にタイトルが示すように船が大海原をゆっくりと航海するような長閑なバレアリックで、旅の始まりとしては適切だろう。続くは近年クラブ・ミュージック側にも影響を及ぼしているイタリアのアンビエント・アーティストであるGigi Masinによる"Clouds"で、寂しげなシンセのリフレインと滴り落ちる切ないピアノのメロディーが、何処までも穏やかな地平が続く世界を喚起させる。中盤のSeahawksによる"No More Raindrops (Steel Pan Dub)"は爽やかなスティール・パンや残響揺らめくギターが空間の広がりを感じさせ、有機的で生暖かいダブ・ハウスといった趣きだ。そこから続くJose Padillaの"Adios Ayer"からMark Barrottの"Deep Water"の流れは、現在のバレアリックを先導するInternational Feel関連の音としての纏まりがあり、また大自然の営みを感じさせる優しいアンビエンスが素晴らしい。アルバムの後半には、頭角を現し始めているAndras Foxによる初期シカゴ・ハウス的な簡素な味わいのメロウさが特徴な"Running Late"、そして最後にByron Stingilyによる軽快なパーカッションと囁くような甘美なファルセットボイスで魅了するボッサ・ハウスの"Flying High (MAW Brazilian Vocal)"と、ハウスのグルーヴで憂いと高揚を伴いながらすっきりと余韻を残す事なく終了する。アンビエントからバレアリック、ハウスからジャズやダブまで景色が移ろうか如くジャンルの変遷も見せながら、全てをメロウで抱擁する夕暮れ時の切ない音楽観には誰しもうっとりと溺れるに違いない。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 13:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Frankie Knuckles - House Masters (Defected Records:HOMAS23CD)
Frankie Knuckles - House Masters
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2014年3月31日、偉大なるハウス・ミュージックの父であるFrankie Knucklesが亡くなった。ハウス・ミュージックのオリジネーターとしての孤高の存在でありながら、しかしその音楽性はむしろ親近感と普遍性のあるもので、メロディアスな旋律とピアノやストリングスを用いた美しい音色に心温まる歌を重要視した作風は、Knucklesの十八番としてだけではなくハウス・ミュージックのクラシックな作風へと根付いている。勿論彼のその才能は単にハウス・ミュージックの世界だけに収まる事なく、メジャーレーベルからも引く手数多となりポップ・ミュージックにグルーヴィーなハウス・リミックスを施し、素晴らしい作品を多く残している。そんな膨大なるオリジナル/リミックスの中から本人が自身のキャリアを振り返るベスト盤として編集をしようとしていたのが本作で、亡くなる前の2月からそのプロジェクトを開始していたものの、本人が亡くなった事で随分と時間が経ってからようやくリリースされるに至っている。アルバムは出だしから初期名作群が並んでおり、まだつたなく安っぽさも残る音質ながらも遠い故郷への思いを馳せるようなロマンティシズムに溢れた"Your Love"、Robert Owensによる自己陶酔のボーカルがフィーチャーされた官能的な"Tears (Classic Vocal)"、心の底から晴々しい気持ちにさせてくれるピュアで多幸感に満ちた"The Whistle Song (Sound Factory Mix)"と、そのどれもがケバケバしさや派手さは排除しながら優美な旋律が心にじんわりと沁みる世界観を作っている。リミックスも完全にKnucklesの世界観に染められており、長いイントロから徐々に盛り上がっていく展開がドラマティックでもある"The Pressure (Frankie Knuckles Classic Mix)"や原曲以上にピアノやストリングスで美しく彩り愛くるしさを強調した"Change (Knuckles Mix)"など、その作風は一貫して彼らしい華麗なメロディーと心地良いハウスのリズムが存在しているのだ。その輝かしい才能故に名作は多く、本作に収録されなかった名作もあれやこれやとあるものの、しかしハウス・ミュージックとは何かと問われたら先ず本作を提示しても良いだろう。Knucklesの音楽への愛がふんだんに詰まったこのアルバムは、正にハウス・ミュージックなのだから。



Cehck "Frankie Knuckles"

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| HOUSE11 | 10:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Walls - Urals (Ecstatic:ECD010)
Walls - Urals
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2010年にドイツはKompaktからデビューしたWalls - Alessio NataliziaとSam Willis -は、テクノを推し進めるレーベルの中ではシューゲイズやクラウト・ロックも取り込み、ダンス・ミュージックを中心としたレーベル性に新風を吹き込んでいた。例えば同レーベルに所属するThe Fieldも同様にシューゲイズを軸としたユニットではあるが、それに比べればやはりクラブ的と言うよりはロックのダイナミックなリズム感がWallsの特徴でもあり、ポップなサウンドやアンビエントの雰囲気に於いてはKompaktのレーベル性を踏襲しつつもWallsの存在は独特だ。そんなユニットにとって3枚目となる久しぶりのアルバム - しかし残念ながらこれが最後のアルバムになるとWallsは公言している - は、マスタリングに元Spacemen 3のSonic Boomが迎えられている事からも分かる通り、やはりダンス性はありながらもロック的なグルーヴやサイケな音響が強い。先行EPである"Urals"からしてベースラインはエレクトロ調でもあるが、サイケデリックなギターの音色やヒプノティックなシンセが加えられ、そして何よりもスネアやキックのリズムが生っぽいざらつきを残している。もう1つの先行EPである"I Can't Give You Anything But Love"は捻れたようなエグいアシッド・サウンドが強烈ではあるものの、やはり基礎となるキックやスネアの臨場感ある生々しさはロックの躍動がある。抽象的な上モノや発散するノイズは非常にトリップ感満載なのだが、それらを纏め上げて激しい一つの勢いへと巻き込むグルーヴ感は、以前のユーフォリアを漂わせていたWallsからは想像もつかないだろう。"Moon Eye"では執拗に反復するシンセの旋律が快楽的に狂おしくミニマルな展開を生み、"Altai"では牧歌的な上モノが淡い田園風景を喚起させながらもリズムは鈍く潰れてパンキッシュな刺激となり、このテクノとロックの狭間に位置する音楽はBorder Communityにも近似している。アルバムの最後はこの世の終焉を示唆するような重苦しいドローンなサウンドがうねるように変容する"Radiance"で幕を閉じるが、この瞑想的な音響はプロジェクトの終わりを飾るのに最適な荘厳な世界観を確立している。残念ながら本作によってWallsのプロジェクトは終了するが、これでやりきったと言わんばかりの内容なのだから、ある意味では清々しくもあるのだ。



Check "Walls"
| TECHNO11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Barnt - Magazine 13 (Magazine:MAGAZINE 13)
Barnt - Magazine 13
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ドイツはケルン出身のDaniel Ansorgeは、2010年に芸術と音楽に関するレーベルであるMagazineを他のメンバーと共同で立ち上げた。レーベルとしては彼等自身の作品をリリースするために設立されたようだが、その後はThe Fieldの別名義であるLoops Of Your HeartやWolfgang Voigtの作品もリリースし、単なるテクノではないドイツ発祥のジャーマン・プログレやクラウト・ロックの要素も取り込んだ音楽性が注目を集めている。そして、遂にDaniel AnsorgeのプロジェクトであるBarntによるアルバムも完成したのだが、以前にMule MusiqからリリースしたEPに比べるとその奇才な音楽性はより際立ってきている。アルバムの冒頭を飾る"Wiggett: So we know that hexog****"からして既にモダンなテクノに当てはまる事はなく、無加工で剥き出し間のあるハイハットから始まりふにゃふにゃとした複数のシンセのメロディーが絡み合い催眠術のように効いてくるトラックは、決してダンス・ミュージックの機能を失っている訳ではないが、その鉛のような無機質な存在感が異彩を放っている。続く"22:25"では鬱蒼とした重苦しさを放つシンセが奥底で鳴っており、それに合わせて寂れたアナログシンセから発せられたような不安げにさせるような複数のメロディーが突き刺さるように現れ、快楽とは無縁の容赦無い冷めたテクノだ。10分以上にも及ぶ"Cherry Red"でも壊れたリズムマシンが執拗にビートを刻む展開から始まり、まるでリズムだけで展開を作っていくミニマル・テクノのような展開もあるが、そこにヒプノティックなサウンドが入ってくると途端にジャーマン・プログレのような実験的かつユーモアのある曲へと変わり出す。アルバムは幾つかのインタールードを挟む事でサウンドトラックのような趣もあるが、全体のイメージとしては非常に閉鎖的で陰鬱とした空気で満たされており、快楽的に向かい過ぎた現在のダンス・ミュージックに対するアンチテーゼにも思われる。




Check "Barnt"
| TECHNO11 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2015/1/16 The Field Live In Tokyo 2015 @ Unit
昨年の来日ツアーから丁度一年、今年は東京のみとなるがThe Fieldが来日ライブを披露する。昨年はアルバムをリリースしたばかりであった上に、バンド体制ではなくソロでのライブという点で新生The Fieldを体験出来る意味合いもあった。しかし、今回は特にアルバムリリースもなかったので昨年からの変化はないのではと気になる点もあったが、ファンとしては素直にThe Fieldの音楽をあるがままに楽しみたいと思い遊びに行ってきた。そしてその脇を固めるのは日本からはHiroshi WatanabeとGonno、Berghain系のOstgut-TonからBarker & BaumeckerのBarkerと、DJ陣も全く隙のない実力派が揃い、パーティーの体制は万全だ。
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| EVENT REPORT5 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Answer Code Request - Code (Ostgut Ton:OSTGUTCD31)
Answer Code Request - Code
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現在に於いても尚隆盛を誇るベルリンテクノの中でも、特にパーティーとしてだけでなく作品を残す事にも熱心な活動を行っているOstgut Ton。DJ向けのツールとしてEPを手掛けるのは当然として、そこからよりアーティストの表現力という観点からアルバムにも重点を置いた運営は、テクノのいうジャンルでは特に評価すべきであろう。そのOstgut Tonからリリースされた最新のアルバムは、2011年にデビューしたばかりのPatrick GraserことAnswer Code Requestによるものだ。自身のレーベルからのデビュー曲が評価され、その後はMusic Man RecordsやMarcel Dettmann Recordsからも作品をリリースし、遂にこの初のアルバムへと至っている。Ostgut Tonの慣習に従うように本作もアルバムとしての流れがあり、幕開けとなる"Code"は1分程のナレーションも交えたイントロとして配置されている。続く"Blue Russian"では荒廃した工場地帯を思わせる音響の中から静かに重厚なキックが入り出し奇怪なサウンドが蠢き、"Field Depth"では鋭利に飛び跳ねるようなリズムの中で冷たい残響が支配し、この時点でアンビエントにインダストリアル、ベース・ミュージックやダブ・ステップなど様々な要素が汲み取れる。重厚なダンスビートを刻みつつもアルバムの中には"Odyssey Sequence"のようにビートが全く入らない荘厳でシネマティックな流れもあり、そこにシャッフルする躍動感あるビートにデトロイト・テクノを思わせる抒情的なメロディーを組み合わせた"Zenith"や無機質な4つ打ちの中にドローンのようにひっそりとミステリアスなパッドが浮かび上がる"Status"などが続く事で、アルバムは単調な流れに陥らずにクラブの雰囲気とホームリスニングの性質を両立させたバランスの良い作品となっているのだ。特にアルバムのラストに待ち受けると大袈裟な展開がレイヴサウンドを思わせる"By The Bay"とメランコリーなメロディーと空気のようにふわふわした音響が快楽的な"Thermal Capacity"は、アルバムの終わりを告げるようにドラマティックな流れを作り出し、実に自然な流れでアルバムは展開される。テクノのDJ/アーティストがEP単位での活動が多い中で、定期的にアルバムとしての価値を引き出すOstgut Tonは、やはりレーベルとして注目すべき存在なのだ。



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| TECHNO11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/6/28 Resident Advisor @ ageHa
クラブ・ミュージック好きな人であればご存知であろう、エレクトロニック・ミュージックに焦点をおいたWEBマガジン「Resident Advisor」。2001年にオーストラリアで設立され電子音楽に関する情報を展開すると共に、RAが選ぶRA Pollは鋭い選球眼で時流の音楽だけでなく普遍的に価値のある音楽まで選ばれ、読者からは一つの指標として高い人気を得ている。2011年にはめでたく日本語サイトも設立されたおかげで日本でも定期的に読んでいる人は多いだろうが、そのRAが遂にageHaで初のフェスティバルを開催したのだが、RAらしく出演するアーティストにもこだわりが感じられ、DJ HarveyやEddie Cといった人気アーティストから、今注目を集めるTiger & Woods、玄人受けするであろうLevon VincentやGerd JansonにJoey Anderson、そして日本からは井上薫によるプロジェクト・Chari Chariの復活ライブ、瀧見憲司やDJ Sodeyamaなど誰を聞くか考えるだけでも悩んでしまう充実した出演陣となった。
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| EVENT REPORT5 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hands - The Soul Is Quick (Ecstatic:ELP004)
Hands - The Soul Is Quick
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The Field名義ではテクノにシューゲイザーの要素を持ち込み、またLoops Of Your Heart名義ではジャーマン・プログレのように電子音と戯れ、それぞれの名義で人気を博しているAxel Willner。そんな彼による第三のプロジェクトがこのHandsで、この度はKompaktでレーベル繋がりもあるWallsによるレーベル・Ecstaticからアルバムをリリースした。なんでも2012年の3〜4月頃に制作されていたそうなので、実はThe Fieldの3rdアルバムよりも前の音源である。また制作に使用した楽器はRoland JX-3PやRoland SH-101のヴィンテージなアナログ・シンセに、リズムマシンのElektron Machinedrum、そしてTENORI-ONのみと非常にシンプルな構成で、この非常に個人的な制作から生まれた音楽はベッドルーム・ミュージックと呼ぶのが相応しい。曲は僅か4曲のみだが全体で40分程もあるアルバムと言っても差し支えないボリュームで、その多くはMy Bloody ValentineやWolfgang VoigtによるGas名義、またはBoards of Canadaなどを想起させるドローンかつアンビエントな音がただただ浮遊するように流れている。朧気なノイズの中から微かに浮かび上がるリズムは単なる背景の一部と化し、実際の体感としてはおおよそノンビートに聞こえるアンビエント・ミュージックだ。ノイズにしてもアナログの柔らかな音がぼかしにぼかされ、全く角のないサウンドがただ揺らいでいるだけの単調なドローン状態ではあるが、その掴み所のない抽象的なサウンドが靄に覆われた幻想的な風景を描くようでもあり眠気を誘う程に心地良い。Loops Of Your Heart名義でも同じようなアンビエントの感覚はあったが、それ以上に電子音としての個性を濾過した淡い音がフラットな響き方に繋がっており、アンビエント性を高めている。就寝前のBGMとして聴くと効果の高い合法的な睡眠薬となる事、間違いなし。



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| TECHNO11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Pop Ambient 2014 (Kompakt:KOMPAKT CD 113)
Pop Ambient 2014
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ドイツはKompaktが送る冬の風物詩、名物アンビエント・テクノのシリーズとなっているPop Ambientも2014年作で遂に14作目となる。もう気温も温かくなり紹介するのも今更感は否定出来ないが、近年はどうも恒例となり過ぎた為に停滞感が拭えなかったこのシリーズにしては、2014年作は意外にも当たりと思える良作だ。特筆すべき点は幾つかあるが、2008年以来にこのシリーズに参加となるUlf Lohmannは、初期のKopmaktを支えていたアーティストの一人だ。そのUlfによる"Sicht"はアンビエントではあるが、温かい陽が射すように電子音が穏やかに広がる楽園が目の前に広がるようで、何だか夢の中に居るようだ。Kompaktを代表する一人でもあるThomas Fehlmannの"Treatment"も素晴らしく、静謐なピアノの音が零れ落ちながら揺らぐシンセ音が時間軸をゆっくりと伸ばしていく幻想的な曲で、心拍数が静かに下がっていく。同じくシリーズに頻繁に顔を出すMarsen Julesによる"The Philosophers Trap"は最早アンビエントと言うよりは、ステンドガラスを通過した極彩色の光が散りばめられたような美しい音を放ち、宗教的な神々しい佇まいさえ発する瞑想的で鎮静なる曲だ。話題と言えばCologne Tape(Jorg BurgerやThe Fieldらによるプロジェクト)も曲を提供しているが、それよりもThe FieldをGasがリミックスした"Cupid's Head (Gas Ambient Mix)"が白色光の揺らぐノイズに包まれるミニマル×ドローンなアンビエントで素晴らしい。そのGasことWolfgang Voigtは、自身の名義では"Ruckverzauberung 8"なるフィールドレコーディング風の抽象的な電子音を淡々と鳴らすなど実験的な側面も見せている。正直このシリーズに新鮮味を見出すのは最早困難ではあろうが、しかし本作に於ける精神安定作用は例年以上に効果的で、寝る時のBGMとしてもお勧めなのである。



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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Field - Cupid's Head (Kompakt:KOMPAKT CD 110)
The Field - Cupids Head
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今までリリースされた3枚のアルバムジャケットはどれもスウェーデンの雪景色をイメージするかのように白で統一されていたが、この4枚目のアルバムでは突如として無表情な真っ黒に染まり、何かしらの変化を予兆させているThe Field。2005年にKompaktからThe Fieldとしてデビューしてからは一貫して白のイメージを保ち、多幸感溢れる開放的なホワイトノイズ=シューゲイザー・サウンドと執拗にも思えるループを駆使しして、幻想的な夢の世界に連れて行ってくれる音楽を展開していたAxel Willnerに一体何が起きたのだろうか。特に前2作ではドラムやベースの生演奏も取り込み立体感のあるバンド的な要素も持ち込んでロックファンも魅了していたが、本作ではデビューアルバム時と同じくハードウェアを駆使して一人で完成させたアルバムだと言う。しかし実際の音としてThe Fieldらしいサウンドに大きな変化を遂げているわけではないが、恍惚の階段を上り詰めて行く開放感と言うよりはどことなく心の隅に陰鬱なムードを抱え込んでいるようで、内向的で密室に閉じこもるような音が聞こえてくるのだ。ハードウェア中心の制作となった影響だろうか、安定したリズムを刻み疾走するリズムも変わってはいないが、やはり抑揚や感情はコントロールされながらミニマルな方向性をより強めているのはテクノにも感じられる。"Black Sea"を聴くと序盤は確かにThe Fieldらしい快楽的なフレーズの反復に懐かしさを覚えるものの、終盤ではどんよりと暗いベースラインが浮き上がり不穏な空気に包まれる。"No No…"では晴れない灰色のフィードバックノイズが浮遊し歪なリズムが刻まれて、その世界は不協和音を奏でているようだ。アルバムのラストを飾る"20 Seconds Of Affection"では、深遠な暗闇の底から湧き立つ圧倒的なドローンノイズと重苦しいキックが爆発し、開放的ではないがそのゆっくりと満ちる膨大なエネルギーに平伏してしまう。正直に述べると、先日のライブではこのアルバムからの曲は客受けが悪かった。恐らく多くのファンが求めていたのは明るく広がる多幸感だったと思うし、ロック的な躍動感だったのだろう。本作に於ける機械的で平坦な展開はテクノ的であり、暗くアブストラクトな世界観は決して多幸感に満たされるわけではない。しかし変化を厭わないKompaktと言うレーベル性から考えても、本作はThe Fieldが殻に篭もる事なく進化をしていると作品として私は前2作以上に気に入っている。



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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2014/1/17 UNIT / root & branch presents UBIK "THE FIELD JAPAN TOUR 2014" @ Unit
テクノのみならずロックファンも虜にするKompaktのThe Field。昨年には4枚目となるアルバムをリリースし順調な活動を続けているが、そのアルバムではバンド形態を封印しハードウェア中心の作風へと原点回帰。今回の来日公演でも当然バンドセットは封印し、ハードウェアでのライブを披露する事になった。日本からはGonno、Crystal、Inner Scienceら現在クラブシーンで注目を集めるDJや、そして人力ミニマルと称されるNISENNENMONDAIのライブも予定され、その一夜全てが期待されるパーティーとなっていた。
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| EVENT REPORT4 | 18:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kaito - Recontact (Octave-lab:OTLCD1970)
Kaito - Recontact
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10年以上に渡りレーベル唯一の日本人としてKompaktから作品を送り出し続けているKaito。Kaito、またの名をワタナベヒロシはかつてKompaktの魅力を世に伝えるべく"Contact To The Spirits"(過去レビュー)と言うKompakt音源縛りのMIXCDを制作したが、2013年はレーベルの20周年記念と言うこともあり再度同じアプローチを手掛けるのに最適な瞬間であったのかもしれない。本作はその企画が還ってきた事、そして再度レーベルの音楽性と接触する意味合いも込めて"Recontact"と名付けられている。前作と明らかに異なる点は2枚組であり、1枚目は確かにKompakt音源のみなのだが、2枚目は傘下のSpeicherの音源を使用している事だ。Kompakt Sideに関しては膨大なカタログと多岐に渡るジャンルを取り扱うレーベル性をあまねくとは言えなくとも、しかし非常にストイックなミニマル性からシャッフルするテクノの躍動感、またはレーベル発足当初から息衝くアンビエントな佇まい、そして忘れてはならない快楽的ともさえ思われるポップな世界観まで掬い上げ、スケール感の大きい展開を生み出す緩急を付けたミックスを行い、これぞ正しくKompaktと言える世界観を引き出している。対照的にDJツールとして機能美を引き出したと言えるのがSpeicher Sideであり、こちらはKompaktに比べると多様性よりも断然ダンス・ミュージックとしてのグルーヴ感を主張したトラックが並んでいる。勿論全く幅が無いだとか味気ないツール集だとかそんな事はないが、ハイエナジーに漲るラフな攻撃性や図太いグルーヴながらも疾走感を伴っており、肉体に直接作用する事を目的とした音楽性がSpeicherなのだろう。不気味ささえ発するエグい狂気や平常心がドロドロと融解するトランス感覚もあり、Kompaktでは出来ない音楽性を実験しているようにさえ聞こえる。Kaitoと言う同じ一人のDJが手掛けながらも、兄弟レーベルでの違いをまざまざと感じさせれる事に興味を覚えつつも、Kaitoらしい激情が溢れる心情の吐露が大きな波となって迫り来るMIXCDだ。

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| TECHNO10 | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Nobu - Crustal Movement Volume 01 - Dream Into Dream (tearbridge records:NFCD-27349)
DJ Nobu - Crustal Movement Volume 01 - Dream Into Dream
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日本のアンダーグラウンドを地で行きながら、千葉と言うローカルの地にて熱狂的なFuture Terrorを長年に渡り主宰する事でいつしか日本各地のテクノリスナーを虜にしたDJ Nobu。海外の人気DJとパーティーに出演する時も臆する事なくゲストに負けない爆発力のあるプレイを披露し、日々新たなファンを獲得しているように思われる。本作は国内の3人のDJによって同時に3枚リリースされたシリーズの内の1枚だが、その中でもアーティストに期待している音からは想像出来ない程に変容を遂げた衝撃的な作品となっている。DJ Nobuに対しては昔からのファンであればハウスの時代を思い出すであろうし、近年ではベルリンに接近したハードなテクノを好んでいる印象だが、本作は所謂普通のダンス・ミュージックの類ではない。いや、確かにテクノでもあるがドローンやノイズにミュージック・コンクレートやインダストリアルなど電子音響系と呼ばれるような作品が中心だ。今思うと少し前からDJ Nobuのプレイをクラブで聴く時に何かいつもと異なる違和感を感じる事があったのだが、もしかしたらその時から既に試行錯誤しながらフロアで新機軸の実践をしていたのかもしれない。本作ではヴァイナルでのラフな爆発力を生むプレイではなく、Abreton Liveを用いる事により前述の実験的な音楽を緻密に組み立てる事で、ミックスと言うよりはコラージュと呼ぶべき音の切り貼りをしている。制約と言う殻を破った曲だからこそ使い方は難しくなるが、果敢にも彼の個性であるひりつくような緊張感は保ちつつも電子音の自由な創造性と弄れるように、無機質で淡々としながらも変化に富んだグルーヴを紡いでいる。例えばシンプルなループを用いた4つ打ちの音楽が肉体を踊らせるものであれば、ここで聴けるトリッピーで歪んだ音の羅列は神経や脳髄を刺激するもので、ある意味では体を小刻みに痙攣させるような痺れる電子音の世界が広がっているのだ。もしクラブでのDJ Nobuのプレイを期待しているとしたら最初は違和感を抱くかもしれないが、しかし本作は自身のアーティスト性を塗り替える事に成功した自己啓発な作品であり、そして単純にかっこいい。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
2012/12/1 groundrhythm 10th ANNIVERSARY @ Air
代官山にAIRと言うクラブが出来た当初から続くgroundrhythm。井上薫をレジデントに迎えたこのレギュラーパーティーも遂に10周年を迎える事になったが、何事においても10年も継続する事は並大抵の難しさではない。特に移り変わりの早い消費型のクラブミュージックが土台にあるパーティーでは、自分の個性を保持しながら時代にも適応すると言う相反する行為を成立させなければ、10年の長い期間のパーティーを継続させる事は不可能であろう。しかし井上薫はそれをやり遂げた事実がここにある。この10周年のパーティーは一つの到達点となり、そして未来へと続く新たなる始まりでもある。
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| EVENT REPORT4 | 18:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Arjuna Schiks - Hua Hun (Wolfskuil Records:WOLF 024)
Arjuna Schiks - Hua Hun
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オランダ出身で1985年生まれであると言うArjuna Schiksはまだ若手であり実力は未知数だったものの、本作では北欧からデトロイトに接近するAril Brikhaとシューゲイザー的な音を持ち味とするApplescalがリミキサーとして参加していたので購入した次第である。Arjunaによるオリジナルはメロウなコード展開や霞がかった声をツール的にミニマルに繰り返しながら、全体を朧気の淡いノイズに包み込むシューゲイザーを意識したテックハウスとなっていて、これはまるでThe Fieldの新曲と言われても気付かないかもしれない。キラキラとした音や角を落とした丸みのある音を使用していて、ほっこり温かい幻想的な世界観に陶酔しそうだ。そしてAril Brikhaによるリミックスはと言うと、リズムを重く太く跳ね上がるように強調しながら原曲のメロディーや声にはそれ程手を加えずにシューゲイザー色だけを弱め、かっちりとしたテクノのスタイルへとDJに使い易く仕上げている。一方Applescalはリズムをイーブンキックに強く4つ打ちを刻みながら不思議なSEを加えてアクセントを付けつつも、Arjunaのシューゲイザー色を更に重ね塗りするように音像をぼかした作風でドリーミーな世界観を踏襲している。元々オリジナルの曲が良いのだが両者のリミックスも各アーティストの個性を打ち出しており、DJの即戦力になりそうな一枚である。

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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Taragana Pyjarama - Tipped Bowls (Kompakt:KOMPAKT CD 101)
Taragana Pyjarama - Tipped Bowls
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かつてはテクノ/アンビエントでドイツテクノを先導していたKompaktも近年は手探りでレーベルカラーを押し広げているが、その一例がThe FieldやWalls、Gui Borattoと言った新鋭らのシューゲイザーを取り込んだテクノだ。その取組は成功しこの路線がKompaktの新たなる顔になりつつもある中で、そこに更に加わるのがデンマークからの新星であるNick Kold EriksenことTaragana Pyjaramaだ。2011年に他のレーベルからリリースしたEPがKompaktに気に入られ、案の定青田刈りと言うか才能を見出されKompaktからデビュー・アルバムをリリースする事になったのだ。EPは未聴だったので試しに聴いてみると、これが白色光に包まれる躍動感あるシューゲイザー・ハウスで確かに素晴らしい。そしてこの本アルバムに繋がる訳だが、アルバムではダンス的な作風は抑えてリスニング志向に傾いた淡くサイケデリックな世界を展開している。何はともあれ"Growing Forehead"が素晴らしく、はっと息を呑むような女性ボーカルに連れられて夢の世界に没頭するノンビートなこの曲が耳に残る。Border Communityらしいサイケデリックなシンセ使いながらも、毒気を完全に抜いてポップな音へと昇華させている。"Lo Ng"では逆に中毒性を残したシンセがじわじわと侵食する下で力強いキックが4つ打ちを刻み、"Ballibat"ではスーパーマリオの効果音らしきサンプリングを用いたグニャグニャと視界が歪むコミカルなダウンテンポを聞かせ、タイトル曲では冷めきった正にチルアウトまでも披露している。正直な気持ちで言えばもう少し弾けた音も聴きたかったし何処か物足りなさもあるのだが、しかしまだ21歳でこれだけの色彩豊かな淡いサイケデリックな世界感を展開させているのだから、今後の活躍に期待せざるを得ない。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
The Field - Looping State Of Mind Remixe (Kompakt:Kompakt 263)
The Field - Looping State Of Mind Remixe
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丁度一年前だったと思うがカナダのエレポップデュオであるJunior Boysの曲を、Axel WillnerことThe Fieldがリミックスしていた。その恩返しと言う訳でもないだろうが今度はThe Fieldの曲をJunior Boysがリミックスし返している。その時の結果からして互いのポップな感覚は見事な程に融け合っていたのだが、本作でも期待を裏切らずにJunior Boysがなかなか良い仕事をしている。原曲は眩いばかりの白色光に包まれるシューゲイザーでポップな曲であったが、"Looping State Of Mind (Junior Boys Mix)"はポップな面は残しつつくっきりとしたリズムを浮かび上がらせ、そして可愛らしいドリーミーなエレクトロへと仕立て上がっている。コテコテなレトロ・フューチャー系のシンセ音が楽しく踊るトラックには、Junior Boysの底抜けな明るさとThe Fieldの多幸感が共存し、相乗効果を適切に生み出していると言えるだろう。裏面には更にBlondesとMohnによるリミックスの2曲を収録。Blondesは初めて耳にするアーティストだが、NYのインディーダンス・ユニットだそうだ。"It's Up There (Blondes Mix)"は霞がかった不明瞭なベールを広げつつも、その中にミニマル的なシンセのリフや薄く伸びて行くストリングスを配して、ノスタルジックな世界感を演出した淡いテックハウスだ。そしてMohnによる"Then It's White (Mohn Mix)"は実はKompaktの中心的存在であるWolfgang Voigt & Jorg Burgerが手掛けたリミックスであり、一筋縄では行かない深い音響世界に入り込んだビートレスなアンビエントとなっている。層になって被さるディレイが施され引いては寄せる波の如く残響音が充満し、原曲を遥かに超える荘厳な美しさを演出している。3曲ともタイプの異なるリミックスではあるが、どれも満足度の高い仕上がりになっており素晴らしい。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Hikaru - High Psy (Modulor Japan:MDJCD1020L)
DJ Hikaru - High Psy
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気怠い夏の蒸し暑ささえも味方に付けてしまうゆるチル無国籍MIXCD、ミックスを担当したのはBlast HeadのDJ Hikaru。高円寺Grassrootsでの活動を経て沖縄へ移住してからは更に異国情緒とオーガニックな趣を増した感もあるDJ Hikaruのプレイだが、本作はクラブでのジャンルを横断するプレイはそのままにクラブの熱狂的な一夜とは趣向が異なるレイドバックした空気がBGMとして最高の機能として働く内容だ。出だしはスティール・パンの響きが爽やかなPepe Californiaの南国風トラックから始まりいきなり脱力系だが、更にWild Rumpusの甘い夢に溶け込むダウンテンポやSeahawksのトロピカルな音で火照った体をクールダウンさせる。もうこの時点で気分は人混みに揉まれる都会を離れて、未だ見果てぬ極楽浄土への世界へとトリップする。そこからは妖艶なレゲエや土着的なサイケ・ロックにグルーヴィーなディスコダブ、哀愁漂うメロウなヒップホップに男泣きのポップス、エレクトロニックなハウスまで方向性を決める事無く、しかし緩くてチルアウト感満載な空気は保ちながら盛り上げていく。チルアウトなのに盛り上げるとは一体おかしな表現だが、心身の緊張感は解きほぐし涼しさを保ちながら楽天的な高揚感のみ増していく無国籍バレアリックサウンドとでも呼べばいいのだろうか。南国が目に浮かんでくる一時間のサウンド・ジャーニー、夏休み気分に浸れる最高にチルアウト、この夏の清涼剤となる事だろう。

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| ETC3 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Inner City - Big Fun - Big Hits! The Collection (Music Club Deluxe:MCDLX158)
Inner City - Big Fun - Big Hits! The Collection
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デトロイト・テクノがまだあくまで前衛的なダンスミュージックを聴く者の中で評価が高かった80年代後半、デトロイトのビルヴィレー・スリーと呼ばれる中でいち早くメジャー路線で才能を開花させたのがKevin Saundersonだ。幾らデトロイト・テクノが一部の耳の肥えたリスナーを満足させていたとは言え、それらがメジャーチャートに昇る事は無かったはずだ。しかしKevin SaundersonがボーカルにParis Greyを迎えたユニットであるInner Cityには、妖艶な歌があり分り易いメロディーがあり、そしてポップなセンスがあった。デトロイト・テクノが新世代のダンスミュージックだったのに対し、Kevinはディスコ/ハウスなど既存のダンスミュージックを彼なりに押し進める事に未来を視ていた。結果的に言えばInner Cityは大成功を収め、US/UKのメジャーチャートにも幾つかのヒットシングルを送り込んだ。本作はそんな経歴のあるInner Cityの2枚組ベスト盤なのだから、はっきり言って悪い訳がない。今でもクラブでかかる事は珍しくないソウルフルな傑作ハウス"Good Life"や"Big Fun"、時代を感じさせるレイヴィーな"Your Love (Serial Diva Paris Is Burning Club Mix)"や"Hallelujah 92"(なんとLeftfeildのリミックスだ!)など、コテコテな程に濃厚なセクシーさを放出する歌にハウスでは定番のピアノの整ったコード展開が繰り広げられるクラシカルなハウスチューンがこれでもかと揃っている。まあこれがデトロイトかどうかと言う事はさておき、確かにメジャー感ばりばりな曲ではあるがKevinの歌物トラックへのセンスの良さは間違いはないし、このボリュームで1000円弱のお値頃な事を考えれば買って損はしないだろう。

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| HOUSE7 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Pop Ambient 2012 (Kompakt:KOMPAKT CD96)
Pop Ambient 2012
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毎年冬の到来と共にやってきていたKompaktのアンビエントシリーズ”Pop Ambient”の12作目。既に冬も終わりに近付き春がやってくる手前での紹介となりますが、とても心温まるシリーズなので今でもしっぽりしたい方にはお勧めな作品です。Kompaktと言えばかつては奇才を誇るWolfgang Voigtが運営に携わり独自のテクノシーンを築いてきたのですが、現在はVoigtは運営から退きMichael Mayerがその役目を一手に担っています。Mayerが主導になってからはKompaktの経営方針も変わり音楽性にも変化の季節が訪れていますが、しかしこの”Pop Ambient”だけは毎回Voigtがセレクションを担当し一定の質の高さを守り続けています。本作にて注目すべきは近年音楽活動を再始動させているWolfgang Voigtがソロで1曲、そしてJorg Burgerとのユニット・Mohnとして1曲提供している事でしょう。特にMohnによる洞窟内で音が反響するような深い残響を生かした沈静なアンビエントが、ただ快適性のみを提供するアンビエントとは一線を画すシリアスな作品で、テクノの地平を切り開いてきたVoigtの才能は今でも健在でした。かと思えばSuperpitcherは正にポップと言う表現が相応しいメロディアスなフレーズがひたすら繰り返されるノンビートアンビエントで、浮遊感や高揚感でなく音色の温かさでアンビエントを表現しています。そしてTriola(Jorg Burger)による鎮魂歌の様に物悲しいムードに満ちたアンビエントと言うには少々宗教さも漂うトラックや、Loops Of Your Heart(The Field)によるアナログシンセによるコズミック感を打ち出しジャーマンプログレを意識したローファイなアンビエントまで、Kompaktの快適性やポップなセンスは保ちつつも各々が考えるアンビエンスを鳴らしておりました。シリーズもこれだけ続くと尻すぼみになるのは少なくありませんが、常に新たなる才能が集まるKompaktならではの質の高いアンビエントコンピレーションとなっております。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Loops Of Your Heart - And Never Ending Nights (Magazine:MAGAZINE 5)
Loops Of Your Heart - And Never Ending Nights
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昨年3枚目となるアルバムをリリースし先日は来日ライブでも絶賛されたThe FieldことAxel Willnerは、Kompaktの顔と言える存在にまでなっている。そして溢れる音楽への創作意欲は留まらないのか、彼の友人が運営しているMagazineから何か作品をリリースしないかと依頼された所から生まれたのがこの変名でのアルバムだ。The Fieldではドラムやベース等のサポーターが付きながら生演奏も取り入れたダイナミックを音楽を聞かせるが、しかしLoops Of Your HeartではAxelが一人でベッドルームに篭りマシンを弄り回して作り上げた様な空気が漂っている。と言うか最初に聴いた時の印象がシーケンサーを導入した頃のTangerine DreamやAsh Ra Tempelじゃんと思ってしまった程で、本人もジャーマン・プログレやクラウト・ロックを意識して制作したそうだ。ヴィンテージなアナログシンセやシーケンサー、マシンドラムにTENORI-ONやギター等の電子楽器を使用し一人でこつこつと組み立てた音楽は、全編ビートレスな事もあってか非常に内向的で寂静としたムードが貫いておりアンビエントと呼んでも差し支えはないだろう。The Fieldとも共通するループの反復はあるが本作ではより明瞭で分り易いシーケンスが多用され、その上を足元の覚束ない酩酊感のあるアナログシンセのメロディーが行き先も分からずに浮遊する不安定さが特徴だ。前述のジャーマンプログレが壮大で重厚な展開を繰り広げるのに対し、Axelはよりフラットな快適性と沈静とした密室性を持ち合わせて心地良いアンビエンスを鳴らす事に終始している様である。素朴なアナログシンセの音色の気持ち良さと相まってソフトなトランス感が広がる本作は、昔のジャーマンプログレが好きだった人には懐かしく、そしてそれを知らない世代にも夢に溺愛できる実験的な音楽となり興味を抱かせる事だろう。

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| ETC3 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2012/1/27 root & branch / UNIT presents "THE FIELD" @ Unit
今ではKompaktの看板的存在にまで成長したThe Fieldですが、テクノやミニマルのみならずクラウトロック等も意識したその音楽性はクラブミュージック外にまで影響を及ぼし、多くのファンを虜にしている模様です。そして昨年3rdアルバムをリリースし満を持しての再来日が決まり、その脇を固める布陣は同じKompaktメンバーであるHiroshi Watanabe、DJ Yogurt、Gonno、Muso Matsuiと抜かりないDJが集まり鉄板のパーティーとなりました。
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| EVENT REPORT3 | 16:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Crystal - Heavenly Overtone (Crue-L Records:KYTHMAK138)
Crystal - Heavenly Overtone

リリースは昨年末ですが新年の幕開けに相応しいトラックなので紹介します。Traks Boysとしても活躍しているCrystalが、国内外でも評価の高いバレアリックレーベル・Crue-L Recordsよりリリースしたのが"Heavenly Overtone"。天国の倍音と名付けられた本作はそのタイトル通りにユーフォリアが完璧な4つ打ちに乗るシューゲイズなトラックで、The Fieldにも共通する淡い世界とミニマルな展開から生まれる高揚感を持った曲です。じわじわと伸びるエグ味のあるエレクトロニックなリフに、そして突如挿入される美しすぎるピアノのコードに壮大な世界観を描き出すシンセストリングスの重なりは、雲を突き抜け成層圏を突き抜け天国まで辿り着く程のオプティミズムに満ち溢れている。ピアノ・ハウスなんて安っぽい言葉では片付けられない程に眩しく神々しいバレアリックなハウスで、テクノ/ハウスの壁を越えて、そして野外やクラブを問わずにピークタイムを約束してくれる一曲となるのは間違いないでしょう。空から降り注ぐ眩い光に包まれて一刻の心神喪失に陥るでしょう。気合の片面プレスです。



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| HOUSE7 | 13:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
The Field - Looping State Of Mind (Kompakt:KOMPAKT CD 94)
The Field - Looping State Of Mind
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2007年、テクノ帝国ドイツに於ける重要なレーベル・Kompaktに新風を吹き込んだAxel Willnerのソロユニット・The Field。ループを多用したダンスのミニマリズムを拝借し、そこにシューゲイザーらしい霞がかったレイヤーを被せ、ソフトなトランス感を覚える"From Here We Go Sublime"(過去レビュー)はKompaktが次の段階へとシフトした事を知らせる作品だった。しかしその2年後にリリースした"Yesterday And Today"(過去レビュー)ではポストロックやクラウトロックをも意識したせいか、今思うとリズムへの拘りや有機的な音色を強めた結果、以前よりも目もくらむトランス感や単純なループに依るグルーヴ感は減衰していたように感じられる。しかしこの新作である3枚目、前作と変わらずにバンドを組んで生演奏も取り入れてはいるが、明らかに前作よりも音の融和が自然となっておりリズムも滑らかに走っている。ドラムは基本的には生で叩いていると思われるが、シンセや霧靄のノイズ混じりなギターの短いループの多用と、敢えて以前よりも展開の抑揚を抑える事で反復に依る螺旋階段を上るような恍惚の上昇が感じられる。前作と同様に1曲が10分前後はある大作志向ではあるが、しかし前作に感じられる冗長さよりもループから得られる快楽が持続する事の方が勝っており、格段に快楽度が増しているのだ。そして何処か内向的でノイズに意識も埋もれてしまう面もあった前作から、ここでも白い幻想的なシューゲイザーのノイズが薄く張ってはいるものの、外に向けられた意識が何処までも拡がるように開放的だ。楽天的またはバレアリックとも言えるであろうし、そして気難しく着飾る事は止めて感覚的な心地良さを重視した方向性がここに結実している。上手い具合に成熟したThe Fieldだ。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Walls - Coracle (Kompakt:KOMPAKT CD 91)
Walls - Coracle
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ドイツに於いてミニマルテクノ、アンビエントを推し進めていたKompaktも新たな局面を迎えているのか、近年はクラブミュージック以外からの影響も多く取り入れております。その一例がThe FieldやJatoma、そしてこのAlessio NataliziaとSam WillisのユニットであるWalls。クラブミュージックにクラウトロックやシューゲイザーの要素も取り込んで、折衷主義に則った行く宛も定まらない音を聴かせます。デビューアルバムから一年弱でのリリースとなる新作では、前作でのサイケデリアと憂いのある至福の音もそのままに、更に絶対的なユーフォリアが充満したポップなアルバムとなりました。しかし前作にあった視界を遮る様な重層的なサウンドやバンドらしい曲調は後退し、本作では晴れ晴れしく視界も開けたポップなアンビエントやミニマルな電子音楽が鳴っていると言う点では、逆にKomapktらしさが強まったとも言えるのでしょう。空気の様に軽やかなフニャンフニャンな電子音の浮揚感やポップなメロディーやコード感は、有無を言わさず夢に溺れる事が出来て現実から逃避するには最適なものだし、窮屈な今と言う時代に於いて只ひたすら気持ち良さを追求した音楽も必要なものなのかもしれない。アルバムの後半ではほぼアンビエント化し夢の世界へまっしぐら、前半のハッピーな盛り上がりをしっとりチル(冷やす)させてくれて快適な安眠剤となる事でしょう。

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| TECHNO9 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2011/10/1 Freaks Village 2011 @ さがみ湖リゾート プレジャーフォレスト
今年5月に開催された野外フェス・Freaksが、今度は二日間のフェスへと拡大しFreaks Village 2011となって開催されました。都内から一時間弱で行ける相模湖にあるプレジャーフォレストと言うキャンプ場を使用して、昼間から夜にかけて国内外問わず多くのクラブ系アーティストがプレイするパーティーであり、しかも値段も前売りだと割安なので、事前情報から考慮すると中々良さそうな印象だったので遊びに行ってきました。
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| EVENT REPORT3 | 10:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2011/09/04 Typhoon Party 3 @ Shibuya WWW
悪天候によって開催を阻まれたFreedommuneに続き、夏の野外フェスの風物詩となっているMetamorphoseも悪天候によって開催の中止を余儀なくされた2011年日本の夏。特に両方のフェスの客層は被っていたと思われるから参加しようと思っていた人達にとっては非常に落胆の大きい事だったと思いますが、主催者にとっても苦渋の決断であったと思うし、天候ばかりは仕方ないと痛感しました。勿論それで全てが終わる訳でもなく、主催者とアーティストの迅速な動きにより都内各地でMetamorphose改めTyphoon Partyが開催されたので、Galaxy 2 Galaxyが出演する渋谷のWWWへと行ってきました。
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| EVENT REPORT3 | 14:00 | comments(4) | trackbacks(0) | |
Junior Boys - Banana Ripple (Domino Recording Company Ltd.:RUG410T)
Junior Boys - Banana Ripple
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ポストロックからエレクトロニカまで幅広く、そして奇抜なアーティストを擁する今となってはインディーの大御所レーベルとなったDomino Recording。で今日紹介するJunior Boysもそんなレーベルに所属するカナダのエレポップデュオ。今までにもクラブサウンドにリミックスされた彼等の楽曲は聴いた事はあるものの、純粋なオリジナル音源はこのEPが初めて。今まで聴いてきたがっつりテクノなリミックスに比べると随分とポップで洗練された歌物で、まあ良く言えばNew Orderを上品に作り込ませて優等生にしたような感じ。勿論これ自体が都会的な夜の賑わいを感じさせるダンスなグルーヴはあるし、初々しい歌いっぷりには爽やかな青春の甘さも感じられます。しかし本盤の一押しはやはりKompaktからのシューゲイザーユニット・The Fieldのリミックス。ポコポコと流れるようなグルーヴを生み出すパーカッション使いや、シューゲイザー風なモヤモヤとした上物のミニマルな展開は、オリジナルのポップさを残しながら完全なるクラブサウンドへと生まれ変わっていて、と言うかどこを聴いてもThe Fieldになっちゃっています。光の中に飛び込んで行くような多幸感に包まれるバレアリック×シューゲイザー×ハウスなリミックスで、見事にオリジナルを喰いましたね。

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| TECHNO9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2011/06/04 FREEDOM SUNSET @ 江ノ島展望台
当日は各所で大きなイベントが開催されていたのですが、江ノ島では夏の間のみ開催されるFreedom Sunsetがあったのでそちらに遊びに行ってきました。本来は5月に開催予定だったものの震災の影響で延期、そして節電の為前半はソーラー発電によるアコースティックライブを行うなど、普段とはちょっと異なる形での開催。

自分が江ノ島展望台に到着した頃にはGOROの民族楽器中心のエスニックなサウンドが響きわたっており、風は強いながらも野外と言うオープンな空間にはぴったりのオーガニックな音色は心地良し。続くeli(元Love Tambourines)はCyndi Lauperやゴダイゴなどの曲を爽やかなアコースティックカヴァーを行い、場を和ませつつもしっかりと盛り上げておりました。自分はたまたま知り合いとも出会ったので、音楽をバックに酒をグビグビ飲んで喋りながら観戦。



前半のアコースティックライブが終わると、自分が楽しみにしていたダンスミュージックタイムが開催。まずはJebskiのライブ。出だしは"Oval"の上物をサンプリングした"Forest"からゆったりと荘厳な音から幕開け、しかし既にステージの前側は熱狂的に盛り上がっておりました。そこからは未発表曲や"Field"など多幸感いっぱいかつ郷愁を帯びたドラマティックな曲で、まるで果てのない空をどこまでも羽ばたいていくかのように飛ばされて、たまにの太陽の下でビールを飲みつつ聴くダンスミュージックも良いもんだなとしみじみ。"Natsu(Jebski Epic Mix)"では藤枝伸介がサックスで加わって、Jebskiのトラックの上をエモーショナルなメロディが自由に踊り歩き、より情熱的なライブとなっておりました。



そしてトリを飾るのはFreedom Sunsetではお馴染みの井上薫。もうこの頃には会場の盛り上がりもピークに達しており、自身の"The Invisible Eclipse"をしょっぱなスピンすればそりゃ盛り上がらない訳がない。そこから序盤はとにかく派手に盛り上げており、ゴスペルテックな"Natsu(G.Mitchell Nobody But You Mix)"、壮大なハイテック"The Whisperer in Germination"、4つ打ちバージョンの"Elephant Stone"などでテクノ色濃厚ながらも水飛沫の弾けるフレッシュな音でがつがつと攻め上げる。そんな攻撃的な選曲と共に高い場所の為か風も強く肌寒かったものの、熱くなって踊り狂う人達の熱狂は一向に衰えず、最後まで井上薫の飛ばしまくるプレイに煽られてFreedom Sunsetは盛り上がっておりました。気持ちの良い音楽と太陽と海に囲まれたシチューエーション、そしてそんな場所でグビグビとビールを飲む、とても楽しいパーティーでした。
| EVENT REPORT3 | 18:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2011/2/11 DJ Yogurt Presents Jebski Release Party "PAD" Tour @ Amate-raxi
先日初のアルバムをリリースしたばかりのJebski。それに合わせてかつて一緒に制作活動をしていたDJ Yogurtが、アルバムリリースパーティーを企画し、Jebskiとフィーリングの合うアーティストを集めたパーティーが開催されました。
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| EVENT REPORT3 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Jatoma - Jatoma (Kompakt:KOMPAKT CD86)
Jatoma - Jatoma
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ドイツテクノ帝国の総本部・KompaktがThe Field、Wallsに続いて送り出す新星は、デンマークの3人組ユニットであるJatoma。なんでも平均20歳弱と言う若さだそうですが、それ以外の情報が未知な謎のユニット。The Field、Wallsらと共通するのはクラブサウンドにロックらしい演奏やノリを取り入れたと言う事で、その点では最早新鮮味は感じられないけれども、Kompaktらしいキュートでポップなサウンドやエレクトロニカ的な不思議な電子音、シューゲイザーの淡い世界など色々な要素を含んでおりただのダンスミュージックじゃあありません。彼らはAnimal CollectiveやFour Tet、James Holden、Herbertらの大ファンと公言している通り、単純な4つ内のダンスミュージックだけを披露するだけでもなく、音をこねくり回し遊んでごちゃごちゃとごった煮にしたファンタジーとユーモアの広がる童心の世界を創り上げておりました。しかしまあ浮き沈みの激しいテクノシーンの中で10年以上も繁栄しているKompakt、そんなレーベルのお眼鏡にかなうのも納得。

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| TECHNO8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2010/11/06 Floatribe @ Unit
井上薫と岩城健太郎がUNITで定期的に続けているパーティー・Floatribe。今回は今年になってから精力的に活動をしているJebskiのライブと、富山で活動をする岩城健太郎と同郷のWataru TakanoがDJで参加。メインフロアはJebskiのライブを前後に井上薫とWataru Takanoが複数回に分けてプレイし、下のフロアのSaloonでは岩城健太郎らがプレイすると言う変則的なパーティーとなりました。
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| EVENT REPORT3 | 11:26 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Walls (Kompakt:KOMPAKT CD 82)
Walls
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テクノ帝国ドイツの中心的存在であるKompaktが自信を持って送り出すニューカマー・Wallsの1stアルバムは、新人らしく初々しい爽やかさとカラフルでサイケデリックな世界観を持った素晴らしい内容となりました。Kompaktからのリリースとは言えフロア直結なダンスビートは殆ど無く、むしろリズムはほぼロック風。テクノとの接点と言えば電子音と言う位なもので、フィードバックギターが炸裂するシューゲイザーロックもあればセンチメンタルなエレクトロニカもあり、果ては淡い霧靄に包まれるサイケデリックなアンビエントまで色々と取り組んでいます。しかしそのどれもに共通するのは、甘くてとろけるメロディーをカラフルでキュートかつ眩いばかりの輝きを放つ音がなぞっていて、多幸感が徹頭徹尾貫いている事。特に自分が本作に感じたのはジャーマンプログレのHarmoniaやNue!にも通じる楽天的な突き抜けるヒッピー思想で、何物にも縛られないその独創性はKompaktのレーベルの方向性と同じなのかもしれない。8曲で30分程とコンパクトにまとめられたこのアルバムは、何度もリピートしてしまう程に清々しい心地良さに満ち溢れていて、そして自然と幸せな気持ちになれる事でしょう。ここには不安も悲しみも無い総天然色ハッピーな世界が待ちわびていたのでした。最近の大推薦盤、Animal Collective、The Field辺りのファンは必聴。

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| ETC3 | 06:00 | comments(5) | trackbacks(0) | |
Agoria - Balance 016 (EQ Recordings:EQGCD029)
Agoria - Balance 016
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フレンチテクノシーンの奇才・Agoriaが、名物MIXCDシリーズとなっている"Balance"の16作目を担当。今までに2枚のMIXCDをリリースしていてそれらもジャンルレスで強烈なぶっ飛び感覚を感じさせる内容でしたが、この新作もやはり同様にテクノだけではなく様々な音を組み合わせ、フロアとチルアウトルームを行き来する様な変態的なミックスを披露しております。ジャンルの多様性はテクノ、ハウス、ダウンテンポ、ディスコダブ、アンビエント、ミニマル、ニューウェーブなどまでに及び、最早このMIXCDがどんな音に当てはまるのかを説明するのは意味が無い状態にまでなっております。そして単純に曲を繋げるだけではなく曲の一部のサンプルを途中に混ぜ込んだり、同じ曲を2度も使用する事で、1度目で感じた印象が2度目で更に強まる効果を誘発するなど、展開の作り方は確かに印象的。何よりも彼の創る音源からも感じられるギトギトでドラッギーな感覚が終始漂っていて、リズムトラックの強さやノリで引っ張っていく勢いのあるタイプのミックスとは異なる、つまりは精神作用の大きい麻薬的な覚醒感の大波に飲み込まれるミックスは、彼特有のトリッピーな感覚があり独創性が存分に感じられる事でしょう。その分振れ幅や展開の浮き沈みも大きく、また音の余りのどぎつさに体力が無い時は聴くのもしんどいかなと感じる点もあります。インパクトがある分だけ聴く人を選ぶ内容でもありますが、はまる人には心底はまって抜け出せなくなるのではないでしょうか。

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| TECHNO7 | 10:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Dream Driftin' Edition "Slow Jam" Mixed By Calm (Music Conception:CMC-004)
Dream Driftin' Edition

日本のミスターバレアリックことCalmの最新MIXCD。もうタイトルまんま、ゆったりと夢の中を漂流するバレアリックサウンド満載。Bryan Ferryの涙がこぼれる程に切ない"Slave to Love"から、Calmの新ユニット・Field.echoの新曲"Blue Moon"でゆったりとした時間軸と深い夢の世界へと突入し、そこからはシンセポップやフォーク、チルアウトが続いてまだまだ霧に覆われた夢の世界を突き進む。そして90年代バレアリックの名作が2連発、プライマルズの黒いグルーヴ"Screamadelica"とOne Doveの甘く切ない"Why Don't You Take Me (Underword Remix)"で、スローモーションな音にダンスの要素も合わさり一気に快楽志向へと向かう。自分と同じ30代にはツボにはまりまくる90年代前半の黄金時代が蘇る瞬間。終盤はディスコ系で熱を帯びたと思いきや、ラストはDJ Vadimの土着的で大地の生命に呼応しつつラストへと終着。これはほんの一時の白昼夢か、夢か現か、ここではない何処かへの音楽の旅。スロウなビートながらもじんわりと染み入るグルーヴに誘われて、現実の世界に居ながらにしてパラダイスへと旅立てるアーバンバレアリックミュージック。と言う事で、とにかくトロトロうっとりする程に気持ちの良い一枚。

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| HOUSE5 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
2009/12/15 T.P.P. @ EFFECT
AT-FIELDメンバーがT.P.P.へ出張プレイ。90年代縛りのパーティーで、自分的にはマッドチェスターとかセカンド・サマー・オブ・ラブ辺りの音楽は大好きなんで、そう言ったのを意識した選曲でやらせて頂きました。以下トラックリスト。前半はダブ系でゆったりと、中盤でアンビエントからトランシーなのに移行し、ラスト3曲の歌物でぐっと締めた感じです。選曲が偏っているけれど、どうしても自分はそこからは逃げられないのです。

Nightmares On Wax - Les Nuits
Primal Scream - Screamdelica
Massive Attack - Be Thankful For What You Got
Primal Scream - The Big Man and the Scream Team Meet the Barmy Army Uptown
The Orb - Towers Of Dub (Live)
Primal Scream - Higher Than The Sun
System 7 - Davy Jones' Locker
Reload - La Soleil Et La Mer
The Orb - Assassin (Live)
Orbital - Halcyon (Tom Middleton Re-Model)
System 7 - Night Owl
Denki Groove - Niji
Last Rhythm - Last Rhythm (Tom Middleton Re-Model)
Round One - I'm Your Brother
Larry Heard - I Need You
SWV - Right Here (Human Nature Remix)

フジカワさんや全玉 aka しょーこ+下川カユコ aka 中川ユカコのBack 2 Backは、ダンスロックやテクノ、レイブ物まで幅広い選曲で90年代を表現しておりました。自分には無いユーモアを持っているので、自分も見習いたいなぁ〜と思う事は多々あります。

そしてど平日なのに来て下さった多くの方々、どうもありがとうございました。やはり聴いてくれる方がいると素直に嬉しいし、DJにも力が入ります。これからも機会があれば、どしどし回せるようにしたいですね。
| EVENT REPORT2 | 16:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Cassy - In The Mix - Simply Devotion (Cocoon Recordings:CORMIX026)
Cassy - In The Mix - Simply Devotion
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今テクノで隆盛を極めているレーベルの一つ・Cocoon Recordingsと言えば、昔の巨人みたく他のレーベルで育ったアーティストを上手く流用している感じで余り好みのレーベルではないのですが、この"In The Mix"シリーズだけは通な人選と高品質を保ち続けていて好感の持てる所です。そして新作はドイツで今最も熱いとされるクラブ・Panorama Barのレジデントの一人・Cassyが担当。以前のMIXCDもかなり渋い音でしたが新作も相当に渋く、前半はシカゴハウスの不穏な空気とドイツのミニマル感覚を足したモノクロな音が中心。緩いテンポながらもねちねちと重く濃いグルーヴがあり、中盤からはテック系も混ぜたりするも全然アッパーにならずに暗めの廃退的な音が続きます。終盤でようやく日の目を浴びるように情緒漂うディープハウスに移行して、程よい盛り上がりを見せて上手く終わりを迎えます。こう書いてみると何だか単調で地味な印象を受けるかもしれませんが、実際は緩いハウシーなグルーヴは上げず下げずの微妙なバランスの上に成り立っていて、派手ではないけれど高揚感がじわじわと染み入るプレイでした。しかし実際にこんな感じでクラブでもプレイするのかしら?ラウンジ向けだと丁度良い位な気もする。

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| HOUSE5 | 10:30 | comments(4) | trackbacks(0) | |
2009/11/20 AT-FIELD @ EFFECT
祝・脱DJ童貞!!

友達の下川カユコさんと全玉ちゃんが企画するAT-FIELDと言うパーティーでDJしました〜。自分が思ったよりも多くの人に遊びに来て頂いて、本当にどうもありがとうございました。ミキサーも持ってないんで当然繋ぎも出来ないので内心不安でしたが、取り敢えず自分の好きな曲をがしがしと回させて頂きました。う〜ん、レコードはやはりピッチ合わせや繋ぎが難しい…。後でCDJも使ったんだけど、BPM出るからレコードよりかなり扱いが楽でしたね。続きで回した曲やパーティーのお写真でもどうぞ〜
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| EVENT REPORT2 | 17:45 | comments(12) | trackbacks(2) | |
2009/11/20(Fri) AT-FIELD @ 渋谷EFFECT
11/18追記
遂に明後日パーティー開催です。自分はDJスキルは全く持ってないので、どうせなら大ネタばんばん使用して楽しむつもりです。入場料は安くしましたので、お酒飲むついでとかで気軽に遊びに来てくれると嬉しいです。あと先着一名にTheo ParrishのSS01番(ヴァイナル)差し上げます、間違って2枚買って未使用のままなんで。欲しい方は声かけて下さいね。ではでは〜。

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11/14追記
一応のタイムテーブルが決定しました。自分単独でやるのは一回だけなんで、そこでデトロイト系を集中させてプレイする予定です。かなりベタなセットで上げるはず。朝方B2Bの方は回す機会があれば、ディープハウスとか朝方の音っぽい緩いのをやるかも。終電までさくっと飲んで踊って楽しむのも良し、真夜中の小野島さん・小林さんのプレイを楽しむのも良し、お気軽にどうぞ。あとディスカウント希望の方は、コメ欄でもメールでも良いので私にまで「ディスカウント希望」と必ずご連絡下さい。また渋谷・新宿のタワレコ、HMV、ユニオンにはフライヤーが置いてあります。

21:00-22:00 全玉×下川カユ子×Condom ゆる〜くのらりくらりと
22:00-23:00 Comdom デトロイトセット予定
23:00-23:45 下川カユ子 イビザっぽいのとか?
23:45-24:45 全玉 ディスコダブとかバレアリックらしい
24:45-26:15 小野島大 テクノかな?
26:15-27:45 小林弘幸 不明
27:45〜END  B2B 

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どうもはじめまして、マチュ改めCondomです。この度ミキサーも持っていないのにDJをさせて頂く事になりました。下川カユ子さんと全玉ちゃんの二人が精力的に計画してくれて(僕は何もしてないのですみません)、更には小野島大さんと小林弘幸さんをゲストに招いてくれました。テクノ、ハウス、ニューウェーブ、バレアリックなど色々かかりそうな感じです。自分は緩めのアンビエント〜ディープハウス〜テック系辺りを考えております。繋ぎが出来ない分、気持ち良く音楽を聴いて貰えるようにがんばります。踊りに来るも良し、バーでお酒飲むついで感覚でも良し、気軽に来て頂けると嬉しいです。またタイムテーブルなどが決定しましたら、周知させて頂きます。

AT-flyer

2009/11/20(Fri)
AT-FIELD @ 渋谷EFFECT
OPEN/21:00-All Night
GENRE:NEW WAVE,TECHNO,HOUSE,ROCK etc...

ENTRANCE FEE at DOOR:1,500Yen/1D With Flyer:1,000Yen/1D+肩たたき(ディスカウント希望の方はご連絡下さい)

Special Thanks Guest DJs:
◇小野島大 (bug III)
◇小林弘幸(freeformfreakout)

DJs:
◇Condom aka マチュ(Tokyo Experiment)
◇全玉 aka しょーこ
◇下川カユ子 aka なかがわ

Back 2 Back:
◇なかがわ×しょーこ(下川+全玉)
◇Condom2Condom
and more...

〜AT-FIELDとは・・・〜
2010年を目前にした日本、他人との関わり合いを避ける人々、草食系と呼ばれる人々をサードインパクトより救済すべく立ち上がったさわやかDJたちのサバト。色取り取りの音、鮮やかなる狂宴、ジャンルレスな空間。ネクストディケイドに向けてまたひとつ歴史が始まる。

※Twitter: _ATFIELD

特典:
◇AT-FIELDコンパイルCDプレゼント(先着15名様)
◇妙齢女子による肩たたきサービス(但し、肩たたき券持参の方のみ)
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| SPECIAL | 11:30 | comments(29) | trackbacks(1) | |
2009/10/09 root & branch presents UBIK featuring THE FIELD @ Unit
25時近くにUNITに入る。DJ Hikaruがプレイ中でアゲアゲ、イケイケ。ズンドコなテクノ〜テックハウス、ディスコっぽいのもプレイしていた気がするが、取り敢えず自分が既に酔っていたので普通に楽しく踊りつつ、あんまり記憶無し。
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| EVENT REPORT2 | 08:30 | comments(6) | trackbacks(3) | |
UPCOMING EVENT
2009/10/02 (FRI)
CLUB MUSEUM "The Art of Intelligence" @ Unit
Live : THE BLACK DOG
DJ : KIHIRA NAOKI, ROK DA HOUSE, 'NOV'

2009/10/03 (SAT)
REDBOX 3rd anniversary party @ J-Pop Cafe
DJ : Motor City Drum Ensemble, STEREOCiTI and more
Live : Move D

2009/10/03 (SAT)
groundrhythm @ Air
Live : Kaito
DJ : Kaoru Inoue, PSYCHEDELIC BUS aka HIROKI MURAI

2009/10/03 (SAT)
RIS FESTIVAL [a sense of space] @ Unit
Live : SPECTRUM a.k.a SONIC BOOM, DJ KENSEI, JEBSKI & YOGURT, L?K?O and more
DJ : TOBY, Ackky, YAMADA the GIANT and more

2009/10/09 (FRI)
root & branch presents UBIK featuring THE FIELD @ Unit
Live : THE FIELD, KAITO
DJ : DJ YOGURT, DJ HIKARU

2009/10/10 (SAT)
Makin' Love Mix @ Grassroots
DJ : DJ Yogurt, SHIRO THE GOODMAN

2009/10/10 (SAT)
Cosmic Soul @ Air
DJ : Ian O'brien, Claude Young, Takamori K.

2009/10/17 (SAT)
CLASH48 @ ageHa
DJ : Adam Beyer, Joel Mull

2009/10/17 (SAT)
@ Air
DJ : ken Ishii, Jerome Sydenham

2009/10/31 (SAT)
De La FANTASIA 2009 -Vol.ZERO- FANTASIA Night @ Liquidroom
Live : Lindstrom, Nikakoi aka Erast, AOKI takamasa, d.v.d
DJ : TOWA TEI, EYE, MOODMAN

3日は迷う、初来日のMCDEかgroundrhythmか…?9日はField、Kaito、DJ Yogurt、DJ Hikaruと好みの面子がびっしり。10日はCosmic Soulと被ってしまったが、DJ YogurtのMakin' Love Mixへ行こう。今男女の股間を最も濡らすパーティー、エロ過ぎる。シローさんがムーディーなセットをかましてくれるらしい。ムーディーな雰囲気のあるグラスルーツでムーディーな音楽、きゃわいいおんにゃのこいっぱい来てください。17日、ドラムコードで震撼するか、Airでのケニシのプレイも熱い。31日のリキッドルームも面白そうなんで行く予定。
| UPCOMING EVENT | 07:30 | comments(6) | trackbacks(0) | |
Jebski & Yogurt (Rose Records:ROSE93)
Jebski & Yogurt
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ドキドキとワクワク、昔テクノに抱いていた懐かしい気持ち。いつからだろう、そんな気持ちを感じる事が少なくなったのは。自分の耳が慣れた事も多少は影響しているんだろうけれど、もっとドキドキしてーじゃん!そんな願いを叶えてくれたのはエンジニアとして経験を積んできたJebskiと、そして今日本各地でDJとして活躍しているDJ Yogurtのユニット。2〜3年前から共同でEPをリリースしておりましたが、遂に待ち侘びたアルバムが登場。これぞ遅れてきた夏のダンスミュージック、そしてエンドレスサマー。水しぶきが弾けるように飛び散る情熱、そして溢れ出る多幸感と絶頂、どこまでも突き抜けていく爽快感。ちまちまとまとまった音なんかいらない、もっと盛り上がろうぜと言わんばかりにエネルギーが溢れている。テックでバレアリック、エモーショナルでドラマティック、二人の感情が大爆発しているんだ。郷愁を帯びたピアノが炸裂する"Another Gravity"、大仰なブレイクで爆発する"Nile"、まんまバレアリックハウスな"Balearic Field"、そして逝きそうで逝かせない井上薫のリミックスなど、フロア受けするキラートラックなどが存分に詰まっている。徹底的なまでの絶対幸福圏を聴かせる日本のオアシスだ。



Check "Jebski" & "DJ Yogurt"
| TECHNO7 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Life Force Compiled And Mixed By Foolish Felix (Cutting Edge:CTCR-14495~6)
Life Force Compiled And Mixed By Foolish Felix
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友人からの頂き物。日本で長年に渡り開催されているアンダーグラウンドなダンスパーティーである"Life Force"、その名を冠したMIXCDの第2弾をFoolish Felixなるアーティストが担当。自分は初耳の人なんでどんな人なのか知らないのですが、どうやらディスコダブ方面で活躍しているアーティストだそうです。確かにこのMIXCDでもハウスを基調にはしているものの、例えば熱を帯びたソウルフルなNYハウスでもなければエレクトリックでスムースなテックハウスでもなく、やはりここから聴けるのは生っぽくてズブズブしてて、どこかディスコ的な懐かしい煌びやかさのあるディスコダブなのは明白。エネルギッシュと言うよりはグダグダで、若くて健康的と言うよりはアダルティーかつ妖艶で、熱いと言うよりは温い感じ。何故だかディスコダブと言うのは懐かしい感情が浮かんでくるんだけど、やっぱりそのディスコと言うエッセンスがそんな気持ちを呼び覚ますのでしょう。ボーナスディスクにはFoolish Felixが運営するレーベルであるCynic Recordsの音源がまとめてあり、やはりズブズブなディスコダブが並んでおります。

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| HOUSE5 | 00:30 | comments(1) | trackbacks(0) | |
The Field - Yesterday And Today (Kompakt:KOMPAKTCD72)
The Field-Yesterday And Today
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ドイツKompaktから衝撃のデビューを飾ったAxel WillnerことThe Fieldの2ndアルバムが到着。1stも文句無しの内容でしたが、新作は更にパワーアップし充実した内容。収録曲は六曲と少なめですが一曲が長尺な大作志向で、更にはBattlesのドラマーの参加や様々な生演奏を取り入れた事により、ラフではあるけれど臨場感の感じられるバレアリックでテックな音が響いてきます。例えるならば眩いばかりの真っ白な光が空間に充満し、全てがホワイトノイズにぶわぁ〜っと包まれてしまうような感覚。光の粒子が燦々と輝きながら放射され、真っ白の世界に溶け込んでしまう。そんな風に音が洪水のように空間に満たされ、濃霧の如く北欧の神秘の世界に誘い込まれてしまいます。そしてそこに待ちわびるはノスタルジーな夢幻の悠久。ディスコティックなのに牧歌的、ミニマルなのにポップで、ダンスミュージックなのにロック的、色々な要素が詰まっていてかなりお勧め。

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| TECHNO7 | 08:00 | comments(2) | trackbacks(2) | |
Joris Voorn - Balance 014 (EQ Recordings:EQGCD024)

Joris Voorn-Balance 014
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新次元…と言うのは言い過ぎかもしれないが、これが最新のテクノの形である事にもはや疑いはないだろう。世界各地、日本においても大人気となったJoris Voornの最新MIXCDはアルバム2枚に100曲ものトラックを使用した驚愕の内容。とは言えこのPCを使ったスタイル自体は、2001年のRichie Hawtinの"DE9"(過去レビュー)の時点で完成系を成しているので、実は最新であるとは言い切れない。が、このスタイル自体がテクノと言う世界に普及しているのは間違いない。各曲から一部分をパーツとして切り出し、それをPC上で細かにループ・エディットを繰り返し、本人が言うように"絵を描く"様な作業を繰り返すスタイル。全く異なる曲の一部が同じ時間・場所に存在する事により、全く異なる新しい音楽へと変容を遂げる進化。もはやこれはMIXCDと言うよりも、Jorisのオリジナルアルバムとさえ言える様な境地にまで達している。"Mizurio mix"は(比較的)アッパーでグルーヴィーなテクノ、ミニマル、テック系中心の内容で、しかしながら覚醒感を刺激するドラッギーさも感じさせます。対して"Midori Mix"はエレクトロニックミュージックをより幅広く吸収したフリースタイルな選曲で、テクノの中にディスコダブやバレアリック、ダウンテンポ、ジャズも取り入れられて開放感のある音が持ち味。どちらのミックスも各曲が自然に融解し、そして再度融合し、今まで違う世界観が繰り広げられ非常に興奮出来る内容でした。同じ事を既にやっているRichie HawtinのMIXCDに比べると、カラフルなのが特徴でこれはこれで素敵です。

ただ欲を言わせて貰うと、本作があくまでホームリスニング仕様である事。これは結局はクラブではプレイする事の出来ない内容だから。かつてJeff Millsがアナログを一時間に40枚程も矢継ぎ早に回していたプレイは、既に過去の物となってしまったのか?いや、そうではないと思う。そこには瞬間瞬間に生まれる独創性や閃きがあったはずで、あれにこそ僕は人間的な熱や魂を感じる訳で。だからJorisにも一枚位はコンピューターを使用しないで、クラブで再現出来る単純だけども爆発力のあるプレイが聴けるMIXCDを出して欲しいと言う気持ちもあります。テクノロジーが必ずしも全てを豊かにする訳じゃないんだ。

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| TECHNO6 | 00:30 | comments(2) | trackbacks(1) | |
MARGINALMAN a.k.a. DJ TUTTLE - Honcho Sound Vol.39 あ・き・ら・め・る (HONCHO SOUND:HSM-039)
MARGINALMAN a.k.a. DJ TUTTLE-Honcho Sound Vol.39 あ・き・ら・め・る
現在の仕事上、どうしても体を動かさないのでメタボ気味。高校生の時は水泳・水球やってたんで、自分で言うのもなんだけどかなりイイ体してたんだけどね。仕方ないので2年位まえからジムで軽く運動しているんだけど、最近は更に行く回数を増やしてダイエット中。周りの男も女も痩せればって言うんだもん。えぇ、メタボです、メタボ。酒の飲み過ぎと豪華な食事のし過ぎですね。痩せた方がクラブで踊るときも楽だしさ、がんばらないと。

とある女の子から貰い物その4。彼女が「バングラビートがカッコイイヨ」って絶賛してた品。バングラって一体ナニ??バングラとはWikipediaによれば「インドとパキスタンにまたがるパンジャーブ州の民謡および舞踊」との事だそうで…。う〜ん、それだけじゃいまいち音が想像出来ない。ならば感じろ!ってなんかすげ〜エキゾチックな音ばかりが詰まってるよ。東洋〜中近東辺りの音が中心で殆ど知らない曲ばかり。終盤ではTHE SMITHSとTHE WHOとかFRONT 242もプレイされているんだけど、こんなのがダンスミュージックとして成立するのか?いえいえ、全然成立しているんですよ、これが。いやー普段はこんなの聴かないから、久しぶりにまじで衝撃を受けたMIXCDだわ。中近東の妖艶なムードたっぷりなんだけど、リズムはめっちゃズンドコグルーヴィーで腰が自然と揺れちゃうぜ。しかし中東の怪しい露店に迷い込んだ様な空気と言うか、まるでラクダに乗ってシルクロードを旅している様な世界観は、何とも言い難い中毒性がありますなー。どっぷりDJの世界観に引き込んでしまう魅力に溢れていて、まじカッコイイわ。オイラの稚拙なレビューじゃ魅力が全く伝わらないので、正直申し訳ない。試聴してくれた方が早いよ。オイラは、あ・き・ら・め・な・い!

結局とある女の子から4枚音源頂きましたが、どれも良かった。それもありふれた音楽じゃなくて、オリジナリティーを感じさせる音ばかりで彼女のセンスは本当に素敵です。この場を借りてお礼を申し上げます。どうもありがとう。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 00:05 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Thom Yorke - The Eraser RMXS (Beggars Japan:WPCB-10088)
Thom Yorke-The Eraser RMXS
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発売延期どころか発売中止になりかけていたThom Yorkeのソロアルバム"The Eraser"のリミックスアルバムが、ようやく日本だけで初回限定生産でリリースされました。プレスは海外なのに日本だけで発売って、一体どう言う事なんでしょう?後から結局海外でもリリースされたりするんじゃないかと思いますが。さてリミキサーにはクラブミュージック方面の人達が選ばれておりまして、これがなかなか通好みな面子。インドストリアルハードテクノのSurgeon、Kompaktからのテックハウサー・The Field、ノーフューチャー頭領のCristian Vogel、ダンスミュージックの新たな波からダブステップのBurialとVarious、そしてフォークトロニカのFour Tetなど自分の知っているアーティストが多く、リリース前から楽しみにしていました。詳しくはライナーに更にアーティスト毎の詳細が載っているので、そちらを読んで欲しいと思います。曲に関してはオリジナルは未聴なので比較は出来ませんが、リミックス自体はだいたい想像通りで楽しめる内容でした。ブレイクビーツ調の廃退的なハードテクノを聴かせるSurgeon、ミニマルでトランシーな牧歌的テックハウスを聴かせるThe Fieldらは妥当な出来。The Bugって言うアーティストは全然知らない人なんだけど、破壊的でトリッピーなダブを披露していてこれが予想外にカッコイイな。Four Tetはセンチメンタルをメロディーを生かして、ポストロックとエレクトロニカの中間を行くような湿っぽい音がはまってます。BurialとVariousはまんまダブステップ、横揺れ系の硬めのリズムが特徴。クリボーだけは2曲リミックスを提供していて、変態系テクノサウンドを披露。しかし今回のこんな人選を見ていると、Thom Yorkeの興味は電子音楽に向かっているんでしょうかね?

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| TECHNO6 | 23:00 | comments(3) | trackbacks(2) | |
Fumiya Tanaka - I Am Not A DJ (Sony Music Entertainment:SRCS7663)
Fumiya Tanaka-I Am Not A DJ
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昨日は田中フミヤのCHaOSに行こうと思って渋谷のバーで一人飲んでいたんだけど、体調がよろしくなく結局飲んだ後帰宅してしまいました。YELLOW亡き後WOMBで初のCHaOSだったので興味はあったのですが、体調不良には勝てませぬ。次のCHaOSはUNITでしたっけ?

さてそんな田中フミヤの懐かしいMIXCDが1995年リリースの本作。当時はまだMIXCD自体が極めて貴重であったのですが、彼がこうやってジャパニーズテクノの道を切り開いてきた訳なんですね。内容の方も現在のフミヤからはとても想像の付かないごった煮ハードなテクノで、Jeff Mills、Basic Channel関連、Carl Craig、Richie Hawtin、Planetary Assault Systems、Robert Hoodなど今ではテクノの大御所となったアーティストの曲がこれでもかと使用されています。若いだけあって荒々しい展開ながらも汗を感じられる激しいプレイで、最近のフミヤの特徴である知的でディープなプレイしか聴いた事がない人は衝撃を受けるんじゃないでしょうか。いやね、これはまじで格好良いですよ。まだまだ日本にクラブシーンが根付く前にこんなプレイをしていたなんて、やっぱりフミヤは漢です。モロにかつてのJeff Millsの影響下である事を差し引いても、暴力的でノーコントロールに爆走して行く猪突猛進なプレイは、フロアに音の爆弾を投下してるイメージで体もウキウキです。正直な気持ちを言うと、最近のプレイよりこう言った過激なプレイが聴きたいのが本音で、一年に一度でも良いからそんなパーティーを開いてくれると本当に嬉しいのですがね。昔からテクノを聴いている人は、多分こんな感じのMIXCDに共感する人は多いはず。ちなみに各曲に野田努とKEN=GO→が解説を付けているので、それを読むだけでも十分に楽しいです。

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| TECHNO6 | 21:15 | comments(3) | trackbacks(2) | |
Floatribe Mixed By Kaoru Inoue & Kentaro Iwaki (Rambring RECORDS:RBCS-2274)
Floatribe Mixed By Kaoru Inoue & Kentaro Iwaki
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代官山・Unitで隔月行われているパーティー・FloatribeのオフィシャルMIXCD。手掛けたのは勿論レジデントの二人、井上薫と岩城健太郎。どちらのDJもテクノやハウスだけに限らずアンビエントやチルアウト、生音系にも精通している音楽家なので、本作もリリース前から気になっておりました。まずは井上薫が手掛けた方ですが、普段のクラブでのアッパーなプレイとは異なり緩いグルーヴを保ったテックハウスが中心。例えるならパーティーの終盤で朝が近づいて来る時間、または徐々に夢が覚めていく様なモヤモヤとしたまどろみの時間、そんな時の心地良さが持続したムード。陳腐な言い方だけどキラキラと輝く光が降臨していて、もう多幸感に包まれて天にも昇る気持ちです。聴き終わる頃にはすっきり夢から覚めて、身も心もリフレッシュされるはず。対して岩城健太郎のミックスは何とも言い難い独特なプレイで、ミニマルやエレクトロハウスもあれば、太鼓どんどこなアフロや中近東の匂い漂うエスニックな物まで色々混ざっていて、恍惚や快楽を飛び越した混沌とした状態。半ば呪詛的なバッドトリップ感が涌いてきて、脳味噌ぐるんぐるんです。と思いきやラスト2曲でBorder Communityのトラックが続き、淡いサイケデリアが花開きようやく現世に引き戻されます。井上薫のミックスが昼間の音楽だとしたら、岩城健太郎のミックスは真夜中の音楽、そんな感じの対照的な内容で想像以上に楽しめます。実際のパーティー・Floatribeもこんな感じで格好良いんでしょうね、今度踊りに行きたいですな。

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| HOUSE4 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Terrence Parker - Detroit After Dark (Studio !K7:!K7R015CD)
Terrence Parker-Detroit After Dark
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デトロイトはテクノだけにあらず。と言う事でデトロイトハウスのTerrence Parkerの1997年のアルバム。ここ10年位はレコード中心での活動なのであまり聴く機会は無いのですが、ゴスペルハウスとも呼ばれる濃密で熱いハウスを生み出しています。しかしながらこのアルバムではもうちょっと多様性があり、全体的にリラックスしたムードが漂う内容。哀愁を漂わせるギターやピアノを使用し親父のどこか寂しい背中が喚起させられるムーディーな曲や、透明感の流麗なシンセを使用した色気を醸し出した曲など、ハウス一辺倒ではなくダウンテンポでラウンジを意識した曲が多めです。優雅とは言い過ぎかもしれないけれど、幾分か上品な面も見受けられリラックス出来る感じ。Carl Craigもサンプリングして使用しているCurtis Mayfieldの"Little Child Runnin Wild"やE2-E4までもサンプリングで使用するなど、ネタ使用的にも楽しめます。でもめっちゃ黒く強烈な4つ打ちが聴けるハウスもあるので、デトロイトハウス好きにも退屈せずに聴けますよ。MoodymannやTheo Parrishほどどぎつくないので、良い意味でとっつき易いかと。

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| HOUSE4 | 20:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kaoru Inoue - Seeds And Ground (Seeds And Ground:SAGCD13)
Kaoru Inoue-Seeds And Ground
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DJとしてもアーティストとしても精力的に活動する井上薫の最新作が登場。本作は新曲、未発表曲、井上薫のリミックスワーク、そしてKyoto Jazz MassiveやCALMによるリミックスなどを含むコンピレーション的な扱いとなっております。彼が音楽を創る時にはそれがハウスであろうとダウンテンポであろうとチルアウトであろうと、日本を超越し世界各地の音楽の匂いを感じさせる井上氏ですが、本作ではコンピと言う事もありより多彩さを感じさせる内容となっております。目玉はやはりCALMがリミックスをした"Aurora 2004"なんですかね、有機的で南国を感じさせたオリジナルとは異なりダンスフロア直結のハウスに仕上げられたエモーショナルな楽曲。個人的には燦々と太陽の光が降り注ぐオリジナルの方が好きですが、CALMリミックスならフロアでの受けが良さそうですね。"Ground Art Rocks"のBayaka Remixはギターやベースの音がファンキーに使用されていて、エッジの効いたダンスバージョンで素敵です。井上氏がリミックスを手掛けた作品に関してはやはりバレアリック風、ナチュラル風、南国でのバカンスに合いそうな癒される要素が大きな音ですね。どんなジャンルの音楽を創ろうとも彼の個性が感じられて、やはりアーティストとして素晴らしいと思います。しかし新曲である"The Whisperer in Germination"が、何よりも一番素晴らしいです。これは彼の作品の中でもかなりエレクトロニック度を高めたトラックで、幻想的なシンセの反復が高揚感を呼び起こすハイテックな一曲。これを聴いちゃうと、いやがうえにもオリジナルアルバムに期待が高まってしまいます。次のアルバムはかなりテクノ度が高めなんでしょうかね?

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Francois K. - Masterpiece (Ministry Of Sound:MOSCD150)
Francois K-Masterpiece
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ゲップが出る程のテクノ三昧!!テクノの大洪水!!

UKクラブミュージックの老舗・Ministry Of Soundが送る新シリーズ"Masterpiece"の第一弾は、なんとこちらもクラブミュージックの大御所中の大御所・Francois Kevorkianが担当。最近彼がテクノ化しているのは周知の事実ですが、本MIXCDでも彼のテクノ趣味がばりばり前面に出たテクノミックス3枚組みの超大作。いくらなんでもゲップが出るくらいのボリュームだわな。しかしもうフランソワも完全にテクノが板に付いて来たと言うか、もうテクノDJ一本でもやっていけると断言出来る位テクノなDJになりましたね。CD3枚組みの大作だけど各ミックスごとに特徴があって、決して飽きずに聴けるどころかそれぞれの魅力にぐいぐい引き込まれる内容となっております。

CD1の"Napoli"はプログレッシヴハウス色が強めに出た大箱でのプレイを意識した壮大な展開で、じわじわとドラッギーな音が効いてきます。少々派手な気もするけれど、今回はマニア向けではなく一般的な人向けに意識したと発言しているので、これはこれで良いのかなと。CD2の"Manchester"は一番テクノ色が強く、そしてデトロイトテクノ、またはそれに影響を受けた曲を多めに入れた内容です。アッパーに盛り上げつつもメロディアスな曲をふんだんに使っていて、泣きの旋律が入ってくる後半は感動物。オールドスクールな曲も使用していて、テクノへの敬意も感じられますね。そしてCD3の"Tokyo"ではコアなファンも忘れてないぞと言わんばかりに、普段のDeep Spaceワールドを意識した幅広いプレイを聴かせてくれます。テクノの中にダブアンビエント〜ディープハウス〜アフロハウスを落とし込み、横揺れグルーヴとファットな低音でゆらりゆらりと体を揺さぶる好プレイ。個人的にはCD3が一番ディープで、ゆるゆるな浮遊感に包まれ気持ち良いと思います。

テクノと言う枠組みの中で自由に羽ばたきを見せるフランソワ、老いてなお盛んなDJであります。"Masterpiece"と言う主題が付いたこのシリーズですが、正にそのタイトルが相応しいテクノの指標となるべきMIXCDですね。

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| TECHNO5 | 21:30 | comments(1) | trackbacks(3) | |
Carl Craig - Sessions (Studio !K7:!K7224CD)
Carl Craig-Sessions
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生きる伝説、テクノミュージックの至宝、未来と過去を紡ぐ者、一体どれ程の言葉があれば彼の全てを語る事が出来るのだろうか。デトロイトテクノのみならず電子音楽と言う範疇において、彼の活躍無くしては今のシーンが果たしてあっただろうか。その人こそデトロイトからの使者・Carl Craig。デトロイトテクノ第二世代に属す彼は、同世代のUndergorund ResistanceやJeff Millsとも異なる音楽性でデトロイトテクノの躍進・拡大に貢献し、デトロイトの個性を最も体現しているアーティストの一人である。

さて、彼はアルバムやCDを殆どリリースせずEP単体での仕事が多いので、レコードを聴かないリスナーにとってはなかなか普段は聴く機会が無いのではと思う。またリミックスワークも尋常ならざる量を請け負っているが、当然EPでのリリースなのでまだ見知らぬ曲がある人も結構な数になるであろう。そんな人達に朗報!近年の彼の仕事をまとめたミックスCDが2枚組でリリースされたのだ。まあわざわざ説明しなくても内容が超絶素晴らしいなんて事は誰にも分かるので、敢えて説明はしない。しかし勘違いはしないで欲しい。これは決してベストアルバムではない。あくまで彼の一部だ、一部。とてつもない量のリミックスワークをしている彼にとってベスト盤を出すのは、事実上不可能に近い。それでも本作は本当に素晴らしい事は保証する。僕は大半の曲はレコードで持っているので新鮮味は特にないけれど、CDで一同に聴けるのは本気(マジ)で感動ものである。そして最後に一言…

テクノリスナーならこれを聴かずして一体何を聴く?

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| TECHNO5 | 22:00 | comments(6) | trackbacks(5) | |
Pop Ambient 2008 (Kompakt:KOMPAKTCD62)
Pop Ambient 2008
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今日のWBC世界バンタム級タイトルマッチでの長谷川穂積の紹介のコメントが、これぞ"本物"、これぞ"リアルボクシング"。明らかに亀田家を揶揄する様なコメントで苦笑しましたが、確かに長谷川が本物なのは正しい。さて亀田家に対してはもちろんTBSが視聴率を取る為に誇張しすぎな点が悪いんだけど、それ以上にTVで放送される事を鵜呑みにする日本人が多すぎるってのが問題なんだろう。それは別にボクシングだけじゃなくて音楽もそうだし、グルメもそうだし何でもそうなんだけど、自分で探す事を諦めて与えられる情報を疑いもなく信じる人に疑問を感じる。まあ企業などにとってはその様な簡単に扱いやすい人がいないと商品が売れなくて困るだろうし、社会的にはその様な人達の方が貢献してるのかもしれないけれど。

話は全く変わりまして毎年年末になるとリリースされるKompaktのアンビエントシリーズの最新作。アマゾンでCD版を注文したんだけど最初は何故かレコードが送られてきて、交換を頼んだら2回目もレコードが送られてきてちょっとむかついた。なのでリリースは一ヶ月程前だけど、手にするのに結構時間がかかってしまいました。特に説明は必要も無いと思いますが、ノンビートな霧靄系のアンビエント全開。凍てつく雪に覆われた山奥の小屋の中で、ひっそりと暖炉の前に居るような温かさが感じられる優しい音。Wolfgang Voigtが一曲提供してくれているのが、ちょっと嬉しかった。

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| TECHNO5 | 21:50 | comments(2) | trackbacks(0) | |
BEST OF 2007
来たるべき大晦日が遂にやってきました。今年は特に年末年始は予定が無いので、今日はDynamite!!でも見ながら酒を飲みつつ年を越そうと思います。ちなみにロシアン皇帝VSチェ・ホンマンなんて、でくの坊のチェに勝ち目なんてねーだろ。何て言いながらチェが勝ったらどうしよう…。そう言えば今年は長年お世話になってきたシスコがクローズしたり、クラブ営業への圧力が一層高まったり、クラブミュージックがどんどんと良くない状況になっているのを感じました。元々一般人には馴染みのない世界、音楽なのに更に追いつめられてどうしようもない状況ですな。まぁ中には一般受けにヒットしてるアーティストもいるので、今後はよりアンダーグラウンドとオーバーグラウンドで境が出来ていくのでしょうか。とにかく真夜中のクラブ営業だけは、法を改善して問題を無くして欲しいですね。何で24時間営業の居酒屋で飲むのは合法で、クラブで夜中に踊るのは違法なんでしょうね?意味の無い法律は必要ありません。

無駄口が続きましたが、これから2007年のマイベスト作品を紹介致します。でも昨日掲載した売上ベストに出ている作品は敢えて外してあります。それらの作品でも自分の年間ベストに入っている物はありますが、折角なので今日はそれ以外を紹介したいと思います。ベタなチョイスではありますが参考にして頂ければ幸いです。

それでは続きをどうぞ。
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| BEST | 17:00 | comments(4) | trackbacks(2) | |
Dave Clarke - Remixes & Rarities 1992-2005 (Music Man Records:MMCD026)
Dave Clarke-Remixes & Rarities 1992-2005
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Dave Clarkeと言えば兎にも角にもフィルター流行の起爆剤となった"RED"シリーズが有名なんですが、近年はFatboy Slimのレーベル・Skintから作品をリリースしていて平凡なブレイクビーツをやったりしてなんだかなーと言う状態です。しかしそんな彼に愛想を尽かしている人には、彼が今までに手掛けたリミックス集を聴いてみて欲しいと思います。タイトル通り新旧のリミックスが収録されておりますが、やはりどちらかと言うと昔の作品の方が素晴らしい出来が多いでしょうか。DJ Rush、Green Velvet、Leftfield、New Order、Robert Armaniなどのリミックス仕事は冴えまくっていて、狂気のシカゴハウスを通過したラフでハードな4つ打ちテクノを披露しています。やっぱりDave Clarkeはフィルターハウス/テクノをやらせると超一流で、個人的にはこの路線でオリジナル楽曲を創って欲しいんだけどねー。だって比較的近年のリミックスになると特に目立たないブレイクビーツ作品ばかりで、かつてのDave Clarkeの才能が陰ってる気がするんですよね。Skintと言うレーベル性には合ってるけれど、一体この路線変更した訳は何なのか気になるな。

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| TECHNO5 | 17:30 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Kaito - Contact To The Spirits (Kompakt:KOMCDJ002)
Kaito-Contact To The Spirits
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キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
このアルバムの情報が上がってからずっと楽しみにし、そして期待していたKaitoことワタナベヒロシが手掛けるKompakt音源のみを使用したスペシャルなMIXCD。もうKompaktに関しては説明など必要ない位に現在のテクノシーンの中心にある存在で、テクノのみならずハウス、トランス、ミニマル、ディスコ、アンビエントなどの要素を果敢に取り入れ、商業的な面よりも音の本質を追究する事に信念を置く今最も世界で信頼の於けるレーベルです(それと言うのもレーベルオーナーかつアーティストでもある、Wolfgang VoigtやMichael Mayerの選球眼のおかげであります)。そしてそんなKompakt、そしてKompakt傘下のサブレーベルの音源を使ってKompaktを代表するアーティストまでに成長した日本のワタナベさんがMIXCDを作ったなんて、本当に心から嬉しく思います。まあ当然と言えば当然だけどこれだけの条件が揃って悪いMIXCDなんて出来る訳もないですが、改めて聴いてみると期待を上回る程に素晴らしいです。色々な音が入っているから説明は難しいんだけど、空気感のあるテックハウスやらダークなミニマルやら幻想的なアンビエント、サイケデリックなディスコハウスまで、正にKompaktの総集編とでも言うべき内容です。しかしKaitoと言うフィルターを通す事に因りどこを取ってもメランコリックで情緒的な雰囲気が満ちていて、ある種トランスにも似た高揚感をテクノにもたらしていますね。ライナーノーツでMichael Mayerは「Kaitoがトランスの汚名を払拭した」と書いてますが、このMIXCDを聴けばその意味が分かるかと思います。またこのMIXCDの為に新たに制作した"Everlasting(Dub Mix)"は、よりダビーさを増した空間処理が幻想的で息を飲む美しさです。ますますKaitoは神懸かってきてますねー!とにかく今テクノを聴くなら絶対Kompakt、そしてこのMIXCD。これらを聴かずして一体どんなテクノを聴くの?と問いつめたい位です。もちろん現在の時流の音ではあるけれど、ただの流行で終わるレーベルでも無い事は音を聴けば分かります。

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| TECHNO5 | 22:30 | comments(4) | trackbacks(2) | |
Renaissance Presents Nic Fanciulli Vol.2 (Renaissance:REN31CD)
Renaissance Presents Nic Fanciulli Vol.2
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前職を辞めて一ヶ月、その間に久しぶりにPCゲームをしたりハローワーク通ったりお家で昼寝をしたり、なかなかグダグダな生活を送っていました。がやっと新しいお仕事が決まり、これからは責任を持って社会人としての生活を送る事になります。最初の内は研修期間だろうと思われるのでそこまでは忙しくないと思うのですが、その後はIT関連なので時間も不規則になり多忙な予感がしています。まあこのブログも多少ペースは落ちる可能性が高いけれど、マイペースでがんばるぞっと。

今日は昨日に続きプログレッシヴハウスのMIXCDで、担当はUKプログの新星・Nic Fanciulli。自分は全然彼に関しては知らないのですが、MIXCDの中で自分の好きな曲が使用されていたのでついつい買ってしまいました。"Early Doors"と"Late Night Floors"と言う風に2つの異なるコンセプトで選曲をされていますが、まずは"Early Doors"から。日が変わる前のクラブをイメージしたと思われるタイトルですが、確かにそこまでアッパーではないしむしろラウンジなどで軽くBGMとして流れる位の耳当たりの良い内容だと思います。透明感に溢れ身も心も軽やかにお酒の進みそうな音ではあるんだけれども、ちょっとビートが弱いかなと…。自分の中でプログレッシヴハウスと言うと、徐々にエネルギーを溜めて終盤に上げて行く強烈な4つ打ちが好きなので、物足りなさが残るかな。しょうがねーなーと思いつつ"Late Night Floors"を聴いてみると、こちらは最初から滑らかな4つ打ちが鳴っています。しかしこの人の選曲って良くも悪くもメロディーの起伏が多く、MIXCDなんだけれども一つの世界に統一されてないのですね。例えば他のDJだと色んな楽曲を使っても見事に調和の取れた世界観を創り上げるけど、この人の場合MIXじゃなくてコンピを聴いている気持ちになってしまうなぁ。流行のエレクトロハウスっぽい音や綺麗目の音も入れたりしてそつはないけれど、なんだか全体的に緊迫感が持続しないのは何故?比較するのは可哀想だけれども前日紹介したHernan Cattaneoに比べると、Nic Fanciulliはまだまだと思わざるを得ない出来ですね。自分が聴きたかったFunk D'Void(=Francois DuBois)の新曲は予想通り素晴らしかったです。

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| HOUSE3 | 21:30 | comments(2) | trackbacks(0) | |
The Field - From Here We Go Sublime (Kompakt:KOMPAKTCD57)
The Field-From Here We Go Sublime
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ここ数年ドイツが圧倒的にテクノを引率している気がするのは、やはりKompaktがあるからなのでしょうか。基本的にテクノと言うとEP中心のシーンでありながら、Kompaktはアルバムでも充実したリリースを重ね、世界中で最も才能のあるアーティストが集まっていると言っても過言では無い気がします。僕とKompaktの出会いは確かKaitoの1st EPからだったと思いますが、そのリリースも2001年だったから既にそこから6年も経っている訳ですね。6年あればテクノレーベルなんて簡単に潰れる様な流れの速いシーンですが、Kompaktは6年でメキメキと拡大し発達した極めて稀に見る重要なレーベルです。何でだろうね、こんなにKompaktの人気が出たのは。ミニマル、ポップ、アンビエント、テクノ、そう言った音が一まとめになった印象があるけれど、Kompaktの音は聴いてすぐにそれだと分かるオリジナリティーがしっかりあるんですよね。比較的流行には流されにくいし、確固としたレーベルのイメージを崩さずに進化して来たのかな。何にせよ当分Kompaktの牙城は崩れる事は無いと、僕は確信しています。

さてそんなKompaktからまたもや才能ある新人が発掘されました。Axel WillnerことThe Filedなるアーティストで、これまでのリリースはほぼ皆無。なのにもうアルバムが出るんだから、勿論悪い訳が無いでしょ。内容はと言うとKompaktの音を全て詰め込んだ感じでしょうかね。Gasの様な霞がかったアンビエント、Kaitoの様な幻想的なテックハウス、または牧歌的でほんわかしたメロディーとミニマルなリズムを携えて、Kompaktとしか表現出来ない音なんですよ。む〜何か説明しようとしても、既に他のブログでも同じ様な表現がされているしこれ以上の説明も難しいです、ハイ。しかし新人らしからぬリラックス具合、肩の力が抜けて気負ってない所が既に才能を感じさせますね。ベテランも新人もKompaktは層が厚いなー。



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| TECHNO4 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(4) | |
Derrick Carter + Mark Farina - Live At Om (OM Records:OM158)
Derrick Carter + Mark Farina-Live At Om
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シカゴハウスの重鎮・Derrick CarterとMushroom Jazzでとろーりとろけるプレイで有名なMark Farinaの二人のプレイを収録した、大変お得なシカゴハウスMIXCD。"Live At Om"なんてタイトルは付いているけれど、中身は全くOM Recordsの音は関係ありません。二人とも完全にやりたりようにプレイしていてシカゴハウス好きなら間違いなく聴き応えのある内容で、逆に言うと普段通りと言えば正にそのままです。Derrick Carterは基本的にはシカゴらしい粗野で猛々しいプレイで、滲み出る黒さはファンキーの一言。パンピン系からムーディー系の曲まで混ぜつつ上げ下げを繰り返す盛り上がり必至の展開で、シカゴの安っぽい音ばかりなのに古さを感じさせないのはやっぱりDerrickのワイルドな気持ちが込められているからでしょうか。一方Mark Farinaのプレイはと言うと、シカゴハウスらしい音ではありますがDerrickとは対照的に整頓された小綺麗な音が多く、荒々しさよりもムーディーさを強調した秘かにソウルが感じられる内容です。じりじりとねっとり長い時間をかけて心地良さが込み上げてきて、勢いだけに頼らない熟練者らしい見事なプレイですね。歓声も入ってライブ感たっぷりで、どちらも甲乙付けがたい極上の2枚組です。

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| HOUSE3 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Pop Ambient 2007 (Kompakt:KOMPAKTCD54)
Pop Ambient 2007
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ここ数年ドイツテクノシーンで絶好調の活動を見せるkompaktの名シリーズ「Pop Ambient」の季節がやってきました。Kompaktのミニマル+ダビー+テクノな作風は、現在のシーンに多大なる影響をもたらしたと言っても過言ではない位ですが、Kompaktの側面にはポップでアンビエントなホームリスニング的作風もある訳でありまして、その集大成が「Pop Ambient」なのですね。もうこのシリーズは幾度か紹介しているのでこれ以上の説明も不用だとは思うのですが、シリーズを重ねても質は落とさずに出し続けてくれるので本当に有り難いです。今作では久しぶりにWolfgang VoigtことGas(Mike Ink)が新作を提供しているのですが、ドローンとした迷宮的ミニマルアンビエントは変わり映えはないけど最高です。流石Kompaktの裏番長!またMarkus GuentnerやThomas Felhmannらお馴染みの面子も、深い霧の中に迷い込んだ深淵なアンビエンスを奏でるし、Marsen JulesやThe Fieldは開放感溢れポップなメロディー炸裂の陽気な心地良さを提供しています。アンビエントと言われる作品は数あれど、ここまで質の高さを誇るシリーズは他にないんじゃないかな。下手にしょうもないアンビエントなアルバムを探すより、「Pop Ambient」シリーズを買っておけば間違い無し。これを聴かずして冬は越せないですよ。

Pop Ambient 2006の過去レビュー
Pop Ambient 2005の過去レビュー
Pop Ambient 2004の過去レビュー


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| TECHNO4 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Groundrhythm 2 Mixed By Kaoru Inoue (Toy's Factory:TFCC86404)
Groundrhythm 2 Mixed By Kaoru Inoue
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世界を横断するスピリチュアルなDJ・井上薫。ハウスからディスコクラシック、テクノからエレクトロまで彼の手にかかれば、一晩で世界を駆け巡る音楽となってしまう。彼が中心となり偶数月の第一土曜日に行われるパーティーが、「Groundrhythm」。タイトル通り大地(地球)のリズムを感じさせる素晴らしいイベントですが、それをそのままCD化したMIXCD「Groundrhythm」(過去レビュー)も以前にリリースされました。今作はその第2段と言う事で、否應無しに期待していましたがやっぱり最高。序盤は緩めの土着サウンドで、アジアン〜中近東風の怪しい音色がたんまり。どこか謎めいた秘境の地に迷い込んで、原始的な時代に回帰した錯覚を覚える。中盤で流行のディスコダブ的なファンク色の強い流れになり、徐々に4つ打ちを形成してゆく。スモーキーな景色も少しずつ鮮明になり、解放的で晴れ晴れしい雰囲気になる。そして遂に10曲目からは強烈なビートが前面に打ち出され、インド、ブラジル、アフロなど様々な音楽が混ざり合い、高揚感溢れるトライバルハウスと成る。この時、音は煌めき、空気はざわめき、大地は振動する。世界の音が一つに成り、「Groundrhythm」を形成する。スピリチュアルハウスと使い古された言葉があるが、敢えてそう表現したい。井上薫はスピリチュアルなDJなのだ。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ1 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
LTJ Bukem Presents Earth Volume Four (Earth:EARTHCD004)
LTJ Bukem Presents Earth Volume Four
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ドラムンベースアーティスト・LTJ Bukemが既存のドラムンベースを逸脱する為に立ち上げられた「Earth」シリーズでありますが、そのシリーズ4作目では既にドラムンベースの影は身を潜めここでは"ハウス"が前面にフューチャーされています。何と言ってもデトロイトのJohn Beltranから2曲も収録されている時点で、ハウスへの意気込みが違います。特にグルーヴィーな4つ打ちに綺麗目のストリングスシンセを載っけたディープハウストラック「Seven Miles High」は、モロにデトロイト直系の郷愁に満ちていてこのアルバムを象徴すると言っても良いでしょう。もう一曲の「Aztec Girl」は、ピアノ、ギター、ベース、ドラムなどを生演奏したブリジリアンフュージョンで、南国系の楽天的な気分に爽やかさが加わっています。Lacarno & Burns、Taylaらもアトモスフェリックな上物が心地良いテッキーなハウスを披露していて、Good Looking Recordsの未来的な所は今作でも生かされているのがミソ。また全編ハウスかと言うとそうでも無く、Flying Fish、K-Scopeらはファンク色の強いブロークンビーツを披露していて、ソウルの籠もった過去の音楽の影響を受けている事を感じさせます。また日本人アーティスト・Makotoからは2曲収録されていまして、ブロークンビーツにスムースーなハウシーさが加わったタイプ。空をも越えて遙かなる宇宙を目指すフュージョンハウスと言うべきか、ドイツのハウスユニット・Needs辺りの感覚に近い物を感じますね。アルバム全体には南国の爽やかな森をイメージしたジャケットの如く、音にも空気の清涼感、大地の美しさが表れている気がします。正に「Earth」に相応しい音なんですね。

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| HOUSE2 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Hernan Cattaneo - Renaissance : Master Series Volume 2 (Renaissance:REN18CD)
Hernan Cattaneo-Renaissance : Master Series Volume 2
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先日はHernan Cattaneoのイベントに行ったのですが、今日ユニオンに行ったら彼のMIXCDが安く売っていたので即座に購入。ちなみに普段はプログレッシブハウスのCDなんて一切購入しませんから。Hernan Cattaneoはアルゼンチンを代表するプログレッシブハウスのDJらしく、Paul Oakenfold、Sasha、John Digweed、Deep Dishらも実力を認めるベテランらしい。本人曰く「極限までディープなハウス」をプレイするとの事。でも先日のageHaでのプレイはディープどころか、アゲアゲな大箱セットでディープな流れは少なかったかな…。

さてそんなプレイに落胆していた僕ですが、このMIXCDでは彼の真価を遂に伺う事が出来たと思います。有名なDJが彼のプレイを認めるのも頷ける、本当に奥が深く広大な展開を持った素晴らしいプレイですね。音は太くても長く低空飛行を続けるようなゆったりとしたプレイで、ジワジワとビルドアップしてゆく気持ち良さ。ageHaの時はずっとドスドスキラキラしっぱなしで疲れたけど、このCDでは抑えて抑えてガマン汁溢れる展開に痺れます。ハウスって行ってもプログレなんで全編エレクトロニック満載、透明感溢れる薄いシンセの音に囲まれていつの間にか極彩色な世界に導かれます。低い地べたから高い空の上まで上昇していく高揚感、終盤ではビシッと上げてきて覚醒的なシンセサウンドがこれでもかと耽美に鳴り続けます。酸いも甘いも知り尽くした完璧なプレイ、これをageHaで聴けたら最高だったのにな。久しぶりに自分の中でメガヒットな一枚です。

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| HOUSE2 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(1) | |
Leftfield - Leftism (Columbia Records:CK67231)
Leftfield-Leftism
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金に困ってうっぱらってしまったCDが中古屋で安く売られていると、再度購入したりする事ありませんか?僕は結構あるんですよね、CDは大事にしないといけないですね。この「Leftism」もそんなパターンですよ。活動歴12年位の割にはアルバムは2枚しか出していないしそんなに派手なイメージはないんだけど、この1stアルバムはその時代の空気を目一杯取り込んだバレアリックな作風になっています(EP時代は92、93年なんだけどアルバムは95年とちょっと時代外れですね)。90年台前半の享楽的なダンスシーンの中でも、プログレッシブハウス・テクノを中心にダブ、ヒップホップやトランスも取り込んだ快楽的なサウンドは受けない訳がなく、EP・アルバムと共に当然ヒットしていました。やっぱり目玉はジョンライドンがヴォーカル参加の「Open UP」なんだけど、今聴くとさすがに古臭い(笑)。でもこれが当時の最先端のテクノではあったと思うし、マイナー調で不穏な感じの中にもやはり快楽的な何かを感じさせますね。バレアリック臭ぷんぷんなダビーハウスな「Release The Pressure」、イビザの雰囲気を丸ごと閉じこめたチルアウトトラック「Melt」、美しく静かなアンビエントな曲調からアッパーでトランシーに変容する名曲「Song Of Life」など、とにかく時代を完璧に掴んだアルバムであった事は間違いない。プログレッシブなサウンドだけどテクノが好きな人にも受け入れられているのは、やはりクラブミュージックとしての質の高さなのかな。

ベスト盤+DVDも出るから、これから聴く人は注目。
「Leftfiled - A Final Hit: Greatest Hits+Dvd」

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| TECHNO2 | 23:00 | comments(2) | trackbacks(0) | |
Sasha - Fundacion NYC (Global Underground:GUFUN001CDX)
Sasha-Fundacion
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今まで全く興味も無くて全く購入意欲も湧かず全く聴いてなかったプログレッシブハウス。しかし今回はトラックリストを見て自分の好きなCarl CraigやFunk D'Voidなどが使われていた事もあり、しばらく考えた後に購入。まあ名前は僕でも良く聞く超有名なSashaだし、一枚位買っても損じゃないだろうと。でまあ結果、悪くはないね。心地良い弾力を持ったファットなボトムに、キラキラする分かりやすいプログレ特有の上物。単純明快で受け居られやすいし、尚かつ高揚感溢れるグルーヴィーなミックスです。綺麗な音ではあるけれどデトロイト系のシンセラインとも違うし、これは明らかにヨーロッパから出た耽美な音だなって感じました。世間でテクノより人気がありDJのギャラがハンパない訳も多少なり理解したが…Sashaとかがテクノの一流DJよりギャラが(断然に)良いのはやっぱり理解出来ない(笑)。一晩に何百万も貰うDJでは無いと思うよ。逆にテクノのDJのギャラが少なすぎるのかもしれないけどさ。そうそう決してこのMIXCDが悪い訳じゃないです、むしろ聴きやすいし気持ち良いし。たまにはプログレも聴いてみて見識を深める事も必要…かな

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| HOUSE1 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Kraftwerk - Minimum-Maximum (Astralwerks:ASW60611)
Kraftwerk-Minimum-Maximum
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いや〜何故かアマゾンから発売日前にクラフトワークのライブベスト盤が届いちゃいました。あぁ、良い子のみんなは決してタワレコとかで買ってはいけないよ?タワレコではCCCDのヨーロッパ盤を高い値段で売っているからね。アマゾンなら安くて通常のCD盤を買えて一石二鳥だよ。まあ相当金持ちか奇特な奴じゃない限り、高い金出してCCCD買う人なんていないだろうがね。

あ、話が逸れました。クラフトワークと言えば現在活躍するテクノアーティストの大半が影響を受けたであろう、いわゆるテクノの神様だとか色々言われている。そんな事は抜きにしても彼等の電子楽器が織りなす音は、非常にフューチャリスティックであり21世紀の現在においても独特の地位を築いている。そんな彼等の初のライブベスト盤(一応以前にもライブ盤は出ているのが…)が出た。エンターテイメント性と音楽性を両立させたライブとは一体?ここでは耳だけで確かめるしかないが、是非聴いて欲しい。

テクノ大国ドイツで生まれたKraftwerkはAutobahnを疾走する。そんな頃Radioactivityに警告を発しながらも、着々とテクノを推し進める。ドイツ国内で収まり切らなくなった彼等はTrans-Europe Expressに乗り、更に勢力を広げていく。いつの間にか自らをThe Robotsと化し正にThe Man Machineとなる。これまで以上に電子音楽性を強めてゆき、未来の街中に輝くNeon Lightsを尻目にDentaku片手に音楽カナデル。イチ、ニ、サン、シーとNumbersを数えて何処に向かうと思いきや…自転車レース最高峰のTour De Franceに思いを寄せて、本人達もサイクリングを楽しんでいる。その後はしばらく身を潜め、その後のテクノの成長を静観。しかし充電期間を蓄え彼等もEXPO2000(Planet Of The Visions)で生還を果たす。ここにて新旧テクノの神様、KraftwerkとUnderground Resistanceの交流が生まれる。さすがに歳を取ったせいか再度のTour de Franceのサイクリングの際には、Vitaminを補給して準備万端。Kraftwerkの音楽の旅は終わらない。Music Non Stop…

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| TECHNO2 | 21:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
Derrick May - Mix-Up Vol.5 (Sony Music Entertainment:SRCS8250)
Derrick May-MIX-UP Vol.5
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テクノ方面で語られている人の中にも、シカゴハウスの影響がモロに出まくりな人なんかもいて、このDerrick Mayなんか一番分かりやすい例なんじゃないかと思う。彼の初期音源「Nude Photo」なんて実際アシッドハウスみたいなもんだし、その後のファンキーなリズムが躍動的な曲群だって、シカゴハウスの影響が大きいと思う。Juan Atkinsの音と比べればJuanがあくまでデトロイトテクノ、Derrickがシカゴハウスとさえ分けられてもおかしくない位だろう。未だDerrickのDJを生で聴いた事が無いのだが、このMIXCDでやはりDerrickはシカゴハウスの影響を大きく受けているんだなとまざまざと感じました。このMIXCDでのDerrickのプレイはパンピンでファンキー、そして官能的とこれで踊れない奴は不能なんじゃねーかと言う位のかっこいいものです。ハードグルーヴの勢いで攻めるのとは異なり、腰に来るグルーヴでねちっこく踊らされてしまいます。音数少なめでありながらアフリカンリズムを強調した流れは、やはり黒人特有な感じがしますね。そう彼の曲もそうなんだけど、弾ける様な激渋でファンキーなパーカッションが彼を特徴付けてるのではないだろうか。このセンスはJuan AtkinsやKevin Saundersonには無い物だよね?MIXCDでこれだけかっこよければ、生のプレイはもっと凄いのだろうか?機会があれば彼のプレイで踊りたいですね。そうそうDJばっかりじゃなくてたまには新曲も出してくれよとは思っているけれど、きっともう出ないでしょう…

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| TECHNO1 | 22:27 | comments(3) | trackbacks(0) | |