Den - NETA001 (Neta:NETA 001)
Den - NETA001

かつてはWAREHOUSE702でレギュラー開催として、現在では新天地を探すように各所で開催されているパーティー・FUNKTAXIだが、その主催者の一人でもあるTokuto DendaことDenの新作が届いた。op.discやTrapezといったレーベルから機能的なトラックをリリースしてきたDenだが、今年になって遂に自身でNETAなるレーベルを立ち上げ、その第1弾として自身の新作を3曲披露している。レーベル名はNETA、勝手な予想をすればDJ視点からのツールとして使うネタを意識しているのかもしれないが、それに掛けてラベル面には鯵(あじ)と寿司のネタが書いてあるのにユーモアを感じさせる。その一方でトラックは無駄のないミニマル的な要素が強いフロアでの機能性を重視した作風で、今までの音楽性を上積みするように踏襲している。A面の"Short Novel"では生っぽいキックが持ち味の4つ打ちに、控え目ながらも不穏なアシッドベースやボイスサンプルを被せ、機械的な機能美とラフさを共存させた無骨なミニマルとして成立させている。同じくボイスサンプルを使用した"Tesla"は浮遊感のあるヒプノティックなサウンドや幽玄なパッドを配置して、パーカッシヴな要素もありつつ仄かに情緒を漂わせる気品あるディープ・ハウスとして見事だ。もやもやとした掴み所のないパッドが浮遊し、ここでも導入されるボイスサンプルがファンキーな要素を持ち込む"Love Comes Quietly"も、ミニマルでありながらハウスであり音を向き合うフロアの空気を作るのに適している。3曲ともテクノとハウスのどちらとも形容しがたい、いや本人も特に意識はしていないであろうが、その音からはどこか生っぽさやライブ感もあるような機能美を磨いたミニマルであり、正にDJ向けのネタとして効果的な1枚だと思う。



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| TECHNO11 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Den - Moon In Van Nuys EP (op.disc:op.disc 031)
Den - Moon In Van Nuys EP

田中フミヤと半野善弘によるop.disc新作は、Tokuto DendaことDenによるEPだ。Funk Taxiと言うマンスリーパーティーを主催し、OathにてSTEREOCiTIと日本オシロサービスを共同開催しているが、それ以前は7年近くもヨーロッパで活動を続けていた経歴があるらしい。また海外での長い経験と共に、日本ではop.discや海外からはTrapezなどからゆったりとしたペースではありながらも作品をリリースし、音楽制作に於いても着実に歩みを進めていた。今回初めて彼の作品を手に取ったのだが、これが思いの外素晴らしい。奥底から鈍く湧き上がる暗めのパッドのディープな層の上に、乱れ打ちの如く躍動感溢れるパーカッションが重ねられる"Moon In Van Nuys"は、ミニマルやトライバルと言った要素を含みつつ虚ろな酩酊感が終始支配する幻惑的なトラックだ。対して"Dogs Of The Bank"はグルーヴを抑えて静寂に包まれた深海を潜っていくような淡々としたミニマルを展開しているが、そこに無感情で機械的な呟きを落とし込んでシカゴ・ハウス的な悪い音を感じさせる。裏面では盟友であるSTEREOCiTIが"Moon In Van Nuys (Stereociti S.M.B. Remix)"を提供しているが、がらっと作風を変えたオールド・スクールなエレクトロ調で、例えば初期のシカゴ・ハウスやデトロイト・エレクトロが融合しているような古き良き音がありながら、STEREOCiTIらしい侘び寂びの深遠な音が鳴っているのが妙技と言えよう。EPと言う事でフロアで機能する事に当然特化しており、メロディーではなくムードで引っ張っていくツールとして映えそうだ。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |